JP2018058938A - 複合材料および複合材料の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】繊維束への樹脂の含浸性を向上する新たな技術を提供する。【解決手段】複合材料100は、複数の強化繊維12を束ねた繊維束16と、強化繊維12の表面に付着した、成形温度で溶融しない粒子と、繊維束16の隙間に充填されたマトリックス樹脂10と、を有する。粒子は、粒径が100nm以上で強化繊維の直径よりも小さい。マトリックス樹脂は、熱可塑性樹脂である。【選択図】図1
Description
本発明は、炭素繊維等の繊維束に樹脂を含浸させた複合材料に関する。
従来、炭素繊維を用いた複合材料が開発されている。炭素繊維は、構造材料として一般的な鉄やアルミニウム等の金属材料と比較して軽く、比強度が大きいといった特性があり、様々な用途で使用されている。一方で、炭素繊維単体では所望の特性を実現できないため、炭素繊維を束ねた炭素繊維束を織ったものに樹脂を含浸させた炭素繊維基材も広く使用されている。
このような炭素繊維基材において、炭素繊維に樹脂を含浸させる際に樹脂が充填されずに空隙が残ると、複合材料としての特性が低下する。一方、空隙を減らすには、時間をかけて樹脂を含浸させることが有効であるが、生産性が低下しコストの上昇を招くことになる。そこで、樹脂の含浸性を高める技術が考案されている(特許文献1、特許文献2参照)。
本発明はこうした状況に鑑みてなされており、その目的とするところの一つは、繊維束への樹脂の含浸性を向上する新たな技術を提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明のある態様の複合材料は、複数の強化繊維を束ねた繊維束と、強化繊維の表面に付着した、成形温度で溶融しない無機粒子または炭化粒子と、繊維束の隙間に充填されたマトリックス樹脂と、を有する。
この態様によると、加圧成形により強化繊維を束ねた繊維束にマトリックス樹脂を含浸させて複合材を成形する時に、強化繊維の表面に付着した無機粒子または炭化粒子により、強化繊維同士が密着しにくくなり、強化繊維間の隙間に樹脂が含浸されやすくなる。強化繊維とは、例えば、炭素繊維、ガラス繊維、ケブラー繊維等が挙げられる。
無機粒子または炭化粒子は、粒径が強化繊維の直径よりも小さい。これにより、強化繊維同士が離れすぎることが抑制され、また、複合材料の物性への影響を抑制することができる。
無機粒子は、100nm以上5μm未満であってもよい。これにより、強化繊維同士が密着しにくくなる。
マトリックス樹脂は、熱可塑性樹脂であってもよい。熱可塑性樹脂は溶融時の粘度が高いが、強化繊維の表面に付着した無機粒子または炭化粒子により、強化繊維同士の間の隙間が確保されて熱可塑性樹脂が含浸されやすくなる。
本発明の別の態様は、複合材料の製造方法である。この製造方法は、複数の強化繊維を束ねた繊維束を準備する工程と、強化繊維の表面に、成形温度で溶融しない無機粒子を付着させる工程と、圧力0.1MPa以上の雰囲気で無機粒子が付着した繊維束にマトリックス樹脂を含浸させる工程と、を含む。
成形圧力が高い程、品質の良い複合材料を成形できるが、この態様によると、剛性が高い無機粒子が強化繊維の表面に付着しているため、成形圧力が高くても無機粒子はあまり変形しない。そのため、マトリックス樹脂の含浸性向上の効果が低下せずにすむ。
付着させる工程は、溶媒に無機粒子を分散させた分散液に繊維束を浸漬する工程と、浸漬された繊維束から溶媒を除去することで無機粒子を強化繊維の表面に付着させる工程と、を有してもよい。これにより、無機粒子を簡便に強化繊維の表面に付着させることができる。
