JP6311183B2 - 研磨パッド及びその製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、研磨パッド及びその製造方法に関する。特には、半導体デバイスの化学機械研磨(CMP)加工用研磨パッド及びその製造方法に関する。
シリコン、ハードディスク用ガラス基板、薄型液晶ディスプレイ用マザーガラス、半導体ウェハ、半導体デバイスなどの材料の表面には平坦性が求められるため、研磨パッドを用いた遊離砥粒方式の研磨が行われている。遊離砥粒方式は、研磨パッドと被研磨物の間に砥粒を含むスラリー(研磨液)を供給しながら被研磨物の加工面を研磨加工する方法である。
半導体デバイス用の研磨パッドには、その研磨パッド表面に、砥粒を保持するための開孔と、半導体デバイス表面の平坦性を維持する硬性と、半導体デバイス表面のスクラッチを防止する弾性とが要求される。これらの要求に応える研磨パッドとして、ウレタン樹脂発泡体から製造された研磨層を有する研磨パッドが利用されている。
ウレタン樹脂発泡体は、通常、ポリウレタン結合含有イソシアネート化合物を含むプレポリマと硬化剤との反応により硬化して成形される(乾式法)。そして、この発泡体をシート状にスライスすることにより研磨パッドが形成される。このように乾式法で成形された硬質の研磨層を有する研磨パッド(以下、硬質(乾式)研磨パッドと略すことがある)は、ウレタン樹脂硬化成形時に発泡体内部に比較的小さな略球状の気泡が形成されるため、スライスにより形成される研磨パッドの研磨表面には、研磨加工時にスラリーを保持することができる開孔(開口)が形成される。
ウレタン樹脂発泡体を含む研磨パッドとしては、例えば、IC1000(登録商標、ニッタ・ハース社製)などの研磨パッドが知られている。また、研磨熱による温度上昇に対して物性変動の少ない樹脂を用いた研磨パッドも知られている(特許文献1)。さらには、熱伝導率の高い樹脂マトリックスにより、定盤側に熱を逃がす研磨パッド(特許文献2)も知られている。
特許第4615813号公報 特開2003−297784号公報
しかしながら、従来のウレタン樹脂発泡体を含む研磨パッドは、一般的に硬度が大きく、被研磨物を研磨加工する際に局所的に生じる異物(研磨屑や砥粒の凝集物など)による研磨傷を防ぐことが難しかった。一方、研磨傷の問題を低減させるために硬度を小さくすると、研磨パッド全体が軟質化してしまい、研磨レートが小さくなり、被研磨物の平坦性に劣る(その結果、銅などの金属めっき膜をCMP処理した場合に大きなディッシングを生じる)という問題点があった。
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであり、研磨加工時に異物が局所的に生じることによって起こる研磨傷の問題を改善するとともに、研磨レートが大きく、平坦性に優れる(特に、ディッシングを低減することのできる)研磨パッド及びその製造方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、本発明は以下の構成を採用した。
<1> 略球状の気泡を含むポリウレタン樹脂シートを有する研磨層を備える研磨パッドであって、
前記ポリウレタン樹脂シートが、0.10W/(m・k)以下の熱伝導率を有し、
前記ポリウレタン樹脂シートの、45℃、初期荷重200g、歪範囲0.1〜0.5%、測定周波数1.6Hz、引っ張りモードにおける、貯蔵弾性率に対する損失弾性率の割合が、0.130〜0.270の範囲内であり、且つ
前記ポリウレタン樹脂シートの圧縮弾性率が、60〜100%である、
前記研磨パッド。
<2> 前記ポリウレタン樹脂シートが、平均粒径70〜150μmの第1の中空体と、平均粒径5〜60μmの第2の中空体とを含む、<1>に記載の研磨パッド。
<3> 前記第1の中空体と前記第2の中空体とを、5:95〜80:20の質量比で含む、<1>又は<2>に記載の研磨パッド。
<4> 前記ポリウレタン樹脂シートの気泡率が、20〜60%である、<1>〜<3>のいずれかに記載の研磨パッド。
<5> 前記ポリウレタン樹脂シートの密度が、0.50〜0.80g/cm3である、<1>〜<4>のいずれかに記載の研磨パッド。
<6> 前記ポリウレタン樹脂シートのD硬度が、20〜70度である、<1>〜<5>のいずれかに記載の研磨パッド。
<7> 前記ポリウレタン樹脂シートを構成するウレタン樹脂のポリオール成分として、数平均分子量500〜950のポリテトラメチレングリコールを含む、<1>〜<6>のいずれかに記載の研磨パッド。
<8> 少なくとも、プレポリマとしてのポリウレタン結合含有イソシアネート化合物(A)と、硬化剤(D)と、平均粒径80〜150μmの第1の中空体と、平均粒径5〜60μmの第2の中空体とを混合して成形体成形用混合液を得る工程;及び
前記成形体成形用混合液からポリウレタン樹脂成形体を成形してポリウレタン樹脂シートを得る工程、を含む、<1>〜<7>のいずれかに記載の研磨パッドの製造方法。
<9> 前記第1の中空体と前記第2の中空体とを、5:95〜80:20の質量比で含む、<8>に記載の研磨パッドの製造方法。
<10> 前記硬化剤(D)が、ポリアミン化合物(D−1)及びポリオール化合物(D−2)からなる群から選択される少なくとも1種を含み、且つ
前記ポリウレタン樹脂シートの、プレポリマとしてのポリウレタン結合含有イソシアネート化合物(A)の末端に存在するイソシアネート基に対する、硬化剤(D)に存在する活性水素基の当量比であるr値が、0.75〜1.30となるように各成分を混合する、<8>又は<9>に記載の研磨パッドの製造方法。
<11> ポリイソシアネート化合物(B)とポリオール化合物(C)とを反応させて、プレポリマとしての前記ポリウレタン結合含有イソシアネート化合物(A)を得る工程を更に含み、且つ
前記ポリオール化合物(C)が、数平均分子量500〜950のポリテトラメチレングリコールを含む、<8>〜<10>のいずれかに記載の研磨パッドの製造方法。
本発明の研磨パッドは、研磨加工時に発生する熱を研磨面付近に集中させることができるため、研磨表面が軟質化しやすい。そのため、研磨加工時に局所的に生じる異物によって起こる研磨傷の問題を改善することができる。また、研磨レートを向上させることができる。さらには、研磨パッド全体では一定の硬度を維持することができるため、一定の平坦性を確保することができ、ディッシングを低減することができる。
以下、本発明を実施するための形態を説明する。
<<研磨パッド>>
