JP5941002B2 - エレベータの異常診断装置 - Google Patents

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Description

本発明は、エレベータの乗りかごに装着されたかご位置検出用の光電式センサと昇降路内に設けられたかご位置検出用の遮へい板との間の位置ずれを検知し得るエレベータの異常診断装置に関する。
従来、エレベータの乗りかごが停止する各階床で乗りかごの停止位置が適正であるか否かのかご位置を検出するために、光電式センサと、当該センサの複数の光軸を遮断する複数の切り欠きを設けた遮へい板とを用いたかご位置検出装置が用いられていた。そしてこのような遮へい板に乗りかごの適正位置及びそこからのずれの情報だけでなく、他の情報も追加した技術として例えば特許文献1に開示されている。特許文献1によると、複数の光軸を照射する光電式センサを乗りかごに設け、光電式センサに対向する所定位置に複数の切り欠きを設けた複数の遮へい板をエレベータ昇降方向に沿って複数段配設して、光電式センサからの出力の変化を検知してかご位置を検出している。
特開2006−188319号公報
上記の特許文献1に示される従来技術は、遮へい板の形状に位置情報を盛り込み、乗りかごに装着した光電式センサにより検出した固有の信号により乗りかごの絶対位置を把握するものであった。
しかしながら、光電式センサの複数光軸を横切る遮へい板の噛み込み量が、設計値とは異なりずれを生じる場合があり、特許文献1の示すような階床の絶対位置情報のみならず、乗りかごの適正位置からのずれの判定を行う遮へい板にあっても適正な位置情報が読み取れない、または、現状の遮へい板では噛み込み量が適正であるか否かを検知するために別のセンサが必要である、という課題が生じる。
本発明は、従来技術における課題を解決するためのものであり、その目的は、光電式センサの複数光軸のいずれかを遮断してかご位置を検出する遮へい板としての機能の外に、複数光軸を横切る遮へい板の光電式センサへの噛み込み量が適正であるか否かを判断し得る機能をも備えたエレベータの異常診断装置を提供することにある。
前記課題を解決するために、本発明は主として次のような構成を採用する。
光を発する複数の投光部と複数の前記投光部からの光をそれぞれ受ける複数の受光部が対向するように配置され、複数の前記受光部それぞれの受光状態を出力する光電式センサを乗りかごに装着し、各階床の前記乗りかごの適正停止位置に前記乗りかごが位置した際に前記光電式センサの投光部と受光部の間を遮へいするかご位置検出用の遮へい板を昇降路内に設け、前記乗りかごが停止する階床における適正な停止位置にあるか否かを前記遮へい板に遮へいされた前記光電式センサの出力に基づいて前記受光部の受光状態の組み合わせから前記乗りかごの着床位置が適正であるか否かを判定する判定手段を備えたエレベータにおいて、前記遮へい板には、前記乗りかごの位置検出用の凹部とは異なる部位に、前記光電式センサに対する前記遮へい板の噛み込み量を検出するための切り欠き部を設け、前記乗りかごが前記遮へい板を通過する際に、前記切り欠き部に因る前記光電式センサの出力変化に基づく複数の前記受光部の受光状態の組み合わせから、前記光電式センサで検知している前記遮へい板の前記光電式センサに対する噛み込み量を判定する遮へい板噛み込み量判定手段とを備えた構成とする。
本発明によれば、各階の所定位置に設置した遮へい板と乗りかごに装着した光電式センサの噛み込み量が適正か否かを検知することができる。
本発明の実施形態に係るエレベータの異常診断装置において乗りかごに設置した光電式センサと昇降路内に設置した遮へい板の配置を示す図である。 本実施形態に係るエレベータの異常診断装置において使用するかご位置検出用の光電式センサの構造を示す図である。 本実施形態に係るエレベータの異常診断装置において使用するかご位置検出用の遮へい板の一構成例を示す図である。 本実施形態に係るエレベータの異常診断装置において使用するかご位置検出用の遮へい板の他の構成例を示す図である。 本実施形態に係るエレベータの異常診断装置の全体構成を示すブロック図である。 本実施形態における遮へい板と光電式センサによる乗りかごの適正停止位置であるか否かを光電式センサの出力信号からどのように判断するのかを説明するための図である。 本実施形態に関する遮へい板の一の構成例による光電式センサへの噛み込みが浅い場合と深い場合との異常検出を説明する図である。 本実施形態に関する遮へい板の他の構成例による光電式センサへの噛み込みが浅い場合と深い場合との異常検出を説明する図である。
