JP6321974B2 - 加熱調理用油脂組成物 - Google Patents

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Description

本発明は、フライ食品の調理に熱媒体として使用される加熱調理用油脂組成物に関する。
フライ食品の加熱調理には、各種の植物油脂や動物油脂が使用されているが、油脂の加熱安定性を向上するために、これらの油脂を原料とし触媒を用いて水素添加した硬化油が使用されることが多い。
しかし、水素添加した硬化油は一般にトランス酸量が高く、近年では、消費者の健康意識の高まりと共にトランス酸を低減させたいという要求も出てきている。
トランス酸量を低減させる方法としては、パーム系油脂を使用することや、エステル交換油脂を使用することが行われている。
また加熱調理したフライ食品は、口に入れた際に速やかに溶ける口溶け感が、美味しさを出すために重要である。フライ食品は、揚げることによって材料の水分が失われ、その代わりに油脂が吸収され、その風味が向上するが、加熱調理後にフライ食品中に浸透した油脂は口溶けの良さにも大きく影響する。
更にドーナツ等のフライ食品においては、2不飽和トリグリセリド及び3不飽和トリグリセリド等の低融点トリグリセリドである液状油の染みだしの少ないことが求められ、特に砂糖を掛けた場合に上記トリグリセリドである液状油の染みだしによって砂糖が溶ける“なき”が生じないことが求められる。更に消費者はジューシーな食感(ジューシー感)を好むことが多いが、加熱調理後にフライ食品中に浸透した油脂はジューシーな食感にも影響する。
このような加熱調理用油脂組成物の従来技術として、特許文献1には、ヨウ素価が特定範囲のパーム分別油や液状油を組み合わせる技術が提案されている。しかし、パーム分別油や液状油を使用するためフライ食品にジューシーな食感は得られるが、長期に保存した場合、染みだしが見られる。
特許文献2には、ラウリン系油脂を含有する油脂のエステル交換油脂を使用する技術が提案されている。しかしラウリン系油脂のヤシ油に液状油の菜種油を組み合わせたエステル交換油脂を使用しており、このエステル交換油脂を使用した場合、口溶けが悪い。またトリグリセリド組成のうち2飽和トリグリセリド(SUS、SSU)の質量比(SUS/SSU)が低いため、油脂の結晶性が良く、加熱調理したフライ食品を室温下で喫食する場合、浸透した油脂が早く結晶化するためジューシーな食感を得ることができない。
特許文献3には、パーム系油脂とハイエルシン菜種極度硬化油とのエステル交換油脂と融点25℃未満の油脂を組み合わせる技術が提案されている。しかしエステル交換油脂と低融点の油脂を組み合わせるため、油の染みだしを抑制することができない。
特許文献4には、ヨウ素価が特定範囲のパーム系油脂と、パーム系油脂と液状油とのエステル交換油脂と、特定の乳化剤を組み合わせる技術が提案されている。しかしエステル交換油脂はパーム分別硬質油を主体とするため口溶けが悪い。
特許文献1、3のように相溶性の悪い油脂は、経時的に油脂中の2不飽和トリグリセリド及び3不飽和トリグリセリド等の低融点トリグリセリドである液状油の染みだしを抑制することが難しいという問題があった。
一方、ラードは調理した食品に独特の甘味と旨味を付与することができるため、揚げ物や炒め物の調理に広く使用されている。
一般に加熱調理したフライ食品は、具材に各素材特有の風味とジューシー感やソフト感があると共に、旨味があることや、衣にサクサクした食感(サクさ)のあることが好まれている。
しかしラードはSPO(1−ステアリル−2−パルミトリル−3−オレイン)を主とするトリグリセリドを多く含有するため結晶性が良く、そのため加熱調理した食品の表面に結晶が残りくすんだり白っぽくなり、商品価値を損ねるという問題があった。
