JP6410659B2 - 帯電部材、プロセスカートリッジ及び電子写真装置 - Google Patents

帯電部材、プロセスカートリッジ及び電子写真装置 Download PDF

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Description

本発明は、電子写真装置に用いられる帯電部材、それを用いたプロセスカートリッジ及び電子写真装置に関する。
電子写真方式を採用した電子写真装置は、主に、電子写真感光体、帯電装置、露光装置、現像装置、転写装置及び定着装置からなる。帯電装置としては、電子写真感光体の表面に接触又は近接配置された帯電部材に電圧を印加することによって電子写真感光体の表面を帯電する接触帯電装置が多く用いられている。ここで、帯電部材には、直流電圧のみ、または直流電圧に交流電圧を重畳した電圧が印加される。
接触帯電による電子写真感光体の帯電をより安定化させるため、特許文献1には、表面に樹脂粒子等に由来する凸部を有する表面層を備えた接触帯電用の帯電部材が提案されている。
一方、帯電部材に直流電圧と共に交流電圧を重畳して印加する方式の接触帯電装置においては、電子写真感光体及び帯電部材の表面に生じる電荷に起因して電子写真感光体と帯電部材とが共振することにより生じる振動音が生じることがある。このような課題に対して、特許文献2には、帯電部材の表面層を粗面化させる樹脂粒子として、中空球状非弾性粒子を用いることにより、耐振性及び遮音、吸音効果を向上させることが提案されている。
特開2003−316112号公報 特開2008−158437号公報
本発明は、接触帯電方式に用いた場合においても振動が生じ難く、安定して電子写真感光体を帯電させることのできる帯電部材の提供に向けたものである。また、本発明は、高品位な電子写真画像の安定的な形成に資するプロセスカートリッジ及び電子写真画像形成装置の提供に向けたものである。
本発明の一態様によれば、導電性基体と、表面層とを有する帯電部材であって、該表面層は、バインダー樹脂と、該表面層を粗面化させている樹脂粒子と、を含み、該帯電部材の表面は、該樹脂粒子に由来する複数の凸部を有し、該樹脂粒子は、その内部に空孔を有し、該樹脂粒子全体の空孔率Vtが、1.5体積%以上、45.0体積%以下であり、該樹脂粒子の第一の領域の空孔率V1が、2.0体積%以上、90.0体積%以下であり、該第一の領域は、該導電性基体からの距離が近い側にあり、かつ、該樹脂粒子が、空孔を有しない中実粒子であると仮定したときに該中実粒子の全体積の1/2を占める領域に対応する領域であり、該樹脂粒子の第二の領域の空孔率V2が、0.0体積%以上20.0体積%以下であり、該第二の領域は、該導電性基体からの距離が遠い側にあり、かつ、該樹脂粒子が、空孔を有しない中実粒子であると仮定したときの該中実粒子の全体積の1/2を占める領域に対応する領域であり、かつ、V1がV2よりも大きい、帯電部材が提供される。
また、本発明の他の態様によれば、帯電部材と、該帯電部材に接触して配置された被帯電体とを有し、電子写真装置の本体に着脱可能に構成されているプロセスカートリッジであって、該帯電部材が上記の帯電部材であるプロセスカートリッジが提供される。更に、本発明の他の態様によれば、帯電部材及び該帯電部材に接触して配置されている被帯電体とを具備している電子写真装置であって、該帯電部材が、上記の帯電部材である電子写真画像形成装置が提供される。
本発明の一態様によれば、接触帯電方式に用いた場合においても振動が抑制され、安定して電子写真感光体を帯電させることのできる帯電部材を得ることができる。また、振動を抑制することで、帯電部材表面の凸部頂点近傍における抵抗変動を抑制する。帯電部材の異常放電に起因したスジ状画像の発生を抑制する。また、本発明の一態様によれば、高品位な電子写真画像の安定的な形成に資するプロセスカートリッジ及び電子写真画像形成装置を得ることができる。
図1(a)及び図1(b)は、本発明の一態様に係る帯電部材の断面図である。 図2は、本発明の一態様に係る帯電部材の表面近傍の部分断面図である。 図3(a)、図3(b)、及び図3(c)は、本発明の一態様に係る帯電部材の製造工程の説明図である。 図4は、本発明の一態様に係る帯電部材の電気抵抗値の測定装置の説明図である。 図5は、本発明の一態様に係るプロセスカートリッジの断面図である。 図6は、本発明の一態様に係る電子写真画像形成装置の断面図である。 図7は、帯電ローラの振動測定装置の説明図である。
近年の電子写真装置の高画質化及び高速化の要請に伴って、帯電部材には、例えば、3000Hz程度の高周波数の交流電圧が印加されるようになってきている。また、電子写真感光体の高速回転に伴って、当該電子写真感光体を駆動するモータ及びモータの駆動力を伝達するギア等も振動する。そのため、電子写真感光体と帯電部材との接触状態はより不安定になりやすい。その結果、電子写真感光体を安定して帯電させることが困難となり、電子写真画像の品位を低下させてしまう場合があった。さらに、帯電部材を接触帯電方式で用いる場合、帯電部材と電子写真感光体においては、帯電部材表面の凸部のみが電子写真感光体に接触することが多い。その場合、振動による圧力が帯電部材表面の凸部に集中する。そのため、上記のような振動により、帯電部材表面の凸部の頂点近傍の変形が大きくなる。この変形に伴い、凸部頂点近傍に存在する導電剤が移動し、凸部頂点近傍に抵抗変動が生じる場合があった。そして、凸部頂点近傍で抵抗変動が起こった場合、異常放電が発生し、異常放電に起因するスジ状の画像(以下「スジ状画像」と称す)の発生が顕著になる場合があった。そこで、本発明者らは、鋭意検討を重ねた結果、接触帯電方式に用いた場合においても振動が生じ難く、安定して電子写真感光体を帯電させることのできる帯電部材の提供に向けた発明を為すに至った。
図1(a)及び図1(b)は本発明の一態様に係る帯電部材の断面を示す。図1(a)の帯電部材は導電性基体1と、その周面を被覆している表面層3とを有する。また、図1(b)は、導電性基体1と表面層3との間に、弾性体層2を有する。そして、表面層3は、バインダー樹脂と、帯電部材の表面を粗面化している樹脂粒子4とを含有している。
図2は、本発明に係る帯電部材の表面層3の表面近傍の拡大断面図である。表面層の表面は、樹脂粒子4に由来する複数の凸部(以下「凸部」と称す)を有する。また、帯電部材の表面に凸部を生じさせている該樹脂粒子4は、内部に空孔を有しており、該樹脂粒子全体の空孔率Vtは、1.5体積%以上、45体積%以下であり、好ましくは、5.0体積%以上、42体積%以下である。
ここで、樹脂粒子4において、該樹脂粒子が空孔を有しない中実粒子であると仮定したときの該中実粒子の全体積の1/2を占める領域であって、かつ、該導電性基体からの距離が近い側にある領域に対応する領域(図2中、符号7)を、「第一の領域」とする。そして、該第一の領域における空孔率V1は、2.0体積%以上、90.0体積%以下である。また、樹脂粒子4において、該樹脂粒子が空孔を有しない中実粒子であると仮定したときの該中実粒子の全体積の1/2を占める領域であって、かつ、該導電性基体からの距離が遠い側にある領域に対応する領域(図2中、符号6)を、「第二の領域」とする。そして、樹脂粒子4の第二の領域の空孔率V2は、0.0体積%以上、20.0体積%以下である。また、樹脂粒子4において、空孔率V1は、空孔率V2よりも大きい。すなわち、樹脂粒子4中の空孔は、導電性基体に近い側(以下「基体側」とも称す)の第一の領域7に多く存在する状態で偏在している。なお、「樹脂粒子全体の空孔率Vt」とは、該樹脂粒子が中実粒子であると仮定したときの該中実粒子の全体積Vrに対する該樹脂粒子中に存在する空孔の体積の総和Vvの割合「(Vv/Vr)×100」%である。
本発明者らは、帯電部材と電子写真感光体とが接触して回転している時の帯電部材の振動について検討を行った。その過程において、帯電部材と電子写真感光体との当接部分を詳細に観察した。その結果、上記したように、空孔を導電性基体側に多く存在させる状態で偏在させてなる多孔質の樹脂粒子を用いて表面に凸部を生じさせた帯電部材は、電子写真感光体から伝えられた振動が効果的に吸収され、帯電部材と電子写真感光体との接触状態を安定化させることができることを見出した。本発明は、かかる新たな知見に基づきなされたものである。
本発明に係る帯電部材が上記のような効果を奏する理由について、発明者らは以下のように考えている。
すなわち、本発明の帯電部材の表面に凸部を生じさせている樹脂粒子は、内部に空孔を有しており、該樹脂粒子全体の空孔率Vtは、1.5体積%以上、45.0体積%以下である。さらに、該樹脂粒子4の第一の領域の空孔率V1が、2.0体積%以上、90.0体積%以下である。また、該樹脂粒子4の第二の領域の空孔率V2は、0.0体積%以上、20.0体積%以下である。また、V1はV2よりも大きい。このように、樹脂粒子4の第一の領域7に空孔が多く存在する状態で偏在していることにより、第一の領域7は、第二の領域6と比較して柔軟である。すなわち、本発明に係る樹脂粒子は、柔軟性の異なる2つの層が積層されているような構成(以下、「擬似二層構造」ともいう)を有している。
この擬似二層構造により、電子写真感光体と帯電部材表面の凸部との接触において、樹脂粒子の帯電部材の表面側は変形しにくく、樹脂粒子の基体側は変形しやすくなる。このような擬似二層構造における変形により、電子写真感光体から帯電部材表面の凸部に伝わってくる振動を抑制することができる。また、振動に対し、樹脂粒子の基体側が帯電部材の表面側よりも大きく変形することで、樹脂粒子の帯電部材の表面側における変形を抑制することができる。このような変形を、樹脂粒子の基体側の「選択的変形」と称す。この樹脂粒子の基体側の選択的変形により、樹脂粒子の帯電部材の表面の凸部近傍のバインダー樹脂が変形せず、凸部表面近傍に存在する導電剤の移動が抑制される。その結果、凸部表面近傍において電気抵抗値が安定になり、放電が安定化し、異常放電に起因するスジ状画像の発生を抑えることができる。
さらに、本発明者らは、このような擬似二層構造は、固有振動数の異なる2層のゴム層が積層されてなる防振ゴムの構成に相当するものと推定した。ここで「新版 防振ゴム」(戸原春彦、外10名共著、新版、社団法人日本鉄道車両工業会、平成10年10月30日発行)の第97〜99ページには、防振ゴムによる振動の損失について記載されている。特に、上記文献の第98頁には、式(7.6)として、振動伝達率と振動数比「ω/ω」および減衰比率「C/C」との関係を示した下記式(1)が記載されている。
