JP6094754B2 - 電動工具 - Google Patents

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Description

本発明は、モータ制御用のスイッチング素子を有する電動工具に関する。
近年、丸のこ等の電動工具において、ブラシレスモータの採用が進んでいる。ブラシレスモータに駆動電力を供給するためには、FET等のスイッチング素子が必要となる。スイッチング素子は、ブラシレスモータ駆動用の大電流により発熱する。このため、ブラシレスモータの回転軸にファンを取り付け、このファンによって生成される気流でスイッチング素子を冷却することが行われている。また、スイッチング素子が過度の高温になることを防止するために、過熱保護機能を備えることが知られている。過熱保護機能は、スイッチング素子が一定温度以上になるとブラシレスモータへの通電を停止する機能である。
特開2011−5555号公報
一般に、過熱保護機能が作動してブラシレスモータが停止すると、スイッチング素子が所定温度以下にならないと再起動ができない。このため、自然冷却のみでは、再起動が可能となるまでに長い時間を要し、作業効率が悪いという問題があった。こうした問題は、スイッチング素子により印加電圧を制御するブラシ付きモータにおいても共通である。
本発明はこうした状況を認識してなされたものであり、その目的は、過熱保護機能によりモータが停止した後の冷却を速めることの可能な電動工具を提供することにある。
本発明のある態様は、電動工具である。この電動工具は、
モータと、前記モータによって回転される冷却ファンと、前記モータの駆動、停止を切り替える操作部とを備え、
過熱保護機能により前記モータが停止した後、前記モータを停止から駆動に切り替えるように前記操作部が操作されると、低負荷限定モードで前記モータを駆動し、
前記低負荷限定モードでは、過電流保護の設定値を小さくしつつ、前記モータに印加する電圧の実効値を小さくする。
前記モータはブラシレスモータであってもよい。
前記モータの駆動制御用のスイッチング素子に印加するPWM信号のデューティを低下させることで前記実効値を小さくしてもよい。
前記低負荷限定モードが開始されてから前記過熱保護機能による過熱保護を解除可能な温度条件が満たされるまでの期間に外部に報知する報知手段を備えてもよい。
前記過熱保護機能による過熱保護の解除条件が満たされると前記低負荷限定モードを終了してもよい。
前記解除条件は、前記過熱保護機能による過熱保護を解除可能な温度条件が満たされ、かつその後に前記モータを停止から駆動に切り替えるように前記操作部が操作されることであってもよい。
前記過熱保護機能が働く手前の所定の温度範囲では、当該温度範囲より低い温度であり且つ前記低負荷限定モードでない場合と比較して前記モータに印加する電圧の実効値を小さくした低電力モードで前記モータを駆動してもよい。
前記低電力モードであることを外部に報知する報知手段を備えてもよい。
前記モータの駆動制御用のスイッチング素子の温度を検出する温度検出手段を備え、前記温度検出手段によって検出された温度に応じて前記過熱保護機能による過熱保護を作動し又は解除してもよい。
なお、以上の構成要素の任意の組合せ、本発明の表現を方法やシステムなどの間で変換したものもまた、本発明の態様として有効である。
本発明によれば、過熱保護機能によりモータが停止した後の冷却を速めることの可能な電動工具を提供することができる。
本発明の実施の形態に係るコードレス丸のこの平面図。 同側面図。 同背面図。 同正面図。 前記コードレス丸のこの、一部を断面とした第1の平面図。 同第2の平面図。 図1のA−A断面図。 図1に示すコードレス丸のこの機能ブロック図。 図8に示す制御部27による制御のフローチャート(その1)。 図9のフローチャートに示す制御を行った場合の、実施の形態のコードレス丸のこの動作の例示的なタイムチャート。 図8に示す制御部27による制御のフローチャート(その2)。 図11のフローチャートに示す制御を行った場合の、実施の形態のコードレス丸のこの動作の例示的なタイムチャート。