特許文献5には、ラード1〜20質量%及び/又は実質的に融点20〜40℃の硬化油1〜20質量%並びに任意の非硬化油からなる加熱調理用油脂組成物が提案されている。しかし、香味付与のためにパーム等の非硬化油脂にラード、硬化油を少量入れているが、トランス酸量を低く抑えるためには非硬化油が主体となるため、経時的にサクさが失われる。
特許文献6は、ラードを50質量%以上含有し、且つ、油相中にラード1質量部に対しパームステアリンを0.01〜0.6質量部の比率で含有する油脂が提案されている。しかしパームステアリンを使用すると口溶けが悪くなり、またラードとパームステアリンの相溶性が悪いため、十分に白色化を抑えることができない。
特開2000−125764号公報 特開2002−65163号公報 特開2002−238453号公報 特開2012−19700号公報 特開2009−5681号公報 特開2006−136213号公報
本発明は、以上の通りの事情に鑑みてなされたものであり、パーム系油脂と併用することで、口溶けが良く、油脂組成物中の2不飽和トリグリセリド及び3不飽和トリグリセリド等の低融点トリグリセリドである液状油の染みだしが少なく、ジューシーな食感を付与したフライ食品を得ることができ、またラードと併用することで、フライ食品の口溶け、サクさが良好で旨味が向上し、更にラードによる白色化を抑制することができる加熱調理用油脂組成物を提供することを課題としている。
前記の課題を解決するために、本発明の加熱調理用油脂組成物は、ラウリン系油脂とパーム系油脂とのエステル交換油脂を含有し、2飽和トリグリセリドのうち、対称型トリグリセリド(SUS)と非対称型トリグリセリド(SSU)との質量比(SUS/SSU)が5.0以下であることを特徴としている。
この加熱調理用油脂組成物は、ラウリン系油脂とパーム系油脂とのエステル交換油脂に更にパーム系油脂を含有して、SUS/SSUが0.6〜5.0であることが好ましい。またパーム系油脂は、SUS/SSUが0.4〜7.0であることが好ましい。
この加熱調理用油脂組成物は、ラウリン系油脂とパーム系油脂とのエステル交換油脂に更にラードを含有することが好ましい。またラードを含有し、加熱調理用油脂組成物のSUS/SSUが1.5以下であることが好ましい。また前記エステル交換油脂の含有量が5〜50質量%、ラードの含有量が50〜95質量%であることが好ましい。
本発明によれば、ラウリン系油脂とパーム系油脂とのエステル交換油脂を含有しパーム系油脂と併用することで、口溶けが良く、2不飽和トリグリセリド及び3不飽和トリグリセリド等の低融点トリグリセリドである液状油の染みだしが少なく、ジューシーな食感を付与したフライ食品を得ることができ、砂糖等の粉末を掛けても溶けて“なき”が生じることが抑制される。またラウリン系油脂とパーム系油脂とのエステル交換油脂を含有しラードと併用することで、フライ食品の口溶け、サクさが良好で旨味が向上し、更にラードによる白色化を抑制することができる。
以下に、本発明を詳細に説明する。
本発明の加熱調理用油脂組成物は、ラウリン系油脂とパーム系油脂とのエステル交換油脂を含有することを特徴としている。
このラウリン系油脂とパーム系油脂とを組み合わせたエステル交換油脂を含有することで、相溶性が良好となるため、加熱調理した食品は、2不飽和トリグリセリド及び3不飽和トリグリセリド等の低融点トリグリセリドである液状油の染みだしがなく、また口に入れた際に速やかに溶けて良好な口溶けが得られる。
