JP2003316112A - 帯電部材、画像形成装置及びプロセスカートリッジ - Google Patents

帯電部材、画像形成装置及びプロセスカートリッジ

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JP2003316112A JP2002117326A JP2002117326A JP2003316112A JP 2003316112 A JP2003316112 A JP 2003316112A JP 2002117326 A JP2002117326 A JP 2002117326A JP 2002117326 A JP2002117326 A JP 2002117326A JP 2003316112 A JP2003316112 A JP 2003316112A
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Hiroyuki Osada
弘行 長田
Hiroshi Inoue
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Noriaki Kuroda
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智士 谷口
Toshihiro Otaka
利博 大高
Atsushi Ikeda
敦 池田
Shinji Doi
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Abstract

(57)【要約】 【課題】異なるプロセススピードで使用しても長期間安
定した帯電が行える帯電部材、かかる帯電部材を具備す
る画像形成装置及びプロセスカートリッジを提供するこ
と。 【解決手段】導電性支持体上に導電性弾性体基層及び表
面層を有する帯電部材において、該表面層が無機微粒子
と有機微粒子の両方を含有することを特徴とする帯電部
材、かかる帯電部材を具備する画像形成装置及びプロセ
スカートリッジ。無機微粒子としてシリカ粉体が好まし
く、その一次粒子径は0.5μm以下である。また、そ
のシリカ粉体はシランカップリング剤で処理されてい
る。有機微粒子としてはエチレングリコールジメタアク
リレートとメタクリル酸メチルの共重合体が好ましい。
その形状は球状であり、平均円形度は0.95以上、円
形度標準偏差は0.040未満である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は帯電部材、それを用
いた画像形成装置及びプロセスカートリッジに関する。
詳しくは、本発明は、電圧を印加して被帯電体である電
子写真感光体表面を所定の電位に帯電処理するための帯
電部材、それを用いた画像形成装置及びプロセスカート
リッジに関する。
【0002】
【従来の技術】電子写真画像形成装置の一次帯電の方法
として、接触帯電方法が実用化されている。これは、導
電性支持体(芯金)の外周に導電性弾性層を設け、該導
電性弾性層外周に抵抗層を被覆して設けた帯電ローラを
用い、芯金に電圧を印加し、該帯電ローラと感光体の当
接ニップの近傍で微小な放電をさせて該感光体の表面を
帯電させる方法である。
【0003】実際に普及している方法としては、例え
ば、特開平1−204081号公報のように、直流電圧
に交流電圧を重畳した電圧を印加するAC+DC帯電方
式で、この場合、帯電の均一性を得るために重畳する交
流電圧には、直流電圧印加時の帯電開始電圧の2倍以上
のピーク間電圧Vppを持つ電圧が使用されている。
【0004】AC+DC帯電方式は、交流電圧を印加す
ることにより安定した帯電を行える方法であるが、交流
の電圧源を使用する分、帯電部材に直流電圧のみを印加
するDC帯電方式に比較して、画像形成装置のコストが
高くなってしまう。そこで、例えば、特開平5−341
627号公報では、DC帯電方式についての提案がなさ
れている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】DC帯電方式は、AC
帯電方式に比較して一般的にコストが低いが、問題点も
ある。つまり、AC+DC帯電のようにAC電流の均一
効果が無いため、帯電の均一性が、AC+DC帯電方式
に比較して劣る。また、やはり均一効果が無いというこ
とで、帯電ローラ表面に付着した汚れや、帯電ローラ自
身の電気抵抗の不均一性が画像に出易いという問題もあ
る。
【0006】例えば、前記特開平5−341627号公
報では、帯電ローラの構成の場合、導電性弾性体基層の
電気抵抗が大き過ぎて、特に15℃/10%RHの様な
低温低湿の環境中では感光体を帯電する能力が不充分で
ある。つまり低温低湿の環境中では、例えば600dp
iの中間調画像の様な高精細画像を出力した場合に細か
い白スジが発生する。
【0007】そこで、抵抗を小さくするために導電性弾
性体に電子導電性の導電剤を添加した場合、今度はロー
ラの部位による電気抵抗のムラが画像上に現れてしま
い、やはり充分に均一な帯電が不可能となる。特開平1
1−100549号公報には、カーボンブラックで抵抗
を調整したNBRゴムにポリオレフィン系ポリオールを
2種類以上のイソシアネートで架橋した表面層を形成し
た事務機器用部材が記載されている。このような構成の
帯電部材では抵抗の均一性の要求特性が厳しいDC帯電
用帯電部材として用いた場合に良好な帯電特性を得るこ
とはできない。
【0008】また、印刷メディアの厚さ等の理由によ
り、電子写真装置を異なる2つ以上のプロセススピード
で駆動して画像を出力するような場合には、DC帯電方
式は、AC帯電方式に比較して良好な帯電特性を発揮す
るプロセススピードの範囲が狭いという問題点もある。
つまり、印刷メディアの熱容量に応じ、メディアの厚み
が厚い印刷メディアの場合にプロセススピードを遅くし
て定着部分を通過する時間を長くしたい場合や、あるい
は、トランスペアレンシーシートに印刷する場合の様
に、光の散乱を極力抑え、光の透過性の良い画像を得る
ために定着部でトナーを充分に溶融、混合させる為やは
り定着部分を通過する時間を長くしたい場合等の場面
で、DC帯電方式は、AC帯電方式に比較して良好な帯
電を行うことがより困難であるという問題がある。
【0009】本発明の目的は、このような問題に対処し
てなされたもので、DC帯電法によって、例えば、60
0dpiの中間調画像の様な高精細画像を出力した場合
においても、良好な帯電特性により、異なるプロセスス
ピードで使用しても長期間安定した帯電が行える帯電部
材を提供することにある。
【0010】本発明の別の目的は、上記帯電部材を用い
た画像形成装置及びプロセスカートリッジを提供するこ
とにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】従って、本発明によれ
ば、導電性支持体上に導電性弾性体基層及び表面層を有
する帯電部材において、該表面層が無機微粒子と有機微
粒子の両方を含有することを特徴とする帯電部材が提供
される。
【0012】また、本発明に従って、像担持体、該像担
持体を所定の電位に帯電させる帯電手段と、該像担持体
の帯電面に静電潜像を形成する露光手段、該像担持体上
に形成された該静電潜像にトナーを転移させて可視化
し、トナー像を形成させる現像手段及び該トナー像を被
転写部材に転写する転写手段を備えた画像形成装置にお
いて、該帯電手段は上記帯電部材を有し、該帯電部材に
直流電圧のみを印加して該像担持体を帯電させることを
特徴とする画像形成装置が提供される。
【0013】また、本発明に従って、像担持体及び上記
帯電部材を一体に支持し、画像形成装置本体に着脱自在
であることを特徴とするプロセスカートリッジが提供さ
れる。
【0014】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の実施の形態を詳
細に説明する。
【0015】本発明者らは、DC帯電用帯電部材の構成
上、導電性支持体、該導電性支持体上に設けられた、導
電性弾性体基層及び該導電性弾性体基層上に設けられ
た、少なくとも無機微粒子と有機微粒子を含有する表面
層を有する帯電部材とすることにより、異なるプロセス
スピードで使用しても長期間安定した帯電が行える帯電
部材を提供することができるという知見を得て、本発明
に至った。
【0016】従来、DC帯電方式では低温低湿環境下で
安定な帯電を得ることが難しかった。また、印刷メディ
アの厚さ等の理由により、ひとつの電子写真装置を異な
る2つ以上のプロセススピードで使用するような場合に
は、DC帯電方式は、AC帯電方式に比較して良好な帯
電特性を発揮するプロセススピードの範囲が狭いという
問題点もあった。本発明においては、少なくとも無機微
粒子と有機微粒子とを含有する表面層を用いることによ
り、DC帯電法によって、例えば600dpiの中間調
画像の様な高精細画像を出力した場合においても、良好
な帯電特性により、異なるプロセススピードで使用して
も長期間安定した帯電が行える帯電部材を提供する。本
発明者らは、このようなローラを使用することにより、
異なるプロセススピードで使用可能であり、かつ電気抵
抗のムラに対する要求が厳しいDC帯電方式に使用する
ことができる帯電部材が得られるということを発見し、
本発明に至った。
【0017】次に、本発明の帯電部材、それを用いた画
像形成装置、帯電方法及びプロセスカートリッジを説明
する。
【0018】<1>帯電部材 本発明の帯電部材は、導電性支持体、該導電性支持体上
に設けられた導電性弾性体基層及び該導電性弾性体基層
上に設けられた、少なくとも無機微粒子と有機微粒子を
含有する表面層から構成される。
【0019】本発明の帯電部材の具体的な構成を図1に
示す。(a)は、帯電部材の横断面図を示し、(b)
