JP6211761B2 - 炭素繊維束の製造方法およびその製造方法により得られる炭素繊維束 - Google Patents
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Description
炭素繊維複合材料、特に繊維束が拡幅、開繊して用いられるランダムマットに適した炭素繊維束に関し、その表面処理方法の開発が待たれていたのである。
また、加熱乾燥工程における炭素繊維束の幅が6〜30mmであることが好ましい。
また、炭素繊維束とサイズ剤との親和性を高める目的で、サイジング処理前の炭素繊維束の炭素繊維表面に含酸素官能基を導入した炭素繊維であることも好ましい。
もちろんこれらに示したものの共重合体や変性体、それらを含むものを2つ以上混合して使用してもよい。特にこれらに示したものが、一般的な水中の分散体として得ることができる場合、本発明に好ましく適用することができる。
ここで本発明の製造方法においては、小粒子成分は微小粒子成分よりも大きいのであるが、このサイズ剤に用いる小粒子成分が小さすぎる場合、大きな径の粒子が不足し、すなわち繊維束の収束性を担う部分が欠落し、求められる繊維束の風合いを確保することが困難となる。つまり、本発明で用いられるサイズ剤においては、微小粒子成分と小粒子成分の粒子径に差があることが重要であり、同じ径とした場合には、本発明の効果を得ることができないのである。
さらにはサイズ剤樹脂としては、後に複合体に用いるマトリックス樹脂と同じ物質を用いることが好ましい。これは、相溶性が高いことにより含浸性が向上し、高い物性の複合体を形成することが可能となる。
本発明においては、このようなサイズ剤樹脂を採用することにより、繊維束の収束性をコントロールし、かつ繊維と樹脂の接着性が高くなる効果をより発揮することが可能となった。
H2m+1Cm−O−(X−O)n−H (1)
(m;8〜22の整数、n;2〜20の整数、X;炭素数1〜5のアルキレン基)
本発明においては、このようなサイジング液が付着した炭素繊維束を乾燥することにより、サイジング液中のサイズ剤により繊維束が収束し、ストランドの丸まりを抑制し、風合いを制御でき、かつ含浸性のよい優れた炭素繊維束を得ることができたのである。
また、複合材料には、本発明の目的を損なわない範囲で各種の添加剤を含んでも良い。添加剤として例えば、界面活性剤が挙げられる。また、開繊されたまたは開繊されない炭素繊維束以外に含まれている物として、炭素繊維単糸、1種類以上の熱可塑性樹脂を併用しても良い。
ランダムマットを構成する強化繊維は不連続であり、平均繊維長2〜100mm以下である。ランダムマットはある程度長い強化繊維を含んで強化機能が発現できる事を特長とし、好ましくは強化繊維の繊維長が3mm以上60mm以下である。また後述する好ましい強化繊維のカット方法を採用することで、ランダムマットを構成する強化繊維の長さは固定長とすることができる。また本発明の炭素繊維束は取扱性に優れるため、後に述べる等方性材料を製造する際の繊維束の拡幅工程や小幅繊維束に分ける分繊工程等を採用することにより、炭素繊維束を以下で述べる好ましい範囲とすることが容易となる。そして以下の式(1)で定義する臨界単糸数以上で構成される炭素繊維束(A)が存在し、等方性材料(マット)中の繊維全量に対するこの炭素繊維束(A)の割合が30Vol%以上90Vol%未満である等方性材料であることが好ましい。
臨界単糸数=600/D (1)
(ここでDは強化繊維の平均繊維径(μm)である)
