JP6080592B2 - 形状計測方法、形状計測装置、プログラム及び記録媒体 - Google Patents

形状計測方法、形状計測装置、プログラム及び記録媒体 Download PDF

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Description

本発明は、非球面状の被検面の形状データを求める形状計測方法、形状計測装置、プログラム及び記録媒体に関する。
近年、カメラ、光学ドライブ、露光装置などの光学機器では、非球面光学素子が多用されている。さらには、これらの光学機器の高精度化に伴い、非球面光学素子の高さ精度と横座標精度の両方で高精度化が進んでいる。例えば業務用カメラに用いるレンズでは、高さ精度で少なくとも20nm、横座標精度で少なくとも50μmが求められる。
このような高い形状精度を実現するためには、非球面のレンズ表面の形状を高精度で計測する形状計測装置が不可欠となる。
特許文献1には、そのような装置の一つとして走査型干渉計が提案されている。走査型干渉計とは、干渉計の光軸に沿って被検面を走査することによって、被検面全面の形状を計測する干渉計である。走査型干渉計は、参照球面で反射した参照光と、被検面で反射した被検光とを干渉させて干渉縞を形成する。そして、干渉縞を解析して位相を求め、位相に基づいて被検面の形状を求める。
干渉縞を解析して位相を精密に求めるには、その干渉光の強度の空間変化が緩やかな状態、すなわち干渉縞が疎の状態である必要がある。そのためには、干渉光を形成する2つの光の進行方向が、略平行でなければならない。ところが、参照球面で干渉光を形成する2つの波面のうち、一方の参照光は球面波であり、もう一方の被検光は非球面波である。従って、干渉光波面全域に亘ってこの条件が満たされることはない。この条件が満たされるのは、被検光が被検面から略垂直に反射された一部の領域のみであり、被検面が軸対称形状である場合には、その領域は輪帯状となる。従って、干渉縞の位相を精密に算出できるのは、この輪帯領域においてのみとなる。
被検面を参照球面に対して相対的に干渉計の光軸方向に走査させると、走査位置に応じて、干渉縞が疎となる輪帯領域の半径が変化する。測定においては、被検面の移動と撮像部による干渉縞の撮像を繰り返す。これにより、被検面全面での干渉縞の位相を、複数の輪帯領域に分割した形で得ることができる。
被検面全面での形状データを形成する際には、まずそれぞれの輪帯状の干渉縞の位相分布から、位相が極値を取るさらに細い輪帯領域での干渉縞の位相データを抜き出す。その後、位相値に光源の波長の値を掛け合わせて、複数の輪帯状の高さデータを算出することで、形状データを形成する。
上述のように、光学素子の形状計測においては、高さのみならず横座標でも高い精度が求められる。走査型干渉計において横座標精度を劣化させる要因の一つに、走査型干渉計の光学系の収差が挙げられる。走査型干渉計中の光学素子の誤配置などにより横収差が発生し、干渉縞で100μm以上の歪みが生じ、形状データに横座標誤差が生じることがある。高精度な形状計測のためには、このような光学系の収差による横座標誤差を抑制することが必要となる。
その方法として、特許文献2の記載の方法を、走査型干渉計へ導入することが考えられる。具体的にはまず、被検面に近い形状を持つ非球面を有する原器に、位置が既知である開口を複数備えたマスクを被せ、校正器とする。これら開口が校正器の特徴点となる。
次に、被検面と同様にこの校正器を干渉計の光軸に沿って走査し、走査中の各走査位置での開口位置を読み取る。その後、各干渉縞の位相データについて、読み取った開口位置を横座標基準として横座標校正を行い、その結果から形状データを形成する。
特表2008−532010号公報 特開平9−61121号公報
しかしながら、上記校正時に読み取った特徴点の位置には、校正器を走査した際の走査軸ずれによる歪みが含まれる。この歪みは、あくまで校正器のアライメント誤差によるものであり、被検面を走査して得られるデータには含まれていない。そのため、上記の方法では、走査軸ずれによる歪みについて誤った補正を行うこととなる。
本発明は、従来よりも形状データを精度よく求めることが可能な形状計測方法、形状計測装置、プログラム及び記録媒体を提供する。
本発明は、球面波の被検光を非球面状の被検面に照射し、前記被検面が前記被検光の光軸に沿って前記被検面に対向する参照球面に対して相対的に走査して、前記被検面にて反射した前記被検光と前記参照球面にて反射した参照光とを干渉させたときに発生する干渉縞の位相データに基づき、前記被検面の形状データを演算部により求める形状計測方法において、前記演算部が、前記被検面を前記被検光の光軸に沿って前記参照球面に対して相対的に走査した際の各走査位置において前記被検光と前記参照光とを干渉させた干渉縞を撮像部により撮像した撮像画像を、前記撮像部から取得する画像取得工程と、前記演算部が、前記画像取得工程にて取得した各撮像画像について、撮像画像中の干渉縞において疎となる輪帯領域をそれぞれ抽出し、各輪帯領域における干渉縞の位相分布を算出する位相分布算出工程と、前記演算部が、前記被検光の光軸を中心とする円の周方向に沿って向きと大きさが共に変化しないずれ成分を、前記画像取得工程にて取得した各撮像画像に含まれる干渉縞を解析して求めるずれ成分解析工程と、前記演算部が、複数の特徴点を有する校正器を前記参照球面に対して相対的に走査した際の各走査位置において前記校正器からの反射光と前記参照球面からの反射光との干渉縞を前記撮像部により撮像した撮像画像を、前記撮像部から取得する校正器画像取得工程と、前記演算部が、前記校正器画像取得工程にて取得した各撮像画像から前記各特徴点の位置を算出する特徴点位置算出工程と、前記演算部が、前記各特徴点の算出位置と前記各特徴点の実位置との誤差分を算出する誤差分算出工程と、前記演算部が、前記被検光の光軸を中心とする円の周方向に沿って向き及び大きさのうち少なくとも一方が変化する歪み成分を、前記誤差分に基づき算出する歪み成分算出工程と、前記演算部が、前記ずれ成分及び前記歪み成分で補正された形状データを算出する形状データ算出工程と、を備えたことを特徴とする。
本発明によれば、走査軸ずれや収差等によるずれが補正されるので、従来よりも形状データを精度よく求めることが可能となる。
第1実施形態に係る形状計測装置の概略構成を示す模式図である。 第1実施形態に係る形状計測装置の制御装置の構成を示すブロック図である。 第1実施形態に係る形状計測装置による形状計測方法を示すフローチャートである。 図1の走査型干渉計で取得される干渉縞の模式図である。 被検面の形状と球面波との関係を示す模式図である。 走査型干渉計で得られる形状データに含まれるずれ成分及び歪み成分の模式図である。 校正器に用いられるマスクの模式図である。 第2実施形態に係る形状計測装置による形状計測方法を示すフローチャートである。 第2実施形態に係る形状計測に用いられる被検物の正面図である。 第2実施形態において被検面を走査する際の被検面の配置を示す模式図である。 第3実施形態に係る形状計測装置による形状計測方法を示すフローチャートである。
以下、本発明を実施するための形態を、図面を参照しながら詳細に説明する。
[第1実施形態]
