JP6058120B2 - 変速装置 - Google Patents

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Description

本発明は変速装置に関し、特に2系統のクラッチ各々の伝達トルク容量を小さくできると共に全長を短縮できる変速装置に関するものである。
従来より、奇数段および偶数段の2系統のクラッチ(第1クラッチ及び第2クラッチ)及び変速ギヤ機構を有し、2系統を繋ぎ変えて変速を行うデュアルクラッチ式の変速装置が知られている(例えば特許文献1)。特許文献1には、第1クラッチ及び第2クラッチを介して駆動源にそれぞれ結合されると共に同軸に配置される第1入力軸および第2入力軸と、第1入力軸および第2入力軸からの動力を断接することで複数の変速段のいずれかを選択して変速可能な変速ギヤ機構と、変速ギヤ機構からの動力を出力する出力軸とを備えた変速装置が開示される。その変速装置は、変速ギヤ機構に、第1入力軸および第2入力軸と同軸に共有ギヤを設け、その共有ギヤは、第1入力軸および第2入力軸に同時に接続可能とされる。
特許文献1に開示される変速装置によれば、変速装置に大きなトルクが入力される車両発進時に、変速ギヤ機構により1速段が選択された状態で、第1クラッチ及び第2クラッチを同時に結合することで、駆動源からの動力を第1クラッチ及び第2クラッチを介して出力軸に伝達できる。第1クラッチ及び第2クラッチを合わせたトルクによって車両を発進させることができるので、第1クラッチ及び第2クラッチ各々の伝達トルク容量を小さくすることができる。
国際公開第2012/102337号
しかしながら特許文献1に開示される技術では、第1入力軸および第2入力軸と同軸に共有ギヤが配置されるので、第1入力軸および第2入力軸に連結される第1クラッチ及び第2クラッチが直列(同軸)に配置される。従って、変速装置の軸方向長さ(全長)が大きくなるという問題があった。
本発明は、上述した問題を解決するためになされたものであり、2系統のクラッチ各々の伝達トルク容量を小さくできると共に全長を短縮できる変速装置を提供することを目的としている。
課題を解決するための手段および発明の効果
請求項1記載の変速装置によれば、奇数段および偶数段の2系統のクラッチを有し、2系統を繋ぎ変えて変速可能に構成されるものであり、駆動源からの動力が入力される駆動軸に第1中間軸または第2中間軸が並設される。第1入力軸および第2入力軸は、第1中間軸、第2中間軸および駆動軸のいずれかの軸とそれぞれ同軸に配設され、第1クラッチ及び第2クラッチは、第1入力軸および第2入力軸と同軸に配設される軸間の動力伝達を遮断可能に構成される。変速ギヤ機構は、第1入力軸および第2入力軸からの動力が断接されることで複数の変速段のいずれかが選択され、変速ギヤ機構からの動力が出力軸に出力される。
変速ギヤ機構は、第1中間軸および第2中間軸の各々に複数の第1変速ギヤ及び第2変速ギヤが各々配設され、その複数の第1変速ギヤ及び第2変速ギヤと係合する複数の出力ギヤにより出力軸に動力を出力する。第1入力軸または第2入力軸の一方に第1伝達ギヤが回転自在に配設され、その第1伝達ギヤに連係される第2ギヤが第1入力軸または第2入力軸の他方に配設される。第1伝達ギヤ及び第2伝達ギヤに連係される第3伝達ギヤは、第1入力軸および第2入力軸と並設される駆動軸、第1中間軸または第2中間軸のいずれかに配設される。第1入力軸または第2入力軸の一方と第1伝達ギヤとの動力伝達の断接が、第1切替クラッチにより切り替え可能に構成される。
第1切替クラッチにより第1入力軸または第2入力軸の一方と第1伝達ギヤとを結合すると、駆動軸からの動力が第1伝達ギヤ、第2伝達ギヤ及び第3伝達ギヤに伝達される。さらに、第1クラッチ及び第2クラッチを結合すると、第1クラッチ及び第2クラッチを介して第1中間軸および第2中間軸に動力が伝達される。変速ギヤ機構により第1入力軸および第2入力軸からの動力が出力軸に伝達されるようにすると、第1クラッチ及び第2クラッチを合わせたトルクが出力軸に出力される。第1クラッチ及び第2クラッチ(2系統のクラッチ)を同時に結合して出力軸にトルクを伝達できるので、第1クラッチ及び第2クラッチ各々の伝達トルク容量を小さくできる効果がある。
また、第1入力軸および第2入力軸は、第1中間軸、第2中間軸および駆動軸のいずれかの軸とそれぞれ同軸に配設され、第1クラッチ及び第2クラッチは、第1入力軸および第2入力軸と同軸に配設される軸間の動力伝達を遮断可能に構成されるので、第1クラッチ及び第2クラッチは並列に配置されることになる。そのため、第1クラッチ及び第2クラッチを直列に配置する場合と比較して、変速装置の軸方向長さ(全長)を短縮できる効果がある。
請求項2記載の変速装置によれば、変速ギヤ機構は、第1伝達ギヤに並設される第1係合ギヤが第1入力軸または前記第2入力軸の一方に回転自在に配設され、第1係合ギヤに連係される第3係合ギヤが、第3伝達ギヤが配設された駆動軸、第1中間軸または第2中間軸のいずれかに配設される。第1切替クラッチは、第1入力軸または第2入力軸の一方と第1係合ギヤ又は第1伝達ギヤとの動力伝達の断接を切り替え可能に構成される。第3係合ギヤと第1係合ギヤとのギヤ比は、第3伝達ギヤと第1伝達ギヤとのギヤ比と異なる値に設定される。即ち、第1変速ギヤ、第2変速ギヤ及び出力軸を組み合せると共に、第1切替クラッチによって第1係合ギヤ又は第1伝達ギヤを切り替えることでシフトアップ又はシフトダウンできる。第1変速ギヤ及び第2変速ギヤは第1中間軸および第2中間軸の各々に配設されているので、請求項1の効果に加え、第1変速ギヤ及び第2変速ギヤを同軸に配置する場合と比較して、変速装置の軸方向長さ(全長)を短縮できる効果がある。