含浸させる工程は、マトリックス樹脂として熱可塑性樹脂を用い、該熱可塑性樹脂の融点以上で熱分解点以下の範囲で行われてもよい。これにより、熱可塑性樹脂を十分に含浸させることができる。また、成形温度が高い程、マトリックス樹脂の粘度が下がり、品質の良い複合材料を成形できるが、熱可塑性樹脂の融点以上で熱分解点以下の範囲で含浸させることで、無機粒子は溶融することなく形状が維持されるため、熱可塑性樹脂の含浸性向上の効果が低下せずにすむ。
本発明の更に別の態様も、複合材料の製造方法である。この方法は、表面がサイジング剤で被覆された複数の強化繊維を束ねた繊維束を準備する工程と、繊維束を加熱し、サイジング剤の少なくとも一部を炭化して粒子化する工程と、繊維束にマトリックス樹脂を含浸させる工程と、を含む。
この態様によると、熱処理することでサイジング剤の一部を粒子化できるため、別途他の粒子を強化繊維の表面に付着させる必要がない。
なお、以上の構成要素の任意の組合せ、本発明の表現を方法、装置、システムなどの間で変換したものもまた、本発明の態様として有効である。また、上述した各要素を適宜組み合わせたものも、本件特許出願によって特許による保護を求める発明の範囲に含まれうる。
本発明によれば、含浸性を向上した複合材料を実現できる。
上述の特許文献1では、繊維束同士の密着を防ぐスペーサとして、炭素繊維束の表面に熱可塑性樹脂粒子を付与して、樹脂含浸を向上させる手法が開示されている。しかしながら、この手法では樹脂含浸がより困難な炭素繊維束内部への含浸向上の効果がない。また、特許文献2では、サイジング剤として樹脂粒子を炭素繊維表面に付与して繊維同士の間隙を生じさせ含浸性を向上させると共に、最終的に成形時の加熱により溶融してマトリックス樹脂と一体化する手法が開示されている。しかしながら、この手法では成形時の加熱により樹脂粒子は溶融して形状を保持できないため、特に高品質な複合材成形品を得るのに望ましい高温や長時間の成形を採用する場合には効果を発揮できない。本願発明者らは、上記の問題を認識し鋭意検討した結果、含浸性を向上した本願発明の複合材料に想到した。
以下、図面を参照しながら、本発明を実施するための形態について詳細に説明する。なお、図面の説明において同一の要素には同一の符号を付し、重複する説明を適宜省略する。
はじめに、本願発明の概要について説明する。図1(a)は、炭素繊維強化プラスチックの加圧成形時の樹脂の流れを説明するための模式図、図1(b)は、図1(a)の要部拡大図、図1(c)は、本実施の形態に係る複合材料における含浸の様子を示すための模式図である。
図1(a)、図1(b)に示すように、一般的な炭素繊維強化プラスチック(CFRP:Carbon Fiber Reinforced Plastics)において、加圧成形時のマトリックス樹脂10の含浸を難しくする要因の一つに、成形圧Pにより強化繊維12同士が密着し、樹脂が含浸する経路14が遮断されることが考えられる。その結果、繊維束16の内部の孤立した空間18に樹脂が含浸せず、空隙が残った状態で成形されるため、機械的強度としては改善の余地がある。
そこで、本実施の形態に係る複合材料100は、図1(c)に示すように、複数の強化繊維12を束ねた繊維束16と、強化繊維12の表面に付着した粒子20と、繊維束16の隙間(空間18)に充填されたマトリックス樹脂10と、を有する。したがって、複合材料100は、強化繊維12の表面に付着した粒子20により、強化繊維12同士が密着しにくくなり、経路14が確保されることで、繊維間の隙間である空間18への樹脂の含浸を容易としている。なお、強化繊維12としては、例えば、炭素繊維、ガラス繊維、ケブラー繊維等が挙げられる。