Figure 0006410659
ここで、上記振動伝達率を、本発明に係る樹脂粒子について見ると、該樹脂粒子に加わった振動は、樹脂粒子の導電性基体から遠い側から導電性基体に近い側に向かって伝達される振動の割合を示している。すなわち、この値は、樹脂粒子4中の領域6及び領域7の界面における振動の損失の度合いを反映した値に相当する。また、振動数比は、樹脂粒子の導電性基体から遠い側にある第二の領域6の固有振動数f6に対する導電性基体に近い側にある第一の領域7の固有振動数f7の比=f6/f7(以下、f6/f7を、「固有振動数比」ともいう)を示し、減衰比率は、樹脂粒子の減衰比率を示す。
樹脂粒子に加わる振動を損失させるためには、振動伝達率を1.0未満とすることが必要である。これにより、疑似二層構造の界面、すなわち、第二の領域6及び第一の領域7の界面において振動の圧力を損失させることができる。上記式(1)より、振動伝達率が1.0未満となるためには、減衰比率によらず、振動数比を√2より大きくすることが必要である。これによって、帯電部材の表面から伝達された振動を損失させることが可能となる。振動数比を√2より大きくするということは、樹脂粒子の振動数比を√2より大きくするということである。このような状態が、樹脂粒子の擬似二層構造の界面による振動の損失を生じさせるためにより好ましい状態となる。樹脂粒子の擬似二層構造の凸部が振動を吸収することにより、帯電部材全体の振動も抑制されることになる。
そこで、本発明者らは、上記樹脂粒子の振動数比を√2より大きくなるように調整するために、樹脂粒子の第二の領域6及び第一の領域7の空孔率の関係について検討を行った。その結果、樹脂粒子の第二の領域6及び第一の領域7の空孔率の関係を調整することで、樹脂粒子の固有振動数比を調整できることを見出した。尚、空孔率の関係については、後に詳述する。
<樹脂粒子>
本発明に係る樹脂粒子の体積平均粒径は、5.0μm以上、50.0μm以下であることが好ましく、10.0μm以上40.0μm以下であることがより好ましく、15.0μm以上、40.0μm以下であることがさらに好ましい。この範囲とすることで、上述のように、帯電部材表面の凸部と電子写真感光体とが点で接触し、高い帯電能を発揮できるようになる。また、上述の樹脂粒子の基体側の選択的変形をより効果的に発現し、帯電部材の表面側の変形を抑えることができる。尚、樹脂粒子の体積平均粒径の測定法については、後に詳述する。
樹脂粒子中の空孔の平均空孔径は、10nm以上100nm以下であることが好ましい。この範囲とすることで、樹脂粒子の基体側の選択的変形を促進し、帯電部材の表面側の変形を十分に抑制し、電気抵抗の安定性を高めることが可能となる。尚、樹脂粒子の平均空孔径の測定法については、後に詳述する。
V1の値は、2.0体積%以上90.0体積%以下であり、V2の値は、0.0体積%以上20.0体積%以下である。V1>V2であることを前提として、V1及びV2の値をこの範囲とすることで、樹脂粒子自体の強度を維持しつつ、樹脂粒子の基体側の選択的変形が促進され、樹脂粒子4によって振動をより効果的に吸収させることができる。
更に、樹脂粒子の第一の領域7及び第二の領域6の空孔率の関係について述べる。第一の領域7が空孔を有しない中実領域であると仮定したときの当該中実領域の体積に対する第一の領域7の空孔でない部分の体積の割合を「第一の中実率」とする。また、第二の領域6が中実領域であると仮定したときの当該中実領域の体積に対する領域6の空孔でない部分の体積の割合を「第二の中実率」とする。そして、第一の中実率に対する、第二の中実率の比(「第二の中実率/第一の中実率」、以下「中実率比」ともいう)が、1.1以上、特には、2.0以上であることが好ましい。中実率比をこの範囲とすることで、樹脂粒子の基体側の選択的変形を促進し、第二の領域6の変形を効果的に抑制することができる。
さらに、上記樹脂粒子による振動の損失の観点から、第一の領域7の空孔率V1が56体積%以上、90体積%以下であり、第二の領域6の空孔率V2が0体積%以上、5体積%以下であることが好ましい。各領域の空孔率をこの範囲とすることで、樹脂粒子の固有振動数比を√2以上とすることができ、樹脂粒子の振動伝達率を下げることができる。そのため、帯電部材の凸部に外部から伝えられた振動を、より効果的に損失させることができる。尚、樹脂粒子の空孔率の測定法については、後に詳述する。
<表面層>
〔バインダー樹脂〕
本発明に係る表面層に用いるバインダー樹脂は特に制限されるものではなく、バインダー樹脂としては、例えば公知の樹脂を用いることができる。バインダー樹脂として、以下のものを例示することができる。ウレタン樹脂、アクリル樹脂、ポリアミド樹脂から選ばれる少なくとも1つの樹脂。これらの樹脂は、電子写真感光体との密着性、摩擦性、表面層中に添加する樹脂粒子との親和性及び密着性の制御の観点から、好ましく用いることができる。これらの樹脂は、1種を単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。また、これらバインダー樹脂の原料である単量体を共重合させて得た共重合体をバインダー樹脂として用いてもよい。
表面層は、プレポリマー化したバインダー樹脂の原料に架橋剤等を添加し、硬化または架橋させることによって形成してもよい。表面層の上には、本発明に係る効果を阻害しない限りにおいて他の層を形成してもよい。
〔樹脂粒子〕
導電性の表面層に含まれる樹脂粒子としては、例えば以下の高分子化合物を含む粒子が挙げられる。アクリル樹脂、スチレン樹脂、スチレンアクリル樹脂、ポリアミド樹脂、シリコーン樹脂、塩化ビニル樹脂、塩化ビニリデン樹脂、アクリロニトリル樹脂、フッ素樹脂、フェノール樹脂、ポリエステル樹脂、メラミン樹脂、ウレタン樹脂、オレフィン樹脂、エポキシ樹脂、これらの共重合体や変性物、誘導体等の樹脂、エチレン−プロピレン−ジエンゴム(EPDM)、スチレン−ブタジエンゴム(SBR)、シリコーンゴム、ウレタンゴム、イソプレンゴム(IR)、ブチルゴム、クロロプレンゴム(CR)、ポリオレフィン系熱可塑性エラストマー、ウレタン系熱可塑性エラストマー、ポリスチレン系熱可塑性エラストマー、フッ素ゴム系熱可塑性エラストマー、ポリエステル系熱可塑性エラストマー、ポリアミド系熱可塑性エラストマー、ポリブタジエン系熱可塑性エラストマー、エチレン酢酸ビニル系熱可塑性エラストマー、ポリ塩化ビニル系熱可塑性エラストマー、及び塩素化ポリエチレン系熱可塑性エラストマー等の熱可塑性エラストマーから選ばれる少なくとも1つの樹脂。
これらの樹脂粒子は、バインダー樹脂への分散が容易である。また、帯電部材の表面(表面層の表面)の凸部と電子写真感光体とが点で接触し、高い帯電能を発揮するための空隙を、全ての環境で維持しやすいという観点から、以下の樹脂からなる樹脂粒子が好ましい。アクリル樹脂、スチレン樹脂、スチレンアクリル樹脂、ポリアミド樹脂、シリコーン樹脂、塩化ビニル樹脂、塩化ビニリデン樹脂、アクリロニトリル樹脂、フッ素樹脂、ウレタン樹脂、又はエポキシ樹脂。
樹脂粒子は、1種を単独で使用しても、2種以上を組み合わせて使用してもよい。また、樹脂粒子は、表面処理、変性、官能基や分子鎖の導入、コーティング等が施されていてもよい。樹脂粒子は球形であることが好ましい。例えば、懸濁重合、乳化重合等により球形の樹脂粒子を得ることができる。
表面層中における樹脂粒子の含有量は、バインダー樹脂100質量部に対して、2質量部以上、100質量部以下であることが好ましく、5質量部以上、80質量部以下であることがより好ましい。この範囲とすることで、上記点接触による高い帯電能をより安定して得ることができる。
そして、前述した通り、帯電部材の表面に凸部を生じさせる樹脂粒子は、以下の要件を満たしている必要がある。
(1)内部に空孔を有する。
(2)該樹脂粒子の空孔率Vtが1.5体積%以上、45.0体積%以下である。また、該樹脂粒子の第一の領域の空孔率V1が、2.0体積%以上、90.0体積%以下である。また、該樹脂粒子の第二の領域の空孔率V2が、0.0体積%以上20.0体積%以下である。
(3)V1がV2よりも大きい。
かかる樹脂粒子を表面層中に存在させるためには、表面層に含有させる前の、原料としての樹脂粒子(以下、「原料樹脂粒子」ともいう)として、多孔質の樹脂粒子を使用することが好ましい。尚、多孔質の樹脂粒子とは、表面に貫通している多数の細孔を有する樹脂粒子であると定義される。以下に、樹脂粒子として用いられる多孔質樹脂粒子について詳細に説明する。
〔多孔質樹脂粒子〕
多孔質樹脂粒子の材質としては、アクリル樹脂、スチレン樹脂、アクリロニトリル樹脂、塩化ビニリデン樹脂、塩化ビニル樹脂等を例示することができる。これらの樹脂からなる粒子は、1種を単独で、または、2種以上を組み合わせて、樹脂粒子として用いることができる。さらに、これらの樹脂の原料となる単量体を共重合させて得られる共重合体を多孔質樹脂粒子としても用いても良い。多孔質樹脂粒子は、これらの樹脂を主成分として含有し、必要に応じてその他公知の樹脂や添加剤を含有しても良い。これらの樹脂は、本発明の表面層のバインダー樹脂との親和性が高い。そのため、バインダー樹脂への分散が容易である。また、バインダー樹脂と樹脂粒子の密着性が高くなり、樹脂粒子による凸部の基体側の変形度を調整することに適している。
さらに、表面層の表面に形成された凸部と電子写真感光体の点接触によって帯電部材表面と電子写真感光体表面の間に形成される、高い帯電能を発揮するための空隙を、全ての環境で維持しやすいという観点から、以下の樹脂からなる樹脂粒子がより好ましい。アクリル樹脂、スチレン樹脂、及びスチレンアクリル樹脂から選択される少なくとも1種の樹脂。
多孔質樹脂粒子は、例えば、懸濁重合法、界面重合法、界面沈殿法、液中乾燥法、樹脂溶液に樹脂の溶解度を低下させる溶質や溶媒を添加し析出させる方法等の公知の製法により作製することができる。例えば、懸濁重合法においては、架橋性単量体の存在下、重合性単量体に多孔化剤を溶解し、油性混合液を作製する。この油性混合液を用いて界面活性剤や分散安定剤を含有する水性媒体中で水性懸濁重合を行い、重合終了後、洗浄、乾燥工程を行うことで水及び多孔化剤を取り除き、樹脂粒子を得ることができる。尚、重合性単量体の官能基と反応する反応性基を有する化合物、有機フィラー等を添加することもできる。また、多孔質樹脂粒子の内部に細孔を形成するために、架橋性単量体の存在下に重合を行うことが好ましい。
