JP6256080B2 - レゾルバの異常検出装置 - Google Patents

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Description

本発明は、レゾルバの異常検出装置に関するものである。
従来、1相励磁2相出力のレゾルバ信号処理装置においては、レゾルバ励磁信号(入力信号)の周期に同期して、レゾルバ出力信号を励磁1周期以内に複数点取り込んで、回転角度を演算する方法が知られている。
しかし、取り込んだレゾルバデータにノイズ等が重畳することがある。このノイズ等が重畳した異常値に基づいて、位置のデータを演算した場合、制御系で異音や発振を生じる原因になることがある。そのため、例えば、特許文献1に記載のレゾルバの異常検出装置では、正弦変調信号の前半周期の値の積分値と、後半周期の値の積分値との差の絶対値が異常判定閾値より大きい場合には、前半周期と後半周期の変調信号波形が対称でないことにより異常と判定している。
また、レゾルバ出力信号を励磁1周期以内に複数個サンプリングしたデータの総和の絶対値が、所定の閾値より大きい場合には、レゾルバ信号異常と判定する方法も知られている。
特開2000−039336号公報
しかし、上記制御方法では、レゾルバ出力信号の半周期毎に、所定のノイズが重畳した場合には、レゾルバ信号異常と判定することができない問題があった。
本発明の目的は、異常検出の精度を向上することができるレゾルバの異常検出装置を提供することにある。
上記の課題を解決するため、請求項1に記載の発明は、レゾルバからの出力信号に基づいて、前記レゾルバの異常を検出するレゾルバの異常検出装置において、前記レゾルバからの出力信号から、一周期内に、同一周期でそれぞれ4点の整数倍のサンプリングデータを検出するサンプリングデータ検出手段と、前記サンプリングデータ検出手段から検出したそれぞれ4点の整数倍のサンプリングデータを2個ずつグルーピングし、グルーピングした2個のサンプリングデータの差の絶対値を演算するグルーピングデータ第1演算手段と、該グルーピングデータ第1演算手段により演算された2個の整数倍の演算値を更に2個ずつグルーピングし、該2個ずつグルーピングした演算値の差の絶対値を更に演算するグルーピングデータ第2演算手段と、前記サンプリングデータの異常を判定する異常判定手段とを備え、前記異常判定手段は、前記それぞれ4点の整数倍のサンプリングデータの総和の絶対値が第1の所定値より大きいか、又は、前記グルーピングデータ第2演算手段から演算された演算値が第2の所定値より大きい場合には、レゾルバが異常であると判定すること、を要旨とする。
本請求項のレゾルバの異常検出装置は、レゾルバからの出力信号から、一周期内に、同一周期でそれぞれ4点の整数倍のサンプリングデータを検出するサンプリングデータ検出手段を有する。そして、サンプリングデータ検出手段から検出したそれぞれ4点の整数倍のサンプリングデータを2個ずつグルーピングし、グルーピングした2個のサンプリングデータの差の絶対値を演算するグルーピングデータ第1演算手段を有する。更に、グルーピングデータ第1演算手段により演算された2個の整数倍の演算値を更に2個ずつグルーピングし、2個ずつグルーピングした演算値の差の絶対値を更に演算するグルーピングデータ第2演算手段と、サンプリングデータの異常を判定する異常判定手段とを備えている。そして、異常判定手段は、それぞれ4点の整数倍のサンプリングデータの総和の絶対値が第1の所定値より大きいか、又は、前記グルーピングデータ第2演算手段から演算された演算値が第2の所定値より大きい場合には、レゾルバが異常であると判定する構成とした。
即ち、それぞれ4点の整数倍のサンプリングデータの総和の絶対値が第1の所定値より大きい場合のみだけでなく、グルーピングデータ演算手段から演算された2個のグルーピングデータの差の絶対値が第2の所定値より大きい場合にも異常であることが検出できるので、サンプリングデータの偶数個に逆位相のノイズが重畳した場合でも、正確に異常が検出できる。
その結果、異常検出の精度を向上することができるレゾルバの異常検出装置を提供することができる。
請求項2に記載の発明は、前記グルーピングデータ第1演算手段で演算される2個のサンプリングデータは、位相差が90度であること、を要旨とする。
位相差が90度であるサンプリングデータをグルーピングすれば、サンプリングの開始点がどの時点であっても、グルーピングデータ第1演算手段で演算された値は、
グルーピングデータに異常値がなければ、ほぼ所定の値を取ると判断できる。
請求項3に記載の発明は、前記グルーピングデータ第2演算手段で演算される2個のグルーピングデータは、位相差が180度であること、を要旨とする。
位相差が180度であるグルーピングデータ第2演算手段から演算された2個のグルーピングデータの差は、グルーピングデータに異常値がなければ、ほぼ零の値を取ると判断できる。
その結果、異常検出の精度を向上することができるレゾルバの異常検出装置を提供することができる。
本発明によれば、異常検出の精度を向上することができるレゾルバの異常検出装置を提供することができる。
電動パワーステアリング装置(EPS)の概略構成図。 EPSの制御ブロック図。 本実施形態のレゾルバの、入出力信号と基準サンプリング点、及び残り3点のサンプリング点の説明図。 本実施形態のレゾルバ信号(入力・出力信号)生成部のブロック図。 本実施形態のレゾルバの異常検出方法を示すフローチャート図。
以下、コラム型の電動パワーステアリング装置(以下、EPSという)に具体化した本発明の一実施形態を図面に従って説明する。
