JP6344734B2 - 踏切物体検知装置 - Google Patents
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そして、踏切道の手前の警報始動点に設置された踏切制御子で列車を検知すると、踏切警報機にて警報を発するとともに、少し時間をおいて第1種の踏切では踏切遮断機を降下させ、踏切道の先の即ち踏切通過後位置の警報終止点に設置された踏切制御子で列車通過を検知すると、警報等を止めるとともに、第1種の踏切では踏切遮断機を上昇させるようになっている。
踏切障害物検知装置は、踏切道上に滞留する物体を、列車の走行を阻害する障害物として検知した場合に、別途の特殊信号発光機を制御し前記踏切に接近して来る列車に対して停止信号を現示することが目的であり、通常の速度で踏切道を通行(移動)する人や自動車を障害物として過剰に検知することを回避するために、物体を連続して検知することを条件として障害物と判断している。具体的には、確認期間(連続検知)用として4〜6sの障害物検知の時素が割り付けられている。
そのため、列車の進行方向に対して、踏切道の前方側に警報終止点用の踏切制御子が位置する場合、幅員の大きな踏切道を列車が通常より極めて低速で走行すると、4〜6sの障害物検知の時素以内にマスク条件となる踏切警報終止用の踏切制御子に到達しないことが発生し、このときにはマスク条件が成立しないので、列車を障害物として誤検知してしまう、という課題があった。そして、この課題を解決するために、踏切道の幅員の全体が障検マスク区間内に完全に収まるように障検マスク区間を拡張するために、軌道に対する警報終止用の踏切制御子の打ち込み点を切り替えて踏切道の前後で列車検知を行うようになった踏切制御切替装置や踏切保安装置が発明されている(例えば特許文献2参照)。
詳述すると、踏切制御のための列車検知装置として多用されている上述の踏切制御子や他の一般的な軌道回路は、列車の車輪と線路のレールとが接触して電気導通可能な短絡状態になることを前提として列車検知を行うため、列車走行の位置や状態によって不定期に一時的な接触不良が発生すると、踏切制御子に異常が無くても、そして警報終止点に係る踏切制御の列車検知区間に列車が在線しているにも拘わらず、列車検知の成立を示すべき終止点検知結果に、列車検知の不成立を示す状態への揺らぎが発現する。これがいわゆる“煽り”であり、その悪影響を軽減する試み等が煽り対策と呼ばれている。
これに対し、終止点検知結果の一時的な揺らぎ・不所望な変動が警報停止の時素の時間より長いと、列車の踏切通過完了前に踏切警報が早過ぎるタイミングで停止してしまうことになる。
このため、警報終止点に係る一時的な列車検知の不成立による不所望な事態の発生を防止・回避する煽り対策に利用されている踏切制御装置の警報停止の時素について、時間長を増やす対策を採ることになるので、調整代が減る傾向にあり、それだけに頼るのでは適正値の設定が難しくなりかねない。また、警報停止の時素を長くすると、列車が踏切を通過してから踏切が開くまでの時間まで延びるので、踏切通行の円滑化の要請に反することとなる。
他の列車検知装置についても、レールの短絡によらない装置は、ほぼ同様の理由で、やはり普及していない。
そこで、車輪とレールとの短絡を前提にした列車検知を行うのであっても警報終止点に係る一時的な列車検知の不成立による悪影響が少ない踏切制御を可能とする踏切物体検知装置を踏切道上の物体有無の検知結果の利用にて簡便に実現することが、基本的な課題となる。
しかしながら、この踏切物体検知装置の具体化では、警報終止点が踏切道より先に即ち踏切通過後位置に設定されていることを想定して、列車の踏切道通過完了を警報終止用の踏切制御子による列車検知に基づいて確認するようになっていたため、煽り対策が強化されたといっても、煽りの影響を払拭しきるには至っていない。
そこで、踏切障害物検知装置による列車検知と警報終止用の踏切制御子による列車検知とを協同させて踏切警報の停止を的確化する踏切物体検知装置を更に改良することにより、煽り対策を一層強化するとともに踏切障害物検知装置のマスク条件を適正化することが第1課題となる。
そして、そのようにすると(解決手段1最良実施態様,出願当初請求項2)、踏切道の手前に設置した警報終止点に係る踏切制御子による列車検知と踏切障害物検知装置による物体検知結果との双方が成立したことにより踏切への列車進入を検知するようになるが、これを踏切障害物検知装置のマスク条件とすることにより、踏切道の手前からマスク条件が成立するので、列車を障害物として誤検知してしまうことは完全に防止でき、上述の踏切障害物検知装置のマスク条件についての第1課題が解決される。
