以下、本発明に係る実施形態について図面を参照しながら説明するが、本発明はこれに限定されない。以下で説明する各実施形態の要件は、適宜組み合わせることができる。また、一部の構成要素を用いない場合もある。以下の説明においては、XYZ直交座標系を設定し、このXYZ直交座標系を参照しつつ各部の位置関係について説明する。水平面内の一方向をX軸方向、水平面内においてX軸方向と直交する方向をY軸方向、X軸方向及びY軸方向のそれぞれと直交する方向(すなわち鉛直方向)をZ軸方向とする。また、X軸、Y軸、及びZ軸まわりの回転(傾斜)方向をそれぞれ、θX、θY、及びθZ方向とする。X軸は、YZ平面と直交する。Y軸は、XZ平面と直交する。Z軸は、XY平面と直交する。XY平面は、X軸及びY軸を含む。XZ平面は、X軸及びZ軸を含む。YZ平面は、Y軸及びZ軸を含む。XY平面は、水平面と平行である。
<第1実施形態>
第1実施形態について説明する。図1は、本実施形態に係るテーブル装置TAの一例を示す平面図である。図1において、テーブル装置TAは、X軸方向及びY軸方向のそれぞれに移動可能なテーブル4と、テーブル4と一緒にX軸方向に移動可能な可動部材1と、テーブル4と一緒にY軸方向に移動可能な可動部材2と、テーブル4、可動部材1、及び可動部材2を移動可能に支持するベース部材3と、を備えている。可動部材1は、ベース部材3上においてX軸方向に移動可能であり、可動部材2は、ベース部材3上においてY軸方向に移動可能であり、テーブル4は、ベース部材3上においてX軸方向及びY軸方向のそれぞれに移動可能である。
また、テーブル装置TAは、少なくとも一部が可動部材1と連結され、X軸方向に可動部材1を移動する駆動装置5と、少なくとも一部が可動部材2と連結され、Y軸方向に可動部材2を移動する駆動装置6とを備えている。テーブル4の少なくとも一部は、可動部材1と連結される。テーブル4は、可動部材1と一緒にX軸方向に移動可能である。テーブル4は、可動部材2と一緒にY軸方向に移動可能である。
また、テーブル装置TAは、X軸方向にテーブル4をガイドするガイド装置7と、Y軸方向に可動部材2をガイドするガイド装置8と、X軸方向に可動部材1をガイドするガイド装置9と、を備えている。ガイド装置7は、可動部材2の上面に配置されたガイドレール71と、テーブル4の下面に配置され、ガイドレール71を移動可能なリニアベアリング72とを有する。ガイド装置8は、ベース部材3の上面に配置されたガイドレール81と、可動部材2の下面に配置され、ガイドレール81を移動可能なリニアベアリングとを有する。ガイド装置9は、可動部材2の上面に配置されたガイドレール91と、可動部材1の下面に配置され、ガイドレール91を移動可能なリニアベアリング92とを有する。
リニアベアリング72は、テーブル4と一緒にX軸方向に移動可能である。リニアベアリング92は、テーブル4及び可動部材1と一緒にX軸方向に移動可能である。可動部材2の上面においてガイドレール71とガイドレール91とは平行に配置される。
また、テーブル装置TAは、可動部材1とテーブル4との間に配置され、駆動装置5よりも高い分解能でX軸方向にテーブル4を移動可能な微動アクチュエータ11と、可動部材1とテーブル4との間に配置され、駆動装置6よりも高い分解能でY軸方向にテーブル4を移動可能な微動アクチュエータ12とを備えている。
また、テーブル装置TAは、可動部材1とテーブル4との間に配置される弾性部材10を備えている。
テーブル4は、物体を支持して移動可能である。テーブル4は、物体を支持可能な上面(支持面)を有する。テーブル4は、ベース部材3の上方においてX軸方向及びY軸方向のそれぞれに移動可能である。本実施形態において、可動部材2の上にテーブル4が配置される。テーブル4は、可動部材2上においてX軸方向に移動可能である。テーブル4は、ベース部材3及び可動部材2の上方でX軸方向及びY軸方向のそれぞれに移動する。
可動部材1は、ベース部材3及び可動部材2の上方でX軸方向及びY軸方向のそれぞれに移動する。可動部材1は、テーブル4と一緒にX軸方向に移動可能である。可動部材1は、可動部材2上においてX軸方向に移動可能である。
可動部材2は、ベース部材3上においてY軸方向に移動可能である。可動部材2は、テーブル4と一緒にY軸方向に移動可能である。可動部材2は、テーブル4及び可動部材1を移動可能に支持する。
ベース部材3は、例えばテーブル装置TAが設置される施設(工場など)の支持面(床面など)に配置される。ベース部材3は、可動部材2を移動可能に支持する。本実施形態において、可動部材2の下にベース部材3が配置される。可動部材2は、ベース部材3の上方において、ベース部材3に対してY軸方向に移動可能である。テーブル4及び可動部材1の下に可動部材2が配置される。テーブル4及び可動部材1は、ベース部材3の上方において、ベース部材3に対してX軸方向に移動可能である。
本実施形態においては、可動部材2がY軸方向に移動することにより、その可動部材2に支持されている可動部材1及びテーブル4が可動部材2と一緒にY軸方向に移動する。テーブル4は、X軸方向及びY軸方向のそれぞれに移動可能な、所謂、XYテーブル(2軸テーブル、2次元テーブル)である。
駆動装置6は、可動部材2をY軸方向に移動する。駆動装置6は、サーボモータ(回転モータ)を含む粗動アクチュエータ61と、動力伝達装置62とを有する。粗動アクチュエータ61は、供給される電力により作動する。粗動アクチュエータ61と可動部材2とは動力伝達装置62を介して接続される。粗動アクチュエータ61の動力(駆動力)は、動力伝達装置62を介して、可動部材2に伝達される。
動力伝達装置62は、粗動アクチュエータ61の回転運動を直線運動に変換する。粗動アクチュエータ61(回転モータ)のシャフトは、θY方向に回転する。動力伝達装置62は、θY方向の回転運動を、Y軸方向の直線運動に変換して、可動部材2に伝達する。可動部材2は、動力伝達装置62を介して伝達される粗動アクチュエータ61の動力(駆動力)によりY軸方向に移動する。
本実施形態において、動力伝達装置62は、ボールねじ621と、カップリング622と、可動部材2の過度な移動を規制する規制部材623と、を含む。ボールねじ621は、粗動アクチュエータ61の作動により回転するねじ軸と、可動部材2に接続(連結)され、ねじ軸の周囲に配置されるナットと、ねじ軸とナットとの間に配置されるボールとを含む。ボールねじ621のねじ軸は、支持軸受624により回転可能に支持される。ボールねじ621のねじ軸は、θY方向に回転する。ボールねじ621のねじ軸がθY方向に回転することにより、ナット及びそのナットに接続(連結)されている可動部材2がY軸方向に移動(直線移動)する。粗動アクチュエータ61がボールねじ621のねじ軸を一方向に回転すると、そのねじ軸の回転により、可動部材2が+Y方向に移動する。粗動アクチュエータ61がボールねじ621のねじ軸を逆方向に回転すると、そのねじ軸の回転により、可動部材2が−Y方向に移動する。
駆動装置5は、可動部材1をX軸方向に移動する。駆動装置5は、サーボモータ(回転モータ)を含む粗動アクチュエータ51と、動力伝達装置52とを有する。粗動アクチュエータ51は、供給される電力により作動する。粗動アクチュエータ51と可動部材1とは動力伝達装置52を介して接続される。粗動アクチュエータ51の動力(駆動力)は、動力伝達装置52を介して、可動部材1に伝達される。
動力伝達装置52は、粗動アクチュエータ51の回転運動を直線運動に変換する。粗動アクチュエータ51(回転モータ)のシャフトは、θX方向に回転する。動力伝達装置52は、θX方向の回転運動を、X軸方向の直線運動に変換して、可動部材1に伝達する。可動部材1は、動力伝達装置52を介して伝達される粗動アクチュエータ51の動力(駆動力)によりX軸方向に移動する。
本実施形態において、動力伝達装置52は、ボールねじ521と、カップリング522と、可動部材1の過度な移動を規制する規制部材523と、を含む。ボールねじ521は、粗動アクチュエータ51の作動により回転するねじ軸と、可動部材1に接続(連結)され、ねじ軸の周囲に配置されるナットと、ねじ軸とナットとの間に配置されるボールとを含む。ボールねじ521のねじ軸は、支持軸受524により回転可能に支持される。ボールねじ521のねじ軸は、θX方向に回転する。ボールねじ521のねじ軸がθX方向に回転することにより、ナット及びそのナットに接続(連結)されている可動部材1がX軸方向に移動(直線移動)する。粗動アクチュエータ51がボールねじ521のねじ軸をθX方向に関して第1の方向に回転すると、そのねじ軸の回転により、可動部材1が+X方向に移動する。粗動アクチュエータ51がボールねじ521のねじ軸をθX方向に関して第1の方向の逆方向である第2の方向に回転すると、そのねじ軸の回転により、可動部材1が−X方向に移動する。
