JP6038618B2 - 成膜装置および成膜方法 - Google Patents

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Description

本発明は、成膜装置および成膜方法に関する。
従来から、IGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor:絶縁ゲートバイポーラトランジスタ)等のパワーデバイスのように、比較的膜厚の大きい結晶膜を必要とする半導体素子の製造工程では、ウェハ等の基板に単結晶薄膜を気相成長させて成膜するエピタキシャル成長技術が利用される。
エピタキシャル成長技術に使用される成膜装置では、常圧または減圧に保持された成膜室の内部に、例えば、ウェハを載置する。そして、このウェハを加熱しながら成膜室内に、成膜のための原料となるガス(以下、単に原料ガスとも言う。)を供給する。すると、ウェハの表面で原料ガスの熱分解反応および水素還元反応が起こり、ウェハ上にエピタキシャル膜が成膜される。
膜厚の大きなエピタキシャルウェハを高い歩留まりで製造するには、均一に加熱されたウェハの表面に新たな原料ガスを次々に接触させて、気相成長の速度を向上させる必要がある。そこで、ウェハを高速で回転させながらエピタキシャル成長させることが行われている(例えば、特許文献1参照。)。
図10は、従来の成膜装置の模式的な断面図である。
成膜装置1100は、半導体基板であるウェハ1101の上で気相成長をさせてエピタキシャル膜の成膜を行う成膜室として、反応室とも称することがあるチャンバ1103を有する。チャンバ1103の上部には、加熱されたウェハ1101の表面に結晶膜を成長させるための原料ガスを供給するガス供給部1123が設けられている。また、ガス供給部1123には、原料ガスの吐出孔となるガス噴出孔1129が多数形成されたシャワープレート1124が接続している。シャワープレート1124を用いることにより、チャンバ1103内での原料ガスの流動を均一にすることができ、原料ガスをウェハ1101上に均一に供給することができる。
原料ガスとしては、ウェハ1101の表面にSiC(窒化珪素)エピタキシャル膜を形成しようとする場合、例えば、シラン(SiH)等の珪素(Si)のソースガスと、プロパン(C)等の炭素(C)のソースガスが、キャリアガスである水素(H)ガスと混合されて用いられる。そして、それらが、混合された原料ガスとして、シャワープレート1124からウェハ1101に向かってシャワー状に供給される。
尚、有機金属気相成長法(MOCVD法)を用いてGaN(窒化ガリウム)エピタキシャル膜を形成しようとする場合、成膜装置1100と同様の装置を用いることが可能である。その場合、原料ガスとしては、例えば、トリメチルガリウム(TMG)ガス等のガリウム(Ga)のソースガスと、アンモニア(NH)等の窒素(N)のソースガスが、キャリアガスである水素ガスと混合されて用いられる。そして、それらの混合されたガスが、原料ガスとして、シャワープレート1124からウェハ1101に向かってシャワー状に供給されて、ウェハ1101上にGaNエピタキシャル膜を形成することが可能である。
チャンバ1103の下部には、反応後の原料ガスを排気するためのガス排気部1125が複数設けられている。ガス排気部1125は、調整バルブ1126および真空ポンプ1127からなる排気機構1128に接続している。チャンバ1103の内部には、ウェハ1101を保持するための冶具であるリング状のサセプタ1102が、回転部1104の上方に設けられている。サセプタ1102は、その内周側に設けられた座ぐり内にウェハ1101の外周部を受け入れる構造となっている。
回転部1104は、円筒部1104aと回転軸1104bを有している。回転軸1104bが回転することにより、円筒部1104aを介してサセプタ1102が回転する。
図10において、円筒部1104aは上部が解放された構造である。サセプタ1102が設置されてさらにその上にウェハ1101が載置されることにより上部が覆われて、円筒部1104aは、チャンバ1103内のP11領域に対して隔てられた、中空領域(以下、P12領域と称す。)を形成する。
12領域には、ヒータ1120が設けられている。ヒータ1120は、回転軸1104b内に設けられた略円筒状のシャフト1108の内部を通る配線1109によって給電され、ウェハ1101をその裏面から加熱する。
回転部1104の回転軸1104bは、チャンバ1103の外部まで延設されており、図示しない回転機構に接続している。円筒部1104aが回転することにより、サセプタ1102を回転させることができ、ひいてはサセプタ1102上に載置されたウェハ1101を回転させることができる。
チャンバ1103内へのウェハ1101の搬入、あるいは、チャンバ1103外へのウェハ1101の搬出には、図10において、図示しない搬送用ロボットを用いて行うことが可能である。その場合、図示しない基板昇降手段を利用することができる。例えば、ウェハ1101の搬出時には、基板昇降手段によりウェハ1101を上昇させて、サセプタ1102から引き離す。次いで、搬送用ロボットにウェハ1101を受け渡し、チャンバ1103の外部へと搬出する。ウェハ1101の搬入時には、搬送用ロボットからウェハ1101を受け取り、ウェハ1101を下降させて、ウェハ1101をサセプタ1102上に載置する。
特開平5−152207号公報
図10に示した従来の成膜装置1100は、チャンバ1103内での原料ガスの流動を均一にして、原料ガスをウェハ1101上に均一に供給することができるようシャワープレート1124を用いる。そして、ウェハ1101の全面に渡って電気的特性等が均一なエピタキシャル膜が形成できるようにする。
エピタキシャル膜の形成に際し成膜装置1100では、ヒータ1120によるウェハ1101の加熱を行う。その場合、シャワープレート1124も加熱されて高い温度に昇温することがあった。
シャワープレート1124の内部には、上述したように、例えば、シラン(SiH)等の珪素(Si)のソースガスとプロパン(C)等の炭素(C)のソースガスとを混合して得られた反応ガスがある。そして、シャワープレート1124のウェハ1101側の面からウェハ1101に向けて供給されている。
その結果、シャワープレート1124で反応ガスが反応し、その内部や表面に膜が形成されるという問題が生じていた。この膜は剥がれ落ちると、異物となって、エピタキシャルウェハの製造歩留まりを低下させることになる。また、高温となったシャワープレート1124から供給された反応ガスが、ウェハ1101の表面に供給される途中で反応してしまうことがあり、効率良いエピタキシャルウェハの製造ができないことがあった。
こうしたことから、エピタキシャル成長技術を利用した成膜装置および成膜方法において、原料ガスの整流機能を備えたシャワープレートの内部や表面で原料ガスが反応することを防止する技術が求められている。本発明は、こうした問題に鑑みてなされたものである。
本発明の目的は、シャワープレート上での原料ガスの反応を抑えた成膜装置および成膜方法を提供することである。
本発明の他の目的および利点は、以下の記載から明らかとなるであろう。
本発明の一態様の成膜装置は、
成膜室と、
成膜室の上部に設けられて、成膜室に供給されるガスが通過するシャワープレートとを有する成膜装置であって、
シャワープレートは、成膜室の内部に向けられる第1の面と、
第1の面に対向し且つ成膜室の外部に向けられる第2の面と、