本発明の研磨パッドは、略球状の気泡を含むポリウレタン樹脂シートを有する研磨層を備える研磨パッドであって、前記ポリウレタン樹脂シートが、0.10W/(m・k)以下の熱伝導率を有し、前記ポリウレタン樹脂シートの、45℃、初期荷重200g、歪範囲0.1〜0.5%、測定周波数1.6Hz、引っ張りモードにおける、貯蔵弾性率に対する損失弾性率の割合が、0.130〜0.270の範囲内であり、且つ、前記ポリウレタン樹脂シートの圧縮弾性率が、60〜100%であることを特徴とする。
前記ポリウレタン樹脂シートは、少なくとも2つ以上のウレタン結合を分子内に有するシート状の樹脂を意味する。前記ポリウレタン樹脂シートは、好ましくは、少なくとも2つ以上のウレタン結合と少なくとも2つ以上のウレア結合を分子内に有する。本発明のポリウレタン樹脂シート及び該樹脂シートを含む研磨パッドは、例えば、後述する本発明の製造方法に従って製造することが出来る。
また、略球状とは、乾式法で成形される成形体に存在する通常の気泡形状(等方性があり、球状、楕円状、あるいはこれらに近い形状である)を意味する概念であり、湿式法で成形される成形体に含まれる気泡形状(異方性があり、研磨パッドの研磨層表面から底部に向けて径が大きい構造を有する)とは明確に区別される。
(熱伝導率(W/(m・k)))
本明細書及び特許請求の範囲において、熱伝導率とは、研磨表面から研磨パッド内部への熱の伝わり易さを意味する。
熱伝導率の測定は、例えば、B型精密迅速熱物性測定装置(カトーテック(株)製:サーモラボII・KES−F7)によって測定することができる。
本発明の研磨パッドにおけるポリウレタン樹脂シートの熱伝導率は、0.10W/(m・k)以下であり、0.085〜0.098W/(m・k)であることが好ましく、0.095〜0.097W/(m・k)であることがより好ましい。
熱伝導率が上記範囲内であると、研磨加工時に発生する熱が研磨表面から研磨パッド内部に伝わりにくいため、研磨表面に熱を集中させやすい。その結果、研磨表面が軟質化し、研磨加工時に局所的に異物が発生しても研磨傷を生じにくくすることができる。
(tanδ)
本明細書及び特許請求の範囲において、tanδとは、貯蔵弾性率に対する損失弾性率の割合であり、ある温度条件での粘性の程度を表す指標である。貯蔵弾性率とは、正弦的に変化する応力を発泡体に加えた場合における、1周期あたりに貯蔵され完全に回復するエネルギーの尺度である。一方、損失弾性率とは、特性振動数の正弦波のひずみを加えたときのひずみよりπ/2だけ位相が進んだ応力成分の大きさを意味する。
本明細書及び特許請求の範囲において、貯蔵弾性率及び損失弾性率は、それぞれ、JIS K7244−4で準じ、45℃、初期荷重200g、歪範囲0.1〜0.5%、測定周波数1.6Hz(10rad/sec)、引っ張りモードにおける、貯蔵弾性率及び損失弾性率である。被研磨物を研磨する時の研磨パッドの表面温度は通常40℃から50℃であるため、45℃のtanδを測定することにより、研磨条件下でのパッド表面温度におけるパッドの表面状態(パッド表面の粘性の程度)を把握することができる。
本発明の研磨パッドは、研磨パッドを構成するポリウレタン樹脂成形体の、45℃、初期荷重200g、歪範囲0.1〜0.5%、測定周波数1.6Hz、引っ張りモードにおける、貯蔵弾性率に対する損失弾性率の割合(tanδ)(損失弾性率/貯蔵弾性率)が、0.130〜0.270であり、0.130〜0.160であることが好ましく、0.135〜0.150であることがより好ましい。
tanδが上記範囲内にあると、遅延的な弾性を適度に有し、ワークの凹凸への過度の押圧及び過度の追従が抑えられるため、研磨傷が生じにくくなり、研磨レートも向上する。更には、平坦性も向上しやすい。
(圧縮弾性率)
本明細書及び特許請求の範囲において、圧縮弾性率とは、研磨パッドの圧縮変形に対する戻りやすさの指標である。
圧縮弾性率は、日本工業規格(JIS L 1021)に従い、ショッパー型厚さ測定器(加圧面:直径1cmの円形)を使用して求めることが出来る。具体的には、以下の通りである。
無荷重状態から初荷重を30秒間かけた後の厚さt0を測定し、次に、厚さt0の状態から最終荷重を30秒間かけた後の厚さt1を測定する。次に、厚さt1の状態から全ての荷重を除き、5分間放置(無荷重状態とした)後、再び初荷重を30秒間かけた後の厚さt0’を測定する。圧縮弾性率は、圧縮弾性率(%)=100×(t0’−t1)/(t0−t1)の式で算出することが出来る(なお、初荷重は300g/cm2、最終荷重は1800g/cm2である)。
本発明の研磨パッドは、ポリウレタン樹脂シートの圧縮弾性率(%)が、60〜100%であり、好ましくは65〜85%であり、より好ましくは65〜80%である。
圧縮弾性率が上記範囲内であると、研磨パッド全体が適度な弾性を有し、目詰まりしにくくなるとともに平坦性が向上する。
(第1及び第2の中空体)
本明細書及び特許請求の範囲において、中空体とは、空隙を有する微小球体を意味する。
本発明の研磨パッドは、前記ポリウレタン樹脂シートが、平均粒径70〜150μmの第1の中空体と、平均粒径5〜60μmの第2の中空体とを含むことが好ましい。第1の中空体の平均粒径は、80〜140μmであることがより好ましく、90〜130μmであることがさらにより好ましく、90〜110μmであることが特に好ましい。第2の中空体の平均粒径は、8〜55μmであることがより好ましく、10〜50μmであることがさらにより好ましく、10〜30μmであることが特に好ましい。
第1の中空体と第2の中空体を含むことにより、効率良くポリウレタン樹脂シートの熱伝導率を低減させることができる。したがって、研磨加工時に発生する熱が研磨表面付近に集中し、研磨表面付近を軟質化させるため、研磨加工時に局所的に異物が発生しても研磨傷が生じにくくすることができる。
前記第1の中空体と前記第2の中空体との質量比は、5:95〜80:20であることが好ましく、10:90〜70:30がより好ましく、20:80〜60:40がさらにより好ましく、30:70〜60:40がさらにより好ましく、40:60〜60:40が特に好ましく、50:50〜50:50が最も好ましい。
第1の中空体と第2の中空体との質量比が上記範囲内であることにより、スラリーの保持量を確保でき、研磨レートの向上が図れる。また、研磨傷も発生しにくい。
(気泡率)
本明細書及び特許請求の範囲において、気泡率とは、研磨パッド中の空隙率を意味する。気泡率は、得られたポリウレタン樹脂シートの密度とポリウレタン樹脂の密度により、測定することができる。
本発明の研磨パッドは、ポリウレタン樹脂シートの気泡率が、20〜60%であることが好ましく、30〜50%であることがより好ましく、40〜50%であることがさらにより好ましい。
気泡率が上記範囲内であると、研磨面で開口した中空体の空隙部分にスラリーの貯留及び供給がスムーズに進む。
(密度)