上記解決手段1の踏切物体検知装置は、物体検知結果を利用することで列車の踏切進出を的確に検知するようになっているが、軌道の不正短絡までは考慮されていない。軌道の不正短絡の状況によっては、列車が来ていないにもかかわらず、不成立であるべき終止点検知結果が成立することがあり、その場合、不正短絡に起因した終止点検知結果の不所望な成立と、人間や自動車の踏切道通過に応じた物体検知結果の成立および不成立とにより、タイミングによっては踏切警報が不正に停止することがある。不正短絡に起因して終止点検知結果が不所望に成立し続けている状態で、踏切道を人間や自動車が横断して物体検知結果が成立すると、列車の踏切進入が誤検知される。その後、人間や自動車が踏切道を進出すると、物体検知結果が不成立に転じるので、列車の踏切進出が誤検知され、これに応じて踏切警報が停止してしまう。軌道の不正短絡ではないが、列車が終止点用踏切制御子の列車検知区間に進入し、車両故障やダイヤ乱れにより、同区間に長時間停車した場合など、同様に不所望な事態になることがある。
本発明の踏切物体検知装置は(解決手段2,当初請求項3)、このような第2課題を解決するために創案されたものであり、上記解決手段1の踏切物体検知装置であって、前記踏切からの列車進出を検知する際、前記踏切への列車進入の検知後に前記物体検知結果と前記終止点検知結果との双方が不成立になったことに応じて前記踏切からの列車進出を検知するようになっていることを特徴とする。
このような本発明の踏切物体検知装置にあっては(解決手段2)、列車の踏切進出の検知に際して物体検知結果に加えて終止点検知結果も利用するようにしたことにより、物体検知結果利用による煽り対策などの利点を損なうことなく、軌道の不正短絡や終止点用踏切制御子の列車検知区間での不所望な列車在線などに起因する上述した踏切警報の早過ぎる停止を簡便かつ的確に回避することができる。
上記解決手段1,2の踏切物体検知装置は、終止点検知結果と物体検知結果とを利用することで列車の踏切進入を的確に検知するようになっているが、軌道の短絡不能までは考慮されていない。上記装置は、警報終止点に係る列車検知を軌道回路形の踏切制御子にて行うことを前提としているため、落ち葉がレールに降り積もって絶縁被膜状態になったような場合など、軌道が列車の車軸で全く短絡されない状態になることが稀にあるが、そのような軌道の短絡不能が発生すると、列車が踏切道に進入しことを検知できないので、列車が踏切を通過しても、踏切警報が停止されなくなり、不所望な警報持続となる。
本発明の踏切物体検知装置は(解決手段3,当初請求項4)、このような第3課題を解決するために創案されたものであり、上記解決手段1,2の踏切物体検知装置であって、前記踏切から列車長より近くへ離れて前記線路に設置されたATS利用の踏切バックアップ装置の列車検知結果であるバックアップ検知結果を取得する手段を具備しており、且つ、前記踏切への列車進入を検知する際、前記警報始動点への列車進入の検知後に(実用では更に20sほど経過した遮断完了時間後に),前記バックアップ検知結果および前記終止点検知結果のうち何れか一方または双方が成立したことと,前記物体検知結果が成立したこととが,共に満たされたことに応じて前記踏切への列車進入を検知するようになっていることを特徴とする。
踏切バックアップ装置は、列車の前頭車の床下に取り付けられたATS装置の車上子から踏切バックアップ装置の地上子へ発振信号が届くことによって列車到来を検知するものであり、列車の最後部が地上子を通過したことは検知できないので、従来の踏切保安装置における警報終止点には使用できない。しかし、本踏切物体検知装置では、踏切障害物検知装置の物体検知結果との協同で列車進入を検知する用途として使用できる。
このような本発明の踏切物体検知装置にあっては(解決手段3)、軌道の短絡不能に影響されない踏切バックアップ装置の列車検知結果が流用できる又は利用可能にすることを前提として、そのバックアップ検知結果と踏切制御子による終止点検知結果との論理和を物体検知結果との論理積に供するようにしたことにより、踏切制御子の検知不足が踏切バックアップ装置の異質な検知によって補われるので、軌道の短絡不能に起因する上述した不所望な警報持続を簡便かつ的確に回避することができる。
