JP6375137B2 - 電子回路基板 - Google Patents

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Description

本発明は、電子回路基板に関し、特に、車両用電子制御装置に好適に適用自在な電子回路基板に関する。
二輪自動車や四輪自動車等の車両に搭載される電子制御装置の構成部品である電子回路基板においては、外部からの衝撃や振動による電子部品のリードの破断、回路パターンの剥離、及び水分の侵入による腐食や短絡不良などを防ぐ必要がある。
そのため、かかる電子制御装置においては、収容ケースに電子回路基板を収容すると共に、収容した電子回路基板と収容ケースの内壁との間隙に樹脂を充填して、電子回路基板を固定し保護した構成が提案されている。
かかる状況下で、特許文献1は、電子制御装置に関し、作動時に発熱する第1部品を実装する基板と、第1部品が実装された基板を収容する筐体と、筐体内に充填される充填材と、を備え、筐体は、基板に実装された第1部品に向けて凹んだ凹み部を有する構成を開示する。
特開2011−35106号公報
しかしながら、本発明者の検討によれば、特許文献1の構成においては、収容ケースに収容した電子回路基板と収容ケースの内壁との間隙に樹脂を充填して、電子回路基板を固定し保護したものではあるが、かかる電子回路基板は、その雰囲気温度の変化やその実装発熱部品の発熱によって、膨張や収縮するものである。
特に、二輪自動車や四輪自動車等の車両に搭載される電子回路基板は、温度変化の激しい外気やエンジン等の高熱源に曝されるものであるし、モーター等を駆動する駆動回路を構成するトランジスタ等の実装発熱部品が高熱を発生するものである。
このような熱環境下で電子回路基板が膨張や収縮するとき、電子回路基板の表面側と裏面側とに充填されている樹脂量の違いや、電子回路基板の表面と裏面とに実装される電子部品の種類や数等の違いによって、電子回路基板の表面側と裏面側とで熱膨張係数に差異が生じ、電子回路基板に反りや撓み等が発生してしまう。このような電子回路基板の反りや撓みにより、フロー半田付けで実装される電子部品の半田付け部分には、不要に大きな応力が発生し易くなる傾向があり、それがフロー半田の品質に影響を及ぼすことが考えられる。
本発明は、以上の検討を経てなされたものであり、温度変化によって電子回路基板に反りや撓み等が発生しても、フロー半田付けされた電子部品の半田付け部分に不要な応力が発生することが抑制され得る電子回路基板を提供することを目的とする。
以上の目的を達成するべく、本発明は、フロー半田付けにより電子部品が実装されると共に第1の方向及び前記第1の方向に直交する第2の方向から成る平面に平行な電子回路基板であって、前記電子部品は、前記第1の方向に平行な延出方向に延出しながら前記第2の方向に平行な配列方向に配列された第1の複数の端子を有する第1のコネクタを含み、前記フロー半田付けにより前記第1の複数の端子を前記電子回路基板に実装したフロー半田部における前記延出方向の延出側の端部及び前記フロー半田部における前記配列方向の側の両端部を囲う第1の領域において、前記電子回路基板を貫通する前記フロー半田部における前記延出方向の前記延出側の前記端部及び前記電子回路基板を貫通する前記フロー半田部における前記配列方向の側の前記両端部各々、近接するが接触しないように離間したプレインホールであって、前記フロー半田付けが行われる際に、前記プレインホールの開口端部に接触する溶融状態の半田が前記開口端部に与える表面張力下での圧力が環境雰囲気圧力以下になるように設定された直径を有する前記プレインホールから成る第1の複数の貫通孔を、前記電子回路基板を穿設して配列した貫通孔穿設部設けられたことを第1の局面とする。
また、本発明は、第の局面に加えて、前記電子部品は、前記第1の複数の端子よりも剛性が低い第2の複数の端子を含む第2のコネクタを含み、前記フロー半田付けにより前記第2の複数の端子を前記電子回路基板に実装したフロー半田部の端部に沿った第2の領域に、複数の貫通孔を穿設しない貫通孔非穿設部を設けることを第の局面とする。
