JP6317579B2 - モータにおけるカバー構造 - Google Patents
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Description
ステータ部は、駆動コイルとこの駆動コイルの端部が接続されたコイル端子とを有しており、コネクタは、軸方向に沿って配置されたコネクタ端子を有している。
そして、これらコネクタ端子とコイル端子は、ステータ部の径方向外側で接続されている。
しかし、特許文献1の場合、ステータ部の軸方向から見て、コイル端子とコネクタの支持部材とが重なる位置関係で設けられているので、コネクタの支持部材を、本体ケースと一体形成されたコネクタカバーと一体に形成してしまうと、ステータ部を本体ケースに組み付ける際に、コイル端子が支持部材と干渉して、組付けが行えなくなるという問題があった。
駆動コイルを有するステータがロータの径方向外側に位置すると共に、前記ロータの径方向外側に、前記ロータの回転軸方向から相手側コネクタが組み付けられる向きでコネクタが設けられており、
前記ステータの外周を覆う周壁を有する本体カバーが、前記コネクタの外周を覆うと共に前記周壁の径方向外側から前記回転軸方向に延びるコネクタカバーと一体に形成されて、前記本体カバーの内側と前記コネクタカバーの内側とを連通させる開口部が前記周壁に設けられたモータにおいて、
前記駆動コイルの端部が接続されると共に前記ステータから前記開口部を通って径方向外側に延びるコイル端子と、前記コネクタカバーと一体に形成した端子支持部に支持されると共に前記回転軸方向で前記コイル端子からオフセットした位置を前記回転軸方向に延びるコネクタ端子と、を前記コネクタカバー内で接続し、
前記コネクタ端子に沿って前記回転軸方向に延びる壁部を、前記端子支持部の内径側に設けると共に、前記壁部を、前記回転軸方向から見て前記コイル端子よりも径方向外側に位置させて、前記本体カバーと前記ステータとを組み付ける際に、前記コイル端子を通過させる隙間を、前記コネクタカバーの内側における前記壁部の内径側に形成した構成のモータにおけるカバー構造とした。
なお、各図において、共通する部分には同一の符号を付し重複した説明を省略する。
以下の説明では、図1に示したバルブ駆動装置1における上方と下方を基準としてバルブ駆動装置の各構成要素の位置関係を適宜説明する。
なお、図3では、ステータアッセンブリ40における樹脂で形成された部分をハッチングして示している。
このバルブ駆動装置1では、モータMにより弁部70を駆動して、流体室S内に導入された流体を、流体導出管3、4から冷蔵庫側に導出するようになっており、このバルブ駆動装置1のモータMとして、一対のステータ組50A、50B(A相のコイルとB相のコイル)がロータ30の軸方向に並べて配置されたクローポール型ステッピングモータが採用されている。
また、バルブ駆動装置1は、モータMのロータ30を上側、流体室Sを下側に向けた配置(図1参照)で使用されるようになっている。
バルブ駆動装置1において隔壁20は、底部20aを底板部10とは反対側の上方に向けて設けられている。隔壁20は、底部20aから離れる方向で2段に拡径した外形を有しており、底部20a側の小径部201と、底板部10側の大径部202と、を備えて構成される。
底板部10の外周縁には、大径部202の先端202aが外嵌する段部11が、全周に亘って設けられており、隔壁20は、大径部202の先端202aを段部11に嵌合させて、底板部10に固定されている。
バルブ駆動装置1において軸部材21は、軸線Xに沿って設けられており、この軸部材21の一端21aは、底部20aの凹部20bで支持されており、他端21bは、底板部10の孔部10aでロウ付けされており、軸部材21は、回り止めされた状態で設けられている。
軸部材21においてロータ30は、回転可能に支持されており、モータMの駆動時に、軸線X周りに回転するようになっている。
磁石32は、ロータ30を樹脂成形する際に、インサート成型によりロータ30と一体に形成されており、基部31において磁石32は、軸線X周りの周方向で全周に亘って設けられている。
