JP6090055B2 - サイドエアバッグ装置 - Google Patents

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Description

本発明は、乗物に対し側方から衝撃が加わった場合に、乗物用シートに着座している乗員の側方でエアバッグ本体を展開及び膨張させて、乗員を衝撃から保護するサイドエアバッグ装置に関する。
側突等により車両に対し側方から衝撃が加わった場合に、車両用シートに着座している乗員を保護する装置として、サイドエアバッグ装置が広く知られている。サイドエアバッグ装置は、インフレータ及びエアバッグ本体を備えている。インフレータは、車両の側方からの衝撃に応じて膨張用ガスを噴出する。エアバッグ本体は、インフレータを自身の後部に内包している。エアバッグ本体は、折り畳まれることにより収納用形態にされて、車両用シートのシートバック内に収納されている。
このサイドエアバッグ装置では、車両の側壁部、例えばサイドドア等に対し側方から衝撃が加わると、インフレータから膨張用ガスがエアバッグ本体に供給される。この膨張用ガスにより、エアバッグ本体が側壁部と車両用シートとの間で前方へ向けて展開及び膨張する。このエアバッグ本体が、乗員と車内側へ進入してくる側壁部との間に介在して乗員を拘束するとともに、側壁部を通じて乗員へ伝わる側方からの衝撃を緩和する。
上記サイドエアバッグ装置では、展開及び膨張するエアバッグ本体の下部が、側壁部から車内側へ突出するアームレストと干渉して、同アームレストを強く押圧するおそれがある。
そこで、例えば、特許文献1に記載されているように、エアバッグ本体の下部により被折り返し部を構成し、その被折り返し部をエアバッグ本体の残部側へ折り返すことを少なくとも行なうことにより、非膨張展開状態のエアバッグ本体を上記収納用形態にすることが考えられる。
特開平9−150705号公報
ところが、上記のように被折り返し部をエアバッグ本体の残部側へ折り返したものでは、その被折り返し部がエアバッグ本体の下部の展開及び膨張の抵抗となるものの、被折り返し部が膨張用ガスで比較的速く満たされて膨張する。その結果、エアバッグ本体の下部の展開及び膨張の速度が充分に低下せず、アームレストに加わる力を充分に低減させることができないおそれがある。
上記の問題は、アームレストに限らず、側壁部においてエアバッグ本体と干渉する箇所であれば上記と同様に起こり得る。
本発明は、このような実情に鑑みてなされたものであって、その目的は、エアバッグ本体の展開及び膨張に際し、乗物の側壁部に加わる力を充分に低減させることのできるサイドエアバッグ装置を提供することにある。
上記課題を解決するサイドエアバッグ装置は、乗物の側方からの衝撃に応じて膨張用ガスを噴出するインフレータと、前記インフレータを自身の後部に内包し、折り畳まれることにより収納用形態にされて、乗物用シートに着座した乗員の外側方近傍に収納されるエアバッグ本体とを備え、前記インフレータからの膨張用ガスにより前記エアバッグ本体が、前記乗物の側壁部及び前記乗物用シートの間で前方へ向けて展開及び膨張させられるサイドエアバッグ装置であって、前記エアバッグ本体の下部及び上部の一方により主被折り返し部が構成され、前記主被折り返し部の一部により副被折り返し部が構成され、非膨張展開状態の前記エアバッグ本体は、前記主被折り返し部を前記エアバッグ本体の残部側へ折り返すとともに、前記副被折り返し部を前記主被折り返し部の残部側へ折り返すことが少なくとも行なわれることにより前記収納用形態にされており、前記エアバッグ本体の内部は、連通部の設けられた縦区画部により、同縦区画部よりも後側に位置し、かつ前記インフレータからの膨張用ガスが供給される後膨張室と、前記縦区画部よりも前側に位置し、かつ前記後膨張室から前記連通部を経て膨張用ガスが供給される前膨張室とに区画されており、前記副被折り返し部は、前記後膨張室の一部のみにより構成されている。
上記の構成によれば、乗物に対し側方から衝撃が加わると、インフレータから膨張用ガスが噴出される。この膨張用ガスにより、収納用形態のエアバッグ本体が折りを解消(展開)しながら、乗物の側壁部及び乗物用シートの間で前方へ向けて膨張していく。このエアバッグ本体が、乗員と乗物用シート側へ進入してくる側壁部との間に介在して乗員を拘束するとともに、側壁部を通じて乗員へ伝わる側方からの衝撃を緩和する。
上記エアバッグ本体の展開及び膨張の過程では、折り返された主被折り返し部と、折り返された副被折り返し部とが、エアバッグ本体の下部及び上部の一方の展開及び膨張の抵抗となり、それらの展開及び膨張を抑制する。この抑制により、上記部分の展開及び膨張の速度が、主被折り返し部のみが設けられたものよりも低下する。その結果、主被折り返し部の展開方向前方に、乗物の側壁部の一部、例えばアームレストのように乗物用シート側へ突出して、同主被折り返し部と干渉するようなものがあっても、そのものに加わる力が充分に低減される。
また、乗物に側方から衝撃が加わってインフレータから膨張用ガスが噴出された場合、その膨張用ガスは最初に後膨張室に供給され、同後膨張室が展開及び膨張を開始する。後膨張室内の膨張用ガスの一部は、縦区画部の連通部を経て前膨張室に供給される。この膨張用ガスにより、前膨張室が後膨張室に遅れて、展開及び膨張を開始する。
このように、インフレータからの膨張用ガスの供給期間の初期には、後膨張室の内圧が前膨張室の内圧よりも高くなる。従って、内圧が高くなる箇所である、後膨張室の一部が副被折り返し部として折り返されることで、後膨張室の展開及び膨張の速度が効果的に低下させられる。
上記サイドエアバッグ装置において、前記副被折り返し部は、前記主被折り返し部の後部により構成されていることが好ましい。
上記の構成によれば、主被折り返し部の後部は、同主被折り返し部のうちでもエアバッグ本体の後部に配置されたインフレータに近い箇所に位置している。このことから、主被折り返し部の後部では内圧が高くなる。このように内圧が高くなる箇所である、主被折り返し部の後部によって副被折り返し部が構成されて折り返されることで、同後部の展開及び膨張の速度が効果的に低下させられる。
上記サイドエアバッグ装置において、前記エアバッグ本体の後部の上端部及び下端部のうち、前記主被折り返し部の設けられた側の端部を特定端部とした場合、前記主被折り返し部と前記エアバッグ本体の前記残部との境界部の後端は、前記特定端部よりも、前記エアバッグ本体の上下方向についての中央部に近づく箇所に設定されていることが好ましい。
上記の構成によれば、主被折り返し部とエアバッグ本体の残部との境界部が、上記の条件を満たす箇所に設定されることにより、同境界部の後端がエアバッグ本体の後部の特定端部に設定される場合よりも、主被折り返し部の容量が多くなる。そのため、折り返された主被折り返し部の展開及び膨張の速度がより一層低下させられる。
上記サイドエアバッグ装置において、前記エアバッグ本体の後部の上端部及び下端部のうち、前記主被折り返し部の設けられた側の端部を特定端部とした場合、前記エアバッグ本体の後部であって、前記特定端部と前記エアバッグ本体の上下方向についての中央部との間には前記インフレータの挿入口が形成されており、前記インフレータは長尺状をなし、同インフレータの一部が、前記特定端部側から前記挿入口を通じて前記エアバッグ本体内に挿入されており、前記主被折り返し部と前記エアバッグ本体の前記残部との境界部の後端は、前記特定端部と前記挿入口との間に設定されていることが好ましい。