は、縦断面図を示したものである。
【0020】本発明の帯電部材は、導電性支持体1、そ
の外周に形成された導電性弾性体基層2及び該導電性弾
性体基層2の外周を被覆する表面層3を有する。
【0021】図1に示される、本発明の導電性支持体1
は、炭素鋼合金表面に5μmの厚さのニッケルメッキ膜
を施した円柱である。導電性支持体を構成する材料とし
て、その他にも、例えば、鉄、アルミニウム、チタン、
銅及びニッケル等の金属やこれらの金属を含むステンレ
ススチール、ジュラルミン、真鍮及び青銅等の合金、更
にカーボンブラックや炭素繊維をプラスチックで固めた
複合材料等の、剛直で導電性を示す公知の材料を使用す
ることもできる。また、形状としては円柱形状の他に、
中心部分を空洞とした円筒形状とすることもできる。
【0022】本発明では、まず上記導電性支持体1の外
周に導電性弾性体基層2を成形する。導電性弾性体基層
2は導電性弾性体から構成される。導電性弾性体基層2
は、導電剤と高分子弾性体とを混合して成形される。導
電剤としては少なくともイオン導電剤が用いられる。高
分子弾性体としては特にエピクロルヒドリンゴムが好適
に用いられる。エピクロルヒドリンゴムは、ゴム自体に
若干の導電性があり、導電剤の添加量が少なくても良好
な導電性を発揮することが出来、また、環境や位置によ
る電気抵抗のバラツキも小さくすることが出来るので、
高分子弾性体として好適に用いられる。
【0023】エピクロルヒドリンゴムは、エピクロルヒ
ドリンを中心とする環状のエーテルの開環重合体であ
り、ゴムを構成する主な単量体には、エピクロルヒドリ
ン、エチレンオキシド及びアクリルグリシジルエーテル
等が挙げられる。
【0024】重合体であるエピクロルヒドリンゴムとし
ては、エピクロルヒドリン単独重合体、エピクロルヒド
リン−エチレンオキサイド共重合体、エピクロルヒドリ
ン−アリルグリシジルエーテル共重合体及びエピクロル
ヒドリン−エチレンオキサイド−アリルグリシジルエー
テル三元共重合体等が挙げられる。この中でも安定した
中抵抗領域の導電性を示すことから、エピクロルヒドリ
ン−エチレンオキサイド−アリルグリシジルエーテル三
元共重合体が特に好適に用いられる。エピクロルヒドリ
ン−エチレンオキサイド−アリルグリシジルエーテル三
元共重合体は、重合度や組成比を任意に調整することで
導電性や加工性を制御できる。
【0025】高分子弾性体はエピクロルヒドリンゴムを
主成分とするが、必要に応じてその他の一般的なゴムが
含有されてもよい。
【0026】その他の一般的なゴムとしては、例えば、
EPM(エチレン・プロピレンゴム)、EPDM(エチ
レン・プロピレンゴム)、ノルボーネンゴム、NBR
(ニトリルゴム)、クロロプレンゴム、天然ゴム、イソ
プレンゴム、ブタジエンゴム、スチレン−ブタジエンゴ
ム、クロロスルフォン化ポリエチレン、ウレタンゴム、
SBS(スチレン・ブタジエン・スチレン−ブロックコ
ポリマー)、SEBS(スチレン・エチレン・ブチレン
・スチレン−ブロックコポリマー)等のスチレン系ブロ
ックコポリマー及びシリコーンゴム等が挙げられる。
【0027】上記の一般的なゴムを含有する場合、その
含有量は、高分子弾性体全量に対し1〜50質量%であ
るのが好ましい。
【0028】導電剤としては、例えば、LiClO4
NaClO4等の過塩素酸塩、4級アンモニウム塩等の
イオン導電剤、アルミニウム、パラジウム、鉄、銅、銀
等の金属系の粉体や繊維、カーボンブラック、金属粉や
酸化チタン、酸化錫、酸化亜鉛等の金属酸化物、硫化
銅、硫化亜鉛等の金属化合物粉、又は適当な粒子の表面
に、酸化スズ、酸化アンチモン、酸化インジウム、酸化
モリブデン、亜鉛、アルミニウム、金、銀、銅、クロ
ム、コバルト、鉄、鉛、白金、ロジウムを電解処理、ス
プレー塗工、混合振とうにより付着させて得られた粉
体、アセチレンブラック、ケッチェンブラック、PAN
(ポリアクリロニトリル)系カーボン、ピッチ系カーボ
ン等のカーボン粉がある。これらを単独で又は2種以上
組み合わせて用いることができる。
【0029】導電剤としては、導電性弾性体基層の電気
抵抗率のムラを小さくするという目的により、イオン導
電剤を含有することが好ましい。イオン導電剤が高分子
弾性体の中に均一に分散し、導電性弾性体の電子抵抗率
を均一化することにより、帯電ローラを直流電圧のみの
電圧印加で使用したときでも均一な帯電を得ることがで
きる。
【0030】イオン導電剤としては、例えば、LiCl
4やNaClO4等の過塩素酸塩、4級アンモニウム塩
等が挙げられ、これらを単独又は2種類以上組み合わせ
て用いることができる。イオン導電剤の中でも、環境変
化に対して抵抗が安定なことから特に過塩素酸4級アン
モニウム塩が好適に用いられる。
【0031】イオン導電剤に加えて、導電性弾性体の電
気抵抗にムラを生じさせない範囲で、電子導電性の導電
剤を添加することができる。電子導電性の導電剤は、電
子導電性の導電剤の担う導電性が、イオン導電剤の担う
導電性よりも小さい範囲で使用することができる。すな
わち、電子導電性の導電剤は、高分子弾性体にイオン導
電剤のみを添加した場合の体積抵抗率に対して、電子導
電性の導電剤を加えて添加した場合の体積抵抗率が1/
2以上であるような配合割合で使用することができる。
電子導電性の導電剤としては、例えば、アルミニウム、
パラジウム、鉄、銅、銀等の金属系の粉体や繊維、カー
ボンブラック、金属粉や酸化チタン、酸化錫、酸化亜鉛
等の金属酸化物、硫化銅、硫化亜鉛等の金属化合物粉、
又は適当な粒子の表面に、酸化スズ、酸化アンチモン、
酸化インジウム、酸化モリブデン、亜鉛、アルミニウ
ム、金、銀、銅、クロム、コバルト、鉄、鉛、白金、ロ
ジウムを電解処理、スプレー塗工、混合振とうにより付
着させて得られた粉体、アセチレンブラック、ケッチェ
ンブラック、PAN(ポリアクリロニトリル)系カーボ
ン、ピッチ系カーボン等のカーボン粉がある。これらを
単独で又は2種以上組み合わせて用いることができる。
【0032】本発明において、これらの導電剤の配合量
は導電性弾性体の体積抵抗率が、低温低湿環境(L/
L:15℃/10%RH)、常温常湿環境(N/N:2
3℃/55%RH)、高温高湿環境(H/H:30℃/
80%RH)で、中抵抗領域(体積抵抗率が1×104
〜1×107Ω・cm)になるような量が好ましい。
【0033】導電性弾性体の体積抵抗は、厚さ1mmの
シートに成形した後、両面に金属を蒸着して電極とガー
ド電極とを作製し、微小電流計(ADVANTEST
R8340A ULTRA HIGH RESISTA
NCE METER (株)アドバンテスト社製)を用
いて200Vの電圧を印加して30秒後の電流を測定
し、膜厚と電極面積とから計算して求める。
【0034】導電性弾性体の体積抵抗率がこれよりも小
さいと、像担持体である感光体にピンホールがあった場
合に大電流がピンホールに一気に集中してしまい、穴を
より大きくしてしまったり、穴以外の場所に電流が流れ
なくなって高精細なハーフトーン画像上に黒い帯となっ
て帯電電位が不足した部分が現れてしまったりするとい
った不具合が発生する恐れがある。逆に体積抵抗率が大
き過ぎると、導電性弾性層中で印加電圧が降下してしま
い、必要な放電電流が得られずに感光体を所望する電位
に均一に帯電させることができなくなることがある。
【0035】この他にも導電性弾性体には必要に応じ
て、公知の可塑剤、充填剤、加硫剤、加硫促進剤、老化
防止剤、スコーチ防止剤、分散剤及び離型剤等の配合剤
を加えることも好ましい。
【0036】導電性弾性体の成形方法としては、上記の
導電性弾性体の原料を混合して、例えば、押出成形や射
出成形、圧縮成形等の公知の方法が挙げられる。また、
導電性弾性体基層は、導電性支持体の上に直接導電性弾
性体を成形して作製してもよいし、チューブ形状に成形
した導電性弾性体を導電性支持体に被覆させてもよい。
なお、導電性弾性体基層の作製後に表面を研磨して形状
を整えてもよい。
【0037】導電性弾性体基層の形状は、出来上がった
帯電ローラと感光体との当接ニップ幅がローラの長手方
向の分布でできるだけ均一になるよう、導電性弾性体基
層ローラの中央部の直径が端部の直径よりも大きいクラ
ウン形状となっていることが好ましい。また、出来上が
ったローラの当接ニップ幅が均一となるために、導電性
弾性体基層ローラの振れが小さい方が好ましい。
【0038】振れの測定値は、図2のように、導電性支
持体を回転軸として導電性弾性体基層ローラを回転さ
せ、回転軸と垂直に非接触レーザー測長器(本発明にお
いては、(株)キーエンス製 LS−5000)で測定
した導電性弾性体基層ローラの半径の最大値と最小値の
差を値として求める。導電性弾性体基層ローラの軸方向
に1cmピッチで前記半径の最大値と最小値の差を求
め、その値の中で最大の値を導電性弾性体基層ローラの
振れの値とする。
【0039】また、ローラの直径とは、同様に導電性支
持体を回転軸として導電性弾性体基層ローラを回転さ
せ、回転軸と垂直に非接触レーザー測長器で測定した導
電性弾性体基層ローラの直径の最大値と最小値の平均と
する。
【0040】導電性弾性体基層ローラの軸方向中央部の
直径と、弾性体の両端部から10mm中央側の部分の直
径の値2つの平均との差を、クラウン量の値として求め
る。
【0041】導電性弾性体基層ローラの振れの好ましい
値は、ローラ中央部の直径の0.5%以下、より好まし
くは0.25%以下である。本発明のローラの直径は1
2mm程度が好ましいので、振れの値は具体的には60
μm以下が好ましく、より好ましくは30μm以下とす
る。
【0042】クラウン量の値は出来上がったローラのニ
ップ幅が均一になるように決めるが、好ましくはローラ
直径の0.1〜5.0%、具体的には12μm〜600
μmが好ましい。