エステル交換油脂の原料であるラウリン系油脂は、全構成脂肪酸中のラウリン酸含有量が30質量%以上、好ましくは40〜55質量%、より好ましくは45〜50質量%である。このようなラウリン系油脂としては、パーム核油、ヤシ油、これらの分別油、硬化油等が挙げられ、これらは1種単独で使用してもよく2種以上を併用してもよい。これらのうち、ヤシ油に比べて融点が高く、高融点のエステル交換油脂を容易に得ることができる点を考慮すると、パーム核油及びその分別油や硬化油が好ましい。硬化油としては、部分硬化油、低温硬化油、又は完全水素添加した極度硬化油を用いることができるが、中でも極度硬化油が好ましく、極度硬化油はヨウ素価が2以下であることが好ましい。
エステル交換油脂の原料であるパーム系油脂は、全構成脂肪酸中の炭素数16以上の脂肪酸含有量が35質量%以上である。パーム系油脂としては、パーム油、パーム分別油、これらの硬化油、エステル交換油脂等が挙げられ、これらは1種単独で使用してもよく2種以上を併用してもよい。パーム分別油としては、硬質部(パームステアリン等)、軟質部(パームオレイン、パームスーパーオレイン等)、中融点部(PMF等)等を用いることができる。パーム系油脂として硬化油を使用する場合、部分硬化油、低温硬化油、極度硬化油等を用いることができるが、中でも極度硬化油が好ましい。
パーム系油脂は、極度硬化油をパーム系油脂の合計量に対して5〜100質量%の範囲内で含有することが好ましく、25〜100質量%の範囲内で含有することがより好ましい。極度硬化油をこの範囲内で含有すると、フライ食品からの2不飽和トリグリセリド及び3不飽和トリグリセリド等の低融点トリグリセリドである液状油の染みだしを抑制できる。
ラウリン系油脂と、パーム系油脂とのエステル交換反応には、エステル交換触媒として化学触媒や酵素触媒が用いられる。化学触媒としてはナトリウムメチラートや水酸化ナトリウム等が用いられ、酵素触媒としてはリパーゼ等が用いられる。リパーゼとしてはアスペルギルス属、アルカリゲネス属等のリパーゼが挙げられ、イオン交換樹脂、ケイ藻土、セラミック等の担体上に固定し固定化したものを用いても、粉末の形態として用いても良い。また位置選択性のあるリパーゼ、位置選択性のないリパーゼのいずれも用いることができるが、位置選択性のないリパーゼを用いることが好ましい。エステル交換触媒として化学触媒や位置選択性のない酵素触媒を用いた場合、ラウリン系油脂とパーム系油脂とのエステル交換反応が完了すると、構成脂肪酸として飽和脂肪酸(S)を2個、不飽和脂肪酸(U)を1個含む2飽和トリグリセリドのうち、対称型トリグリセリド(SUS)と非対称型トリグリセリド(SSU)とのエステル交換油脂中における質量比(SUS/SSU)が0.45〜0.55の範囲内となる。
エステル交換に化学触媒を用いる場合、触媒を油脂質量の0.05〜0.15質量%添加し、減圧下で80〜120℃に加熱し、0.5〜1.0時間攪拌することでラウリン系油脂とパーム系油脂とのエステル交換反応が平衡状態となって完了し、エステル交換油脂を得ることができる。また酵素触媒を用いる場合、リパーゼ等の酵素触媒を油脂質量の0.01〜10質量%添加し、40〜80℃でエステル交換反応を行うことによりエステル交換反応が平衡状態となって完了し、エステル交換油脂を得ることができる。エステル交換反応はカラムによる連続反応、バッチ反応のいずれの方法で行うこともできる。エステル交換反応後、必要に応じて脱色、脱臭等の精製を行うことができる。
ラウリン系油脂における全構成脂肪酸中のラウリン酸の割合、パーム系油脂における全構成脂肪酸中の炭素数16以上の脂肪酸含有量、エステル交換反応の終了は、ガスクロマトグラフ法により確認することができる。
そしてエステル交換油脂は、ラウリン系油脂5〜80質量%と、パーム系油脂20〜95質量%とをエステル交換して得られたものであることが好ましく、ラウリン系油脂5〜30質量%と、パーム系油脂70〜95質量%とをエステル交換して得られたものであることがより好ましい。