ここで、仮に、境界部の後端が挿入口よりも、エアバッグ本体の上下方向についての中央部に近づく側に設定されると、インフレータ、特に、挿入口を通じてエアバッグ本体内に挿入された部分が主被折り返し部の折り返しの妨げとなる。
この点、上記の構成によるように、境界部の後端が、特定端部と挿入口との間に設定されると、インフレータが主被折り返し部の折り返しの妨げとなりにくく、主被折り返し部が折り返されやすい。
また、境界部の上記後端が特定端部と挿入口との間において、挿入口に近い箇所に設定されるほど、主被折り返し部の容量が多くなる。そのため、折り返された主被折り返し部の展開及び膨張の速度がより一層低下させられる。
上記サイドエアバッグ装置において、前記主被折り返し部と前記エアバッグ本体の前記残部との境界部は、前側ほど前記エアバッグ本体の上下方向についての中央部に近づくように傾斜していることが好ましい。
上記の構成によれば、主被折り返し部とエアバッグ本体の残部との境界部が上記の条件を満たすことにより、同条件を満たさない場合、すなわち、境界部が傾斜していない場合や、前側ほどエアバッグ本体の上下方向についての中央部から遠ざかるように傾斜している場合に比べ、主被折り返し部の容量が多くなる。そのため、折り返された主被折り返し部の展開及び膨張の速度がより一層低下させられる。
上記サイドエアバッグ装置において、前記縦区画部には、前記後膨張室が膨張して乗員を拘束する前には閉弁して、同後膨張室の膨張用ガスが前記連通部を通じて前記前膨張室へ流出するのを規制し、前記後膨張室が乗員を拘束するときには、その拘束に伴い加わる外力による前記縦区画部の緊張状態の変化に応じて開弁して前記規制を解除する調圧弁が設けられていることが好ましい。
上記の構成によれば、後膨張室が膨張して乗員を拘束する前には調圧弁が閉弁して、同後膨張室の膨張用ガスが連通部を通じて前膨張室へ流出することを規制される。また、後膨張室が乗員を拘束するときには、その拘束に伴い加わる外力による縦区画部の緊張状態の変化に応じて調圧弁が開弁して、上記規制が解除される。
このように、後膨張室による乗員の拘束前には、後膨張室の内圧が、縦区画部に調圧弁が設けられないものよりも高くなる。従って、後膨張室の一部が副被折り返し部として折り返されることで、後膨張室の展開及び膨張の速度が効果的に低下させられる。
上記サイドエアバッグ装置によれば、エアバッグ本体の展開及び膨張に際し、乗物の側壁部に加わる力を充分に低減させることができる。
サイドエアバッグ装置の一実施形態を示す図であり、同装置が設けられた車両用シートをエアバッグ及び乗員とともに示す側面図。 一実施形態において、車両用シート、エアバッグ、乗員及び側壁部の位置関係を示す平断面図。 一実施形態において、車両用シート、エアバッグ、乗員及び側壁部の位置関係を示す正断面図。 一実施形態において、エアバッグモジュールが組み込まれたシートバックの側部の内部構造を示す部分平断面図。 一実施形態において、エアバッグ本体が非膨張展開状態にされたエアバッグモジュールを示す側面図。 図5の6−6線に沿ったエアバッグの内部構造を模式的に示す部分断面図。 (a)は、車外側の本体布部の一部を破断することで、図5のエアバッグモジュールの内部構造を乗員とともに示す側面図、(b)は(a)の一部を拡大して示す部分側断面図。 一実施形態におけるエアバッグ本体が折り畳まれる途中のエアバッグモジュールを示す図であり、(a)は側面図、(b)は上記(a)の右方から見た背面図、(c)は上記(a)の内部構造を下方から見た断面図。 図8のエアバッグ本体がさらに折り畳まれた状態のエアバッグモジュールを示す図であり、(a)は側面図、(b)は上記(a)の右方から見た正面図、(c)は上記(a)の内部構造を下方から見た断面図。 図9のエアバッグ本体がさらに折り畳まれた状態のエアバッグモジュールを示す図であり、(a)は側面図、(b)は上記(a)の内部構造を下方から見た断面図。 図10のエアバッグ本体がさらに折り畳まれた状態のエアバッグモジュールを示す図であり、(a)は側面図、(b)は上記(a)の内部構造を下方から見た断面図。 図11のエアバッグ本体がさらに折り畳まれて収納用形態にされたエアバッグモジュールを示す図であり、(a)は側面図、(b)は上記(a)の右方から見た背面図、(c)は上記(a)の内部構造を下方から見た断面図。 図4のエアバッグ本体がその一部をシートバック内に残して車両用シートから飛び出して展開及び膨張した状態を示す部分平断面図。 一実施形態における縦区画部が緊張したときの調圧弁及びその周辺部分を示す部分斜視図。 (a)〜(c)は、一実施形態における調圧弁の動作を模式的に示す側断面図。
以下、サイドエアバッグ装置の一実施形態として、乗物としての車両に装備されるサイドエアバッグ装置について、図面を参照して説明する。
なお、以下の説明では、車両の前進方向を前方と記載し、それを基準に前、後、上、下、左、右を規定している。また、各図において、「前」は車両前側を、「後」は車両後側を、「内」は車両内側を、「外」は車両外側をそれぞれ示している。車両内側は、車幅方向について、その中央位置に近づく側であり、車両外側は上記中央位置から遠ざかる側である。
また、車両用シートには、標準的な体格を有する大人が乗員として、予め定められた姿勢(正規の姿勢)で着座しているものとする。
図1〜図3に示すように、車両10において側壁部11の車内側の近傍には、乗物用シートとして車両用シート12が配置されている。ここで、側壁部11とは、車両10の側部に配置された車両構成部材を指し、主としてドア、ピラー等がこれに該当する。例えば、前席に対応する側壁部11は、フロントドア、センターピラー(Bピラー)等である。また、後席に対応する側壁部11は、サイドドア(リヤドア)の後部、Cピラー、タイヤハウスの前部、リヤクォータ等である。側壁部11には、車両用シート12側へ突出するアームレスト11aが設けられている。
車両用シート12は、その下部を構成するシートクッション(座部)13と、そのシートクッション13の後側から起立するシートバック14とを備えている。車両用シート12は、シートバック14が前方を向く姿勢で車両10に配置されている。このように配置された車両用シート12の幅方向は、車幅方向と合致する。
シートバック14は、シートバック本体15と、そのシートバック本体15の幅方向についての両側部に設けられた一対のサイドサポート部16とを備えている。シートバック本体15は後側へ傾斜しており、乗員Pの上半身を後側から支える。両サイドサポート部16は、シートバック本体15から前方へ突出しており、シートクッション13に腰掛けてシートバック本体15に凭れた乗員Pの上半身の車幅方向についての動きを規制する。
次に、シートバック14において、車外側のサイドサポート部16を含む車外側の側部の内部構造について説明する。
