JP6218531B2 - ライン型インクジェット記録装置 - Google Patents

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Description

本発明は、インクを吐出するノズルを主走査方向に複数配置したラインヘッドを、主走査方向と直交する副走査方向に間隔をおいて色別に配置した、ライン型のインクジェット記録装置に関する。
インクジェット記録装置の分野では、主走査方向の画像形成(印刷)をいわゆるワンパスで行うことで高速印刷の実現を可能とした、ライン型のインクジェット記録装置の普及が進んでいる。
この種のインクジェット記録装置では、インクを吐出するノズルを主走査方向に複数配置したラインヘッドが用いられる。特に、2色以上のカラー印刷が可能なインクジェット記録装置では、色別のラインヘッドが、主走査方向と直交する副走査方向に間隔をおいて配置される。各色のラインヘッドは、主走査方向に並べてヘッドホルダに取り付けた複数のヘッドブロックで構成されている。
そして、副走査方向に搬送中の印刷用紙が各色のラインヘッドの下方を通過する際に、ラインヘッドの各ノズルからインク液滴を吐出させる。これにより、印刷用紙の同一の画素上に各色のインク液滴が重なって着弾し、印刷用紙上にカラー画像が形成される。
ところで、カラー対応のインクジェット記録装置では、印刷用紙の同じ画素に着弾させたい2色以上のインク液滴の着弾位置ずれが、その画素の色味を本来とは異なる色合いに変化させる不都合の原因となる。このようなインク液滴の着弾位置ずれは、ラインヘッドを構成するヘッドブロックの一部にヘッドホルダに対する取り付け位置のずれが存在すると発生する。
ヘッドブロックの取付位置ずれによるインク液滴の着弾位置ずれが原因で、そのヘッドブロックのノズルに対応する画素の色合いに変化が発生すると、主走査方向の隣接するヘッドブロックに対応する画素の色合いとの間に色差が生じてしまう。
ヘッドブロックの取付位置ずれに伴うインク液滴の着弾位置ずれについては、副走査方向に間隔をおいた2つのノズルから同一画素上にインク液滴をそれぞれ吐出し、各インク液滴の吐出量を乱数的に制御することで、各ノズルからのインク液滴の着弾位置ずれを補うことが、過去に提案されている(例えば、特許文献1)。
特開2006−168241号公報
ところで、主走査方向における1ライン分の画像を複数のヘッドブロックのノズルから吐出されるインク液滴で印刷するライン型のインクジェット記録装置においては、隣り合うヘッドブロックのノズルから吐出されたインク液滴で印刷された画像部分同士のつなぎ目を、より目立たなくすることが重要である。これは、隣接ヘッドブロックのつなぎ目に跨るベタ画像の色合いがつなぎ目を境界に変化すると、画質の低下を招いてしまうからである。
この点、上述した過去の提案は、インク液滴の着弾位置ずれによりドット間隔が変化して印刷用紙の画像上に白スジ(ドット間隔が広い場合)や黒スジ(ドット間隔が狭い場合)が発生するのを防ぐものであり、隣接ヘッドブロックのつなぎ目に跨るベタ画像が存在する際に、殊更、つなぎ目を跨いだ両側でベタ画像の色合いが同一となるようにするものではない。
本発明は前記事情に鑑みなされたものであり、本発明の目的は、ラインヘッドを構成するヘッドブロックの取り付け位置ずれにより、2色の重色で形成されるカラー画像に生じる、各ヘッドブロックに対応するヘッド列単位での色合いの相違を、有効に抑制することができるライン型インクジェット記録装置を提供することにある。
上記目的を達成するために、請求項1に記載した本発明のライン型インクジェット記録装置は、
ノズルを複数設けたヘッドブロックを主走査方向に沿って複数配置したラインヘッドを、前記主走査方向と直交する副走査方向に間隔をおいて色別に配置し、前記副走査方向に搬送した印刷用紙の同一画素上に各色のラインヘッドの対応するノズルからのインク液滴を着弾させて、2色のカラー画像を前記印刷用紙上に形成するライン型のインクジェット記録装置において、
前記ラインヘッドからのインク液滴により前記印刷用紙にテスト印刷した前記カラー画像から取得された、前記主走査方向において隣り合う2つのヘッドブロックに対応する各画素部分の色合いに関するデータから、両画素部分間の色差に関するデータを算出する色差データ算出手段と、
前記色差データ算出手段にて算出された前記色差に関するデータに基づき、前記2つのヘッドブロックに対応する画素部分間の色差を縮小するように、前記2つのヘッドブロックのうち一方のヘッドブロックに対して、少なくとも1色のインク液滴の吐出量を補正する補正データを生成する生成手段と、
前記補正データ生成手段で生成された前記補正データに基づき、前記色差を有する画素部分に対応する前記2つのヘッドブロックのうち一方のヘッドブロックから吐出されるインク液滴の吐出量を補正する補正手段と、
を備えることを特徴とする。
また、請求項1に記載した本発明のライン型インクジェット記録装置は、前記補正データは、前記2つのヘッドブロックのノズルから吐出されたインク液滴の配置パターンが互いに同じである複数の補正単位格子を対象とし、前記2つのヘッドブロックにそれぞれ対応する画素部分の前記補正単位格子における前記2色のドットの重なり度合いに基づいて、前記補正単位格子の色差を縮小させるように生成されることを特徴とする。
