JP6155815B2 - 用紙処理装置、画像形成システム及び用紙処理方法 - Google Patents

用紙処理装置、画像形成システム及び用紙処理方法 Download PDF

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Description

本発明は、搬入されてきたシート状記録媒体(本明細書では、「用紙」と称す)に対して所定の処理を施す用紙処理装置、この用紙処理装置と複写機、プリンタ、ファクシミリ、デジタル複合機などの画像形成装置を備えた画像形成システム、及び用紙処理装置で実行される用紙処理方法に関する。
近年、画像形成装置の高速化と共に、一度にステープル綴じできる枚数を増加させた用紙処理装置の要求が市場で高まっている。一度にステープル綴じできる用紙枚数を増加させるためには、用紙処理に使用する処理トレイの容積を大きくする必要がある。具体的には、用紙の厚さ方向の大きさを高くする必要がある。また、この種の用紙処理装置において、処理トレイに積載された用紙束を外部に排出するための排出ローラが、処理トレイに対して、用紙の厚み方向へ進退自在に設けられるケースが増えている。このようなケースでは、処理トレイに対する用紙の供給を妨げないようにするために、積載される用紙量を考慮して排出ローラの待避位置を設定することが必要になる。
しかし、処理トレイの容積を大きくした場合には、排出ローラの待避位置が処理トレイから遠くなるため、開口部が広くなり、ユーザが開口部に手を入れたときに安全性が損なわれるおそれがあった。
そこで、安全性を確保するため、例えば特開2004−284767号公報(特許文献1)には、排出ローラが退避位置へ位置している場合に、ステープラの電源をオフするスイッチを設けるという技術が開示されている(段落0056、0057参照)。
しかし、前記公知技術のように排出ローラが退避位置にある場合にステープラの電源をオフする装置では、排出ローラの退避位置をジョブ毎にしか設定することができない。そのため、処理トレイへ用紙を順次スタックしている間は、処理トレイ上の用紙上面から排出ローラまでの開口部が大きく開いた状態となっている。そのため、ユーザが間違ってその開口部から装置内に手を入れる可能性を否定することはできない。
しかし、用紙処理装置内には、活電部、エッジ部、モータ等の高温部など、ユーザが触れた場合にユーザの安全性を損なう箇所が多々存在する。そのため安全性の点で改善の余地があった。
そこで、本発明が解決しようとする課題は、用紙処理装置の排紙部の開口部からユーザの手がアクセスできる範囲にある全ての危険物に対して、ユーザを保護し、ユーザの安全性を確保することにある。
前記課題を解決するため、本発明の一態様は、用紙を積載する用紙積載手段と、前記用紙積載手段から用紙を排出する排紙ローラと当該排紙ローラに対して近接離間可能に設けられた従動ローラを含む用紙排出手段と、前記用紙積載手段に積載される用紙の紙面高さを検出する用紙高検出手段と、を有し、前記用紙に対して所定の処理を施す用紙処理装置において、前記用紙排出手段を高さ方向へ移動させる駆動手段と、前記用紙排出手段の前記用紙に対する退避距離を設定する退避距離設定手段と、用紙搬送方向と直交する用紙幅方向に用紙を整合する用紙整合手段と、前記用紙整合手段の用紙幅方向への移動に連動して用紙整合手段の移動経路上に出没し、前記用紙整合手段よりも外側の開口を遮蔽する遮蔽手段と、を備え、前記駆動手段は、前記用紙の用紙面から手が通過できない距離以下であって、前記用紙面の高さに応じて前記退避距離設定手段の設定により変動する第1の位置と、前記用紙面へ接触する第2の位置に前記用紙排出手段を移動させることを特徴とする。
本発明の一態様によれば、用紙処理装置の排紙部の開口部からユーザの手がアクセスできる範囲にある全ての危険物に対して、ユーザを保護し、ユーザの安全性を確保することができる。なお、前記以外の課題、構成及び効果は、以下の実施形態の説明で明らかにされる。
本発明の実施形態における実施例1に係る画像形成システムのシステム構成の概略を示す図である。 実施例1に係るシステムの制御構成を示すブロック図である。 実施例1における用紙処理装置の全体構成を示す図である。 実施例1における用紙処理装置への用紙進入時の状態を示す動作説明図である。 実施例1における処理トレイ上への用紙搬送の状態を示す動作説明図である。 実施例1における綴じ処理時における用紙整合状態を示す動作説明図である。 実施例1における電動ステープラによって綴じ処理されるときの状態を示す動作説明図である。 実施例1における綴じ処理された用紙束が排紙トレイへ排出されるときの状態を示す動作説明図である。 実施例1における排紙トレイ上への用紙束の排出が完了した後の状態を示す動作説明図である。 実施例1における従動ローラの退避位置における用紙面との距離を示す説明図である。 実施例1における従動ローラと処理トレイの上面との距離を決める処理手順を示すフローチャートである。 実施例2における用紙枚数カウント値を利用して紙面高を検出する処理手順を示すフローチャートである。 実施例3における枚数カウンタをカウントアップした後、予め設定された枚数が排紙されるまで待ち、当該枚数が排紙された時点で、1枚数分上方に移動させる処理手順を示すフローチャートである。 実施例4における紙面高検知センサの測定値と用紙枚数カウント値を利用して紙面高を検出する処理手順を示すフローチャートである。 実施例5における用紙高検出手段によって得られた用紙高さが予め設定された第1の所定値以上であった場合に、ステープラの電源を遮断する処理手順を示すフローチャートである。 実施例6における用紙束の厚みが用紙処理装置の許容厚よりも大きい場合にユーザへ異常を報知する処理手順を示すフローチャートである。 実施例7における用紙面の高さに応じて変動する第1の所定値の位置への移動を所定の紙面高さ毎に行う処理手順を示すフローチャートである。 実施例8における用紙処理装置の用紙の幅方向の整合動作を示す動作説明図である。 実施例8における幅揃えユニットによって用紙の幅方向を整合する動作を示す動作説明図である。 図18の平面図である。 図19の平面図である。 実施例8における幅揃えユニットの斜視図である。 実施例8における処理トレイと処理トレイ上に配置された幅揃えユニットを示す斜視図である。
