JP6137077B2 - 変速機のクラッチ装置 - Google Patents

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Description

本発明は、車両に搭載される変速機のクラッチ装置に関し、車両用変速機の技術分野に属する。
自動変速機等の車両に搭載される変速機は、プラネタリギヤセット等でなる動力伝達経路をクラッチやブレーキ等でなる複数の摩擦締結要素の選択的な締結によって切り換えて、車両の運転状態に応じた所定の変速段を達成するように構成されている。
このような変速機に用いられるクラッチは一般に、外側回転部材であるクラッチドラムと内側回転部材であるクラッチハブとの間に複数の摩擦板を配置し、油圧を供給したときにピストンによって複数の摩擦板を押圧して締結し、クラッチドラムとクラッチハブとを結合するようになっている。
例えば特許文献1には、このようなクラッチを備えた自動変速機が開示されている。図8に示すように、この自動変速機101では、変速機ケース102の反駆動源側に第1、第2クラッチ110、120が軸方向に並んで配置され、第1、第2クラッチ110、120はそれぞれ、クラッチドラム111、121とクラッチハブ112、122との間に配置された複数の摩擦板113、123と、複数の摩擦板113、123を押圧するピストン114、124と、ピストン114、124を反駆動源側から摩擦板方向に付勢する油圧が供給される油圧室115、125とを有している。
そして、第1、第2クラッチ110、120の軸心側から油圧室115、125に油圧が供給されることにより、ピストン114、124によって摩擦板113、123が押圧されて締結され、クラッチドラム111、121とクラッチハブ112、122とが結合されるようになっている。
特開2007−46619号公報
近年、車両の燃費性能の向上等を目的として自動変速機の多段化が進められており、それに伴って、プラネタリギヤセットの個数が増加する傾向にあるが、プラネタリギヤセットの個数が増加すると変速機全体の軸方向寸法が増大し、車載性の問題が発生することとなる。特に、軸心が車体幅方向に延びる横置き式の自動変速機では、フレーム部材などとの干渉が問題となりやすく、車載性の問題がより顕著になり得る。
前記特許文献1に記載のものでは、図8に示すように、第1及び第2クラッチ110、120が軸方向に並んで配置され、第1クラッチ110の有底円筒状のクラッチドラム111の内周側に第1及び第2クラッチ110、120の摩擦板が配置されている。そして、第1クラッチ110の油圧室115と第2クラッチ120の油圧室125とが反駆動源側に軸方向に並んで配置されて軸方向寸法の大きな構成とされている。
また、特許文献1に記載のものは、ピストン114、124を反摩擦板方向に付勢する作動油が供給される遠心バランス室116、126を備え、遠心バランス室116、126が油圧室115、125の軸方向両側に配置されて軸方向寸法がさらに大きな構成とされている。自動変速機の多段化に伴って、良好な車載性を確保するために軸方向寸法を短縮してコンパクトに構成することが望まれる。
そこで、本発明は、第1及び第2クラッチが変速機の軸方向に並んで配置された変速機のクラッチ装置において、軸方向寸法の短縮を図ることができ、コンパクトに構成することができる変速機のクラッチ装置を提供することを課題とする。
前記課題を解決するため、本発明に係る変速機のクラッチ装置は、次のように構成したことを特徴とする。
まず、本願の請求項1に記載の発明は、クラッチドラムと、クラッチハブと、該クラッチドラムと該クラッチハブとの間に配置される複数の摩擦板と、該複数の摩擦板を押圧するピストンと、該ピストンを変速機の軸方向一方側から摩擦板方向に付勢する油圧が供給される油圧室とをそれぞれ有する第1及び第2クラッチを備え、該第1及び第2クラッチが軸方向に並んで配置された変速機のクラッチ装置であって、前記第1クラッチのクラッチドラムは、複数の摩擦板が係合される円筒部と該円筒部の軸方向一方側において径方向に延びる底部とを備えて有底円筒状に形成され、前記第2クラッチは、前記第1クラッチのクラッチドラムの内周側において前記第1クラッチの摩擦板の前記底部側に配置され、前記第1クラッチの油圧室は、前記第2クラッチの油圧室の外周側に設けられ、前記第1クラッチのピストンは、前記第1クラッチの油圧室から前記第1クラッチのクラッチドラムの外周側において軸方向に延びる延設部と、前記延設部に接続されて前記第1クラッチの摩擦板を軸方向一方側から押圧する押圧部とを備えていることを特徴とする。