【0043】導電性弾性体のアスカーC硬度は、85°
以下が好ましく、より好ましくは80°以下である。ア
スカーC硬度が85°を超えると、帯電部材と感光体と
の間のニップ幅が小さくなり、帯電部材と感光体との間
の当接力が狭い面積に集中し、当接圧力が大きくなる。
これによって帯電が安定しなくなったり、あるいは感光
体や帯電部材の表面に現像剤その他が付着し易くなった
りする等の弊害が顕著になる。
【0044】なお、「アスカーC硬度」とは、日本ゴム
協会標準規格SRIS0101に準拠したアスカーC型
スプリング式ゴム硬度計(高分子計器株式会社製)を用
いて測定した帯電部材の硬度であり、常温常湿(23℃
/55%RH)の環境中に12時間以上放置した帯電部
材に対して該硬度計を10Nの力で当接させてから30
秒後に測定した値とする。
【0045】アスカーC硬度を小さくするため、導電性
弾性体に可塑剤を配合する。配合量は、導電性弾性体1
00質量部に対して、好ましくは1質量部以上、より好
ましくは3質量部以上である。可塑剤としては、例え
ば、セバシン酸とプロピレングリコールの共重合体のよ
うな、エステル系の高分子可塑剤を用いることができ
る。このようなエステル系の可塑剤はエピクロルヒドリ
ンゴムとの極性が近く、比較的大量に配合することが可
能であり、基層の硬度を小さく制御できるメリットがあ
る。高分子可塑剤の分子量は、好ましくは2,000以
上、より好ましくは4,000以上である。分子量が
2,000より小さいと可塑剤がローラの表面に染み出
してきて感光体を汚染する可能性がある。
【0046】導電性弾性体基層は、必要に応じて導電性
支持体と接着剤を介して接着される。この場合、接着剤
は導電性であることが好ましい。導電性とするため、接
着剤には公知の導電剤を有することができる。
【0047】接着剤用バインダーとしては、熱硬化性樹
脂、熱可塑性樹脂等の樹脂が挙げられ、ウレタン系、ア
クリル系、ポリエステル系、ポリエーテル系、エポキシ
系、等の公知の接着剤を用いることができる。
【0048】導電性弾性体基層が完成した後に、その被
覆層として表面層3を設ける。本発明の帯電部材の表面
層は、少なくとも無機微粒子と有機微粒子とを含有す
る。無機微粒子としては、絶縁性の微粒子であることが
好ましく、具体的にはシリカ粉体を含有することが好ま
しい。シリカを含有すると、高抵抗な帯電ローラを使用
しても帯電電位の絶対値が大きくなり、かつ安定するの
で、DC帯電ローラ用として特に好ましい。
【0049】本発明で用いることのできるシリカ微粉体
としては、ケイ素ハロゲン化合物の蒸気相酸化により生
成された乾式法又はヒュームドシリカと称される乾式シ
リカ及び水ガラス等から製造される湿式シリカの両方が
使用可能であるが、表面及び内部にあるシラノール基が
少なく、製造残渣のない乾式シリカの方が好ましい。シ
リカの一次粒子径は0.5μm以下程度の微粒子である
ことが好ましい。
【0050】更に、本発明においては、表面処理されて
いるシリカ微粉体を用いることが好ましい。表面処理す
るには、シリカ微粉体と反応あるいは物理吸着する有機
ケイ素化合物で化学的に処理することによって付与され
る。好ましい方法としては、ケイ素ハロゲン化合物の蒸
気相酸化により生成された乾式シリカ微粉体をシランカ
ップリング剤で処理する方法、あるいはシリコーンオイ
ルの如き有機ケイ素化合物で処理する方法、あるいはシ
ランカップリング剤で処理した後、或いはシランカップ
リング剤で処理すると同時にシリコーンオイルの如き有
機ケイ素化合物で処理する方法等が挙げられる。
【0051】疎水化処理に使用されるシランカップリン
グ剤としては、例えば、ヘキサメチルジシラザン、トリ
メチルシラン、トリメチルクロルシラン、トリメチルエ
トキシシラン、ジメチルジクロルシラン、メチルトリク
ロルシラン、アリルジメチルクロルシラン、アリルフェ
ニルジクロルシラン、ベンジルジメチルクロルシラン、
ブロムメチルジメチルクロルシラン、α−クロルエチル
トリクロルシラン、β−クロルエチルトリクロルシラ
ン、クロルメチルジメチルクロルシラン、トリオルガノ
シランメルカプタン、トリメチルシリルメルカプタン、
トリオルガノシリルアクリレート、ビニルジメチルアセ
トキシシラン、ジメチルエトキシシラン、ジメチルジメ
トキシシラン、ジフェニルジエトキシシラン、ヘキサメ
チルジシロキサン、1,3−ジビニルテトラメチルジシ
ロキサン及び1,3−ジフェニルテトラメチルジシロキ
サンが挙げられる。
【0052】疎水化処理に使用される有機ケイ素化合物
としては、シリコーンオイルが挙げられ、好ましいシリ
コーンオイルとしては、25℃における粘度がおよそ3
0〜1,000センチストークスのものが用いられる。
例えば、ジメチルシリコーンオイル、メチルフェニルシ
リコーンオイル、α−メチルスチレン変性シリコーンオ
イル、クロルフェニルシリコーンオイル又はフッ素変性
シリコーンオイルを用いることが好ましい。
【0053】シリコーンオイルによる疎水化処理の方法
としては、例えば、シランカップリング剤で処理された
シリカ微粉体とシリコーンオイルとをヘンシェルミキサ
ーの如き混合機を用いて直接混合したり、ベースとなる
シリカヘシリコーンオイルを噴射したりしてよい。ある
いは、適当な溶剤にシリコーンオイルを溶解あるいは分
散せしめた後、ベースのシリカ微粉体と混合し、溶剤を
除去することによって疎水化処理してもよい。
【0054】無機微粒子の添加量は塗工後の表面層中の
質量割合として、0.1〜10%が好ましい。少なすぎ
ると無機微粒子を添加して帯電が安定する効果が得られ
ないし、多すぎると表面層塗料の粘度の制御が難しくな
り、均一に塗工することが難しくなるので、好ましくな
い。
【0055】次に、表面層に含有する有機微粒子として
は、架橋した樹脂微粒子を用いることが好ましい。架橋
していないと表面層塗工用の塗料としたときに塗料一般
に用いられる溶剤に溶解する恐れがあるので好ましくな
い。架橋した樹脂微粒子を作るモノマーとしては、特に
は限定しないが、重合の容易さ等から、ビニル系のモノ
マーが好適に用いられる。
【0056】本発明に用いるビニル系モノマーは、例え
ば、アクリル酸メチル、アクリル酸ブチル、アクリル酸
2−エチルへキシル等のアクリル酸エステル、メタクリ
ル酸メチル、メタクリル酸ブチル、メタクリル酸へキシ
ル等のメタクリル酸エステル、スチレン、pーメチルス
チレン、α−メチルスチレン等の芳香族系ビニル単量
体、酢酸ビニル、アクリロニトリル等が挙げられる。
【0057】架橋した樹脂微粒子を得るために、本発明
においては、上記のビニル系モノマー以外に、分子内に
ビニル基を2つ以上有する架橋性のビニル系モノマーを
使用する。このような架橋性のビニル系モノマーとして
は、例えば、エチレングリコールジアクリレート、エチ
レングリコールジメタアクリレート、トリメチロールプ
ロパントリアクリレート、トリメチロールプロパントリ
メタアクリレート、等が挙げられる。これら架橋性のビ
ニル系モノマーの添加量として、非架橋性のビニルモノ
マー100質量部に対して、0.5〜30質量部が好ま
しい。
【0058】これらの架橋した樹脂微粒子は、シード乳
化重合、分散重合、懸濁重合等により重合されるが、低
分子の界面活性剤等の残留が少ないので、懸濁重合によ
って重合されることがより好ましい。重合開始剤は、特
に限定されないが、過酸化ベンゾイル、過酸化ラウロイ
ル等の過酸化物系触媒、アゾビスイソブチロニトリルの
ようなアゾ系触媒が挙げられる。
【0059】尚、本発明においては、有機微粒子は、エ
チレングリコールジメタアクリレートとメタクリル酸メ
チルの共重合体から構成されることが好ましい。
【0060】本発明で使用される架橋された樹脂微粒子
は、形状がより真球形状に近いことがより好ましい。具
体的には、平均円形度が0.95以上で、その円形度標
準偏差が0.040未満となるように樹脂微粒子の粒子
形状を精密に制御することにより、帯電ローラの表面粗
さが均一になり、異なるプロセススピードで使用しても
より均一な帯電特性を得ることが出来る。本発明におけ
る円形度は、粒子の形状を定量的に表現する簡便な方法
として用いたものであり、本発明では東亜医用電子社製
フロー式粒子像分析装置FPIA−1000を用いて粒
子形状の測定を行い、円形度を下式により求める。更に
下式で示すように、測定された全粒子の円形度の総和を
全粒子数で除した値を平均円形度と定義する。
【0061】
【数1】
【0062】
【数2】
【0063】
【数3】 ここで、「粒子投影面積」とは二値化されたトナー粒子
像の面積であり、「粒子投影像の周囲長」とは該トナー
粒子像のエッジ点を結んで得られる輪郭線の長さと定義
する。
【0064】なお、本発明で用いている測定装置である
「FPIA−1000」は、各粒子の円形度を算出後、
平均円形度及び円形度標準偏差の算出に当たって、粒子
を得られた円形度によって、円形度0.400〜1.0
00を0.010間隔で、0.400以上0.410未
満、0.410以上0.420未満…0.990以上
1.000未満及び1.000の如くに61分割した分
割範囲に分け、分割点の中心値と頻度を用いて平均円形
度及び円形度標準偏差の算出を行う算出法を用いてい
る。
【0065】この算出法で算出される平均円形度及び円
形度標準偏差の各値と、上述した各粒子の円形度を直接
用いる算出式によって算出される平均円形度及び円形度
標準偏差の各値との誤差は、非常に少なく、実質的には
無視できる程度であるため、本発明においては、算出時
間の短絡化や算出演算式の簡略化の如きデータの取扱上
の理由で、上述した各粒子の円形度を直接用いる算出式
の概念を利用し、一部変更したこの様な算出法を用いて
いる。
【0066】本発明における円形度は、粒子の凹凸の度
合いを示す指標であり、粒子が完全な球形の場合に1.
