JP6453283B2 - ベーンポンプ - Google Patents

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Description

本発明は、ベーンポンプに関する。
特許文献1には、回転駆動されるロータと、径方向に往復動可能にロータに設けられる複数のベーンと、ロータを収容するカムリングと、を備えるベーンポンプが開示される。ロータの回転に伴ってベーンが押圧され、ベーンの先端部がカムリングの内周面(内周カム面)に摺動する。ロータ、カムリング、及び隣り合うベーンによって、ポンプ室が形成される。
特許文献1に開示されるベーンポンプは、吸込領域における内周カム面に開口する吸込貫通ポートを備える。タンクからの作動流体は、吸込貫通ポートを通じてポンプ室に吸い込まれる。
特開2009−52525号公報
特許文献1に開示されるベーンポンプでは、ロータの回転速度の上昇に伴って、吸込貫通ポートからポンプ室に吸い込まれる作動流体がポンプ室の前方部へ行き渡りにくくなる。
本発明は、ベーンポンプの吸込特性を向上させることを目的とする。
第1の発明は、ロータと、複数のベーンと、カムリングと、ポンプ室と、吸込ポートと、を備える。吸込ポートは、カムリングの内周カム面に開口する内側開口と、カムリングの外周面に開口する外側開口と、を有する。内側開口の始端は、外側開口の始端とロータの回転中心とを結ぶ第1仮想線よりも、回転方向前方に位置し、内側開口の終端と外側開口の終端とを通る第2仮想線が、内側開口の始端と外側開口の始端とを通る第3仮想線に対して、内側開口から外側開口に向かうほど第2仮想線と第3仮想線とが離れるように傾斜していることを特徴とする。
第1の発明では、内側開口の始端が、第1仮想線よりも、回転方向前方に位置する。そのため、吸込ポートにおける作動流体の流れは、外側開口の始端から内側開口の始端に亘って形成される壁部によって回転方向に向けられ、作動流体がポンプ室の前方部へ行き渡る。したがって、作動流体をポンプ室の容積に対して十分に供給することができる。また、第2仮想線は、内側開口から外側開口に向かうほど第3仮想線から離れるように第3仮想線に対して傾斜する。そのため、吸込ポートは、流路断面が内側開口から外側開口に向けて拡大するように形成され、作動流体がカムリングの外側から吸込ポートに流入する際に生じる作動流体の圧力損失を低減する。したがって、吸込ポートを通じてポンプ室に吸い込まれる作動流体の流量を増加させることができ、ベーンポンプの吸込特性を向上させることができる。
の発明は、内側開口の終端が、外側開口の終端とロータの回転中心とを結ぶ第4仮想線よりも、回転方向後方に位置することを特徴とする。
の発明では、内側開口の終端が、第4仮想線よりも、回転方向後方に位置する。そのため、吸込ポートは、流路断面が内側開口から外側開口に向けてより拡大するように形成され、作動流体がカムリングの外側から吸込ポートに流入する際に生じる作動流体の圧力損失をより低減する。したがって、吸込ポートを通じてポンプ室に吸い込まれる作動流体の流量をより増加させることができ、ベーンポンプの吸込特性を向上させることができる。
の発明は、内側開口の終端が、外側開口の終端とロータの回転中心とを結ぶ第4仮
想線よりも、回転方向前方に位置することを特徴とする。
の発明では、内側開口の終端が、第4仮想線よりも、回転方向前方に位置する。そのため、外側開口の終端から内側開口の終端に亘って形成される壁部は、回転方向に向けられた作動流体の流れを妨げない。吸込ポートにおいて作動流体の流れがより確実に回転方向に向けられ、作動流体がポンプ室の前方部へ行き渡る。したがって、作動流体をポンプ室の容積に対して十分に供給することができ、ベーンポンプの吸込特性を向上させることができる。
の発明は、吸込ポートが、外側開口から内側開口に亘って直線状に形成されることを特徴とする。
の発明では、吸込ポートが外側開口から内側開口に亘って直線状に形成される。そのため、例えば、ドリル加工又はエンドミル加工によって吸込ポートを形成すればよく、吸込ポートの形成に複雑な加工を必要としない。したがって、容易にベーンポンプの吸込特性を向上させることができる。
の発明は、吸込ポートが、外側開口から内側開口に向かうほど径方向に対する傾きが小さくなるように外側開口から内側開口に亘って湾曲して形成されることを特徴とする。
の発明では、吸込ポートが外側開口から内側開口に亘って湾曲して形成される。そのため、外側開口から内側開口に導かれる作動流体の流れの向きが緩やかに変化し、吸込ポートにおける圧力損失が低減する。したがって、ポンプ室に吸い込まれる作動流体の流量を増加させることができ、ベーンポンプの吸込特性を向上させることができる。
本発明によれば、ベーンポンプの吸込特性を向上させることができる。
本発明の第1実施形態に係るベーンポンプの断面図である。 ロータ、ベーン及びカムリングの正面図であり、ロータ、ベーン及びカムリングを組み立てた状態を示す。 第1サイドプレートの正面図である。 第2サイドプレートの正面図である。 カムリング、第1サイドプレート及び第2サイドプレートの側面図であり、第1サイドプレート及び第2サイドプレートをカムリングに組み付けた状態を示す。 カムリングの背面図である。 図5のVII−VIIに沿う断面図である。 図7に示すカムリングの成形方法を説明するための断面図である。 第1実施形態の変形例に係るカムリングの成形方法を説明するための断面図である。 本発明の第2実施形態に係るベーンポンプにおけるカムリングの断面図であり、図7に対応して示す。 図10に示すカムリングの成形方法を説明するための断面図である。 本発明の第3実施形態に係るベーンポンプにおけるカムリングの断面図であり、図7に対応して示す。 図12に示すカムリングの成形方法を説明するための断面図である。 本発明の第4実施形態に係るベーンポンプにおけるカムリングの断面図であり、図7に対応して示す。