シートバック14の内部には、その骨格をなすシートフレームが配置されている。シートフレームの一部は、図4に示すように、シートバック14内の車外側部分に配置されており、この部分(以下「サイドフレーム部17」という)は、金属板を曲げ加工することによって形成されている。サイドフレーム部17を含むシートフレームの前側には、ウレタンフォーム等の弾性材からなるシートパッド18が配置されている。また、シートフレームの後側には、合成樹脂等によって形成された硬質のバックボード19が配置されている。なお、シートパッド18は表皮によって被覆されているが、図4ではその表皮の図示が省略されている。後述する図13についても同様である。
シートパッド18内において、サイドフレーム部17の車外側近傍には収納部21が設けられている。この収納部21には、サイドエアバッグ装置の主要部をなすエアバッグモジュールAMが組み込まれている。
収納部21の角部からは、斜め前かつ車外側に向けてスリット22が延びている。シートパッド18の前側の角部18cとスリット22とによって挟まれた箇所(図4において二点鎖線の枠で囲んだ箇所)は、後述するエアバッグ本体41によって破断される破断予定部23を構成している。
エアバッグモジュールAMは、インフレータアセンブリ30及びエアバッグ40を主要な構成部材として備えている。次に、これらの構成部材の各々について説明する。
<インフレータアセンブリ30>
図4及び図5に示すように、インフレータアセンブリ30は、ガス発生器としてのインフレータ31と、そのインフレータ31を覆うリテーナ32とを備えている。本実施形態では、インフレータ31として、パイロタイプと呼ばれるタイプが採用されている。インフレータ31は略上下方向に延びる略円柱状をなしており、その内部には、膨張用ガスを発生するガス発生剤(図示略)が収容されている。インフレータ31は、その上端部にガス噴出部(図示略)を有している。また、インフレータ31の下端部には、そのインフレータ31への作動信号の入力配線となるハーネス(図示略)が接続されている。
なお、インフレータ31としては、上記ガス発生剤を用いたパイロタイプに代えて、高圧ガスの充填された高圧ガスボンベの隔壁を火薬等によって破断して膨張用ガスを噴出させるタイプ(ハイブリッドタイプ)が用いられてもよい。
一方、リテーナ32は、膨張用ガスの噴出する方向を制御するディフューザとして機能するとともに、上記インフレータ31をエアバッグ本体41と一緒に上記サイドフレーム部17に締結する機能を有する部材である。リテーナ32の大部分は、金属板等の板材を曲げ加工等することによって、略上下方向へ延びる略筒状に形成されている。そして、インフレータ31のガス噴出部から噴出された膨張用ガスが、リテーナ32の外部へ噴き出される。
リテーナ32には、これをサイドフレーム部17に取付けるための係止部材として、複数本のボルト34が固定されている。
なお、インフレータアセンブリ30は、インフレータ31とリテーナ32とが一体になったものであってもよい。
図1及び図2に示すように、エアバッグ40は、その外殻部分を構成するエアバッグ本体41と、エアバッグ本体41内に設けられた縦区画部51とを備えている。
<エアバッグ本体41>
図5は、エアバッグ本体41が膨張用ガスを充填させることなく平面状に展開させられた状態(以下「非膨張展開状態」という)のエアバッグモジュールAMを示している。また、図7(a)は、車外側の本体布部44の一部を破断することで、図5のエアバッグモジュールAMの内部構造を乗員Pとともに示している。
図5及び図7(a)に示すように、エアバッグ本体41は、1枚の布片(基布、パネル布等とも呼ばれる)を、その中央部分に設定した折り線42に沿って前方へ二つ折りして車両用シート12の幅方向(車幅方向)に重ね合わせ、その重ね合わされた部分を袋状となるように結合させることにより形成されている。ここでは、エアバッグ本体41の上記の重ね合わされた2つの部分を区別するために、車内側に位置するものを本体布部43といい、車外側に位置するものを本体布部44というものとする。
なお、本実施形態では、布片が折り線42に沿って二つ折りされることによりエアバッグ本体41が形成されているが、エアバッグ本体41は折り線42に沿って分割された2枚の布片からなるものであってもよい。この場合には、エアバッグ本体41は、2枚の布片を車幅方向に重ね合わせ、両布片を、袋状となるように結合させることにより形成される。さらに、エアバッグ40は3枚以上の布片からなるものであってもよい。
エアバッグ本体41においては、両本体布部43,44の外形形状が、折り線42を対称軸として互いに線対称の関係にある。各本体布部43,44の形状・大きさは、エアバッグ本体41が車両用シート12と側壁部11との間で展開及び膨張したときに、その車両用シート12に着座している乗員Pの上半身(胸部PT等)の側方の領域を占有し得るように設定されている。
上記両本体布部43,44としては、強度が高く、かつ可撓性を有していて容易に折り畳むことのできる素材、例えばポリエステル糸、ポリアミド糸等を用いて形成した織布等が適している。
両本体布部43,44の上記結合は、それらの周縁部に設けられた周縁結合部45においてなされている。本実施形態では、周縁結合部45の大部分は、両本体布部43,44の周縁部のうち、後端部(折り線42の近傍部分)を除く部分を、縫製(縫糸で縫合)することにより形成されている。この点は、後述する外結合部53及び内結合部63についても同様である。
上記縫製に関し、図5、図7〜図12及び図14では、3つの線種によって縫製部分が表現されている。1つ目の線種は、一定長さの太線を断続的に並べて表現した線であり、これは、縫糸を側方から見た状態を示している(図5における周縁結合部45等参照)。2番目の線種は、一定長さ(一般的な破線よりも長い長さ)の細線を断続的に並べて表現した線であり、これは、例えば布片の奥に位置していて直接は見えない(隠れている)縫糸の状態を示している(図7(a)における内結合部63等参照)。3番目の線種は、点を一定間隔おきに並べて表現した線であり、これは、縫製部分を通る断面に沿った縫糸の断面を示している(図7(a)における周縁結合部45の一部等参照)。
図5及び図7(a)に示すように、両本体布部43,44の間であって、周縁結合部45及び折り線42によって囲まれた空間は、膨張用ガスによって乗員Pの上半身の側方で展開及び膨張することにより、同上半身の多くの部分を拘束して衝撃から保護するための膨張部46となっている。
なお、周縁結合部45は、上記縫糸を用いた縫合とは異なる手段、例えば接着剤を用いた接着によって形成されてもよい。この点は、後述する外結合部53及び内結合部63についても同様である。
ここで、エアバッグ本体41の後部の上端部及び下端部のうち、後述する主被折り返し部75の設けられる予定の側の端部、本実施形態では下端部は、特定端部41sとされる。エアバッグ本体41の後部であって上記特定端部41sと、エアバッグ本体41の上下方向についての中央部との間には、インフレータアセンブリ30の挿入口47が形成されている。
膨張部46の内部は、縦区画部51により複数の部屋に区画されている。縦区画部51は、一般的にテザーと呼ばれるものと同様の構成を有している。
<縦区画部51>
図6は、図5の6−6線に沿った断面構造を示している。この図6では、各部材が厚みを省略して描かれるとともに、各内結合部63がジグザグ状に描かれている。図6及び図7(a)に示すように、エアバッグ本体41が非膨張展開状態となっているときには、縦区画部51は、両本体布部43,44間において、略上下方向に延びる折り線52に沿って前方へ二つ折りされている。二つ折り状態の縦区画部51の上端部及び下端部は、上述した周縁結合部45によって両本体布部43,44に対し、共縫いにより結合されている。