以下、図面を参照しながら本発明の好適な実施の形態を詳述する。なお、各図面に示される同一または同等の構成要素、部材、処理等には同一の符号を付し、適宜重複した説明は省略する。また、実施の形態は発明を限定するものではなく例示であり、実施の形態に記述されるすべての特徴やその組み合わせは必ずしも発明の本質的なものであるとは限らない。
図1は、本発明の実施の形態に係るコードレス丸のこの平面図、図2は同側面図、図3は同背面図、図4は同正面図である。図5は、図1のコードレス丸のこの、一部を断面とした第1の平面図である。図6は、同第2の平面図である。図7は、図1のA−A断面図である。
本実施の形態のコードレス丸のこは、ベース1と、本体2とを備える。ベース1は、例えばアルミ等の金属製の略長方形の板材である。ベース1の長手方向は切断方向と一致する。ベース1の底面は、被削材との摺動面である。本体2は、後述のようにベース1に前後2箇所で連結され、ベース1に対して回動可能かつ左右に傾動可能である。本体2は、モータハウジング3と、ハンドル部4と、ギヤカバー5と、ソーカバー6と、保護カバー7と、丸のこ刃8(回転具)とを含む。モータハウジング3は、例えば樹脂製であり、ブラシレスモータ9(図5及び図6)を内蔵する。ブラシレスモータ9は、丸のこ刃8を回転駆動する。ハンドル部4は、モータハウジング3と同材質であり、モータハウジング3の上方において前後方向に延びる。ハンドル部4には、使用者がブラシレスモータ9の駆動、停止を切り替える操作部としてのメイントリガスイッチ18(メインスイッチ)が設けられる。ハンドル部4は、図3及び図4に示すようにモータハウジング3と一体的に設けられた左側部品と、モータハウジング3とギヤカバー5との間に挟持される右側部品とによって構成され、この左側部品と右側部品との組合せで後述する電池パック取付部4aが構成されると共に、丸のこ刃8側に位置するハンドル部4の右側部品に後述する制御回路基板収納部4bが設けられている。なお、ハンドル部4の左側部品と右側部品との境界は、図1、図3、図4などでハンドル部4の中央に表れているラインである。
ハンドル部4の後端下部には、電池パック取付部4a(電池取付部)と、制御回路基板収納部4bが一体に設けられる。電池パック取付部4aには、電池パック20(蓄電池)が、後方からスライドさせることで着脱自在に装着される。ハンドル部4の下側であって電池パック取付部4aの上面にはモード切換スイッチ16(例えばタクトスイッチ)及びLED29が設けられる。使用者は、モード切換スイッチ16により、例えば通常モード又はエコモードのいずれかを選択することができる。電池パック20は、ブラシレスモータ9に駆動電力を供給する。図1に示すように、電池パック取付部4aに装着された電池パック20の左側面と、モータハウジング3の左側面は、略同一平面上に存在する。すなわち、丸のこ刃8からモータハウジング3の左側面の距離と、丸のこ刃8から電池パック20の左側面の距離が略同じであり、電池パック20の左側面とモータハウジング3の左側面を下にしてコードレス丸のこを載置することができ、丸のこ刃8の交換作業を容易に行うことができる。制御回路基板収納部4bは、電池パック20の右側に設けられる。制御回路基板収納部4bには、制御回路基板21が収納保持される。制御回路基板21は、ブラシレスモータ9の動作を制御する制御部(コントローラ)を搭載している。制御回路基板21は、ブラシレスモータ9の回転軸(丸のこ刃8の回転軸)と略垂直である。制御回路基板21の左側、すなわち制御回路基板21と電池パック20との間は、例えば樹脂製のコントローラカバー22によって仕切られる。
ギヤカバー5は、ハンドル部4の右側に設けられる。ギヤカバー5は、例えば金属製であり、ブラシレスモータ9と丸のこ刃8との間の回転伝達機構を内蔵する。回転伝達機構は周知の減速機構等からなる。ソーカバー6は、ギヤカバー5に取り付けられ、ギヤカバー5と共に丸のこ刃8の上半分を覆う。ソーカバー6はギヤカバー5と同材質かつ一体に形成されても良い。ギヤカバー5及びソーカバー6の前端部は、回動支持部14によって回転自在に連結される。保護カバー7は、例えば樹脂製であり、ギヤカバー5の後方側に、ギヤカバー5及びソーカバー6の外縁に沿って回動可能に設けられる。ギヤカバー5と保護カバー7との間には図示しないバネが介在する。このバネは、ギヤカバー5に対して保護カバー7を、ギヤカバー5及びソーカバー6の円周方向であって丸のこ刃8の下半分を覆う方向(図2中、反時計回り)に付勢する。よって、切断作業を行っていない状態では、保護カバー7は、丸のこ刃8の下半分(ベース1の底面から下方に突出した部分)を、前方の一部を除いて覆う。
