JP6381777B2 - 通信システム、送信装置、及び、受信装置 - Google Patents

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Description

本発明は、カレントループを用いてシリアル通信する通信システム、送信装置、及び、受信装置に関する。
フォトカプラを用いたシリアル通信により複数の通信装置が相互に通信する通信システムが知られている。例えば、特許文献1には、室外機に、一対の商用電源線(電源線及び共用線)と信号線とを介して、並列に複数の室内機が接続されたいわゆるセパレートタイプの空気調和機が開示されている。この空気調和機では、信号線と共用線とを含むカレントループを用いたシリアル通信により、室外機と複数の室内機とが相互に通信する。ここで、各室内機には、信号線に電源が誤接続された場合に各室内機が備える回路素子を保護するために、カレントループ上に大きな抵抗値(数kΩ〜数十kΩ程度)の抵抗が設けられる。
特許第2948502号公報
しかしながら、特許文献1に記載された構成では、例えば、室内機の台数が少ない場合、信号線と共用線との間のインピーダンスが大きくなる。この場合、室外機がカレントループの状態を遮断状態(電流が流れない状態)にしたときに、信号線と共用線との間に発生する誘起電圧が大きくなり、この誘起電圧に起因するノイズ電流も大きくなる。そして、このノイズ電流が大きくなると、室内機がデータを誤検出する可能性が生じる。
本発明は、上記問題に鑑みてなされたものであり、シリアル通信におけるノイズ耐性を向上させる通信システム、送信装置、及び、受信装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明に係る通信システムは、
信号線と共用線とが直列に接続されて構成されるカレントループに流れる電流を制御することによりデータを送信する送信装置と、
前記信号線と前記共用線と電源線とにより前記送信装置に接続され、前記カレントループに流れる電流を検出することによりデータを受信する受信装置と、を備え、
前記送信装置と前記受信装置とのうちのいずれか一方の装置は、前記電源線と前記共用線とを介して交流電源から供給される交流電力からシリアル通信用の直流電流を生成し、生成した直流電流を前記カレントループに流す直流電源を備え、
前記送信装置と前記受信装置とのうちのいずれか一方の装置は、前記信号線と前記共用線との間の電圧に応じて、前記信号線と前記共用線との間のインピーダンスを調整する調整部を備え
前記調整部は、前記信号線と前記共用線とに接続され、
前記調整部のインピーダンスは、前記信号線と前記共用線との間の電圧が基準電圧以上であるときに、前記信号線と前記共用線との間の電圧の上昇に伴って増加する
本発明では、信号線と共用線との間の電圧に応じて、信号線と共用線との間のインピーダンスが調整される。従って、本発明によれば、シリアル通信におけるノイズ耐性が向上する。
本発明の実施形態1に係る通信システムの構成図である。 調整部の等価回路を示す図である。 信号線と共用線との間の線間電圧と調整部のインピーダンスとの関係を示す図である。 信号線と共用線との間の線間電圧と調整部に流れる電流との関係を示す図である。 通信システムが調整部を有さない場合にデータが誤検出される理由を説明するための図である。(A)は、フォトカプラ121の状態が変化する様子を示すタイミングチャートである。(B)は、信号線と共用線との間の線間電圧が変化する様子を示すタイミングチャートである。(C)は、制御部260が備えるPI端子の電圧が変化する様子を示すタイミングチャートである。 通信システムが調整部を有する場合にデータが誤検出されない理由を説明するための図である。(A)は、フォトカプラ121の状態が変化する様子を示すタイミングチャートである。(B)は、信号線と共用線との間の線間電圧が変化する様子を示すタイミングチャートである。(C)は、制御部260が備えるPI端子の電圧が変化する様子を示すタイミングチャートである。 本発明の実施形態2に係る通信システムの構成図である。
(実施形態1)
(通信システム1000の構成)
まず、図1を参照して、本発明の実施形態1に係る通信システム1000の構成について説明する。図1に示すように、通信システム1000は、通信装置100と、通信装置200と、通信装置300と、通信装置400と、を備える。本実施形態では、通信システム1000が空調システムであり、通信装置100が室外機であり、通信装置200と、通信装置300と、通信装置400と、が室内機である。
通信装置200と通信装置300と通信装置400とは、電源線510と信号線520と共用線530とのそれぞれにより、通信装置100に対して互いに並列に接続される。電源線510は、交流電源600の電源電位(L相の電位)に設定される電線である。信号線520は、直流電源110から供給される通信電流が流れる電線である。共用線530は、交流電源600及び直流電源110の基準電位(N相の電位)に設定される電線であり、また、通信電流を戻すための電線である。交流電源600は、交流電力を供給する交流電源であり、例えば200Vの電圧を出力する商用電源である。以下、各構成要素の接続関係について具体的に説明する。
通信装置100は、端子181と端子182と端子183と端子184と端子185とを備える。通信装置200は、端子281と端子282と端子283とを備える。通信装置300は、端子381と端子382と端子383とを備える。通信装置400は、端子481と端子482と端子483とを備える。端子181は、電源線510により、端子281と端子381と端子481とのそれぞれに接続される。端子182は、信号線520により、端子282と端子382と端子482とのそれぞれに接続される。端子183は、共用線530により、端子283と端子383と端子483とのそれぞれに接続される。
