JP4725119B2 - 空気調和機の制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は、室内機と室外機を分離し、相互間で情報の送受信を可能にした空気調和機において、情報を送受信する通信回路を制御するための空気調和機の制御装置に関するものである。
従来より、事務所ビルなどにおいて各フロアに1乃至複数台設けた室内機とビル屋上などに1乃至複数台設けた室外機とを集中制御するような場合のために、これらの間で通信を行うことによって運転制御をする方法が提案されており、例えば、特許文献1に記載の空気調和機の制御装置があった。
図11は、特許文献1に記載された空気調和機の制御装置である。この図11において、商用電源3は、室外機1と室内機2b、2c、2dに、電源配線A、Cによって順次並列に接続されている。また、配線Bは、室内機と室外機間のシリアル通信の信号線であり、電源配線Cを共通線として利用することにより、通信のための電流ループがつくられるように構成されている。なお、各配線A、B、Cは室外機1から室内機2bへ、室内機2bから室内機2cへ、室内機2cから室内機2dへ渡り配線されており、室外機には、各室内機に対応した複数の送信受信回路を設ける必要のない構成となっている。
室外機1は、商用電源降圧用変圧器12、通信給電用定電圧源9、通信給電用定電流源10を備え、制御装置4aにより制御される送信用フォトカプラ5aと受信用フォトカプラ6aの並列回路を信号線Bと電源配線Cの間に接続し、また、商用電源印加表示用LED13aと電流制限用抵抗14aの直列回路を電源配線A、C間に接続して構成されている。
前記室内機2bには、各配線A1、B1、C1が誤配線のとき制御装置4bにより開放される回路保護用の接点11bを信号線B1上に設け、また、室外機1と同様に制御装置4bにより制御される送信用フォトカプラ5bと受信用フォトカプラ6bの並列回路を、信号線B1と電源配線C1の間に接続し、商用電源印加状態表示用LED13bと電流制限用抵抗14bの直列回路を電源配線A1、C1間に接続して構成される。室内機2c、2dについても、室内機2bと同様の構成である。
次に、このような構成における通信方法を説明する。各室内機2b、2c、2dの各配線A1、B1、C1、A2、B2、C2、A3、B3、C3が正しいかどうかが各制御装置4b、4c、4dにより判断され、正しいときは回路保護用の接点11b、11c、11dが閉じている。
先ず、室外機1から各室内機2b、2c、2dへ送信していない場合は、室外機1の送信用フォトカプラ5aと受信端末となる各室内機の送信用フォトカプラ5b、5c、5dをオフにして受信に備えていることがシリアル通信を実現する条件となる。この状態では、室外機1自身及び各室内機2の受信用フォトカプラ6a、6b、6c、6dと室外機1の定電流源10と信号線B、電源線Cとの間に電流ループが構成され、室外機1自身及び各室内機2の受信用フォトカプラ6a、6b、6c、6dは、すべてオンとなっている。
ここで、室外機1の送信用フォトカプラ5aの受光素子を制御装置4aからの信号でオンにすると、定電流源10と配線Cとの間が室外機1の送信用フォトカプラ5aの受光素子によって短絡され、電流はすべて送信端末である室外機1の送信用フォトカプラ5aを流れるため、室外機1自身及び各室内機2の受信用フォトカプラ6a、6b、6c、6dには電流は流れずオフとなる。室外機1の送信用フォトカプラ5aを制御装置4aからの信号でオン・オフを繰り返すことで、受信用フォトカプラ6a、6b、6c、6dもオンとオフを繰り返すことでパルス状の信号を生成して室外機1と室内機2の間で通信を行う。また、室内機からの送信は、室内機の送信フォトカプラをオン・オフすることにより同様に行なう。
特開平08−35715号公報
図12に示すのは、上記特許文献1に記載の空気調和機の制御装置において、全ての送信用フォトカプラ5a、5b、…をオフにした状態での受信用フォトカプラ6a、6b、…に流れる電流量を表した模式図であり、(a)は室外機1と室内機2を1:1で接続した場合、(b)は室外機1と室内機を1:10で接続した場合を表している。この図12からも分かるように、定電流源10からの出力電流は常に一定値(図の例では100mA)であるため、図12(a)のように、接続された室内機が1台の場合には、その室内機の受信用フォトカプラ6bに流れる電流量は、略定電流源の出力電流そのまま(100mA)となる。しかし、図12(b)のように、接続された室内機が10台の場合には、10台の室内機は並列接続となるため、各室内機の受信用フォトカプラ6b、…に流れる電流量は、定電流源の出力電流の1/10の値(10mA)となる。このように、接続する室内機の数によって受信用フォトカプラに流れる電流量が変化するが、変化した電流値でも受信用フォトカプラをオンさせなければならない。そのため、受信用フォトカプラに流れる電流がダイナミックに変動しても、オン動作させる回路を設計する必要があるが、この動作範囲を広く設定するのは非常に困難であるという問題があった。大規模なビルに用いる場合には接続台数も多くなるため、この様な傾向はますます大きくなる。
次に、図13は、定電流源10を用いている場合の室外機の出力電圧Vと出力電流Iとの電流−電圧特性を示している。すなわち、定電流源10を用いている場合、図12(a)のように室内機が1台の場合であっても、図12(b)のように室内機が複数台の場合であっても、電流値は一定値Iで固定された状態となる。さらに詳しくは、例えば、図12(a)のように室内機が1台の場合には、電圧値Vは、図13の(a)点で示すように最も高い値となるが、図12(b)のように室内機が10台の場合には、図示しない回路中の無視できない抵抗により、電圧値Vは、図13の(b)点で示すように低い値に下がってしまうことになる。