上記縦区画部51は、展開させられた状態では、折り線52に沿う方向(以下「縦方向」という)の寸法が、同折り線52に直交する方向(以下「横方向」という)の寸法よりも長い形状を有している。縦区画部51は、自身の周縁部に沿って設けられた外結合部53によって本体布部43,44に結合されている。なお、外結合部53は、エアバッグ本体41が二つ折りされて、両本体布部43,44が重ね合わせられたときに相互に合致する箇所に設けられている。
縦区画部51は、上記の結合により、両本体布部43,44の間に架け渡されている。膨張部46において、縦区画部51よりも後側の部屋は、乗員Pの胸部PTの後半部の側方で展開及び膨張する後膨張室48を構成している。また、膨張部46において、縦区画部51よりも前側の部屋は、乗員Pの胸部PTの前半部の側方で展開及び膨張する前膨張室49を構成している。
縦区画部51は、図7(a),(b)及び図14に示すように、縦方向(上下方向)に並べられた2つの布片56,57によって構成されている。両布片56,57は、強度が高く、かつ可撓性を有していて容易に折り畳むことのできる素材、例えば織布等からなる。
上下両布片56,57では、それらの端部58,59の端縁58e,59e同士が合致させられた状態で、端部58,59同士が帯状に重ね合わされている。上下両布片56,57は、それぞれ帯状をなす一対の重ね合わせ部61と、それ以外の箇所(以下「非重ね合わせ部62」という)との境界部分において、横方向(車幅方向)へ延びる内結合部63によって結合されている。
なお、縦区画部51における上側の布片56及び下側の布片57の少なくとも一方は、折り線52に沿って2枚に分割されてもよい。
そして、インフレータアセンブリ30は略上下方向へ延びる姿勢にされている。インフレータアセンブリ30の上部は、上記特定端部41s側から挿入口47を通じてエアバッグ本体41内に挿入されている。リテーナ32のボルト34が、本体布部43に挿通されることにより、インフレータアセンブリ30がエアバッグ本体41に対し位置決めされた状態で係止されている。
なお、挿入口47及びその近傍では、インフレータアセンブリ30とエアバッグ本体41との間の気密性が確保されている。この近傍には、特定端部41sと挿入口47との間の領域が含まれている。
さらに、縦区画部51において、縦及び横の両方向についての略中央部分には、連通部69及び調圧弁70が設けられている。詳しくは、縦区画部51における上記内結合部63は、その一部である、折り線52を跨ぐ部分において結合を解除されている。表現を変えると、両重ね合わせ部61と非重ね合わせ部62との境界部分において、折り線52を跨ぐ部分では、上下両布片56,57を結合させる内結合部63が設けられていない。このように内結合部63が設けられていない部分である、結合を解除された箇所は、横方向(車幅方向)に延びて、後膨張室48と前膨張室49とを連通させるスリットからなる連通部69を構成している。
調圧弁70は、連通部69での膨張用ガスの流通を制御することで、後膨張室48及び前膨張室49の各内圧を調整する弁である。重ね合わせ部61であって、連通部69と端縁58eとの間の部分は、調圧弁70の弁体部71を構成し、連通部69と端縁59eとの間の部分は、調圧弁70の弁体部72を構成している。両弁体部71,72が、それらの少なくとも一部、例えば先端部71t,72tにおいて互いに接触することで、両弁体部71,72の間での膨張用ガスの流通が規制される(図15(a),(b)参照)。このときの調圧弁70の動作態様を「閉弁」という。また、連通部69が開かれ、かつ弁体部71の全体が弁体部72の全体から離間することで、両弁体部71,72の間での膨張用ガスの流通が可能となる(図15(c)参照)。このときの調圧弁70の動作態様を「開弁」という。
そして、両重ね合わせ部61は非重ね合わせ部62との境界部分において、上方又は下方(本実施形態では上方)へ折り曲げられて、同非重ね合わせ部62に重ねられている。さらに、折り曲げられた帯状の両重ね合わせ部61は、内結合部63に沿う方向(横方向:車幅方向)の両端部において、前述した外結合部53により、エアバッグ本体41の対応する本体布部43,44及び非重ね合わせ部62に対し、共縫いにより結合されている。
ところで、図4に示すように、エアバッグモジュールAMは、非膨張展開状態のエアバッグ本体41(図5、図7(a)参照)が図8〜図11に示すように折り畳まれることにより、図12(a)〜(c)に示すようにコンパクトな形態(以下「収納用形態」という)にされている。これは、エアバッグモジュールAMを、シートバック14における限られた大きさの収納部21に対し、収納に適したものとするためである。
次に、エアバッグ本体41が折り畳まれて収納用形態にされる工程について説明するが、その説明には、折り線42,78,84〜87の位置、折り畳まれる部位の位置、折りの方向等の特定が必要となる。そのため、特定の際には、エアバッグ40の取付けられたシートバック14が傾けられず鉛直状態にされて、インフレータアセンブリ30が鉛直方向に延びる姿勢にされているものとする。
上記折り畳みには、エアバッグ本体41の下部によって構成される主被折り返し部75が折り返されることが含まれるとともに、主被折り返し部75の一部によって構成される副被折り返し部81が折り返されることが含まれている。
より詳しくは、図8(a)に示すように、非膨張展開状態のエアバッグ本体41の下部には、主被折り返し部75と、エアバッグ本体41の残部76との境界部77を通る折り線78が設定される。境界部77は次の条件を満たしている。
条件1:自身の後端77rが、特定端部41sと挿入口47との間に位置すること。挿入口47は、上述したように、特定端部41sよりもエアバッグ本体41の上下方向についての中央部に近づく箇所に位置している。
条件2:前側ほどエアバッグ本体41の上下方向についての中央部に近づくように傾斜していること。換言すると、境界部77が前側ほど高くなるように傾斜していること。
また、主被折り返し部75の一部には、副被折り返し部81と、主被折り返し部75の残部82との境界部83を通る折り線84が設定される。副被折り返し部81は、次の条件を満たしている。
条件3:主被折り返し部75のうちインフレータアセンブリ30に近い箇所である後部に位置すること。
条件4:後膨張部48に位置すること。
本実施形態では、上記条件3を満たすために、境界部83の後端83rが挿入口47の前端の近傍に設定されている。また、上記条件4を満たすために、境界部83の前端83fが、外結合部53と周縁結合部45とが交差する箇所の下方近傍に設定されている。
図8(a)において矢印A1で示すように、副被折り返し部81が折り線84に沿って車外側(図8(a)の手前側)に折り返される。この折り返しにより、副被折り返し部81が主被折り返し部75の残部82の一部に重ねられる。エアバッグ本体41は、図8(a)〜(c)に示す形態になる。
次に、上記のように副被折り返し部81の折り返された主被折り返し部75が図8(a)において矢印A2で示すように、折り線78に沿って車外側に折り返される。この折り返しにより、主被折り返し部75がエアバッグ本体41の残部76の下部に重ねられる。エアバッグ本体41は、図9(a),(b)に示す中間形態になる。なお、図9(a)は、エアバッグモジュールAMを図8(a)の裏側、すなわち車内側から見た状態を示している。