端子184は、電源線531により、交流電源600の一端(L相端子)に接続される。端子185は、共用線532により、交流電源600の他端(N相端子)に接続される。つまり、通信装置100は、端子184と端子185とを介して、交流電源600から交流電力の供給を受ける。なお、通信装置200は、端子281と端子283とを介して、交流電源600から交流電力の供給を受ける。通信装置300は、端子381と端子383とを介して、交流電源600から交流電力の供給を受ける。通信装置400は、端子481と端子483とを介して、交流電源600から交流電力の供給を受ける。
本実施形態では、電源線510と信号線520と共用線530とは、1本のケーブルにまとめられているものとする。このため、電源線510と信号線520と共用線530との間には、無視できない程度の大きさの線間容量が存在する。例えば、信号線520と共用線530との間には、線間容量が存在する。この線間容量は、信号線520や共用線530の長さに比例して大きくなる。この線間容量の大きさは、信号線520や共用線530の材料によっても異なるが、例えば、信号線520や共用線530の長さが100m程度の場合、おおよそ10000pF程度となる。図1におけるコンデンサ50は、この線間容量を有する仮想的なコンデンサである。
次に、通信電流によるシリアル通信によりデータを伝送する手法について説明する。通信電流は、通信装置100→信号線520→通信相手の通信装置→共用線530→通信装置100という伝送経路(以下「カレントループ」という。)を流れる電流である。なお、通信相手の通信装置は、通信装置200と通信装置300と通信装置400とのうちの少なくとも1つの通信装置である。通信相手の通信装置が複数存在する場合、通信電流は、通信相手の通信装置に分岐して供給され、その後、合流して通信装置100に戻る。
シリアル通信により伝送されるデータは、「1」と「0」との組み合わせにより定義される2進数で表現される。通信装置100から通信相手の通信装置にデータが伝送される場合、通信装置100は、送信するデータに基づいて、予め設定された基準周期毎に、通信電流を流したり遮断したりする。例えば、通信装置100は、「1」を送信すべきときは通信電流を流し、「0」を送信すべきときは通信電流を遮断する。この場合、通信電流が流れていることは「1」が送信されたことを意味し、通信電流が遮断されていることは「0」が送信されたことを意味する。なお、通信装置100がデータを送信する間、通信相手の通信装置は、カレントループに通信電流が流れるように、送信用のフォトカプラをON状態にする。
通信相手の通信装置は、基準周期毎に通信電流の有無を判別し、通信電流の有無のパターンに対応付けられた2進数のデータを、通信装置100により送信されたデータとして認識する。なお、「0」と「1」の論理は、適宜、反転させることが可能である。また、カレントループに通信電流が流れている状態のことを、カレントループが導通状態であるといい、カレントループの通信電流が遮断されている状態のことを、カレントループが非導通状態であるという。また、カレントループの導通/非導通状態は、導通状態と非導通状態とのうちのいずれかの状態である。また、導通状態のことを、適宜、ON状態といい、非導通状態のことを、適宜、OFF状態という。
また、通信相手の通信装置から通信装置100にデータが伝送される場合、通信相手の通信装置は、送信するデータに基づいて、基準周期毎に通信電流を流したり遮断したりする。そして、通信装置100は、基準周期毎に通信電流の有無を判別し、通信電流の有無のパターンに対応付けられた2進数のデータを、通信相手の通信装置より送信されたデータとして認識する。なお、通信相手の通信装置がデータを送信する間、通信装置100は、カレントループに通信電流が流れるように、送信用のフォトカプラをON状態にする。
次に、通信装置100の構成について説明する。図1に示すように、通信装置100は、直流電源110と、送信部120と、受信部130と、制御部140と、抵抗150と、調整部160と、電源端子190と、接地端子191と、ダイオード192と、ダイオード193と、を備える。
直流電源110は、シリアル通信に用いる通信電流を供給する直流電源である。直流電源110は、端子184と端子185とを介して交流電源600から供給された交流電力を、直流電力に変換する。直流電源110は、共用線530の電位を基準として、電圧Vc(V)の通信用電圧を出力する。直流電源110は、抵抗111と、ダイオード112と、電解コンデンサ114と、ツェナーダイオード113と、を備える半波整流回路である。
抵抗111は、ツェナーダイオード113に流れる電流を制限する抵抗である。抵抗111の一端は、端子184に接続される。抵抗111の他端は、ダイオード112のアノードに接続される。ダイオード112のカソードは、ツェナーダイオード113のカソードと、電解コンデンサ114の+端子と、フォトトランジスタ121bのコレクタと、に接続される。ツェナーダイオード113は、降伏電圧(両端の電圧)がVc(V)であるツェナーダイオードである。ツェナーダイオード113のアノードは、電解コンデンサ114の−端子と、ダイオード193のカソードと、端子183と、端子185と、に接続される。電解コンデンサ114は、極性を有するコンデンサであり、脈流電圧を平滑化する機能を有する。
送信部120は、カレントループの状態を導通状態と非導通状態との間で切り替えることによりデータを送信する回路である。具体的には、送信部120は、制御部140が備えるPO(Pallalel Output)端子のレベルがHレベルである間、カレントループに通信電流を流し、PO端子のレベルがLレベルである間、カレントループに通信電流を流さない。なお、例えば、Hレベルは5Vであり、Lレベルは0Vである。送信部120は、フォトカプラ121と、抵抗122と、を備える。
フォトカプラ121は、2つの回路を、相互に電気的に絶縁するための素子である。フォトカプラ121は、発光ダイオード121aとフォトトランジスタ121bとを備える。発光ダイオード121aに一次側電流が流れると、フォトトランジスタ121bの電流路に二次側電流が流れる。以下、適宜、発光ダイオード121aに流れる電流を一次側電流と称し、フォトトランジスタ121bに流れる電流を二次側電流と称する。また、発光ダイオード121aに印加された電圧を一次側電圧と称し、フォトトランジスタ121bのエミッタ−コレクタ間に印加された電圧を二次側電圧と称する。
