JP2016196067A - 研磨パッド - Google Patents

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博仁 宮坂
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香枝 喜樂
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Abstract

【課題】研磨時に研磨層表面が軟化する研磨パッドを提供すること。
【解決手段】ポリウレタン樹脂からなる研磨層を有する研磨パッドであって、
前記研磨層が、ポリイソシアネート化合物、ポリオール化合物、硬化剤、及び微小中空球体を含むポリウレタン樹脂硬化性組成物を硬化させて形成され、
少なくとも湿潤研磨時に軟化している表層部を有することを特徴とする研磨パッド。
【選択図】なし

Description

本発明は、光学材料、半導体用基板、半導体ウエハ、ハードディスク基板、液晶用ガラス基板、半導体デバイスなどの高度の表面平坦性を要求される材料の研磨を行うための研磨シート乃至研磨パッドに関する。
光学材料、半導体基板、半導体ウエハ、ハードディスク基板、液晶用ガラス基板、半導体デバイスは非常に精密な平坦性が要求される。また半導体材料の表面は、金属、有機及び無機の絶縁材料など硬度の異なる様々な材料が露出している。このような材料の表面を平坦に研磨するためには、研磨パッドの表面も常に平坦性を維持していることが必要である。研磨パッドの表面の剛性が研磨作業の間に変化する場合には、所望の平坦性は達成できない。例えば、局部的に剛性が低下した研磨パッドの表面により、精密な平坦性は達成できず、また金属部分のみが優先的に研磨される現象(ディッシング)などが起こる。
一方、研磨開始から研磨パッド及び砥液を交換するまでの1回の研磨作業の終期には相当の研磨屑が発生している。研磨屑の蓄積が原因で開口部に目詰まりして、スラリーの保持が悪化し、摩擦熱が発生するので、1回の研磨作業の間に、研磨される材料の表面の温度は初期から終期にかけて上昇し、30℃〜90℃を含む幅広い温度範囲で変化する。よって、この温度変化に応じて研磨パッドの表面の局部的な剛性の変化が起こり得る。また、化学機械研磨に使用される研磨液は温度上昇とともに化学的作用(非研磨物の表面の腐食)が強くなるため、より大きなスクラッチが入りやすい傾向となる。
特許文献1(特開2008−207324号公報)の段落0072には、50℃の温水で飽和膨潤させたときの23℃における研磨パッドのD硬度[D(23℃、wet)]と23℃における研磨パッドのD硬度[D(23℃、dry)]の比率([D(23℃、wet)]/[D(23℃、dry)]は、0.9〜1.1程度であること、この比率が0.9以上の研磨パッドは、[E’(50℃、dry)]/[E’(50℃、wet)]が2.5以下程度の研磨パッドにより得られることが記載されている。
一方、同段落0068には、ポリウレタン弾性体は、貯蔵弾性率の温度依存性が大きく、また、吸水することによりその温度依存性は変化するが、一般的に、ポリウレタン弾性体の[E’(23℃、wet)/E’(50℃、wet)]は大きい(例えば、2.5〜20程度)こと、特許文献1の研磨パッドにおいては、例えば、ガラス転移温度が50℃以上で吸水率が4質量%以下のような熱可塑性樹脂からなる極細単繊維を高充填することにより、研磨パッドの[E’(23℃、wet)/E’(50℃、wet)]を低くすることができることが記載されている。
特許文献1は、乾燥時と湿潤時の硬度差をより小さくすることを提案しているが、この課題はポリウレタン弾性体のみでは困難であることを開示している。
特許文献2(特開2006−144156号公報)には、室温時と60℃加温時のShoreA硬度の差を14以下に抑えることによって高レベルの平坦度を安定して提供できる研磨パッドを開示されている。しかし、特許文献2には研磨層表面と内部との硬度差についての記載はない。
特開2008−207324号公報 特開2006−144156号公報
本発明は少なくとも研磨時に研磨層表面が軟化している研磨パッドを提供する。
即ち、本発明は以下のものを提供する。
[1]
ポリウレタン樹脂からなる研磨層を有する研磨パッドであって、