図2は、繊維束を構成する強化繊維の表面に粒子を付着させる方法を示す図である。はじめに、複数の強化繊維を束ねた繊維束16を準備する。次に、溶媒に粒子を分散させた分散液22に繊維束16を浸漬する。
本実施の形態で用いた繊維束16は、東レ株式会社製「T700 12K 平織物(200g/m2)」である。繊維束16を構成する強化繊維12一本の直径は、3〜10μm程度、あるいは5〜7μm程度である。
粒子としては、無機物を含有する微粒子、例えば、酸化チタン(TiO2)やモンモリロナイトナノクレイ(層状ケイ酸塩鉱物:Nanocor社製「Nanomer」)が挙げられる。酸化チタンは、粒径が数十nmの一次粒子が凝集した100nm〜1μm程度の凝集無機粒子である。また、ナノクレイは、粒径が100nm以上5μm未満の無機粒子である。本実施の形態の分散液22は、上述の無機粒子を、濃度0.1wt/%のアセトンに分散させたものである。
分散液22に繊維束16を浸漬した後、繊維束16を分散液22から引き上げる。その後、繊維束16をヒータ24で乾燥し、アセトン等の溶媒を揮発させ、繊維束16から溶媒を除去することで強化繊維12の表面に粒子20が付着した状態となる。この工程によれば、粒子20を簡便に強化繊維12の表面に付着させることができる。
図3(a)は、ナノクレイを分散させた分散液に浸漬し乾燥させた繊維束の走査電子顕微鏡(SEM)像を示す図、図3(b)は、図3(a)に示す視野におけるEDX像(Si)を示す図、図3(c)は、図3(a)に示す視野におけるEDX像(O)を示す図である。
図3(a)に示すように、強化繊維12の表面に粒子20が付着している様子がわかる。また、図3(b)、図3(c)に示すように、図3(a)の粒子20の領域からSiとOの特性X線が白い部分として検出されており、強化繊維12の表面にナノクレイが付着していることがわかる。
図4(a)は、酸化チタンを分散させた分散液に浸漬し乾燥させた繊維束の走査電子顕微鏡(SEM)像を示す図、図4(b)は、図4(a)に示す視野におけるEDX像(Ti)を示す図、図4(c)は、図4(a)に示す視野におけるEDX像(O)を示す図である。
図4(a)に示すように、強化繊維12の表面に粒子20が付着している様子がわかる。また、図4(b)、図4(c)に示すように、図4(a)の粒子20の領域からTiとOの特性X線が白い部分として検出されており、強化繊維12の表面に酸化チタンが付着していることがわかる。
図3(a)や図4(a)に示すように、100nm以上5μm未満程度の粒径の粒子20を強化繊維12の表面に付着させることで、強化繊維12同士が密着しにくくなる。また、粒子20は、粒径が強化繊維12の直径よりも小さい。これにより、強化繊維12同士が離れすぎることが抑制され、繊維束16としての強度の低下が抑制される。
図5は、無機粒子が付着した繊維束に樹脂を含浸させる工程を説明するための図である。図6は、図5に示す工程における加熱状態および加圧状態の変化を示す図である。含浸させる工程は、上述の方法で粒子を付着させたシート状の繊維束16と樹脂フィルム26とを交互に積層し、一対の押圧部材28で挟持しながら、加熱、加圧することで、繊維束16に樹脂を含浸させた炭素繊維基材30を作製する。
本実施の形態では、樹脂フィルム26として熱可塑性樹脂であるポリアミド樹脂(PA6:東レ株式会社製「CM1021」 厚さ100μm)を用いた。また、シート状の繊維束16は8枚積層されている。