図1は、本発明の第1実施形態に係る形状計測装置の概略構成を示す模式図である。形状計測装置100は、走査型干渉計400と、撮像部であるデジタルカメラ(以下、「カメラ」という)440と、コンピュータを構成する制御装置450とを備えている。なお、被検物W1は、レンズ等の光学素子であり、被検物W1の被検面W1aは、レンズ等の光学素子の表面である。被検面W1aは、軸対称に非球面状に形成されたものである。カメラ440は、CCDイメージセンサ又はCMOSイメージセンサ等の撮像素子を有し、撮像により撮像画像を生成する、デジタルスチルカメラである。
走査型干渉計400は、光源としてのレーザ光源401、ビームスプリッタ414及び波長計430を有する。レーザ光源401からは直線偏光の平面波が出射され、その一部はビームスプリッタ414を透過し、一部は反射されて波長計430に入射する。
また、走査型干渉計400は、レンズ402、開口を有する開口板403、偏光ビームスプリッタ404、1/4波長板405、コリメータレンズ406、フィゾーレンズ407、開口を有する開口板409及びレンズ410を有している。また、走査型干渉計400は、走査部として移動機構420及び移動機構420を駆動制御する駆動装置490を有している。
ビームスプリッタ414を透過したレーザ光は、これらレンズ402、開口板403の開口、偏光ビームスプリッタ404、1/4波長板405及びコリメータレンズ406を経ることで、ビーム径が拡大された円偏光の平面波へと変換される。
フィゾーレンズ407は、被検面W1aに対向する参照球面407aを有しており、コリメータレンズ406を透過した平面波は、フィゾーレンズ407へ入射し、参照球面407aに到達するまでに球面波に変換される。参照球面407aは球面であり、その中心は参照球面407aに入射する球面波の中心と一致する。すなわち、球面波は全域において参照球面407aに対して垂直に入射する。参照球面407aに入射した球面波のうち、一部は参照光として参照球面407aで反射され、一部は被検光として透過する。
参照光は参照球面407aによって垂直に反射されるので、反射後も入射前と同様に球面波として進行する。参照球面407aを透過した被検光は球面波であるが、被検物W1の被検面W1aで反射されることで非球面波となり、参照球面407aに再入射する。参照球面407aに再入射した被検光の一部は参照球面407aを透過し、参照球面407aで反射された参照光と合成されることで干渉光、つまり干渉縞が発生する。
参照球面407aにおいて合成された干渉光は、フィゾーレンズ407を透過することで円偏光の平面波に変換される。その後、コリメータレンズ406、1/4波長板405、偏光ビームスプリッタ404、開口板409の開口及びレンズ410を経ることで、ビーム径が縮小された直線偏光の平面波に変換される。カメラ440は被検面W1と結像関係にあり、ここで図4のような干渉縞501が撮像される。
移動機構420は、被検物W1又は横座標校正器である校正器Wcが取り付けられる可動ステージ412と、可動ステージ412に固定されたリード413とを有し、被検物W1又は校正器Wcをフィゾーレンズ407の光軸C1に沿って移動させることができる。
被検面W1aは、軸対称な設計形状z(h)に基づいて加工されており、その軸は干渉計400の光軸、即ちフィゾーレンズ407の光軸C1とおおよそ一致するように配置されている。
また、可動ステージ412によって光軸C1に垂直な方向への被検物W1の位置や、光軸C1に対する被検物W1に対する角度を精密に調整することができる。さらに、リード413によって被検物W1を光軸C1に沿って走査する。
なお、本実施形態では、被検物W1の被検面W1aを、参照球面407aに対して走査する場合について説明するが、被検面W1aを参照球面407aに対して相対的に走査すればよい。即ち、参照球面407aを被検面W1aに対して走査してもよく、両方407a,W1aを走査してもよい。この場合、干渉計400全体を走査してもよく、フィゾーレンズ407のみ走査してもよい。
図2は、形状計測装置100の制御装置450の構成を示すブロック図である。制御装置450は、演算部としてのCPU451、ROM452、RAM453、記憶部としてのHDD454、記録ディスクドライブ455及び各種のインタフェース461〜465を備えている。
CPU451には、ROM452、RAM453、HDD454、記録ディスクドライブ455及び各種のインタフェース461〜465が、バス456を介して接続されている。ROM452には、BIOS等の基本プログラムが格納されている。RAM453は、CPU451の演算処理結果を一時的に記憶する記憶装置である。
HDD454は、CPU451の演算処理結果である各種のデータ等を記憶する記憶部であると共に、CPU451に、後述する各種演算処理を実行させるためのプログラム457を記録するものである。CPU451は、HDD454に記録(格納)されたプログラム454に基づいて各種演算処理を実行する。
記録ディスクドライブ455は、記録ディスク458に記録された各種データやプログラム等を読み出すことができる。
インタフェース461には、波長計430が接続されている。波長計430は、レーザ光源401の発振波長を測定するものであり、測定結果を出力する。CPU451は、インタフェース461及びバス456を介して波長計430からの波長のデータを示す信号の入力を受ける。
インタフェース462には、カメラ440が接続されている。カメラ440からは、撮像画像を示す信号が出力される。CPU451は、インタフェース462及びバス456を介してカメラ440からの撮像画像を示す信号の入力を受ける。
インタフェース463には、モニタ470が接続されており、モニタ470には、各種画像(例えば、カメラ440により撮像された撮像画像)が表示される。インタフェース464には、書き換え可能な不揮発性メモリや外付けHDD等の外部記憶装置480が接続されている。インタフェース465には、駆動装置490が接続されており、CPU451は、駆動装置490を介してリード413、即ち被検物W1又は校正器Wcの走査を制御する。
図3は、第1実施形態に係る形状計測装置による形状計測方法を示すフローチャートであり、以下、図3のフローチャートに沿って説明する。
まず、被検物W1の走査条件として、走査の段階N(Nは2以上の正の整数)と、各走査段階m(m=1,2,・・・,N)における被検面W1aの位置vを決定する(ステップS1)。この位置vは、被検面W1aの頂点に接する光波面(球面波301)の曲率半径が被検面W1aの頂点における被検面W1aの曲率半径Rに一致するような位置からの光軸C1に沿った方向の距離として定義される(図5参照)。ここで、hは、光軸C1に直交する方向の光軸C1からの距離である。被検面W1aが位置vに位置するとき、球面波302は図5のように照射され、距離h=hでは被検面W1aと球面波302の曲率半径が一致する。このとき、距離hはvと以下の関係にある。
Figure 0006080592
各段階mでのvは、式(1)の関係を踏まえ、距離hが被検面W1a全面を均等な間隔で走査するように決定されることが望ましい。また、走査の段階数Nについては、形状データに必要となる横座標分解能に応じて決定されることが望ましい。
走査条件を決定した後には、被検面W1aの非球面軸(光軸)が光軸C1に一致するように、被検物W1のアライメントを行う(ステップS2)。この際には、干渉縞を観測しながらステージ412を操作して、被検物W1の位置と角度を調整することとなる。