前記研磨層が、ポリイソシアネート化合物、ポリオール化合物、硬化剤、及び微小中空球体を含むポリウレタン樹脂硬化性組成物を硬化させて形成され、
少なくとも湿潤研磨時に軟化している表層部を有することを特徴とする研磨パッド。
[2]
表層部の厚さが50μm以下である、[1]に記載の研磨パッド。
[3]
表層部の厚さが微小中空球体の直径よりも小さい、[1]に記載の研磨パッド。
[4]
熱機械分析法(TMA)による針入試験において、第1段の針入温度が50〜100℃であり、第2段の針入温度が150℃以上である、[1]に記載の研磨パッド。
[5]
ポリイソシアネート化合物及びポリオール化合物が、ポリイソシアネート化合物とポリオール化合物との反応により調製されるプレポリマーを含む、[1]〜[4]のいずれかに記載の研磨パッド。
[6]
光学材料又は半導体材料の表面を研磨する方法であって、[1]〜[4]のいずれかに記載の研磨パッドを使用することを特徴とする方法。
[7]
[1]〜[4]のいずれかに記載の研磨パッドを使用して光学材料又は半導体材料の表面を研磨する際のスクラッチを低減する方法。
本発明によれば、少なくとも研磨時において研磨層表面が軟化しているので被研磨物のスクラッチ等のディフェクトを抑えることができる。また、研磨層内部に適度な硬度を持たせることで高い研磨レートを維持することができる。
熱機械分析法(TMA)による針入試験の概略を示す図である。 実施例1の研磨パッドの針入試験の結果を示すグラフである。 実施例2の研磨パッドの針入試験の結果を示すグラフである。 比較例1の研磨パッドの針入試験の結果を示すグラフである。
(研磨パッド)
本発明の研磨パッドは、発泡ポリウレタン樹脂からなる研磨層を有する。研磨層は被研磨材料に直接接する位置に配置され、研磨パッドのその他の部分は、研磨パッドを支持するための材料、例えば、ゴムなどの弾性に富む材料で構成されてもよい。研磨パッドの剛性によっては、研磨パッド全体を1つの研磨層とすることができる。
本発明の研磨パッドは、研磨屑の蓄積時に被研磨材料にスクラッチ等のディフェクトが生じにくいことを除けば、一般的な研磨パッドと形状に大きな差異は無く、一般的な研磨パッドと同様に使用することができ、例えば、研磨パッドを回転させながら研磨層を被研磨材料に押し当てて研磨することもできるし、被研磨材料を回転させながら研磨層に押し当てて研磨することもできる。
本発明の研磨パッドの特徴は、研磨層が、ポリイソシアネート化合物、ポリオール化合物、硬化剤、及び微小中空球体を含むポリウレタン樹脂硬化性組成物を硬化させて形成され、少なくとも湿潤研磨時に軟化している表層部を有することである。
この特徴的な表層部について、表層部の厚さが50μm以下であることが好ましく、特に、表層部の厚さが微小中空球体の直径よりも小さいことが好ましい。
本願添付図面及び後述する実施例を参照されたい。熱機械分析法(TMA)による針入試験において、本発明の実施例では、第1段の針入温度が50〜100℃であり、第2段の針入温度が150℃以上である2段階の針入が確認できた。第1段の針入時の針入深さは50μm以下であったが、実施例で使用した微小中空球体の直径は約55μmであったことから、第1段の針入時の針入深さは針が微小中空球体を移動乃至変形させたことによらないことが理解できる。一方、比較例の研磨パッドは2段階の針入温度を示さずに、150℃を超える1段階の針入温度を示したに過ぎなかった。
即ち、本発明の研磨パッドは研磨温度が40℃に達するころには、表面が軟化し始めるが、研磨パッド全体としては軟化しておらず平坦性を維持している。このため、研磨時にスクラッチなどの原因となる状態が起こらないように表面が軟化するが、この軟化は研磨パッドの表面に限られるので、研磨パッド全体が軟化し過ぎて所望の平坦性や研磨レートが得られないということは無い。
(研磨パッドの製造方法)
本発明の研磨パッドは、一般に知られたモールド成形、スラブ成形等の製造法より作成できる。まずは、それら製造法によりポリウレタンのブロックを形成し、ブロックをスライス等によりシート状とし、ポリウレタン樹脂から形成される研磨層を成形し、支持体などに貼り合わせることによって製造される。あるいは支持体上に直接研磨層を成形することもできる。
