JP6183202B2 - アッシング装置およびアッシング方法 - Google Patents

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Description

この発明は、紫外線ランプを用いて基板上のスミア(残渣)を除去するアッシング装置およびアッシング方法に関するものであり、特に、配線基板の製造工程等で基板上に残留した有機物系からなるスミアを処理するのに好適なアッシング装置およびアッシング方法に係わるものである。
半導体集積回路素子等の半導体素子を搭載するため、絶縁層と配線導体とを交互に積層した多層配線基板が知られている。
かかる多層配線基板としては、ビルドアップ法が知られていて、下層の絶縁層上に形成された下層の配線導体と、該下層の絶縁層上および下層の配線導体上に積層された上層の絶縁層上に形成された上層の配線導体とを備え、下層の配線導体を底面として、上層の絶縁層にビアホールを設け、かかるビアホールの内部に前記上層の配線導体の一部を被着させることにより、上層と下層の配線導体を接続している。このような技術については、特開2010−205801号公報(特許文献1)などに記載されている。
図8に特許文献1に開示された多層配線基板の製造方法の一部が示されている。
(A)下層の絶縁層21上に、配線導体22を含めて上層の絶縁層23が形成されている。
(B)この上層の絶縁層23の一部を、例えばレーザやドリルによって除去することで、ビアホール24を形成する。このとき、上層の絶縁層23の材料に起因するスミア(残渣)Sが、不可避的に残ってしまう。
(C)このスミアSを除去するため、例えば、アルカリ性溶液によって溶解することによりデスミア(スミア除去)処理し、配線導体22の上面を露出させる。
このように、上層の絶縁層23のスミアSを除去する際に、アルカリ溶液で溶解するという、本来的な基板製造工程とは無関係に基板全体を湿式で処理する必要があることから、スループットが悪いという問題がある。
また、使用済の高濃度アルカリ廃液の処理コストやその後リンスなどで用いた低濃度アルカリ廃液の処理コストが高いという問題もある。
このような問題点を解消すべく、上記基板製造工程におけるデスミア処理においては、従来のアルカリ性溶液を用いた湿式による方法ではなく、乾式(ドライプロセス)による方法が検討されていて、アッシング処理によってスミアを除去することが検討されている。
そのようなプロセスの一案として、酸素が存在する雰囲気下に被処理物である基板を配置し、紫外線として波長200nm以下の真空紫外光を照射し、有機物を分解、除去することが検討される。このように、乾式方法でデスミア処理を行うことで、湿式によるデスミア処理後のすすぎや乾燥が不要になり、廃液が発生しない上、次工程への移行を速やかにできて製造コストを大幅に抑えることができるようになる。
このようなアッシング装置として、例えば特開2007−227496号公報(特許文献2)や特開2011−181535号公報(特許文献3)等に開示されるものが知られていて、そこには、紫外線を放射するランプを備え、石英ガラス製の窓を介してワークに対して光(真空紫外光)を照射するアッシング処理装置が開示されている。
特許文献2に開示されるアッシング処理装置は、紫外線ランプを保護管内に収容し、ワークをチャンバー内に配置して、ワークを枚葉ごとにアッシング処理するものである。この文献に記載のアッシング装置では、チャンバー内に不活性ガスを導入しつつ排気を行うか、あるいは、チャンバー内の排気のみを行ってアッシング処理する機構である。
特開2010−205801号公報 特開2007−227496号公報 特開2011−181535号公報
ところで、上述した配線基板等の製造工程で生じるスミアを除去処理する場合、スミアと同一成分である絶縁層が表面に存在する。スミアの処理を確実に行おうとして、長時間紫外光を照射すると、本来分解されるべきではない絶縁層も分解されてしまうという問題が生じ、この絶縁層が過剰に分解されて、絶縁機能を失うと、そもそも配線基板としての機能を果たすことができなくなってしまう。一方、絶縁層を保護するために、紫外線の積算照射量を少なく見積もると、スミアを完全に除去できず、ビアホールを介した配線導体の導通が不十分になるという事態が生じる。