重合性単量体としては、例えば以下のものが挙げられる。スチレン、p−メチルスチレン、p−tert−ブチルスチレン等のスチレン系モノマー;アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸プロピル、アクリル酸ブチル、アクリル酸2−エチルヘキシル、アクリル酸ラウリル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸プロピル、メタクリル酸ブチル、メタクリル酸イソブチル、メタクリル酸tert−ブチル、メタクリル酸ベンジル、メタクリル酸フェニル、メタクリル酸イソボルニル、メタクリル酸シクロヘキシル、メタクリル酸グリシジル、メタクリル酸ヒドロフルフリル、メタクリル酸ラウリル等の(メタ)アクリル酸エステル系モノマー等。これらの重合性単量体は、1種を単独で使用されてもよく、2種以上を組み合わせて使用されてもよい。なお、本発明において、(メタ)アクリルとは、アクリルおよびメタクリルの両方を含む概念である。
架橋性単量体としては、ビニル基を複数個有するものであれば特に限定されず、以下のものを例示することができる。エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、デカエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ペンタデカエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ペンタコンタヘクタエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,3−ブチレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,4−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、グリセリンジ(メタ)アクリレート、(メタ)アクリル酸アリル、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリストールテトラ(メタ)アクリレート、フタル酸ジ(エチレングリコール(メタ)アクリレート)、カプロラクトン変性ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、カプロラクトン変性ヒドロキシピバリン酸エステル、ネオペンチルグリコールジアクリレート、ポリエステルアクリレート、ウレタンアクリレート等の(メタ)アクリル酸エステル系モノマー、ジビニルベンゼン、ジビニルナフタレン、及びこれらの誘導体。これらは1種を単独で用いてもよく、または2種以上を組み合わせて用いてもよい。なお、本発明において、(メタ)アクリレートとは、アクリレートおよびメタクリレートの両方を含む概念である。
架橋性単量体の含有量は、全単量体中において5質量%以上90質量%であることが好ましい。この範囲とすることにより、多孔質樹脂粒子の内部に効果的に細孔を形成することが可能になる。
多孔化剤としては、例えば、非重合性溶媒、重合性単量体の混合物に溶解する直鎖状ポリマーと非重合性溶媒との混合物、セルロース樹脂を使用することができる。非重合性溶媒としては、以下のものを例示することができる。トルエン、ベンゼン、酢酸エチル、酢酸ブチル、ノルマルヘキサン、ノルマルオクタン、ノルマルドデカン等。セルロース樹脂としては、特に限定されないが、例えばエチルセルロース等を挙げることができる。これらの多孔化剤は、1種を単独で用いてもよく、または2種類以上を組み合わせて用いてもよい。多孔化剤の添加量は、使用目的に応じ適宜選択することができるが、重合性単量体、架橋性単量体及び多孔化剤の総量100質量部に対して、20質量部以上90質量部以下であることが好ましい。多孔化剤の添加量をこの範囲とすることにより、多孔質樹脂粒子がもろくなりにくくなり、帯電部材と電子写真感光体との点接触を維持しやすくなる。
重合開始剤としては、特に限定されないが、重合性単量体に可溶なものが好ましい。重合開始剤としては、例えば公知のパーオキサイド開始剤又はアゾ開始剤等を用いることができ、以下のものを例示することができる。2,2’−アゾビスイソブチロニトリル、1,1’−アゾビスシクロヘキサン1−カーボニトリル、2,2’−アゾビス−4−メトキシ−2,4−ジメチルバレロニトリル及び2,2’−アゾビス−2,4−ジメチルバレロニトリル。重合開始剤は、1種を単独で用いてもよく、または2種類以上を組み合わせて用いてもよい。
界面活性剤としては、以下のものを例示することができる。ラウリル硫酸ナトリウム、ポリオキシエチレン(重合度1〜100)ラウリル硫酸ナトリウム、ポリオキシエチレン(重合度1〜100)ラウリル硫酸トリエタノールアミン等のアニオン性界面活性剤。塩化ステアリルトリメチルアンモニウム、ステアリン酸ジエチルアミノエチルアミド乳酸塩、ジラウリルアミン塩酸塩、オレイルアミン乳酸塩等のカチオン性界面活性剤。アジピン酸ジエタノールアミン縮合物、ラウリルジメチルアミンオキシド、モノステアリン酸グリセリン、モノラウリン酸ソルビタン、ステアリン酸ジエチルアミノエチルアミド乳酸塩等のノニオン性界面活性剤。ヤシ油脂肪酸アミドプロピルジメチルアミノ酢酸ベタイン、ラウリルヒドロキシスルホベタイン、β−ラウリルアミノプロピオン酸ナトリウム等)等の両性界面活性剤。ポリビニルアルコール、デンプン、及び、カルボキシメチルセルロース等の高分子型分散剤。界面活性剤は、1種を単独で用いてもよく、または2種類以上を組み合わせて用いてもよい。
分散安定剤としては、以下のものを例示することができる。ポリスチレン微粒子、ポリメチルメタクリレート微粒子、ポリアクリル酸微粒子及びポリエポキシド微粒子等の有機微粒子。コロイダルシリカ等のシリカ。炭酸カルシウム、リン酸カルシウム、水酸化アルミニウム、炭酸バリウム、及び、水酸化マグネシウム等。分散安定剤は、1種を単独で用いてもよく、または2種類以上を組み合わせて用いてもよい。
重合法について、上記重合法のうち、懸濁重合法の具体的一例について、下記に示す。懸濁重合は、耐圧容器を用い、密閉下で行うことが好ましい。また、重合前に原料成分を分散機等で懸濁してから、耐圧容器に移して懸濁重合してもよく、耐圧容器内で懸濁させてもよい。重合温度は、50℃以上120℃以下であることが好ましい。重合は、大気圧下で行ってもよいが、多孔化剤を気体状にさせないようにするため加圧下(大気圧に0.1〜1MPaを加えた圧力下)で行うことが好ましい。重合終了後は、遠心分離や濾過等によって、固液分離及び洗浄等を行ってもよい。固液分離や洗浄の後、樹脂粒子を構成する樹脂の軟化温度以下にて乾燥や粉砕してもよい。乾燥及び粉砕は、公知の方法により行うことができ、例えば気流乾燥機、順風乾燥機及びナウターミキサー等を使用できる。また、乾燥及び粉砕は粉砕乾燥機等によって同時に行うこともできる。界面活性剤及び分散安定剤は、製造後に洗浄濾過等を繰り返すことにより除去することができる。
多孔質樹脂粒子の粒径は、重合性単量体や多孔化剤からなる油性混合液と界面活性剤や分散安定剤を含有する水性媒体との混合条件や、分散安定剤等の添加量、撹拌分散条件等により調整することができる。分散安定剤の添加量を増加させることで、平均粒径を下げることができる。また、撹拌分散条件において、撹拌速度を上げることで、多孔質樹脂粒子の平均粒径を下げることが可能である。多孔質樹脂粒子の体積平均粒径は、5.0μm以上50.0μm以下であることが好ましい。更には、10.0μm以上40.0μm以下であることがより好ましい。多孔質樹脂粒子の体積平均粒径をこの範囲とすることで、帯電部材と電子写真感光体とを点接触させて高い帯電能を得ることができ、かつ、樹脂粒子の基体側の選択的変形をより効果的に行うことができる。多孔質樹脂粒子の体積平均粒径の測定法ついては、後に詳述する。
また、多孔質樹脂粒子の細孔率は、架橋性単量体の添加量、重合性単量体と架橋性単量体の添加量に対する多孔化剤の添加量等により調整することができる。ここで、「多孔質樹脂粒子の細孔率」とは、細孔を含む多孔質樹脂粒子の体積に対する細孔部分の総体積の割合を示す。多孔質樹脂粒子の細孔率の測定法ついては、後に詳述する。
多孔質樹脂粒子の細孔径は、架橋性単量体の種類、添加量、及び、攪拌分散条件等により調整することができる。特に、架橋性単量体の種類は、水性媒体との親和性により選択することができる。また、細孔径を更に大きくするために、多孔化剤としてセルロース樹脂を用いることができる。多孔質樹脂粒子の細孔径の測定法ついては、後に詳述する。
多孔質樹脂粒子の細孔径は、10nm以上200nm以下であることが好ましい。多孔質樹脂粒子の細孔径をこの範囲とすることで、表面層を形成した際の樹脂粒子の空孔径を上記の好ましい範囲に調整することが容易となる。
多孔質樹脂粒子は、1種を単独で使用してもよく、2種以上を組み合わせて使用してもよい。また、多孔質樹脂粒子は、表面処理、変性、官能基や分子鎖の導入、コーティング等を施されてもよい。
尚、多孔質樹脂粒子として、樹脂粒子の中心部の細孔率よりも外周部の細孔率が大きく、且つ、中心部の細孔径よりも外周部の細孔径が大きい粒子を用いてもよい。このような多孔質樹脂粒子は、2種類の多孔化剤を使用する、特に、溶解度パラメーター(以下、「SP値」と称す)の差を有する2種類の多孔化剤を使用することにより、作製することができる。
具体例として、多孔化剤としてノルマルへキサンと酢酸エチルを使用した多孔質樹脂粒子の作製方法について以下説明する。上記2種の多孔化剤を使用した場合、重合性単量体及び多孔化剤を混合した油性混合液を水性媒体に投入すると、媒体として使用している水に近いSP値を有する酢酸エチルが、水性媒体側、即ち、懸濁液滴の外周部に多く存在することになる。一方、液滴中心部には、ノルマルへキサンが多く存在する。液滴外周部に存在する酢酸エチルは、水とSP値が近いため、酢酸エチル中にある程度の水が溶解することになる。この場合、液滴中心部と比較して液滴外周部においては、重合性単量体に対する多孔化剤の溶解性が低下し、重合性単量体と多孔化剤とが、中心部と比較し分離し易い状態になっている。即ち、上記液滴の外周部においては、多孔化剤が、中心部と比較してより大きな塊で存在しやすい状態となる。この様に、液滴中心部と外周部で、多孔化剤の存在が異なるように反応系を制御する。この状態で、前述した重合反応、更に後処理等を行うことにより、上述した樹脂粒子の中心部の細孔率よりも外周部の細孔率が大きく、且つ、中心部の細孔径よりも外周部の細孔径が大きい多孔質樹脂粒子を作製することができる。