より具体的には、研磨層は、研磨層の研磨面とは反対の面側に両面テープが貼り付けられ、所定形状にカットされて、本発明の研磨パッドとなる。両面テープに特に制限はなく、当技術分野において公知の両面テープの中から任意に選択して使用することが出来る。また、本発明の研磨パッドは、研磨層のみからなる単層構造であってもよく、研磨層の研磨面とは反対の面側に他の層(下層、支持層)を貼り合わせた複層からなっていてもよい。
研磨層は、ポリイソシアネート化合物、ポリオール化合物を含むポリウレタン樹脂硬化性組成物を調製し、前記ポリウレタン樹脂硬化性組成物を硬化させることによって成形される。
研磨層は発泡ポリウレタン樹脂から構成されるが、発泡は微小中空球体を含む発泡剤をポリウレタン樹脂中に分散させて行うことができ、この場合、ポリイソシアネート化合物、ポリオール化合物、及び発泡剤を含むポリウレタン樹脂発泡硬化性組成物を調製し、ポリウレタン樹脂発泡硬化性組成物を発泡硬化させることによって成形される。
ポリウレタン樹脂硬化性組成物は、例えば、ポリイソシアネート化合物を含むA液と、それ以外の成分を含むB液とを混合して調製する2液型の組成物とすることもできる。それ以外の成分を含むB液はさらに複数の液に分割して3液以上の液を混合して構成される組成物とすることができる。
ポリイソシアネート化合物が、当業界でよく用いられるような、ポリイソシアネート化合物とポリオール化合物との反応により調製されるプレポリマーを含んでもよい。プレポリマーは未反応のイソシアネート基を含む当業界で一般に使用されているものが本発明においても使用できる。
(イソシアネート成分)
イソシアネート成分としては、例えば、
m−フェニレンジイソシアネート、
p−フェニレンジイソシアネート、
2,6−トリレンジイソシアネート(2,6−TDI)、
2,4−トリレンジイソシアネート(2,4−TDI)、
ナフタレン−1,4−ジイソシアネート、
ジフェニルメタン−4,4’−ジイソシアネート(MDI)、
4,4’−メチレン−ビス(シクロヘキシルイソシアネート)(水添MDI)、
3,3’−ジメトキシ−4,4’−ビフェニルジイソシアネート、
3,3’−ジメチルジフェニルメタン−4,4’−ジイソシアネート、
キシリレン−1,4−ジイソシアネート、
4,4’−ジフェニルプロパンジイソシアネート、
トリメチレンジイソシアネート、
ヘキサメチレンジイソシアネート、
プロピレン−1,2−ジイソシアネート、
ブチレン−1,2−ジイソシアネート、
シクロヘキシレン−1,2−ジイソシアネート、
シクロヘキシレン−1,4−ジイソシアネート、
p−フェニレンジイソチオシアネート、
キシリレン−1,4−ジイソチオシアネート、
エチリジンジイソチオシアネート
等が挙げられる。
(ポリオール成分)
ポリオール成分としては、例えば、
エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、1,2−プロパンジオール、1,3−プロパンジオール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、ネオペンチルグリコール、ペンタンジオール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオールなどのジオール;
ポリテトラメチレングリコール(PTMG)、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコールなどのポリエーテルポリオール;
エチレングリコールとアジピン酸との反応物やブチレングリコールとアジピン酸との反応物等のポリエステルポリオール;
ポリカーボネートポリオール;
ポリカプロラクトンポリオール;
等が挙げられる。
(硬化剤)
硬化剤は、ポリイソシアネート化合物としてプレポリマーを使用する場合には、プレポリマー中のイソシアネート基と反応させて、ポリウレタン樹脂を完成させる化合物である。本発明では、例えば、以下に説明する硬化剤を例示できる。
硬化剤として使用するポリオールは、上述したポリオール成分と同様である。また、3官能のグリセリンなどのトリオール、4官能以上のポリオールも使用できる。
