JP6141270B2 - 広い周囲動作温度範囲に対処する自動nmr温度感度補償を有する定量的nmr臨床解析器、その動作方法、回路、プロセッサ、及びコンピュータプログラム - Google Patents

広い周囲動作温度範囲に対処する自動nmr温度感度補償を有する定量的nmr臨床解析器、その動作方法、回路、プロセッサ、及びコンピュータプログラム Download PDF

Info

Publication number
JP6141270B2
JP6141270B2 JP2014518959A JP2014518959A JP6141270B2 JP 6141270 B2 JP6141270 B2 JP 6141270B2 JP 2014518959 A JP2014518959 A JP 2014518959A JP 2014518959 A JP2014518959 A JP 2014518959A JP 6141270 B2 JP6141270 B2 JP 6141270B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
nmr
temperature
analyzer
model
degrees celsius
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2014518959A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2014521930A5 (ja
JP2014521930A (ja
Inventor
モーガン,デイヴィッド・アール
ジェヤラジャ,エリアス・ジェイ
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Liposcience Inc
Original Assignee
Liposcience Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Liposcience Inc filed Critical Liposcience Inc
Publication of JP2014521930A publication Critical patent/JP2014521930A/ja
Publication of JP2014521930A5 publication Critical patent/JP2014521930A5/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6141270B2 publication Critical patent/JP6141270B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Classifications

    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01RMEASURING ELECTRIC VARIABLES; MEASURING MAGNETIC VARIABLES
    • G01R33/00Arrangements or instruments for measuring magnetic variables
    • G01R33/20Arrangements or instruments for measuring magnetic variables involving magnetic resonance
    • G01R33/44Arrangements or instruments for measuring magnetic variables involving magnetic resonance using nuclear magnetic resonance [NMR]
    • G01R33/46NMR spectroscopy
    • G01R33/4625Processing of acquired signals, e.g. elimination of phase errors, baseline fitting, chemometric analysis
    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01RMEASURING ELECTRIC VARIABLES; MEASURING MAGNETIC VARIABLES
    • G01R33/00Arrangements or instruments for measuring magnetic variables
    • G01R33/20Arrangements or instruments for measuring magnetic variables involving magnetic resonance
    • G01R33/44Arrangements or instruments for measuring magnetic variables involving magnetic resonance using nuclear magnetic resonance [NMR]
    • G01R33/46NMR spectroscopy
    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01RMEASURING ELECTRIC VARIABLES; MEASURING MAGNETIC VARIABLES
    • G01R33/00Arrangements or instruments for measuring magnetic variables
    • G01R33/20Arrangements or instruments for measuring magnetic variables involving magnetic resonance
    • G01R33/44Arrangements or instruments for measuring magnetic variables involving magnetic resonance using nuclear magnetic resonance [NMR]
    • G01R33/46NMR spectroscopy
    • G01R33/465NMR spectroscopy applied to biological material, e.g. in vitro testing
    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01KMEASURING TEMPERATURE; MEASURING QUANTITY OF HEAT; THERMALLY-SENSITIVE ELEMENTS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • G01K13/00Thermometers specially adapted for specific purposes
    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01RMEASURING ELECTRIC VARIABLES; MEASURING MAGNETIC VARIABLES
    • G01R33/00Arrangements or instruments for measuring magnetic variables
    • G01R33/20Arrangements or instruments for measuring magnetic variables involving magnetic resonance
    • G01R33/28Details of apparatus provided for in groups G01R33/44 - G01R33/64
    • G01R33/30Sample handling arrangements, e.g. sample cells, spinning mechanisms
    • G01R33/31Temperature control thereof

Landscapes

  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Spectroscopy & Molecular Physics (AREA)
  • High Energy & Nuclear Physics (AREA)
  • Condensed Matter Physics & Semiconductors (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • General Health & Medical Sciences (AREA)
  • Molecular Biology (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Signal Processing (AREA)
  • Investigating Or Analysing Biological Materials (AREA)
  • Automatic Analysis And Handling Materials Therefor (AREA)