第1の面と第2の面の間でこれらに沿って延在する複数のガス流路と、
複数のガス流路と第1の面とを連通する複数のガス噴出孔とを有し、
複数のガス流路の各一端から供給されたガスは、複数のガス噴出孔から成膜室の内部に向けて噴出するよう構成され
シャワープレートは、ガス流路と成膜室内とを連通する複数のガス噴出孔のうちの少なくとも一部を塞ぐ閉塞部材を有することを特徴とするものである。
本発明の一態様の成膜装置は、複数のガス流路の少なくとも1つに第1のガスを供給するタイミングと、他のガス流路に第2のガスを供給するタイミングとを制御するガス供給制御機構を有することが好ましい。
本発明の一態様において、シャワープレートは、冷却手段を備えることが好ましい。
また、冷却手段は、第1の面側又は第2の面に設けられることが好ましい。
閉塞部材は、各ガス流路が第1の面に沿う所定の方向に延在して内部を貫通するとともに、この各ガス流路に挿入され、ガス流路と成膜室内とを連通する複数のガス噴出孔のうちの少なくとも一部を塞ぐとともに、残るガス噴出孔とガス流路とを連通させるように形成された貫通孔を有する棒状部材を備えてもよい。
また、閉塞部材は、ふた又はねじであってもよい。
本発明の一態様の成膜装置によれば、成膜に用いられるガスがシャワープレート上で反応することを抑えることができる。
本発明の一態様の成膜の成膜方法によれば、成膜に用いられるガスが、使用するシャワープレート上で反応することを抑えることができる。
本発明の第1実施形態である枚葉式の成膜装置の概略構成図である。 本発明の第1実施形態である成膜装置のシャワープレートの概略構成図である。 図2のA−A'線に沿った模式的な断面図である。 本発明の第1実施形態である成膜装置の別の例のシャワープレートの概略構成図である。 図4のB−B'線に沿った模式的な断面図である。 本発明の第2の実施形態である枚葉式の成膜装置の概略構成図である。 本発明の第3実施形態である成膜装置のシャワープレートの概略構成図である。 本実施形態のシャワープレートのガス流路に挿入される棒状部材の構造を説明する図であり、(a)は棒状部材の平面図であり、(b)は棒状部材の側面図であり、(c)は棒状部材の断面図である。 本発明の第3実施形態である成膜装置のシャワープレートの模式的な断面図である。 従来の成膜装置の模式的な断面図である。 本発明の第1実施形態である成膜装置のシャワープレートの別の例の概略構成図である。 本発明の第3実施形態である成膜装置のシャワープレートの別の例の模式的な断面図である。 本発明の第3実施形態である成膜装置のシャワープレートの別の例の模式的な断面図である。
実施の形態1.
図1は、本発明の第1実施形態である枚葉式の成膜装置の概略構成図である。
この成膜装置は、試料を配置する成膜室と、成膜室内の試料に向けて複数種類のガスを供給するシャワープレートとを有する。シャワープレートは、成膜室の上部に設けられ、上記ガスは、シャワープレートを通過して成膜室に供給される。また、シャワープレートは、成膜室の内部に向けられる第1の面と、第1の面に対向し且つ成膜室の外部に向けられる第2の面と、第1の面と第2の面の間でこれらに沿って延在する複数のガス流路と、複数のガス流路と第1の面とを連通する複数のガス噴出孔とを有し、複数のガス流路の各一端から供給されたガスが複数のガス噴出孔から成膜室の内部に向けて噴出するよう構成されている。換言すると、シャワープレートは、試料側に向けられる第1の面に沿うように内部で延在して、複数種類の各ガスを供給するガス管に接続される複数のガス流路と、複数の各ガス流路と成膜室内とをその第1の面の側で連通するように穿設された複数のガス噴出孔とを有し、ガス管から複数のガス流路に供給された複数種類の各ガスが、複数のガス噴出孔から試料に向けてそれぞれ供給されるよう構成されている。
また、この成膜装置は、複数のガス流路の少なくとも1つに第1のガスを供給するタイミングと、他のガス流路に第2のガスを供給するタイミングとを制御するガス供給制御機構を有することが好ましい。換言すると、複数の各ガス流路に接続するガス管に、複数種類の各ガスを供給するガス供給制御機構を備えており、ガス供給制御機構は、複数種類の各ガスがガス管に供給されるタイミングをそれぞれ制御して、その複数種類の各ガスが試料に向けて供給されるタイミングを制御するよう構成されていることが好ましい。
さらに、この成膜装置において、シャワープレートは、試料側の第1の面と対向する第2の面の側に冷却手段を備えることが好ましい。
図1では、本実施形態の成膜装置100の構成の概略について、成膜室であるチャンバ103の模式的な断面図を用いて説明している。
本実施の形態においては、成膜処理の対象である試料として、ウェハ等の基板101を用いる。図1では、本実施の形態の成膜装置100のサセプタ102に基板101を載置した状態を示している。そして、サセプタ102上に載置された基板101上に、エピタキシャル膜を形成するための原料となる複数種類のガスを供給し、基板101上で気相成長反応させて成膜を行う。
成膜装置100は、基板101上で気相成長をさせてエピタキシャル膜の成膜を行う成膜室として、チャンバ103を有する。
チャンバ103の内部には、サセプタ102が、回転部104の上方に設けられている。サセプタ102は、開口部を有して構成されたリング状の形状を有する。そして、サセプタ102は、サセプタ102の内周側に座ぐりが設けられ、この座ぐり内に基板101の外周部を受け入れて支持する構造を有する。また、サセプタ102は、高温下にさらされることから、例えば、等方性黒鉛の表面にCVD法によって高耐熱な高純度のSiCを被覆して構成される。
尚、サセプタ102の構造について、図1に示すサセプタ102は一例であり、これに限られるものではない。例えば、その開口部を塞ぐ部材を設けてサセプタを構成することが可能である。
回転部104は、円筒部104aと回転軸104bを有している。回転部104では、円筒部104aの上部でサセプタ102を支持している。そして、回転軸104bが図示しないモータによって回転することにより、円筒部104aを介してサセプタ102が回転する。こうして、サセプタ102の上に基板101が載置された場合、その基板101を回転させることができる。
図1において、円筒部104aは、上部が開口する構造を有し、上部が解放された構造である。そして、円筒部104aの上部にサセプタ102が配置され、サセプタ102上に基板101が載置されることにより、上部が覆われて中空領域(以下、P領域と称す。)を形成する。ここで、チャンバ103内をP領域とすると、P領域は、基板101とサセプタ102によって実質的にP領域と隔てられた領域となる。そのため、後述するヒータ120周囲のP領域で発生した汚染物質によって基板101が汚染されるのを防ぐことができる。また、P領域にあるガスがP領域内に進入し、P領域内に配置されたヒータ120に接触することを防ぐことができる。
領域には、ヒータ120が設けられている。ヒータ120には抵抗加熱ヒータを用いることが可能であり、それらはカーボン(C)材の表面に高耐熱なSiCを被覆して構成される。ヒータ120は、回転軸104b内に設けられた略円筒状の石英製のシャフト108の内部を通る配線109によって給電され、基板101をその裏面から加熱する。