本発明は、処理トレイへスタックされる用紙の高さを常時検出し、その高さに応じて排出ローラの退避位置を設定し、処理トレイ上の用紙上面から排出ローラまでの開口部の広さを制限することが特徴となっている。
以下、図面を参照し、本発明の実施形態について複数の実施例を挙げて説明する。
1.全体構成
図1は、本発明の実施形態における実施例1に係る画像形成システムのシステム構成の概略を示す図である。同図において、本実施形態に係る画像形成システムは画像形成装置100、用紙処理装置200、及び画像読み取り装置300から構成されている。
画像形成装置100は、間接転写方式のタンデム型カラー画像形成装置であり、図においてほぼ中央部に4色の作像ステーションが配置された作像部110、この作像部110の下方に隣接して設けられた光書き込み部111、作像部110の下方に設けられた給紙部120、給紙部120でピックアップされた用紙を2次転写部140及び定着部150に搬送する給紙搬送路(縦搬送路)130、画像が定着された用紙を用紙処理装置200側に搬送する排紙経路160、並びに一面に画像が形成された用紙を反転し、他面に画像形成させるための両面搬送路170を備えている。
作像部110は、前記作像ステーションのYMCK各色用の感光体ドラムと、この感光体ドラムの外周に沿って配置された帯電ユニット、現像ユニット、1次転写ユニット、クリーニングユニット、及び除電ユニットと、感光体ドラムに形成された画像を1次転写ユニットによって中間転写する中間転写ベルト112とを備えている。作像部110の下部に設けられた光書き込み部111は、感光体ドラムに色毎に画像を書き込む光書き込みユニットを備えている。
作像部110の上側に配置された中間転写ベルト112は、複数の支持ローラによって回転可能に支持され、そのうちの1つの支持ローラ114は2次転写部140で中間転写ベルト112を介して2次転写ローラ115と対向し、中間転写ベルト112上の画像を用紙に2次転写できるようになっている。なお、間接転写方式のタンデム型カラー画像形成装置の画像形成プロセスは公知であり、本発明の要旨とは直接関係しないので、詳細な説明は省略する。
給紙部120は給紙トレイ121、ピックアップローラ122、給紙搬送ローラ123を備え、給紙トレイ121からピックアップした用紙を縦搬送路130に沿って上方に送り出す。送り出された用紙は2次転写部140で画像が転写され、定着部150に送られる。定着部150は定着ローラと加圧ローラを備え、用紙が両者間のニップを通過する過程で、加熱及び加圧が行われ、トナーが用紙に定着される。
定着部150の下流には、排紙搬送路160と両面搬送路170が設けられ、両者は分岐爪161によって2方向に分岐し、用紙処理装置200側に搬送される場合と、両面搬送路170に搬送される場合とで搬送路が選択される。なお、分岐爪161の用紙搬送方向上流側の直近には分岐搬送ローラ162が設けられ、用紙へ搬送力を付与している。
用紙処理装置200は、画像形成装置100の内部、いわゆる胴内に配置され、画像形成装置100から搬送された画像形成済みの用紙に所定の処理、例えば整合、綴じ、穴明けなどの処理を施し、最下流に位置する排紙トレイ212に積載するものである。詳細については後述する。
画像読み取り装置300は、コンタクトガラス上にセットされた原稿を光走査して原稿面の画像を読み取る公知のものである。画像読み取り装置300自体の構成及び機能は公知であり、本発明の要旨とは直接関係しないので、詳細な説明は省略する。
大略前記のように構成された画像形成装置100では、画像読み取り装置300から読み取られた原稿データあるいは外部のPCなどから転送された印刷データに基づいて書き込みに使用する画像データを生成し、その画像データに基づいて光書き込み部111から各感光体ドラムに対して光書き込みが行われ、各作像ステーションで色毎に形成された画像が順次中間転写ベルト112に転写され、中間転写ベルト112上に4色の画像が重畳されたカラー画像が形成される。
一方、給紙トレイ121からは前記画像形成に応じて用紙が給送される。用紙は、中間転写部140の直前の図示しないレジストローラ位置で一旦停止し、中間転写ベルト112上の画像先端とタイミングを合わせて送り出され、中間転写部140で2次転写される。画像が2次転写された用紙は、定着部150へと送り込まれ、画像が用紙上に定着される。
定着部150で画像が定着された用紙は、片面印刷の場合及び両面印刷の両面印刷後の場合には、分岐爪161の切り替え動作により排紙経路160側へ搬送され、両面印刷の場合には両面搬送路170側へ搬送される。両面搬送路170に搬送された用紙は、反転後、最後に中間転写部140に送り込まれ、他側の面に画像が形成された後、排紙経路160側に返送される。排紙経路160側に搬送された用紙は、用紙処理装置200に搬送され、用紙処理装置200で所定の用紙処理を施し、あるいは、処理なしで排紙トレイ212に排紙される。
2.制御装置
図2は実施例1に係るシステムの制御構成を示すブロック図である。
同図において、画像形成装置100の制御はCPU411、ROM412、RAM413、不揮発RAM414、シリアルI/F415、タイマ416などを搭載した画像形成装置制御部410によって実行される。
制御のためのプログラムコードはROM412に格納され、CPU411はプログラムコードをROM412から読み出し、RAM413に展開する。CPU411は、さらに、制御に必要なデータをRAM413に記憶し、当該RAM413をワークエリアとして使用しながら前記プログラムコードによって定義される制御を実行する。
画像形成装置制御部410には、感光体などの作像部110で使用されるモータ、給紙部120、給紙搬送路130、両面搬送路170における各種モータやクラッチなどの各種直流負荷450、各種交流負荷470、定着ローラの温度を検出する温度センサ、搬送される用紙の厚さを検知する用紙厚検知センサ60aなどの各種センサ460が接続されている。また、画像読み取り装置300、及び操作表示部440が接続され、画像形成装置制御部410を介して各部が制御される。
用紙処理装置200の制御は、CPU401、ROM402、RAM403、シリアルI/F404、タイマ405などを搭載した用紙処理装置制御部400によって実行される。制御のためのプログラムコードはROM402に格納され、CPU401はプログラムコードをROM402から読み出し、RAM403に展開する。CPU411は、さらに、制御に必要なデータをRAM403に記憶し、当該RAM403をワークエリアとして使用しながら前記プログラムコードによって定義される制御を実行し、各種直流負荷420の制御を行っている。
