JP6281234B2 - 電子ビーム描画装置 - Google Patents
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Description
特許文献2においても、電子の再反射を減らすためには、原子番号Zの小さい物質を使う必要が好ましいとされており、薄板はCやBeなど原子番号の小さい材料を機械加工やエッチングによって直接加工した構造と、あるいは、CuやAlなどを機械加工やエッチングによって加工してから、その表面にBeやC等原子番号の小さい物質を蒸着やスパッタ,メッキなどによってコーティングした構造が例示されている。
(3)反射防止機構は、複数の開孔部を有し、且つ該開孔部の側壁が前記試料表面のビーム照射位置から直接見通せないように形成された板体からなり、該板体の前記試料表面のビーム照射位置から直接見通せない部分に貴金属触媒を担持させてなる電子ビーム描画装置(特許文献3)。
特許文献3では、反射防止機構の板体として、開孔部の側壁が試料面上のビーム照射位置から見通せないように形成されたハニカム構造の反射防止板が設けられ、この反射防止板の開孔部の側壁及び裏面に、触媒作用のある貴金属触媒を担持させた構造が採用されている。
電子ビームの照射により試料表面から放出される反射電子或いは二次電子の試料側への再反射を防止するための反射防止機構を、試料室の上面あるいは側面に設けた電子ビーム描画装置において、
前記反射防止機構は、導体からなる板体表面が試料と対向する面に、試料が向き合うようにして試料室の上面に設置され、断面形状がV字の切込みからなる反射防止構造が複数連続して設けられており、
前記V字の切込みが板体の中心より外周にかけて同心円状に複数連続して形成され、且つ前記V字の切り込みの角度θが2×arctan(試料と反射防止機構の距離A/試料の最大寸法B)より小さい角度であり、
反射防止構造の表面が、原子番号13以下の元素を主構成元素とする材料に覆われていることを特徴とする。
断面形状がV字の切込みが対向する試料表面側に複数ハニカム状に配置された六角錐型の構造物の断面形状で形成され、且つ前記V字の切り込みの角度θが2×arctan(試料と反射防止機構の距離A/試料の最大寸法B)より小さい角度である反射防止機構を有することを特徴とする。
反射防止機構は電気的に接地されており、且つ前記反射防止構造が試料と対向する対物レンズ下部に装着させてなることを特徴とする。
試料表面から生じた反射電子或いは二次電子を反射防止機構にV字の切り込みを設けることで、前記反射電子或いは二次電子を減衰させ、且つ吸収することで前記試料表面への電子の再反射を防ぐことが可能となる。
反射防止機構に設けられたV字の切り込みの角度θ(4a)を2×arctan(試料と反射防止機構の距離A/試料の最大寸法B)とすることで、前記試料表面への電子の再反射をより効果的に防ぐことが可能となる。
反射防止機構を持つ板体が導体からなっていることで、試料表面からの反射電子或いは二次電子を前記反射防止機構内に帯電させることなく拡散させることが可能となる。
反射防止構造の表面が、原子番号13以下の元素を主構成元素とする材料に覆われていることで、試料表面からの反射電子或いは二次電子を反射防止機構の表面において高効率で吸収することが可能となる。
図1は、本発明の実施形態に係わる反射防止板の微細構造を示す断面模式図である。
反射防止機構(1a)の微細構造に設置された各V字の切り込み内にて、試料表面から生じた反射電子或いは二次電子を複数回反射させることで、前記反射電子或いは二次電子を減衰させ、且つ吸収することで前記試料表面への電子の再反射を防ぐことが可能となる。
請求項1記載の板体とは、前記反射防止機構をなす薄板のことであり、図2の断面図である図3に示すV字の切り込みをもつ板である。前記V字の切込みが前記反射防止構造の
中心より外周にかけて同心円状に複数連続して形成されていることで、前記試料の電子ビーム照射位置(5a)から同心円状に反射電子或いは二次電子が飛散しても、高効率で減衰させ吸収させることができる。
同図に示すように、V溝に角度3aで入射して、角度3bで出射した電子は、次回以降V溝の他面に入射する際には、3a(=3b)よりも小さい角度で入反射を繰り返しすことになり、減衰しながらV溝の奥に向かう。
V溝内で減衰を伴って入反射を繰り返した末に、V溝の奥から逆方向に進みながらV溝から再度出て来ることはなく、結果的に入射した電子はV溝内で吸収されることになり、試料への再反射による弊害が防止される。
ここで言う試料とは、電子ビームを照射する対象であり、たとえばフォトマスク用のブランクである。
