JP6091347B2 - 衣類ケア装置 - Google Patents
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Description
また、特許文献2には、洗濯した衣類等を着せ掛けた中空人型体を温風により膨張維持させた状態にして、衣類の種類、サイズに合わせて形崩れすることなく衣類を簡単に乾燥させて仕上げることのできる立体乾燥装置、また、アイロン掛け作業を要せずしてアイロン効果を与えることのできる立体乾燥装置が開示されている。
また、特許文献2に示される立体乾燥装置は乾燥、脱臭、皺のばし効果は高いものの、衣類を装置に着せ掛ける必要があるため、衣類を設置するのに手間がかかり、なおかつ、通気口の配置位置により、効果を十分に得られる衣類種とそうでない衣類種や、一着の衣類においても効果を十分に得られる部位とそうでない部位が存在し、効果にむらがあるという課題があった。
本体部の上方に、本体部と連結されかつ本体部よりも幅広に構成されて衣類が掛けられる衣類掛け部と、本体部の内部に備えられて空気を送り出す送風部と、本体部の内部に備えられて送風部が送り出す空気を加熱する加熱部と、本体部の内部に備えられて送風部が送り出す空気を加湿する加湿部と、送風部、加熱部および加湿部を制御する制御部と、複数の開口部からの風量を変更する風量変更部とを備え、本体部は、本体部の上部両側面に開口部を有し、本体部の上部両側面の開口部における風量変更部は、本体部の上部両側面の開口部の開閉機構であり、制御部は、風量変更部を制御して、衣類脇下部へ集中的に送風する脇下部衣類ケアモードを有することを特徴とするものである。
図1、2は、この発明の実施の形態1に係る衣類ケア装置を示す図である。
図1(a)は衣類ケア装置の外観図、(b)は衣類ケア装置の側面上方の拡大図、(c)は例えば上着としてジャケット等を衣類ケア装置に掛けた際の状態を示す図、(d)は例えばズボン等を衣類ケア装置に掛けた際の状態を示す図、(e)は例えばズボンと上着両方を衣類ケア装置に掛けた際の状態を示す図である。
図2(a)は衣類ケア装置を前面からみた正面図、(b)は背面からみた背面図、(c)は側面からみた側面図である。なお、また、図2(a)、(b)中の矢印は、各送風口からの吹き出し方向の例を示している。
本体部1は、内部に空洞を有し、2面(前面及び背面)が外側に湾曲して突出した略四角柱状の部材を、鉛直上方に進むにつれて途中から幅方向に広がらせ、かつ、奥行き方向には滑らかに狭めさせた形状であり、下部の横断面は例えば人の身体の腰回りを上回らない程度のものである。
また、本体部1内部には、空気清浄部3、下部送風部4、加熱部5、加湿部6、側部送風部8、脇部送風部10が備えられる。
吸気口2は、本体部1下部に備えられた、空気を本体部1内部へと取り入れるための開口部である。
下部送風部4は、空気を特定の方向に流れやすくするものであり、吸気口2から取り入れられた空気を本体部1内部において上方へと送り出す。下部送風部4は、例えばファンで構成される。
加熱部5は、吸気口2から取り入れられた空気を加熱するものであり、例えばヒーターで構成される。
加湿部6は、吸気口2から取り入れられた空気を加湿するものであり、例えば超音波振動子と水タンク、ヒーターと水タンク等で構成される。
側部送風部8は、空気を特定の方向に流れやすくするものであり、吸気口2から取り入れられた空気を本体部1内部において側方へと送り出す。下部送風口7よりも上方、側部送風口9が備えられる高さ付近に備えられる。側部送風部8は、例えばファンで構成される。
側部送風口9は、本体部1前面及び背面の側面側の両端部において、上端部付近から下部に向かう途中までにかけて形成される開口部であり、吸気口2から取り入れられ本体部1内部にて加熱や加湿がされた空気を外部へ送り出す。側部送風口9には、送風口の風量や送風方向を変える機構例えばルーバーが設けられる。
脇部送風口11は、本体部1側面上方から衣類掛け部支柱12にかけて形成される開口部であり、脇部送風フラップ15によって開閉可能となっている。脇部送風フラップ15によって脇部送風口11の風量や送風方向が変えられる。
衣類掛け部13は、衣類を掛けて保持する棒状の部材であり、本体部1上部に備えられる。衣類掛け部13は、幅方向、奥行き方向共に湾曲した形状をしている。本体部1上端と衣類掛け部13との間には空間が設けられている。
ズボン掛け部14は、本体部1の上端部に形成され、奥行き方向に湾曲した滑らかな曲面を持つ。