解決手段1の効果の欄で上述したように、本発明の踏切物体検知装置にあっては警報終止点に係る踏切制御子による列車検知の位置を踏切道の手前に持ってくることが可能であり、そのようにした方が判定や弁別をより素早く且つ的確に行えるようになる。
しかしながら、既存の複線区間では警報終止用の踏切制御子の打ち込み点である警報終止点が踏切道より先に即ち踏切通過後位置に設定されている。
このため、警報終止点を踏切道の手前に設定するには、踏切制御子の追設か打ち込み点の移設が必要になるので、少々面倒である。
そこで、より簡便に性能向上を実現することが第4課題となる。
本発明の踏切物体検知装置は(解決手段4,当初請求項5)、このような第4課題を解決するために創案されたものであり、上記解決手段3(当初請求項4)の踏切物体検知装置であって、前記終止点検知結果を取得する手段が検知結果取得先にしている前記警報終止点と,前記バックアップ検知結果を取得する手段が検知結果取得先にしている前記踏切バックアップ装置とが,前記踏切道の両側に分かれて前記線路に設けられていることを特徴とする。
このような本発明の踏切物体検知装置にあっては(解決手段4)、踏切道より先に即ち踏切通過後位置に既に設けられている警報終止用の踏切制御子はそのまま利用し続け、踏切制御子に比べて設置も移設も容易な踏切バックアップ装置を踏切道の手前に配置するといった工事を付加実施することにより、簡便に、踏切の設備が所望のものに更新される。
そして、踏切バックアップ装置が有効に機能しているときには、警報終止用の踏切制御子の位置を踏切道の手前に持って来た場合と同様の高い作用効果を奏し、一方、万一踏切バックアップ装置が機能しなかったときでも、警報終止用の踏切制御子により警報停止の機能が働き、従来の踏切保安装置と同一レベルの性能が確保できるので、従来よりは優れた作用効果を奏する。
上述した解決手段1〜4の踏切物体検知装置では、複線の下り線に係る踏切制御や,複線の上り線に係る踏切制御,単線における下り列車に対する踏切制御,単線における上り列車に対する踏切制御が的確に遂行されるが、単線では下り列車と上り列車が同じ軌道を走行するとは言っても踏切通過時刻を異にするため、単線の踏切に設置される踏切物体検知装置は、物体検知論理判定部を下り用と上り用とに複数装備するよりも下り上りへの部分的な共用化を図れる余地があるので、簡素化や実装規模縮小が第5課題となる。
本発明の踏切物体検知装置は(解決手段5,当初請求項6)、このような第5課題を上記の第1,3,4課題および解決手段1,3,4に対応したレベルで解決するために創案されたものであり、鉄道の単線の線路に設置された踏切の踏切道上における物体の有無を検知する感応部から物体検知結果を取得する手段と、前記踏切から起点側へ且つ列車長より遠くへ離れて前記線路に設定された下り警報始動点に係る列車検知結果である下り始動点検知結果を取得する手段と、前記踏切から終点側へ且つ列車長より遠くへ離れて前記線路に設定された上り警報始動点に係る列車検知結果である上り始動点検知結果を取得する手段と、前記踏切から列車長より近くへ離れて前記線路に設定された警報終止点に係る列車検知結果である終止点検知結果を取得する手段と、前記踏切から列車長より近くへ離れて前記線路に設置されたATS利用の踏切バックアップ装置の列車検知結果であるバックアップ検知結果を取得する手段と、前記物体検知結果と前記下り始動点検知結果と前記上り始動点検知結果と前記終止点検知結果と前記バックアップ検知結果とに基づいて前記下り警報始動点および前記上り警報始動点への列車進入とその後の前記踏切への列車進入とその後の前記踏切からの列車進出とを検知する物体検知論理判定部とを備えた踏切物体検知装置であって、前記終止点検知結果を取得する手段が検知結果取得先にしている前記警報終止点と,前記バックアップ検知結果を取得する手段が検知結果取得先にしている前記踏切バックアップ装置とが,前記踏切道の両側に分かれて前記線路に設けられており、前記物体検知論理判定部は、前記下り警報始動点への列車進入と前記上り警報始動点への列車進入とのうち何れかでも検知されるとそのときから前記踏切への列車進入の検知までの間は前記感応部の検知した物体を障害物と判定し、前記踏切への列車進入の検知から前記踏切からの列車進出の検知までの間は前記感応部の検知した物体を列車と判定することにより、前記感応部にて検知された物体が障害物であるか列車であるかを弁別するようになっており、更に、前記警報始動点への列車進入の検知後に(実用では更に20sほど経過した遮断完了時間後に),前記バックアップ検知結果および前記終止点検知結果のうち何れか一方または双方が成立したことと,前記物体検知結果が成立したこととが,共に満たされたことに応じて前記踏切への列車進入を検知し、前記踏切への列車進入の検知後に前記物体検知結果が不成立に転じたことに応じて前記踏切からの列車進出を検知するようになっていることを特徴とする。