本発明の実施形態に係るエレベータの異常診断装置について、図面を参照しながら以下説明する。図面において、1は昇降路、2は乗りかご、3は光電式センサ、4は遮へい板、6はセンサ信号判定手段、7は乗りかご遮へい板通過階検出手段、8は遮へい板噛み込み量判定手段、9は表示器、10は異常発報手段、11は監視センタ、12は確認指示手段、31,32,33は受光部、35,36,37は投光部、41,42は噛み込み量検出用の切り欠き部、43,44は位置検出用の切り欠き部(凹部)、48は通常の遮へい板、51,52は噛み込み量検出部、61,62,63は光軸、をそれぞれ表す。
図1は本発明の実施形態に係るエレベータの異常診断装置において乗りかごに設置した光電式センサと昇降路内に設置した遮へい板の配置を示す図である。図1において、本実施形態のエレベータの異常診断装置は、昇降路1内を昇降する乗りかご2に装着された複数の光軸61,62,63(図2に図示)を照射する光電式センサ3と、各階床の乗りかご2の適正停止位置に乗りかご2が位置した際に、光電式センサ3の投光部と受光部の間を遮へいする位置検出用の遮へい板4と、を備えている。
図2には本実施形態で使用する光電式センサ3の構成を示し、光を発する複数の投光部35,36,37と、複数の投光部35,36,37のそれぞれから投射された光の光軸を表す光軸61,62,63と、複数の投光部35,36,37からの光をそれぞれ受光する受光部31,32,33と、を有している。これら複数の投光部35,36,37と複数の受光部31,32,33は互いに対向するように配置され、光電式センサ3からは複数の受光部31,32,33それぞれの受光状態を出力するようになっている。
図3には本実施形態で使用するかご位置検出用の遮へい板の一構成例を示し、通常の遮へい板48の形状に切り欠き部41,42を設けて、光電式センサ3と遮へい板4との水平方向の噛み込み量の検出部を形成している。また遮へい板48には、かご位置検出用の切り欠き部である凹部43,44が形成されている。噛み込み量検出用の切り欠き部41,42の機能については図7を用いて後述する。ここで、遮へい板4は、切り欠き部41,42を設けた形状を有しており、切り欠き部の位置は、通常のエレベータ運行時に乗りかご2の位置検出を妨げないとともに、遮へい板4と光電式センサ3の噛み込み量が異常となる前に検知できる部位としている。
また、図4には本実施形態で使用するかご位置検出用の遮へい板の他の構成例を示し、通常の遮へい板48の形状に噛み込み量検出部51,52を図示位置に設けて、光電式センサ3と遮へい板4との水平方向の噛み込み量の検出部を形成している。噛み込み量検出部51,52の機能については図8を用いて後述する。
図5は本発明の実施形態に係るエレベータの異常診断装置の全体構成を示すブロック図である。図5において、本実施形態に係るエレベータの異常診断装置は、昇降路1内を昇降する乗りかご2に装着された光電式センサ3と、各階床の乗りかご2の適正停止位置に乗りかご2が位置した際に、昇降路1内に光電式センサ3の互いに対向して配置された複数の投光部35,36,37複数の受光部31,32,33の間の光軸61,62,63を遮へいする位置検出用の遮へい板4(図1に図示)と、遮へい板4による光軸61,62,63それぞれの遮へい状態を示す光電式センサ3の出力に基づいて、受光部31,32,33の受光状態の組み合わせから乗りかご2の着床位置が適正であるか否かを判定するセンサ信号判定手段6と、エレベーターの巻上機等に設けられたエンコーダ信号などにより乗りかご2の昇降路における現在位置を検出する乗りかご遮へい板通過階検出手段7と、センサ信号判定手段6の信号により遮へい板4と光電式センサ3の噛み込み量が適正かを否かを判定する遮へい板噛み込み量判定手段8と、表示器9と、遮へい板噛み込み量判定手段8で遮へい板4と光電式センサ3の噛み込み量判定結果によって監視センタ11に遮へい板の噛み込み量の異常を発報する異常発報手段10と、監視センタ11と、監視センタ11で受信した異常データより次回点検日に確認指示を保守作業員に出す確認指示手段12と、を備えている。本実施形態における遮へい板噛み込み量判定手段8は、センサ信号判定手段6の信号により遮へい板4と光電式センサ3の噛み込み量が適正でないと判定された場合、噛み込み量が適正でないと判定された遮へい板4が何階床のものであるのかを乗りかご遮へい板通過階検出手段7の信号から判定し、階床情報と噛み込み量が適正でないとの情報を表示器9及び噛み込み量異常発報手段10に出力する。