従って、2種類の多孔化剤のうちの一方の種類を、媒体として使用する水により近いSP値を有する多孔化剤を使用することで、多孔質樹脂粒子の外周部の細孔径を大きくでき、また、多孔質樹脂粒子の外周部の細孔率を大きくすることができる。上記手段に使用する好ましい多孔化剤としては、酢酸エチル、酢酸メチル、酢酸プロピル、酢酸イソプロピル、酢酸ブチル、アセトン、及びメチルエチルケトン等が例示できる。また、もう一方の種類として、重合性単量体の溶解性が高く、水により遠いSP値を有する多孔化剤を使用することで、多孔質樹脂粒子の中心部の細孔径を小さくでき、また、多孔質樹脂粒子の中心部の細孔率を小さくすることができる。上記手段に使用する好ましい多孔化剤としては、ノルマルへキサン、ノルマルオクタン、及びノルマルドデカン等が例示できる。また、使用する多孔化剤の比率により、細孔径の異なる領域を制御することが可能である。
〔導電性微粒子〕
本発明に係る表面層に導電性を付与するために、表面層に公知の導電性微粒子を含有させることができる。導電性微粒子としては以下のものを例示することができる。アルミニウム、パラジウム、鉄、銅、銀の如き金属系の微粒子や繊維。酸化チタン、酸化錫、酸化亜鉛の如き金属酸化物の微粒子。前記の金属系微粒子、繊維及び金属酸化物の表面を、電解処理、スプレー塗工、混合振とうにより表面処理した複合粒子。カーボンブラック、及び、カーボン系微粒子。また、導電性微粒子は、1種を単独で用いてもよく、又は2種以上を組み合わせて用いてもよい。
導電性微粒子の平均粒径は、0.01μm以上0.9μm以下であることが好ましく、0.01μm以上0.5μm以下であることがより好ましい。導電性微粒子の平均粒径がこの範囲であれば、表面層の体積抵抗率の制御が容易になる。
表面層に添加する導電性微粒子の添加量は、バインダー100質量部に対して2質量部以上200質量部以下であることが好ましく、5質量部以上100質量部以下であることがより好ましい。
導電性微粒子は、表面処理を施されてもよい。表面処理剤としては、以下のものを例示することができる。アルコキシシラン、フルオロアルキルシラン、ポリシロキサン等の有機ケイ素化合物。シラン系、チタネート系、アルミネート系及びジルコネート系の各種カップリング剤。オリゴマー又は高分子化合物。これらは一種を単独で用いてもよく、又は二種以上を組み合わせて用いてもよい。
〔表面層中のその他の成分〕
本実施形態の表面層は、上記の導電性微粒子に加え、イオン導電剤や絶縁性粒子を含有してもよい。
イオン導電剤としては以下のものを例示することができる。過塩素酸リチウム、過塩素酸ナトリウム、過塩素酸カルシウム等の無機イオン物質。ラウリルトリメチルアンモニウムクロライド、ステアリルトリメチルアンモニウムクロライド、オクタデシルトリメチルアンモニウムクロライド、ドデシルトリメチルアンモニウムクロライド、ヘキサデシルトリメチルアンモニウムクロライド、トリオクチルプロピルアンモニウムブロミド、変性脂肪族ジメチルエチルアンモニウムエトサルフェート等の陽イオン性界面活性剤。ラウリルベタイン、ステアリルベタイン、ジメチルアルキルラウリルベタイン等の両性イオン界面活性剤。過塩素酸テトラエチルアンモニウム、過塩素酸テトラブチルアンモニウム、過塩素酸トリメチルオクタデシルアンモニウム等の過塩素酸第四級アンモニウム塩。トリフルオロメタンスルホン酸リチウム等の有機酸リチウム塩。これらは一種を単独で用いてもよく、又は2種類以上を組み合わせて用いてもよい。
絶縁性粒子としては、以下のものを例示することができる。酸化亜鉛、酸化錫、酸化インジウム、酸化チタン(二酸化チタン、一酸化チタン等)、酸化鉄、シリカ、アルミナ、酸化マグネシウム、酸化ジルコニウム、チタン酸ストロンチウム、チタン酸カルシウム、チタン酸マグネシウム、チタン酸バリウム、ジルコン酸カルシウム、硫酸バリウム、二硫化モリブデン、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、ドロマイト、タルク、カオリンクレー、マイカ、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、ゼオライト、ウオラストナイト、けいそう土、ガラスビーズ、ベントナイト、モンモリナイト、中空ガラス球、有機金属化合物及び有機金属塩の粒子等。フェライト、マグネタイト、ヘマタイト等の酸化鉄類や活性炭、高分子化合物からなる粒子。これらは一種を単独で用いてもよく、又は2種類以上を組み合わせて用いてもよい。
〔表面層の形成方法〕
表面層は、例えば、静電スプレー塗布やディッピング塗布やリング塗布等の塗布法により塗料を塗工して形成することができる。
これらの塗布法を使用する際に、バインダー樹脂に、導電性微粒子及び原料樹脂粒子等を分散した塗布液を調製する。上記空孔率を制御し易くするため、塗布液は、溶剤を含むことが好ましい。溶剤としては、バインダー樹脂を溶解することができる溶剤であればよい。更には、樹脂粒子と親和性の高い、極性溶剤を使用することが好ましい。
溶剤としては、具体的には、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン等の如きケトン類、メタノール、エタノール、イソプロパノール等の如きアルコール類、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド等の如きアミド類、ジメチルスルホキシド等の如きスルホキシド類、テトラヒドロフラン、ジオキサン、エチレングリコールモノメチルエーテル等の如きエーテル類、酢酸メチル、酢酸エチル等の如きエステル類等を例示することができる。
塗布液に、バインダー樹脂、導電剤及び樹脂粒子等を分散させる方法としては、特に制限されるものではないが、例えば、ボールミル、サンドミル、ペイントシェーカー、ダイノミル、パールミル等の公知の溶液分散手段を用いることができる。
塗布液中に原料樹脂粒子として上記多孔質樹脂粒子を分散させる際には、多孔質樹脂粒子中に溶剤を含浸させることが好ましい。これは、塗布液中に多孔質樹脂粒子を分散した際に、多孔質樹脂粒子の細孔にバインダーが浸入することを抑制するためである。本発明においては、表面層のバインダー樹脂と樹脂粒子の密着性を向上させるため、バインダー樹脂と樹脂粒子はそれぞれの親和性が高いものを用いることが好ましい。この場合、多孔質樹脂粒子の細孔内は、バインダーがより浸入しやすい状態となっている。そこで、多孔質樹脂粒子の細孔内に予め溶剤を含浸させておくことにより、含浸させた溶剤により細孔への塗布液の浸入を調整することができる。さらに、塗布液を塗工した後に行われる乾燥・硬化工程における雰囲気温度を調整することにより、多孔質樹脂粒子の細孔内に含浸した溶剤の揮発と、多孔質樹脂粒子へのバインダー樹脂の浸透を調整することができる。この結果、表面層中において、バインダー樹脂の浸透を抑制し、維持された細孔が空孔となる。樹脂粒子において、この空孔が基体側に多く存在するように偏在した状態に制御しやすくなる。
更に、具体的には、空孔の制御をより容易に実施するため、表面層塗布液を以下のように調製することが好ましい。表面層中の樹脂粒子の空孔は、塗布液中の溶剤と多孔質樹脂粒子に含浸させる溶剤の親和性により制御することができる。これら溶剤の親和性が低い程、具体的には、SP値の差が大きい程、表面層中の樹脂粒子の空孔率を高くすることができる。これは、このように溶剤を選択することにより、多孔質樹脂粒子の細孔内に含浸させた溶剤に、塗布液中の溶剤が混ざりにくいため、塗布液中での多孔質樹脂粒子の細孔内への塗布液の浸入を抑制することができるためである。
多孔質樹脂粒子の細孔に溶剤を含浸させる方法としては、特に制限されるものではないが、例えば公知の方法を用いることができる。例えば、多孔質樹脂粒子を溶剤中に浸漬する方法、多孔質樹脂粒子に溶剤中で超音波をかける方法、多孔質樹脂粒子を容器に導入して減圧し、溶剤を添加する方法、多孔質樹脂粒子を容器中で溶剤に浸漬させ、溶剤ごと減圧する方法等が挙げられる。これらの中でも、多孔質樹脂粒子の細孔の内部まで溶剤を含浸させるため、減圧することで溶剤を含浸させる方法が好ましい。
具体的には、まず、容器内に多孔質樹脂粒子を充填して、密封した後、真空ポンプを作動させ、減圧して容器内を真空にする。これによって、多孔質樹脂粒子の細孔に存在する空気や水分等が除去される。次に、減圧弁を閉じて真空ポンプを止めるとともに、真空状態のまま開閉弁を開き、溶剤を容器内に供給し、多孔質樹脂粒子を溶剤に浸漬させる。そして、開閉弁を閉じる一方、加圧弁を開いて容器内を加圧する。これによって多孔質樹脂粒子の細孔に溶剤が強制的に含浸される。このようにして多孔質樹脂粒子への溶剤の含浸を行うことができる。得られた溶剤を含浸させた多孔質樹脂粒子を、上記方法により塗布液に分散させ、塗布液を調製することができる。
調製した塗布液を、上記方法により塗工し、塗膜を形成する。形成した塗膜の乾燥・硬化工程を調整することにより、樹脂粒子の基体側と帯電部材の表面側で、細孔を維持する割合を変え、表面層中での樹脂粒子の空孔を偏在させることができる。その制御をより行いやすくするため、塗布液中の溶剤としては、多孔質樹脂粒子と親和性の高い、前述した極性溶剤を使用することが好ましい。上記の溶剤の中でも、ケトン類、及び、エステル類を使用することが更に好ましい。
そして、塗膜形成後の乾燥、硬化または架橋等の工程においては、温度及び時間を制御することが好ましい。温度及び時間を制御することにより、下記に示すような塗布液中及び樹脂粒子中の溶剤の乾燥や移動、及びバインダー樹脂の移動を制御することが可能になる。そして、具体的に、塗膜形成後の工程の制御として、溶剤の乾燥は、三段階以上で行うことが好ましい。以下、図3(a)〜図3(c)を用いて、塗膜形成後の工程を三段階とした場合の状態を詳細に説明する。
一段階目は、塗膜形成後に、室温雰囲気下で、15分以上、1時間以下放置することが好ましい。この段階により、図3(a)に示すように、塗膜8中の溶剤及び多孔質樹脂粒子の細孔内に含浸された溶剤も同時に表面から緩やかに揮発していく。この工程により、この後の乾燥・硬化工程において、溶剤の突沸による欠陥の発生が抑えられる。