以下、図面を参照して、本発明の実施形態に係るベーンポンプ100,101,200,300,400について説明する。ベーンポンプ100,101,200,300,400は、車両に搭載される油圧機器1(例えば、パワーステアリング装置や変速機等)の油圧供給源として用いられる。ここでは、作動流体として作動油が用いられるベーンポンプ100,101,200,300,400について説明するが、作動水等の他の流体を作動流体として用いてもよい。
<第1実施形態>
まず、図1から図9を参照して、本発明の第1実施形態に係るベーンポンプ100について説明する。ベーンポンプ100は、図1に示すように、駆動シャフト10と、駆動シャフト10に連結されるロータ20と、ロータ20に設けられる複数のベーン30と、ロータ20及びベーン30を収容するカムリング40と、を備える。
駆動シャフト10は、ポンプボディ50及びポンプカバー60に回転自在に支持される。駆動シャフト10にエンジンまたは電動モータ(図示省略)の動力が伝わると、駆動シャフト10の回転駆動に伴ってロータ20が回転する。
以下において、ロータ20の回転中心軸に沿う方向を「軸方向」と称し、ロータ20の回転中心軸を中心とする放射方向を「径方向」と称し、ベーンポンプ100の通常作動時にロータ20が回転する方向を「回転方向」と称する。
ベーンポンプ100は、ロータ20及びカムリング40を軸方向に挟んで配置される第1サイド部材及び第2サイド部材としての第1サイドプレート70及び第2サイドプレート80を更に備える。第1サイドプレート70及び第2サイドプレート80は、それぞれ、ロータ20及びカムリング40に当接する側面70a及び側面80aを有する。ロータ20、カムリング40、隣り合うベーン30、第1サイドプレート70及び第2サイドプレート80によって、ポンプ室41が画定される。
図2は、ロータ20、ベーン30及びカムリング40を組み立てポンプカバー60の側から見た正面図である。図2に示すように、ロータ20には、外周面に開口部21を有するスリット22が所定間隔をおいて放射状に複数形成される。スリット22の開口部21は、ロータ20の外周から径方向外側に***した***部23に形成される。つまり、ロータ20の外周にはスリット22の数だけ***部23が形成される。
ベーン30は、各スリット22に摺動自在に挿入される。ベーン30の先端部31はカムリング40の内周面40aに対向する。ベーン30の基端部32はスリット22内に位置し、スリット22とベーン30とによって背圧室24が形成される。
ロータ20が回転すると、ベーン30に遠心力が生じる。この遠心力によって、ベーン30はスリット22から突出する方向に押圧される。ベーン30は、押圧された状態では、スリット22から突出し、ベーン30の先端部31がカムリング40の内周面40aに接する。
カムリング40の内周面40aは、略長円形状に形成される。以下において、カムリング40の内周面40aを、「内周カム面40a」とも称する。
内周カム面40aが略長円形状に形成されるので、ロータ20の回転に伴ってベーン30はロータ20に対して径方向に往復動する。ベーン30の往復動に伴って、ポンプ室41は拡張と収縮とを繰り返す。
ベーンポンプ100では、ロータ20が1回転する間に、ベーン30は2往復しポンプ室41は拡張と収縮とを2回繰り返す。つまり、ベーンポンプ100は、ポンプ室41が拡張する2つの拡張領域42a,42cと、ポンプ室41が収縮する2つの収縮領域42b,42dと、を回転方向に交互に有する。
再び図1を参照する。ポンプボディ50には、ロータ20、カムリング40及び第1サイドプレート70を収容する収容窪み部51が形成される。第1サイドプレート70が収容窪み部51の底面51aに配置される。
収容窪み部51の底面51aには環状溝52が形成される。環状溝52と第1サイドプレート70とにより、ポンプ室41から吐出された作動油が流入する高圧室53が形成される。高圧室53は油圧機器1に接続され、ポンプ室41から吐出された作動油は高圧室53を通じて油圧機器1に供給される。
図3は、第1サイドプレート70をカムリング40の側から見た正面図である。図1及び図3に示すように、第1サイドプレート70は、孔71を有する環状に形成される。孔71には駆動シャフト10が挿通する。
第1サイドプレート70には、ポンプ室41から吐出される作動油を高圧室53に導く2つの吐出ポート72が設けられる。吐出ポート72は、各収縮領域42b,42dに位置する。
ポンプ室41(図2参照)が収縮領域42b,42dを通過する間、ポンプ室41は収縮する。ポンプ室41の収縮に伴ってポンプ室41内の圧力が上昇し、ポンプ室41内の作動油が吐出ポート72から吐出される。つまり、ポンプ室41内の作動油は、ポンプ室41が収縮領域42b,42dを通過する間に吐出ポート72から吐出される。このように、収縮領域42b,42dでは作動油が吐出されるので、収縮領域42b,42dは「吐出領域」とも呼ばれる。
第1サイドプレート70には、高圧室53から背圧室24(図1及び図2参照)へ作動油を導く2つの背圧通路73が形成される。背圧通路73は、孔71を中心とする円弧形状を有し、拡張領域42a,42cに位置する。そのため、拡張領域42a,42cを通過する背圧室24には高圧室53から作動油が導かれる。拡張領域42a,42cを通過するベーン30は、背圧室24内の圧力によりスリット22(図3参照)から突出する方向に押圧される。
このように、ベーンポンプ100では、ベーン30は、ロータ20の回転によって生じる遠心力だけでなく、背圧室24内の圧力によっても、スリット22から突出する方向に押圧される。
再び図1を参照する。ポンプボディ50の収容窪み部51はカムリング40と比較して大きい。カムリング40とポンプボディ50との間には、第2サイドプレート80の外周から第1サイドプレート70の外周まで延在する流体室54が形成される。