テーブル4は、微動アクチュエータ11、微動アクチュエータ12、及び弾性部材10などを介して、可動部材1と連結される。駆動装置5により可動部材1がX軸方向に移動することにより、テーブル4は可動部材1と一緒にX軸方向に移動する。規制部材523は、テーブル4及び可動部材1の過度な移動を規制する。
テーブル4は、ガイド装置7などを介して、可動部材2と連結される。可動部材1は、リニアベアリング92及びガイドレール91などを介して、可動部材2と連結される。駆動装置6により可動部材2がY軸方向に移動することにより、テーブル4及び可動部材1は、可動部材2と一緒にY軸方向に移動する。規制部材623は、テーブル4、可動部材1、及び可動部材2の過度な移動を規制する。
ガイド装置8は、Y軸方向に可動部材2が移動するように可動部材2をガイドする。ガイド装置8は、ベース部材3の上面に配置されたガイドレール81と、可動部材2の下面に配置され、ガイドレール81を移動可能なリニアベアリングとを有する。ガイドレール81は、Y軸方向に長い。ガイドレール81は、X軸方向に2つ(2本)配置される。ガイドレール81は、ベース部材3の上面の中心に対して+X側及び−X側のそれぞれに配置される。
ガイド装置8は、直動型(リニア型)のベアリングを含む。本実施形態において、ガイド装置8のリニアベアリングは、直動型(リニア型)の転がり軸受を含む。転がり軸受は、転動体を有する。転動体は、玉及びころの一方又は両方を含む。すなわち、ガイド装置8のリニアベアリングは、玉軸受及びころ軸受の一方又は両方を含む。本実施形態において、ガイド装置8のリニアベアリングは、直動型玉軸受(linear ball bearing)を含む。
ガイド装置7は、X軸方向にテーブル4が移動するようにテーブル4をガイドする。ガイド装置7は、可動部材2の上面に配置されたガイドレール71と、テーブル4の下面に配置され、ガイドレール71を移動可能なリニアベアリング72とを有する。ガイドレール71は、X軸方向に長い。ガイドレール71は、Y軸方向に2つ(2本)配置される。ガイドレール71は、可動部材2の上面の中心に対して+Y側及び−Y側のそれぞれに配置される。
ガイド装置7は、直動型(リニア型)のベアリングを含む。本実施形態において、ガイド装置7のリニアベアリング72は、直動型(リニア型)の転がり軸受を含む。転がり軸受は、転動体を有する。転動体は、玉及びころの一方又は両方を含む。すなわち、ガイド装置7のリニアベアリング72は、玉軸受及びころ軸受の一方又は両方を含む。本実施形態において、ガイド装置7のリニアベアリング72は、直動型玉軸受(linear ball bearing)を含む。
ガイドレール91は、可動部材2の上面に配置される。ガイドレール91は、X軸方向に長い。ガイドレール91は、Y軸方向に2つ(2本)配置される。可動部材2の上面において、ガイドレール91は、ガイドレール71と平行に配置される。ガイドレール91は、可動部材2の上面の中心に対して+Y側及び−Y側のそれぞれに配置される。ガイドレール71は、可動部材2の上面の中心に対してガイドレール91の外側に配置される。リニアベアリング92は、ガイドレール91を移動可能であり、直動型(リニア型)の転がり軸受を含む。転がり軸受は、転動体を有する。転動体は、玉及びころの一方又は両方を含む。すなわち、リニアベアリング92は、玉軸受及びころ軸受の一方又は両方を含む。本実施形態において、リニアベアリング92は、直動型玉軸受(linear ball bearing)を含む。
リニアベアリング92は、可動部材1の下面に接続される。すなわち、本実施形態において、リニアベアリング92は、X軸方向に可動部材1が移動するように可動部材1をガイドする。なお、可動部材1とリニアベアリング92とが一体(単一の部材)でもよい。
ガイド装置7は、X軸方向に関するテーブル4の移動を許容し、Y軸方向に関するテーブル4の移動を規制する。ガイド装置8は、Y軸方向に関する可動部材2の移動を許容し、X軸方向に関する可動部材2の移動を規制する。ガイドレール91及びリニアベアリング92は、X軸方向に関する可動部材1の移動を許容し、Y軸方向に関する可動部材1の移動を規制する。
すなわち、本実施形態において、可動部材1及びリニアベアリング92は、ガイドレール91にガイドされてX軸方向に移動する。テーブル4及びリニアベアリング72は、ガイドレール91とは異なるガイドレール71にガイドされてX軸方向に移動する。可動部材1及びリニアベアリング92は、ガイドレール91によりY軸方向に関する移動を規制(拘束)される。テーブル4及びリニアベアリング72は、ガイドレール91とは異なるガイドレール71によりY軸方向に関する移動を規制(拘束)される。
微動アクチュエータ11は、駆動装置5(粗動アクチュエータ51)及び駆動装置6(粗動アクチュエータ61)よりも高い分解能でX軸方向にテーブル4を移動可能である。微動アクチュエータ11は、圧電素子を含む。微動アクチュエータ11は、可動部材1とテーブル4との間に配置される。微動アクチュエータ11は、可動部材1に対してテーブル4をX軸方向に移動する。微動アクチュエータ11の少なくとも一部は、可動部材1に接続される。微動アクチュエータ11の少なくとも一部は、テーブル4に接続される。微動アクチュエータ11は、可動部材1とテーブル4とを連結するように配置される。
微動アクチュエータ12は、駆動装置5(粗動アクチュエータ51)及び駆動装置6(粗動アクチュエータ61)よりも高い分解能でY軸方向にテーブル4を移動可能である。微動アクチュエータ12は、圧電素子を含む。微動アクチュエータ12は、可動部材1とテーブル4との間に配置される。微動アクチュエータ12は、可動部材1に対してテーブル4をY軸方向に移動する。微動アクチュエータ12の少なくとも一部は、可動部材1に接続される。微動アクチュエータ12の少なくとも一部は、テーブル4に接続される。微動アクチュエータ12は、可動部材1とテーブル4とを連結するように配置される。なお、微動アクチュエータ12は、リニアベアリング92とテーブル4との間に配置されてもよい。
本実施形態において、テーブル4に開口41が設けられる。微動アクチュエータ11は、開口41の中心に対して−X側に配置されたテーブル4の内側エッジと、可動部材1の少なくとも一部とを連結するように配置される。微動アクチュエータ12は、開口41の中心に対して+Y側に配置されたテーブル4の内側エッジと、可動部材1の少なくとも一部とを連結するように配置される。
弾性部材10は、開口41の中心に対して微動アクチュエータ11の反対側に配置される。弾性部材10は、開口41の中心に対して+X側に配置されたテーブル4の内側エッジと、可動部材1の少なくとも一部とを連結するように配置される。弾性部材10により、可動部材1を介して、微動アクチュエータ11に対してX軸方向に関する力(圧力)が付与される。
微動アクチュエータ12に対してY軸方向に関する力(圧力)が付与されてもよい。例えば、開口41の中心に対して+Y側に配置されたテーブル4の内側エッジと可動部材1との距離が調整されることによって、微動アクチュエータ12に力が付与されてもよい。開口41の中心に対して+Y側に配置されたテーブル4の内側エッジと微動アクチュエータ12との間にスペーサー部材が配置されることによって、微動アクチュエータ12に力が付与されてもよい。可動部材1と微動アクチュエータ12との間にスペーサー部材が配置されることによって、微動アクチュエータ12に力が付与されてもよい。なお、開口41の中心に対して微動アクチュエータ12の反対側に配置される弾性部材により、可動部材1を介して、微動アクチュエータ12に対してY軸方向に関する力が付与されてもよい。すなわち、開口41の中心に対して−Y側に配置されたテーブル4の内側エッジと、可動部材1の少なくとも一部とを連結するように配置される弾性部材により、可動部材1を介して、微動アクチュエータ12に対してY軸方向に関する力が付与されてもよい。
なお、開口41は設けられなくてもよい。微動アクチュエータ11が可動部材1の少なくとも一部とテーブル4との間に配置されて、可動部材1に対してテーブル4がX軸方向に移動可能であればよい。微動アクチュエータ12が可動部材1の少なくとも一部とテーブル4との間に配置されて、可動部材1に対してテーブル4がY軸方向に移動可能であればよい。