図1に示すように、本実施形態のEPS1において、ステアリング2が固定されたステアリングシャフト3は、ラックアンドピニオン機構4を介してラック軸5と連結されている。ステアリング操作に伴うステアリングシャフト3の回転は、ラックアンドピニオン機構4によりラック軸5の往復直線運動に変換される。尚、本実施形態のステアリングシャフト3は、コラムシャフト8、インターミディエイトシャフト9、及びピニオンシャフト10を連結してなる。そして、このステアリングシャフト3の回転に伴うラック軸5の往復直線運動が、同ラック軸5の両端に連結されたタイロッド11を介して図示しないナックルに伝達されることにより、転舵輪12の舵角が変更されるようになっている。
また、EPS1は、モータ21を駆動源として操舵系にステアリング操作を補助するためのアシスト力を付与する操舵力補助装置としてのEPSアクチュエータ24と、EPSアクチュエータ24の作動を制御するECU27とを備えている。また、ECU27は後述するように、レゾルバの異常を検出する、レゾルバの異常検出装置でもある。
本実施形態のEPSアクチュエータ24は、コラム型のEPSアクチュエータであり、その駆動源であるモータ21は、減速機構23を介してコラムシャフト8と駆動連結されている。そして、同モータ21の回転を減速機構23により減速してコラムシャフト8に伝達することによって、そのモータトルクをアシスト力として操舵系に付与する構成となっている。
一方、ECU27には、車速センサ25、トルクセンサ26、及びモータ回転角センサ22(レゾルバ)が接続されており、ECU27は、これら各センサの出力信号に基づいて、車速V、操舵トルクτ、及びモータ回転角θmを検出する。
次に、本実施形態のEPS1における電気的構成について説明する。
図2は、本実施形態のEPS1の制御ブロック図である。同図に示すように、ECU27は、モータ制御信号を出力するマイコン29と、そのモータ制御信号に基づいて、EPSアクチュエータ24の駆動源であるモータ21に三相の駆動電力を供給するモータ駆動回路40、及びモータ21に通電される各相電流値Iu、Iv、Iwを検出するための電流センサ30u、30v、30wとを備えている。
モータ駆動回路40は、直列に接続された一対のスイッチング素子を基本単位(アーム)として各相に対応する3つのアームを並列接続してなる公知のPWMインバータ(図示せず)である。また、マイコン29の出力するモータ制御信号は、モータ駆動回路40を構成する各スイッチング素子のオンデューティ比を規定するものとなっている。モータ制御信号が各スイッチング素子のゲート端子に印加され、モータ制御信号に応答して、各スイッチング素子がオン/オフすることにより、バッテリ28の電源電圧に基づく三相のモータ駆動電力を生成して、モータ21へと出力する構成になっている。
ECU27には、モータ21のモータ回転角θmを検出するためのモータ回転角センサ22(レゾルバ)が接続されている。そして、マイコン29は、これら各センサの出力信号に基づき検出されたモータ21の各相電流値Iu、Iv、Iw及びモータ回転角θm、並びに上記操舵トルクτ及び車速Vに基づいて、モータ駆動回路40にモータ制御信号を出力する。
以下に示す各制御ブロックは、マイコン29が実行するコンピュータプログラムにより実現されるものである。マイコン29は、所定のサンプリング周期で上記各状態量を検出し、所定周期毎に以下の各制御ブロックに示される各演算処理を実行することにより、モータ制御信号を生成する。
図2に示すように、マイコン29は、モータ21を制御する電流指令値を演算する電流指令値演算部31と、上記モータ駆動回路40を制御するモータ制御信号を生成するモータ制御信号生成部44と、を備えている。
マイコン29は、各相電流値Iu、Iv、Iwをd/q座標系に写像することにより(d/q変換)、同d/q座標系における電流フィードバック制御を実行する。そして、モータ駆動回路40を構成するFETのオン/オフタイミングを決定するDUTY指令値をPWM変換部36で生成し、そのDUTY指令値に基づいてゲートオン/オフ信号の出力を実行する。
詳述すると、トルクセンサ26により検出された操舵トルクτ、及び車速センサ25により検出された車速Vは、電流指令値演算部31内のq軸電流指令値Iq*生成部31aに入力される。そして、電流センサ30u、30v、30wにより検出された各相電流値Iu、Iv、Iwは、A/D変換器41を介して、d/q変換演算部32へ入力される。
また、レゾルバ信号(入力・出力信号)生成部37で生成されたレゾルバ入力信号は、D/A変換器42を介して、モータ回転角センサ(レゾルバ)22に入力される。
そして、モータ回転角センサ(レゾルバ)22の出力信号は、A/D変換器43S(サンプリングデータ検出手段)、A/D変換器43C(サンプリングデータ検出手段)を介して、レゾルバ信号(入力・出力信号)生成部37に入力され、レゾルバ信号(入力・出力信号)生成部37において、モータ回転角θmが生成される。
次に、レゾルバ信号(入力・出力信号)生成部37において、生成されたモータ回転角θmは、d/q変換演算部32へ入力される。そして、q軸電流指令値Iq*生成部31aは、操舵トルクτ及び車速Vに基づいて、アシストトルクの制御目標であるq軸電流指令値Iq*を演算し、d/q変換演算部32は、入力されたモータ回転角θmに基づいて、各相電流値Iu、Iv、Iwをd/q座標系のd軸電流値Id及びq軸電流値Iqに変換する。
q軸電流指令値Iq*生成部31aにより生成されたq軸電流指令値Iq*、並びにd/q変換演算部32により演算されたd軸電流値Id及びq軸電流値Iqは、それぞれd/q各軸に対応するd軸電流制御演算部33、q軸電流制御演算部34に入力される。