このような、絶縁層を備える配線基板のアッシング処理においては、例えば半導体基板製造におけるレジストのように、一時的に形成し、その後に全部除去するような一過性に存在する有機物とは異なり、絶縁層は最終製品に必須の構成となるので、いかに絶縁層に影響が及ばないようにスミアを処理するかが問題となる。すなわち、本来必須に存在しなければならない絶縁層と、当該絶縁層を由来とするスミアとが混在する配線基板では、従来のアッシング処理のプロセスとは異なり、長時間処理すればよいということにならないため、従来の装置やプロセスをそのまま採用することができない。
このような特有の課題に対しては、光源(ランプ)と被処理物との照射距離を縮めると、紫外線によるオゾン処理(アッシング)能力が上がることが分かっている。そして、照射距離が近い状態(具体的には3mm以下)で、処理ガスとして、例えば酸素をもいる場合、その酸素濃度を高く(50%以上)にすると、さらにその処理能力が上がることも分かっている。
従って、上述した配線基板のような被処理物に対するスミア除去処理においては、光源と被処理物との照射距離を近接化しながら酸素濃度を高くすることが、良好な処理を得る上で必要な条件であると考えられる。しかしながら、処理ガスの流量及び紫外線の照射条件を一定化して最適条件を見出しても、被処理物に処理ムラが生じて、満足できる結果を得ることができないことが判明した。その原因としては、紫外線照射により被処理物のスミアが分解する時に発生する炭酸ガスが被処理空間に留まってしまい、特に、処理ガスの下流側においてその濃度が高くなって、紫外線照射によって得られるはずのオゾンや活性酸素が有効に生成されないことや被処理物への紫外線照射が不充分になるためと推測される。
このような課題は400mmを越える被処理物(ワーク)のデスミア処理において、特に顕著になった。
以上のような従来技術の問題に鑑み、本発明は、被処理物を内部に配置する処理室と、前記被処理物に紫外線を照射する紫外線ランプを収容し、前記処理室と区画する紫外線透過性の窓部材を有するランプ室と、前記被処理物と前記窓部材の間に形成された処理空間に処理ガスを供給する処理ガス供給手段とを備えたアッシング装置およびアッシング方法において、被処理物のスミアを除去処理する際に、処理ムラが生じることのない構成を提供することを目的とするものである。
上記課題を解決するために、この発明に係るアッシング装置は、前記処理ガス供給手段が、処理を行うための適正流量の処理ガスを供給可能であると共に、該適正流量を超える大流量の処理ガスを供給可能な制御部を有し、前記大流量の処理ガスを間欠的に供給して、一定時間ごとに前記処理空間内に発生した排ガス(炭酸ガス)を一掃して処理ガスに置換することを特徴とする。
前記処理空間の容積(V)に対する前記間欠的に供給する前記大流量処理ガスの総流量(A)の比率(置換率A/V)が、0.64以上であることを特徴とする。
また、前記処理ガス供給手段が、前記大流量の処理ガス供給期間時に供給する処理ガス流量は、前記適正流量供給時の2倍以上であることを特徴とする。
また、前記処理ガス供給手段は、前記被処理物に紫外線を照射して処理し始める前に、前記大流量の処理ガスを供給して前記処理空間を処理ガスに置換し、その後適正流量に切り替えて紫外線を照射することを特徴とする。
また、この発明に係るアッシング方法は、前記処理ガスを、前記処理空間内に適正流量だけ供給する適正流量供給工程と、前記適正流量を超える大流量の処理ガスを間欠的に供給して、前記処理空間を処理ガスに置換する大流量供給工程と、を有していることを特徴とする。
