JP6241612B2 - シリンダブロックの加工方法及び装置 - Google Patents

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Description

本発明は、シリンダブロックのボアをシリンダブロック上面側からホーニング加工する前に、ボア下部のホーニング工具逃がし部を切削加工するシリンダブロックの加工方法及び装置に関するものである。
シリンダブロックのボアをシリンダブロック上面側からホーニング工具によって加工する場合、ホーニング工具の干渉を生じることなくボア下部のホーニング加工を行うために、ボア下部にホーニング工具逃がし部を加工する。
従来、このような逃がし部の加工は、特許文献1に記載のように、シリンダブロックの上面側からボア内に挿入した回転切削工具を偏心回転させることで行っていた。
特開2007−270823号公報(段落[0021]〜[0023])
上記従来技術では、シリンダブロック上面側から回転切削工具を挿入して加工するため、同工具のL/D(工具突出長/工具径)が大きくなって工具回転数、周速、送り量等の加工速度条件を上げることが困難になる。また、回転切削工具を偏心回転させる必要があることも加わって、加工時間が長くなる。
本発明の課題は、シリンダブロックのボアホーニング加工前に行う、ボア下部のホーニング工具逃がし部の加工時間を大幅に短縮できるシリンダブロックの加工方法及び装置を提供することにある。
上記課題は、シリンダブロックの加工方法及び装置を下記各態様の構成とすることによって解決される。
各態様は、請求項と同様に、項に区分し、各項に番号を付し、必要に応じて他の項の番号を引用する形式で記載する。これは、あくまでも本発明の理解を容易にするためであり、本明細書に記載の技術的特徴及びそれらの組合わせが以下の各項に記載のものに限定されると解釈されるべきではない。また、1つの項に複数の事項が記載されている場合、それら複数の事項を常に一緒に採用しなければならないわけではなく、一部の事項のみを取り出して採用することも可能である。
以下の各項のうち、(1)項が請求項1に、(2)項が請求項2に、各々対応する。
(1) シリンダブロックのボアをシリンダブロック上面側からホーニング工具によって加工する前に、回転切削工具を用いてボア下部のホーニング工具逃がし部の切削加工を行うシリンダブロックの加工方法において、前記回転切削工具を、工具軸方向に対して傾斜するテーパ状の傾斜面を外周面に有する断面形状が三角形状または台形の第1移動部材と、前記第1移動部材の傾斜面にそれぞれ摺接する傾斜面を内側面に有する複数の第2移動部材と、前記第2移動部材の先端部における側面にそれぞれ突出して設けられた刃とを備え、前記第1移動部材が前記第2移動部材に対して工具軸方向に移動することにより前記刃が工具径方向に拡縮移動可能に構成し、前記回転切削工具をその軸方向に移動させて前記先端部を前記シリンダブロックのボア下部のホーニング工具逃がし部を形成する下面側から挿入し、前記刃が前記シリンダブロックのボア下部のホーニング工具逃がし部を形成する部分と対応する位置で、前記第1移動部材を前記第2移動部材に対して工具軸方向に移動させて前記刃を工具径方向に拡張させ、前記回転切削工具を軸周り方向に回転させて前記刃の切削によって前記ホーニング工具逃がし部の切削加工を行うことを特徴とするシリンダブロックの加工方法。