尚、本実施形態では、電流指令値演算部31では、d軸電流指令値Id*としてゼロ(Id*=0)が生成される。そして、d軸電流制御演算部33は、d軸電流指令値Id*とd軸電流値Idとの偏差に基づくフィードバック制御(比例器+積分器+微分器)によりd軸電圧指令値Vd*を演算する。同様に、q軸電流制御演算部34は、q軸電流指令値Iq*とq軸電流値Iqとの偏差に基づくフィードバック制御(比例器+積分器+微分器)によりq軸電圧指令値Vq*を演算する。
d軸電流制御演算部33、q軸電流制御演算部34により演算されたd軸電圧指令値Vd*及びq軸電圧指令値Vq*は、モータ回転角θmとともにd/q逆変換演算部35に入力される。d/q逆変換演算部35は、入力されたモータ回転角θmに基づきd軸電圧指令値Vd*及びq軸電圧指令値Vq*を三相の各相電圧指令値Vu*、Vv*、Vw*に変換する。そして、PWM変換部36は、この各相電圧指令値Vu*、Vv*、Vw*、及びバッテリ28の電源電圧をA/D変換器45を介して得られたバッテリ電圧値VBに基づいて、各相のDUTY指令値を生成し、モータ制御信号として、モータ駆動回路40に出力される。
次に、d軸電流制御演算部33、q軸電流制御演算部34の詳細を図2に基づいて説明する。
d軸電流制御演算部33には、d軸電流指令値Id*としてゼロ(Id*=0)が入力される。d軸電流指令値Id*は、d/q変換演算部32により演算されたd軸電流値Idと減算器33J1で減算され、d軸偏差電流値ΔIdを生成する。生成されたd軸偏差電流値ΔIdは、d軸電流制御演算部33内の記載されていない比例器、積分器、及び微分器に入力される。そして、比例器、積分器、及び微分器の出力は加算器で加算され、d軸電圧指令値Vd*としてd/q逆変換演算部35に入力される。
更に、q軸電流制御演算部34には、q軸電流指令値Iq*生成部31aより演算されたq軸電流指令値Iq*が入力される。q軸電流指令値Iq*は、d/q変換演算部32により演算されたq軸電流値Iqと減算器34J1で減算され、q軸偏差電流値ΔIqを生成する。生成されたq軸偏差電流値ΔIqは、q軸電流制御演算部34内の記載されていない比例器、積分器、及び微分器に入力される。そして、比例器、積分器、及び微分器の出力は加算され、q軸電圧指令値Vq*としてd/q逆変換演算部35に入力される。
次に、本実施例におけるレゾルバ信号(入力・出力信号)について、図3に基づき説明する。
図3の(A)は、レゾルバの励磁信号波形である。横軸を時間(t)、縦軸を出力電圧(V)とすると、レゾルバの励磁信号波形は、L1=A・sinωtで表される。
ここで、Aは、励磁信号の振幅、ωは、励磁信号の角速度である。
また、図3の(B)は、レゾルバ22の出力信号(誘起信号)のうちの、Sin相である。そして、図3の(C)は、レゾルバ22の出力信号(誘起信号)のうちの、Cos相である。出力信号Sin相は、LS=K・sinθ・sin(ωt-φ)で表される。また、出力信号Cos相は、LC=K・cosθ・sin(ωt-φ)で表される。
ここで、Kは、変圧比、φは、励磁信号からの位相遅れ角度である。
図3では、本実施例として、レゾルバからの出力信号である出力信号Sin相、及び出力信号Cos相から、一周期内に、同一周期でそれぞれ4点の整数倍のサンプリングデータを検出するサンプリングデータ検出手段であるA/D変換器43S、43Cについて、まず出力信号Sin相のサンプリング方法を説明する。
出力信号Sin相の第1サンプリング時点をts1、その時点の第1サンプリングデータをs1、第2サンプリング時点をts2、その時点の第2サンプリングデータをs2とする。この時、第1サンプリング時点ts1と、第2サンプリング時点ts2は、電気角90°未満の任意の値とする。
更に、出力信号Sin相の第3サンプリング時点をts3、その時点の第3サンプリングデータをs3とすると、第3サンプリングデータs3は、第1サンプリングデータs1から電気角90°遅れた時点である。本実施形態のレゾルバの異常検出装置は、位相差が電気角90°である2個のサンプリングデータ(例えば、第1サンプリングデータs1と第3サンプリングデータs3)の差の絶対値を演算する。即ち、サンプリングデータ検出手段から検出したそれぞれ4点の整数倍のサンプリングデータを2個ずつグルーピング(例えば、第1サンプリングデータs1と第3サンプリングデータs3)し、グルーピングした2個のサンプリングデータの差の絶対値を演算するのがグルーピングデータ第1演算手段である。
次に、出力信号Sin相の第4サンプリング時点をts4、その時点の第4サンプリングデータをs4とすると、第4サンプリングデータs4は、第2サンプリングデータs2から電気角90°遅れた時点である。そして、第1サンプリングデータs1と第3サンプリングデータs3と同様に、第2サンプリングデータs2と第4サンプリングデータs4の差の絶対値を演算する。
次に、出力信号Sin相の第5サンプリング時点をts5、その時点の第5サンプリングデータをs5とすると、第5サンプリングデータs5は、第1サンプリングデータs1から電気角180°遅れた時点である。同じく、出力信号Sin相の第6サンプリング時点をts6、その時点の第6サンプリングデータをs6とすると、第6サンプリングデータs6は、第2サンプリングデータs2から電気角180°遅れた時点である。
次に、出力信号Sin相の第7サンプリング時点をts7、その時点の第7サンプリングデータをs7とすると、第7サンプリングデータs7は、第5サンプリングデータs5から電気角90°遅れた時点である。そして、第5サンプリングデータs5と第7サンプリングデータs7の差の絶対値を演算する。
更に、出力信号Sin相の第8サンプリング時点をts8、その時点の第8サンプリングデータをs8とすると、第8サンプリングデータs8は、第6サンプリングデータs6から電気角90°遅れた時点である。そして、第6サンプリングデータs6と第8サンプリングデータs8の差の絶対値を演算する。