本発明の加熱調理用油脂組成物は、2飽和トリグリセリドのうち、対称型トリグリセリド(SUS)と非対称型トリグリセリド(SSU)との質量比(SUS/SSU)が5.0以下であり、好ましくは0.06〜5.0である。この範囲内であると、パーム系油脂と併用することで、口溶けが良く、2不飽和トリグリセリド及び3不飽和トリグリセリド等の低融点トリグリセリドである液状油の染みだしが少なく、ジューシーな食感を付与したフライ食品を得ることができ、砂糖等の粉末を掛けても溶けて“なき”が生じることが抑制される。またラードと併用することで、フライ食品の口溶け、サクさが良好で旨味が向上し、ベタツキも少なく、更にラードによる白色化を抑制することができる。
本発明の加熱調理用油脂組成物は、全構成脂肪酸中のラウリン酸量が0.5〜12.0質量%であることが好ましい。この範囲内であると、繰り返し使用しても加熱安定性が向上し、加熱調理用油脂組成物を長期に渡り使用することができる。
以下に、ラウリン系油脂とパーム系油脂とのエステル交換油脂をパーム系油脂と併用した本発明の加熱調理用油脂組成物について説明する。
このパーム系油脂を併用した本発明の加熱調理用油脂組成物は、SUS/SSUが0.5〜5.0であることが好ましく、0.6〜5.0であることが特に好ましい。この範囲内であると、フライ食品の口溶けが良く、2不飽和トリグリセリド及び3不飽和トリグリセリド等の低融点トリグリセリドである液状油の染みだしが少ないフライ食品を得ることができ、砂糖等の粉末を掛けても溶けて“なき”が生じることが抑制される。
中でも、フライ食品の口溶けが良好である点を考慮すると、SUS/SSUは0.6〜5.0が好ましい。フライ食品からの2不飽和トリグリセリド及び3不飽和トリグリセリド等の低融点トリグリセリドである液状油の染みだしを抑制する点を考慮すると、SUS/SSUは0.5〜4.5が好ましく、0.5〜4.0がより好ましく、0.5〜3.5が特に好ましい。フライ食品のジューシーな食感を得る点を考慮すると、SUS/SSUは0.6〜5.0が好ましく、0.8〜5.0がより好ましく、1.0〜5.0が更に好ましい。
またパーム系油脂は、SUS/SSUが0.4〜7.0であることが好ましい。より好ましくは0.4〜6.0である。この範囲内であると、パーム系油脂は加熱調理用油脂組成物のSUS/SSUを本発明の範囲内に調整することができ、2不飽和トリグリセリド及び3不飽和トリグリセリド等の低融点トリグリセリドである液状油の染みだしが少ないフライ食品を得ることができ、砂糖等の粉末を掛けても溶けて“なき”が生じることが抑制される。
ここでパーム系油脂としては、パーム油、パーム分別油、及びこれらの硬化油、エステル交換油脂等が挙げられ、これらは1種単独で使用してもよく2種以上を併用してもよい。パーム分別油としては、硬質部(パームステアリン等)、軟質部(パームオレイン、パームスーパーオレイン等)、中融点部(PMF等)等を用いることができる。これらの中でも、ヨウ素価45〜65のパーム系油脂を使用することが好ましく、このようなパーム系油脂としては、パーム油、パーム分別軟質油、パーム分別中融点油、及びこれらのエステル交換油脂等が挙げられる。
この加熱調理用油脂組成物におけるパーム系油脂の含有量は、組成物全量に対して10〜90質量%が好ましく、20〜85質量%がより好ましい。
この加熱調理用油脂組成物は、ラウリン系油脂とパーム系油脂とのエステル交換油脂及びパーム系油脂に加えて、液状油を配合することができる。ここで液状油は5℃で流動状を呈する油脂であり、菜種油、大豆油、コーン油、米油、綿実油、ひまわり油、ゴマ油、オリーブ油等が挙げられ、これらは1種単独で使用してもよく2種以上を併用してもよい。
この加熱調理用油脂組成物における液状油の含有量は、組成物全量に対して20質量%以下が好ましく、15質量%以下がより好ましい。