収容窪み部51の開口部はポンプカバー60により封止される。ポンプカバー60は、ボルト(図示省略)によってポンプボディ50に締結される。ポンプカバー60とカムリング40との間に第2サイドプレート80が配置される。
図4は、第2サイドプレート80をポンプカバー60の側から見た正面図である。図1及び図4に示すように、第2サイドプレート80は、孔81を有する環状に形成される。孔81には駆動シャフト10が挿通する。
図1に示すように、ポンプカバー60には低圧室61が形成される。低圧室61はタンク2に接続される。ベーンポンプ100の作動時には、タンク2内の作動油が低圧室61に供給される。低圧室61は流体室54と連通しており、タンク2内の作動油は低圧室61を通じて流体室54に供給される。
カムリング40及び第2サイドプレート80には、低圧室61内の作動油をポンプ室41に導く吸込ポートとしてのサイドポート82が設けられる。また、カムリング40及び第1サイドプレート70には、流体室54内の作動油をポンプ室41に導く吸込ポートとしてのサイドポート74が設けられる。サイドポート74,82は、各拡張領域42a,42cに位置する。
ポンプ室41が拡張領域42a,42c(図2参照)を通過する間、ポンプ室41は拡張する。ポンプ室41の拡張に伴ってポンプ室41内の圧力が低下し、サイドポート74,82からポンプ室41に作動油が吸い込まれる。つまり、作動油は、ポンプ室41が拡張領域42a,42cを通過する間にサイドポート74,82からポンプ室41に吸い込まれる。このように、拡張領域42a,42cでは作動油がポンプ室41に吸い込まれるので、拡張領域42a,42cは「吸込領域」とも呼ばれる。
図5は、第1サイドプレート70及び第2サイドプレート80をカムリング40に組み付け径方向外側から見た側面図である。図3及び図5に示すように、第1サイドプレート70の側面70aには、2つの窪み部75が形成される。窪み部75は、第1サイドプレート70の外周面70bに開口する。
図6は、カムリング40を第1サイドプレート70の側から見た背面図である。図5及び図6に示すように、第1サイドプレート70に接するカムリング40の端面40bには2つの切り欠き43が設けられる。切り欠き43は拡張領域42a,42cに位置し、カムリング40の外周面40dから内周カム面40aまで形成される。
第1サイドプレート70をカムリング40に組み付けた状態では、第1サイドプレート70の窪み部75がカムリング40の切り欠き43に臨む。流体室54(図1参照)内の作動油は、窪み部75と切り欠き43とによって形成されるポートを通じてポンプ室41に導かれる。つまり、ベーンポンプ100では、第1サイドプレート70の窪み部75とカムリング40の切り欠き43とによってサイドポート74が形成される。
図4及び図5に示すように、第2サイドプレート80の外周面80bには、2つの窪み部83が設けられる。窪み部83は、第2サイドプレート80の側面80aから、側面80aとは反対側の第2サイドプレート80の側面80cまで形成される。
図2及び図5に示すように、第2サイドプレート80に接するカムリング40の端面40cには2つの切り欠き44が設けられる。切り欠き44は拡張領域42a,42cに位置し、カムリング40の外周面40dから内周カム面40aまで形成される。
第2サイドプレート80をカムリング40に組み付けた状態では、第2サイドプレート80の窪み部83がカムリング40の切り欠き44に臨む。低圧室61(図1参照)内の作動油は、窪み部83と切り欠き44とによって形成されるポートを通じてポンプ室41に導かれる。このように、ベーンポンプ100では、第2サイドプレート80の窪み部83とカムリング40の切り欠き44とによってサイドポート82が形成される。
図7は、図5のVII−VIIに沿う断面図である。図1、図5及び図7に示すように、カムリング40には、流体室54内の作動油をポンプ室41に導く吸込ポートとしてのセンターポート45が設けられる。センターポート45は、カムリング40の外周面40dと内周カム面40aとの間を貫通する。つまり、センターポート45は、内周カム面40aに開口する内側開口46と、外周面40dに開口する外側開口47と、を有する。
センターポート45の内側開口46は、軸方向におけるカムリング40の中央部に配置される。センターポート45を通じて吸い込まれる作動油は、軸方向におけるポンプ室41の中央部に流入する。そのため、ポンプ室41の中央部に作動油を行き渡らせることができ、ベーンポンプ100の吸込特性を向上させることができる。
図7に示すように、内側開口46の始端46aは、外側開口47の始端47aとロータ20の回転中心Cとを結ぶ第1仮想線I1よりも、回転方向前方に位置する。内側開口46の終端46bと外側開口47の終端47bとを通る第2仮想線I2は、内側開口46の始端46aと外側開口47の始端47aとを通る第3仮想線I3に対して傾斜している。具体的には、第2仮想線I2と第3仮想線I3とは、内側開口46から外側開口47に向かうほど第2仮想線I2と第3仮想線I3とが離れるように傾斜している。
内側開口46の「始端」とは、内側開口46のうち、回転方向後方に位置する端部46aを意味する。また、内側開口46の「終端」とは、内側開口46のうち、回転方向前方に位置する端部46bを意味する。つまり、ベーンポンプ100の作動時には、拡張領域42a,42c内に移動したポンプ室41が内側開口46の始端46aに達することにより当該ポンプ室41とセンターポート45とが連通する。ポンプ室41が内側開口46の終端46bを通過することにより、当該ポンプ室41とセンターポート45との連通が遮断される。