発光ダイオード121aは、一次側電圧の電圧値が閾値以上になると、一次側電流を流すとともに一次側電流の電流値に応じた強度で発光する。発光ダイオード121aのアノードは、抵抗122の一端に接続される。発光ダイオード121aのカソードは、接地端子191に接続される。フォトトランジスタ121bは、二次側電圧と発光ダイオード121aの発光強度とに応じた二次側電流を、コレクタからエミッタに向けて流す。フォトトランジスタ121bのエミッタは、発光ダイオード131aのアノードに接続される。
抵抗122は、制御部140のPO端子から発光ダイオード121aに流れる一次側電流を制限する負荷抵抗である。抵抗122の他端は、制御部140のPO端子に接続される。
ここで、送信部120の動作について簡単に説明する。まず、送信部120がデータを送信する際は、フォトカプラ241がON状態に維持されているものとする。制御部140のPO端子がHレベルであると、抵抗122を介して発光ダイオード121aに電流が流れる。このため、フォトカプラ121がON状態となり、カレントループに通信電流が流れる。一方、制御部140のPO端子がLレベルであると、発光ダイオード121aに電流が流れない。このため、フォトカプラ121がOFF状態となり、カレントループに通信電流が流れない。
受信部130は、カレントループに流れる通信電流の有無を検出することによりデータを受信する回路である。具体的には、受信部130は、カレントループに通信電流が流れる間、制御部140が備えるPI(Parallel Input)端子をHレベルにし、カレントループに電流が流れない間、PI端子をLレベルにする。受信部130は、フォトカプラ131と、抵抗132と、を備える。
フォトカプラ131は、基本的に、フォトカプラ121と同様の構成である。フォトカプラ131は、発光ダイオード131aとフォトトランジスタ131bとを備える。発光ダイオード131aに一次側電流が流れると、フォトトランジスタ131bの電流路に二次側電流が流れる。発光ダイオード131aのカソードは、抵抗150の一端に接続される。フォトトランジスタ131bのコレクタは、電源端子190に接続される。フォトトランジスタ131bのエミッタは、制御部140が備えるPI端子と、抵抗132の一端と、に接続される。抵抗132は、フォトトランジスタ131bに流れる電流を制限する負荷抵抗である。抵抗132の他端は、接地端子191に接続される。
ここで、受信部130の動作について簡単に説明する。カレントループに通信電流が流れると、発光ダイオード131aに電流が流れ、フォトカプラ131がON状態になる。このため、フォトトランジスタ131bと抵抗132とを介して、電源端子190から接地端子191に電流が流れる。従って、抵抗132の両端間の電圧が制御部140のPI端子に印加され、PI端子はHレベルとなる。一方、カレントループに通信電流が流れないと、発光ダイオード131aに電流が流れず、フォトカプラ131がOFF状態になる。従って、PI端子は抵抗132により接地電位にプルダウンされ、PI端子はLレベルとなる。
制御部140は、フォトカプラ121を制御して、データを送信する。また、制御部140は、フォトカプラ131の状態に基づいて、データを受信する。制御部140は、HレベルまたはLレベルの電圧を出力するPO端子と、HレベルまたはLレベルの電圧が印加されるPI端子と、を備える。制御部140は、送信するデータに応じてPO端子の電圧のレベルをHレベルとLレベルとの間で切り替える。また、制御部140は、PI端子に印加された電圧がHレベルとLレベルのうちいずれであるかを判別する。
抵抗150は、カレントループ上を流れる電流を制限する制限抵抗である。抵抗150は、送信部120、受信部130、調整部160などが備える回路素子を保護する役割を果たす。抵抗150の抵抗値は、通信装置200、通信装置300、通信装置400のそれぞれが備える抵抗210の抵抗値に比べて十分小さい。これにより、抵抗150による電圧降下の影響が小さくなり、通信装置200、通信装置300、通信装置400に十分な通信電流を供給できる。抵抗150の他端は、抵抗161の一端と、トランジスタ162のエミッタと、ダイオード192のアノードと、に接続される。
調整部160は、信号線520と共用線530との間の線間電圧のレベルに応じて、信号線520と共用線530との間の線間インピーダンス(基本的には、信号線520と共用線530との間の線間抵抗)を調整する回路である。調整部160は、信号線520と共用線530とに接続され、自らのインピーダンス(基本的には、自らの抵抗値。)を調整することにより、信号線520と共用線530との間の線間インピーダンスを調整する。調整部160は、抵抗161と、トランジスタ162と、トランジスタ163と、抵抗164と、抵抗165と、を備える。
抵抗161は、トランジスタ162のエミッタ−ベース間に接続される抵抗である。抵抗161の他端は、トランジスタ162のベースと、トランジスタ163のエミッタと、に接続される。トランジスタ162は、抵抗161に流れる電流が基準値以上にならないように、トランジスタ163のベース−エミッタ間の電圧を調整するトランジスタである。トランジスタ162のコレクタは、トランジスタ163のベースと、抵抗165の一端と、に接続される。トランジスタ162は、PNP(Positive Negative Positive)トランジスタである。
トランジスタ163は、調整部160を介して信号線520から共用線530に流れる電流の電流値が、基準電流値以上にならないように制限するトランジスタである。トランジスタ163のコレクタは、抵抗164の一端に接続される。抵抗164は、室内機200が備える抵抗210に比べて十分に小さい抵抗値を有する抵抗である。抵抗164の他端は、抵抗165の他端と、ダイオード193のアノードとに接続される。抵抗165は、抵抗164に比べ、十分に抵抗値が大きい抵抗である。調整部160の動作については、後述する。