実施の形態においてロータ30は、軸部材21の一端21a側に外挿したスプリングSpにより、底板部10側の下方に付勢されており、このスプリングSpの付勢力により、伝達軸33の先端部33aが、底板部10の上面10bに常時当接させられて、ロータ30の軸線Xの軸方向の位置決めがされている。
実施の形態では、小径部201と大径部202を接続する円板部203が、軸線Xに直交して設けられており、この円板部203により、小径部201に外挿したステータアッセンブリ40の位置決めがされて、ロータ30(磁石32)の径方向外側に、2つのステータ組50A、50Bが配置されるようになっている。
なお、ロータ30の磁石32は、隔壁20を介して後述のステータアッセンブリ40からの磁力によって駆動されるため、隔壁20は非磁性体で構成される。また流体室Sの圧力に耐えられるよう、隔壁20は金属で構成される。このため、隔壁20は非磁性金属であるステンレスで構成される。
外ステータコア59は、後記する内ステータコア51、52と同様に、磁性体の板体をプレス加工することで形成されており、ステータ組50A、50Bに外挿して取り付けた際に、外ステータコア59と内ステータコア51、52とが互いに接触した状態で設けられて、外ステータコア59と内ステータコア51、52とで磁路が構成されるようになっている。
ステータアッセンブリ40においてボビン53は、その内部にステータ組50A、50Bの内ステータコア51、52がインサート成形により埋め込まれた樹脂成形体(絶縁体)であり、後記する端子保持部55と一体に形成されている。
図4に示すように、内ステータコア51、52は、軸線Xに直交する向きで配置されたリング状のフランジ部510、520と、フランジ部510、520の内周から軸線X方向に起立形成された複数の極歯511、521とを備えており、フランジ部510、520の内径側において極歯511、521は、軸線X周りの周方向に等間隔で設けられている。
ステータ組50A、50Bの一対の内ステータコア51、52は、一方の内ステータコア51の極歯511と、他方の内ステータコア52の極歯521とが、軸線X周りの周方向で交互に並んで配置されるように、互いの極歯511、521を対向させる向きで配置されている。
そして、これらフランジ部510、520が隙間なく接合された状態で、樹脂内に保持されている。
ここで、ボビン53の基部530の内径側に極歯511、521が露出しているのは、インサート成形により、内部に内ステータコア51、52が埋め込まれたボビン53を形成する際に、極歯511、521の内径側を、金型との位置決め部として用いているためである。
また、ステータ組50Aのフランジ部520の内径側の下面を覆う樹脂材料により、リング状の当接部58(図2参照)が形成されている、この当接部58は、ステータアッセンブリ40が隔壁20の小径部201に外挿された際に、小径部201と大径部202との境界の円板部203に軸線X方向から当接するようになっており、ステータアッセンブリ40の軸方向の位置決めが、円板部203に当接させた当接部58により行われるようになっている。
この端子保持部55Bは、フランジ部510、520の両側に位置するボビン53の鍔部532、531と一体に形成されており、軸線Xの軸方向に所定の厚みを有している。
この端子保持部55Aは、ステータ組50Aのボビン53の鍔部532と一体に形成されており、軸線Xの軸方向に所定の厚みを有している。
ステータ組50A、50Bの端子保持部55A、55Bには、複数のコイル端子56が圧入されて支持されており、複数のコイル端子56は、ステータアッセンブリ40から径方向外側に突出して設けられていると共に、コイル端子56の基端は、切欠き部510b、520b内に位置している。
ここで、実施の形態では、ステータ組50Aのコイル端子56と、ステータ組50Bのコイル端子56とが、軸線Xの軸方向で近接して配置されているので、外ステータコア59における切欠き593を形成する範囲と、周壁部592における開口部92aを設ける範囲の大きさを、小さくできるようになっている。
そして、これら端子保持部55A、55Bで支持されたコイル端子56の各々は、可撓性を有する共通のプリント基板60(以下、基板60と表記する)を介して、それぞれ対応するコネクタ端子61に接続されている。なお、コイル端子56の各々は、基板60におけるコイル54とは反対側の面で、基板60に設けられた配線のうちの対応する配線に、半田付けにより接続されている。