ここで、室外機1と室内機2…の間での通信は、受信用フォトカプラ6a、6b、6c、点のオンとオフを繰り返すことでパルス状の信号を生成して行うことは上述した通りだが、そのときのパルスの波高値は、図13に示す電圧値に比例する。つまり、接続された室内機が1台の場合には、図13の(a)点の電圧値を「Hレベル」とし、図13の(c)点の電圧値を「Lレベル」とする通信を行うが、室内機の接続台数を増やせば増やすほど、図13の(b)点の電圧値が図13の(c)点の電圧値に近づき、通信において「Hレベル」として用いる電圧値は小さくなり、その結果、ノイズマージンが低下してしまい、外来ノイズに弱いという問題があった。
本発明は、上記問題点に鑑みなされたもので、室内機の接続台数の変化、外来ノイズ、誤接続等の通信の安定性を害する要因が発生しても、通信に用いる信号レベルを安定させることができ、かつ、消費電力を抑えることのできる空気調和機の制御装置を提供することを目的とするものである。
本発明の請求項は、通信ライン、通信・電源共用ライン、電源ラインの3つのラインで接続された少なくとも1台の室外機及び少なくとも1台の室内機を具備し、これらの室外機及び室内機の通信ラインと通信・電源共用ラインとの間にそれぞれ送信回路及び受信回路を有し、また、室外機又は室内機のうち少なくとも何れか1台の通信ラインと通信・電源共用ラインとの間に通信用電源を有するものであり、これらの室外機及び室内機の間で互いに通信を行って諸動作を制御する空気調和機の制御装置において、前記通信用電源を有する室外機又は室内機は、通信用電源の後段の通信ライン上に、通信ラインを流れる電流の上限を制限するための電流制限回路を設け、前記室外機又は室内機における送信回路は、電流制限回路に接続され、送信機能を有すると共に前記電流制限回路の電流制限特性を切換えるためのスイッチを兼ねた電流制限特性切換え手段であることを特徴とする空気調和機の制御装置である。
本発明の請求項は、通信ライン、通信・電源共用ライン、電源ラインの3つのラインで接続された少なくとも1台の室外機及び少なくとも1台の室内機を具備し、これらの室外機及び室内機の通信ラインと通信・電源共用ラインとの間にそれぞれ送信回路及び受信回路を有し、また、室外機又は室内機のうち少なくとも何れか1台の通信ラインと通信・電源共用ラインとの間に通信用電源を有するものであり、これらの室外機及び室内機の間で互いに通信を行って諸動作を制御する空気調和機の制御装置において、前記通信用電源を有する室外機又は室内機は、通信用電源の後段の通信ライン上に、通信ラインを流れる電流の上限を制限するための電流制限回路を設け、この電流制限回路の前段又は後段に通信用電源としての印加電圧の上限を制限するための電圧制限回路を設け、前記室外機又は室内機における送信回路は、電圧制限回路に接続され、送信機能を有すると共に前記電圧制限回路の電圧制限特性を切換えるためのスイッチを兼ねた電圧制限特性切換え手段であることを特徴とする空気調和機の制御装置である。
本発明の請求項は、電流制限回路の出力側における通信ラインと通信・電源共用ラインとの間に、前記電流制限回路に電流制限が掛かった場合にオンすることで通信ラインと通信・電源共用ラインとの間のインピーダンスを低下させるためのインピーダンス低下用スイッチ素子を設けたことを特徴とする請求項1又は2記載の空気調和機の制御装置である。
本発明の請求項は、電圧制限回路の出力側における通信ラインと通信・電源共用ラインとの間に、前記電圧制限回路に電圧制限が掛かった場合にオンすることで通信ラインと通信・電源共用ラインとの間のインピーダンスを低下させるためのインピーダンス低下用スイッチ素子を設けたことを特徴とする請求項記載の空気調和機の制御装置である。
本発明の請求項は、室外機及び室内機に設けたそれぞれの受信回路と通信ラインとの間に、定電流素子を設けたことを特徴とする請求項1又は2記載の空気調和機の制御装置である。
請求項1記載の発明によれば、通信用電源を有する室外機又は室内機は、通信用電源の後段の通信ライン上に、通信ラインを流れる電流の上限を制限するための電流制限回路を設け、前記室外機又は室内機における送信回路は、電流制限回路に接続され、送信機能を有すると共に前記電流制限回路の電流制限特性を切換えるためのスイッチを兼ねた電流制限特性切換え手段としたので、AC電源電圧がダイナミック変動したり、商用電源電圧の異なる地域や仕向け地でも部品使用を満足した状態で通信可能となるとともに、電流制限回路の電流制限特性を変化させて流れる電流量を減少させることで、回路全体としての消費電力を抑えることができる。
請求項記載の発明によれば、通信用電源を有する室外機又は室内機は、通信用電源の後段の通信ライン上に、通信ラインを流れる電流の上限を制限するための電流制限回路を設け、この電流制限回路の前段又は後段に通信用電源としての印加電圧の上限を制限するための電圧制限回路を設け、前記室外機又は室内機における送信回路は、電圧制限回路に接続され、送信機能を有すると共に前記電圧制限回路の電圧制限特性を切換えるためのスイッチを兼ねた電圧制限特性切換え手段としたので、電圧制限回路は、電流制限回路の前段に挿入し、この電圧制限回路に電圧制限特性切換え手段を接続することで、この電圧制限特性切換え手段のオン時に後段の電流制限回路を作動させずに保護することができる。
請求項記載の発明によれば、電流制限回路の出力側における通信ラインと通信・電源共用ラインとの間(又は通信に用いるラインの間)に、前記電流制限回路に電流制限が掛かった場合にオンすることで通信ラインと通信・電源共用ラインとの間(又は通信に用いるラインの間)のインピーダンスを低下させるためのインピーダンス低下用スイッチ素子を設けたので、インピーダンスを低減できる回路を実現でき、通信ラインが持つ浮遊容量によって誘起される電圧を抑え、結果、高速通信、長距離通信を実現できる。