000を示し、表面形状が複雑になる程、円形度は小さ
な値となる。
【0067】具体的な測定方法としては、容器中に予め
不純固形物などを除去したイオン交換水10mlを用意
し、その中に分散剤として界面活性剤、好ましくはアル
キルベンゼンスルホン酸塩を加えた後、更に測定試料を
0.02gを加え、均一に分散させる。分散させる手段
としては、超音波分散機「UH−50型」(エスエムテ
ー社製)に振動子として5φのチタン合金チップを装着
したものを用い、5分間分散処理を用い、測定用の分散
液とする。その際、該分散液の温度が40℃以上となら
ない様に適宜冷却する。
【0068】樹脂微粒子の形状測定には、前記フロー式
粒子像測定装置を用い、測定時のトナー粒子濃度が3,
000〜1万個/μlとなる様に該分散液濃度を再調整
し、トナー粒子を1,000個以上計測する。
【0069】樹脂微粒子の平均粒径は、100μm以下
であることが好ましい。より好ましくは0.5〜50μ
mであることが好ましい。更に好ましくは、1〜25μ
mであることが好ましい。また、重量平均粒径の3倍以
上の粒径を有す樹脂微粒子が実質的に皆無であることが
好ましい。粒径が大きすぎると帯電ローラ表面が荒れ過
ぎて帯電が不均一になってしまうという弊害がある。ま
た、小さすぎると樹脂微粒子を添加して低プロセススピ
ードの領域での帯電を安定化させる効果が現れないので
好ましくない。
【0070】以下に、本発明における樹脂微粒子の粒径
測定の具体例を示す。
【0071】電解質溶液100〜150mlに界面活性
剤(アルキルベンゼンスルホン酸塩)を0.1〜5ml
添加し、これに測定試料を2〜20mg添加する。試料
を懸濁した電解液を超音波分散器で1〜3分間分散処理
して、コールターカウンターマルチサイザーにより17
μm又は100μm等の適宜樹脂微粒子サイズに合わせ
たアパチャーを用いて体積を基準として0.3〜64μ
mの粒度分布等を測定するものとする。この条件で測定
した個数平均粒径、重量平均粒径をコンピュータ処理に
より求め、体積基準の粒度分布より重量平均粒径の3倍
径累積分布以上の累積割合を計算し、3倍径累積分布以
上の累積値を求める。
【0072】樹脂微粒子の添加量は塗工後の表面層中の
質量割合として、1〜80質量%が好ましい。少なすぎ
ると樹脂微粒子を添加して帯電が安定する効果が得られ
ないし、多すぎると表面層塗料の粘度の制御が難しくな
り、均一に塗工することが難しくなるので、好ましくな
い。
【0073】また、本発明においては、無機微粒子と有
機微粒子の割合が、質量基準で1:1〜1:100(無
機微粒子:有機微粒子)であることが好ましい。また、
全粒子が表面層全体に占める割合は、体積基準で3〜7
0%、更には5〜50%であることが好ましい。
【0074】表面層用バインダーとしては、熱硬化性樹
脂、熱可塑性樹脂等の樹脂が用いられる。本発明の表面
層用バインダーとしては、ウレタン樹脂が好ましく、中
でも、ラクトン変性アクリルポリオールを、イソホロン
ジイソシアネートとヘキサメチレンジイソシアネートと
で架橋したウレタン樹脂が特に好適に用いられる。
【0075】表面層のポリオールを架橋させるイソシア
ネートとしてヘキサメチレンジイソシアネートを単独で
用いた場合、表面層が柔軟でローラの塗工後の表面が均
一に仕上がるというメリットがある反面、苛酷な高温高
湿環境では出来上がった表面層により、基層中の未加硫
成分(例えば、イオン導電剤や可塑剤)がローラ表面へ
染み出してくることを充分に阻止できない可能性があ
る。このような染み出し物質が存在すると、感光体を汚
染する可能性がある。
【0076】一方、表面層のポリオールを架橋させるイ
ソシアネートとしてイソホロンジイソシアネートを単独
で用いた場合、表面層により基層からの染み出し物質の
染み出しを防止する効果は大きいが、表面層が固くなり
過ぎて基層ゴムの熱収縮に追従できず、出来上がったロ
ーラの表面にシワが発生し、ローラの表面粗さや形状の
面で望みのローラを得ることができないという弊害があ
る。
【0077】本発明のローラの表面層は、イソホロンジ
イソシアネートの染み出し物質ブロック性とヘキサメチ
レンジイソシアネートの柔軟性とを併せ持った良好な特
性をもつ表面層樹脂を提供し、イオン性の基層からの染
み出し物質がローラ表面に染み出してくることを防止し
つつ、良好な表面形状を有する帯電ローラを得ることが
できる。
【0078】すなわち、本発明において表面層に用いる
樹脂は、ラクトン変性アクリルポリオールとイソホロン
ジイソシアネートとヘキサメチレンジイソシアネートと
をブレンドし硬化させることにより、ラクトン変性アク
リルポリオールに対してイソホロンジイソシアネートと
ヘキサメチレンジイソシアネートとがランダムに反応し
て、架橋構造が形成され、共重合体となったものであ
る。
【0079】本発明に用いる前記イソシアネートは、イ
ソシアヌレート型の3量体とすることがより好ましい。
分子の剛直な3量体が架橋点となり、表面層がより密に
架橋することができ、イオン性の基層からの染み出し物
質がローラ表面に染み出してくることをより一層効果的
に防止することができる。
【0080】また、本発明に用いる前記イソシアネート
は、イソシアネート基がブロック剤によりブロックされ
たブロックイソシアネートとすることがより好ましい。
この理由としては、上記イソシアネート基は反応し易
く、表面層塗料を常温に長時間放置しておくと徐々に反
応が進み、塗料の特性が変化してしまう恐れがあるから
である。これに対してブロックイソシアネートは、活性
なイソシアネート基がブロックされ、ブロック剤の解離
温度までは反応しないので、塗料の取扱が容易になると
いうメリットがある。マスキングを行うブロック剤に
は、フェノール、クレゾール等のフェノール類、ε−カ
プロラクタムのラクタム類及びメチルエチルケトオキシ
ム等のオキシム類等が挙げられるが、本発明の場合、解
離温度が比較的低温のオキシム類が好ましい。
【0081】本発明の表面層を構成するラクトン変性ア
クリルポリオールとブロックイソシアネートの3量体を
図示する。
【0082】
【化1】 ラクトン変性アクリルポリオール
【0083】
【化2】 イソホロンジイソシアネート
【0084】
【化3】 ヘキサメチレンジイソシアネート 一方、ラクトン変性アクリルポリオールのOH価は80
KOHmg/g程度であることが好ましい。OH価が少
ないと、イソシアネートで架橋されにくくなり、それに
よって樹脂が柔らかくなり過ぎて、感光体に貼り付き易
くなる。OH基が大き過ぎると、塗膜が硬くなり過ぎて
割れ易くなる。
【0085】本発明のラクトン変性アクリルポリオール
は、分子鎖骨格がスチレンとアクリルの共重合体であ
り、適度な硬度と非汚染性を有する。また、末端に水酸
基を有する変性したラクトン基が多数の架橋点となり、
イソシアネートで密に架橋することが可能であり、基層
からの未加硫成分の染み出しを防止することができる。
このようなラクトン変性アクリルポリオールとしては、
例えば、プラクセルDC2016(ダイセル化学工業株
式会社製)が挙げられる。
【0086】表面層に用いる樹脂のガラス転移温度Tg
は粘弾性測定法で、ピーク温度として45℃以上が好ま
しく、特には50℃以上あることが好ましい。45℃未
満であると、感光体と当接したまま長期間放置した場合
に感光体に貼り付いてしまったり、あるいは帯電ローラ
表面がトナー等によって汚れ易くなったりするという弊
害があるので、好ましくない。
【0087】本発明におけるガラス転移温度Tgの測定
方法は以下のようにする。まず、測定用の表面層サンプ
ルは、ローラ状態から表面層を剥がし、5mm×40m
m程度の短冊形に切り出す。測定装置は、動的粘弾性測
定装置RSA−II(レオメトリックス・サイエンティ
フィック・エフ・イー(株)製)を用い、また治具とし
てフィルム・テンション・フィクスチャーを用いる。測
定は、−50℃〜150℃の温度範囲において測定周波
数6.28rad/sec、昇温速度5℃/min.、
初期歪0.07〜0.25%のオートテンションモード
で行う。損失正接tanδの温度分散を測定し、ピーク
温度をTgとする。
【0088】また特に限定はしないが、あまりTgが高
過ぎても樹脂の可撓性がなくなり、塗膜が割れ易くなる
ので好ましくない。Tgは、架橋させるイソシアネート
の比率又は量によって調節する。
【0089】ラクトン変性アクリルポリオール樹脂とイ
ソシアネートとの配合比は、配合した塗料中のイソシア
ネート中のNCO基数(A)と、ラクトン変性アクリル
ポリオール樹脂中のOH基数(B)との比、NCO/O
H比=A/Bが0.1〜2.0の範囲にあることが好ま
しく、特に好ましくは0.3〜1.5の範囲になるよう
に調整する。
【0090】ラクトン変性アクリルポリオールをイソシ
アネートで架橋することにより、導電性弾性体基層から
の低分子成分の染み出しを防止するとともに、帯電ロー