二段階目は、雰囲気温度を多孔質樹脂粒子中に含浸した溶剤の沸点よりも低い温度に設定し、15分以上、1時間以下放置することが好ましい。使用する溶剤の種類によるが、具体的には、雰囲気温度を40℃以上、100℃以下に設定することが好ましい。この段階により、図3(b)に示すように、塗膜中の溶剤及び多孔質樹脂粒子の細孔内に含浸された溶剤が表面から更に揮発していく。また、多孔質樹脂粒子に含浸していた溶剤が表面から揮発していくと共に、多孔質樹脂粒子の帯電部材の表面側の細孔にはバインダー樹脂が侵入する。一方、多孔質樹脂粒子の導電性基体に近い側の細孔においては、溶剤の揮発が進む表面から離れているため、細孔内の溶剤の揮発が遅い。そのため、多孔質樹脂粒子の導電性基体に近い側の細孔には依然として溶剤が残留する。一方、塗膜中の溶剤が表面から気化していくと、塗膜の粘度が上昇し、かつ、多孔質樹脂粒子の導電性基体に近い側の細孔には溶剤が残留しているため、多孔質樹脂粒子の導電性基体に近い側の細孔には、塗膜中のバインダー樹脂が侵入しにくくなっている。この時点で、多孔質樹脂粒子の導電性基体から遠い側の領域に存在している細孔10には、塗膜中のバインダー樹脂が侵入している。また、多孔質樹脂粒子の導電性基体に近い側の領域に存在している細孔9には溶剤が残留している。
三段階目では、雰囲気温度を多孔質樹脂粒子に含浸した溶剤及び塗膜中の溶剤の沸点より高く設定することが好ましい。この工程は、溶剤の沸点以上の温度における、乾燥、硬化、または、架橋等の工程である。この段階において、図3(c)のように、塗膜中の溶剤を十分に揮発させる。この段階において、多孔質樹脂粒子の導電性基体に近い側の領域の細孔9内の溶剤を十分に揮発させ、空孔5とする。一方、多孔質樹脂粒子の導電性基体から遠い側の領域に存在する細孔10は、バインダー樹脂が充填され、細孔内が埋まった状態11となる。その結果、表面層には、導電性基体に近い側の領域に空孔が多く存在する状態で偏在した樹脂粒子が含まれることになる。
この際、二段階目の温度から三段階目の温度への制御は、急激に上昇させて行うことが好ましい。これにより、樹脂粒子の基体側に空孔を形成しやすくなる。具体的には、同一の乾燥炉内での温度制御ではなく、二段階目と三段階目の乾燥炉は、別の装置、或いは、別エリアとすることが好ましく、装置あるいはエリアの移動は、できる限り短い時間とすることが好ましい。
即ち、本発明の好ましい実施形態の帯電部材の製造方法は、
(1)細孔を有する多孔質樹脂粒子に第一の溶剤を含浸させる工程と、
(2)バインダー樹脂、第二の溶剤、導電性粒子、及び、第一の溶剤を含浸させた多孔質樹脂粒子と、を含む表面層形成用の塗布液を弾性体層の表面に塗布し、塗膜を形成する工程と、
(3)該塗膜中の前記第一の溶剤及び前記第二の溶剤を揮発させて表面層を形成する工程と、を有し、
該工程(3)は、
(4)該多孔質樹脂粒子の帯電部材の表面側において細孔内の前記第一の溶剤をバインダー樹脂に置換させる工程と、
(5)該塗膜を該多孔質樹脂粒子に含浸させた前記第一の溶剤及び該塗膜中の前記第二の溶剤の沸点以上の温度で乾燥する工程と、
を少なくとも有する。
表面層の形成方法における、具体的な一例を下記に示す。まず、バインダー樹脂に樹脂粒子以外の分散成分、例えば導電性微粒子等を、直径0.8mmのガラスビーズとともに混合し、ペイントシェーカー分散機を用いて分散させる。次いで、下記方法により処理した樹脂粒子を添加して分散させる。分散時間としては2分以上、30分以内が好ましい。ここで、塗布液中に樹脂粒子が均一に分散する条件であることが必要である。次いで、ディッピング塗布等により弾性体層等の上に、塗膜を形成する。この塗膜を、乾燥させる。この後、硬化、または、架橋等の処理を行ってもよい。なお、塗布液に、バインダー樹脂、導電性微粒子、樹脂粒子等を分散する方法としては、前記の分散手段を用いることができる。
本発明の表面層は、樹脂粒子による凸部が形成された表面であることが必要であるため、比較的薄いことが好ましい。表面層の厚さは、具体的には、0.1μm以上50μm以下であることが好ましく、1.0μm以上30μm以下であることがより好ましい。尚、各層の膜厚は、帯電部材の断面を鋭利な刃物で切り出して光学顕微鏡や電子顕微鏡で観察して測定することができる。
また、表面層中の樹脂粒子の含有量は、バインダー樹脂100質量部に対して、2質量部以上100質量部以下であることが好ましく、5質量部以上50質量部以下であることがより好ましい。この範囲とすることで、樹脂粒子による凸部を、より容易に形成することが可能になる。
前記凸部の形成により、表面層の表面状態は、下記のように制御されていることが好ましい。表面層の十点平均粗さ(以下「Rzjis」と称す)は、5.0μm以上、65.0μm以下であることが好ましく、10.0μm以上50.0μm以下であることがより好ましい。この範囲とすることにより、上述した電子写真感光体と凸部との接触が点接触になり、高い帯電能を発揮することができる。尚、表面のRzjisの測定法については、後に詳述する。
また、表面層の体積抵抗率は、温度23℃、相対湿度50%の環境において、1×10Ω・cm以上1×1016Ω・cm以下であることが好ましい。この範囲とすることで、電子写真感光体を放電により適切に帯電することがより容易になる。
表面層の体積抵抗率は、以下のようにして求める。まず、帯電部材から、表面層を、縦5mm、横5mm、厚さ1mm程度の短冊形に切り出す。両面に金属を蒸着して電極とガード電極とを作製し測定用サンプルを得る。表面層が薄膜で切り出せない場合には、アルミニウム製シートの上に表面層形成用の塗布液を塗布して塗膜を形成し、塗膜面に金属を蒸着して測定用サンプルを得る。得られた測定用サンプルについて微小電流計(商品名:ADVANTEST R8340A ULTRA HIGH RESISTANCE METER、アドバンテスト社製)を用いて200Vの電圧を印加する。そして、30秒後の電流を測定し、膜厚と電極面積とから体積抵抗率を計算して求める。表面層の体積抵抗率は、前述した導電性微粒子及びイオン導電剤により調整することができる。
表面層には、更に、離型性を向上させるために、離型剤を含有させても良い。表面層に離型剤を含有させることで、帯電部材の表面に汚れが付着することを防ぎ、帯電部材の耐久性を向上させることができる。離型剤が液体の場合は、表面層を形成する際にレベリング剤としても作用する。
表面層は、表面処理が施されていてもよい。表面処理としては、紫外線(UV)や電子線(EB)等を用いた表面加工処理や、化合物を表面に付着及び/又は含浸させる表面改質処理を挙げることができる。
<導電性基体>
本発明の帯電部材に用いられる導電性基体は、導電性を有し、その上に設けられる表面層等を支持する機能を有するものである。材質としては、例えば、鉄、銅、アルミニウム、ニッケルの如き金属やその合金(ステンレス鋼等)を挙げることができる。また、これらの表面に耐傷性付与を目的として、導電性を損なわない範囲で、メッキ処理を施してもよい。さらに、導電性基体として、樹脂製の基材の表面を金属で被覆して表面導電性としたものや導電性樹脂組成物から製造されたものも使用可能である。
導電性基体は、その直上の層と接着剤を介して接着してもよい。この場合、接着剤は導電性であることが好ましい。導電性とするため、接着剤には公知の導電剤を含ませることができる。接着剤の基剤としては、特に制限されるものではないが、熱硬化性樹脂や熱可塑性樹脂が挙げられるが、ウレタン系、アクリル系、ポリエステル系、ポリエーテル系、エポキシ系の公知のものを用いることができる。接着剤に導電性を付与するための導電剤としては、前記導電性微粒子、イオン導電剤から適宜選択し、単独でまたは2種類以上を組み合わせて用いることができる。
<弾性体層>
本発明の帯電部材には、導電性基体と表面層との間に、弾性体層を形成してもよい。弾性体層に使用するバインダーとしては、特に制限されるものではないが、公知の樹脂またはゴムを使用することができる。例えば、樹脂、天然ゴムやこれを加硫処理したもの、合成ゴム等を挙げることができる。樹脂としては、熱硬化性樹脂、熱可塑性樹脂等の樹脂が使用できる。中でも、フッ素樹脂、ポリアミド樹脂、アクリル樹脂、ポリウレタン樹脂、シリコーン樹脂、ブチラール樹脂等が好ましく挙げられる。合成ゴムとしては、エチレンプロピレンジエンゴム(EPDM)、スチレンブタジエンゴム(SBR)、シリコーンゴム、ウレタンゴム、イソプレンゴム(IR)、ブチルゴム、アクリロニトリルブタジエンゴム(NBR)、クロロプレンゴム(CR)、アクリルゴム及びエピクロルヒドリンゴム等が挙げられる。あるいはスチレンブタジエンスチレンブロックコポリマー(SBS)、スチレンエチレンブチレンスチレンブロックコポリマー(SEBS)等の熱可塑性エラストマーが挙げられる。これらは、単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
この中でも、電気抵抗値の調整が容易であるため、極性ゴムを用いるのがより好ましい。中でも、エピクロルヒドリンゴム及びNBRを好ましく挙げることができる。これらは、弾性体層の電気抵抗値の制御及び硬度制御をより行い易いという利点がある。弾性体層の体積抵抗率は、温度23℃、相対湿度50%の環境下で、10Ω・cm以上1010Ω・cm以下であることが好ましい。弾性体層の体積抵抗率は、バインダー中に、カーボンブラック、導電性金属酸化物、アルカリ金属塩、アンモニウム塩等の導電剤を適宜添加して、調整することができる。バインダーが極性ゴムである場合は、特に、アンモニウム塩を用いることが好ましい。また、弾性体層には、導電性微粒子の他に硬度等を調整するために、軟化油、可塑剤等の添加剤や、上述の絶縁性粒子を含有させてもよい。弾性体層は、導電性基体、表面層等に接着剤により接着して設けることもできる。接着剤としては導電性のものを用いることが好ましい。
<帯電部材>
本発明に係る帯電部材は、上記導電性基体と表面層を有するものであればよく、その形状も、ローラ状、平板状等いずれであってもよい。以下において、帯電部材の一例としての、帯電ローラを使用して詳細に説明する。