外側開口47の「始端」とは、外側開口47のうち、回転方向後方に位置する端部47aを意味する。外側開口47の「終端」とは、外側開口47のうち、回転方向前方に位置する端部47bを意味する。
ベーンポンプ100では、内側開口46の始端46aは、第1仮想線I1よりも、回転方向前方に位置する。そのため、外側開口47の始端47aから内側開口46の始端46aに亘って形成される壁部45aは、外側開口47の始端47aから内側開口46の始端46aへ向かうほど第1仮想線I1から離れるように形成される。
このような形状を有する壁部45aは、センターポート45における作動油の流れを回転方向に向ける。そのため、作動油がポンプ室41の前方部へ行き渡る。
仮に、壁部45aが径方向に沿って延在するベーンポンプでは、壁部45aは、センターポート45における作動油の流れを径方向に向ける。ベーン30はロータ20とともに回転するので、径方向に向けられた作動油は、ポンプ室41の前方部に行き渡らず、ポンプ室41の後方部に滞留することがある。
作動油がポンプ室41の後方部に滞留すると、ポンプ室41に供給される作動油がポンプ室41の容積に対して不足する。その結果、吐出ポート72から吐出される作動油の量が減少し、ベーンポンプの吸込特性が悪化する。
ポンプ室41の後方部での作動油の滞留は、ロータ20が高速で回転する場合、具体的にはベーン30の先端部31の速度がおおよそ14m/s以上で回転する場合に生じやすい。そのため、壁部45aが径方向に沿って延在するベーンポンプでは、高回転領域での吸込特性が悪化する。
本実施形態に係るベーンポンプ100では、壁部45aは、外側開口47の始端47aから内側開口46の始端46aへ向かうほど第1仮想線I1から離れるように形成される。そのため、センターポート45における作動油の流れは回転方向に向けられ、作動油はポンプ室41の前方部へ行き渡る。したがって、ポンプ室41の容積に対して作動油を十分に供給することができ、ベーンポンプ100の吸込特性、特に、高回転領域での吸込特性を向上させることができる。
また、ベーンポンプ100では、第2仮想線I2が第3仮想線I3に対して傾斜する。そのため、センターポート45は、流路断面が内側開口46から外側開口47に向けて拡大するように形成される。
このような形状を有するセンターポート45は、作動油がカムリング40の外側からセンターポート45に流入する際に生じる作動油の圧力損失を低減する。したがって、センターポート45を通じてポンプ室41に吸い込まれる作動油の流量を増加させることができ、ベーンポンプ100の吸込特性をより向上させることができる。
さらに、ベーンポンプ100では、内側開口46の終端46bは、外側開口47の終端47bとロータ20の回転中心Cとを結ぶ第4仮想線I4よりも、回転方向後方に位置する。そのため、センターポート45は、流路断面が内側開口46から外側開口47に向けてより拡大するように形成される。したがって、センターポート45を通じてポンプ室41に吸い込まれる作動油の流量をより増加させることができ、ベーンポンプ100の吸込特性を向上させることができる。
センターポート45は、外側開口47から内側開口46に亘って直線状に形成される。具体的には、センターポート45の壁部45aは、外側開口47の始端47aから内側開口46の始端46aに亘って直線状に形成される。また、壁部45bとは反対側のセンターポート45の壁部45bは、外側開口47の終端47bから内側開口46の終端46bに亘って直線状に形成される。
直線状の壁部45a,45bは、例えばドリル加工によって形成される。ドリル加工は簡易な加工方法であり、センターポート45の形成に複雑な加工を必要としない。したがって、センターポート45を容易に形成することができ、ベーンポンプ100の吸込特性を容易に向上させることができる。エンドミル加工によってセンターポート45を形成してもよい。
次に、ベーンポンプ100の動作を、図1から図7を参照して説明する。
駆動シャフト10にエンジン又は電動モータ(図示省略)の動力が伝わると、駆動シャフト10の回転駆動に伴ってロータ20が回転する。ロータ20の回転に伴ってベーン30はロータ20に対して往復動し、ポンプ室41が膨張と収縮とを繰り返す。
拡張領域42a,42cを通過するポンプ室41には、タンク2内の作動油が、サイドポート74、サイドポート82及びセンターポート45を通じて導かれる。
センターポート45の壁部45aは、径方向に対して傾き、外側開口47から内側開口46に導かれる作動油の流れを回転方向に向ける。そのため、センターポート45を通じてポンプ室41に導かれる作動油は、ポンプ室41の前方部へ行き渡る。したがって、作動油をポンプ室41の容積に対して十分に供給することができる。
また、センターポート45は、流路断面が内側開口46から外側開口47に向けてより拡大するように形成される。そのため、作動油が流体室54からセンターポート45に流入する際に作動油の圧力損失が生じにくい。したがって、センターポート45を通じてポンプ室41に吸い込まれる作動油の流量を増加させることができる。
収縮領域42b,42dを通過するポンプ室41内の作動油は、吐出ポート72から吐出される。ポンプ室41には作動油が十分に供給されるので、吐出ポート72から吐出される作動油の流量が増加する。したがって、ベーンポンプ100の吸込特性を向上させることができる。
次に、ベーンポンプ100の製造方法を説明する。ここでは、カムリング40成形方法について、図8を参照して詳述する。図8は、カムリング40の成形方法を説明するための断面図である。
まず、型成形によって、カムリング40の母材を成形する。カムリング40の母材には、切り欠き43,44(図2、図5及び図6参照)は形成されているが、センターポート45は形成されていない。
次に、ドリル3をその中心軸3aの周りに回転させながらカムリング40の外周面40dに押し当て、切削加工によってカムリング40に円形孔3bを形成する。このとき、円形孔3bの内側開口を内周カム面40aの拡張領域42aに形成する。