また、請求項2に記載の発明は、前記請求項1に記載の変速機のクラッチ装置において、クラッチドラムと、クラッチハブと、該クラッチドラムと該クラッチハブとの間に配置される複数の摩擦板と、該複数の摩擦板を押圧するピストンと、該ピストンを変速機の軸方向一方側から摩擦板方向に付勢する油圧が供給される油圧室とを有する第3クラッチを備え、前記第3クラッチは、前記第2クラッチの内周側に配置され、前記第3クラッチの油圧室は、前記第2クラッチの油圧室の内周側に設けられていることを特徴とする。
また、請求項3に記載の発明は、前記請求項2に記載の変速機のクラッチ装置において、前記第3クラッチの内周側にプラネタリギヤセットが配置されていることを特徴とする。
また、請求項4に記載の発明は、前記請求項2又は請求項3に記載の変速機のクラッチ装置において、前記第2クラッチのクラッチハブと前記第3クラッチのクラッチドラムとは一体化されていることを特徴とする。
また、請求項5に記載の発明は、前記請求項から請求項4の何れか1項に記載の変速機のクラッチ装置において、前記第1クラッチの油圧室は、前記第1クラッチのクラッチドラムの外周側に設けられていることを特徴とする。
上記の構成により、本願の請求項1に記載の発明によれば、第1及び第2クラッチが軸方向に配置され、第1クラッチのクラッチドラムが、摩擦板が係合される円筒部と底部とを備えて有底円筒状に形成され、第2クラッチが、第1クラッチのクラッチドラムの内周側で第1クラッチの摩擦板の前記底部側に配置され、第1クラッチの油圧室が、第2クラッチの油圧室の外周側に設けられている。これにより、第1クラッチの油圧室と第2クラッチの油圧室とを軸方向に並べて設ける場合に比して、軸方向寸法を短縮することができ、コンパクトに構成することができる。
また、第1クラッチのピストンが、油圧室からクラッチドラムの外周側で軸方向に延びる延設部と、該延設部に接続されて摩擦板を軸方向一方側から押圧する押圧部とを備えている。これにより、前記特許文献1に記載されるように、第1クラッチのピストンを、クラッチドラムの外周側からクラッチドラムを迂回して摩擦板を軸方向他方側から押圧するように構成する場合に比して、第1クラッチのピストンの軸方向寸法を短縮させることができ、コンパクトに構成することができる。
また、第1及び第2クラッチにそれぞれ、ピストンを反摩擦板方向に付勢する作動油が供給される遠心バランス室が設けられる場合に、第1クラッチの遠心バランス室を第2クラッチの遠心バランス室の外周側に設けることができ、これら遠心バランス室を軸方向に設ける場合に比して軸方向寸法の短縮を図ることができる。第1クラッチの遠心バランス室を第2クラッチの遠心バランス室の外周側に設ける場合、これら遠心バランス室に作動油を供給する作動油供給油路を共用することができ、作動油供給油路を簡素化することができる。
また、請求項2に記載の発明によれば、第3クラッチを、第2クラッチの内周側に配置し、第3クラッチの油圧室を、第2クラッチの油圧室の内周側に設けることにより、第2クラッチと第3クラッチとを軸方向に配置すると共に第2クラッチの油圧室と第3クラッチの油圧室とを軸方向に配置する場合に比して、軸方向寸法の短縮を図ることができる。
また、第3クラッチに、ピストンを反摩擦板方向に付勢する作動油が供給される遠心バランス室が設けられる場合に、第3クラッチの遠心バランス室を第2クラッチの遠心バランス室の内周側に設けることができ、これら遠心バランス室を軸方向に設ける場合に比して軸方向寸法の短縮を図ることができる。第3クラッチの遠心バランス室を第2クラッチの遠心バランス室の内周側に設ける場合、第1、第2、第3クラッチの遠心バランス室を径方向に重ねて遠心バランス室用作動油供給油路を共用することができ、作動油供給油路を簡素化することができる。
また、請求項3に記載の発明によれば、第3クラッチの内周側にプラネタリギヤセットを配置することにより、プラネタリギヤセット、第3クラッチ、第2クラッチを径方向に重ねて配置することができ、これらを軸方向に配置する場合に比して、軸方向寸法の短縮を図ることができる。
また、請求項4に記載の発明によれば、第2クラッチのクラッチハブと第3クラッチのクラッチドラムとを一体化することにより、第2クラッチのクラッチハブと第3クラッチのクラッチドラムとを別体で形成する場合に比して、径方向寸法の短縮を図ることができ、前記効果をより有効に奏することができる。
また、請求項5に記載の発明によれば、第1クラッチの油圧室を、第1クラッチのクラッチドラムの外周側に設けることにより、第1クラッチのクラッチドラムの外周側を用いて第1クラッチの油圧室を構成することができる。
本発明の実施形態に係る自動変速機の後部の断面図である。 前記自動変速機の後部の他の断面で切断した断面図である。 前記自動変速機の後部のさらに他の断面で切断した断面図である。 前記自動変速機の後部のさらに他の断面で切断した断面図である。 図1の要部を拡大した前記自動変速機の後部の断面図である。 図4におけるY6−Y6線に沿った自動変速機の断面図である。 図4におけるY7方向から見た自動変速機の概略図である。 従来の自動変速機を示す断面図である。