なお、コイル端子56の各々は、コイル54から引き出された巻き線の端部(図示せず)が絡げられた部分よりも径方向外側で、基板60に接続されており、端子保持部55A、55Bと基板60との間には、コイル54から引き出された巻き線の端部(図示せず)を絡げるための空間が確保されている。
カバー部91における膨出部91aとは反対側には、リング状の嵌合壁91c(図2参照)が下方に突出して形成されており、この嵌合壁91cは、ステータアッセンブリ40の上部に設けられた略リング形状の取付部57の段部57a(図2参照)に内嵌している。
図6は、コネクタカバー部93を説明する図であり、(a)は、軸線X方向の上側から見た平面図であって、(b)は、斜視図である。
図7は、コネクタ部94を説明する図であり、(a)は、軸線X方向の下側から見た平面図、(b)は、軸線X方向の斜め下側から見た斜視図である。
周壁部92の下端92b(図3参照)は、上カバー部材90とコネクタカバー部93の内側に配置されるコイル端子56やコイル54よりも、軸線X方向における下側に位置しており、周壁部92に掛かった水が、コイル端子56やコイル54などの導電部に及ぶことが好適に防止されるようになっている。
周壁部92において開口部92aは、当該周壁部92の下端からカバー部91の近傍までの高さ範囲に形成されており(図5の(b)参照)、この開口部92aの上辺92a1は、カバー部91から下側にオフセットした位置を、カバー部91に対して平行に延びている。
周壁部92の周方向における開口部92aの両側辺92a2、92a2は、軸線Xに沿って直線状に延びており、開口部92aは、径方向から見て略矩形形状を有している(図5の(c)参照)。
上カバー部材90は、コネクタカバー部93のコネクタ部94および収容部95と一体に形成されている。
コネクタカバー部93は、周壁部92の径方向外側から下方に延出しており、開口部92aよりも下側に位置するコネクタ部94と、このコネクタ部94に設けられたコネクタ端子61と前記したコイル端子56とを接続する基板60を収容する収容部95と、収容部95の開口930を封止するキャップ96とを有している。
実施の形態では、上カバー部材90とコネクタ部94(収容部95、キャップ96)が、ポリブチレンテレフタレート(PBT)で構成されており、収容部95が一体に形成された上カバー部材90は、図5の(a)において上下方向に2分割される金型で成型されている。
コネクタ端子61の各々は、端子支持部940を厚み方向(軸線X方向)に貫通して設けられており、径方向から見てコネクタ端子61の各々は、前記したコイル端子56よりも下方に位置すると共に、コイル端子56に対して略直交する向きで設けられている。
接続梁945、945は、軸線X側(内径側)から見た平面視において略矩形形状を有しており、コネクタ部94に対する相手側コネクタの着脱方向に沿って設けられている。
この接続梁945、945は、相手側コネクタが抜かれるときに係止部944bにかかる力に対して内壁部944を補強するために、内壁部944と端子支持部940の内径側の側縁を接続して設けられており、相手側コネクタが抜かれるときに係止部944b(内壁部944)に作用する力を端子支持部940側に伝達する(逃がす)ことで、内壁部944と側壁部942との接続部に応力が集中して、接続部から破断することを防止している。
実施の形態のコネクタ部94では、接続梁945、945を設けたことで、側壁部942、942を離して配置しても十分な強度が確保できるようになっており、これにより、切欠き944aの幅L3(図5の(b)参照)を、基板60の幅L2(図3参照)よりも大きくすることができるようになっている。
さらに、端子支持部940の切欠き部944a内に露出する側面にも、傾斜面945aと同方向に傾斜する傾斜面940aが設けられている。
そのため、図4に示すように、接続梁945と、後記する取付部85の補強壁82との間の隙間W1と、端子支持部940と、補強壁82との間の隙間W2が、上カバー部材90の上方側に向かうにつれて広くなっている。
そのため、基板60の長手方向の長さL1(図3参照)を長くして、基板60の長さL1に余裕を持たせる必要が生じることになる。