ラ自体がトナー等に対して汚れにくく、かつ感光体を汚
染しない表面層を形成することができる。
【0091】表面層を形成する樹脂塗料には、各種の導
電剤やレべリング剤を混合することも好ましい。レべリ
ング剤としては、例えば、シリコーンオイルが挙げられ
る。
【0092】表面層に用いる導電剤としては、例えば、
アルミニウム、パラジウム、鉄、銅、銀等の金属系の粉
体や繊維、カーボンブラック、金属粉や酸化チタン、酸
化錫、酸化亜鉛等の金属酸化物、硫化銅や硫化亜鉛等の
金属化合物、酸化スズ、酸化アンチモン、酸化インジウ
ム、酸化モリブデン、亜鉛、アルミニウム、金、銀、
銅、クロム、コバルト、鉄、鉛、白金、ロジウム等を電
解処理、スプレー塗工、混合振とうにより表面に付着さ
せて得られた粉体、アセチレンブラック、ケッチェンブ
ラック、PAN系カーボン、ピッチ系カーボン等のカー
ボン粉が挙げられる。
【0093】本発明においては、導電剤としては、導電
性酸化スズが好適に用いられる。特に、酸化スズにアン
チモンをドープした導電性酸化スズが好適に用いられ
る。その理由は、酸化スズにアンチモンをドープした導
電性酸化スズは、比較的安価で、導電剤自体の体積抵抗
率が比較的大きく、導電剤を分散する樹脂の体積抵抗率
との差が他の導電剤に比較して小さいので、導電剤を分
散して中抵抗の表面層材料としたときに、導電剤の分布
の僅かな差が表面層材料の抵抗の差を生じさせにくく、
抵抗の位置によるばらつきを比較的小さく抑制すること
ができることにより、本発明の表面層材料の導電剤とし
て好適であるからである。
【0094】表面層用樹脂に加えるこれらの導電剤の配
合量は、表面層用樹脂の体積抵抗率が低温低湿環境(L
/L:15℃/10%RH)、常温常湿環境(N/N:
23℃/55%RH)、高温高湿環境(H/H:30℃
/80%RH)で、中抵抗領域(体積抵抗率が1×10
6〜1×1015Ω・cm)になるように決める。
【0095】表面層の体積抵抗率がこれよりも小さい
と、帯電ローラとして使用した場合、感光体にピンホー
ルがある時にピンホールに過大な電流が流れてリークし
てしまい、リークした跡が画像に表れてしまうので好ま
しくない。逆に体積抵抗率が大き過ぎると、帯電ローラ
に電流が流れず、感光体を所定の電位に帯電することが
できず、画像が所望する濃度にならないという弊害があ
る。また、ある程度の電位に帯電したとしても帯電が不
均一になり画像上に表れてしまうので好ましくない。
【0096】表面層の体積抵抗は、ローラ状態から表面
層を剥がし、5mm×5mm程度の短冊形に切り出す。
両面に金属を蒸着して電極とガード電極とを作製し、微
小電流計(ADVANTEST R8340A ULT
RA HIGH RESISTANCE METER
(株)アドバンテスト社製)を用いて200Vの電圧を
印加して30秒後の電流を測定し、膜厚と電極面積とか
ら計算して求める。
【0097】導電性酸化スズの配合量としては、塗工後
の表面層に対して10〜80質量%が好ましく、特に好
ましくは20〜60質量%である。導電性酸化スズの一
次粒径は、示差走査型電子顕微鏡観察で0.1μm以下
が好ましい。表面層塗料中で二次粒子が小さくなるまで
公知の方法で分散する。二次粒子径は、遠心沈降式粒度
分布計(CAPA700:堀場製作所製)による体積平
均粒径MEDIANの値で、1.0μm以下が好まし
く、特に好ましくは0.5μm以下に分散する。二次粒
子径が大きいと表面層材料の抵抗の位置によるばらつき
が大きくなり、帯電ムラの原因となるので好ましくな
い。
【0098】本発明に用いられる導電性酸化スズは、表
面処理されていることが好ましい。更に表面処理がカッ
プリング剤処理であることがより好ましい。導電性酸化
スズを表面処理することにより、酸化スズの表面への水
の付着を抑制し、出来上がった表面層の体積抵抗率の環
境変動を抑制する効果がある。上記カップリング剤は、
同一分子内に加水分解可能な基と疎水基を有し、珪素、
アルミニウム、チタン又はジルコニウム等の中心元素に
結合している化合物で、この疎水基部分に長鎖アルキル
基を有するものである。
【0099】加水分解基としては、例えば、比較的親水
性の高い、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基及び
ブトキシ基等のアルコキシ基等が用いられる。その他、
アクリロキシ基、メタクリロキシ基、これらの変性体及
びハロゲン等も用いられる。また疎水基としては、その
構造中に炭素原子が6個以上直鎖状に連なる構成を含む
ものであればよく、中心元素との結合形態においては、
カルボン酸エステル、アルコキシ、スルホン酸エステル
又は燐酸エステルを介して、あるいはダイレクトに結合
していてもよい。更に、疎水基の構造中に、エーテル結
合、エポキシ基及びアミノ基等の官能基を含んでもよ
い。カップリング剤処理することで酸化スズ表面への水
分の吸着を抑え、より環境変動の小さい表面層材料を得
ることができる。本発明に用いるカップリング剤として
は、反応性が高いシランカップリング剤が好ましい。
【0100】シランカップリング剤としては、例えば、
ヘキサメチルジシラザン、トリメチルシラン、トリメチ
ルクロルシラン、トリメチルエトキシシラン、ジメチル
ジクロルシラン、メチルトリクロルシラン、アリルジメ
チルクロルシラン、アリルフェニルジクロルシラン、ト
リフルオロプロピルトリメトキシシラン及びヘキシルト
リメトキシシラン等が挙げられるが、特に導電剤の体積
抵抗率の環境変動を小さく抑えることができるので、ト
リフルオロプロピルトリメトキシシランが特に好まし
い。
【0101】表面層の成形方法としては、上記の表面層
を構成する材料を、サンドミル、ペイントシェーカ、ダ
イノミル及びパールミル等のビーズを利用した従来公知
の分散装置を用いて公知の方法により分散させ、得られ
た表面層形成用の樹脂塗料を、ディッピング法やスプレ
ーコート法により、帯電部材の表面、本発明においては
導電性弾性体基層の上に塗工する。表面層塗料の利用効
率を考慮すると、ディッピング法が好ましい。
【0102】表面層膜厚は、好ましくは、5〜100μ
m、より好ましくは、10〜50μmである。表面層の
膜厚が50μmよりも大きいと、帯電の均一性が損なわ
れ、画像上ローラの軸方向に細かい白スジが発生するの
で好ましくない。膜厚は、ローラ断面を鋭利な刃物で切
り出して、光学顕微鏡や電子顕微鏡で観察することによ
り測定できる。
【0103】表面層膜厚を調整するために表面層塗料の
樹脂の固形分と塗工引き上げ速度を制御する。表面層塗
料中の樹脂の固形分を大きくすると表面層膜厚が大きく
なり、固形分を小さくすると表面層膜厚も小さくなる。
本発明の表面層塗料においては、揮発する溶媒に対する
樹脂の固形分を1〜40質量%に調整する。また、塗工
引き上げ速度を大きくすると表面層膜厚が大きくなり、
速度を小さくすると表面層膜厚も小さくなるので、本発
明においては塗工引き上げ速度を20〜5000mm/
min.に調整する。
【0104】本発明の帯電部材の表面粗さとしては、好
ましくはJIS B 0601−1994による十点平
均粗さRzで0.5μm以上、40μm以下、Raで
0.1μm以上、5μm以下、より好ましくは十点平均
粗さRzで1μm以上、30μm以下、Raで0.4μ
m以上、6μm以下である。表面粗さがあまり大き過ぎ
ると帯電ムラとして出力画像に表れ易いし、表面粗さが
小さすぎると樹脂微粒子を添加して遅いプロセススピー
ドでの帯電を安定させた効果が現れないので好ましくな
い。
【0105】平均粗さ(Ra、Rz)の測定方法として
は、JIS B 0601の表面粗さに基づき、小坂研
究所製サーフコーダーSE3400にて、軸方向3点×
周方向2点の計6点について各々測定し、その平均値を
とる。本発明においては、接触針は先端半径2μmのダ
イヤモンドとし、測定スピード0.5mm/s、カット
オフλc0.8mm、基準長さ0.8mm、評価長さ
8.0mmとした。
【0106】上記範囲の表面粗さを有する帯電部材とす
るため、基層の表面粗さ、表面層の膜厚、樹脂微粒子の
平均粒径と添加量を調整する。基層の十点平均粗さはR
zで20μm以下、より好ましくは15μm以下とす
る。
【0107】また、本発明の帯電部材は、図5の様に、
画像形成装置に用いた場合の使用状態と同様の応力で、
感光体と同じ曲率の金属円柱に当接させて、使用状態と
同様の回転速度で金属円柱を回転させながら(本発明で
は軸の両端にそれぞれ5Nの力を加えて、直径30mm
の金属円柱に当接させ、該金属円柱の周速45mm/s
で回転させた)直流電圧−250Vを印加したときの帯
電部材の電気抵抗が、30℃/80%RHの高温高湿の
環境中では1×106Ω以上であり、15℃/10%の
低温低湿の環境中では1×108Ω以下であることが好
ましい。より好ましくは、30℃/80%RHの高温高
湿の環境中では2×106Ω以上であり、15℃/10