(2) シリンダブロックのボアをシリンダブロック上面側からホーニング工具によって加工する前に、ボア下部のホーニング工具逃がし部の切削加工を行うシリンダブロックの加工装置であって、工具軸方向に対して傾斜するテーパ状の傾斜面を外周面に有する断面形状が三角形状または台形の第1移動部材と、前記第1移動部材の傾斜面にそれぞれ摺接する傾斜面を内側面に有する複数の第2移動部材と、前記第2移動部材の先端部における側面にそれぞれ突出して設けられた刃とを備え、前記第1移動部材を前記第2移動部材に対して工具軸方向に移動させることにより前記刃が工具径方向に拡縮移動する回転切削工具と、前記第1移動部材を前記第2移動部材に対して工具軸方向に移動させて、前記刃を前記工具径方向に拡縮移動させる第1駆動機構と、前記回転切削工具を軸周り方向に回転させると共に、軸方向に移動させる第2駆動機構と、前記シリンダブロックのボア下部のホーニング工具逃がし部を形成する下面側から前記回転切削工具を挿入可能に前記シリンダブロックを固定する作業台と、前記第1,第2駆動機構に駆動制御信号を与えて、前記回転切削工具の軸方向の移動、軸回り方向の回転、及び前記刃の工具径方向の拡縮移動を各々制御し、前記ホーニング工具逃がし部の切削加工を実行させる制御手段と、を具備することを特徴とシリンダブロックの加工装置。
(1)項に記載の発明によれば、シリンダブロックのボアホーニング加工前に、回転切削工具をシリンダブロックのボアの下面側から挿入して、回転切削工具の刃を工具径方向に進退させて切削加工を行い、ボア下部にホーニング工具逃がし部を形成するので、ボア下部のホーニング工具逃がし部の加工時間を大幅に短縮できるシリンダブロックの加工方法を提供できる。
(2)項に記載の発明によれば、簡易な構成で、回転切削工具をシリンダブロックのボアの下面側から挿入して、回転切削工具の刃を工具径方向に進退させて切削加工を行い、ボア下部にホーニング工具逃がし部を形成することができる機構を実現でき、したがって、シリンダブロックのボアホーニング加工前に行う、ボア下部のホーニング工具逃がし部の加工時間を大幅に短縮できるシリンダブロックの加工装置を提供できる。
シリンダブロックの一例を示す斜視図である。 同上シリンダブロックにおけるボア下部のホーニング工具逃がし部の加工を説明するための図1中のII-II断面概略図である。 本発明の一実施形態に係るシリンダブロックの加工方法に使用される回転切削工具の概要を示す図である。 同上加工方法の手順説明図である。 同上加工方法によるホーニング工具逃がし部の加工前の様子を示す図である。 同上加工方法によるホーニング工具逃がし部の加工後の様子を示す図である。 同上加工方法で使用される回転切削工具の具体的な構成例を示す縦断面図である。 本発明の一実施形態に係るシリンダブロックの加工装置を示すブロック図である。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づき説明する。なお、各図間において、同一符号は同一又は相当部分を示す。
本発明は、例えば図1に例示するシリンダブロック1のボア2を、シリンダブロック上面側からホーニング工具によって加工する前に、図2に例示するボア2下部のホーニング工具逃がし部2aの切削加工を行うシリンダブロックの加工方法に係るものである。なお図中では、便宜上、切削加工により除かれる範囲にハッチングを付し、符号(2a)で示している。
図3に、本発明の一実施形態に係るシリンダブロックの加工方法(本発明加工方法)において、ホーニング工具逃がし部2aの切削加工に使用される回転切削工具の概要を示す。図3(a)は縦断面図、同(b)は底面図である。
本発明加工方法においては、矢印αで示すように、径方向(工具径方向)に刃5aを進退できる回転切削工具(刃具)5が使用される。図3に示す例では、二対、回転角90°間隔で合計4枚の刃5aが径方向に拡縮(拡張・縮小)自在に、工具先端部の側面(工具径方向外側側面)5bに突出して設けられている。刃5aの数は、上記4枚の他、例えば回転角60°間隔、合計6枚等であってもよい。回転切削工具5の具体的な構成例については、後述する。
上記回転切削工具5は、矢印βに示すように軸回り方向に回転でき、また矢印γに示すように軸方向に移動できる。なお、図3(a)中、一点鎖線は、回転切削工具5の回転中心軸を示す。