Description

本出願は、2011年6月30日に出願された米国仮特許出願第61/502,965号の利益及び優先権を主張し、その内容は、本明細書中に完全に記載されているように、引用することにより本明細書の一部をなす。
本発明は、包括的にはNMRシステムに関し、バイオサンプルを定量的に解析することが可能なNMRインビトロシステムに特に適することができる。
NMR臨床解析器は、ノースカロライナ州、ローリー(Raleigh, N.C.)に所在のLipoScience社によって、NMR誘導(定量的解析)リポタンパク質測定値を使用して冠状動脈疾患(「CAD」)及び/又は糖尿病の患者リスクを評価するバイオサンプルの定量的測定値を生成するのに用いられてきた。米国特許出願公開第2005/0222504号は、例示的なNMR臨床解析器について記載している。米国特許第6,518,069号は、II型糖尿病リスク評価及びNMR血糖値測定の例について記載している。米国特許出願公開第2010/0100334号は、糖尿病を発現するリスクを評価するのに同様に有用である場合があるリポタンパク質インスリン抵抗指数について記載している。上記で参照した特許及び特許出願公開の内容は、あたかも本明細書中に十分に記載されているように、引用することにより本明細書の一部をなすものとする。
NMR解析器が感温性であることがよく知られている。周囲温度の変動は、信頼できない定量的測定値をもたらす可能性がある。従来より、NMR解析器、特に、定量的測定に使用されるNMR解析器は、この問題に対処するのに、制御された温度を有する、通常、摂氏約+/−1度以内になるよう制御された部屋に維持される必要があった。実際には、2つの最も大きなNMR分光計製造業者(Agilent Technologies社及びBruker BioSpin社)は、自社のサイトの操作マニュアルにおいて、機器が、最適性能のために摂氏17度〜24度で動作できる間、室温が調節されなければならない、例えば、室温が、摂氏+/−1度以内に維持されるべきであると述べている。この厳しい温度制御は、しばしば、専用NMR実験室において維持されるが、多くの商業的又は臨床的実験室環境が、異なるゾーンにおいて及び/又は経時的に温度が変動する可能性があるため、これは、病院内等の臨床的実験室環境又は商業的実験室環境において一般的でない。温度の変化は、NMR機器の感度及び位相性能に影響を及ぼし、したがって、定量的測定値の精度に悪影響を及ぼす可能性がある。
したがって、経時的に(例えば、時間ごと、日ごと、週ごと、月ごと等)周囲温度が変動する場合があり、及び/又は、広い範囲の温度にわたって変動する場合がある環境において動作し、正確な定量的測定値を依然として生成することができるNMR臨床解析器が必要とされている。
本発明の実施形態は、NMR解析器の自動化された温度感度調整に関する。調整は温度に基づいて変動する。調整は、信号採取時における周囲温度の温度変動を反映させるように、取得されるNMR信号に対して電子的に適用される。
NMR解析器は、少なくとも華氏約63度〜75度(摂氏約17度〜24度)の間、通常、華氏約60度〜85度の間である定義済み温度範囲にわたる複数の温度で動作することができ、定義済み温度範囲内の及び/又は定義済み温度範囲にわたる変動を可能にし、正確なNMR分光計測定値を依然として提供し、それにより、広い範囲の周囲温度環境における動作を可能にする。
いくつかの実施形態では、NMR解析器は、正確な(通常、+/−2%以内の)NMR分光計測定値を生成しながら、華氏約60度〜85度(摂氏約16度〜29度)の広い範囲にわたる周囲室温で動作することができる。
いくつかの実施形態では、NMR解析器は、信号強度対温度の予め定義された線形モデル又は非線形モデルに基づいて、監視されるオンボード温度に基づいて周囲温度とともに変動する温度補正調整を、取得済みNMR信号に電子的に適用することができる(したがって、各NMR信号採取について、内部較正標準又は人工信号の使用を必要としない)。
いくつかの実施形態は、NMR解析器を動作させる方法に関する。本方法は、(a)NMR分光計のボア内にサンプルを配置するステップと、(b)前記NMR分光計のボア内に保持されたNMRプローブから、前記サンプルに関連するNMR信号を電子的に取得するステップと、(c)前記取得するステップに時間的に近接して、(i)前記NMR解析器のオンボードにある場所、及び/又は、(ii)前記NMR解析器を保持する部屋内にある場所の少なくとも1つの温度を電子的に検出するステップと、次に、(d)前記検出される温度及びNMR信号温度感度のモデルに基づいて選択される温度感度補正係数を使用して前記取得信号を電子的に補正するステップと、(e)前記補正された取得信号を使用してサンプルの定量的測定値を生成するステップとを含む。
前記電子的に検出するステップは、前記NMR解析器のNMRコンソール内に存在する温度センサを使用して実施することができ、前記電子的に検出するステップは、前記取得するステップ中に複数の温度を検出するように実施される。
前記モデルは、定義済み温度範囲にわたる濃度標準の線形又は非線形モデルとすることができ、該線形又は非線形モデルは、周囲温度が変動するにつれて変動するNMR信号強度調整を提供し、それにより、前記定義済み周囲温度範囲内で少なくとも華氏5度(摂氏3度)にわたって周囲温度を変動させることを可能にする。
前記温度感度補正係数は、非温度感応性機器正規化補正係数を含み、それにより、複数の異なるNMR解析器にわたって行われる測定を正規化することができる。
前記電子的に検出するステップは、混合器ボックスに近接して前記NMR解析器のオンボードにある少なくとも1つの温度センサを使用して実施することができる。
前記モデルは、定義済み温度範囲にわたって温度対標準信号積分のピーク値を測定することによって取得される、複数の異なるNMRコンソール又は該複数の異なるNMRコンソールの複数の部分の測定に基づく温度感度の標準モデルを使用して生成することができ、前記温度範囲にわたる定義済み温度における信号値は平均されて、或る傾斜を有する前記標準モデルが生成される。
前記温度感度測定は、前記NMR解析器が温度制御された環境内に保持され、定義済み温度範囲にわたって複数の温度にさらされている間に実施することができる。
前記モデル用のデータは、機器固有の傾斜を定義するように、各NMR解析器の使用サイトで生成することができる。
前記モデルは、定義されたより大きな許容可能な周囲温度動作範囲の下位範囲である小さな周囲温度範囲を使用する使用サイトにおいて、少なくとも部分的に妥当性検証及び/又は生成することができる。
前記取得するステップは、前記NMR解析器が、華氏(「F」)約63度(摂氏約17度)と華氏約75度(摂氏約24度)との間の周囲温度範囲を有する部屋内にあり、前記温度範囲内で少なくとも華氏約+/−5度(摂氏3度)変動することができる温度を有するときに実施することができ、前記生成するステップは、トリメチル酢酸(TMA)コントロールによって測定されると+/−2%精度を有する定量的測定値を生成する。
前記サンプルは、人間の血清及び/又は血漿のバイオサンプルとすることができ、前記取得するステップは、前記NMR解析器が、華氏(「F」)約60度〜85度(摂氏約16度〜摂氏約29度)の周囲温度範囲を有する部屋内にあり、前記温度範囲内で少なくとも華氏約+/−5度(摂氏3度)変動することができる温度を有するときに実施することができる。前記生成するステップは、バイオサンプル内のリポタンパク質の定量的測定値を+/−10%精度で生成することができる。
前記モデルは線形モデルとすることができ、負の傾斜を有することができる。前記補正するステップは、前記調整係数を計算するのに前記傾斜を使用して実施することができる。前記検出される温度は、前記NMR解析器のオンボードの混合器領域内の温度を含むことができ、該混合器領域内の温度は、前記オンボードで検出される混合器温度より約10度〜15度低い周囲温度に相関する。
前記取得するステップは、前記NMR解析器が、華氏約60度(摂氏17度)と華氏約80度(摂氏27度)との間の周囲温度範囲を有する部屋内にあり、少なくとも華氏約+/−10度(摂氏8度)変動することができる温度を有するときに実施することができる。
前記サンプルはバイオサンプルとすることができ、前記生成するステップは、華氏60度〜85度の温度範囲にわたって約+/−10%精度で前記バイオサンプル内の少なくとも1つのターゲット検体について定量的測定値を生成することができる。
前記サンプルは、血清及び/又は血漿バイオサンプルであり、前記生成するステップは、華氏約60度〜85度の温度範囲にわたって前記バイオサンプル内の少なくとも1つのターゲット検体について臨床的に許容可能な定量的測定値を生成する。
前記サンプルは、人間の血清及び/又は血漿のバイオサンプルとすることができ、前記生成するステップは、華氏約60度〜85度の温度範囲にわたって前記バイオサンプル内の少なくとも1つのターゲット検体について臨床的に許容可能な定量的測定値を生成する。
他の実施形態は、NMR解析器に関する。該解析器は、(a)NMRコンソールと、(b)前記NMRコンソールのオンボードの又は該NMRコンソールに近接する少なくとも1つの温度センサと、(c)前記NMRコンソールと通信状態にある少なくとも1つのプロセッサとを備え、該少なくとも1つのプロセッサは、前記解析器と通信状態にあるか又は前記解析器のオンボードの信号データに対して、ポスト信号収集温度感度補正を適用するように構成される。前記少なくとも1つのプロセッサは、補正係数を使用して解析を受けるサンプルに関連するNMR信号強度を調整するように構成され、前記補正係数は、(i)前記少なくとも1つの温度センサからの温度データ、及び、(ii)少なくとも華氏約63度(摂氏17度)と少なくとも華氏約75度(摂氏約24度)との間である定義済み周囲温度範囲にわたるNMR信号強度の温度感度のモデル、に基づいて周囲温度を増減することによって変動する。前記少なくとも1つのプロセッサは、前記温度データと、前記定義済み周囲温度範囲内で前記NMR解析器に近接して少なくとも華氏約5度(摂氏約3度)の外的な周囲温度を変動させることを可能にする前記モデルとを使用して、定量的測定値を生成するように構成される。
前記少なくとも1つのプロセッサは、トリメチル酢酸(TMA)コントロールサンプルによって測定されると、前記定義済み温度範囲にわたって約+/−2%以内まで正確である定量的測定値を生成するように構成することができる。
前記少なくとも1つの温度センサは、前記NMRコンソール内の混合器ボックスに近接して存在するセンサを含むことができる。
前記ポスト信号収集感度補正は、前記定義済み周囲温度範囲内で少なくとも華氏12度(摂氏7度)の周囲温度変動を可能にすることができる。
前記NMR解析器は、バイオサンプルを解析するように構成することができ、前記少なくとも1つのプロセッサは、約+−10%以内まで正確である、各バイオサンプル内の少なくとも1つのターゲット検体の定量的測定値を生成することができる。
前記モデルは解析器固有モデルとすることができる。
前記モデルは、複数の異なるNMR解析器のために使用される線形又は多項式標準化モデルとすることができる。
前記モデルは、設置時の現場使用サイトにおいて、前記定義済み周囲温度範囲の部分集合にわたって得られるインサイチュ温度対信号測定値からのデータに基づくことができる。
前記NMR解析器は、少なくとも1つのタイプのバイオサンプル内で少なくとも1つのターゲット検体を評価するように構成することができ、前記NMRコンソールは、少なくとも10度の温度変動を可能にしながら、華氏約60度〜85度の温度範囲を有する環境において動作することができる。前記少なくとも1つのプロセッサは、ポスト信号補正を適用して、前記温度範囲内の複数の温度で得られるNMR信号を使用して臨床定量的測定値を生成するように構成することができる。
前記NMR解析器は、人間の血清又は血漿のバイオサンプル内で複数の検体を評価するように構成することができ、前記NMRコンソールは、少なくとも10度の温度変動を可能にしながら、華氏約60度〜85度の温度範囲を有する環境において動作することができる。前記少なくとも1つのプロセッサは、ポスト信号補正を適用して、前記温度範囲内の複数の温度で得られるNMR信号を使用して臨床定量的測定値を生成するように構成することができる。
前記少なくとも1つのプロセッサは、華氏約60度〜85度の温度範囲内で動作する前記NMR解析器からのNMR信号を使用して、+/−10%精度を有する、各バイオサンプル内の複数のターゲット検体の測定値を生成することができる。
前記NMR解析器は、尿のバイオサンプル内で複数の検体を評価するように構成することができる。前記NMRコンソールは、少なくとも10度の温度変動を可能にしながら、華氏約60度〜85度の温度範囲を有する環境において動作することができる。前記少なくとも1つのプロセッサは、ポスト信号補正を適用して、前記温度範囲内の複数の温度で得られるNMR信号を使用して臨床定量的測定値を生成するように構成される。
また他の実施形態は、少なくとも1つのNMR解析器の温度感度を補償するように構成される少なくとも1つのプロセッサを備える回路に関する。該回路は、解析を受けるバイオサンプルに関連する各NMR解析器のNMR信号強度を、(i)前記解析に時間的に近接する、前記NMRコンソールのオンボードの検出温度、及び、(ii)少なくとも華氏約63度(少なくとも摂氏約17度)と少なくとも華氏約75度(摂氏約24度)との間の定義済み周囲温度範囲にわたるNMR信号強度の温度感度の少なくとも1つのモデル、に基づいて調整するように構成される。該回路は、前記検出温度と、前記定義済み周囲温度範囲全体にわたって前記NMR解析器の周りの環境内で周囲温度を変動させることを可能にする温度感度の前記少なくとも1つのモデルとを使用して、定量的測定値を生成するように構成される。
前記少なくとも1つのプロセッサは、少なくとも1つのNMR検出器と通信状態にあることができ、前記少なくとも1つのプロセッサは、前記少なくとも1つのモデルを使用して、前記定義済み周囲温度範囲にわたって約+/−10%以内まで正確である定量的測定値を生成することができる。前記少なくとも1つのプロセッサは、線形定義済みモデル又は非線形定義済みモデルを選択して、前記NMR信号強度を調整する温度感度補正係数を適用することができる。
前記少なくとも1つのプロセッサは、少なくとも1つのNMR検出器と通信状態にあることができ、前記少なくとも1つのプロセッサは、トリメチル酢酸(TMA)コントロールを用いて評価されると、前記定義済み温度範囲にわたって約+/−2%以内まで正確である、各バイオサンプル内の少なくとも1つのターゲット検体の定量的測定値を生成することができる。
更に他の実施形態は、少なくとも1つのNMR解析器の温度感度の少なくとも1つの定義済みモデルからのデータを使用して、取得されるNMR信号を調整するように構成されるプロセッサに関する。前記少なくとも1つのモデルは、少なくとも華氏約63度(摂氏17度)と少なくとも華氏約75度(摂氏24度)との間の定義済み周囲温度範囲にわたる標準の信号強度対温度を表し、前記NMR信号強度調整は、周囲温度が変動するにつれて変動し、それにより、前記定義済み周囲温度範囲内で少なくとも華氏5度(摂氏3度)にわたって周囲温度を変動させることを可能にする。
前記プロセッサは、信号採取の時間に近接して検出される温度に基づいて、華氏約60度〜85度の間の温度範囲にわたって収集されるNMR信号データについて、NMR信号データに対して選択済みポスト収集温度感度補正を適用するように構成することができ、前記モデルは、定義済み線形モデル及び/又は定義済み非線形モデルとすることができる。
更なる実施形態は、NMR解析器の温度感度を補償するようにNMR信号強度を調整するコンピュータプログラム製品に関する。該コンピュータプログラム製品は、非一時的コンピュータ可読記憶媒体を備え、該非一時的コンピュータ可読記憶媒体は、該媒体において具現化されるコンピュータ可読プログラムコードを有する。該コンピュータ可読プログラムコードは、(a)コンピュータ可読プログラムコードであって、温度感度について解析を受けるバイオサンプルに関連するNMR信号強度を、(i)各バイオサンプルの信号採取に時間的に近接する、前記NMR解析器の内部の少なくとも1つの内部場所、又は前記NMR解析器に関連する少なくとも1つの外部周囲場所に関連する温度、及び、(ii)少なくとも華氏約63度(摂氏17度)と少なくとも華氏約75度(摂氏24度)との間の定義済み周囲温度範囲にわたるNMR信号強度の温度感度のモデル、に基づいて調整させるように構成される、コンピュータ可読プログラムコードを含む。前記NMR信号強度調整は、周囲温度が変動するにつれて変動し、それにより、前記定義済み周囲温度範囲内で少なくとも華氏5度(摂氏3度)にわたって周囲温度を変動させることを可能にする。該コンピュータプログラム製品はまた、(c)前記調整済みNMR信号強度を使用して定量的測定値を生成させるように構成されるコンピュータ可読プログラムコードを含む。
前記測定値を生成させる前記コンピュータ可読コードは各バイオサンプル内で少なくとも1つのターゲット検体の臨床測定値を生成させるように構成することができる。
前記測定値は、+/−10%以内まで正確とすることができ、前記ターゲット検体はリポタンパク質を含む。
前記定義済み温度範囲は、華氏約60度〜85度とすることができ、前記測定値は、人間の血漿又は血清のバイオサンプル内のリポタンパク質のものとすることができる。
前記NMR信号強度を調整させる前記コンピュータプログラムコードは、60度〜85度の温度範囲にわたってトリメチル酢酸(TMA)コントロールを用いて評価されると約+/−2%以内まで正確である測定値を生成させることができる。
前記NMR信号強度を調整させる前記コンピュータプログラムコードは前記定義済み周囲温度範囲内で少なくとも華氏約12度(摂氏約7度)にわたる異なる補正係数を使用して前記NMR信号を調整させるように構成することができる。
前記NMR信号強度を調整させるように構成される前記コンピュータ可読プログラムコードは、前記モデルに関連する温度感度の傾斜を定義するコンピュータ可読プログラムコードを含む。
前記コンピュータプログラム製品は、前記NMR解析器からオフサイトにあるリモート制御システムと通信させて、前記リモート制御システムが、温度感度について前記NMR解析器を監視及び/又は評価することを可能にするように構成されるコンピュータ可読プログラムコードを更に含むことができる。
前記モデルは実質的に線形のモデルとすることができる。
前記モデルは非線形モデルとすることができる。
前記定義済み温度範囲は、華氏約60度〜85度とすることができ、前記測定値は、尿のバイオサンプル内の少なくとも1つの代謝物のものである。
本開示を考慮して、当業者によって理解されるように、本発明の実施形態は、方法、システム、装置、回路、プロセッサ及び/又はコンピュータプログラム製品、又はその組合せを含むことができる。
本発明の更なる特徴、利点、及び詳細は、以下に続く図及び好ましい実施形態の詳細な説明を読むことによって、当業者によって認識されるであろう。こうした説明は、本発明を単に例証するものである。一実施形態に関して述べる特徴は他の実施形態と合体させることができるが、それについては詳細に論じない。すなわち、一実施形態に関して説明される本発明の態様を異なる実施形態に組み込むことができることに留意されたい。ただしそれに関しては詳細に論じない。すなわち、全ての実施の形態及び/又は任意の実施の形態の特徴を任意の方法及び/又は組み合わせで組み合わせることができる。出願人は、元々出願された任意の請求項を、他の任意の請求項に従属し及び/又は他の任意の請求項の任意の特徴を組み込むように、元々はそのように特許請求されていない場合であっても補正できる権利を含め、元々出願された任意の請求項を変更する権利又はそれに従って任意の新しい請求項を出願する権利を保有する。本発明の上記の態様及び他の態様について、以下に記される明細書において詳細に説明する。