前記ポリウレタン樹脂シートの密度(かさ密度)は、0.50〜0.80g/cm3であることが好ましく、0.55〜0.75g/cm3であることがより好ましく、0.60〜0.70g/cm3であることがさらにより好ましい。密度が上記範囲内であると、研磨剤や被研磨物の加工くずなどで研磨層表面が目詰まりすることによる傷も生じにくくなる。
(D硬度)
本明細書及び特許請求の範囲において、D硬度とは、JIS K7311に準じて測定した値を意味する。
前記ポリウレタン樹脂シートのD硬度は、70°以下であることが好ましく、20〜60°であることがより好ましく、35〜45°であることがさらにより好ましい。
D硬度が上記範囲内であると、研磨パッドが適度な弾性を有するため、平坦化性能が向上し、スクラッチの発生を低減させることができる。
(圧縮率)
本明細書及び特許請求の範囲において、圧縮率とは、研磨パッドの軟らかさの指標である。
圧縮率は、日本工業規格(JIS L 1021)に従い、ショッパー型厚さ測定器(加圧面:直径1cmの円形)を使用して求めることが出来る。具体的には、以下の通りである。
無荷重状態から初荷重を30秒間かけた後の厚さt0を測定し、次に、厚さt0の状態から最終荷重を30秒間かけた後の厚さt1を測定する。圧縮率は、圧縮率(%)=100×(t0−t1)/t0の式で算出することができる(なお、初荷重は300g/cm2、最終荷重は1800g/cm2である)。
本発明の研磨パッドの圧縮率(%)は、0.1〜5%が好ましく、0.5〜3%がより好ましく、0.8〜1.5%がさらにより好ましい。圧縮率が上記範囲内であると、被研磨物の平坦性を向上することができる。
(厚み)
本発明の研磨パッドにおけるポリウレタン樹脂シートの厚みに特に制限はないが、例えば、0.5〜3.0mm、好ましくは0.5〜1.5mmの範囲で用いることができる。
(ポリウレタン樹脂の構成成分)
本明細書及び特許請求の範囲において、ポリウレタン樹脂の構成成分とは、その後の重合反応によりポリウレタン樹脂を構成する鎖の一部として組み込まれるポリウレタン樹脂の原料成分を意味する。
本発明の研磨パッドのポリウレタン樹脂シートを構成するポリウレタン樹脂の構成成分としては、ポリウレタン樹脂の原料成分、すなわち、ポリイソシアネート成分、ポリオール成分、及び、任意成分としてのポリアミン成分が挙げられる。ポリイソシアネート成分としては、後述する(B)ポリイソシアネート化合物が挙げられる。ポリオール化合物としては、(C)ポリオール化合物及び(D−2)プレポリマ合成後に用いられてもよいポリオール化合物が挙げられる。ポリアミン成分としては、(D−1)ポリアミン化合物が挙げられる。
本発明の研磨パッドにおけるポリウレタン樹脂シートは、ポリウレタン樹脂を構成するポリオール成分として、数平均分子量500〜950のポリテトラメチレングリコールを含むことが好ましい。ポリテトラメチレングリコールは、数平均分子量が600〜900であることがより好ましく、700〜900であることがさらにより好ましい。
本発明の研磨パッドは、シリコン、ハードディスク用ガラス基板、薄型液晶ディスプレイ用マザーガラス、半導体ウェハ、半導体デバイスなどの研磨、特に半導体デバイスの化学機械研磨(CMP)に好適に用いることが出来る。
<<研磨パッドの製造方法>>
本発明の研磨パッドは、例えば、本発明の製造方法により得ることができる。本発明の製造方法は、少なくとも、プレポリマとしてのポリウレタン結合含有イソシアネート化合物(A)と、硬化剤(D)と、平均粒径70〜150μmの第1の中空体と、平均粒径5〜60μmμmの第2の中空体とを混合して成形体成形用混合液を得る工程(混合工程);及び、前記成形体成形用混合液からポリウレタン樹脂成形体を成形してポリウレタン樹脂シートを得る工程(成形体成形工程)、を含むことを特徴とする。
以下、各工程について説明する。
<混合工程>
混合工程では、ポリウレタン樹脂シートの原料として、少なくとも、ポリウレタン結合含有イソシアネート化合物(A)、硬化剤(D)、第1の中空体、第2の中空体を混合する。また、本発明の効果を損なわない範囲で、上記以外の成分を併せて用いてもよい。
以下、各成分について説明する。
[(A)ポリウレタン結合含有イソシアネート化合物]
プレポリマとしてのポリウレタン結合含有イソシアネート化合物(A)(以下、(A)成分と呼ぶことがある。)は、下記ポリイソシアネート化合物(B)とポリオール化合物(C)とを、通常用いられる条件で反応させることにより得られる化合物であり、ポリウレタン結合とイソシアネート基を分子内に含むものである。また、本発明の効果を損なわない範囲内で、他の成分がポリウレタン結合含有イソシアネート化合物に含まれていてもよい。
ポリウレタン結合含有イソシアネート化合物(A)としては、市販されているものを用いてもよく、ポリイソシアネート化合物とポリオール化合物とを反応させて合成したものを用いてもよい。前記反応に特に制限はなく、ポリウレタン樹脂の製造において公知の方法及び条件を用いて付加重合反応すればよい。例えば、40℃に加温したポリオール化合物に、窒素雰囲気にて撹拌しながら50℃に加温したポリイソシアネート化合物を添加し、30分後に80℃まで昇温させ更に80℃にて60分間反応させるといった方法で製造することが出来る。
[(B)ポリイソシアネート化合物]
本明細書及び特許請求の範囲において、ポリイソシアネート化合物とは、分子内に2つ以上のイソシアネート基を有する化合物を意味する。
ポリイソシアネート化合物(B)(以下、(B)成分と呼ぶことがある。)としては、分子内に2つ以上のイソシアネート基を有していれば特に制限されるものではない。例えば、分子内に2つのイソシアネート基を有するジイソシアネート化合物としては、m−フェニレンジイソシアネート、p−フェニレンジイソシアネート、2,6−トリレンジイソシアネート(2,6−TDI)、2,4−トリレンジイソシアネート(2,4−TDI)、ナフタレン−1,4−ジイソシアネート、ジフェニルメタン−4,4’−ジイソシアネート(MDI)、4,4’−メチレン−ビス(シクロヘキシルイソシアネート)(水添MDI)、3,3’−ジメトキシ−4,4’−ビフェニルジイソシアネート、3,3’−ジメチルジフェニルメタン−4,4’−ジイソシアネート、キシリレン−1,4−ジイソシアネート、4,4’−ジフェニルプロパンジイソシアネート、トリメチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、プロピレン−1,2−ジイソシアネート、ブチレン−1,2−ジイソシアネート、シクロヘキシレン−1,2−ジイソシアネート、シクロヘキシレン−1,4−ジイソシアネート、p−フェニレンジイソチオシアネート、キシリレン−1,4−ジイソチオシアネート、エチリジンジイソチオシアネート等を挙げることができる。