なお、本実施形態において、微動アクチュエータ12の作動により、リニアベアリング92に対してY軸方向に関する力が作用したり、ガイドレール91に対してリニアベアリング92が僅かにY軸方向に移動したりする可能性がある。また、微動アクチュエータ12の作動により、リニアベアリング72に対してY軸方向に関する力が作用したり、ガイドレール71に対してリニアベアリング72が僅かにY軸方向に移動したりする可能性がある。本実施形態においては、ガイドレール91に対するリニアベアリング92の移動(X軸方向に関する移動)、及びガイドレール71に対するリニアベアリング72の移動(X軸方向に関する移動)が円滑に行われるように、微動アクチュエータ12の作動量(変位量、伸縮量)の範囲が定められる。微動アクチュエータ12が作動した場合、テーブル4の移動量に応じて、リニアベアリング92は、テーブル4とは反対の方向に移動する。その移動量は、ガイド装置7及びガイド装置9の水平方向の剛性の比率で決まる。当然のことながら、ガイド装置7及びガイド装置9の両方とも力を受ける。この力が、X軸方向の移動に影響の無いレベルに設計する必要がある。
次に、上述のテーブル装置TAの動作の一例について説明する。例えば、粗動アクチュエータ61の作動により、可動部材2がY軸方向に移動する。可動部材2がY軸方向に移動することにより、可動部材1及びテーブル4が可動部材2と一緒にY軸方向に移動する。粗動アクチュエータ51の作動により、可動部材1がX軸方向に移動する。可動部材1がX軸方向に移動することにより、テーブル4が可動部材1と一緒にX軸方向に移動する。
XY平面内においてテーブル4が目標位置に配置されるように、微動アクチュエータ11及び微動アクチュエータ12の少なくとも一方が作動する。微動アクチュエータ11及び微動アクチュエータ12は、粗動アクチュエータ51及び粗動アクチュエータ61よりも高い分解能でテーブル4を移動可能(変位可能)である。微動アクチュエータ11の作動により、可動部材1に対してテーブル4が高い分解能でX軸方向に移動する。これにより、X軸方向に関するテーブル4の位置決めが高精度で行われる。微動アクチュエータ12の作動により、可動部材1に対してテーブル4が高い分解能でY軸方向に移動する。これにより、Y軸方向に関するテーブル4の位置決めが高精度で行われる。
以上説明したように、本実施形態によれば、テーブル4は、駆動装置5の作動により可動部材1と一緒にX軸方向に移動し、駆動装置6の作動により可動部材2と一緒にY軸方向に移動する。また、テーブル4は、ガイド装置7によりX軸方向にガイドされ、ガイド装置8により可動部材2と一緒にY軸方向にガイドされる。また、テーブル4は、微動アクチュエータ11によりX軸方向に関する位置を精密に調整され、微動アクチュエータ12によりY軸方向に関する位置を精密に調整される。微動アクチュエータ11は、可動部材1とテーブル4との間に配置される。可動部材1は、X軸方向にテーブル4と一緒に移動する。そのため、駆動装置5の作動によるX軸方向に関するテーブル4の移動範囲において、微動アクチュエータ11は、X軸方向に関するテーブル4の位置を調整し続けることができる。また、可動部材1は、Y軸方向にテーブル4と一緒に移動する。そのため、駆動装置6の作動によるY軸方向に関するテーブル4(可動部材2)の移動範囲において、微動アクチュエータ11は、X軸方向に関するテーブル4の位置を調整し続けることができる。微動アクチュエータ12は、可動部材1及びリニアベアリング92の少なくとも一方とテーブル4との間に配置される。可動部材1及びリニアベアリング92は、X軸方向にテーブル4と一緒に移動する。そのため、駆動装置5の作動によるX軸方向に関するテーブル4の移動範囲において、微動アクチュエータ12は、Y軸方向に関するテーブル4の位置を調整し続けることができる。また、可動部材1及びリニアベアリング92は、Y軸方向にテーブル4と一緒に移動する。そのため、駆動装置6の作動によるY軸方向に関するテーブル4(可動部材2)の移動範囲において、微動アクチュエータ12は、Y軸方向に関するテーブル4の位置を調整し続けることができる。したがって、テーブル4の位置決め精度の不足が抑制される。
<第2実施形態>
第2実施形態について説明する。以下の説明において、上述の実施形態と同一又は同等の構成部分については同一の符号を付し、その説明を簡略又は省略する。
図2は、本実施形態に係る微動アクチュエータ11及びテーブル4の一部を拡大した図である。図2に示すように、テーブル装置TABは、微動アクチュエータ11とテーブル4とを連結する連結部材13を有する。連結部材13は、Y軸方向に関する微動アクチュエータ11とテーブル4との相対移動を許容し、X軸方向に関する微動アクチュエータ11とテーブル4との相対移動を規制するように、微動アクチュエータ11とテーブル4とを連結する。連結部材13は、ヒンジ構造(ヒンジ機構)を含む。なお、連結部材13は、転動体を含んでもよいし、弾性部材を含んでもよいし、可撓性部材を含んでもよい。連結部材13によりY軸方向に関する微動アクチュエータ11とテーブル4との相対移動が許容されているため、テーブル4をY軸方向に移動させるように微動アクチュエータ12が作動しても、Y軸方向に関する力(せん断力)が微動アクチュエータ11に作用することが抑制される。また、連結部材13は、X軸方向に関する微動アクチュエータ11とテーブル4との相対移動を規制するため、X軸方向に関する微動アクチュエータ11の駆動力がテーブル4に円滑に作用する。なお、連結部材13は、微動アクチュエータ11と可動部材1との間に配置されてもよい。
図3は、本実施形態に係る微動アクチュエータ12及びテーブル4の一部を拡大した図である。図3に示すように、テーブル装置TABは、微動アクチュエータ12とテーブル4とを連結する連結部材14を有する。連結部材14は、X軸方向に関する微動アクチュエータ12とテーブル4との相対移動を許容し、Y軸方向に関する微動アクチュエータ12とテーブル4との相対移動を規制するように、微動アクチュエータ12とテーブル4とを連結する。連結部材14は、ヒンジ構造(ヒンジ機構)を含む。なお、連結部材14は、転動体を含んでもよいし、弾性部材を含んでもよいし、可撓性部材を含んでもよい。連結部材14によりX軸方向に関する微動アクチュエータ12とテーブル4との相対移動が許容されているため、テーブル4をX軸方向に移動させるように微動アクチュエータ11が作動しても、X軸方向に関する力(せん断力)が微動アクチュエータ12に作用することが抑制される。また、連結部材14は、Y軸方向に関する微動アクチュエータ12とテーブル4との相対移動を規制するため、Y軸方向に関する微動アクチュエータ12の駆動力がテーブル4に円滑に作用する。なお、連結部材14は、微動アクチュエータ12と可動部材1及びリニアベアリング92の少なくとも一方との間に配置されてもよい。
<第3実施形態>
第3実施形態について説明する。以下の説明において、上述の実施形態と同一又は同等の構成部分については同一の符号を付し、その説明を簡略又は省略する。
図4は、本実施形態に係るテーブル装置TACの一例を示す平面図である。図5は、テーブル装置TACを−Y側から見た側面図である。図6は、テーブルTACを−X側から見た側面図である。図7は、図4のm−m線矢視図である。図8は、図7のp−p線矢視図である。図9は、テーブル4の近傍を示す平面図である。図10は、図9のr−r線矢視図である。
テーブル装置TACは、X軸方向及びY軸方向のそれぞれに移動可能なテーブル4Bと、テーブル4Bと一緒にX軸方向に移動可能な可動部材1Bと、テーブル4Bと一緒にY軸方向に移動可能な可動部材2Bと、テーブル4B、可動部材1B、及び可動部材2Bを移動可能に支持するベース部材3Bと、を備えている。可動部材1Bは、ベース部材3B上においてX軸方向に移動可能であり、可動部材2Bは、ベース部材3B上においてY軸方向に移動可能であり、テーブル4Bは、ベース部材3B上においてX軸方向及びY軸方向のそれぞれに移動可能である。
本実施形態において、テーブル4Bに計測ミラー15が配置される。計測ミラー15に対して、レーザ干渉計(レーザ測長器)からの計測光が照射される。レーザ干渉計により、XY平面内におけるテーブル4Bの位置が計測される。テーブル装置TACは、レーザ干渉計の計測結果に基づいて、テーブル4Bが目標位置に配置されるように、テーブル4Bの位置を調整する。