以下、本発明を自動変速機に適用した実施形態について説明する。
図1は、本発明の実施形態に係る自動変速機の後部の断面図であり、図2は、前記自動変速機の後部の他の断面で切断した断面図、図3及び図4は、前記自動変速機の後部のさらに他の断面で切断した断面図である。
図1から図4に示すように、本実施形態に係る自動変速機1は、変速機ケース2内に、例えばエンジンなどの駆動源に連結された入力軸3の軸線3a上に、複数のプラネタリギヤセットとクラッチやブレーキなどの複数の摩擦締結要素とを有する変速機構4を備えている。
自動変速機1は、前記複数の摩擦締結要素の締結状態を組み合わせることにより前記複数のプラネタリギヤセットを経由する動力伝達経路を切り換えて変速機構4の変速比を変更して所定の変速段を得るように構成されている。例えば、自動変速機1は、4つのプラネタリギヤセットと5つの摩擦締結要素とを備え、これらの摩擦締結要素のうちの3つを選択的に締結することにより、前進8段及び後退速が形成されるように構成されている。
本実施形態では、変速機ケース2の反駆動源側(以下、反駆動源側を後方、駆動源側を前方とする)の後部に、駆動源側から延びる入力軸3上に、駆動源側から反駆動源側に軸方向に並んで配置された第1、第2クラッチ10、20と、第2クラッチ20の内周側に配置された第3クラッチ30と、第1クラッチ10の内周側に配置された第1プラネタリギヤセット40と、第3クラッチ30の内周側に配置された第2プラネタリギヤセット50とが備えられている。
自動変速機1では、第3クラッチ30の内周側に第2プラネタリギヤセット50が配置されることにより、プラネタリギヤセット50、第3クラッチ30、第2クラッチ20を径方向に重ねて配置することができ、これらを軸方向に配置する場合に比して、軸方向寸法の短縮が図られている。また、第1クラッチ10の内周側に第1プラネタリギヤセット40が配置されることにより、軸方向の短縮が図られている。
第1、第2、第3クラッチ10、20、30はいずれも、外側回転部材であるクラッチドラム11、21、31と、内側回転部材であるクラッチハブ12、22、32と、クラッチドラム11、21、31とクラッチハブ12、22、32との間に軸方向に並べて配置されてクラッチドラム11、21、31とクラッチハブ12、22、32とに交互に係合された複数の摩擦板13、23、33と、複数の摩擦板13、23、33の反駆動源側に配置されて複数の摩擦板13、23、33を押圧するピストン14、24、34と、ピストン14、24、34の反駆動源側に設けられてピストン14、24、34を摩擦板方向に付勢する油圧が供給される油圧室15、25、35を有している。
そして、油圧室15、25、35に油圧が供給されたときに、ピストン14、24、34が反駆動源側から摩擦板13、23、33を押圧してクラッチドラム11、21、31とクラッチハブ12、22、32とを結合することにより、クラッチ10、20、30が締結されるようになっている。
第1、第2、第3クラッチ10、20、30にはまた、ピストン14、24、34を挟んで油圧室15、25、35の反対側にピストン14、24、34を反摩擦板方向に付勢する作動油が供給される遠心バランス室16、26、36が設けられている。
遠心バランス室16、26、36は、クラッチ10、20、30の解放時に油圧室15、25、35内の油圧に作用する遠心力によりピストン14、24、34が摩擦板方向に押圧されることによる摩擦板13、23、33の引き摺りを防止するためのもので、供給された作動油に作用する遠心力によりピストン14、24、34を反摩擦板方向に付勢する付勢力を発生させ、この付勢力により前記摩擦板方向の押圧力をキャンセルする。
自動変速機1では、第1、第2、第3クラッチ10、20、30の油圧室15、25、35と遠心バランス室16、26、36とは、第1クラッチ10のクラッチドラム11を用いて形成されており、次に、油圧室15、25、35及び遠心バランス室16、26、36の構成について説明する。
図5は、図1の要部を拡大した前記自動変速機の後部の断面図である。図5に示すように、変速機ケース2の後部には、外周部2aの反駆動源側において径方向に延びる縦壁部2bから軸線3aに沿って駆動源側に延びるボス部2cが設けられ、ボス部2cの外周側に円筒状の第1スリーブ5が嵌合固定されている。変速機ケース2の後部にはまた、ボス部2cの外周側にボス部2cに離間して対向する軸方向に延びる対向部2dが設けられ、対向部2dの内周側に円筒状の第2スリーブ6が嵌合固定されている。