ベース1の前方には、ベベルプレート12が立設される。ベベルプレート12は、切断方向と略直交する短手方向に直立する。ベベルプレート12には長孔13が設けられる。長孔13は、切断方向に延びる第1傾動軸部15aを中心とし、かつ第1傾動軸部15aと直交する円弧状である。回動支持部14は、第1傾動軸部15aを中心としてベース1に対して左右に傾動可能に支持される。回動支持部14の傾動位置は、傾斜角度調整レバー11を緩めた状態で調整し、傾斜角度調整レバー11を締め付けることで固定する。回動支持部14は、ブラシレスモータ9の回転軸(丸のこ刃8の回転軸)と平行な軸でソーカバー6の前端部を回動可能に支持する。ソーカバー6の回動位置の調整及び固定については後述する。
ベース1の後方には、リンク10が、第1傾動軸部15aと同軸の傾動軸部15bを中心に回動可能に設けられ、ギヤカバー5の左側面に沿う。リンク10は、例えばアルミ等の金属製である。切込み深さ調整レバー19を緩めた状態では、リンク10とギヤカバー5とは相互にスライド可能であり、ベース1に対するソーカバー6の回動位置、すなわち切込み深さを調整することができる。そして、切込み深さ調整レバー19を締め付けることで、ギヤカバー5の回動位置を固定できる。
図6に示すように、ブラシレスモータ9は、出力軸9aの周囲にロータコア9bを有する。出力軸9aは丸のこ刃8の回転軸と平行である。ロータコア9bは出力軸9aと一体に回転する。ロータコア9bにはロータマグネット9cが挿入支持される。ステータコア9dは、ロータコア9bの外周面を囲むように設けられる。ステータコア9dには、インシュレータ9eを挟んでステータコイル9fが設けられる。ステータコア9dの左端側には、スイッチング基板23が固定される。スイッチング基板23は出力軸9aと略垂直である。図7に示すように、スイッチング基板23には、6つのスイッチング素子23a(FET等)が、本体部を倒した状態で搭載される。スイッチング素子23aは、電池パック20からの供給電圧をスイッチングする。図5に示すように、電池パック20の端子部20aとスイッチング基板23は、配線24によって相互に電気的に接続されている。配線25は、電池パック20の端子部20aと制御回路基板21とを相互に電気的に接続する。配線26は、制御回路基板21とスイッチング基板23とを相互に電気的に接続する。制御回路基板21のコントローラからの制御信号が配線26によりスイッチング基板23上のスイッチング素子23aの制御端子(ゲート)に印加され、スイッチング素子23aのオンオフが制御される。ブラシレスモータ9の出力軸9aには冷却ファン33が取り付けられて出力軸9aと共に回転する。冷却ファン33の発生する気流によって、ブラシレスモータ9及びスイッチング素子23aが冷却される。
図8は、本発明の実施の形態に係るコードレス丸のこの機能ブロック図である。制御部27は、図6に示す制御回路基板21に搭載される。インバータ部28は、図6及び図7に示すスイッチング素子23aをブリッジ接続した回路である。LED29は、例えば点灯又は点滅によりコードレス丸のこの状態を使用者に報知する報知手段の例示である。残量表示部30は、電池パック20の残容量を表示する。温度センサ31は、インバータ部28のスイッチング素子23aの近傍に設けられたサーミスタ等の温度検出素子を含み、スイッチング素子23aの温度を検出する。検出抵抗32は、ブラシレスモータ9の駆動電流の経路に設けられる。制御部27は、検出抵抗32の端子電圧により前記駆動電流を検出できる。制御部27は、メイントリガスイッチ18がオンされると、モード切替スイッチ16により設定されたモード(例えば通常モード又はエコモードのいずれか)に応じてインバータ部28の各スイッチング素子23aにPWM信号を印加し、ブラシレスモータ9の駆動を制御する。