本発明の実施形態による、NMRコンソール並びに温度感度補正回路及び/又はモジュールを有する例示的なNMR解析器の正面図である。 本発明の実施形態による温度感度調整回路に対するコンポーネント/入力のブロック図である。 図1に示すNMRコンソールの正面図である。 図1及び図3Aに示すNMRコンソールの後面図である。 図3A及び図3Bに示す引出しの部分の後上面斜視図である。 本発明のいくつかのオプションの実施形態による、混合器ボックスに近接するオンボード温度センサを示す、図4Aに示す引出しの部分の後面図である。 本発明の実施形態によるNMR解析器の略図である。 本発明の実施形態による、自動化リモートサービス/サポートシステムと通信状態にある複数のローカル臨床NMR解析器のネットワーク化システムの略図である。 本発明の実施形態による、温度感度補正がある状態とない状態の、正規化された積分対実験室温度のグラフである。 本発明の実施形態を実施するのに使用することができる例示的な動作のフローチャートである。 本発明の実施形態によるデータ処理システムの略図である。 本発明の実施形態による、4つのNMRコンソールの設置温度からの混合温度差に対するTMAアッセイからのTMA積分(正規化され、2次多項式に当てはめられる)のグラフである。 本発明の実施形態による、低湿度における混合器エリア温度(摂氏)対室温(華氏)の散布図である。 本発明の実施形態による、高湿度における混合器エリア温度(摂氏)対室温(華氏)の散布図である。 本発明の実施形態による、低湿度におけるLDL−P(nmol/L)対温度の表である。 本発明の実施形態による、高湿度におけるLDL−P(nmol/L)対温度の表である。 本発明の実施形態による、低湿度におけるHDL−P(μmol/L)対温度の表である。 本発明の実施形態による、高湿度におけるHDL−P(μmol/L)対温度の表である。 本発明の実施形態による、高湿度におけるLDL−P濃度(nmol/L)レベル1対混合器エリア温度(摂氏)の当てはめによる散布図である。 本発明の実施形態による、高湿度におけるLDL−P濃度(nmol/L)レベル2対混合器エリア温度(摂氏)の当てはめによる散布図である。 本発明の実施形態による、低湿度におけるLDL−P濃度(nmol/L)レベル1対混合器エリア温度(摂氏)の当てはめによる散布図である。 本発明の実施形態による、低湿度におけるLDL−P濃度(nmol/L)レベル2対混合器エリア温度(摂氏)の散布図である。 本発明の実施形態による、高湿度におけるHDL−P濃度(μmol/L)レベル1対混合器エリア温度(摂氏)の当てはめによる散布図である。 本発明の実施形態による、高湿度におけるHDL−P濃度(μmol/L)レベル2対混合器エリア温度(摂氏)の当てはめによる散布図である。 本発明の実施形態による、低湿度におけるHDL−P濃度(μmol/L)レベル1対混合器エリア温度(摂氏)の当てはめによる散布図である。 本発明の実施形態による、低湿度におけるHDL−P濃度レベル2対混合器エリア温度(摂氏)の当てはめによる散布図である。 本発明の実施形態による、低湿度におけるLDL−P(nmol/L)%バイアス対温度の表である。 本発明の実施形態による、高湿度におけるLDL−P(nmol/L)%バイアス対温度の表である。 本発明の実施形態による、低湿度におけるHDL−P(μmol/L)%バイアス対温度の表である。 本発明の実施形態による、高湿度におけるHDL−P(μmol/L)%バイアス対温度の表である。
これより、本発明についてより十分に説明し、本発明の実施形態が示される。しかし、本発明は、多くの異なる形態で実施することができ、本明細書に記載される実施形態に限定されるものとして解釈されるべきではない。むしろ、これらの実施形態は、本開示が完全かつ完璧なものになり、当業者に本発明の範囲を十分に伝えるように提供される。図面において、同様の番号が、全体を通して同様の要素を指し、いくつかの構成要素、線、又は特徴の厚さ、サイズ、及び寸法は、明確にするために誇張される場合がある。図に示されるか又は特許請求の範囲内に提示される動作及び/又はステップの順序は、別途特別に示されない限り、提示される順序に限定されない。図面において破線が用いられるとき、この破線は、別途定義されない限り、そのように示される特徴、動作、又はステップがオプションであることを示す。
層、領域、又は基板等の特徴が、別の特徴又は要素の「上」にあるものとして参照される場合、その特徴は他の特徴又は要素の上に直接あることもできるし、介在する特徴及び/又は要素が存在することもできることが理解されよう。これとは対照的に、要素が別の特徴又は要素の「直接上に」あるものとして参照される場合、介在要素は存在しない。特徴又は要素が、別の特徴又は要素に「接続」、「取り付け」、又は「結合」されたものとして参照される場合、その特徴又は要素は、他の要素に直接接続、取り付け、又は結合することもできるし、介在要素が存在することもできることも理解されよう。これとは対照的に、特徴又は要素が別の要素に「直接接続」、「直接取り付け」、又は「直接結合」されたものとして参照される場合、介在要素は存在しない。そのように説明されるか又は示される特徴は、一実施形態に関して説明されるか又は示されるが、他の実施形態に適用することもできる。
別途定義されない限り、本明細書で使用される全ての用語(技術用語及び科学用語を含む)は、本発明が属する技術分野の専門家によって一般に理解されるものと同じ意味を有する。一般に使用される辞書で定義されるような用語は、関連する技術分野及び本出願の文脈におけるその意味と矛盾しない意味を有するものと解釈されるべきであり、また、本明細書で明示的にそのように定義されない限り、理想化された意味又は過度に形式的な意味で解釈されるべきでないことが更に理解されるであろう。本明細書で使用するとき、用語「及び/又は」は、関連して記載されたアイテムの1つ又は複数の任意の組合せ又は全ての組合せを含む。
本明細書において用いられる場合、文脈により別途明確に示されない限り、数量が特定されていないものは、単数及び複数を包含することを意図される。本明細書において用いられる場合、用語「備える、含む(comprise)」及び/又は「備えている、含んでいる(comprising)」が、述べられている特徴、完全体(integer)、ステップ、動作、要素、及び/又は構成要素の存在を特定するが、1つ又は複数の他の特徴、完全体、ステップ、動作、要素、構成要素、及び/又はそれらの群の存在又は追加を除外しないことが更に理解されよう。
用語「約」は、指定されたパラメータが、厳密にその量である必要はなく、わずかに、通常、+/−10%だけ変動する可能性があることを意味する。例えば、「約2%」は、その数字が、一端で2.2%以内、他端で1.8%以内に存在することができることを意味する。
本発明の実施形態は、任意のインビトロバイオサンプルを解析するのに使用することができる。バイオサンプルは、液体、固体、及び/又は半固体の形態であることができる。バイオサンプルは、組織、血液、生物流体、生物固体等、及びそれらの組合せを含むことができる。そのため、用語「バイオサンプル」は、例としてまた限定することなく、全血、血漿又は血清、尿、脳脊髄液(CSF)、リンパ液サンプル、唾液、痰、大便サンプル、洗浄液、***、組織、及び/又は体液、並びに、生の形態の及び/又は調合状態のその化学成分を含む。自動化された臨床NMR解析器は、インビトロの血清及び/血漿サンプル又は尿サンプル内の代謝物質及び/又はリポタンパク質データを解析するのに特に適することができる。用語「回路」は、完全にソフトウェアの実施形態、又は、ソフトウェア及びハードウェアの態様、コンポーネント、若しくは特徴を組合せる実施形態を指す。
バイオサンプルは、任意のターゲット被検体からのものとすることができる。被検体は、本発明によれば、任意の動物の被検体であり、通常、哺乳類の被検体(例えば、人間、犬、猫、牛、山羊、羊、馬、齧歯動物(マウス、ラット、ハムスター、モルモット、又はその他のもの)、豚、霊長類、猿及び/又はウサギ)とすることができる。動物は、自然に発生しようとも、遺伝子組み換え又は遺伝子操作されようとも、及び/又は、実験室で変更されるか、生活様式及び/又は食生活が変更されるか又は薬物処置された動物の変形であろうとも、実験動物又は非実験動物とすることができる。
用語「実験室環境」は、実験室環境、通常、厳しく制御された周囲温度範囲を確実に維持する必要がないか又は維持することができない商業的又は臨床的(例えば、病院)環境を指す。実験室環境は、商業目的及び/又は研究目的でいくつかのタイプの試験システムを閉囲し、また、通常、1つ又は複数のNMR解析器だけを収容するのに専用でない比較的大きな空間とすることができる。
用語「設置」は、現場(実験室)使用サイトにおけるセットアップを指す。セットアップは、最初にかつ他の所望の間隔で実施することができる。そのため、フレーズ「設置時に」の使用は、現場配置時の最初のセットアップに限定されない。
用語「自動的」は、そのように記載される動作の実質的に全て又は全てを、人間のオペレータの積極的な手動入力を要することなく実施することができることを意味し、また、動作(複数の場合もある)をプログラム的に指令及び/又は実施することができることを通常意味する。用語「電子的」は、システム、動作、又はデバイスが、任意の適切な電子的媒体を使用して通信することができ、また、遠隔である可能性がある制御システムと1つ又は複数のローカルNMR解析器との間の通信を、コンピュータネットワークを使用してプログラム的に制御することを通常使用することを意味する。
用語「プロトコル」は、温度感度を補償するようにNMRデータを操作する、数学的計算、データ問い掛け及び解析に対する定義済みルールを有する自動化された電子アルゴリズム(通常、コンピュータプログラム)を指す。
用語「回路」は、完全にソフトウェアの実施形態、又は、ソフトウェア及びハードウェアの態様、特徴、及び/又はコンポーネントを組合せる実施形態(例えば、説明される或る特定の行為又は方法ステップをプログラム的に指令及び/又は実施するように、プロセッサ、及び、プロセッサ内で具現化される及び/又はプロセッサによって実行可能なプロセッサに関連するソフトウェアを含む)を指す。
用語「プログラム的に」は、動作又はステップを、デジタル信号プロセッサ及び/又はコンピュータプログラムコードによって指令及び/又は実施することができることを意味する。同様に、用語「電子的に」は、ステップ又は動作を、手動ではなく電子コンポーネントを使用して又はメンタルステップを使用して自動化方法で実施することができることを意味する。
NMR解析器は、ローカルであるがリモートのコンピュータ(コンピュータは分光計と異なる部屋にある)又は遠隔の場所のリモートコンピュータと通信して、リモートコンピュータが、NMRスペクトルを取得し、NMRスペクトルを解析することを可能にし、それにより、定量的値を有する患者診断報告を生成することができる。
用語「コンピュータネットワーク」は、1つ又は複数のローカルエリアネットワーク(LAN)、ワイドエリアネットワーク(WAN)を含み、或る特定の実施形態では、プライベートイントラネット及び/又はパブリックインターネット(ワールドワイドウェブ又は「ウェブ」としても知られる)含むことができる。用語「ネットワーク化」システムは、1つ又は複数のローカル解析器が少なくとも1つのリモート(ローカル及び/又はオフサイト)制御システムと通信できることを意味する。リモート制御システムは、NMR臨床解析器から離れているローカル「クリーン」ルーム内に保持することができ、NMR臨床解析器と同じバイオハザード制御要件/懸念にさらされないとすることができる。
当業者によく知られるように、NMR分光計を参照する語「積分」は、サンプルの取得されたNMR信号(スペクトル)を指す。積分は、NMRスペクトル内の特定のピークの面積を指すことができる。ピークの面積は、その特定の種の濃度に比例する。したがって、(一定の)濃度標準が測定される場合、積分値は、NMR分光計/機器が正しく実施される場合、一定であることになる。例えば、値は、+/−10%等のターゲット範囲内にあり、いくつかの実施形態では、約+/−2%である。代替的に、積分は、NMRスペクトルの2つ以上のピーク、又は、更に全てのピークに基づくことができるが、1つの定義済みピークの面積を測定することがより一般的である。
既知の濃度標準をスタンドアロン「較正」サンプルとして測定するとき、積分は、内部標準を各バイオサンプルに付加することなく、定量的NMRを可能にする(日々の)性能についての良好な試験を提供する。用語「濃度標準」は、NMRスペクトル内の1つ又は複数のピークを評価するのに使用される液体を指す。濃度標準の例は、有機系(無極性)用のエチルベンゼン溶液及び水性系用の酢酸ナトリウム溶液を含む。特定の実施形態では、TMA(トリメチル酢酸)溶液を濃度標準として使用することができる。TMA溶液は、固有のイオン強度を有することができるため、NMR挙動に関して血漿/血清又は他の関心サンプルとして振舞う。
温度補償プロトコルを有するNMR解析器或いは関連する回路又はプロセッサ(複数の場合もある)が広い温度範囲(複数の場合もある)にわたって+/−2%精度を達成することができるかどうかを評価するために、定義済み温度のTMA試験溶液(通常、「フレッシュ」でありかつ約30mlの体積)を使用することができる。通常、試験サンプルの10〜20のNMR試験複製が生成され、定量的測定の平均(mean)値を使用することができる。TMA測定は、15mM TMAを含有する標準を用いて実施することができる。15mM溶液又は他の適した濃度は、定量化についての十分な信号対雑音比を提供する。NMR信号採取中のTMAの温度は、摂氏47度とすることができるが、NMRプローブ温度がターゲット温度の0.5度(以内)の範囲内に調節された状態で、摂氏15度〜60度のようなより広い範囲に同様に適用可能であるべきである。
実際のサンプルの臨床測定の場合、本発明の実施形態は、広い温度範囲にわたって+/−10%以内である定量的測定を生成することができる。+/−10%の変動は、対応するコントロール検体(例えば、同じ緩衝液及び他の条件を有する、ワシントン州カークランド所在のSoloman Park Research Laboratories等からの、既知の脂質値を有するフレッシュな又は凍結した人間の血清又は血漿サンプル等のコントロールサンプル)が華氏約77度(摂氏25度)の標準周囲温度で同じNMR解析器上で測定されるときに取得される測定と比較して、温度範囲内の動作温度で測定することができる。ここでも、多数の(例えば、通常、10〜20の)試験を各温度で実施することができ、平均値を比較のために使用することができる。こうして、+/−10%の変動は、アッセイ変動、NMR変動、及び温度補償プロトコルを含み、標準温度でのコントロールの測定から、%偏差(%バイアスと呼ぶことができる)に基づいて評価することができる。測定は、HDL−P、LDL−P、及びトリグリセリド等のリポタンパク質検体に関するものとすることができる。HDL−P、LDL−P、及びトリグリセリドを決定するのに使用されるリポタンパク質サブクラスのNMR測定が知られており、例えば、上記で引用することにより本明細書の一部をなすものとされた、米国特許出願第2005/0222504号、米国特許第6,518,069号、及び米国特許出願第2010/0100334号に記載されている。同様な結果(+/−10%以内)は、TMANOを含む他のNMR定量化可能な検体について期待することができる。
用語「モデル」は、周囲温度範囲にわたってNMR解析器の温度感度を定義するか又は正確に推定する数学的表現を指す。モデルは、定義済み温度範囲にわたって線形及び/又は非線形の信号強度データに基づくことができる。各NMR解析器について、2つ以上のモデルを使用することができ、モデルのうちの適切なモデルを、試験サンプルに関連する同時発生の動作温度(例えば、外部温度又は内部若しくは「オンボード(on-board)」温度のいずれか又は両方)に基づいて自動的に(プログラム的に)選択することができる。
臨床NMR解析器が、定性的及び/又は定量的な測定値を含むバイオサンプルのデータ測定値を取得するのに特に適することが企図される。これらの測定値は、治療又は診断目的で、また、通常、管轄区域及び/又は実施される試験に応じて、精度についての適切な規制指針を満たす診断目的で使用することができる。自動温度補償プロトコルが、血清/血漿、尿、CSF、***、痰、洗浄液等のタイプの人間の生物流体内のNMR定量化可能な代謝物質の測定に利益をもたらすことも企図される。
いくつかの実施形態では、自動化されたNMR解析器は、医療デバイス用の21 CFR(21 CFR 820及び21 CFR 11等)の規制を含む該当する連邦規制に記載されているような政府医療規制要件を満たすように構成することができる。NMR臨床解析器は、米国食品医薬品局(「USFDA」)及び/又は診断試験を実施する対応する外国機関(agency)から市販前承認(PMA)及び/又は510(k)認可を取得できるように構築及び/又は構成することができる。NMR分光計は、カルフォルニア州サンタクララに主たる事業所を持つ(Varian社を買収した)Agilent Technologies及びマサチューセッツ州ビレリカに所在のBruker BioSpin社から入手可能である。NMR分光計(Agilentからの)及び統合型バイオサンプルハンドラを有するVantera(商標)NMR臨床解析器は、ノースカロライナ州ローリーに所在のLipoScience社から入手可能である。用語「NMR解析器」は、NMR分光計を含み、NMR検出器としても知られる機器を指す。NMR解析器は、サンプル解析を自動化し、スループットを増加させるように、統合された又は別個の協働する自動化サンプルハンドラを有することができる。
本発明の実施形態は、内部標準、例えば、試験を受ける各バイオサンプル内の標準の使用を必要とすることなく、(周囲)室内温度変動を補償するように実施することができる。内部標準法の使用は、分光計性能がたとえ変化しても、内部標準に対する変化が一定であることになるという利点を有するが、内部標準の使用は、通常、試験されるサンプルに的確に付加される既知の純度及び濃度の標準を必要とする。別の問題は、標準の貯蔵寿命、及び/又はその標準がサンプルとの化学的又は分光的干渉を有するかどうかである場合がある。
図1は、NMRコンソール16及び統合型サンプルハンドラ18を含むハウジング10hを有するNMR解析器10を示し、NMR磁石20は共通ハウジング10h内にある。しかし、NMR解析器10は、異なるハウジング内の別個のコンポーネントとして構成することができる。NMR解析器10は、ユーザインタフェース(UI)を含む。図示するように、UIは、オペレータが機器と通信することを可能にするタッチスクリーンユーザ入力12(例えば、ヒューマンマシンインタフェース(HMI))を含む。用語「NMRコンソール」(RFコンソールとしても知られる)は、回路要素と、配線と、RF増幅器と、1つ又は複数の勾配増幅器と、当業者によく知られているように、励起用RFパルス(複数の場合もある)(パルスシーケンス)をNMRプローブ32(図5)内のRFコイルに送信し、サンプルのNMR信号を取得する関連するエレクトロニクスとを含む、NMR分光計を支持するハードウェアコンポーネントを閉囲するハウジング又はハウジングの一部分を指す。
NMR解析器10は、少なくとも1つの温度センサ30を含み、また同様に、温度監視回路130及びNMR信号温度感度調整回路140(図2)を含むか又はそれらと通信状態にある。回路140は、温度感度調整を実施するコンピュータプログラムコードを含む少なくとも1つの(デジタル)信号プロセッサを含むことができる。プロセッサは、解析器のオンボードに又は解析器の遠隔にあることができる、又は、1つのプロセッサ若しくはローカル及びリモートプロセッサが、調整を実施するために通信することができる。少なくとも1つの温度センサ30は、NMR解析器10のオンボードにあるか又はNMR解析器10を収容する部屋内にあることができる。後者の場合、温度センサ30はNMR解析器10に近接して配置されることが好ましい。少なくとも1つの温度センサ30は、実験室環境の温度を(間接的に又は直接)反映し、及び/又は、NMRコンソール16の内部チャンバの温度を反映するように位置決めされるべきである。いくつかの実施形態では、NMR解析器10は、外部温度センサ及び内部温度センサの両方を含み、温度は、時刻及び日付及び/又は患者サンプル測定値に関連付けてデータベースに記憶することができる。