シャフト108の内部には、基板昇降手段として図示されない昇降ピンが配置されている。昇降ピンの下端は、シャフト108の下部に設けられた図示されない昇降装置まで伸びている。そして、その昇降装置を動作させて昇降ピンを上昇または下降させることができる。この昇降ピンは、基板101のチャンバ103内への搬入とチャンバ103外への搬出の時に使用される。昇降ピンは基板101を下方から支持し、持ち上げてサセプタ102から引き離す。そして、基板101の搬送用ロボット(図示されない)との間で基板101の受け渡しができるように、基板101を回転部104上のサセプタ102から離れた上方の所定の位置に配置するように動作する。
成膜装置100のチャンバ103の上部には、シャワープレート124が設けられている。シャワープレート124は、エピタキシャル膜を形成するための複数種類の各ガスをそれぞれチャンバ103内で整流し、基板101の表面に向けてシャワー状に供給するように機能する。
チャンバ103の下部には、反応後の上記複数種類のガス等を排気するためのガス排気部125が複数設けられている。ガス排気部125は、調整バルブ126および真空ポンプ127からなる排気機構128に接続している。また、排気機構128は、図示しない制御機構により制御されてチャンバ103内を所定の圧力に調整する。
以下で、成膜装置100のシャワープレート124について、より詳しく説明する。
図1に示すシャワープレート124は、所定の厚みを持った板状の形状を有する。シャワープレート124は、ステンレス鋼やアルミニウム合金等の金属材料を用いて構成することができる。
シャワープレート124の内部には、シャワープレート124の第1の面である、基板101側に向けられる面に沿うように、ガス流路121が複数設けられている。
図2は、本発明の第1実施形態である成膜装置のシャワープレートの概略構成図である。
図2では、本実施形態のシャワープレート124の第1面側から見た模式的な平面図を用い、シャワープレート124の構造と機能を説明している。
本実施形態の成膜装置100では、エピタキシャル膜を形成するために、複数種類のガスを用いることができる。そして、例えば、第1〜第3の3種類のガスを使用することができる。成膜装置100は、この3種類のガスを、シャワープレート124を用いてチャンバ103内に導入するとともに、チャンバ103内でそれぞれを整流し、3種類のガスそれぞれを基板101の表面に向けて供給する。そのため、図2に示す例のシャワープレート124は、3種類の各ガスを混合させることなく、分離したままチャンバ103内の基板101に供給するように構成されている。
尚、本実施形態の成膜装置は、エピタキシャル膜を形成するために使用するガスの種類は3種類に限られず、2種類とすることや、3種類より多い種類とすることが可能である。以下では、3種類のガスを用いる本発明の例を説明する。
図2に示すシャワープレート124は、その内部にガス流路121として、6本のガス流路121−1〜121−6が設けられている。チャンバ103内の基板101は、サセプタ102上で水平に配置されている。したがって、シャワープレート124は、成膜装置100において、基板101側に向けられてそれと対向するシャワープレート124の第1面が、水平となるように設置されることが好ましい。その場合、シャワープレート124内部のガス流路121−1〜121−6は、シャワープレートの第1面に沿うように設けられることが好ましく、シャワープレート124が設置された状態で、それぞれが水平に伸びるように形成されることが好ましい。そして、ガス流路121−1〜121−6は、シャワープレート124の内部で、所定の間隔で配列されることが好ましい。
尚、図1に示すシャワープレート124は、ガス流路121を6本有するが、本実施形態のシャワープレート124においてガス流路121の数は6本に限られない。後述するように、3種類のガスを使用する場合、1種類のガスに対し2本のガス流路121を対応させようとすれば、合計6本のガス流路121が設けられることになる。しかしながら、1種類のガスに対し、より多いガス流路を対応させ、より多くのガス流路121を設けることが可能である。また、エピタキシャル膜の成膜に用いる複数種類のガス毎に異なる数のガス流路121を対応させるようにすることも可能である。すなわち、ガス流路121の数は、より多くの本数とすることや少ない本数とすることができる。
本実施形態のシャワープレート124は、その端部にガス供給路122を有する。ガス供給路122は、ガス流路121−1〜121−6のそれぞれと交差するように配設される。例えば、図2に示すように、ガス供給路122は、ガス流路121との間で、マトリクス状をなすように配設される。
図2では、使用するガスの種類数に対応し、ガス供給路122として3本のガス供給路122−1〜122−3が設けられた例が示される。
尚、本実施形態のシャワープレート124においては、使用するガスの種類数に対応して、ガス供給路122の本数を定めることが好ましく、ガスの種類数とガス供給路122の本数とを同じ数とすることができる。
ガス供給路122はガス管131と接続する。すなわち、ガス供給路122−1〜122−3はそれぞれ、その端部でガス管131−1、131−2、131−3とガス配管接続している。ガス管131は、他方でガス供給部133と接続する。すなわち、ガス管131−1、131−2、131−3の、ガス供給路122と接続していない側の端部はそれぞれ、例えば、ガスボンベを用いて構成されたガス供給部133−1、133−2、133−3のそれぞれに接続している。
ガス管131は、途中にガスバルブ135を有する。すなわち、ガス管131−1〜131−3の途中にはそれぞれ、ガスの流量を調整してガスの供給量の調整が可能なガスバルブ135−1、135−2、135−3が接続されている。ガスバルブ135−1〜135−3は、後述するガス制御部140とともに、成膜装置100のガス供給制御機構を構成している。
本実施形態の成膜装置100は、基板101上にSiCエピタキシャル膜を成膜する成膜装置とすることができる。その場合、第1〜第3の3種類のガスは、炭素のソースガスと分離ガスと珪素のソースガスの3種とすることができる。ここで、本実施形態において、分離ガスとは、その他の2種類のガスを分離するために用いられるガスであって、その他の2種類のガスとの反応性が乏しいガスである。
第1〜第3の3種類のガスのうち、第1のガスである炭素のソースガスとしては、例えば、プロパン(C)ガスまたはプロパンガスと水素ガスとの混合ガスを用いることできる。第2のガスである分離ガスとしては、水素(H)ガスを用いることができる。第3のガスである珪素のソースガスとしては、例えば、シラン(SiH)ガスまたはシランガスと水素ガスの混合ガスを用いることができる。
したがって、3個設けられたガス供給部133のうち、ガス供給部133−1から供給するガスを第1のガスである炭素のソースガスとすることが可能である。そして、ガス管131−1に炭素のソースガスを供給することができる。また、ガス供給部133−2から供給するガスを第2のガスである分離ガスとすることが可能である。そして、ガス管131−2に分離ガスを供給することができる。さらに、ガス供給部133−3から供給するガスを第3のガスである珪素のソースガスとすることが可能である。そして、ガス管131−3に珪素のソースガスを供給することができる。