ここで、仮に、境界部77の後端77rが挿入口47よりもエアバッグ本体41の上下方向についての中央部側(上側)に設定された場合には、インフレータアセンブリ30、特に、挿入口47を通じてエアバッグ本体41内に挿入された部分が、副被折り返し部81を含む主被折り返し部75の折り返しの妨げとなる。そのため、主被折り返し部75を折り返す作業が困難である。
この点、本実施形態では、上述したように、境界部77の後端77rを挿入口47の前端近傍に設定している。そのため、インフレータアセンブリ30が主被折り返し部75の折り返しの妨げとなりにくい。
また、境界部77の後端77rは、特定端部41sと挿入口47との間に設定された場合よりも高い箇所に位置するため、主被折り返し部75の容量が多くなる。
続いて、図9(a)に示すように、上記中間形態のエアバッグ本体41の複数箇所に、折り線42に対しそれぞれ平行に折り線85が設定される。そして、エアバッグ本体41が、図9(c)に示すように、各折り線85に沿って同一方向に繰り返し折り畳むロール折りにより、前側から後側へ向けて折り畳まれる。この折り畳みにより、エアバッグ本体41は、図10(a),(b)に示すように前後方向の寸法の小さな形態になる。
次に、エアバッグ本体41において、インフレータアセンブリ30から前方へ所定距離離れた箇所に、折り線42に対し平行に折り線86が設定される。上記のようにロール折りされて塊となった部分が、図10(a)において矢印A3で示すように折り線86に沿って車外側(図10(a)の手前側、図10(b)の上側)へ折り返される。この折り返しにより、エアバッグ本体41は、図11(a),(b)に示すように、前後方向の寸法がさらに小さくなって、折り線42に沿う方向(上下方向)に細長い形態になる。
さらに、上記エアバッグ本体41の上下方向についての略中央部に、折り線42に対し直交する折り線87が設定される。図11(a)において矢印A4で示すように、エアバッグ本体41において、上記折り線87よりも上側の部分88が、その折り線87に沿って車外側(図11(a)の手前側)へ折り返される。この折り返しにより、上記部分88が、エアバッグ本体41において、折り線87よりも下側の部分89の一部に重ねられる。エアバッグ本体41は、図12(a)〜(c)に示す収納用形態になる。
このように、エアバッグ本体41が折り畳まれて収納用形態にされたエアバッグモジュールAMは、上下方向にも前後方向にも小さくなっており、シートバック14の狭い収納部21に対しても収納に適したものとなる。
図4に示すように、収納用形態にされたエアバッグモジュールAMでは、上記のようにリテーナ32から延びてエアバッグ本体41の本体布部43に挿通されたボルト34がサイドフレーム部17に挿通され、このボルト34に車内側からナット35が締付けられている。この締付けにより、インフレータアセンブリ30がエアバッグ本体41と一緒にサイドフレーム部17に取付けられている。
なお、インフレータアセンブリ30は、上述したボルト34及びナット35とは異なる部材によってサイドフレーム部17に取付けられてもよい。また、リテーナ32が用いられることなくインフレータ31がサイドフレーム部17に直接取付けられてもよい。
図1に示すように、サイドエアバッグ装置は、上述したエアバッグモジュールAMのほかに衝撃センサ91及び制御装置92を備えている。衝撃センサ91は加速度センサ等からなり、車両10の側壁部11等に設けられており、同側壁部11に側方から加えられる衝撃を検出する。制御装置92は、衝撃センサ91からの検出信号に基づきインフレータ31の作動を制御する。
さらに、車両10には、車両用シート12に着座している乗員Pをその車両用シート12に拘束するためのシートベルト装置が装備されているが、図1等ではこのシートベルト装置の図示が省略されている。
上記のようにして、本実施形態のサイドエアバッグ装置が構成されている。次に、サイドエアバッグ装置の作用として、代表的な動作の態様(モード)について説明する。
図15(a)〜(c)は、調圧弁70及び縦区画部51の形態が、膨張用ガスの供給開始後、時間とともに変化する様子を模式的に示したものであり、細部については省略・簡略化されている。
このサイドエアバッグ装置では、車両10の側壁部11に対し側方から衝撃が加わらないときには、制御装置92からインフレータ31に対し、これを作動させるための作動信号が出力されず、インフレータ31から膨張用ガスが噴出されない。エアバッグ本体41は、収納用形態で収納部21に収納され続ける(図4参照)。
これに対し、車両10の走行中等に、側突等により側壁部11に所定値以上の衝撃が加わり、そのことが衝撃センサ91によって検出されると、その検出信号に基づき制御装置92からインフレータ31に対し、これを作動させるための作動信号が出力される。この作動信号に応じて、インフレータ31から膨張用ガスが噴出される。膨張用ガスの一部が、リテーナ32を通って後膨張室48に供給されることで、後膨張室48が膨張を開始する。
また、二つ折り状態の縦区画部51が、膨張する後膨張室48によって、横方向(車幅方向)に引っ張られる。図15(a)に示すように、調圧弁70の両弁体部71,72に対しては、その重なり方向(厚み方向)から内圧PIが加わる。両弁体部71,72は、この内圧PIにより面全体で互いに密着し、両弁体部71,72間での膨張用ガスの流通を規制する自己シール状態となる。さらに、折り曲げられて縦区画部51の上側の非重ね合わせ部62に重ねられた重ね合わせ部61が、内圧によりその上側の非重ね合わせ部62に押付けられ(図14参照)、両弁体部71,72が一層閉じられやすくなる。
ここで、縦区画部51が、横方向(車幅方向)よりも縦方向(上下方向)に長く形成されていることから、縦区画部51では、横方向(車幅方向)に対し、縦方向(上下方向)に対するよりも強いテンションが掛かりやすい。連通部69は、この強いテンションの掛かりやすい横方向(車幅方向)に延びているため、閉じられやすい。
さらに、後膨張室48が展開及び膨張したときには、縦区画部51に対するだけでなく、重ね合わせ部61に対しても横方向(車幅方向)に強いテンションが掛かる。これは、重ね合わせ部61の両端部が本体布部43,44に結合されているからである。
両弁体部71,72が、それらの少なくとも一部において互いに接触すると、調圧弁70が閉弁した状態となる。後膨張室48内の膨張用ガスは、両弁体部71,72の間及び連通部69を通って前膨張室49へ流出することを規制される。この規制により、後膨張室48に膨張用ガスが溜まり、専ら後膨張室48の内圧が上昇する。
本実施形態では、膨張部46が縦区画部51によって2つに区画されていて、その一方が後膨張室48とされていることから、後膨張室48の容積は、縦区画部51により区画されていない場合の容積よりも小さい。そのため、後膨張室48の内圧は、縦区画部51により区画されていない場合よりも早く上昇を開始し、しかも高くなる。
