JP6424154B2 - エンジン - Google Patents

エンジン Download PDF

Info

Publication number
JP6424154B2
JP6424154B2 JP2015244629A JP2015244629A JP6424154B2 JP 6424154 B2 JP6424154 B2 JP 6424154B2 JP 2015244629 A JP2015244629 A JP 2015244629A JP 2015244629 A JP2015244629 A JP 2015244629A JP 6424154 B2 JP6424154 B2 JP 6424154B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
intake
exhaust pressure
egr
pressure ratio
engine
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2015244629A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2017110535A (ja
Inventor
中野 聡
聡 中野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Yanmar Co Ltd
Original Assignee
Yanmar Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Yanmar Co Ltd filed Critical Yanmar Co Ltd
Priority to JP2015244629A priority Critical patent/JP6424154B2/ja
Publication of JP2017110535A publication Critical patent/JP2017110535A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6424154B2 publication Critical patent/JP6424154B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Exhaust-Gas Circulating Devices (AREA)
  • Output Control And Ontrol Of Special Type Engine (AREA)
  • Combined Controls Of Internal Combustion Engines (AREA)

Description

本発明は、排気ガスの一部を吸気側へ還流させる装置を備えるエンジンに関する。
従来から、排気ガスの一部を吸気側へ還流させるEGR装置を設けることにより、吸気に酸素濃度の低い排気ガス(EGRガス)を還流させることで燃焼温度を低下させ、排気ガス中のNOx(窒素酸化物)の量を低減させるエンジンが知られている。特許文献1は、この種のエンジンを開示する。
上記特許文献1においては、排気圧に対する吸気圧の比率である吸気対排気圧力比を所定の式に代入することにより、吸気側へ還流されるEGRガスの量であるEGR還流量を求め、このEGR還流量に基づいて、EGRガスの流量を調整するためのEGRバルブの開度等を調整している。
ここで、上記特許文献1においては、排気圧の検出値に対する吸気圧の検出値の比率である実吸気対排気圧力比か、燃料噴射量及びエンジン回転数に基づいて制御マップにより求められる排気圧に対する吸気圧の比率の推定値である推定吸気対排気圧力比か、の何れかを選択して、この選択された方の吸気対排気圧力比を前記所定の式に代入してEGR還流量を算出する。具体的には、実吸気対排気圧力比が大きい(閾値以上である)場合には、排気圧力センサ及び吸気圧力センサの個体差やエンジンの稼動中の圧力変動等によって前記所定の式による算出精度が大きく影響を受けることとなるため、実吸気対排気圧力比に代えて推定吸気対排気圧比を代入してEGR還流量を算出することとしている。
特開2015−75043号公報
しかし、上記特許文献1の構成では、実吸気対排気圧力比が閾値以上となるエンジンの運転領域が広範囲に及ぶため、推定吸気対排気圧力比を算出するための前記制御マップを構築するのに必要な工数が多くなり、パラメータの調整作業(適合作業)に手間と時間が掛かっていた。
本発明は以上の事情に鑑みてされたものであり、その目的は、EGR還流量を算出するために用いる制御マップの構築に必要な工数を低減することにある。
課題を解決するための手段及び効果
本発明の解決しようとする課題は以上の如くであり、次にこの課題を解決するための手段とその効果を説明する。
本発明の観点によれば、以下の構成のエンジンが提供される。即ち、このエンジンは、排気ガスの一部をEGRガスとして吸気側へ還流させるEGR装置を有する。このエンジンは、吸気圧検出部と、排気圧検出部と、エンジン回転数検出部と、燃料噴射量検出部と、EGR制御部と、を備える。前記吸気圧検出部は、吸気の圧力である吸気圧を検出する。前記排気圧検出部は、前記排気ガスの圧力である排気圧を検出する。前記エンジン回転数検出部は、エンジン回転数を検出する。前記燃料噴射量検出部は、燃料噴射量を検出する。前記EGR制御部は、排気圧に対する吸気圧の比率である吸気対排気圧力比を用いて、前記吸気側へ還流される前記EGRガスの量であるEGR還流量を求めることができる。前記EGR制御部には、第1制御マップと、第2制御マップと、が記憶されている。前記第1制御マップは、燃料噴射量及びエンジン回転数に基づいて、排気圧に対する吸気圧の比率の推定値である推定吸気対排気圧力比を求めることができる。第2制御マップは、前記吸気対排気圧力比として、前記排気圧検出部の検出値に対する前記吸気圧検出部の検出値の比率である実吸気対排気圧力比を選択するか、前記推定吸気対排気圧力比を選択するかを決定するために用いられる。前記EGR制御部は、前記実吸気対排気圧力比が閾値未満である場合は、当該実吸気対排気圧力比を前記吸気対排気圧力比として用いて前記EGR還流量を求める。前記EGR制御部は、前記実吸気対排気圧力比が閾値以上である場合は、前記第2制御マップにより選択された方を前記吸気対排気圧力比として用いて前記EGR還流量を求める。