%の低温低湿環境中では6×107Ω以下であることが
好ましい。
【0108】低温低湿の環境中の抵抗が上記範囲より小
さいと、帯電ムラによるハーフトーン画像上の細かい横
白スジがほとんど発生しないので好ましい。また、高温
高湿環境中の抵抗が上記範囲より大きいと、感光体にピ
ンホールがあったとしても印加電流がリークせず、ハー
フトーン画像上に帯電の濃度ムラが現れることがないの
で好ましい。
【0109】電気抵抗を上記範囲とするには、帯電部材
の導電性弾性体基層の体積抵抗率を1×104〜1×1
7Ω・cmに、また表面層の体積抵抗率が1×108
1×1015Ω・cmで、かつ表面層膜厚が10〜50μ
mになるように調整すればよい。
【0110】<2>画像形成装置 図3に本発明の帯電部材の一つの実施の形態である帯電
ローラ6を用いた画像形成装置を示す。像担持体である
感光体ドラム5は矢印の方向に回転しながら、帯電ロー
ラ6によって一次帯電され、次に露光手段により露光1
1が照射され、静電潜像が形成される。現像手段である
現像ローラ4上の薄層になったトナーは、トナー帯電ロ
ーラ29で帯電され、次いで感光体ドラム5の表面と接
触することによって、静電潜像が現像され、可視化した
トナー像が形成される。
【0111】現像されたトナー像は、転写部材である転
写ローラ8と感光体ドラム5の間の現像部において、感
光体ドラム5から被転写部材である印刷メディア7に転
写され、その後、定着部9で熱と圧力により定着され、
永久画像となる。帯電前露光装置によって感光体ドラム
5に残った潜像に露光し、感光体ドラム5の電位がアー
ス電位に戻る。転写されなかった転写残トナーは、クリ
ーニングブレード10で回収される。
【0112】現像ローラ4、トナー帯電ローラ29、帯
電ローラ6、転写ローラ8のそれぞれには画像形成装置
の電源18、19、20、22、から、それぞれ電圧が
印加されている。
【0113】ここで、本発明の帯電部材である帯電ロー
ラ6には、電源20から直流電圧が印加される。印加電
圧に直流電圧を用いることで、電源のコストを低く抑え
ることができるという利点がある。また、交流電圧を印
加したときに発生する帯電音が発生しないという利点が
ある。
【0114】印加する直流電圧の絶対値は、空気の放電
開始電圧と被帯電体表面(感光体表面)の一次帯電電位
との和とすることが好ましい。通常空気の放電開始電圧
は600〜700V程度、感光体表面の一次帯電電位は
300〜800V程度なので、具体的な一次帯電電圧と
しては900〜1500Vとすることが好ましい。
【0115】また、カラー画像形成装置とする場合は、
図4の様に感光体ドラム5a〜5d、転写ローラ8a〜
8d、帯電ローラ6a〜6d、トナー帯電ローラ29a
〜29d、弾性規制ブレード30a〜30d、露光11
a〜11d、トナー容器31a〜31d等をそれぞれ4
色分用意して、直列に配置することもできる。
【0116】<3>帯電方法 本発明は、帯電部材に直流電圧を印加することにより、
被帯電体を帯電させる帯電方法を提供する。
【0117】<4>プロセスカートリッジ 本発明は、像担持体、前記像担持体上に形成された静電
潜像にトナーを転移させて可視化し、トナー像を形成さ
せる現像手段及び、前記被転写部材にトナー像が転写さ
れた後に前記像担持体上に残留したトナーを除去するク
リーニング手段から選ばれる少なくとも1つが、本発明
の帯電部材と一体に支持され、画像形成装置から着脱自
在に構成されてなるプロセスカートリッジである。
【0118】本発明のプロセスカートリッジは、例え
ば、図5に示すように、感光体ドラム5や帯電ローラ
6、現像ローラ4及びクリーニングブレード10等が一
体に支持され、画像形成装置の本体と脱着自在である。
【0119】電子写真プロセスカートリッジが使用され
る前には、トナーシールで現像ローラ4とトナーの接触
を避けておくことが好ましい。
【0120】
【実施例】以下に本発明を実施例により説明するが、本
発明は実施例よって制限されるものではない。
【0121】(実施例1) <帯電ローラの作製> (1)導電性弾性体基層の調製 エピクロルヒドリンゴム(商品名:エピクロマーCG1
02、ダイソー(株)製)100質量部、充填剤として
の炭酸カルシウム30質量部、滑剤としてのステアリン
酸亜鉛1質量部、研磨性改善のための補強材としての着
色グレードカーボン(商品名:シーストSO、東海カー
ボン(株)製)4質量部、酸化亜鉛5質量部、可塑剤と
して、セバシン酸とプロピレングリコールの共重合体
(分子量8000)を 5質量部、下記式の過塩素酸4
級アンモニウム塩2質量部、
【0122】
【化4】 老化防止剤としての2−メルカプトベンズイミダゾール
1質量部をオープンロールで20分間混練し、更に、加
硫促進剤としてのDM(2-ベンゾチアゾリルジサルフ
ァイド)1質量部、加硫促進剤としてのTS(テトラメ
チルチウラムモノサルファイド)0.5質量部、加硫剤
としての硫黄1.2質量部を加えて更に15分間オープ
ンロールで混練した。
【0123】これをゴム押し出し機により、外径15m
m、内径5.5mmの円筒形に押し出し、250mmの
長さに裁断し、加硫缶を使用して、160℃の水蒸気中
で40分間一次加硫し、導電性弾性体基層ゴム一次加硫
チューブを得た。
【0124】次に、直径6mm、長さ256mmの円柱
形の導電性支持体(鋼製、表面はニッケルメッキ)の円
柱面の軸方向中央部231mmに、金属とゴムとの熱硬
化性接着剤(商品名:メタロックU−20)を塗布し、
80℃で30分間乾燥した後、120℃で1時間乾燥し
た。この導電性支持体を、前記導電性弾性体基層ゴム一
次加硫チューブに挿入し、その後、電気オーブンの中
で、160℃で、2時間、二次加硫と接着剤の硬化を行
い、未研磨層を得た。
【0125】この未研磨層のゴム部分の両端部を突っ切
り、ゴム部分の長さを231mmとした後、ゴム部分を
回転砥石で研磨し、端部直径12.00mm、中央部直
径12.10mmのクラウン形状で表面の十点平均粗さ
Rz6μm、振れ25μmの導電性弾性体基層を有する
帯電ローラを得た。
【0126】導電性弾性体基層を有する帯電ローラをN
/N(常温常湿:23℃/55%RH)環境に24時間
以上放置した後、導電性弾性体基層を有する帯電ローラ
の抵抗を測定したところ、3.0×105Ωであった。
また、ゴム部分のアスカーC硬度は74°であった。
【0127】(2)表面層の調製 導電性酸化スズ粉体(商品名:SN−100P、石原産
業(株)製)50質量部に、トリフルオロプロピルトリ
メトキシシランの1%イソプロピルアルコール溶液を5
00質量部と平均粒径0.8mmのガラスビーズ300
質量部を加え、ペイントシェーカで70時間分散後、分
散液を500メッシュの網で濾過し、次にこの溶液をナ
ウターミキサーで攪拌しながら100℃の湯浴で暖めて
アルコールを飛ばして乾燥させ、表面にシランカップリ
ング剤を付与し表面処理導電性酸化スズ粉体を得た。
【0128】ラクトン変性アクリルポリオール(商品
名:プラクセルDC2009、ダイセル化学工業(株)
製)288質量部を、972質量部のMIBK(メチル
イソブチルケトン)に溶解し、固形分16質量%の溶液
とした。このアクリルポリオール溶液200質量部に対
して前記表面処理導電性酸化スズ粉体を57質量部、シ
リコーンオイル(商品名:SH−28PA、東レ・ダウ
コーニングシリコーン(株)製)を0.05質量部、ヘ
キサメチレンジシラザンで表面処理した微粒子シリカ
(一次粒径0.015μm)1.0質量部、平均粒径1
8μmの架橋ポリメチルメタクリレート(商品名:MB
X−20、積水化成品工業(株)製)16質量部を配合
し、これに直径0.8mmのガラスビーズ200質量部
を加えて、450mlのマヨネーズビンに入れてペイン
トシェーカを使い6時間分散した。用いた樹脂微粒子の
粒径分布のチャートを図6に示す。
【0129】この分散液370質量部に、イソホロンジ
イソシアネートのブロック型のイソシアヌレート型3量
体(商品名:ベスタナートB1370、デグサ・ヒュル
ス製)25.6質量部、ヘキサメチレンジイソシアネー
トのイソシアヌレート型3量体(商品名:デュラネート
TPA−B80E、旭化成工業製)16.4質量部を混
合し、ボールミルで1時間攪拌し、最後に200メッシ
ュの網で溶液を濾過して表面層塗料を得た。塗料の粘度
は23℃の環境下で7.8mPa・sであった。
【0130】前記表面層塗料をディッピンク法により前
記導電性弾性体基層を有する帯電ローラの表面に塗工し
た。引き上げ速度400mm/minで塗工し、30分
間風乾した後、ローラの塗工時の軸方向を反転してもう
一度引き上げ速度400mm/minで塗工し、もう一
度30分間風乾した後、160℃で100分間乾燥し
た。膜厚は25μm、表面層の体積抵抗率は1.3×1
14Ω・cmであった。こうして完成したローラを実施
例1の帯電ローラとした。