請求項記載の発明によれば、電圧制限回路の出力側における通信ラインと通信・電源共用ラインとの間に、前記電圧制限回路に電圧制限が掛かった場合にオンすることで通信ラインと通信・電源共用ラインとの間のインピーダンスを低下させるためのインピーダンス低下用スイッチ素子を設けたので、インピーダンスを低減できる回路を実現でき、通信ラインが持つ浮遊容量によって誘起される電圧を抑え、結果、高速通信、長距離通信を実現できる。
請求項記載の発明によれば、室外機及び室内機に設けたそれぞれの受信回路と通信ラインとの間に、定電流素子を設けたので、ノイズなどの外乱によって信号レベルが変動することがなく、受信能力が安定し、かつ、高速通信を実現することができる。また、AC電源の変動が起こったとしても、安定した受信能力を保証できる。
本発明による空気調和機の制御装置は、通信ライン、通信・電源共用ライン、電源ラインの3つのラインで接続された少なくとも1台の室外機及び少なくとも1台の室内機を具備し、これらの室外機及び室内機の通信ラインと通信・電源共用ラインとの間にそれぞれ送信回路及び受信回路を有し、また、室外機又は室内機のうち少なくとも何れか1台の通信ラインと通信・電源共用ラインとの間に通信用電源を有するものであり、これらの室外機及び室内機の間で互いに通信を行って諸動作を制御する空気調和機の制御装置において、前記通信用電源を有する室外機又は室内機は、通信用電源の後段の通信ライン上に、通信ラインを流れる電流の上限を制限するための電流制限回路を設けたことを特徴とするものであり、以下、その構成及び作用について図面を用いて説明する。
本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1は、1台の室外機15と複数台の室内機16a、室内機16b、…の接続関係を示しており、室内機16側は、リモコン装置17等であってもよく、要するに、これらの機器における通信回路部分が順次接続されていることを表した回路図である。この図1において、室外機15と室内機16aは、3線で接続されており、室外機15の端子aと室内機16aの端子A1とは通信ライン18で接続され、室外機15の端子bと室内機16aの端子B1とは通信・電源共用ライン19で接続され、室外機15の端子cと室内機16aの端子C1とは電源ライン20で接続されている。
また、他の室内機16b、…やリモコン装置17についても、室外機15と室内機16aとの接続関係に対して並列接続となるように、通信ライン18、通信・電源共用ライン19及び電源ライン20の3線で順次接続されている。
先ず、前記室外機15の構成を図1に基づいて説明する。
前記室外機15の端子dと端子eの間には商用電源21が接続されており、端子dから端子bまでのライン及び端子bから後段に接続されるラインが通信・電源共用ライン19となり、端子eから端子cまでのライン及び端子cの後段に接続されるラインが電源ライン20となる。この通信・電源共用ライン19と電源ライン20との間には降圧用トランス22が接続されており、この降圧用トランス22で降圧された電圧は、整流平滑回路23で整流平滑化された後、室外機15を制御するための制御装置24に入力される。より具体的には、図2に示すように、通信・電源共用ライン19と電源ライン20との間には、制御装置24によって制御される室外機負荷63が接続される。
また、通信・電源共用ライン19と電源ライン20との間には、通信用電源としての降圧用トランス25が接続されており、この降圧用トランス25で降圧された電圧は、整流平滑回路26で整流平滑化された後、一方端は通信・電源共用ライン19に接続され、他方端は後述する電流制限回路27と誤接続保護回路28とを介して端子aに接続されている。この整流平滑回路26の他方端から端子aまでのライン及び端子aの後段に接続されるラインが通信ライン18となる。
通信ライン18と通信・電源共用ライン19との間には、室外機15の受信に関する構成として、定電流素子30、受信用フォトカプラ31及びツェナーダイオード32が、図1及び図2に示すように順次直列的に接続されており、前記電流制限回路27と通信・電源共用ラインとの間には、室外機15の送信に関する構成として、フォトカプラからなる電流制限特性切換えスイッチ29が接続されている。このフォトカプラからなる電流制限特性切換えスイッチ29へのオン・オフ制御信号は、制御装置24から送られ、また、受信用フォトカプラ31の受信信号は、制御装置24に送られる。ここで、定電流素子30としては、定電流ダイオード等の素子又はトランジスタを使用した定電流回路等を採用することができる。
また、通信ライン18と通信・電源共用ライン19との間には、後段のインピーダンスを低下させる構成として、電流制限抵抗34とインピーダンス低下用トランジスタ35が図1及び図2のように接続され、このインピーダンス低下用トランジスタ35のベースと整流平滑回路26の他方端との間には、電圧検出用トランジスタ33のコレクタとエミッタが接続され、この電圧検出用トランジスタ33のベースは、通信ライン上の電流制限回路27の後段に接続されている。なお、具体的回路では、図2に示すように、電圧検出用トランジスタ33のベースとエミッタとの間には、ツェナーダイオード59、抵抗60及び61が接続されている。