ランダムマットとしては、上記(1)式の平均繊維径に依存して定義される臨界単糸数以上で構成される強化繊維束の存在量を、30Vol%以上90Vol%未満に調整することが好ましい。強化のために含有される繊維の開繊程度を、このようにコントロールすることにより、特定本数以上の強化用の繊維からなる炭素繊維束と、それ以外の開繊された繊維を、特定の比率で含むようにコントロールすることが好ましい。
ランダムマットにおいて、熱可塑性樹脂が、粒状物、フィルム状物、又は溶融樹脂であることが好ましい。ここで樹脂が粒状物であった場合としては、繊維状、粉末状、針状物のような様々な形態をとっても良い。また、ランダムマットの目付け(g/m2)は、25〜10000が好ましく、より好ましくは30〜5000である。
1.上記の炭素繊維束をカットする工程(カット工程)、
2.カットされた炭素繊維を管内に導入し、空気により搬送し散布する工程(散布工程)、
3.炭素繊維を定着させ、強化繊維マットを得る工程(定着工程)、
4.強化繊維マットに熱可塑性樹脂を添加してランダムマットを得る工程(熱可塑性樹脂添加工程)
適切なランダムマットを作製することにより、より緻密に炭素繊維と熱可塑性樹脂を密着させ、高い物性を達成することが可能となる。特に一旦ランダムマットをマトリックス樹脂の融点以上の温度に加熱し、融点以下の金型にてプレス成形(コールドプレス)する工程に特に効果的である。
例えば本発明で得られた炭素繊維束を引き揃え、溶融した熱可塑性樹脂と接触させることにより炭素繊維束と熱可塑性樹脂とが複合されてなる一軸配向炭素繊維複合材料を得ることができる。この際に用いられる熱可塑性樹脂は特に限定されないが、ポリアミド樹脂が好ましい。一軸配向炭素繊維複合材料は、複数の一軸配向炭素繊維複合材料を積層してなるものとしてもよい。ポリアミド樹脂は上記のものが同様に好ましく挙げられる。
サイズ剤の付着量は、サイジング処理を行った5.0mの炭素繊維束を2本採取し、これらをアルミナ坩堝に入れ、窒素雰囲気に置換可能な炉で、常温から450℃に昇温した炉で温度が450℃に達してから60分間焼成し、重量減少した分をサイズ剤の付着分として以下の式(2)によって計算されたものの平均である。
サイズ剤の付着量=(a−b)/b×100 [%] (2)
a:焼成処理前の炭素繊維束重量[g]
b:焼成処理後の炭素繊維束重量[g]
成形した複合体の板の厚みをマイクロメーターを用いて、8点測定したときの平均値を計算し、成形板の厚みとした。
示差走査熱量計(セイコー電子工業株式会社製、DSC220)(温度範囲−150〜725℃)を用いて、昇温速度10℃/分で30℃から測定したときの、結晶融解吸熱ピークの検出値を融点とした。
レーザー回折型粒度分布測定装置(株式会社堀場製作所製、レーザー回折/散乱式粒度分布測定装置、「LA−950」)による粒子径測定でのD10(累積10%粒子径)、D50(累積50%粒子径)およびD90(累積90%粒子径)の値を粒径とした。なお、平均粒子径としてはD50の値を採用した。
空気中において、示差熱熱重量同時測定装置(セイコー電子工業株式会社製:TG/DTA320(温度範囲;室温〜1500℃)を用いて、昇温速度10℃/分で30℃から400℃まで測定したときの、重量減少が5%のときの温度を分解温度とした。
15mm角にカットした炭素繊維複合材料成形板の水中での密度を測定し、次にアルミナ製るつぼに入れて550℃に加熱したマッフル炉に30分入れ、マトリックス樹脂を分解させ、分解前後の重量を測定することで、繊維体積含有率を測定した。
炭素繊維束の風合い値(硬度)は、JIS L−1096 E法(ハンドルオメータ法)に準じ、HANDLE−O−Meter(大栄科学精機製作所製「HOM−200」)を使用して、試験片幅1.5cm×10cm(L)の炭素繊維束を3本採取し、スリット幅を15mmとして試験台に炭素繊維束をのせ、ブレードにて溝の一定深さ(8mm)まで試験片を押し込むときに発生する抵抗力(g)を測定することで、硬度を測定した。この値を、炭素繊維束の風合い値とした。