本発明加工方法は、上記回転切削工具5を使用し、図4(a)〜(d)に例示する手順によってボア2下部のホーニング工具逃がし部2aの切削加工を行う方法である。この切削加工は、シリンダブロック1の下面側からの切削によって行う。また本実施形態では、4つのボア2を有するシリンダブロック1を例示して説明する。
まず、図4(a)に示すように、上下面を逆にして、適宜の作業台上に載置、固定されたシリンダブロック1の下面側(図中、上方)からシリンダブロック1内、詳しくはクランクケース内部3(ボア2下部。図ではボア2の上側)に回転切削工具5を挿入する。回転切削工具5は、クランクケース内部3に、刃5aが設けられた先端部側からボア2下部に向けて下降される(矢印γa参照)。この際、各刃5aは、径方向内側に退いた状態(縮小状態)にある。
次に、図4(b)に示すように、回転切削工具5の刃5aがホーニング工具逃がし部2aの図中、上端部に対向する位置に達すると、回転切削工具5が軸回り方向に回転すると共に、その刃5aが径方向外側に進み(拡張し)、切削を開始する。その後、設定された取り代分の切削を行いながら回転切削工具5を下降する(矢印αa,β,γa参照)。
回転切削工具5の刃5aがホーニング工具逃がし部2aの図中、下端部に達すると、つまり切削を終了すると、図4(c)に示すように、回転切削工具5は軸回り方向の回転を停止する。また、回転切削工具5の各刃5aは、矢印αbに示すように径方向内側に退く(縮小する)。
その後、回転切削工具5は、図4(c)に示す状態を保持したまま、図4(d)に示すように上昇し(矢印γb参照)、シリンダブロック1のボア2下部、1箇所についてのホーニング工具逃がし部2aの切削加工を完了する。
以下同様に、シリンダブロック1の残る3箇所におけるボア2下部のホーニング工具逃がし部2aの切削加工を行い、シリンダブロック1における全てのボア2下部のホーニング工具逃がし部2aの切削加工を完了する。
この図4(a)〜(d)に示す動作中、回転切削工具5の回転中心軸〔図3(a)中の一点鎖線参照〕の位置は変わらない。すなわち、回転切削工具5を偏心回転させることはない。
上述したホーニング工具逃がし部2aの加工前の様子を図5に、加工後の様子を図6に各々拡大して示す。両図とも、(a)は縦断面図、(b)は(a)図中の要部拡大図であり、シリンダブロック1の上下の向きは図1、図2と同様の向きとされている。なお図中、51はシリンダライナである。
図5(a),(b)中、斜線を付して示すホーニング工具逃がし部2aが、図6(a),(b)示すように切削加工により除去されることにより、ホーニング工具の干渉が生じることなくボア2下部のホーニング加工を行える。
図6(b)では、切削除去されたホーニング工具逃がし部2aの形状がシリンダブロック1下面(図中、下方)に向かうに従って下り傾斜(径が漸減)し、テーパ形状を示している。これは、回転切削工具5の刃5aを図4(b)に示す切削開始時に径方向外側に進ませ(拡張させ)ながら、回転切削工具5をシリンダブロック1の上面側(図中、上方)に移動させたことを意味する。またこのことは、上述したように図4(a)〜(d)に示す動作中、回転切削工具5の回転中心軸の位置を変更させていない、つまり偏心回転させていないことをも意味する。
このような切削加工によれば、ホーニング工具逃がし部2aとしての作用効果が比較的少ない箇所(上記ホーニング加工を行うボア2下部から一番離れた箇所)については必要最小限の切削量、時間で済むことになる。
上記回転切削工具5の具体的な構成、特に工具径方向に刃5aを進退(拡縮)させる構成を例示すれば、図7(a),(b)の通りである。図7(a)は加工前の状態、同(b)は加工時の状態、ここでは第2移動部材5dが径方向外側に最も進んだ状態を示す。