ポリイソシアネート化合物としては、ジイソシアネート化合物が好ましく、中でも2,4−TDI、2,6−TDI、MDIがより好ましく、2,4−TDI、2,6−TDIが特に好ましい。
これらのポリイソシアネート化合物は、単独で用いてもよく、複数のポリイソシアネート化合物を組み合わせて用いてもよい。
[(C)ポリオール化合物]
本明細書及び特許請求の範囲において、ポリオール化合物とは、分子内に2つ以上のアルコール性水酸基(OH)を有する化合物を意味する。
プレポリマとしてのポリウレタン結合含有イソシアネート化合物の合成に用いられるポリオール化合物(C)(以下、(C)成分と呼ぶことがある。)としては、エチレングリコール、ジエチレングリコール(DEG)、ブチレングリコール等のジオール化合物、トリオール化合物等;ポリテトラメチレングリコール(PTMG)等のポリエーテルポリオール化合物;エチレングリコールとアジピン酸との反応物やブチレングリコールとアジピン酸との反応物等のポリエステルポリオール化合物;ポリカーボネートポリオール化合物、ポリカプロラクトンポリオール化合物等を挙げることができる。また、エチレンオキサイドを付加した3官能性プロピレングリコールを用いることもできる。これらの中でも、PTMGが好ましく、PTMGとDEGを組み合わせて用いることも好ましい。PTMGの数平均分子量(Mn)は、500〜950であることが好ましく、600〜900であることがより好ましく、700〜900であることがさらにより好ましい。数平均分子量は、ゲル浸透クロマトグラフィー(Gel Permeation Chromatography:GPC)により測定することができる。なお、ポリウレタン樹脂からポリオール化合物の数平均分子量を測定する場合は、アミン分解等の常法により各成分を分解した後、GPCによって推定することもできる。
上記第1のポリオール化合物(C)は単独で用いてもよく、複数のポリオール化合物を組み合わせて用いてもよい。
(プレポリマのNCO当量)
また、“(ポリイソシアネート化合物(B)の質量部+ポリオール化合物(C)の質量部)/[(ポリイソシアネート化合物(B)1分子当たりの官能基数×ポリイソシアネート化合物(B)の質量部/ポリイソシアネート化合物(B)の分子量)−(ポリオール化合物(C)1分子当たりの官能基数×ポリオール化合物(C)の質量部/ポリオール化合物(C)の分子量)]”で求められるプレポリマのNCO当量は、NCO基1個当たりのPP(プレポリマ)の分子量を示す数値である。該NCO当量は、200〜800であることが好ましく、400〜750であることがより好ましく、450〜700であることがさらにより好ましく、500〜700であることが特に好ましい。
[(D)硬化剤]
本発明の製造方法では、混合工程において硬化剤(鎖伸長剤ともいう)をポリウレタン結合含有イソシアネート化合物などと混合させる。硬化剤を加えることにより、その後の成形体成形工程において、プレポリマとしてのポリウレタン結合含有イソシアネート化合物の主鎖末端が硬化剤と結合してポリマー鎖を形成し、硬化する。
硬化剤としては、例えば、ポリアミン化合物及び/又はポリオール化合物を用いることが出来る。
((D−1)ポリアミン化合物)
本明細書及び特許請求の範囲において、ポリアミン化合物とは、分子内に2つ以上のアミノ基を有する化合物を意味する。
ポリアミン化合物(D−1)(以下、(D−1)成分と呼ぶことがある。)としては、脂肪族や芳香族のポリアミン化合物、特にはジアミン化合物を使用することができ、例えば、エチレンジアミン、プロピレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、イソホロンジアミン、ジシクロヘキシルメタン−4,4’−ジアミン、3,3’−ジクロロ−4,4’−ジアミノジフェニルメタン(メチレンビス−o−クロロアニリン)(以下、MOCAと略記する。)、MOCAと同様の構造を有するポリアミン化合物等を挙げることができる。また、ポリアミン化合物が水酸基を有していてもよく、このようなアミン系化合物として、例えば、2−ヒドロキシエチルエチレンジアミン、2−ヒドロキシエチルプロピレンジアミン、ジ−2−ヒドロキシエチルエチレンジアミン、ジ−2−ヒドロキシエチルプロピレンジアミン、2−ヒドロキシプロピルエチレンジアミン、ジ−2−ヒドロキシプロピルエチレンジアミン等を挙げることができる。
ポリアミン化合物としては、ジアミン化合物が好ましく、MOCA、ジアミノジフェニルメタン、ジアミノジフェニルスルホンがより好ましく、MOCAが特に好ましい。
ポリアミン化合物(D−1)は、単独で用いてもよく、複数のポリアミン化合物(D−1)を組み合わせて用いてもよい。
ポリアミン化合物(D−1)は、他の成分と混合し易くするため及び/又は後の成形体形成工程における気泡径の均一性を向上させるために、必要により加熱した状態で減圧下脱泡することが好ましい。減圧下での脱泡方法としては、ポリウレタンの製造において公知の方法を用いればよく、例えば、真空ポンプを用いて0.1MPa以下の真空度で脱泡することができる。
硬化剤(鎖伸長剤)として固体の化合物を用いる場合は、加熱により溶融させつつ、減圧下脱泡することができる。
((D−2)プレポリマ合成後に用いられてもよいポリオール化合物)
また、本発明においては、前記プレポリマとしてのイソシアネート基含有化合物を形成するために用いられるポリオール化合物(C)とは別に、硬化剤としてポリオール化合物(D−2)を用いてもよい。
該ポリオール化合物(D−2)としては、ジオール化合物やトリオール化合物等の化合物であれば特に制限なく用いることができる。また、プレポリマを形成するのに用いられるポリオール化合物(C)と同一であっても異なっていてもよい。
具体例としては、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、1,2−プロパンジオール、1,3−プロパンジオール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、ネオペンチルグリコール、ペンタンジオール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオールなどの低分子量ジオール、ポリテトラメチレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコールなどの高分子量のポリオール化合物などが挙げられる。
上記ポリオール化合物(D−2)は単独で用いてもよく、複数のポリオール化合物(D−2)を組み合わせて用いてもよい。