超音波探傷法による測定装置(日本クラウトクレーマー株式会社製、SDS−WIN)を用いて、本発明中の成形板に対して、一軸配向炭素繊維複合体には34dB、ランダムマットには35.5dBの超音波を用いて得られる2次元マッピング像から、含浸度合が前表面積中の70%以上である割合を、含浸率とした。
ストランドの丸まりについて、サイズ剤乾燥後から巻き取り工程(ワインダー手前)までの間で、以下の指標に基づいて4段階の評価を行った。
◎:全く丸まりが確認されないレベル
○:端のみに丸まりが見られるが、問題なく巻き取りできるレベル
△:丸まりによって巻き取り時に端部が折れてしまうレベル
×:完全な棒状に丸まってしまい、扁平形状を保っていないレベル
(小粒子成分を含むエマルジョン溶液(a1)の調整)
サイズ剤の小粒子成分として、粒径D50が0.3μm(各D10/D50/D90=0.12μm/0.3μm/0.45μm)、融点(結晶融解吸熱ピーク)130℃のナイロン6/ナイロン66/ナイロン12(重量比;45/15/40wt%)三元共重合体ポリアミド樹脂を準備した。
この三元共重合ポリアミド樹脂120g、水179.6gおよび水酸化ナトリウム0.4gを、撹拌機を取り付けたオートクレーブ中に加え、回転数500rpmの状態を保持して150℃まで昇温させ、150℃になった状態で30分間反応を行った。反応終了後、そのまま50℃まで冷却して、ポリアミド樹脂水性分散液を取り出した。得られたポリアミド樹脂水性分散液の樹脂濃度は、水性分散液100重量部に対して40重量部であった。
この得られたポリアミド樹脂水性分散液75gと、別途、25重量%に調整したエチレン−アクリル酸共重合体(アクリル酸変性量 20重量%)のアンモニウム塩水溶液(アンモニアによる中和度0.75)12.0gとを混合し、ポリアミド樹脂組成物を含有するサイズ剤用のエマルジョン溶液(a1)を調製した。
サイズ剤の微小粒子成分として、粒径D50が0.1μm(各D10/D50/D90=0.07μm/0.1μm/0.2μm)のポリアミド樹脂を含有するナイロン系水性エマルジョン溶液(b1)(樹脂濃度25wt%)を準備した。
ここで微粒子となる熱可塑性樹脂粒子は、ダイマー酸(重合脂肪酸、ツノダイム395、築野食品工業社製、ダイマー酸含有率94%)とエチレンジアミン、アゼライン酸、ピペラジンを原料としたポリアミド樹脂(ダイマー酸がジカルボン酸成分全体の90モル%)を、イソプロピルアルコール、テトラヒドロフラン、トリエチルアミン、トルエンおよび蒸留水と共に乳化装置に仕込み、130℃で60分、400rpmで撹拌し、更に170重量部の蒸留水を加えた後、80℃に加熱した湯浴につけながら減圧し、イソプロピルアルコール、テトラヒドロフラン、トルエン、水の混合媒体を留去したものであり、最終的にはナイロン系水性エマルジョン溶液(b1)(樹脂濃度25wt%)として用いた。
得られた小粒子成分を含有するエマルジョン溶液(a1)と、微小粒子成分を含有するエマルジョン溶液(b1)とを混合しサイジング液とした。
すなわち、微小粒子成分、小粒子成分がそれぞれ、エマルジョン1000重量部に対してそれぞれ15重量部、12重量部となるように添加し、分散するまで攪拌し、その他の成分を含め全固形分量としては28重量部(その他の成分、1重量部)となるサイジング液(サイズ剤用のエマルジョン溶液)を調製した。