図1に示すように、第1クラッチ10のクラッチドラム11は、摩擦板13が係合される軸方向に延びる外側円筒部61と、外側円筒部61の反駆動源側において径方向に延びる底部62と、底部62の内方側において軸方向に延びる内側円筒部63とを備えて有底円筒状に形成され、内側円筒部63が第1スリーブ5の外周側及び第2スリーブ6の内周側に回転自在に嵌合され、第1スリーブ5及び第2スリーブ6を介して変速機ケース2に回転自在に支持されている。
クラッチドラム11は、内側円筒部63の軸方向中央部から変速機ケース2の縦壁部2bの前面に沿って径方向に延びる底部62に、底部62の径方向の中央部及び外周部からそれぞれ前方に延びる筒状の第1シリンダ部65と第2シリンダ部66とを備えている。
クラッチドラム11の内側円筒部63の前部外周面と第1シリンダ部65の内周面との間に第3クラッチ30のピストン34が嵌合され、第1シリンダ部65の外周面とクラッチドラム11の外側円筒部61の内周面との間に第2クラッチ20のピストン24が嵌合され、クラッチドラム11の外側円筒部61の外周面と第2シリンダ部66の内周面との間に第1クラッチ10のピストン14が嵌合されている。
そして、内側円筒部63の前部外周面と、底部62の前面と、第1シリンダ部65の内周面と、ピストン34の背面とにより、第3クラッチ30の油圧室35が油密状に形成され、第1シリンダ部65の外周面と、底部62の前面と、外側円筒部61の内周面と、ピストン24の背面とにより、第2クラッチ20の油圧室25が油密状に形成され、外側円筒部61の外周面と、第2シリンダ部66の内周面と、ピストン14の背面とにより、第1クラッチ10の油圧室15が油密状に形成されている。
第1クラッチ10のピストン14は、第1クラッチ10の油圧室15から第1クラッチ10のクラッチドラム11の外周側において軸方向に延びる延設部としての第1部材71と、第1部材71にスプライン係合されて接続されると共に第1クラッチ10のクラッチドラム11の外側円筒部61を通って径方向に延び、第1クラッチ10の摩擦板13を反駆動源側から押圧する押圧部としての第2部材72とで構成されている。
第1クラッチ10の油圧室15を構成するピストン14の背面は、第1部材71の後部に設けられた縦壁部71aの後面によって形成されている。第1クラッチ10の油圧室15は、クラッチドラム11の外周側に設けられており、クラッチドラム11の外周側を用いて構成することができる。
また、クラッチドラム11の外側円筒部61の外面と、第1部材71の内周面及び縦壁部71aの前面とにより、第1クラッチ10の遠心バランス室16が油密状に形成され、第1シリンダ部65の外周面と、その前端部に設けられた外方へ延びる縦壁部65aの後面と、ピストン24の前面及び前部内周面とにより、第2クラッチ20の遠心バランス室26が油密状に形成され、クラッチドラム11の内側円筒部63の前部外周面に装着された径方向に延びるシールプレート75の後面と、内側円筒部63の前部外周面と、ピストン34の前面及び前部内周面とにより、第3クラッチ30の遠心バランス室36が油密状に形成されている。
クラッチドラム11の外側円筒部61は、駆動源側が櫛歯状に形成されて摩擦板13が係合される第1円筒部61aと、反駆動源側が底部62に接続されてピストン24が内周面に嵌合されると共にピストン14が外周面に嵌合される第2円筒部61bと、第1円筒部61aと第2円筒部61bとを接続して径方向に延びる縦壁部61cとを備えている。遠心バランス室16を構成するクラッチドラム11の外側円筒部61の外面は、第2円筒部61aの外周面と縦壁部61cの後面とによって形成されている。
遠心バランス室36内には、シールプレート75とピストン34との間にピストン34をクラッチ解放方向に戻すリターンスプリングとして機能する皿ばね37が取り付けられ、遠心バランス室16内には、外側円筒部61の縦壁部61cの後面と第1部材71の縦壁部71aとの間にピストン14をクラッチ解放方向に戻すリターンスプリングとして機能するコイルスプリング17が装着されている。
遠心バランス室26については、図4に示すように、ピストン24の反駆動源側に、ピストン24をクラッチ解放方向に戻すリターンスプリングとして機能する板ばね27が取り付けられている。ピストン24は、クラッチドラム11の底部62を貫通して反駆動源側に延びる突起部24aを備え、該突起部24aに板ばね27が連結固定されている。
図6は、図4におけるY6−Y6線に沿った自動変速機の断面図である。なお、図1、図2、図3及び図4はそれぞれ、図6におけるY1−Y1線、Y2−Y2線、Y3−Y3線及びY4−Y4線に沿った断面に対応する。
図4及び図6に示すように、板ばね27は、軸方向と直交する径方向に延びる平板部27aと、平板部27aの径方向内方側の端部から径方向内方側に駆動源側に傾斜して延びる2つの傾斜部27bとを備え、平板部27aがピストン24の突起部24aに固定され、傾斜部27bの径方向内方側の端部がクラッチドラム11の底部62に当接され、ピストン24を反駆動源側に付勢するようになっている。板ばね27は、周方向に等間隔に3つ設けられている。