画像形成装置100と用紙処理装置200は、シリアルI/F415及び404を介して用紙搬送制御に必要なコマンドを送受する。用紙処理装置200のCPU401は該コマンド及び各種センサ430から得られる用紙位置情報により、第1及び第2の搬送ローラ203,216の駆動制御、従動ローラ214の回動(上下動)制御、排紙ローラ211の回転制御、幅揃えユニット(ジョガー)210の幅方向の駆動制御、電動ステープラ208の駆動制御を含む各種制御を実行する。
3.用紙処理装置
図3は、実施例1における用紙処理装置200の全体構成を示す図である。本実施形態における用紙処理装置200は、本体部201と排紙トレイ212部とを備え、用紙受入口204から用紙Sを装置本体201内部へと受け入れて電動ステープラ208によって綴じ処理を施した後に、排紙トレイ212へと排出する装置である。用紙Sに対して後処理を行うことから用紙後処理装置若しくはフィニッシャとも称される。なお、実施例1では、綴じ処理を行う例を例示しているが、この他に整合、穴明け、折りなどの処理を行うように構成することもできる。
第1の搬送ローラ203と第2の搬送ローラ216は図示しない駆動手段により、矢印D1方向へ回転する。第1及び第2の搬送ローラ203,216へ密接する位置に、第1及び第の従動ローラ205,207がそれぞれ設けられている。第1及び第2の従動ローラ205,207は駆動源を持たず自由に回転する。
第1の搬送ローラ203と第2の搬送ローラ216の間には第1のガイド板202が設けられており、第1の従動ローラ205と第2の従動ローラ207の間に第2のガイド板206が設けられている。第1及び第2のガイド板202,206は略水平に向かい合って配置されている。
第2の搬送ローラ216及び第2の従動ローラ207の下方には、処理トレイ209が設けられている。処理トレイ209は、排紙側(用紙搬送方向下流側)が高く、入口側(用紙搬送方向上流側)が低くなるように傾斜させた状態で配置されている。処理トレイ209の排紙側には排紙ローラ211が設けられており、入口側には電動ステープラ208が設けられている。また、処理トレイ209の上側には幅揃えユニット210が設けられている。
排紙ローラ211は、図示しない駆動手段によって矢印D2方向に回転する。電動ステープラ208は、用紙挿入部208aにおいて用紙Sに対して綴じ処理を行う。幅揃えユニット210は図の奥行き方向に2個1対に設けられており、図示しない駆動手段により、各々が奥行き方向へ平行移動し、近接・離間する。
排紙ローラ211の上方には、第3の従動ローラ214(以下、単に従動ローラ214と称す。)と紙面高検知センサ213が設けられている。従動ローラ214はアーム218の先端側で回動可能に支持され、アーム218の基端側で軸215に取り付けられ、駆動手段による軸215の回動に応じて軸215を支点にして、矢印D3方向へ回動する。駆動手段は、後述の図10に示すように例えば前記軸215に設けられた従動ギヤ215aと、駆動モータ217と、駆動モータ217のモータ軸によって駆動される駆動ギヤ217aとを含む。そして、駆動ギヤ217aを従動ギヤ215aに噛み合わせて駆動モータ217により軸215を回動させる。これにより矢印D3方向、すなわち、排紙ローラ211に接触若しくは近接した位置(後述の第2の位置)と、排紙ローラ211若しくは紙面から最も離間した位置(第1の位置の最大離間位置)との間を回動可能となる。なお、駆動モータ217はCPU401によって制御される。
紙面高検知センサ213は処理トレイ209上に積載される用紙Sの紙面高さを計測する。
図4は、用紙処理装置200への用紙進入時の状態を示す動作説明図である。すなわち、用紙受入口204から用紙処理装置200の本体部201内へと搬入された用紙Sが、第1の搬送ローラ203及び第2の搬送ローラ216によって搬送される状態を示している。
図3の状態において、従動ローラ214は退避位置にある。退避位置とは処理トレイ209上の用紙面から距離d(=退避距離、以下、同様。)だけ離れた位置(第1の位置)である。図3の場合は用紙Sがないため、処理トレイ209上面から距離dだけ離れた位置になる。距離dについては、図9を参照して後述する。
図5は、処理トレイ209上への用紙搬送の状態を示す動作説明図である。この状態では、紙面高検知センサ213が、処理トレイ209上の用紙面高さを検出し、用紙面Scと距離dの位置まで従動ローラ214が上方へと回動する。すなわち、従動ローラ214の高さは、図3の位置よりも用紙Sの厚さ分だけ高くなる。図4では用紙Sが処理トレイ209上にスタックされた場合、用紙Sの厚み分従動ローラ214が上方へ回動し、処理トレイ209上面から距離dだけ離れた位置に従動ローラ214が退避した。しかし用紙Sが、例えばZ折り用紙だった場合、あるいは用紙先端がカールしていた場合は、その状態に応じて従動ローラ214と処理トレイ上面との距離を決める必要がある。その距離dを決める方法については図10を参照して後述する。
図6は、綴じ処理時における用紙整合状態を示す動作説明図である。処理トレイ209は排紙側が高く、入口側が低くなるように傾斜しているため、処理トレイ209上の用紙Sは自重により入口側へ滑落する。用紙Sの搬送方向の揃えが行われる。この揃え動作は、例えば図示しない後端基準フェンスに用紙Sの後端が突き当たることにより行われる。また、幅揃えユニット210が、図の奥行き方向(用紙搬送方向と直交する方向)へ平行移動して用紙Sの搬送方向と平行な端面を叩くことにより、用紙Sの幅方向の揃えが行われる。なお、用紙Sの搬送方向の揃え動作に行う際、叩きコロを使用して強制的に後端基準フェンスに用紙Sの後端が突き当るように構成することもできる。
図7は、電動ステープラ208によって綴じ処理されるときの状態を示す動作説明図である。同図に示すように全ての用紙Sが処理トレイ209上にスタックされたら、電動ステープラ208により用紙S端部の予め設定された位置に綴じ処理が施される。このとき、用紙Sが複数枚積載されることから図3あるいは図5に示した状態よりも用紙面Scが高くなるが、従動ローラ214がさらに上方へ回動して距離dを保持する。