得られたサイズ剤用のエマルジョン溶液を、サイジング浴内で攪拌しながら、未サイジングの炭素繊維ストランド(東邦テナックス株式会社製、「テナックスSTS−24K N00」、直径7μm×24000フィラメント、繊度1.6g/m、引張強度4000MPa(408kgf/mm2)、引張弾性率238GPa(24.3ton/mm2))を連続的に浸漬させ、フィラメント間に炭素繊維用サイズ剤用のエマルジョン溶液を含浸させた。
これを170℃の乾燥炉に約120秒間通したあと、150℃の乾燥炉に約120秒間通し、乾燥・熱処理し、幅約10mmの炭素繊維束を得た。
得られた炭素繊維束中の全サイズ剤の付着量は、炭素繊維100重量部に対して、0.95重量部であった。微小粒子成分は0.50重量部、小粒子成分は0.40重量部(その他固形分、0.5重量部)となる。また、この炭素繊維束の風合い値を測定したところ、176であった。また、ストランドの丸まり程度を評価すると、「○:端のみに丸まりが見られるが、問題なくワインドできるレベル」であった。
続いて、実施例1で得られた炭素繊維束を丸棒でしごきながら、一方向に引き揃えて、シート状として、シートの上下に、炭素繊維100体積部に対してポリアミド6樹脂100体積部となる様にポリアミド6フィルム(ユニチカ株式会社製「エンブレム」25μm厚みのフィルム、融点230℃)を乗せ、260℃のホットプレスにて2.5MPaの圧力をかけて一軸配向炭素繊維複合材料シートを得た。一軸配向炭素繊維複合材料シートの炭素繊維目付は、100g/m2で、これを一方向に18枚重ね、260℃に加熱したプレス装置にて、3.0MPaの圧力下にて15分間加熱し、徐冷することで成形板(炭素繊維複合体)を得た。
実施例1で得られた炭素繊維束を用いた成形板の厚みは1.73mmであり、繊維体積含有率(Vf)は49%であった。また、超音波探傷法の2次元マッピング(C−scan)による測定から得られた含浸率は92であった。
結果は表1に記した。
実施例1で得られた炭素繊維束を用いて、等方性炭素繊維複合材料(ランダムマット)を作製した。すなわち、該炭素繊維束を16mmにカットしたもの、およびPA6樹脂パウダー(ナイロン6樹脂パウダー、ユニチカ株式会社製「A1030FP」、融点230℃)を、炭素繊維の供給量を450g/min、PA6樹脂パウダーの供給量を480g/minにセットしてテーパー管内に導入し、PA6樹脂パウダーとともにテーパー管出口の下部に設置したテーブル上に散布した。散布された炭素繊維およびPA6樹脂パウダーを、テーブル下部よりブロワにて吸引し、定着させて、厚み5mm程度の未成形段階の良好な炭素繊維ランダムマットを得た。
得られた炭素繊維ランダムマットを、予備プレス工程として260℃に加熱したプレス装置にて、3MPaにて5分間加熱し、目付け2800g/m2、厚み1.98mmの複合材とした。
この実施例1で得られた炭素繊維束を用いた中間基材(ランダムマット炭素繊維複合体)の繊維体積含有率(Vf)は42Vol%であった。また、超音波探傷法の2次元マッピング(C−scan)による測定から得られた含浸率は89であり、良好なランダムマット炭素繊維複合体を得た。結果は表1に併せて記した。
さらにここで得られた中間基材1枚を300℃となるまで昇温し、厚さ1.6mmである金型にて、金型温度130℃のコールドプレスを行い、成形品(複合材料)を得た。金型の隅の部分までマトリックス樹脂と補強用繊維がランダムに配置され、均一性の高い成形品(複合材料)を得ることができた。またコールドプレスによる物性の低下も見られず、耐久性も高い複合体であった。
(小粒子成分を含むエマルジョン溶液(a2)の調整)