請求項3記載の変速装置によれば、第2伝達ギヤは、第1入力軸または第2入力軸の他方に回転自在に配設され、第2伝達ギヤに並設される第2係合ギヤが、第1入力軸または第2入力軸の他方に回転自在に配設されると共に第1係合ギヤ及び第3係合ギヤに連係される。第1切替クラッチによる切り替えに加え、第2切替クラッチによる第2係合ギヤ又は第2伝達ギヤと第1入力軸または第2入力軸の他方との動力伝達の断接の切り替えにより、第1伝達ギヤ等の伝達ギヤ列または第1係合ギヤ等の係合ギヤ列に動力伝達経路を切り替えることができる。
その結果、第1クラッチ又は第2クラッチの一方を結合して第1変速ギヤ又は第2変速ギヤの一方から出力軸にトルクを伝達している間、第1クラッチ又は第2クラッチの他方を開放して第1変速ギヤ又は第2変速ギヤの他方の変速段を繋ぎ変えることができる。第1変速ギヤ又は第2変速ギヤの他方の変速段を繋ぎ変えたら、第1クラッチ又は第2クラッチの一方を開放すると同時に第1クラッチ又は第2クラッチの他方を結合することにより、請求項2の効果に加え、トルク切れがほとんど生じない変速を行うことができる効果がある。また、第1変速ギヤ又は第2変速ギヤの変速段の繋ぎ変えによって、トルク切れがほとんど生じない段飛びシフトを行うこともできる。
さらに、第1切替クラッチ及び第2切替クラッチにより伝達ギヤ列または係合ギヤ列を選択すると共に、第1クラッチ及び第2クラッチを同時に結合することにより、全ての変速段で第1クラッチ及び第2クラッチ(2系統のクラッチ)を介して出力軸にトルクを伝達できる効果がある。
請求項4記載の変速装置によれば、変速ギヤ機構は、駆動軸と同軸に配設された伝達ギヤ列のいずれかと、第1中間軸と同軸に配設された伝達ギヤ列のいずれかとのギヤ比に、所定の変速段における第1変速ギヤと出力ギヤとのギヤ比を乗じた値が、駆動軸と同軸に配設された伝達ギヤ列のいずれかと、第2中間軸と同軸に配設された伝達ギヤ列のいずれかとのギヤ比に、所定の変速段において共有する出力ギヤと第2変速ギヤとのギヤ比を乗じた値と同一に設定されている。よって、請求項1から3のいずれかの効果に加え、第1切替クラッチによって伝達ギヤ列を介して駆動力を伝達可能にした場合であって、第1クラッチ及び第2クラッチを同時に結合したときに、二重噛み合いが生じることを防止できる効果がある。
請求項5記載の変速装置によれば、変速ギヤ機構は、駆動軸と同軸に配設された係合ギヤ列のいずれかと、第1中間軸と同軸に配設された係合ギヤ列のいずれかとのギヤ比に、所定の変速段における第1変速ギヤと出力ギヤとのギヤ比を乗じた値が、駆動軸と同軸に配設された係合ギヤ列のいずれかと、第2中間軸と同軸に配設された係合ギヤ列のいずれかとのギヤ比に、所定の変速段において共有する出力ギヤと第2変速ギヤとのギヤ比を乗じた値と同一に設定されている。よって、請求項3又は4の効果に加え、第2切替クラッチによって係合ギヤ列を介して駆動力を伝達可能にした場合であって、第1クラッチ及び第2クラッチを同時に結合したときに、二重噛み合いが生じることを防止できる効果がある。
請求項6記載の変速装置によれば、第1入力軸は、第1中間軸または第2中間軸の一方と同軸に配設され、第2入力軸は、第1中間軸または第2中間軸の他方と同軸に配設される。これにより、駆動軸に入力された動力を、第1クラッチ又は第2クラッチの断接状態に関わらず、伝達ギヤ列により第1伝達ギヤ及び第2伝達ギヤに伝達できる。その結果、請求項1から5のいずれかの効果に加え、第1入力軸または第2入力軸が駆動軸と同軸に配設される場合と比較して、変速動作を行うときの第1クラッチ又は第2クラッチの操作回数を減らすことができる効果がある。
本発明の第1実施の形態における変速装置のスケルトン図である。 (a)は2系統のクラッチを結合して発進する変速装置のスケルトン図であり、2系統のクラッチを結合して走行する変速装置のスケルトン図である。 (a)は5速走行中に変速準備をする変速装置のスケルトン図であり、(b)は3速へのシフトダウンをする変速装置のスケルトン図である。 (a)は5速から2速へのシフトダウンをする変速装置のスケルトン図であり、(b)は6速から3速へのシフトダウンをする変速装置のスケルトン図である。 (a)は4速走行中に変速準備をする変速装置のスケルトン図であり、(b)は6速へのシフトアップをする変速装置のスケルトン図である。 第2実施の形態における変速装置のスケルトン図である。 (a)は2系統のクラッチを結合して発進する変速装置のスケルトン図であり、(b)は2速走行をする変速装置のスケルトン図である。
以下、本発明の好ましい実施の形態について添付図面を参照して説明する。まず図1を参照して、変速装置1の構成について説明する。図1は、本発明の第1実施の形態における変速装置1のスケルトン図である。変速装置1は、奇数段および偶数段の2系統のクラッチ及び変速ギヤを有し、2系統を交互に繋ぎ変えて変速を行うデュアルクラッチ式の変速装置であり、車両(図示せず)に搭載される。変速装置1は、駆動源(図示せず)からの回転動力が伝達される駆動軸2と、駆動軸2の軸方向に沿って配置される出力軸3と、駆動軸2及び出力軸3と平行に配置される第1中間軸4及び第2中間軸5とを備えている。