以上の本発明の第1の局面にかかる電子回路基板によれば、第1の方向に平行な延出方向に延出しながら第2の方向に平行な配列方向に配列された第1の複数の端子を有する第1のコネクタを含み、フロー半田付けにより第1の複数の端子を電子回路基板に実装したフロー半田部における延出方向の延出側の端部及びフロー半田部における配列方向の側の両端部を囲う第1の領域において、電子回路基板を貫通するフロー半田部における延出方向の延出側の端部及び電子回路基板を貫通するフロー半田部における配列方向の側の両端部各々、近接するが接触しないように離間したプレインホールであって、フロー半田付けが行われる際に、プレインホールの開口端部に接触する溶融状態の半田が開口端部に与える表面張力下での圧力が環境雰囲気圧力以下になるように設定された直径を有するプレインホールから成る第1の複数の貫通孔を、電子回路基板を穿設して配列した貫通孔穿設部設けられたものであるため、温度変化によって電子回路基板に反りや撓み等が発生しても、フロー半田付けされた典型的には第1のコネクタである電子部品の電子回路基板を貫通する半田付け部分に不要な応力が発生することを抑制することができると共に、フロー半田付けの際に、プレインホール内にフロー半田が充填されることが抑制でき、このため、フロー半田が充填されていないプレインホールで熱撓みをよりよく吸収でき、電子回路基板を貫通するフロー半田付け部分への応力の集中を緩和することができ、更に、典型的には第1のコネクタである電子部品をフロー半田付けで実装する際に、溶融状態のフロー半田がプレインホールを通って噴き上がる現象の発生を抑制することができ、噴き上がった半田が半田ボールとなって、他の電子部品(表面実装部品)の端子間等に不要に接触して短絡等の現象が発生することを確実に抑制することができる
また、本発明の第の局面にかかる電子回路基板によれば、電子部品が、第1の複数の端子よりも剛性が低い第2の複数の端子を含む第2のコネクタを含み、フロー半田付けにより第2の複数の端子を電子回路基板に実装したフロー半田部の端部に沿った第2の領域に、複数の貫通孔を穿設しない貫通孔非穿設部を設けるものであるため、第1のコネクタに対して貫通孔穿設部を設けても、電子回路基板の強度を過剰に低減させることがない。
図1(a)は、本発明の実施形態における電子回路基板が適用される車両用電子制御装置を示す斜視図であり、図1(b)は、本実施形態における電子回路基板をコネクタと共に示す斜視図である。 図2(a)は、本実施形態における電子回路基板をコネクタと共に示す側面図であり、図2(b)は、本実施形態における電子回路基板をコネクタと共に示す平面図である。 図3(a)は、本実施形態における電子回路基板をコネクタの端子と共に示す部分拡大断面図であり、図3(b)は、本実施形態における比較例の電子回路基板をコネクタの端子と共に示す部分拡大断面図であり、図3(c)は、本実施形態における電子回路基板をコネクタの端子と共に示す熱撓み時の模式的部分拡大断面図であり、図3(d)は、本実施形態における比較例の電子回路基板をコネクタの端子と共に示す熱撓み時の模式的部分拡大断面図である。 図4(a)は、本実施形態における電子回路基板をコネクタの端子と共に示す熱撓み時のシミュレーション結果を表す図であり、図4(b)は、本実施形態における比較例の電子回路基板をコネクタの端子と共に示す熱撓み時のシミュレーション結果を表す図である。
以下、図面を適宜参照して、本発明の実施形態における電子回路基板につき、詳細に説明する。なお、図中、x軸、y軸及びz軸は、3軸直交座標系を成し、z軸の方向が上下方向に対応するものとする。
〔電子回路基板の構成〕
まず、図1(a)から図3(a)を参照して、本実施形態における電子回路基板の構成につき、詳細に説明する。
図1(a)は、本発明の実施形態における電子回路基板が適用される車両用電子制御装置を示す斜視図であり、図1(b)は、本実施形態における電子回路基板をコネクタと共に示す斜視図である。図2(a)は、本実施形態における電子回路基板をコネクタと共に示す側面図であり、図2(b)は、本実施形態における電子回路基板をコネクタと共に示す平面図である。また、図3(a)は、本実施形態における電子回路基板をコネクタの端子と共に示す部分拡大断面図である。なお、図2(b)中では、コネクタの形状を簡略化して示している。
図1(a)から図3(a)に示すように、本実施形態における電子回路基板10は、典型的には、自動二輪車等の車両に搭載されるエンジン制御装置等の車両用電子制御装置1に適用される。
電子回路基板10は、典型的にはプリント基板であり、x−y平面に平行な矩形板状のガラスエポキシ基板等の絶縁基板12と、絶縁基板12上に所定のパターンで形成された電気的な導通部である銅箔14と、を備える。