次に、出力信号Cos相のサンプリング方法を説明する。出力信号Cos相のサンプリング方法も基本的には、出力信号Sin相のサンプリング方法と同じである。
出力信号Cos相の第1サンプリング時点をtc1、その時点の第1サンプリングデータをc1、第2サンプリング時点をtc2、その時点の第2サンプリングデータをc2とする。この時、第1サンプリング時点tc1と、第2サンプリング時点tc2は、電気角90°未満の任意の値とする。
更に、出力信号Cos相の第3サンプリング時点をtc3、その時点の第3サンプリングデータをc3とすると、第3サンプリングデータc3は、第1サンプリングデータc1から電気角90°遅れた時点である。本実施形態のレゾルバの異常検出装置は、位相差が電気角90°である2個のサンプリングデータ(例えば、第1サンプリングデータc1と第3サンプリングデータc3)の差の絶対値を演算する。即ち、サンプリングデータ検出手段から検出したそれぞれ4点の整数倍のサンプリングデータを2個ずつグルーピング(例えば、第1サンプリングデータc1と第3サンプリングデータc3)し、グルーピングした2個のサンプリングデータの差の絶対値を演算するのがグルーピングデータ第1演算手段である。
次に、出力信号Cos相の第4サンプリング時点をtc4、その時点の第4サンプリングデータをc4とすると、第4サンプリングデータc4は、第2サンプリングデータc2から電気角90°遅れた時点である。そして、そして、第1サンプリングデータc1と第3サンプリングデータc3と同様に、第2サンプリングデータc2と第4サンプリングデータc4の差の絶対値を演算する。
次に、出力信号Cos相の第5サンプリング時点をtc5、その時点の第5サンプリングデータをc5とすると、第5サンプリングデータc5は、第1サンプリングデータc1から電気角180°遅れた時点である。同じく、出力信号Cos相の第6サンプリング時点をtc6、その時点の第6サンプリングデータをc6とすると、第6サンプリングデータc6は、第2サンプリングデータc2から電気角180°遅れた時点である。
次に、出力信号Cos相の第7サンプリング時点をtc7、その時点の第7サンプリングデータをc7とすると、第7サンプリングデータc7は、第5サンプリングデータc5から電気角90°遅れた時点である。そして、第5サンプリングデータc5と第7サンプリングデータc7の差の絶対値を演算する。
更に、出力信号Cos相の第8サンプリング時点をtc8、その時点の第8サンプリングデータをc8とすると、第8サンプリングデータc8は、第6サンプリングデータc6から電気角90°遅れた時点である。そして、第6サンプリングデータc6と第8サンプリングデータc8の差の絶対値を演算する。
次に、本実施形態のレゾルバ信号(入力・出力信号)生成部37とその周辺のブロック図を、図4に基づいて、説明する。
レゾルバ信号(入力・出力信号)生成部37は、レゾルバ22の入力信号(励磁信号)を生成するための、基準クロックを生成する基本クロック生成部50を、有している。基本クロック生成部50で生成された基本クロックは、入力信号生成用カウンタ部51に入力されて、カウントされる。
そして、所定のカウンタ値が後段のsinテーブル52に入力される。sinテーブル52は、所定のカウンタ値に対応したsinの値がテーブル形式で記憶されている。そして、上記所定のカウンタ値に対応したsinの値がテーブルから読み出され、後段のD/A変換器42に出力される。
D/A変換器42に入力されたsinの値は、デジタル値からアナログ値に変換され、後段のアンプ部70で増幅された後、レゾルバ22に入力信号(励磁信号)として入力される。尚、本実施形態のレゾルバは、1相入力、2相出力であり、入力部及び出力部共、ステータに巻線があるリラクタンスレゾルバ(図示せず)について記載されている。
一方、レゾルバ22からは、2相の出力信号(誘起信号)が出力される。2相の出力信号のうち、一方は、Sin波出力信号であり、他方は、Cos波出力信号である。2相の出力信号は、差動アンプ部71でそれぞれ増幅された後、Sin波出力信号は、A/D変換器43S(サンプリングデータ検出手段)から、Cos波出力信号は、A/D変換器43C(サンプリングデータ検出手段)から所定のサンプリング周期にてサンプリングされる。
所定のサンプリング周期でマイコン29に、取り込まれたSin波信号、及び、Cos波信号は、Sin振幅演算部64、Cos振幅演算部68で、Sin波信号、及び、Cos波信号のそれぞれの振幅値が、最小2乗演算法により算出される。
次に、基本クロック生成部50で生成された基本クロックは、Sin波出力信号をサンプリングするSin基準サンプリング時間カウンタ部53、及びCos波出力信号をサンプリングするCos基準サンプリング時間カウンタ部57に入力される。
本実施例では、Sin波出力信号及びCos波出力信号共、8個のサンプリングデータが必要なため、Sin基準サンプリング時間カウンタ部53では、図3に示したように、第1サンプリング時点ts1、及び第2サンプリング時点ts2がカウントされる。
Sin基準サンプリング時間カウンタ部53でカウントされた、第1サンプリング時点ts1、及び第2サンプリング時点ts2がカウントアップされると、それぞれのカウントアップ信号が、A/D変換器43Sの入力ゲートである、Sin出力信号サンプリング用ORゲート43SGに入力される。
Sin出力信号サンプリング用ORゲート43SGにカウントアップ信号が入力されると、A/D変換器43Sを介して、Sin波出力信号から第1サンプリングデータs1、及び第2サンプリングデータs2が、Sin出力1周期分サンプリングデータバッファ部61へ取り込まれる。