このような本発明の踏切物体検知装置について、これを実施するための具体的な形態を、以下の実施例1〜3により説明する。
図1〜2に示した実施例1は、上述した解決手段1〜3(出願当初の請求項1〜4)を具現化したものであり、図3に示した実施例2は、上述した解決手段4(出願当初の請求項5)を具現化したものであり、図4〜5に示した実施例3は、上述した解決手段5〜6(出願当初の請求項6〜7)を具現化したものである。
なお、それらの図示に際しては、簡明化等のため、筐体や機械部などは図示を割愛し、発明の説明に必要なものや関連するものを中心に記号図や回路図を多用した。
下り終止点検知結果取得部22は、警報終止用の踏切制御子のリレー出力を条件とする中継リレーを主体とした回路からなり、下り終止点BDC(警報終止点)に係る列車検知結果である下り終止点検知結果BPRを中継リレーで取得して出力するようになっている。
下り物体検知結果取得部24は、下り感応部15+16のリレー出力である下り障検Rを条件とする中継リレーを主体とした回路からなり、下り線11における踏切道上の物体検知結果を下り感応部15+16から取得して、それを下り障検PRとして出力するようになっている。これには過剰検知回避のため約1s(1秒)の緩放性が付与されている。
所定時間経過検知部26は、上述の下りSRを条件とする下りSLPR信号用リレーを主体とした回路からなり、下りSLPRに20s(20秒)の緩放性を持たせることで、下りSRの成立(警報開始)から上述の遮断完了時間(20s)だけ遅れて下りSLPRが成立(リレー落下)するとともに、下りSRの不成立(リレー動作)に伴って下りSLPRも不成立状態に戻るようになっている。
図2は、(a)が複線区間の下り線を走行する列車の進行状態を示す記号図であり、(b)が下り踏切物体検知装置20の動作状態を示すリレー信号のタイムチャートである。
以上は下り列車が定常速度で走行するとともに警報終止用踏切制御子も下り踏切バックアップ装置BBuも的確に検知動作を遂行したときに行われる下り踏切物体検知装置20の基本動作であるが、以下、何れかに不都合が生じた場合を説明する。各場合の動作と上述の基本動作との相違は大きくないので、各場合の図示は割愛して、簡潔に説明する。
これに対し、この実施例1の下り踏切物体検知装置20にあっては、下り終止点BDCが踏切13の手前に移っているうえ、警報Rから不要になった警報停止遅延用の緩動時素が取り外されているので、列車が踏切道を通過し終えると速やかに踏切警報が停止する。
なお、下り終止点BDCの踏切13からの距離は実施例1のときと同じで良い。
また、列車のATS車上装置が動作しないときや地上の下り踏切バックアップ装置BBuが故障したときには、下りの障検マスク区間の始端が下り終止点BDCの起点側の端になってしまうが(図3(b)参照)、これは現行の設備配置と同じなので、少なくとも従来の踏切保安装置と同レベルの安全性が確保されたうえで、物体検知や列車検知の論理判定手法の改良による煽り対策の強化などの利点を享受することができる。
既存の踏切保安装置を実施例1の形に改造する場合でも、一旦この実施例2の形で暫時運用し、その後に警報終止用踏切制御子の打ち込み先の変更工事を行うことで、工期の確保の自由度が増すうえ動作確認も分けて行えるので、施工負担が軽減される。
詳述すると、地上設備については(図4参照)、下り列車だけでなく上り列車も同じ線路10を走行するので、踏切13から終点側へ即ち上り列車の進入側へ列車長より遠くへ離れた所で線路10に上り始動点CDC(警報始動点)が設定されており、そこにもう一つの警報始動用踏切制御子が接続されている。下り始動点ADCや踏切バックアップ装置BBuは実施例1と同じく踏切13より起点側に在るが、下り終止点BDCは踏切バックアップ装置BBuの反対側の終点側に在って、両者が踏切13の両側に分かれている。なお、下り終止点BDCは上りにも使用されるので、以下、警報終止点BDCと呼ぶ。踏切バックアップ装置BBuについても同様である。