電源端子190と接地端子191とは、直流電源110以外の直流電源であって、交流電源600から絶縁された直流電源(例えば、制御部140の動作電源。図示せず。)に接続される端子である。電源端子190の電位は、Hレベル(例えば5V)である。接地端子191の電位は、接地電位(例えば0V)である。
ダイオード192とダイオード193とは、アノードからカソードに向かう方向にのみ電流を流す整流素子である。ダイオード192とダイオード193とは、誤配線等により、カレントループ上を流れる可能性がある逆方向電流を遮断する。ダイオード192やダイオード193は、送信部120、受信部130、調整部160などを構成する回路素子を保護する役割を果たす。ダイオード192のカソードは、端子182に接続される。
次に、通信装置200の構成について説明する。通信装置200は、抵抗210と、ダイオード220と、ツェナーダイオード230と、送信部240と、受信部250と、制御部260と、電源端子290と、接地端子291と、を備える。
抵抗210は、カレントループ上に組み込まれ、通信装置200内のカレントループに流れる通信電流を制限する制限抵抗である。抵抗210は、通信装置200が備える送信部240や受信部250を構成する回路素子を保護する役割を果たす。抵抗210の抵抗値は、例えば数kΩから数十kΩの範囲の大きさに設定される。抵抗210の一端は、端子282に接続され、抵抗210の他端は、ダイオード220のアノードに接続される。
ダイオード220は、アノードからカソードに向かう方向にのみ電流を流す整流素子である。ダイオード220は、誤配線等により、カレントループ上を流れる可能性がある逆方向電流を遮断する役割を果たす。ダイオード220のカソードは、ツェナーダイオード230のカソードと、フォトトランジスタ241bのコレクタと、に接続される。
ツェナーダイオード230は、アノードとカソードとの間に印加された逆方向電圧が降伏電圧未満では逆方向電流がほとんど流れず、この逆方向電圧が降伏電圧以上になると急激に逆方向電流が流れるようになるダイオードである。ツェナーダイオード230は、誤配線などにより端子282と端子283との間に過電圧や逆電圧が印加された際、通信装置200が備える送信部240や受信部250を構成する回路素子を保護する役割を果たす。ツェナーダイオード230のアノードは、発光ダイオード251aのカソードと、端子283と、に接続される。
送信部240は、カレントループの状態を導通状態と非導通状態との間で切り替えることによりデータを送信する回路である。具体的には、送信部240は、制御部260が備えるPO端子のレベルがHレベルである間、カレントループに通信電流を流し、このPO端子のレベルがLレベルである間、カレントループに通信電流を流さない。送信部240は、フォトカプラ241と、抵抗242と、を備える。
フォトカプラ241は、基本的に、フォトカプラ121と同様の構成である。フォトカプラ241は、発光ダイオード241aとフォトトランジスタ241bとを備える。発光ダイオード241aに一次側電流が流れると、フォトトランジスタ241bの電流路に二次側電流が流れる。発光ダイオード241aのアノードは、抵抗242の一端に接続される。発光ダイオード241aのカソードは、接地端子291に接続される。フォトトランジスタ241bのエミッタは、発光ダイオード251aのアノードに接続される。抵抗242は、発光ダイオード241aに流れる一次側電流を制限する負荷抵抗である。抵抗242の他端は、制御部260が備えるPO端子に接続される。
ここで、送信部240の動作について簡単に説明する。まず、送信部240がデータを送信する際は、フォトカプラ121がON状態に維持されているものとする。制御部260のPO端子がHレベルであると、抵抗242を介して、発光ダイオード241aに電流が流れる。このため、フォトカプラ241がON状態となり、カレントループに通信電流が流れる。一方、制御部260のPO端子がLレベルであると、発光ダイオード241aに電流が流れない。このため、フォトカプラ241がOFF状態となり、カレントループに電流が流れない。
受信部250は、カレントループに流れる通信電流の有無を検出することによりデータを受信する回路である。具体的には、受信部250は、カレントループに通信電流が流れる間、制御部260が備えるPI端子をHレベルにし、カレントループに通信電流が流れない間、このPI端子をLレベルにする。受信部250は、フォトカプラ251と、抵抗252と、を備える。
フォトカプラ251は、基本的に、フォトカプラ121と同様の構成である。フォトカプラ251は、発光ダイオード251aとフォトトランジスタ251bとを備える。発光ダイオード251aに一次側電流が流れると、フォトトランジスタ251bの電流路に二次側電流が流れる。フォトトランジスタ251bのコレクタは、電源端子290に接続される。フォトトランジスタ251bのエミッタは、抵抗252の一端と、制御部260が備えるPI端子と、に接続される。抵抗252は、フォトトランジスタ251bに流れる電流を制限する負荷抵抗である。抵抗252の他端は、接地端子291に接続される。
ここで、受信部250の動作について簡単に説明する。カレントループに通信電流が流れると、発光ダイオード251aに電流が流れ、フォトカプラ251がON状態になる。このため、フォトトランジスタ251bと抵抗252とを介して、電源端子290から接地端子291に電流が流れる。このときに抵抗252の両端間に生じる電圧が制御部260のPI端子に入力され、PI端子はHレベルとなる。一方、カレントループに通信電流が流れないと、発光ダイオード251aに電流が流れず、フォトカプラ251がOFF状態になる。従って、PI端子は抵抗252により接地電位にプルダウンされ、PI端子はLレベルとなる。
制御部260は、フォトカプラ241の状態を制御して、データを送信する。また、制御部260は、フォトカプラ251の状態に基づいて、データを受信する。制御部260は、HレベルまたはLレベルの電圧を出力するPO端子と、HレベルまたはLレベルの電圧が入力されるPI端子と、を備える。制御部260は、送信するデータに応じてPO端子から出力する電圧のレベルをHレベルとLレベルとの間で切り替える。また、制御部260は、PI端子に入力される電圧がHレベルとLレベルのうちのいずれであるのかを判別する。