本発明の帯電ローラは、電子写真感光体の帯電を良好なものとするため、通常、電気抵抗値が、温度23℃、相対湿度50%の環境中において、1×10Ω以上1×1010Ω以下であることがより好ましい。図4に帯電ローラの電気抵抗値の測定法を示す。導電性基体1の両端を、荷重のかかった軸受け14、軸受け14により電子写真感光体と同じ曲率の円柱形金属13に、平行になるように当接させる。この状態で、モータ(不図示)により円柱形金属13を回転させ、当接した帯電ローラ12を従動回転させながら安定化電源15から直流電圧−200Vを印加する。この時に流れる電流を電流計16で測定し、帯電ローラの電気抵抗値を計算する。本実施形態において、荷重は各4.9Nとし、金属製円柱は直径φ30mm、金属製円柱の回転は周速45mm/secとする。
本発明の帯電ローラは、電子写真感光体に対して、長手のニップ幅を均一にするという観点から、長手方向の中央部が一番太く、長手方向の両端部にいくほど細くなるクラウン形状が好ましい。クラウン量は、中央部の外径と中央部から90mm離れた位置の外径との差が、30μm以上200μm以下であることが好ましい。
<プロセスカートリッジ>
図5は、電子写真感光体17、帯電ローラ12を有する帯電装置、現像ローラ18を有する現像装置、及びクリーニングブレード19を備えたクリーニング装置等が一体化された、電子写真装置の本体に着脱可能に設計されたプロセスカートリッジである。この帯電装置として本発明に係る帯電部材を用いることができる。図5における符号20は回収容器を指す。即ち、帯電部材が被帯電体と少なくとも一体化され、電子写真装置の本体に着脱可能に構成されているプロセスカートリッジであり、該帯電部材が本発明に係る帯電部材である。
<電子写真装置>
図6は、本発明に係る帯電部材を備える電子写真装置の一例の概略構成を示す図である。電子写真装置は、電子写真感光体17、電子写真感光体を帯電する帯電装置、露光を行う潜像形成装置24、トナー像に現像する現像装置、転写材に転写する転写装置、電子写真感光体上の転写トナーを回収するクリーニング装置、トナー像を定着する定着装置23等から構成されている。
電子写真感光体17は、導電性基体上に感光層を有する回転ドラム型である。電子写真感光体は矢示の方向に所定の周速度(プロセススピード)で回転駆動される。帯電装置は、電子写真感光体17に所定の押圧力で当接されることにより接触配置される接触式の帯電ローラ12を有する。帯電ローラ12は、電子写真感光体17の回転に従い回転する従動回転であり、帯電用電源25から所定の直流電圧を印加することにより、電子写真感光体を所定の電位に帯電する。
電子写真感光体17に静電潜像を形成する潜像形成装置24は、例えばレーザービームスキャナーの如き露光装置が用いられる。一様に帯電された電子写真感光体に画像情報に対応した露光を行うことにより、静電潜像が形成される。現像装置は、電子写真感光体17に近接又は接触して配設される現像スリーブ又は現像ローラ18を有する。電子写真感光体の帯電極性と同極性に静電的処理されたトナーを反転現像により、静電潜像を現像してトナー像を形成する。
転写装置は、接触式の転写ローラ22を有する。電子写真感光体からトナー像を普通紙の如き転写材21に転写する。転写材は、搬送部材を有する給紙システムにより搬送される。クリーニング装置は、ブレード型のクリーニング部材19、回収容器20を有し、転写した後、電子写真感光体上に残留する転写残トナーを機械的に掻き落とし回収する。ここで、現像装置にて転写残トナーを回収する現像同時クリーニング方式を採用することにより、クリーニング装置を省くことも可能である。定着装置23は、加熱されたロール等で構成され、転写されたトナー像を転写材21に定着し、機外に排出する。
以下に、具体的な実施例を挙げて本発明を更に詳細に説明する。まず、本実施例における評価方法を下記に記載する。
〔1.多孔質樹脂粒子の断面の観察〕
まず、多孔質樹脂粒子を、光硬化性樹脂としての、可視光硬化性包埋樹脂(商品名:D−800、日新EM社製)、あるいは、エポキシ樹脂(商品名:Epok812セット、応研商事社製)を用いて、包埋する。次に、ダイアモンドナイフ(商品名:DiATOMECRYO DRY、DiATOME社製)を装着したウルトラミクロトーム(商品名:LEICA EM UCT、ライカ社製)、及びクライオシステム(商品名:LEICAEM FCS、ライカ社製)を使用して、面出しをする。
その後、多孔質樹脂粒子の中心を含む断面を切り出し、100nmの厚みを有する切片を作製する。この後、四酸化オスミウム、四酸化ルテニウム、あるいは、リンタングステン酸のいずれかの染色剤を使用して染色処理を行い、透過型電子顕微鏡(商品名:H−7100FA、日立製作所社製)にて、多孔質樹脂粒子の断面画像を撮影する。これを任意の粒子100個につき行う。この際、樹脂部分は白く、細孔部分は、黒く観察される。なお、多孔質樹脂粒子を包埋する樹脂、及び、染色剤は、樹脂粒子の材質により、適宜適切なものを選択して行う。この際、多孔質樹脂粒子の細孔が鮮明に確認できる組み合わせを選択する。例えば、下記製造例1で作製した多孔質樹脂粒子A1は、可視光硬化型包埋樹脂D−800と四酸化ルテニウムを使用して観察することにより、細孔を鮮明に確認することができる。
〔2.多孔質樹脂粒子の体積平均粒径〕
上記〔1〕で得られた粒子断面画像において、細孔部を含む樹脂粒子の総面積を算出し、この面積と等しい面積を持つ円の直径を求める。この円を球と見做して、得られた計100個の直径から、体積平均粒径を算出する。これを樹脂粒子の体積平均粒径とする。
〔3.多孔質樹脂粒子の平均細孔率〕
上記〔1〕で得られた粒子断面画像において、細孔部を含む樹脂粒子の総面積に対する細孔部の総面積の割合を算出する。この作業を任意の樹脂粒子10個について行い、その平均を算出する。これを、樹脂粒子の平均細孔率とする。
〔4.多孔質樹脂粒子の平均細孔径〕
上記〔1〕で得られた粒子断面画像において、黒く観察される細孔部1箇所について、その面積と等しい面積を持つ円の直径を求める。同様にして、任意の10箇所に関し、細孔部と同面積の円の直径を測定する。これらの円を球と見做して、この作業を任意の樹脂粒子10個について行い、それらの平均を算出する。これを、樹脂粒子の平均細孔径とする。
〔5.表面層中に含まれる樹脂粒子の立体的な形状の測定〕
帯電部材表面の任意の凸部について、集束イオンビーム(商品名:FB−2000C、日立製作所社製)を用いて、凸部の頂点から凸部の底部に向かって20nm毎に、帯電部材の表面と平行な断面を切り出す。そして、各切断面の撮影画像を、凸部頂点側から順に20nm間隔で重ね合わせて、当該凸部を構成している樹脂粒子の立体的な形状を再現する。この作業を、帯電部材表面の任意の100箇所の凸部について行い、各凸部を構成している樹脂粒子の立体的な形状を再現する。
〔6.表面層中に含まれる樹脂粒子の体積平均粒径〕
上記〔5〕で再現した樹脂粒子の立体的な形状において、空孔を含む樹脂粒子の総体積を算出する。これが、該樹脂粒子が中実粒子であると仮定したときの、該樹脂粒子の体積とする。得られた計100個の樹脂粒子の体積から、樹脂粒子の体積平均粒径を算出する。これを、表面層中に含まれる樹脂粒子の体積平均粒径とする。
〔7.表面層中に含まれる樹脂粒子の平均空孔径の測定〕
上記〔5〕で得られた立体的な粒子形状から、一つの空孔部を認識し、その体積に等しい球の直径を算出する。なお、直径の算出は、一つの樹脂粒子につき10箇所の空孔部について行う。この作業を任意の樹脂粒子10個について行い、得られた計100個の平均空孔径を算出する。これを表面層中に含まれる樹脂粒子の平均空孔径とする。
〔8.表面層中に含まれる樹脂粒子の空孔率Vt、V1及びV2の測定〕
上記〔5〕で記載の方法で得られた立体的な粒子形状から、一つの樹脂粒子を認識し、その樹脂粒子の空孔の総体積を算出する。そして、空孔を含む樹脂粒子の総体積に対する空孔の総体積の割合を算出する。この作業を任意の樹脂粒子100個について行い、得られた計100個の値の算術平均値を算出する。これを表面層中に含まれる樹脂粒子全体の空孔率Vtとする。
樹脂粒子全体の空孔率Vtの測定において、樹脂粒子が中実粒子であると仮定したときの中実粒子の体積が基体側と帯電部材の表面側とに帯電部材表面と並行となる面により、当該中実粒子の体積が二等分される位置を規定する。該樹脂粒子において、当該位置から基体に近い側に位置する領域が、該樹脂粒子の第一の領域である。また、該樹脂粒子において、当該位置から基体よりも遠い側に位置する領域が、該樹脂粒子の第二の領域となる。そして、第一の領域が空孔を含まない中実領域であると仮定したときの体積(以下、「V1all」ともいう)を求める。同様に、第二の領域が空孔を含まない中実領域であると仮定したときの体積(以下、「V2all」ともいう)を求める。次に、第一の領域中に存在する空孔の総体積(以下、「V1pore」ともいう)を求める。また、第二の領域中に存在する空孔の総体積(以下、「V2pore」ともいう)を求める。そして、V1allに対するV1poreの割合(%)を求める。また、V2allに対するV2poreの割合(%)を求める。この作業を、表面層中に含まれる100個の樹脂粒子について行い、得られた値の算術平均値を、表面層中に含まれる樹脂粒子の第一の領域の空孔率V1および第二の領域の空孔率V2とする。
さらに、こうして算出された第一の領域の空孔率V1および第二の領域の空孔率V2の値から、第一の領域の中実率(第一の中実率)、および第二の領域の中実率(第二の中実率)を算出し、「第二の中実率/第一の中実率」で定義される中実率比を算出する。
〔9.帯電部材の表面粗さRzjisの測定〕
表面粗さRzjisは、JIS B 0601−2001表面粗さの規格に準じ、表面粗さ測定器(商品名:SE−3500、小坂研究所社製)を用いて測定する。Rzjisは、帯電部材のうち無作為に選択した6箇所において測定し、その平均値を本発明におけるRzjisとして示す。なお、カットオフ値0.8mmであり、評価長さは8mmである。
<製造例>
以下製造例1〜64について説明するが、製造例の内訳は次の通りである。製造例1〜16は樹脂粒子A1〜A16の製造例である。製造例17〜18は、未加硫ゴム組成物R−1〜R−2の製造例である。製造例19〜21は樹脂粒子の細孔を表面層形成後も維持し、空孔とするための細孔に溶剤を含浸する処理である。製造例22は複合導電性微粒子の製造例である。製造例23は表面処理酸化チタン粒子の製造例である。製造例24〜64は、表面層用塗布液の作製例である。