図6は本実施形態における遮へい板と光電式センサによる乗りかごの適正停止位置であるか否かを光電式センサの出力信号からどのように判断するかを説明するための図である。したがってここでは、遮へい板48には、噛み込み量検出用の切り欠き部41,42や噛み込み量検出部51,52の記載を省略して光電式センサ3が遮へい板48を通過する際の出力信号を例にとって、乗りかご2の位置検出の手順を以下説明する。
図6上段の図に示すように、例えば、噛み込み状態が正常な状態で乗りかご2が最上階から2階に向けて走行し停止した場合、乗りかご2が適正停止位置に停止した2階停止時の光電式センサ3の受光部31,32,33の出力信号は状態Bのように「ON・ON・ON」となっている。ここで、状態Bにおいて、図2に示す光軸61,62,63は遮へい板48によって実際上は光が遮蔽されるが、受光部31,32,33からの出力信号を反転させてONとする構成を採っている。このように光の遮蔽時にONにする構成とすることで光電式センサ3が遮へい板48を通過していないにも関わらず受光部がONし続けている状態となるため受光部の不良を検知できる。
次に、乗りかご2に乗客が乗り込んで行くと乗りかご2を吊るロープが伸びて、乗りかご2の床はホール床位置より低い位置に移動する。この時、光電式センサ3の受光部31,32,33からの出力信号は状態Cのように「ON・OFF・ON」となり、受光部信号32により乗りかご2の床がホール床より低い位置であることを検出し、エレベーターは乗りかご2を、状態Bになるように床合わせを行わせることができる(続く乗客の乗り込み等に備えて、かご床とホール床の高さを一致させるため)。また、乗りかご2が乗客を乗せて2階に着床後、乗客が降りるとロープが収縮し、乗りかご2の床はホール床位置より高い位置に移動する。この時、光電式センサ3の受光部31,32,33の出力信号は状態Aのように「ON・ON・OFF」となり受光部33の出力信号により乗りかご2の床がホール床より高い位置であることを検出し、エレベーターは乗りかご2を、状態Bになるように床合わせを行わせることができる(続く乗客の乗り込み等に備えて、かご床とホール床の高さを一致させるため)。
続いて、遮へい板48と光電式センサ3の噛み込み量が浅い場合(図6の中段図に示すように、遮へい板48と光電式センサ3の水平方向の重なり量が適正値よりも少ない場合)について説明する。乗りかごが停止適正位置にあるときは、2階停止時の光電式センサ3の受光部31,32,33からの出力信号は状態Bのように「ON・ON・ON」となっている。しかし、乗りかご2に乗客が乗り込んで乗りかご2を吊るロープが伸び、乗りかご2の床はホール床位置より低い位置に移動したとき、光電式センサ3の受光部31,32,33の出力信号は状態Cのように「ON・ON・ON」となり状態Bと信号の組み合わせが同じとなるため、乗りかごの床がホール床より低い位置あることが検出できず、乗りかご2は位置合わせを行わない不具合を生じる。
また、逆に遮へい板48と光電式センサ3の噛み込み量が深い場合(図6の下段図に示すように、遮へい板48と光電式センサ3の水平方向の重なり量が適正値よりも多い場合)には、乗りかご2が乗客を乗せ2階に着床後、乗客が降りるとロープが収縮し、乗りかご2の床はホール床位置より高い位置に移動したとき、光電式センサ3の受光部31,32,33からの出力信号は状態Aのように「ON・ON・ON」となり、状態Bと信号の組み合わせが同じとなるため、乗りかごの床がホール床より高い位置あることが検出できず、やはり乗りかご2は位置合わせを行わないという不具合を生じる。