アライメントの後には、光軸C1に沿って被検物W1を最初の測定位置vm=1まで移動し、カメラ440上での干渉縞Im=1(x,y)の撮像を行うと共に、波長計430によるレーザ光源401の波長λm=1の測定を実施する。ここで、(x,y)はカメラ440上の直交座標系(撮像座標系)を表す。その後は走査条件に従って、被検物W1の位置vへの移動、干渉縞I(x,y)の撮像、波長λの測定を繰り返す(ステップS3)。つまりステップS3にてCPU451は、被検面W1aが被検光の光軸C1に沿って参照球面407aに対して相対的に走査した際の各走査位置において被検光と参照光とを干渉させた干渉縞をカメラ440により撮像した撮像画像を、カメラ440から取得する。また、ステップS3にてCPU451は、カメラ440から撮像画像を取得すると共に、波長計430から波長のデータを取得する。このステップS3が、CPU451により実行される、画像取得工程及び波長取得工程、即ち画像取得処理及び波長取得処理を示す。
CPU451は、一通り干渉縞の画像データと波長データを取得した後には、各干渉縞から干渉縞の位相分布を求める(ステップS4:位相分布算出工程、位相分布算出処理)。被検面W1aからの反射光のうち、h=hの周辺での反射光によって形成される干渉縞501は疎となるため(図4)、位相分布を求めることが可能となる。この円環状の輪帯領域について、干渉縞位相分布Φ(x,y)を求める。つまり、CPU451は、ステップS3にて取得した各撮像画像について、撮像画像中の干渉縞において疎となる輪帯領域をそれぞれ抽出し、各輪帯領域における干渉縞の位相分布Φ(x,y)を算出する。各位相分布Φ(x,y)は、輪帯状の部分位相分布である。
干渉縞の輪帯状の位相分布Φ(x,y)のうち、形状データの算出に用いるのは、被検面W1a上h=hでの反射光によって形成される、図4に示した円502上の干渉縞の位相φだけである。h=hでのデータを正確に抜き出すためには、カメラ440上での座標(x,y)と被検面W1a上の座標(X,Y)の関係を正確に把握しておく必要がある。今、干渉縞をカメラ440に投影する光学系の倍率をkとした時、両座標系はおおよそ以下の関係にある。
Figure 0006080592
ところが実際には、走査軸ずれ及び干渉計光学系の収差による図6(a)及び図6(b)のようなずれ成分A1,A2や、干渉計光学系の収差による図6(c)〜図6(e)のような歪み成分A3〜A5があり、式(2)ではこの歪みが考慮されていない。そこで本実施形態では、これらの成分A1〜A5を求め、その分だけ式(2)を補正する。
まずは、この干渉縞位相分布Φm(x,y)に含まれる、走査軸ずれや光学系収差による図6(a)及び図6(b)の歪みを示すずれ成分A1,A2を算出し、補正する。これらのずれ成分A1,A2は、光軸C1を中心とする円の周方向に沿って向きと大きさが共に変化しない成分であり、(x0,m,y0,m)の平行移動、すなわち横座標の原点ずれに相当する。したがって、CPU451は、図6(a)及び図6(b)に示すようなずれ成分A1,A2を、ステップS3にて取得した各撮像画像に含まれる干渉縞を解析して求める(ステップS5:ずれ成分解析工程、ずれ成分解析処理)。このステップS5では、CPU451は、各位相分布の中心軸の基準点からのずれ量をずれ成分として算出する。つまり、被検面W1aの形状が軸対称なので、干渉縞の位相Φ(x,y)も軸対称となり、この軸の位置を求めることで横座標の原点ずれを算出する。
具体的には、多項式などの適当な関数g(r)にr=√[(x−x0,m+(y−y0,m]を代入し、x0,mとy0,mを変化させて各干渉縞位相Φ(x,y)をフィッティングする。このようにして求めたx0,mとy0,mの分だけ、式(2)を補正し、式(3)を得ることができる。
Figure 0006080592
これにより、各位相分布Φ(x,y)における図6(a)及び図6(b)の歪みを示すずれ成分A1,A2を補正することができる。
次に、干渉縞位相Φ(x,y)に含まれる図6(c)〜図6(e)の歪み成分A3〜A5について、校正器Wc(図1)を用いて求める。校正器Wcとしては、被検物W1に近い形状を持つ非球面原器Wsに複数の開口を備えたマスクWmを被せたものを用いる。
本第1実施形態で用いるマスクWmを、図7に示す。図7に示すように、マスクWmには、開口Whが同心円状に並んで複数形成されており、極座標表示で(pΔh,qΔθ)(p=1,…,P−1,P、q=1,…,2π/Δθ−1,2π/Δθ)に位置する。図7には、P=3、Δθ=π/4としたマスクWmを示した。これらの開口Whが、横座標基準点、即ち特徴点として機能することとなる。なお、校正器Wcとしては他にも様々な形態が考えられ、これに限定されない。例えば、開口の位置について、同心円状に配置する場合にはPやΔθの値が図7のマスクと異なっても良いし、正方格子状に配置しても良い。また、非球面原器WsにマスクWmを被せることなく、直接基準マークを非球面原器に付加しても良い。
具体的な横座標校正の手順としては、まず、校正器Wc(非球面原器Ws)の光軸が光軸C1になるべく一致するように、校正器Wcを可動ステージ412に設置する(ステップS6)。観測できる干渉縞の面積が小さく、干渉縞を観察しながらのアライメントが困難なので、校正器Wcの設置の際には機械的な突き当てなどを利用する。このときに、光軸C1と校正器Wcの光軸が100μm程度ずれてしまうことが予想されるが、このずれの影響は後に除くので問題ない。
次に、被検面W1aの走査と同じ条件で校正器Wcを走査する。CPU451は、それぞれの走査段階mでのカメラ440により撮像された撮像画像I’(x,y)を取得する(ステップS7:校正器画像取得工程、校正器画像取得処理)。つまり、CPU451は、校正器Wcが参照球面407aに対して走査した際の各走査位置において校正器Wcからの反射光と参照球面407aからの反射光との干渉縞をカメラ440により撮像した撮像画像I’(x,y)を、カメラ440から取得する。この撮像画像I’(x,y)では、マスクWmに覆われた領域では光は検出されず、開口内の領域のみで光が検出される。
さらに、CPU451は、各撮像画像I’(x,y)からI’(x0,m+(h/k)cosθ,y0,m+(h/k)sinθ)を抜き出し、被検面W1aの座標系に変換してI’(hcosθ,hsinθ)とする(ステップS8)。
ここで抜き出した画像は、図4に示した円502とほぼ一致する位置での画像であり、被検面W1a上ではh=hの位置にほぼ対応する。CPU451は、これらの各mでの画像データをつなぎ合わせることで、被検面W1aの座標系での開口像を取得する(ステップS9)。
その後、CPU451は、開口像から各開口の中心位置Xp,q,Yp,q、つまり特徴点の位置を求める(ステップS10)。即ち、CPU451は、ステップS7にて取得した各撮像画像に基づき、ステップS8〜S10の処理により、各特徴点である各開口の位置を算出する(特徴点位置算出工程、特徴点位置算出処理)。
次に、CPU451は、各開口(各特徴点)の算出位置と各開口の実際の位置(各特徴点の実位置)との誤差分を算出する(ステップS11:誤差分算出工程、誤差分算出処理)。具体的には、CPU451は、開口の算出位置と開口の実際の位置とのX方向の差ΔX(pΔh,qΔθ)とY方向の差ΔY(pΔh,qΔθ)を式(4)に従って算出する。なお、開口の実際の位置(特徴点の実位置)は、予め例えばHDD454等の記憶部に記憶させておき、CPU451が記憶部から読み出すようにしてもよいし、外部装置から取得するようにしてもよい。また、CPU451がp,q,Δh,Δθのデータを基に計算してもよい。