前記電流制限回路27の構成を図3に基づいて説明する。電流制限回路27は、主に2つのトランジスタで構成されており、その接続関係を説明する。通信ライン18上において、前記整流平滑回路26の他方端側には、電流検知用抵抗53が接続され、この電流検知用抵抗53側にエミッタ、前記誤接続保護回路28側にコレクタとなるように電流制限用トランジスタ54が接続されている。Vbe調整用トランジスタ55は、電流制限用トランジスタ54のベースとエミッタ間の電圧を調整するためのもので、このVbe調整用トランジスタ55のエミッタとベースが前記電流検知用抵抗53の両端に接続され、コレクタが電流制限用トランジスタ54のベースに接続されている。また、Vbe調整用トランジスタ55のベースは、ベース抵抗56を介して電流制限用トランジスタ54のコレクタに接続されるとともに、抵抗58を介して電流制限特性切換えスイッチ29のコレクタに接続されている。電流制限用トランジスタ54のベースは、ベース抵抗57を介して通信・電源共用ライン19に接続されている。さらに、電流制限特性切換えスイッチ29は、通信・電源共用ライン19に接続されており、この電流制限特性切換えスイッチ29は、室外機15の送信用フォトカプラとしての機能と、電流制限回路27の電流制限特性を切換える機能とを有する。
前記誤接続保護回路28は、ヒューズと2つのダイオードとバリスタとからなる構成であり、その接続関係を説明する。通信ラインの端子aにヒューズ36の一方側が接続され、このヒューズ36の他方側と通信・電源共用ライン19との間にダイオード38とバリスタ39の並列回路が接続されている。また、前記電流制限回路27とヒューズ36との間には、ダイオード37が接続されている。
次に、前記室内機16aの構成を図1に基づいて説明する。
室内機16aの通信・電源共用ライン19と電源ライン20との間には、室内機16aの負荷部分である室内機負荷40が接続されている。室内機16aの通信・電源共用ライン19と電源ライン20との間には、降圧用トランス41が接続されており、この降圧用トランス41で降圧された電圧は、整流平滑回路42で整流平滑化された後、室外機16aを制御するための制御装置43に入力される。より具体的には、図2に示すように、通信・電源共用ライン19と電源ライン20との間には、制御装置43によって制御される室内機負荷40が接続される。
室内機16aには、通信ライン18と通信・電源共用ライン19との間に、室外機16aからの信号を受信する構成として、定電流素子48、受信用フォトカプラ49a及びツェナーダイオード50の直列回路が、図1に示すように接続されており、同様に、通信ライン18と通信・電源共用ライン19との間には、室外機16aへ送信する構成として、電流制限抵抗51と送信用フォトカプラ52aの直列回路が図1に示すように接続されている。この送信用フォトカプラ52aへのオン・オフ制御信号は、制御装置43から送られ、また、受信用フォトカプラ49aの受信信号は、制御装置43に送られる。ここで、定電流素子48は、定電流ダイオード等の素子又はトランジスタを使用した定電流回路等を採用することができる。また、室内機16aの通信ライン18と通信・電源共用ライン19との間の端子A1と端子B1に最も近い側には、誤接続保護回路44が接続されている。
前記誤接続保護回路44は、ヒューズとダイオードとバリスタとからなる構成であり、その接続関係を説明する。通信ライン18の端子A1にヒューズ45の一方側が接続され、このヒューズ45の他方側と通信・電源共用ライン19との間にダイオード46とバリスタ47の並列回路が接続されている。
前記室内機16b、…は、室内機16aと同様の構成であり、受信用フォトカプラ49b、…及び送信用フォトカプラ52b、…を通信ライン18と通信・電源共用ライン19との間に設けている。リモコン装置17は、室内機16aとは負荷の構成が異なるが、受信用フォトカプラ49c及び送信用フォトカプラ52cを通信ライン18と通信・電源共用ライン19との間に設けている点を含めた通信回路については、室内機16aと略同様の構成である。また、室内機16a、室内機16b、…は、通信回路部分が同様の構成のものを並列接続できるものであれば、負荷部分の構成が例示したもの以外であっても、複数の室内機を同様の構成で接続可能である。さらに、室外機15についても、通信回路部分が同様の構成のものを並列接続できるものであれば、1台に限られず、かつ、負荷部分の構成が例示したもの以外であっても、また、電源ライン20を接続しない状態としておけば商用電源21を共通としない室外機についても複数台接続可能である。
このような構成における作用を説明する。
上記のように接続された室外機15、複数の室内機16a、16b、…及びリモコン装置17の間で通信によって運転制御を行う場合、主に一対の信号線に複数のデータを時系列に並べて直列に伝送するシリアル伝送方式が採用されている。伝送方式の詳細については説明を省略するが、その場合に使用されるデータ列としてのパルス波を図2の回路によって生成する際の作用を図面に基づいて用いて説明する。
室外機15、室内機16a、16b、…、リモコン装置17の相互間で通信を行うための待機状態では、室外機15の電流制限特性切換えスイッチ29、室内機16a、16b、…の送信用フォトカプラ52a、52b、…及びリモコン装置17の送信用フォトカプラ52cの全てをオフにしておく。この状態では、室外機15の受信用フォトカプラ31、室内機16a、16b、…の受信用フォトカプラ52a、52b、…及びリモコン装置17の受信用フォトカプラ52cは、室外機16の整流平滑回路26の出力側に接続された通信ライン18と通信・電源共用ライン19との間に並列に接続されていて、各受信用フォトカプラ31、49a、49b、…、49cがそれぞれ整流平滑回路26との間で電流ループを形成するため、これら全ての受信用フォトカプラはオン状態(H)となる。
このときの電流−電圧特性は、図4に示すように、各受信用フォトカプラ31、49a、49b、…、49cに掛かる電圧は、並列接続であるため一定値となる。ここで、個々の受信用フォトカプラに流れる電流値は、室内機の接続数に影響を受けることはないが、装置全体としての電流量は室内機の接続数によって異なり、室内機の接続数が少ない場合には図4の(a)点のように電流量は少なくなり、室内機の接続数が多い場合には図4の(b)点のように電流量は多くなる。