ポリアミンとしては、例えば、ジアミンが挙げられ、これには、エチレンジアミン、プロピレンジアミン、ヘキサメチレンジアミンなどのアルキレンジアミン;イソホロンジアミン、ジシクロヘキシルメタン−4,4’−ジアミンなどの脂肪族環を有するジアミン;3,3’−ジクロロ−4,4’−ジアミノジフェニルメタン(別名:メチレンビス−o−クロロアニリン)(以下、MOCAと略記する。)などの芳香族環を有するジアミン;
2−ヒドロキシエチルエチレンジアミン、2−ヒドロキシエチルプロピレンジアミン、ジ−2−ヒドロキシエチルエチレンジアミン、ジ−2−ヒドロキシエチルプロピレンジアミン、2−ヒドロキシプロピルエチレンジアミン、ジ−2−ヒドロキシプロピルエチレンジアミン等の水酸基を有するジアミン、特にヒドロキシアルキルアルキレンジアミン;
等が挙げられる。また、3官能のトリアミン化合物、4官能以上のポリアミン化合物も使用可能である。
特に好ましい硬化剤は、前述したMOCAであり、このMOCAの化学構造は、
である。MOCAには、副生成物として4量体が含まれており、4量体の化学構造は、
である。硬化剤の総量を100重量%として4量体を3〜10重量%、好ましくは4〜8重量%、より好ましくは5〜7重量%含むことが好ましい。
(発泡剤)
微小中空球体をポリウレタン樹脂に混合することによって発泡体を形成することができる。微小中空球体とは、熱可塑性樹脂からなる外殻(ポリマー殻)と、外殻に内包される低沸点炭化水素とからなる未発泡の加熱膨張性微小球状体を、加熱膨張させたものをいう。前記ポリマー殻としては、例えば、アクリロニトリル−塩化ビニリデン共重合体、アクリロニトリル−メチルメタクリレート共重合体、塩化ビニル−エチレン共重合体などの熱可塑性樹脂を用いることができる。同様に、ポリマー殻に内包される低沸点炭化水素としては、例えば、イソブタン、ペンタン、イソペンタン、石油エーテル等を用いることができる。
(その他の成分)
その他に当業界で一般的に使用される触媒などを発泡硬化性組成物に添加してもよい。
(材料)
以下の例で使用した材料を列挙する。
・ウレタンプレポリマーの商品名:
ユニロイヤル社製 ADIPRENE L325
DIC社製 パンデックスC730
三菱樹脂社製 ノバレタンUP−127
・MOCAの商品名:
DIC社製 パンッデクスE、パンデックスE50
イハラケミカル社製 LM−52アミン
・中空微粒子の商品名:
日本フィライト社製 EXPANCEL 551DE40d42
松本油脂社製 マツモトマイクロスフェアー F-80DE
(実施例1)
A成分にトリレンジイソシアネートを主成分とするNCO当量460のウレタンプレポリマー(パンデックスC730)を100g(部)、B成分に硬化剤であるパンデックスEとパンデックスE50を重量比1:1で混合したもの(硬化剤の重量を100重量%として4量体を6.0重量%含有)を30.75g(部)、C成分に中空微粒子を2.25g(部)(EXPANCEL 551DE40d42とマツモトマイクロスフェアーF-80DEを4:1で混合)、それぞれ準備する。なお、比率を示すためg表示として記載しており、ブロックの大きさに応じて必要な重量(部)を準備する。以下同様にg(部)表記で記載する。
A成分およびB成分をそれぞれ予め減圧脱泡した後、A成分、B成分及びC成分を混合機に供給した。
得られた混合液を80℃に加熱した型枠(890mm×890mmの正方形)に注型し5時間加熱し硬化させた後、形成された樹脂発泡体を型枠から抜き出した。この発泡体を1.3mm厚にスライスしてウレタンシートを作成し、研磨パッドを得た。
(実施例2)
A成分にトリレンジイソシアネートを主成分とするNCO当量400のウレタンプレポリマー(ノバレタンUP−127)を100g(部)、B成分に硬化剤であるパンデックスEとLM−52アミンを重量比7:3で混合したもの(硬化剤の重量を100重量%として4量体を5.0重量%含有)を30.5g(部)、C成分に中空微粒子を2.0g(部)(EXPANCEL 551DE40d42とマツモトマイクロスフェアー F-80DEを4:1で混合)、それぞれ準備する。
以降、実施例1と同様にしてウレタンシートを作成し、研磨パッドを得た。
(比較例1)
比較例としてニッタ・ハース社製の研磨パッドであるIC1000を用いた。
(スクラッチ)