即ち、実吸気対排気圧力比が大きい(即ち、吸気圧と排気圧の差が小さい)場合であっても、当該実吸気対排気圧力比を用いることによってEGR還流量算出式による算出精度が大きく影響を受ける運転領域以外については、当該実吸気対排気圧力比を用いてEGR還流量を求めてもさほど不正確ではないということができる。本発明では、これを利用して、実吸気対排気圧力比が大きい場合でも、第2制御マップで定められた運転領域についてのみ第1制御マップによる推定吸気対排気圧力比をEGR還流量の算出に用いることとしているので、第1制御マップの対象となる運転領域を削減することができる。この結果、第1制御マップの構築のための工数を低減することができ、パラメータの調整作業(適合作業)の効率を向上させることができる。
前記のエンジンにおいては、以下の構成とすることが好ましい。即ち、前記EGR制御部には、前記第2制御マップとして、複数の吸気対排気圧力比選択用マップが記憶されている。前記エンジンを稼動させる高度に応じて、前記複数の吸気対排気圧力比選択用マップの中から1つの吸気対排気圧力比選択用マップが選択される。
これにより、エンジンを稼動させる高度に応じて、複数の吸気対排気圧力比選択用マップを使い分けることにより、高度を考慮すればEGR還流量の算出に用いる吸気対排気圧力比として実吸気対排気圧力比を採用しても支障がない場合には、当該実吸気対排気圧力比をEGR還流量の算出に用いることができる。よって、第1制御マップの対象となる運転領域を削減することができる。この結果、第1制御マップの構築のための工数を低減することができ、パラメータの調整作業(適合作業)の効率を向上させることができる。
前記のエンジンにおいては、前記複数の吸気対排気圧力比選択用マップは、前記エンジンを稼動させる高度が高くなるにつれて、前記推定吸気対排気圧力比が選択される運転領域が狭くなるように定められることが好ましい。
これにより、エンジンを稼動させる高度が高くなるにつれて、推定吸気対排気圧力比が選択される運転領域が狭くなるように定めることにより、第1制御マップの対象となる運転領域を削減することができる。この結果、第1制御マップの構築のための工数を低減することができ、パラメータの調整作業(適合作業)の効率を向上させることができる。
前記のエンジンにおいては、自然吸気式のエンジンであることが好ましい。
即ち、一般的に、自然吸気式のエンジンにおいては、実吸気対排気圧力比が大きい(即ち、吸気圧と排気圧の差が小さい)値となる運転領域が広範囲に及ぶ傾向があるが、第2制御マップで定められた運転領域についてのみ第1制御マップにより推定吸気対排気圧力比を求めてEGR還流量の算出に用いることにより、第1制御マップの対象となる運転領域を絞り込むことができる。この結果、自然吸気式のエンジンにおいて、過給機付きエンジンに比べて、第1制御マップの構築のための工数を大幅に低減することができ、パラメータの調整作業(適合作業)の効率を向上させることができる。
本発明の一実施形態に係るエンジンの全体的な構成を示す模式図。 エンジンに備えられる制御系の主要な構成を示すブロック図。 吸気圧と排気圧の差圧ΔP及びEGRバルブの開度Gとの関係でEGRガス有効通路断面積Aredを示したEGRガス有効通路断面積マップを示す図。 燃料噴射量F及びエンジン回転数Nとの関係で推定吸気対排気圧力比Xnを示した第1制御マップを示す図。 燃料噴射量F及びエンジン回転数Nとの関係で、実吸気対排気圧力比又は推定吸気対排気圧力比の何れを選択するかを示した第2制御マップ、より具体的には低地用の吸気対排気圧力比選択用マップを示す図。 中高地用の吸気対排気圧力比選択用マップ、及び高高地用の吸気対排気圧力比選択用マップを示す図。 EGR還流量を算出するときにEGR制御部により行われる制御を示すフローチャート。 吸気対排気圧力比とAred係数との関係を示すグラフ。 (a)従来の自然吸気式のエンジンにおいて、吸気対排気圧力比の値として推定吸気対排気圧力比が採用されていた運転領域をハッチングで示した図。(b)本実施形態のエンジンを自然吸気式のエンジンとした場合において、吸気対排気圧力比の値として推定吸気対排気圧力比が採用される運転領域をハッチングで示した図。
次に、図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。初めに、図1を参照して、エンジン1の概要について説明する。図1は、本発明の一実施形態に係るエンジン1の全体的な構成を示す模式図である。図中の2点鎖線の円の中には、シリンダ内の構成を模式的に示している。
図1に示すように、本実施形態のエンジン1は、エンジン本体10と、燃料噴射装置20と、EGR装置(排気ガス再循環装置)30と、を備える。また、図2に示すように、エンジン1は、当該エンジン1を統括的に制御するECU(エンジンコントロールユニット)60を備える。
本実施形態において、エンジン1は直列4気筒型のディーゼルエンジンとして構成されている。エンジン本体10は、シリンダブロックと、シリンダヘッドと、を主たる構造体とし、これらに種々の部品を組み付けることにより構成されている。シリンダブロックには、4つのシリンダ11が形成される。それぞれのシリンダ11の内部には燃焼室12が形成され、当該燃焼室12にはピストン13がスライド可能に配置されている。このピストン13は、ロッド19を介して、エンジン1の出力軸であるクランク軸14に連結される。
また、エンジン本体10は、吸気マニホールド15と、排気マニホールド16と、を備えている。吸気マニホールド15には、当該吸気マニホールド15に吸気を導入する吸気側の通路としての吸気管17が接続されている。排気マニホールド16には、当該排気マニホールド16からの排気ガスが排出される排気側の通路としての排気管18が接続されている。
燃料噴射装置20は、各シリンダ11に対応するインジェクタ21を備える。インジェクタ21には、図略の燃料噴射ポンプによって圧送された燃料が、コモンレール23を介して分配される。図2に示すように、インジェクタ21が備える電子制御弁24はECU60に電気的に接続されており、インジェクタ21から燃焼室12内に適宜の量の燃料が適宜のタイミングで噴射されるようになっている。燃料を燃焼室12内に噴射することにより、ピストン13は燃焼室12での吸気・圧縮行程後の爆発から得られる推進力によってシリンダ11内を往復運動し、ピストン13の往復運動がロッド19を介してクランク軸14の回転運動に変換されて動力が得られる。