物体検知結果取得部44は、下り列車と上り列車とに共用されることに対応して、その名称から下りが無くなるとともに、物体検知結果取得部24では下り障検R,PRだった物体検知結果の信号名称がそれぞれ障検R,PRに変更されているが、それ以外は下り物体検知結果取得部24と同じである。
上り警報検知部45は、上述の上り始動点検知結果CPRとここの上りSRと後述の警報停止Rとを条件とする上りSR信号用リレーを主体とした回路からなり、上り始動点検知結果CPRの成立(リレー落下)にて上り始動点(警報始動点)への列車進入を検知して上りSRを成立(リレー落下)させるとともに、その上りSR成立状態を警報停止Rの成立(リレー動作)時まで維持するようになっている。
踏切進入検知部47は、下り列車と上り列車とに共用されることに対応して、踏切進入検知部27では下り警報停止Rと下りSLPRと下り障検列車進入検知Rと下り障検PRと下り障検列車進入検知Rだった信号名称がそれぞれ警報停止Rと警報RLPRと障検列車進入検知Rと障検PRと障検列車進入検知Rに変更されているが、それ以外は踏切進入検知部27と同じである。
物体弁別部50は、二つの物体検知結果である下り障検PRと上り障検PRとが他の回路で一つの障検PRに纏められるとともに、踏切への列車進入に係る二つの検知結果である下り障検列車進入検知Rと上り障検列車進入検知Rとが他の回路で一つの障検列車進入検知Rに纏められていることに基づいて物体弁別部30よりも簡素化されている。
上記実施例では、警報始動点ADC,CDCや警報終止点BDCで列車を検知するものとして、列車検知長の短い軌道回路である踏切制御子を挙げたが、列車検知長の長い一般的な軌道回路の使用が排除される訳ではない。
上記実施例では、踏切物体検知装置がリレー回路で具体化されていたが、リレーは電磁リレーでも半導体リレーでも良い。また、デジタル回路やプログラマブルなマイクロプロセッサといった電子回路で踏切物体検知装置を具体化しても良い。
また、単線区間の踏切に係る踏切保安装置への適用態様も、上記実施例3で述べたような専用の踏切物体検知装置に限られる訳でなく、例えば下り線用の踏切物体検知装置と上り線用の踏切物体検知装置といった複数台を併用するのでも良い。
15+16…感応部、15…投光器、16…受光器、
ADC…下り始動点(警報始動点)、BDC…下り終止点(警報終止点)、
CDC…上り始動点(警報始動点)、Sa,Sb,Sc…列車検知区間(検知長)、
20…下り踏切物体検知装置、
21…下り始動点検知結果取得部、22…下り終止点検知結果取得部、
23…下りバックアップ検知結果取得部、24…下り物体検知結果取得部、
25〜30…下り物体検知論理判定部、
25…下り警報検知部、26…所定時間経過検知部、27…踏切進入検知部、
28…踏切警報制御部、29…踏切警報停止部、30…物体弁別部、
40…踏切物体検知装置、
41…上り始動点検知結果取得部、44…物体検知結果取得部、
25〜50…物体検知論理判定部、
45…上り警報検知部、46…所定時間経過検知部、
47…踏切進入検知部、49…踏切警報停止部、50…物体弁別部
Claims (7)
- 鉄道の線路に設置された踏切の踏切道上における物体の有無を検知する感応部から物体検知結果を取得する手段と、前記踏切から列車進入側へ且つ列車長より遠くへ離れて前記線路に設定された警報始動点に係る列車検知結果である始動点検知結果を取得する手段と、前記踏切から列車長より近くへ離れて前記線路に設定された警報終止点に係る列車検知結果である終止点検知結果を取得する手段と、前記物体検知結果と前記始動点検知結果と前記終止点検知結果とに基づいて前記警報始動点への列車進入とその後の前記踏切への列車進入とその後の前記踏切からの列車進出とを検知する物体検知論理判定部とを備えた踏切物体検知装置であって、前記物体検知論理判定部は、前記警報始動点への列車進入の検知から前記踏切への列車進入の検知までの間は前記感応部の検知した物体を障害物と判定し、前記踏切への列車進入の検知から前記踏切からの列車進出の検知までの間は前記感応部の検知した物体を列車と判定することにより、前記感応部にて検知された物体が障害物であるか列車であるかを弁別するようになっており、更に、前記始動点検知結果が成立したことに応じて前記警報始動点への列車進入を検知し、前記警報始動点への列車進入の検知後に前記物体検知結果と前記終止点検知結果との双方が成立したことに応じて前記踏切への列車進入を検知し、前記踏切への列車進入の検知後に前記物体検知結果が不成立に転じたことに応じて前記踏切からの列車進出を検知するようになっていることを特徴とする踏切物体検知装置。