実施の形態では、内壁部944の端子支持部940側を切り欠いて、端子支持部940の内径側を、切欠き部944a内に露出させており、端子支持部940の内径側の隙間Saを広げている。
さらに、接続梁945と端子支持部940の各々に、傾斜面945a、940aを設けてこの補強壁82との間の隙間を広くすると共に、端子支持部940の支持面940bにおいて、これら傾斜面945a、940aに近接してコネクタ端子61を位置させている。
そして、傾斜面940a、945aを設けていることにより、これら傾斜面940a、945aの分だけ隙間が広がるので、傾斜面940a、945aを、基板60を湾曲させる際のガイドとして機能させつつ、基板60を湾曲させる際の基板60の曲げ半径の拡大に貢献させている。
上記のように、傾斜面940a、945aを設けて基板60の長手方向の長さL1を抑えることで、基板60における湾曲部60cを補強壁82から離れた位置に配置させることができるので、湾曲部60cと補強壁82との接触に起因する短絡が発生する可能性が低減させられている。
さらに、基板60の曲げ半径を大きくできるので、曲げ半径が小さい場合に起こりうる問題、例えば基板60や基板60内に設けられた配線パターン(銅パターン)が破断するという問題の発生を好適に防止できる。
これら上壁部951および側壁部952、952は、周壁部92の外周面から径方向外側に突出しており、軸線Xの径方向から見て、周壁部92に設けた開口部92aの上側と両側を囲むように設けられている。
図6の(b)に示すように、側壁部952の下端部側は、下側に向かうに連れて周壁部92から離れる方向に膨出しており、この膨出した部分(膨出部952c)の下端に、前記した端子支持部940が一体に連結されている。
そして、この端子支持部940が設けられた部分を、軸線Xの径方向から見ると、端子支持部940と、上壁部951と、側壁部952、952により、周壁部92の開口部92aを囲む周壁(囲繞壁)が形成されている。
軸線X周りの周方向において、凹溝951aの長手方向における両端部951a1は、上壁部951の長手方向における両端部951bよりも、軸線Xを通る直径線Lm1側に位置している。そのため、凹溝951aの周方向長さが、上壁部951の周方向長さよりも短くなっており、上壁部951の幅方向における両端部が、後記するキャップ96の係止部971bを係止させる係止部951cとなっている。
端子支持部940の外径側の側縁940cは、前記したコネクタ部94の外径側の外壁部943よりも径方向内側に位置しており、後記するキャップ96の当接部974が当接する当接面となっている。
キャップ96は、コネクタカバー部93の開口930を封止するものであり、コネクタカバー部93においてこの開口930は、上壁部951と、側壁部952、952と、端子支持部940とにより囲まれて形成されている(図6の(a)参照)。
キャップ96は、コネクタカバー部93の開口930を塞ぐ壁部97を有しており、この壁部97の幅方向における両側部には、側壁部952、952に外嵌する嵌合壁部98が設けられている。
壁部97において係合部971は、軸線Xに対して直交する方向に直線状に延びており、係合部971の上面971cは、上カバー部材90のカバー部91の上面91dよりも下方に位置している。係合部971の先端には、前記した上壁部951の凹溝951aに係止される係止部971aが、係合部971の幅方向の全長に亘って設けられおり、この係止部971aは、軸線X方向に沿って下方に延出している。
よって、上壁部951に係止させた係止部971bと係止部971aとにより、キャップ96は、コネクタカバー部93からの脱落(径方向への脱落)が防止されるようになっている。
側面視において嵌合壁部98の先端側は、前記した側壁部952の外周に設けた段部954の側面形状と整合する形状(図6の(b)参照)を成しており、前記した段部954aに軸線Xの軸方向から当接する当接部981aと、段部954bに当接する当接部981bと、段部954cに軸線Xの軸方向から当接する当接部981cと、段部954dに当接する当接部981dとを有している。
ここで、コネクタカバー部93に対して外部から水などがかかると、コネクタカバー部93の外周に露出するキャップ96と収容部95と接合部から水などが浸入することになる。