EGR装置30は、EGR通路としてのEGR管31と、EGRクーラ32と、EGR弁33と、を備えている。EGR管31は、吸気管17と排気管18とを接続しており、当該EGR管31を介して排気ガスの一部が吸気に還流(再循環)される。EGR弁33は、EGR管31の内部に設けられており、当該EGR弁33はECU60のEGR制御部61(図2参照)に電気的に接続されている。EGR弁33は、例えば電磁式流量制御弁により構成することができる。EGR制御部61によりEGR弁33の開度を適宜に調整(変更)することで、吸気側に還流される排気ガスの量(以下、EGR量と称することがある。)が調整される。
次に、図2を参照して、エンジン1の電気的構成及び制御に関する構成を説明する。図2は、エンジン1に備えられる制御系の主要な構成を示すブロック図である。
ECU60は、CPU,ROM,RAM等を備えたコンピュータとして構成され、前記ROMの記憶部には、制御プログラムや制御マップ等の各種データが記憶されている。ECU60は、種々のセンサや操作具から情報を取得し、これらの情報に基づいてエンジン1に関する制御を行う。
ROMの記憶部に記憶されている上記の制御プログラム等をRAMにロードし、CPUで実行することで、ECU60を、EGR制御部61等として動作させることができる。ECU60のEGR制御部61は、種々のセンサの検出結果から、エンジン本体10のエンジン回転数N、燃料噴射量F、吸気圧Pi、排気圧Pe、EGRガス温度TEGR等の運転情報を取得し、これらの運転情報に基づいて、EGRガスの還流量(以下、EGR還流量と称することがある。)を算出し、当該EGR還流量に応じてEGR弁33の開度(目標開度)を制御することにより、排気ガス中に含まれるNOxの量をコントロールすることができる。
本実施形態では、エンジン1の運転情報等を取得するための上記の種々のセンサとして、エンジン回転数センサ9と、燃料噴射量センサ22と、吸気圧センサ7と、排気圧センサ8と、EGR弁開度検出センサ34と、EGRガス温度検出センサ35と、大気圧センサ6と、が主として備えられる。これらのセンサは、ECU60に電気的に接続されている。
エンジン回転数検出部としてのエンジン回転数センサ9は、エンジン回転数Nを検出するものである。エンジン回転数センサ9は、例えばセンサとパルス発生器により構成され、エンジン1の出力軸であるクランク軸14の回転に応じてパルスを発生するように構成することができるが、これに限るものではない。
燃料噴射量検出部としての燃料噴射量センサ22は、インジェクタ21からの燃料噴射量Fを検出するものである。本実施形態の燃料噴射量センサ22は、流量センサにより構成され、図示しない燃料供給管の途中部に設けられるものとすることができるが、これに限るものではない。
吸気圧検出部としての吸気圧センサ7は、吸気マニホールド15内の気体(EGR混合気)の圧力(吸気圧Pi)を検出する。排気圧検出部としての排気圧センサ8は、排気マニホールド16内の気体の圧力(排気圧Pe)を検出する。
EGR弁開度検出センサ34は、例えば、ECU60からEGR弁33への指令値に基づいてその開度Gを計算することにより得るように構成されている。しかし、これに限るものではなく、例えば、EGR弁33に位置検出センサを設けることでEGR弁33の開度Gを検出しても良い。
EGRガス温度検出センサ35は、EGR管31の途中部に設けられ、EGRガス温度TEGRを検出することができる。このEGRガス温度検出センサ35は、例えば熱電対により構成することができるが、これに限るものではない。
大気圧センサ6は、エンジン1が稼動する場所の大気圧Paを検出するものである。大気圧センサ6の検出結果に基づいてエンジン1の周辺の大気圧を取得し、その場所の高度(標高)を検出することができる。ただし、エンジン1が稼動する場所の高度を知る方法はこれに限定されるものではなく、例えばGPSシステムによって土地の緯度・経度を取得し、その緯度・経度の土地の高度を予め登録された地図等により取得することとしても良い。
本実施形態では、エンジン1の制御に用いられる上記の各種データとして、EGRガス有効通路断面積マップと、EGR還流量算出式と、第1制御マップと、第2制御マップと、がECU60の前記ROMの記憶部に記憶されている。
EGRガス有効通路断面積マップは、排気圧Peと吸気圧Piの差圧ΔP、及びEGR弁33の開度Gに応じて、EGRガス有効通路断面積Aredを求めるためのものである。このEGRガス有効通路断面積マップは、例えば、図3に示すように、差圧ΔP(=Pe−Pi)と、EGR弁33の開度Gと、の組合せに断面積を対応付けた2次元のテーブルとして表現することができる。図3は、吸気圧と排気圧の差圧ΔP及びEGRバルブの開度Gとの関係でEGRガス有効通路断面積Aredを示したEGRガス有効通路断面積マップを示す図である。ただし、EGRガス有効通路断面積Aredはテーブル(マップ)により求めることに限定されず、例えば数式により求めることとしても良い。
EGR還流量算出式は、EGRガス有効通路断面積Ared、排気圧Pe、排気圧に対する吸気圧の比率である吸気対排気圧力比π、及びEGRガス温度TEGR等に基づいてEGR還流量(EGRガス重量)MEGRを求めるためのものである。EGR還流量算出式は、下記の式(1)のように表現される。なお、EGR還流量の算出の詳細については後述する。
Figure 0006424154
第1制御マップは、燃料噴射量センサ22の検出値である燃料噴射量F及びエンジン回転数センサ9の検出値であるエンジン回転数Nに基づいて、排気圧に対する吸気圧の比率の推定値である推定吸気対排気圧力比を求めるためのものである。この第1制御マップは、例えば、図4に示すように、エンジン回転数Nと、燃料噴射量Fと、の組合せに推定吸気対排気圧力比Xnを対応付けた2次元のテーブルとして表現することができる。図4は、燃料噴射量F及びエンジン回転数Nとの関係で推定吸気対排気圧力比Xnを示した第1制御マップを示す図である。エンジン回転数Nと、燃料噴射量Fと、の組合せに対応付けた推定吸気対排気圧力比Xnは、エンジン1の運転領域により想定される組合せのうち必要な組合せについてのみ、予め実験等により求められて、第1制御マップとして構築されている。即ち、図4のマップ(テーブル)において空白となっている運転領域(エンジン回転数Nと、燃料噴射量Fと、の組合せ)は、参照される可能性がない運転領域なので、推定吸気対排気圧力比Xnの値が登録されていない。