第1入力軸6は、第1中間軸4と同軸に配置されると共に第1中間軸4に対して回転自在に配置される。第1クラッチ7は、第1中間軸4及び第1入力軸6と同軸に配置されると共に、第1中間軸4と第1入力軸6との動力伝達を遮断可能に構成される。第2入力軸8は、第2中間軸5と同軸に配置されると共に第2中間軸5に対して回転自在に配置される。第2クラッチ9は、第2中間軸5及び第2入力軸8と同軸に配置されると共に、第2中間軸5と第2入力軸8との動力伝達を遮断可能に構成される。本実施の形態では、第1クラッチ7及び第2クラッチ9は湿式の多板摩擦クラッチにより構成される。
駆動軸2、第1入力軸6及び第2入力軸8には伝達ギヤ列10及び係合ギヤ列20が配置される。伝達ギヤ列10は、第1入力軸6に回転自在に配置される第1伝達ギヤ11と、第2入力軸8に回転自在に配置される第2伝達ギヤ12と、駆動軸2に相対回転不能に配置されると共に第1伝達ギヤ11及び第2伝達ギヤ12と係合する第3伝達ギヤ13とを備えている。本実施の形態では、第1伝達ギヤ11及び第2伝達ギヤ12は歯数が同一に設定される。
係合ギヤ列20は、第1入力軸6に回転自在に配置される第1係合ギヤ21と、第2入力軸8に回転自在に配置される第2係合ギヤ22と、駆動軸2に相対回転不能に配置されると共に第1係合ギヤ21及び第2係合ギヤ22と係合する第3係合ギヤ23とを備えている。本実施の形態では、第1係合ギヤ21及び第2係合ギヤ22は歯数が同一に設定される。また、係合ギヤ列20のギヤ比(第1係合ギヤ21の歯数/第3係合ギヤ23の歯数、又は、第2係合ギヤ22の歯数/第3係合ギヤ23の歯数)は、伝達ギヤ列10のギヤ比(第1伝達ギヤ11の歯数/第3伝達ギヤ13の歯数、又は、第2伝達ギヤ12の歯数/第3伝達ギヤ13の歯数)のn倍(n>1)に設定されている。
第1切替クラッチ31は、第1中間軸6に配置されると共に軸方向に移動可能に構成されるクラッチであり、軸方向に移動することにより第1伝達ギヤ11と第1中間軸6とを結合する状態、第1係合ギヤ21と第1中間軸6とを結合する状態、第1伝達ギヤ11及び第1係合ギヤ21のいずれとも結合しない中立状態を選択できる。
第2切替クラッチ32は、第2中間軸8に配置されると共に軸方向に移動可能に構成されるクラッチであり、軸方向に移動することにより第2伝達ギヤ12と第2中間軸8とを結合する状態、第2係合ギヤ22と第2中間軸8とを結合する状態、第2伝達ギヤ12及び第2係合ギヤ22のいずれとも結合しない中立状態を選択できる。本実施の形態では、第1切替クラッチ31及び第2切替クラッチ32は、いずれも一般的な同期機構を備えた噛合クラッチにより構成される。
第1中間軸4には、複数段(本実施の形態では4段)の第1変速ギヤ40(本実施の形態では奇数段変速ギヤ)が、第1中間軸4に対して回転自在に設置される。第1変速ギヤ40(奇数段変速ギヤ)は1速ギヤ41、3速ギヤ43、5速ギヤ45及び7速ギヤ47からなる。また、第2中間軸5には、複数段(本実施の形態では4段)の第2変速ギヤ50(本実施の形態では偶数段変速ギヤ)が、第2中間軸5に対して回転自在に設置される。第2変速ギヤ50(偶数段変速ギヤ)は2速ギヤ52、4速ギヤ54、6速ギヤ56及び8速ギヤ58からなる。
出力軸3には複数の出力ギヤ60が固定される。1速ギヤ41及び2速ギヤ52は出力ギヤ61に係合し、3速ギヤ43及び4速ギヤ54は出力ギヤ62に係合し、5速ギヤ45及び6速ギヤ56は出力ギヤ63に係合し、7速ギヤ47及び8速ギヤ58は出力ギヤ64に係合する。以上のように1つの奇数段変速ギヤと、その奇数段変速ギヤより1段上の偶数段変速ギヤとは同一の出力ギヤ61〜64に噛み合いを共有する。本実施の形態では、同一の出力ギヤ61〜64に噛み合う第1変速ギヤ40と第2変速ギヤ50とは同じ歯数に設定されている。即ち、歯数は1速ギヤ41=2速ギヤ52、3速ギヤ43=4速ギヤ54、5速ギヤ45=6速ギヤ56、7速ギヤ47=8速ギヤ58である。
第1中間軸4には、1速ギヤ41と3速ギヤ43とを選択するドグクラッチ71、及び、5速ギヤ45と7速ギヤ47とを選択するドグクラッチ72が配設されている。また、第2中間軸5には、2速ギヤ52と4速ギヤ54とを選択するドグクラッチ73、及び、6速ギヤ56と8速ギヤ58とを選択するドグクラッチ74が配設されている。ドグクラッチ71〜74は、各軸とスプライン結合して軸方向に移動可能に構成されたギヤセレクタ(図示せず)と、そのギヤセレクタ(図示せず)を軸方向に移動させるセレクタフォーク(図示せず)とを備えている。セレクタフォークを軸方向に移動させ、ギヤセレクタをスライドさせて各ギヤとギヤセレクタとを噛み合わせることで、各軸に各ギヤを結合して各軸と一体に各ギヤを回転させることができる。
次に図2を参照して、変速装置1による変速動作について説明する。図2(a)は2系統のクラッチを結合して発進する変速装置1のスケルトン図であり、図2(b)は2系統のクラッチを結合して走行する変速装置1のスケルトン図である。図中、出力軸3に駆動力が伝達される動力伝達経路を太線で図示する。この図示は、図2以降においても同様である。