さらに、請求項1に記載した本発明のライン型インクジェット記録装置は、前記2色のうち前記補正単位格子内に存在するドット数が多い色を支配色、ドット数が少ない色を被支配色とした場合、前記補正データは、前記補正単位格子内における前記支配色のインク液滴の吐出量を増減させるように生成されることを特徴とする。
本発明によれば、ラインヘッドを構成するヘッドブロックの取り付け位置ずれにより、2色の重色で形成されるカラー画像に生じる、各ヘッドブロックに対応するヘッド列単位での色合いの相違を、有効に抑制することができる。
即ち、本発明が適用されるライン型インクジェットプリンタでは、各色のラインヘッドの中に、正しい位置に配置されていないラインヘッドが存在すると、同じ画素上に形成される各色のインク液滴の一部に着弾位置ずれが生じる。すると、その画素に形成される画像の色合いが、本来形成されるべき画像の色合いから変化する。
そして、請求項1に記載した本発明のライン型インクジェット記録装置によれば、印刷用紙にテスト印刷したテスト用のカラー画像から、主走査方向において隣り合う2つのヘッドブロックに対応する画素部分の色合いのデータが取得され、これに基づいて、両画素部分間の色差に関するデータが算出される。そして、カラー画像の印刷を行う際には、算出された補正データに基づいて、一方のヘッドブロックのノズルからのインク液滴の吐出量が、両画素部分間の色差を縮小させるように補正される。
よって、各色のラインヘッドの中に取付位置ずれしたヘッドブロックが存在していても、それにより、隣り合う2つのヘッドブロックに対応する画素部分間に色差が生じるのを、有効に抑制することができる。
また、請求項1に記載した本発明のライン型インクジェット記録装置によれば、補正単位格子内の各色のインク液滴の重なり度合いが大きいと、重なり度合いが小さい場合よりも、一方の色のドットと他方の色のドットとが重なる面積が大きい。したがって、一方の色のドットのドロップ数を増減したときに、他方の色のドットが一方の色のドットによって隠蔽される率の変化が大きくなる。
そのため、各色のインク液滴の重なり度合いが大きい方の補正単位格子を含む画素部分に対応するヘッドブロックを補正対象とした補正データを生成することで、インク液滴の吐出ドロップ数の増減により2つのヘッドブロックに対応する画素部分間の色差を効率的に補正することができる。
さらに、請求項1に記載した本発明のライン型インクジェット記録装置によれば、補正単位格子内に存在するドット数が多い支配色のインク液滴の吐出量を補正データで増減させると、被支配色のインク液滴の吐出量を補正データで増減させるよりも、被支配色のドットに支配色のドットが重なる面積の増減度合いが少なくなる。このため、隣り合う2つのヘッドブロックに対応する画素部分間の色差を、高い分解能で減らすように調整することができる。
本発明が適用されるライン型インクジェットプリンタとその制御系の概略構成を示すブロック図である。 図1に示すプリンタ部の画像形成経路を側方から示す説明図である。 (a)は図2のヘッドホルダを下方から示す説明図、(b)は同ヘッドホルダの側断面を拡大して示す説明図である。 K(ブラック)とR(レッド)のヘッドブロックにそれぞれ設けられるノズル列を示す説明図である。 (a)は図1のインクジェットプリンタによって印刷したカラー画像の一例を示す説明図、(b)は(a)のカラー画像の一部を拡大して示す説明図である。 カラー画像中の補正データを適用する補正対象領域の決定と、決定した補正対象領域に適用するカラー画像中の補正データの生成手順を示すフローチャートである。 図6の補正単位格子の決定手順を示すフローチャートである。 (a)は補正単位格子内に4つの支配色のドットが存在する場合の補正データを示す説明図、(b)は補正単位格子内に3つの支配色のドットが存在する場合の補正データを示す説明図である。 図6の補正データの生成手順を示すフローチャートである。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照して説明する。なお、各図面を通じて同一もしくは同等の部位や構成要素には、同一もしくは同等の符号を付し、その説明を省略もしくは簡略化する。
(ライン型インクジェットプリンタの全体構成)
図1は本発明が適用されるライン型インクジェットプリンタとその制御系の概略構成を示すブロック図である。図1に示すように、本実施形態のライン型インクジェットプリンタ(以下、「インクジェットプリンタ」と略記する。)1は、原稿上の原稿画像を読み取って画像信号を出力するスキャナ部101と、スキャナ部101から出力された画像信号に基づいて印刷用紙S(片面又は両面、図2参照)に原稿画像を印刷(記録)するプリンタ部102と、各種表示入力用のディスプレイ103と、全体制御用の制御ユニット10とを備えている。
図2は、本実施形態に係るインクジェットプリンタ1のプリンタ部102において、画像形成が行われる画像形成経路CR1を側方から示す説明図であり、図3(a)は、画像形成経路CR1の上方に配置される図2のヘッドホルダ500を下方から示す説明図であり、図3(b)は、ヘッドホルダ500の側断面を拡大して示す説明図である。