ここで通信のため、室内機16aからの指令により送信用フォトカプラ52aをオンにすると、通信ライン18と通信・電源共用ライン19との間が短絡されることでこれらのライン間に電位差が略なくなることとなり、電流は全て室内機16aの送信用フォトカプラ52aを流れ、電流制限特性切換えスイッチ29と残りの送信用フォトカプラがオフしていても、前記全ての受信用フォトカプラは、オフ状態(L)となる(図4の(d)点のように略電圧値0となる)。
このように、何れかの送信用フォトカプラをオンさせると全ての受信用フォトカプラはオフ状態(L)となり、その送信用フォトカプラをオフさせると全ての受信用フォトカプラは再びオン状態(H)となり、これを短時間のうち繰り返すと、各受信用フォトカプラには図4に示す電流−電圧特性の(b)−(d)間の電圧値を持つパルス波が発生する。通信内容は、制御装置からの指令に基づく前記パルス波の組み合わせによる。
上記のような通信を行う際の前記電流制限回路27の作用を図3に基づいて説明する。
先ず、商用電源21が室外機15に接続されると、室外機15の整流平滑回路26に電圧が発生して通信ライン18に電流が流れようとする。これを電流検知用抵抗53で検出すると、Vbe調整用トランジスタ55のコレクタ電流が流れ、電流制限用トランジスタ54のベースに電位が発生して、電流制限用トランジスタ54もコレクタ電流が流れる。その結果、通信ライン18に電流が流れることになる。
ここで、通信を行うために何れかの送信用フォトカプラがオンすると、上述のように通信ライン18と通信・電源共用ライン19との間が短絡されることになるため、非常に大きな電流が通信ライン及びオン状態の送信用フォトカプラを流れようとする。これを放置すると、素子の故障を起こしかねないので、電流制限回路27によって電流値を制限する。すなわち、通信ライン18上の電流制限回路27に非常に大きな電流が流れようとすると、電流検知用抵抗53の両端に掛かる電圧値が大きくなることで、Vbe調整用トランジスタ55に流れる電流量が急増する。すると、電流制限用トランジスタ54のコレクタ電流は継続して流れるが、電流を流さない方向に働くため、電流値がある一定値(図4の縦実線で示す電流値)以上にならないように制限することができる。
また、室外機15から送信する場合には、電流制限特性切換えスイッチ29をオンさせるが、この場合には、電流制限回路27における電流制限特性を直接変更することで非常に大きな電流が流れることを防いでいる。すなわち、図3において、電流制限特性切換えスイッチ29をオンさせると、ほとんどの電流は電流制限特性切換えスイッチ29を流れることとなり、電流制限用トランジスタ54を流れる電流は激減する。この状態を図4に示す電流−電圧特性で説明すると、電流制限特性切換えスイッチ29がオンする以前の電流制限回路27の電流制限の上限が図4の縦実線で示す電流値だったとすると、電流制限特性切換えスイッチ29がオンすると同時に、電流制限回路27の電流制限の上限が、図4の縦実線で示した値から縦の破線で示した値まで急激に減少することとなる。この結果、電流制限用トランジスタ54には、図4の破線で示した電流値以上の電流を流すことができず、全ての受信用フォトカプラに流れる電流値は、これらの受信用フォトカプラのオン状態を維持するには足りず、全ての受信用フォトカプラはオフ状態となり、他の送信用フォトカプラをオンさせた場合と同様に通信を行うことができる。このように、電流制限回路27の電流制限特性を変化させて流れる電流量を減少させることで、回路全体としての省エネルギ効果を得ることができる。
次に、前記室外機15の定電流素子30と室内機16の定電流素子48の作用について説明する。
図2に示した回路については上述した通り、各受信用フォトカプラが通信ライン18と通信・電源共用ライン19との間に並列に接続されているため、基本的には定電流素子30又は定電流素子48の替わりに電流制限抵抗を接続した状態であっても、略一定の電流値を維持する。しかし、この様な状態で商用電源21の電圧値が変動すると、通信に用いる電源出力も変動することとなり、電流制限抵抗を接続した受信用フォトカプラの順電流は変動するため、受信能力が変動してしまう。また、フォトカプラの場合、順電流が減少すると波形立下がりの遅延が大きくなるという問題も生じてしまう。さらに、外来ノイズによって信号レベルが変動してしまう虞もある。
そこで、各受信用フォトカプラが通信ライン18と通信・電源共用ライン19との間に接続されている部分の通信ライン18側に、前記定電流素子30又は定電流素子48として、定電流ダイオード等の素子又はトランジスタを使用した定電流回路等を接続する。このことにより、上記のような要因によって信号レベルが変動しても、各受信用フォトカプラ31,49、…に流れる順電流は安定して一定値となるため、受信能力が安定し、かつ、高速通信可能な通信回路を実現することができる。
前記インピーダンス低下用トランジスタ35の作用について説明する。
前記電流制限回路27を設けることで電流値の上限を設定する作用については説明した。しかし、各送信用フォトカプラがオンした場合のように、電流制限回路27の電流制限用トランジスタ54を流れる電流に制限が掛かる場合には、後段の回路部分が開ループ状態となることでインピーダンスが増大してしまう。その結果、通信ラインが持つ浮遊容量によって誘起される電圧が発生し、この電圧は高速通信、長距離通信の妨げとなってしまうという問題があった。この問題を改善するために、電圧検出用トランジスタ33を設けて、電流制限回路27の両端の電圧を検出し、検出した場合にはインピーダンス低下用トランジスタ35をオンさせることによって閉ループ回路を形成するようにしている。