図9は、図8に示す制御部27による制御のフローチャート(その1)である。このフローチャートは、使用者がメイントリガスイッチ18をオンすることによってスタートする。制御部27は、過熱保護機能のフラグKの値を確認する(S1)。フラグKは、過熱保護機能の作動中は「1」、非作動中は「0」となる。制御部27は、K=0であれば(S1:YES)、インバータ部28の各スイッチング素子23aに印加するPWM信号のデューティ(以下、単に「デューティ」とも表記)を100%、LED29を消灯、過電流保護の閾値(設定値)を70Aとしてブラシレスモータ9を駆動する(S2)。なお、ステップS2におけるデューティは、モード切替スイッチ16により設定されたモードに対応したもので、100%は通常モードの場合の一例である。制御部27は、スイッチング素子23aの温度がT1を超えるまでは、ステップS2の駆動条件で(モード切替スイッチ16により設定されたモードで)ブラシレスモータ9を駆動し続ける(S3:NO)。
制御部27は、スイッチング素子23aの温度がT1を超えると(S3:YES)、過熱保護機能を作動する。すなわち、制御部27は、ブラシレスモータ9を停止し(デューティを0とし)、LED29を点灯して使用者に報知し、過電流保護の閾値を10Aとする(S4)。制御部27は、また、過熱保護機能のフラグKの値を「1」にセットする(S5)。その後、制御部27は、メイントリガスイッチ18がオフになると(S6:YES)、スイッチング素子23aの温度を確認し(S7)、温度がT3以下になると(S7:NO)、LED29を消灯して使用者に報知し(S8)、過熱保護機能のフラグKの値を「0」にセットする(S9)。ステップS7における温度確認は、再度メイントリガスイッチ18がオンになるまで継続される(S10:NO)。その後メイントリガスイッチ18がオンになると(S10:YES)、制御部27は、ステップS1に戻り、過熱保護機能のフラグKの値に応じた制御を行う。
制御部27は、K=1であれば(S1:NO)、スイッチング素子23aの温度を確認し(S11)、温度がT3を超えていれば(S11:YES)、低負荷限定モードでブラシレスモータ9を駆動する。すなわち、制御部27は、デューティを30%、LED29を点灯、過電流保護の閾値を10Aとしてブラシレスモータ9を駆動する(S12)。制御部27は、スイッチング素子23aの温度がT3を超えている間は、ステップS12の駆動条件でブラシレスモータ9を駆動し続ける(S13:YES)。その後スイッチング素子23aの温度がT3以下になると(S13:NO)、制御部27は、LED29を消灯して使用者に報知し(S14)、メイントリガスイッチ18がオフになると(S15:YES)、過熱保護機能のフラグKの値を「0」にセットし(S16)、ブラシレスモータ9を停止する(S17)。その後メイントリガスイッチ18がオンになると(S18:YES)、制御部27は、ステップS1に戻り、過熱保護機能のフラグKの値に応じた制御を行う。ステップS11においてスイッチング素子23aの温度がT3以下であれば(S11:NO)、制御部27は、LED29を消灯し(S19)、過熱保護機能のフラグKの値を「0」にセットし(S20)、ステップS1に戻る。
図10は、図9のフローチャートに示す制御を行った場合の、実施の形態のコードレス丸のこの動作の例示的なタイムチャートである。時刻t0において使用者がメイントリガスイッチ18をオンすると、制御部27は、デューティ100%でブラシレスモータ9を駆動する(モード切替スイッチ16により設定されたモードでブラシレスモータ9を駆動する)。このときの過電流保護の閾値は70Aで、LED29は消灯している。ブラシレスモータ9の駆動中に、スイッチング素子23aの温度は上昇する。その後、時刻t10においてスイッチング素子23aの温度が過熱保護の閾値(設定値)であるT1を超え、制御部27は、ブラシレスモータ9を停止し(デューティを0とし)、過電流保護の閾値を10Aに下げ、LED29を点灯する。使用者は、ブラシレスモータ9の停止とLED29の点灯により過熱保護機能の作動を知り、メイントリガスイッチ18を一旦オフとし、時刻t11において再度メイントリガスイッチ18をオンにする。時刻t10から時刻t11までの期間は、ブラシレスモータ9は停止しているが、冷却ファン33が停止した影響によりスイッチング素子23aの温度は上昇する。