次に、Sin基準サンプリング時間カウンタ部53でカウントされた第1サンプリング時点ts1(第1サンプリングデータs1)、第2サンプリング時点ts2(第2サンプリングデータs2)を基準として、電気角90°位相差カウンタ部54から第3サンプリングデータs3、及び第4サンプリングデータs4が、Sin出力1周期分サンプリングデータバッファ部61へ取り込まれる。ここで、第1サンプリングデータs1と第3サンプリングデータs3、又は、第2サンプリングデータs2と第4サンプリングデータs4が、グルーピングデータ第1演算手段で演算される、グルーピングされた2個のサンプリングデータを表している。
更に、同じく、Sin基準サンプリング時間カウンタ部53でカウントされた第1サンプリング時点ts1(第1サンプリングデータs1)、第2サンプリング時点ts2(第2サンプリングデータs2)を基準として、電気角180°位相差カウンタ部55から第5サンプリングデータs5、及び第6サンプリングデータs6が、Sin出力1周期分サンプリングデータバッファ部61へ取り込まれる。
そして、同じく、Sin基準サンプリング時間カウンタ部53でカウントされた第1サンプリング時点ts1(第1サンプリングデータs1)、第2サンプリング時点ts2(第2サンプリングデータs2)を基準として、電気角270°位相差カウンタ部56から第7サンプリングデータs7、及び第8サンプリングデータs8が、Sin出力1周期分サンプリングデータバッファ部61へ取り込まれる。
このように、Sin基準サンプリング時間カウンタ部53でカウントされた第1サンプリング時点ts1(第1サンプリングデータs1)、第2サンプリング時点ts2(第2サンプリングデータs2)を基準として、A/D変換器43Sを介して、Sin波出力信号から、第1サンプリングデータs1から第8サンプリングデータs8の8個のデータが、Sin出力1周期分サンプリングデータバッファ部61へ取り込まれる。
同時に、Cos基準サンプリング時間カウンタ部57では、図3に示したように、第1サンプリング時点tc1、及び第2サンプリング時点tc2がカウントされる。
Cos基準サンプリング時間カウンタ部57でカウントされた、第1サンプリング時点tc1、及び第2サンプリング時点tc2がカウントアップされると、それぞれのカウントアップ信号が、A/D変換器43Cの入力ゲートである、Cos出力信号サンプリング用ORゲート43CGに入力される。
Cos出力信号サンプリング用ORゲート43CGにカウントアップ信号が入力されると、A/D変換器43Cを介して、Cos波出力信号から第1サンプリングデータc1、及び第2サンプリングデータc2が、Cos出力1周期分サンプリングデータバッファ部65へ取り込まれる。
次に、Cos基準サンプリング時間カウンタ部57でカウントされた第1サンプリング時点tc1(第1サンプリングデータc1)、第2サンプリング時点tc2(第2サンプリングデータc2)を基準として、電気角90°位相差カウンタ部58から第3サンプリングデータc3、及び第4サンプリングデータc4が、Cos出力1周期分サンプリングデータバッファ部65へ取り込まれる。ここで、第1サンプリングデータc1と第3サンプリングデータc3、又は、第2サンプリングデータc2と第4サンプリングデータc4が、グルーピングデータ第1演算手段で演算される、グルーピングされた2個のサンプリングデータを表している。
更に、同じく、Cos基準サンプリング時間カウンタ部57でカウントされた第1サンプリング時点tc1(第1サンプリングデータc1)、第2サンプリング時点tc2(第2サンプリングデータc2)を基準として、電気角180°位相差カウンタ部59から第5サンプリングデータc5、及び第6サンプリングデータc6が、Cos出力1周期分サンプリングデータバッファ部65へ取り込まれる。
そして、同じく、Cos基準サンプリング時間カウンタ部57でカウントされた第1サンプリング時点tc1(第1サンプリングデータc1)、第2サンプリング時点tc2(第2サンプリングデータc2)を基準として、電気角270°位相差カウンタ部60から第7サンプリングデータc7、及び第8サンプリングデータc8が、Cos出力1周期分サンプリングデータバッファ部65へ取り込まれる。
このように、Cos基準サンプリング時間カウンタ部57でカウントされた第1サンプリング時点tc1(第1サンプリングデータc1)、第2サンプリング時点tc2(第2サンプリングデータc2)を基準として、A/D変換器43Cを介して、Cos波出力信号から、第1サンプリングデータc1から第8サンプリングデータc8の8個のデータが、Cos出力1周期分サンプリングデータバッファ部65へ取り込まれる。
次に、Sin出力1周期分サンプリングデータバッファ部61へ取り込まれた、第1サンプリングデータs1から第8サンプリングデータs8の8個のデータは、電気角90°(グルーピングデータ第1演算手段)、180°(グルーピングデータ第2演算手段)差のSin出力データの差分の演算部62へ入力される。そして、電気角90°、180°差のSin出力データの差分の演算部62で演算された各データは、Sin出力データ異常判定部63に入力される。ここで、Sin出力データ異常判定部63は、サンプリングデータの異常を判定する異常判定手段である。
そして、Sin出力データ異常判定部63にて、Sin出力データが異常と判定された場合には、後段のSin、Cos出力データ異常判定用ORゲート63Gを介して、レゾルバ異常表示器46に異常信号を出力する。そして、Sin出力データ異常判定部63にて、Sin出力データが異常でないと判定された場合には、第1サンプリングデータs1から第8サンプリングデータs8の8個のデータは、Sin振幅演算部64に入力され、Sin振幅値を最小2乗法にて演算される。