(ラインヘッドの構成と配置)
本実施形態に係るインクジェットプリンタ1のプリンタ部102は、画像形成部であるラインヘッド110を色別に有している。図3(a)に示すように、各色のラインヘッド110は、主走査方向Xに沿ってそれぞれ延在し、副走査方向Yに等間隔をおくようにそれぞれ配置されている。また、各色のラインヘッド110は、主走査方向Xに複数のヘッドブロック110aを並べて構成されており、各ヘッドブロック110aはヘッドホルダ500にそれぞれ取り付けられている。
図2に示すように、本実施形態に係る印刷装置は、その搬送経路として画像形成経路CR1を含んでいる。画像形成経路CR1では、搬送ベルト160によって、印刷条件により定められる速度で印刷用紙Sが副走査方向Yに搬送される。画像形成経路CR1の上方には、各色のラインヘッド110が、搬送ベルト160に対向配置され、ラインヘッド110に備えられた各ヘッドブロック110aのノズルから、搬送ベルト160上の印刷用紙Sに対し、ライン単位(ラインヘッド110単位)で各色のインクを吐出し、複数の画像を互いに重なり合うように形成する。本実施形態のラインヘッド110は、K(ブラック)とR(レッド)のラインヘッド110を含んでいる。
図3(b)に示すように、各色のラインヘッド110は、副走査方向Yに間隔をおいてそれぞれ配置されており、それぞれ複数個ずつのヘッドブロック110aを有している。各色の複数のヘッドブロック110aは、図3(a)に示すように、主走査方向Xに並べて配置されており、かつ、1つおきに副走査方向Yの位置をずらして配置されている。これにより、隣り合う2つのヘッドブロック110aの最端部のノズル(図示せず)どうしの間隔が、各ヘッドブロック110aの隣り合うノズルの間隔と一致するようにしている。
各ヘッドブロック110aは、インクの吐出ドロップ数を各ノズル単位で変えることができる。この吐出するドロップの数(液滴数)により、印刷用紙Sの各画素におけるドットの大きさ(ゲイン)と濃度が変化する。
ところで、本実施形態に係る印刷装置では、R(レッド)の印刷分解能が300dpiであるのに対し、K(ブラック)の印刷分解能が倍の600dpiとなっている。そのため、図4の説明図に示すように、R(レッド)のラインヘッド110の各ヘッドブロック110aには1列設けられているノズル列110bが、K(ブラック)のラインヘッド110の各ヘッドブロック110aには2列設けられている。
K(ブラック)のヘッドブロック110aに設けられた2列のノズル列110bは、ノズル間隔の半ピッチ分だけ主走査方向Xに位置をずらして配置されている。このため、K(ブラック)の一方のノズル列110bのノズル110cは、主走査方向Xにおいて、R(レッド)のノズル列110bのノズル(図示せず)と同じ位置に配置されている。また、K(ブラック)の他方のノズル列110bのノズル110cは、主走査方向Xにおいて、R(レッド)のノズル列110bのノズル(図示せず)に対してノズル間隔の半ピッチ分だけずれた位置に配置されている。
なお、R(レッド)よりもK(ブラック)の印刷分解能を高くするのに伴い、K(ブラック)のインク液滴により形成されるドットの大きさ(ゲイン)を、R(レッド)のインク液滴により形成されるドットの大きさ(ゲイン)よりも小さくする必要がある。そこで、本実施形態に係る印刷装置では、K(ブラック)のノズル列110bの各ノズル110cが吐出するインク液滴の最大ドロップ数を、R(レッド)のノズル列110bの各ノズル(図示せず)が吐出するインク液滴の最大ドロップ数よりも少ないドロップ数に設定している。
(ヘッドブロック列間の着弾位置ずれと色合い変化)
ところで、図2を参照して説明したように、各色のラインヘッド110のヘッドブロック110aは共通のヘッドホルダ500に取り付けられている。ヘッドホルダ500に対してヘッドブロック110aが本来の位置からずれて取り付けられると、そのヘッドブロック110aのノズルから吐出されたインク液滴が、印刷用紙S上の対応する画素の位置からずれて着弾する。
例えば、ヘッドホルダ500に対してあるヘッドブロック110aが、本来の位置よりも副走査方向Yにずれて取り付けられると、そのヘッドブロック110aのノズルから吐出されるインク液滴の印刷用紙S上における着弾位置が副走査方向Yにずれる。
上述したインクジェットプリンタ1では、単色印刷の他に、2色以上のインク液滴を同じ画素に着弾させて重色を形成するカラー印刷を行う場合がある。このとき、いずれかの色のラインヘッド110にヘッドブロック110aの取付位置ずれがあると、そのヘッドブロック110aに対応する印刷用紙Sの画素部分において、色合いが正規の色合いから変化する。その理由は、取付位置ずれしたヘッドブロック110aからの着弾位置ずれしたインク液滴と、同じ画素に着弾した他の色のインク液滴との重なる部分の大きさが、正規の大きさから変わるためである。
そして、上述した色合いの変化により、印刷用紙S上では、取付位置ずれしたヘッドブロック110aのノズルに対応する画素部分とその隣のヘッドブロック110aのノズルに対応する画素部分との間に、同じ色の画像を印刷しても色差が生じてしまう。
