JP6164338B2 - 画像記録装置 - Google Patents

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JP6164338B2
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Description

本発明は、剛性に応じた適切な方法で用紙を排出する画像記録装置に関する。
従来より、用紙を搬送する搬送部と、搬送部によって間欠的に搬送された用紙に画像を記録する記録部と、を備える画像記録装置が知られている。搬送部は、用紙を搬送向きに搬送する第1搬送部及び第2搬送部を備えている。また記録部は、搬送向きにおいて第1搬送部及び第2搬送部の間に配置されている。また、特許文献1には、先行用紙と後続用紙との間隔を詰めて搬送することによって画像記録のスループットを向上させる画像記録装置が記載されている。
具体的には、特許文献1に記載されている画像記録装置は、先行用紙に対する画像記録が終了し且つ先行用紙の後端が第1搬送部を通過した時点で後続用紙に対する頭出し及び間欠搬送を開始する。そして、先行用紙は、当該後続用紙に対する頭出し及び間欠搬送時に連動して回転する第2搬送部によって、間欠的に排紙される(以下、「間欠排出」と表記する。)。
特開2001−191601号公報
上記構成の画像記録装置において、剛性が低い先行用紙を間欠排出すると、当該先行用紙が排紙トレイ上で座屈し、後続用紙の排出を妨げでしまう場合がある。しかし、一方で、剛性が高い先行用紙について間欠排出をしない(すなわち、先行用紙の排出が完了してから後続用紙の頭出しを開始する)場合は、複数枚の用紙に対する画像記録のスループットが低下してしまう。
本発明は、上記の事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、用紙の剛性に応じて適切な排紙方法を選択することにより、先行用紙の座屈とスループットの低下とを抑制する画像記録装置を提供することにある。
(1) 本発明に係る画像記録装置は、複数の用紙を支持する給紙トレイと、正回転して
用紙を搬送向きに搬送する搬送ローラと、上記搬送ローラより上記搬送向きの下流側に配置されており、用紙に画像を記録する記録部と、上記記録部より上記搬送向きの下流側に配置されており、上記搬送ローラの正回転に伴って正回転して用紙を上記搬送向きに搬送する排出ローラと、上記排出ローラより上記搬送向きの下流側に配置されており、上記排出ローラによって排出される用紙を支持する排紙トレイと、用紙への画像の記録を制御する制御部とを備える。そして、上記制御部は、上記給紙トレイに支持されている用紙の先端を上記搬送ローラに到達させる給紙処理と、上記搬送ローラ及び上記排出ローラを正回転させることによって用紙を上記搬送向きの所定の改行幅ずつ搬送させ、且つ所定の改行幅だけ搬送された用紙に対して上記記録部に画像を記録させる間欠記録処理と、用紙の剛性を判定する剛性判定処理とを先行用紙に対して実行する。そして、上記制御部は、上記剛性判定処理において上記先行用紙の剛性が閾値以上であると判定された場合に、上記先行用紙に対する画像記録が終了し且つ上記先行用紙の後端が上記搬送ローラを通過したことを条件として、上記先行用紙の次の後続用紙に対する上記給紙処理及び上記間欠記録処理を実行し、上記剛性判定処理において上記先行用紙の剛性が上記閾値未満であると判定された場合に、上記搬送ローラ及び上記排出ローラを停止することなく正回転させることによって画像記録が終了した上記先行用紙を上記排紙トレイに排出する排出処理を、上記後続用紙に対する上記間欠記録処理に先立って実行する。
上記構成によれば、剛性が閾値以上の先行用紙は、後続用紙の間欠記録処理時に連動して正回転する排出ローラによって間欠排出される。これにより、先行用紙に対する排出処理の時間分だけ画像記録のスループットが向上する。一方、剛性が閾値未満の先行用紙は、後続用紙の間欠記録処理に先立って実行される排出処理によって排出される。これにより、排紙トレイ上において先行用紙が座屈することによるスループットの大幅な低下が抑制される。
(2) 例えば、当該画像記録装置は、上記給紙トレイに支持されている用紙を上記搬送
ローラに給紙する正回転が可能な給紙ローラと、正回転及び逆回転が可能なモータと、上記モータの逆回転によって上記給紙ローラを正回転させ、上記搬送ローラを逆回転させ、且つ上記排出ローラへの駆動伝達を解除し、上記モータの正回転によって上記搬送ローラ及び上記排出ローラを正回転させ且つ上記給紙ローラへの駆動伝達を解除する駆動伝達機構とをさらに備える。そして、上記制御部は、上記給紙処理において上記モータを逆回転させ、上記間欠記録処理及び上記排出処理において上記モータを正回転させ、上記剛性判定処理において上記先行用紙の剛性が上記閾値未満であると判定された場合に、上記排出処理を上記後続用紙に対する上記給紙処理に先立って実行する。
(3) 好ましくは、上記制御部は、上記排出処理における上記モータの回転速度を、上
記間欠記録処理における上記モータの回転速度より遅くする。
モータの回転速度を遅くするほど用紙と排出ローラとの接触が安定し、つまり排出ローラによる用紙の搬送力が安定する。また、モータの回転速度を遅くするほど、排出されている用紙の姿勢が安定する。したがって、上記構成によれば、排紙トレイ上における先行用紙の座屈をさらに有効に抑制することができる。
(4) 好ましくは、上記記録部は、用紙にインクを吐出することによって画像を記録す
る。そして、上記制御部は、上記剛性判定処理において、上記間欠記録処理において用紙に吐出されたインク量が閾値インク量よりも大きい場合に、当該用紙の剛性が上記閾値未満であると判定する。
用紙の剛性はインクを吸収することによって低下する。そこで、上記構成のように、記録部によって吐出されたインク量に応じて用紙の剛性を判定するのが望ましい。但し、剛性の判定基準は上述の例に限定されず、例えば、用紙の繊維の向きによって判定してもよい。