上記内圧の上昇により、後膨張室48が折り畳まれた順とは逆の順に折り状態を解消(展開)しながら膨張していくと、シートバック14のシートパッド18が後膨張室48によって押圧され、破断予定部23(図4参照)において破断される。後膨張室48は、図13に示すように、一部を収納部21に残した状態で、破断された箇所を通じてシートバック14から前方へ飛び出す。
図1及び図2に示すように、その後も膨張用ガスの供給される後膨張室48は、胸部PTの後半部と側壁部11との間を前方へ向けて展開及び膨張する。このときには、前膨張室49は未だ膨張してないか、膨張していたとしても僅かであり、その内圧は低い。
なお、図14に示すように、横方向(車幅方向)に引っ張られた縦区画部51は緊張した状態となって、後膨張室48の同方向の膨張厚みを規制する。
側壁部11がさらに車内側へ進入することで、乗員Pの胸部PTの後半部が後膨張室48によって車内側へ押圧され始める。両弁体部71,72がそれらの面全体で密着した(閉じられた)状態で、後膨張室48内に膨張用ガスが供給され続ける一方、側壁部11から加わる外力により、調圧弁70が開弁し始める。
すなわち、後膨張室48への膨張用ガスの供給期間の途中からは、乗員Pの拘束に伴う外力が加わって膨張部46が変形する。これに伴い、縦区画部51に対し横方向(車幅方向)に強く掛かっていたテンションが減少し、縦方向(上下方向)に掛かるテンションが増加する。
また、膨張部46の上記変形に伴い後膨張室48の内圧PIがさらに上昇して、縦区画部51が前膨張室49側へ押圧されて(図15(b)参照)、同縦区画部51に掛かるテンションが変化し、縦方向及び横方向のテンションの差が小さくなる。連通部69の変形が許容され、弁体部71,72の作動が許容されるようになる。
一方、重ね合わせ部61は非重ね合わせ部62に重ねられ、横方向(車幅方向)についての両端部において、外結合部53によって本体布部43,44に結合されている。そのため、重ね合わせ部61において外結合部53に近い部分では、重ね合わされた状態を維持しようとする力が強い。しかし、この力は、外結合部53から遠ざかるに従い小さくなり、横方向(車幅方向)についての中央部分、すなわち両弁体部71,72において最小となる。そのため、縦方向(上下方向)へ引っ張られた重ね合わせ部61は、弁体部71,72及びその近傍部分においてのみ同方向へ変形する。
連通部69が縦方向(上下方向)へある程度開くと、重ね合わせ部61では、図15(b)に示すように、後膨張室48の高い内圧PIを受けた両弁体部71,72においてのみ、連通部69を通って前膨張室49へ押し出される(反転される)。この連通部69の上下方向の幅W1が狭いときには、先端部71t,72t同士が接触し合い、調圧弁70が閉じる。
そして、連通部69の幅W1の増大により、図15(c)に示すように、先端部71t,72tが離れ、調圧弁70が開弁した状態になると、上記流通規制が解除される。後膨張室48内の膨張用ガスは、連通部69と両弁体部71,72の間とを順に通って前膨張室49へ流出することを許容される。
上記膨張用ガスの流出により、後膨張室48の内圧が上昇から低下に転ずる。ただし、側壁部11は車内側へ依然として進入し続けていて、膨張部46が後膨張室48において乗員Pに押付けられる。
また、膨張用ガスの流入により前膨張室49が膨張を開始するとともに、同前膨張室49の内圧が上昇し始める。前膨張室49が折り畳まれた順とは逆の順に折り状態を解消(展開)しようとする。このときには、前膨張室49は、上記後膨張室48よりも低い内圧で、耐衝撃性が乗員Pの上半身のうち他の箇所よりも低い胸部PTの前半部の側方で展開及び膨張する。
そして、前膨張室49の内圧の上昇開始から少し遅れて、車内側へ進入する側壁部11により、後膨張室48に加え、前膨張室49が乗員Pの上半身に接触し押し付けられ始める。同上半身が後膨張室48に加え、前膨張室49によって拘束され始める。
このように、後膨張室48及び前膨張室49がそれぞれ展開及び膨張したエアバッグ40が、乗員Pの上半身と、車内側へ進入してくる側壁部11との間に介在する。このエアバッグ40によって上半身が車内側へ押圧されて拘束される。そして、側壁部11を通じて上半身に伝わる側方からの衝撃が、膨張部46によって緩和されて、同上半身が保護される。
ところで、上記のように収納用形態のエアバッグ本体41が展開及び膨張される過程では、折り返された主被折り返し部75と、折り返された副被折り返し部81とが、エアバッグ本体41の下部の展開及び膨張の抵抗となり、それらの展開及び膨張を抑制する。この抑制により、上記部分の展開及び膨張の速度が、主被折り返し部75のみが設けられたもの(特許文献1がこれに該当する)よりも低下する。その結果、主被折り返し部75の展開方向前方にアームレスト11aがあっても、そのアームレスト11aに加わる力は小さい。
特に、本実施形態では、主被折り返し部75の後部が、同主被折り返し部75のうちでもエアバッグ本体41の後部に配置されたインフレータアセンブリ30に近い箇所に位置している。このことから、主被折り返し部75の後部では内圧が高くなる。副被折り返し部81は、上記のように、内圧が高くなる箇所である主被折り返し部75の後部によって構成されている。
また、膨張部46が縦区画部51により後膨張室48及び前膨張室49に区画された本実施形態では、インフレータ31からの膨張用ガスの供給期間の初期には、後膨張室48の内圧が前膨張室49の内圧よりも高くなる。副被折り返し部81は、上述したように、内圧が高くなる箇所である後膨張室48の一部によって構成されている。
加えて、縦区画部51に設けられた調圧弁70は、後膨張室48が膨張して乗員Pを拘束する前には閉弁して、同後膨張室48の膨張用ガスが連通部69を通じて前膨張室49へ流出するのを規制する。そのため、後膨張室48による乗員Pの拘束前には、後膨張室48の内圧が、縦区画部51に連通部69が設けられ、調圧弁70が設けられていないものよりも高くなる。副被折り返し部81は、上述したように、内圧が高くなる箇所である後膨張室48の一部によって構成されている。
このように、内圧が高くなる箇所によって構成された副被折り返し部81が折り返されることで、エアバッグ本体41の下部のうち内圧の高い後部の展開及び膨張の速度が効果的に低下させられる。
また、本実施形態では、主被折り返し部75とエアバッグ本体41の残部76との境界部77の後端77rが、特定端部41sよりも高所に設定されていることから、同特定端部41sに設定される場合よりも、主被折り返し部75の容量が多くなる。そのため、境界部77の後端77rが特定端部41sに設定される場合よりも、主被折り返し部75の展開及び膨張の速度が遅くなる。
さらに、本実施形態では、境界部77が、前側ほどエアバッグ本体41の上下方向についての中央部に近づくように傾斜していることから、そうでない場合よりも主被折り返し部75の容量が多くなる。そのため、境界部77が傾斜していない場合や、前側ほどエアバッグ本体41の上下方向についての中央部から遠ざかるように傾斜している場合よりも、主被折り返し部75の展開及び膨張の速度が遅くなる。
以上詳述した本実施形態によれば、次の効果が得られる。
(1)エアバッグ本体41の下部によって主被折り返し部75を構成し、その主被折り返し部75の一部によって副被折り返し部81を構成する。主被折り返し部75をエアバッグ本体41の残部76側へ折り返す。副被折り返し部81を主被折り返し部75の残部82側へ折り返す。このような主被折り返し部75の折り返しと、副被折り返し部81の折り返しとを少なくとも行なうことにより、非膨張展開状態のエアバッグ本体41を収納用形態にしている(図8(a),(b)、図9(a),(b))。