先ず、電流制限回路27に制限が掛かっていない場合には、回路は図5(a)のような閉ループ回路を形成した状態となっている。ここで、電流制限回路27の電流制限用トランジスタ54を流れる電流に制限が掛かると、電流制限回路27の両端に電位差が発生し、これを電圧検出用トランジスタ33とそのエミッタ・ベース間に挿入したツェナーダイオード59、抵抗60、61からなる定電圧回路を用いて検出し、電圧検出用トランジスタ33はオンとなる。この電圧検出用トランジスタ33がオンすると、インピーダンス低下用トランジスタ35もオンすることとなり、その結果、図5(b)又は(c)に示すような閉ループ回路が形成される。この閉ループ回路を形成することにより、インピーダンスの増大を抑えた回路を実現でき、通信ラインが持つ浮遊容量によって誘起される電圧を抑え、その結果、高速通信、長距離通信を実現できる。
次に、誤接続保護回路28及び誤接続保護回路44の作用について説明する。
先ず、誤接続保護回路28及び誤接続保護回路44の基本動作を図6及び図7に基づいて説明する。図7に示すものは、図1及び図2に示した室外機15を外部端子部分のみを用いて簡単に表現したもので、この図7(a)に示すように、室外機15の端子a−端子b間に商用電源21を誤って接続してしまった場合を例に基本動作を説明する。
(1)商用電源21の位相が0°〜180°のとき(図6(a)の状態)
室外機15において、商用電源21が端子a−b間に印加されると、図6(a)に示すように、印加した瞬間はバリスタ間電圧は0Vであるが、商用電源21から電流が流れるにつれてバリスタ間電圧は上昇する。商用電源21の電圧が、選定したバリスタ電圧以上に達すると(図6(a)中のX点)、バリスタ39はバリスタ間電圧を一定に保ち(図6(a)の破線で示す)、バリスタ間に電流を流す働きをする。そのバリスタ電流によりヒューズ36を溶断し、周辺回路を保護する働きをする。このヒューズ36が溶断するまでの間、電流制限回路27等の室外機15の各回路は、ダイオード37が逆流を防止することで保護される。
(2)商用電源21の位相が180°〜360°のとき(図6(b)の状態)
室外機15において、商用電源21が端子a−b間に印加されると、図6(b)に示すように、印加した瞬間はバリスタ間電圧は0Vであるが、商用電源21から電流が流れる。前記商用電源21の位相が0°〜180°のときには、バリスタ39はバリスタ間電圧を一定に保つように働いたが、初期位相が180°〜360°のときには、バリスタ間電圧が上昇する前に、ダイオード38を通じて電流が流れてヒューズ36を溶断するので、周辺回路は保護される。
上記図7(a)は室外機15の端子a−b間に商用電源21を印加した場合について説明したが、室内機16aの端子A1−B1間に商用電源21を印加した場合についても同様であり、この場合には、図1及び図2のように定電流素子48を設けることで、ヒューズ45が溶断するまでの間、周辺回路を保護する。
上述した図7(a)は基本動作の説明であるが、図7(b)〜(d)に示す場合を用いて、具体的な接続例における室外機15の誤接続保護回路28と室内機16の誤接続保護回路44の作用を説明する。以下に説明する図7(b)〜(d)に示す接続例は、商用電源21は室外機15の正しい接続位置である端子d−e間に接続されているが、室外機15と室内機16aの間の接続関係が誤っている場合を表したものである。
(3)図7(b)に示す接続例の場合
図7(b)に示す接続例は、室外機15と室内機16aとの間を、端子aと端子A1、端子bと端子C1、端子cと端子B1というように、通信ライン18は正しいが、通信・電源共用ライン19と電源ライン20を誤まって接続してしまっている場合であり、この場合の電流の流れを簡単に説明する。
商用電源21の位相が0°〜180°のときは、商用電源21→端子d→ダイオード38→ヒューズ36→端子a→端子A1→ヒューズ45→バリスタ47→端子B1→端子c→端子e→商用電源21となり、ヒューズ36又はヒューズ45が溶断することで周辺回路を保護する。
商用電源21の位相が180°〜360°のときは、商用電源21→端子e→端子c→端子B1→ダイオード46→ヒューズ45→端子A1→端子a→ヒューズ36→バリスタ39→端子d→商用電源21となり、ヒューズ36又はヒューズ45が溶断することで周辺回路を保護する。
(4)図7(c)に示す接続例の場合
図7(c)に示す接続例は、室外機15と室内機16aとの間を、端子aと端子C1、端子bと端子B1、端子cと端子A1というように、通信・電源共用ライン19は正しいが、通信ライン18と電源ライン20を誤まって接続してしまっている場合であり、この場合の電流の流れを簡単に説明する。
商用電源21の位相が0°〜180°のときは、商用電源21→端子d→端子b→端子B1→ダイオード46→ヒューズ45→端子A1→端子c→端子e→商用電源21となり、ヒューズ45が溶断することで周辺回路を保護する。
商用電源21の位相が180°〜360°のときは、商用電源21→端子e→端子c→端子A1→ヒューズ45→バリスタ47→端子B1→端子b→端子d→商用電源21となり、ヒューズ45が溶断することで周辺回路を保護する。
(5)図7(d)に示す接続例の場合
図7(d)に示す接続例は、室外機15と室内機16aとの間を、端子aと端子B1、端子bと端子A1、端子cと端子C1というように、電源ライン20は正しいが、通信ライン18と通信・電源共用ライン19を誤まって接続してしまっている場合である。この場合の通信回路部分の電流の流れは、整流平滑回路26→電流制限回路27→ダイオード37→ヒューズ36→端子a→端子B1→ダイオード46→ヒューズ45→端子A1→端子b→整流平滑回路26となり、短絡状態となるため、電流制限回路27が働いて通信信号は常にLレベルとなる。この結果、各受信用フォトカプラがLレベルしか検出しないことから通信異常であることを判別することができる。