時刻t11において再度メイントリガスイッチ18がオンになると、制御部27は、過電流保護の閾値10A、デューティ30%でブラシレスモータ9の駆動を再開する(低負荷限定モードでブラシレスモータ9の駆動を再開する)。低負荷限定モードでは、過電流保護の閾値が10Aなので実質的に負荷はかけられないが、冷却ファン33を回転させることにより、ブラシレスモータ9及びスイッチング素子23aの冷却を促進することができる(自然冷却のみの場合と比較して冷却スピードを速めることができる)。なお、温度のタイムチャートにおける二点鎖線は、自然冷却のみの場合を比較のために示している。時刻t11から時刻t12までの期間(低負荷限定モードでブラシレスモータ9を駆動している期間)は、冷却ファン33による冷却効果がブラシレスモータ9の駆動による発熱効果を上回り、スイッチング素子23aの温度は低下していく。そして、時刻t12においてスイッチング素子23aの温度がT3以下になり(過熱保護機能による過熱保護を解除可能な温度条件が満たされ)、制御部27はLED29を消灯する。LED29の消灯により温度低下を知った使用者はメイントリガスイッチ18を一旦オフにし再度オンにする。すると、制御部27は、過電流保護の閾値を70Aに戻し、デューティ100%でブラシレスモータ9を駆動する(モード切替スイッチ16により設定されたモードでブラシレスモータ9を駆動する)。なお、時刻t12でメイントリガスイッチ18が一旦オフになることによるデューティの低下の図示は省略している。
図11は、図8に示す制御部27による制御のフローチャート(その2)である。このフローチャートは、図9に示したものと比較して、スイッチング素子23aの温度がT2を超えるとデューティを70%に低下させる(すなわち低電力モードとする)機能が追加されている点で相違し、その他の点で一致する。以下、相違点に関する部分を説明する。制御部27は、ステップS2の駆動条件でブラシレスモータ9を駆動しているときにスイッチング素子23aの温度がT2を超えると(S21:YES)、スイッチング素子23aの温度がT1を超えるまで(S3:NO)、LED29を点滅させて使用者に報知しながらデューティ70%でブラシレスモータ9を駆動する(S22)。このときの過電流保護の閾値は70Aのままでよい。このように、過熱保護機能が作動する温度T1より低いある温度T2を超えたときに、デューティを低下させた(ブラシレスモータ9への印加電圧の実効値を低下させた)低電力モードとすることで、スイッチング素子23aの温度上昇スピードを遅くし、過熱保護機能が作動するまでの作業時間を長く確保することができる。
図12は、図11のフローチャートに示す制御を行った場合の、実施の形態のコードレス丸のこの動作の例示的なタイムチャートである。なお、図12では、低電力モードに移行する温度T2と、過熱保護機能による過熱保護を解除可能な温度T3とを同一としているが、両者は異なってもよい。
時刻t0において使用者がメイントリガスイッチ18をオンすると、制御部27は、デューティ100%でブラシレスモータ9を駆動する(モード切替スイッチ16により設定されたモードでブラシレスモータ9を駆動する)。このときの過電流保護の閾値は70Aで、LED29は消灯している。ブラシレスモータ9の駆動中に、スイッチング素子23aの温度は上昇する。その後、時刻t20においてスイッチング素子23aの温度がT2を超え、制御部27は、LED29を点滅させて使用者に報知し、デューティを70%に低下させる(低電力モードとする)。デューティの低下は緩やかに行うとよい。デューティを低下させると、スイッチング素子23aの温度上昇スピードは遅くなる。その後、時刻t21においてスイッチング素子23aの温度が過熱保護の閾値であるT1を超え、制御部27は、ブラシレスモータ9を停止し(デューティを0とし)、過電流保護の閾値を10Aに下げ、LED29を点灯する。使用者は、ブラシレスモータ9の停止とLED29の点灯により過熱保護機能の作動を知り、メイントリガスイッチ18を一旦オフとし、時刻t22において再度メイントリガスイッチ18をオンにする。時刻t21から時刻t22までの期間は、ブラシレスモータ9は停止しているが、冷却ファン33が停止した影響によりスイッチング素子23aの温度は上昇する。