制御部16は、下部送風部4、加熱部5、加湿部6、下部送風口7の摺動機構やルーバー、側部送風部8、側部送風口9のルーバー、脇部送風部10、脇部送風フラップ15、ユーザインタフェース部17等の衣類ケア装置に備えられる各機構を制御するものであり、例えば組込マイコン等で構成される。なお、図示は省略している。
ユーザインタフェース部17は、ユーザに対して衣類ケア装置操作のための操作ボタン、表示画面等を提供するものであり、衣類掛け部13の上面中央部に備えられる。
衣類が衣類ケア装置に設置される際、シャツや上着等であれば、図1(c)のように、一般的なハンガーと同様に、肩部分を衣類掛け部13に掛けて保持させる。
衣類掛け部13が幅方向、奥行き方向共に湾曲した形状であるため、衣類の肩のラインにフィットして衣類を容易かつ皺なく掛けることができ、また、ハンガーと同じように様々なサイズの衣類を維持することができる。
また、本体部1、衣類掛け部支柱12が衣類掛け部13のある方向(鉛直上方)に進むにつれて幅方向に広がる形状であり、衣類掛け部13は幅方向の長さが確保された形状である。つまり、衣類ケア装置は下部から上部に向かって幅方向に広がる形状を全体的にしている。従って、衣類掛け部13に掛けた衣類の脇下部に空間が作られる。また、これは、衣類の形にフィットした形状であり、衣類に皺をつくることなく、型崩れを防止しながら掛けることができ、特に下部に向けては幅方向に狭くなるので、男性用・女性用を問わず衣類の大小にも対応が可能である。
また、図1(d)に示す状態において更に上着を掛けた状態が図1(e)に示すものである。図示するように、衣類掛け部13に掛けたシャツや上着等に干渉せず、ズボンやスカート等を、シャツや上着等と同時に掛けることができる。
まず、側部送風口9から送風する場合について説明する。
吸気口2から取り入れられた空気が、空気清浄部3を通過して、本体部1内部にて下部送風部4により鉛直上方へと加勢されて送り出される。
続いて、下部送風部4により送り出された空気は、加熱部5により加熱され、または、加湿部6により加湿されながら鉛直上方へ向かい、下部送風部4、加熱部5、加湿部6の上方に設置された側部送風部8により側方へと加勢される。
続いて、加熱または加湿された空気は、側部送風口9から外部へと吹き出される。この吹き出される熱風、蒸気により、衣類ケア装置に掛けられた衣類の乾燥、脱臭、皺のばしを行う。側部送風口9から送風された空気は、備えられたルーバーにより送風方向が整えられて衣類の胸部、腹部、背部近辺を押し広げさせ、衣類全体は内側から風圧により押し広げられて膨らむように張り、衣類全体に側部送風口9から送風された空気が満遍無く行き渡る。
なお、加熱部5と加湿部6双方を機能させない場合は、冷風にて衣類の乾燥を行うことができる。
シャツや上着等を膨らましながら、ズボン掛け部14に皺や型崩れが無く掛けられたズボンやスカート等にも、同様の乾燥、脱臭、皺のばし効果を提供する。
吸気口2から取り入れられた空気が下部送風部4により送られ、加熱部5で加熱、または、加湿部6で加湿されて下部送風口7から吹き出されることで熱風、蒸気を供給し、乾燥、脱臭、皺のばし等が行われる。
これにより、主にシャツやジャケットなどの前立て部をボタンやチャックでとめる構成の衣類において、皺になりやすい前立て部に集中的にスチームを送風し、湿らせ、その後温風により乾燥させることで、皺のばし効果が促進される。
吸気口2から取り入れられた空気が下部送風部4により送られ、加熱部5で加熱、または、加湿部6で加湿された後、脇部送風部10により側方へと加勢されて脇部送風口11から吹き出す。
このとき、脇部送風フラップ15を立ち上げることにより、脇部送風口11に対面する脇部送風フラップ15の面にて風を受け、図1(b)中の矢印にて示すように送風方向を斜め下へと変化させ、脇下部に積極的に乾燥、脱臭、皺のばし効果を提供する。
これにより、シャツや上着等の、汚れやすい脇下部周辺を集中的にケアすることができる。また、脇部送風フラップ15を立ち上げることは、腕先までの風路を確保するにも有効である。
送風の形態は、例えば側部送風口9と下部送風口7とから同時に送風させるなど組み合わせてもよいし、または、例えば脇部送風口11のみから送風させるなど集中的に送風させる送風口を設定し、それ以外の送風口に対応する送風部を停止したり送風口に備えたルーバー、フラップ、摺動機構等により送風口を閉じたりしてもよい。