図7に示した接続例は多数ある接続パターンのうちの極一例であるが、他の接続例においても、周辺回路に悪影響が出るような接続の場合にはヒューズ36又はヒューズ45を溶断して保護するか、ヒューズ36又はヒューズ45は溶断しないが通信状態などから異常を判別できるようになっており、装置全体の破損という最悪の状態は回避できるようになっている。
前記実施例では、通信ライン18、通信・電源共用ライン19、電源ライン20の3つのラインで接続された室外機15と室内機16a、16b、…、リモコン17からなる空気調和機の制御装置について説明したが、本発明は3つのラインで接続した場合に限られるものではなく、通信ラインとして独立した2本のライン(これらを通信に用いるラインとする)を用い、電源ラインとして独立した2本のライン(これらを電源の供給に用いるラインとする)を用いるようにしたものであっても、同様の作用効果を奏するものであることは言うまでもない。
実施例1で示した図2の回路例では、AC電源電圧が大きく変動した場合に若干の問題が発生することがある。これを解決したのが図8に示した実施例2である。
すなわち、図2において、通信用電源が降圧トランス25、ダイオードブリッジによる整流平滑回路26、平滑コンデンサの安価な構成の場合、AC電源電圧が大きく変動したとき、出力電圧が同様に大きく変動してしまう。特に、AC電源電圧が大きく上昇した場合には、通信用電源の出力電圧が上昇し、その後段の部品耐圧を超えて回路素子に損傷を与えてしまう可能性がある。
そこで、本発明の実施例2では、電流制限回路27の前段に電圧制限回路65を挿入したものである。この電圧制限回路65は、出力電圧がある一定電圧以上にならないようにするためのもので、具体的には、図9(a)に示すように、通信ライン18にコレクタとエミッタが接続されるように挿入したトランジスタ66と、このトランジスタ66のベースと通信・電源共用ライン19との間に挿入したツェナーダイオード67と、前記トランジスタ66のコレクタ・ベース間に挿入した抵抗68からなる定電圧回路を用いている。また、前記抵抗68の他端と通信・電源共用ライン19との間に、電圧制限特性切換えスイッチとして作用するフォトカプラ29が接続されている。
このような構成において、室外機15がHレベル送信時(トランジスタ29がオフし、受信用フォトカプラ31等がオンしている時)は、電圧制限回路65の出力電圧が所定の信号電圧を保持し、電圧検出用トランジスタ33はオンとなり、インピーダンス低下用トランジスタ35のベース電流を遮断することにより、このトランジスタ35はオフする。
室外機15がLレベル送信時(トランジスタ29がオンし、受信用フォトカプラ31等がオフしている時)は、電圧制限回路65の出力電圧が0Vとなり、電圧検出用トランジスタ33はオフとなり、インピーダンス低下用トランジスタ35のベース電流が流れ、このトランジスタ35はオンする。
このように、電圧制限回路65を挿入することで、AC電源電圧がダイナミック変動したり、商用電源電圧の異なる地域や仕向け地でも部品使用を満足した状態で通信可能となる。
また、電圧制限回路65を挿入することで次のような作用効果を有する。すなわち、室外機15がLレベル送信時(トランジスタ29がオンし、受信用フォトカプラ31等がオフしている時)において、通信ライン18と通信・電源共用ライン19との間のインピーダンスを低下させるため、インピーダンス低下用トランジスタ35が設けられているが、この素子35を駆動するために、図2に示した実施例1では、ツェナーダイオード59と2個の抵抗60、61からなる低電圧回路を挿入し、ライン間の電圧差を検出して素子35を駆動している。しかし、図8に示した実施例2では、電圧制限回路65を挿入したことにより、この電圧制限回路65の入出力間の電圧により素子35を駆動するようにして、図2に示した実施例1におけるツェナーダイオード59と2個の抵抗60、61からなる低電圧回路を省略して低コスト化を図っている。
図9(a)に示した電圧制限回路65は、トランジスタ66と、ツェナーダイオード67と、抵抗68とで構成したが、この場合、通信用電源部の出力電圧仕様は、AC電源電圧がどんなに低くてもツェナー電圧よりも高い仕様にする必要がある。ところが、このような場合、AC電源電圧が異常に高い場合、それに伴い通信用電源部の出力電圧も非常に高くなり、トランジスタ66のコレクタ損失が大きくなってしまう。
そこで、図9(b)に示すように、抵抗68に替えて定電流回路、例えば定電流ダイオード69を使用することができ、このような構成とすることで、通信用電源部の出力電圧がツェナー電圧より低くなっても、定電流回路69により強制的にトランジスタ66のベース電流を流すことができるため、電圧制限回路を実現でき、トランジスタ66として高いワット数の高価なものを用いる必要がなくなる、という作用効果を有する。
前記図8に示した実施例2では、電流制限回路27の前段に電圧制限回路65を挿入し、この電圧制限回路65に、電圧制限特性切換えスイッチとして作用するフォトカプラ29を接続した。そのため、このフォトカプラ29のオン時に後段の電流制限回路27を作動させずに保護することができる。
しかし、これに限られるものではなく、電流制限特性切換えスイッチとして作用するフォトカプラ29は、図10に示すように、電流制限回路27に接続しても良い。ただし、この場合には、フォトカプラ29のオン・オフに拘わらず、前段の電圧制限回路65が作動する。
また、前記図8に示した実施例2では、前段に電圧制限回路65を設け、後段に電流制限回路27を設けたが、逆に、前段に電流制限回路27を設け、後段に電圧制限回路65を設けてもよい。