ここで、実施の形態にかかるバルブ駆動装置1は、本発明を、冷蔵庫の冷媒の流路を開閉する弁装置のバルブ駆動装置であるので、コネクタカバー部93にかかる水として、例えばキッチンで使用されている水や、室内で飼われているペットが***した水分(尿)などが考えられる。
しかし、かかる接合部の内側には、内側嵌合壁部955が立設されており、図中矢印で示す方向の水分の移動が、内側嵌合壁部955により遮られるので、側壁部952の段部954a、954cと外側嵌合壁部990の当接部981a、981cとの接合部から浸入した水分が、コネクタカバー部93の内部へそのまま浸入しないようになっている。
ここで、外壁部943に隣接して配置された端子支持部940の支持面940bが、外壁部943の上端943aよりも上側に位置しているので(図6の(b)参照)、この排出される水分が、端子支持部940で支持されたコネクタ端子61に接触しないようになっている。
そのため、内側嵌合壁部955の段部954a、954c、954dと、外側嵌合壁部990の当接部981a、981c、981dとの接合部から浸入した水分が、隙間Sxまで到達すると、この隙間Sx内を図中上側に移動して、外側嵌合壁部990の段部99と、内側嵌合壁部955の縁部953a、953b、953cとの対向する部分の隙間Syまで達する可能性がある。
ちなみに、側面98aと内周面955dとが面一になっていない場合には、これらの境界部に水分溜まりを形成する段差が生し、この段差に溜まった水分が成長したのちに、コネクタカバー部93の内部側に落下(浸入)してしまう虞がある。
そして、図中矢印A2で示す方向に水分が移動すると、移動した水分は側壁部952の段部954dに対し、外側嵌合壁部990の当接部981dが、軸線Xの軸方向から当接している接合部から側壁部952の外周面に排出されることになる(図9の(a)、矢印A3参照)
ここで、凹溝951aの両端部951a1は、前記した縁部953aと連通しているので、凹溝951aから排出された水分は、外側嵌合壁部990の当接部981aと、内側嵌合壁部955の段部954aとの接合部を通って、外部に排出されるようになっている。
係合部985は、当接部982から下側に突出する板状の部材であり、その中央部には、長手方向に沿って開口部986が形成されている。
この開口部986の両側部は、腕部985a、985aとなっており、この腕部985a、985aの先端部が、係合部985bで接続されている。
キャップ96は、コネクタカバー部93の収容部95に組み付けられた際に、側壁部952に設けた係止用の突起956(図3参照)に、係合部985bを係止させて、収容部95からの脱落が防止されるようになっている。
図10は、バルブ駆動装置1における下カバー部材80、弁部70、台部材86およびモータMの部分の分解斜視図である。図11は、弁部70のギヤ71および弁体72を示す分解斜視図である。
ギヤ71は、モータMの伝達軸33の外周に設けられた歯部33cと歯合する外歯車である。図11に示すように、ギヤ71の中心には、円形の孔部71aが形成されていると共に、ギヤ71の底面には、中心突起71bと、当該中心突起71bの周囲に配置された複数(本実施形態では3つ)の突起71cと、が形成されている。
また、弁体72の底面には、切欠72dが形成されている。弁体72の底面のうち、切欠72dが形成されていない部位は、流体導出管3、4の開口3a、4a(図10参照)を閉塞可能に構成されている。
ギヤ71と弁体72は、孔部71aと孔部72aを挿通させた軸部材73(図10参照)で回転可能に支持されており、図1に示すように、軸部材73の上端73aと下端73bは、台部材86の支持孔89aと、底板部10に固定された接続部材15の穴部15aで、それぞれ回り止めされた状態で保持されている。
接続部材15の中央部には、軸部材73を支持するための穴部15aが、流体室S側に開口して形成されており、接続部材15において、この穴部15aの径方向外側の位置には、流体導出管3の開口3aと、流体導出管4の開口4aが位置している(図10参照)。
流体導出管3、4は、それぞれ接続部材15を軸線X方向に貫通して設けられており、底板部10の上方に形成される流体室Sに連通している。