硬化剤(D)としては、ポリアミン化合物(D−1)を用いてもよく、ポリオール化合物(D−2)を用いてもよく、これらの混合物を用いてもよい。なかでも、ポリアミン化合物(D−1)を用いることが好ましい。
(r値)
本発明の研磨パッドの製造方法では、プレポリマとしてのポリウレタン結合含有イソシアネート化合物(A)の末端に存在するイソシアネート基に対する、硬化剤(D)に存在する活性水素基(アミノ基及び水酸基)の当量比であるr値が、0.70〜1.30となるように各成分を混合することが好ましく、0.75〜1.20がより好ましく、0.80〜1.10が特に好ましい。
r値が上記範囲内であると、研磨傷の発生を低減することができ、且つ研磨レートや平坦性にも優れる研磨パッドが得られやすい。
[(E)第1及び第2の中空体]
本発明の研磨パッド製造方法においては、第1の中空体及び第2の中空体を用いて、ポリウレタン樹脂成形体内部に気泡を内包させる。
中空体とは、空隙を有する微小球体を意味する。微小球体には、球状、楕円状、及びこれらに近い形状のものが含まれる。中空体の例としては、熱可塑性樹脂からなる外殻(ポリマー殻)と、外殻に内包される低沸点炭化水素とからなる未発泡の加熱膨張性微小球状体を、加熱膨張させたものが挙げられる。
前記ポリマー殻としては、特開昭57−137323号公報等に開示されているように、例えば、アクリロニトリル−塩化ビニリデン共重合体、アクリロニトリル−メチルメタクリレート共重合体、塩化ビニル−エチレン共重合体などの熱可塑性樹脂を用いることができる。同様に、ポリマー殻に内包される低沸点炭化水素としては、例えば、イソブタン、ペンタン、イソペンタン、石油エーテル等を用いることができる。
本発明の研磨パッドの製造方法では、平均粒径70〜150μmの第1の中空体、及び平均粒径5〜60μmの第2の中空体が用いられる。第1及び第2の中空体の好ましい平均粒径やその質量比については、上記の通りである。
第1の中空体の例としては、松本マイクロスフィアF80DE(松本油脂(株)製)(アクリロニトリル系のシェル組成で、平均粒径が90〜130μm、密度20±5kg/m3である、膨張済みの微小中空球状体)が挙げられる。
第2の中空体の例としては、EXPANCEL461DE20d70(エクスパンセル社製)(塩化ビニリデン−アクリロニトリル系のシェル組成で、平均粒径が10〜50μm、密度が67±7kg/m3である膨張済み微小中空球状体)が挙げられる。
なお、平均粒径は、レーザー回折式粒度分布測定装置(例えばスペクトリス(株)製、マスターサイザー2000)により測定することができる。
第1の中空体は、プレポリマを構成する全成分1000質量部に対して、好ましくは1〜14質量部、より好ましくは2〜14質量部、さらにより好ましくは3〜14質量部となるように添加する。
第2の中空体は、プレポリマを構成する全成分1000質量部に対して、好ましくは1〜48質量部、より好ましくは2〜45質量部、さらにより好ましくは4〜40質量部となるように添加する。
また、上記の成分以外に、本発明の効果を損なわない範囲において、従来使用されている発泡剤を、前記微小中空球体と併用してもよく、下記混合工程中に前記各成分に対して非反応性の気体を吹き込んでもよい。該発泡剤としては、水や、炭素数5又は6の炭化水素を主成分とする発泡剤が挙げられる。該炭化水素としては、例えば、n−ペンタン、n−ヘキサンなどの鎖状炭化水素や、シクロペンタン、シクロヘキサンなどの脂環式炭化水素が挙げられる。
また、前記各成分に加えて、公知の整泡剤、難燃剤、着色剤、可塑剤等を添加してもよい。
混合工程では、少なくとも、プレポリマとしてのポリウレタン結合含有イソシアネート化合物(A)、硬化剤(D)、第1の中空体、第2の中空体を、混合機内に供給して攪拌・混合する。混合順序に特に制限はないが、ポリウレタン結合含有イソシアネート化合物(A)と第1、第2の中空体とを先に混合させておき、これを硬化剤(D)や必要に応じて他の成分を混合機内に供給することが好ましい。このようにして、成形体成形用の混合液が調製される。混合工程は、上記各成分の流動性を確保できる温度に加温した状態で行われる。
例えば、前記中空体を含む30℃〜90℃に加温したプレポリマ(ポリウレタン結合含有イソシアネート)溶液に、硬化剤を温調可能なジャケット付き混合機に投入し、30℃〜130℃で攪拌することが出来る。必要に応じ攪拌機付きジャケット付きのタンクに混合液を受けて熟成させても良い。攪拌時間は混合機の歯数や回転数、クリアランス等によって適宜調整するが、例えば1〜60秒である。
<成形体成形工程>
成形体成形工程では、前記混合工程で調製された成形体成形用混合液を30〜100℃の型枠内に流し込み、硬化させることによりポリウレタン樹脂を成形する。このとき、プレポリマ、硬化剤が反応してポリウレタン樹脂を形成することにより、第1の中空体及び第2の中空体が前記樹脂中に略均一に分散された状態で該混合液は硬化する。これにより、略球状の気泡を多数含むポリウレタン樹脂成形体が形成される。
前記成形体成形工程により得られたポリウレタン樹脂成形体は、その後シート状にスライスされてポリウレタン樹脂シートを形成する。スライスされることにより、シート表面に開孔が設けられることになる。このとき、耐摩耗性に優れ目詰まりしにくい研磨層表面の開孔を形成するために、30〜120℃で1時間〜24時間程度エイジングしてもよい。
このようにして得られたポリウレタン樹脂シートを有する研磨層は、その後、研磨層の研磨面とは反対側の面に両面テープが貼り付けられ、所定形状、好ましくは円板状にカットされて、本発明の研磨パッドとして完成する。両面テープに特に制限はなく、当技術分野において公知の両面テープの中から任意に選択して使用することが出来る。
また、本発明の研磨パッドは、研磨層のみからなる単層構造であってもよく、研磨層の研磨面とは反対側の面に他の層(下層、支持層)を貼り合わせた複層からなっていてもよい。他の層の特性は特に限定されるものではないが、研磨層の反対側の面に研磨層よりも軟らかい(A硬度又はD硬度の小さい)層が張り合わされていることが好ましい。研磨層よりも軟らかい層が設けられることにより、研磨平坦性が更に向上する。
複層構造を有する場合には、複数の層同士を両面テープや接着剤などを用いて、必要により加圧しながら接着・固定すればよい。この際用いられる両面テープや接着剤に特に制限はなく、当技術分野において公知の両面テープや接着剤の中から任意に選択して使用することが出来る。
さらに、本発明の研磨パッドは、必要に応じて、研磨層の表面及び/又は裏面を研削処理したり、溝加工やエンボス加工や穴加工(パンチング加工)を表面に施してもよく、基材及び/又は粘着層を研磨層と張り合わせてもよく、光透過部を備えてもよい。