【0131】<帯電ローラの評価>上記のようにして得
られた帯電ローラを用いて、以下に示すようにして評価
を行った。
【0132】本試験で使用した電子写真式レーザプリン
タはA4縦出力用のマシンで、記録メディアの出力スピ
ードは、100mm/secと30mm/secの2種
類、画像の解像度は600dpiである。
【0133】感光体はアルミニウムシリンダーに膜厚1
5μmのOPC層をコートした反転現像方式の感光ドラ
ムであり、最外層は変性ポリカーボネートをバインダー
樹脂とする電荷輸送層である。
【0134】トナーは、ワックスを中心に荷電制御剤と
色素等を含むスチレンとブチルアクリレートのランダム
コポリマーを重合させ、更に表面にポリエステル薄層を
重合させシリカ微粒子等を外添した、ガラス転移温度6
3℃、質量平均粒径6μmの重合トナーである。
【0135】一次帯電は、上記で得られた実施例1の帯
電ローラを用い、直流電圧−1150Vを帯電ローラに
印加した。
【0136】画像の評価は全て、ハーフトーン(感光体
の回転方向と垂直方向に幅1ドット、間隔2ドットの横
線を描くような画像)画像を出力して行った。
【0137】画像評価 本試験で使用した電子写真式レーザプリンタはA4縦出
力用のマシンで、記録メディアの出力スピードは、10
0mm/secと30mm/secの2種類、画像の解
像度は600dpiである。
【0138】感光体はアルミニウムシリンダーに膜厚1
6μmのOPC層をコートした反転現像方式の感光ドラ
ムであり、最外層は変性ポリカーボネートをバインダー
樹脂とする電荷輸送層である。
【0139】トナーは、ワックスを中心に荷電制御剤と
色素等を含むスチレンとブチルアクリレートのランダム
コポリマーを重合させ、更に表面にポリエステル薄層を
重合させシリカ微粒子等を外添した、ガラス転移温度6
3℃、質量平均粒径6μmの重合トナーである。
【0140】一次帯電は、上記で得られた実施例1の帯
電ローラを用い、直流電圧−1150Vを帯電ローラに
印加した。
【0141】画像の評価は全て、ハーフトーン(感光体
の回転方向と垂直方向に幅1ドット、間隔2ドットの横
線を描くような画像)画像を出力して行った。
【0142】低温低湿環境(L/L:15℃/10%R
H)、高温高湿環境(H/H:30℃/80%RH)に
おける帯電が原因の初期画像不良としては、細かい横白
スジが予想されるので、この横スジが全く発生しなかっ
たものを◎、ほんの少し発生したものを○、少し発生し
たものを△、大量に発生したものを×とした。
【0143】更に、各環境で印字濃度4%(感光体の回
転方向と垂直方向に幅2ドット、間隔50ドットの横線
を描くような画像)を連続でプロセススピード100m
m/secで4,000枚耐久し、各環境でハーフトー
ン画像を出力した。この場合、帯電ローラの表面当接力
の分布のムラに起因する汚れが帯電ムラとなって発生し
ないかどうかを見た。帯電ムラが発生しなかったものを
◎、少し発生したものを○、中程度に発生したものを
△、非常にムラが大きかったものを×とした。
【0144】なお、L/LとH/Hでは画出しを行う前
に帯電ローラの抵抗を測定した。抵抗の測定方法として
は、まず図7(a)の様に、帯電ローラ36の両端の軸
31を荷重のかかった軸受け33aと33bとにより感
光体と同じ曲率の金属円柱32に対して帯電ローラ36
が平行になるように当接させる。次に図7(b)の様
に、図示しないモータにより金属円柱32を帯電ローラ
使用状態と同様の回転速度で回転させ、帯電ローラ36
を金属円柱32に当接させたまま従動回転させながら安
定化電源34から直流電圧−250Vを印加したときに
帯電ローラ36に流れる電流を電流計35で測定して帯
電ローラ36の抵抗を計算した(本発明では軸の両端に
それぞれ5Nの力を加えて、直径φ30mmの金属円柱
に当接させ、該金属円柱の周速45mm/sで回転させ
た)。
【0145】実施例1の帯電ローラは良好な表面性で、
高温高湿環境でも低温低湿環境でも良好な画像を2種類
のプロセススピードで出力し、耐久後も良好な画像を出
力した。評価結果を表1に示す。
【0146】実施例2〜5 表面層に添加する樹脂微粒子の添加量をそれぞれ8、1
2、24、32部に変更した以外は、実施例1の帯電部
材と同様にして実施例2〜5の帯電部材を得た。得られ
た帯電部材を実施例1と同様にして評価した。
【0147】実施例6〜9 表面層に添加するシリカの添加量をそれぞれ0.3、
0.6、2、4部に変更した以外は、実施例1の帯電部
材と同様にして実施例6〜9の帯電部材を得た。得られ
た帯電部材を実施例1と同様にして評価した。
【0148】実施例10、11 表面層に添加する樹脂微粒子の平均粒径をそれぞれ、3
μmと30μmに変更した以外は、実施例1の帯電部材
と同様にして実施例10と実施例11の帯電部材を得
た。得られた帯電部材を実施例1と同様にして評価し
た。
【0149】実施例12 表面層に加える樹脂微粒子を、変更した。アクリル樹脂
の塊をグラインダーで粉砕し、次に液体窒素温度で更に
粉砕し、風圧で分級することにより、平均粒径18μm
かつ、平均円形度0.8μm、円形度標準偏差0.1の
樹脂微粒子を得た。この樹脂微粒子を使用した以外は、
実施例1の帯電部材と同様にして実施例12の帯電部材
を得た。得られた帯電部材を実施例1と同様にして評価
した。
【0150】実施例13 実施例12のアクリル樹脂に2質量%の導電性カーボン
ブラック(商品名:ケッチェンブラックEC「ライオン
製」)を添加している以外は、実施例12と同様にして
実施例13の帯電部材を得た。得られた帯電部材を実施
例1と同様にして評価した。
【0151】実施例14 実施例12のアクリル樹脂をポリアミド樹脂に変更した
以外は、実施例12と同様にして実施例14の帯電部材
を得た。得られた帯電部材を実施例1と同様にして評価
した。
【0152】実施例15 実施例1のメチルメタクリレートをスチレンに変更した
以外は、実施例1と同様にして、実施例15の帯電部材
を得た。得られた帯電部材を実施例1と同様にして評価
した。
【0153】実施例16 実施例1のメチルメタクリレートをブチルメタクリレー
トに変更した以外は、実施例1と同様にして、実施例1
6の帯電部材を得た。得られた帯電部材を実施例1と同
様にして評価した。
【0154】実施例17 表面層に加える樹脂微粒子を、変更した。実施例1の樹
脂微粒子と同様にして作った、平均粒径30μmの樹脂
微粒子と、同じく実施例1の樹脂微粒子と同様にして作
った、平均粒径10.5μmの樹脂微粒子とを、等量混
合し、実施例17の樹脂微粒子とした。図8に実施例1
7の樹脂微粒子の粒度分布を示す。この樹脂微粒子の平
均粒径は18μmであるが、54μm以上の粒径を有す
る樹脂微粒子成分を3.5%以上含んでいた。この樹脂
微粒子を使用した以外は、実施例1の帯電部材と同様に
して実施例12の帯電部材を得た。得られた帯電部材を
実施例1と同様にして評価した。
【0155】実施例18、19 表面層のアクリルポリオール溶液の濃度を変え、表面層
膜厚を10μmと35μmに変化させた以外は、実施例
1の帯電部材と同様にして実施例18と19の帯電部材
を得た。得られた帯電部材を実施例1と同様にして評価
した。
【0156】実施例20、21 導電剤の導電性酸化スズの配合量を50質量部と65質
量部に変化させた以外は、実施例1の帯電部材と同様に
して実施例20と実施例21の帯電部材を得た。得られ
た帯電部材を実施例1と同様にして評価した。
【0157】比較例1 樹脂微粒子を添加しなかった以外は、実施例1の帯電ロ
ーラと同様にして比較例1の帯電ローラを得た。得られ
た帯電部材を実施例1と同様にして評価した。
【0158】比較例2 シリカ粒子を添加しなかった以外は、実施例1の帯電ロ
ーラと同様にして比較例2の帯電ローラを得た。得られ
た帯電部材を実施例1と同様にして評価した。
【0159】以上の実施例と比較例を表1〜2にまとめ
【0160】
【表1】
【0161】
【表2】 表面層に無機微粒子と有機微粒子とを含有させることで
異なるプロセススピードで使用しても長期間安定したD
C帯電を行うことが出来る理由については、以下のこと
が考えられる。
【0162】すなわち、無機微粒子は微小な放電点とな
り、帯電を安定化させる作用が、また、有機微粒子は、
表面層の中で電荷が横に移動することを防止する作用が
有り、両者の作用が相乗効果を発揮し、異なるプロセス
スピードで使用しても長期間安定したDC帯電を行うこ
とが出来るのではないかと考えられる。
【0163】
【発明の効果】本発明により、DC帯電法によって、例
えば600dpiの中間調画像の様な高精細画像を出力
した場合においても、良好な帯電特性により、異なるプ
ロセススピードで使用しても長期間安定した帯電が行え
る帯電部材を提供することができる。
【0164】また、本発明の帯電部材を使用することに