図5(a)は図1のインクジェットプリンタによって印刷したカラー画像の一例を示す説明図、(b)は(a)のカラー画像の枠で囲んだ部分を拡大して示す説明図である。この枠で囲んだ部分は、1つ目と2つ目のヘッドブロック110aのつなぎ目に対応する画素部分を含んでいる。
例えば、K(ブラック)とR(レッド)の2色を用い、共に300dpiの印刷分解能で図5(a)のカラー画像を印刷した場合は、図4に示すK(ブラック)の片方のノズル列110bの各ノズルと、R(レッド)のノズル列110bの各ノズルから、K(ブラック)とR(レッド)のインク液滴がそれぞれ吐出される。
このとき、各ノズルからK(ブラック)のインク液滴をそれぞれ吐出させるノズル列110が、R(レッド)に対してノズルの位置がノズル間隔の半ピッチ分だけ主走査方向Xにずれている方のノズル列110であるとすると、印刷用紙S上には、主走査方向Xにおいて、K(ブラック)の2つのドットの中間にR(レッド)のインク液滴のドットが形成される。
ここで、図5(a)のカラー画像中の枠で囲んだ、1つ目のヘッドブロック110a(ヘッド列1)に対応する画素部分と2つ目のヘッドブロック110a(ヘッド列2)に対応する画素部分とに跨る部分に、同じ色合いのベタ画像が存在するものとする。また、このベタ画像は、図5(b)に拡大して示すように、主走査方向X及び副走査方向Yにおいて、R(レッド)のドットがK(ブラック)の2つのドット間に1ドットおきに配置されるような色合いであるものとする。
そして、R(レッド)のラインヘッド110の2つ目のヘッドブロック110aに、主走査方向Xや副走査方向Yへの取付位置ずれがあったものとする。すると、印刷用紙Sの2つ目のヘッドブロック110a(ヘッド列2)に対応する画素部分において、R(レッド)のインク液滴の着弾位置が正規の位置から主走査方向Xや副走査方向Yにずれる。
これにより、1つ目のヘッドブロック110a(ヘッド列1)に対応する画素部分と2つ目のヘッドブロック110a(ヘッド列2)に対応する画素部分とで、R(レッド)のインク液滴の着弾位置が異なるようになる。すると、K(ブラック)のインク液滴と重なって隠蔽されるR(レッド)のインク液滴の位置や大きさ(面積)が、ヘッド列1とヘッド列2とで異なるようになる。よって、ヘッド列1に対応する画素部分とヘッド列2に対応する画素部分との間で、K(ブラック)とR(レッド)との重色に色差が生じる。
そこで、図5(a)のカラー画像を印刷用紙Sに一度テスト印刷してみて、上述したようなヘッド列1とヘッド列2とに対応する画素部分間で、K(ブラック)とR(レッド)との重色に色差が生じた場合は、その色差を抑制して図5(a)のカラー画像を本印刷することが考えられる。
ヘッド列1とヘッド列2とに対応する画素部分間の色差を抑制するには、ヘッド列1,2のどちらか又は両方に対応する画素部分において、K(ブラック)のインク液滴によるR(レッド)のインク液滴の隠蔽位置や大きさ(面積)を変えることが考えられる。K(ブラック)のインク液滴によるR(レッド)のインク液滴の隠蔽位置や大きさ(面積)は、どちらかの色のインク液滴のドットゲインを増減することで変えることができる。
そこで、本実施形態のインクジェットプリンタ1では、ヘッドホルダ500に対するヘッドブロック110aの取付位置ずれに応じて、ノズルから吐出されるインク液滴の吐出量を、各色のラインヘッド110のヘッドブロック110aにおけるノズル単位で、制御ユニット10により調整できるようにしている。インク液滴の吐出量調整には、補正データが用いられる。補正データの詳細については後述する。
(ライン型インクジェットプリンタと周辺機器の電気的構成)
図1に示すように、インクジェットプリンタ1の制御ユニット10には、外部インタフェース部11を介して、後述するクライアント端末14の外部インタフェース部15が接続されている。制御ユニット10は、原稿画像の印刷ジョブをクライアント端末14から受け取り、受け取った印刷ジョブによる原稿画像の画像データを印刷用階調データに変換し、これに基づいて、原稿画像の印刷用紙Sへのテスト印刷や本印刷をプリンタ部102において実行する。
上述したプリンタ部102に印刷動作を行わせるインクジェットプリンタ1の制御ユニット10は、CPU90を備える。このCPU90には、ディスプレイ103が接続されている。このディスプレイ103は、スキャナ部101によって印刷用紙Sから画像を読み取るスキャナモードでインクジェットプリンタ1を使用する場合に、読み取った画像の電子データ化や自己診断等のメニューをユーザが選択入力する入力操作部として利用することができる。
そして、制御ユニット10のCPU90は、ROM91に格納されているプログラム及び設定情報に基づいて、ディスプレイ103から入力設定される内容に応じたスキャナ部101やプリンタ部102の動作を制御する。
なお、制御ユニット10にはRAM92が設けられており、RAM92にはディスプレイ103から入力されたメニュー選択内容等が随時記憶される。また、RAM92にはフレームメモリ領域が設けられている。このフレームメモリ領域には、クライアント端末14から制御ユニット10に入力された印刷ジョブのポストスクリプトデータからCPU90が生成する、原稿画像のラスタデータが、プリンタ部102に出力されるまでの間、一時的に記憶される。