本発明のアッシング装置およびアッシング方法によれば、通常の処理を行う処理ガスの適正流量に対して大流量の処理ガスを間欠的に供給することで、スミア除去時に発生して処理空間内に溜まった排ガス(炭酸ガス)を速やかに排出して、処理空間内の雰囲気を処理ガス(酸素)に置換することができるので、該処理空間内での処理が的確にかつ速やかに行われ、その処理にムラが生じることなく、的確なスミアの除去が達成できるものである。
また、大流量の処理ガスを供給できるので、その大流量処理ガスを、処理プロセスの前、即ち、紫外線ランプ照射前に供給することで、処理空間の処理ガスによる置換が速やかに行われて、照射処理前の準備時間を短時間で行えるという効果もある。
本発明のアッシング装置の断面図。 本発明の実施形態を説明するタイミングチャート図。 本発明の作用の説明図。 処理均一度を示す実験結果表。 処理均一度の具体的なデータ。 各実験におけるガス置換率の表。 ガス置換率と処理均一度の関係を示すグラフ。 多層配線基板の製造方法の一例を説明する断面図。
図1は、本発明のアッシング装置の構成を示す断面図である。
本発明のアッシング装置1は、被処理物Wを内部に配置する処理室2と、被処理物Wに紫外線を照射する複数本の紫外線ランプ4、4を収納するランプ室3とからなる。
ランプ室3の下方には、前記処理室2と対向するように石英ガラス等の紫外線透過性の窓部材5が設けられている。前記ランプ室3内の紫外線ランプ4の上方には反射鏡6が設けられていて、該ランプ室3の内部は窒素ガス等の不活性ガス雰囲気に保たれている。
紫外線ランプ4は、真空紫外光(波長200nm以下の紫外線)を出射するものであって、種々の公知のランプを利用でき、例えば、キセノンガスを封入したキセノンエキシマランプ(波長172nm)、低圧水銀ランプ(波長185nm)などがあり、なかでも、この種のアッシング装置に用いるものとしては、キセノンエキシマランプが好適である。
一方、処理室2には、筺体7内に被処理物Wを戴置するステージ8が配設され、前記ランプ室3と処理室2の筺体7とは気密に組み付けられていて、前記窓部材5とステージ8によって被処理物Wを収容する密閉処理空間10が形成されている。
被処理物Wは、図8に示すように、例えば平板状の多層配線基板であり、その表面が絶縁層23で構成され、当該絶縁層23に形成されたビアホールからなる開口24と、開口24の周囲に絶縁層23と同物質で構成されたスミア(残渣)Sとを有しているものである。
前記処理物Wは、図1に示すように、ランプ室3の窓部材5に対向して配置された前記ステージ8上に配置される。この被処理物Wとしての配線基板はスミアが処理ガスに曝され、紫外線ランプ4からの光に照射されるように、スミアが処理空間10に露出する態様で(同図では上側に)配置される。
前記ステージ8の一方の側縁部には処理ガス供給用の給気口11を備え、他方の側縁部には排気口12を備えていて、処理空間10内を流れる処理ガス、紫外線照射によって生成されたオゾンガス、及びスミアの分解によって発生した炭酸ガス等はこの排気口12から回収される。
そして、前記給気口11には、処理ガス供給手段13が接続され、所定の処理ガスが供給される。この処理ガス供給手段13は、ガスタンクなどの処理ガス供給部14、制御部15、流量調整弁16などからなる。
前記給気口11、排気口12の開口部形状は、例えば、ランプ4の管軸方向に沿った細長いスリット形状であり、被処理物Wの大きさが500mm×500mmである場合、給気口11の大きさは、例えば3mm×600mm、排気口12の大きさは、例えば10mm×600mmである。無論この形態に限定されるものではない。
また、排気口12の総開口面積は、給気口11の総開口面積よりも大きいことが好ましい。排出側の開口が大きいことで、ガスの流れが処理空間内で停滞することがなく、給気口11側から排気口12側に向かう一方向の一様な流れを形成できて、流れを安定に維持することができる。
このように、区画された処理空間10の一方の側縁部分から処理ガスが供給され、他方の側縁部分から排気されることにより、被処理物Wの表面に、一方から他方に向けてガスが流れ、処理ガスが被処理物Wの全体に行き渡るので、処理ムラの発生が低減される。