サイズ剤の小粒子成分として、粒径D50が0.35μm(各D10/D50/D90=0.12μm/0.35μm/0.5μm)、融点(結晶融解吸熱ピーク)115℃のナイロン6/ナイロン66/ナイロン12(重量比;25/20/55wt%)三元共重合体ポリアミド樹脂を準備した。
このポリアミド樹脂を、実施例1と同様にして、水性分散液100重量部に対して40重量部であるポリアミド樹脂組成物を含有するサイズ剤用のエマルジョン溶液(a2)を調製した。
上記にて得られた小粒子成分を含有するエマルジョン溶液(a2)と、実施例1にて用いた微小粒子成分を含有するエマルジョン溶液(b1)とを混合しサイジング液とした。
なお、実施例1とは比率を変更し、微小粒子成分、小粒子成分がそれぞれ、エマルジョン1000重量部に対してそれぞれ30重量部、7重量部となるように添加し、分散するまで攪拌し、全固形分量としてはその他の成分も併せて37.5重量部となるサイジング液(サイズ剤用のエマルジョン溶液)を調製した。
得られたサイズ剤用のエマルジョン溶液を、実施例1と同様にして炭素繊維ストランドに浸漬させ、170℃の乾燥炉に約120秒間通したあと、150℃の乾燥炉に約120秒間通し、乾燥・熱処理し、幅約10mmの炭素繊維束を得た。
得られた炭素繊維束中の全サイズ剤の付着量は、炭素繊維100重量部に対して、1.25重量部であった。微小粒子成分微小粒子成分は1.0重量部、小粒子成分は0.22重量部(その他固形分、0.03重量部)となった。また、この炭素繊維束の風合い値を測定したところ、141であった。また、ストランドの丸まり程度を評価すると、「◎:全く丸まりが確認されないレベル」であった。
得られた炭素繊維束を用いて、実施例1と同様に2種の複合体(一軸配向炭素繊維複合体及びランダムマット)を作製した。さらにここで得られたランダムマットを用いて実施例1と同様にコールドプレスを行い、成形品(複合材料)を得た。金型の隅の部分までマトリックス樹脂と補強用繊維がランダムに配置され、均一性の高い成形品(複合材料)を得ることができた。またコールドプレスによる物性の低下も見られず、耐久性も高い複合体であった。
得られた炭素繊維束を用いた一軸配向炭素繊維複合体及びランダムマットの結果は表1に併せて記した。
(微小粒子成分を含むエマルジョン溶液(b2)の調整)
サイズ剤の微小粒子成分として、粒径D50が0.07μm(各D10/D50/D90=0.05μm/0.07μm/0.09μm)のポリアミド樹脂を含有するナイロン系水性エマルジョン溶液(b2)(樹脂濃度20wt%)を準備した。
ここで微粒子となる熱可塑性樹脂粒子は、ダイマー酸(重合脂肪酸、ツノダイム395、築野食品工業社製、ダイマー酸含有率94%)とエチレンジアミンを原料としたポリアミド樹脂(ダイマー酸がジカルボン酸成分全体の100モル%)を、イソプロピルアルコール、テトラヒドロフラン、N,N−ジメチルエタノールアミンおよび蒸留水と共に乳化装置に仕込み、120℃で60分、300rpmで撹拌し、更に120重量部の蒸留水を加えた後、80℃に加熱した湯浴につけながら減圧し、イソプロピルアルコール、テトラヒドロフラン、水の混合媒体を留去したものであり、最終的にはナイロン系水性エマルジョン溶液(b2)(樹脂濃度20wt%)として用いた。
実施例1にて用いた、小粒子成分を含有するエマルジョン溶液(a1)と、上記にて得られた、微小粒子成分を含有するエマルジョン溶液(b2)とを混合しサイジング液とした。
ただし、実施例1とは比率を変更し、微小粒子成分、小粒子成分がそれぞれ、エマルジョン1000重量部に対してそれぞれ30重量部、12重量部となるように添加し、分散するまで攪拌し、全固形分量としては43重量部(その他の成分、1重量部)となるサイジング液(サイズ剤用のエマルジョン溶液)を調製した。