いくつかの実施形態では、少なくとも1つの温度センサ30は、以下で更に論じるように、NMR解析器10のオンボードに、通常、NMRコンソール16の内部にある少なくとも1つの温度センサ30を含むことができる。図2を参照すると、いくつかの実施形態では、温度監視回路130及びNMR信号温度感度調整回路140は、NMR信号解析器10のオンボードにある。他の実施形態では、回路130、140の一方又は両方は、解析器自体から遠隔にあることができるか、又は、解析器10内に部分的にかつリモートコンピュータ内に部分的に収容することができる。さらに、回路130、140は、単一回路として構成することができるか又は2つ以上の回路に分離することができる。
図2に同様に示すように、NMR解析器10は、試験される異なるバイオサンプルに相関するか又は相関することができる電子温度履歴データベース145を生成するように構成することができる。相関は、NMR信号採取時又はそれ以降に行うことができる。相関は、患者識別子データ、バイオサンプル識別子データ、試験タイプ、及び/又は試験の時刻、日付等によって自動的に及び/又はプログラム的に実施することができる。NMR解析器10は、試験を受けるバイオサンプルのNMR信号を取得するように構成される。各バイオサンプルのこの積分信号は、その後、各バイオサンプルのNMR信号採取に時間的に近接して(通常、NMR信号採取中に)検出される少なくとも1つの温度に基づいて調整することができる。いくつかの実施形態では、サンプルのNMR信号採取中に少なくとも1つのセンサ30からいくつかの温度を取得することができる。回路130は、任意選択で、実質的に連続して、又は、選択された時間間隔で、例えば、1分ごとに、1秒ごとに、5秒〜20秒ごと、例えば約10秒ごとに等で温度を検出することができる。検出間隔は、外部環境の及び/又は解析器のオンボードの温度変化が一定量を超えて変化する場合、自動的に増加することができるか、又は、温度が実質的に一定である場合、自動的に減少することができる。
NMR解析器10は、検出される温度の1つ又は複数を使用して、NMR解析器の温度感度についてバイオサンプルの各NMR信号を調整するのに使用される対応する補正係数(温度が変化するにつれて変化する)を電子的に選択及び/又は計算するように構成され得る。適した時間間隔にわたる温度を平均することができるか、又は、適切な温度感度補正係数を選択及び/又は計算するのにメジアン温度を使用することができる。他の実施形態では、信号採取に時間的に近接して(例えば、信号採取中に)検出される高温又は低温を、補正係数を選択及び/又は計算するのに使用することができる。そのため、自動化された温度補償式NMR臨床解析器10(図1)は、実験室環境内で正確な定量化測定値を取得するように構成することができ、或る温度範囲にわたって既知の又は予測可能な方法で変動する温度感度調整を使用してバイオサンプルのNMR信号を調整することによる厳しい温度制御を必要としない。いくつかの実施形態では、調整は、少なくとも約10度の温度範囲にわたる温度に基づいて、実質的に線形にかつ予測可能に変動する定義済みで予め取得済みの信号の傾斜(コントロール標準の積分)を使用して実施される。
いくつかの実施形態では、温度補償プロトコルは、少なくとも華氏約12度(少なくとも摂氏約
7度)の温度範囲をカバーするように構成することができる。その範囲は、NMRハードウェアの変更又は積極的な冷却を全く必要とすることなく、データ補正プロトコル(例えば、計算係数)及び/又はプログラム/ソフトウェアによって適用されるポスト信号採取を使用して、少なくとも華氏約63度〜75度の間、通常、華氏約60度又は61度と華氏約85度との間とすることができる。いくつかの実施形態では、NMR解析器は、ポスト信号採取データ補正プロトコル又は係数だけを使用して、広い範囲の周囲(及びオンボード混合器)温度にわたって更に動作することができる。例えば、NMR解析器は、正確な定量的試験結果を提供しながら、下限で華氏約60度、華氏61度、又は華氏63度から、上限で華氏約82度、華氏83度、華氏84度、又は華氏85度の周囲室温で動作することができる。いくつかの実施形態では、温度補償は、リポタンパク質等のバイオサンプル内の検体について定量的NMRデータを生成するように感度損失又は利得を補償することができる華氏約24度又は25度(摂氏約14度)の周囲温度動作範囲を華氏60度〜85度の温度範囲内で可能にすることができる。
いくつかの実施形態では、センサ30からの温度は、平均して、周囲室温より約12度〜15度高い。そのため、例えば、混合器チャンバ42内のセンサ30が華氏75度の温度を読取る場合、対応する実験室周囲温度は、通常、華氏約63度であり、周囲温度が華氏75度である場合、オンボードの温度は、華氏87度である。しかし、検出されるオンボードの温度は、周囲室温に比べて増加するが、約12度より高いか又は低い、異なる温度相関を有する場合がある。例えば、華氏60度〜85度の範囲にわたる環境(周囲)温度に対する、混合器エリア内の温度からのデータを示す図11A及び図11Bを参照されたい。(低湿度)グラフは、華氏85度で約13.6度の変動を、また、華氏60度で約15度の変動を示す。
図3Aは、(外部ハウジングの内部の)NMRコンソール16の正面図を示し、図3Bは、空気フロントエンド(PFE:Pneumatic Front End)コンパートメント40を有するNMRコンソール16の後面図を示す。このコンパートメント40は、通常、内部エレクトロニクスにアクセスするように内と外に摺動することができる引出しである。このコンパートメントはまた、通常、空気ハンドリング用のいくつかの弁及びRFエレクトロニクスを含む。いくつかの実施形態では、少なくとも1つの温度センサ30は、このコンパートメント40内に配置される。図4A及び図4Bは、混合器ボックス42を示し、プリアンプ44が、このコンパートメント40内で保持される。図4Bはまた、本発明の実施形態によって企図される温度センサ30(図4C)に適した場所30xを示す。温度センサ30は、混合器ボックス42に搭載され、また、断熱のために(金属混合器ボックス42との熱接触を防止する)断熱体又は熱バリア基板31上に保持される熱電対30tとすることができる。広範な評価後に、この場所が、(少なくともAgilent 400MR NMRコンソールについて)温度感度調整のためにNMR機器温度感度を特に表す(例えば、その良好な予測子である)ことがわかった。温度センサ30(熱電対等)は、その引出し40内に位置決めされるので、オンボードの又はリモートのソフトウェアによって監視することができる。いくつかの実施形態では、監視されるこの内部温度は、GUI12(図1)上に表示することができる。しかし、他の場所もまた適することができることが企図される。さらに、異なるハードウェアコンポーネントを有する他の製造業者又は他の構成からのNMR分光計は、他の適した温度監視場所を有する場合がある。さらに、2つ以上の温度を異なる場所で監視することができ、これらの温度の高い値、低い値、平均値、若しくはメジアン値、又は他の対応する温度尺度を、温度感度補償に使用することができる。
他の温度センサ及び/又は場所を使用することができる。例えば、温度センサ30を、プリント回路基板に組込むか、混合器ボックス42の内部に配置するか、コンパートメント40の内部の他の若しくは更なる場所に又はNMR解析器10上の若しくはその中の、通常、NMRコンソール16上の若しくはその中の他の場所に配置することができる。
図5は、NMR解析器10の略図である。当業者によく知られているように、NMR解析器(NMR検出器又はNMR分光計としても知られる)は、RF増幅器、RF励起コイル(サドル又はヘルムホルツコイル等)を含むNMRプローブ32、及び低温冷却式高磁場超電導磁石20を含む。解析器10はまた、フローセル60に連続的に流れるようサンプルを方向付ける閉囲式流路180を含むことができる。NMRプローブ32は、磁石ボアの上部から磁石ボア内の所定の解析場所まで挿入される上部装填式プローブとすることができる。高磁場磁石20は、比較的小さい体積内に限定して、生成される磁場レベルを低減する磁気シールド式及び/又はRFシールド式のハウジング内に保持される。フローセル60は受動デバイスである。プローブ32は、プローブ32内に入れられるRFをブロードキャストし、処理のために小さなNMR信号を戻す。用語「高磁場」磁石は、1テスラより大きい、典型的には5テスラより大きい、より典型的には約9テスラ以上である磁石を指す。NMR(フロー)プローブ32は、RF増幅器/パルス発生器と通信状態にあり、動作中、ボア内に保持されるRF励起/受信回路を含む。
依然として図5を参照すると、NMR解析器10は、任意選択で、コンピュータネットワーク(有線又は無線)を介して、通常、インターネットを介してリモートサイト15Rと通信するように構成することができる。リモートサイトは、実験室施設又は建物内の制御室オンサイトに、及び/又は、異なる施設の複数の異なるNMR解析器を監視する実験室建物自体から離れたリモートサイトにあることができる。コントロールサイト15Rは、濃度標準積分及び各NMR解析器10の検出温度を使用して異なる解析器の温度感度を監視するように構成することができる。NMR解析器10は、リモートコントロールサイト15Rから更新済み温度感度制御アルゴリズムを受容するように構成することができる、又は、サービス要員が、(経時的な異なる温度における濃度標準積分等の較正アッセイからのデータ等、リモートサイト15Rによって収集又は解析される機器固有の動作情報に通常基づいて)リモートサイト15Rから、命令の都度、温度調整回路を更新することができる。
NMR解析器10は、上述のフローセル60を使用してバイオサンプルを連続して流すように構成することができる。しかし、他のサンプルハンドラ及びバイオサンプル導入手段を使用することができる。例えば、バイオサンプルは、各チューブ又は他のサンプル容器(図示せず)内に保持されるときに処理することができる。
別個の回路130、140及び別個のデータ記録データベース145として示されるが、これらの回路及びデータベース又はそれらの所定部分を、組合せるか又はその他の方法で設けることができる。これらの回路及びデータベース130、140、145を、NMR解析器10内の1つ若しくは複数のプロセッサに統合するか又は1つ又は複数のリモートプロセッサ内に設けることができる。温度監視回路130は、温度が、定義済み閾値を下回るか又は超えるときを特定し、エラーメッセージ及び/又は警報をオペレータに送出するように構成することができる。警報又はメッセージは、ディスプレイ12上に、及び/又は、可搬型通信デバイス等の無線デバイス及びリモート監視サイト15Rに提供することができる。
回路130、140及びデータベース145は、NMR解析器10のオンボードに統合することができるか又は各NMR解析器10から(全部でない場合)少なくとも部分的に遠隔にあることができる。後者である場合、モジュール又は回路130、140の一方若しくは両方又はデータベース145は、(リモート)サーバ上に全体的に又は部分的に存在することができる。サーバは、コンピュータネットワークを介してオンデマンドで計算リソースを提供することを含むクラウドコンピューティングを使用して提供することができる。リソースは、種々のインフラストラクチャサービス(例えば、コンピュータ、ストレージ等)並びにアプリケーション、データベース、ファイルサービス、電子メール等として具現化することができる。コンピューティングの従来のモデルでは、データ及びソフトウェアはともに、通常、ユーザのコンピュータ上に完全に含まれるが、クラウドコンピューティングでは、ユーザのコンピュータは、ソフトウェア又はデータ(おそらく、オペレーティングシステム及び/又はウェブブラウザ)をほとんど含まないことができ、外部コンピュータのネットワーク上で起こるプロセスの単なるディスプレイ端末として機能することができる。クラウドコンピューティングサービス(又は、複数のクラウドリソースの集合体)を、一般に、「クラウド」と呼ぶことができる。クラウドストレージは、データが、1つ又は複数の専用サーバ上でホストされるのではなく、複数の仮想サーバ上に記憶される、ネットワーク化コンピュータデータストレージのモデルを含むことができる。データ転送は暗号化することができ、少なくとも患者サンプルが解析される場合、HIPAA等の産業基準又は規制基準に適合するように任意の適切なファイアウォールを使用してインターネットを介して行うことができる。用語「HIPAA」は、医療保険の相互運用性と説明責任に関する法律(HIPAA)によって規定される米国法を指す。患者データは、アクセッション番号又は識別子、性別、年齢、及び試験データを含むことができる。
調整回路140は、信号を選択的に調整するように構成することができるので、検出温度が、設置時に通常得られるNMR解析器のプリセット温度(定義済み又はベースライン)から摂氏約1度を超えて偏移するときだけに実施される。他の実施形態では、調整は、温度がたとえ実質的に一定であっても、全てのサンプルデータに対して行われる。しかし、温度感度調整が実施されない場合、NMR解析器は、非感温性機器正規化係数を依然として適用し、それにより、複数の異なるNMR解析にわたって得られる測定値を正規化することができる。
図6は、異なるサイトの温度感度補正モジュール又は回路140を有する解析器10のネットワークを示し、温度感度補正モジュール又は回路140は、各解析器10からのデータのダウンロード及び/又はリモート監視を可能にする少なくとも1つのリモートサイト15R、15’と通信状態にある。いくつかの実施形態では、リモートサイト15R(図5)は、例えばデータが取得されるにつれて動的にダウンロードすることを含めて、定期的にデータをダウンロードすることができる。生のTMA(又は他の標準)積分対コンソール混合器温度をプロットすることができる。このデータの電子的監視は、定量的測定のために信号を補正するのに使用される定義済み傾斜を改善し、及び/又は、出力に変化があるか監視することができる。
NMR解析器10は、通常、少なくとも華氏(F)約63度(摂氏(「C」)約17度)と華氏約73度(摂氏約23度)との間で、約+/−5度(又は更にそれ以上)だけ周囲温度が変動する環境で動作することができ、約+/−2%の間の精度を有する定量的測定を依然として生成しながら、少なくとも+/−5度の実験室又はNMRコンソール室内での温度変動を可能し、またより典型的には、少なくとも華氏10度(摂氏6度)の上記で述べた全範囲内の周囲温度を可能にする。この範囲内の異なる温度における測定の精度は、自動化温度感度補償プロトコルを有するNMR解析器によって、濃度標準アッセイ積分を使用して評価することができる。NMR解析器は、広い動作ターゲット範囲、例えば、華氏60度〜85度、華氏61度〜85度、又は華氏63度〜75度(例えば、摂氏約17度〜24度、又は摂氏約15.6度〜29.4度)で(どこででも)動作するように、自動較正プロトコルにパスし、及び/又は濃度標準積分についての正確な値を、通常、約+/−2%以内で提供すべきである。
いくつかの実施形態では、NMR解析器10は、更に広い周囲温度動作範囲、例えば通常、華氏約61度(摂氏約17度)〜少なくとも華氏約80度(摂氏27度)を、その範囲に関する定義済み公称値(例えば、華氏70度)から少なくとも華氏約+/−10度(摂氏8度)で変動する可能性がある温度によって可能にする、取得済み信号の温度感度調整プロトコルを持つように構成されるので、NMR解析器は、十分な精度、例えば+/−10%、通常+/−2%の精度を有する定量的測定値を依然として生成できる。いくつかの実施形態では、動作範囲は、華氏約60度〜華氏約85度とすることができる。いくつかの実施形態では、許容可能温度動作範囲は、所望の精度を依然として提供しながら、少なくとも華氏63度〜少なくとも華氏82度、例えば、華氏83度、華氏84度、華氏85度である。精度は、臨床サンプルの場合、少なくとも+/−10%、TMAコントロールサンプルの場合、通常約+/−2%とすることができる。
センサ30によって検知される温度は、周囲温度を超えている可能性がある。いくつかの特定の実施形態では、混合器ボックス42に搭載される温度センサ30の場合、解析器上で監視される温度は、例えば、周囲室温より約10度〜16度高い、通常、上述したように約12度〜15度高い可能性があるが、より大きな又はより小さな温度差が存在する場合がある。
調整のために線形又は非線形モデルを開発するのに使用される温度は、実験室内の或る温度範囲にわたるオンボード(例えば、混合器)温度に基づくことができる。システム性能は、周囲室温(例えば、実験室温度)に基づいて定義することができる。
上記で述べたように、温度センサ30(例えば、引出し40内等、NMR解析器のオンボードに搭載される温度センサ)を使用して温度を監視するとき、定義済み数学的関数にデータが統計的に当てはめられると、NMR感度及び位相変化がほぼ温度の線形関数となることが、意外にも判定された。他の実施形態では、データは、或る程度非線形であるが、最小2乗最良当てはめの1次又は複数次(例えば、2次又は高次)多項式方程式を使用して評価することができる。関係を生成するのに他の統計的方程式/関数を同様に使用することができることが企図される。或る特定の実施形態は、温度について自動化信号調整を実施するのに傾斜を使用することを述べるが、ルックアップテーブル又はインサイチュで確定される計算結果も使用することができる。代替的に、補正タイプ又はモデルは、調整を計算するために、定義済み関数及び入力パラメータを使用してインサイチュで計算することができる。
監視される温度は、周囲温度の変化に基づいて変動し、周囲温度に直接に又は間接に相関することができるという点で、周囲温度に関連付けられる。さらに、信号対温度の線形関係を使用するものとして述べられたが、非線形関係を使用することができることも企図される。図7は、線形モデルが補正に使用されて、感度忠実度が得られた状況を示す。図10は、y=ax×bx+cと同様の方程式を有する2次多項式を使用する、温度/信号データに対する非線形当てはめの例を示す。約2%以内の精度で十分である多くの実施形態では、線形モデルが適していると考えられる。より高い精度を要求又は所望する場合がある用途等の、他の実施形態では、非線形モデルが、よりよいプロトコルを提供する場合がある。非線形プロトコルはまた、NMR解析器が、周囲動作温度範囲の低い極値及び/又は高い極値で動作する場合があるときにより適切である場合がある。
特定の実施形態では、NMR解析器10は、温度感度の線形モデルと非線形モデルの両方を含むように構成することができる。NMR解析器10は、検出済み動作範囲及び/又は特定の実験室における特定のサンプル又はサンプル群の解析に基づいてどのモデルを使用すべきかを選択することができる。取得済み信号の計算された調整を比較するのに、NMR解析器10が両方のタイプのモデルを妥当性評価として使用することができることも企図される。この「2重チェック」は、定期的に又はサンプルごとに実施することができる。
いくつかの実施形態では、各NMR解析器のNMR感度対温度性能は、その特定の解析器(又はNMRコンソール16)について定義することができ、解析器10の出力は、システム温度の関数として変化する正規化係数を取得済み信号に乗算することによって調整することができる。