研削処理の方法に特に制限はなく、公知の方法により研削することができる。具体的には、サンドペーパーによる研削が挙げられる。
溝加工及びエンボス加工の形状に特に制限はなく、例えば、格子型、同心円型、放射型などの形状が挙げられる。
本発明の研磨パッドを使用するときは、研磨パッドを研磨層の研磨面が被研磨物と向き合うようにして研磨機の研磨定盤に取り付ける。そして、研磨剤スラリーを供給しつつ、研磨定盤を回転させて、被研磨物の加工表面を研磨する。
本発明の研磨パッドにより加工される被研磨物としては、ハードディスク用ガラス基板、薄型ディスプレイ用マザーガラス、半導体ウェハ、半導体デバイスなどが挙げられる。中でも、本発明の研磨パッドは、半導体デバイスを化学機械研磨(CMP)加工するのに好適に用いられる。
以下、実施例により本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれらの例によって限定されるものではない。
各実施例及び比較例並びに表1〜5において、特段の指定のない限り、「部」とは「質量部」を意味するものとする。
また、表1〜2の各略号は以下のものを意味する。
・PTMG: ポリテトラメチレングリコール
・DEG: ジエチレングリコール
・2,4−TDI: 2,4−トリレンジイソシアネート
・MOCA: 4,4’−メチレンビス(2−クロロアニリン)
第1の中空体: 平均粒径が93.6μm、密度が20±5kg/m3の微小中空球状体(商品名:松本マイクロスフィアF−80DE(松本油脂株式会社製))
第2の中空体: 平均粒径が21.0μm、密度が67±7kg/m3の微小中空球状体(商品名:EXPANCEL461DE20d70(エクスパンセル社製))
また、NCO当量とは、“(ポリイソシアネート化合物の質量(部)+ポリオール化合物(C)の質量(部))/[(ポリイソシアネート化合物1分子当たりの官能基数×ポリイソシアネート化合物の質量(部)/ポリイソシアネート化合物の分子量)−(ポリオール化合物(C)1分子当たりの官能基数×ポリオール化合物(C)の質量(部)/ポリオール化合物(C)の分子量)]”で求められるNCO基1個当たりのプレポリマ(PP)の分子量を示す数値である。
r値とは、上述したように、プレポリマ中の末端イソシアネート基に対する、硬化剤に存在する活性水素基(アミノ基及び水酸基)の当量比を示す数値である。
<実施例1>
実施例1は、第1成分のプレポリマとして2,4−トリレンジイソシアネート(2,4−TDI)の400部、数平均分子量約650のポリ(オキシテトラメチレン)グリコール(PTMG)の519部、ジエチレングリコール(DEG)の81部を反応させたイソシアネート含有量がNCO当量681の末端イソシアネート基含有ウレタンプレポリマを用い、これを55℃に加熱し、これに松本マイクロスフィアF−80DEの12部、EXPANCEL461DE20d70の12部を加え、減圧下で脱泡した。第2成分のMOCAは120℃で融解させ、減圧下で脱泡した。第1成分と第2成分をr値が1.21となるように混合し、得られた混合液を100℃に予熱した型枠に注型し30分間硬化させた後、形成されたポリウレタン発泡体を型枠から抜き出した。この発泡体を厚さ1.3mmにスライスしてウレタンシートを作製し、研磨パッドを得た。
<実施例2及び比較例1〜2>
PTMGの数平均分子量(Mn)を表1に示すように変動させた以外は実施例1と同様の方法により、実施例2及び比較例1〜2の研磨パッドを製造した。
<実施例3〜4及び比較例3〜4>
硬化剤の量を表2に示すように変動させた以外は実施例2と同様の方法により、実施例3〜4及び比較例3〜4の研磨パッドを製造した。
<実施例5〜8及び比較例5〜6>
第1の中空体と第2の中空体との質量比を表3〜4に示すように変動させた以外は実施例2と同様の方法により、実施例5〜8及び比較例5〜6の研磨パッドを製造した。なお、実施例、比較例間で気泡率の違いによる効果への影響を排除するため、各実施例及び比較例の気泡率がほぼ一定になるように、第1の中空体と第2の中空体の質量比を変更した。
<比較例7>
比較例7では、市販の研磨パッド(商品名:IC1000(登録商標)、ニッタ・ハース株式会社製)を用いた。
<比較例8>
比較例8では、特許第3013105号の例1に従って、アジプレンL325を1000部(NCO当量466)を用い、これを55℃に加熱し、これにEXPANCEL551DE40d42(塩化ビニリデン−アクリロニトリル系のシェル組成で、平均粒径が40.9μm、密度が42±4kg/m3である、膨張済みの微小中空球状体)の20部を加え、減圧下で脱泡した。第2成分のMOCAは120℃で融解させ、減圧下で脱泡した。第1成分と第2成分をr値が0.90となるように混合し、得られた混合液を100℃に予熱した型枠に注型し30分間硬化させた後、形成されたポリウレタン発泡体を型枠から抜き出した。この発泡体を厚さ1.3mmにスライスしてウレタンシートを作製し、研磨パッドを得た。
<実施例9>
実施例9は、中空体として、松本マイクロスフィアF−80DEの9部(第1の中空体)、EXPANCEL461DE20d70の10部(第2の中空体)を用いたこと以外は比較例8と同様の方法により、ウレタンシートを作製し、研磨パッドを得た。なお、実施例9と比較例8とで気泡率の違いによる効果への影響を排除するため、実施例9と比較例8の気泡率がほぼ一定になるように、第1の中空体と第2の中空体の質量比を変更した。
<実施例10>
実施例10では、第1成分のプレポリマとしてエチレンオキサイドを付加したプロピレングリコールとジフェニルメタン−4,4’−ジイソシアネート(MDI)とを反応させた、NCO当量236の末端イソシアネート基含有ウレタンプレポリマ(DIC株式会社製、商品名:パンデックス TM−227)を用い、これを60℃に加熱し、これに松本マイクロスフィアF−80DEの12部、EXPANCEL461DE20d70の12部を加え、減圧下で脱泡した。第2成分は低分子ジオールの混合物で水酸基含有量が68の鎖伸長剤(DIC株式会社製、商品名:パンデックス TM−228)を用い、40℃で保温し、減圧下で脱泡した。第1成分と第2成分をr値が0.95となるように混合し、得られた混合液を70℃に予熱した型枠に注型し60分間硬化させた後、形成されたポリウレタン発泡体を型枠から抜き出した。この発泡体を70℃×10時間の二次キュアーをし、厚さ1.3mmにスライスしてウレタンシートを作製し、研磨パッドを得た。
Figure 0006311183
Figure 0006311183
Figure 0006311183
Figure 0006311183
Figure 0006311183
<物性>