この加熱調理用油脂組成物は、ラウリン系油脂とパーム系油脂とのエステル交換油脂及びパーム系油脂に加えて、植物油脂の極度硬化油を配合することができる。植物油脂の極度硬化油としては、ヤシ極度硬化油、パーム極度硬化油、パーム核極度硬化油、菜種極度硬化油等が挙げられ、これらは1種単独で使用してもよく2種以上を併用してもよい。
この加熱調理用油脂組成物における植物油脂の極度硬化油の含有量は、組成物全量に対して5質量%以下が好ましく、3質量%以下がより好ましい。
この加熱調理用油脂組成物は、本発明の効果を損なわない範囲内において、以上の油脂成分の他に、その他の油脂成分、例えば、乳脂、ヤシ油、パーム核油、及びこれらの分別油や部分硬化油、菜種部分硬化油、香味油等を適宜の量で配合してもよい。また、油脂成分の他に乳化剤、酸化防止剤、消泡剤等の添加剤を適宜の量で配合することができる。
次に、ラウリン系油脂とパーム系油脂とのエステル交換油脂をラードと併用した本発明の加熱調理用油脂組成物について説明する。
このラウリン系油脂とパーム系油脂とのエステル交換油脂をラードと併用した本発明の加熱調理用油脂組成物は、SUS/SSUが1.5以下であることが好ましく、0.7以下であることがより好ましく、0.5以下であることが特に好ましい。この範囲内であると、フライ食品の口溶けが良く、サクさが良好で旨味が向上し、ベタツキが少なく、ラードによる白色化も抑制することができる。下限値は特に制限はないが、好ましくは0.06以上、より好ましくは0.08以上である。
ここでラードとしては、豚から溶出法により採取した脂肪を精製したものを用いることができ、その精製方法も特に制限はない。また、本発明の加熱調理用油脂組成物に使用するラードとしては、未分別ラード、分別ラード、及びこれらの硬化油、エステル交換油脂が挙げられ、これらは1種単独で使用してもよく2種以上を併用してもよい。
この加熱調理用油脂組成物は、ラウリン系油脂とパーム系油脂とのエステル交換油脂の含有量が組成物全量に対して5〜50質量%で且つラードの含有量が組成物全量に対して50〜95質量%であることが好ましい。この範囲内であると、フライ食品の口溶けが良く、サクさが良好で、ベタツキが少なく旨味が向上し、ラードによる白色化も抑制することができる。
この加熱調理用油脂組成物は、ラウリン系油脂とパーム系油脂とのエステル交換油脂及びラードに加えて、パーム系油脂を配合することができる。ここでパーム系油脂としては、パーム油、パーム分別油、及びこれらの硬化油、エステル交換油脂等が挙げられ、これらは1種単独で使用してもよく2種以上を併用してもよい。パーム分別油としては、硬質部(パームステアリン等)、軟質部(パームオレイン、パームスーパーオレイン等)、中融点部(PMF等)等を用いることができる。これらの中でも、ヨウ素価45〜65のパーム系油脂を使用することが好ましく、このようなパーム系油脂としては、パーム油、パーム分別軟質油、パーム分別中融点油、及びこれらのエステル交換油脂等が挙げられる。
このラードを併用した本発明の加熱調理用油脂組成物におけるパーム系油脂の含有量は、組成物全量に対して40質量%以下が好ましく、30質量%以下がより好ましく、25質量%以下が特に好ましい。
この加熱調理用油脂組成物は、ラウリン系油脂とパーム系油脂とのエステル交換油脂及びラードに加えて、植物油脂の極度硬化油を配合することができる。植物油脂の極度硬化油としては、ヤシ極度硬化油、パーム極度硬化油、パーム核極度硬化油、菜種極度硬化油等が挙げられ、これらは1種単独で使用してもよく2種以上を併用してもよい。
この加熱調理用油脂組成物における植物油脂の極度硬化油の含有量は、組成物全量に対して5質量%以下が好ましく、3質量%以下がより好ましい。
この加熱調理用油脂組成物は、本発明の効果を損なわない範囲内において、以上の油脂成分の他に、その他の油脂成分、例えば、乳脂、ヤシ油、パーム核油、及びこれらの分別油や部分硬化油、菜種部分硬化油、香味油等を適宜の量で配合してもよい。また、油脂成分の他に乳化剤、酸化防止剤、消泡剤等の添加剤を適宜の量で配合することができる。