Figure 0006080592
ΔX(pΔh,qΔθ)とΔY(pΔh,qΔθ)は、図6(c)〜図6(e)に対応する光学系収差による歪み成分A3〜A5と、図6(a)及び図6(b)に対応する校正器Wcの走査軸のずれによるずれ成分A1,A2を含む歪みデータである。ところが、校正器Wcの走査軸のずれによる横座標誤差は被検面W1aの干渉縞位相分布や形状データには含まれない。従って、ΔX(pΔh,qΔθ)及びΔY(pΔh,qΔθ)のうち、図6(a)及び図6(b)の成分A1,A2は補正に用いることはできない。そこで、正しい補正が可能となる図6(c)、図6(d)及び図6(e)の成分(歪み成分)A3〜A5のみを抽出し、補正に用いる。
CPU451は、被検光の光軸C1を中心とする円の周方向に沿って向き及び大きさのうち少なくとも一方が変化する歪み成分に対応する関数を含む式(5)のフィッティング関数を、誤差分ΔX(pΔh,qΔθ)、ΔY(pΔh,qΔθ)にフィッティングする。そして、CPU451は、フィッティング後の式(5)及び式(7)の関数から歪み成分を算出する(ステップS12:歪み成分算出工程、歪み成分算出処理)。つまり、CPU451は、歪み成分を抽出する際には、ΔX(pΔh,qΔθ)とΔY(pΔh,qΔθ)を式(5)の関数でフィッティングする。
Figure 0006080592
X,ab(h)とfY,ab(h)は式(6)で定義される関数であり、式(6)右辺の第1、2項はそれぞれ図6(a)及び図6(b)の成分に対応する。この関数はθに依存しておらず、円周方向に沿って向きも大きさも変化しない成分を表すこととなる。ここで、変数hは、光軸C1に直交する方向の光軸C1からの距離を示し、変数θは、光軸C1を中心とする角度を示す。
X,cde(h,θ)とfY,cde(h,θ)は式(7)で定義される関数であり、式(7)右辺の第1〜3項はそれぞれ図6(c)、図6(d)及び図6(e)に対応する。この関数の各項はいずれもθを含んでおり、円周方向に沿って向きと大きさが変化する成分を表すこととなる。
このような関数を用いて係数ka,j、kb,j、kc,j、kd,2、ke,2を変化させるフィッティングを行う。そして、横座標誤差(ΔX,ΔY)から、円周方向に沿って向きと大きさのうち少なくとも一方が変化する成分(fX,cde(h,θ),fY,cde(h,θ))を抽出する。
抽出した横座標誤差成分を利用して、カメラ440上の座標(x,y)と被検面W1a上の座標(X,Y)との関係は、改めて式(8)のように表すことができる。
Figure 0006080592
CPU451は、このような式(8)を用いて位相Φ(x,y)の座標を変換すると共に、図6(a)及び図6(b)のずれ成分に加えて、図6(c)〜図6(e)の歪み成分を補正する(ステップS13:ずれ成分補正工程及び歪み成分補正工程)。CPU451は、ステップS13の処理、即ちずれ成分補正処理及び歪み成分補正処理を実行する。
つまり、本実施形態では、CPU451は、各位相分布Φ(x,y)に含まれるずれ成分A1,A2を補正する。同時に、CPU451は、各位相分布Φ(x,y)に含まれる歪み成分A3〜A5を補正する。更に、CPU451は、これら補正と同時に、カメラ440の座標系の各位相分布Φ(x,y)を、被検面W1a上の座標系での位相分布Φ(X,Y)に変換する。
CPU451は、このようにして歪みが補正されたΦ(X,Y)から、h=hでの干渉縞の位相データφ(hcosθ,hsinθ)を抜き出す(ステップS14)。
その後、CPU451は、各mでのφ(hcosθ,hsinθ)と波長データλから、被検面W1a全面における形状データを計算により求める(ステップS15)。つまり、CPU451は、ステップS13〜S15により、ずれ成分A1,A2及び歪み成分A3〜A5で補正された、被検面W1aの形状データを算出する(形状データ算出工程、形状データ算出処理)。
このような一連の計測手順により、横座標が精度良く補正された形状データを算出することができる。
また、走査型干渉計400で取得した形状データに含まれる歪みについて、ステップS12で干渉計の光軸を中心とした円周方向に沿って向きと大きさが共に変化しないずれ成分を除いた上で補正に用いるデータを作成している。
つまり、被検物W1を走査したときの軸ずれと、校正器Wsを走査したときの軸ずれとは異なるため、校正器Wsを走査して得られた歪みデータから、校正器Wsを走査したときの軸ずれの成分を除くことで、収差の歪み成分だけを求めることができる。被検物W1を走査したときの軸ずれについては、ステップS5で算出しているので、これらの結果を基に、正しく補正することができる。したがって、軸ずれについて誤った補正を行うのを防止でき、形状データに含まれる歪みを増大させることを防ぐことができる。
また、補正に用いる歪み成分を、ステップS12において適切な関数を仮定したフィッティングで算出するため、より高精度で補正することができる。また、補正に用いる歪み成分を限定してフィッティング関数を簡略化しているため、補正する歪み成分をより簡易的に算出ことができる。
なお、本実施形態では、形状データの元データである干渉縞位相の横座標を補正することで、間接的に形状データの横座標を補正する方法を述べたが、横座標補正の方法はこれに限定されない。校正器の走査や干渉縞位相の解析によって求めた歪みデータを元に、干渉縞位相から形成された形状データの横座標を直接補正しても良い。また、干渉縞位相の元データである、カメラ440で取得した撮像画像について、横座標を補正しても良い。
また、ステップS12では、フィッティング関数を用いて歪み成分を算出したが、データ補完などで歪み成分を算出してもよい。
[第2実施形態]
次に、本発明の第2実施形態に係る形状計測装置の動作について説明する。本第2実施形態における形状計測装置の構成は、図1に示した上記第1実施形態の形状計測装置100の構成と同様である。図8は、本発明の第2実施形態に係る形状計測装置による形状計測方法を示すフローチャートである。図9は、本発明の第2実施形態に係る形状計測に用いられる被検物の正面図である。
上記第1実施形態との大きな違いは、図9の被検物W2が横座標校正器である校正器を兼ねる点、走査を複数回行う点、および非球面状の被検面W2aの軸(光軸)C2が光学有効領域801の中央からずれている点にある。但し、被検面W2aの設計形状は、上記第1実施形態と同様に光軸C2を中心とした軸対称であり、z=z(h)と表現される。
以下、図8に示すフローチャートに沿って、本第2実施形態の計測手順について説明する。まず、図9に示すように、被検物W2の被検面W2a上に、複数の特徴点としての基準マーク803〜808を付加する(ステップS21)。本第2実施形態では、小径の凹面形状を被検面W2a上に直に加工し、その形状を基準マークとするが、基準マークの形態はこれに限定されない。また、被検物W2の光学性能を損なわぬよう、基準マーク803〜808は図9に示すように光学有効領域801以外の領域に設けられている。