また、テーブル装置TACは、少なくとも一部が可動部材1Bと連結され、X軸方向に可動部材1Bを移動する駆動装置5Bと、少なくとも一部が可動部材2Bと連結され、Y軸方向に可動部材2Bを移動する駆動装置6Bとを備えている。テーブル4Bの少なくとも一部は、可動部材1Bと連結される。テーブル4Bは、可動部材1Bと一緒にX軸方向に移動可能である。テーブル4Bの少なくとも一部は、可動部材2Bと連結される。テーブル4Bは、可動部材2Bと一緒にY軸方向に移動可能である。
また、テーブル装置TACは、X軸方向にテーブル4Bをガイドするガイド装置7Bと、Y軸方向に可動部材2Bをガイドするガイド装置8Bと、X軸方向に可動部材1Bをガイドするガイド装置16と、Y軸方向にテーブル4Bをガイドするガイド装置17とを備えている。ガイド装置7Bは、可動部材2Bの上面に配置されたガイドレール71Bと、テーブル4Bに配置され、ガイドレール71Bを移動可能なリニアベアリング72Bとを有する。ガイド装置8Bは、ベース部材3Bの上面に配置されたガイドレール81Bと、可動部材2Bに配置され、ガイドレール81Bを移動可能なリニアベアリング82Bとを有する。ガイド装置16は、ベース部材3Bの上面に配置されたガイドレール161と、可動部材1Bに配置され、ガイドレール161を移動可能なリニアベアリング162とを有する。ガイド装置17は、可動部材1Bの上面に配置されたガイドレール171と、テーブル4Bに配置され、ガイドレール171を移動可能なリニアベアリング172とを有する。
本実施形態において、可動部材2Bに開口21が設けられる。テーブル4Bの少なくとも一部は、開口21の内側に配置される。テーブル4Bの少なくとも一部は、可動部材2Bの下方に配置されている可動部材1Bと対向可能である。可動部材1Bの上面に配置されたガイドレール171と、テーブル4Bに配置されたリニアベアリング172とは、対向可能である。テーブル4B(リニアベアリング172)は、ガイド装置17(ガイドレール171)により、X軸方向に関する位置を拘束(案内)される。テーブル4Bは、Y軸方向に関して移動可能であり、Z軸方向に関しては、板ばね404により、拘束されない。板ばね404は、2つのリニアベアリング172を連結する接続部材401の上方に配置される。
また、テーブル装置TACは、X軸方向に可動部材99をガイドするガイド装置9Bを備えている。ガイド装置9Bは、可動部材2Bの上面に配置されたガイドレール91Bと、可動部材99に配置され、ガイドレール91Bを移動可能なリニアベアリング92Bとを有する。可動部材99及びリニアベアリング92Bは、X軸方向にテーブル4Bと一緒に移動可能である。可動部材2Bの上面においてガイドレール71Bとガイドレール91Bとは平行に配置される。
また、テーブル装置TACは、Y軸方向に可動部材95をガイドするガイド装置98を備えている。ガイド装置98は、可動部材1Bの上面に配置されたガイドレール93と、可動部材95に配置され、ガイドレール93を移動可能なリニアベアリング94とを有する。可動部材95及びリニアベアリング94は、Y軸方向にテーブル4Bと一緒に移動可能である。可動部材1Bの上面においてガイドレール171とガイドレール93とは平行に配置される。
また、テーブル装置TACは、可動部材1Bとテーブル4Bとの間に配置され、駆動装置5Bよりも高い分解能でX軸方向にテーブル4Bを移動可能な微動アクチュエータ11Bと、可動部材99とテーブル4Bとの間に配置され、駆動装置6Bよりも高い分解能でY軸方向にテーブル4Bを移動可能な微動アクチュエータ12Bとを備えている。
また、テーブル装置TACは、可動部材1Bとテーブル4Bとの間に配置される弾性部材10Bを備えている。本実施形態において、弾性部材10Bは、微動アクチュエータ11Bに対してX軸方向に関する力(圧力)を付与する機能を有していない。本実施形態においては、各部材の相対位置を調整することによって、微動アクチュエータ11Bに対してX軸方向に関する力(圧力)が付与される。弾性部材10Bの役割は、可動部材95のY軸方向の位置を接続部材401と同一にするために配置される。同様の弾性部材10Bが、可動部材99とテーブル4Bとの間にも配置される。
テーブル4Bは、ベース部材3Bの上方においてX軸方向及びY軸方向のそれぞれに移動可能である。本実施形態において、テーブル4Bの下に可動部材1Bが配置され、テーブル4Bの下に可動部材2Bが配置される。テーブル4Bは、ベース部材3B、可動部材1B、及び可動部材2Bの上方でX軸方向及びY軸方向のそれぞれに移動する。テーブル4Bは、可動部材1B及び可動部材2Bの上方において、可動部材2Bに対してX軸方向に移動可能である。テーブル4Bは、可動部材1B及び可動部材2Bの上方において、可動部材1Bに対してY軸方向に移動可能である。可動部材1B及び可動部材2Bは、テーブル4Bを移動可能に支持する。
可動部材1Bは、ベース部材3Bの上方において、ベース部材3Bに対してX軸方向に移動可能である。可動部材2Bは、ベース部材3B及び可動部材1Bの上方において、ベース部材3Bに対してY軸方向に移動可能である。本実施形態において、可動部材1Bの下にベース部材3Bが配置される。可動部材2Bの下に可動部材1Bが配置される。
可動部材1Bは、ベース部材3B上においてX軸方向に移動可能である。ベース部材3Bは、可動部材1Bを移動可能に支持する。可動部材2Bは、ベース部材3B上においてY軸方向に移動可能である。ベース部材3Bは、可動部材2Bを移動可能に支持する。
本実施形態においては、可動部材2BがY軸方向に移動することにより、その可動部材2Bに支持されているテーブル4Bが可動部材2Bと一緒にY軸方向に移動する。可動部材1BがX軸方向に移動することにより、その可動部材1Bに支持されているテーブル4Bが可動部材1Bと一緒にX軸方向に移動する。テーブル4Bは、X軸方向及びY軸方向のそれぞれに移動可能な、所謂、XYテーブル(2軸テーブル、2次元テーブル)である。
駆動装置6Bは、可動部材2BをY軸方向に移動する。駆動装置6Bは、サーボモータ(回転モータ)を含む粗動アクチュエータ61Bと、動力伝達装置62Bとを有する。粗動アクチュエータ61Bの動力(駆動力)は、動力伝達装置62Bを介して、可動部材2Bに伝達される。可動部材2Bは、動力伝達装置62Bを介して伝達される粗動アクチュエータ61Bの動力(駆動力)によりY軸方向に移動する。動力伝達装置62Bは、ボールねじを含む。ボールねじは、粗動アクチュエータ61Bの作動により回転するねじ軸と、可動部材2Bに接続(連結)され、ねじ軸の周囲に配置されるナットと、ねじ軸とナットとの間に配置されるボールとを含む。
駆動装置5Bは、可動部材1BをX軸方向に移動する。駆動装置5Bは、サーボモータ(回転モータ)を含む粗動アクチュエータ51Bと、動力伝達装置52Bとを有する。粗動アクチュエータ51Bの動力(駆動力)は、動力伝達装置52Bを介して、可動部材1Bに伝達される。可動部材1Bは、動力伝達装置52Bを介して伝達される粗動アクチュエータ51Bの動力(駆動力)によりX軸方向に移動する。動力伝達装置52Bは、ボールねじを含む。ボールねじは、粗動アクチュエータ51Bの作動により回転するねじ軸と、可動部材1Bに接続(連結)され、ねじ軸の周囲に配置されるナットと、ねじ軸とナットとの間に配置されるボールとを含む。
テーブル4Bは、微動アクチュエータ11B、弾性部材10B、リニアベアリング94、ガイドレール93、及びガイド装置17などを介して、可動部材1Bと連結される。駆動装置5Bにより可動部材1BがX軸方向に移動することにより、テーブル4Bは可動部材1Bと一緒にX軸方向に移動する。開口21は、テーブル4BがX軸方向に移動可能な大きさを有する。
テーブル4Bは、微動アクチュエータ12B、可動部材99、リニアベアリング92B、ガイドレール91B、及びガイド装置7Bなどを介して、可動部材2Bと連結される。駆動装置6Bにより可動部材2BがY軸方向に移動することにより、テーブル4Bは、可動部材2Bと一緒にY軸方向に移動する。
ガイド装置8Bは、Y軸方向に可動部材2Bが移動するように可動部材2Bをガイドする。ガイド装置8Bは、ベース部材3Bの上面に配置されたガイドレール81Bと、可動部材2Bに配置され、ガイドレール81Bを移動可能なリニアベアリング82Bとを有する。ガイドレール81Bは、Y軸方向に長い。ガイドレール81Bは、X軸方向に3つ(3本)配置される。ガイドレール81Bは、ベース部材3Bの上面の中心に対して+X側及び−X側のそれぞれに配置される。