次に、Cos出力1周期分サンプリングデータバッファ部65へ取り込まれた、第1サンプリングデータc1から第8サンプリングデータc8の8個のデータは、電気角90°(グルーピングデータ第1演算手段)、180°(グルーピングデータ第2演算手段)差のCos出力データの差分の演算部66へ入力される。そして、電気角90°、180°差のCos出力データの差分の演算部66で演算された各データは、Cos出力データ異常判定部67に入力される。ここで、Cos出力データ異常判定部67は、サンプリングデータの異常を判定する異常判定手段である。
そして、Cos出力データ異常判定部67にて、Cos出力データが異常と判定された場合には、後段のSin、Cos出力データ異常判定用ORゲート63Gを介して、レゾルバ異常表示器46に異常信号を出力する。そして、Cos出力データ異常判定部67にて、Cos出力データが異常でないと判定された場合には、第1サンプリングデータc1から第8サンプリングデータc8の8個のデータは、Cos振幅演算部68に入力され、Cos振幅値を最小2乗法にて演算される。
更に、Sin振幅演算部64で演算されたSin振幅値と、Cos振幅演算部68
で演算されたCos振幅値は、後段の回転角度演算部69に入力され、モータ回転角度θmが演算される。演算されたモータ回転角度θmは、d/q変換演算部32、及びd/q逆変換演算部35に入力される。
次に、本実施形態のレゾルバの異常検出方法について、図5のフローチャート図に基づいて説明する。
マイコン29は、データサンプリングカウンターiをリセットする(ステップS100)。次に、マイコン29は、Sin出力1周期分サンプリングデータ、第1サンプリングデータs1から第8サンプリングデータs8のデータ、s1からs8を読み込む(ステップS101)。更に、マイコン29は、Cos出力1周期分サンプリングデータ、第1サンプリングデータc1から第8サンプリングデータc8のデータ、c1からc8を読み込む(ステップS102)。
そして、マイコン29は、データサンプリングカウンターiをインクリメントする(i=i+1、ステップS103)。次に、マイコン29は、データサンプリングカウンターiが8より大きいか否かを判定する(ステップS104)。
そして、マイコン29は、データサンプリングカウンターiが8より大きい場合(i>8、ステップS104:YES)には、ステップS105に移行する。一方、マイコン29は、データサンプリングカウンターiが8以下の場合(i≦8、ステップS104:NO)には、ステップS101に移行する。
次に、マイコン29は、ステップS105にて、電気角90°差のSin出力データの差分の絶対値を演算する。例えば、第1サンプリングデータs1と第3サンプリングデータs3のデータの差分の絶対値ds1は、ds1=|s1−s3|となる。以下同様にして、ds2=|s2−s4|、ds3=|s5−s7|、ds4=|s6−s8|を演算する(ステップS105、グルーピングデータ第1演算手段)。即ち、グルーピングデータ第1演算手段で演算される2個のサンプリングデータは、位相差が90度である。
次に、マイコン29は、電気角90°差のCos出力データの差分の絶対値を演算する。例えば、第1サンプリングデータc1と第3サンプリングデータc3のデータの差分の絶対値dc1は、dc1=|c1−c3|となる。以下同様にして、dc2=|c2−c4|、dc3=|c5−c7|、dc4=|c6−c8|を演算する(ステップS106、グルーピングデータ第1演算手段)。
更に、マイコン29は、電気角180°差のSin出力データの差分の絶対値を演算する。例えば、第1サンプリングデータs1と第3サンプリングデータs3のデータの差分の絶対値ds1と、第5サンプリングデータs5と第7サンプリングデータs7のデータの差分の絶対値ds3の差分の絶対値dds1は、dds1=|ds1−ds3|となる。以下同様にして、dds2=|ds2−ds4|を演算する(ステップS107、グルーピングデータ第2演算手段)。即ち、グルーピングデータ第2演算手段で演算される2個のグルーピングデータは、位相差が180度である。
更に、マイコン29は、電気角180°差のCos出力データの差分の絶対値を演算する。例えば、第1サンプリングデータc1と第3サンプリングデータc3のデータの差分の絶対値dc1と、第5サンプリングデータc5と第7サンプリングデータc7のデータの差分の絶対値dc3の差分の絶対値ddc1は、ddc1=|dc1−dc3|となる。以下同様にして、ddc2=|dc2−dc4|を演算する(ステップS108、グルーピングデータ第2演算手段)。
次に、マイコン29は、8個のSin出力データの総和の絶対値が、第1の所定値ε0以下か否かを判定する(ステップS109、異常判定手段)。次に、マイコン29は、8個のSin出力データの総和の絶対値が、第1の所定値ε0以下の場合(ステップS109:YES)には、ds1とds3の値の差分の絶対値dds1が、第2の所定値ε1以下か否かを判定する(ステップS110、異常判定手段)。
そして、マイコン29は、ds1とds3の値の差分の絶対値dds1が、第2の所定値ε1以下の場合(ステップS110:YES)には、ds2とds4の値の差分の絶対値dds2が、第2の所定値ε1以下か否かを判定する(ステップS111、異常判定手段)。
そして、マイコン29は、ds2とds4の値の差分の絶対値dds2が、第2の所定値ε1以下の場合(ステップS111:YES)には、Sin振幅演算を行う(ステップS112)。
一方、マイコン29は、8個のSin出力データ(4点の整数倍のサンプリングデータ)の総和の絶対値が、第1の所定値ε0より大きい場合(ステップS109:NO)、又は、ds1とds3の値の差分の絶対値dds1(グルーピングデータ第2演算手段から演算された演算値)が、第2の所定値ε1より大きい場合(ステップS110:NO)、又は、ds2とds4の値の差分の絶対値dds2(グルーピングデータ第2演算手段から演算された演算値)が、第2の所定値ε1より大きい場合(ステップS111:NO)には、レゾルバが異常であると判定し、Sin出力データ異常フラグABSFLGをオンする(ステップS120)。