時刻t22において再度メイントリガスイッチ18がオンになると、制御部27は、過電流保護の閾値10A、デューティ30%でブラシレスモータ9の駆動を再開する(低負荷限定モードでブラシレスモータ9の駆動を再開する)。時刻t22から時刻t23までの期間(低負荷限定モードでブラシレスモータ9を駆動している期間)は、冷却ファン33による冷却効果がブラシレスモータ9の駆動による発熱効果を上回り、スイッチング素子23aの温度は低下していく。そして、時刻t23においてスイッチング素子23aの温度がT3以下になり(過熱保護機能による過熱保護を解除可能な温度条件が満たされ)、制御部27はLED29を消灯する。ここでは、図10の場合と異なり、LED29が消灯しても使用者は時刻t24までメイントリガスイッチ18をオンのままにする。このため、制御部27はデューティ30%でのブラシレスモータ9の駆動を時刻t24まで継続すし、スイッチング素子23aの温度はT3から更に低下する。その後の時刻t24において、使用者はメイントリガスイッチ18を一旦オフにして再度オンにする。すると、制御部27は、過電流保護の閾値を70Aに戻し、デューティ100%でブラシレスモータ9を駆動する。なお、時刻t24でメイントリガスイッチ18が一旦オフになることによるデューティの低下の図示は省略している。その後、時刻t25においてスイッチング素子23aの温度がT2を超え、制御部27は、LED29を点滅させて使用者に報知し、デューティを70%に低下させる(低電力モードとする)。
本実施の形態によれば、下記の効果を奏することができる。
(1) スイッチング素子23aの温度がT1を超えて過熱保護機能によりブラシレスモータ9を停止した後、メイントリガスイッチ18を一旦オフにして再度オンにすると低負荷限定モードでブラシレスモータ9の駆動を再開するため、冷却ファン33による冷却効果によりスイッチング素子23aを自然冷却より速いスピードで冷却することができる。このため、スイッチング素子23aの温度がT3以下になって作業が再開可能となるまでの時間を短縮でき、作業効率を高めることができる。
(2) 低負荷限定モードでは過電流保護の閾値(設定値)を低く設定するため、ブラシレスモータ9による発熱効果が冷却ファン33による冷却効果を上回るような高負荷での駆動により却ってスイッチング素子23aの温度が上昇してしまうことを防止できる。
(3) 低負荷限定モードでは低負荷限定モードでない場合と比較してデューティを低くしているため、丸のこ刃8が通常より低回転数となり、これにより使用者は低負荷限定モードであることを知ることができて便利である。
(4) 過熱保護機能の作動後スイッチング素子23aの温度が過熱保護機能による過熱保護を解除可能な温度T3以下になるまではLED29を点灯させて使用者に報知するため、スイッチング素子23aの温度がT3以下になる前に使用者が誤って高負荷作業を行うことを防止でき、また何度もメイントリガスイッチ18をオンオフして作業再開が可能かを確かめる煩わしさもなくなる。
(5) 図11の制御例に示すようにスイッチング素子23aの温度がT2を超えるとデューティを70%に低下させる(すなわち低電力モードとする)場合、スイッチング素子23aの温度がT2を超えてからの温度上昇スピードを遅くし、過熱保護機能が作動するまでの作業時間を長く確保することができる。また、低電力モードでLED29を点滅させるので、使用者は低電力モードであることを知ることができて便利である。
以上、実施の形態を例に本発明を説明したが、実施の形態の各構成要素や各処理プロセスには請求項に記載の範囲で種々の変形が可能であることは当業者に理解されるところである。以下、変形例について触れる。