その場合、第1のガスである炭素のソースガスは、ガス供給部133−1からガス管131−1に供給され、ひいてはガス供給路122−1に供給される。そして、ガス管131−1のガスバルブ135−1は、第1のガスである炭素のソースガスの制御用として機能する。同様に、第2のガスである分離ガスは、ガス供給部133−2からガス管131−2に供給され、ひいてはガス供給路122−2に供給される。そして、ガス管131−2のガスバルブ135−2は、第2のガスである分離ガスの制御用として機能する。また、第3のガスである珪素のソースガスは、ガス供給部133−3からガス管131−3に供給され、ひいてはガス供給路122−3に供給される。そして、ガス管131−3のガスバルブ135−3は、第3のガスである珪素のソースガスの制御用として機能する。
成膜装置100は、ガス制御部140を有する。ガス制御部140は、ガスバルブ135−1〜135−3のそれぞれに接続している。ガス制御部140は、ガスバルブ135−1〜135−3それぞれの動作を制御する。そして、ガス供給部133−1〜133−3からガス管131−1〜131−3に供給される、上記第1〜第3の3種類のガスそれぞれの供給を制御する。その結果、ガス制御部140は、上述の第1〜第3の3種類の各ガスが、ガス管131−1〜131−3からガス供給路122−1〜122−3に供給されるのを制御することができる。ガス制御部140は、ガスバルブ135−1〜135−3とともに、成膜装置100のガス供給制御機構を構成する。
成膜装置100のシャワープレート124において、3本のガス供給路122−1〜122−3のそれぞれは、図2に示すように、6本のガス流路121−1〜121−6のそれぞれと交差している。そして、ガス供給路122−1〜122−3は、ガス流路121−1〜121−6との交差部のうちの所定の一部で接続部141を構成し、ガス流路121−1〜121−6とガス配管接続している。したがって、ガス流路121−1〜121−6のそれぞれは、接続部141および対応するガス供給路122−1〜122−3を介して、ガス管131−1〜131−3と接続する。
このとき、シャワープレート124は、ガス供給路122−1〜122−3とガス流路121−1〜121−6との交差部において、所定の一部のみが接続部141を構成し、すべての交差部でそれらが互いに接続するようには構成されていない。シャワープレート124では、上記全ての交差部の中から、ガス配管接続をして接続部141を構成する交差部の選択が行われる。
図2に示す例では、例えば、ガス供給路122−1とガス流路121−1との交差部が選択されて接続部141が構成されている。接続部141が構成されることにより、ガス供給路122−1とガス流路121−1はガス配管接続されることになる。その結果、ガス流路121−1は、接続部141およびガス供給路122−1を介して、ガス管131−1のみと接続する。そして、ガス管131−1からガス供給路122−1に供給された第1のガスは、接続部141を通ってガス流路121−1に供給されることになる。すなわち、ガス流路121−1は、第1のガスのためのガス流路となる。
図2に示すシャワープレート124では、同様の接続部141が、ガス供給路122−1とガス流路121−4との交差部、ガス供給路122−2とガス流路121−2との交差部、ガス供給路122−2とガス流路121−5との交差部、ガス供給路122−3とガス流路121−3との交差部およびガス供給路122−3とガス流路121−6との交差部に構成されている。その結果、ガス流路121−4は、接続部141およびガス供給路122−1を介して、ガス管131−1のみと接続する。ガス流路121−2およびガス流路121−5は、接続部141およびガス供給路122−2を介して、ガス管131−2のみと接続する。ガス流路121−3およびガス流路121−6は、接続部141およびガス供給路122−3を介して、ガス管131−3のみと接続する。
したがって、ガス管131−1からガス供給路122−1に供給された第1のガスは、接続部141を通ってガス流路121−1およびガス流路121−4に供給されることになる。ガス流路121−1およびガス流路121−4は、第1のガスのためのガス流路となる。
同様に、ガス管131−2からガス供給路122−2に供給された第2のガスは、接続部141を通ってガス流路121−2およびガス流路121−5に供給されることになる。ガス流路121−2およびガス流路121−5は、第2のガスのためのガス流路となる。また、ガス管131−3からガス供給路122−3に供給された第3のガスは、接続部141を通ってガス流路121−3およびガス流路121−6に供給されることになる。ガス流路121−3およびガス流路121−6は、第3のガスのためのガス流路となる。
こうして、シャワープレート124は、6本のガス流路121−1〜121−6のそれぞれに、第1〜第3の3種類のガスのうちの1種類のみを供給することが可能となる。すなわち、本実施形態のシャワープレート124は、ガス流路121−1〜121−6とガス供給路122−1〜122−3の複数の交差部の中から接続部141を構成するものを適宜選択し、ガス流路121−1〜121−6のそれぞれに複数種類のガスのうちの1種類のガスのみが供給されるように構成されている。
そして、本実施形態のシャワープレート124は、ガス流路121−1〜121−6のそれぞれとチャンバ103のP領域とを、基板101側に向けられる第1の面の側で連通するように穿設された複数のガス噴出孔129を有する。ガス噴出孔129は、ガス流路121−1〜121−6それぞれの配設位置に穿設され、シャワープレート124の面内で、互いに所定の間隔をあけて分散配置されるように構成されている。
したがって、ガス管131−1からガス供給路122−1と接続部141を通ってガス流路121−1およびガス流路121−4に供給された第1のガスは、ガス流路121−1およびガス流路121−4の配設位置に穿設されたガス噴出孔129から噴出し、基板101に向けて供給される。
同様に、ガス管131−2からガス供給路122−2と接続部141を通ってガス流路121−2およびガス流路121−5に供給された第2のガスは、ガス流路121−2およびガス流路121−5の配設位置に穿設されたガス噴出孔129から噴出し、基板101に向けて供給される。また、ガス管131−3からガス供給路122−3と接続部141を通ってガス流路121−3およびガス流路121−6に供給された第3のガスは、ガス流路121−3およびガス流路121−6の配設位置に穿設されたガス噴出孔129から噴出し、基板101に向けて供給される。こうして、本実施形態のシャワープレート124では、第1〜第3の3種類の各ガスが混合されることなく、分離された状態で、基板101に向けてシャワー状に供給される。
本実施形態の成膜装置100では、上述したように、ガス制御部140と、ガスバルブ135−1〜135−3とからなるガス供給制御機構を有する。
したがって、成膜装置100は、このガス供給制御機構を用い、ガス管131−1〜131−3と接続するガス流路121−1〜121−6のそれぞれに上記第1〜第3の3種類の各ガスを供給し、同時に、分離した状態の3種類のガスをガス噴出孔129から噴出し、基板101に向けてシャワー状に供給することができる。
その場合でも、第1〜第3の3種類の各ガスを供給するためのガス流路121−1〜121−6は互いに独立しており、シャワープレート124においてそれらのガスが混合され、互いの間で反応することは抑制されている。