さらに本第2実施形態では、これらの基準マーク803〜808は、非球面軸C2からの距離hが等しい位置に、Y軸に対して線対称に2つずつ配置する。具体的には、被検面W2aの光軸C2からの距離hが一定の位置に複数(2つ)の基準マーク803,806からなる特徴点群が設けられている。また、被検面W2aの光軸C2からの距離hが一定の位置に複数(2つ)の基準マーク804,807からなる特徴点群が設けられている。また、被検面W2aの光軸C2からの距離hが一定の位置に複数(2つ)の基準マーク805,808からなる特徴点群が設けられている。つまり、被検面W2aの光学有効領域以外の領域には、被検面W2aの光軸C2からの距離hが異なるように、特徴点群が複数設けられている。本第2実施形態では、特徴点群が3組設けられている。
基準マーク805の位置を(Xl,1,Yl,1)とする。基準マーク808の位置を(Xr,1,Yr,1)とする。基準マーク804の位置を(Xl,2,Yl,2)とする。基準マーク807の位置を(Xr,2,Yr,2)とする。基準マーク803の位置を(Xl,3,Yl,3)とする。基準マーク806の位置を(Xr,3,Yr,3)とする。非球面軸C2を原点とする直交座標系(X,Y)で以下の式(9)及び式(10)のように表現される。
Figure 0006080592
なお、基準マークの配置はこれに限定されない。hが等しい位置に設置する基準マークは2つ以上でも構わないし、必ずしもY軸に対して線対称に配置する必要もない。また、kの最大値は3を上回っても良い。
基準マーク803〜808を加工した後には、被検面W2aの走査条件を決定する(ステップS22)。
ここでの走査条件とは、走査の段階数Nと各段階mでの被検面W2aの位置vに加え、走査回数Mと、それぞれの走査における被検面W2aの配置方向θを意味する(j=1,2,・・・,M)。例えばM=8、θ=π(j−1)/4の場合、走査位置は図10のようになる。
なお、本第2実施形態において被検面W2aを異なる方向に配置して走査を複数回実施するのは、被検面W2a全面での歪みデータを、光学有効領域外での基準マーク803〜808のみを参照して取得するためである。
従って、基準マーク803〜808が球面波の様々な位置を走査するよう、θは0〜2πの範囲の中でなるべく万遍なく散らばることが望ましい。またMの値は、必要な横座標校正精度に応じて決定するのが望ましい。
まず、走査条件が決定した後には、j=1とし(ステップS23)、配置方向がθ(最初はj=1)となるように被検面W2aを配置する(ステップS24)。そして、上記第1実施形態と同様に被検面W2aをアライメントする(ステップS25)。次に、決定した走査条件Nとvに従って干渉縞と波長の値を逐次取得する(ステップS26)。
即ち、CPU451は、被検面W2aが光軸C2に沿って参照球面407aに対して相対的に走査した際の各走査位置において被検光と参照光とを干渉させた干渉縞をカメラ440により撮像した撮像画像を、カメラ440から取得する。また、ステップS25にてCPU451は、カメラ440から撮像画像を取得すると共に、波長計430から波長のデータも取得する。このステップS26が、CPU451により実行される、画像取得工程及び波長取得工程、即ち画像取得処理及び波長取得処理を示す。
次に、CPU451は、干渉縞と波長を取得した後には、上記第1実施形態と同様に干渉縞が疎となる領域について干渉縞位相Φj,m(x,y)を求める(ステップS27:位相分布算出工程、位相分布算出処理)。即ち、CPU451は、ステップS26にて取得した各撮像画像について、撮像画像中の干渉縞において疎となる輪帯領域をそれぞれ抽出し、各輪帯領域における干渉縞の位相分布Φj,m(x,y)を算出する。次に、CPU451は、図4の円502上での干渉縞位相に相当するΦj,m(x0,m+(h/k)cosθ,y0,m+(h/k)sinθ)を抜き出す(ステップS28)。
その後、CPU451は、この干渉縞の座標系を被検面W2a上での座標系に変換してΦj,m(hcosθ,hsinθ)とし(ステップS29)、波長データとあわせて仮の形状データを形成する(ステップS30)。
仮の形状データを算出した後には、CPU451は、j=Mとなったか否かを判断し(ステップS31)、j=Mでなければj=j+1、即ちjを1つインクリメントし、ステップS24の処理に戻る。その後はフローチャートに従って、ステップS24〜S30を繰り返す。つまり、ステップS24〜30を繰り返すことにより、CPU451は、カメラ440から、被検面W2aの光軸C2まわりに被検面W2aの回転位置を変えて複数回実施した際に各走査位置において撮像された撮像画像を取得する。
以上の動作で、CPU451は、M個の仮の形状データを算出する。これら仮の形状データには、各形状データで異なる、走査軸ずれ及び光学系収差による図6(a)及び図6(b)のずれ成分による横座標誤差と、各形状データで共通である、光学系収差による図6(c)〜図6(e)の歪み成分による横座標誤差が含まれる。
これらの誤差を、仮の形状データ中の基準マークの位置を参照して補正する。手順としては、先に各形状データで共通である図6(c)〜図6(e)の歪み成分を補正し、その後に各形状データで異なる図6(a)及び図6(b)のずれ成分を補正する。
図6(c)〜図6(e)の歪み成分を求めるために、まずは、CPU451は、各形状データから基準マークの位置を読み取る(ステップS32)。つまり、CPU451は、ステップS26にて取得した各撮像画像から各基準マーク803〜808の位置を算出することとなる(特徴点群算出工程、特徴点群算出処理)。
読み取る際には、基準マーク付近の形状データを基準マークの設計形状でフィッティングし、その中心位置を求めるなどすれば良い。このようにして、基準マーク803〜808の位置(X’l,j,k,Y’l,j,k)、(X’l,j,k,Y’l,j,k)を求める(k=1,2,3、j=1,2,・・・,M)。
ところがこれら基準マークの算出位置は、図6(c)〜図6(e)の歪み成分のみならず図6(a)及び図6(b)のずれ成分の影響を受けており、しかもその影響の大きさは各形状データで異なる。さらに限られた光学有効領域801外の領域での基準マークから被検面W2a全面での図6(c)〜図6(e)の歪み成分を求めるためには、複数の異なる形状データの基準マーク位置を参照する必要がある。
そこで図6(c)〜図6(e)の歪み成分を求める際には、図6(a)及び図6(b)のずれ成分の影響を受けない、hが同じである基準マーク間の相対位置関係を利用する。具体的には、CPU451は、基準マーク803に対する基準マーク806の相対位置(X’j,1,Y’j,1)を、式(11)に従って求める。また、CPU451は、基準マーク804に対する基準マーク807の相対位置(X’j,2,Y’j,2)を、式(11)に従って求める。また、CPU451は、基準マーク805に対する基準マーク808の相対位置(X’j,3,Y’j,3)を、式(11)に従って求める(ステップS33:相対位置算出工程、相対位置算出処理)。
Figure 0006080592
つまり、CPU451は、2つの基準マーク803、806の算出位置のうち、1つの基準マークの算出位置に対する他の基準マークの算出位置の相対位置を求める。同様に、CPU451は、2つの基準マーク804、807の算出位置のうち、1つの基準マークの算出位置に対する他の基準マークの算出位置の相対位置を求める。同様に、CPU451は、2つの基準マーク805、808の算出位置のうち、1つの基準マークの算出位置に対する他の基準マークの算出位置の相対位置を求める。