第2制御マップは、燃料噴射量F及びエンジン回転数Nに基づいて、前記EGR還流量算出式に代入する吸気対排気圧力比πとして、排気圧センサ8の検出値Peに対する吸気圧センサ7の検出値Piの比率である実吸気対排気圧力比Pi/Peを選択するか、それとも図4の第1制御マップを用いて求めた前記推定吸気対排気圧力比Xnを選択するか、を決定するためのものである。第2制御マップは、図5に示すように、エンジン回転数Nと、燃料噴射量Fと、の組合せに対応付けて、それぞれの場合に推定吸気対排気圧力比Xnを選択するか否かを表した2次元のテーブル(マップ)として表現することができる。図5は、燃料噴射量F及びエンジン回転数Nとの関係で、実吸気対排気圧力比Pi/Pe又は推定吸気対排気圧力比Xnの何れを選択するかを示した第2制御マップ、より具体的には低地用の吸気対排気圧力比選択用マップM1を示す図である。エンジン回転数Nと、燃料噴射量Fと、の組合せに対応付けて、それぞれの場合に推定吸気対排気圧力比Xnを選択するか、それとも実吸気対排気圧力比Pi/Peを選択するかは、予め実験や計算等により定められて、第2制御マップとして構築されている。なお、図5及び後述する図6においては、推定吸気対排気圧力比Xnがπに代入される値として選択される場合を「1」、実吸気対排気圧力比Pi/Peがπに代入される値として選択される場合を「0」と表現している。
本実施形態のECU60には、図5及び図6に示すように、エンジン1が稼動される場所の高度を考慮して、高度別に3種類の第2制御マップ(低地用の吸気対排気圧力比選択用マップM1、中高地用の吸気対排気圧力比選択用マップM2、高高地用の吸気対排気圧力比選択用マップM3)が備えられている。図6は、中高地用の吸気対排気圧力比選択用マップM2、及び高高地用の吸気対排気圧力比選択用マップM3を示す図である。即ち、本実施形態では、エンジン1が稼動される土地の高度に応じて、3種類の第2制御マップ(吸気対排気圧力比選択用マップ)M1,M2,M3が使い分けられる。
次に、本実施形態のエンジン1におけるEGR還流量MEGR(即ち、還流されるEGRガス重量)の算出について、図7のフローチャート等を参照して説明する。
本実施形態のエンジン1のEGR制御部61は、EGR還流量算出式(上記の式(1))に各種の値を代入することによって、EGR還流量MEGRを算出する。
まず初めに、EGR制御部61は、排気圧センサ8の検出値Peと吸気圧センサ7の検出値Piを取得して、排気圧センサ8の検出値Peに対する吸気圧センサ7の検出値Piの比率である実吸気対排気圧力比Pi/Peを算出する(ステップS101)。
ステップS101で得られた実吸気対排気圧力比Pi/Peは、所定の閾値Yと比較される(ステップS102)。実吸気対排気圧力比Pi/Peの値が閾値Yを下回る場合は(Pi/Pe<Y)、排気圧Peと吸気圧Piの差が大きいので、実際の検出値より得られる実吸気対排気圧力比Pi/Peをπの値としてEGR還流量算出式に代入しても、排気圧センサ8及び吸気圧センサ7の個体差やエンジン1の稼動中の圧力変動等がEGR還流量算出式による算出精度に与える影響は少ないと考えられる。そこで、EGR制御部61は、実吸気対排気圧力比Pi/Peをπの値として採用(代入)して、式(1)に示すEGR還流量算出式によりEGR還流量MEGRを算出する(ステップS103)。この際、EGRガス有効通路断面積マップを参照することにより求められたAred、排気圧センサ8の検出値Pe、EGRガス温度検出センサ35の検出値TEGR、気体定数R、及び排気比熱を表す定数κが式(1)に代入される。
一方、実吸気対排気圧力比Pi/Peの値が閾値Y以上である場合は(Pi/Pe≧Y)、仮に、実際の検出値により得られる実吸気対排気圧力比Pi/Peをπの値としてEGR還流量算出式に代入してEGR還流量MEGRを求めることとすると、排気圧センサ8及び吸気圧センサ7の個体差やエンジン1の稼動中の圧力変動等によって算出結果が大きく影響を受ける可能性がある。従って、EGR制御部61は、エンジン1を稼動させる場所の高度等も考慮に入れて、πの値を決定する(ステップS104〜S111)。
ステップS104において、EGR制御部61は、エンジン1を稼動させる場所の高度についての情報を取得するために、大気圧センサ6の検出結果(大気圧Pa)を取得する。そしてこの取得した大気圧Paが閾値P1以上かつ閾値P2以下である場合(ステップS105)、エンジン1を稼動させる場所が中〜高程度の高度の場所であると判断し、中高地用の第2制御マップである吸気対排気圧力比選択用マップM2を利用してπの値を決定する(ステップS106)。
一方、大気圧Paが「閾値P1以上かつ閾値P2以下」という条件を満たさなかった場合(ステップS105)、EGR制御部61は、大気圧Paが閾値P2よりも大きいか否かを判定する(ステップS107)。その結果、大気圧Paが閾値P2よりも大きい場合、エンジン1を稼動させる場所が、高度の低い場所であると判断し、低地用の第2制御マップである吸気対排気圧力比選択用マップM1を利用してπの値を決定する(ステップS108)。
一方、ステップS107において、大気圧Paが閾値P2よりも大きくなかった場合、(言い換えれば、大気圧Paが閾値P1よりも小さい場合)、エンジン1を稼動させる場所が高度の高い場所であると判断し、高高地用の第2制御マップである吸気対排気圧力比選択用マップM3を利用してπの値を決定する(ステップS109)。
ステップS110において、EGR制御部61は、ステップS106,S108,又はS109で選択した高度別の第2制御マップ(吸気対排気圧力比選択用マップ)を参照して、燃料噴射量がF(燃料噴射量センサ22で検出した値)でエンジン回転数がN(エンジン回転数センサ9で検出した値)のときに、式(1)に代入するπの値として推定吸気対排気圧力比Xnが選択されているか、それとも実吸気対排気圧力比Pi/Peが選択されているかを判定する。