電子回路基板10には、その上下面を上下に貫通するように穿設された各々複数の貫通孔16及び、18が設けられている。貫通孔16においては、典型的には、その孔壁面、上側開口部の周囲、及び下側開口部の周囲のいずれにも銅箔14が設けられておらず、貫通孔16は、いわゆるプレインホールとして設けられている。貫通孔18においては、典型的には、その孔壁面、上側開口部の周囲及び下側開口部の周囲のいずれにも銅箔14が設けられており、その銅箔14により、貫通孔18に挿通される端子等と、絶縁基板12の上下面等と、を電気的に導通自在である。なお、貫通孔18においては、必要に応じ、その上側開口部の周囲及び下側開口部の周囲の一方の銅箔14を省略してもよい。
電子回路基板10上には、トランジスタ等の構成部品に加えて、第1のコネクタ30及び第2のコネクタ40が実装されている。第1のコネクタ30は、樹脂製等の絶縁性のハ
ウジング32と、ハウジング32からy軸の方向及びz軸の方向に配列された態様でx軸の正方向に各々延出する複数の端子34と、を備える。第2のコネクタ40は、樹脂製等の絶縁性のハウジング42と、ハウジング42からy軸の方向及びz軸の方向に配列された態様でx軸の正方向に各々延出する複数の端子44と、を備える。
第1のコネクタ30は、電子回路基板10の上面のx軸の負方向側の周縁部のy軸の負方向側の部分において、ハウジング32のx軸の正方向側の縦壁部からx軸の正方向側に水平に延出する端子34を電子回路基板10の上面に臨ませる態様で、それに挿入実装されている。端子34は、鉄等の金属製であり、ハウジング32のx軸の正方向側の縦壁部から水平に延出され、かつその中央部が下方に直角に折れ曲がってその先端側が下方に延在する屈曲形状を有する。端子34の先端部は、それが貫通孔18に挿通された態様で、フロー半田付けにより、貫通孔18の銅箔14にフロー半田部Wを介して実装されている。また、第1のコネクタ30は、端子34を保護するために、ハウジング32からx軸の正方向に延出する一対の保護縦壁36及び36を、y軸の正方向及び負方向両側で有する。なお、図2(b)中では、かかる保護縦壁36の図示を省略する。
第2のコネクタ40は、その配設位置が電子回路基板10の上面のx軸の負方向側の周縁部のy軸の正方向側の部分に設定されることが第1のコネクタ30とは異なって、その他は第1のコネクタ30と同様に、ハウジング42のx軸の正方向側の縦壁部からx軸の正方向側に水平に延出する端子44を電子回路基板10の上面に臨ませる態様で、それに挿入実装されている。端子44は、鉄等の金属製であり、ハウジング42のx軸の正方向側の縦壁部から水平に延出され、かつその中央部が下方に直角に折れ曲がってその先端側が下方に延在する屈曲形状を有する。端子34の先端部は、それが貫通孔18に挿通された態様で、フロー半田付けにより、貫通孔18の銅箔14にフロー半田部Wを介して実装されている。また、第2のコネクタ40は、端子34を保護するために、ハウジング42からx軸の正方向に延出する一対の保護縦壁46及び46を、y軸の正方向及び負方向両側で有する。なお、図2(b)中では、かかる保護縦壁46の図示を省略する。
ここで、第1のコネクタ30の端子34の剛性は、第2のコネクタ40の端子44の剛性よりも高く設定されている。このように第1のコネクタ30の端子34の剛性を、第2のコネクタ40の端子44の剛性よりも高くする主要因としては、第2のコネクタ40が電子回路基板10の上面からの高さが高い高背コネクタである一方で、第1のコネクタ30が電子回路基板10の上面からの高さが低い低背コネクタであることに起因して、第1のコネクタ30の端子34がハウジング32のx軸の正方向側の壁部からx軸の正方向側に水平に延出する端子34の部分の高さが、第2のコネクタ40の端子44の同様の部分の高さよりも低くなって、その下方に折れ曲がって垂下する部分の長さが短くなることが挙げられる。また、その他の要因としては、第1のコネクタ30の端子34の数が多いためにその断面積が小さくならざるを得ないため、それが高強度の金属製部材で構成されることも挙げられる。