これらの制御は、制御部16によって制御される。図3〜5を用いて、制御の流れについて説明する。図3は制御のフローチャート、図4は衣類種ごとの制御例、図5はユーザインタフェース部17の表示例を示す。
次に、ユーザインタフェース部17が、図5(a)に示すような操作のためのユーザインタフェースを表示する(ステップST2)。例えば、衣類種や運転のモードについて表示する。図5(b)はユーザインタフェース部17の拡大図である。
なお、ユーザインタフェース部17は、衣類掛け部13の上面中央部に備えられており、シャツや上着等は首元が空いているので、衣類を掛けている際も図5(c)に示すように操作が可能である。
次に、ユーザインタフェース部17が、ユーザからの衣類種や運転のモードの選択入力を受け付ける(ステップST3)。
図4に、衣類種のモードに応じた運転例を示す。衣類種ごとに、送風時間や送風位置が異なって設定され、衣類種に合わせた最適な制御にて乾燥、脱臭、皺のばし効果を提供する。
また、ジャケットのモードであれば、Yシャツのモードよりも少ない送風量でYシャツのモードよりも20分長い時間送風を行う。具体的には、側部送風口9からの送風により衣類全体を吹き上げるように送風した後、脇部送風口11からの送風により衣類の脇下部に集中的に送風する。
また、ズボンのモードであれば、下部送風口7から送風する。
所定時間を経過した場合は(ステップST5;YES)、制御部16は運転を終了するとともに、ユーザインタフェース部17を介してユーザへ終了通知を行う(ステップST6)。所定時間を経過していない場合は(ステップST5;NO)、再びステップST5のステップを繰り返す。
また、衣類掛け部13、本体部1により、脇下部に空間を確保して衣類のラインにフィットした状態で衣類を掛けることができ、ズボン掛け部14においても、ズボンやスカート等の衣類に皺をつくることなく掛けることができる。このため、側部送風口9から送風すれば、衣類全体に風が行き渡り、全体に満遍無く乾燥、脱臭、皺のばし効果を提供することができる。
また、前面に集中的に効果を提供するための下部送風口7や、脇下部に集中的に効果を提供するための脇部送風部10、脇部送風口11、脇部送風フラップ15等を設け、各機構を制御部16で制御するようにしたので、衣類種に合わせた最適な制御にて乾燥、脱臭、皺のばし効果を提供することができる。
衣類掛け部13の下面等に紫外線殺菌ランプを備えて、衣類の殺菌を行うようにしてもよい。
ズボン等の乾燥、脱臭、皺のばし促進のために、本体部1前面、背面の中央部等に更に送風口を設けてもよい。
モードごとに規定された時間、送風位置等に代えて、ユーザが任意に時間、送風位置等を指定してもよい。
衣類掛け部13、ズボン掛け部14に、掛けられた衣類の重量を測定する重量センサーを備え、衣類の重量変化を基に乾き具合を判断し、モードとして規定されている送風時間の短縮・延長を行うようにしてもよい。
衣類ケア装置は、衣類メンテナンス時以外の時間に、加熱部5、加湿部6を機能させないことで、空気清浄部3による単なる空気清浄機として使用してもよい。
脇部送風口にフラップにかえてルーバーを設置してもよいし、フラップとルーバー両方を設置してもよい。
Claims (2)
- 内部に空洞を有し、複数の開口部を有する本体部と、
前記本体部の上方に、前記本体部と連結されかつ前記本体部よりも幅広に構成されて衣類が掛けられる衣類掛け部と、
前記本体部の内部に備えられて空気を送り出す送風部と、
前記本体部の内部に備えられて前記送風部が送り出す空気を加熱する加熱部と、
前記本体部の内部に備えられて前記送風部が送り出す空気を加湿する加湿部と、
前記送風部、前記加熱部および前記加湿部を制御する制御部と、
前記複数の開口部からの風量を変更する風量変更部とを備え、
前記本体部は、前記本体部の上部両側面に開口部を有し、
前記本体部の上部両側面の開口部における風量変更部は、前記本体部の上部両側面の開口部の開閉機構であり、
前記制御部は、前記風量変更部を制御して、衣類脇下部へ集中的に送風する脇下部衣類ケアモードを有することを特徴とする衣類ケア装置。 - 前記本体部は、前記本体部の下部に開口部を有し、
前記制御部は、前記風量変更部を制御して、衣類前方へ集中的に送風する前方衣類ケアモードを有することを特徴とする請求項1記載の衣類ケア装置。
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