(5) 好ましくは、上記制御部は、用紙の繊維方向が上記搬送向きに沿う場合に上記閾
値インク量に第1の値を設定し、上記繊維方向が上記搬送向きと交差する場合に上記閾値インク量に上記第1の値より小さい第2の値を設定する。
横目(すなわち、繊維の方向が搬送向きと交差する)の用紙は、縦目(すなわち、繊維の方向が搬送向きに沿う)用紙と比較して座屈が生じやすい。そこで、上記構成のように、横目の用紙に対する剛性判定処理では、縦目の用紙の場合より閾値インク量を引き下げるのが望ましい。
(6) 好ましくは、上記制御部は、上記剛性判定処理において、用紙の上記搬送向きの
中央領域に吐出されたインク量と上記閾値インク量とを比較する。
用紙の剛性は、用紙の中央領域に着弾したインク量に大きな影響を受ける。これは、排紙トレイ上で用紙を移動させる際、用紙先端の移動は当該用紙の中央領域の剛性に影響するからである。すなわち、用紙の中央領域の剛性が十分大きければ、用紙先端が当該用紙の中央領域によって押されて移動する。一方、用紙の中央領域の剛性が小さいと、用紙先端が移動する前に当該用紙の中央領域が座屈する可能性がある。そこで、剛性判定処理では、当該中央領域に着弾したインク量と閾値インク量とを比較するのが望ましい。
(7) 好ましくは、当該画像記録装置は、用紙の表面及び裏面に画像を記録することが
可能である。そして、上記制御部は、上記剛性判定処理において上記先行用紙の剛性が上記閾値未満であると判定され且つ当該先行用紙の表面及び裏面の両方に画像が記録された場合に、予め定められた待機時間だけ上記排出処理の実行を待機する。
用紙の剛性は、両面でインクを吸収することによってさらに低下する。そこで、上記構成のように、両面に画像が記録された用紙に対する排出処理は、着弾したインクが乾燥するのを待ってから実行されるのが望ましい。
(8) 好ましくは、上記制御部は、上記排出処理における上記搬送ローラ及び上記排出
ローラの回転量を、用紙の表面及び裏面に画像が記録された場合に、用紙の表面にのみ画像が記録された場合より多くする。
用紙のインクの付着面と排紙トレイとの摩擦力は、インクが付着していない面と排紙トレイとの摩擦力に比べて、大きい。つまり、表面及び裏面の両方にインクが付着した用紙は、排紙トレイ上で停止等して、後端が排出ローラを通過しない可能性がある。しかし、上記構成によれば、剛性の低い用紙の後端が排出ローラを通過できるため、剛性の低い用紙を確実に排出できる。
(9) 例えば、排出された用紙が支持される上記排紙トレイの支持面は、上記排出ロー
ラの用紙との当接位置より上記搬送向きと交差する鉛直下側に位置する。
本発明は、上記構成のように、排出ローラから排出された用紙が排紙トレイの支持面に向けて降下するような構成の画像記録装置に適用することによって、特に有利な効果を奏する。
本発明によれば、剛性が高い先行用紙は後続用紙の間欠記録処理時に連動して排出され、剛性が低い先行用紙は後続用紙の間欠記録処理より前に排出される。このように、用紙の剛性に応じて適切な排紙方法を選択することにより、先行用紙の座屈とスループットの低下とを抑制した画像記録装置を得ることができる。
図1は、複合機10の外観斜視図である。 図2は、プリンタ部11の内部構造を模式的に示す縦断面図である。 図3は、複合機10の構成を表すブロック図である。 図4は、画像記録処理のフローチャートである。 図5は、先行用紙12Aに対する給紙処理(S12)が実行された状態を示す図である。 図6は、先行用紙12Aに対する排出処理(S16又はS21)が実行された状態を示す図である。 図7は、追加搬送処理(S21)が必要な状態を示す図である。 図8は、先行用紙12Aの排出前に後続用紙12Bに対する給紙処理(S12)が実行された状態を示す図である。 図9は、図8の状態から後続用紙12Bに対する間欠記録処理(S13)が実行された状態を示す図である。 図10は、変形例に係る画像記録処理のフローチャートである。
以下、本発明の実施形態について説明する。なお、以下に説明される実施形態は本発明の一例にすぎず、本発明の要旨を変更しない範囲で、本発明の実施形態を適宜変更できることは言うまでもない。また、以下の説明においては、複合機10が使用可能に設置された状態(図1の状態)を基準として上下方向7が定義され、開口13が設けられている側を手前側(正面)として前後方向8が定義され、複合機10を手前側(正面)から見て左右方向9が定義される。
[複合機10の全体構成]
複合機10(本発明の画像記録装置の一例)は、図1に示されるように、概ね直方体に形成されている。複合機10は、下部にインクジェット記録方式で用紙12(図2参照)に画像を記録するプリンタ部11を有している。また、複合機10は、ファクシミリ機能及びプリント機能などの各種の機能を有している。
プリンタ部11は、図2に示されるように、給紙部15と、給紙トレイ20と、排紙トレイ21と、搬送ローラ部54と、記録部24と、排出ローラ部55と、プラテン42とを備えている。給紙部15は、給紙トレイ20から用紙12をピックアップして搬送路65に給紙する。搬送ローラ部54は、給紙部15によって搬送路65に給紙された用紙12を搬送向き16に搬送する。記録部24は、搬送ローラ部54によって搬送された用紙12に画像を記録する。排出ローラ部55は、記録部24によって画像が記録された用紙12を排紙トレイ21に排出する。プラテン42は、記録部24に対向する位置において用紙12を支持する。
[給紙トレイ20、排紙トレイ21]
給紙トレイ20は、プリンタ部11の正面に形成された開口13を通じて前後方向8に挿抜される。給紙トレイ20は、複数の用紙12を支持可能である。排紙トレイ21は、給紙トレイ20の上側に設けられている。また、排紙トレイ21は、排出ローラ部55によって排出された用紙12を支持する支持面21Aを有する。支持面21Aは、排紙トレイ21の上面を形成し、且つ排出ローラ部55による用紙12の挟持位置より鉛直方向(すなわち、上下方向7)の下側に位置している。
[給紙部15]