また、成膜装置100は、このガス供給制御機構を用い、ガス管131−1〜131−3と接続するガス流路121−1〜121−6のそれぞれに対し、上記第1〜第3の3種類の各ガスを供給するタイミングと期間を制御することができる。そして、上記第1〜第3の3種類のガスのそれぞれが、ガス噴出孔129から基板101に向けて供給されるタイミングを制御することができる。
その結果、お互いの間で反応が起こりやすい第1のガスである炭素のソースガスと第3のガスである珪素のソースガスとを、同時に、ガス噴出孔129から噴出させないようにすることができる。すなわち、第1のガスである炭素のソースガスがガス噴出孔129から噴出される期間と、第3のガスである珪素のソースガスがガス噴出孔129から噴出される期間とを分離し、時分割してそれぞれを基板101に向けて供給するようにすることができる。その結果、シャワープレート124の表面や近傍において、それらのガスが混合されて互いの間で反応することを抑制することができる。
さらに、成膜装置100は、ガス供給制御機構を用い、上記第1〜第3の3種類のガスのそれぞれを、時分割でガス管131−1〜131−3のそれぞれに供給し、それらと接続するガス流路121−1〜121−6のそれぞれに供給することができる。その結果、シャワープレート124のガス噴出孔129からは、第1〜第3の3種類のガスのうちの1種類のみが、所定の期間、所定のガス噴出孔129のみから噴出されるようにすることができる。そして、その後は順次、他の種類のガスをそれぞれ、対応する所定のガス噴出孔129のみから所定の期間、噴出されるようにすることができる。その結果、シャワープレート124の表面や近傍において、それらのガスが混合されて互いの間で反応することを抑制することができる。
そしてさらに、ガス供給制御機構を用い、第1のガスを基板101に向けて供給した後に第2のガスである分離ガスを基板101に向けて供給する期間を設けるとともに、第3のガスの供給後にも第2のガスの供給期間を設けるようにすることも可能である。すなわち、炭素のソースガスを供給した後、および珪素のソースガスを供給した後には、必ず、分離ガスである水素ガスのみを供給する期間を設けるようにすることが可能である。こうすることにより、シャワープレート124の表面や近傍において、炭素のソースガスと珪素のソースガスとが混合され、互いの間で反応することをより効果的に抑制することができる。
次に、図1に示すように、成膜装置100のシャワープレート124は、ガス噴出孔129の形成された、基板101の側に向けられる第1の面と対向する第2の面の側に、冷却手段を有することができる。
本実施形態のシャワープレート124の冷却手段としては、内部を冷却水等の冷媒が通る中空の流路142を設けることができる。
図3は、図2のA−A'線に沿った模式的な断面図である。
図3に示すように、シャワープレート124の流路142は、内部が中空となるように構成される。そして、その内部を通る冷却水等の冷媒が、シャワープレート124の第2の面側で、面状に広がるように構成されている。
こうした構造の流路142を備えることにより、シャワープレート124では冷却が可能となり、高温の状態になることが抑えられる。
また、図11に示すように、シャワープレート124の流路142’をシャワープレート124の第1の面側に設けることができる。流路142’は、142’−1,142’−2、142’−3、142’−4、142’−5のように複数設けられることが好ましい。 このような構造の流路142’を備えることにより、シャワープレート124の内部の冷却が可能となり、より高温の状態になることが抑えられる。
その結果、シャワープレート124の内部や近傍で、エピタキシャル膜を形成するための原料となる複数種類のガスが熱反応することを抑制することができる。その結果、シャワープレート124の内部や表面に膜が形成されるという問題を抑制することができる。
本実施形態の成膜装置100は、上述したように、エピタキシャル膜を形成するために、複数種類のガスを用いることができるが、図1〜図3および図11に示した例では、第1〜第3の3種類のガスを使用するように構成されている。そして、上述したように、本実施形態の成膜装置が使用可能なガスは3種類に限られない。例えば、2種類とすることが可能であり、3種類より多い種類とすることも可能である。
その場合、エピタキシャル膜形成のために用いるガスの種類に合わせて、図2に示すような、シャワープレート124のガス供給路122の数を変動させることが好ましい。併せて、それに接続するガス管131、ガスバルブ135およびガス供給部133の数を対応させることが好ましい。
例えば、使用するガスの種類が4種類(例えば、H、SiH、C、N)である場合には、シャワープレートの端部に、図2のガス供給路122と同様のガス供給路を4本設ける。そして、それらに接続する、図2のガス管131、ガスバルブ135およびガス供給部133と同様のガス管、ガスバルブおよびガス供給部をそれぞれ4個設けることが好ましい。
こうすることにより、4種類のガスがシャワープレート内で混合されることなく、チャンバ内に供給される。そして、シャワープレートでそれらが反応することを抑えて、基板上にエピタキシャル膜を形成することができる。
また、使用するガスの種類が5種類(例えばH、SiH、C、N、TMA)の場合には、シャワープレートの端部に、図2のガス供給路122と同様のガス供給路を5本設ける。そして、それらに接続する、図2のガス管131、ガスバルブ135およびガス供給部133と同様のガス管、ガスバルブおよびガス供給部をそれぞれ5個設けることが好ましい。
次に、本実施の形態では、成膜装置のシャワープレートに、ガス流路の数と配置構造が図2に示す例とは異なるものを用い、成膜装置の別の例を構成することが可能である。シャワープレートのガス流路の数と配置構造を、以下で説明するように、別のものとすることで、ガス噴出孔から噴出される、第1のガスである炭素のソースガスと第3のガスである珪素のソースガスとの空間的な分離をより効果的に行うことができる。
尚、本実施形態の成膜装置の別の例においても、上述の成膜装置100と同様、エピタキシャル膜を形成するために、複数種類のガスを用いることができるが、ここでは、第1〜第3の3種類のガスを使用するように構成された例について説明する。
図4は、本発明の第1実施形態である成膜装置の別の例のシャワープレートの概略構成図である。
第1実施形態の成膜装置の別の例は、シャワープレートとして、図4に示すシャワープレート224を有する。
図4に示すシャワープレート224は、所定の厚みを持った板状の形状を有する。シャワープレート224は、ステンレス鋼やアルミニウム合金等の金属材料を用いて構成することができる。
シャワープレート224は、ガス流路221の数と配置構造が異なる以外、図2の本実施形態のシャワープレート124と同様の構造を有する。また、シャワープレート224を有する第1実施形態の成膜装置の別の例も、図1の成膜装置100と同様の構造を有する。したがって、共通する構成要素については、同一の符号を付し、重複する説明は省略する。
シャワープレート224の内部には、シャワープレート224の第1の面である、基板101側に向けられる面に沿うように、ガス流路221が7本設けられている。シャワープレート224は、基板101側に向けられてそれと対向するシャワープレート224の第1面が、水平となるように設置されることが好ましい。そして、シャワープレート224内部のガス流路221−1〜221−7は、シャワープレート224が、成膜装置の別の例に設置された状態で、その内部において、それぞれが水平に伸びるように形成されることが好ましく、所定の間隔で配列されることが好ましい。