次に、ドリル3をその中心軸3aの周りに回転させながら、カムリング40の内側かつ拡張領域42a内の点P1を中心にカムリング40に対してドリル3を相対的に回転させる。その結果、図7に示すセンターポート45が切削加工によって拡張領域42aに形成される。このとき、センターポート45の壁部45aは外側開口47の始端47aから内側開口46の始端46aに亘って直線状に形成され、センターポート45の壁部45bは外側開口47の終端47bから内側開口46の終端46bに亘って直線状に形成される。
次に、拡張領域42cのセンターポート45を、拡張領域42aのセンターポート45と同様にドリル3を用いて成形する。以上の工程によって、カムリング40が完成する。
図9は、第1実施形態の変形例に係るベーンポンプ101におけるカムリング140の成形方法を説明するための断面図である。カムリング140のセンターポート145の成形では、点P1(図8参照)と比較して回転中心Cよりも離れた点P2を中心に、カムリング140に対してドリル3を相対的に回転させる。
この場合、内側開口146の大きさを、内側開口46(図7参照)の大きさと同じにしつつ、外側開口147を外側開口47(図7参照)よりも大きくすることができる。したがって、センターポート145を通じてポンプ室41(図7参照)に吸い込まれる作動油の流量をより増加させることができる。
<第2実施形態>
次に、図10及び図11を参照して、本発明の第2実施形態に係るベーンポンプ200について説明する。第1実施形態における構成と同じ構成については同一の符号を付し、その説明を省略する。
図10は、ベーンポンプ200が備えるカムリング240の断面図であり、図7に対応して示す。
カムリング40(図7参照)と同様に、内側開口246の始端246aは、外側開口247の始端247aとロータ20の回転中心Cとを結ぶ第1仮想線I201よりも、回転方向前方に位置する。そのため、センターポート245における作動油の流れが壁部245aによって回転方向に向けられ、作動油がポンプ室41の前方部へ行き渡る。したがって、ベーンポンプ200の吸込特性を向上させることができる。
カムリング240では、センターポート245は、円形孔からなる。つまり、内側開口246の終端246bと外側開口247の終端247bとを通る第2仮想線I202は、内側開口246の始端246aと外側開口247の始端247aとを通る第3仮想線I203と平行である。また、センターポート245の壁部245aは、外側開口247の始端247aから内側開口246の始端246aに亘って直線状に形成される。センターポート245の壁部245bは、外側開口247の終端247bから内側開口246の終端246bに亘って直線状に形成される。
円形孔からなるセンターポート245は、ドリル加工によって形成される。ドリル加工は簡易な加工方法であり、センターポート245の形成に複雑な加工を必要としない。したがって、センターポート245を容易に形成することができ、ベーンポンプ200の吸込特性を容易に向上させることができる。
ベーンポンプ200の動作については、ベーンポンプ100の動作と略同じであるため、ここではその説明を省略する。
次に、ベーンポンプ200の製造方法を説明する。ここでは、カムリング240成形方法について、図11を参照して詳述する。図11は、カムリング240の成形方法を説明するための断面図である。
まず、カムリング40(図8参照)と同様に、型成形によって、カムリング240の母材を成形する。
次に、ドリル3をその中心軸3aの周りに回転させながらカムリング240の外周面240dに押し当て、切削加工によってカムリング240に円形孔3bを形成する。このとき、円形孔3bの内側開口を内周カム面240aにおける拡張領域42aに形成する。また、ドリル3の中心軸3aが回転中心Cからずれるようにドリル3の向きを定める。
次に、ドリル3を円形孔3bから抜き出す。その結果、図10に示すセンターポート245が拡張領域42aに形成される。つまり、円形孔3bがセンターポート245として用いられる。
次に、拡張領域42cのセンターポート245(図10参照)を、拡張領域42aのセンターポート245と同様にドリル3を用いて成形する。以上の工程によって、カムリング240が完成する。
このように、カムリング240では、ドリル3をカムリング240の母材に対して相対回転させる必要がない。したがって、センターポート245を容易に形成することができ、ベーンポンプ200の吸込特性を容易に向上させることができる。
<第3実施形態>
次に、図12及び図13を参照して、本発明の第3実施形態に係るベーンポンプ300について説明する。第1実施形態における構成と同じ構成については同一の符号を付し、その説明を省略する。
図12は、ベーンポンプ300が備えるカムリング340の断面図であり、図7に対応して示す。
カムリング40(図7参照)と同様に、内側開口346の始端346aは、外側開口347の始端347aとロータ20の回転中心Cとを結ぶ第1仮想線I301よりも、回転方向前方に位置する。そのため、センターポート345における作動油の流れが壁部345aによって回転方向に向けられ、作動油がポンプ室41の前方部へ行き渡る。したがって、ベーンポンプ300の吸込特性を向上させることができる。
内側開口346の終端346bと外側開口347の終端347bとを通る第2仮想線I302は、内側開口346の始端346aと外側開口347の始端347aとを通る第3仮想線I303に対して傾斜する。具体的には、第2仮想線I302と第3仮想線I303とは、内側開口346から外側開口347に向かうほど第2仮想線I302と第3仮想線I303とが離れるように傾斜している。そのため、センターポート345は、流路断面が内側開口346から外側開口347に向けて拡大するように形成される。したがって、ベーンポンプ100と同様に、センターポート345を通じてポンプ室41に吸い込まれる作動油の流量を増加させることができ、ベーンポンプ300の吸込特性を向上させることができる。