図2(a)に示すように車両発進時には、第1切替クラッチ31により第1入力軸6と第1伝達ギヤ11とを結合すると共に、ドグクラッチ71により第1中間軸4と1速ギヤ41とを結合する。さらに、第2切替クラッチ32により第2入力軸8と第2伝達ギヤ12とを結合すると共に、ドグクラッチ73により第2中間軸5と2速ギヤ52とを結合する。第1クラッチ7及び第2クラッチ9を結合すると、駆動軸2の駆動力が伝達ギヤ列10によって分配され、第1クラッチ7及び第2クラッチ9を介して出力軸3に出力される。第1クラッチ7及び第2クラッチ9を合計したトルクが出力軸3に出力されるので、第1クラッチ7及び第2クラッチ9各々の伝達トルク容量を小さくできる。
また、第1入力軸6及び第2入力軸8は、第1中間軸4及び第2中間軸5とそれぞれ同軸に配設され、第1クラッチ7及び第2クラッチ9は、第1入力軸6及び第2入力軸8と同軸に配設される軸間の動力伝達を遮断可能に構成される。従って、第1クラッチ7及び第2クラッチ9は並列に配置されることになる。そのため、第1クラッチ及び第2クラッチを直列に配置する場合と比較して、変速装置1の軸方向長さ(全長)を短縮できる。
また、駆動軸2と同軸に配設された第3伝達ギヤ13と、第1中間軸6と同軸に配設された第1伝達ギヤ11とのギヤ比に、1速ギヤ41及び出力ギヤ61のギヤ比を乗じた値は、第2中間軸8と同軸に配設された第2伝達ギヤ12及び第3伝達ギヤ13のギヤ比に、出力ギヤ61及び2速ギヤ52のギヤ比を乗じた値と同一に設定されている。よって、第1切替クラッチ31及び第2切替クラッチ32によって伝達ギヤ列10を介して駆動力を伝達可能にした場合であって、第1クラッチ7及び第2クラッチ9を同時に結合したときに、二重噛み合いが生じることを防止できる。
なお、車両発進時の第1クラッチ7及び第2クラッチ9の結合は、基本的に各クラッチの伝達トルク容量の最大値で同時に行うが、車両が走行する路面の状態等によって駆動輪(図示せず)がスリップするような場合には、トルクを適宜減少させることができる。第1クラッチ7及び第2クラッチ9のトルクを伝達トルク容量の範囲で調整することで、駆動輪のスリップを回避できる。
2速段への変速は、車両を発進させた後、第2クラッチ9を開放して第2切替クラッチ32にトルクが作用しない状態にする。次いで、第2切替クラッチ32により第2係合ギヤ22と第2入力軸8とを結合する。第1クラッチ7を開放しつつ第2クラッチ9を結合することで、駆動軸2からの動力は、係合ギヤ列20、第2クラッチ9を介して2速ギヤ52及び出力ギヤ61から出力軸3に伝達される。係合ギヤ列20のギヤ比は、伝達ギヤ列10のギヤ比のn倍(n>1)に設定されているので、2速段の変速比を1速段の変速比より大きくできる。また、この間、第1クラッチ7又は第2クラッチ9のいずれかは結合しているので、1速段から2速段へトルク切れが生じることなく変速できる。
このときに、第1クラッチ7を開放させて第1切替クラッチ7にトルクが作用しない状態にすれば、第1切替クラッチ31により第1係合ギヤ21と第1入力軸6とを結合できる。第1クラッチ7を結合することで、駆動軸2からの動力は、係合ギヤ列20、第1クラッチ7及び第2クラッチ9を介して1速ギヤ42、2速ギヤ52及び出力ギヤ61から出力軸3に伝達される。これにより、2速段においても第1クラッチ7及び第2クラッチ9を介して出力軸3に動力を伝達できる。
また、駆動軸2と同軸に配設された第3係合ギヤ23と、第1中間軸6と同軸に配設された第1係合ギヤ21とのギヤ比に、1速ギヤ41と出力ギヤ61とのギヤ比を乗じた値は、第3係合ギヤ23と、第2中間軸8と同軸に配設された第2係合ギヤ22とのギヤ比に、出力ギヤ61及び2速ギヤ52のギヤ比を乗じた値と同一に設定されている。よって、第1切替クラッチ31及び第2切替クラッチ32によって係合ギヤ列20を介して駆動力を伝達可能にした場合であって、第1クラッチ7及び第2クラッチ9を同時に結合したときに、二重噛み合いが生じることを防止できる。
変速装置1は、第1伝達ギヤ11を介して第1変速ギヤ40から出力軸3に動力が伝達されると、第1変速ギヤ40に応じて1速段、3速段、5速段または7速段が選択される。また、第2係合ギヤ22を介して第2変速ギヤ50から出力軸3に動力が伝達されると、第2変速ギヤ50に応じて2速段、4速段、6速段または8速段が選択される。同一の出力ギヤ61〜64に噛み合う第1変速ギヤ40及び第2変速ギヤ50は同じ歯数に設定されているので、上述の伝達ギヤ列10及び係合ギヤ列20のギヤ比の関係は、全ての変速段において成立する。従って、全ての変速段において二重噛み合いが生じることを防止しつつ、第1クラッチ7及び第2クラッチ9を同時に結合して出力軸3に動力を伝達できる。即ち、全ての変速段で第1クラッチ7及び第2クラッチ9を介して出力軸3に駆動力を伝達できる。
次に図3を参照して、5速段から3速段へシフトダウン(段飛びシフト)をするときの変速装置1の動作について説明する。図3(a)は5速走行中に変速準備をする変速装置1のスケルトン図であり、図3(b)は3速へのシフトダウンをする変速装置1のスケルトン図である。図中、出力軸3に駆動力が伝達されていない動力伝達経路を太点線で図示する。この図示は、図3以降においても同様である。