台部87では、前記した伝達軸33を挿通させる穴部87aがその中央部に形成されており、この穴部87aの径方向外側には、支持孔89aを備える腕部89が、軸線Xまわりの周方向に沿って設けられている。
この際、脚部88bは脚部88aよりも径方向外側に突出して設けられているので、台部材86は、脚部88bを隔壁20の大径部202の内周に押し当てた状態で、隔壁20内で保持されるようになっている。
下カバー部材80は、板状の基部81の中央に、隔壁20の大径部202が挿入される開口81aが設けられており、開口81aの内周縁には、軸線X方向の上側に向けて起立形成された当接片81bが、軸線X周りの周方向で複数設けられている。
当接片81bの各々は、開口81aから軸線X側に膨出して設けられており、軸線Xの径方向外側に弾性変形可能とされている。
そのため、下カバー部材80を隔壁20の大径部202に外挿して取り付ける際に、大径部202が当接片81bを径方向外側に押し広げながら、基部81の開口81a内に挿入されて、下カバー部材80が隔壁20に固定されるようになっている。
実施の形態では、図1および図3に示すように、一方側の補強壁82の上方にコイル端子56が位置するようになっており、他方側の補強壁83に、下カバー部材80と上カバー部材90とを係合状態で保持するための係合腕84が設けられている。
係合部84aは、上カバー部材90をモータMの外ステータコア59に外挿して取り付けた際に、上カバー部材90の被係合部922に係合するようになっており、これにより、上カバー部材90の下カバー部材80からの脱落が防止されている。
これは、下カバー部材80を隔壁20の大径部202に外挿(圧入)して取り付ける際に、大径部202が当接片81bを径方向外側に押し広げながら、基部81の開口81a内に挿入されて、下カバー部材80が隔壁20に固定されるようになっているため、この際の応力で、基部81が大きく変形しないようにするためである。
ここで、実施の形態の下カバー部材80では、長手方向の両側の補強壁82、83が、それぞれ同じ上方向に折り曲げられているため、曲げ加工により、補強壁82、83と取付部85を形成する際の加工が、補強壁82、83が軸線Xの軸方向で異なる方向(上下方向)に曲げられる場合よりも容易に行えるようになっている。
図12は、バルブ駆動装置1の動作を説明するための図であって、弁体72を下カバー部材80側から見て、流体導出管3、4を仮想線で示した図であり、(a)は、流体導出管3、4の両方が弁体72で閉じられた閉弁状態を、(b)は、流体導出管4が弁体72で閉じられた第一の閉弁状態を、(c)は、流体導出管3、4の両方が開かれた第二の閉弁状態を、(d)は、流体導出管3が弁体72で閉じられた第三の閉弁状態を示す図である。
ロータ30の回転は、伝達軸33の歯部33cを介して弁体72に伝達されて、弁体72が軸線X2周りに回転駆動する。
図12(a)に示すように、切欠72dが流体導出管3、4以外の位置にある状態では、弁体72は、流体導出管3、4を閉塞する閉弁状態(全閉)であり、流体室Sから流体導出管3、4への流体の導出が遮断される。
図12(b)に示すように、閉弁状態からギヤ71および弁体72が時計回りに回転し、切欠72dが流体導出管3の位置に達した状態では、弁体72は、流体導出管3を開放すると共に流体導出管4を閉塞する第一の開弁状態(一部開)であり、流体室Sから流体導出管3への流体の導出が許容されると共に流体導出管4への流体の導出が遮断される。
図12(c)に示すように、第一の開弁状態からギヤ71および弁体72がさらに時計回りに回転し、切欠72dが流体導出管3、4の位置に達した状態では、弁体72は、流体導出管3、4を開放する第二の開弁状態(全開)であり、流体室Sから流体導出管3、4への流体の導出が許容される。
図12(d)に示すように、第二の開弁状態からギヤ71および弁体72がさらに時計回りに回転し、切欠き42dが流体導出管3の位置を通り過ぎた状態では、弁体72は、流体導出管3を閉塞すると共に流体導出管4を開放する第三の開弁状態(一部開)であり、流体室Sから流体導出管3への流体の導出が遮断されるとともに流体導出管4への流体の導出が許容される。