その結果、ステップS106,S108,又はS109で選択した吸気対排気圧力比選択用マップを参照したときに、現在の燃料噴射量F及びエンジン回転数Nの組合せのときに選択されている吸気対排気圧力比が推定吸気対排気圧力比Xnである場合、第1制御マップを参照して、現在の燃料噴射量F及びエンジン回転数Nのときの推定吸気対排気圧力比Xnを取得する。そして、この第1制御マップを参照することにより得られた推定吸気対排気圧力比Xnをπの値として採用(代入)して、式(1)に示すEGR還流量算出式によりEGR還流量MEGRを算出する(ステップS111)。この際、EGRガス有効通路断面積マップを参照することにより求められたAred、排気圧センサ8の検出値Pe、EGRガス温度検出センサ35の検出値TEGR、気体定数R、及び排気比熱を表す定数κが式(1)に代入される。その後、処理はステップS101に戻る。
一方、ステップS106,S108,又はS109で選択した吸気対排気圧力比選択用マップを参照したときに、現在の燃料噴射量F及びエンジン回転数Nの組合せのときに選択されている吸気対排気圧力比が実吸気対排気圧力比Pi/Peである場合、ステップS101で取得した実吸気対排気圧力比Pi/Peをπの値として採用(代入)して、式(1)に示すEGR還流量算出式によりEGR還流量MEGRを算出する(ステップS103)。この際、前述したのと同様に、Ared、Pe、TEGR、R、及びκの各値が式(1)に代入される。その後、処理はステップS101に戻る。
EGR制御部61は、ステップS103又はステップS111で得られたEGR還流量MEGRを考慮して、EGR弁33の目標開度を算出し、当該EGR弁33の開度がこの目標開度となるように、EGR弁開度検出センサ34の検出結果を監視しながら制御を行う。
以上のフローで説明したように、本実施形態のエンジン1のEGR制御部61では、EGR還流量MEGRを算出するに際して、πの値として実吸気対排気圧力比Pi/Peを代入するか、それとも推定吸気対排気圧力比Xnを代入するかを、エンジン1の運転領域(具体的には、燃料噴射量F及びエンジン回転数Nの組合せ)によって適宜に決めている。
ここで、図8を見れば分かるように、吸気対排気圧力比(π)が閾値Y以上であった場合、吸気対排気圧力比の微小な変化によりAred係数(式(1)の右辺のAred以外の部分の値。以下、「Ared係数」と称する場合がある。)が大きく変化する。即ち、排気圧センサ8及び吸気圧センサ7の個体差やエンジン1の稼動中の圧力変動等があった場合、その影響を受けてAred係数が大きく変動し、ひいてはEGR還流量MEGRの算出結果が大きく変動することとなる。更に言えば、実吸気対排気圧力比Pi/Peが閾値Y以上の場合には、当該実吸気対排気圧力比Pi/Peをそのまま吸気対排気圧力比(π)の値として式(1)に代入してEGR還流量MEGRを求めると、当該EGR還流量MEGRの算出精度が低下する可能性がある。
そこで、従来では、実吸気対排気圧力比Pi/Peが閾値Y以上である場合、一律に、実吸気対排気圧力比Pi/Peに代えて推定吸気対排気圧力比Xnをπの値としてEGR還流量算出式(式(1))に代入して、EGR還流量MEGRを求めることとしていた。しかしながら、この従来の構成では、実吸気対排気圧力比Pi/Peに代えて推定吸気対排気圧力比Xnをπの値として採用することとなるエンジンの運転領域が広範囲に及ぶため、制御マップ(本実施形態の第1制御マップに相当するもの)を構築するのに必要な工数が多くなり、手間と時間が掛かっていた。具体的に説明すると、推定吸気対排気圧力比Xnの値が必要となるエンジンの運転領域が広いため、この運転領域で想定される燃料噴射量Fとエンジン回転数Nの組合せも膨大な数となり、その1つ1つの組合せについて、例えば予め実験を行うこと等により推定吸気対排気圧力比Xnを求めておくことが必要となり、パラメータの調整作業(適合作業)に手間と時間が掛かっていた。とりわけ、エンジンが自然吸気式のエンジンである場合、実吸気対排気圧力比Pi/Peが大きい運転領域(即ち、吸気圧Piと排気圧Peの差が小さい運転領域)が広範囲に及ぶ傾向があるため、適合作業の省力化が強く望まれていた。
この点、本実施形態のエンジン1では、実吸気対排気圧力比Pi/Peが閾値Y以上である場合においても、一律に実吸気対排気圧力比Pi/Peに代えて推定吸気対排気圧力比Xnをπの値として採用するのではなく、エンジン1を稼動する土地の高度等の判断材料も考慮に入れて、絞り込んだ運転領域内にある場合に限り、推定吸気対排気圧力比Xnをπの値として採用することとしている。そのため、推定吸気対排気圧力比Xnをπの値として採用することとなるエンジンの運転領域が従来よりも狭くなり、第1制御マップの構築のためのパラメータの調整作業(適合作業)を削減することができている。
ここで、図9(a)では、従来の自然吸気式のエンジンにおいて、吸気対排気圧力比(π)の値として推定吸気対排気圧力比Xnが採用されていた運転領域をハッチングで示している。一方、図9(b)では、本実施形態のエンジン1を自然吸気式のエンジンとした場合において、吸気対排気圧力比(π)の値として推定吸気対排気圧力比Xnが採用される運転領域をハッチングで示している。図9(a)と図9(b)を比較すると分かるように、本実施形態において吸気対排気圧力比(π)の値として推定吸気対排気圧力比Xnが適用される運転領域は、従来と比べて大幅に狭くなっている(絞り込まれている)。従って、制御マップの構築のための適合工数が大幅に削減されているということができる。