そこで、本発明の実施形態に係る異常診断装置では、位置検出用の遮へい板に噛み込み量判定用の切り込み部を設けた遮へい板4を用いて、光電式センサ3と遮へい板4の噛み込み量が適正値よりずれて行き、乗りかご2の停止位置が適正停止位置からずれてしまっても検出できない状態となってしまう前に、光電式センサ3と遮へい板4の噛み込み量が適正値から外れそうになっている噛み込み量の異常検出を行おうとするものである。図7は本実施形態に関する遮へい板の一の構成例による光電式センサへの噛み込みが浅い場合と深い場合との異常検出を説明する図である。
図7の上段図は、遮へい板4と光電式センサ3の噛み込み量が浅く、遮へい板4と光電式センサ3の噛み込み量が、受光部32の出力信号が床合わせの不具合動作を生じる前の限界まで来ている状態を示している。このような場合、乗りかごが2階の遮へい板4を下降運転で通過する際、光電センサ3の出力信号31,32,33は、状態A「ON・ON・OFF」から状態B「ON・ON・OFF」、状態Bから状態C「ON・ON・ON」、状態Cから状態D「ON・OFF・ON」、状態Dから状態E「ON・OFF・OFF」、状態Eから状態F「ON・OFF・ON」、と変化する。なお、図7では状態Bが図6での状態Aに、状態Cが図6での状態Bに、状態Dが図6での状態Cにそれぞれ対応している。
例えば、乗りかご2が所定の階床に停止し、乗りかご2が停止適正位置にある状態から、乗客が乗り込み乗りかご2がホール床位置より低い位置に移動した状態Dでは「ON・OFF・ON」となり、図6の中段図における状態Cの「ON・ON・ON」とは異なり、図6の上段図における状態Cの「ON・OFF・ON」のように変化することによって、床合わせの正常動作を行い得る。
次に、乗りかご2が状態Eに移動したとき遮へい板4と光電式センサ3の噛み込み量が適性位置にある場合の受光部31,32,33の出力信号は「ON・OFF・ON」となるが、遮へい板4に入れた切り欠き部42により受光部31,32,33の出力信号は「ON・OFF・OFF」と変化し、乗りかご2が状態Fに移動したときでは受光部31,32,33の出力信号は「ON・OFF・ON」と変化する。本実施形態では、所定の階に停止した際の乗りかご2の適正停止位置及びそこからの上下のずれはセンサ信号判定手段6にて判定し、エレベーターはその判定結果から乗客の乗降等により乗りかご2の位置が適正位置からずれた際には、適正な停止位置となるように乗りかご2の位置を制御する。また通常運行時に乗りかご2が所定の階を通過する際には、本実施形態ではセンサ信号判定手段6は光電式センサ3の出力変化に基づく複数の受光部31,32,33の受光状態の組み合わせを遮へい板噛み込み量判定手段8に送信する。遮へい板噛み込み量判定手段8では切り欠き部42に因る光電式センサ3の出力変化に基づく複数の受光部31,32,33の受光状態の組み合わせからこの状態変化を解析し、状態D、状態E、状態Fの受光部31,32,33の出力信号の変化により遮へい板4と光電式センサ3の噛み込み量が適正値より浅いことを判定する。すなわち、乗りかご2の所定階での停止時には状態Dでホール床位置より低いことを検出可能であるが、通常運行時に乗りかご2で所定階を通過する際には切り欠き部42に基づく状態D,E,Fの出力変化を検知することによって、噛み込み量が適正値より浅いと判定するのである。
また、乗りかご遮へい板通過階検出手段7は乗りかご2が昇降路内のどの位置にいるのかを検出し、光電式センサ3が遮へいされている遮へい板4は昇降路の何階のものであるのか、本実施形態においては2階で在ることを検出し、遮へい板噛み込み量判定手段8に出力する。この2つの判定結果に基づいて遮へい板噛み込み量判定手段8は、2階の遮へい板4と光電式センサ3の噛み込み量が適正値より浅いこと異常として判定し、表示器9に2階の遮へい板4と光電式センサ3の噛み込み量が浅いことを表示する。また、遮へい板噛み込み量判定手段8の異常信号を元に異常発報手段10は監視センタ11に遮へい板4と光電式センサ3の噛み込み量が異常であることを発報し、監視センタ11で受信した異常データより確認指示手段12は、次回点検日に確認指示を保守作業員に出すことにより、遮へい板4と光電式センサ3の噛み込み量が異常により不具合を起こす前に遮へい板4と光電式センサ3の噛み込み量を適正値に調整することができる。また実際に調整が必要な遮へい板4は何階床のものであるのかもこれによりすぐに把握することができる。なお、噛み込み量の浅い又は深いの異常は、例えば、乗りかごのガイド装置の磨耗や遮へい板の取り付け等により発生し得る。