コイル54(駆動コイル)を有するステータアッセンブリ40(ステータ)がロータ30の径方向外側に位置すると共に、ロータ30の径方向外側に、ロータの回転軸方向(軸線X方向)から相手側コネクタが組み付けられる向きでコネクタ部94(コネクタ)が設けられており、
ステータアッセンブリ40の外周を覆う周壁部92(周壁)を有する上カバー部材90(本体カバー)が、コネクタ部94の外周を覆うと共に周壁部92の径方向外側から前記回転軸方向に延びるコネクタカバー部93(コネクタカバー)と一体に形成されて、上カバー部材90の内側とコネクタカバー部93の内側とを連通させる開口部92aが周壁部92に設けられたモータMにおいて、
コイル54の端部が接続されると共にステータアッセンブリ40から開口部92aを通って径方向外側に延びるコイル端子56と、コネクタカバー部93と一体に形成した端子支持部940に支持されると共に軸線Xの軸方向でコイル端子56からオフセットした位置を軸線X方向に延びるコネクタ端子61とを、コネクタカバー部93内で接続し、
コネクタ端子61の内径側をコネクタ端子61に沿って軸線X方向に延びる内壁部944(壁部)を、端子支持部940に設けると共に、内壁部944を、軸線X方向から見てコイル端子56よりも径方向外側に位置させて、上カバー部材90とステータアッセンブリ40とを組み付ける際にコイル端子56を通過させる隙間Saを、コネクタカバー部93の内側における内壁部944の内径側に形成した構成のモータにおけるカバー構造とした。
内壁部944に切欠き部944aを設けて、この切欠き部944a内に端子支持部940の内径側の側縁(傾斜面940a)を露出させた構成のモータにおけるカバー構造とした。
この際に、内壁部944に切欠き部944aを設けて端子支持部940の内径側に側縁を露出させることで、コネクタカバー部93の内側であって端子支持部940の内径側の空間的な余裕が多くなるので、基板60を湾曲させる際に、基板60のコネクタ端子61との接続作業が容易に行えるようになる。
そのため、コイル端子65とコネクタ端子61とを湾曲した状態で接続する基板60のたるみを抑えることができるので、基板60と、コネクタカバー部93内や上カバー部材90内に位置する他の部品との干渉を防止できる。
近年、作製コストの低減を狙って、ポッティング材を用いないようにしたモータが種々提案されているが、このようなモータの場合には、基板60のたるみが大きくなると、基板60と他の部品との干渉が問題となってしまう。上記のように構成することで、基板60の長手方向の長さL1を抑えて、組付け後の湾曲部60cのたるみを抑えることができるので、本願発明を、ポッティング材を用いないようにしたモータにも問題なく適用できる。
特に、上カバー部材90内の下部側に、モータを相手側部材に取り付けるための金属製の取付部85の補強壁82が位置している場合に、この取付部85の補強壁82と基板60とが接触すると、モータの駆動による振動などにより基板60が金属部材により削られて、基板60に設けた配線同士が金属部材を介して接続されて、短絡する虞があるが、係る短絡の発生を好適に防止できることになる。
かかる場合、接続梁945を内壁部944よりも薄肉で形成することで、切欠き部944aを設けて内壁部944の内径側に確保した隙間Saが、接続梁945により大きく狭められることが防止される。
さらに、接続梁945に傾斜面945aを設けることで、この傾斜面945aが、基板60を湾曲させるときのガイドとして機能するので、コイル端子56に長手方向の一端側が接続された基板60の他端側を湾曲させてコネクタ端子61に接続する際の湾曲操作をスムーズに行えるようになる。
基板60と補強壁82とが干渉していると、モータMの駆動による振動などにより基板60が補強壁822より削られて、基板60に設けた配線同士が金属製の補強壁82を介して接続されて、短絡や漏電が起こる虞があるが、かかる事態の発生を好適に防止できる。
よって、基板60をコイル端子56に先に接続したのちに、コネクタカバー部93内で基板60の下端部60b側を湾曲させて、コネクタ端子61に接続するようにしても、コネクタ端子61と基板60との接続部が、カバー内に隠れることがないので、基板60とコネクタ端子61との接続作業(半田付け作業)を容易に行えることになる。
2 流体導入管