処理ガスは、具体的には酸素ガスである。また、この酸素ガスに不活性ガスを混合した混合ガスとしてもよい。好ましい酸素濃度は50%以上、更に好ましくは70%以上、最も好ましくは90%以上である。
前記処理ガス供給手段13の制御部15は、処理空間10内に処理ガス(酸素ガス)を、通常処理時には所定の適正流量で供給し、この適正流量よりも大流量の処理ガスを間欠的に供給するように制御している。
適正流量とは、被処理物に残るスミアを一定時間で適正に除去することができる流量であって、処理空間10の容積、被処理物Wの材質や大きさ、被処理物Wの表面と窓部材5との離間距離、紫外線ランプ4の出力照度、更には処理ガス濃度などによって決定されるものである。
ここで、前記適正流量の意義は次の通りである。
適正流量の上限を超えて過剰に処理ガスを供給すると、ガス流速が速くなり過ぎて処理ガスから生成した活性種(活性酸素やオゾンガス)が即座に排気口に流されてしまい、被処理物表面のスミア除去の反応に寄与する確率が低減する。その結果、処理の効率(ランプエネルギーや総ガス量と対比した処理の効率)が悪くなる。
一方、処理ガスの供給量が適正流量の下限を下回る場合、アッシング処理開始直後は、処理ガスと紫外線の反応で生じた活性種(活性酸素やオゾンガス)がスミアに作用し、除去が行われるが、スミアの組成に由来して生じる炭酸ガスの濃度が、次第に高濃度になるため、紫外線透過率が悪くなる。この結果、活性種の発生及び被処理物への紫外線照射が不完全になって、効率の低下を招くことになる。
従って、ガスの流量は、処理ガス(活性種)および反応後の残留ガス(炭酸ガス)の流速によって処理の効率が変化することから、処理の効率が一定以上に維持されるよう、適正な範囲(上限値と下限値)が決定されることになる。
本発明に係るアッシング装置は、アッシング処理期間中、被処理物に紫外線が照射された状態で、一定の適正流量で処理ガスを供給しつつ、間欠的(定期的)に、前記一定の適正流量を越える大流量で、処理ガスが供給される。
即ち、適正流量のガスが供給されつつ、間欠的に大流量の処理ガスが供給されるものである。
このように、処理ガスの流量を変化させ、処理プロセス時間内にガス流量を大きくするのは、被処理物上に滞留する炭酸ガスを排気口から放出することで一掃し、処理空間内の雰囲気を処理ガスによって置換して、被処理物上の処理ガス濃度を一定高濃度にリフレッシュするためである。このプロセスが適宜の頻度で繰返されることで、処理能力が向上し、処理ムラの発生を抑えることができる。
そして、大流量とは具体的には、例えば、前記適正流量の2倍以上の流量である。
図2に、ランプ点灯との関係で間欠的な大流量の処理ガスを供給するタイミングチャートが示されている。横軸は時間、縦軸は、処理ガスの供給量(リットル/分)である。時間T1〜T4はそれぞれ、T1:適正流量ガス供給時間(秒)、T2:大流量ガス供給時間(秒)、T3:初期置換時間(秒)、T4:プロセス時間(秒)である。
まず、アッシング処理を開始する以前に、ランプOFFした状態で、処理ガスを供給して、処理空間内のガスを置換して処理ガス雰囲気にする。この初期置換時間T3は、流量調整弁16を大流量Q2に設定して処理ガスを供給することにより短時間ですむ。
処理空間のガス雰囲気が処理ガス濃度で、例えば90%(以上)になったら置換完了とし、アッシングプロセスを開始する。適正流量(一定量)Q1のガスを供給しつつランプをONする(適正流量のガスを供給してランプをONする)。適正ガス流量供給時間T1が経過した時点でガスの供給量を変えて大流量Q2のガスの供給を開始する。この大流量ガス供給時間T2の経過後に、再び適正流量Q1に戻してガスを供給する。このように、被処理物に紫外線を照射した状態で、処理ガスを適正流量Q1供給しつつ、間欠的に大流量Q2の処理ガスを供給することによって、T1とT2の期間を交互に繰り返す。
全体のプロセスが終了後、ランプをOFFしてガス供給を停止する。