反射防止機構の表面は電子ビームの反射率が低い材料に覆われている。反射電子或いは二次電子を高効率で吸収できる原子番号13以下の元素が好適に用いられる。反射防止機構の表面の主構成元素としては、例えばベリリウムや炭素(グラファイト)が好ましい。これらの元素をめっきや塗布などで反射防止機構の表面にコーティングする。膜厚は、めっきや塗布の一般的な膜厚である数十μm程度が好ましい。前記反射防止機構の表面を覆う膜厚は、用いられる材料によって取り得る値であって、反射電子或いは二次電子を所定の量だけ吸収することができれば、特に限定されない。
前記反射防止板を導体で作製し、且つその表面を原子番号13以下の元素を主構成材料とすることで、原子番号13以下の元素を主構成材料とする反射防止板を作製することなく反射電子或いは二次電子を吸収する効果を発現する前記反射防止機構を容易に作製することができる。
本実施形態の反射防止構造は、該反射防止構造単独で、またはその他の必要に応じた部材が付加されて、反射防止機構を構成することができる。前記反射防止機構を電子ビーム描画装置に用いる場合は図9のように、前記反射防止機構が接地されており、且つ反射電子或いは二次電子を十分に吸収できるように、反射防止構造と試料が向き合うようにして試料室上面(対物レンズ下面)に設置することが好ましい。
・主構成材料 : 鉄
・主構成材料(鉄)の抵抗率 : 1.0×10−7 Ωm
・表面コーティング材料 : グラファイト
・V字の掘り込み角度θ:30°
・V字の切り込み高さ:70nm
・試料の大きさ:6インチ
・基板:合成石英ガラス
・レジスト:FEN
・主構成材料 : 鉄
・主構成材料(鉄)の抵抗率 : 1.0×10−7 Ωm
・表面コーティング材料 : グラファイト
・V字の掘り込み角度θ:30°
・V字の切り込み高さ:70nm
・試料の大きさ:6インチ
・基板:合成石英ガラス
・レジスト:FEN
たものでは、遠距離相互作用による疎密箇所のパターン寸法の平均値差が8nmであったのに対して、六角錐型の構造物がハニカム状に並んでいるものは、遠距離相互作用による疎密箇所のパターン寸法の平均値差が3.5nmと、反射電子或いは二次電子による意図しない試料部への照射の影響が減少した。
1b:反射防止機構表面
2a:V字の切込み(山)
2b:V字の切込み(谷)
2c:反射防止板
2d:六角錐の凹凸(山)
2e:六角錐の凹凸(谷)
2f:六角錐をハニカム配置した場合の断面形状がV字になる面
3a:電子の進行経路
3b:V字の切り込みの各辺に対する試料表面で反射或いは散乱した反射電子の入射角
4a:反射防止機構
4b:入射電子
4c:試料
4d:V字の切り込みの各辺に対する試料表面で反射或いは散乱した反射電子の入射角
θ :V字の切込みの角度
A:試料と反射防止機構の距離
B:試料の最大寸法
5a:電子ビーム照射位置
5b:反射防止機構設置部
5c:反射電子或いは二次電子
5d:再反射電子或いは反射された二次電子
Claims (3)
- 電子ビームの照射により試料表面から放出される反射電子或いは二次電子の試料側への再反射を防止するための反射防止機構を、試料室の上面あるいは側面に設けた電子ビーム描画装置において、
前記反射防止機構は、導体からなる板体表面が試料と対向する面に、試料が向き合うようにして試料室の上面に設置され、断面形状がV字の切込みからなる反射防止構造が複数連続して設けられており、
前記V字の切込みが板体の中心より外周にかけて同心円状に複数連続して形成され、且つ前記V字の切り込みの角度θが2×arctan(試料と反射防止機構の距離A/試料の最大寸法B)より小さい角度であり、
反射防止構造の表面が、原子番号13以下の元素を主構成元素とする材料に覆われていることを特徴とする電子ビーム描画装置。 - 断面形状がV字の切込みが対向する試料表面側に複数ハニカム状に配置された六角錐型の構造物の断面形状で形成され、且つ前記V字の切り込みの角度θが2×arctan(試料と反射防止機構の距離A/試料の最大寸法B)より小さい角度である反射防止機構を有することを特徴とする請求項1記載の電子ビーム描画装置。
- 反射防止機構は電気的に接地されており、且つ前記反射防止構造が試料と対向する対物レンズ下部に装着させてなることを特徴とする請求項1または2に記載の電子ビーム描画装置。
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JP6281234B2 true JP6281234B2 (ja) | 2018-02-21 |
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ID=51424438
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP2013216159A Expired - Fee Related JP6281234B2 (ja) | 2012-12-26 | 2013-10-17 | 電子ビーム描画装置 |
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