特定の実施形態では、NMRコンソール16とプローブ32とのそれぞれの組合せは、標準条件下での濃度標準溶液ラン(run)の積分についてユニークな(機器固有の)値を生じることになる。異なる解析器10を正規化するように、機器正規化係数(「INF」)と呼ばれる係数を特定し、この係数に濃度標準の積分を乗算して、同様な種類の他のNMR解析器(製造実験室で既に動作しているNMR解析器等)と実質的に同一である積分値を生成することができる。従来より、Vantera(商標)NMR解析器が、設置時に測定された機器感度係数を使用し、機器固有のINFが、その後、システムソフトウェア内に保存され、サンプルについての信号振幅に、この値が乗算された。正規化係数は、異なるNMR解析器の測定を正規化するのに使用することができる。
異なるNMRプローブは、プローブの「Q」係数に基づいて異なる(通常、機器固有の)感度を有することになる。Qは、共振回路の周波数を半値幅で割った値として定義される。例えばトリメチル酢酸(TMA)のような標準サンプルを、各NMRコンソール上で(また、異なるRFプローブによって)ランすることができ、CH陽子の積分を測定して、標準サンプルを固定値に標準化することができる。予め定義された(固定された)値とその時の条件下での積分との比は、「正規化係数」と呼ばれ、これは、任意の生ののNMR強度に正規化係数を乗算することによって、異なるNMR解析器を標準化するのに使用することができる。したがって、NMR正規化係数は、各NMR解析器及び各RFプローブについてインサイチュで計算され、いくつかの実施形態では、所望の間隔で(或る特定の数のサンプル後、スタートアップ時、選択されたローカル動作条件の変化の検出時等に)各NMR解析器について調整することができる。
改善策として、実験室環境の周囲温度変動における動作を可能にするために、INF値を、その機器用の温度感度についてのベースラインとして決定される温度とともにNMRシステム10(例えば、回路及び/又はソフトウェア)に記憶することができる。
さらに、温度感度のモデルとしての感度対温度傾斜の定義済み数学的関係を使用して、取得済みNMR信号の値を変更し、それにより、サンプルがランされた温度と機器の「ベースライン感度」が決定された温度との間の感度差を補正することができる。
他の実施形態では、設置時に温度/感度ベースラインを決定するのではなく、この温度感度データは、OEMサイト若しくは設置前サイトで、又は、おそらくは、シミュレートされるシステム内のNMR解析器の一部分だけを使用して決定することができる。いずれにしても、温度感度調整は、適切である場合、全てのサンプルについて電子的に(通常、自動的に)実行することができ、オペレータは、室温に基づいて結果を補正する必要はない。温度感度補正を含むINFの例は、以下で述べられ(以下の方程式では,AUTO(又はauto)INFとして特定される)、以下で同様に論じられる。温度感度補正回路140(図2、図5)は、例えば、ディスプレイのHMI若しくはUIを使用して、又は、制御サイトからのローカルコマンド若しくはリモートコマンドによって、選択的にターンオン又はターンオフすることができる。
本発明の実施形態は、温度感度の既知のモデル又は関係に基づいて、収集済みNMR信号データを自動的に電子的に(プログラム的に)調整し、したがって、NMRハードウェアに対して更なる変更を全く必要とすることなく、ポスト信号収集補正調整係数(乗数)を適用し得る。
特定の実施形態では、既知のモデル又は関係は、実質的に線形のモデル又は関係とすることができる。実質的に線形のモデルは、1つ又は複数のNMR分光計が、熱制御式チャンバの内部に保持されるときに取得されるデータを使用して生成することができる(しかし、以下で論じるように、このデータを取得する他の方法が企図される)。線形関係が決定されるか又はわかると、各NMR分光計は、測定時に周囲温度に直接に又は間接的に相関する内部温度又は外部温度を使用して、既知の温度感度モデルに基づいて温度を補正される検体の濃度を決定するようにプログラム的に構成することができる。
実質的に線形の関係/モデルであるとすることができる温度感度モデルは、異なる温度について補正係数を定義する傾斜を有するラインに関連するデータとして提供することができる。
各NMR解析器又はそのバージョンについて適切な温度感度モデルを生成するためのデータは、OEMサイト又はアセンブリサイトで又はユーザサイトでNMR分光計ごとに確立することができる。代替的に、カスタムの又はユニットごとに定義された温度感度モデル/関係ではなく、NMR分光計のサンプルを評価することができ、温度感度の平均、メジアン、又は他のパラメータに基づいて、「標準的な」モデル/関係を同様のNMR分光計について確立することができる。NMR分光計についての(新しい又は現場の)温度感度データを、新しいモデルとして更新又は再計算することができ、オンボードのデバイス又はコンポーネントの新しいバージョン又は置換コンポーネントが実装又は使用される。
温度感度データを、専用「試験」NMR分光計コンソール又は「ファントム」若しくは「シミュレートされる」NMRコンソール内に配置されるサブアセンブリを使用して確立することもできる。その理由は、例えば、対応するNMRコンソール及び/又は解析器についての温度感度がフルアセンブリの前に決定されることを可能にする条件を、混合器引出しサブアセンブリのコンポーネント及び関連する空間体積が、十分に表すことができるからである。
温度感度調整係数(autoINF)を計算するのに使用することができる数学的方程式の例は、以下の方程式1に示され、傾斜は、或る温度範囲にわたる(「コントロール又は較正」材料の)濃度標準信号対温度の傾斜であり、「consoleTemp」は、NMRコンソール16のオンボードの場所の現在の又は一時的に関連する温度を指す。いくつかの実施形態では、自動化補正は、2つ以上の部分を有することができる「autoINF」計算を使用して実施することができる。1つの部分は、機器正規化係数(INF)であり、別の部分は、温度依存部分(温度感度傾斜に基づくことができる)とすることができる。
autoINF=B1+傾斜*(現在のコンソール温度(摂氏度)−設置時のコンソール温度(摂氏度)) 方程式1
ここで、B1=機器固有の正規化係数(通常、設置時に測定され、濃度標準を使用して得られる)である。B1は、特定の実施形態では、B1=(平均濃度標準積分(例えば、TMA積分))/濃度標準(例えば、TMA)基準ボトル積分)として計算することができる。
検体ピークの積分対温度のグラフを直線に当てはめて、平均傾斜を使用することができる。方程式1において、「傾斜」は、各NMR解析器の検体ピーク対温度の傾斜、又は、異なるNMR解析器の検体ピーク対温度の傾斜から得られる平均若しくはメジアン傾斜を指すことができる。上記で述べたように、機器の「設置時正規化係数」は、機器が、上記で定義した同様の種類の他のNMR解析器と実質的に同一の正規化出力をもたらすことを可能にする、定義済みの又はわかっている温度「設置時コンソール温度」で積分値を生成するように、濃度標準(例えば、TMA)の積分を使用して取得される値であり、「現在のコンソール温度」は、少なくとも1つの温度センサ30を使用して、NMR信号採取に近接して又はNMR信号採取中に取得される温度を反映する値である。
各NMRコンソール16は、異なる感度対温度傾斜又は実質的に同様の傾斜を有することができる。線形モデル温度感度調整の場合、各NMR解析器10は、(定義済み評価プロトコル及び制御式温度曝露を使用して)現場設置時に又はOEMサイト若しくはアセンブリサイトで機器固有の応答プロファイル又は傾斜を確立するように構成することができる。この応答プロファイル又は傾斜は、機器ごとに、NMR積分(信号)対温度の同じ数学的(既知の)関係を使用することができるが、プロファイル/応答(信号対温度)の傾斜又は数値は、機器ごとに変動する場合がある。
いくつかの実施形態では、温度傾斜は、推定又は予想されるより狭い温度範囲から、この範囲外で定義済みの全動作温度範囲までの温度データを使用して設置時に現場で決定することができる。この現場データは、調整傾斜を確立するために、以下で論じる「標準」応答傾斜に関して積分することができる、又は、他の機器からの傾斜データを使用することなく、機器固有の傾斜を確立するのに使用することができる。
いくつかの実施形態では、ハイブリッドモデルを使用することができるので、NMR解析器10は、設置温度ベースのほぼ第1の温度範囲摂氏+/3度(華氏5度)以内のNMRコンソール温度に対応する温度範囲についての第1のモデル、及び、この第1の温度範囲外の第2の「標準」モデルを使用する。第1のモデルは、現場設置時に決定することができ、一方、第2の標準モデルは、他の解析器/コンソールからのデータに基づいて提供することができる。
いくつかの実施形態では、温度補正用の「標準」傾斜は、異なるNMR解析器10上で使用することができる。このデータは、各NMR解析器10にプログラム入力することができる、プログラム的に実施される計算におけるauto−INFとして提供することができる。これは、温度の全範囲(例えば、華氏60度〜85度又は華氏63度〜75度)を使用することを予想しない実験室に特に適することができる。設置中に、NMR解析器10は、混合器温度の関数としてTMA積分を測定する傾斜評価モードを含み、オンサイトのデータが、標準傾斜に関連するデータに実質的に一致するかどうかを調べることができる。いくつかの実施形態では、「標準」応答プロファイル又は傾斜は、「マスタ」NMRコンソール若しくその一部分からのデータ、又は、複数の代表的なNMRコンソール、例えば、各NMRコンソール16モデルについて、少なくとも2つ、通常、少なくとも3つ〜10個からのデータを使用して確立することができる。異なるNMRプローブ32(及びそのバージョン)、コンソール構成又はコンソールのサプライヤ、少なくとも1つの温度センサ30の配置等は、異なる応答プロファイルをもたらす場合がある。そのため、温度感度調整に使用される任意の「標準」応答は、同様な種類のモデルに基づくことができる。例えば、傾斜のメジアン又は平均(使用される場合)又は応答プロファイル(信号対温度)からの他のデータは、NMR解析器10を製造するのに使用される「標準」応答プロファイルを生成するのに使用することができる。第1の応答プロファイルで動作する現場サイトにおける任意のNMR解析器10を、その後製造される解析器に引き継がれるデータを使用するように経時的に更新することができる。
表1は、閉囲された温度制御式チャンバ内に配置された試験(「パイロット」)NMR解析器10からのデータを含む。NMR感度対温度が測定され、その後、このデータが使用されて、auto−INFアルゴリズムの性能を試験した。複数のTMAサンプルが、華氏75度、華氏69度、及び華氏63度でランされ、それらの積分が平均された。血漿サンプルが、3つの温度で同様にランされて(データは不表示)、NMR LipoProfile(商標)解析が広い温度範囲にわたってうまく働いたことが立証された。以下の表1は、パイロット機器用の正しい傾斜で働くauto−INFによって、システムが優れた結果をもたらしたことを示す。温度補償が全く使用されなかった場合、結果は、温度範囲にわたって約5.7%変化したことになるが、auto−INFがオンである状態で、TMA積分についての結果は、約0.5%だけ変動した。調整のために線形又は非線形モデルを開発するのに使用される表で論じるデータの温度は、実験室内の或る温度範囲にわたるオンボード(例えば、混合器)温度に基づく。本明細書で述べるように、システム性能は、周囲室温(例えば、実験室温度)に基づいて定義することができる。
このデータは、表2及び図7に示すように華氏75度における積分が100であるように正規化することができる。他の温度を、正規化調整のために選択することができる。
使用時、温度センサ30は、読み値が、ほぼ2秒〜30秒ごとに、通常、約10秒ごとに取得されるように監視することができる。バイオサンプルが試験場所にあるときに得られる複数の読み値のうちの高い読み値、低い読み値、メジアンの読み値、又は平均の読み値を、履歴レコード、例えばデータベースに記憶することができる。特定の実施形態では、各バイオサンプルのスペクトルの信号採取の前、信号採取中、及び/又は信号採取の終了直後に取得される読み値を含む、約7つ等の最後の3つ〜10個の読み値の移動平均は、データベース(日付/時刻及び/又は患者サンプルに相関される)内に維持することができる。スペクトルが採取されると、コンソール16の(移動)平均温度を、スペクトルデータとともにメモリに保存することができ、この温度を、感度補正において使用することができる。
方程式2は、4つの(Agilent 400MR)NMRコンソール16からの平均傾斜を使用する調整計算の別の実施形態を反映する。
AutoINF={1/(1+B1+B2*(現在コンソール温度−傾斜が決定されたときの平均コンソール温度))} 方程式2
ここで、B1=感度定数(Sensitivity_Const)=(平均TMA積分/TMAボトル積分)−1であり、B1は機器固有であり、B2=(平均)感度傾斜(Sensitivity_Slope)である。B2の値は、特定のタイプの異なるNMRコンソール(例えば、4つのAgilent400MRコンソール)からの傾斜の平均であり、「コンソール温度」は、NMRコンソールの現在の温度(移動平均)である。
いくつかの実施形態では、NMR解析器10は、標準TMA溶液が機器に入力されることを(HMI又はディスプレイ12を介して)要求するように構成することができる。NMR解析器10は、「自動較正」ルーチンをランすることができ、そのルーチンは、バイオサンプルが評価又はランされることが可能になる前に、実行されることを要求される場合がある。自動較正ルーチンの全て又は一部分を、或る特定のパラメータが定義済み動作限界の外にあることを検出されるかどうかに応じて、シフトごとに、日ごとに、他の間隔で(より頻繁に、を含む)、又はより頻繁でなくランすることができる。自動較正ルーチンの更なる議論については、その内容があたかも本明細書中に十分に記載されているように引用することにより本明細書の一部をなすものとする米国特許出願番号第11/093,596号(米国特許出願公開第2005/0222504号)を参照されたい。日ごとの(又は、他の間隔での)較正は、NMR機器が、定義済み動作仕様にパスすることを確認することができる。これは、濃度標準溶液の積分を取得することを含む。この積分測定は、autoINF測定を利用することができる。
較正結果に対する温度の影響もまた、試験の一部とすることができる。温度によって最も影響を及ぼされる3つの較正値は、濃度標準積分、スペクトル位相、及び90度パルス幅(PW90)の長さである。濃度標準積分を、auto−INFを使用することによって調整することができ、位相は、較正を再びランさせることによって更新することができるかなり広い許容度を有する。PW90限界は、通常、設置時に定義される。しかし、室内のあまりに大きな周囲温度変化は、自動化較正ルーチン/評価を失敗させる場合があるが、ほとんどのシナリオについては、PW限界は、通常の実験室環境の変動を可能にするように設定される。
当業者によって認識されるように、本発明は、装置、方法、データ又は信号処理システム、及び/又はコンピュータプログラム製品として具現化することができる。したがって、上記で述べたように、本発明は、完全にソフトウェアの実施形態、又は、ソフトウェア態様及びハードウェア態様を組合せる実施形態の形態をとることができる(本明細書で使用するとき、「ソフトウェア」又は「ソフトウェア及びハードウェア」はともに、上記で述べたように「回路」として述べることができる)。さらに、本発明の或る特定の実施形態は、コンピュータ使用可能記憶媒体上のコンピュータプログラム製品の形態をとることができる。このコンピュータ使用可能記憶媒体は、この媒体内で具現化されるコンピュータ使用可能プログラムコードを有する。ハードディスク、CD−ROM、光記憶デバイス、又は磁気記憶デバイスを含む任意の適したコンピュータ可読媒体を利用することができる。
コンピュータ使用可能媒体又はコンピュータ可読媒体は、電子、磁気、光、超電導磁気、赤外、又は半導体のシステム、装置、デバイス、又は伝搬媒体とすることができるが、それに限定されない。コンピュータ可読媒体のより具体的な例(非網羅的リスト)は、以下のものを含むことになる。以下のものとは、1つ又は複数のワイヤを有する電気接続、可搬型コンピュータディスケット、ランダムアクセスメモリ(RAM)、読出し専用メモリ(ROM)、消去可能プログラム可能読出し専用メモリ(EPROM)又はフラッシュメモリ)、光ファイバ、及び可搬型コンパクトディスク読出し専用メモリ(CD−ROM)である。コンピュータ使用可能媒体又はコンピュータ可読媒体は、さらに、プログラムがその上に印刷される用紙又は別の適した媒体とすることができることに留意されたい。その理由は、プログラムを、例えば用紙又は他の媒体の光走査によって電子的に取込み、次に、コンパイルし、インタープリトされるか又は必要である場合、適した方法で別途処理し、次に、コンピュータメモリに記憶することができるからである。
本発明のオペレーションを実施するコンピュータプログラムコードを、Java7、Smalltalk、Python、Labview、C++、又はVisualBasic等のオブジェクト指向プログラミング言語で書くことができる。しかし、本発明のオペレーションを実施するコンピュータプログラムコードを、「C」プログラミング言語又は更にアセンブリ言語等の従来の手続型プログラミング言語で書くこともできる。
プログラムコードを、ユーザコンピュータ上で完全に、ユーザコンピュータ上で部分的に、スタンドアロンソフトウェアパッケージとして、ユーザコンピュータ上で部分的にかつリモートコンピュータ上で部分的に、又は、リモートコンピュータ上で完全に実行することができる。後者のシナリオでは、リモートコンピュータを、ローカルエリアネットワーク(LAN)又はワイドエリアネットワーク(WAN)を通してユーザのコンピュータに接続することができる、又は、接続は、(例えば、インターネットサービスプロバイダを使用するインターネットを通して)外部コンピュータに対して行うことができる。
本明細書の図のうちの或る特定の図のフローチャート及びブロック図は、本発明による解析モデル及び評価システム及び/又はプログラムの考えられる実施態様のアーキテクチャ、機能、及び動作を示す。この点に関して、フローチャート又はブロック図の各ブロックは、特定の論理機能(複数の場合もある)を実装する1つ又は複数の実行可能命令を含む、モジュール、セグメント、オペレーション、又はコードの一部分を示す。いくつかの代替の実装態様では、ブロックで述べる機能は、図で述べる順序から外れて及び/又はブロックから外れて起こる場合があることも留意されるべきである。例えば、連続して示す2つのブロックを、実際には実質的に同時に実行することができるか、又は、ブロックを、時として、関わる機能に応じて逆順で実行することができる。
図8は、本発明の実施形態に従って或る特定のオペレーションを実施するときに使用することができる例示的な方法ステップを示す。NMR解析器のオンボードの温度及び/又は部屋内の温度が検出される(ブロック200)。NMR解析器のフロープローブ内のインビトロバイオサンプルのNMR信号が取得される(ブロック205)。温度感度調整係数が、信号取得中に又は信号取得に時間的に近接して得られる少なくとも1つの検出温度に基づいて取得済みNMR信号に電子的に適用される(ブロック210)。少なくとも1つの定量的測定値が、調整済みNMR信号を使用して生成される(ブロック220)。
いくつかの実施形態では、NMR解析器固有のINFが、設置時等、患者サンプル試験が進行する前に既知のNMRコンソール温度で決定される(ブロック207)。NMR解析器の温度感度の傾斜は、少なくとも華氏10度の温度範囲、通常、華氏約12度(摂氏7度)の範囲にわたって感度対温度に関するアプリオリデータを使用して定義することができる(ブロック208)。
傾斜は、較正標準(例えばTMA)積分対温度の機器固有の傾斜とすることができる(ブロック209)。傾斜は、較正標準(例えばTMA)積分対温度の標準傾斜とすることができる(ブロック210)。傾斜は、動作温度範囲(例えば、華氏3度〜6度対華氏10度〜12度)の部分集合に基づいて現場取得温度傾斜を使用して定義することができ、それにより全動作温度範囲にわたる予想傾斜を生成することができる(ブロック211)。