また、電子回路基板10に設けられた貫通孔16は、フロー半田付けにより第1のコネクタ30の端子34を貫通孔18を介し電子回路基板10に挿通した状態で固定したフロー半田部Wの端部において、その端部に近接するが接触しないようにそれから所定距離離間して設けられている。また、貫通孔16全体で見た場合には、これらの複数の貫通孔16は、第1のコネクタ30の対応する端子34を電子回路基板10に実装したフロー半田部Wの端部に近接するが接触しないようにそれから所定距離離間した態様で、かかるフロー半田部Wの配列に沿って設定された領域A1、A2及びA3内に一列に整列して配列されている。ここで、領域A1は、第1のコネクタ30のx軸の最も正方向側でy軸の方向に配列される端子34に対応してy軸の方向に配列されるフロー半田部Wのx軸の正方向側の端部に沿ってy軸の方向に延在して設定される端子34を囲む領域である。また、領
域A2及びA3は、第1のコネクタ30のx軸の方向に配列される端子34に対応してy軸の最も正方向側及び負方向側に配列されるフロー半田部Wのy軸の正方向側及び負方向側の端部に沿ってx軸の方向に延在して設定される端子34を囲む各々の領域であり、領域A2は、第1のコネクタ30に対してy軸の正方向側に設定され、領域A3は、第1のコネクタ30に対してy軸の負方向側に設定される。また、電子回路基板10上の実装効率を向上する観点からは、領域A2及びA3内に設けられる端子34は、一対の保護縦壁36及び36の下方に配設されることが好ましい。なお、端子34は、複数列に配列されていてもよい。また、これらの領域A1、A2及びA3は、必要に応じて、そのいずれかを省略することも可能である。
一方で、かかる貫通孔16を配列した領域A1、A2及びA3は、第2のコネクタ40に対しては設定する必要がない。つまり、第2のコネクタ40の端子44を貫通孔18を介し電子回路基板10に挿通した状態で実装したフロー半田部Wの最も外側の端部に沿ったx軸の正方向側の領域、y軸の正方向側の領域及びy軸の負方向側の領域は、かかる貫通孔16が穿設されない電子回路基板10の部分である。
また、第1のコネクタ30の端子34を貫通孔18を介し電子回路基板10に挿通した状態でフロー半田付けを行う際に、溶融状態のフロー半田浴が電子回路基板10の下面側に配置されるとすれば、溶融状態のフロー半田は、電子回路基板10に設けられた貫通孔16の下側開口部に接触することになる。この際、このように貫通孔16の下側開口部に接触した溶融状態のフロー半田が、その貫通孔16を上方に通過して電子回路基板10の上面に到達して付着すると、不要なフロー半田部分が形成されてしまう。そこで、まず、貫通孔16を銅箔14が設けられないプレインホールとして構成すれば、それに対する溶融状態のフロー半田の濡れ性を低減することができるため、溶融状態のフロー半田が貫通孔16を上方に通過して電子回路基板10の上面に到達する事態を抑制することができて好適である。更に、溶融状態のフロー半田が貫通孔16を上方に通過して電子回路基板10の上面に到達する事態を抑制する観点からは、このようにフロー半田付けが行われる際に、貫通孔16の下側開口部に接触する溶融状態のフロー半田が貫通孔16の下側開口部に与えるその表面張力下での圧力が、電子回路基板10の上面側の雰囲気圧力以下の値、例えば大気圧以下になる値に、貫通孔16の直径が設定されることが好ましい。
以上の構成の電子回路基板10は、樹脂製等のケース50に対して、その開口部52からその内部空間に収容された態様で固定されて装着された後、充填樹脂Sでケース50内に封止されて車両用電子制御装置1の構成部品となる。このようにケース50に装着されて封止された電子回路基板10は、典型的には、そのx軸の正方向側の端部X、並びにそのy軸の正負両側の端部Y1及びY2が実質的な固定端となる。
ここで、車両用電子制御装置1が図示を省略する車両に搭載されて動作すると、電子回路基板10は、それに実装されたトランジスタ等の発熱部品が発生する熱や、車両から伝搬する熱に曝される。このように電子回路基板10に対して熱が印加されると、電子回路基板10においては熱撓みが発生するため、以下、更に、図3(b)から図4(b)をも参照して、熱印加時の電子回路基板10の状態につき、比較例と対比させながら詳細に説明する。
〔熱印加時の電子回路基板の状態〕
図3(b)は、本実施形態における比較例の電子回路基板をコネクタの端子と共に示す部分拡大断面図であり、図3(c)は、本実施形態における電子回路基板をコネクタの端子と共に示す熱撓み時の模式的部分拡大断面図であり、図3(d)は、本実施形態における比較例の電子回路基板をコネクタの端子と共に示す熱撓み時の模式的部分拡大断面図である。また、図4(a)は、本実施形態における電子回路基板をコネクタの端子と共に示