図3(a)に示すように、変速装置1は5速段に設定されているものとする。このとき、第1切替クラッチ31は第1伝達ギヤ11に係合し、第1クラッチ7は結合されている。第2クラッチ9は開放されており、第2切替クラッチ32、ドグクラッチ73,74は中立状態にある。5速段から3速段へ段飛びシフトをする場合には、第1クラッチ7を結合した5速段の設定は維持したまま、まず、第2切替クラッチ32により第2伝達ギヤ12と第2入力軸8とを結合する。これにより、第3伝達ギヤ13と係合する第2伝達ギヤ12の回転が第2入力軸8に伝達される。
一方、5速ギヤ45と係合する出力ギヤ63の回転により6速ギヤ56は回転している。この状態では、6速ギヤ56と第2中間軸5との回転差により、ドグクラッチ74は6速ギヤ56に係合できない。そこで、第2クラッチ9を結合する。第2クラッチ9を結合すると、伝達ギヤ列10のギヤ比の関係から、第2中間軸5は第1中間軸4と同じ速度で回転する。そうすると、6速ギヤ56及び5速ギヤ45と出力ギヤ63とのギヤ比の関係から、ドグクラッチ74と6速ギヤ56との回転差をなくすことができる。よって、ドグクラッチ74を6速ギヤ56に係合できる。これにより、第1クラッチ7及び第2クラッチ9を介して駆動源(図示せず)の駆動力を出力軸3に出力できる。
次に図3(b)に示すように、第2クラッチ9を結合したまま、第1クラッチ7を開放する。第1中間軸4にトルクが作用しなくなるので、ドグクラッチ72を中立状態に移動させることができる。第1切替クラッチ31の第1伝達ギヤ11への結合を維持したまま、ドグクラッチ71を3速ギヤ43に係合させる。次いで、第2クラッチ9を開放すると共に第1クラッチ7を結合する。これにより3速段に変速される。以上のように、第1クラッチ7から第2クラッチ9に繋ぎ変え、再び第1クラッチ7に繋ぎ変えることにより、トルク切れなく5速段から3速段へシフトダウンを行うことができる。
なお、ドグクラッチ71を3速ギヤ43に係合させるのに代えて、ドグクラッチ71を1速ギヤ41に係合させたりドグクラッチ72を7速ギヤ47に係合させたりすることで、5速段から1速段への段飛びシフトや5速段から7速段への段飛びシフトを、トルク切れなく行うことができる。
次に図4(a)を参照して、5速段から2速段へシフトダウン(段飛びシフト)をするときの変速装置1の動作について説明する。図4(a)は5速から2速へのシフトダウンをする変速装置1のスケルトン図である。
図4(a)に示すように、変速装置1は5速段に設定されているものとする。第2クラッチ9は開放されており、第2切替クラッチ32、ドグクラッチ73,74は中立状態にある。5速段から2速段へ段飛びシフトをする場合には、第1クラッチ7を結合した5速段の設定は維持したまま、ドグクラッチ73を2速ギヤ52に結合し、第2切替クラッチ32により第2係合ギヤ22と第2入力軸8とを結合する。次いで、第1クラッチ7を開放すると共に第2クラッチ9を結合する。これにより、トルク切れなく5速段から2速段へシフトダウンを行うことができる。
なお、ドグクラッチ73を2速ギヤ52に係合させるのに代えて、ドグクラッチ73を4速ギヤ54に係合させたりドグクラッチ74を8速ギヤ58に係合させたりすることで、5速段から4速段へのシフトダウンや5速段から8速段への段飛びシフトを、トルク切れなく行うことができる。
次に図4(b)を参照して、6速段から3速段へシフトダウン(段飛びシフト)をするときの変速装置1の動作について説明する。図4(b)は6速から3速へのシフトダウンをする変速装置1のスケルトン図である。
図4(b)に示すように、変速装置1は6速段に設定されているものとする。このとき、第2切替クラッチ32は第2係合ギヤ22に結合し、第2クラッチ9は結合されている。第1クラッチ7は開放されており、第1切替クラッチ31、ドグクラッチ71,72は中立状態にある。6速段から3速段へ段飛びシフトをする場合には、第2クラッチ9を結合した6速段の設定は維持したまま、ドグクラッチ71を3速ギヤ43に結合し、第1切替クラッチ31により第1伝達11と第1入力軸6とを結合する。次いで、第2クラッチ9を開放すると共に第1クラッチ7を結合する。これにより、トルク切れなく6速段から3速段へシフトダウンを行うことができる。
なお、ドグクラッチ71を3速ギヤ43に係合させるのに代えて、ドグクラッチ71を1速ギヤ41に係合させたりドグクラッチ72を7速ギヤ47に係合させたりすることで、6速段から1速段への段飛びシフトや6速段から7速段へのシフトアップを、トルク切れなく行うことができる。
次に図5を参照して、4速段から6速段へシフトアップ(段飛びシフト)をするときの変速装置1の動作について説明する。図5(a)は4速走行中に変速準備をする変速装置1のスケルトン図であり、図5(b)は6速へのシフトアップをする変速装置1のスケルトン図である。
図5(a)に示すように、変速装置1は4速段に設定されているものとする。第2切替クラッチ32は第2係合ギヤ22に結合し、第2クラッチ9は結合されている。第1クラッチ7は開放されており、第1切替クラッチ31、ドグクラッチ71,72は中立状態にある。4速段から6速段へ段飛びシフトをする場合には、第2クラッチ9を結合した4速段の設定は維持したまま、第1切替クラッチ31により第1係合ギヤ21と第1入力軸6とを結合する。これにより、第3係合ギヤ23と係合する第1係合ギヤ21の回転が第1入力軸6に伝達される。