得られたサイズ剤用のエマルジョン溶液を、実施例1と同様にして炭素繊維ストランドに浸漬させ、170℃の乾燥炉に約120秒間通したあと、150℃の乾燥炉に約120秒間通し、乾燥・熱処理し、幅約10mmの炭素繊維束を得た。
得られた炭素繊維束中の全サイズ剤の付着量は、炭素繊維100重量部に対して、1.45重量部であった。微小粒子成分は1.0重量部、小粒子成分小粒子成分は0.41重量部(その他固形分、0.04重量部)となった。また、この炭素繊維束の風合い値を測定したところ、170であった。また、ストランドの丸まり程度を評価すると、「○:端のみに丸まりが見られるが、問題なく巻き取りできるレベル」であった。
得られた炭素繊維束を用いて、実施例1と同様に2種の複合体(一軸配向炭素繊維複合体及びランダムマット)を作製した。さらにここで得られたランダムマットを用いて実施例1と同様にコールドプレスを行い、成形品(複合材料)を得た。金型の隅の部分までマトリックス樹脂と補強用繊維がランダムに配置され、均一性の高い成形品(複合材料)を得ることができた。またコールドプレスによる物性の低下も見られず、耐久性も高い複合体であった。
得られた炭素繊維束を用いた一軸配向炭素繊維複合体及びランダムマットの結果は表1に併せて記した。
(サイジング液の調整)
実施例2にて用いた小粒子成分を含有するエマルジョン溶液(a2)と、実施例3で用いた微小粒子成分を含有するエマルジョン溶液(b2)とを混合しサイジング液とした。
ただし、上記実施例とは比率を変更し、微小粒子成分、小粒子成分が、エマルジョン1000重量部に対してそれぞれ15重量部、7重量部となるように添加し、分散するまで攪拌し、全固形分量としてはその他の成分も併せて22.5重量部となるサイジング液(サイズ剤用のエマルジョン溶液)を調製した。
得られたサイズ剤用のエマルジョン溶液を、実施例1と同様にして炭素繊維ストランドに浸漬させ、170℃の乾燥炉に約120秒間通したあと、150℃の乾燥炉に約120秒間通し、乾燥・熱処理し、幅約9mmの炭素繊維束を得た。
得られた炭素繊維束中の全サイズ剤の付着量は、炭素繊維100重量部に対して、0.75重量部であった。微小粒子成分は0.5重量部、小粒子成分は0.22重量部(その他固形分、0.03重量部)であった。また、この炭素繊維束の風合い値を測定したところ、111であった。また、ストランドの丸まり程度を評価すると、「◎:全く丸まりが確認されないレベル」であった。
得られた炭素繊維束を用いて、実施例1と同様に2種の複合体(一軸配向炭素繊維複合体及びランダムマット)を作製した。さらにここで得られたランダムマットを用いて実施例1と同様にコールドプレスを行い、成形品(複合材料)を得た。金型の隅の部分までマトリックス樹脂と補強用繊維がランダムに配置され、均一性の高い成形品(複合材料)を得ることができた。またコールドプレスによる物性の低下も見られず、耐久性も高い複合体であった。
得られた炭素繊維束を用いた一軸配向炭素繊維複合体及びランダムマットの結果は表1に併せて記した。
(微小粒子成分を含むエマルジョン溶液(b3)の調整)
サイズ剤の微小粒子成分として、粒径D50が0.15μm(各D10/D50/D90=0.08μm/0.15μm/0.2μm)のビニルエステル樹脂水性分散体(b3)を準備した。
実施例1にて用いた小粒子成分を含有するエマルジョン溶液(a1)と、上記の微小粒子成分を含有するエマルジョン溶液(b3)とを混合しサイジング液とした。
ただし、上記実施例とは比率を変更し、微小粒子成分、小粒子成分がそれぞれ、エマルジョン1000重量部に対してそれぞれ8重量部、12重量部となるように添加し、分散するまで攪拌し、全固形分量としてはその他の成分も併せて21重量部となるサイジング液(サイズ剤用のエマルジョン溶液)を調製した。
