JP6167885B2 - エレベータのかご位置検出装置の調整方法 - Google Patents
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Description
また、磁気テープ等を使用する代わりに、レーザ距離センサをかごに設置し、かごと昇降路頂部や昇降路底部との距離を測定する方式のかご位置検出装置もあるが、調整作業に時間が掛かることに変わりはなかった。
本発明は、かご位置検出装置の調整作業がより簡単に行えるようにすることを目的とするものである。
1) 前記かごを最上階又は最下階の何れか一方まで移動させ信号手段のデータを読み取る手順と、
2) 前記かごを最上階又は最下階の何れか他方まで移動させ信号手段のデータを読み取る手順と、
3) 前記かごを自動走行で昇降路内を少なくとも1往復させながら、前記ジャストレベルセンサが作動したときの前記かご位置検出装置による位置情報をジャストレベルとして記録する手順と、
4) 前記記録されたジャストレベルの情報を基に、各階停止運転を行い、前記かごが前記ジャストレベルに停止したときに、前記ジャストレベルセンサが作動していることを確認する手順と、を備えたものである。
更に本発明は、前記3)の昇降路内を少なくとも1往復させるかごの自動走行は、低速自動走行としたものである。
更に本発明は、前記3)のかごを自動走行で昇降路内を少なくとも1往復させる際に、ジャストレベルセンサの作動回数を記録するものである。
更にまた、本発明は、前記4)の各階停止運転は、定格速度で行うものである。
1) 前記かごを最上階又は最下階の何れか一方まで移動させ信号手段のデータを読み取る手順と、
2) 前記かごを最上階又は最下階の何れか他方まで移動させ信号手段のデータを読み取る手順と、
3) 前記両手順により読み取った最下階位置データと最上階位置データと、予め設定されている最下階及び最上階の設計上の位置とを比較し、両者の誤差が所定範囲内であることを確認する手順と、
4) 予め設定されている各階の設計上の位置を、前記の誤差から補正する手順と、
5) 前記4)で補正された各階の位置情報に従って、各階床に自動停止させ、各階床ごとに誤差を補正する手順と、
6) 前記5)で補正された情報に基づいて各階停止運転を行い、着床誤差を確認する手順と、を備えたものである。
更に本発明は、前記5)の階床への運転は、低速運転としたものである。
更にまた、本発明は、前記6)の各階停止運転は、定格速度で行うものである。
図において、1はかごであり、図示省略した主ロープに吊られて、昇降路2内に立設されたガイドレール3に沿って昇降する。10はかご1の昇降経路に沿って張設された磁気テープで、上部はガイドレール3に固定された上部取付板11に取付けられたブラケット12に固定されている。また、下部はガイドレール3に固定された下部取付板13に取付けられたばね14に取付けられている。15はかご1に設けられた磁気センサで磁気テープ10のデータを読み取る(検出する)。
30はかご1に設けた光電センサで、かご1が乗場に正確に着床する位置に来たときに前記の反射板22,25を検出するようになっている。例えばかご1が1階乗場21に着床しているとき、又はかご1が1階乗場21に着床する位置を通過したときに、光電センサ30は反射板22を検出する。ここで、光電センサ30及び各反射板22,25等からなる装置をジャストレベルセンサ31と称する。
手順1:手動運転にて、かご1を最上階乗場の着床位置まで移動させ、そのときの磁気テープ10のデータを磁気センサ15で読み取る。また最上階のリミットスイッチ関係(例えば、強制減速スイッチや強制停止スイッチ等)の設定を行う。
前記手順1,2は、安全を確保するために、終端階の絶対位置を手動にて設定するものである。
前記記録した磁気テープ10上での位置情報は、かご1の上昇運転と下降運転とでは基本的には同一であるが、信号の遅れ等により若干の誤差が出る可能性があるので、その場合には上昇運転時の位置情報と下降運転時の位置情報の中間値をジャストレベルとして記録する。
これにより、かご位置検出装置の調整を完了する。
尚、手順4で、もし各階のジャストレベルに停止したときに、ジャストレベルセンサ31が作動していない場合は記録した位置情報の誤差が過大であるから、再度調整をやり直すことになる。このとき、手順3の低速自動走行の速度を更に遅くすれば、より正確な位置情報の記録ができる。
また、本実施の形態によれば、経年によりビルが収縮して、磁気センサ15による磁気テープ10から検出したデータと、ジャストレベルセンサ31の作動域とがずれてきた場合には、自動的に検知できるから、その際には、自動的に又は遠隔操作等によって、前記手順3,4を行わせればよい。この場合夜間などの閑散時に行うことが望ましい。
更にまた、ジャストレベルはある一定幅(例えばジャストレベルの前後5mm以内)としてもよい。
手順11:前記手順1と同様に、手動運転にて、かご1を最上階乗場の着床位置まで移動させ、そのときの磁気テープ10のデータを磁気センサ15で読み取るとともに、最上階のリミットスイッチ関係の設定を行う。