図示するように、回転切削工具(刃具)5は、第1移動部材5cと第2移動部材5dと刃5aとで主構成をなす。
第1移動部材5cは、モータ等の駆動源を含む第1駆動機構71によって工具軸方向(図中、上下方向)に直線移動(矢印γ参照)するもので、その直線移動方向に沿って傾斜する傾斜面5eを工具径方向外側に有する。この傾斜面5eは、ここでは第1移動部材5cの断面形状を三角形又は台形(逆三角形又は逆台形)に形成することにより与えられている。
第2移動部材5dは、第1移動部材5cの傾斜面5eの上記矢印γ方向の移動に伴ってその直線移動方向と交差、詳しくは直交する方向、つまり工具径方向に直線移動させるため、第1移動部材5cの傾斜面5eに摺接する傾斜面5fを有する。この傾斜面5fは、第1移動部材5cの断面形状に対応する、輪郭形状が三角形又は台形(逆三角形又は逆台形)の第1移動部材移動空間5iを第2移動部材5dの工具径方向内側に形成することにより与えられている。
刃5aは、第2移動部材5dの上記直線移動に伴ってその移動方向、つまり工具径方向に進退移動(矢印α参照)するもので、図3に例示する回転切削工具5と同様に回転角90°間隔で合計4枚(二対)配設されている。
図7中、5gは基台であって、適切な構造により第2移動部材5dを、単独で工具軸方向に移動させることなく工具径方向には移動できるように保持する。この基台5gには、第1移動部材5cを、矢印γ方向に移動できるように第1駆動機構71に連結する送りねじ5hが挿通、保持されている。この送りねじ5hは、第1移動部材5cのねじ穴に螺合されている。加えて、第1移動部材5cと第2移動部材5dとは、適切な構造により、相対回転不能となるように構成されている。
上述した構成例において、回転切削工具5は、第1駆動機構71が駆動して送りねじ5hが軸回り方向に回転すると、その回転方向によって第1移動部材5cが下降又は上昇され、これにより第2移動部材5dは径方向外側に進み又は径方向内側に退く。したがって刃5aも、第2移動部材5dと同様に径方向外側に進み又は径方向内側に退く(拡縮する)。第2移動部材5dは、径方向外側に進んだ状態から径方向内側に退く際にも、その傾斜面5fが第1移動部材5cの傾斜面5eに摺接するように構成されている。
ここで、第2移動部材5dの径方向外側への移動は、第1移動部材5cの傾斜面5eによって、第2移動部材5dの傾斜面5fが径方向外側へと押し出されることにより生じるものである。一方、第2移動部材5dの径方向内側への移動は、例えば、第2移動部材5dを、常時、径方向内側へと付勢するばねを配置し、若しくは、第1移動部材5cの傾斜面5eと第2移動部材5dの傾斜面5fとに、軸方向に延びるあり溝とこれに係合するほぞとを形成することにより、実現させることができる。
したがって、ホーニング工具逃がし部2a〔図4(a)〜(d)参照〕においては、第2移動部材5dを介して刃5aを径方向外側に進め(拡開し)、それ以外の非切削箇所においては、刃5aを径方向内側に退ける(縮小する)ように動作される。このような刃5aの進退(拡縮)動作は、第1駆動機構71の回転(正転又は逆転)の制御によって行われる。
この図7(a),(b)に例示した回転切削工具5は、モータ等の駆動源を含む第2駆動機構72によって、全体が軸方向(図中、上下方向)に直線移動できると共に、軸回り方向(矢印β参照)に回転できる。そして、この第2駆動機構72及び上記第1駆動機構71による駆動制御によって、図4(a)〜(d)に示すボア2下部のホーニング工具逃がし部2aの切削加工を行える。
ここで、図5及び図7を参照して、回転切削工具5の径寸法と、ホーニング工具逃がし部2a切削時に回転切削工具5が挿入されるクランクケース内部3(ボア2下部)の最小寸法との関係について述べる。