以上に説明したように、本実施形態のエンジン1は以下の構成とされる。即ち、このエンジン1は、排気ガスの一部をEGRガスとして吸気側へ還流させるEGR装置30を有する。このエンジン1は、吸気圧センサ7と、排気圧センサ8と、エンジン回転数センサ9と、燃料噴射量センサ22と、EGR制御部61と、を備える。吸気圧センサ7は、吸気の圧力である吸気圧を検出する。排気圧センサ8は、前記排気ガスの圧力である排気圧を検出する。エンジン回転数センサ9は、エンジン回転数を検出する。燃料噴射量センサ22は、燃料噴射量を検出する。EGR制御部61は、前記吸気側へ還流される前記EGRガスの量であるEGR還流量を求める。EGR制御部61には、EGR還流量算出式(式(1))と、第1制御マップ(図4参照)と、第2制御マップ(図5参照)と、が記憶されている。前記EGR還流量算出式は、排気圧に対する吸気圧の比率である吸気対排気圧力比(π)を代入することにより、前記EGR還流量を求めることができる。前記第1制御マップは、燃料噴射量F及びエンジン回転数Nに基づいて、排気圧に対する吸気圧の比率の推定値である推定吸気対排気圧力比Xnを求めることができる。第2制御マップは、燃料噴射量F及びエンジン回転数Nに基づいて、前記EGR還流量算出式に代入する前記吸気対排気圧力比(π)として、排気圧センサ8の検出値Peに対する吸気圧センサ7の検出値Piの比率である実吸気対排気圧力比Pi/Peを選択するか、前記推定吸気対排気圧力比Xnを選択するかを決定するために用いられる。EGR制御部61は、実吸気対排気圧力比Pi/Peが閾値Y未満である場合は、当該実吸気対排気圧力比Pi/Peを前記吸気対排気圧力比(π)として前記EGR還流量算出式(式(1))に代入することによりEGR還流量MEGRを求める。EGR制御部61は、実吸気対排気圧力比Pi/Peが閾値Y以上である場合は、実吸気対排気圧力比Pi/Pe又は推定吸気対排気圧力比Xnのうちの前記第2制御マップにより選択された方を前記吸気対排気圧力比(π)として前記EGR還流量算出式(式(1))に代入することによりEGR還流量MEGRを求める。
即ち、実吸気対排気圧力比Pi/Peが大きい(即ち、吸気圧Piと排気圧Peの差が小さい)場合であっても、当該実吸気対排気圧力比Pi/Peを代入することによってEGR還流量算出式(式(1))による算出精度が大きく影響を受ける運転領域(図9(b)のハッチングで示した領域)以外については、当該実吸気対排気圧力比Pi/PeをEGR還流量算出式(式(1))に代入してEGR還流量MEGRを求めてもさほど不正確ではないということができる。本発明では、これを利用して、実吸気対排気圧力比Pi/Peが大きい場合でも、第2制御マップで定められた運転領域(例えば、図5で「1」と表された領域)についてのみ第1制御マップによる推定吸気対排気圧力比Xnを求めてEGR還流量MEGRの算出に用いることとしているので、第1制御マップの対象となる運転領域を図9(b)のように削減することができる。この結果、第1制御マップの構築のための工数を低減することができ、パラメータの調整作業(適合作業)の効率を向上させることができる。
また、本実施形態のエンジン1において、EGR制御部61には、前記第2制御マップとして、複数の吸気対排気圧力比選択用マップM1,M2,M3が記憶されている。エンジン1を稼動させる高度に応じて、複数の吸気対排気圧力比選択用マップM1,M2,M3の中から1つの吸気対排気圧力比選択用マップが選択される。
これにより、エンジン1を稼動させる高度に応じて、複数の吸気対排気圧力比選択用マップM1,M2,M3を使い分けることにより、高度を考慮すればEGR還流量算出式(式(1))に代入する吸気対排気圧力比(π)として実吸気対排気圧力比Pi/Peを採用しても支障がない場合には、当該実吸気対排気圧力比Pi/PeをEGR還流量の算出に用いることができる。よって、第1制御マップの対象となる運転領域を削減することができる。この結果、第1制御マップの構築のための工数を低減することができ、パラメータの調整作業(適合作業)の効率を向上させることができる。
また、本実施形態のエンジン1においては、複数の吸気対排気圧力比選択用マップM1,M2,M3は、エンジン1を稼動させる高度が高くなるにつれて、推定吸気対排気圧力比Xnが選択される運転領域が狭くなるように定められる(図5及び図6参照)。
これにより、エンジン1を稼動させる高度が高くなるにつれて、推定吸気対排気圧力比Xnが選択される運転領域が狭くなるように定めることにより、第1制御マップの対象となる運転領域を削減することができる。この結果、第1制御マップの構築のための工数を低減することができ、パラメータの調整作業(適合作業)の効率を向上させることができる。
また、本実施形態のエンジン1は、自然吸気式のエンジンとすることができる。
即ち、一般的に、自然吸気式のエンジンにおいては、実吸気対排気圧力比Pi/Peが大きい(即ち、吸気圧Piと排気圧Peの差が小さい)値となる運転領域が広範囲に及ぶ傾向があるが(図9(a)参照)、第2制御マップで定められた運転領域(図5又は図6で「1」で表された領域)についてのみ第1制御マップを参照して推定吸気対排気圧力比Xnを取得してEGR還流量MEGRの算出に用いることにより、第1制御マップの対象となる運転領域を絞り込むことができる(図9(b)参照)。この結果、自然吸気式のエンジンにおいて、過給機付きエンジンに比べて、第1制御マップの構築のための工数を大幅に低減することができ、パラメータの調整作業(適合作業)の効率を向上させることができる。
以上に本発明の好適な実施の形態を説明したが、上記の構成は例えば以下のように変更することができる。
上記の実施形態では、エンジン1はディーゼルエンジンであるものとしたが、必ずしもこれに限るものではなく、ガソリンエンジンにも本発明を適用することができる。
上記の図9(b)において、エンジン1を自然吸気式のエンジンとした場合について説明したが、本発明が適用されるエンジンは必ずしもこれに限るものではなく、吸気を圧縮して吸気マニホールドに供給する形式のエンジンにも適用することができる。
上記の実施形態で示した推定吸気対排気圧力が適用される運転領域は例示に過ぎず、例えば推定吸気対排気圧力が適用される運転領域を上記よりも狭い領域、又は広い領域とすることもできる。
上記の実施形態では、吸気対排気圧力比選択用マップとして高度別に3種類の吸気対排気圧力比選択用マップM1,M2,M3がECU60に記憶されるものとしたが、その数はこれに限るものではなく、これより細分化した高度別の吸気対排気圧力比選択用マップを備えていても良く、あるいはこれよりも大まかな高度別の吸気対排気圧力比選択用マップを備えていても良い。
1 エンジン
7 吸気圧センサ
8 排気圧センサ
9 エンジン回転数センサ
22 燃料噴射量センサ
30 EGR装置
61 EGR制御部
F 燃料噴射量
EGR EGR還流量
N エンジン回転数
e 排気圧(検出値)
i 吸気圧(検出値)
π 吸気対排気圧力比