このように処理ガスの流量を一定流量Q1からそれよりも大流量Q2に間欠的に変化させることによって、アッシング処理の効率が向上する。図3は、タイミングチャート中の矢印A,B,Cの各時点での処理空間の様子を模式的に示した図である。
(A)初期置換時間(T3)の経過直後は、ランプ点灯初期状態であり処理空間10内は処理ガスが雰囲気の大部分を占め、窓部材5を通過した紫外線が処理ガス及び被処理物Wを照射することで、スミアの分解が効率よく行われる。
(B)適正流量Q1の供給時間(T1)において、処理空間10の上流側〜下流側において処理が進行するが、処理の過程で発生した炭酸ガスがより下流側(排気口12側)に滞留し、特に、この領域において処理能力が低下する。その結果、上流側と下流側において処理にムラが生じやすくなる。
(C)大流量Q2で処理ガスを供給することによって、ほとんど全ての炭酸ガスが排気口12から排出され、処理空間10内部が処理ガス雰囲気に一新される。すなわち、初期置換時間(T3)経過直後の状態に雰囲気が切り替わる。
この結果、図3(A)のように、処理ガスが雰囲気の大部分を占め、スミアの分解が被処理物全体で効率よく行われる状態が、定期的に訪れるため、被処理物の処理が、処理ガスの流れの上流側(給気口側)と下流側(排気口側)とで一様に処理され、処理面全体においてムラが生じ難くなる。なお、大流量Q2のガスを供給する期間(T2)は、適正流量Q1を超えてガスを供給するためスミアの分解は一時的に行われ難くなるが、この期間は短時間に留まるので、全体として処理の効率を向上させることができるようになる。
以下、本発明の実験例について説明する。
図1で示したアッシング装置の構成に基づいて実験用装置を製作し、下記条件で処理を行い、スミア処理の均一度を測定した。
<実験条件>
被処理物W:ビアホール付プリント基板。寸法は500mm×500mmであり、厚みが35μmの銅箔上に厚みが30μmの絶縁層が形成されたものである。ビアホールは、φ50μm。
ランプ:発光長が700mm、直径φ40mm。ランプ室に5本のランプを等間隔に並べて配置。ランプの定格入力電力は500W。
窓部材:合成石英ガラス製であり、550×550mm、厚さは5mm。
処理ステージ:650×650mm、厚さ20mm。
処理ガスの供給口と排気口が設けられており、ガス流路の幅は510mm。
被処理物と窓部材とのギャップ(離間距離)は0.5mm。
ステージは付設されたヒータによって120℃に加熱。
処理ガスは、酸素ガス100%。適正流量Q1は0.3リットル/分。
なお、ランプ室内は、約100Nl/minのNガスをパージした。これによりランプ室内での紫外線の減衰を極力減じることとした。
比較例としては、処理ガスの適正流量Q1を0.3リットル/分とし、一定の流量で200秒間流し続けて処理した。
実験例1〜6において、適正流量Q1(0.3リットル/分)に対して、大流量の流量Q2を変化させるとともに、その供給時間T2と繰り返し回数も変化させた。
処理の均一度は、ビアホール底の炭素(C)の残量の比較をすることで求めた。
Cの残量分析方法は、EDX分析を行った。
○装置:走査型電子顕微鏡(SU−70 株式会社日立ハイテクノロジーズ社製)
○測定条件:被処理物を30°傾斜。加速電圧 10kV。ビアホール中央付近約□4.5μm程度の領域を測定した。
○観察位置は、処理ガス流の上流(端から30mm)、中央、下流(端から30mm)の3点であった。
絶縁層の下地のCu配線22のCuの強度と、ビアホール24底のスミア成分のC強度を測定し、強度を質量換算した後にC/Cuの質量濃度比を比較した。
スミア未処理状態でのC/Cu比は、0.80であった。
照射時間が長くなるとスミアは完全に除去されるので、C/Cu比は飽和する(0.1以下)。
このため、この実験においては、完全には除去できない照射時間約200sとして、各実験例と比較例における全体のプロセス時間を一定とし、同時間内における処理能力および均一度を測り、評価、判定を行うこととした。