給紙部15は、図2に示されるように、プリンタ部11の開口13に装着された状態の給紙トレイ20の上側に設けられている。給紙部15は、給紙ローラ25と、給紙アーム26と、軸27とを備えている。給紙ローラ25は、給紙アーム26の先端側に回転可能に設けられている。給紙ローラ25は、搬送モータ102(図3参照)から駆動力を付与されて、用紙12を搬送向き16に搬送する向き(すなわち、正回転)に回転する。給紙アーム26は、プリンタ部11のフレームに支持された軸27に回動可能に設けられている。給紙アーム26は、自重或いはバネ等による弾性力によって給紙トレイ20側へ回動付勢されている。
[搬送路65]
搬送路65は、図2に示されるように、その一部がプリンタ部11の内部において、所定間隔で対向する外側ガイド部材18及び内側ガイド部材19によって形成される空間を指す。搬送路65は、給紙トレイ20の後端部を基点としてプリンタ部11の後方側に延び、プリンタ部11の後方側において下方から上方に延びつつUターンし、記録部24を経て排紙トレイ21に至る通路である。より詳細には、搬送路65は、搬送ローラ部54の挟持位置、プラテン42の上側、及び排出ローラ部55の挟持位置を経て排紙トレイ21へ通じている。なお、搬送路65内における用紙12の搬送向き16は、図2において一点鎖線の矢印で示されている。
[搬送ローラ部54]
搬送ローラ部54は、図2に示されるように、搬送路65における給紙部15よりも搬送向き16の下流側で、且つ搬送路65における記録部24よりも搬送向き16の上流側に設けられている。搬送ローラ部54は、搬送モータ102によって駆動される搬送ローラ60と、搬送ローラ60の回転に伴って連れ回るピンチローラ61とを有する。搬送ローラ60とピンチローラ61とは、用紙12を挟持して搬送向き16に搬送する。
搬送ローラ60は、用紙12を搬送向き16に搬送する正回転(図2の例では、反時計回り)と、逆回転(図2の例では、時計回り)とに回転可能である。正回転と逆回転との切り替えは、例えば、搬送モータ102の回転向きを反転させることによって実現できる。また、図2に示されるピンチローラ61は、正回転する搬送ローラ60に伴って時計回りに回転し、逆回転する搬送ローラ60に伴って反時計回りに回転する。
[排出ローラ部55]
排出ローラ部55は、図2に示されるように、搬送路65における記録部24よりも搬送向き16の下流側に設けられている。排出ローラ部55は、搬送モータ102によって駆動される排出ローラ62と、排出ローラ62の回転に伴って連れ回る拍車63とを有する。排出ローラ62は、用紙12を搬送向き16に搬送する正回転(図2の例では、時計回り)に回転可能である。また、図2に示される拍車63は、正回転する排出ローラ62に伴って反時計回りに回転する。その結果、排出ローラ62と拍車63とは、用紙12を挟持して搬送向き16に搬送する。なお、排出ローラ62及び拍車63による用紙12の挟持位置(すなわち、排出ローラ62の用紙12との当接位置)は、排紙トレイ21の支持面21Aより鉛直方向の上側に位置する。
[駆動伝達機構104]
また、図3に示されるように、搬送モータ102の駆動力は、駆動伝達機構104によって給紙ローラ25、搬送ローラ60、及び排出ローラ62に伝達される。駆動伝達機構104は、歯車、プーリ、無端環状のベルト、遊星歯車機構(振子ギヤ機構)、及びワンウェイクラッチ等の全部又は一部を組み合わせて構成される。駆動伝達機構104は、搬送モータ102の正回転によって、搬送ローラ60及び排出ローラ62を正回転させ、且つ給紙ローラ25への駆動伝達を解除する。また、駆動伝達機構104は、搬送モータ102の逆回転によって、給紙ローラ25を正回転させ、搬送ローラ60を逆回転させ、且つ排出ローラ62への駆動伝達を解除する。
なお、「給紙ローラ25への駆動伝達を解除する」とは、搬送モータ102の駆動力が給紙ローラ25に伝達されない状態にすることである。具体的には、搬送モータ102と給紙ローラ25との間の駆動力の伝達経路にワンウェイクラッチを配置し、逆回転する搬送モータ102の駆動力が給紙ローラ25に伝達され、正回転する搬送モータ102の駆動力が給紙ローラ25に伝達されないようにすればよい。また、上記の構成は、ワンウェイクラッチに代えて振子ギヤ機構や電磁クラッチ機構を配置することによっても実現できる。これにより、搬送モータ102が正回転しているときの給紙ローラ25は、搬送ローラ部54によって搬送向き16に搬送される用紙12と当接して連れ回る。
同様に、「排出ローラ62への駆動伝達を解除する」とは、搬送モータ102の駆動力が排出ローラ62に伝達されない状態にすることであって、ワンウェイクラッチ、振子ギヤ機構、或いは電磁クラッチ機構等を駆動力の伝達経路に配置することによって実現される。これにより、搬送モータ102が正回転しているときの排出ローラ62は搬送ローラ部54と共に正回転し、搬送モータ102が逆回転しているときの排出ローラ62は静止する。
[プラテン42]
プラテン42は、図2に示されるように、搬送向き16において、搬送ローラ部54及び排出ローラ部55の間に設けられている。プラテン42は、記録部24に対向して搬送路65の下側に配置され、搬送路65を搬送される用紙12を下側から支持する。
[記録部24]
記録部24は、図2に示されるように、搬送向き16において、搬送ローラ部54及び排出ローラ部55の間に設けられている。また、記録部24は、プラテン42に対向して搬送路65の上側に配置されている。記録部24は、ガイドレールに沿って左右方向9に移動可能なキャリッジ23と、キャリッジ23に搭載された記録ヘッド39と、記録ヘッド39の下面に形成されたノズル40とを備える。
キャリッジ23は、キャリッジモータ103から駆動力を付与されて左右方向9に移動する。キャリッジ23の移動向きの切り替えは、例えば、キャリッジモータ103(図3参照)の回転向きを反転させることによって実現できる。ノズル40は、インクカートリッジから供給されたインクを微小なインク滴として吐出する。すなわち、記録部24は、キャリッジ23が左右方向9に移動する過程において、プラテン42に支持されている用紙12に向けてノズル40からインク滴を吐出する。これにより、用紙12に画像が記録される。