シート状の繊維束16と樹脂フィルム26とが交互に積層された積層体は、押圧部材28で支持された状態で250℃で予備加熱される。なお、加熱温度は、樹脂フィルム26の材質によって変わりうるが、熱可塑性樹脂の一つであるPA6(ナイロン6)を用いた場合は、230〜320℃程度である。230℃未満だと樹脂が溶融せず、繊維束16へ樹脂が含浸しない。また、加熱温度が320℃を超えると、熱可塑性樹脂自体が分解して樹脂本来の機能を発揮できない場合がある。このように、加熱温度230〜320℃の範囲で含浸を行うことで、熱可塑性樹脂を十分に含浸させることができる。なお、含浸樹脂として熱硬化性樹脂を用いても同様の作用効果を得られることは明らかである。
加熱を開始して3分後に押圧部材28によって加圧を開始する。その際の雰囲気の圧力は1.66MPaである。なお、熱可塑性樹脂を含浸樹脂に使用する場合は、熱可塑性樹脂の溶融粘度が高いので、圧力は高い程好ましい。そして、加圧を開始して4分後から加熱温度を徐々に低下させ、複合材料としての炭素繊維基材30が作製される。作製された炭素繊維基材30における繊維体積含有率Vfは50%程度である。
図7(a)は、粒子が付着していない繊維束を用いて作製した炭素繊維基材(比較例)の断面図、図7(b)は、ナノクレイ粒子を付着させた繊維束を用いて作製した炭素繊維基材(実施例1)の断面図、図7(c)は、酸化チタンを付着させた繊維束を用いて作製した炭素繊維基材(実施例2)の断面図である。
図7(a)に示すように、粒子が付着していない繊維束を用いて作製した比較例に係る炭素繊維基材では、点線で囲まれた領域に見られるように含浸性が悪く、多くのボイド32が見られる。一方、図7(b)、図7(c)に示すように、粒子が付着している繊維束を用いて作製した実施例1,2に係る炭素繊維基材では、含浸性が向上しており、ボイドがほとんど見られない。
このように、溶融時の粘度が高い熱可塑性樹脂を含浸樹脂として用いる場合であっても、強化繊維12の表面に付着した粒子により、強化繊維12同士の間の隙間に熱可塑性樹脂が含浸されやすくなる。特に、無機粒子は、剛性が高く外力(高圧)に対して変形しにくく、また、加熱によっても変形しにくいため、加圧及び加熱しながら樹脂を含浸させる際にも、確実に強化繊維12同士の間の隙間を確保でき、樹脂の含浸性を向上できる。このように、高圧、高温での加熱が可能になることで、高圧雰囲気での含浸も比較的短時間で済むため、製造コストの低減に寄与する。
図8は、繊維束に付着した粒子の有無による複合材料の曲げ強度を比較した図である。図8に示すように、繊維束に粒子が付着している複合材料は、繊維束に粒子が付着していない複合材料と比較して、2〜3倍の曲げ強度を有している。
図9は、繊維束に付着した粒子の有無による複合材料の曲げ弾性率を比較した図である。図9に示すように、繊維束に粒子が付着している複合材料は、繊維束に粒子が付着していない複合材料と比較して、曲げ弾性率が向上している。このことからも、本実施の形態に係る複合材料において、樹脂の含浸性が良好であることがわかる。
(他の実施の形態)
前述の実施の形態では、繊維束の表面に付着する粒子を外部から供給している。しかしながら、粒子状の物体が繊維束の表面にあれば、必ずしも外部から供給する必要はない。そこで、本願発明者らは、炭素繊維の表面を覆っているサイジング剤に着目した。図10は、繊維の表面でサイジング剤を粒子化する様子を示す図である。
前述の実施の形態では、繊維束の表面に付着する粒子を外部から供給している。しかしながら、粒子状の物体が繊維束の表面にあれば、必ずしも外部から供給する必要はない。そこで、本願発明者らは、炭素繊維の表面を覆っているサイジング剤に着目した。図10は、繊維の表面でサイジング剤を粒子化する様子を示す図である。