- 前記警報終止点が前記警報始動点と前記踏切との間に設置されていることを特徴とする請求項1記載の踏切物体検知装置。
- 前記踏切からの列車進出を検知する際、前記踏切への列車進入の検知後に前記物体検知結果と前記終止点検知結果との双方が不成立になったことに応じて前記踏切からの列車進出を検知するようになっていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載された踏切物体検知装置。
- 前記踏切から列車長より近くへ離れて前記線路に設置されたATS利用の踏切バックアップ装置の列車検知結果であるバックアップ検知結果を取得する手段を具備しており、且つ、前記踏切への列車進入を検知する際、前記警報始動点への列車進入の検知後に,前記バックアップ検知結果および前記終止点検知結果のうち何れか一方または双方が成立したことと,前記物体検知結果が成立したこととが,共に満たされたことに応じて前記踏切への列車進入を検知するようになっていることを特徴とする請求項1乃至請求項3のうち何れか一項に記載された踏切物体検知装置。
- 前記終止点検知結果を取得する手段が検知結果取得先にしている前記警報終止点と,前記バックアップ検知結果を取得する手段が検知結果取得先にしている前記踏切バックアップ装置とが,前記踏切道の両側に分かれて前記線路に設けられていることを特徴とする請求項4記載の踏切物体検知装置。
- 鉄道の単線の線路に設置された踏切の踏切道上における物体の有無を検知する感応部から物体検知結果を取得する手段と、前記踏切から起点側へ且つ列車長より遠くへ離れて前記線路に設定された下り警報始動点に係る列車検知結果である下り始動点検知結果を取得する手段と、前記踏切から終点側へ且つ列車長より遠くへ離れて前記線路に設定された上り警報始動点に係る列車検知結果である上り始動点検知結果を取得する手段と、前記踏切から列車長より近くへ離れて前記線路に設定された警報終止点に係る列車検知結果である終止点検知結果を取得する手段と、前記踏切から列車長より近くへ離れて前記線路に設置されたATS利用の踏切バックアップ装置の列車検知結果であるバックアップ検知結果を取得する手段と、前記物体検知結果と前記下り始動点検知結果と前記上り始動点検知結果と前記終止点検知結果と前記バックアップ検知結果とに基づいて前記下り警報始動点および前記上り警報始動点への列車進入とその後の前記踏切への列車進入とその後の前記踏切からの列車進出とを検知する物体検知論理判定部とを備えた踏切物体検知装置であって、前記終止点検知結果を取得する手段が検知結果取得先にしている前記警報終止点と,前記バックアップ検知結果を取得する手段が検知結果取得先にしている前記踏切バックアップ装置とが,前記踏切道の両側に分かれて前記線路に設けられており、前記物体検知論理判定部は、前記下り警報始動点への列車進入と前記上り警報始動点への列車進入とのうち何れかでも検知されるとそのときから前記踏切への列車進入の検知までの間は前記感応部の検知した物体を障害物と判定し、前記踏切への列車進入の検知から前記踏切からの列車進出の検知までの間は前記感応部の検知した物体を列車と判定することにより、前記感応部にて検知された物体が障害物であるか列車であるかを弁別するようになっており、更に、前記下り始動点検知結果が成立したことに応じて前記下り警報始動点への列車進入を検知し、前記上り始動点検知結果が成立したことに応じて前記上り警報始動点への列車進入を検知し、前記下り警報始動点または前記上り警報始動点への列車進入の検知後に,前記バックアップ検知結果および前記終止点検知結果のうち何れか一方または双方が成立したことと,前記物体検知結果が成立したこととが,共に満たされたことに応じて前記踏切への列車進入を検知し、前記踏切への列車進入の検知後に前記物体検知結果が不成立に転じたことに応じて前記踏切からの列車進出を検知するようになっていることを特徴とする踏切物体検知装置。
- 前記踏切からの列車進出を検知する際、前記踏切への列車進入の検知後に前記物体検知結果と前記終止点検知結果との双方が不成立になったことに応じて前記踏切からの列車進出を検知するようになっていることを特徴とする請求項6記載の踏切物体検知装置。
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