[レジストセンサ160]
図2に示されるように、搬送路65の搬送ローラ部54よりも搬送向き16の上流側には、公知のレジストセンサ160が設けられている。レジストセンサ160は、用紙12が当該レジストセンサ160の設置位置(以下、「検知位置」と表記する。)に存在するか否かを検出するためのセンサである。レジストセンサ160は、用紙12が検知位置に存在していることを条件として、検知信号であるローレベル信号(つまり、「信号レベルが閾値未満の信号」)を後述する制御部130に出力する。一方、レジストセンサ160は、用紙12が検知位置に存在していないことを条件として、検知信号であるハイレベル信号(つまり、「信号レベルが閾値以上の信号」)を制御部130に出力する。
[ロータリエンコーダ170]
また、複合機10は、図3に示されるように、搬送ローラ60の回転(換言すれば、搬送モータ102の回転)に応じてパルス信号を発生させる周知のロータリエンコーダ170を備えている。ロータリエンコーダ170は、エンコーダディスクと、光学センサとを備える。エンコーダディスクは、搬送ローラ60の回転と共に回転する。光学センサは、回転するエンコーダディスクを読み取ってパルス信号を発生させ、発生させたパルス信号を制御部130に出力する。
[制御部130]
図3に示されるように、制御部130は、CPU131、ROM132、RAM133、EEPROM134、及びASIC135を備えており、これらは内部バス137によって接続されている。ROM132には、CPU131が各種動作を制御するためのプログラムなどが格納されている。RAM133は、CPU131が上記プログラムを実行する際に用いるデータや信号等を一時的に記録する記憶領域、或いはデータ処理の作業領域として使用される。EEPROM134には、電源オフ後も保持すべき設定やフラグ等が格納される。
ASIC135には、搬送モータ102及びキャリッジモータ103が接続されている。ASIC135は、各モータを回転させるための駆動信号をCPU131から取得し、駆動信号に応じた駆動電流を各モータに出力する。各モータは、ASIC135からの駆動電流によって正回転又は逆回転する。例えば、制御部130は、搬送モータ102の駆動を制御して各ローラを回転させる。また、制御部130は、キャリッジモータ103の駆動を制御してキャリッジ23を往復移動させる。さらに、制御部130は、記録ヘッド39を制御してノズル40からインクを吐出させる。
また、ASIC135には、レジストセンサ160と、ロータリエンコーダ170とが接続されている。制御部130は、レジストセンサ160から出力される検知信号と、ロータリエンコーダ170から出力されるパルス信号とに基づいて、用紙12の位置を検出する。より詳細には、ASIC135は、ロータリエンコーダ170から取得したパルス信号を、レジストセンサ160からローレベル信号を取得した(或いはローレベル信号からハイレベル信号に変化した)時点からカウントする。そして、ASIC135は、カウントされたパルス信号の数によって用紙12の先端(或いは後端)の位置を検出する。
[画像記録処理]
図4〜図9を参照して、複合機10による画像記録処理を説明する。以下では、給紙トレイ20に支持されている先行用紙12Aと、先行用紙12Aの次の後続用紙12Bとに画像を記録する例を説明する。この画像記録処理は、制御部130のCPU131によって実行される。なお、以下の各処理は、ROM132に記憶されているプログラムをCPU131が読み出して実行してもよいし、制御部130に搭載されたハードウェア回路によって実現されてもよい。
制御部130は、ユーザから画像記録指示を取得したことを条件として、図4に示す画像記録処理を実行する。画像記録指示の取得先は特に限定されないが、例えば、複合機10に設けられた操作パネルを通じて取得してもよいし、外部機器から通信ネットワークを通じて取得してもよい。画像記録指示は、各ローラ、キャリッジ23、及び記録ヘッド39を制御部130に制御させることで、先行用紙12A及び後続用紙12Bに画像記録を行わせる指示である。また、画像記録指示には、画像記録を行うページ数、及び各ページに記録される画像データ等が含まれる。さらに、画像記録指示には、画像を記録すべき用紙12の繊維方向に関する繊維情報(すなわち、用紙12が縦目或いは横目のいずれであるかを特定する情報)が含まれていてもよい。
まず、制御部130は、給紙トレイ20に支持されている用紙12を搬送路65に給紙する給紙処理を実行する(S12)。詳細には、制御部130は、搬送モータ102を逆回転させることによって、給紙ローラ25を正回転させ、且つ搬送ローラ60を逆回転させ、排出ローラ62への駆動力の伝達を解除する。これにより、給紙ローラ25は、給紙トレイ20に支持されている複数の用紙12のうち、最も上に位置する先行用紙12Aを搬送路65に送り出す。また、制御部130は、ロータリエンコーダ170から出力されるパルス信号をカウントするカウント処理を開始する。カウント処理は、図4に示される各処理と並行して、図4に示される画像記録処理が終了(RETURN)するまで継続される。
制御部130は、レジストセンサ160からローレベル信号を取得した時点からのパルス信号の数が所定の閾値に達するまで給紙処理(S12)を継続する。所定の閾値は、レジストセンサ160の位置に到達した先行用紙12Aの先端(「搬送向き16の下流側の端部」を指す。以下同じ。)が搬送ローラ部54に到達するのに必要な搬送距離に相当するパルス信号の数である。すなわち、所定の閾値は、上述の搬送距離だけ用紙12を搬送させるのに必要な給紙ローラ25の回転量(換言すれば、搬送モータ102の回転量)に相当するパルス信号の数である。これにより、図5に示されるように、先行用紙12Aの先端が搬送ローラ部54に到達する。また、先行用紙12Aの先端が逆回転している搬送ローラ部54に当接することにより、先行用紙12Aの斜行が矯正される。