〔製造例1〕樹脂粒子A1の作製
脱イオン水400質量部に、分散安定剤として第三リン酸カルシウム8質量部を添加し、水性媒体を調製した。次いで、重合性単量体としてメチルメタクリレート39質量部と、架橋性単量体としてジエチレングリコールジメタクリレート26質量部と、多孔化剤として酢酸エチル100質量部と、重合開始剤として2,2´−アゾビスイソブチロニトリル0.3質量部と、を混合し、油性混合液を調製した。該油性混合液をホモミキサーにより、回転数2500rpmにて水性媒体中に分散させた。その後、窒素置換した重合反応容器内へ仕込み、2500rpmで撹拌しながら、60℃で6時間かけて懸濁重合を行い、多孔質樹脂粒子と酢酸エチルを含む水性懸濁液を得た。この水性懸濁液に、界面活性剤としてラウリル硫酸ナトリウム4質量部を加え、ラウリル硫酸ナトリウムの濃度を水100質量部に対して1質量部となるように調製した。
得られた水性懸濁液を蒸留して酢酸エチルを除去し、残った水性懸濁液に関し、ろ過と水洗を繰り返した後、80℃で5時間乾燥した。音波式分級機により、解砕及び分級処理をおこない、体積平均粒径25.3μmの樹脂粒子A1を得た。前述した方法により、粒子の断面を観察したところ、樹脂粒子A1は、平均細孔率21%、平均細孔径18nmの多孔質樹脂粒子であった。
〔製造例2〜16〕樹脂粒子A2〜A16の作製
各製造例における樹脂粒子に使用した重合性単量体、架橋性単量体、多孔化剤、重合開始剤、分散安定剤、界面活性剤の種類と添加部数、及び攪拌速度を表1及び表2に記載した。表1及び表2に記載した項目以外は、製造例1と同様の方法により樹脂粒子A2〜A16を作製した。作製した樹脂粒子について、製造例1と同様にして観察し、得られた樹脂粒子の分級後の体積平均粒径、平均細孔径及び平均細孔率を表3に記載した。
Figure 0006410659
Figure 0006410659
Figure 0006410659
〔製造例17〕エピクロルヒドリンゴムを用いた未加硫ゴム組成物R−1の作製
エピクロルヒドリンゴム(EO−EP−AGC三元共重合体、EO/EP/AGE=73モル%/23モル%/4モル%)100質量部に、下記の7成分を加えて、50℃に調節した密閉型ミキサーにて10分間混練した。
・炭酸カルシウム:60質量部、
・脂肪族ポリエステル系可塑剤:5質量部、
・ステアリン酸亜鉛:1質量部、
・2−メルカプトベンズイミダゾール(MB)(老化防止剤):0.5質量部、
・酸化亜鉛:5質量部、
・四級アンモニウム塩(商品名:アデカサイザーLV70、旭電化工業社製):2質量部、
・カーボンブラック(商品名:サーマックスフローフォームN990、カナダCancarb社製):5質量部。
次いで、上記混合物に対して、加硫剤として硫黄1.2質量部、及び加硫促進剤としてジベンゾチアジルスルフィド(DM)1質量部とテトラメチルチウラムモノスルフィド(TS)1質量部とを添加した。これを、温度20℃に冷却した二本ロール機にて10分間混練して、未加硫ゴム組成物R−1を作製した。
〔製造例18〕アクリロニトリルブタジエンゴムを用いた未加硫ゴム組成物R−2の作製
アクリロニトリルブタジエンゴム(NBR)(商品名:N230SV、JSR社製)100質量部に、下記の4成分を加えて、50℃に調節した密閉型ミキサーにて15分間混練した。
・カーボンブラック(商品名:トーカブラック#7360SB、東海カーボン社製):48質量部、
・ステアリン酸亜鉛(商品名:SZ−2000、堺化学工業社製):1質量部、
・酸化亜鉛(商品名:亜鉛華2種、堺化学工業社製):5質量部、
・炭酸カルシウム(商品名:シルバーW、白石工業社製):20質量部。
次いで、上記混合物に対して、加硫剤として硫黄1.2質量部、及び加硫促進剤としてテトラベンジルチウラムジスルフィド(TBzTD)(商品名:パーカシットTBzTD、フレキシス社製)4.5質量部を添加した。これを、温度25℃に冷却した二本ロール機にて10分間混練し、未加硫ゴム組成物R−2を作製した。
〔製造例19〕樹脂粒子の処理J−1
樹脂粒子を真空弁と液注入弁を有する容器に入れ、容器の内圧を5torr以下に減圧した。続いて容器の真空弁を閉じ、含浸させる溶剤を容器の液注入弁から注入した。溶剤の注入は、樹脂粒子の全体が完全に浸るまで行った。その後、液注入弁を閉じてエアーパージを行い、容器の内圧を常圧に戻した後、溶剤を含浸させた樹脂粒子を取り出した。この後、遠心分離により、樹脂粒子表面に付着した溶剤を除去した。樹脂粒子は、細孔中に溶剤が良好に含浸されていた状態であった。樹脂粒子中の溶剤の含浸については、ヘッドスペースGC−MS(商品名:TRACEGC ULTRA、サーモフィッシャーサイエンティフィック社製)により、樹脂粒子中に含浸した溶剤量を確認するができる。
〔製造例20〕樹脂粒子の処理J−2
樹脂粒子を容器に入れ、含浸する溶剤を樹脂粒子の全体が完全に浸るまで注入した。これに超音波振動を20分間加えた。その後、溶剤を含浸した樹脂粒子を取り出した。この後、遠心分離により、樹脂粒子表面に付着した溶剤を除去した。樹脂粒子中には、溶剤が良好に含浸された状態であった。
〔製造例21〕樹脂粒子の処理J−3
樹脂粒子を容器に入れ、含浸する溶剤を樹脂粒子の全体が完全に浸るまで注入した。これを、ミキサーを用いて攪拌した。その後、溶剤を含浸した樹脂粒子を取り出した。この後、遠心分離により、樹脂粒子表面に付着した溶剤を除去した。樹脂粒子中には、溶剤が良好に含浸された状態であった。
〔製造例22〕複合導電性微粒子の作製
シリカ粒子(平均粒子径15nm、体積抵抗率1.8×1012Ω・cm)7.0kgに、メチルハイドロジェンポリシロキサン140gを、エッジランナーを稼動させながら添加し、588N/cm(60kg/cm)の線荷重で30分間混合攪拌を行った。この時の攪拌速度は22rpmであった。その中に、カーボンブラック(商品名:#52、三菱化学社製)7.0kgを、エッジランナーを稼動させながら10分間かけて添加し、更に588N/cm(60kg/cm)の線荷重で60分間混合攪拌を行った。このようにしてメチルハイドロジェンポリシロキサンで被覆したシリカ粒子の表面にカーボンブラックを付着させた後、乾燥機を用いて80℃で60分間乾燥を行い、複合導電性微粒子を作製した。この時の攪拌速度は22rpmであった。なお、得られた複合導電性微粒子は、平均粒径が15nmであり、体積抵抗率は1.1×10Ω・cmであった。
〔製造例23〕表面処理酸化チタン粒子の作製
針状ルチル型酸化チタン粒子(平均粒径15nm、縦:横=3:1、体積抵抗率2.3×1010Ω・cm)1000gに、表面処理剤としてイソブチルトリメトキシシラン110g及び溶媒としてトルエン3000gを配合してスラリーを調製した。このスラリーを、攪拌機で30分間混合した後、有効内容積の80%が平均粒子径0.8mmのガラスビーズで充填されたビスコミルに供給し、温度35±5℃で湿式解砕処理を行った。湿式解砕処理して得たスラリーを、ニーダーを用いて減圧蒸留(バス温度:110℃、製品温度:30〜60℃、減圧度:100Torr)によりトルエンを除去し、120℃で2時間、表面処理剤の焼付け処理を行った。焼付け処理した粒子を室温まで冷却した後、ピンミルを用いて粉砕して、表面処理酸化チタン粒子を作製した。
〔製造例24〕表面層用塗布液T−1の調製
カプロラクトン変性アクリルポリオール溶液(商品名:プラクセルDC2016、ダイセル化学工業社製)にメチルイソブチルケトンを加え、固形分が10質量%となるように調製した。この溶液1000質量部(アクリルポリオール固形分100質量部)に対して、下記の4成分を加え、混合溶液を調製した。
・複合導電性微粒子(製造例22で作製した粒子):45質量部、
・表面処理酸化チタン粒子(製造例23で作製した粒子):20質量部、
・変性ジメチルシリコーンオイル(*1):0.08質量部、
・ブロックイソシアネート混合物(*2):80.14質量部。
このとき、ブロックイソシアネート混合物は、イソシアネート量としては「NCO/OH=1.0」となる量であった。
(*1)変性ジメチルシリコーンオイル(商品名:SH28PA、東レ・ダウコーニングシリコーン社製)、
(*2)ヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)とイソホロンジイソシアネート(IPDI)の各ブタノンオキシムブロック体の7:3混合物。
内容積450mLのガラス瓶に上記混合溶液200gを、メディアとしての平均粒径0.8mmのガラスビーズ200gと共に入れ、ペイントシェーカー分散機を用いて24時間分散し、表面層用前分散液Aを作製した。その後、表面層用前分散液A中の、アクリルポリオール固形分100質量部に対して、製造例21に記載の処理方法J−3により処理を行った樹脂粒子A13を20質量部加え、5分間分散し、ガラスビーズを除去して表面層用塗布液T−1を作製した。ここで、J−3の処理において、樹脂粒子中に含浸させる溶剤としてメタノールを用いた。
〔製造例25〜64〕表面層用塗布液T−2〜T−41の作製
樹脂粒子の種類、含浸溶剤、樹脂粒子の処理方法を表4に示す条件に変更した以外は、製造例24と同様にして、表面層用塗布液T−2〜T−41を作製した。
Figure 0006410659
<実施例1>
〔1.導電性基体〕
直径6mm、長さ252.5mmのステンレス製基体に、カーボンブラックを10質量%含有させた熱硬化性接着剤を塗布し、乾燥したものを導電性基体として使用した。
〔2.導電性弾性体層〕
クロスヘッドを具備する押出成形装置を用いて、導電性基体を中心軸として、同軸上に円筒状に、製造例28で作製した未加硫ゴム組成物R−1を被覆して、外径が12.5mmである予備成形体を得た。この予備成形体を熱風炉にて160℃で1時間加熱、加硫して、導電性基体の外周に導電性被覆層を形成した。この導電性被覆層の端部を除去して、長さが224.2mmの導電性被覆層を有するローラを得た。次いで、この導電性被覆層の外周面を、プランジカット式の円筒研磨機を用いて研磨して、外径が12mm、長さが224.2mmの導電性弾性体層を有する弾性ローラD−1を得た。
〔3.表面層の形成〕
弾性ローラD−1に、製造例24で作製した表面層用塗布液T−1を1回ディッピング塗布した。塗布後に一段階目の乾燥として常温で30分間以上風乾した後、熱風循環乾燥機にて二段階目の乾燥を60℃で1時間、更に三段階目として160℃で1時間乾燥して、表面層を形成した帯電ローラC−1を得た。尚、ディッピング塗布の条件は以下の通りである。浸漬時間を9秒間として、引き上げ速度は、初期速度20mm/s、最終速度2mm/s、その間は時間に対して直線的に速度を変化させて行った。