電源端子290と接地端子291とは、直流電源110以外の直流電源であって、交流電源600から絶縁された直流電源(例えば、制御部260の動作電源。図示せず。)に接続される端子である。電源端子290の電位は、Hレベル(例えば5V)である。接地端子291の電位は、接地電位(例えば0V)である。
通信装置300と通信装置400とのそれぞれは、通信装置200と同様の構成である。つまり、通信装置300と通信装置400とのそれぞれは、信号線520と共用線530とを介して、通信装置100と通信する。
(通信システム1000の動作)
次に、通信装置100と通信装置200と通信装置300と通信装置400とが、信号線520と共用線530とを介したシリアル通信により通信する場合における、通信装置100と通信装置200と通信装置300と通信装置400との動作について説明する。まず、通信装置100から通信装置200と通信装置300と通信装置400とのうちの少なくとも1つにデータを送信する場合の動作について説明する。
まず、通信装置200と通信装置300と通信装置400とが、フォトカプラ241の状態をON状態に維持する。そして、通信装置100が、送信するデータに基づいて、予め設定された基準周期毎にフォトカプラ121をON状態またはOFF状態にすることにより、通信電流を流したり遮断したりする。ここで、通信装置200と通信装置300と通信装置400とが、予め設定された基準周期毎にフォトカプラ251の状態を検出することにより、データを受信する。
次に、通信装置200と通信装置300と通信装置400とのうちのいずれか1つの装置から通信装置100にデータを送信する場合の動作について説明する。まず、通信装置200から通信装置100にデータを送信する場合の動作について説明する。
まず、通信装置100が、フォトカプラ121をON状態に維持する。また、通信装置300と通信装置400とが、フォトカプラ241の状態をON状態に維持する。そして、通信装置200は、送信するデータに基づいて、予め設定された基準周期毎にフォトカプラ241をON状態またはOFF状態にすることにより、通信電流を流したり遮断したりする。ここで、通信装置100が、予め設定された基準周期毎にフォトカプラ131の状態を検出することにより、データを受信する。通信装置300や通信装置400が、通信装置100にデータを送信する場合も同様である。
次に、通信装置100が備える調整部160の動作について説明する。
調整部160は、信号線520と共用線530との間の線間電圧のレベルに応じて、信号線520と共用線530との間の線間インピーダンスを調整する。具体的には、調整部160は、信号線520と共用線530との間の線間電圧が基準電圧(Vth1)未満であるときは、インピーダンスを一定値に保つ。一方、調整部160は、この線間電圧が基準電圧以上であるときは、この線間電圧が大きいほどインピーダンスを増加させる。ここで、基準電圧は、調整部160が信号線520と共用線530との間を低インピーダンス状態としたときに生じる誘起電圧の最大値よりも大きい値である。
この誘起電圧は、電源線510と信号線520との間の線間容量に起因する誘起電圧であり、例えば、電源線510から信号線520に放射されるノイズに起因する電圧である。図1に示す電源60は、誘起電圧を発生する仮想的な電源である。この誘起電圧の電圧レベルは、電源線510と信号線520との間の線間容量と、信号線520と共用線530との間の線間インピーダンスと、に比例する。従って、信号線520と共用線530との間の線間インピーダンスを小さくすることで、誘起電圧の電圧レベルを低下させることができる。
ただし、例えば、フォトカプラ121がON状態であるときのように信号線520と共用線530との間の線間電圧が十分に高い場合、信号線520と共用線530との間の線間インピーダンスを小さくすると、信号線520から共用線530に無駄な電流が流れてしまう。そこで、調整部160は、信号線520と共用線530との間の線間電圧に応じて、データの誤検出がなく、また、無駄な電流を消費しないように、線間インピーダンスを調整する。
図2に、調整部160の等価回路を示す。図2に示すように、調整部160は、抵抗161とインピーダンス(抵抗)163rと抵抗164とが直列に接続された回路と見なすことができる。図2に示すように、抵抗165は、抵抗161や抵抗162に比べて抵抗値が非常に大きいため省略される。また、抵抗163rは、トランジスタ163のインピーダンスであり、信号線520と共用線530との間の線間電圧に応じて変化する。
次に、図3を参照して、信号線520と共用線530との間の線間電圧と調整部160のインピーダンスとの関係について説明する。ここでは、理解を容易にするため、ダイオード193の順方向電圧やトランジスタ163のエミッタ−コレクタ間の電圧等の影響は省略する。
まず、信号線520と共用線530との間の線間電圧は、抵抗161と抵抗164とにより分圧される。ここで、信号線520と共用線530との間の線間電圧がVth1未満の場合、抵抗161の両端にかかる電圧は一定値(例えば、0.7V程度)未満である。この場合、トランジスタ162はOFF状態であるため、トランジスタ163のベース−エミッタ間の電圧の調整は実行されない。この場合、トランジスタ163はON状態であり、インピーダンス163rのインピーダンスは低インピーダンス(抵抗164の抵抗値よりも十分に小さい)とみなせる。従って、調整部160のインピーダンスは、抵抗161の抵抗値と抵抗164の抵抗値との合計値程度となり、低インピーダンス(Zlow)となる。例えば、フォトカプラ121がOFF状態である場合、信号線520と共用線530との間の線間電圧は、誘起電圧程度の電圧であり、Vth1未満である。このため、フォトカプラ121がOFF状態である場合、調整部160のインピーダンスは、低インピーダンスとなる。なお、フォトカプラ121がOFF状態で、調整部160がないときは、抵抗210の抵抗値が十分大きいため、信号線520−共用線530間のインピーダンスは高くなり、誘起電圧も大きくなる。このように、調整部160により、信号線520−共用線530間のインピーダンスは低く保たれる。