次に、用紙12の先端が搬送ローラ部54に到達すると、制御部130は、先行用紙12Aに対する間欠記録処理を実行する(S13)。間欠記録処理は、搬送ローラ部54及び排出ローラ部55に先行用紙12Aを搬送向き16に搬送させ、且つ搬送されて静止している先行用紙12Aに対して記録部24に画像を記録させる処理である。なお、制御部130は、搬送モータ102を正回転させることによって搬送ローラ部54及び排出ローラ部55に先行用紙12Aを搬送させる。
また、制御部130は、先行用紙12Aに対する最初の間欠記録処理において、最初に画像が記録される先行用紙12A上の領域が記録ヘッド39に対面する位置まで、搬送ローラ部54及び排出ローラ部55に当該先行用紙12Aを搬送させる。一方、制御部130は、先行用紙12Aに対する2回目以降の間欠記録処理において、予め定められた所定の改行幅ずつ、搬送ローラ部54及び排出ローラ部55に当該先行用紙12Aを搬送させる。
制御部130は、先行用紙12Aに対する画像記録が終了するまで(S14:Yes)、間欠記録処理(S13)を繰り返し実行する。そして、先行用紙12Aに対する画像記録が終了すると(S14:Yes)、制御部130は、後続用紙12Bの有無を判断する(S15)。例えば、制御部130は、画像記録指示を取得してから現在までに画像記録を行ったページ数をカウントしておき、カウントしたページ数が画像記録指示に含まれるページ数に到達した場合に、後続用紙12Bが存在しないと判断する(S15:No)。
後続用紙12Bが存在しないと判断した場合(S15:No)、制御部130は、画像記録が終了した先行用紙12Aを排紙トレイ21に排出する排出処理(S16)を実行し、画像記録処理を終了する。具体的には、制御部130は、先行用紙12Aが排紙トレイ21に排出されるまで搬送モータ102を途中で停止することなく正回転させる。これにより、先行用紙12Aは、図6に示されるように、搬送ローラ部54及び排出ローラ部55によって排紙トレイ21まで搬送される。なお、制御部130は、ステップS16の排出処理において、先行用紙12Aの後端が排出ローラ部55を通過するまで、搬送モータ102及び排出ローラ62の正回転(すなわち、搬送モータ102の正回転を)を途中で停止することなく継続する。
ここで、先行用紙12Aの先端側が排紙トレイ21の支持面21Aに引っ掛かった状態で排出処理(S16)が実行されると、図6に一点鎖線で示されるように、中央部が盛り上がるように先行用紙12Aが湾曲(以下、この状態を「座屈する」と表記する)し、完全に排出されない可能性がある。先行用紙12Aの座屈は、先行用紙12Aと支持面21A(或いは、支持面21Aに支持されている他の用紙12)との間の摩擦力に対して、先行用紙12Aの剛性(詳細は、後述)が低い場合に発生しやすい。そこで、制御部130は、排出処理(S16)における搬送モータ102の回転速度を、間欠記録処理(S13)における搬送モータ102の回転速度より遅くするのが望ましい。
一方、制御部130は、カウントしたページ数が画像記録指示に含まれるページ数未満である場合に、後続用紙12Bが存在すると判断する(S15:Yes)。そして、後続用紙12Bが存在する場合(S15:Yes)、制御部130は、先行用紙12Aの剛性を判定する剛性判定処理を実行する(S17)。具体的には、制御部130は、間欠記録処理(S13)において先行用紙12Aに吐出されたインク量(以下、「吐出インク量」と表記する。)と、予め定められた閾値インク量とを比較する。そして、制御部130は、吐出インク量が閾値インク量より多い場合に先行用紙12Aの剛性が閾値未満(S18:No)と判定し、吐出インク量が閾値インク量以下の場合に先行用紙12Aの剛性が閾値以上(S18:Yes)と判定する。
そして、先行用紙12Aの剛性が閾値未満の場合(S18:No)、制御部130は、先行用紙12Aに対する排出処理を実行する(S19)。ステップS19の排出処理は、ステップS16と共通するので、再度の説明は省略する。
一方、先行用紙12Aの剛性が閾値以上の場合(S18:Yes)、制御部130は、先行用紙12Aの後端(「搬送向き16の上流側の端部」を指す。以下同じ。)の位置、より詳細には、先行用紙12Aの後端が搬送ローラ部54を通過したか否かを判断する(S20)。具体的には、制御部130は、レジストセンサ160から出力される検知信号がローレベル信号からハイレベル信号に変化した時点からカウントしたパルス信号の数が所定の閾値を上回ったことを条件として、当該先行用紙12Aの後端が搬送ローラ部54を通過したと判断する(S20:Yes)。
そして、図7に示されるように、先行用紙12Aの後端が未だ搬送ローラ部54を通過していない場合(S20:No)、制御部130は、先行用紙12Aの後端を搬送ローラ部54より搬送向き16の下流側に到達させる追加搬送処理を実行する(S21)。具体的には、制御部130は、先行用紙12Aの後端が搬送ローラ部54を通過するまで搬送モータ102を正回転させる。先行用紙12Aの後端の位置は、レジストセンサ160から出力される検知信号と、ロータリエンコーダ170から出力されるパルス信号との組み合わせによって判断される。一方、先行用紙12Aの後端が既に搬送ローラ部54を通過している場合(S20:Yes)、追加搬送処理(S21)はスキップされる。
次に、制御部130は、後続用紙12Bに対する画像記録を実行する(S12〜S16)。なお、ステップS19において先行用紙12Aが既に排紙トレイ21に排出されている場合の後続用紙12Bに対する画像記録処理は、先行用紙12Aに対する画像記録処理と共通するので、再度の説明は省略する。一方、排出処理が実行されていない先行用紙12Aは、搬送ローラ部54に挟持されておらず(すなわち、先行用紙12Aの後端が搬送ローラ部54を通過している)、且つ排出ローラ部55に挟持されている状態である。