また、制御ユニット10には外部記憶装置93が設けられている。この外部記憶装置93には、ディスプレイ103、プリンタ部102のプリンタエンジン、並びに、スキャナ部101のファームウェアが、使用する領域を分けてそれぞれ記憶されている。
クライアント端末14は、PC(パーソナルコンピュータ)等によって構成されるものであり、ROM17に格納された制御プログラムに基づいて各種の処理を実行するCPU16と、CPU16のワーキングエリアとして機能するRAM18と、キーボードやマウス等から構成される入力部19と、液晶ディスプレイ等から構成される出力部20とを備えている。
CPU16には、上述した外部インタフェース部15の他に、各種アプリケーションプログラムやデータ等が格納される外部記憶装置21と、ディスク状記録媒体50から各種プログラムやデータを読み取るディスクドライブ22とが接続されている。
CPU16は、アプリケーションプログラムの起動中に入力部19から印刷指令が入力された場合に、印刷対象の原稿画像のデータを外部記憶装置21から読み出す等して印刷ジョブを生成し、制御ユニット10に出力する。この印刷ジョブは、外部記憶装置21に格納されたプリンタドライバプログラムを実行したCPU16がプリンタドライバとして機能することによって、制御ユニット10に出力することができる。
(ヘッド列間色差の補正処理)
上述したインクジェットプリンタ1の制御ユニット10は、インクジェットプリンタ1でカラー画像をテスト印刷した結果から得た補正対象領域に、テスト印刷結果から得た補正データを適用して、カラー画像の印刷ジョブに基づいて決定されたノズルからの吐出ドロップ数を増減補正するための処理を行う。これにより、印刷用紙S上におけるカラー画像のヘッド列間の色差を補正し、印刷用紙S上の画像の色合いが本来とは異ったものに変化するのを抑制することができる。
そこで、図6のフローチャートを参照して、カラー画像中の補正データを適用する補正対象領域の決定と、決定した補正対象領域に適用するカラー画像中の補正データの生成手順とについて説明する。
まず、制御ユニット10は、カラー画像を印刷用紙Sに印刷する際にインクの吐出タイミングを補正する対象の領域とインク色とを決定する。具体的には、図6に示すように、制御ユニット10は、吐出ドロップ数補正の対象領域と対象インク色とを決定するために印刷用紙Sにテスト印刷したカラー画像をスキャナ部101で読み取る(ステップS101,102)。
このテスト印刷とは、制御ユニット10がクライアント端末14からの印刷ジョブを受け取った際に、その印刷ジョブを実行してカラー画像を本印刷する前に、そのカラー画像を1部だけ試し印刷することである。ここでは、図5(a)のカラー画像のテスト印刷結果をスキャナ部101で読み取ったものとする。
そして、制御ユニット10は、スキャナ部101で読み取った図5(a)のカラー画像から、2つの隣り合うヘッドブロック110a,110aのつなぎ目(主走査方向Xにおいて5箇所)に対応する位置を抽出する(ステップS103)。つなぎ目の位置は、1つのラインヘッド110における各ヘッドブロック110aのノズルの配列と、スキャナ部101で読み取ったカラー画像中の主走査方向Xにおけるドットの配列とを解析することで抽出することができる。
次に、制御ユニット10は、スキャナ部101で読み取った図5(a)のカラー画像における、各つなぎ目を挟んだ主走査方向Xの両側に、一定面積以上の同じ重色のベタ画像が存在するか否かを、印刷ジョブ中のカラー画像の画像データを参照して確認する(ステップS104)。
どのつなぎ目の両側にも一定面積以上のベタ画像が存在しない場合は(ステップS104でNO)、ヘッド列間の色差補正が不要であると判断し(ステップS105)、一連の手順を終了する。両側に一定面積以上のベタ画像が存在するつなぎ目がある場合は(ステップS104でYES)、該当するつなぎ目とその両側のベタ画像の部分を、ヘッド列間の色差補正を行う候補である色差補正対象候補領域として決定する(ステップS106)。但し、1つの色差補正対象候補領域は、2つ以上のつなぎ目を同時に含まないものとする。
続いて、制御ユニット10は、決定した各色差補正対象候補領域のつなぎ目を挟んだ両側の各ベタ画像の色合いにしきい値以上の色差があるか否かを確認する(ステップS107)。しきい値以上の色差があるか否かは、テスト印刷結果からスキャナ部101が読み取った図5(a)のカラー画像のデータ上の色情報(RGB)を、例えばYCbCr表色系やLab表色系に変換し、各色差補正対象候補領域のつなぎ目を挟んだ両側の各ベタ画像部分同士で比較することで、確認することができる。
どのつなぎ目の両側のベタ画像間にもしきい値以上の色差がない場合は(ステップS107でNO)、ヘッド列間の色差補正が不要であると判断し(ステップS105)、一連の手順を終了する。ベタ画像間にしきい値以上の色差があるつなぎ目がある場合は(ステップS107でYES)、制御ユニット10は、ベタ画像間の色差が最も大きいつなぎ目に対応する色差補正対象候補領域を色差補正対象領域に決定し、これに基づいて、補正単位格子を決定する(ステップS108)。