Claims (4)

  1. 排気ガスの一部をEGRガスとして吸気側へ還流させるEGR装置を有するエンジンにおいて、
    吸気の圧力である吸気圧を検出する吸気圧検出部と、
    前記排気ガスの圧力である排気圧を検出する排気圧検出部と、
    エンジン回転数を検出するエンジン回転数検出部と、
    燃料噴射量を検出する燃料噴射量検出部と、
    排気圧に対する吸気圧の比率である吸気対排気圧力比を用いて、前記吸気側へ還流される前記EGRガスの量であるEGR還流量を求めることができるEGR制御部と、
    を備え、
    前記EGR制御部には、
    燃料噴射量及びエンジン回転数に基づいて、排気圧に対する吸気圧の比率の推定値である推定吸気対排気圧力比を求めることができる第1制御マップと、
    前記吸気対排気圧力比として、前記排気圧検出部の検出値に対する前記吸気圧検出部の検出値の比率である実吸気対排気圧力比を選択するか、前記推定吸気対排気圧力比を選択するかを決定するための第2制御マップと、
    が記憶されており、
    前記EGR制御部は、
    前記実吸気対排気圧力比が閾値未満である場合は、当該実吸気対排気圧力比を前記吸気対排気圧力比として用いて前記EGR還流量を求め、
    前記実吸気対排気圧力比が閾値以上である場合は、前記第2制御マップにより選択された方を前記吸気対排気圧力比として用いて前記EGR還流量を求めることを特徴とするエンジン。
  2. 請求項1に記載のエンジンであって、
    前記EGR制御部には、前記第2制御マップとして、複数の吸気対排気圧力比選択用マップが記憶されており、
    前記エンジンを稼動させる高度に応じて、前記複数の吸気対排気圧力比選択用マップの中から1つの吸気対排気圧力比選択用マップが選択されることを特徴とするエンジン。
  3. 請求項2に記載のエンジンであって、
    前記複数の吸気対排気圧力比選択用マップは、前記エンジンを稼動させる高度が高くなるにつれて、前記推定吸気対排気圧力比が選択される運転領域が狭くなるように定められることを特徴とするエンジン。
  4. 請求項1から3までの何れか一項に記載のエンジンであって、自然吸気式であることを特徴とするエンジン。
JP2015244629A 2015-12-15 2015-12-15 エンジン Active JP6424154B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015244629A JP6424154B2 (ja) 2015-12-15 2015-12-15 エンジン