シャワープレート224は、その端部に3本のガス供給路222を有する。ガス供給路222は、ガス流路221−1〜221−7のそれぞれと交差するように配設される。例えば、図4に示すように、ガス供給路222は、ガス流路221との間で、マトリクス状をなすように配設される。
ガス供給路222−1〜222−3はそれぞれ、その端部でガス管131−1、131−2、131−3とガス配管接続している。ガス管131−1、131−2、131−3の他方は、例えば、ガスボンベを用いて構成されたガス供給部133−1、133−2、133−3のそれぞれに接続している。
ガス管131−1〜131−3の途中にはそれぞれ、ガスの流量を調整してガスの供給量の調整が可能なガスバルブ135−1、135−2、135−3が接続されている。ガスバルブ135−1〜135−3は、後述するガス制御部140とともに、成膜装置の別の例のガス供給制御機構を構成している。
第1実施形態の成膜装置の別の例は、成膜装置100と同様、基板101上にSiCエピタキシャル膜を成膜することができる。その場合、第1〜第3の3種類のガスは、炭素のソースガスと分離ガスと珪素のソースガスの3種とすることができる。分離ガスは、上述したように、炭素のソースガスと珪素のソースガスとを分離するためのガスである。
その場合、第1のガスである炭素のソースガスは、ガス供給部133−1からガス管131−1に供給され、ひいてはガス供給路222−1に供給される。同様に、第2のガスである分離ガスは、ガス供給部133−2からガス管131−2に供給され、ひいてはガス供給路222−2に供給される。また、第3のガスである珪素のソースガスは、ガス供給部133−3からガス管131−3に供給され、ひいてはガス供給路222−3に供給される。
成膜装置の別の例のシャワープレート224において、3本のガス供給路222−1〜222−3のそれぞれは、図4に示すように、7本のガス流路221−1〜221−7のそれぞれと交差している。そして、ガス供給路222−1〜222−3は、ガス流路221−1〜221−7との交差部のうちの所定の一部で接続部241を構成し、対応するガス流路221−1〜221−7とガス配管接続している。したがって、ガス流路221−1〜221−7は、接続部241およびガス供給路222−1〜222−3を介して、対応するガス管131−1〜131−3と接続する。
図4に示す例では、例えば、ガス供給路222−1とガス流路221−1との交差部に接続部241が構成されている。接続部241が構成されることにより、ガス供給路222−1とガス流路221−1はガス配管接続されることになる。その結果、ガス流路221−1は、接続部241およびガス供給路222−1を介して、ガス管131−1のみと接続する。そして、ガス管131−1からガス供給路222−1に供給された第1のガスは、接続部241を通ってガス流路221−1に供給されることになる。すなわち、ガス流路221−1は、第1のガスのためのガス流路となる。
図4に示すシャワープレート224では、同様の接続部241が、ガス供給路222−1とガス流路221−5との交差部、ガス供給路222−2とガス流路221−2との交差部、ガス供給路222−2とガス流路221−4との交差部、ガス供給路222−2とガス流路221−6との交差部、ガス供給路222−3とガス流路221−3との交差部およびガス供給路222−3とガス流路221−7との交差部に構成されている。その結果、ガス流路221−5は、接続部241およびガス供給路222−1を介して、ガス管131−1のみと接続する。ガス流路221−2、ガス流路221−4およびガス流路221−6は、接続部241およびガス供給路222−2を介して、ガス管131−2のみと接続する。ガス流路221−3およびガス流路221−7は、接続部241およびガス供給路222−3を介して、ガス管131−3のみと接続する。
したがって、ガス管131−1からガス供給路222−1に供給された第1のガスは、接続部241を通ってガス流路221−1およびガス流路221−5に供給されることになる。ガス流路221−1およびガス流路221−5は、第1のガスのためのガス流路となる。
同様に、ガス管131−2からガス供給路222−2に供給された第2のガスは、接続部241を通ってガス流路221−2、ガス流路221−4およびガス流路221−6に供給されることになる。ガス流路221−2、ガス流路221−4およびガス流路221−6は、第2のガスのためのガス流路となる。また、ガス管131−3からガス供給路222−3に供給された第3のガスは、接続部241を通ってガス流路221−3およびガス流路221−7に供給されることになる。ガス流路221−3およびガス流路221−7は、第3のガスのためのガス流路となる。
こうして、シャワープレート224は、7本のガス流路221−1〜221−7のそれぞれに、第1〜第3の3種類のガスのうちの1種類のみを供給することが可能となる。すなわち、シャワープレート224は、ガス流路221−1〜221−7とガス供給路222−1〜222−3の複数の交差部の中から接続部241を構成するものを適宜選択し、ガス流路221−1〜221−7のそれぞれに複数種類のガスのうちの1種類のガスのみが供給されるように構成されている。
そして、シャワープレート224は、ガス流路221−1〜221−7のそれぞれとチャンバ103のP領域とを、基板101側に向けられる第1の面の側で連通するように穿設された複数のガス噴出孔229を有する。ガス噴出孔229は、ガス流路221−1〜221−7の配設位置に穿設され、シャワープレート224の面内で、互いに所定の間隔をあけて分散配置されるように構成されている。
したがって、ガス管131−1からガス供給路222−1と接続部241を通ってガス流路221−1およびガス流路221−5に供給された第1のガスは、ガス流路221−1およびガス流路221−5の配設位置に穿設されたガス噴出孔229から噴出し、基板101に向けて供給される。同様に、ガス管131−2からガス供給路222−2と接続部241を通ってガス流路221−2、ガス流路221−4およびガス流路221−6に供給された第2のガスは、ガス流路221−2、ガス流路221−4およびガス流路221−6の配設位置に穿設されたガス噴出孔229から噴出し、基板101に向けて供給される。また、ガス管131−3からガス供給路222−3と接続部241を通ってガス流路221−3およびガス流路221−7に供給された第3のガスは、ガス流路221−3およびガス流路221−7の配設位置に穿設されたガス噴出孔229から噴出し、基板101に向けて供給される。こうして、本実施形態のシャワープレート224では、第1〜第3の3種類の各ガスが、基板101に向けてシャワー状に供給される。
このとき、シャワープレート224は、第1のガスが供給されるガス流路221−1、221−5と第3のガスが供給されるガス流路221−3、221−7との間に、第2のガスが供給されるガス流路221−2、221−4、221−6が配置される構造となっている。上述したように、第1のガスは炭素のソースガスであり、第3のガスは珪素のソースガスであって、互いの間で反応を起こしやすい。したがって、シャワープレート224は、互いに反応しやすい2種類のガスのためのガス流路を空間的に分離して配置し、さらにそれらの間に反応性の乏しい第2のガス(分離ガス)のためのガス流路を配置している。