補正単位格子とは、重色のベタ画像で構成される色差補正対象領域を、主走査方向Xと副走査方向Yとに複数に区切った単位画素エリアである。したがって、各補正単位格子には、K(ブラック)とR(レッド)の各インク液滴とが同じパターンで配列されている。そして、この補正単位格子に対して、色差補正対象領域におけるヘッド列間の色差を補正するための補正内容が、補正データとして定義される。
ここで、ステップS108の補正単位格子の決定手順について、図7のフローチャートを参照して説明する。
まず、制御ユニット10は、スキャナ部101で読み取った図5(a)のカラー画像テスト印刷結果のデータから、色差補正対象領域の重色ベタ画像における10^n0×10^n0(dot)の格子内における、重色のベタ画像を構成するために印刷用紙Sの各画素に吐出されたK(ブラック)とR(レッド)の各インク液滴の配置パターンを、重色印字パターンとして抽出する(ステップS108a)。
次に、制御ユニット10は、抽出した重色印字パターンから、色差補正対象領域内のカラー画像に使用されたK(ブラック)とR(レッド)の2色を、色差補正対象領域におけるドット数が多い色(支配色)とドット数が少ない色(被支配色)とに分類する(ステップS108b)。ここでは、図5(b)から明らかなように、K(ブラック)が支配色となり、R(レッド)が被支配色となる。
続いて、制御ユニット10は、{(10×n0)×(10×n0)}(dot)の格子内に、被支配色(レッド)のインク液滴のドットが1ドットしか存在しないか否かを確認する(ステップS108c)。2ドット以上存在する場合は(ステップS108cでNO)、n0の変数を1つ減らして(ステップS108d)、ステップS108aにリターンする。
一方、被支配色(レッド)のインク液滴のドットが{(10×n0)×(10×n0)}(dot)の格子内に1ドットしか存在しない場合は(ステップS108cでYES)、その時点の{(10×n0)×(10×n0)}(dot)の格子を補正単位格子の大きさとして決定し、RAM92のバッファエリア又は外部記憶装置93に記憶させた後(ステップS108e)、一連の手順を終了して、図6のステップS109の手順に移行する。
図6のステップS109では、制御ユニット10は、色差補正対象領域のつなぎ目の両側のヘッド列に対応する画素部分から補正単位格子をそれぞれ抽出して、各補正単位格子内の画像の色合いを求める。この色合いは、スキャナ部101で読み取った図5(a)のカラー画像のデータにおける各補正単位格子に対応する部分の色情報(RGB)を、例えばYCbCr表色系やLab表色系に変換することで、求めることができる。
次に、制御ユニット10は、つなぎ目の両側のヘッド列に対応する画素部分同士の色合いの差、即ち、色差が一定のしきい値以上であるか否かを確認する(ステップS110)。しきい値未満である場合は(ステップS110でNO)、制御ユニット10は、両画素部分間に大きな色差が存在しないものとして、つなぎ目の両側のヘッド列に関しては、ヘッドブロック110aの各ノズルから吐出されるインク液滴のドロップ数補正を行う必要がないものと判断する(ステップS111)。この場合は、補正データを生成せずに一連の手順を終了する。
また、つなぎ目の両側のヘッド列に対応する画素部分同士の色差が一定のしきい値以上である場合は(ステップS110でYES)、制御ユニット10は、両画素部分間に大きな色差が存在するものとして、両者の色差を縮小(抑制)するための、インク液滴の吐出ドロップ数の補正内容を求める。
ここで、つなぎ目の両側のヘッド列に対応する画素部分同士の色差を縮小させるためには、支配色(K(ブラック))のドットと被支配色(R(レッド))のドットとの単位格子内における重なり度合いを増減させるのが効果的である。支配色のドットと被支配色のドットとの重なり度合いは、被支配色のドットに重なった支配色のドットが被支配色のドットを隠す面積率(隠蔽率)によって表すことができる。
そして、被支配色(R(レッド))のドットの隠蔽率は、複数の支配色(K(ブラック))のドットの重心位置と、被支配色(R(レッド))のドットの重心位置との位置関係から、簡易的に把握することができる。以下、重心位置を基準に被支配色(R(レッド))のドットの隠蔽率の大小を判断するものとして説明する。
まず、制御ユニット10は、補正単位格子内の支配色(K(ブラック))の全ドットの重心位置と被支配色(R(レッド))のドットの重心位置との重心位置間距離を、つなぎ目を挟んだ両側のヘッド列に対応する画素部分同士で比較する(ステップS112)。
そして、補正単位格子内の重心位置間距離が長い方の画素部分に対応するヘッド列のヘッドブロック110aに関しては(ステップS112でNO)、その画素部分の画素に対してノズルから吐出されるインク液滴のドロップ数補正を行う必要がないものと判断する(ステップS111)。この場合は、補正データを生成せずに一連の手順を終了する。
一方、補正単位格子内の重心位置間距離が短い方の画素部分に対応するヘッド列のヘッドブロック110aに関しては(ステップS112でYES)、その画素部分の画素に対してノズルから吐出されるインク液滴のドロップ数補正を行う対象(ヘッド間色差補正対象)であると決定する(ステップS113)。したがって、ヘッドホルダ500に対する取付位置がずれたヘッドブロック110aのヘッド列ではなく、その隣のヘッドブロック110aのヘッド列が、ヘッド間色差補正対象となる場合もある。