実際の基準マーク803に対する基準マーク806の相対位置を(X,Y)、基準マーク804に対する基準マーク807の相対位置を(X,Y)、基準マーク805に対する基準マーク808の相対位置(X,Y)とする。これら相対位置は、式(9)及び式(10)から式(12)のように求められる。なお、実際の相対位置(X,Y)は、予め例えばHDD454等の記憶部に記憶させておき、CPU451が記憶部から読み出すようにしてもよいし、外部装置から取得するようにしてもよい。あるいは、実際の位置(Xl,k,Yl,k),(Xr,k,Yr,k)を予め例えばHDD454等の記憶部に記憶させておき、CPU451が記憶部から読み出して相対位置(X,Y)を求めてもよい。また、CPU451が外部装置から実際の位置(Xl,k,Yl,k),(Xr,k,Yr,k)のデータを取得して相対位置(X,Y)を求めてもよい。また、CPU451がh,φのデータをHDD454等の記憶部又は外部装置から取得して相対位置(X,Y)を求めてもよい。
Figure 0006080592
CPU451は、仮の形状データにおける基準マーク803に対する基準マーク806の相対位置の誤差量(ΔXj,1,ΔYj,1)を式(13)に従って求める。同様に、CPU451は、基準マーク804に対する基準マーク807の相対位置の誤差量(ΔXj,2,ΔYj,2)を式(13)に従って求める。同様に、CPU451は、基準マーク805に対する基準マーク808の相対位置の誤差量(ΔXj,3,ΔYj,3)を式(13)に従って求める(ステップS34:相対誤差分算出工程、相対誤差分算出処理)。つまり、CPU451は、ステップS33で算出した相対位置と実際の相対位置との誤差分を算出する。
Figure 0006080592
(ΔXj,k,ΔYj,k)は、仮の形状データに含まれる歪みに関する情報を含む、歪みデータである。但し、これらは被検面W2aの軸C2から等距離にある点同士の相対位置のずれ量である。そのため、図6(a)及び図6(b)のずれ成分は含んでおらず、円周方向に沿って向きと大きさのうち少なくとも一方が変化する図6(c)、図6(d)及び図6(e)のような歪み成分のみを含む。
従って、CPU451は、(ΔXj,k,ΔYj,k)(j=1,2,・・・,M、k=1,2,3)を一括で解析することにより、各形状データに含まれる図6(c)〜図6(e)の成分を抽出する。CPU451は、解析の際には、(ΔXj,k,ΔYj,k)について式(14)を用いてフィッティングする(ステップS35:歪み成分算出工程、歪み成分算出処理)。つまり、CPU451は、被検光の光軸を中心とする円の周方向に沿って向き及び大きさのうち少なくとも一方が変化する歪み成分に対応する関数を含むフィッティング関数を、ステップS34で算出した誤差分にフィッティングする。そして、CPU451は、フィッティング後のフィッティング関数から歪み成分を算出(抽出)する。
Figure 0006080592
このような方法であれば、図6(a)及び図6(b)のずれ成分に影響されることのなく、図6(c)、図6(d)及び図6(e)の歪み成分を抽出することができる。なお、ステップS35では、フィッティング関数を用いて歪み成分を算出したが、データ補完などで歪み成分を算出してもよい。
このようにして求めた歪みデータ(fx,cde(h,θ),fy,cde(h,θ))を利用して、各形状データの横座標について式(15)の座標変換を行う。
Figure 0006080592
これにより、CPU451は、各形状データに含まれる図6(c)、図6(d)及び図6(e)の歪み成分を補正する(ステップS36:歪み成分補正工程、歪み成分補正処理)。
CPU451は、各形状データで共通となる図6(c)、図6(d)及び図6(e)の歪み成分を補正した後には、各形状データで異なる図6(a)及び図6(b)のずれ成分を補正するに先立ち、このずれ成分を画像解析により求める(ステップS37)。このステップS37が、CPU451が実行するずれ成分解析工程、ずれ成分解析処理である。
CPU451は、まずは図6(c)〜図6(e)の歪み成分が補正された形状データ上での基準マーク803〜808の位置(X’’l,j,k,Y’’l,j,k)、(X’’r,j,k,Y’’r,j,k)を、式(16)(17)に従って求める。つまり、CPU451は、ステップS32にて算出した各基準マークの算出位置を、ステップS35で算出した歪み成分で補正する。これにより、基準マーク803〜808の算出位置データは、歪み成分の誤差が除かれて、ずれ成分の誤差だけが含まれていることになる。
Figure 0006080592
次に、CPU451は、各形状データにおけるh=hでの図6(a)及び図6(b)の成分の大きさΔX(h)、ΔY(h)を、式(18)に従って求める。
Figure 0006080592
このΔX(h)、ΔY(h)を式(19)でフィッティングすることにより、被検面W2a全面での図6(a)及び図6(b)のずれ成分の大きさΔX(h)とΔY(h)を求める。つまり、CPU451は、補正した各基準マークの算出位置に基づいてずれ成分を算出する。
Figure 0006080592
このΔX(h)とΔY(h)を利用して、図6(c)、図6(d)及び図6(e)の歪み成分が補正された各形状データについて式(20)の座標変換を施し、図6(a)及び図6(b)のずれ成分を除く。つまり、CPU451は、ステップS36で補正した仮の形状データを、ステップS37で算出したずれ成分で補正する(ステップS38:ずれ成分補正工程、ずれ成分補正処理)。
Figure 0006080592
最後に、CPU451は、得られたM個の形状データを平均化して、一つの形状データを算出する(ステップS39)。つまり、CPU451は、ステップS35〜S39により、ずれ成分A1,A2及び歪み成分A3〜A5で補正された、被検面W2aの形状データを算出する(形状データ算出工程、形状データ算出処理)。
以上、本第2実施形態では、このような一連の計測手順により、横座標が精度良く補正された形状データを算出することができる。
非球面干渉測定の実験において、このような方法を使用した場合と使用しない場合とで、形状データの横座標精度が比較されている。この実験の結果、本第2実施形態を使用しない場合には100μm以上の横座標誤差が見られたが、本第2実施形態を適用することにより20μm以下まで低減されることが確認された。このことから、本第2実施形態は非球面干渉測定の横座標誤差抑制に大きな効果があることが示される。
また、本第2実施形態によれば、歪み成分を算出する際に、中心点からの距離が等しく配置された複数の横座標基準の相対位置関係を求めている。この際には複雑な演算を必要としないため、歪み成分をより簡便に求めることができる。
また、本第2実施形態によれば、複数のずれ成分及び歪み成分を用いて形状データに含まれる歪みを補正するため、より高精度で補正することができる。
また、本第2実施形態によれば、被検面W2aを様々な配置で走査してずれ成分及び歪み成分を取得するため、形状データに含まれる歪みをより高精度で補正することができる。
また、本第2実施形態によれば、新たに横座標校正器を用意する必要がないため、コストを削減することができる。
なお、本第2実施形態では、基準マークの位置から取得した歪みデータを利用して、形状データの歪みを直接補正した。但し補正の方法は、この方法に限らない。取得した歪みデータを利用して干渉縞位相データの歪みを補正し、その干渉縞位相データから形状データを形成しても良い。また、撮像画像の歪みを補正し、そこから干渉縞位相データを算出し、その後形状データを形成しても良い。