このように、自動変速機1では、第1クラッチ10の油圧室15は、第2クラッチ20の油圧室25の外周側に設けられ、第3クラッチ30の油圧室35は、第2クラッチ20の油圧室25の内周側に設けられている。また、第1クラッチ10の遠心バランス室16は、第2クラッチ20の遠心バランス室26の外周側に設けられ、第3クラッチ30の遠心バランス室36は、第2クラッチ20の遠心バランス室26の内周側に設けられている。
自動変速機1ではまた、第1クラッチ10のクラッチドラム11を用いて、油圧室15、25、35にそれぞれ油圧を供給するために作動油を供給する油圧室用作動油供給油路81、82、83と、遠心バランス室16、26、36に作動油を供給する遠心バランス室用作動油供給油路84とが形成されている。
第1クラッチ用の油圧室用作動油供給油路81は、図1に示すように、変速機ケース2のボス部2c内に設けられた軸方向に延びる軸方向油路81aと、第1スリーブ5の外周面に設けられ、連通路81bを介して軸方向油路81aに連通された周溝81cと、クラッチドラム11の内側円筒部63内に軸方向に延びるように設けられ、連通孔81dを介して周溝81cに連通された軸方向油路81fと、クラッチドラム11の底部62及び外側円筒部61内に径方向に延びるように設けられ、内端部が軸方向油路81fに連通された径方向油路81gと、第1クラッチ10の油圧室15に開口する開口部81hとによって構成されている。
第2クラッチ用の油圧室用作動油供給油路82は、図2に示すように、変速機ケース2のボス部2c内に設けられた軸方向に延びる軸方向油路82aと、第1スリーブ5の外周面に設けられ、連通路82bを介して軸方向油路82aに連通された周溝82cと、クラッチドラム11の内側円筒部63内に軸方向に延びるように設けられ、連通孔82dを介して周溝82cに連通された軸方向油路82fと、クラッチドラム11の底部62内に径方向に延びるように設けられ、内端部が軸方向油路82fに連通された径方向油路82gと、第2クラッチ20の油圧室25に開口する開口部82hとによって構成されている。
第3クラッチ用の油圧室用作動油供給油路83は、図3に示すように、変速機ケース2の対向部2dに設けられた径方向に延びる径方向油路83aと、第2スリーブ6の内周面に設けられ、径方向油路83aに連通された周溝83cと、クラッチドラム11の内側円筒部63内に軸方向に延びるように設けられ、連通孔83dを介して周溝83cに連通された軸方向油路83fと、クラッチドラム11の底部62内に径方向に延びるように設けられ、内端部が軸方向油路83fに連通された径方向油路83gと、第3クラッチ30の油圧室35に開口する開口部83hとによって構成されている。
自動変速機1には、図示しないコントロールバルブユニットが備えられ、該コントロールバルブユニットから、油圧室用作動油供給油路81、82、83を介して、第1、第2、第3クラッチ10、20、30の油圧室15、25、35にそれぞれ作動油が供給されて締結用油圧が供給されるようになっている。
一方、遠心バランス室用作動油供給油路84は、図4に示すように、変速機ケース2の外周部2aに設けられたオイル貯留部85に連通されて軸方向に延びる軸方向油路84aと、軸方向油路84aに連通されて径方向に延びる径方向油路84bと、変速機ケース2のボス部2cと対向部2dとの間に形成された凹部2e、第1スリーブ5、第2スリーブ6及びクラッチドラム11の内側円筒部63によって形成され、連通路84cを介して径方向油路84bに連通された油溜り部84dと、クラッチドラム11の内側円筒部63内に軸方向に延びるように設けられ、連通孔84eを介して油溜り部84dに連通された軸方向油路84fと、内側円筒部63の前部において径方向に延びるように設けられ、内端部が軸方向油路84fに連通された径方向油路84gとによって構成され、径方向油路84gの径方向外周側の開口部が第3クラッチ30の遠心バランス室36内に臨んでいる。
そして、第3クラッチ30のピストン34の外周部と第1シリンダ部65との嵌合部に、ピストン34側の連通孔と第1シリンダ部65側の連通孔とでなる第1遠心バランス室間連通路84jが設けられ、また、第2クラッチ20のピストン24の外周部とクラッチドラム11の外側円筒部61の第2円筒部61bとの嵌合部に、ピストン24側の連通孔と外側円筒部61側の連通孔とでなる第2遠心バランス室間連通路84kが設けられている。