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015244629A JP6424154B2 (ja) 2015-12-15 2015-12-15 エンジン

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2017110535A JP2017110535A (ja) 2017-06-22
JP6424154B2 true JP6424154B2 (ja) 2018-11-14

Family

ID=59081191

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2015244629A Active JP6424154B2 (ja) 2015-12-15 2015-12-15 エンジン

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6424154B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN113606049B (zh) * 2021-08-25 2024-01-26 东风商用车有限公司 一种egr阀流量计算方法、装置、设备及可读存储介质

Family Cites Families (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3183218B2 (ja) * 1997-06-10 2001-07-09 トヨタ自動車株式会社 内燃機関の制御装置
US8042528B2 (en) * 2009-07-31 2011-10-25 Ford Global Technologies, Llc Adaptive EGR control for internal combustion engines
JP5783976B2 (ja) * 2012-08-30 2015-09-24 本田技研工業株式会社 内燃機関の制御装置
JP6075852B2 (ja) * 2012-12-25 2017-02-08 ヤンマー株式会社 エンジン
JP6092070B2 (ja) * 2013-10-09 2017-03-08 ヤンマー株式会社 エンジン

Also Published As

Publication number Publication date
JP2017110535A (ja) 2017-06-22

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR100732892B1 (ko) 내연 기관의 제어 장치 및 제어 방법
US7630823B2 (en) System and method for controlling the fuel injection event in an internal combustion engine
US9297330B2 (en) System and method for estimating and controlling temperature of engine component
EP1408331A2 (en) Real-time nitrogen oxides (NOx) estimation process
US10436154B2 (en) Control device of internal-combustion engine
US10072598B2 (en) Controller for diesel engine
US10132260B2 (en) Method of continuously calculating trapped and scavenged air per cylinder
EP2735719B1 (en) Device for estimating exhaust temperature of internal combustion engine
EP3225825A1 (en) Internal combustion engine control device and control method
US20210180495A1 (en) System and method for controlling an internal combustion engine provided with an exhaust gas post-treatment system of the selective catalysis type
US20040079332A1 (en) System and method for controlling ignition timing in an engine
US8549900B2 (en) Gas state estimation device for internal combustion engine
JP5331613B2 (ja) 内燃機関の筒内ガス量推定装置
JP6424154B2 (ja) エンジン
JP5880327B2 (ja) エンジンの制御装置
JP2009062862A (ja) 内燃機関の燃料噴射制御装置
US9429095B2 (en) System and method of controlling fuel injection droplet size in an engine having an in cylinder pressure
US7181336B2 (en) Control system of internal combustion engine
JP4033173B2 (ja) 内燃機関の制御装置
US11286871B1 (en) Using an artificial neural network for gas flows estimation in a spark ignitied internal computer engine
US9856807B2 (en) Control apparatus for internal combustion engine, and control method for internal combustion engine
JP2004316545A (ja) 圧縮着火式内燃機関の気筒別制御装置
JP4375123B2 (ja) 直噴式内燃機関の燃料噴射制御装置
JP2019183694A (ja) セタン価推定装置
WO2022065122A1 (ja) ピストン温度推定装置およびピストン温度推定方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20180126

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20181012

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20181016

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20181022

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6424154

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

S533 Written request for registration of change of name

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350