以上に説明した本発明の加熱調理用油脂組成物は、前記の各成分を配合し常法により均一に混合することによって製造することができる。混合は各成分が均一に溶解するように加熱下で攪拌することによって行うことができ、その後冷却することにより本発明の加熱調理用油脂組成物を調製することができる。
本発明の加熱調理用油脂組成物は、これを熱媒体として食品を加熱調理する方法であれば特に制限なく使用できるが、特に揚げる、炒めるといった加熱調理に好適に使用できる。
本発明の加熱調理用油脂組成物を用いて、野菜類、果物類、肉類、魚介類、乳製品、パン類、菓子類等およびこれらの加工調理品、冷凍品等の通常のフライ食品の材料として使用される具材を、例えば120〜200℃に加熱して調理することによりフライ食品を得ることができる。
例えば、揚げ種にバッターやブレッダー、パン粉をつけて油ちょうする衣揚げ、揚げ種に衣をつけずにそのまま油ちょうする素揚げや、小麦粉に水、砂糖、生クリーム、バター、卵等を混ぜた生地を油ちょうするドーナツ類等の加熱調理に好適である。このような方法で加熱調理されるフライ食品としては、フライ(トンカツ等のカツ類、コロッケ類、エビフライ等)、天ぷら、唐揚げ、素揚げ、揚げぎょうざや春巻き等の包み揚げ類や、パン生地又はパイ生地を揚げ調理したドーナツ類やフライパイ類、揚げパン、フリッター、フライドポテト、フライドチキン等が挙げられる。
本発明の加熱調理用油脂組成物により加熱調理したフライ食品は、口溶けが良好で、ドーナツ等では、2不飽和トリグリセリド及び3不飽和トリグリセリド等の低融点トリグリセリドである液状油の染みだしが少ないフライ食品を得ることができ、砂糖等の粉末を掛けても溶けて“なき”が生じることが抑制される。トンカツ等の衣揚げでは、揚げ種はジューシーで衣の表面はカラリと軽く揚がったり、サクさがあり旨味のある、ベタツキの少ない口溶けが良好なフライ食品が得られ、白色化も抑制することができる。
以下に、実施例により本発明を更に詳しく説明するが、本発明はこれらの実施例に何ら限定されるものではない。なお、表1〜表3における各成分の配合量は質量部を示す。
(1)測定方法
各油脂のヨウ素価は基準油脂分析試験法(社団法人日本油化学会)の「2.3.4.1−1996 ヨウ素価(ウィイス−シクロヘキサン法)」で測定した。
油脂組成物における対称型トリグリセリド(SUS)と非対称型トリグリセリド(SSU)との質量比(SUS/SSU)は、ガスクロマトグラフ法(基準油脂分析試験法(社団法人日本油化学会)の「2.4.2.2−1996 脂肪酸組成(FID昇温ガスクロマトグラフ法)」と「暫7-2003 2位脂肪酸組成」)により求めたSUS型トリグリセリドとSSU型トリグリセリドの質量より算出した。
(2)油脂組成物の調製
(エステル交換油脂1〜3)
エステル交換油脂1は次の方法で調製した。表1に示す割合でラウリン系油脂とパーム系油脂とを混合して110℃に加熱し、十分に脱水させた後、化学触媒としてナトリウムメチラートを油脂量の0.08質量%添加し、減圧下、100℃で0.5時間攪拌しながらエステル交換反応を行った。エステル交換反応後、水洗して触媒を除去し、活性白土を用いて脱色し、更に脱臭を行ってエステル交換油脂を得た。
エステル交換油脂2、3は、エステル交換油脂1の製法に準じて調製した。
エステル交換に用いた各油脂を以下に示す。
ラウリン系油脂
パーム核極度硬化油:ラウリン酸含有量45.7質量%(ヨウ素価2)
ヤシ油:ラウリン酸含有量47.1質量%(ヨウ素価8)
パーム系油脂
パーム油:C16以上の脂肪酸含有量97.9質量%(ヨウ素価53)
パーム極度硬化油:C16以上の脂肪酸含有量97.9質量%(ヨウ素価2)