す熱撓み時のシミュレーション結果を表す図であり、図4(b)は、本実施形態における比較例の電子回路基板をコネクタの端子と共に示す熱撓み時のシミュレーション結果を表す図である。なお、図3(b)から図4(b)は、位置的には図3(a)に対応する。また、図4(a)及び図4(b)においては、銅箔14の図示は省略している。
図3(b)に示すように、本実施形態における比較例の電子回路基板10’は、本実施形態における電子回路基板10の構成から貫通孔16を省略した構成を有する点のみがこれと異なり、残余の構成は同様である。
ここで、図3(c)及び図3(d)に示すように、本実施形態における電子回路基板10及び比較例の電子回路基板10’に対して、各々、電子回路基板10及び10’の使用条件を考慮して同じ条件で熱を印加すると撓みが生じる。また、図3(c)及び図3(d)では、かかる熱撓みにより、電子回路基板10及び10’の形状が下方に凸状になるそりが発生するとする。また、図3(c)及び図3(d)は、一例として、x軸の正方向側の端部Xに対する電子回路基板10及び10’のそりの状態を示しているが、y軸の正負両側の端部Y1及びY2に対する電子回路基板10及び10’のそりの状態も同様である。
具体的には、図3(c)に示すように、本実施形態の電子回路基板10においては、貫通孔16(一例として領域A1に含まれるもの)を境界として、第1のコネクタ30の端子34側の電子回路基板10の部分には撓みがほとんど発生せずにそれが実質平坦な状態に維持される一方で、第1のコネクタ30の端子34から遠い側の電子回路基板10の部分には撓みが発生している。つまり、これは、第1のコネクタ30の端子34に対応するフロー半田部Wに、少ない熱撓みに起因する少ない曲げ応力が発生していることを意味する。電子回路基板10が、このような形状に撓むのは、一列に配列する貫通孔16が形成された電子回路基板10の部分の剛性が低められているため、かかる貫通孔16の列が一種の折れ線として機能して、電子回路基板10の固定端側であるx軸の正方向側端部と貫通孔16との間の電子回路基板10の部分で主として撓みが発生し、その撓みが貫通孔16を超えて第1のコネクタ30の端子34側の電子回路基板10の部分にほとんど伝達されていないためと考えられる。つまり、このような複数の貫通孔16は、上述のような折れ線として機能するように互いに所定の距離をおきながら近接して線状の列をなして配設されることが好ましい。
一方で、図3(d)に示すように、比較例の電子回路基板10’においては、貫通孔16が設けられていないため、第1のコネクタ30の端子34のフロー半田部Wを含む電子回路基板10’の全体に撓みが発生している。つまり、これは、第1のコネクタ30の端子34に対応するフロー半田部Wには、大きな熱撓みに起因する大きな曲げ応力が発生していることを意味する。
詳しくは、図4(a)及び図4(b)に示すように、本実施形態における電子回路基板10及び比較例における電子回路基板10’に対して、各々、同じ条件で熱を印加すると曲げ応力が生じる。ここで、曲げ応力は、電子回路基板10及び10’の上面側が大きいとする。
具体的には、図4(b)に示すように、比較例の電子回路基板10’のフロー半田部Wにおいては、曲げ応力の中程度の領域Mの面積が大きく、曲げ応力の低い領域Lの面積はこの領域Mの面積と同程度の大きさであり、かつ曲げ応力の最も高い領域Hの面積の大きさもかなり目立つものになっている。
一方で、図4(a)に示すように、本実施形態の電子回路基板10のフロー半田部Wに
おいては、図4(b)に比較して、曲げ応力の中程度の領域Mの面積がかなり縮小されて、曲げ応力の低い領域Lの面積はこの領域Mの面積よりも相当に拡大され、かつ曲げ応力の最も高い領域Hの面積の大きさも半分程度に縮小されている。これにより、本実施形態の電子回路基板10においては、貫通孔16を設けた効果として、その曲げ応力が格段に低減されたことが理解できる。
以上の説明から明らかなように、本実施形態における電子回路基板10は、フロー半田付けにより電子部品が実装される電子回路基板10であって、電子部品が、第1の複数の端子34を有する第1のコネクタ30を含み、フロー半田付けにより第1の複数の端子34を電子回路基板10に実装したフロー半田部Wの端部に沿った第1の領域A1、A2及びA3に、複数の貫通孔16を穿設して配列した貫通孔穿設部を設けるものであるため、温度変化によって電子回路基板10に反りや撓み等が発生しても、フロー半田付けされた第1のコネクタ30の半田付け部分Wに不要な応力が発生することを抑制することができる。