図8は、綴じ処理された用紙束Tが排紙トレイ212へ排出されるときの状態を示す動作説明図である。同図に示すように従動ローラ214が用紙束Tへ密接する作用位置まで下降し、排紙ローラ211が矢印D2方向へ回転することにより矢印D4方向へ用紙束Tを搬送する。これにより用紙束Tは排紙トレイ212へと排出される。
図9は、排紙トレイ212上への用紙束Tの排出が完了した後の状態を示す動作説明図である。従動ローラ214は用紙束Tを排出した後、排紙ローラ211へ密接する待機位置(第2の位置)まで回動(下降)し、初期状態に戻る。
図10は、従動ローラ214の退避位置における用紙面Scとの距離dを示す説明図である。同図(a)は用紙処理装置200の全体を、同図(b)は同図(a)のA部を拡大して示す。
距離dは、用紙Sが処理トレイ209へ積載される際に、用紙Sの先端部Sfと従動ローラ214とが接触しないほどに離れる距離である。同時に距離dは、一般的なユーザの手が通過できない程に短い距離である。すなわち、用紙Sの用紙面Scから手の侵入を阻止可能な距離以下に設定される。この距離dは用紙処理装置200のCPU401が決定する。
このように構成すると、ユーザの手が用紙処理装置100内に入らないので、安全性が向上する。
図11は、CPU401が従動ローラ214と処理トレイ209の上面との距離dを決めるときの処理手順を示すフローチャートである。
図5に示したように、本実施形態では、用紙Sが処理トレイ209上にスタックされた場合、用紙Sの厚み分従動ローラ214が上方へと回動し、処理トレイ209上面から距離dだけ離れた位置に従動ローラ214が退避する。しかし、用紙Sが例えばZ折り用紙だった場合、あるいは用紙Sの先端部Sfがカールしていた場合は、その状態に応じて従動ローラ214と処理トレイ209の上面との距離を決める必要がある。このような場合には、通常より距離を大きくしておかないと従動ローラ214に用紙Sの先端部Sfが衝突する。用紙Sの先端部Sfが従動ローラ214に衝突すると、先端部Sfが折れたり、用紙ジャムが発生することがある。
そこで、本実施例では、退避距離設定手段により距離dを決定する。本実施例における退避距離設定手段は、紙面高検知センサ213とCPU401からなる。紙面高検知センサ213の構成を限定はしないが、例えばアナログ出力の反射型フォトセンサによって構成することができる。紙面高検知センサ213は図2における各種センサ430の1つである。
図11において、紙面高検知センサ213と用紙排紙口220との距離K1は装置毎の機械構成で予め決まっているので、CPU401は初期値Kを前記距離K1に置き換える(ステップS101)。次いで、処理トレイ209に1枚目の用紙が搬送された(ステップS102:Yes)後、紙面高検知センサ213により当該紙面高検知センサ213から処理トレイ209上の用紙S上面までの距離K2を計測する(ステップ103)。
次いで、用紙Sの厚み測定値K3として(K2−K1)の値に置き換える(ステップS104)。このとき測定値K3(=K2−K1)は例えば処理トレイ209上で用紙Sがカールしたカール高さであったり、Z折り紙のたわみの厚さになる。その際、K3の値は用紙Sのバラツキや形状を考慮し、マージンを含ませた値をプラスしてもよい。そして、通常時の距離dにこの値K3をプラスした値d2を退避距離とし(ステップS105)、その分従動ローラを退避させる。
次に処理トレイ209に2枚目の用紙Sが搬送された場合は、同様に処理トレイ209上の用紙上面までの距離K2を計測し、同様の処理を行い退避距離d2を決定すればよい。このとき紙面高検知センサ213に位置については、従動ローラ214のごく近傍に配置されていることが望ましい。この位置が望ましいのは、従動ローラ214が回動する軌跡上での用紙Sの上面からの距離を正確に測定できるからである。
なお、前記用紙排紙口220からの距離K1は、本実施例では、用紙排紙口220の下端に当たる処理トレイ209の上面から用紙排紙方向(矢印D4方向)に引いた排紙ローラ211の接線Stからの距離である。
本実施例によれば、退避距離dがユーザの手が挿入不能な距離に設定されるので、用紙処理装置の排紙部の開口部(用紙排紙口220)からユーザの手がアクセスできる範囲にある全ての危険物に対して、ユーザを保護し、ユーザの安全性を確保することができる。
図11では、紙面高検知センサ213による測定値を使用して用紙高を検出しているが、用紙枚数カウント値を利用して紙面高を検出することもできる。図12は、用紙枚数カウント値を利用して紙面高を検出する実施例2における処理手順を示すフローチャートである。
図12において、まず、ユーザからの印刷(通紙)要求の有無を判断する(ステップS201)。すなわち、ユーザから印刷要求があるまで待ち、印刷要求が来たら(ステップS201:Yes)、用紙処理装置200の上流側に設けられた画像形成装置100よりジョブ枚数Jnを取得する(ステップS202)。ここでいうジョブ枚数は用紙束Tの1部に相当する分の用紙枚数である。
ステップS202でジョブ枚数Jnを取得すると、従動ローラ214を待機位置から距離d分だけ上方へ移動させる(ステップS203)。そして、画像形成装置100より送られてきた用紙Sを図示しない入口センサにて検知し(ステップS204)、入口センサにて用紙Sを検知したら、用紙処理装置制御部400内の枚数カウンタPnをカウントアップする(ステップS205)。枚数カウンタPnの初期値は0とし、検知するたびにインクリメントする。なお、入口センサの位置は排紙ローラ211より上流であればどこでもよい。
次いで、従動ローラ214を用紙1枚の厚み分上方へ移動させ(ステップS206)、ステップS202で取得したジョブ枚数Jnと枚数カウンタPnの値を比較する(ステップS207)。この比較により、ステップS202で取得したジョブ枚数Jnと枚数カウンタPnの値が同じであったら、処理トレイ209上にジョブ枚数分の用紙Sがあると判断してステップS208に移行し、同じでなければステップS204に戻って、当該ステップ以降の処理を繰り返す。
ステップS208では、処理トレイ209上の用紙Sにステープル処理を施す。次いで、ステープル処理された用紙束Tへ密着する位置まで従動ローラ214を移動させる(ステップS209)。従動ローラ214が用紙束Tへ密着する位置まで移動すると、排紙ローラ211と従動ローラ214によって用紙束Tを排紙し(ステップS210)、ジョブ枚数Jnと枚数カウンタPnをクリアする(ステップS211)。その後、従動ローラ214を待機位置まで移動させ、処理を終える。