パーム分別軟質油:C16以上の脂肪酸含有量97.7質量%(ヨウ素価56)
菜種油:ヨウ素価115
Figure 0006321974
(油脂組成物)
表2と表3に示す配合比にてエステル交換油脂を含む各油脂を混合し、実施例及び比較例の油脂組成物を得た。
(3)評価
実施例及び比較例の各試料について次の評価を行った。
(ケーキドーナツの作製)
次の手順でケーキドーナツを作製した。
[1] 下記配合のショートニング、全卵、水を除くすべての原料を均一に篩っておく。
[2] 篩った原材料をミキサーボールに入れ全卵と水を加えビータで低速30秒、中低速1分ミキシングする。
[3] ショートニングを加え低速30秒、中低速2分ミキシングする。
[4] 出来た生地を、麺棒で1cm厚に延ばしドーナツ型で型抜きし、ドーナツフライテストに供した。
ドーナツフライテストは、各油脂組成物を電気フライヤーに7000g採取し、油温180℃でコントロールし、ケーキドーナツ生地を投入後、片面90秒、さらに反転して90秒フライした。
〈ケーキドーナツの配合〉
薄力粉 1000質量部
砂 糖 400質量部
食 塩 15質量部
ショートニング※1 100質量部
全卵(正味) 220質量部
ベーキングパウダー 30質量部
水 280質量部
※1 ショートニング:ミヨシ油脂製「ショートニングAVS」
[口溶け]
フライしたケーキドーナツを25℃に調温した恒温器内に保管し、24時間後の口溶けをパネル10名により次の基準で評価した。
評価基準
◎:パネル10名中8名以上が、口溶けが良いと評価した。
○:パネル10名中5〜7名が、口溶けが良いと評価した。
△:パネル10名中3〜4名が、口溶けが良いと評価した。
×:パネル10名中、口溶けが良いと評価したのは2名以下であった。
[染みだし]
フライしたケーキドーナツを、常温(15〜25℃)で3分間放冷してから円形ろ紙(※)に載せ25℃に調温した恒温器内に保管し、24時間後のろ紙への染みだしを次の基準で評価した。
評価基準
◎:ろ紙上への染みだしが、ろ紙表面積の10%未満であった。
○:ろ紙上への染みだしが、ろ紙表面積の10%以上30%未満であった。
△:ろ紙上への染みだしが、ろ紙表面積の30%以上60%未満であった。
×:ろ紙上への染みだしが、ろ紙表面積の60%以上であった。
※ ろ紙:定性ろ紙 直径110mm(円形)
[なき]
フライしたケーキドーナツに、常温(15〜25℃)で1分間放冷してから粉砂糖3gを上面に均一になるように振り掛け25℃に調温した恒温器内に保管し、24時間後の粉砂糖が溶けた“なき”の具合を次の基準で評価した。
評価基準
◎:粉砂糖が溶けてなきがあるのは、ドーナツ表面の10%未満であった。
○:粉砂糖が溶けてなきがあるのは、ドーナツ表面の10%以上30%未満であった。
△:粉砂糖が溶けてなきがあるのは、ドーナツ表面の30%以上60%未満であった。
×:粉砂糖が溶けてなきがあるのは、ドーナツ表面の60%以上であった。
[ジューシー感]
フライしたケーキドーナツを25℃に調温した恒温器内に保管し、24時間後のジューシー感をパネル10名により次の基準で評価した。
評価基準
◎:パネル10名中8名以上がジューシー感ありと評価した。
○:パネル10名中5〜7名がジューシー感ありと評価した。
△:パネル10名中3〜4名がジューシー感ありと評価した。
×:パネル10名中ジューシー感ありと評価したのは2名以下であった。
Figure 0006321974
(トンカツフライ試験)
上記において得られた各油脂組成物をフライヤーに7000g取り、180℃まで加熱し、冷凍トンカツ(商品名:三元豚 厚切りロースかつ200:味の素冷凍食品株式会社)を油脂組成物中に入れ、8分間揚げ調理した後に取り出し、25℃に調温した恒温器内で10分間放冷し評価サンプルを得た。
[口溶け]
パネル10名により次の基準で評価した。