一方、信号線520と共用線530との間の線間電圧がVth1以上の場合、抵抗161の両端にかかる電圧は一定値(例えば、0.7V程度)に達する。この場合、トランジスタ162は、トランジスタ162のベース−エミッタ間の電圧(抵抗161の両端の電圧)を一定値(例えば、0.7V程度)に維持するために、トランジスタ163のベース−エミッタ間の電圧を調整し、抵抗161に流れる電流を制限する。この場合、トランジスタ162やトランジスタ163は、ON状態ではなく活性領域で動作し、信号線520と共用線530との間の線間電圧が上がってもトランジスタ163に流れる電流が増加しないため、インピーダンス163rが増加すると見なせる。例えば、フォトカプラ121がON状態である場合、信号線520と共用線530との間の線間電圧はVth1以上であるVsとなる。従って、フォトカプラ121がON状態である場合、調整部160のインピーダンスが高インピーダンス(Zhi)となる。図3において、Vsは、フォトカプラ121がON状態である場合における、信号線520と共用線530との間の線間電圧である。フォトカプラ121がON状態のときは、抵抗150により、フォトカプラ121がOFF状態のときに比べ、信号線520−共用線530間のインピーダンスは低く保たれるため、誘起電圧もフォトカプラ121がOFF状態のときに比べ小さくなる。
信号線520と共用線530との間の線間電圧と調整部160のインピーダンスとの関係は、信号線520と共用線530との間の線間電圧と調整部160に流れる電流との関係ともいえる。以下、図4を参照して、信号線520と共用線530との間の線間電圧と調整部160に流れる電流との関係について説明する。
まず、フォトカプラ121がOFF状態である場合、信号線520と共用線530との間の線間電圧は、誘起電圧程度の電圧であり、Vth1未満である。このため、フォトカプラ121がOFF状態である場合、調整部160に流れる電流は、信号線520と共用線530との間の線間電圧に比例する。
一方、フォトカプラ121がON状態である場合、信号線520と共用線530との間の線間電圧は、Vth1以上となる。このため、フォトカプラ121がON状態である場合、調整部160に流れる電流は、信号線520と共用線530との間の線間電圧にかかわらず、基準電流値(Imax)に維持される。
次に、図5と図6とを参照して、調整部160により、データの誤検出が抑制される理由について説明する。ここでは、通信装置100から通信装置200にデータを送信する場合について説明する。まず、比較例として、図5を参照して、通信システム1000が調整部160を有さない場合にデータが誤検出される理由を説明する。
図5(A)は、フォトカプラ121の状態が変化する様子を示すタイミングチャートである。フォトカプラ121は、t1まではOFF状態であり、t1からt2まではON状態であり、t2からt3まではOFF状態であるものとする。この場合、調整部160がない構成では、フォトカプラ121がOFF状態であっても、抵抗210の抵抗値が十分大きいため、信号線520と共用線530との間の線間インピーダンスは高くなる。
ここで、信号線520と共用線530との間の線間容量に起因する放電時間(時定数)は、この線間容量の大きさと、信号線520と共用線530との間の線間インピーダンスの抵抗成分の大きさと、の積に比例する。従って、信号線520と共用線530との間の線間インピーダンスが高いと、放電時間も長くなる。
このため、図5(B)に示すように、t2においてフォトカプラ121がOFF状態となっても、t2からTf1が経過するt21までの間、信号線520と共用線530との間の線間電圧はVth2以上の値を維持する。この結果、図5(C)に示すように、t1からt21までの間、制御部260が備えるPI端子の電圧はHレベルを維持する。ここで、Tf1は、フォトカプラ121がOFF状態となってから、制御部260がOFF状態を検出するまでの遅延時間である。また、Vth2は、制御部260がPI端子の電圧をHレベルとLレベルとのいずれであるのかを判別するための電圧閾値である。
また、図5(B)に示すように、信号線520と共用線530との間に誘起電圧が発生すると、t22からt23までの間、信号線520と共用線530との間の線間電圧はVth2以上の値となる。この結果、図5(C)に示すように、t22からt23までの間、制御部260が備えるPI端子の電位はHレベルとなる。このように、調整部160がない構成では、信号線520と共用線530との間に発生する誘起電圧により、フォトカプラ251がデータを誤検出する可能性がある。
次に、図6を参照して、通信システム1000が調整部160を有する場合にデータが誤検出されない理由を説明する。
図6(A)は、フォトカプラ121の状態が変化する様子を示すタイミングチャートである。フォトカプラ121は、t1まではOFF状態であり、t1からt2まではON状態であり、t2からt3まではOFF状態であるものとする。この場合、調整部160がある構成では、フォトカプラ121がOFF状態であると、調整部160のインピーダンスが低インピーダンスになるため、信号線520と共用線530との間の線間インピーダンスは低くなる。ここで、信号線520と共用線530との間の線間インピーダンスが低いと、放電時間も短くなる。
このため、図6(B)に示すように、t2においてフォトカプラ121がOFF状態となった後、t2からTf1よりも短いTf2が経過するt24までの間、信号線520と共用線530との間の線間電圧はVth2以上の値を維持する。この結果、図6(C)に示すように、t1からt24までの間、制御部260が備えるPI端子の電位はHレベルを維持する。このように、調整部160がある構成では、調整部160がない構成に比べ、制御部260がOFF状態を検出するまでの遅延時間がTf1−Tf2分だけ短くなる。