その結果、シャワープレート224のガス噴出孔229から噴出される第1のガスと第3のガスは空間的な分離がなされるとともに、第2のガスである分離ガスの噴出による分離効果によってその空間的な分離はより効果的なものとなる。
そして、第1実施形態の成膜装置の別の例では、上述した成膜装置100と同様に、ガス制御部140と、ガスバルブ135−1〜135−3とからなるガス供給制御機構を有する。
したがって、第1実施形態の成膜装置の別の例は、このガス供給制御機構を用い、ガス配管131−1〜131−3と接続するガス流路221−1〜221−7のそれぞれに対し、上記第1〜第3の3種類の各ガスを供給するタイミングと期間を制御することができる。そして、上述した成膜装置100と同様に、上記第1〜第3の3種類のガスのそれぞれが、ガス噴出孔229から基板101に向けて供給されるタイミングを制御することができる。
すなわち、シャワープレート224のガス噴出孔229からは、第1〜第3の3種類のガスのうちの1種類のみが、所定の期間、所定のガス噴出孔229のみから噴出されるようにすることができる。そして、その後は順次、他の種類のガスをそれぞれ、対応する所定のガス噴出孔229のみから所定の期間、噴出されるようにすることができる。その結果、シャワープレート224の表面や近傍において、それらガスが混合されて互いの間で反応することを抑制することができる。
尚、シャワープレート224は、図1に示す成膜装置100のシャワープレート124と同様に、ガス噴出孔229の形成された、基板101の側に向けられる第1の面と対向する第2の面の側に、冷却手段を有することができる。
本実施形態のシャワープレート224の冷却手段としては、内部を冷却水等の冷媒が通る中空の流路、例えば、後述する図5の流路242を設けることができる。
図5は、図4のB−B'線に沿った模式的な断面図である。
図5に示すように、シャワープレート224の流路242は、内部が中空となるように構成される。そして、その内部を通る冷却水等の冷媒が、シャワープレート224の第2の面側で、面状に広がるように構成されている。
こうした構造の流路242を備えることにより、シャワープレート224は冷却が可能となり、高温の状態になることが抑えられる。その結果、シャワープレート224の内部で、エピタキシャル膜を形成するための原料となる複数種類のガスが熱反応することを抑制することができる。その結果、シャワープレート224の内部や表面に膜が形成されるという問題を抑制することができる。
以上より、第1実施形態の成膜装置の別の例は、シャワープレート224を用い、お互いの間で反応が起こりやすい炭素のソースガスと珪素のソースガスとを、より効果的に、空間的かつ時間的に分離し、ガス噴出孔229から基板101に向けて噴出させることができる。そして、シャワープレート224では、冷媒の流路242を用いた冷却が可能である。
その結果、シャワープレート224の表面や近傍において、それらガスが混合されて互いの間で熱反応することを抑制することができる。
実施の形態2.
本発明では、成膜装置として、有機金属気相成長法(MOCVD法)を用いた成膜装置を提供することができる。
以下、MOCVD法を用いて基板上にGaNエピタキシャル膜を形成する本発明の第2実施形態の成膜装置について説明する。
この成膜装置は、試料を配置する成膜室と、成膜室内の試料に向けて複数種類のガスを供給するシャワープレートとを有する。シャワープレートは、成膜室の上部に設けられ、上記ガスは、シャワープレートを通過して成膜室に供給される。また、シャワープレートは、成膜室の内部に向けられる第1の面と、第1の面に対向し且つ成膜室の外部に向けられる第2の面と、第1の面と第2の面の間でこれらに沿って延在する複数のガス流路と、複数のガス流路と第1の面とを連通する複数のガス噴出孔とを有し、複数のガス流路の各一端から供給されたガスが複数のガス噴出孔から成膜室の内部に向けて噴出するよう構成されている。換言すると、シャワープレートは、試料側に向けられる第1の面に沿うように内部で延在して、複数種類の各ガスを供給するガス管に接続される複数のガス流路と、複数の各ガス流路と成膜室内とをその第1の面の側で連通するように穿設された複数のガス噴出孔とを有し、ガス管から複数のガス流路に供給された複数種類の各ガスが、複数のガス噴出孔から試料に向けてそれぞれ供給されるよう構成されている。
また、この成膜装置は、複数のガス流路の少なくとも1つに第1のガスを供給するタイミングと、他のガス流路に第2のガスを供給するタイミングとを制御するガス供給制御機構を有することが好ましい。換言すると、複数の各ガス流路に接続するガス管に、複数種類の各ガスを供給するガス供給制御機構を備えており、ガス供給制御機構は、複数種類の各ガスがガス管に供給されるタイミングをそれぞれ制御して、その複数種類の各ガスが試料に向けて供給されるタイミングを制御するよう構成されていることが好ましい。
さらに、この成膜装置において、シャワープレートは、試料側の第1の面と対向する第2の面の側に冷却手段を備えることが好ましい。
第2実施形態の成膜装置は、GaNエピタキシャル膜の形成に使用するガスとして、例えば、アンモニア(NH)等の窒素(N)のソースガスと、水素ガス等の分離ガスと、トリメチルガリウム(TMG)ガス等のガリウム(Ga)のソースガスとの3種類を用いることができる。ここで、分離ガスは、アンモニア等の窒素のソースガスとトリメチルガリウムガス等のガリウムのソースガスとを分離するためのガスであって、それらと反応性に乏しいガスである。すなわち、第2実施形態である成膜装置は、基板上にエピタキシャル膜を形成するための原料となる複数種類のガスとして、第1〜第3の3種類のガスを使用する。
第2実施形態の成膜装置の構造については、上述した第1実施形態の成膜装置100と同様とすることが可能である。したがって、成膜装置100と共通する構成要素については、同一の符号を付し、重複する説明は省略する。
図6は、本発明の第2の実施形態である枚葉式の成膜装置の概略構成図である。
図6では、本実施形態の成膜装置300の構成の概略について、成膜室であるチャンバ103の模式的な断面図を用いて説明している。
第2実施形態の成膜装置300は、3個設けられたガス供給部133のうちのガス供給部133−1から供給するガスを第1のガスとし、例えば、アンモニア(NH)等の窒素(N)のソースガスとすることが可能である。そして、ガス管131−1に窒素のソースガスを供給することができる。
また、ガス供給部133−2から供給するガスを第2のガスとし、例えば、水素ガス等の分離ガスとすることが可能である。そして、ガス管131−2に分離ガスを供給することができる。さらに、ガス供給部133−3から供給するガスを第3のガスとし、例えば、トリメチルガリウム(TMG)ガス等のガリウムのソースガスとすることが可能である。そして、ガス管131−3にガリウムのソースガスを供給することができる。
成膜装置300は、図2に示した成膜装置100と同様のシャワープレート124を備える。したがって、成膜装置300のシャワープレート124は、6本のガス流路121−1〜121−6のそれぞれに、第1〜第3の3種類のガスのうちの1種類のみを供給することが可能となる。