評価基準
◎:パネル10名中8名以上が、口溶けが良いと評価した。
○:パネル10名中5〜7名が、口溶けが良いと評価した。
△:パネル10名中3〜4名が、口溶けが良いと評価した。
×:パネル10名中、口溶けが良いと評価したのは2名以下であった。
[サクさ]
パネル10名により次の基準で評価した。
評価基準
◎:パネル10名中8名以上が、サクさがあると評価した。
○:パネル10名中5〜7名が、サクさがあると評価した。
△:パネル10名中3〜4名が、サクさがあると評価した。
×:パネル10名中、サクさがあると評価したのは2名以下であった。
[旨味]
25℃に調温した恒温器内で1時間保管したトンカツについてパネル10名により次の基準で評価した。
評価基準
◎:パネル10名中8名以上が、旨味があると評価した。
○:パネル10名中5〜7名が、旨味があると評価した。
△:パネル10名中3〜4名が、旨味があると評価した。
×:パネル10名中、旨味があると評価したのは2名以下であった。
[ベタツキ]
25℃に調温した恒温器内で1時間保管したトンカツについてパネル10名により次の基準で評価した。
評価基準
◎:パネル10名中8名以上が、ベタツキなしと評価した。
○:パネル10名中5〜7名が、ベタツキなしと評価した。
△:パネル10名中3〜4名が、ベタツキなしと評価した。
×:パネル10名中、ベタツキなしと評価したのは2名以下であった。
[白色化]
25℃に調温した恒温器内で24時間保管したトンカツについて、表面の白色化を次の基準で評価した。
評価基準
◎:良好な艶を有しており、白色化は見られなかった。
○:白色化は見られなかったが、やや艶が失われていた。
△:艶がなく、やや白色化していた。
×:白色化していた。
Figure 0006321974

Claims (4)

  1. フライ食品を製造するための加熱調理に使用される加熱調理用油脂組成物であって、
    ラウリン系油脂とパーム系油脂とを原料として位置選択性のない触媒を用いてエステル交換反応して得られるエステル交換油脂を含有し、前記エステル交換油脂以外に、更にパーム系油脂を含有し、2飽和トリグリセリドのうち、対称型トリグリセリド(SUS)と非対称型トリグリセリド(SSU)との質量比(SUS/SSU)が0.6〜5.0である加熱調理用油脂組成物。
  2. 前記エステル交換油脂以外のパーム系油脂は、SUS/SSUが0.4〜7.0である請求項1に記載の加熱調理用油脂組成物。
  3. フライ食品を製造するための加熱調理に使用される加熱調理用油脂組成物であって、
    ラウリン系油脂とパーム系油脂とを原料として位置選択性のない触媒を用いてエステル交換反応して得られるエステル交換油脂を含有し、前記エステル交換油脂以外に、更にラードを含有し、2飽和トリグリセリドのうち、対称型トリグリセリド(SUS)と非対称型トリグリセリド(SSU)との質量比(SUS/SSU)が1.5以下であり、前記エステル交換油脂の含有量が5〜50質量%、ラードの含有量が50〜95質量%である加熱調理用油脂組成物。
  4. フライ食品を製造するための加熱調理に使用される加熱調理用油脂組成物であって、
    ラウリン系油脂とパーム系油脂とを原料として位置選択性のない触媒を用いてエステル交換反応して得られるエステル交換油脂を含有し、前記エステル交換油脂は、ラウリン系油脂5〜80質量%と、パーム系油脂20〜95質量%とをエステル交換して得られたものであり、前記エステル交換油脂以外に、更にラードを含有し、2飽和トリグリセリドのうち、対称型トリグリセリド(SUS)と非対称型トリグリセリド(SSU)との質量比(SUS/SSU)が1.5以下である加熱調理用油脂組成物。
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