なお、本実施例における退避距離設定手段は、枚数カウンタPnとCPU401からなる。
その他、特に説明しない各部は実施例1と同様に構成され、同様に機能する。
本実施例によれば、用紙高センサ213を別途用意することなく、用紙高さを検出することができるので、コストダウンすることができる。
図12では、ステップS205で枚数カウンタPnをカウントアップした後、従動ローラ214を1枚分移動しているが、ステップS205で枚数カウンタPnをカウントアップした後、予め設定された枚数が排紙されるまで待ち、当該枚数が排紙された時点で、1枚数分上方に移動させるようにすることもできる。
このように処理する実施例3における処理手順を図13のフローチャートに示す。
図13に示したフローチャートは、図12に示したフローチャートのステップS201からステップS212の処理手順のうち、ステップ205の後段に枚数カウンタPnのカウント値が10以上か否かを判定する判定処理を加え、その後段のステップS206に代えてステップS206aとしたものである。ステップS206aでは、ステップS205aで枚数カウンタPnのカウント値が10以上になったときに、従動ローラ214を用紙1枚分移動させる処理を実行する。前記カウント値が10未満であればステップS204に戻って以降の処理をカウント値が10になるまで繰り返す。
すなわち、ステップS201からステップS205まで図12のフローチャートと同様の処理を行い、ステップS205aで用紙処理装置200に搬入された用紙Sが10枚になるまで、ステップS204からの処理を繰り返す。そして、10枚になった時点で用紙1枚の厚み分従動ローラ212を上方に距離移動させ(ステップS206a)、ステップS207以降、図12に示した処理手順と同様の処理を実行する。
なお、ステップS205aでは、枚数カウンタPnが10を基準にステップS204に戻るか、ステップS206aに以降するかが決定されるが、枚数カウンタPnの値は用紙Sが処理トレイ209へ積載される際に、用紙Sの先端部Sfと従動ローラ214とが接触しないほどに離れる距離で、かつ一般的なユーザの手が通過できない程に短い距離を守れていればどのような値をとってもよい。
その他、特に説明しない各部は実施例1及び2と同様に構成され、同様に機能する。
以上のように本実施例によれば、用紙高センサ213を別途用意することなく、用紙高さを検出することができるので、コストダウンが可能となる。その際、予め設定された排紙枚数毎に上方に移動する動作を行わせるので、より効率的に処理することができる。
図11では、紙面高検知センサ213による測定値を使用して用紙高を検出し、図12では枚数カウンタPnの用紙枚数カウント値を利用して紙面高を検出しているが、紙面高検知センサ213の測定値と用紙枚数カウント値を利用することもできる。
このように処理する実施例4の処理手順を図14のフローチャートに示す。
図14に示したフローチャートは、図12に示したフローチャートのステップS201からステップS212の処理手順のうち、ステップS203の後段にステップS203aの処理を加え、ステップS206に代えてステップS206bの処理としたものである。
ステップS203aでは、ユーザの印刷要求又は前段の画像形成装置100に備えられた図示しない用紙厚検知センサより用紙厚lを取得する。なお、用紙厚検知センサは図2における各種センサ460の1つである。
ステップS206bでは、ステップS205で枚数カウンタPnをカウントアップした後、従動ローラ214を、ステップS203aで取得した用紙厚l分上方へ移動させる。
すなわち、ステップS201からステップS203まで図12のフローチャートと同様の処理を行う。そして、ステップS203aで用紙厚lを検知し、ステップS204で入口センサによって用紙処理装置200に搬入された用紙Sを検知し、ステップS205で枚数カウンタPnをカウントアップする。次いで、ステップS203aで取得した用紙厚l分上方に移動させ(ステップS206b)、ステップS207以降、図12に示した処理手順と同様の処理を実行する。
なお、本実施例における退避距離設定手段は、紙面高検知センサ213、枚数カウンタPn及びCPU401からなる。
その他、特に説明しない各部は実施例1と同様に構成され、同様に機能する。
本実施例によれば、処理トレイ209上に積載される用紙Sの高さを正確に検出することが可能となり、より安全性を高めることができる。
ところで、このように安全性を考慮して距離dを設定したとしても、処理トレイ209上に積載される用紙Sをジョブ中にユーザが誤って抜き取ると、用紙排紙口220の開口幅(開口高さ)が抜き取られた用紙Sの厚さ分だけ大きくなり、ユーザの手が誤って用紙排紙口220内に入る可能性がある。このような可能性を回避するために、本実施例では、用紙高検出手段によって得られた用紙高さが予め設定された第1の値(以下、第1の所定値と称す。)以上であった場合に、ステープラの電源を遮断するようにした。
図15は、このような場合にステープラの電源を遮断する実施例5の処理手順を示すフローチャートである。
図15において、まず、ユーザからの印刷要求の有無を判断する(ステップS301)。すなわち、ユーザから印刷(通紙)要求があるまで待ち、印刷要求が来たら(ステップS301:Yes)、用紙処理装置200の上流側に設けられた画像形成装置100よりジョブ枚数Jnを取得する(ステップS302)。ここでいうジョブ枚数は用紙束Tの1部に相当する分の用紙枚数である。
ステップS302でジョブ枚数Jnを取得すると、従動ローラ214を待機位置から距離d分だけ上方へ移動させる(ステップS303)。次いで、ユーザの印刷要求又は付属する画像形成装置100に備えられた用紙厚検知センサより用紙厚laを取得し(ステップS304)、ステップS304で取得した用紙厚laと用紙厚lbを加算し、次回の用紙厚保lbとして保存する(ステップS305)。ここでの用紙厚lbはジョブ中における用紙厚の累積量である。なお、ステップS305における用紙厚lbの初期値は0とする。
そして、画像形成装置100より送られてきた用紙Sを図示しない入口センサにて検知すると(ステップS306)、枚数カウンタPnをカウントアップする(ステップS307)。枚数カウンタPnの初期値は0とし、検知するたびにインクリメントする。なお、入口センサの位置は排紙ローラ211より上流であればどこでもよい。次いで、従動ローラ214をステップS304で取得した用紙厚la分上方へ移動させる(ステップS308)。