一方、図7の下段図は、遮へい板4と光電式センサ3の噛み込み量が深く、遮へい板4と光電式センサ3の噛み込み量が、受光部32の出力信号が床合わせの不具合動作を生じる限界まで来ている状態を示している。このような場合は、乗りかごが2階の遮へい板4を上昇運転で通過する際、光電センサ3の受光部31,32,33の出力信号は状態F「ON・OFF・ON」から状態E「ON・OFF・ON」、状態Eから状態D「ON・OFF・ON」、状態Dから状態C「ON・ON・ON」、状態Cから状態B「ON・ON・OFF」、状態Bから状態A「ON・OFF・OFF」と変化する。
例えば、乗りかご2が所定の階床に停止し、乗りかご2が停止適正位置にある状態から、乗客が乗りかご2から降りて乗りかご2がホール床位置より高い位置に移動した状態Bでは「ON・ON・OFF」となり、図6の中段図における状態Cの「ON・ON・ON」とは異なり、図6の上段図における状態Cの「ON・ON・OFF」のように変化することによって、床合わせの正常動作を行い得る。次に、状態Aに移動したとき遮へい板4と光電式センサ3の噛み込み量が適性位置にある場合の受光部31,32,33の出力信号は「ON・ON・OFF」となるが、遮へい板4に入れた切り欠き部41により受光部31,32,33の出力信号は「ON・OFF・OFF」と変化し、光電式センサ3が遮へい板4を抜けると受光部31,32,33の出力信号は「OFF・OFF・OFF」と変化する。
したがって、遮へい板噛み込み量判定手段8では切り欠き部42に因る光電式センサ3の出力変化に基づく複数の受光部31,32,33の受光状態の組み合わせからこの状態変化を解析し、状態C、状態B、状態Aの受光部31,32,33の出力信号の変化により遮へい板4と光電式センサ3の噛み込み量が適正値より深いことを判定する。また、乗りかご遮へい板通過階検出手段7は2階であることを検出して遮へい板噛み込み量判定手段8に出力する。この2つの判定結果に基づいて遮へい板噛み込み量判定手段8は2階の遮へい板4と光電式センサ3の噛み込み量が適正値より深いことを異常として判定し、表示器9に2階の遮へい板4と光電式センサ3の噛み込み量が深いことを表示する。
また、遮へい板噛み込み量判定手段8の異常信号を元に異常発報手段10は監視センタ11に遮へい板4と光電式センサ3の噛み込み量が異常であることを発報し、監視センタ11で受信した異常データより確認指示手段12は次回点検日に確認指示を保守作業員に出すことにより遮へい板4と光電式センサ3の噛み込み量が異常により不具合を起こす前に遮へい板4と光電式センサ3の噛み込み量を適正値に調整することができる。
次に、本発明の実施形態に関する遮へい板の他の構成例である、遮へい板48に噛み込み量判定用の噛み込み量検出部51,52を取り付けたときのエレベータの噛み込み量の異常検出について、図8を参照しながら以下説明する。図8は本実施形態に関する遮へい板の他の構成例による光電式センサへの噛み込みが浅い場合と深い場合との異常検出を説明する図である。
図8の上段図において、遮へい板48と光電式センサ3の噛み込み量が浅い場合、乗りかごが2階の遮へい板48を下降運転で通過する際、光電センサ3の受光部31,32,33の出力信号は状態A「OFF・OFF・OFF」から状態B「OFF・ON・OFF」、状態Bから状態C「ON・ON・OFF」、状態Cから状態D「ON・ON・ON」、状態Dから状態E「ON・OFF・ON」、状態Eから状態F「OFF・OFF・OFF」と変化する。
この時、状態Eでは遮へい板48と光電式センサ3の噛み込み量は正常動作は行えるが受光部32が不具合動作を生じる限界まで来ている状態である。この時、状態Bにおいて遮へい板48と光電式センサ3の噛み込み量が適正な場合、受光部31,32,33の出力信号は「OFF・OFF・OFF」となるが噛み込み量検出部51により受光部31,32,33の出力信号は「OFF・ON・OFF」となる。この状態変化を解析し、遮へい板噛み込み量判定手段8は状態Bの受光部31,32,33の出力信号の変化により遮へい板48と光電式センサ3の噛み込み量が適正値より浅いことを判定する。