ベーンポンプ300では、内側開口346の終端346bは、外側開口347の終端347bとロータ20の回転中心Cとを結ぶ第4仮想線I304よりも、回転方向前方に位置する。そのため、壁部345bは、外側開口347の終端347bから内側開口346の終端346bへ向かうほど第4仮想線I304から離れるように形成される。
このような形状を有する壁部345bは、壁部345aによって回転方向に向けられた作動油の流れを妨げない。そのため、センターポート345において作動油の流れがより確実に回転方向に向けられ、作動油がポンプ室41の前方部へ行き渡る。したがって、作動油をポンプ室41の容積に対して十分に供給することができ、ベーンポンプ300の吸込特性を向上させることができる。
センターポート345は、センターポート45(図7参照)と同様に、外側開口347から内側開口346に亘って直線状に形成される。したがって、センターポート345を容易に形成することができ、ベーンポンプ300の吸込特性を容易に向上させることができる。
ベーンポンプ300の動作については、ベーンポンプ100の動作と略同じであるため、ここではその説明を省略する。
次に、ベーンポンプ300の製造方法を説明する。ここでは、カムリング340成形方法について、図13を参照して詳述する。図13は、カムリング340の成形方法を説明するための断面図である。
まず、カムリング40(図8参照)と同様に、型成形によって、カムリング340の母材を成形する。
次に、ドリル3をその中心軸3aの周りに回転させながらカムリング340の外周面340dに押し当て、切削加工によってカムリング340に円形孔3bを形成する。このとき、円形孔3bの内側開口を内周カム面340aの拡張領域42aに形成する。
次に、ドリル3をその中心軸3aの周りに回転させながら、カムリング340の内側かつ収縮領域42b内の点P3を中心にカムリング340に対してドリル3を相対的に回転させる。その結果、図12に示すセンターポート345が切削加工によって拡張領域42aに形成される。このとき、センターポート345の壁部345aは直線状に形成され、センターポート345の壁部345bは直線状に形成される。
次に、拡張領域42cのセンターポート345を、拡張領域42aのセンターポート345と同様にドリル3を用いて成形する。以上の工程によって、カムリング340が完成する。
直線状の壁部45a,45bは、ドリル加工によって形成される。ドリル加工は簡易な加工方法であり、センターポート345の形成に複雑な加工を必要としない。したがって、センターポート345を容易に形成することができ、ベーンポンプ300の吸込特性を容易に向上させることができる。エンドミル加工によってセンターポート45を形成してもよい。
<第4実施形態>
次に、図14を参照して、本発明の第4実施形態に係るベーンポンプ400について説明する。第1実施形態における構成と同じ構成については同一の符号を付し、その説明を省略する。
図14は、ベーンポンプ400が備えるカムリング440の断面図であり、図7に対応して示す。
カムリング40(図7参照)と同様に、内側開口446の始端446aは、外側開口447の始端447aとロータ20の回転中心Cとを結ぶ第1仮想線I401よりも、回転方向前方に位置する。そのため、センターポート445における作動油の流れが壁部445aによって回転方向に向けられ、作動油がポンプ室41の前方部へ行き渡る。したがって、ベーンポンプ400の吸込特性を向上させることができる。
内側開口446の終端446bと外側開口447の終端447bとを通る第2仮想線I402は、内側開口446の始端446aと外側開口447の始端447aとを通る第3仮想線I403に対して傾斜する。具体的には、第2仮想線I402と第3仮想線I403とは、内側開口446から外側開口447に向かうほど第2仮想線I402と第3仮想線I403とが離れるように傾斜している。そのため、センターポート445は、流路断面が内側開口446から外側開口447に向けて拡大するように形成される。したがって、ベーンポンプ100と同様に、センターポート445を通じてポンプ室41に吸い込まれる作動油の流量を増加させることができ、ベーンポンプ400の吸込特性を向上させることができる。
また、カムリング340(図12参照)と同様に、内側開口446の終端446bは、外側開口447の終端447bとロータ20の回転中心Cとを結ぶ第4仮想線I404よりも、回転方向前方に位置する。そのため、壁部445bは、壁部445aによって回転方向に向けられた作動油の流れを妨げない。センターポート445において作動油の流れがより確実に回転方向に向けられ、作動油がポンプ室41の前方部へ行き渡る。したがって、ベーンポンプ400の吸込特性を向上させることができる。
センターポート445は、外側開口447から内側開口446に向かうほど径方向に対する傾きが小さくなるように、外側開口447から内側開口446に亘って湾曲して形成される。具体的には、センターポート445の壁部445aは、外側開口447の始端447aから内側開口446の始端446aに亘って凸状に湾曲して形成される。センターポート445の壁部445bは、外側開口447の終端447bから内側開口446の終端446bに亘って凹状に湾曲して形成される。
湾曲した壁部445a,445bは、外側開口447から内側開口446に導かれる作動油の流れの向きを緩やかに変化させる。そのため、センターポート445における圧力損失が低減する。したがって、ポンプ室41に吸い込まれる作動油の流量を増加させることができ、ベーンポンプ400の吸込特性を向上させることができる。