そのため、エアバッグ本体41の下部が展開及び膨張する領域に、側壁部11から車両用シート12側へ突出するアームレスト11aが存在しても、エアバッグ本体41の展開及び膨張に際し、エアバッグ本体41の下部によってアームレスト11aに加えられる力を充分に低減させることができる。
(2)副被折り返し部81を、主被折り返し部75の後部によって構成している(図8(a))。
このように、インフレータ31に近い箇所であって、主被折り返し部75のうちでも内圧が高くなる箇所である後部によって副被折り返し部81を構成することで、同後部の展開及び膨張の速度を効果的に低下させることができる。その結果、エアバッグ本体41の下部の展開及び膨張に伴い、アームレスト11aに大きな力が加わるのを効果的に抑制することができる。
(3)主被折り返し部75とエアバッグ本体41の残部76との境界部77の後端77rを、特定端部41sよりもエアバッグ本体41の上下方向についての中央部に近づく箇所に設定している(図8(a))。
そのため、境界部77の後端77rが特定端部41sに設定される場合よりも、主被折り返し部75の容量を多くすることができ、エアバッグ本体41の下部の展開及び膨張の速度を低下させることができる。その結果、エアバッグ本体41の下部の展開及び膨張に伴い、アームレスト11aに大きな力が加わるのを効果的に抑制することができる。
(4)エアバッグ本体41の後部であって、特定端部41sとエアバッグ本体41の上下方向についての中央部との間にインフレータアセンブリ30の挿入口47を形成する。長尺状をなすインフレータアセンブリ30の上部を、エアバッグ本体41の特定端部41s側から挿入口47を通じてエアバッグ本体41内に挿入する。そして、境界部77の後端77rを、特定端部41sと挿入口47との間に設定している(図8(a))。
そのため、境界部77の後端77rが挿入口47よりもエアバッグ本体41の上下方向についての中央部側に設定される場合よりも、主被折り返し部75を折り返しやすくすることができる。
また、境界部77の後端77rが挿入口47に近い箇所に設定されるほど、主被折り返し部75の容量を多くし、エアバッグ本体41の下部をゆっくり展開及び膨張させることができる。エアバッグ本体41の下部の展開及び膨張に伴い、アームレスト11aに大きな力が加わるのを効果的に抑制することができる。
(5)主被折り返し部75とエアバッグ本体41の残部76との境界部77を、前側ほどエアバッグ本体41の上下方向についての中央部に近づくように(前側ほど高くなるように)傾斜させている(図8(a))。
そのため、境界部77が傾斜しない場合や、前側ほどエアバッグ本体41の上下方向についての中央部から遠ざかるように(前側ほど低くなるように)傾斜している場合に比べ、主被折り返し部75の容量を多くすることができる。その結果、エアバッグ本体41の下部の展開及び膨張の速度を低下させることができ、エアバッグ本体41の下部の展開及び膨張に伴い、アームレスト11aに大きな力が加わるのを効果的に抑制することができる。
(6)エアバッグ本体41の内部を、連通部69を有する縦区画部51によって後膨張室48及び前膨張室49に区画する。そして、後膨張室48の一部によって副被折り返し部81を構成している(図5、図7(a))。
そのため、インフレータ31からの膨張用ガスの供給期間の初期に内圧が高くなる後膨張室48の一部によって副被折り返し部81を構成し、同副被折り返し部81を折り返すことで、内圧の高い後膨張室48の後下部の展開及び膨張の速度を効果的に低下させることができる。その結果、後膨張室48の展開及び膨張に伴い、アームレスト11aに大きな力が加わるのを効果的に抑制することができる。
(7)縦区画部51に調圧弁70を設けている(図7(a),(b))。
そのため、後膨張室48による乗員Pの拘束前に前膨張室49の内圧よりも高くなる同後膨張室48の一部を副被折り返し部81として折り返すことで、内圧の高い後膨張室48の後下部の展開及び膨張の速度を効果的に低下させることができ、アームレスト11aに大きな力が加わるのを効果的に抑制することができる。
なお、上記実施形態は、これを以下のように変更した変形例として実施することもできる。
<インフレータアセンブリ30について>
・インフレータアセンブリ30の全部が後膨張室48の内部に配置されもよい。
<膨張部46について>
・エアバッグ40は、その略全体が上記実施形態のように膨張部46からなるものであってもよいが、膨張用ガスが供給されず膨張することのない非膨張部を一部に有するものであってもよい。
・乗員Pの側部について後膨張室48及び前膨張室49が拘束及び保護する対象箇所は、上記実施形態とは異なるものに変更されてもよい。
例えば、後膨張室48が胸部PTの前半部分の側方で展開及び膨張され、前膨張室49が胸部PTよりも前側の空間の側方で展開及び膨張されてもよい。この場合、前膨張室49には、後膨張室48から流出される膨張用ガスを受け入れて、同後膨張室48の内圧を調整する機能を発揮させてもよい。
<主被折り返し部75及び副被折り返し部81について>
・主被折り返し部75は、エアバッグ本体41の上部によって構成され、エアバッグ本体41の残部側へ折り返されてもよい。
この場合にも、主被折り返し部75の一部によって副被折り返し部81が構成され、この副被折り返し部81が主被折り返し部75の残部82側へ折り返される。
また、エアバッグ本体41の後部の上端部及び下端部のうち、主被折り返し部75の設けられた側の端部である上端部が特定端部とされる。エアバッグ本体41の後部であって、特定端部(上端部)と、エアバッグ本体41の上下方向についての中央部との間に挿入口が形成される。
・境界部77の後端77rは、特定端部41sに設定されてもよい。ただし、この場合には、後端77rが特定端部41sよりもエアバッグ本体41の上下方向についての中央部に近づく箇所に設定された場合部に比べ、主被折り返し部75の容量が少なくなる。
・境界部77の後端77rは、特定端部41sと挿入口47の間に設定されてもよい。
ただし、上記後端77rが挿入口47から特定端部41s側へ離れるほど、主被折り返し部75の容量が少なくなる。
・境界部77は、傾斜しないものに変更されてもよいし、前側ほどエアバッグ本体41の上下方向についての中央部から遠ざかるように傾斜しているものに変更されてもよい。
ただし、このように変更された場合には、主被折り返し部75の容量が、上記境界部77が前側ほどエアバッグ本体41の上下方向についての中央部に近づくように傾斜している場合よりも少なくなる。
・主被折り返し部75は、車外側及び車内側のいずれの側に折り返されてもよい。副被折り返し部81についても同様である。
・主被折り返し部75及び副被折り返し部81は、この順で折り返されてもよいし、逆の順で折り返されてもよい。
・図9(a)に示す中間形態のエアバッグ本体41は、上記ロール折りに代え、各折り線85に沿って、折り返す方向を交互に変えて折り畳む蛇腹折りにより、前端側から後端側へ向けて折り畳まれてもよい。