ここで、補正単位格子内の重心位置間距離が短い画素部分は、重心位置間距離が長い画素部分よりも、支配色のドットと被支配色のドットとが重なる面積が大きい。したがって、支配色のドットのドロップ数を増減したときの被支配色のドットの隠蔽率の変化が大きくなる。そのため、重心位置間距離が短い画素部分に対応するヘッド列のヘッドブロック110aをヘッド間色差補正対象とすることで、インク液滴の吐出ドロップ数の増減により色合いを効率的に補正することができる。
また、補正単位格子内の支配色のドット数が異なると、支配色の全ドットの重心位置が変わる。そして、図8(a)に示すように、補正単位格子内の支配色のドットが4つである場合は、支配色と被支配色との重心位置間距離が短い1列目(ヘッド列1)が、補正対象のヘッドブロック110aとなる。また、図8(b)に示すように、補正単位格子内の支配色のドットが3つである場合は、支配色と被支配色との重心位置間距離が短い2列目(ヘッド列2)が、補正対象のヘッドブロック110aとなる。よって、補正単位格子内の支配色のドット数が異なると、補正データで定義する補正対象のドットの位置が変わることがある。
そして、制御ユニット10は、カラー画像の本印刷を行う際に使用する、ヘッド間色差補正対象のヘッドブロック110aのヘッド列から吐出するインク液滴のドロップ数の補正データを生成し、RAM92のバッファエリア又は外部記憶装置93に記憶させる(ステップS114)。補正データの生成において、制御ユニット10は、図9に示すように、ヘッド間色差補正対象のヘッドブロック110a(のヘッド列)に対応する、つなぎ目の両側のうち補正単位格子内の重心位置間距離が短い方の画素部分を、複数の補正単位格子に分割し、補正単位格子が、色差補正対象領域とその外側との境界の画素を含むか否かを確認する(ステップS114a)。
色差補正対象領域とその外側との境界の画素を含む場合は(ステップS114aでYES)、制御ユニット10は、その補正単位格子の画素をヘッド間色差補正対象から除外する(ステップS114b)。これは、色差補正対象領域とその外側とで、ヘッド間色差補正を行う領域と行わない領域とが隣接し、その相互間で色差が新たに生じるのを防ぐためである。
境界の画素を含まない場合は(ステップS114aでNO)、制御ユニット10は、補正単位格子内の被支配色のドットに最も多く重なっている支配色のドット(画素)に吐出されるインク液滴のドロップ数を色差補正による増減対象とする補正データを生成し、RAM92のバッファエリア又は外部記憶装置93に記憶させる(ステップS114c)。
具体的には、ヘッド間色差補正対象のヘッドブロック110a(のヘッド列)に対応する画素部分の、図6のステップS109で求めた色合いを、つなぎ目の両側のうち補正単位格子内の重心位置間距離が長い方の画素部分の色合いに近づける場合は、増減対象である支配色のドット(画素)へのインク液滴の吐出ドロップ数を1つ減らす補正データを生成する。
反対に、ヘッド間色差補正対象のヘッドブロック110a(のヘッド列)に対応する画素部分の、図6のステップS109で算出した求めた色合いに、つなぎ目の両側のうち補正単位格子内の重心位置間距離が長い方の画素部分の色合いを近づける場合は、増減対象である支配色のドット(画素)へのインク液滴の吐出ドロップ数を1つ増やす補正データを生成する。
但し、色差補正対象領域の画像とその周辺の領域の画像との間の輝度差や色差を、補正によって大きく変化させないように、補正データによるインク液滴の吐出ドロップ数の補正は、増やすよりも減らす内容とすることが望ましい。
なお、印刷用紙Sの種類が変わるとドットゲインが変わってドット径が変わり、インク液滴の吐出ドロップ数を増減した際の色合い変化の度合いが変わる。また、印刷用紙Sが同じでも、重色の濃度やK(ブラック)の印刷分解能が異なると、支配色や被支配色のドットのドット径が変わるので、やはり、インク液滴の吐出ドロップ数を増減した際の色合い変化の度合いが変わる。このため、補正データで定義するインク液滴の吐出ドロップ数の増減内容は、ドットゲインに変化をもたらす要因となる、カラー画像の印刷に用いる印刷用紙Sの種類や重色の濃度(支配色と被支配色のドット径)、K(ブラック)の印刷分解能等を考慮して生成することが望ましい。
また、各色のラインヘッド110によって、ヘッドブロック110aのノズルの位置が主走査方向Xにおいて異なっている場合(例えば、本実施形態のように、K(ブラック)の一方のノズル列110bとR(レッド)のノズル列110bとでノズルの位置がノズル間隔の半ピッチ分ずれている場合等)は、ヘッドブロック110aの取付位置ずれが発生した場合のインク液滴の着弾位置ずれの内容や、それによる色合いの変化の内容が変わる。このため、補正データは、各色のラインヘッド110におけるヘッドブロック110aのノズルの位置関係を考慮して生成することが望ましい。
補正データを生成したならば、制御ユニット10は、そのカラー画像の画像データから変換した印刷用階調データに、テスト印刷結果から生成した補正データを適用して、K(ブラック)とR(レッド)のどちらかのインク液滴の吐出ドロップ数を、ヘッドブロック110a単位で補正する。そして、補正後の吐出ドロップ数で、K(ブラック)やR(レッド)の各ラインヘッド110の対応する列のヘッドブロック110aに設けられたノズルから、インク液滴をそれぞれ吐出させて、カラー画像の本印刷を行う(ステップS115)。