ガイド装置8Bは、直動型(リニア型)のベアリングを含む。本実施形態において、ガイド装置8Bのリニアベアリング82Bは、直動型(リニア型)の転がり軸受を含む。転がり軸受は、転動体を有する。転動体は、玉及びころの一方又は両方を含む。すなわち、ガイド装置8Bのリニアベアリング82Bは、玉軸受及びころ軸受の一方又は両方を含む。本実施形態において、ガイド装置8Bのリニアベアリング82Bは、直動型玉軸受(linear ball bearing)を含む。
ガイド装置7Bは、X軸方向にテーブル4Bが移動するようにテーブル4Bをガイドする。ガイド装置7Bは、可動部材2Bの上面に配置されたガイドレール71Bと、テーブル4Bに配置され、ガイドレール71Bを移動可能なリニアベアリング72Bとを有する。ガイドレール71Bは、X軸方向に長い。ガイドレール71Bは、Y軸方向に2つ(2本)配置される。ガイドレール71Bは、可動部材2Bの上面の中心に対して+Y側及び−Y側のそれぞれに配置される。
ガイド装置7Bは、直動型(リニア型)のベアリングを含む。本実施形態において、ガイド装置7Bのリニアベアリング72Bは、直動型(リニア型)の転がり軸受を含む。転がり軸受は、転動体を有する。転動体は、玉及びころの一方又は両方を含む。すなわち、ガイド装置7Bのリニアベアリング72Bは、玉軸受及びころ軸受の一方又は両方を含む。本実施形態において、ガイド装置7Bのリニアベアリング72Bは、直動型玉軸受(linear ball bearing)を含む。
ガイド装置16は、X軸方向に可動部材1Bが移動するように可動部材1Bをガイドする。ガイド装置16は、ベース部材3Bの上面に配置されたガイドレール161と、可動部材1Bに配置され、ガイドレール161を移動可能なリニアベアリング162とを有する。ガイドレール161は、X軸方向に長い。ガイドレール161は、Y軸方向に3つ(3本)配置される。ガイドレール161は、ベース部材3Bの上面の中心に対して+Y側及び−Y側のそれぞれに配置される。
ガイド装置16は、直動型(リニア型)のベアリングを含む。本実施形態において、ガイド装置16のリニアベアリング162は、直動型(リニア型)の転がり軸受を含む。転がり軸受は、転動体を有する。転動体は、玉及びころの一方又は両方を含む。すなわち、ガイド装置16のリニアベアリング162は、玉軸受及びころ軸受の一方又は両方を含む。本実施形態において、ガイド装置16のリニアベアリング162は、直動型玉軸受(linear ball bearing)を含む。
ガイド装置17は、Y軸方向にテーブル4Bが移動するようにテーブル4Bをガイドする。ガイド装置17は、可動部材1Bの上面に配置されたガイドレール171と、テーブル4Bに配置され、ガイドレール171を移動可能なリニアベアリング172とを有する。ガイドレール171は、Y軸方向に長い。ガイドレール171は、X軸方向に2つ(2本)配置される。ガイドレール171は、可動部材1Bの上面の中心に対して+X側及び−X側のそれぞれに配置される。
ガイド装置17は、直動型(リニア型)のベアリングを含む。本実施形態において、ガイド装置17のリニアベアリング172は、直動型(リニア型)の転がり軸受を含む。転がり軸受は、転動体を有する。転動体は、玉及びころの一方又は両方を含む。すなわち、ガイド装置17のリニアベアリング172は、玉軸受及びころ軸受の一方又は両方を含む。本実施形態において、ガイド装置17のリニアベアリング172は、直動型玉軸受(linear ball bearing)を含む。
ガイドレール91Bは、可動部材2Bの上面に配置される。ガイドレール91Bは、X軸方向に長い。ガイドレール91Bは、1つ(1本)配置される。可動部材2Bの上面において、ガイドレール91Bは、ガイドレール71Bと平行に配置される。ガイドレール91Bは、可動部材2Bの上面の中心に対して+Y側に配置される。ガイドレール91Bは、可動部材2Bの上面の中心に対してガイドレール71Bの外側に配置される。可動部材99は、ガイドレール91Bを移動可能なリニアベアリング92Bを含む。リニアベアリング92Bは、直動型(リニア型)の転がり軸受を含む。転がり軸受は、転動体を有する。転動体は、玉及びころの一方又は両方を含む。すなわち、リニアベアリング92Bは、玉軸受及びころ軸受の一方又は両方を含む。本実施形態において、リニアベアリング92Bは、直動型玉軸受(linear ball bearing)を含む。
リニアベアリング92Bは、可動部材99の下面に接続(連結)される。すなわち、本実施形態において、リニアベアリング92Bは、X軸方向に可動部材99が移動するように可動部材99をガイドする。なお、可動部材99とリニアベアリング92Bとが一体(単一の部材)でもよい。なお、可動部材99がリニアベアリング92Bとみなされてもよい。
ガイドレール93は、可動部材1Bの上面に配置される。ガイドレール93は、Y軸方向に長い。ガイドレール93は、1つ(1本)配置される。可動部材1Bの上面において、ガイドレール93は、ガイドレール171と平行に配置される。ガイドレール93は、2つ(2本)のガイドレール171の間に配置される。可動部材95は、ガイドレール93を移動可能なリニアベアリング94を含む。リニアベアリング94は、直動型(リニア型)の転がり軸受を含む。転がり軸受は、転動体を有する。転動体は、玉及びころの一方又は両方を含む。すなわち、リニアベアリング94は、玉軸受及びころ軸受の一方又は両方を含む。本実施形態において、リニアベアリング94は、直動型玉軸受(linear ball bearing)を含む。
リニアベアリング94は、可動部材95の下面に接続(連結)される。すなわち、本実施形態において、リニアベアリング94は、Y軸方向に可動部材95が移動するように可動部材95をガイドする。なお、可動部材95とリニアベアリング94とが一体(単一の部材)でもよい。なお、可動部材95がリニアベアリング94とみなされてもよい。
ガイド装置7Bは、X軸方向に関するテーブル4Bの移動を許容し、Y軸方向に関するテーブル4Bの移動を規制する。ガイド装置7Bにより、X軸方向に関するテーブル4Bと可動部材2Bとの相対移動が許容され、Y軸方向に関するテーブル4Bと可動部材2Bとの相対移動が規制される。
ガイド装置8Bは、Y軸方向に関する可動部材2Bの移動を許容し、X軸方向に関する可動部材2Bの移動を規制する。ガイド装置8Bにより、Y軸方向に関する可動部材2Bとベース部材3Bとの相対移動が許容され、X軸方向に関する可動部材2Bとベース部材3Bとの相対移動が規制される。
ガイド装置16は、X軸方向に関する可動部材1Bの移動を許容し、Y軸方向に関する可動部材1Bの移動を規制する。ガイド装置16により、X軸方向に関する可動部材1Bとベース部材3Bとの相対移動が許容され、Y軸方向に関する可動部材1Bとベース部材3Bとの相対移動が規制される。
ガイド装置17は、Y軸方向に関するテーブル4Bの移動を許容し、X軸方向に関するテーブル4Bの移動を規制する。ガイド装置17により、Y軸方向に関するテーブル4Bと可動部材1Bとの相対移動が許容され、X軸方向に関するテーブル4Bと可動部材1Bとの相対移動が規制される。
ガイドレール91B及びリニアベアリング92Bは、X軸方向に関する可動部材99の移動を許容し、Y軸方向に関する可動部材99の移動を規制する。ガイドレール91B及びリニアベアリング92Bにより、X軸方向に関する可動部材99と可動部材2Bとの相対移動が許容され、Y軸方向に関する可動部材99と可動部材2Bとの相対移動が規制される。
ガイドレール93及びリニアベアリング94は、Y軸方向に関する可動部材95の移動を許容し、X軸方向に関する可動部材95の移動を規制する。ガイドレール93及びリニアベアリング94により、Y軸方向に関する可動部材95と可動部材1Bとの相対移動が許容され、X軸方向に関する可動部材95と可動部材1Bとの相対移動が規制される。
本実施形態において、可動部材99(リニアベアリング92B)は、ガイドレール91BにガイドされてX軸方向に移動する。テーブル4B(リニアベアリング72B)は、ガイドレール91Bとは異なるガイドレール71BにガイドされてX軸方向に移動する。可動部材99(リニアベアリング92B)は、ガイドレール91BによりY軸方向に関する移動を規制(拘束)される。テーブル4B(リニアベアリング72B)は、ガイドレール91Bとは異なるガイドレール71BによりY軸方向に関する移動を規制(拘束)される。