また、図6(B)に示すように、信号線520と共用線530との間に誘起電圧が発生しても、誘起電圧の電圧レベルがVth2以下に抑えられる。また、誘起電圧に起因するノイズ電流は、抵抗210よりもインピーダンスが低い調整部160に流れやすくなる。この結果、図6(C)に示すように、t24からt3までの間、制御部260が備えるPI端子の電位はLレベルを維持する。このように、調整部160がある構成では、フォトカプラ251がデータを誤検出することを防止できる。
なお、調整部160がある構成では、フォトカプラ121がON状態であると、調整部160のインピーダンスが高インピーダンスになるため、信号線520と共用線530との間の線間インピーダンスは高くなる。このため、カレントループが導通状態であるときに、調整部160に無駄に流れる電流を減らすことができる。
本実施形態では、信号線520と共用線530との間の線間電圧に応じて、信号線520と共用線530との間の線間インピーダンスが調整される。より詳細には、調整部160は、信号線520と共用線530との間の線間電圧が基準電圧未満であるときに、調整部160のインピーダンスを基準値に維持する。その結果、通信装置100が備えるフォトカプラ121がOFF状態であるときに、電源線510と信号線520との間の線間容量に起因する誘起電圧の電圧レベルが低減されるとともに、この誘起電圧により発生するノイズ電流が調整部160を介して信号線520から共用線530に流れる。このため、本実施形態によれば、誘起電圧により発生するノイズ電流に起因するデータの誤検出が防止され、シリアル通信におけるノイズ耐性が向上する。
また、本実施形態では、調整部160は、信号線520と共用線530との間の線間電圧が基準電圧以上のときに、調整部160のインピーダンスをこの線間電圧と閾値との差に比例して増加させる。従って、例えば、通信装置100が備えるフォトカプラ121がON状態であるときに、調整部160を介して信号線520から共用線530に流れる電流は低減する。このように、本実施形態によれば、信号線520と共用線530との間に抵抗を挿入して信号線520と共用線530との間の線間インピーダンスを下げる場合に比べ、低消費電力でノイズ耐性が向上する。
また、本実施形態では、フォトカプラ121がON状態からOFF状態に切り替わる際、調整部160のインピーダンスが低下していくため、残存電荷の放電時間が短くなる。その結果、フォトカプラ121がOFF状態になってからフォトカプラ251がOFF状態を検出するまでの遅延時間が短くなり、通信速度の向上が期待できる。
また、本実施形態では、調整部160は、フォトカプラなどの素子に比べて一般的に低コストであるトランジスタや抵抗により構成される。従って、本実施形態によれば、低コストでノイズ耐性を向上させることができる。また、トランジスタは、一般的にフォトカプラなどの素子のよりも応答速度が速い。このため、本実施形態によれば、速やかに信号線520と共用線530との間の線間インピーダンスを調整することができる。
また、本実施形態では、調整部160は、外部からの制御(例えば、制御部140からの制御)を要さずに、信号線520と共用線530との間の線間インピーダンスを調整することができる。このため、制御部140などの二次側回路を信号線520などと絶縁するための構成(例えば、フォトカプラ)を調整部160に持たせずに済む。従って、本実施形態によれば、低コスト且つ簡単な構成でノイズ耐性を向上させることができる。
また、本実施形態では、通信するデータに冗長性を持たせることなく、電気回路である調整部160によりノイズ耐性の向上が実現される。このため、本実施形態によれば、通信速度を低下させずにノイズ耐性を向上させることができる。
(実施形態2)
次に、図7を参照して、本発明の実施形態2に係る通信システム1001の構成について説明する。図7に示すように、通信システム1001は、通信装置101と、通信装置201と、通信装置300と、通信装置400と、を備える。通信装置101は、通信装置100から調整部160を除外した構成であり、通信装置201は、通信装置200に調整部160を追加した構成である。つまり、通信システム1001は、調整部160を備える通信装置が異なる点を除き、基本的に、通信システム1000と同様の構成である。
調整部160は、抵抗161と、トランジスタ162と、トランジスタ163と、抵抗164と、抵抗165と、を備える。抵抗161の一端は、端子282と抵抗210の一端とトランジスタ162のエミッタとに接続される。抵抗161の他端は、トランジスタ162のベースとトランジスタ163のエミッタとに接続される。トランジスタ162のコレクタは、トランジスタ163のベースと抵抗165の一端とに接続される。トランジスタ163のコレクタは、抵抗164の一端に接続される。抵抗164の他端は、抵抗165の他端とダイオード193のアノードとに接続される。
調整部160の動作は、実施形態1と同様である。つまり、調整部160は、信号線520と共用線530との間の線間電圧が基準電圧未満のときに、調整部160のインピーダンスを基準値に維持する。また、調整部160は、信号線520と共用線530との間の線間電圧が基準電圧以上のときに、調整部160のインピーダンスをこの線間電圧と閾値との差に比例して増加させる。
本実施形態では、信号線520と共用線530との間の線間電圧に応じて、信号線520と共用線530との間の線間インピーダンスが調整される。このため、本実施形態によれば、シリアル通信におけるノイズ耐性が向上する。
(変形例)
以上、本発明の実施形態を説明したが、本発明を実施するにあたっては、種々の形態による変形及び応用が可能である。
本発明において、上記実施形態において説明した構成、機能、動作のどの部分を採用するのかは任意である。また、本発明において、上述した構成、機能、動作のほか、更なる構成、機能、動作が採用されてもよい。また、上記実施形態において説明した構成、機能、動作は、自由に組み合わせることができる。