以上の説明からも明らかなように、本実施形態では、図6のフローチャートにおけるステップS109及びステップS110が、請求項中の色差データ算出手段に対応する処理となっている。また、本実施形態では、図6中のステップS114が、請求項中の生成手段に対応する処理となっている。さらに、本実施形態では、図6中のステップS115が、請求項中の補正手段に対応する処理となっている。
(作用・効果)
このように、各ヘッド列間の色合いに違いがあるときには、上述したテスト印刷結果から生成した補正データを用いて、K(ブラック)とR(レッド)のどちらかのインク液滴のドロップ数を各ノズル列単位で適宜補正し、カラー画像の本印刷を行う。これにより、各色のラインヘッド110における同じ列のヘッドブロック110aの中に、ヘッドホルダ500に対して主走査方向に位置ずれして取り付けられたものが存在しても、各ヘッド列に対応する画素部分間の色差を抑制することができる。
なお、上述した実施形態では、補正データを生成する元となる、テスト印刷した印刷用紙Sのカラー画像から、ヘッド列のつなぎ目を挟んだ両側のベタ画像の色合いに一定以上の色差がある色差補正対象候補領域を決定し、その中で最も色差が大きい色差補正対象候補領域を色差補正対象領域とするものとした。しかし、つなぎ目を挟んだ両側のベタ画像の色合いに一定以上の色差がある色差補正対象候補領域のうちいずれかを、色差が最も大きいか否かに拘わらず色差補正対象領域とするようにしてもよい。
また、色差補正対象領域のつなぎ目の両側のヘッド列に対応する画素部分の色差を求める際に、各画素部分からそれぞれ抽出した補正単位格子の色情報により色差を求める構成を省略し、つなぎ目の両側のヘッド列に対応する画素部分の色情報により色差を求める構成としてもよい。
さらに、テスト印刷したカラー画像から、つなぎ目の両側のヘッド列に対応する画素部分の色合いのデータを、インクジェットプリンタ1以外の装置で取得するようにしてもよい。
また、上述した実施形態では、K(ブラック)とR(レッド)を用いてカラー印刷を行う場合を例に取って説明した。しかし、本発明は、2色のインクを重ねてインクジェット方式でカラー印刷を行うライン型インクジェット記録装置に広く適用可能である。
1 ライン型インクジェットプリンタ
10 制御ユニット
11 外部インタフェース部
14 クライアント端末
15 外部インタフェース部
16 CPU
17 ROM
18 RAM
19 入力部
20 出力部
21 外部記憶装置
22 ディスクドライブ
50 ディスク状記録媒体
90 CPU
91 ROM
92 RAM
93 外部記憶装置
101 スキャナ部
102 プリンタ部
103 ディスプレイ
110 ラインヘッド
110a ヘッドブロック
110b ノズル列
110c ノズル
160 搬送ベルト
500 ヘッドホルダ
CR1 画像形成経路
S 印刷用紙
X 主走査方向
Y 副走査方向

Claims (1)

  1. ノズルを複数設けたヘッドブロックを主走査方向に沿って複数配置したラインヘッドを、前記主走査方向と直交する副走査方向に間隔をおいて色別に配置し、前記副走査方向に搬送した印刷用紙の同一画素上に各色のラインヘッドの対応するノズルからのインク液滴を着弾させて、2色のカラー画像を前記印刷用紙上に形成するライン型のインクジェット記録装置において、
    前記ラインヘッドからのインク液滴により前記印刷用紙にテスト印刷した前記カラー画像から取得された、前記主走査方向において隣り合う2つのヘッドブロックに対応する各画素部分の色合いに関するデータから、両画素部分間の色差に関するデータを算出する色差データ算出手段と、
    前記色差データ算出手段にて算出された前記色差に関するデータに基づき、前記2つのヘッドブロックに対応する画素部分間の色差を縮小するように、前記2つのヘッドブロックのうち一方のヘッドブロックに対して、少なくとも1色のインク液滴の吐出量を補正する補正データを生成する生成手段と、
    前記補正データ生成手段で生成された前記補正データに基づき、前記色差を有する画素部分に対応する前記2つのヘッドブロックのうち一方のヘッドブロックから吐出されるインク液滴の吐出量を補正する補正手段とを備え、
    前記補正データは、前記2つのヘッドブロックのノズルから吐出されたインク液滴の配置パターンが互いに同じである複数の補正単位格子を対象とし、前記2つのヘッドブロックにそれぞれ対応する画素部分の前記補正単位格子における前記2色のドットの重なり度合いに基づいて、前記補正単位格子の色差を縮小させるように生成され、
    前記2色のうち前記補正単位格子内に存在するドット数が多い色を支配色、ドット数が少ない色を被支配色とした場合、前記補正データは、前記補正単位格子内における前記支配色のインク液滴の吐出量を増減させるように生成される、
    とを特徴とするライン型インクジェット記録装置。
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