[第3実施形態]
本第3実施形態においても表面形状装置の構成は、図1に示す上記第1実施形態の形状計測装置100と同様の構成であるが、制御装置450のCPU451による動作、即ち、プログラム457が上記第1実施形態と異なる。
図11は、本発明の第3実施形態に係る形状計測装置による形状計測方法を示すフローチャートである。
本第3実施形態の手順は、図11のフローチャートに従って行い、ステップS41〜S51はステップS1〜S11と共通である。但し、2π/Δθは偶数である必要がある。
ステップS51で開口位置のずれ(誤差分、歪みデータ)を算出した後には、図6(a)及び図6(b)のずれ成分が除かれた歪みデータΔX’(pΔh,qΔθ)とΔY’(pΔh,qΔθ)を、式(21)に従って算出する(ステップS52)。
Figure 0006080592
ここで右辺第2項と第3項は、非球面軸からの距離が等しい(=pΔh)位置に並んだ2π/Δθ個の開口の全体的な位置ずれ、すなわち光軸を中心とした円周方向に沿って向きと大きさが変化しない図6(a)及び図6(b)のずれ成分を表す。これが除かれた歪みデータΔX’(pΔh,qΔθ)とΔY’(pΔh,qΔθ)は、2π/Δθ個のマーク間の相対位置関係を表す歪みデータに相当する。
光軸を中心として円周方向に沿って向きと大きさが変化しないずれ成分を抽出した後には、これを式(7)でフィッティングし、被検面W1a全面での歪みデータ(歪み成分)を算出する(ステップS53)。
その後はステップS13〜S15と共通であるステップS54〜S56に従って、被検面W1aの形状データを算出する。
なお、本発明は、以上説明した実施形態に限定されるものではなく、多くの変形が本発明の技術的思想内で当分野において通常の知識を有する者により可能である。
上記実施形態の各処理動作は具体的には制御装置450の演算部としてのCPU451により実行されるものである。従って上述した機能を実現するプログラムを記録した記録媒体を制御装置450に供給し、制御装置450のコンピュータ(CPUやMPU)が記録媒体に格納されたプログラムを読み出し実行することによって達成されるようにしてもよい。この場合、記録媒体から読み出されたプログラム自体が上述した実施形態の機能を実現することになり、プログラム自体及びそのプログラムを記録した記録媒体は本発明を構成することになる。
また、上記実施形態では、コンピュータ読み取り可能な記録媒体がHDD454であり、HDD454にプログラム457が格納される場合について説明したが、これに限定するものではない。プログラム457は、コンピュータ読み取り可能な記録媒体であれば、いかなる記録媒体に記録されていてもよい。例えば、プログラムを供給するための記録媒体としては、図2に示すROM452、外部記憶装置480、記録ディスク458等を用いてもよい。具体例を挙げて説明すると、記録媒体として、フレキシブルディスク、ハードディスク、光ディスク、光磁気ディスク、CD−ROM、CD−R、磁気テープ、不揮発性のメモリカード、ROM等を用いることができる。
また、上記実施形態におけるプログラムを、ネットワークを介してダウンロードしてコンピュータにより実行するようにしてもよい。
また、コンピュータが読み出したプログラムコードを実行することにより、上記実施形態の機能が実現されるだけに限定するものではない。そのプログラムコードの指示に基づき、コンピュータ上で稼働しているOS(オペレーティングシステム)等が実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって前述した実施形態の機能が実現される場合も含まれる。
さらに、記録媒体から読み出されたプログラムコードが、コンピュータに挿入された機能拡張ボードやコンピュータに接続された機能拡張ユニットに備わるメモリに書き込まれてもよい。そのプログラムコードの指示に基づき、その機能拡張ボードや機能拡張ユニットに備わるCPU等が実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって上記実施形態の機能が実現される場合も含まれる。
100…形状計測装置、401…レーザ光源、407…フィゾーレンズ、407a…参照球面、420…移動機構(走査部)、440…カメラ(撮像部)、451…CPU(演算部)

Claims (12)

  1. 球面波の被検光を非球面状の被検面に照射し、前記被検面が前記被検光の光軸に沿って前記被検面に対向する参照球面に対して相対的に走査して、前記被検面にて反射した前記被検光と前記参照球面にて反射した参照光とを干渉させたときに発生する干渉縞の位相データに基づき、前記被検面の形状データを演算部により求める形状計測方法において、
    前記演算部が、前記被検面を前記被検光の光軸に沿って前記参照球面に対して相対的に走査した際の各走査位置において前記被検光と前記参照光とを干渉させた干渉縞を撮像部により撮像した撮像画像を、前記撮像部から取得する画像取得工程と、
    前記演算部が、前記画像取得工程にて取得した各撮像画像について、撮像画像中の干渉縞において疎となる輪帯領域をそれぞれ抽出し、各輪帯領域における干渉縞の位相分布を算出する位相分布算出工程と、
    前記演算部が、前記被検光の光軸を中心とする円の周方向に沿って向きと大きさが共に変化しないずれ成分を、前記画像取得工程にて取得した各撮像画像に含まれる干渉縞を解析して求めるずれ成分解析工程と、
    前記演算部が、複数の特徴点を有する校正器を前記参照球面に対して相対的に走査した際の各走査位置において前記校正器からの反射光と前記参照球面からの反射光との干渉縞を前記撮像部により撮像した撮像画像を、前記撮像部から取得する校正器画像取得工程と、
    前記演算部が、前記校正器画像取得工程にて取得した各撮像画像から前記各特徴点の位置を算出する特徴点位置算出工程と、
    前記演算部が、前記各特徴点の算出位置と前記各特徴点の実位置との誤差分を算出する誤差分算出工程と、
    前記演算部が、前記被検光の光軸を中心とする円の周方向に沿って向き及び大きさのうち少なくとも一方が変化する歪み成分を、前記誤差分に基づき算出する歪み成分算出工程と、
    前記演算部が、前記ずれ成分及び前記歪み成分で補正された形状データを算出する形状データ算出工程と、を備えたことを特徴とする形状計測方法。
  2. 前記歪み成分算出工程では、前記演算部が、前記歪み成分に対応する関数を含むフィッティング関数を、前記誤差分にフィッティングし、フィッティング後の前記フィッティング関数から前記歪み成分を算出することを特徴とする請求項1に記載の形状計測方法。
  3. 前記ずれ成分解析工程では、前記演算部が、前記各位相分布の中心軸の基準点からのずれ量を前記ずれ成分として算出することを特徴とする請求項1又は2に記載の形状計測方法。
  4. 球面波の被検光を非球面状の被検面に照射し、前記被検面が前記被検光の光軸に沿って前記被検面に対向する参照球面に対して相対的に走査して、前記被検面にて反射した前記被検光と前記参照球面にて反射した参照光とを干渉させたときに発生する干渉縞の位相データに基づき、前記被検面の形状データを演算部により求める形状計測方法において、