一方、4速ギヤ54と係合する出力ギヤ62の回転により3速ギヤ43は回転している。この状態では、3速ギヤ43と第1中間軸4との回転差により、ドグクラッチ71は3速ギヤ43に係合できない。そこで、第1クラッチ7を結合する。第1クラッチ7を結合すると、係合ギヤ列20のギヤ比の関係から、第2中間軸5は第1中間軸4と同じ速度で回転する。そうすると、4速ギヤ54及び3速ギヤ43と出力ギヤ62とのギヤ比の関係から、ドグクラッチ71と3速ギヤ43との回転差をなくすことができる。よって、ドグクラッチ71を3速ギヤ43に係合できる。これにより、第1クラッチ7及び第2クラッチ9を介して駆動源(図示せず)の駆動力を出力軸3に出力できる。
次に図5(b)に示すように、第1クラッチ7を結合したまま、第2クラッチ9を開放する。第2中間軸5にトルクが作用しなくなるので、ドグクラッチ73を中立状態に移動させることができる。第2切替クラッチ32の第2係合ギヤ22への結合を維持したまま、ドグクラッチ74を6速ギヤ56に係合させる。次いで、第1クラッチ7を開放すると共に第2クラッチ9を結合する。以上のように、第2クラッチ9から第1クラッチ7に繋ぎ変え、再び第2クラッチ9に繋ぎ変えることにより、トルク切れなく4速段から6速段へシフトアップを行うことができる。
なお、ドグクラッチ74を6速ギヤ56に係合させるのに代えて、ドグクラッチ73を2速ギヤ52に係合させたりドグクラッチ74を8速ギヤ58に係合させたりすることで、4速段から2速段への段飛びシフトや4速段から8速段への段飛びシフトを、トルク切れなく行うことができる。
次に図6を参照して第3実施の形態について説明する。第1実施の形態では、第1入力軸6及び第2入力軸8にそれぞれ第1切替クラッチ31及び第2切替クラッチ32が配設される場合について説明した。これに対し第2実施の形態では、第1入力軸106には切替クラッチは配設されず、第2入力軸108に第1切替クラッチ131が配設される場合について説明する。なお、第1実施の形態で説明した部分と同一の部分については、同一の符号を付して以下の説明を省略する。図6は第2実施の形態における変速装置101のスケルトン図である。
第1入力軸106は、第1中間軸4と同軸に配置されると共に第1中間軸4に対して回転自在に配置される。第2入力軸108は、第2中間軸5と同軸に配置されると共に第2中間軸5に対して回転自在に配置される。第2クラッチ109は、第2中間軸5及び第2入力軸108と同軸に配置されると共に、第2中間軸5と第2入力軸108との動力伝達を遮断可能に構成される。
駆動軸2、第1入力軸106及び第2入力軸108には伝達ギヤ列110が配置され、駆動軸2及び第2入力軸108には係合ギヤ列120が配置される。伝達ギヤ列110は、第2入力軸108に回転自在に配置される第1伝達ギヤ111と、第1入力軸106に相対回転不能に配置される第2伝達ギヤ112と、駆動軸2に相対回転不能に配置されると共に第1伝達ギヤ111及び第2伝達ギヤ112と係合する第3伝達ギヤ113とを備えている。本実施の形態では、第1伝達ギヤ111及び第2伝達ギヤ112は歯数が同一に設定される。
係合ギヤ列120は、第2入力軸108に回転自在に配置される第1係合ギヤ121と、駆動軸2に相対回転不能に配置されると共に第1係合ギヤ121と係合する第3係合ギヤ123とを備えている。本実施の形態では、係合ギヤ列120のギヤ比(第1係合ギヤ121の歯数/第3係合ギヤ123の歯数)は、伝達ギヤ列110のギヤ比(第1伝達ギヤ111の歯数/第3伝達ギヤ113の歯数、又は、第2伝達ギヤ111の歯数/第3伝達ギヤ113の歯数)のn倍(n>1)に設定されている。
第1切替クラッチ131は、第2入力軸108に配置されると共に軸方向に移動可能に構成されるクラッチであり、軸方向に移動することにより第1伝達ギヤ121と第2入力軸108とを結合する状態、第1係合ギヤ121と第2入力軸108とを結合する状態、第1伝達ギヤ111及び第1係合ギヤ121のいずれとも結合しない中立状態を選択できる。
次に図7を参照して変速装置101の動作について説明する。図7(a)は2系統のクラッチを結合して発進する変速装置101のスケルトン図であり、図7(b)は2速走行をする変速装置101のスケルトン図である。
図7(a)に示すように車両発進時には、ドグクラッチ71により第1中間軸4と1速ギヤ41とを結合する。さらに、第1切替クラッチ131により第2入力軸108と第1伝達ギヤ111とを結合すると共に、ドグクラッチ73により第2中間軸5と2速ギヤ52とを結合する。第1クラッチ107及び第2クラッチ109を結合すると、駆動軸2の駆動力が伝達ギヤ列110によって分配され、第1クラッチ107及び第2クラッチ109を介して出力軸3に出力される。第1クラッチ107及び第2クラッチ109を合計したトルクが出力軸3に出力されるので、第1クラッチ107及び第2クラッチ109各々の伝達トルク容量を小さくできる。
また、第1クラッチ107及び第2クラッチ109は並列に配置されるので、第1クラッチ及び第2クラッチを直列(同軸)に配置する場合と比較して、変速装置101の軸方向長さ(全長)を短縮できる。
また、駆動軸2と同軸に配設された第3伝達ギヤ113と、第1中間軸4と同軸に配設された第2伝達ギヤ112とのギヤ比に、1速ギヤ41と出力ギヤ61とのギヤ比を乗じた値は、第3伝達ギヤ113と、第2中間軸5と同軸に配設された第1伝達ギヤ111とのギヤ比に、出力ギヤ61及び2速ギヤ52のギヤ比を乗じた値と同一に設定される。よって、第1切替クラッチ131によって伝達ギヤ列110を介して駆動力を伝達可能にした場合であって、第1クラッチ107及び第2クラッチ109を同時に結合したときに、二重噛み合いが生じることを防止できる。