この結果、図4の表1で示すように、間欠的に大流量を流す本発明の実験1〜6においては、いずれも、一定の適正流量のみを流す比較例よりも処理の均一度が向上していることが分かる。
なお、表1における均一度の具体的なデータは図5の表2に示されている。
また、これらの実験例において、大流量処理ガスが流れる時間(T2)で処理空間内のガスがどの程度の割合で置換されたか(置換率A/V)をみると、図6の表3およびこの表3をグラフ化した図7で示されるように、置換率0.64近傍に変曲点があり、特に置換率が0.64以上になると、C/Cu比の均一度が15%以内に収まり、均一性の高いデスミア処理を行うことができることが判明した。
これに反して処理の均一性が悪い場合、全てのビアホール底のスミアが完全に取れるまで照射が必要なため、デスミアに時間がかかる。
また、処理時間が長くなると、デスミアと同時に絶縁膜表面がアッシングされてしまう。処理ムラが大きいと絶縁層の厚さが変わってくるので、積層された配線間の絶縁破壊電圧のバラツキや、積層された配線間の静電容量に違いが出るために高周波信号応答性のばらつき等の問題となる。
以上説明したように、本発明においては、処理を行うための適正流量の処理ガスを流して紫外線を照射する処理期間中に、該適正流量を超える大流量の処理ガスを間欠的に供給して、一定時間ごとに前記処理空間内に発生した排ガス(炭酸ガス)を一掃して処理ガスに置換するようにしたことにより、被処理物の処理の均一度が向上し、ひいては、処理時間の短縮化が図られるものである。
また、前記大流量処理ガスを、処理プロセスの前段階の処理空間内の雰囲気の置換作業に用いることで、その初期置換時間の短縮化が図れる。
1 アッシング装置
2 処理室
3 ランプ室
4 紫外線ランプ
5 窓部材
6 反射鏡
7 処理室筺体
8 ステージ
10 処理空間
11 (処理ガス)給気口
12 (排ガス)排気口
13 処理ガス供給手段
14 処理ガス供給部
15 制御部
16 流量調整弁
W 被処理物


Claims (5)

  1. 被処理物を内部に配置する処理室と、
    前記被処理物に紫外線を照射する紫外線ランプを収容し、前記処理室と区画する紫外線透過性の窓部材を有するランプ室と、
    前記被処理物と前記窓部材の間に形成された処理空間に処理ガスを供給する処理ガス供給手段と、
    を備えたアッシング装置において、
    前記処理ガス供給手段は、
    処理を行うための適正流量の処理ガスを供給可能であると共に、該適正流量を超える大流量の処理ガスを供給可能な制御部を有し、
    前記大流量の処理ガスを間欠的に供給して、前記被処理物から発生した排ガスを排出し、前記処理空間を処理ガスに置換する
    ことを特徴とするアッシング装置。
  2. 前記処理空間の容積(V)に対する前記間欠的に供給する前記大流量処理ガスの総流量(A)の比率(置換率A/V)が、0.64以上であることを特徴とする請求項1に記載のアッシング装置。
  3. 前記処理ガス供給手段が、前記大流量の処理ガス供給期間時に供給する処理ガス流量は、前記適正流量供給時の2倍以上であることを特徴とする請求項1に記載のアッシング装置。
  4. 前記処理ガス供給手段は、前記被処理物に紫外線を照射して処理し始める前に、前記大流量の処理ガスを供給して前記処理空間を処理ガスに置換し、その後適正流量に切り替えて紫外線を照射することを特徴とする請求項1に記載のアッシング装置。
  5. 処理空間内に処理ガスを供給し、被処理物に紫外線を照射してアッシング処理するアッシング方法において、
    前記処理ガスを、前記処理空間内に適正流量だけ供給する適正流量供給工程と、
    前記適正流量を超える大流量の処理ガスを間欠的に供給して、前記被処理物から発生した排ガスを排出し、前記処理空間を処理ガスに置換する大流量供給工程と、
    を有していることを特徴とするアッシング方法。
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