ベーンポンプ400の動作については、ベーンポンプ100の動作と略同じであるため、ここではその説明を省略する。
カムリング440のセンターポート445は、例えば型成形によって成形される。
以下、本発明の実施形態の構成、作用、及び効果をまとめて説明する。
本実施形態では、ベーンポンプ100,101,200,300,400は、回転駆動されるロータ20と、径方向に往復動自在にロータ20に設けられる複数のベーン30と、ロータ20の回転に伴って複数のベーン30の先端部31が摺接する内周カム面40a,240a,340aを有するカムリング40,140,240,340,440と、ロータ20、カムリング40,140,240,340,440、及び隣り合うベーン30によって画定されるポンプ室41と、カムリング40,140,240,340,440に形成され、ポンプ室41に作動油を導くセンターポート45,145,245,345,445と、を備え、センターポート45,145,245,345,445は、内周カム面40a,240a,340aに開口する内側開口46,146,246,346,446と、カムリング40,140,240,340,440の外周面40d,240d,340dに開口する外側開口47,147,247,347,447と、を有し、内側開口46,146,246,346,446の始端46a,246a,346a,446aは、外側開口47,147,247,347,447の始端47a,247a,347a,447aとロータ20の回転中心Cとを結ぶ第1仮想線I1,I201,I301,I401よりも、回転方向前方に位置する。
この構成では、内側開口46,146,246,346,446の始端46a,246a,346a,446aが、第1仮想線I1、I201,I301,I401よりも、回転方向前方に位置する。そのため、センターポート45,145,245,345,445における作動油の流れは、外側開口47,147,247,347,447の始端47a,247a,347a,447aから内側開口46,146,246,346,446の始端46a,246a,346a,446aに亘って形成される壁部45a,245a,345a,445aによって回転方向に向けられ、作動油がポンプ室41の前方部へ行き渡る。したがって、作動油をポンプ室41の容積に対して十分に供給することができ、ベーンポンプ100,101,200,300,400の吸込特性を向上させることができる。
また、本実施形態では、ベーンポンプ100,101,300,400は、内側開口46,146,346,446の終端46b,346b,446bと外側開口47,147,347,447の終端47b,347b,447bとを通る第2仮想線I2,I302,I402が、内側開口46,146,346,446の始端46a,346a,446aと外側開口47,147,347,447の始端47a,347a,447aとを通る第3仮想線I3,I303,I403に対して、内側開口46,146,346,446から外側開口47,147,347,447に向かうほど第2仮想線I2,I302,I402と第3仮想線I3,I303,I403とが離れるように傾斜している。
この構成では、第2仮想線I2,I302,I402が、内側開口46,146,346,446から外側開口47,147,347,447に向かうほど第3仮想線I3,I303,I403から離れるように第3仮想線I3,I303,I403に対して傾斜する。そのため、センターポート45,145,345,445は、流路断面が内側開口46,146,346,446から外側開口47,147,347,447に向けて拡大するように形成され、作動油がカムリング40,140,340,440の外側からセンターポート45,145,345,445に流入する際に生じる作動油の圧力損失を低減する。したがって、センターポート45,145,345,445を通じてポンプ室41に吸い込まれる作動油の流量を増加させることができ、ベーンポンプ100,101,300,400の吸込特性を向上させることができる。
また、本実施形態では、ベーンポンプ100,101は、内側開口46,146の終端46bが、外側開口47,147の終端47bとロータ20の回転中心Cとを結ぶ第4仮想線I4よりも、回転方向後方に位置する。
この構成では、内側開口46,146の終端46bが、第4仮想線I4よりも、回転方向後方に位置する。そのため、センターポート45,145は、流路断面が内側開口46,146から外側開口47,147に向けてより拡大するように形成され、作動油がカムリング40,140の外側からセンターポート45,145に流入する際に生じる作動油の圧力損失をより低減する。したがって、センターポート45,145を通じてポンプ室41に吸い込まれる作動油の流量をより増加させることができ、ベーンポンプ100,101の吸込特性を向上させることができる。
また、本実施形態では、ベーンポンプ300,400は、内側開口346,446の終端346b,446bが、外側開口347,447の終端347b,447bとロータ20の回転中心Cとを結ぶ第4仮想線I304,I404よりも、回転方向前方に位置する。
この構成では、内側開口346,446の終端346b,446bが、第4仮想線I304,I404よりも、回転方向前方に位置する。そのため、外側開口347,447の終端347b,447bから内側開口346,446の終端346b,446bに亘って形成される壁部345b,445bは、回転方向に向けられた作動油の流れを妨げない。センターポート345,445において作動油の流れがより確実に回転方向に向けられ、作動油がポンプ室41の前方部へ行き渡る。したがって、作動油をポンプ室41の容積に対して十分に供給することができ、ベーンポンプ300,400の吸込特性を向上させることができる。