次に、マイコン29は、ステップS112、又は、ステップS119からステップS113に移行する。ステップS113では、マイコン29は、8個のCos出力データの総和の絶対値が、第1の所定値ε0以下か否かを判定する(ステップS113、異常判定手段)。
そして、マイコン29は、8個のCos出力データの総和の絶対値が、第1の所定値ε0以下の場合(ステップS113:YES)には、dc1とdc3の値の差分の絶対値ddc1が、第2の所定値ε1以下か否かを判定する(ステップS114、異常判定手段)。
そして、マイコン29は、dc1とdc3の値の差分の絶対値ddc1が、第2の所定値ε1以下の場合(ステップS114:YES)には、dc2とdc4の値の差分の絶対値ddc2が、第2の所定値ε1以下か否かを判定する(ステップS115、異常判定手段)。
そして、マイコン29は、dc2とdc4の値の差分の絶対値ddc2が、第2の所定値ε1以下の場合(ステップS115:YES)には、Cos振幅演算を行う(ステップS116)。
一方、マイコン29は、8個のCos出力データ(4点の整数倍のサンプリングデータ)の総和の絶対値が、第1の所定値ε0より大きい場合(ステップS113:NO)、又は、dc1とdc3の値の差分の絶対値ddc1(グルーピングデータ第2演算手段から演算された演算値)が、第2の所定値ε1より大きい場合(ステップS114:NO)、又は、dc2とdc4の値の差分の絶対値ddc2(グルーピングデータ第2演算手段から演算された演算値)が、第2の所定値ε1より大きい場合(ステップS115:NO)には、レゾルバが異常であると判定し、Cos出力データ異常フラグABCFLGをオンする(ステップS121)。
次に、マイコン29は、ステップS116、又は、ステップS120からステップS117に移行する。ステップS117では、マイコン29は、Sin出力データ異常フラグABSFLGがオフ、且つ、Cos出力データ異常フラグABCFLGがオフか否かを判定する(ステップS117)。
そして、マイコン29は、Sin出力データ異常フラグABSFLGがオフ、且つ、Cos出力データ異常フラグABCFLGがオフの場合(ステップS117:YES)には、回転角度演算を行い(ステップS118)、処理を終える。
一方、マイコン29は、Sin出力データ異常フラグABSFLGがオフ、且つ、Cos出力データ異常フラグABCFLGがオフでない場合(ステップS117:NO)には、レゾルバが異常であると判定し、レゾルバ異常表示を行い(ステップS119)、処理を終える。
次に、上記のように構成された本実施形態のレゾルバの異常検出装置の作用及び効果について説明する。
本実施形態では、レゾルバからの出力信号から、一周期内に、同一周期でそれぞれ4点の整数倍のサンプリングデータを検出するサンプリングデータ検出手段を有する。
そして、サンプリングデータ検出手段から検出したそれぞれ4点の整数倍のサンプリングデータを2個ずつグルーピングし、グルーピングした2個のサンプリングデータの差の絶対値を演算するグルーピングデータ第1演算手段も有する。ここでグルーピングされた2個のサンプリングデータは、位相差が90度である。
そして、グルーピングデータ第1演算手段により演算された2個の整数倍の演算値を更に2個ずつグルーピングし、2個ずつグルーピングした演算値の差の絶対値を更に演算するグルーピングデータ第2演算手段と、サンプリングデータの異常を判定する異常判定手段とを備えている。ここでグルーピングデータ第2演算手段で使用される2個ずつグルーピングされた2個のデータは、位相差が180度である。
そして、異常判定手段は、それぞれ4点の整数倍のサンプリングデータの総和の絶対値が第1の所定値より大きいか、又は、グルーピングデータ第2演算手段から演算された演算値が第2の所定値より大きい場合には、レゾルバが異常であると判定する構成とした。
即ち、それぞれ4点の整数倍のサンプリングデータの総和の絶対値が第1の所定値より大きい場合のみだけでなく、グルーピングデータ第2演算手段から演算された2個のグルーピングデータの差の絶対値が第2の所定値より大きい場合にも異常であることが検出できるので、サンプリングデータの偶数個に逆位相のノイズが重畳した場合でも、正確に異常が検出できる。その結果、異常検出の精度を向上することができるレゾルバの異常検出装置を提供することができる。
尚、本実施形態は以下のように変更してもよい。
・本実施形態では、Sin出力データ及びCos出力データ共8個のデータをサンプリングしたが、データ数は8個に限ったことではなく、データ数は4・N(Nは自然数)であればよい。
・本実施形態では、一相入力、二相出力のレゾルバの構成としたが、これに限定することはなく、多相入力、多相出力のレゾルバに適用してもよい。
・本実施形態では、モータ回転角を検出するセンサとしてレゾルバを使用したが、これに限定することはなく、位置検出器としてのレゾルバに適用してもよい。
・本実施形態では、本発明をコラムアシストEPSに具体化したが、本発明をラックアシストEPSやピニオンアシストEPS、または、EPS以外のレゾルバを用いる任意のシステムに適用してもよい。
1:電動パワーステアリング装置(EPS)、2:ステアリング、
3:ステアリングシャフト、4:ラックアンドピニオン機構、5:ラック軸、
8:コラムシャフト、9:インターミディエイトシャフト、10:ピニオンシャフト、11:タイロッド、12:転舵輪、21:モータ、
22:モータ回転角センサ(レゾルバ)、23:減速機構、
24:EPSアクチュエータ、25:車速センサ、