そして、距離d+用紙厚lbと第1の所定値とを比較し(ステップS309)、距離d+用紙厚lbが第1の所定値以上であったら電動ステープラ208の通電をOFFする(ステップS310)。所定値未満であったらステップS310をスキップし、ステップS302で取得したジョブ枚数Jnと枚数カウンタPnの値を比較する(ステップS311)。この比較により、ステップS302で取得したジョブ枚数Jnと枚数カウンタPnの値が同じであったら、処理トレイ209上にジョブ枚数分の用紙Sがあると判断してステップS312に移行し、同じでなければステップS304に戻って、当該ステップ以降の処理を繰り返す。
なお、前記第1の所定値とは、処理トレイ209から従動ローラ214間の距離であって、この距離はユーザの手が通過できない上限の距離である。また、ステップS310においては、電動ステープラ208の電源のみをOFFしているが、用紙排紙口220からユーザの手が届く範囲にある危険物の電源は全てOFFするのが望ましい。電動ステープラ208の電源OFFは、従動ローラ214の動きに連動して電源をON/OFFするスイッチを装置内に設けることによって行う。S310では、従動ローラ214が第1の所定値の距離に到達したときにスイッチがOFFするようにスイッチをレイアウトすればよい。
ステップS312では、電源ステープラ208の電源のON・OFFを判断するが、OFFであれば(ステップS312:Yes)、電動ステープラ208の電源をONする位置まで従動ローラ214を移動できるか否かを判断する(ステップS313)。ステップS313で移動できると判断すれば、電動ステープラ208の電源がONする位置まで従動ローラ214を下降させる(ステップS314)。そして、処理トレイ209上の用紙Sにステープル処理を施す(ステップS315)。ステップS312で電動ステープラ208の電源がOFFでない場合には、ステップS313,S314をスキップしてステップS315に移行し、処理トレイ209上の用紙Sにステープル処理を施す。
その後、従動ローラ214を用紙束Tへ密接する位置まで移動させ(ステップS316)、排紙ローラ211と従動ローラ214によって用紙束Tを排紙する(ステップS317)。次いで、ジョブ枚数Jnと枚数カウンタPn及びlbをクリアし(ステップS318)、従動ローラ214を待機位置まで移動させる(ステップS319)。
一方、ステップS313で移動できない場合には(ステップS313:No)、異常であると判断し、ユーザへ異常を報知する(ステップS320)。ここでの異常とは、処理トレイ209上に異物が混入し、あるいは駆動源の故障により従動ローラ214が移動できないという状態を想定している。報知は画像形成装置100の操作表示部440における表示及び/又は警報音によって行われる。
その他、特に説明しない各部は実施例1と同様に構成され、同様に機能する。
本実施例によれば、処理トレイ209上に積載される用紙Sをジョブの実行中にユーザが誤って抜き取って開口部(用紙排紙口220)の幅が大きくなったとしても、電動ステープラ208等の電源を遮断するので、万が一電動ステープラ208等に触れたとしても安全性を損なうことがない。
画像形成装置100から搬入される用紙Sを積載した用紙束Tの厚みが、用紙処理装置200で処理するに許容された厚さである許容厚よりも大きい場合、装置の破損や用紙詰まりが発生するおそれがある。本実施例では、このような場合に、ユーザへ異常を報知するようにした。
図16は、このような場合に異常報知を行う実施例6の処理手順を示すフローチャートである。
図16に示したフローチャートは、図15に示したフローチャートのステップS310の後段にステップS310aの判定処理を加えたものである。そこで、図16に示した制御手順では、ステップS301からステップS310まで図15のフローチャートに示した処理手順を実行する。そして、ステップS310で電動ステープラ208の電源をOFFした後、距離d+用紙厚lbと予め設定された第2の値(以下、第2の所定値と称す。)とを比較する(ステップS310a)。この比較により、距離d+用紙厚lbが第2の所定値以下であったら(ステップS310a:Yes)、ステップS302で取得したジョブ枚数Jnと枚数カウンタPnの値を比較し(ステップS311)、以降、ステップS320までの処理を続行する。
一方、距離d+用紙厚lbが第2の所定値より大きければ(ステップS310a:No)、異常と判断してユーザへ異常を報知する(ステップS320)。ここで、前記第2の所定値は、処理トレイ209から従動ローラ214間の距離であって、この距離は従動ローラ214が最上限まで上昇した位置から処理トレイ209までの距離である。
その他、特に説明しない各部は実施例1と同様に構成され、同様に機能する。
本実施例によれば、画像形成装置100から搬入される用紙束Tの厚みが、用紙処理装置100の許容厚よりも大きい場合に異常を報知するので、用紙処理装置200の破損や用紙詰まりを防止することができる。
図15及び図16の処理手順では、用紙Sが画像形成装置100から搬入され、処理トレイ209にスタックされる毎に従動ローラ214を第1の所定値の位置へ移動させていた。このように用紙1枚毎に移動させると、移動動作毎に電力を消費し、省エネの観点からは改善の余地があった。
そこで、本実施例では、用紙面の高さに応じて変動する第1の所定値の位置への移動を用紙1枚毎ではなく、所定の紙面高さ毎に行うようにした。
図17は、所定の紙面高さ毎に第1の所定値の位置へ移動させる実施例7の処理手順を示すフローチャートである。図17に示すフローチャートは、図12のステップS201からステップS212の処理手順のうち、ステップS205、ステップS206及びステップS207の処理をステップS205b、S205c、S206c、S206d及びS207aの処理に置き換えたものである。
図17に示した制御手順では、ステップS201からステップS204までの処理を図12に示した手順で実行する。そして、ステップS204で入口センサによって用紙Sを検知すると、第1の枚数カウンタP1n及び第2の枚数カウンタP2nをカウントアップする(ステップS205b)。第1及び第2の枚数カウンタP1n,P2nの初期値は0とし、検知するたびにインクリメントする。