図7(b)に示すように2速段への変速は、車両を発進させた後、第2クラッチ109を開放して第1切替クラッチ131にトルクが作用しない状態にする。次いで、第1切替クラッチ131により第1係合ギヤ121と第2入力軸108とを結合する。第1クラッチ107を開放しつつ第2クラッチ109を結合することで、駆動軸2からの動力は、係合ギヤ列120、第2クラッチ109を介して2速ギヤ52及び出力ギヤ61から出力軸3に伝達される。係合ギヤ列120のギヤ比は、伝達ギヤ列110のギヤ比のn倍(n>1)に設定されているので、2速段の変速比を1速段の変速比より大きくできる。また、第1クラッチ107の開放から第2クラッチ109の再結合までの時間を短くできるので、トルク切れがほとんど生じない状態で1速段から2速段へ瞬時に変速できる。
なお、2速段の状態において、ドグクラッチ71と3速ギヤ43とを結合させ、第2クラッチ109を開放しつつ第1クラッチ107を結合させることで、3速段にシフトアップをすることができる。
変速装置101では、第1入力軸106は第1中間軸4と同軸に配設され、第2入力軸108は第2中間軸5と同軸に配設される。これにより、駆動軸2に入力された動力を、第1クラッチ107や第2クラッチ109の断接状態に関わらず、伝達ギヤ列110により第3伝達ギヤ113から第1伝達ギヤ111及び第2伝達ギヤ112に伝達できる。その結果、変速動作を行うときの第1クラッチ107や第2クラッチ109の操作回数を減らすことができる。
これに対し、第1入力軸106又は第2入力軸108が駆動軸2と同軸に配設される場合には、駆動軸2から伝達ギヤ列110に動力を伝達するときにも、第1入力軸106又は第2入力軸108に配設される第1クラッチ又は第2クラッチを結合しなければならない。また、第1切替クラッチ131の切替を行う場合には、第1切替クラッチ131にトルクが作用しない状態にするため、第1クラッチ又は第2クラッチを切断しなければならない。その結果、第1入力軸106及び第2中間軸108がそれぞれ第1中間軸4及び第2中間軸5と同軸に配置される変速装置101と比較して、変速動作を行うときの第1クラッチや第2クラッチの操作回数が増加する。また、第1切替クラッチ131の切替を行う場合に第1クラッチ又は第2クラッチを切断しなければならないので、トルク切れが生じる。
以上、実施の形態に基づき本発明を説明したが、本発明は上記実施の形態に何ら限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内で種々の改良変形が可能であることは容易に推察できるものである。例えば、変速装置1,101における速度段の数は例示であり、適宜設定できる。
上記各実施の形態では、第1クラッチ7,107及び第2クラッチ9,109が湿式の多板摩擦クラッチにより構成される場合について説明したが、必ずしもこれに限られるものではなく、他の方式のクラッチを採用することは当然可能である。他の方式としては、例えば、湿式単板方式、乾式多板方式、乾式単板方式を挙げることができる。
上記各実施の形態では、第1切替クラッチ31,131及び第2切替クラッチ32が同期機構を備えた噛合クラッチにより構成される場合について説明したが、同期機構は必ずしも必要ではなく、通常の噛合クラッチ(ドグクラッチ)を採用することは当然可能である。
上記各実施の形態では、第1中間軸4及び第2中間軸5にドグクラッチ71〜74が配置される場合について説明したが、必ずしもこれに限られるものではなく、各ドグクラッチ71〜74が同期機構を備える構成とすることは当然可能である。
上記各実施の形態では、車両の発進時に、第1クラッチ7,107及び第2クラッチ9,109を同時に結合する場合について説明したが、必ずしもこれに限られるものではない。第1クラッチ7,107及び第2クラッチ9,109のいずれか一方を結合した後に他方を結合することは可能である。その場合は、第1クラッチ7,107及び第2クラッチ9,109の一方の結合が完了した後に第1クラッチ7,107及び第2クラッチ9,109の他方の結合を開始する方法、第1クラッチ7,107及び第2クラッチ9,109の一方の結合が完了する前に第1クラッチ7,107及び第2クラッチ9,109の他方の結合を開始する方法のいずれも採用することが可能である。
上記各実施の形態では、伝達ギヤ列10,110及び係合ギヤ列20,120は、噛み合いを共有する共有ギヤ以外のギヤの歯数が同一に設定される場合について説明した。それに伴い、第1変速ギヤ40及び第2変速ギヤ50は、出力ギヤ60を共有するギヤ(1速ギヤ41及び2速ギヤ52、3速ギヤ43及び4速ギヤ54、5速ギヤ45及び6速ギヤ56、7速ギヤ47及び8速ギヤ58)が同一の歯数に設定される場合について説明した。しかし、これらのギヤ列の歯数(ギヤ比)は、必ずしもこれに限られるものではないことは当然である。これらのギヤ列は、第1クラッチ7,107及び第2クラッチ9,109を結合して第1中間軸4及び第2中間軸5から出力軸3に駆動力を伝達するときに、二重噛み合いが生じないようなギヤ比に設定されていれば、上記各実施の形態で説明した効果を実現できるからである。