得られたサイズ剤用のエマルジョン溶液を、実施例1と同様にして炭素繊維ストランドに浸漬させ、170℃の乾燥炉に約120秒間通したあと、150℃の乾燥炉に約120秒間通し、乾燥・熱処理し、幅約8mmの炭素繊維束を得た。
得られた炭素繊維束中の全サイズ剤の付着量は、炭素繊維100重量部に対して、0.70重量部であった。微小粒子成分は0.25重量部、小粒子成分は0.41重量部(その他固形分、0.04重量部)であった。また、この炭素繊維束の風合い値を測定したところ、152であった。また、ストランドの丸まり程度を評価すると、「△:丸まりによって巻き取り時に端部が折れてしまうレベル」であった。
得られた炭素繊維束を用いて、実施例1と同様に2種の複合体(一軸配向炭素繊維複合体及びランダムマット)を作製した。さらにここで得られたランダムマットを用いて実施例1と同様にコールドプレスを行い、成形品(複合材料)を得た。金型の隅の部分までマトリックス樹脂と補強用繊維がランダムに配置され、均一性の高い成形品(複合材料)を得ることができた。またコールドプレスによる物性の低下も見られず、耐久性も高い複合体であった。
得られた炭素繊維束を用いた一軸配向炭素繊維複合体及びランダムマットの結果は表1に併せて記した。
(サイジング液の調整)
実施例2にて用いた微小粒子成分を含有するエマルジョン溶液(b2)のみを用い、小粒子成分を含有するエマルジョン溶液は用いずにサイジング液とした。微小粒子成分は、エマルジョン1000重量部に対して13重量部であった。
得られたサイズ剤用のエマルジョン溶液を、実施例1と同様にして炭素繊維ストランドに浸漬させ、170℃の乾燥炉に約120秒間通したあと、150℃の乾燥炉に約120秒間通し、乾燥・熱処理し、幅約9mmの炭素繊維束を得た。
得られた炭素繊維束中の全サイズ剤の付着量は、炭素繊維100重量部に対して、0.5重量部であった。また、この炭素繊維束の風合い値を測定したところ、42との低いものであった。しかしストランドの丸まり程度を評価すると、「◎:全く丸まりが確認されないレベル」であった。
得られた炭素繊維束を用いて、実施例1と同様に2種の複合体(一軸配向炭素繊維複合体及びランダムマット)を作製した。
得られた一方向性成形板(一軸配向炭素繊維複合体)の厚みは1.72mmであり、繊維体積含有率(Vf)は48%であった。また、超音波探傷法の2次元マッピング(C−scan)による測定から得られた含浸率は80であり、含浸性のよい一方向性成形板(一軸配向炭素繊維複合体)を得た。
一方、実施例1と同様の条件で得られた等方性炭素繊維複合材料(ランダムマット)の厚みは2.05mm、繊維体積含有率(Vf)41Vol%であり、複合材料中の炭素繊維はよく開繊されており、最終的な塗布状態は束状になっていなかった。超音波探傷法の2次元マッピング(C−scan)による測定から得られた含浸率は67であった。しかし炭素繊維束の風合いが低いために、マットの繊維形態が変化して体積が大きくなり、成形性の悪いランダムマット(複合材料成形板)であった。
(サイジング液の調整)
実施例1にて用いた小粒子成分を含有するエマルジョン溶液(a1)のみを用い、微小粒子成分を含有するエマルジョン溶液は用いずにサイジング液とした。微小粒子成分は、エマルジョン1000重量部に対して12重量部であった。
得られたサイズ剤用のエマルジョン溶液を、実施例1と同様にして炭素繊維ストランドに浸漬させ、170℃の乾燥炉に約120秒間通したあと、150℃の乾燥炉に約120秒間通し、乾燥・熱処理し、幅約6mmの炭素繊維束を得た。