また、本実施形態では、ベーンポンプ100,101,200,300は、センターポート45,145,245,345が、外側開口47,147,247,347から内側開口46,146,246,346に亘って直線状に形成される。
この構成では、センターポート45,145,245,345が外側開口47,147,247,347から内側開口46,146,246,346に亘って直線状に形成される。そのため、例えば、ドリル加工によってセンターポート45,145,245,345を形成すればよく、センターポート45,145,245,345の形成に複雑な加工を必要としない。したがって、容易にベーンポンプ100,101,200,300の吸込特性を向上させることができる。
また、本実施形態では、ベーンポンプ400は、センターポート445が、外側開口447から内側開口446に向かうほど径方向に対する傾きが小さくなるように外側開口447から内側開口446に亘って湾曲して形成される。
この構成では、センターポート445が外側開口447から内側開口446に亘って湾曲して形成される。そのため、外側開口447から内側開口446に導かれる作動油の流れの向きが緩やかに変化し、センターポート445における圧力損失が低下する。したがって、ポンプ室41に吸い込まれる作動油の流量を増加させることができ、ベーンポンプ400の吸込特性を向上させることができる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、上記実施形態は本発明の適用例の一部を示したに過ぎず、本発明の技術的範囲を上記実施形態の具体的構成に限定する趣旨ではない。
(1)上記実施形態では、本発明をセンターポート45,145,245,345,445に適用した例について説明した。しかし、本発明は、サイドポート74,82にも適用可能である。
(2)上記実施形態では、サイドポート74は、第1サイドプレート70の窪み部75とカムリング40の切り欠き43とによって形成されている。本発明では、第1サイドプレート70に窪み部75が形成されておらず、サイドポート74が第1サイドプレート70の平面状の側面70aと、カムリング40の切り欠き43とによって形成されていてもよい。
(3)上記実施形態では、サイドポート82は、第2サイドプレート80の窪み部83とカムリング40の切り欠き44とによって形成されている。本発明では、第2サイドプレート80に切り欠き44が形成されておらず、サイドポート82が第2サイドプレート80の平面状の側面80aと、カムリング40の切り欠き44とによって形成されていてもよい。
(4)上記実施形態では、センターポート45,145,245,345は直線的に形成され、センターポート445は湾曲して形成される。センターポート45,145,245,345,445は、屈曲して形成されてもよい。具体的には、壁部45a,145a,246a,345a,445a及び壁部45b,145b,246b,345b,445bは屈曲していてもよい。
20・・・ロータ、30・・・ベーン、31・・・先端部、40,140,240,340,440・・・カムリング、40a,240a,340a・・・内周カム面、40d,240d,340d・・・外周面、41・・・ポンプ室、45,145,245,345,445・・・センターポート(吸込ポート)、46,146,246,346,446・・・内側開口、46a,246a,346a,446a・・・始端、46b,246b,346b,446b・・・終端、47,147,247,347,447・・・外側開口、47a,247a,347a,447a・・・始端、47b,247b,347b,447b・・・終端、100,101,200,300,400・・・ベーンポンプ、I1,I201,I301,I401・・・第1仮想線、I2,I202,I302,I402・・・第2仮想線、I3,I203,I303,I403・・・第3仮想線、I4,I204,I304,I404・・・第4仮想線

Claims (5)

  1. 回転駆動されるロータと、
    径方向に往復動自在に前記ロータに設けられる複数のベーンと、
    前記ロータの回転に伴って前記複数のベーンの先端部が摺接する内周カム面を有するカムリングと、
    前記ロータ、前記カムリング、及び隣り合う前記ベーンによって画定されるポンプ室と、
    前記カムリングに形成され、前記ポンプ室に作動流体を導く吸込ポートと、を備え、
    前記吸込ポートは、前記内周カム面に開口する内側開口と、前記カムリングの外周面に開口する外側開口と、を有し、
    前記内側開口の始端は、前記外側開口の始端と前記ロータの回転中心とを結ぶ第1仮想線よりも、回転方向前方に位置し、
    前記内側開口の終端と前記外側開口の終端とを通る第2仮想線は、前記内側開口の始端と前記外側開口の始端とを通る第3仮想線に対して、前記内側開口から前記外側開口に向かうほど前記第2仮想線と前記第3仮想線とが離れるように傾斜していることを特徴とするベーンポンプ。
  2. 前記内側開口の終端は、前記外側開口の終端と前記ロータの回転中心とを結ぶ第4仮想線よりも、回転方向後方に位置することを特徴とする請求項1に記載のベーンポンプ。
  3. 前記内側開口の終端は、前記外側開口の終端と前記ロータの回転中心とを結ぶ第4仮想線よりも、回転方向前方に位置することを特徴とする請求項1に記載のベーンポンプ。
  4. 前記吸込ポートは、前記外側開口から前記内側開口に亘って直線状に形成されることを特徴とする請求項1からのいずれか1項に記載のベーンポンプ。
  5. 前記吸込ポートは、前記外側開口から前記内側開口に向かうほど径方向に対する傾きが小さくなるように前記外側開口から前記内側開口に亘って湾曲して形成されることを特徴とする請求項1からのいずれか1項に記載のベーンポンプ。
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