また、本実施形態における電子回路基板10は、より具体的に、複数の貫通孔16が、各々、銅箔が被着されていない非導通の貫通孔であるプレインホールであるため、フロー半田付けの際に、プレインホール16内にフロー半田が充填されることが抑制でき、このため、フロー半田が充填されていないプレインホール16で熱撓みをよりよく吸収でき、フロー半田付け部分Wへの応力の集中を緩和することができる。
また、本実施形態における電子回路基板10は、より具体的に、プレインホール16の直径が、フロー半田付けが行われる際に、プレインホール16の開口端部に接触する溶融状態のフロー半田が開口端部に与える表面張力下での圧力が環境雰囲気圧力以下になる値に設定されるものであるため、第1のコネクタ30をフロー半田付けで実装する際に、溶融状態のフロー半田がプレインホール16を通って噴き上がる現象の発生を抑制することができ、噴き上がった半田が半田ボールとなって、他の電子部品(表面実装部品)の端子間等に不要に接触して短絡等の現象が発生することを抑制することができる。
また、本実施形態における電子回路基板10は、より具体的に、電子部品が、第1の複数の端子よりも剛性が低い第2の複数の端子44を含む第2のコネクタ40を含み、フロー半田付けにより第2の複数の端子44を電子回路基板10に実装したフロー半田部の端部に沿った第2の領域に、複数の貫通孔を穿設しない貫通孔非穿設部を設けるものであるため、第1のコネクタ30に対して貫通孔穿設部を設けても、電子回路基板10の強度を過剰に低減させることがない。
なお、本発明は、部材の種類、形状、配置、個数等は前述の実施形態に限定されるものではなく、その構成要素を同等の作用効果を奏するものに適宜置換する等、発明の要旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能であることはもちろんである。
以上のように、本発明は、温度変化によって電子回路基板に反りや撓み等が発生しても、フロー半田付けされた電子部品の半田付け部分に不要な応力が発生することが抑制され得る電子回路基板を提供することができるものであり、その汎用普遍的な性格から自動二輪車等の車両用の電子制御装置に広く適用され得るものと期待される。
1…車両用電子制御装置
10、10’…電子回路基板
12…絶縁基板
14…銅箔
16…貫通孔
18…貫通孔
30…第1のコネクタ
32…ハウジング
34…端子
40…第2のコネクタ
42…ハウジング
44…端子
50…ケース
52…開口部
W…フロー半田部
S…充填樹脂

Claims (2)

  1. フロー半田付けにより電子部品が実装されると共に第1の方向及び前記第1の方向に直交する第2の方向から成る平面に平行な電子回路基板であって、
    前記電子部品は、前記第1の方向に平行な延出方向に延出しながら前記第2の方向に平行な配列方向に配列された第1の複数の端子を有する第1のコネクタを含み、
    前記フロー半田付けにより前記第1の複数の端子を前記電子回路基板に実装したフロー半田部における前記延出方向の延出側の端部及び前記フロー半田部における前記配列方向の側の両端部を囲う第1の領域において、前記電子回路基板を貫通する前記フロー半田部における前記延出方向の前記延出側の前記端部及び前記電子回路基板を貫通する前記フロー半田部における前記配列方向の側の前記両端部各々、近接するが接触しないように離間したプレインホールであって、前記フロー半田付けが行われる際に、前記プレインホールの開口端部に接触する溶融状態の半田が前記開口端部に与える表面張力下での圧力が環境雰囲気圧力以下になるように設定された直径を有する前記プレインホールから成る第1の複数の貫通孔を、前記電子回路基板を穿設して配列した貫通孔穿設部設けられたことを特徴とする電子回路基板。
  2. 前記電子部品は、前記第1の複数の端子よりも剛性が低い第2の複数の端子を含む第2のコネクタを含み、
    前記フロー半田付けにより前記第2の複数の端子を前記電子回路基板に実装したフロー半田部の端部に沿った第2の領域に、複数の貫通孔を穿設しない貫通孔非穿設部を設けることを特徴とする請求項に記載の電子回路基板。
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