まず、制御部130は、後続用紙12Bに対する給紙処理を実行する(S12)。これにより、図8に示されるように、先行用紙12Aが排出ローラ部55に挟持された状態(すなわち、先行用紙12Aが完全に排出されていない状態)で、後続用紙12Bの先端が搬送ローラ部54に到達する。
次に、制御部130は、後続用紙12Bに対する間欠記録処理を実行する(S13)。図8の状態から後続用紙12Bに対する1回目の間欠記録処理が実行されると、図9に示されるように、後続用紙12Bは、最初に画像が記録される後続用紙12B上の領域が記録ヘッド39に対面する位置に到達するまで搬送向き16に搬送される。また、搬送モータ102を正回転させることによって排出ローラ62も正回転するので、先行用紙12Aは、間欠記録処理において搬送向き16に搬送される。すなわち、先行用紙12Aは、後続用紙12Bに対する1回以上の間欠記録処理(S13)及び排出処理(S16)が実行される過程で間欠排出される。
[本実施形態の作用効果]
本実施形態によれば、座屈の危険性が低い(すなわち、剛性が閾値以上)先行用紙12Aは、後続用紙12Bの間欠記録処理(S13)及び排出処理(S16)に連動して正回転する排出ローラ部55によって間欠排出される。これにより、先行用紙12Aに対する排出処理(S19)の時間分だけ画像記録処理のスループットが向上する。一方、座屈の危険性が高い(すなわち、剛性が閾値未満)先行用紙12Aは、後続用紙12Bの間欠記録処理(S13)に先立って実行される排出処理(S19)によって排出される。
先行用紙12Aを間欠排出すると、排紙トレイ21の支持面21A上で先行用紙12Aの搬送と静止とが繰返されることになる。ここで、静止状態の先行用紙12Aを搬送し始める場合において、排出ローラ部55は、先行用紙12Aと支持面21Aとの間に生じる静止摩擦力より大きな力で、先行用紙12Aを搬送向き16に押す必要がある。一方、先行用紙12Aを継続して搬送する場合において、排出ローラ部55は、先行用紙12Aと支持面21Aとの間に生じる動摩擦力より大きな力で、先行用紙12Aを搬送向き16に押せばよい。なお、静止摩擦力は、一般的に動摩擦力より大きい。つまり、間欠排出される先行用紙12Aは、静止摩擦力を上回る力に剛性が耐えきれずに座屈してしまう可能性がある。一方、途中で停止することなく排出される先行用紙12Aは、静止摩擦力よりも小さい動摩擦力に剛性が耐えられればよいので、座屈する可能性が減少する。これにより、排紙トレイ21上において先行用紙12Aが座屈することによるスループットの大幅な低下が抑制される。
また、本実施形態における排出処理では、間欠記録処理と比較して搬送モータ102の回転速度を遅くしている。搬送モータ102の回転速度を遅くするほど用紙12と排出ローラ62との接触が安定、つまり排出ローラ62による用紙12の搬送力が安定する。また、搬送モータ102の回転速度を遅くするほど、排出されている用紙12の姿勢が安定する。その結果、排紙トレイ21上における先行用紙12Aの座屈をさらに有効に抑制することができる。
なお、用紙12の剛性は、当該用紙12がインクを吸収することによって低下する。そこで、間欠記録処理(S13)における吐出インク量に応じて用紙12の剛性を判定するのが望ましい。また、剛性判定処理(S17)で用いられる閾値インク量は、例えば、用紙12の座屈の発生確率との関係で決定すればよい。すなわち、実験やシミュレーション等によって、排紙トレイ21に排出される用紙12の座屈の発生確率をインク吐出量毎に算出し、座屈の危険性が少ない範囲内において最も多いインク吐出量を閾値インク量とすればよい。一例として、閾値インク量を、0.64ml(16plのインク滴を4千万発)とすることができる。
また、座屈の発生確率は、用紙12が縦目であるか横目であるかによって異なる。そこで、閾値インク量は、用紙12を構成する繊維の方向によって変更することができる。例えば、用紙12の繊維方向が搬送向き16に沿う(すなわち、縦目)場合に閾値インク量に第1の値を設定し、繊維方向が搬送向き16と交差する(すなわち、横目)場合に閾値インク量に第1の値より小さい第2の値を設定してもよい。一例として、第1の値を上記の0.64mlとし、第2の値を第1の値の半分(すなわち、0.32ml)とすることができる。なお、制御部130は、画像記録指示に含まれる繊維情報から上記のように閾値インク量を設定してもよい。また、制御部130は、画像を記録すべき用紙12のサイズから一義的に閾値インク量を第1の値又は第2の値のいずれかに設定してもよい。
さらに、用紙12の剛性は、当該用紙12の中央領域に着弾したインク量に特に大きな影響を受ける。これは、排紙トレイ21上を移動する用紙12の先端は、用紙12の中央領域の剛性によって搬送向き16に押されるためである。つまり、中央領域のインク量が多くなる(閾値インク量よりも大きい)と、インクの浸透によって中央領域の剛性が低下し、用紙12の先端が移動する前に中央領域が座屈してしまう可能性がある。そこで、剛性判定処理(S17)において比較の対象になる吐出インク量を、先行用紙12Aの記録面のうちの搬送向き16の中央領域に吐出されたインクの量に限定してもよい。または、先行用紙12Aの記録面を、先行用紙12Aの先端に近い先端領域、上述の中央領域、及び先行用紙12Aの後端に近い後端領域に区分し、それぞれに吐出されたインク量を重み付け加算して吐出インク量を算出してもよい。すなわち、中央領域の重み係数を先端領域及び後端領域より大きくすればよい。但し、吐出インク量の算出方法は上記の例に限定されず、先行用紙12Aに吐出される全てのインク量を単純加算してもよい。
一例として、搬送向き16において、用紙12の先端から60mmの範囲を先端領域とし、後端から60mmの範囲を後端領域とし、先端領域と後端領域との間を中央領域とすることができる。すなわち、A4用紙(210×297mm)を横搬送する場合の中央領域は90mmであり、A4用紙を縦搬送する場合の中央領域は177mmであり、A3用紙(297×420mm)を縦搬送する場合の中央領域は300mmとなる。なお、先端領域及び後端領域の長さである60mmは、搬送ローラ部54及び排出ローラ部55それぞれにおける用紙12の挟持位置の間隔に相当する。