上記の各実施例及び比較例について、熱伝導率(W/m・k)、tanδ、圧縮弾性率(%)、気泡率(体積分率)(%)、密度(g/cm3)、D硬度(°)、圧縮率(%)、厚み(mm)を算出又は測定した。その結果を表6〜9に示す。
なお、各項目の測定方法は以下の通りである。
(熱伝導率(W/m・k))
水冷で20℃に維持されている定温台に、実施例1〜10及び比較例1〜8の各シートを載せ、熱源台の温度を30℃に保持するのに要する消費電力(熱流損失、W)を測定した。測定装置は、B型精密迅速熱物性測定装置(商品名:サーモラボII・KES−F7(カトーテック株式会社製))を用いた。測定条件は、温度20℃、相対湿度65℃、荷重6gf/cm2、接触面積(熱板面積)50mm×50mmとした。
熱伝導率は、熱流損失(W)×厚み(m)÷(熱板面積(m2)×試料面の温度差(℃))により求めることができる。
(tanδ(45℃))
貯蔵弾性率(MPa)は、ティー・エイ・インスツルメント・ジャパン RSAIIIにより、JIS K7244−4に準じ初期荷重200g、歪範囲0.1〜0.5%、測定周波数10rad/sec(約1.6Hz)、昇温速度5.0℃/minにて20℃から100℃まで昇温させたときの45℃での試験片10×5mmにおける貯蔵弾性率・損失弾性率・tanδを測定した。また、細かい条件は以下の通りである。
測定装置:ティー・エイ・インスツルメント・ジャパン RSAIII
試験方向:引っ張り
試験片:10×5mm
荷重:200g
歪:0.1%〜0.5%
周波数:10rad/sec=1.6Hz
温度:20〜100℃
試料厚み:厚み計にて測定(溝はないとして)
(気泡率(%))
10cm角の5点(角4点+真中1点)の厚みの平均値から体積を計算した。同サンプルの重さを測定し、上記で求めた体積で割ることにより、サンプルの密度を算出した。次に、ポリウレタン樹脂の密度を1.2g/cm3として、気泡率を下記の式により算出した。
気泡率={1−(サンプルの密度/1.2)}×100
(かさ密度)
かさ密度(g/cm3)は、所定サイズの大きさに切り出した試料の重量(g)を測定し、サイズから体積(cm3)を求めることにより算出した。
(D硬度)
D硬度は、日本工業規格(JIS K 7311)に従って、硬度計はJIS K 7215 に規定するタイプ D デュロメータ(商品名「GS−702N」、テクロック社製)を用いてショアD硬度を測定した。なお、試料は、比較例及び実施例に記載のウレタンシート(厚さ約1.3mm)を5枚重ねとし、少なくとも総厚さ6mm以上になるように設定した。
(圧縮率(%)及び圧縮弾性率(%))
圧縮率及び圧縮弾性率は、JIS− L1021に準拠して従い、ショッパー型厚さ測定器(加圧面:直径1cmの円形)を用いて使用して求めた。具体的には、室温において、無荷重の状態から初荷重を初荷重で30秒間かけた加圧した後の厚さt0を測定し、次に厚さt0の状態から最終圧力をかけて、そのまま荷重のもとで1分間放置後の厚さt1を測定した。更に厚さt1の状態から全ての荷重を除き、5分間放置後、再び初荷重を30秒間かけた後の厚さt0’を測定した。これらから下記式により、圧縮率及び圧縮弾性率を下記式
圧縮率(%)=(t0−t1)/t0×100
圧縮弾性率(%)=(t0’−t1)/(t0−t1)×100
により算出した。なお、初荷重は300g/cm2、最終圧力は1800g/cm2とした。
Figure 0006311183
Figure 0006311183
Figure 0006311183
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<研磨試験>
各実施例及び比較例の研磨パッドについて、以下の研磨条件で研磨加工を行い、研磨レート、研磨傷発生個数、ディッシング深さを測定した。被研磨物としては、12インチのシリコンウェハ上にテトラエトキシシランをCVDで絶縁膜を1μmの厚さになるように形成した基板を用いた。
(研磨レート)
研磨レートは、1分間あたりの研磨量を厚さ(Å)で表したものであり、研磨加工前後の基板の絶縁膜について各々17箇所の厚み測定結果から平均値を求めた。なお、厚み測定は、光学式膜厚膜質測定器(KLAテンコール社製、ASET−F5x)のDBSモードにて測定した。
(研磨傷の発生個数)
研磨傷の発生個数は、25枚の基板を研磨し、研磨加工後の20枚目及び25枚目の基板について、光学式膜厚膜質測定器(KLAテンコール社製、ASET−F5x)のDBSモードにて測定し、基板表面における研磨傷の発生個数を求めた。
(ディッシング深さ)
ディッシング深さの測定は、微細形状測定器(KLAテンコール社製、P−16+)にてディッシング(L/S=100μm)=研磨後のウェハの段差を測定した。
なお、上記試験で用いた研磨条件は以下の通りである。
・使用研磨機:(株)荏原製作所社製、型番「F−REX300」
・研磨ヘッド:(株)荏原製作所社製、型番「GII」
・研磨パッド径:740mmφ
・回転数:(定盤)70rpm、(トップリング)71rpm
・研磨圧力:220hPa
・研磨剤:Cabot社製 品番:SS−25・2倍希釈(SS25原液:純水=1:1の混合液を使用)
・研磨剤温度:20°C
・研磨剤吐出量:200ml/min
・使用ワーク(被研磨物):12インチφシリコンウェハ上にテトラエトキシシランをCVDで絶縁膜1μmの厚さになるように形成した基板
・研磨時間:60秒間/各回
・パッド・ブレークイン条件:30N×30分、ダイヤモンドドレッサー#250(3M製A−188)回転数54rpm、定盤回転数80rpm、超純水供給量200mL/分
・研磨条件:定盤回転数70rpm、研磨ヘッド回転数71rpm、研磨スラリー流量200mL/分、研磨時間1分間、研磨圧2.5psi(1.7×104Pa)
各実施例及び比較例について、上記方法を用いて行った研磨試験の結果を、表6〜9に示す。
研磨レートは、1650(Å/min)以上をA、1600以上〜1650未満(Å/min)をB、1600未満(Å/min)をCとして評価した。
研磨傷発生個数は、290(個)未満をA、300未満〜290以上(個)をB、300以上(個)をCとして評価した。
ディッシング深さは、数値が大きい程ディッシングが生じており、平坦性に劣ることを意味するため、48.0(nm)未満をA、48.0(nm)以上〜50.0未満をB、50.0(nm)以上をCとして評価した。
そして、研磨レート、研磨傷発生個数及びディッシング深さの3種について、Cが1つもないもの(3種全てがA又はBのもの)を好ましい例(実施例)とし、Cを1つ以上有するものを、本発明において好ましくない例(比較例)として評価した。
(試験結果1(実施例1〜2及び比較例1〜2))