本発明による空気調和機の制御装置の実施例1を示した電気回路図である。 図1に示した実施例1のより具体的な電気回路図である。 図1及び図2の実施例1における室外機15内の電流制限回路27の構成を示した電気回路図である。 電流制限回路27の出力側の電流−電圧特性を表した特性図である。 インピーダンス低下用トランジスタ35が機能した場合に形成される閉ループ回路を説明するための模式図である。 誤接続保護回路28又は44におけるバリスタ39又は47にかかる電圧を表したもので、(a)は商用電源21の位相が0°〜180°のとき、(b)は商用電源21の位相が180°〜360°のときを表している。 室外機15と室外機16aの誤接続の例を説明するための模式図である。 本発明による空気調和機の制御装置の実施例2を示した電気回路図である。 (a)は、それぞれ図8の実施例2における電圧制限回路65の具体的回路例を示した電気回路図、(b)は、電圧制限回路65の異なる実施例3の具体的回路例を示した電気回路図である。 本発明の実施例4を示した電気回路図である。 従来技術としての空気調和機の制御装置の構成を示した電気回路図である。 図11に示す従来回路において、室内機2の接続台数と各室内機2に流れる電流量の関係を説明するための模式図であり、(a)は接続された室内機2が1台の場合、(b)は接続された室内機2が10台の場合をそれぞれ表している。 図11に示す従来回路における定電流源10の出力側の電流−電圧特性を表した特性図である。
符号の説明
1…室外機、2…室内機、3…商用電源、4…制御装置、5…送信用フォトカプラ、6…受信用フォトカプラ、7…圧縮機、送風機等の駆動部、9…通信給電用定電圧源、10…定電流源、11…誤配線時保護用接点、12…商用電源降圧用変圧器、13…商用電源印加状態表示用LED、14…電流制限用抵抗、A…電源配線、B…信号線、C…信号線共用電源配線、15…室外機、16…室内機、17…リモコン装置、18…通信ライン、19…通信・電源共用ライン、20…電源ライン、21…商用電源、22…降圧トランス、23…整流平滑回路、24…制御装置、25…降圧トランス、26…整流平滑回路、27…電流制限回路、28…誤接続保護回路、29…電流制限特性切換えスイッチ、30…定電流素子、31…受信用フォトカプラ、32…ツェナーダイオード、33…電圧検出用トランジスタ、34…電流制限抵抗、35…インピーダンス低下用トランジスタ、36…ヒューズ、37…ダイオード、38…ダイオード、39…バリスタ、40…室内機負荷、41…降圧トランス、42…整流平滑回路、43…制御装置、44…誤接続保護回路、45…ヒューズ、46…ダイオード、47…バリスタ、48…定電流素子、49…受信用フォトカプラ、50…ツェナーダイオード、51…電流制限抵抗、52…送信用フォトカプラ、53…電流検知用抵抗、54…電流制限用トランジスタ、55…Vbe調整用トランジスタ、56…ベース抵抗、57…ベース抵抗、58…抵抗、59…ツェナーダイオード、60…抵抗、61…抵抗、63…室外機負荷、65…電圧制限回路、66…トランジスタ、67…ツェナーダイオード、68…抵抗、69…定電流ダイオード。

Claims (5)

  1. 通信ライン、通信・電源共用ライン、電源ラインの3つのラインで接続された少なくとも1台の室外機及び少なくとも1台の室内機を具備し、これらの室外機及び室内機の通信ラインと通信・電源共用ラインとの間にそれぞれ送信回路及び受信回路を有し、また、室外機又は室内機のうち少なくとも何れか1台の通信ラインと通信・電源共用ラインとの間に通信用電源を有するものであり、これらの室外機及び室内機の間で互いに通信を行って諸動作を制御する空気調和機の制御装置において、前記通信用電源を有する室外機又は室内機は、通信用電源の後段の通信ライン上に、通信ラインを流れる電流の上限を制限するための電流制限回路を設け、前記室外機又は室内機における送信回路は、電流制限回路に接続され、送信機能を有すると共に前記電流制限回路の電流制限特性を切換えるためのスイッチを兼ねた電流制限特性切換え手段であることを特徴とする空気調和機の制御装置。
  2. 通信ライン、通信・電源共用ライン、電源ラインの3つのラインで接続された少なくとも1台の室外機及び少なくとも1台の室内機を具備し、これらの室外機及び室内機の通信ラインと通信・電源共用ラインとの間にそれぞれ送信回路及び受信回路を有し、また、室外機又は室内機のうち少なくとも何れか1台の通信ラインと通信・電源共用ラインとの間に通信用電源を有するものであり、これらの室外機及び室内機の間で互いに通信を行って諸動作を制御する空気調和機の制御装置において、前記通信用電源を有する室外機又は室内機は、通信用電源の後段の通信ライン上に、通信ラインを流れる電流の上限を制限するための電流制限回路を設け、この電流制限回路の前段又は後段に通信用電源としての印加電圧の上限を制限するための電圧制限回路を設け、前記室外機又は室内機における送信回路は、電圧制限回路に接続され、送信機能を有すると共に前記電圧制限回路の電圧制限特性を切換えるためのスイッチを兼ねた電圧制限特性切換え手段であることを特徴とする空気調和機の制御装置。
  3. 前記電流制限回路の出力側における通信ラインと通信・電源共用ラインとの間に、前記電流制限回路に電流制限が掛かった場合にオンすることで通信ラインと通信・電源共用ラインとの間のインピーダンスを低下させるためのインピーダンス低下用スイッチ素子を設けたことを特徴とする請求項1又は2記載の空気調和機の制御装置。
  4. 前記電圧制限回路の出力側における通信ラインと通信・電源共用ラインとの間に、前記電圧制限回路に電圧制限が掛かった場合にオンすることで通信ラインと通信・電源共用ラインとの間のインピーダンスを低下させるためのインピーダンス低下用スイッチ素子を設けたことを特徴とする請求項記載の空気調和機の制御装置。
  5. 室外機及び室内機に設けたそれぞれの受信回路と通信ラインとの間に、定電流回路を設けたことを特徴とする請求項1又は2記載の空気調和機の制御装置。
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