・副被折り返し部81は、主被折り返し部75の後部とは異なる箇所、例えば前後方向についての中間部や前部によって構成されてもよい。
<縦区画部51、連通部69及び調圧弁70について>
・縦区画部51の両周縁部は、本体布部43,44に対し、後膨張室48内で結合されてもよいし、前膨張室49内で結合されてもよい。
また、両周縁部の一方が後膨張室48内で結合され、他方が前膨張室49内で結合されてもよい。
・重ね合わせ部61において、両弁体部71,72として機能するのは、連通部69に対応する部分(連通部69の近傍部分、より正確には、連通部69と端縁58e,59eとの間の部分)である。そのため、後膨張室48の展開及び膨張時に、両弁体部71,72の少なくとも先端部71t,72tが接触して閉じられるのであれば、重ね合わせ部61において、連通部69に対応しない部分(非近傍部分)の形態が変更されてもよい。例えば、重ね合わせ部61において連通部69に対応しない部分(非近傍部分)については、部分的又は全体的に結合されてもよい。この結合の手段としては、縫合であってもよいし、接着であってもよい。このように変更されることで、重ね合わせ部61において連通部69に対応する部分だけ両弁体部71,72として作動させ、対応しない部分が不要に動く現象、例えば、ばたつく現象を抑制することができる。
そのほかにも、重ね合わせ部61において連通部69に対応しない箇所の少なくとも一部に切欠きが入れられてもよい。
・縦区画部51と両弁体部71,72とは、互いに異なる部材によって構成されてもよい。
・内結合部63において結合を解除される箇所は、必ずしも折り線52を跨ぐ部分に設けられなくてもよく、折り線52から、同折り線52に直交する方向へ外れた箇所に設けられてもよい。また、両内結合部63間の結合を解除される部分は、複数箇所に設けられてもよい。
・両弁体部71,72を含む一対の重ね合わせ部61は、膨張部46の展開及び膨張前に後膨張室48に代えて、前膨張室49に配置されてもよい。
・二つ折り状態の縦区画部51は、折り線52を周縁部(外結合部53)よりも下流側(前膨張室49側)に位置させた状態で非膨張展開状態の膨張部46に配設されてもよい。この場合、両弁体部71,72を含む重ね合わせ部61が、膨張部46の展開及び膨張前に前膨張室49に配置されてもよい。
・縦区画部51として、上記実施形態とは異なる外形形状を有するものが用いられてもよい。この場合、乗員Pの上半身のうち、後膨張室48によって拘束及び保護したい箇所に応じて縦区画部51の外形形状が変更されることが望ましい。これに伴い、縦区画部51を本体布部43,44に結合する外結合部53の形態が上記実施形態とは異なるものとなる。
・連通部69は上記実施形態に記載されたもの、すなわち、横方向(車幅方向)に延びるスリット状をなすもの)のほか、縦区画部51に貫通された孔によって構成されてもよい。この場合、連通部69は1つ又は複数設けられてもよい。また、連通部69の位置、形状、大きさは適宜に設定されてもよい。この場合には、調圧弁70は省略されてもよい。
・縦区画部51が省略されてもよい。この場合、エアバッグ本体41の内部は区画されず、1つの部屋によって構成される。
<エアバッグモジュールAMの収納部21について>
・車両用シート12のシートバック14に代えて、側壁部11において乗員Pの外側近傍となる箇所に収納部21が設けられ、ここにエアバッグモジュールAMが組み込まれてもよい。
<その他>
・上記サイドエアバッグ装置が適用される車両には、自家用車に限らず各種産業車両も含まれる。
・上記サイドエアバッグ装置は、車両以外の乗物、例えば航空機、船舶等における乗物用シートに装備されるサイドエアバッグ装置にも適用可能である。
10…車両(乗物)、11…側壁部、12…車両用シート(乗物用シート)、31…インフレータ、41…エアバッグ本体、41s…特定端部、47…挿入口、48…後膨張室、49…前膨張室、51…縦区画部、69…連通部、70…調圧弁、75…主被折り返し部、76,82…残部、77…境界部、77r…後端、81…副被折り返し部、P…乗員。

Claims (6)

  1. 乗物の側方からの衝撃に応じて膨張用ガスを噴出するインフレータと、
    前記インフレータを自身の後部に内包し、折り畳まれることにより収納用形態にされて、乗物用シートに着座した乗員の外側方近傍に収納されるエアバッグ本体と
    を備え、前記インフレータからの膨張用ガスにより前記エアバッグ本体が、前記乗物の側壁部及び前記乗物用シートの間で前方へ向けて展開及び膨張させられるサイドエアバッグ装置であって、
    前記エアバッグ本体の下部及び上部の一方により主被折り返し部が構成され、前記主被折り返し部の一部により副被折り返し部が構成され、
    非膨張展開状態の前記エアバッグ本体は、前記主被折り返し部を前記エアバッグ本体の残部側へ折り返すとともに、前記副被折り返し部を前記主被折り返し部の残部側へ折り返すことが少なくとも行なわれることにより前記収納用形態にされており、
    前記エアバッグ本体の内部は、連通部の設けられた縦区画部により、同縦区画部よりも後側に位置し、かつ前記インフレータからの膨張用ガスが供給される後膨張室と、前記縦区画部よりも前側に位置し、かつ前記後膨張室から前記連通部を経て膨張用ガスが供給される前膨張室とに区画されており、
    前記副被折り返し部は、前記後膨張室の一部のみにより構成されていることを特徴とするサイドエアバッグ装置。
  2. 前記副被折り返し部は、前記主被折り返し部の後部により構成されている請求項1に記載のサイドエアバッグ装置。
  3. 前記エアバッグ本体の後部の上端部及び下端部のうち、前記主被折り返し部の設けられた側の端部を特定端部とした場合、前記主被折り返し部と前記エアバッグ本体の前記残部との境界部の後端は、前記特定端部よりも、前記エアバッグ本体の上下方向についての中央部に近づく箇所に設定されている請求項1又は2に記載のサイドエアバッグ装置。
  4. 前記エアバッグ本体の後部の上端部及び下端部のうち、前記主被折り返し部の設けられた側の端部を特定端部とした場合、前記エアバッグ本体の後部であって、前記特定端部と前記エアバッグ本体の上下方向についての中央部との間には前記インフレータの挿入口が形成されており、
    前記インフレータは長尺状をなし、同インフレータの一部が、前記特定端部側から前記挿入口を通じて前記エアバッグ本体内に挿入されており、
    前記主被折り返し部と前記エアバッグ本体の前記残部との境界部の後端は、前記特定端部と前記挿入口との間に設定されている請求項1又は2に記載のサイドエアバッグ装置。
  5. 前記主被折り返し部と前記エアバッグ本体の前記残部との境界部は、前側ほど前記エアバッグ本体の上下方向についての中央部に近づくように傾斜している請求項1〜4のいずれか1つに記載のサイドエアバッグ装置。
  6. 前記縦区画部には、前記後膨張室が膨張して乗員を拘束する前には閉弁して、同後膨張室の膨張用ガスが前記連通部を通じて前記前膨張室へ流出するのを規制し、前記後膨張室が乗員を拘束するときには、その拘束に伴い加わる外力による前記縦区画部の緊張状態の変化に応じて開弁して前記規制を解除する調圧弁が設けられている請求項1〜5のいずれか1つに記載のサイドエアバッグ装置。
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