得られた炭素繊維束中の全サイズ剤の付着量は、炭素繊維100重量部に対して、0.45重量部であった。また、この炭素繊維束の風合い値を測定したところ、134であった。しかしストランドの丸まり程度を評価すると、「×:完全な棒状に丸まってしまい、扁平形状を保っていないレベル」であった。
得られた炭素繊維束を用いて、実施例1と同様に2種の複合体(一軸配向炭素繊維複合体及びランダムマット)を作製した。
得られた一方向性成形板(一軸配向炭素繊維複合体)の厚みは1.76mmであり、繊維体積含有率(Vf)は48%であった。また、超音波探傷法の2次元マッピング(C−scan)による測定から得られた含浸率は68であり、得られた一方向性成形板(一軸配向炭素繊維複合体)の含浸性は劣るものだった。
一方、実施例1と同様の条件で得られた等方性炭素繊維複合材料(ランダムマット)の厚みは1.94mm、繊維体積含有率(Vf)40Vol%であり、複合材料中の炭素繊維は束状になっていた。
また、超音波探傷法の2次元マッピング(C−scan)による測定から得られた含浸率は65であった。この低い含浸率は、炭素繊維束ストランド内部の各フィラメントへのサイズ剤の付着が良好でないために、繊維束内部のフィラメント間への含浸性が困難となったのであると考えられる。
続いて、得られた炭素繊維束を用いて、実施例1と同様にして一方向性成形板を得た。成形板の厚みは1.76mmであり、繊維体積含有率(Vf)は48%であった。また、超音波探傷法の2次元マッピング(C−scan)による測定から得られた含浸率は68であり、比較的含浸性のよい一方向性複合材料成形板を得た。
次に、得られた炭素繊維束を用いて、実施例1と同様の条件で、等方性炭素繊維複合材料(ランダムマット)を作製した。成形板の厚みは1.94mm、繊維体積含有率(Vf)40Vol%の、塗布状態が束状になっている炭素繊維ランダムマット複合材料成型板(ランダムマット炭素繊維複合体)を得た。また、超音波探傷法の2次元マッピング(C−scan)による測定から得られた含浸率は65であった。ストランド内部のフィラメントへのサイズ剤の付着が良好でないために、内部のフィラメントへの含浸性が困難なランダムマット複合材料成形板となった。
Claims (11)
- 繊維表面にサイズ剤を付与し加熱乾燥する炭素繊維束の製造方法であって、繊維表面に付与されたサイズ剤が積算50%粒子径D50が0.25μm未満の微小粒子と、0.3μm以上の小粒子が併存する2種類の樹脂成分のサイズ剤であり、小粒子の積算10%粒子径D10が0.05μm以上であり、加熱乾燥温度が小粒子の融点以上であることを特徴とする炭素繊維束の製造方法。
- サイズ剤の付与方法が2段階以上である請求項1記載の炭素繊維束の製造方法。
- 微小粒子の積算90%粒子径D90が0.35μm未満である請求項1または2記載の炭素繊維束の製造方法。
- 小粒子が熱可塑性樹脂である請求項1〜3のいずれか1項記載の炭素繊維束の製造方法。
- 微小粒子が熱可塑性樹脂である請求項1〜4のいずれか1項記載の炭素繊維束の製造方法。
- 熱可塑性樹脂がポリアミド系樹脂である請求項4または5記載の炭素繊維束の製造方法。
- 加熱乾燥工程における炭素繊維束の幅が6〜30mmである請求項1〜6のいずれか1項記載の炭素繊維束の製造方法。
- 請求項1〜7のいずれか1項記載の炭素繊維束の製造方法により得られる炭素繊維束。
- 請求項8記載の炭素繊維束と熱可塑性樹脂からなる複合材料。
- 炭素繊維束が長繊維である請求項9記載の複合材料。
- 炭素繊維束が不連続繊維である請求項9記載の複合材料。
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