図9は、システム10とともに使用され得るか又はシステム10の一部を形成する回路又はデータ処理システム405の略図である。回路及び/又はデータ処理システム405データ処理システムを、任意の1つ又は複数の適したデバイス内のデジタル信号プロセッサに組込むことができる。図9に示すように、プロセッサ410は、アドレス/データバス448を介してNMR解析器10及びメモリ414と通信する(また、オンボードプロセッサ又はリモートプロセッサとすることができる)。プロセッサ410は、任意の市販の又はカスタムのマイクロプロセッサでとすることができる。メモリ414は、データ処理システムの機能を実装するのに使用されるソフトウェア及びデータを含むメモリデバイスの全体の階層構造を表す。メモリ414は、以下のタイプのデバイス、すなわち、キャッシュ、ROM、PROM、EPROM、EEPROM、フラッシュメモリ、SRAM、及びDRAMを含み得るが、それに限定されない。
図9は、メモリ414が、データ処理システムで使用されるいくつかのカテゴリのソフトウェア及びデータ、すなわち、オペレーティングシステム452、アプリケーションプログラム454、入力/出力(I/O)デバイスドライバ458、及びデータ456を含むことができることを示す。データ456は温度データを含むことができる。図9はまた、アプリケーションプログラム454が、オプションのリモート通信440を有する自動化温度感度調整モジュール(図2、図5では、回路140の全て又は一部とすることができる)を含むことを示す。
当業者によって認識されるように、オペレーティングシステム452は、迅速なデータ処理で使用するのに適した任意のオペレーティングシステムとすることができ、限定はしないが、Microsoft社のオペレーティングシステム(Windows)、Apple Computer社のオペレーティングシステム(MacOS)、Wind Riverのオペレーティングシステム(VxWorks)、RedHatのオペレーティングシステム(Linux)、LabView、又は、著作権のあるオペレーティングシステムを含む。例えば、VxWorksは、パルスシーケンス波形タイミングの精密な制御のためにスキャナのシーケンス発生器上で実行することができる。I/Oデバイスドライバ458は、通常、I/Oデータポート(複数の場合もある)、データストレージ456、及び或る特定のメモリ414コンポーネント等のデバイスと通信するために、アプリケーションプログラム454によってオペレーティングシステム452を通してアクセスされるソフトウェアルーチンを含む。アプリケーションプログラム454は、データ処理システムの種々の特徴を実装するプログラムを示し、本発明の実施形態によるオペレーションをサポートする少なくとも1つのアプリケーションを含むことができる。最後に、データ456は、アプリケーションプログラム454、オペレーティングシステム452、I/Oデバイスドライバ458、及びメモリ414内に存在することができる他のソフトウェアプログラムによって使用される静的及び動的データを表す。
本発明は、例えば、図9においてアプリケーションプログラムであるモジュール440を参照して示されるが、当業者が認識するように、本発明の教示から依然として利益を受けながら、他の構成を同様に利用することができる。例えば、モジュール440を、オペレーティングシステム452、I/Oデバイスドライバ458、又はデータ処理システムの他のこうした論理区分にも組込むことができる。そのため、本発明は、図9の構成に限定されるものと見なされるべきでなく、本明細書で述べる動作を実施することが可能な任意の構成を包含することを意図される。さらに、モジュール440は、NMR解析器10及び/又はリモートコンピュータ15R又はサーバ(又はクラウド)等の他のコンポーネントと通信することができるか又は他のコンポーネントに全体的に若しくは部分的に組込まれることができる。
I/Oデータポートは、データ処理システムと、解析器と、別のコンピュータシステム若しくはネットワーク(例えばインターネット)との間で、又はプロセッサによって制御される他のデバイスに情報を転送するために使用することができる。これらのコンポーネントは、本明細書で述べるように動作するように本発明に従って構成することができる、多くの従来のデータ処理システムにおいて使用されるような従来のコンポーネントとすることができる。
或る特定の実施形態では、オートメーションモジュール440は、リモート制御システム(ローカル又はオフサイト)と通信するためのコンピュータプログラムコードを含むことができる。オートメーションモジュール440はまた、プログラムコードを含むことができるか又はプログラムコードと通信状態にあることができる。そのプログラムコードは、自動化マルチパラメータプロセス監視と、周囲温度を監視する少なくとも1つのオンボードセンサ(並びに、任意選択で、内部温度センサ及び外部温度センサ(解析器のハウジングの外部))の温度と、患者サンプルに相関することができる動作条件のログ(時刻/日付データを含む)と、選択可能な試験フォーマット及び選択可能な試験解析と、データ変動性及び/又はサービス履歴のログと、(所望の間隔にわたって分解することができる)処理される患者サンプルの数のログと、リモート問い掛け、診断用の保管済みプロセスパラメータ情報と、上記で示した他のデータとを提供する。
特定の実施形態では、NMRコンソール16とプローブ32との全ての組合せは、標準条件下でランされるTMA溶液の積分についてユニークな値を生成することになる。INFは、濃度標準の積分を乗算されると、現場及び/又は中央施設で動作している同様な種類の他のNMR解析器と同一である積分値を生成することになる。この機器感度が設置時に測定されると、INFは、システムソフトウェアに保存され、全ての後続のサンプルは、この値を乗算されることになる。ここで、NMR感度がNMRコンソール温度(周囲温度に依存する)に依存する場合があることを認識して、INF値は、INF値がそこで決定された温度とともにソフトウェアに記憶することができる。NMRシステム/NMRコンソールについての感度対温度傾斜が利用され、サンプルがランされた温度と機器が設置された温度(又は、別の適したベースライン温度)との間の感度差を補正された、適切な補正値を、システム10の出力を電子的に変更するのに使用することができる。
本発明の実施形態は、ここで、以下の非制限的な実施例に関して論じられる。
実施例
温度の関数としてAgilent 400MRコンソール性能を試験する
ベンダ/サプライヤにおいて初期プリアセンブリプロセスを既に通された3つの同一のコンソール、及び、Agilent Technologies社から直接持ち込まれた1つの新しいNMRコンソールが、温度感度について解析された。4つ全てのコンソールの性能が、温度チャンバ内で華氏63度〜80度の制御された温度範囲で(連続して)測定された。チャンバは、機器の回りに配置し、所望に応じて加熱又は冷却することができるモジュール式構造で8’×8’×16’のStyrofoamで裏張りした部屋であった。温度ロガーは、温度チャンバの壁の回りに配置され、いくつかの温度ロガーはNMRコンソールキャビネット内に配置された。較正及びTMAアッセイがランされた。Agilent Technologies社からの最新のコンソールは、以前の3つのコンソールと異なった。その理由は、最新のコンソールが、空気流を改善し、うまくいけばカードケージ内のボードのうちのいくつかの寿命を改善するように、カードケージ上に2つのファンを有していたためである。
これらの試験の全ては、同じVantera(商標)NMR解析器動作システム(サンプルハンドラ、試験用ソフトウェア、外部ハウジング)によって行われた。試験間に切換えられた唯一のコンポーネントは、NMRコンソールであった。一般的な試験プロシージャは、華氏80度で開始し、チャンバをゆっくりクールダウンするように実施され、一方、2回のバックツ−バック自動較正がランされ、それに続いて3回のTMAアッセイ試験が行われた。実験の開始時に、フローセルは、ハンドシリンジを介してTMA溶液を充填され、実験中に必要に応じて再充填された。2回の較正と3回のTMAアッセイのサイクルは、ほぼ20分かかり、そのサイクルは、華氏約63度の最終温度に達するまで連続して繰返された。実験は、1日で終了することができない場合、次の日に開始され、前の日からの最終温度と開始温度との間にオーバラップが存在することを確実にした。データの要約は、以下の表3にある。表3に挙げる傾斜は、データに対する最小2乗線当てはめについてのものである。傾斜のパーセント変化を得るために、傾斜は、コンソール温度が摂氏31度であったときに生成される積分値で除算された。
TMA積分データが混合器温度の関数としてプロットされると、図10のグラフに見られるように、曲線に対して屈曲部が存在する。x軸は、設置時の混合器温度からの混合器温度の差を示す。データが、2次多項式によって最良に当てはめられるが、これは、そのデータについての線形方程式当てはめに比べて僅かにしか良好でなかった。コンソールの全てが異なる傾斜を持つので、データは、正規化され、結合されて、2次多項式当てはめ(表4)と線形方程式当てはめ(表5)との両方について集団傾斜を生成した。全体のモデルについての計算されたTMA積分が、それぞれの個々のモデルと比較され、測定温度が設置時の混合器温度(摂氏約31度)と異なったためパーセント差が計算された。設置温度に近い温度における一致は良好である。温度が設置温度から離れるにつれて、傾斜の差が%差を増加させる。実験室が、機器混合器温度を摂氏+/−3度(華氏約+/−5.4度の周囲温度である)に維持する場合、この複合モデルがうまく働くはずである。複合モデルは、機器が設置され、温度範囲の上限又は下限で最初に較正される場合に適さない場合がある。
auto−INF傾斜を、設置時に現場で測定することができる
現場でINF傾斜を測定することは、時間を節約し、おそらくは性能のよりよい保証を提供することができる。サービスエンジニア及び技術者が、通常の実験室温度環境の全動作温度範囲に解析器を曝露することができない可能性が高いと仮定すると、より狭い温度範囲を使用することができることが想定される。より広い温度からのデータは、より狭い温度範囲に分割されて、狭い範囲が全体傾斜を適切に予測するかどうかを調べた。データは、表6〜表9にある。
より狭い温度範囲を用いるモデルは、温度差が設置温度(摂氏31度)の数度以内であるときに、全体的にうまくいったが、誤差は、通常、温度範囲の縁で1%マークに近づいた。このデータは、所望の温度範囲にわたって均等に分布した多くの良好なサンプルを取得することができる理想的な条件下で収集された。表10は、全体のデータ集合と比較した、個々のセグメントについての混合器温度対TMA積分の傾斜を示す。全ての場合で、より狭い温度範囲の場合に傾斜の不確実性がずっと高い。より狭い範囲のほとんどの場合、傾斜不確実性は+/−10%の範囲内にある。
NMR信号は、環境温度(周囲室温)に応じて振幅が変動することがわかっている。図11A及び図11Bは、記録される環境温度と例示的な混合器エリア温度との間の線形回帰の例を示す。これらの図を見てわかるように、混合器エリア温度は、各試験ポイントについて比較的安定している、一方、環境温度は、試験ポイントについてサンプルをランする過程にわたって制御されるにつれて変動した。混合器エリア温度の相対的安定性、及びNMR信号振幅とのその決定的な関係が与えられる場合、記録される環境温度ではなく混合器エリア温度が使用されて、以下で更に述べるように、温度に対する検体回帰分析が実施された。
図12A及び図12Bは、それぞれ、低湿度及び高湿度における華氏60度〜85度の温度範囲にわたる温度に対する2つの異なる濃度のコントロールについてのLDL−P測定値(nmol/L)の表である。低湿度は約15%であり、一方、高湿度は約80%である。図13A及び図13Bは、同じ温度範囲並びに低及び高湿度条件にわたるHDL−P測定値(nmol/L)の表である。
図12A、図12B、図13A、及び図13Bについてのデータを生成するように、カスタム温度及び湿度チャンバが構築された。格納容器は、2重壁断熱材を有する典型的な2インチ×4インチ構造で構成された。格納容器の長さ×幅×高さは、16フィート×8フィート×8フィートであった。断熱材は、R-Max社によって製造された(型番R−Matte Plus 3)。断熱材は、硬質発泡プラスチック断熱ボードであった。冷却及び湿度調節用の2つの24,000BTU空調器が使用された。ユニットは、Denso社によって製造される(モデルClassic Plus 26)。ユニットは、デジタル温度制御(230Vの電力、60Hz、13.8A)を有した。温度及び湿度を監視するのに、Extechの型番42280による2つのデータロガーが使用された。湿度調節のために、製造業者Hydrosorbent Products社によるシリカゲルが湿度を下げるのに使用された。それぞれが900グラムのシリカゲル乾燥剤を含む全部で30のボックスが使用された。チャンバを湿らすために、2つのHoneywell QUIETCARE加湿器及び2つのVicks気化器が使用された。チャンバ内に空気流を分配するために、2つの小さなTORNADOファンが使用された。
簡潔にするために、コントロール材料からLDL−P及びHDL−Pについて平均、標準偏差、及びCV%が表に示される。しかし、TG、HDL−Cも、各温度及び湿度試験ポイントにおいて計算された。チャート内の温度は、約+/−2度以内であり、湿度は、約+/−5%RH以内(非結露)であると思われた。各試験ポイントは、1つの例外を除いて各検体の精度ターゲットを満たした。1つの例外とは、華氏80度及び低湿度におけるレベル1材料についての%CVが6.2%であり、6%未満の通常ターゲット%CVよりわずかに高いことであった。しかし、6.2%は、低いLDL−P濃度を有するサンプルの解析ラン内精度について観察される95%信頼間隔内に十分に入る。
各コントロールレベルについての各検体値と混合器エリア温度との間の2次多項式回帰が計算された。2次回帰項が有意であった(p<0.05)場合、多項式回帰は、検体と温度との間の関係として受容された。そうでない場合、線形回帰が計算され、受容された。例えば、温度に対する各検体及びコントロールレベルについての受容される回帰を示す、図14A、図14B、図15A、図15B、図15C、図15D、図16A、及び図16Bを参照されたい。検体値と環境温度との間の関係は、低湿度試験の場合に多項式であり、高湿度試験の場合に線形であると判定された。
%バイアス対温度はまた、各試験ポイントにおける平均検体値に基づいて、また、独立に、各コントロールレベル及び検体について受容される回帰方程式に基づいて評価された。調査プロトコルは、%バイアスについての基準が、最低平均検体値を有する(温度範囲にわたる)試験ポイントであることを述べる。しかし、最低平均検体値は、受容できないバイアス(>10%)が存在する温度とすることができる。代わりに、各試験ポイントにおける%バイアスは、標準周囲温度すなわち華氏77度(摂氏25度)に対して評価された。所与の試験ポイントにおける平均検体値に基づく%バイアスは、華氏75度試験ポイントに関して計算された。その理由は、これが、標準周囲温度に最も近い試験ポイントであるからである。回帰方程式に基づく%バイアスは、正確に華氏77度に関して計算された。その理由は、検体値対混合器エリア温度についての回帰方程式と混合器エリア温度対環境温度についての回帰方程式が連続解を可能にするからである。環境温度と混合器エリア温度との間の関係を計算するのに使用される回帰方程式は、図11Aの方程式を使用した。それぞれの方法に基づく%バイアスは、図18A、図18B、図19A、及び図19BのLDL−P及びHDL−Pについて要約される。同様の測定がTG及びHDL−Cについて行われた。
2つの方法によって評価される%バイアスは、各試験ポイントについて同じであった。LDL−Pについての1つの温度及び湿度試験ポイントは、10%よりも高い、受容できないバイアス(低湿度の華氏60度)を示した。以下に示すように、この試験ポイントについてのLDL−P対混合器エリア温度について、及び混合器エリア温度対環境温度について回帰方程式を使用すると、標準周囲温度に対するLDL−Pの10%バイアスが、華氏60.8度未満の環境温度で起こる。
32.6℃=(77°F*0.5218)−7.56
LDL−P32.6=−895.3+(119.2*32.6)−(1.896*32.6^2)=975.5nmol/L
LDL−P10%=0.9*975.5nmol/L=878nmol/L
LDL−P24.2=−895.3+(119.2*24.2)−(1.896*24.2^2)=879.0nmol/L
60.8°F=(24.2℃+7.56)/0.5218
これは、華氏61度の環境温度が、10%未満のLDL−Pバイアスをもたらすことを示す。他の検体は華氏60度で評価することができ、%バイアスターゲット以内とすることができる。
検体値と湿度との間の関係も調査された。各温度試験ポイントは、比較的低い湿度(ターゲット15%)と比較的高い湿度(ターゲット80%)で評価された。湿度データは、機器環境の監視を通して記録され、低湿度の場合に17.5%〜34.2%(平均=22.7%)の範囲、及び高湿度の場合に63.2%〜89.7%(平均=77.2%)の範囲で観察された。各温度における低湿度試験と高湿度試験との間の%バイアスが計算され要約された。表11及び表12は、LDL−P及びHDL−Pについての結果を示す。
湿度に関連する%バイアスは、各温度試験ポイントにおいて各検体について10%未満であった。2つの湿度試験ポイント間の総合%バイアスは、LDL−Pの場合に3%未満、HDL−Pの場合に約1%、TG、及びHDL−Cの場合にほとんど無視できる(<1%)であった。
低湿度試験及び高湿度試験についての検体値と環境温度との間の様々な関係(それぞれ、多項式関係及び線形関係)を調査するように、更なる解析が実施された。線形関係と多項式関係との間の差は、華氏85度で最も著しく、この試験ポイントの各検体について最大の%バイアス対湿度をもたらしたが、湿度は、一般に、バイアスに対する有意の寄与因子でないことがわかった。
環境温度及び湿度試験は、低湿度及び高湿度の両方において華氏60度〜85度の範囲にわたってVanteraに関して実施された。試験結果は、各試験ポイントにおいてLDL−P、TG、HDL−C、及びHDL−Pの場合に10%未満の受容可能な%バイアスを示した。たたし、華氏60度で低湿度におけるLDL−Pは例外である。一般に、全ての検体にわたって観察される最大の%バイアスは、両方の湿度レベルにおいて華氏60度試験ポイントにおけるものであった。
回帰分析に基づいて、華氏61度〜85度の範囲の環境温度は、華氏77度(摂氏25度)の標準周囲温度で生成されるものに比べて受容可能な10%バイアス範囲内のLDL−P、TG、HDL−C、及びHDL−Pの結果を生成する。検体値との明確な関係を持った環境温度と違って、湿度は、バイアスに対する有意の寄与因子でないことがわかった。
上記は本発明の例示であり、限定として解釈されるべきではない。本発明のいくつかの例示的な実施形態について説明したが、本発明の新規の教示及び利点から実質的に逸脱せずに、多くの変更が例示的な実施形態において可能なことを当業者であれば容易に理解するであろう。したがって、全てのそのような変更は、特許請求の範囲において定義される本発明の範囲内に含まれることが意図される。特許請求の範囲では、ミーンズプラスファンクション節は、用いられる場合、記された機能を実行するものとして本明細書において説明された構造、及び構造均等物のみならず、均等な構造も包含することを意図される。したがって、上記が本発明の例示であり、開示された特定の実施形態に限定されるものとして解釈されるべきではなく、開示された実施形態への変更並びに他の実施形態が、添付の特許請求の範囲内に含まれることが意図されることを理解されたい。本発明は特許請求の範囲により定義され、請求項の均等物もこの特許請求の範囲に含まれる。