本実施形態において、可動部材95(リニアベアリング94)は、ガイドレール93にガイドされてY軸方向に移動する。テーブル4B(リニアベアリング172)は、ガイドレール93とは異なるガイドレール171にガイドされてY軸方向に移動する。可動部材95(リニアベアリング94)は、ガイドレール93によりX軸方向に関する移動を規制(拘束)される。テーブル4B(リニアベアリング172)は、ガイドレール93とは異なるガイドレール171によりX軸方向に関する移動を規制(拘束)される。
微動アクチュエータ11Bは、駆動装置5B(粗動アクチュエータ51B)及び駆動装置6B(粗動アクチュエータ61B)よりも高い分解能でX軸方向にテーブル4Bを移動可能である。微動アクチュエータ11Bは、圧電素子を含む。図7及び図8に示すように、微動アクチュエータ11Bは、可動部材95(可動部材1B)とテーブル4Bとの間に配置される。微動アクチュエータ11Bは、可動部材95(可動部材1B)に対してテーブル4BをX軸方向に移動する。
図7及び図8に示すように、本実施形態において、微動アクチュエータ11Bの少なくとも一部は、可動部材95に接続される。微動アクチュエータ11Bの少なくとも一部は、テーブル4Bに接続される。本実施形態において、テーブル4Bは、リニアベアリング172と接続される接続部材401を含む。接続部材401は、リニアベアリング94に対して−X側に配置されたリニアベアリング172と接続される。本実施形態において、微動アクチュエータ11Bは、テーブル4Bの接続部材401と接続される。テーブル4B(接続部材401)と可動部材95とは、微動アクチュエータ11Bを介して連結される。
図7及び図8に示すように、本実施形態において、可動部材95と、テーブル4Bとが、弾性部材10Bを含む連結部材403を介して連結される。連結部材403(弾性部材10B)の少なくとも一部は、可動部材95に接続される。連結部材403(弾性部材10B)の少なくとも一部は、テーブル4Bに接続される。本実施形態において、テーブル4Bは、リニアベアリング172と接続される接続部材401を含む。接続部材401は、リニアベアリング94に対して+X側に配置されたリニアベアリング172と接続される。本実施形態において、連結部材403(弾性部材10B)は、テーブル4Bの接続部材401と接続される。テーブル4B(接続部材401)と可動部材95とは、連結部材403(弾性部材10B)を介して連結される。弾性部材10Bは、可動部材95に対して微動アクチュエータ11Bの反対側に配置される。テーブル4Bは、ガイド装置17により、X軸方向に関する位置を拘束され、Y軸方向に関して移動可能であり、Z軸方向に関しては、板ばね404により、拘束されない。板ばね404は、2つのリニアベアリング172を連結する接続部材401の上方に配置される。
すなわち、本実施形態において、微動アクチュエータ11Bは、テーブル4Bの接続部材401と可動部材95とを連結するように配置される。連結部材403(弾性部材10B)は、テーブル4Bの接続部材401と可動部材95とを連結するように配置される。本実施形態においては、可動部材1B上においてテーブル4BがY軸方向に移動することにより、そのテーブル4Bに連結されている可動部材95(リニアベアリング94)がテーブル4Bと一緒にY軸方向に移動する。
微動アクチュエータ12Bは、駆動装置5B(粗動アクチュエータ51B)及び駆動装置6B(粗動アクチュエータ61B)よりも高い分解能でY軸方向にテーブル4Bを移動可能である。微動アクチュエータ12Bは、圧電素子を含む。図9及び図10に示すように、微動アクチュエータ12Bは、可動部材99(可動部材2B)とテーブル4Bとの間に配置される。微動アクチュエータ12Bは、可動部材99(可動部材2B)に対してテーブル4BをY軸方向に移動する。
図9及び図10に示すように、微動アクチュエータ12Bの少なくとも一部は、可動部材99に接続される。微動アクチュエータ12Bの少なくとも一部は、テーブル4Bに接続される。微動アクチュエータ12Bは、可動部材99とテーブル4Bとを連結するように配置される。本実施形態において、微動アクチュエータ12Bは、+Y側のテーブル4の側面と、可動部材99の少なくとも一部とを連結するように配置される。
次に、上述のテーブル装置TACの動作の一例について説明する。例えば、粗動アクチュエータ61Bの作動により、可動部材2BがY軸方向に移動する。可動部材2BがY軸方向に移動することにより、テーブル4Bが可動部材2Bと一緒にY軸方向に移動する。粗動アクチュエータ51Bの作動により、可動部材1BがX軸方向に移動する。可動部材1BがX軸方向に移動することにより、テーブル4Bが可動部材1Bと一緒にX軸方向に移動する。
XY平面内においてテーブル4Bが目標位置に配置されるように、微動アクチュエータ11B及び微動アクチュエータ12Bの少なくとも一方が作動する。微動アクチュエータ11B及び微動アクチュエータ12Bは、粗動アクチュエータ51B及び粗動アクチュエータ61Bよりも高い分解能でテーブル4Bを移動可能(変位可能)である。微動アクチュエータ11Bの作動により、可動部材95及び可動部材1Bに対してテーブル4Bが高い分解能でX軸方向に移動する。これにより、X軸方向に関するテーブル4Bの位置決めが高精度で行われる。微動アクチュエータ12Bの作動により、可動部材99及び可動部材2Bに対してテーブル4Bが高い分解能でY軸方向に移動する。これにより、Y軸方向に関するテーブル4Bの位置決めが高精度で行われる。
以上説明したように、本実施形態によれば、テーブル4Bは、駆動装置5Bの作動により可動部材1Bと一緒にX軸方向に移動し、駆動装置6Bの作動により可動部材2Bと一緒にY軸方向に移動する。また、テーブル4Bは、ガイド装置7BによりX軸方向にガイドされ、ガイド装置8Bにより可動部材2Bと一緒にY軸方向にガイドされる。また、テーブル4Bは、ガイド装置17によりY軸方向にガイドされる。また、テーブル4Bは、微動アクチュエータ11BによりX軸方向に関する位置を精密に調整され、微動アクチュエータ12BによりY軸方向に関する位置を精密に調整される。微動アクチュエータ11Bは、可動部材95(可動部材1B)と接続部材401(テーブル4B)との間に配置される。ガイドレール93及びリニアベアリング94により、X軸方向に関する可動部材95と可動部材1Bとの相対移動は規制される。可動部材95は、X軸方向にテーブル4Bと一緒に移動する。そのため、駆動装置5Bの作動によるX軸方向に関するテーブル4Bの移動範囲において、微動アクチュエータ11Bは、X軸方向に関するテーブル4Bの位置を調整し続けることができる。また、可動部材95は、Y軸方向にテーブル4Bと一緒に移動する。そのため、駆動装置6Bの作動によるY軸方向に関するテーブル4B(可動部材2B)の移動範囲において、微動アクチュエータ11Bは、X軸方向に関するテーブル4Bの位置を調整し続けることができる。微動アクチュエータ12Bは、可動部材99及び可動部材2Bとテーブル4Bとの間に配置される。ガイドレール91B及びリニアベアリング92Bにより、Y軸方向に関する可動部材99と可動部材2Bとの相対移動は規制される。可動部材99は、X軸方向にテーブル4Bと一緒に移動する。そのため、駆動装置5Bの作動によるX軸方向に関するテーブル4Bの移動範囲において、微動アクチュエータ12Bは、Y軸方向に関するテーブル4Bの位置を調整し続けることができる。また、可動部材99は、Y軸方向にテーブル4Bと一緒に移動する。そのため、駆動装置6Bの作動によるY軸方向に関するテーブル4B(可動部材2B)の移動範囲において、微動アクチュエータ12Bは、Y軸方向に関するテーブル4Bの位置を調整し続けることができる。したがって、テーブル4Bの位置決め精度の不足が抑制される。
<第4実施形態>
第4実施形態について説明する。以下の説明において、上述の実施形態と同一又は同等の構成部分については同一の符号を付し、その説明を簡略又は省略する。
図11及び図12は、本実施形態に係るテーブル装置TADの一例を示す図である。テーブル装置TADは、上述の実施形態で説明したテーブル装置TACの変形例である。図11に示すように、テーブル装置TADは、X軸方向にテーブル4Bを移動可能な微動アクチュエータ11Bを2つ備える。2つの微動アクチュエータ11Bは、Y軸方向に配置される。図12に示すように、テーブル装置TADは、Y軸方向にテーブル4Bを移動可能な微動アクチュエータ12Bを2つ備える。2つの微動アクチュエータ12Bは、X軸方向に配置される。