すなわち回転切削工具5は、図7(a)に示す加工前の状態、つまり各々回転角で180°離れた二対の刃5a,5a;5a,5aが共に径方向内側に最も退いた状態(縮小状態)にある場合の径をD1としたとき、この径D1は、図5(a),(b)に示すクランクケース内部3の最小寸法d1より小さく設定される。また、図7(b)に示す加工時の状態、つまり回転切削工具5の第2移動部材5dが径方向外側に最も進んだ状態にある場合の第2移動部材5dの径をD2としたとき、この径D2もクランクケース内部3の最小寸法d1より小さく設定される。
以上の設定:D1<d1、D2<d1により、回転切削工具5(第2移動部材5d)の干渉が生じることなく、シリンダブロック1の下面側からの切削によるホーニング工具逃がし部2aの加工が行える。
なお、第2移動部材5dの側面(工具径方向外側側面)5bからの刃5aの突出長L1は、次のように設定されている。すなわち、第2移動部材5dが最大径D2に達する前に、つまり第2移動部材5dの側面5bがクランクケース内部3の最小寸法d1をなす箇所に接触する前に、図5中のホーニング工具逃がし部2aの左右方向端部まで切削できる寸法に設定されている。
以上説明したように本発明加工方法では、ホーニング工具逃がし部2aの加工を、径方向に刃5aを進退(拡縮)できる回転切削工具5を使用し、シリンダブロック1の下面側からの切削によって行うようにした。
したがって本発明加工方法によれば、回転切削工具5の前記L/Dを小さくすることができて、工具回転数、周速、送り量等の加工速度条件を上げることが容易になる。加えて、回転切削工具5を偏心回転させる必要もなくなり、ホーニング工具逃がし部2aの加工時間を大幅に短縮できる。
図8は、上述した本発明加工方法の一実施形態が適用された装置(シリンダブロックの加工装置)の一例を示すブロック図である。
図8に例示する本発明加工装置は、回転切削工具5、第1駆動機構71、第2駆動機構72、第1制御手段81、第2制御手段82、及び主制御手段83を備えてなる。
なお図示例では、第1制御手段81、第2制御手段82と、主制御手段83との間の信号の授受は無線により行うので、一対の信号送受信器84,85も備えている。第1制御手段81、第2制御手段82と、主制御手段83との間の信号の授受を有線、例えば有線LANによって行うようにしてもよく、この場合は無線用の一対の信号送受信器84,85は不要となる。
図示構成において、回転切削工具5、第1駆動機構71及び第2駆動機構72は、図7に例示したものと特に変わるところはない。
第1制御手段81は、第1駆動機構71に駆動制御信号を与えて、回転切削工具5の刃5aの進退移動(矢印α参照)を自動制御する手段である。また第2制御手段82は、第2駆動機構72に駆動制御信号を与えて、回転切削工具5全体の軸方向の移動(矢印γ参照)及び軸回り方向の回転(矢印β参照)を各々自動制御する手段である。
主制御手段83は、NC(Numerical Control)装置等からなり、切削加工全体を統合制御する手段であり、予め与えられたデータ及びプログラム等に基づいて切削加工を実行させる制御信号を第1制御手段81及び第2制御手段82に与える。ここでは、ホーニング工具逃がし部2a(図5参照)の位置、範囲及び加工速度条件等の制御信号を信号送受信器84,85を介して第1制御手段81及び第2制御手段82に与える。
このように構成された本発明加工装置は、次のように動作する。
すなわち、上記のように主制御手段83から制御信号を受けた第1制御手段81は、同制御信号に基づいた駆動制御信号を第1駆動機構71に与える。これにより第1駆動機構71は、回転切削工具5の刃5aに対して上記制御信号に基づく進退移動(矢印α参照)を行わせる。
また、主制御手段83から上記制御信号を受けた第2制御手段82は、同制御信号に基づいた駆動制御信号を第2駆動機構72に与える。これにより第2駆動機構72は、回転切削工具5に対して上記制御信号に基づく軸方向の移動(矢印γ参照)及び軸回り方向の回転(矢印β参照)を各々行わせる。