Claims (44)

  1. NMR解析器を動作させる方法であって、
    NMR分光計のボア内にインビトロのサンプルを配置するステップと、
    前記NMR分光計のボア内に保持されたNMRプローブから、前記サンプルに関連するNMR信号を電子的に取得するステップと、
    前記取得するステップに時間的に近接して、(i)前記NMR解析器のオンボードにある場所、及び/又は、(ii)前記NMR解析器を保持する部屋内にある場所の少なくとも1つの温度を電子的に検出するステップと、次に
    前記検出される温度及びNMR信号温度感度のモデルに基づいて選択される温度感度補正係数を使用して前記取得信号を電子的に補正するステップであって、前記モデルは定義済み温度範囲にわたる濃度標準のモデルであり、前記濃度標準のモデルは温度が変動するにつれて変動するNMR信号強度調整を提供する、補正するステップと、
    前記補正された取得信号を使用してサンプルの定量的測定値を生成するステップと
    を含む、NMR解析器を動作させる方法。
  2. 前記電子的に検出するステップは、前記NMR解析器のNMRコンソール内に存在する温度センサを使用して実施され、前記電子的に検出するステップは、前記取得するステップ中に複数の温度を検出するように実施される、請求項1に記載の方法。
  3. 前記モデルは、定義済み温度範囲にわたる濃度標準の線形又は非線形モデルであり、該線形又は非線形モデルは、周囲温度が変動するにつれて変動するNMR信号強度調整を提供し、それにより、前記定義済み周囲温度範囲内で少なくと摂氏3度わたって周囲温度を変動させることを可能にする、請求項1に記載の方法。
  4. 前記温度感度補正係数は、非温度感応性機器正規化補正係数を含み、それにより、複数の異なるNMR解析器にわたって行われる測定を正規化する、請求項1に記載の方法。
  5. 前記電子的に検出するステップは、混合器ボックスに近接して前記NMR解析器のオンボードにある少なくとも1つの温度センサを使用して実施される、請求項1に記載の方法。
  6. 前記モデルは、定義済み温度範囲にわたって温度対標準信号積分のピーク値を測定することによって取得される、複数の異なるNMRコンソール又は該複数の異なるNMRコンソールの複数の部分の測定に基づく温度感度の標準モデルを使用して生成され、前記温度範囲にわたる定義済み温度における信号値は平均されて、或る傾斜を有する前記標準モデルが生成される、請求項1に記載の方法。
  7. 前記温度感度測定は、前記NMR解析器が温度制御された環境内に保持され、定義済み温度範囲にわたって複数の温度にさらされている間に実施される、請求項6に記載の方法。
  8. 前記モデル用のデータは、機器固有の傾斜を定義するように、各NMR解析器の使用サイトで生成される、請求項1に記載の方法。
  9. 前記モデルは、定義されたより大きな許容可能な周囲温度動作範囲の下位範囲である小さな周囲温度範囲を使用する使用サイトにおいて、少なくとも部分的に妥当性検証及び/又は生成される、請求項1に記載の方法。
  10. 前記取得するステップは、前記NMR解析器が17度24度の間の周囲温度範囲を有する部屋内にあり、前記温度範囲内で少なくと摂氏+/−3度動することができる温度を有するときに実施することができ、前記生成するステップは、トリメチル酢酸(TMA)コントロールによって測定されると+/−2%精度で定量的測定値を生成する、請求項1に記載の方法。
  11. 前記サンプルは、人間の血清及び/又は血漿のバイオサンプルであり、前記取得するステップは、前記NMR解析器が16度〜摂29度周囲温度範囲を有する部屋内にあり、前記温度範囲内で少なくと摂氏+/−3度動することができる温度を有するときに実施することができ、前記生成するステップは、バイオサンプル内のリポタンパク質の定量的測定値を+/−10%精度で生成する、請求項1に記載の方法。
  12. 前記モデルは線形モデルであり、負の傾斜を有し、前記補正するステップは、前記温度感度補正係数を計算するのに前記傾斜を使用して実施することができ、前記検出される温度は、前記NMR解析器のオンボードの混合器領域内の温度を含むことができ、該混合器領域内の温度は、前記オンボードで検出される混合器温度より摂氏6度〜摂氏8度低い周囲温度に相関する、請求項1に記載の方法。
  13. 前記取得するステップは、前記NMR解析器が摂氏1摂氏27度の間の周囲温度範囲を有する部屋内にあり、少なくと摂氏+/−6動することができる温度を有するときに実施することができる、請求項1に記載の方法。
  14. 前記サンプルはバイオサンプルであり、前記生成するステップは、摂氏16度〜摂氏29度の温度範囲にわたっ+/−10%精度で前記バイオサンプル内の少なくとも1つのターゲット検体について定量的測定値を生成する、請求項1に記載の方法。
  15. 前記サンプルは、人間の血清及び/又は血漿のバイオサンプルであり、前記生成するステップは、摂氏16度〜摂氏29度の温度範囲にわたって前記バイオサンプル内の少なくとも1つのターゲット検体について臨床的に許容可能な定量的測定値を生成する、請求項1に記載の方法。
  16. 前記サンプルは、人間の尿のバイオサンプルであり、前記生成するステップは、摂氏16度〜摂氏29度の温度範囲にわたって前記バイオサンプル内の少なくとも1つのターゲット検体について臨床的に許容可能な定量的測定値を生成する、請求項1に記載の方法。
  17. NMR解析器であって、
    NMRコンソールと、
    前記NMRコンソールのオンボードの又は該NMRコンソールに近接する少なくとも1つの温度センサと、
    前記NMRコンソールと通信状態にある少なくとも1つのプロセッサであって、該少なくとも1つのプロセッサは、前記解析器と通信状態にあるか又は該解析器のオンボードの信号データに対して、ポスト信号収集温度感度補正を適用するように構成され、前記少なくとも1つのプロセッサは、補正係数を使用して解析を受けるインビトロのサンプルに関連するNMR信号強度を調整するように構成され、前記補正係数は、(i)前記少なくとも1つの温度センサからの温度データ、及び、(ii)少なくと摂氏17度少なくと24度の間である定義済み周囲温度範囲にわたる濃度標準のNMR信号強度の温度感度のモデル、に基づいて周囲温度を増減することによって変動する、少なくとも1つのプロセッサと
    を備え、
    前記少なくとも1つのプロセッサは、前記温度データと、前記定義済み周囲温度範囲内で前記NMR解析器に近接して少なくと3度外的な周囲温度を変動させることを可能にする前記モデルとを使用して、定量的測定値を生成するように構成される、NMR解析器。
  18. 前記少なくとも1つのプロセッサは、トリメチル酢酸(TMA)コントロールサンプルによって測定されると、前記定義済み温度範囲にわたっ+/−2%以内まで正確である定量的測定値を生成するように構成される、請求項17に記載のNMR解析器。
  19. 前記少なくとも1つの温度センサは、前記NMRコンソール内の混合器ボックスに近接して存在するセンサを含む、請求項17に記載のNMR解析器。
  20. 前記ポスト信号収集温度感度補正は、前記定義済み周囲温度範囲内で少なくと摂氏7度周囲温度変動を可能にするように構成される、請求項17に記載のNMR解析器。
  21. 前記NMR解析器は、バイオサンプルを解析するように構成され、前記少なくとも1つのプロセッサは+/−10%以内まで正確である、各バイオサンプル内の少なくとも1つのターゲット検体の定量的測定値を生成することができる、請求項17に記載のNMR解析器。
  22. 前記モデルは解析器固有モデルである、請求項17に記載のNMR解析器。
  23. 前記モデルは、複数の異なるNMR解析器のために使用される線形又は多項式標準化モデルである、請求項17に記載のNMR解析器。
  24. 前記モデルは、設置時の現場使用サイトにおいて、前記定義済み周囲温度範囲の部分集合にわたって得られるインサイチュの温度対信号測定値からのデータに基づく、請求項17に記載のNMR解析器。
  25. 前記NMR解析器は、少なくとも1つのタイプのバイオサンプル内で少なくとも1つのターゲット検体を評価するように構成され、前記NMRコンソールは、少なくとも摂氏6度の温度変動を可能にしながら、摂氏16度〜摂氏29度の温度範囲を有する環境において動作することができ、前記少なくとも1つのプロセッサは、ポスト信号補正を適用して、前記温度範囲内の複数の温度で得られるNMR信号を使用して臨床定量的測定値を生成するように構成される、請求項17に記載のNMR解析器。
  26. 前記NMR解析器は、人間の血清又は血漿のバイオサンプル内で複数の検体を評価するように構成され、前記NMRコンソールは、少なくとも摂氏6度の温度変動を可能にしながら、摂氏16度〜摂氏29度の温度範囲を有する環境において動作することができ、前記少なくとも1つのプロセッサは、ポスト信号補正を適用して、前記温度範囲内の複数の温度で得られるNMR信号を使用して臨床定量的測定値を生成するように構成される、請求項17に記載のNMR解析器。
  27. 前記少なくとも1つのプロセッサは、摂氏16度〜摂氏29度の温度範囲内で動作する前記NMR解析器からのNMR信号を使用して、+/−10%精度を有する、各バイオサンプル内の複数のターゲット検体の測定値を生成することができる、請求項17に記載のNMR解析器。
  28. 前記NMR解析器は、尿のバイオサンプル内で複数の検体を評価するように構成され、前記NMRコンソールは、少なくとも摂氏6度の温度変動を可能にしながら、摂氏16度〜摂氏29度の温度範囲を有する環境において動作することができ、前記少なくとも1つのプロセッサは、ポスト信号補正を適用して、前記温度範囲内の複数の温度で得られるNMR信号を使用して臨床定量的測定値を生成するように構成される、請求項17に記載のNMR解析器。
  29. 少なくとも1つのNMR解析器の温度感度を補償するように構成される少なくとも1つのプロセッサを備える回路であって、解析を受けるインビトロのバイオサンプルに関連する各NMR解析器のNMR信号強度を、(i)前記解析に時間的に近接する、NMRコンソールのオンボードの検出温度、及び、(ii)少なくと17度少なくと24度の間の定義済み周囲温度範囲にわたるNMR信号強度の温度感度の少なくとも1つのモデル、に基づいて調整するように構成され、該回路は、前記検出温度と、温度が変動するにつれて変動するNMR信号強度調整を提供する、定義済み温度にわたる濃度標準の前記少なくとも1つのモデルとを使用して、定量的測定値を生成するように構成され、それにより、前記定義済み周囲温度範囲全体にわたって前記NMR解析器の周りの環境内で周囲温度を変動させることを可能にする、少なくとも1つのNMR解析器の温度感度を補償するように構成される少なくとも1つのプロセッサを備える回路。
  30. 前記少なくとも1つのプロセッサは、少なくとも1つのNMR検出器と通信状態にあり、前記少なくとも1つのプロセッサは、前記少なくとも1つのモデルを使用して、前記定義済み周囲温度範囲にわたっ+/−10%以内まで正確である定量的測定値を生成することができ、前記少なくとも1つのプロセッサは、線形定義済みモデル又は非線形定義済みモデルを選択して、前記NMR信号強度を調整する温度感度補正係数を適用することができる、請求項29に記載の回路。
  31. 前記少なくとも1つのプロセッサは、少なくとも1つのNMR検出器と通信状態にあり、前記少なくとも1つのプロセッサは、トリメチル酢酸(TMA)コントロールを用いて評価されると、前記定義済み温度範囲にわたっ+/−2%以内まで正確である、各バイオサンプル内の少なくとも1つのターゲット検体の定量的測定値を生成することができる、請求項29に記載の回路。
  32. 少なくとも1つのNMR解析器の温度感度の少なくとも1つの定義済みモデルからのデータを使用して、取得されるNMR信号を調整するように構成されるプロセッサであって、前記少なくとも1つのモデルは、少なくと摂氏17度少なくと摂氏24度の間の定義済み周囲温度範囲にわたる濃度標準の信号強度対温度を表し、前記NMR信号強度調整は、周囲温度が変動するにつれて変動し、それにより、前記定義済み周囲温度範囲内で少なくと摂氏3度わたって周囲温度を変動させることを可能にする、少なくとも1つのNMR解析器の温度感度の少なくとも1つの定義済みモデルからのデータを使用して、取得されるNMR信号を調整するように構成されるプロセッサ。
  33. 前記プロセッサは、信号採取の時間に近接して検出される温度に基づいて、摂氏16度〜摂氏29度の間の温度範囲にわたって収集されるNMR信号データについて、NMR信号データに対して選択済みポスト収集温度感度補正を適用するように構成され、前記モデルは、定義済み線形モデル及び/又は定義済み非線形モデルである、請求項32に記載のプロセッサ。
  34. NMR解析器の温度感度を補償するようにNMR信号強度を調整するコンピュータプログラムであって、
    非一時的コンピュータ可読記憶媒体を備え、該非一時的コンピュータ可読記憶媒体は、該媒体において具現化されるコンピュータ可読プログラムコードを有し、該コンピュータ可読プログラムコードは、
    コンピュータ可読プログラムコードであって、温度感度について解析を受けるインビトロのバイオサンプルに関連するNMR信号強度を、(i)各バイオサンプルの信号採取に時間的に近接する、前記NMR解析器の内部の少なくとも1つの内部場所、又は前記NMR解析器に関連する少なくとも1つの外部周囲場所に関連する温度、及び、(ii)少なくと摂氏17度少なくと摂氏24度の間の定義済み周囲温度範囲にわたる濃度標準のNMR信号強度の温度感度のモデル、に基づいて調整させるように構成され、前記NMR信号強度調整は、周囲温度が変動するにつれて変動し、それにより、前記定義済み周囲温度範囲内で少なくと摂氏3度わたって周囲温度を変動させることを可能にする、コンピュータ可読プログラムコードと、
    前記調整済みNMR信号強度を使用して定量的測定値を生成させるように構成されるコンピュータ可読プログラムコードと
    を含む、NMR解析器の温度感度を補償するようにNMR信号強度を調整するコンピュータプログラム。
  35. 前記測定値を生成させる前記コンピュータ可読プログラムコードは、各バイオサンプル内で少なくとも1つのターゲット検体の臨床測定値を生成させるように構成される、請求項34に記載のコンピュータプログラム。
  36. 前記測定値は、+/−10%以内まで正確であり、前記ターゲット検体はリポタンパク質を含む、請求項35に記載のコンピュータプログラム。
  37. 前記定義済み温度範囲は、摂氏16度〜摂氏29度であり、前記測定値は、人間の血漿又は血清のバイオサンプル内のリポタンパク質のものである、請求項34に記載のコンピュータプログラム。
  38. 前記NMR信号強度を調整させる前記コンピュータ可読プログラムコードは、摂氏16度〜摂氏29度の温度範囲にわたってトリメチル酢酸(TMA)コントロールを用いて評価されると+/−2%以内まで正確である測定値を生成させるように構成される、請求項37に記載のコンピュータプログラム。
  39. 前記NMR信号強度を調整させる前記コンピュータ可読プログラムコードは、前記定義済み周囲温度範囲内で少なくと7度わたる異なる補正係数を使用して前記NMR信号を調整させるように構成される、請求項34に記載のコンピュータプログラム。
  40. 前記NMR信号強度を調整させるように構成される前記コンピュータ可読プログラムコードは、前記モデルに関連する温度感度の傾斜を定義するコンピュータ可読プログラムコードを含む、請求項34に記載のコンピュータプログラム。
  41. 前記NMR解析器からオフサイトにあるリモート制御システムと通信させて、前記リモート制御システムが、温度感度について前記NMR解析器を監視及び/又は評価することを可能にするように構成されるコンピュータ可読プログラムコードを更に含む、請求項34に記載のコンピュータプログラム。
  42. 前記モデルは実質的に線形のモデルである、請求項34に記載のコンピュータプログラム。
  43. 前記モデルは非線形モデルである、請求項34に記載のコンピュータプログラム。
  44. 前記定義済み温度範囲は、摂氏16度〜摂氏29度であり、前記測定値は、尿のバイオサンプル内の少なくとも1つの代謝物のものである、請求項34に記載のコンピュータプログラム。
JP2014518959A 2011-06-30 2012-06-27 広い周囲動作温度範囲に対処する自動nmr温度感度補償を有する定量的nmr臨床解析器、その動作方法、回路、プロセッサ、及びコンピュータプログラム Active JP6141270B2 (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
US201161502965P 2011-06-30 2011-06-30
US61/502,965 2011-06-30
PCT/US2012/044392 WO2013003454A2 (en) 2011-06-30 2012-06-27 Quantitative nmr clinical analyzers with automatic nmr temperature sensitivity compensation that accommodate large ambient operational temperature ranges