2つの微動アクチュエータ11Bそれぞれの作動量(駆動量、変位量)が調整されることにより、θZ方向(回転方向)に関するテーブル4Bの位置が調整される。例えば、一方の微動アクチュエータ11Bを第1の作動量で作動させ、他方の微動アクチュエータ11Bを第1の作動量とは異なる第2の作動量で作動させることにより、テーブル4Bは、θZ方向に回転可能である。一方の微動アクチュエータ11Bの作動量、及び他方の微動アクチュエータ11Bの作動量の少なくとも一方が調整されることによって、θZ方向(回転方向)に関するテーブル4Bの位置が調整される。なお、第1の作動量及び第2の作動量の少なくとも一方は、零を含む。例えば、一方の微動アクチュエータ11Bを第1の作動量で作動させ、他方の微動アクチュエータ11Bを作動させなくても、θZ方向(回転方向)に関するテーブル4Bの位置が調整される。
同様に、2つの微動アクチュエータ12Bそれぞれの作動量(駆動量、変位量)が調整されることにより、θZ方向(回転方向)に関するテーブル4Bの位置が調整される。
次に、図13及び図14を参照して、本実施形態に係るテーブル装置TADの動作の一例について説明する。以下、Y軸方向にテーブル4Bを移動可能な2つの微動アクチュエータ12Bの動作について説明する。また、以下の説明においては、2つの微動アクチュエータ12Bのうち、一方の微動アクチュエータ12Bを、微動アクチュエータ121、と称し、他方の微動アクチュエータ12Bを、微動アクチュエータ122、と称する。微動アクチュエータ121は、微動アクチュエータ122よりも−X側に配置される。
上述のように、テーブル4Bには計測ミラー15が配置される。レーザ干渉計からの計測光が計測ミラー15に照射される。計測ミラー15に計測光が照射されることにより、XY平面内におけるテーブル4Bの位置が計測される。すなわち、レーザ干渉計により、X軸、Y軸、及びθZの少なくとも一つの方向に関するテーブル4Bの位置が計測される。なお、図13及び図14において、計測ミラー15の図示を省略する。
本実施形態においては、計測ミラー15に対する計測光の照射位置に基づいて、微動アクチュエータ121及び微動アクチュエータ122それぞれの作動量が調整される。
例えば、図13及び図14に示すように、Y軸方向に関するテーブル4Bの位置を計測するための計測光がレーザ干渉計から計測ミラー15に照射されるとき、レーザ干渉計の計測結果に基づくテーブル4Bの位置調整が精密に行われるように、計測ミラーに対する計測光の照射位置に基づいて、微動アクチュエータ121及び微動アクチュエータ122それぞれの作動量が調整される。
例えば、図13に示すように、計測ミラー15に対する計測光の照射位置と微動アクチュエータ121との距離(X軸方向に関する距離)が、計測ミラー15に対する計測光の照射位置と微動アクチュエータ122との距離(X軸方向に関する距離)よりも短い場合において、Y軸方向に関するテーブル4Bの位置を調整するとき、微動アクチュエータ121の作動量が微動アクチュエータ122の作動量よりも大きくなるように、微動アクチュエータ121及び微動アクチュエータ122が制御される。
すなわち、図13に示す計測光と微動アクチュエータ121と微動アクチュエータ122との位置関係において、Y軸方向に関するテーブル4Bの位置を調整するとき、計測光に近い微動アクチュエータ121が作動される。微動アクチュエータ121の作動により、その微動アクチュエータ121に接続されているテーブル4Bの部分P1がY軸方向に移動する。また、微動アクチュエータ121の作動により、その微動アクチュエータ121(部分P1)に近い計測ミラー15における計測光の照射位置もY軸方向に移動する。したがって、レーザ干渉計は、微動アクチュエータ121の作動量に応じたY軸方向に関するテーブル4Bの変位量を計測可能である。
図13に示す計測光と微動アクチュエータ121と微動アクチュエータ122との位置関係において、計測光から遠い微動アクチュエータ122が作動されると、その微動アクチュエータ122の作動により、微動アクチュエータ122に接続されているテーブル4Bの部分P2がY軸方向に移動する。一方、Y軸方向に関する部分P1及び計測ミラー15における計測光の照射位置の変位量は、微動アクチュエータ122の作動量よりも小さい可能性が高い。すると、レーザ干渉計は、微動アクチュエータ122の作動量に応じたY軸方向に関するテーブル4Bの変位量を精密に計測できなくなる可能性がある。その結果、レーザ干渉計の計測結果に基づくテーブル4Bの位置調整が精密に行われなくなる可能性がある。
本実施形態においては、レーザ干渉計の計測結果に基づくテーブル4Bの位置調整が精密に行われるように、計測ミラー15に対する計測光の照射位置に基づいて、微動アクチュエータ121及び微動アクチュエータ122それぞれの作動量が調整される。
なお、図13に示す状態において、微動アクチュエータ121とともに、微動アクチュエータ122も作動されてもよい。θZ方向に関するテーブル4Bの位置を調整する場合、微動アクチュエータ121とともに、微動アクチュエータ122が適宜作動されてもよい。
図14に示すように、計測ミラー15に対する計測光の照射位置と微動アクチュエータ121との距離(X軸方向に関する距離)と、計測ミラー15に対する計測光の照射位置と微動アクチュエータ122との距離(X軸方向に関する距離)とが等しい場合、微動アクチュエータ121の作動量と微動アクチュエータ122の作動量とは等しくてもよい。
X軸方向に関して、計測ミラー15に対する計測光の照射位置が微動アクチュエータ121と微動アクチュエータ122との間に存在し、計測ミラー15に対する計測光の照射位置と微動アクチュエータ121との距離(X軸方向に関する距離)と、計測ミラー15に対する計測光の照射位置と微動アクチュエータ122との距離(X軸方向に関する距離)とが異なる場合、計測ミラー15に対する計測光の照射位置と微動アクチュエータ121との距離と、計測ミラー15に対する計測光の照射位置と微動アクチュエータ122との距離との比に基づいて、微動アクチュエータ121の作動量と微動アクチュエータ122の作動量とのそれぞれが調整されてもよい。
以上、Y軸方向に関するテーブル4Bの位置を計測するための計測光の照射位置と、Y軸方向に関してテーブル4Bを移動可能な微動アクチュエータ12B(121、122)との関係について説明した。X軸方向に関するテーブル4Bの位置を計測するための計測光の照射位置と、X軸方向に関してテーブル4Bを移動可能な微動アクチュエータ11Bとの関係についても同様である。
本実施形態においては、Y軸を計測軸とするレーザ干渉計の計測光(光束)は1つであり、X軸を計測軸とするレーザ干渉計の計測光は1つである。すなわち、本実施形態において、レーザ干渉計は、θZ方向に関するテーブル4Bの位置を計測しない。そのため、そのレーザ干渉計の計測結果に基づいて、微動アクチュエータ11B及び微動アクチュエータ12Bの少なくとも一方を使ったテーブル4Bの位置を調整するためのフィードバック制御は行われない。
図13及び図14に示した例では、微動アクチュエータ11Bは、2つの微動アクチュエータ121及び微動アクチュエータ122を含む。2つの微動アクチュエータ121及び微動アクチュエータ122のうち、いずれか一方の微動アクチュエータ(例えば微動アクチュエータ121)を作動させる場合、計測及び制御できていないθZ方向の運動誤差に対し、計測光の照射位置によっては、計測されたテーブル4Bの移動方向と微動アクチュエータ121の移動方向との間に不一致が生じることがある。しかしながら、図13などを参照して説明したように、計測光に近い微動アクチュエータ121が作動されることにより、移動方向の不一致による計測誤差を抑制することができる。
そして、本実施形態においては、計測光の照射位置に応じて、2つの微動アクチュエータ121及び微動アクチュエータ122の作動量に差を設けることにより、移動方向の不一致による計測誤差を抑制することができる。許容されるθZ誤差を超えないように、2つの微動アクチュエータ121及び微動アクチュエータ122の作動量に差を設ける必要がある。
このように、本実施形態によれば、θZ方向に関するテーブルの位置を計測する既存のテーブル装置に比べて、θZ方向に関するテーブル4Bの位置を計測しなくても、テーブル4Bの位置制御を行うことができる。