デューティや過電流保護の閾値は実施の形態で例示した具体的数値に限定されず任意に設定可能である。報知手段は、LED29のように光による報知を行うもの(発光手段)に限定されず、例えば音による報知を行うスピーカ(音声発生手段)であってもよい。また、上述の実施形態では、低負荷限定モードが、過熱保護を解除可能な温度条件が満たされた後にメイントリガスイッチ18を一旦オフにして再度オンにすると解除される構成であるが、メイントリガスイッチ18をオフにせずとも過熱保護を解除可能な温度条件が満たされた際に自動的に低負荷限定モードが解除される構成であっても良い。電動工具は、実施の形態で例示したコードレス丸のこに限定されず、グラインダや電気かんな等の他の電動工具であってもよい。また、電動工具は、コードレスタイプに限定されず、外部の交流電源に接続するタイプであってもよい。駆動源となるモータは、実施の形態で例示したブラシレスモータに限定されず、ブラシ付きモータであってもよい。
1 ベース、2 本体、3 モータハウジング、4 ハンドル部、4a 電池パック取付部、4b 制御回路基板収納部、5 ギヤカバー、6 ソーカバー、7 保護カバー、8 丸のこ刃、9 ブラシレスモータ、9a 出力軸、9b ロータコア、9c ロータマグネット、9d ステータコア、9e インシュレータ、9f ステータコイル、10 リンク、11 傾斜角度調整レバー、12 ベベルプレート、13 長孔、14 回動支持部、15a 傾動軸部、15b 傾動軸部、16 モード切替スイッチ、18 メイントリガスイッチ、19 切込み深さ調整レバー、20 電池パック、20a 端子部、21 制御回路基板、22 コントローラカバー、23 スイッチング基板、23a スイッチング素子、24〜26 配線、27 制御部、28 インバータ部、29 LED、30 残量表示部、31 温度センサ、32 検出抵抗、33 冷却ファン

Claims (9)

  1. モータと、前記モータによって回転される冷却ファンと、前記モータの駆動、停止を切り替える操作部とを備え、
    過熱保護機能により前記モータが停止した後、前記モータを停止から駆動に切り替えるように前記操作部が操作されると、低負荷限定モードで前記モータを駆動し、
    前記低負荷限定モードでは、過電流保護の設定値を小さくしつつ、前記モータに印加する電圧の実効値を小さくする、電動工具。
  2. 前記モータはブラシレスモータである請求項1に記載の電動工具。
  3. 前記モータの駆動制御用のスイッチング素子に印加するPWM信号のデューティを低下させることで前記実効値を小さくする請求項1又は2に記載の電動工具。
  4. 前記低負荷限定モードが開始されてから前記過熱保護機能による過熱保護を解除可能な温度条件が満たされるまでの期間に外部に報知する報知手段を備える請求項1からのいずれか一項に記載の電動工具。
  5. 前記過熱保護機能による過熱保護の解除条件が満たされると前記低負荷限定モードを終了する請求項1からのいずれか一項に記載の電動工具。
  6. 前記解除条件は、前記過熱保護機能による過熱保護を解除可能な温度条件が満たされ、かつその後に前記モータを停止から駆動に切り替えるように前記操作部が操作されることである、請求項に記載の電動工具。
  7. 前記過熱保護機能が働く手前の所定の温度範囲では、当該温度範囲より低い温度であり且つ前記低負荷限定モードでない場合と比較して前記モータに印加する電圧の実効値を小さくした低電力モードで前記モータを駆動する、請求項1からのいずれか一項に記載の電動工具。
  8. 前記低電力モードであることを外部に報知する報知手段を備える請求項に記載の電動工具。
  9. 前記モータの駆動制御用のスイッチング素子の温度を検出する温度検出手段を備え、前記温度検出手段によって検出された温度に応じて前記過熱保護機能による過熱保護を作動し又は解除する、請求項1からのいずれか一項に記載の電動工具。
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