但し、剛性の判定基準は上述の例に限定されない。例えば、用紙12の繊維の向きのみによって判定してもよい。すなわち、縦目の用紙12の剛性を閾値以上と判定し、横目の用紙12の剛性を閾値未満と判定してもよい。用紙12の繊維の方向は、画像記録指示に含まれていてもよい。または、表面のみに画像が記録された用紙12の剛性を閾値以上と判定し、表面及び裏面の両方に画像が記録された用紙12の剛性を閾値未満と判定してもよい。なお、用紙12の両面に画像を記録するための構成は、後述する。
本実施形態における画像記録処理は、例えば、排出ローラ部55から排出された用紙12が排紙トレイ21の支持面21Aに向けて降下するような構成の複合機10に適用することによって、特に有利な効果を奏する。但し、本発明は上記の形状に限定されない。例えば、本発明は、排紙トレイ21の支持面21Aが搬送向き16の上流側から下流側に向かって上り傾斜となっている場合にも有効である。さらに、本発明は、サイズの大きい用紙12(すなわち、排出処理に時間のかかる用紙12)に画像記録を行う複合機10に特に有効である。
なお、上記の実施形態では、給紙ローラ25、搬送ローラ60、及び排出ローラ62を共通の搬送モータ102で駆動する例を説明したが、本発明はこれに限定されない。すなわち、給紙ローラ25を駆動するモータと、搬送ローラ60及び排出ローラ62を駆動するモータ(搬送モータ102)とをそれぞれ用意してもよい。この場合、制御部130は、先行用紙12Aの排出処理(S19)を実行している間に、制御部130は給紙モータを駆動して給紙ローラ25に後続用紙12Bを給紙させる給紙処理(S12)を実行してもよい。すなわち、制御部130は、先行用紙12Aの排出処理(S19)と、後続用紙の給紙処理(S12)とを並行して実行してもよい。また、制御部130は、先行用紙12Aの画像記録が完了し(S14)、且つ先行用紙12Aの後端が搬送ローラ部54を通過したことを条件として、後続用紙12Bの給紙処理(S12)を開始してもよい。
また、上記の実施形態では、給紙トレイ20に支持された先行用紙12A及び後続用紙12Bに対する画像記録処理を説明したが、本発明はこれに限定されない。例えば、本発明は、搬送ローラ部54及びレジストセンサ160より搬送向き16の上流側に位置する手差しトレイ(本発明の給紙トレイの他の例)に支持された先行用紙12A及び後続用紙12Bに対する画像記録処理にも適用できる。なお、この場合の給紙処理(S12)は、手差しトレイに支持された用紙12を搬送ローラ部54に到達させるために、当該用紙12の先端を押し上げる処理に相当する。
さらに、上記の実施形態では、画像記録装置の一例としてインクジェット記録方式のプリンタ部11を備える複合機10の例を説明したが、本発明はこれに限定されない。例えば、レーザー記録方式のプリンタに適用してもよい。
[その他の実施形態]
上記の実施形態では、用紙12の一方側の面(以下、「表面」と表記する。)のみに画像を記録する複合機10の例を説明したが、本発明はこれに限定されず、用紙12の他方側の面(以下、「裏面」と表記する。)にも画像を記録する両面印刷機能を有する画像記録装置にも適用可能である。両面印刷機能を有する画像記録装置は、図2の構成に加えて、反転搬送路と、反転ローラ部と、再搬送ローラ部とをさらに備える。
反転搬送路は、排出ローラ部55より搬送向き16の下流側の分岐位置において搬送路65から分岐し、且つレジストセンサ160より搬送向き16の上流側の合流位置において搬送路65に合流する搬送路である。すなわち、裏面に画像が記録される用紙12は、反転搬送路上を分岐位置から合流位置に向かう向きに搬送される。
反転ローラ部は、搬送路65における排出ローラ部55及び分岐位置より搬送向き16の下流側に配置される。反転ローラ部は、用紙12を搬送向き16に搬送して排紙トレイ21に排出する正回転と、用紙12を分岐位置を通じて反転搬送路へ搬送する逆回転とが可能である。具体的には、反転ローラ部は、正回転する搬送モータ102から駆動力を付与されて正回転し、逆回転する搬送モータ102から駆動力を付与されて逆回転する。
再搬送ローラ部は、反転搬送路に設けられている。再搬送ローラ部は、反転搬送路上の用紙12を合流位置に向けて搬送する正回転が可能である。具体的には、再搬送ローラ部は、正回転及び逆回転する搬送モータ102から駆動力を付与されて正回転する。
上記構成の画像記録装置では、例えば図10に示されるような画像記録処理を実行するのが望ましい。なお、図4に示される画像記録処理と共通するステップには同一の符号を付して詳しい説明を省略し、相違点を中心に説明する。
図10に示される画像記録処理において、制御部130は、用紙12の表面に対する画像記録が終了した後(S14:Yes)、当該用紙12の裏面に対する画像記録が必要か否かを判断する(S22)。そして、裏面に対する画像記録が必要な場合(S22:Yes)、制御部130は、当該用紙12を反転させて再び記録部24の位置まで搬送する反転処理を実行する(S23)。なお、制御部130は、例えば画像記録指示に裏面印刷をする旨の情報が含まれる場合に、ステップS22において裏面に対する画像記録が必要と判断する。
具体的には、制御部130は、用紙12の後端が分岐位置を通過するまで搬送モータ102を正回転させる。次に、制御部130は、用紙12の後端が分岐位置を通過したことを条件として搬送モータ102を逆回転させることにより、反転ローラ部及び再搬送ローラ部に用紙12を反転搬送路を通じて搬送ローラ部54まで搬送させる。そして、制御部130は、反転された用紙12の先端が搬送ローラ部54に到達したことを条件として、当該用紙12の裏面に対する間欠記録処理(S13)を実行する。なお、用紙12の先端或いは後端の位置は、レジストセンサ160から出力される検知信号と、ロータリエンコーダ170から出力されるパルス信号との組み合わせによって判断される。