なお、本実施形態において、Y軸方向に関して3つ以上の任意の複数の微動アクチュエータ11Bが配置されてもよい。X軸方向に関して3つ以上の任意の複数の微動アクチュエータ12Bが配置されてもよい。それら複数の微動アクチュエータ11B及び微動アクチュエータ12Bそれぞれの作動量が調整されることによって、θZ方向に関するテーブル4Bの位置が調整される。
なお、上述の第1実施形態及び第2実施形態においても、Y軸方向に関して複数の微動アクチュエータ11が配置され、X軸方向に関して複数の微動アクチュエータ12が配置されてもよい。それら複数の微動アクチュエータ11及び微動アクチュエータ12それぞれの作動量が調整されることによって、θZ方向に関するテーブル4の位置が調整される。
<第5実施形態>
第5実施形態について説明する。図15は、本実施形態に係るテーブル装置TAを備える半導体製造装置200の一例を示す図である。半導体製造装置200は、半導体デバイスを製造可能な半導体デバイス製造装置を含む。半導体製造装置200は、半導体デバイスの製造工程の少なくとも一部において使用される。半導体製造装置200は、半導体デバイスを製造するための物体Sを搬送可能な搬送装置300を含む。搬送装置300は、本実施形態に係るテーブル装置TAを含む。なお、図15においては、テーブル装置TAを簡略して図示する。なお、テーブル装置TAが、上述の実施形態で説明したテーブル装置TAB、テーブル装置TAC、及びテーブル装置TADの少なくとも一つでもよい。
本実施形態において、物体Sは、半導体デバイスを製造するための基板である。物体Sから半導体デバイスが製造される。物体Sは、半導体ウエハを含んでもよいし、ガラス板を含んでもよい。物体Sにデバイスパターン(配線パターン)が形成されることによって、半導体デバイスが製造される。
半導体製造装置200は、処理位置PJ1に配置された物体Sに対して、デバイスパターンを形成するための処理を行う。テーブル装置TAは、テーブル4に支持された物体Sを処理位置PJ1に配置する。搬送装置300は、テーブル装置TAのテーブル4に物体Sを搬送(搬入)可能な搬入装置301と、テーブル4から物体Sを搬送(搬出)可能な搬出装置302とを含む。搬入装置301によって、処理前の物体Sがテーブル4に搬送(搬入)される。テーブル装置TAによって、テーブル4に支持された物体Sが処理位置PJ1まで搬送される。搬出装置302によって、処理後の物体Sがテーブル4から搬送(搬出)される。
テーブル装置TAは、テーブル4を移動して、テーブル4に支持された物体Sを処理位置PJ1に移動する。テーブル装置TAは、テーブル4を目標軌道で移動可能であり、テーブル4に支持された物体Sを処理位置(目標位置)PJ1に配置可能である。
例えば、半導体製造装置200が、投影光学系201を介してデバイスパターンの像を物体Sに投影する露光装置を含む場合、処理位置PJ1は、投影光学系201の像面の位置(露光位置)を含む。処理位置PJ1に物体Sが配置されることにより、半導体製造装置200は、投影光学系201を介して、デバイスパターンの像を物体Sに投影可能である。
処理位置PJ1において物体Sが処理された後、その処理後の物体Sが搬出装置302によってテーブル4から搬送される。搬出装置302によって搬送(搬出)された物体Sは、後工程を行う処理装置に搬送される。
本実施形態においては、テーブル装置TAは、物体Sを処理位置(目標位置)PJ1に配置可能であるため、不良な製品が製造されてしまうことが抑制される。すなわち、テーブル装置TAによって、半導体製造装置200における物体Sの位置決め精度の不足が抑制されるため、不良な製品の発生が抑制される。
なお、半導体製造装置200が、光学系を介して物体Sのデバイスパターンを計測する計測装置を含む場合、処理位置PJ1は、光学系の焦点の位置(計測位置)を含む。処理位置PJ1に物体Sが配置されることにより、半導体製造装置200は、光学系を介して、物体Sに形成されたデバイスパターンの画像を取得可能である。半導体製造装置200が、物体Sに膜を形成する成膜装置を含む場合、処理位置PJ1は、膜を形成するための材料が供給可能な位置である。処理位置PJ1に物体Sが配置されることにより、デバイスパターンを形成するための膜が物体Sに形成される。
なお、フラットパネルディスプレイ製造装置が、本実施形態に係るテーブル装置TA(テーブル装置TAB、テーブル装置TAC、テーブル装置TAD)を備えてもよいし、テーブル装置TAを含む搬送装置300を備えてもよい。フラットパネルディスプレイ製造装置は、例えば露光装置を含み、フラットパネルディスプレイの製造工程の少なくとも一部において使用される。フラットパネルディスプレイ製造装置が露光装置を含む場合、フラットパネルディスプレイを製造するためのパターンの像が投影光学系を介してガラス板を含む物体Sに投影される。フラットパネルディスプレイ製造装置は、目標位置に配置された物体Sを処理できるので、その物体Sから不良な製品が製造されてしまうことが抑制される。フラットパネルディスプレイは、液晶ディスプレイ、プラズマディスプレイ、及び有機ELディスプレイの少なくとも一つを含む。
図16は、本実施形態に係るテーブル装置TAを備える検査装置400の一例を示す図である。検査装置400は、半導体製造装置200によって製造された物体(半導体デバイス)S2を検査する。検査装置400は、物体S2を搬送可能な搬送装置300Bを含む。搬送装置300Bは、本実施形態に係るテーブル装置TAを含む。なお、図16においては、テーブル装置TAを簡略して図示する。なお、テーブル装置TAが、上述の各実施形態で説明したテーブル装置TAB、テーブル装置TAC、及びテーブル装置TADの少なくとも一つでもよい。
検査装置400は、検査位置PJ2に配置された物体S2の検査を行う。テーブル装置TAは、テーブル4に支持された物体S2を検査位置PJ2に配置する。搬送装置300Bは、テーブル装置TAのテーブル4に物体S2を搬送(搬入)可能な搬入装置301Bと、テーブル4から物体S2を搬送(搬出)可能な搬出装置302Bとを含む。搬入装置301Bによって、検査前の物体S2がテーブル4に搬送(搬入)される。テーブル装置TAによって、テーブル4に支持された物体S2が検査位置PJ2まで搬送される。搬出装置302Bによって、検査後の物体S2がテーブル4から搬送(搬出)される。
テーブル装置TAは、テーブル4を移動して、テーブル4に支持された物体S2を検査位置PJ2に移動する。テーブル装置TAは、テーブル4を目標軌道で移動可能であり、テーブル4に支持された物体S2を検査位置(目標位置)PJ2に配置可能である。
本実施形態において、検査装置400は、検出光を用いて物体S2の検査を光学的に行う。検査装置400は、検出光を射出可能な照射装置411と、照射装置411から射出され、物体S2で反射した検出光の少なくとも一部を受光可能な受光装置412とを含む。本実施形態において、検査位置PJ2は、検出光の照射位置を含む。検査位置PJ2に物体S2が配置されることにより、物体S2の状態が光学的に検査される。
検査位置PJ2において物体S2の検査が行われた後、その検査後の物体S2が搬出装置302Bによってテーブル4から搬送される。
本実施形態においては、テーブル装置TAは、物体S2を検査位置(目標位置)PJ2に配置可能であるため、検査不良の発生を抑制できる。すなわち、検査装置400は、物体S2が不良であるか否かを良好に判断することができる。これにより、例えば不良な物体S2が後工程に搬送されたり、出荷されたりすることが抑制される。
なお、三次元測定装置が、本実施形態に係るテーブル装置TA(テーブル装置TAB、テーブル装置TAC、テーブル装置TAD)を備えてもよいし、テーブル装置TAを含む搬送装置を備えてもよい。測定対象の物体がテーブルに支持されることにより、三次元測定装置は、目標位置に配置された物体を測定できるので、その物体の測定を精密に行うことができる。
なお、工作機械が、本実施形態に係るテーブル装置TA(テーブル装置TAB、テーブル装置TAC、テーブル装置TAD)を備えてもよいし、テーブル装置TAを含む搬送装置を備えてもよい。測定対象の物体がテーブルに支持されることにより、工作機械は、目標位置に配置された物体を加工できるので、その物体の加工を精密に行うことができる。
なお、本実施形態においては、テーブル4がXY平面内(水平面内)に移動することとした。本実施形態において、テーブル4がXY平面に対して傾斜する方向に移動されてもよい。可動部材2がXY平面に対して傾斜する方向に移動されてもよい。換言すれば、可動部材2及びテーブル4の一方又は両方が、水平面に対して傾斜する所定面内において移動されてもよい。