Publications (3)

Publication Number Publication Date
JP2014521930A JP2014521930A (ja) 2014-08-28
JP2014521930A5 JP2014521930A5 (ja) 2016-11-10
JP6141270B2 true JP6141270B2 (ja) 2017-06-07

Family

ID=47389970

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2014518959A Active JP6141270B2 (ja) 2011-06-30 2012-06-27 広い周囲動作温度範囲に対処する自動nmr温度感度補償を有する定量的nmr臨床解析器、その動作方法、回路、プロセッサ、及びコンピュータプログラム

Country Status (8)

Country Link
US (2) US9689942B2 (ja)
EP (2) EP3686620A1 (ja)
JP (1) JP6141270B2 (ja)
CN (1) CN103930774B (ja)
AU (1) AU2012275478B2 (ja)
CA (1) CA2840207C (ja)
SG (1) SG10201608139VA (ja)
WO (1) WO2013003454A2 (ja)

Families Citing this family (14)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
UA100981C2 (ru) * 2007-04-16 2013-02-25 Юнилевер Н.В. Твердая самоклеющаяся композиция для очистки поверхности
US10119926B2 (en) * 2013-12-02 2018-11-06 Shimadzu Corporation Analytical device and autosampler used in the same
DE102014214828A1 (de) * 2014-07-29 2016-02-04 Siemens Aktiengesellschaft Verfahren zum Magnetresonanz-Fingerprinting
CN109478077B (zh) * 2016-07-21 2021-07-20 西门子医疗保健诊断公司 用于临床分析仪模块的环境控制解决方案
US10365633B2 (en) * 2017-06-14 2019-07-30 Ford Motor Company Method for generating CNC machine offset based on thermal model
DE102017210700A1 (de) * 2017-06-26 2018-12-27 Robert Bosch Gmbh Verfahren zum automatisierten Quantifizieren eines Analyten sowie NMR-Messgerät zur Durchführung des Verfahrens
US10451571B2 (en) * 2017-12-11 2019-10-22 Saudi Arabian Oil Company Measuring the wettability of porous media based on the temperature sensitivity of nuclear magnetic resonance relaxation time
CN109682968B (zh) * 2018-11-08 2022-03-11 上海艾瑞德生物科技有限公司 一种荧光免疫试条定量检测测试信号温度矫正方法
CN110007297B (zh) * 2019-03-18 2021-01-15 北京星网锐捷网络技术有限公司 一种测量发射器和接收器之间距离的方法和装置
US10969513B2 (en) 2019-04-08 2021-04-06 Halliburton Energy Services, Inc. Temperature correction of NMR relaxation time distributions
JP7329367B2 (ja) * 2019-06-10 2023-08-18 住友重機械工業株式会社 超伝導装置
JPWO2021075519A1 (ja) * 2019-10-17 2021-04-22
DE102022207489A1 (de) 2022-07-21 2024-02-01 Bruker Switzerland Ag Aktive Reduzierung der temperaturinduzierten Shimdrift bei NMR-Magnetsystemen
DE102022207486B3 (de) 2022-07-21 2023-09-14 Bruker Switzerland Ag Passive Reduzierung der temperaturinduzierten Shimdrift bei NMR-Magnetsystemen mit Regulierungselement zur Regulierung thermischbedingter Längenveränderungen

Family Cites Families (17)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US4595878A (en) 1982-09-15 1986-06-17 Standard Oil Company (Indiana) NMR measurement on frozen cores
US5122746A (en) * 1990-06-12 1992-06-16 Gas Research Institute Hydrocarbon gas measurements using nuclear magnetic resonance
WO2000054069A1 (en) * 1999-03-10 2000-09-14 Koninklijke Philips Electronics N.V. Method of and device for the compensation of variations of the main magnetic field during magnetic resonance imaging
JP4585693B2 (ja) * 1999-04-22 2010-11-24 リポサイエンス、インコーポレイテッド Ii型糖尿病を発現する危険性のnmrによる決定方法
US6252405B1 (en) * 1999-11-15 2001-06-26 General Electric Company Temperature compensated NMR magnet and method of operation therefor
JP4118618B2 (ja) * 2002-07-01 2008-07-16 シスメックス株式会社 試料分析装置
CA2542107A1 (en) * 2003-10-23 2005-05-12 Liposcience, Inc. Methods, systems and computer programs for assessing chd risk using mathematical models that consider in vivo concentration gradients of ldl particle subclasses of discrete size
AU2005230449B2 (en) * 2004-04-01 2010-02-18 Liposcience, Inc. NMR clinical analyzers and related methods, systems, modules and computer program products for clinical evaluation of biosamples
US7002346B2 (en) * 2004-05-03 2006-02-21 The Boc Group, Inc. Method for accurate determination of sample temperature in a NMR check weighing system
WO2006122356A1 (en) * 2005-05-16 2006-11-23 Qrscience Pty Ltd A system and method for improving the analysis of chemical substances using nqr
CN101109720B (zh) * 2006-07-19 2011-02-16 西门子(中国)有限公司 测量磁性材料磁感应强度对温度变化特性的方法及装置
US7602185B2 (en) * 2007-07-12 2009-10-13 Kabushiki Kaisha Toshiba Magnetic resonance imaging apparatus and magnetic resonance imaging method
CN101451967B (zh) * 2007-12-04 2012-05-09 西门子(中国)有限公司 改善核磁共振成像设备的成像质量的方法及设备
JP5170540B2 (ja) * 2008-04-24 2013-03-27 株式会社日立メディコ 磁気共鳴イメージング装置
CA2730026C (en) * 2008-07-28 2016-06-28 Invensys Systems, Inc. System and method for alkylation process analysis
KR20110086074A (ko) * 2008-10-20 2011-07-27 리포사이언스, 인크. 지질단백질 인슐린 저항성 지표 및 이와 관련된 방법, 시스템 및 이를 생성하기 위한 컴퓨터 프로그램
CN201352206Y (zh) * 2009-01-06 2009-11-25 上海纽迈电子科技有限公司 可应用在低场核磁共振仪器中的变温探头

Also Published As

Publication number Publication date
EP2726857A4 (en) 2015-08-12
CA2840207C (en) 2021-06-22
AU2012275478A1 (en) 2013-03-21
EP2726857A2 (en) 2014-05-07
EP3686620A1 (en) 2020-07-29
SG10201608139VA (en) 2016-11-29
AU2012275478B2 (en) 2015-07-23
US9689942B2 (en) 2017-06-27
WO2013003454A2 (en) 2013-01-03
EP2726857B1 (en) 2019-10-23
WO2013003454A3 (en) 2013-03-14
JP2014521930A (ja) 2014-08-28
CA2840207A1 (en) 2013-01-03
CN103930774A (zh) 2014-07-16
US20130002250A1 (en) 2013-01-03
CN103930774B (zh) 2017-12-05
US20170293007A1 (en) 2017-10-12

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6141270B2 (ja) 広い周囲動作温度範囲に対処する自動nmr温度感度補償を有する定量的nmr臨床解析器、その動作方法、回路、プロセッサ、及びコンピュータプログラム
US11156685B2 (en) NMR analyzers for clinical evaluation of biosamples
Mercier et al. Towards automatic metabolomic profiling of high-resolution one-dimensional proton NMR spectra
Miller et al. Commutability limitations influence quality control results with different reagent lots
JP2014521930A5 (ja)
US20160033340A1 (en) Sensor calibration method and apparatus
JP6268181B2 (ja) 分岐鎖状アミノ酸のnmr定量
EP4097450A1 (en) Device and testing apparatus for liquid and vapor wire exposure testing
Hirtz et al. Regulatory context and validation of assays for clinical mass spectrometry proteomics (cMSP) methods
Khirich A Monte Carlo method for analyzing systematic and random uncertainty in quantitative nuclear magnetic resonance measurements
Wishart et al. Magnetic resonance diagnostics: a new technology for high-throughput clinical diagnostics
US9494666B2 (en) NMR measurement of clinically relevant ionized biosample constituents such as ionized calcium and/or magnesium
García-Alegría et al. Estimation of uncertainty in the determination of serum electrolytes (Na, K, Ca, Mg) by flame atomic absorption spectroscopy
CN100516863C (zh) 双插槽生物传感器测量方法
Xia et al. Sigma metrics application for validated and non‐validated detecting systems performance assessment
Milinković et al. Bias in medical biochemistry-what laboratory professionals need to know?
Andersson et al. Implementation of traceability and uncertainty in in-vitro diagnostic products—Results of the Roche workshop “In Vitro Diagnostics Directive”: Practical applications of uncertainty calculations
JP2008510162A (ja) 検査サンプルの検体情報を決定するための測定システム

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20150422

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20160226

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20160304

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20160516

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20160624

A524 Written submission of copy of amendment under article 19 pct

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A524

Effective date: 20160921

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20161021

A601 Written request for extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601

Effective date: 20170119

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20170321

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20170407

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20170502

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6141270

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250