    前記被検面の光学有効領域以外の領域には、前記被検面の光軸からの距離が一定の位置に複数の特徴点からなる特徴点群が設けられており、
    前記演算部が、前記被検面を前記被検光の光軸に沿って前記参照球面に対して相対的に走査した際の各走査位置において前記被検光と前記参照光とを干渉させた干渉縞を撮像部により撮像した撮像画像を、前記撮像部から取得する画像取得工程と、
    前記演算部が、前記画像取得工程にて取得した各撮像画像について、撮像画像中の干渉縞において疎となる輪帯領域をそれぞれ抽出し、各輪帯領域における干渉縞の位相分布を算出する位相分布算出工程と、
    前記演算部が、前記被検光の光軸を中心とする円の周方向に沿って向きと大きさが共に変化しないずれ成分を、前記画像取得工程にて取得した各撮像画像に含まれる干渉縞を解析して求めるずれ成分解析工程と、
    前記演算部が、前記画像取得工程にて取得した各撮像画像から前記各特徴点の位置を算出する特徴点群算出工程と、
    前記演算部が、前記複数の特徴点の算出位置のうち、1つの特徴点の算出位置に対する他の特徴点の算出位置の相対位置を求める相対位置算出工程と、
    前記演算部が、前記相対位置算出工程で算出した相対位置と実際の相対位置との誤差分を算出する相対誤差分算出工程と、
    前記演算部が、前記被検光の光軸を中心とする円の周方向に沿って向き及び大きさのうち少なくとも一方が変化する歪み成分を、前記誤差分に基づき算出する歪み成分算出工程と、
    前記演算部が、前記ずれ成分及び前記歪み成分で補正された形状データを算出する形状データ算出工程と、を備えたことを特徴とする形状計測方法。
  5. 前記歪み成分算出工程では、前記演算部が、前記歪み成分に対応する関数を含むフィッティング関数を、前記誤差分にフィッティングし、フィッティング後の前記フィッティング関数から前記歪み成分を算出することを特徴とする請求項4に記載の形状計測方法。
  6. 前記ずれ成分解析工程では、前記演算部が、前記特徴点群算出工程にて算出した前記各特徴点の算出位置を前記歪み成分算出工程で算出した前記歪み成分で補正して得られた前記各特徴点の算出位置に基づいて、前記ずれ成分を算出することを特徴とする請求項4又は5に記載の形状計測方法。
  7. 前記画像取得工程では、前記演算部が、前記被検面の光軸まわりに前記被検面の回転位置を変えて複数回実施した際に前記各走査位置において前記撮像部により撮像された撮像画像を取得することを特徴とする請求項4乃至6のいずれか1項に記載の形状計測方法。
  8. 前記被検面の光学有効領域以外の領域には、前記被検面の光軸からの距離が異なるように、前記特徴点群が複数設けられていることを特徴とする請求項4乃至7のいずれか1項に記載の形状計測方法。
  9. 非球面状の被検面の形状を測定する形状計測装置において、
    レーザ光源と、
    参照球面を有し、前記レーザ光源から発振されたレーザ光を球面波の被検光として前記被検面に照射し、前記被検面にて反射した前記被検光と前記参照球面にて反射した参照光とを干渉させた干渉縞を発生させるフィゾーレンズと、
    前記被検面を、前記被検光の光軸に沿って前記参照球面に対して相対的に走査する走査部と、
    前記フィゾーレンズからの干渉縞を撮像する撮像部と、
    干渉縞の位相データに基づき前記被検面の形状データを求める演算部と、を備え、
    前記演算部は、
    前記被検面を前記被検光の光軸に沿って前記参照球面に対して相対的に走査した際の各走査位置において前記撮像部により撮像された撮像画像を、前記撮像部から取得する画像取得処理と、
    前記画像取得処理にて取得した各撮像画像について、撮像画像中の干渉縞において疎となる輪帯領域をそれぞれ抽出し、各輪帯領域における干渉縞の位相分布を算出する位相分布算出処理と、
    前記被検光の光軸を中心とする円の周方向に沿って向きと大きさが共に変化しないずれ成分を、前記画像取得処理で取得した各撮像画像に含まれる干渉縞を解析して求めるずれ成分解析処理と、
    複数の特徴点を有する校正器を前記参照球面に対して相対的に走査した際の各走査位置において前記校正器からの反射光と前記参照球面からの反射光との干渉縞を前記撮像部により撮像した撮像画像を、前記撮像部から取得する校正器画像取得処理と、
    前記校正器画像取得処理にて取得した各撮像画像から前記各特徴点の位置を算出する特徴点位置算出処理と、
    前記各特徴点の算出位置と前記各特徴点の実位置との誤差分を算出する誤差分算出処理と、
    前記被検光の光軸を中心とする円の周方向に沿って向き及び大きさのうち少なくとも一方が変化する歪み成分を、前記誤差分に基づき算出する歪み成分算出処理と、
    前記ずれ成分及び前記歪み成分で補正された形状データを算出する形状データ算出処理と、を実行することを特徴とする形状計測装置。
  10. 非球面状の被検面の形状を測定する形状計測装置において、
    レーザ光源と、
    参照球面を有し、前記レーザ光源から発振されたレーザ光を球面波の被検光として前記被検面に照射し、前記被検面にて反射した前記被検光と前記参照球面にて反射した参照光とを干渉させた干渉縞を発生させるフィゾーレンズと、
    前記被検面を、前記被検光の光軸に沿って前記参照球面に対して相対的に走査する走査部と、
    前記フィゾーレンズからの干渉縞を撮像する撮像部と、
    干渉縞の位相データに基づき前記被検面の形状データを求める演算部と、を備え、
    前記被検面の光学有効領域以外の領域には、前記被検面の光軸からの距離が一定の位置に複数の特徴点からなる特徴点群が設けられており、
    前記演算部は、
    前記被検面を前記被検光の光軸に沿って前記参照球面に対して相対的に走査した際の各走査位置において前記撮像部により撮像された撮像画像を、前記撮像部から取得する画像取得処理と、
    前記画像取得処理にて取得した各撮像画像について、撮像画像中の干渉縞において疎となる輪帯領域をそれぞれ抽出し、各輪帯領域における干渉縞の位相分布を算出する位相分布算出処理と、
    前記被検光の光軸を中心とする円の周方向に沿って向きと大きさが共に変化しないずれ成分を、前記画像取得処理にて取得した各撮像画像に含まれる干渉縞を解析して求めるずれ成分解析処理と、
    前記画像取得処理にて取得した各撮像画像から前記各特徴点の位置を算出する特徴点群算出処理と、
    前記複数の特徴点の算出位置のうち、1つの特徴点の算出位置に対する他の特徴点の算出位置の相対位置を求める相対位置算出処理と、
    前記相対位置算出処理で算出した相対位置と実際の相対位置との誤差分を算出する相対誤差分算出処理と、
    前記被検光の光軸を中心とする円の周方向に沿って向き及び大きさのうち少なくとも一方が変化する歪み成分を、前記誤差分に基づき算出する歪み成分算出処理と、
    前記ずれ成分及び前記歪み成分で補正された形状データを算出する形状データ算出処理と、を実行することを特徴とする形状計測装置。
  11. コンピュータに、請求項1乃至8のいずれか1項に記載の形状計測方法の各工程を実行させるためのプログラム。
  12. 請求項11に記載のプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
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