3、4 流体導出管
40 ステータアッセンブリ
50A ステータ組
50B ステータ組
51、52 内ステータコア
54 コイル
55 端子保持部
56a コイル端子
59 外ステータコア
60 プリント基板(基板)
61 コネクタ端子
65 コイル端子
90 上カバー部材
91 カバー部
92 周壁部
92a 開口部
93 コネクタカバー部
94 コネクタ部
95 収容部
96 キャップ
97 壁部
98 嵌合壁部
940 端子支持部
940a 傾斜面
940b 支持面
940c 側縁
941 周壁部
942 側壁部
943 外壁部
943a 上端
944 内壁部
945 接続梁
945a 傾斜面
955 内側嵌合壁部
990 外側嵌合壁部
Claims (7)
- 駆動コイルを有するステータがロータの径方向外側に位置すると共に、前記ロータの径方向外側に、前記ロータの回転軸方向から相手側コネクタが組み付けられる向きでコネクタが設けられており、
前記ステータの外周を覆う周壁を有する本体カバーが、前記コネクタの外周を覆うと共に前記周壁の径方向外側から前記回転軸方向に延びるコネクタカバーと一体に形成されて、前記本体カバーの内側と前記コネクタカバーの内側とを連通させる開口部が前記周壁に設けられたモータにおいて、
前記駆動コイルの端部が接続されると共に前記ステータから前記開口部を通って径方向外側に延びるコイル端子と、前記コネクタカバーと一体に形成した端子支持部に支持されると共に前記回転軸方向で前記コイル端子からオフセットした位置を前記回転軸方向に延びるコネクタ端子と、を前記コネクタカバー内で接続し、
前記コネクタ端子に沿って前記回転軸方向に延びる壁部を、前記端子支持部の内径側に設けると共に、前記壁部を、前記回転軸方向から見て前記コイル端子よりも径方向外側に位置させて、前記本体カバーと前記ステータとを組み付ける際に、前記コイル端子を通過させる隙間を、前記コネクタカバーの内側における前記壁部の内径側に形成したことを特徴とするモータにおけるカバー構造。 - 前記コネクタカバー内において前記コイル端子と前記コネクタ端子は、湾曲させた可撓性の配線部材を介して接続されており、
前記隙間を、長手方向の一端側が前記コイル端子に接続された前記配線部材を通過可能に形成し、
前記壁部に切欠きを設けて、当該切欠き内に前記端子支持部の内径側の側縁を露出させたことを特徴とする請求項1に記載のモータにおけるカバー構造。 - 側壁には、前記相手側コネクタを係止させる係止部が設けられており、
前記側壁と前記端子支持部の内径側の側縁とを接続する接続梁を、前記側壁よりも薄肉で形成して前記切欠き内に設けると共に、前記接続梁の前記端子支持部との接続部に、前記隙間が前記コネクタカバー内に向かうに連れて広がる向きのテーパ部を設けたことを特徴とする請求項2に記載のモータにおけるカバー構造。 - 前記ロータは筒状のケース内で回転可能に設けられており、
前記筒状のケースの外周であって、前記ロータの回転軸方向における前記ロータの下側には、前記モータを相手側部材に取り付けるための金属製の取付部が外挿して固定されており、
前記コネクタカバー内で湾曲して配置された前記配線部材の下側に、前記金属製の取付部が位置していることを特徴とする請求項2に記載のモータにおけるカバー構造。 - 前記コネクタカバーには、当該コネクタカバー内で湾曲して配置された前記配線部材を視認可能とする開口と、当該開口を封止するキャップと、が設けられていることを特徴とする請求項2から請求項4の何れか一項に記載のモータにおけるカバー構造。
- 前記コネクタカバーにおいて前記開口は、前記開口部の径方向外側で開口しており、
前記周壁と前記コネクタカバーと前記キャップとにより、前記駆動コイルと前記コイル端子と前記コネクタ端子と前記接続部材の径方向外側が覆われていることを特徴とする請求項5に記載のモータにおけるカバー構造。
- 前記配線部材と前記コネクタ端子との接続部と、前記配線部材と前記コイル端子との接続部は、前記ロータの回転軸方向でオフセットした位置に設けられていることを特徴とする請求項2から請求項6の何れか一項に記載のモータにおけるカバー構造。
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