これら第1駆動機構71及び第2駆動機構72による回転切削工具5に対する駆動制御により、ホーニング工具逃がし部2a(図5参照)の切削加工が自動的に実行される。
以上説明したように本発明加工装置では、ホーニング工具逃がし部2aの加工を、径方向に刃5aを自動的に進退(拡縮)できる回転切削工具5を使用し、シリンダブロック1の下面側からの切削によって行うようにした。
したがって本発明加工装置によれば、回転切削工具5の前記L/Dを小さくすることができて、工具回転数、周速、送り量等の加工速度条件を上げることが容易になる。加えて、回転切削工具5を偏心回転させる必要もなくなり、ホーニング工具逃がし部2a(図5参照)の加工時間を大幅に短縮できる。
1:シリンダブロック、2:ボア、2a:ホーニング工具逃がし部、5:回転切削工具、5a:刃、5c:第1移動部材、5d:第2移動部材、5e,5f:傾斜面、71:第1駆動機構、72:第2駆動機構、81:第1制御手段、82:第2制御手段、83:主制御手段。

Claims (2)

  1. シリンダブロックのボアをシリンダブロック上面側からホーニング工具によって加工する前に、回転切削工具を用いてボア下部のホーニング工具逃がし部の切削加工を行うシリンダブロックの加工方法において、
    前記回転切削工具を、工具軸方向に対して傾斜するテーパ状の傾斜面を外周面に有する断面形状が三角形状または台形の第1移動部材と、前記第1移動部材の傾斜面にそれぞれ摺接する傾斜面を内側面に有する複数の第2移動部材と、前記第2移動部材の先端部における側面にそれぞれ突出して設けられた刃とを備え、前記第1移動部材が前記第2移動部材に対して工具軸方向に移動することにより前記刃が工具径方向に拡縮移動可能に構成し、
    前記回転切削工具をその軸方向に移動させて前記先端部を前記シリンダブロックのボア下部のホーニング工具逃がし部を形成する下面側から挿入し、前記刃が前記シリンダブロックのボア下部のホーニング工具逃がし部を形成する部分と対応する位置で、前記第1移動部材を前記第2移動部材に対して工具軸方向に移動させて前記刃を工具径方向に拡張させ、前記回転切削工具を軸周り方向に回転させて前記刃の切削によって前記ホーニング工具逃がし部の切削加工を行うことを特徴とするシリンダブロックの加工方法。
  2. シリンダブロックのボアをシリンダブロック上面側からホーニング工具によって加工する前に、ボア下部のホーニング工具逃がし部の切削加工を行うシリンダブロックの加工装置であって、
    工具軸方向に対して傾斜するテーパ状の傾斜面を外周面に有する断面形状が三角形状または台形の第1移動部材と、前記第1移動部材の傾斜面にそれぞれ摺接する傾斜面を内側面に有する複数の第2移動部材と、前記第2移動部材の先端部における側面にそれぞれ突出して設けられた刃とを備え、前記第1移動部材を前記第2移動部材に対して工具軸方向に移動させることにより前記刃が工具径方向に拡縮移動する回転切削工具と、
    前記第1移動部材を前記第2移動部材に対して工具軸方向に移動させて、前記刃を前記工具径方向に拡縮移動させる第1駆動機構と、
    前記回転切削工具を軸周り方向に回転させると共に、軸方向に移動させる第2駆動機構と、
    前記シリンダブロックのボア下部のホーニング工具逃がし部を形成する下面側から前記回転切削工具を挿入可能に前記シリンダブロックを固定する作業台と、
    前記第1,第2駆動機構に駆動制御信号を与えて、前記回転切削工具の軸方向の移動、軸回り方向の回転、及び前記刃の工具径方向の拡縮移動を各々制御し、前記ホーニング工具逃がし部の切削加工を実行させる制御手段と、
    を具備することを特徴とシリンダブロックの加工装置。
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