そして、第1の枚数カウンタP1nのカウント値をチェックし(ステップS205c)、カウント値が10である(ステップS205c:Yes)と、従動ローラ214を用紙10枚の厚み分上方へ移動させる(ステップS206c)。カウント値が10でなければ、ステップS204に戻って、以降の処理を繰り返す。
なお、本実施形態では、ステップS205cにおけるカウント値を10としているが、この値は用紙Sが処理トレイ209へ積載される際に、用紙Sの先端部Sfと従動ローラ214とが接触しないほどに離れる距離dであって、かつ一般的なユーザの手が通過できない程に短い距離を守れていればどのような値をとってもよい。また、本実施形態では10としているが、ステップS205cで判定されるカウント値10と同じ値であればどのような値でもよい。
ステップS206cで用紙10枚の厚み分上方へ移動させた後、第1の枚数カウンタP1nをクリアし(ステップS206d)、ステップS202で取得したジョブ枚数Jnと第2の枚数カウンタP2nの値を比較する(ステップS207a)。この比較により、ステップS202で取得したジョブ枚数Jnと第2の枚数カウンタP2nの値が同じであったら、処理トレイ209上にジョブ枚数分の用紙Sがあると判断してステップS208からステップS212の処理を実行する。同じでなければステップS204に戻って、当該ステップ以降の処理を繰り返す。
その他、特に説明しない各部は実施例1と同様に構成され、同様に機能する。
本実施例によれば、用紙Sが処理トレイ209上へスタックされるたびに第1の所定値の位置へ移動させるのではなく、所定枚数、例えば10枚の用紙が処理トレイ209上へスタックされてから移動させるので、消費電力を削減することができる。
これまでの実施例では、用紙排紙口220からユーザの手が侵入できないように処理トレイ209上にスタックされた用紙Sに垂直な方向の距離d若しくは隙間を設定していた。しかし、用紙サイズが小サイズの場合には、用紙Sの垂直方向ではなく幅方向にも隙間が生じる。本実施例8は用紙幅方向の隙間を塞ぎ、用紙排紙口220からのユーザの手の侵入を防止できるようにした例である。
図18は用紙処理装置200の用紙Sの幅方向の整合動作の動作説明図である。同図は、処理トレイ209上に用紙Sがなく、幅揃えユニット210が待機位置WPに位置した初期状態を排紙側から見た図である。初期状態では、幅揃えユニット210は用紙処理装置200に通紙される用紙Sの最大幅以上の位置で待機している。用紙幅揃え動作を行うとき、幅揃えユニット210は用紙幅の位置まで移動する。
図19は幅揃えユニット210によって用紙Sの幅方向を整合する動作を示す動作説明図である。同図は、小サイズの用紙束Tの幅方向を揃えたときの状態を排紙側から見た図である。
同図に示すように用紙束厚l+距離dの高さだけ従動ローラ214が作用位置から移動しており、用紙束厚lに対し、距離dを保っている。幅揃えユニット210は用紙束Tの幅位置まで移動し、整合動作を実施する。
本実施例では、幅揃えユニット210が移動するとき、その部分のスペースを塞ぐためのシャッタ231が幅揃えユニット210が移動した経路上に設けられている。シャッタ231の高さは用紙束厚K3(K3は許容できる最大用紙束厚)+ローラ軸214aの端面214bからローラ端面214cまでの距離h以上であり、従動ローラ214のローラ軸214aからシャッタ231までの距離はd以下となる。
シャッタ231は、図20ないし図23にも示すように第1及び第2のシャッタ部231a,231bからなり、幅揃えユニット210に対し、入れ子構造となっている。シャッタ端面の一方231a1は幅揃えユニット210に接続されている。他方231b1は、処理トレイ209と幅揃えユニット210の待機位置WPで接続されている。このように構成することにより、幅揃え動作時に幅揃えユニット210内から引き出され、幅揃えユニット210の経路上を遮蔽する。すなわち、幅揃えユニット210の幅揃え動作に応じて第1及び第2のシャッタ部231a,231bが幅揃えユニット210の側面から出没し、開口部(用紙排紙口220)を閉鎖する。
なお、幅揃えユニット210の幅方向の駆動機構は、例えば特開2006−76775号公報、その他に開示されているように周知の機構であるので、ここでは説明は省略する。
図20は図18の平面図、図21は図19の平面図、図22は幅揃えユニット210の斜視図、図23は処理トレイ209と、処理トレイ209上に配置された幅揃えユニット210を示す斜視図である。
シャッタ231は幅揃えユニット210が待機位置WPに位置しているとき、図20及び図22に示すように幅揃えユニット210内に格納される。幅揃えユニット210が用紙整合位置FPに位置しているとき、図21及び図23に示すように幅揃えユニット210の移動経路上にシャッタ231が出現する。すなわち、シャッタ231は格納状態のとき、幅揃えユニット210に設けられた溝内部のスペースに収まっている。この状態から幅揃えユニット210が用紙整合位置に移動すると、第1及び第2のシャッタ部231a,231bは幅揃えユニット210の移動に伴って幅揃えユニット210の溝内から幅揃えユニット210の移動量に合わせて引き出される。これにより、幅揃えユニット210の待機位置WPと幅揃えユニット210間を遮蔽する。
幅揃えユニット210が用紙整合位置FPから待機位置WPに戻ると、その戻り量に応じて第1及び第2のシャッタ部231a,231bが幅揃えユニット210の溝内に収納され、最終的に図20及び図21の格納状態に移行する。
その他、特に説明しない各部は実施例1と同様に構成され、同様に機能する。
本実施例によれば、幅揃えユニット210の外側に生じる隙間を塞ぐことができる。その結果、小サイズ用紙を処理する際にも、ユーザの手が用紙処理装置200の本体部201内に入ることがなく、小サイズでも安全性を損なうことなく後処理を行うことが可能となる。これにより、用紙処理装置200の用紙対応力を向上させることができる。