図10に示すように、強化繊維12は、表面がサイジング剤12aで被覆されている。そこで、サイジング剤が炭化する温度(例えば、350℃〜450℃)で強化繊維12を加熱すると、サイジング剤12aが炭化し、強化繊維12の表面に炭化粒子34が形成される。なお、サイジング剤としては、エポキシ樹脂が挙げられる。このように、熱処理することでサイジング剤12aの一部を粒子化できるため、別途他の粒子を強化繊維12の表面に付着させる必要がない。
図11(a)は、繊維束16のSEM像を示す図、図11(b)は、繊維束を加熱処理した状態のSEM像を示す図である。図11(a)に示すように、表面に粒子がない繊維束16を400℃で10分間、熱処理した。その結果、図11(b)に示すように、強化繊維12の表面に炭化粒子34が形成された。そこで、炭化粒子34が表面にある繊維束16を用いて、図5、図6に示した方法と同様に炭素繊維基材を作製した。
図12は、炭化粒子を表面に形成した繊維束を用いて作製した炭素繊維基材の断面図である。図12に示すように、繊維束16と繊維束16との間や、強化繊維12同士の間のマトリックス樹脂10の含浸性は非常に良好であった。また、図8に示すように、繊維束に炭化粒子が付着している複合材料は、繊維束に粒子が付着していない複合材料と比較して、約5倍の曲げ強度を有している。良好な含浸性と高い曲げ強度は、炭化粒子がスペーサーとして機能しただけでなく、サイジング剤が除去されたことも一因と考えられる。
以上、本発明を上述の実施の形態を参照して説明したが、本発明は上述の実施の形態に限定されるものではなく、実施の形態の構成を適宜組み合わせたものや置換したものについても本発明に含まれるものである。また、当業者の知識に基づいて実施の形態における組合せや工程の順番を適宜組み替えることや各種の設計変更等の変形を実施の形態に対して加えることも可能であり、そのような変形が加えられた実施の形態も本発明の範囲に含まれうる。
10 マトリックス樹脂、 12 強化繊維、 12a サイジング剤、 14 経路、 16 繊維束、 18 空間、 20 粒子、 22 分散液、 24 ヒータ、 26 樹脂フィルム、 28 押圧部材、 30 炭素繊維基材、 32 ボイド、 34 炭化粒子、 100 複合材料。
Claims (5)
- 複数の強化繊維を束ねた繊維束と、
前記強化繊維の表面に付着した、成形温度で溶融しない無機粒子または炭化粒子と、
前記繊維束の隙間に充填されたマトリックス樹脂と、を有し、
前記無機粒子または前記炭化粒子は、粒径が100nm以上で強化繊維の直径よりも小さく、
前記マトリックス樹脂は、熱可塑性樹脂であることを特徴とする複合材料。 - 複数の強化繊維を束ねた繊維束を準備する工程と、
前記強化繊維の表面に、成形温度で溶融しない無機粒子を付着させる工程と、
圧力0.1MPa以上の雰囲気で前記無機粒子が付着した前記繊維束にマトリックス樹脂を含浸させる工程と、
を含むことを特徴とする複合材料の製造方法。 - 前記付着させる工程は、
溶媒に無機粒子を分散させた分散液に前記繊維束を浸漬する工程と、
浸漬された前記繊維束から溶媒を除去することで前記無機粒子を前記強化繊維の表面に付着させる工程と、
を有することを特徴とする請求項2に記載の複合材料の製造方法。 - 前記含浸させる工程は、前記マトリックス樹脂として熱可塑性樹脂を用い、該熱可塑性樹脂の融点以上で熱分解点以下の範囲で行われることを特徴とする請求項2に記載の複合材料の製造方法。
- 表面がサイジング剤で被覆された複数の強化繊維を束ねた繊維束を準備する工程と、
前記繊維束を加熱し、前記サイジング剤の少なくとも一部を炭化して粒子化する工程と、
前記繊維束にマトリックス樹脂を含浸させる工程と、
を含むことを特徴とする複合材料の製造方法。
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