また、制御部130は、用紙12の剛性が閾値未満と判定した場合(S18:No)に、当該用紙12の裏面に画像を記録したか否かを判断する(S24)。そして、用紙12の裏面に画像を記録した場合(S24:Yes)、制御部130は、排出処理(S19)の実行を遅らせるための待機処理を実行する(S25)。具体的には、制御部130は、予め定められた時間だけ搬送モータ102を停止させる。なお、搬送モータ102の停止時間は、固定値であってもよいし、インク吐出量に応じて長くしてもよい。一方、用紙12の裏面に画像を記録していない場合(S24:No)、待機処理(S25)はスキップされる。
用紙12の剛性は、両面でインクを吸収することによってさらに低下する。そこで、上記構成のように、両面に画像が記録された用紙12に対する排出処理(S19)は、着弾したインクが乾燥するのを待ってから実行されるのが望ましい。なお、ステップS24、S25の処理は、ステップS16の排出処理の前に実行してもよい。
さらに、制御部130は、表面及び裏面の両方に画像が記録された用紙12に対する排出処理(S19)における搬送モータ102の回転量(すなわち、搬送ローラ60及び排出ローラ62の回転量)を、表面のみに画像が記録された用紙12に対する排出処理(S19)と比較して多くしてもよい。この制御は、ステップS16の排出処理にも適用できる。なお、排出処理(S19)における搬送モータ102の回転量は、そもそも最後に画像が記録された用紙12上の位置によって異なる。すなわち、上記の回転量の比較は、両面に画像が記録された用紙12と、片面のみに画像が記録された用紙12とが、同一の位置で画像記録が終了したことを前提としている。
用紙12のインクの付着面と排紙トレイ21との間の摩擦力は、インクが付着していない面と排紙トレイ21との間の摩擦力に比べて、大きい。つまり、表面及び裏面の両方にインクが付着した用紙12は、この摩擦力によって排紙トレイ21上をスムーズに移動せず、当該用紙12の後端が排出ローラ部55を通過しない可能性がある。しかし、上記構成によれば、剛性の低い用紙12の後端が確実に排出ローラ部55を通過できるため、剛性の低い用紙12を確実に排出することができる。
10・・・複合機
12A・・・先行用紙
12B・・・後続用紙
20・・・給紙トレイ
21・・・排紙トレイ
21A・・・支持面
25・・・給紙ローラ
60・・・搬送ローラ
62・・・排出ローラ
102・・・搬送モータ
104・・・駆動伝達機構
130・・・制御部

Claims (6)

  1. 給紙トレイに支持された用紙を給紙する給紙部と、
    給紙された用紙を搬送向きに搬送する搬送ローラと、
    上記搬送ローラより上記搬送向きの下流側に配置されており、用紙に画像を記録する記録部と、
    上記記録部より上記下流側に配置されており、用紙を上記搬送向きに搬送する排出ローラと、
    モータと、
    上記モータが一方向に回転すると、上記搬送ローラと上記排出ローラとを、用紙が上記搬送向きに沿って搬送される向きに回転させる駆動機構と、
    上記排出ローラによって上記搬送向きに搬送された用紙を支持する排紙トレイと、
    御部と、を備えており、
    上記制御部は、
    上記給紙部に、上記給紙トレイに支持されている用紙を給紙させて、給紙した用紙を上記搬送ローラに到達させる給紙処理と、
    上記モータを上記一方向に回転させて、上記搬送ローラ及び上記排出ローラに、用紙を上記搬送向き所定の改行幅ずつ搬送させ、且つ上記記録部に、所定の改行幅だけ搬送された用紙に画像を記録させる間欠記録処理と、
    用紙の上記搬送向きの上流側の端が少なくとも上記排出ローラを通過するまで、上記モータを上記一方向に回転を継続させて、上記排出ローラに、上記間欠記録処理にて画像が記録された用紙を上記搬送向きに搬送させる排出処理と、
    用紙の剛性を判定する剛性判定処理と、を実行し、
    上記剛性判定処理において用紙の剛性が閾値以上であると判定された場合に、先行用紙に対する上記間欠記録処理を実行し、上記先行用紙に対する上記排出処理を実行することなく且つ上記先行用紙の上記上流側の端が上記排出ローラよりも上記上流側に位置する状態で上記先行用紙の次の後続用紙に対する上記給紙処理を実行し、当該給紙処理の後に上記後続用紙に対する上記間欠記録処理を実行し、
    上記剛性判定処理において用紙の剛性が上記閾値未満であると判定された場合に、上記先行用紙に対して上記間欠記録処理を実行して画像記録が終了した後に、上記先行用紙に対する上記排出処理を実行した後に、上記後続用紙に対する上記給紙処理及び上記間欠記録処理を実行する画像記録装置。
  2. 上記制御部は、上記排出処理において、当該排出処理期間中に、上記モータを停止させることなく回転を継続させる請求項1に記載の画像記録装置。
  3. 上記制御部は、上記剛性判定処理において用紙の剛性が閾値以上であると判定された場合、且つ上記後続用紙が存在しないと判断した場合に、上記排出処理を実行する請求項2に記載の画像記録装置。
  4. 上記制御部は、上記剛性判定処理において用紙の剛性が閾値以上であると判定された場合、且つ上記先行用紙の上記上流側の端が上記搬送ローラよりも上記下流側に位置した場合に、上記給紙処理を実行する請求項1から3のいずれかに記載の画像記録装置。
  5. 上記制御部は、
    上記剛性判定処理において用紙の剛性が閾値以上であると判定された場合、且つ上記間欠記録処理を実行して画像記録が終了した後の上記先行用紙の上記上流側の端が上記搬送ローラよりも上記上流側に位置している場合、上記先行用紙の上記上流側の端を上記搬送ローラよりも上記下流側に位置させるように上記モータを上記一方向に回転させる追加搬送処理を実行し、
    上記追加搬送処理の実行後に、上記給紙処理を実行する請求項1から3のいずれかに記載の画像記録装置。
  6. 排出された用紙が支持される上記排紙トレイの支持面は、上記排出ローラの用紙との当接位置より直下側に位置する請求項1から5のいずれかに記載の画像記録装置。
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