作製した帯電ローラC−1の表面層中の樹脂粒子の物性として、体積平均粒径、平均空孔径、樹脂粒子全体の空孔率(平均空孔率)Vt、樹脂粒子の第一の領域の空孔率(表面側空孔率)V1、樹脂粒子の第二の領域の空孔率(基体側空孔率)V2を上記方法により、評価した。評価結果を表5−1に示す。帯電ローラの物性として、帯電ローラ表面の表面粗さRzjis、帯電ローラの振動サイズ、耐久試験前後の電気抵抗値、電気抵抗変動率を上記方法により評価した。評価結果を表6に示す。尚、帯電ローラの振動サイズ及び耐久試験前後の電気抵抗値、電気抵抗変動率の測定については以下に述べる。尚、表5−1における乾燥温度及び乾燥時間は二段階目の乾燥における条件である。
〔4.耐久評価〕
図6に示す構成を有する電子写真画像形成装置であるモノクロレーザープリンタ(商品名:LBP6300、キヤノン社製)を使用し、外部より、帯電部材に電圧を印加した。印加する電圧は、交流電圧として、ピークピーク電圧を1400V、周波数を1350Hz、直流電圧を−560Vとした。画像の解像度は、600dpiで出力した。尚、プロセスカートリッジとして、上記プリンタ用のプロセスカートリッジ(商品名:トナーカートリッジ519II、キヤノン社製)を用いた。
プロセスカートリッジから付属の帯電ローラを取り外し、作製した帯電ローラC−1をセットした。また、帯電ローラC−1は、電子写真感光体に対し、一端で4.9N、両端で合計9.8Nのバネによる押し圧力で当接させた。このプロセスカートリッジを温度15℃/湿度10%RH環境(環境1)、温度23℃/湿度50%RH環境(環境2)及び温度30℃/湿度80%RH環境(環境3)に24時間馴染ませた。その後、それぞれの環境にて、耐久評価を行った。
具体的には、電子写真感光体の回転方向と垂直方向に幅2ドット、間隔186ドットの横線画像を2枚間欠耐久試験(2枚ごとにプリンタの回転を3秒間停止して耐久)を行った。初期、10000(10K)枚出力終了時に、ハーフトーン画像(電子写真感光体の回転方向と垂直方向に幅1ドット、間隔2ドットの横線を描く画像)を出力し、評価した。その後、耐久試験後のプロセスカートリッジから帯電ローラC−1を取り外し、新しいプロセスカートリッジにその帯電ローラC−1をセットし、上記と同様にして10K枚の2枚間欠耐久試験を行った。この作業を繰り返し、初期からの合計出力枚数が20000(20K)枚出力終了時、30000(30K)枚出力終了時にハーフトーン画像を出力し、評価した。
尚、評価は、ハーフトーン画像を目視にて観察し、前述したスジ状画像について、下記基準で判定した。評価結果を表7に示す。
ランク1;スジ状画像は発生しない。
ランク2;軽微なスジ状画像が認められるのみである。
ランク3;一部に、スジ状画像が帯電ローラのピッチで確認されるが、実用画像上問題無い。
ランク4;スジ状画像が目立ち、画質の低下が認められる。
〔5.帯電ローラの電気抵抗値の測定〕
上記の耐久評価において、上記「環境2」での電子写真画像の形成に用いた帯電ローラについて、電気抵抗値を算出し、電子写真画像の形成に供する前の電気抵抗値に対する電気抵抗値の変化を評価した。測定は、前述した方法により、上記耐久試験前後において、帯電ローラの電気抵抗値を測定した。その結果から、耐久試験前に対する耐久試験後の電気抵抗値の比(以下「電気抵抗変動率」と称す)を算出した。尚、耐久試験に供する前の帯電ローラの電流測定、及び、耐久試験に供した後の帯電ローラについての電流測定は、いずれの帯電ローラも、上記「環境2」に24時間置き、当該環境に順化させた後に行った。結果を表6に示す。
〔6.帯電ローラの振動の測定〕
図7に示すように、作製した帯電ローラを、その一端に4.9N、両端で合計9.8Nのバネによる押し圧力を作用させて、電子写真感光体17に当接させた状態で、電子写真感光体17を、45mm/secの速度で回転させた。電子写真感光体は、モノクロレーザープリンタ(商品名:LaserJet P4515n、日本ヒューレットパッカート社製)用のプロセスカートリッジに使用されているものを取り出して使用した。帯電ローラには、外部から、電圧を印加し、その条件は、交流電圧として、ピーク電圧(Vpp)を1800V、周波数(f)を2930Hz、直流電圧(Vdc)を−600Vとした。
電子写真感光体17の回転に従動して回転している帯電ローラの振動の大きさ(振幅)を、レーザードップラー振動計(商品名:LV−1710、株式会社小野測器社製)により測定した。測定位置は、帯電部材の長手方向の中央、電子写真感光体との当接位置と逆の位置とした。振動を測定後、周波数解析したところ、5860Hzの振幅が最も大きかった。そこで、5860Hzの振動の大きさ(振幅)を表6に示す。
<実施例2〜41>
未加硫ゴム組成物の種類、表面層用塗布液の種類、二段階目の乾燥温度及び乾燥時間を表5−1及び表5−2に示すように変更した。上記以外は、実施例1と同様にして、帯電ローラC−2〜帯電ローラC−41を作製した。評価結果を表5−1、表5−2、表6及び表7に示す。
<比較例1>
樹脂粒子として体積平均粒径が30.0μmの空孔を有さないアクリル樹脂粒子(商品名:MBX−30、積水化成品工業社製)を用いて、表面層用塗布液T−42を調製した。弾性体層用の材料として未加硫ゴム組成物R−2を用い、二段階目の乾燥温度及び乾燥時間を表5−2のように変更した以外は、実施例1と同様にして、帯電ローラC−42を作製した。評価結果を表5−2、表6及び表7に示す。
<比較例2>
樹脂粒子として以下のように作製した樹脂粒子を用い、表面層用塗布液T−43を調製した。脱イオン水300質量部に、第三リン酸カルシウム10.5質量部、及びドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム0.015質量部を加え、水性媒体を調製した。次いで、ラウリルメタクリレート65質量部、エチレングリコールジメタクリレート30質量部、ポリ(エチレングリコール−テトラメチレングリコール)モノメタクリレート5質量部、及びアゾビスイソブチロニトリル0.5質量部を混合した、油性混合液を調製した。上記の油性混合液をホモミキサーにより、回転数5000rpmにて水性媒体中に分散させた。
その後、この分散液を窒素置換した重合反応容器内へ仕込み、2500rpmで撹拌しながら、70℃で8時間かけて懸濁重合を行った。冷却後、得られた懸濁液に塩酸を加えリン酸カルシウムを分解し、更に、ろ過と水洗を繰り返した。80℃で5時間乾燥した後、音波式分級機により、解砕及び分級処理をおこない、平均粒径25.4μmの樹脂粒子を得た。粒子の断面を観察したところ、樹脂粒子は、樹脂粒子内部に、3000nm程度の表面に開口していない空孔を複数有し、表面に開口する空孔を有しない多中空粒子であった。
弾性体層用の材料として未加硫ゴム組成物R−2を用い、二段階目の乾燥温度及び乾燥時間を表5−2のように変更した以外は、実施例1と同様にして、帯電ローラC−43を作製した。評価結果を表5−2、表6及び表7に示す。
Figure 0006410659
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1 導電性基体
2 弾性体層
3 表面層
4 樹脂粒子
5 空孔
6 樹脂粒子の第二の領域
7 樹脂粒子の第一の領域

Claims (9)

  1. 導電性基体と、表面層とを有する帯電部材であって、
    該表面層は、バインダー樹脂と、該表面層を粗面化させている樹脂粒子と、を含み、
    該帯電部材の表面は、該樹脂粒子に由来する複数の凸部を有し、
    該樹脂粒子は、その内部に空孔を有し、
    該樹脂粒子全体の空孔率Vtが、1.5体積%以上、45.0体積%以下であり、
    該樹脂粒子の第一の領域の空孔率V1が、2.0体積%以上、90.0体積%以下であり、該第一の領域は、該導電性基体からの距離が近い側にあり、かつ、該樹脂粒子が、空孔を有しない中実粒子であると仮定したときに該中実粒子の全体積の1/2を占める領域に対応する領域であり、
    該樹脂粒子の第二の領域の空孔率V2が、0.0体積%以上、20.0体積%以下であり、該第二の領域は、該導電性基体からの距離が遠い側にあり、かつ、該樹脂粒子が、空孔を有しない中実粒子であると仮定したときの該中実粒子の全体積の1/2を占める領域に対応する領域であり、かつ、
    V1がV2よりも大きい、ことを特徴とする帯電部材。
  2. 前記第一の領域が空孔を有しない中実領域であると仮定したときの該中実領域の体積に対する該第一の領域における空孔でない部分の体積の割合を第一の中実率とし、
    前記第二の領域が空孔を有しない中実領域であると仮定したときの該中実領域の体積に対する該第二の領域における空孔でない部分の体積の割合を第二の中実率としたとき、
    「第二の中実率/第一の中実率」の値が、1.1以上である請求項1に記載の帯電部材。
  3. 前記V1が、56体積%以上、90体積%以下であり、前記V2が、0体積%以上、5体積%以下である、請求項1に記載の帯電部材。
  4. 前記樹脂粒子の体積平均粒径が、5μm以上、50μm以下である請求項1に記載の帯電部材。
  5. 前記樹脂粒子の平均空孔径が、10nm以上、100nm以下である請求項1に記載の帯電部材。
  6. 前記樹脂粒子は、アクリル樹脂、スチレン樹脂、及びスチレンアクリル樹脂から選択される少なくとも1種の樹脂を含む請求項1に記載の帯電部材。
  7. 前記帯電部材の表面の十点平均粗さRzjisが、5μm以上、65μm以下である請求項1に記載の帯電部材。
  8. 帯電部材と、該帯電部材に接触して配置された被帯電体とを有し、電子写真装置の本体に着脱可能に構成されているプロセスカートリッジであって、該帯電部材が、請求項1に記載の帯電部材であることを特徴とするプロセスカートリッジ。
  9. 帯電部材及び該帯電部材に接触して配置されている被帯電体とを具備している電子写真装置であって、該帯電部材が、請求項1に記載の帯電部材であることを特徴とする電子写真画像形成装置。
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