ここで、誤差が一定範囲以上に大きい場合は設計ミスなど、かご位置検出装置の調整以前の問題であるため、設計値などを見直すことになる。
例えば、停止階床数が11で、設計値による各階床間距離が全て3m、従って、最上階乗場の階床位置と最下階乗場の階床位置の距離が30m、最上階乗場の階床位置と最下階乗場の階床位置の距離の実測値が30.6m(設計値+2%)である場合、各階床間距離に誤差(0.6m)を等分し、階床間距離を全て3.06mとする。
これにより、かご位置検出装置の設定を完了する。
更に、かご内操作盤の押しボタンを操作することによってデータの書き込みを行うこともできる。
また、手順15では、かご1を低速運転で、各階の乗場に順次自動停止させていくが、これは安全を確保するために慎重を期しているものである。しかし各階運転では定格速度であっても最高速度は低いため、低速運転の代わりに定格速度による各階運転とすることもできる。
更に、磁気テープ等を使用しないかご位置検出装置、例えばレーザ等を使った距離センサをかごに設置し、かごと昇降路頂部、又はかごと昇降路底部との距離を測定する方式のかご位置検出装置に本発明を適用することも可能である。
2 昇降路
3 ガイドレール
10 磁気テープ(信号手段)
15 磁気センサ(検出手段)
20,23 敷居
21,24 乗場
22,25 反射板
30 光電センサ
31 ジャストレベルセンサ
Claims (10)
- エレベータのかご位置検出装置の調整方法において、前記かごが各階乗場に着床したことを検出するジャストレベルセンサを設け、
1) 前記かごを最上階又は最下階の何れか一方まで移動させ信号手段のデータを読み取る手順と、
2) 前記かごを最上階又は最下階の何れか他方まで移動させ信号手段のデータを読み取る手順と、
3) 前記かごを自動走行で昇降路内を少なくとも1往復させながら、前記ジャストレベルセンサが作動したときの前記かご位置検出装置による位置情報をジャストレベルとして記録する手順と、
4) 前記記録されたジャストレベルの情報を基に、各階停止運転を行い、前記かごが前記ジャストレベルに停止したときに、前記ジャストレベルセンサが作動していることを確認する手順と、
を備えたことを特徴とするエレベータのかご位置検出装置の調整方法。 - 前記かご位置検出装置は、昇降路のかごの移動経路に沿って設けられた信号手段と、前記かごに設けられ前記信号手段からデータを読み取る検出手段と、を有する装置であることを特徴とする請求項1に記載のエレベータのかご位置検出装置の調整方法。
- 前記3)の昇降路内を少なくとも1往復させるかごの自動走行は、低速自動走行であることを特徴とする請求項1又は2に記載のエレベータのかご位置検出装置の調整方法。
- 前記3)のジャストレベルは、各階床ごとに、前記かごの上昇時の絶対位置情報と前記かごの下降時の絶対位置情報との中間をジャストレベルとして記録した情報であることを特徴とする請求項1乃至3の何れかに記載のエレベータのかご位置検出装置の調整方法。
- 前記3)のかごを自動走行で昇降路内を少なくとも1往復させる際に、ジャストレベルセンサの作動回数を記録することを特徴とする請求項1乃至4の何れかに記載のエレベータのかご位置検出装置の調整方法。
- 前記4)の各階停止運転は、定格速度で行うことを特徴とする請求項1乃至5の何れかに記載のエレベータのかご位置検出装置の調整方法。
- エレベータのかご位置検出装置の調整方法において、
1) 前記かごを最上階又は最下階の何れか一方まで移動させ信号手段のデータを読み取る手順と、
2) 前記かごを最上階又は最下階の何れか他方まで移動させ信号手段のデータを読み取る手順と、
3) 前記両手順により読み取った最下階位置データと最上階位置データと、予め設定されている最下階及び最上階の設計上の位置とを比較し、両者の誤差が所定範囲内であることを確認する手順と、
4) 予め設定されている各階の設計上の位置を、前記の誤差から補正する手順と、
5) 前記4)で補正された各階の位置情報に従って、各階床に自動停止させ、各階床ごとに誤差を補正する手順と、
6) 前記5)で補正された情報に基づいて各階停止運転を行い、着床誤差を確認する手順と、
を備えたことを特徴とするエレベータのかご位置検出装置の調整方法。 - 前記かご位置検出装置は、昇降路のかごの移動経路に沿って設けられた信号手段と、前記かごに設けられ前記信号手段からデータを読み取る検出手段と、を有する装置であることを特徴とする請求項7に記載のエレベータのかご位置検出装置の調整方法。
- 前記5)の階床への運転は、低速運転であることを特徴とする請求項7又は8に記載のエレベータのかご位置検出装置の調整方法。
- 前記6)の各階停止運転は、定格速度で行うことを特徴とする請求項7乃至9の何れかに記載のエレベータのかご位置検出装置の調整方法。
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