なお、後述の特許請求の範囲における用紙は本実施形態では符号Sに、用紙積載手段は処理トレイ209に、用紙排出手段は排紙ローラ211及び従動ローラ214に、用紙高検出手段は用紙高検知センサ213、枚数カウンタPn、第1及び第2の枚数カウンタP1n,P2n、CPU401に,駆動手段は駆動モータ217、駆動ギヤ217a、従動ギヤ215a、軸215及びレバー218に、用紙面は符号Scに、退避距離設定手段はCPU401及び用紙高検知センサに、あるいはCPU401及び枚数カウンタPn、あるいはCPU401、用紙高検知センサ及び枚数カウンタPnに、第1の位置は用紙面から距離dだけ離れた待機位置に、第2の位置は排紙ローラ211へ密接する待機位置に、カウント手段は枚数カウンタPn(ステップS205,S307)、第1及び第2の枚数カウンタP1n,P2n(ステップS205b)に、用紙厚検出手段は各種センサ460の1つである用紙厚検知センサ460aに、綴じ手段は電動ステープラ208に、予め設定された第1の値は第1の所定値に、遮断手段はCPU401に、予め設定された第2の値は第2の所定値に、報知手段はCPU401,411、操作表示部440に、用紙整合手段は幅揃えユニット210に、遮蔽手段はシャッタ231、第1及び第2のシャッタ部231a,231bに、用紙処理装置は符号200に、画像形成システムは画像形成装置100と用紙処理装置200とからなるシステムに、それぞれ対応する。
さらに、本発明は前述した実施形態に限定されず、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変形が可能であり、特許請求の範囲に記載された技術思想に含まれる技術的事項の全てが本発明の対象となる。前記実施例は、好適な例を示したものであるが、当業者ならば、本明細書に開示の内容から、各種の代替例、修正例、変形例あるいは改良例を実現することができ、これらは添付の特許請求の範囲に記載された技術的範囲に含まれる。
100 画像形成装置
200 用紙処理装置
208 電動ステープラ
209 処理トレイ
210 幅揃えユニット
211 排紙ローラ
213 用紙高検知センサ
215 軸
215a 従動ギヤ
217 駆動モータ
217a 駆動ギヤ
218 レバー
231 シャッタ
231a 第1のシャッタ部
231b 第2のシャッタ部
401,411 CPU
440 操作表示部
460a 用紙厚検知センサ
d 退避距離
Pn 枚数カウンタ
P1n 第1の枚数カウンタ
P2n 第2の枚数カウンタ
S 用紙
Sc 用紙面
特開2004−284767号公報

Claims (9)

  1. 用紙を積載する用紙積載手段と、
    前記用紙積載手段から用紙を排出する排紙ローラと当該排紙ローラに対して近接離間可能に設けられた従動ローラを含む用紙排出手段と、
    前記用紙積載手段に積載される用紙の紙面高さを検出する用紙高検出手段と、
    を有し、前記用紙に対して所定の処理を施す用紙処理装置において、
    前記用紙排出手段を高さ方向へ移動させる駆動手段と、
    前記用紙排出手段の前記用紙に対する退避距離を設定する退避距離設定手段と、
    用紙搬送方向と直交する用紙幅方向に用紙を整合する用紙整合手段と、
    前記用紙整合手段の用紙幅方向への移動に連動して用紙整合手段の移動経路上に出没し、前記用紙整合手段よりも外側の開口を遮蔽する遮蔽手段と、
    を備え、
    前記駆動手段は、前記用紙の用紙面から手が通過できない距離以下であって、前記用紙面の高さに応じて前記退避距離設定手段の設定により変動する第1の位置と、前記用紙面へ接触する第2の位置に前記用紙排出手段を移動させる
    ことを特徴とする用紙処理装置。
  2. 請求項1に記載の用紙処理装置において、
    用紙枚数をカウントするカウント手段をさらに備え、
    前記用紙高検出手段が前記カウント手段でカウントされたカウント値に基づいて用紙高を検出する
    ことを特徴とする用紙処理装置。
  3. 請求項2に記載の用紙処理装置において、
    用紙厚を検出する用紙厚検出手段をさらに備え、
    前記用紙高検出手段が前記カウント値に加え、前記用紙厚検出手段の出力に基づいて用紙高を検出する
    ことを特徴とする用紙処理装置。
  4. 請求項1に記載の用紙処理装置において、
    前記所定の処理が綴じ手段によって用紙を綴じる綴じ処理であって、
    前記用紙高検出手段によって得られた用紙高さが予め設定された前記用紙積載手段と前記従動ローラ間のユーザの手が通過できない上限の距離である第1の値以上であったとき、前記綴じ手段の電源を遮断する電源遮断手段を備えた
    ことを特徴とする用紙処理装置。
  5. 請求項1に記載の用紙処理装置において、
    前記用紙高検出手段によって得られた用紙高さが予め設定された従動ローラが最上限まで上昇した位置から前記用紙積載手段までの距離である第2の値以上であったとき、ユーザへ異常を報知する報知手段を備えた
    ことを特徴とする用紙処理装置。
  6. 請求項1に記載の用紙処理装置において、
    前記駆動手段は、予め設定された紙面高さ毎に前記第1の位置へ移動させる
    ことを特徴とする用紙処理装置。
  7. 請求項に記載の用紙処理装置において、
    前記第1の値以上であり、前記電源遮断手段により前記綴じ手段の電源が遮断された後、あるいは前記第1の値未満であって、前記用紙高検出手段によって得られた用紙高さが予め設定された従動ローラが最上限まで上昇した位置から前記用紙積載手段までの距離である第2の値以上であったとき、ユーザへ異常を報知する報知手段を備えた
    ことを特徴とする用紙処理装置。
  8. 請求項1ないし7のいずれか1項に記載の用紙処理装置を備えたことを特徴とする画像形成システム。
  9. 用紙積載手段によって用紙を積載し、
    用紙排出手段によって前記用紙積載手段から用紙を排出し、
    用紙高検出手段によって前記用紙積載手段に積載される用紙の紙面高さを検出して前記用紙に対して所定の処理を施す用紙処理方法において、
    駆動手段により前記用紙排出手段を高さ方向へ移動させる移動工程と、
    退避距離設定手段により前記用紙排出手段の前記用紙に対する退避距離を設定する距離設定工程と、
    用紙搬送方向と直交する用紙幅方向に用紙を用紙整合手段により整合する用紙整合工程と、
    前記用紙整合手段の用紙幅方向への移動に連動して用紙整合手段の移動経路上に出没し、前記用紙整合手段よりも外側の開口を遮蔽手段により遮蔽する遮蔽工程と、
    を備え、
    前記移動工程では、前記用紙の用紙面から手が通過できない距離以下であって、前記用紙面の高さに応じて前記退避距離設定手段により変動する第1の位置と、前記用紙面へ当接する第2の位置に前記用紙排出手段を移動させる
    ことを特徴とする用紙処理方法。
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