スクラッチ等のディフェクトの評価は、25枚の基板を研磨し、研磨加工後の21〜25枚目の基板5枚について、ウエハ表面検査装置(KLAテンコール社製、Surfscan SP1DLS)の高感度測定モードにて測定し、基板表面におけるスクラッチ等のディフェクトの個数を評価した。スクラッチ等のディフェクトの評価では、12インチ(300mmφ)ウエハに0.16μm以上のディフェクトが200個未満を○、200個以上を×とした。
(研磨レート)
研磨試験の条件は下記の通りである。
・使用研磨機:荏原製作所社製、F−REX300
・Disk:3M A188(#60)
・回転数:(定盤)70rpm、(トップリング)71rpm
・研磨圧力:3.5psi
・研磨剤:キャボット社製、品番:SS25(SS25原液:純水=1:1の混合液を使用)
・研磨剤温度:20℃
・研磨剤吐出量:200ml/min
・使用ワーク(被研磨物):12インチφシリコンウエハ上にテトラエトキシシランを
PE−CVDで絶縁膜1μmの厚さになるように形成した基板
研磨の初期温度が20℃から研磨中にパッド表面温度が上昇し、40〜50℃になる。
(4量体の分析条件)
・使用分析機:Gel Permeation Chromatography L-7200(Hitachi)
・カラム:Ohpak KB-802.5(排除限界10000)2本直列
・移動相:DMF
・流速:0.4mL/min
・オーブン:60℃
・検出器:RI 60℃
・試料量:90μL
(熱機械分析法(TMA)による針入試験)
試験の概要は図1に示すように、研磨パッドに一定荷重をかけた針を押し当て、針の温度上昇と針の侵入深さを測定する。針の温度上昇とともに研磨パッド表面が軟化すれば針は侵入する。
以下の条件で行った。
測定装置:TMA/Q400 (TAインスツルメント製)イントラクーラー冷却機
測定方法:針入モード
プローブ径:1mmφ
昇温速度:5℃/min
測定雰囲気:窒素(流量:50mL/min)
測定荷重:50gf
試料片サイズ:約5mm×約5mm×約1.5 mm厚み
測定方向:厚み方向に圧縮(針入)
測定前処理:測定直前に試料上へ水(10μL)を滴下
結果を図2〜4に示す。
実施例1及び2(図2及び図3)では、50℃付近から針が一旦試料へ入り込み、その後しばらく針入深さはほぼ一定値をとり、150℃付近から再び針が試料へ入り込んでいる。この結果は、実施例1及び2では、表層部と内側部で化学構造に差があり、これを反映して軟化温度に差があることを示している。
一方、比較例1(図4)では180℃付近までは針の侵入はなかった。表層部と内側部で化学構造に差がないものと考えられる。
以上の結果を表1に示す。
第1段の針入温度はグラフの曲線の変曲点と定義し、第2段の針入温度は曲線に対する接線の傾きが1(=45°)の点と定義した。
表1に示すように、本発明の研磨パッドは、研磨時に表面が軟化することによって、研磨性能が向上(スクラッチ発生率の低下、研磨レートの向上)していることがわかった。

Claims (7)

  1. ポリウレタン樹脂からなる研磨層を有する研磨パッドであって、
    前記研磨層が、ポリイソシアネート化合物、ポリオール化合物、硬化剤、及び微小中空球体を含むポリウレタン樹脂硬化性組成物を硬化させて形成され、
    少なくとも湿潤研磨時に軟化している表層部を有することを特徴とする研磨パッド。
  2. 表層部の厚さが50μm以下である、請求項1に記載の研磨パッド。
  3. 表層部の厚さが微小中空球体の直径よりも小さい、請求項1に記載の研磨パッド。
  4. 熱機械分析法(TMA)による針入試験において、第1段の針入温度が50〜100℃であり、第2段の針入温度が150℃以上である、請求項1に記載の研磨パッド。
  5. ポリイソシアネート化合物及びポリオール化合物が、ポリイソシアネート化合物とポリオール化合物との反応により調製されるプレポリマーを含む、請求項1〜4のいずれかに記載の研磨パッド。
  6. 光学材料又は半導体材料の表面を研磨する方法であって、請求項1〜4のいずれかに記載の研磨パッドを使用することを特徴とする方法。
  7. 請求項1〜4のいずれかに記載の研磨パッドを使用して光学材料又は半導体材料の表面を研磨する際のスクラッチを低減する方法。
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