実施形態1及び実施形態2では、本発明を、複数の通信装置の間で双方向通信が可能である通信システムに適用する例について説明した。この他、本発明は、複数の通信装置の間で片方向通信が可能である通信システムに適用することができる。例えば、本発明は、通信装置100から受信部130を除外した送信装置と、通信装置200から送信部240を除外した受信装置と、を備える通信システムに適用可能である。このような通信システムは、例えば、監視装置と被監視装置とを備える通信システムや、制御装置と被制御装置とを備える通信システムである。このような通信システムにおいても、シリアル通信する際のノイズ耐性の向上が期待できる。
実施形態1では、通信システム1000が空調システムである例、つまり、通信装置100が室外機であり通信装置200が室内機である例について説明した。同様に、実施形態2では、通信システム1001が空調システムである例、つまり、通信装置101が室外機であり通信装置201が室内機である例について説明した。本発明を適用するシステムは、空調システムに限定されない。本発明は、信号線520と共用線530とにより相互に接続され、信号線520と共用線530とを介したシリアル通信により相互に通信する複数の通信装置を備える通信システムに適用可能である。例えば、本発明は、照明制御装置と照明装置とを備える照明システムに適用可能である。
上記実施形態では、通信装置100が、直流電源110を備え、交流電源600から電力の供給を受ける構成について説明した。本発明において、通信装置200が、直流電源110を備え、交流電源600から電力の供給を受ける構成であってもよい。
本発明は、本発明の広義の精神と範囲を逸脱することなく、様々な実施形態及び変形が可能とされるものである。また、上述した実施形態は、本発明を説明するためのものであり、本発明の範囲を限定するものではない。つまり、本発明の範囲は、実施形態ではなく、請求の範囲によって示される。そして、請求の範囲内及びそれと同等の発明の意義の範囲内で施される様々な変形が、本発明の範囲内とみなされる。
本発明は、カレントループを用いてシリアル通信する通信システムに適用可能である。
50 コンデンサ、60 電源、100,101,200,201,300,400 通信装置、110 直流電源、111,122,132,150,161,164,165,210,242,252 抵抗、112,192,193,220 ダイオード、113,230 ツェナーダイオード、114 電解コンデンサ、120,240 送信部、121,131,241,251 フォトカプラ、121a,131a,241a,251a 発光ダイオード、121b,131b,241b,251b フォトトランジスタ、130,250 受信部、140,260 制御部、160 調整部、162,163 トランジスタ、163r インピーダンス、181,182,183,184,185,281,282,283,381,382,383,481,482,483 端子、190,290 電源端子、191,291 接地端子、510,531 電源線、520 信号線、530,532 共用線、600 交流電源、1000,1001 通信システム

Claims (4)

  1. 信号線と共用線とが直列に接続されて構成されるカレントループに流れる電流を制御することによりデータを送信する送信装置と、
    前記信号線と前記共用線と電源線とにより前記送信装置に接続され、前記カレントループに流れる電流を検出することによりデータを受信する受信装置と、を備え、
    前記送信装置と前記受信装置とのうちのいずれか一方の装置は、前記電源線と前記共用線とを介して交流電源から供給される交流電力からシリアル通信用の直流電流を生成し、生成した直流電流を前記カレントループに流す直流電源を備え、
    前記送信装置と前記受信装置とのうちのいずれか一方の装置は、前記信号線と前記共用線との間の電圧に応じて、前記信号線と前記共用線との間のインピーダンスを調整する調整部を備え、
    前記調整部は、前記信号線と前記共用線とに接続され、
    前記調整部のインピーダンスは、前記信号線と前記共用線との間の電圧が基準電圧以上であるときに、前記信号線と前記共用線との間の電圧の上昇に伴って増加する、
    通信システム。
  2. 前記調整部のインピーダンスは、前記信号線と前記共用線との間の電圧が前記基準電圧未満であるときに、基準値に維持され、前記信号線と前記共用線との間の電圧が前記基準電圧以上であるときに、前記信号線と前記共用線との間の電圧と前記基準電圧との差に比例して増加する、
    請求項に記載の通信システム。
  3. 信号線と共用線と電源線とにより受信装置に接続され、
    前記電源線と前記共用線とを介して交流電源から交流電力が供給される直流電源により生成されるシリアル通信用の直流電流であって前記信号線と前記共用線とが直列に接続されて構成されるカレントループに流れる電流を制御することによりデータを送信する送信部と、
    前記信号線と前記共用線との間の電圧に応じて、前記信号線と前記共用線との間のインピーダンスを調整する調整部と、を備え、
    前記調整部は、前記信号線と前記共用線とに接続され、
    前記調整部のインピーダンスは、前記信号線と前記共用線との間の電圧が基準電圧以上であるときに、前記信号線と前記共用線との間の電圧の上昇に伴って増加する、
    送信装置。
  4. 信号線と共用線と電源線とにより送信装置に接続され、
    前記電源線と前記共用線とを介して交流電源から交流電力が供給される直流電源により生成されるシリアル通信用の直流電流であって前記信号線と前記共用線とが直列に接続されて構成されるカレントループに流れる電流を検出することによりデータを受信する受信部と、
    前記信号線と前記共用線との間の電圧に応じて、前記信号線と前記共用線との間のインピーダンスを調整する調整部と、を備え、
    前記調整部は、前記信号線と前記共用線とに接続され、
    前記調整部のインピーダンスは、前記信号線と前記共用線との間の電圧が基準電圧以上であるときに、前記信号線と前記共用線との間の電圧の上昇に伴って増加する、
    受信装置。
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