1,101 変速装置
2 駆動軸
3 出力軸
4 第1中間軸
5 第2中間軸
6,106 第1入力軸
7,107 第1クラッチ
8,108 第2入力軸
9,109 第2クラッチ
10,110 伝達ギヤ列(変速ギヤ機構の一部)
11,111 第1伝達ギヤ
12,112 第2伝達ギヤ
13,113 第3伝達ギヤ
20,120 係合ギヤ列(変速ギヤ機構の一部)
21,121 第1係合ギヤ
22, 第2係合ギヤ
23,123 第3係合ギヤ
31,131 第1切替クラッチ(変速ギヤ機構の一部)
32 第2切替クラッチ(変速ギヤ機構の一部)
40 第1変速ギヤ(変速ギヤ機構の一部)
50 第2変速ギヤ(変速ギヤ機構の一部)
60 出力ギヤ(変速ギヤ機構の一部)

Claims (6)

  1. 奇数段および偶数段の2系統のクラッチを有し、2系統を繋ぎ変えて変速可能に構成される変速装置において、
    駆動源からの動力が入力される駆動軸と、
    その駆動軸に並設される第1中間軸および第2中間軸と、
    前記第1中間軸、前記第2中間軸および前記駆動軸のいずれかの軸とそれぞれ同軸に配設される第1入力軸および第2入力軸と、
    それら第1入力軸および第2入力軸と同軸に配設される軸間の動力伝達を遮断可能に構成される第1クラッチ及び第2クラッチと、
    前記第1入力軸および前記第2入力軸からの動力を断接することで複数の変速段のいずれかを選択して変速可能な変速ギヤ機構と、
    その変速ギヤ機構からの動力を出力する出力軸とを備え、
    前記変速ギヤ機構は、前記第1中間軸および前記第2中間軸の各々に配設される複数の第1変速ギヤ及び第2変速ギヤと、
    その複数の第1変速ギヤ及び第2変速ギヤと係合して前記出力軸に動力を出力する複数の出力ギヤと、
    前記第1入力軸または前記第2入力軸の一方に回転自在に配設される第1伝達ギヤと、
    その第1伝達ギヤに連係されると共に前記第1入力軸または前記第2入力軸の他方に配設される第2伝達ギヤと、
    その第2伝達ギヤ及び前記第1伝達ギヤに連係されると共に、前記第1入力軸および前記第2入力軸と並設される前記駆動軸、前記第1中間軸または前記第2中間軸のいずれかに配設される第3伝達ギヤとを有する伝達ギヤ列と、
    前記第1入力軸または前記第2入力軸の一方と前記第1伝達ギヤとの動力伝達の断接を切り替え可能に構成される第1切替クラッチとを備えていることを特徴とする変速装置。
  2. 前記変速ギヤ機構は、前記第1伝達ギヤに並設されつつ前記第1入力軸または前記第2入力軸の一方に回転自在に配設される第1係合ギヤと、
    その第1係合ギヤに連係されると共に、前記第3伝達ギヤが配設された前記駆動軸、前記第1中間軸または前記第2中間軸のいずれかに配設される第3係合ギヤとを有する係合ギヤ列とを備え、
    その第3係合ギヤと前記第1係合ギヤとのギヤ比は、前記第3伝達ギヤと前記第1伝達ギヤとのギヤ比と異なる値に設定され、
    前記第1切替クラッチは、前記第1入力軸または前記第2入力軸の一方と前記第1係合ギヤ又は前記第1伝達ギヤとの動力伝達の断接を切り替え可能に構成されることを特徴とする請求項1記載の変速装置。
  3. 前記第2伝達ギヤは、前記第1入力軸または前記第2入力軸の他方に回転自在に配設され、
    その第2伝達ギヤに並設されつつ前記第1入力軸または前記第2入力軸の他方に回転自在に配設されると共に前記第1係合ギヤ及び前記第3係合ギヤに連係される第2係合ギヤと、
    その第2係合ギヤ又は前記第2伝達ギヤと前記第1入力軸または前記第2入力軸の他方との動力伝達の断接を切り替え可能に構成される第2切替クラッチとを備えていることを特徴とする請求項2記載の変速装置。
  4. 前記変速ギヤ機構は、前記駆動軸と同軸に配設された前記伝達ギヤ列のいずれかと、前記第1中間軸と同軸に配設された前記伝達ギヤ列のいずれかとのギヤ比に、所定の変速段における前記第1変速ギヤと前記出力ギヤとのギヤ比を乗じた値が、前記駆動軸と同軸に配設された前記伝達ギヤ列のいずれかと、前記第2中間軸と同軸に配設された前記伝達ギヤ列のいずれかとのギヤ比に、前記所定の変速段において共有する前記出力ギヤと前記第2変速ギヤとのギヤ比を乗じた値と同一に設定されていることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の変速装置。
  5. 前記変速ギヤ機構は、前記駆動軸と同軸に配設された前記係合ギヤ列のいずれかと、前記第1中間軸と同軸に配設された前記係合ギヤ列のいずれかとのギヤ比に、所定の変速段における前記第1変速ギヤと前記出力ギヤとのギヤ比を乗じた値が、前記駆動軸と同軸に配設された前記係合ギヤ列のいずれかと、前記第2中間軸と同軸に配設された前記係合ギヤ列のいずれかとのギヤ比に、前記所定の変速段において共有する前記出力ギヤと前記第2変速ギヤとのギヤ比を乗じた値と同一に設定されていることを特徴とする請求項3又は4に記載の変速装置。
  6. 前記第1入力軸は、前記第1中間軸または前記第2中間軸の一方と同軸に配設され、
    前記第2入力軸は、前記第1中間軸または前記第2中間軸の他方と同軸に配設されることを特徴とする請求項1から5のいずれかに記載の変速装置。
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