遠心バランス室用作動油供給油路84によって第3クラッチ30の遠心バランス室36に供給された作動油は、第1、第2遠心バランス室間連通路84j、84kを介して、外周側に位置する第2クラッチ20の遠心バランス室26と、第1クラッチ10の遠心バランス室16とに、順次供給されるようになっている。
図7は、図4におけるY7方向から見た自動変速機の概略図である。図7に示すように、オイル貯留部85は、変速機ケース2の外周部2a内において上方が開口して箱状に形成され、下方が入力軸3の軸線3aと略同一高さとなるように設けられている。オイル貯留部85の上方にはカバー7が配設されている。
オイル貯留部85は、オイル貯留部85と遠心バランス室36とを連通する遠心バランス室用作動油供給油路84の遠心バランス室36側の径方向油路84gの開口部よりも上方に設けられ、オイル貯留部85内の作動油は、重力によって遠心バランス室36に供給される。このようにして、オイル貯留部85は、遠心バランス室作動油供給油路84を介して作動油を遠心バランス室16、26、36に供給する又は遠心バランス室16、26、36から排出することができるようになっている。
第1、第2、第3クラッチ用の油圧室用作動油供給油路81、82、83は、図6に示すように、周方向において等間隔に異なる位置に配置されている。2つの第1、第2、第3クラッチ用の油圧室作動油供給油路81、82、83が180度間隔で設けられ、6つの油圧室作動油供給油路81、82、83が60度間隔で設けられている。遠心バランス室用作動油供給油路84については、2つの遠心バランス室用作動油供給油路84が180度間隔で設けられ、周方向に第1、第2クラッチ用の油圧室用作動油供給油路81、82の間に設けられている。
このように、自動変速機1では、各クラッチ10、20、30に、作動油が供給される作動油供給部としての油圧室15、25、35及び遠心バランス室16、26、36が設けられ、変速機ケース2及び第1クラッチ10のクラッチドラム11に、油圧室15、25、35及び遠心バランス室16、26、36に作動油を供給する油圧室用作動油供給油路81、82、83及び遠心バランス室用作動油供給油路84が設けられている。
そして、クラッチドラム11の内側円筒部63には、変速機ケース2から作動油供給部15、25、35への作動油を導入する作動油導入口として連通孔81d、82d、83dが設けられ、連通孔81d、82d、83dは、内側円筒部63における内周側及び外周側に設けられている。連通孔81d、82dは、内側円筒部63における内周側に軸方向に並んで設けられ、連通孔83dは、内側円筒部63における外周側に設けられている。内側円筒部63の内周側の連通孔81dと外周側の連通孔83dとは軸方向に隣接して設けられているが、軸方向にオーバーラップして設けるようにしてもよい。
また、クラッチドラム11の内側円筒部63の内周側に形成された連通孔81d、82dとそれぞれ作動油供給油路81、82を構成する周溝81c、82cは、第1スリーブ5の外周面に軸方向に並んで設けられ、第1スリーブ5の外周面には周溝81c、82cの軸方向両側にシール部材用溝部5aが形成され、シール部材8が装着されている。
クラッチドラム11の内側円筒部63の外周側に形成された連通孔83dと作動油供給油路83を構成する周溝83cは、第2スリーブ6の内周面に設けられ、第2スリーブ6の内周面にも周溝83cの軸方向両側にシール部材用溝部6aが形成され、シール部材8が装着されている。
一方、第1クラッチ10、第3クラッチ30の内周側に配置された第1、第2プラネタリギヤセット(以下、「第1、第2ギヤセット」という)40、50は、軸方向に並んで配置され、第1、第2ギヤセット40、50はそれぞれ、図2に示すように、シングルピニオン型のプラネタリギヤセットであって、サンギヤ41、51と、リングギヤ42、52と、サンギヤ41、51とリングギヤ42、52とに噛み合う複数のピニオン43、53と、ピニオン43、53を支持するキャリヤ44、54とを有している。
第1、第2、第3クラッチ10、20、30の回転部材と他の動力伝達部材との連結関係について説明する。
第1クラッチ10のクラッチドラム11は、外側円筒部61の前端部に径方向に延びる動力伝達部材91がスプライン係合されて第1ギヤセット40の駆動源側に配置される他の回転要素等に連結されると共に、底部62に結合された第1シリンダ部65を介して第2クラッチ20のクラッチハブ22と第3クラッチ30のクラッチドラム31とに連結されている。
第2クラッチ20のクラッチハブ22と第3クラッチ30のクラッチドラム31とは、共用の円筒状部品により一体的に形成されて第1シリンダ部65に結合され、該円筒状部品の外周面に第2クラッチ20の摩擦板23が係合され、該円筒状部品の内周面に第3クラッチ30の摩擦板33が係合されている。