より、DC帯電法によって高精細画像を出力した場合に
おいても、良好な帯電特性により、異なるプロセススピ
ードで長期間安定した帯電が行える画像形成装置、帯電
方法及びプロセスカートリッジを提供することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の帯電部材の一つの実施の形態の断面を
表す概略図を示す。(a)は、帯電部材の横断面図を示
し、(b)は、縦断面図を示す。
【図2】本発明の導電性弾性体基層ローラの振れの測定
方法を示す概要図である。
【図3】本発明の帯電部材の一つの実施の形態である帯
電ローラ6を用いた画像形成装置を示す図である。
【図4】本発明に係るカラー画像形成装置を示す図であ
る。
【図5】本発明のプロセスカートリッジは、感光体ドラ
ムや帯電ローラ、現像ローラ及びクリーニングブレード
等が一体に支持され、画像形成装置の本体と脱着自在で
あることを示す図である。
【図6】実施例1の樹脂微粒子の粒径分布を示す図であ
る。
【図7】本発明の帯電ローラの抵抗を測定する概念図で
ある。
【図8】実施例17の樹脂微粒子の粒径分布を示す図で
ある。
【符号の説明】
1 導電性支持体 2 導電性弾性体基層 3 表面層 4 現像ローラ 5 感光体ドラム 6 帯電ローラ 7 印刷メディア 8 転写ローラ 9 定着部 10 クリーニングブレード 18、19、20、22 電源 29 トナー帯電ローラ 31 軸 32 金属円柱 36 帯電ローラ 34 安定化電源 35 電流計 5a〜5d 感光体ドラム 6a〜6d 帯電ローラ 11a〜11d 露光 29a〜29d トナー帯電ローラ 30a〜30d 弾性規制ブレード 31a〜31d トナー容器 33a、33b 軸受け
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 長田 弘行 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 井上 宏 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 黒田 紀明 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 谷口 智士 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 大高 利博 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 池田 敦 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 土井 信治 茨城県稲敷郡茎崎町茎崎1888−2 キヤノ ン化成株式会社内 Fターム(参考) 2H077 AB03 AB13 AD06 AE04 EA14 2H200 FA02 GA23 GA49 GB50 HA02 HA28 HB12 HB22 HB43 HB45 HB46 HB47 HB48 LA38 LC04 LC08 MA02 MA03 MA11 MA12 MA13 MA17 MA20 MB01 MB04 MB06 MC01 MC02 MC15 NA02

Claims (23)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 導電性支持体上に導電性弾性体基層及び
    表面層を有する帯電部材において、該表面層が無機微粒
    子と有機微粒子の両方を含有することを特徴とする帯電
    部材。
  2. 【請求項2】 該有機微粒子が、絶縁性の微粒子である
    ことを特徴とする請求項1に記載の帯電部材。
  3. 【請求項3】 該有機微粒子が、架橋した樹脂微粒子で
    あることを特徴とする請求項1〜2のいずれか1項に記
    載の帯電部材。
  4. 【請求項4】 該有機微粒子の平均円形度は0.95以
    上で、かつその円形度標準偏差は0.040未満である
    ことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の
    帯電部材。
  5. 【請求項5】 該有機微粒子には、重量平均粒径の3倍
    以上の大きさの粒径を有する粒子が含まれないことを特
    徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の帯電部
    材。
  6. 【請求項6】 該有機微粒子が、架橋したビニル系樹脂
    から構成されることを特徴とする請求項1〜5のいずれ
    か1項に記載の帯電部材。
  7. 【請求項7】 該有機微粒子が、エチレングリコールジ
    メタアクリレートとメタクリル酸メチルの共重合体から
    構成されることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1
    項に記載の帯電部材。
  8. 【請求項8】 該無機微粒子が、絶縁性の微粒子である
    ことを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載の
    帯電部材。
  9. 【請求項9】 該無機微粒子が、表面処理されているこ
    とを特徴とする請求項1〜8のいずれか1項に記載の帯
    電部材。
  10. 【請求項10】 該表面処理が、カップリング剤処理及
    びシリコーンオイル処理のうちの少なくとも1つである
    ことを特徴とする請求項9に記載の帯電部材。
  11. 【請求項11】 該カップリング剤が、シランカップリ
    ング剤であることを特徴とする請求項10に記載の帯電
    部材。
  12. 【請求項12】 該無機微粒子がシリカ微粒子であるこ
    とを特徴とする請求項1〜11のいずれか1項に記載の
    帯電部材。
  13. 【請求項13】 該導電性弾性体基層が、エピクロルヒ
    ドリンゴムを含有することを特徴とする請求項1〜12
    のいずれか1項に記載の帯電部材。
  14. 【請求項14】 該表面層がウレタン樹脂を含有するこ
    とを特徴とする請求項1〜13のいずれか1項に記載の
    帯電部材。
  15. 【請求項15】 該ウレタン樹脂が、イソホロンジイソ
    シアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート及びラク
    トン変性アクリルポリオールの共重合体であることを特
    徴とする請求項14に記載の帯電部材。
  16. 【請求項16】 該表面層が導電剤を含有することを特
    徴とする請求項1〜15のいずれか1項に記載の帯電部
    材。
  17. 【請求項17】 該導電剤が、導電性酸化スズであるこ
    とを特徴とする請求項16に記載の帯電部材。
  18. 【請求項18】 該導電性酸化スズが、表面処理されて
    いることを特徴とする請求項17に記載の帯電部材。
  19. 【請求項19】 該表面処理が、カップリング剤処理で
    あることを特徴とする請求項18に記載の帯電部材。
  20. 【請求項20】 該帯電部材を画像形成装置に用いた場
    合の使用状態と同様の応力で、感光体ドラムと同じ曲率
    の金属円柱に当接させて、使用状態と同様の回転速度で
    該金属円柱を回転させながら直流電圧−250Vを印加
    したときの該帯電部材の電気抵抗が、30℃/80%R
    Hの高温高湿環境中では1×106Ω以上であり、15
    ℃/10%RHの低温低湿環境中では1×108Ω以下
    であることを特徴とする、請求項1〜19のいずれか1
    項に記載の帯電部材。
  21. 【請求項21】 像担持体、該像担持体を所定の電位に
    帯電させる帯電手段と、該像担持体の帯電面に静電潜像
    を形成する露光手段、該像担持体上に形成された該静電
    潜像にトナーを転移させて可視化し、トナー像を形成さ
    せる現像手段及び該トナー像を被転写部材に転写する転
    写手段を備えた画像形成装置において、該帯電手段は請
    求項1〜20のいずれか1項に記載の帯電部材を有し、
    該帯電部材に直流電圧のみを印加して該像担持体を帯電
    させることを特徴とする画像形成装置。
  22. 【請求項22】 前記現像手段が、前記像担持体に対し
    て前記トナーの薄層を介して接触した状態で該静電潜像
    を現像する接触現像手段であることを特徴とする、請求
    項21に記載の画像形成装置。
  23. 【請求項23】 像担持体及び請求項1〜20のいずれ
    か1項に記載の帯電部材を一体に支持し、画像形成装置
    本体に着脱自在であることを特徴とするプロセスカート
    リッジ。
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