また、乗りかご遮へい板通過階検出手段7は乗りかご2が2階に在ることを検出する。この2つの判定結果(噛み込み量が浅いことと乗りかごが2階に在ること)に基づいて遮へい板噛み込み量判定手段8は2階の遮へい板4と光電式センサ3の噛み込み量が適正値より浅いこと異常として判定し、表示器9に2階の遮へい板4と光電式センサ3の噛み込み量が浅いことを表示する。また、遮へい板噛み込み量判定手段8の異常信号を元に異常発報手段10は監視センタ11に遮へい板4と光電式センサ3の噛み込み量が異常であることを発報し、監視センタ11で受信した異常データより確認指示手段12は次回点検日に確認指示を保守作業員に出すことにより遮へい板4と光電式センサ3の噛み込み量が異常により不具合を起こす前に遮へい板4aと光電式センサ3の噛み込み量を適正値に調整することができる。
図8の下段図に示すように、遮へい板4と光電式センサ3の噛み込み量が深い場合は、乗りかごが2階の遮へい板48を上昇運転で通過する際、光電センサ3の受光部31,32,33の出力信号は状態F「OFF・OFF・OFF」から状態E「OFF・OFF・ON」、状態Eから状態D「ON・OFF・ON」、状態Dから状態C「ON・ON・ONJ、状態Cから状態B「ON・ON・OFF」、状態Bから状態A「OFF・OFF・OFF」と変化する。
この時、状態Bでは遮へい板48と光電式センサ3の噛み込み量は正常動作は行えるが光軸33が不具合動作を生じる限界まで来ている状態である。この時、状態Eにおいて遮へい板48と光電式センサ3の噛み込み量が適正な場合、受光部31,32,33の出力信号は「OFF・OFF・OFF」となるが、噛み込み量検出部52により受光部31,32,33の出力信号は「OFF・OFF・ON」となる。この状態変化を解析し、遮へい板噛み込み量判定手段8は状態Eの受光部31,32,33の出力信号の変化により遮へい板4aと光電式センサ3の噛み込み量が適正値より深いことを判定する。
また、乗りかご遮へい板通過階検出手段7は乗りかご2が2階に在ることを検出する。この2つの判定結果に基づいて遮へい板噛み込み量判定手段8は2階の遮へい板48と光電式センサ3の噛み込み量が適正値より深いこと異常として判定し、表示器9に2階の遮へい板48と光電式センサ3の噛み込み量が深いことを表示する。また、遮へい板噛み込み量判定手段8の異常信号を元に異常発報手段10は監視センタ11に遮へい板48と光電式センサ3の噛み込み量が異常であることを発報し、監視センタ11で受信した異常データより確認指示手段12は次回点検日に確認指示を保守作業員に出すことにより遮へい板4と光電式センサ3の噛み込み量が異常により不具合を起こす前に遮へい板48と光電式センサ3の噛み込み量を適正値に調整することができる。
以上のように、本発明の実施形態は、複数の投光部及び受光部間の光軸61,62,63を有して乗りかごに装着された光電式センサ3を有し、昇降路1内に光電式センサ3と対向する所定位置に設置した位置検出用の遮へい板4には位置検出に影響の与えない位置に切り欠き部41,42を設け、乗りかご2が遮へい板4を通過する毎に光電式センサ3の光軸61,62,63を遮断する組み合わせを判定することにより、光電式センサ3と遮へい板4の噛み込み量のずれを自動で検出する噛み込み量判定手段8を設け、噛み込み量に異常があればデータセンターに通報するとともに、どの階において光電式センサと遮へい板の噛み込み量のずれが在るかを表示することを主たる特徴とするものである。
本発明は上述の特徴を備えることによって、遮へい板は乗りかごの位置検出用としの通常の機能に加えて、常時、乗りかごに装着した光電式センサと遮へい板の噛み込み量を点検でき、乗りかごのガイド装置の磨耗や遮へい板の取り付け等により光電式センサと遮へい板の噛み込み量が変化し位置ずれが発生したときにセンターに通報するため、位置ずれによる故障を未然に防止することができるとともにエレベータ設置時における遮へい板と光電式センサの噛み込み量の良否を表示器で確認でき、点検時間の低減を図ることができる。なお、本実施形態においては遮へい板として乗りかごの適正停止位置検出用としての情報のみが搭載されたものを例に挙げて説明したが、乗りかごの昇降路内における絶対位置検出用としての情報も搭載されたものに本発明を適用してもよい。絶対位置情報が搭載された場合、光電式センサと遮へい板の噛み込み量に異常が生じると、昇降路内における位置を把握できなかったり、誤検知したりするより深刻な事態が想定されるが、本発明によればこのような事態の発生を防止することも可能である。