第2クラッチ20のクラッチハブ22と第3クラッチ30のクラッチドラム31とが一体化されることにより、第2クラッチ20のクラッチハブ22と第3クラッチ30のクラッチドラム31とを別体で形成する場合に比して、径方向寸法の短縮が図られている。
第1クラッチ10のクラッチハブ12は、摩擦板13が係合されるスプライン部の前端部から径方向の内方に延びるフランジ部12aを有し、該フランジ部12aの内周端部が、第1ギヤセット40のリングギヤ42に連結されている。
第2クラッチ20のクラッチドラム21は、摩擦板23が係合されるスプライン部の前端部から前記円筒状部品の前方側を通って径方向の内方に延びるフランジ部21aを有し、該フランジ部21aが、第1ギヤセット40のサンギヤ41及び第2ギヤセット50のリングギヤ52に連結されている。
第3クラッチ30のクラッチハブ32は、摩擦板33が係合されるスプライン部の後端部から径方向の内方に延びるフランジ部32aを有し、該フランジ部32aの内周端部が第2ギヤセット50のキャリヤ54に連結されると共に該キャリヤ54を介して入力軸3に連結され、入力軸3と一体回転するように構成されている。
第2ギヤセット50のサンギヤ51は、入力軸3の外周側で軸方向に延びる動力伝達部材92の反駆動源側にスプライン嵌合されて連結され、動力伝達部材92の駆動源側は、第1ギヤセット40の駆動源側に配置される他の回転要素等に連結されている。第1ギヤセット40のキャリヤ44は、動力伝達部材92の外周側で軸方向に延びる動力伝達部材93の反駆動源側にスプライン嵌合されて連結され、動力伝達部材93の駆動源側は、第1ギヤセット40の駆動源側に配置される他の回転要素等に連結されている。
自動変速機1ではまた、入力軸3に軸方向に延びる油路3bが設けられ、該油路3bから、第1、第2、第3クラッチ10、20、30の摩擦板13、23、33や第1、第2ギヤセット40、50のピニオン43、53とキャリヤ44、54との間の軸受部等に潤滑油を供給するようになっている。
本実施形態に係る自動変速機1の作用を説明すると、第1クラッチ10の油圧室15に油圧室用作動油供給油路81を介して作動油が供給されて締結用油圧が供給されると、第1クラッチ10が締結されてクラッチドラム11とクラッチハブ12とが結合され、第2クラッチ20の油圧室25に油圧室用作動油供給油路82を介して作動油が供給されて締結用油圧が供給されると、第2クラッチ20が締結されてクラッチドラム21とクラッチハブ22とが結合され、第3クラッチ30の油圧室35に油圧室用作動油供給油路83を介して作動油が供給されて締結用油圧が供給されると、第3クラッチ30が締結されてクラッチドラム31とクラッチハブ32とが結合される。
また、第1、第2、第3クラッチ10、20、30の遠心バランス室16、26、36には、遠心バランス室用作動油供給油路84及び第1、第2遠心バランス室間連通路84j、84kにより、作動油が供給され、作動油に作用する遠心力に基づいてピストン14、24、34を押圧する押圧力により、解放状態のクラッチ10、20、30の油圧室15、25、35内の作動油によるピストン14、24、34を締結方向に押圧する押圧力がキャンセルされている。
このように、本実施形態に係る自動変速機1では、第1及び第2クラッチ10、20が軸方向に配置され、第1クラッチ10のクラッチドラム11が、摩擦板13が係合される円筒部61と底部62とを備えて有底円筒状に形成されている。そして、第2クラッチ20が、第1クラッチ10のクラッチドラム11の内周側で第1クラッチ10の摩擦板13の底部62側に配置され、第1クラッチ10の油圧室15が、第2クラッチ20の油圧室25の外周側に設けられている。これにより、第1クラッチ10の油圧室15と第2クラッチ20の油圧室25とを軸方向に並べて設ける場合に比して、軸方向寸法を短縮することができ、コンパクトに構成することができる。
また、第1クラッチ10のピストン14が、油圧室15からクラッチドラム11の外周側で軸方向に延びる延設部71と、延設部71に接続されて摩擦板13を反駆動源側から押圧する押圧部72とを備えている。これにより、前記特許文献1に記載されるように、第1クラッチのピストンを、クラッチドラムの外周側からクラッチドラムを迂回して摩擦板を軸方向他方側から押圧するように構成する場合に比して、第1クラッチのピストンの軸方向寸法を短縮させることができ、コンパクトに構成することができる。
第1及び第2クラッチ10、20にそれぞれ遠心バランス室16、26が設けられる場合に、第1クラッチ10の遠心バランス室16を第2クラッチ20の遠心バランス室26の外周側に設けることができ、これら遠心バランス室16、26を軸方向に設ける場合に比して軸方向寸法の短縮を図ることができる。第1クラッチ10の遠心バランス室16を第2クラッチ20の遠心バランス室26の外周側に設ける場合、これら遠心バランス室16、26に作動油を供給する作動油供給油路84を共用することができ、作動油供給油路を簡素化することができる。