比較例1、2の研磨パッドは、tanδが小さく、研磨傷が多く発生し、研磨レートや平坦性の点でも劣っていた。一方、実施例1〜2の研磨パッドは、tanδが0.130〜0.270の範囲内であり、熱伝導率が0.10W/(m・k)以下であり、且つ圧縮弾性率が60〜100%であるため、研磨傷が少なく、研磨レートや平坦性にも優れていた。
(試験結果2(実施例3〜4及び比較例3〜4))
比較例3の研磨パッドは、tanδが小さく、研磨傷が多く発生し、研磨レートや平坦性の点でも劣っていた。また、比較例4の研磨パッドは、tanδは本発明の範囲内であったが、圧縮弾性率が小さいため、研磨傷が多く発生し、平坦性も劣っていた。一方、実施例3〜4の研磨パッドは、tanδが0.130〜0.270の範囲内であり、熱伝導率が0.10W/(m・k)以下であり、且つ圧縮弾性率が60〜100%であるため、研磨傷が少なく、研磨レートや平坦性にも優れていた。
(試験結果3(実施例2、5〜8及び比較例5〜6))
実施例2、5〜8及び比較例5〜6では、気泡率をほぼ一定にした上で、第1の中空体及び第2の中空体の比率を変えて、研磨レート、研磨傷、ディッシング深さを評価した。
その結果、比較例5、6の研磨パッドは、いずれも熱伝導率が高く、研磨傷が多く発生した。また、比較例5の研磨パッドはtanδも小さいため、研磨レートも劣っていた。一方、実施例2、5〜8の研磨パッドは、tanδが0.130〜0.270の範囲内であり、熱伝導率が0.10W/(m・k)以下であり、且つ圧縮弾性率が60〜100%であるため、研磨傷が少なく、研磨レートや平坦性にも優れていた。
(試験結果4(実施例9〜10及び比較例7〜8))
試験結果1〜3の結果、tanδ、熱伝導率、圧縮弾性率を特定の範囲にすることにより、研磨傷の発生を低減し、研磨レートやディッシングにも優れる研磨パッドが得られることが判った。そこで、次に、樹脂の種類を変えて同様の試験を行った。具体的には、市販品であるIC1000(登録商標)(ニッタ・ハース株式会社製 中空体を含む)(比較例7)、特許第3013105号の例1に記載の製造方法に基づいて製造した研磨パッド(比較例8)、大きさの異なる2種類の中空体を用いること以外は特許第3013105号の例1に記載の製造方法に基づいて製造した研磨パッド(実施例9)、及び、実施例1〜8とは異なる樹脂から製造した研磨パッド(実施例10)について、研磨レート、研磨傷、ディッシングを評価した。
その結果、比較例7、8では、熱伝導率が高く、tanδも小さいため、研磨傷が多く発生していた。また、研磨レートも小さく、大きなディッシングが観察され平坦性にも劣っていた。一方、実施例9〜10の研磨パッドは、tanδが0.130〜0.270の範囲内であり、熱伝導率が0.10W/(m・k)以下であり、且つ圧縮弾性率が60〜100%であるため、研磨傷が少なく、研磨レートやディッシングにも優れていた。この結果から、本発明の効果は、樹脂の種類を変えてもtanδ、熱伝導率、圧縮弾性率を本発明の範囲内にすることで得られることが判った。
本発明の研磨パッドは、研磨加工時に発生する熱を研磨面付近に集中させることができるため、研磨表面が軟質化しやすい。そのため、研磨加工時に局所的に生じる異物によって起こる研磨傷の問題を改善することができる。また、研磨レートを向上させることができる。さらには、研磨パッド全体では一定の硬度を維持することができるため、一定の平坦性を確保することができ、ディッシングを低減することができる。よって、本発明の研磨パッド及びその製造方法は、産業上の利用可能性を有する。

Claims (11)

  1. 略球状の気泡を含むポリウレタン樹脂シートを有する研磨層を備える研磨パッドであって、
    前記ポリウレタン樹脂シートが、0.10W/(m・k)以下の熱伝導率を有し、
    前記ポリウレタン樹脂シートの、45℃、初期荷重200g、歪範囲0.1〜0.5%、測定周波数1.6Hz、引っ張りモードにおける、貯蔵弾性率に対する損失弾性率の割合が、0.130〜0.270の範囲内であり、且つ
    前記ポリウレタン樹脂シートの圧縮弾性率が、60〜100%である、
    前記研磨パッド。
  2. 前記ポリウレタン樹脂シートが、平均粒径70〜150μmの第1の中空体と、平均粒径5〜60μmの第2の中空体とを含む、請求項1に記載の研磨パッド。
  3. 前記第1の中空体と前記第2の中空体とを、5:95〜80:20の質量比で含む、請求項2に記載の研磨パッド。
  4. 前記ポリウレタン樹脂シートの気泡率が、20〜60%である、請求項1〜3のいずれか1項に記載の研磨パッド。
  5. 前記ポリウレタン樹脂シートの密度が、0.50〜0.80g/cm3である、請求項1〜4のいずれか1項に記載の研磨パッド。
  6. 前記ポリウレタン樹脂シートのD硬度が、20〜70度である、請求項1〜5のいずれか1項に記載の研磨パッド。
  7. 前記ポリウレタン樹脂シートを構成するウレタン樹脂のポリオール成分として、数平均分子量500〜950のポリテトラメチレングリコールを含む、請求項1〜6のいずれか1項に記載の研磨パッド。
  8. 少なくとも、プレポリマとしてのポリウレタン結合含有イソシアネート化合物(A)と、硬化剤(D)と、平均粒径80〜150μmの第1の中空体と、平均粒径5〜60μmの第2の中空体とを混合して成形体成形用混合液を得る工程;及び
    前記成形体成形用混合液からポリウレタン樹脂成形体を成形してポリウレタン樹脂シートを得る工程、を含む、請求項1〜7のいずれか1項に記載の研磨パッドの製造方法。
  9. 前記第1の中空体と前記第2の中空体とを、5:95〜80:20の質量比で含む、請求項8に記載の研磨パッドの製造方法。
  10. 前記硬化剤(D)が、ポリアミン化合物(D−1)及びポリオール化合物(D−2)からなる群から選択される少なくとも1種を含み、且つ
    前記ポリウレタン樹脂シートの、プレポリマとしてのポリウレタン結合含有イソシアネート化合物(A)の末端に存在するイソシアネート基に対する、硬化剤(D)に存在する活性水素基の当量比であるr値が、0.75〜1.30となるように各成分を混合する、請求項8又は9に記載の研磨パッドの製造方法。
  11. ポリイソシアネート化合物(B)とポリオール化合物(C)とを反応させて、プレポリマとしての前記ポリウレタン結合含有イソシアネート化合物(A)を得る工程を更に含み、且つ
    前記ポリオール化合物(C)が、数平均分子量500〜950のポリテトラメチレングリコールを含む、請求項8〜10のいずれか1項に記載の研磨パッドの製造方法。
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