1 昇降路
2 乗りかご
3 光電式センサ
4 遮へい板
6 センサ信号判定手段
7 乗りかご遮へい板通過階検出手段
8 遮へい板噛み込み量判定手段
9 表示器
10 異常発報手段
11 監視センタ
12 確認指示手段
31,32,33 受光部
35,36,37 投光部
41,42 噛み込み量検出用の切り欠き部
43,44 かご位置検出用の切り欠き部(凹部)
48 通常の遮へい板
51,52 噛み込み量検出部
61,62,63 光軸

Claims (5)

  1. 光を発する複数の投光部と複数の前記投光部からの光をそれぞれ受ける複数の受光部が対向するように配置され、複数の前記受光部それぞれの受光状態を出力する光電式センサを乗りかごに装着し、各階床の前記乗りかごの適正停止位置に前記乗りかごが位置した際に前記光電式センサの投光部と受光部の間を遮へいするかご位置検出用の遮へい板を昇降路内に設け、前記乗りかごが停止する階床における適正な停止位置にあるか否かを前記遮へい板に遮へいされた前記光電式センサの出力に基づいて前記受光部の受光状態の組み合わせから前記乗りかごの着床位置が適正であるか否かを判定する判定手段を備えたエレベータにおいて、
    前記遮へい板には、前記乗りかごの位置検出用の凹部とは異なる部位に、前記光電式センサに対する前記遮へい板の噛み込み量を検出する切り欠き部を設け、
    前記乗りかごが前記遮へい板を通過する際に、前記切り欠き部に因る前記光電式センサの出力変化に基づく複数の前記受光部の受光状態の組み合わせから、前記光電式センサで検知している前記遮へい板の前記光電式センサに対する噛み込み量を判定する遮へい板噛み込み量判定手段とを備えた
    ことを特徴とするエレベータの異常診断装置。
  2. 請求項1において、
    前記噛み込み量を検出する切り欠き部は、前記光電式センサと前記遮へい板の前記噛み込み量が適正範囲の限界位置に到達したことを前記光電式センサの出力変化から検出可能とする形状を有することを特徴とするエレベータの異常診断装置。
  3. 光を発する複数の投光部と複数の前記投光部からの光をそれぞれ受ける複数の受光部が対向するように配置され、複数の前記受光部それぞれの受光状態を出力する光電式センサを乗りかごに装着し、各階床の前記乗りかごの適正停止位置に前記乗りかごが位置した際に前記光電式センサの投光部と受光部の間を遮へいするかご位置検出用の遮へい板を昇降路内に設け、前記乗りかごが停止する階床における適正な停止位置にあるか否かを前記遮へい板に遮へいされた前記光電式センサの出力に基づいて前記受光部の受光状態の組み合わせから前記乗りかごの着床位置が適正であるか否かを判定する判定手段を備えたエレベータにおいて、
    前記遮へい板には、前記乗りかごの位置検出用の凹部とは異なる部位に、前記光電式センサに対する前記遮へい板の噛み込み量を検出する突設部を設け、
    前記乗りかごが前記遮へい板を通過する際に、前記突設部に因る前記光電式センサの出力変化に基づく複数の前記受光部の受光状態の組み合わせから、前記光電式センサで検知している前記遮へい板の前記光電式センサに対する噛み込み量を判定する遮へい板噛み込み量判定手段とを備えた
    ことを特徴とするエレベータの異常診断装置。
  4. 請求項3において、
    前記噛み込み量を検出する突設部は、前記光電式センサと前記遮へい板の前記噛み込み量が適正範囲の限界位置に到達したことを前記光電式センサの出力変化から検出可能とし、前記遮へい板の上下端部に立設する形状を有することを特徴とするエレベータの異常診断装置。
  5. 請求項1乃至4において、
    前記遮へい板噛み込み量判定手段が噛み込み量の異常を判定したときに、離隔した監視センタに噛み込み量異常を発報する異常発報手段を設けることを特徴とするエレベータの異常診断装置。
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