また、第3クラッチ30を、第2クラッチ20の内周側に配置し、第3クラッチ30の油圧室35を、第2クラッチ20の油圧室25の内周側に設けることにより、第2クラッチ20と第3クラッチ30とを軸方向に配置すると共に第2クラッチ20の油圧室25と第3クラッチ30の油圧室35とを軸方向に配置する場合に比して、軸方向寸法の短縮を図ることができる。
第3クラッチ30に遠心バランス室36が設けられる場合に、第3クラッチ30の遠心バランス室36を第2クラッチ20の遠心バランス室26の内周側に設けることができ、これら遠心バランス室を軸方向に設ける場合に比して軸方向寸法の短縮を図ることができる。第3クラッチ30の遠心バランス室36を第2クラッチ20の遠心バランス室26の内周側に設ける場合、第1、第2、第3クラッチ10、20、30の遠心バランス室16、26、36を径方向に重ねて作動油供給油路84を共用することができ、作動油供給油路を簡素化することができる。
本実施形態では、第1クラッチ10のクラッチドラム11は、第1スリーブ5及び第2スリーブ6を介して変速機ケース2に回転自在に支持されているが、第1スリーブ5及び第2スリーブ6を用いることなく、変速機ケース2に直接的に回転自在に支持させることも可能である。
本発明は、例示された実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、種々の改良及び設計上の変更が可能である。
以上のように、本発明によれば、第1及び第2クラッチが軸方向に配置された変速機のクラッチ装置において、軸方向寸法の短縮を図ることができ、コンパクトに構成することが可能であるので、第1及び第2クラッチが軸方向に配置された変速機ないしこれを搭載する車両の製造技術分野において好適に利用される可能性がある。
1 自動変速機
2 変速機ケース
3 入力軸
10、20、30 クラッチ
11、21、31 クラッチドラム
12、22、32 クラッチハブ
13、23、33 摩擦板
14、24、34 ピストン
15、25、35 油圧室
16、26、36 遠心バランス室
40、50 プラネタリギヤセット
61 外側円筒部
62 底部
63 内側円筒部
71 第1部材
72 第2部材
81、82、83 油圧室用作動油供給油路
84 遠心バランス室用作動油供給油路

Claims (5)

  1. クラッチドラムと、クラッチハブと、該クラッチドラムと該クラッチハブとの間に配置される複数の摩擦板と、該複数の摩擦板を押圧するピストンと、該ピストンを変速機の軸方向一方側から摩擦板方向に付勢する油圧が供給される油圧室とをそれぞれ有する第1及び第2クラッチを備え、該第1及び第2クラッチが軸方向に並んで配置された変速機のクラッチ装置であって、
    前記第1クラッチのクラッチドラムは、複数の摩擦板が係合される円筒部と該円筒部の軸方向一方側において径方向に延びる底部とを備えて有底円筒状に形成され、
    前記第2クラッチは、前記第1クラッチのクラッチドラムの内周側において前記第1クラッチの摩擦板の前記底部側に配置され、
    前記第1クラッチの油圧室は、前記第2クラッチの油圧室の外周側に設けられ、
    前記第1クラッチのピストンは、前記第1クラッチの油圧室から前記第1クラッチのクラッチドラムの外周側において軸方向に延びる延設部と、前記延設部に接続されて前記第1クラッチの摩擦板を軸方向一方側から押圧する押圧部とを備えている、
    ことを特徴とする変速機のクラッチ装置。
  2. クラッチドラムと、クラッチハブと、該クラッチドラムと該クラッチハブとの間に配置される複数の摩擦板と、該複数の摩擦板を押圧するピストンと、該ピストンを変速機の軸方向一方側から摩擦板方向に付勢する油圧が供給される油圧室とを有する第3クラッチを備え、
    前記第3クラッチは、前記第2クラッチの内周側に配置され、
    前記第3クラッチの油圧室は、前記第2クラッチの油圧室の内周側に設けられている、
    ことを特徴とする請求項1に記載の変速機のクラッチ装置。
  3. 前記第3クラッチの内周側にプラネタリギヤセットが配置されている、
    ことを特徴とする請求項2に記載の変速機のクラッチ装置。
  4. 前記第2クラッチのクラッチハブと前記第3クラッチのクラッチドラムとは一体化されている、
    ことを特徴とする請求項2又は請求項3に記載の変速機のクラッチ装置。
  5. 前記第1クラッチの油圧室は、前記第1クラッチのクラッチドラムの外周側に設けられている、
    ことを特徴とする請求項から請求項4の何れか1項に記載の変速機のクラッチ装置。
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