26:トルクセンサ、27:ECU(レゾルバの異常検出装置)、
28:バッテリ、29:マイコン、
30u、30v、30w:電流センサ、
31:電流指令値演算部、31a:q軸電流指令値Iq*生成部、
32:d/q変換演算部、33:d軸電流制御演算部、34:q軸電流制御演算部、33J1、34J1:減算器、35:d/q逆変換演算部、36:PWM変換部、
37:レゾルバ信号(入力・出力信号)生成部、
40:モータ駆動回路、
43S、43C:A/D変換器(サンプリングデータ検出手段)、
43SG:Sin出力信号サンプリング用ORゲート、
43CG:Cos出力信号サンプリング用ORゲート、
42:D/A変換器、44:モータ制御信号生成部、
45:A/D変換器、46:レゾルバ異常表示器、
50:基本クロック生成部、51:入力信号生成用カウンタ部、
52:sinテーブル、
53:Sin基準サンプリング時間カウンタ部、
54:電気角90°位相差カウンタ部、
55:電気角180°位相差カウンタ部、
56:電気角270°位相差カウンタ部、
57:Cos基準サンプリング時間カウンタ部、
58:電気角90°位相差カウンタ部、
59:電気角180°位相差カウンタ部、
60:電気角270°位相差カウンタ部、
61:Sin出力1周期分サンプリングデータバッファ部、
62:電気角90°、180°差のSin出力データの差分の演算部(グルーピングデータ第1演算手段、グルーピングデータ第2演算手段)、
63:Sin出力データ異常判定部(異常判定手段)、
63G:Sin、Cos出力データ異常判定用ORゲート、
64:Sin振幅演算部、
65:Cos出力1周期分サンプリングデータバッファ部、
66:電気角90°、180°差のCos出力データの差分の演算部(グルーピングデータ第1演算手段、グルーピングデータ第2演算手段)、
67:Cos出力データ異常判定部(異常判定手段)、
68:Cos振幅演算部、
69:回転角度演算部、
70、71:アンプ部、
V:車速、τ:操舵トルク、θm:モータ回転角度、VB:バッテリ電圧値、
Iu、Iv、Iw:各相電流値、
Iq*:q軸電流指令値、Id*:d軸電流指令値、
Id:d軸電流値、ΔId:d軸偏差電流値、ΔIq:q軸偏差電流値、
Iq:q軸電流値、Vd*:d軸電圧指令値、Vq*:q軸電圧指令値、
Vu*、Vv*、Vw*:各相電圧指令値、
ω:レゾルバ22の励磁信号の励磁周波数、
i:データサンプリングカウンター、
ts1〜ts8:第1サンプリング時点ts1から第8サンプリング時点ts8(Sin出力1周期分サンプリング時点)、
s1〜s8:第1サンプリングデータs1から第8サンプリングデータs8(Sin出力1周期分サンプリングデータ)、
tc1〜tc8:第1サンプリング時点tc1から第8サンプリング時点tc8(Cos出力1周期分サンプリング時点)、
c1〜c8:第1サンプリングデータc1から第8サンプリングデータc8(Cos出力1周期分サンプリングデータ)、
ds1:第1サンプリングデータs1と第3サンプリングデータs3の差分の絶対値、
ds2:第2サンプリングデータs2と第4サンプリングデータs4の差分の絶対値、
ds3:第5サンプリングデータs5と第7サンプリングデータs7の差分の絶対値、
ds4:第6サンプリングデータs6と第8サンプリングデータs8の差分の絶対値、
dc1:第1サンプリングデータc1と第3サンプリングデータc3の差分の絶対値、
dc2:第2サンプリングデータc2と第4サンプリングデータc4の差分の絶対値、
dc3:第5サンプリングデータc5と第7サンプリングデータc7の差分の絶対値、
dc4:第6サンプリングデータc6と第8サンプリングデータc8の差分の絶対値、
dds1:ds1とds3の値の差分の絶対値、
dds2:ds2とds4の値の差分の絶対値、
ddc1:dc1とdc3の値の差分の絶対値、
ddc2:dc2とdc4の値の差分の絶対値、
ε0:第1の所定値、ε1:第2の所定値、
ABSFLG:Sin出力データ異常フラグ、
ABCFLG:Cos出力データ異常フラグ

Claims (3)

  1. レゾルバからの出力信号に基づいて、前記レゾルバの異常を検出するレゾルバの異常検出装置において、
    前記レゾルバからの出力信号から、一周期内に、同一周期でそれぞれ4点の整数倍のサンプリングデータを検出するサンプリングデータ検出手段と、
    前記サンプリングデータ検出手段から検出したそれぞれ4点の整数倍のサンプリングデータを2個ずつグルーピングし、グルーピングした2個のサンプリングデータの差の絶対値を演算するグルーピングデータ第1演算手段と、
    該グルーピングデータ第1演算手段により演算された2個の整数倍の演算値を更に2個ずつグルーピングし、該2個ずつグルーピングした演算値の差の絶対値を更に演算するグルーピングデータ第2演算手段と、
    前記サンプリングデータの異常を判定する異常判定手段とを備え、
    前記異常判定手段は、前記それぞれ4点の整数倍のサンプリングデータの総和の絶対値が第1の所定値より大きいか、又は、前記グルーピングデータ第2演算手段から演算された演算値が第2の所定値より大きい場合には、レゾルバが異常であると判定すること、
    を特徴とするレゾルバの異常検出装置。
  2. 前記グルーピングデータ第1演算手段で演算される2個のサンプリングデータは、位相差が90度であること、
    を特徴とした請求項1に記載のレゾルバの異常検出装置。
  3. 前記グルーピングデータ第2演算手段で演算される2個のグルーピングデータは、位相差が180度であること、
    を特徴とした請求項1、又は、請求項2に記載のレゾルバの異常検出装置。
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