したがって、成膜装置300では、ガス管131−1からガス供給路122−1と接続部141を通ってガス流路121−1およびガス流路121−4に供給された第1のガスは、ガス流路121−1およびガス流路121−4の配設位置に穿設されたガス噴出孔129から噴出し、基板101に向けて供給される。同様に、ガス管131−2からガス供給路122−2と接続部141を通ってガス流路121−2およびガス流路121−5に供給された第2のガスは、ガス流路121−2およびガス流路121−5の配設位置に穿設されたガス噴出孔129から噴出し、基板101に向けて供給される。また、ガス管131−3からガス供給路122−3と接続部141を通ってガス流路121−3およびガス流路121−6に供給された第3のガスは、ガス流路121−3およびガス流路121−6の配設位置に穿設されたガス噴出孔129から噴出し、基板101に向けて供給される。こうして、成膜装置300のシャワープレート124では、第1〜第3の3種類の各ガスが、基板101に向けてシャワー状に供給される。
本実施形態の成膜装置300では、ガス制御部140と、ガスバルブ135−1〜135−3とからなるガス供給制御機構を有する。
したがって、成膜装置300は、このガス供給制御機構を用い、ガス管131−1〜131−3と接続するガス流路121−1〜121−6のそれぞれに上記第1〜第3の3種類のガスを供給し、同時に3種類の各ガスを、ガス流路121−1〜121−6の配設位置に穿設されたガス噴出孔129から噴出し、基板101に向けてシャワー状に供給することができる。
その場合でも、第1〜第3の3種類の各ガスを供給するためのガス流路121−1〜121−6は互いに独立しており、シャワープレート124においてそれらのガスが混合され、互いの間で反応することは抑制されている。
また、成膜装置300は、このガス供給制御機構を用い、ガス管131−1〜131−3と接続するガス流路121−1〜121−6のそれぞれに対し、上記第1〜第3の3種類のガスを供給するタイミングと期間を制御することができる。そして、上記第1〜第3の3種類のガスのそれぞれが、所定のガス噴出孔129から基板101に向けて供給されるタイミングを制御することができる。
その結果、お互いの間で反応が起こりやすい、第1のガスである窒素のソースガスと第3のガスであるガリウムのソースガスとを、同時にガス噴出孔129から噴出させないようにすることができる。すなわち、第1のガスである窒素のソースガスが所定のガス噴出孔129から噴出される期間と、第3のガスであるガリウムのソースガスがそれとは異なる所定のガス噴出孔129から噴出される期間とを分離し、時分割してそれぞれを基板101に向けて供給するようにすることができる。その結果、シャワープレート124の表面や近傍において、窒素のソースガスとガリウムのソースガスとが混合されて互いの間で反応することを抑制することができる。
さらに、成膜装置300は、ガス供給制御機構を用い、上記第1〜第3の3種類のガスのそれぞれを、時分割でガス管131−1〜131−3のそれぞれに供給し、それらと接続するガス流路121−1〜121−6のそれぞれに供給することができる。その結果、シャワープレート124のガス噴出孔129からは、第1〜第3の3種類のガスのうちの1種類のみが、所定のガス噴出孔129から、所定の期間噴出されるようにすることができる。そして、その後は順次、他の種類のガスをそれぞれ、所定のガス噴出孔129から所定の期間、噴出されるようにすることができる。その結果、シャワープレート124の表面や近傍において、窒素のソースガスとガリウムのソースガスとが混合されて互いの間で反応することを抑制することができる。
そしてさらに、ガス供給制御機構を用い、第1のガスを基板101に向けて供給した後に第2のガス(分離ガス)を基板101に向けて供給する期間を設けるとともに、第3のガスの供給後にも第2のガス(分離ガス)の供給期間を設けるようにすることも可能である。すなわち、窒素のソースガスを供給した後、およびガリウムのソースガスを供給した後には、必ず、分離ガスである水素ガスのみを供給する期間を設けるようにすることが可能である。こうすることにより、シャワープレート124の表面や近傍において、窒素のソースガスとガリウムのソースガスとが混合され、互いの間で反応することをより効果的に抑制することができる。
また、成膜装置300では、シャワープレートとして、図4に示したシャワープレート224と同様の構造のものを備えることができる。
その場合、成膜装置300のシャワープレート224は、7本のガス流路221−1〜221−7のそれぞれに、第1〜第3の3種類のガスのうちの1種類のみを供給することが可能となる。
したがって、ガス管131−1からガス供給路222−1と接続部241を通ってガス流路221−1およびガス流路221−5に供給された第1のガスは、ガス流路221−1およびガス流路221−5の配設位置に穿設されたガス噴出孔229から噴出し、基板101に向けて供給される。同様に、ガス管131−2からガス供給路222−2と接続部241を通ってガス流路221−2、ガス流路221−4およびガス流路221−6に供給された第2のガスは、ガス流路221−2、ガス流路221−4およびガス流路221−6の配設位置に穿設されたガス噴出孔229から噴出し、基板101に向けて供給される。また、ガス管131−3からガス供給路222−3と接続部241を通ってガス流路221−3およびガス流路221−7に供給された第3のガスは、ガス流路221−3およびガス流路221−7の配設位置に穿設されたガス噴出孔229から噴出し、基板101に向けて供給される。こうして、本実施形態のシャワープレート224では、第1〜第3の3種類の各ガスが、基板101に向けてシャワー状に供給される。
このとき、シャワープレート224は、第1のガスが供給されるガス流路221−1、221−5と第3のガスが供給されるガス流路221−3、221−7との間に、第2のガスが供給されるガス流路221−2、221−4、221−6が配置される構造となっている。上述したように、第1のガスは窒素のソースガスであり、第3のガスはガリウムのソースガスであって、互いの間で反応を起こしやすい。したがって、シャワープレート224は、互いに反応しやすい2種類の各ガスの流路を空間的に分離して配置し、さらにそれらの間に反応性の乏しい第2のガスの流路を配置している。
その結果、シャワープレート224の各ガス流路221−1〜221−7の配設位置に穿設されたガス噴出孔229から噴出される第1のガスと第3のガスは、空間的な分離がなされるとともに、第2のガスの噴出による分離効果によってその空間的な分離はより効果的なものとなる。
そして、成膜装置300は、上述のガス供給制御機構を用い、ガス管131−1〜131−3と接続するガス流路221−1〜221−7のそれぞれに対し、上記第1〜第3の3種類の各ガスを供給するタイミングと期間を制御することができる。そして、成膜装置100と同様に、上記第1〜第3の3種類のガスのそれぞれが、ガス噴出孔229から基板101に向けて供給されるタイミングを制御することができる。
すなわち、シャワープレート224のガス噴出孔229からは、第1〜第3の3種類のガスのうちの1種類のみが、所定の期間、所定のガス噴出孔229のみから噴出されるようにすることができる。そして、その後は順次、他の種類のガスをそれぞれ、対応する所定のガス噴出孔229のみから所定の期間、噴出されるようにすることができる。その結果、シャワープレート224の表面や近傍において、それらのガスが混合されて互いの間で反応することを抑制することができる。
以上より、成膜装置300は、シャワープレート224を用い、お互いの間で反応が起こりやすい窒素のソースガスとガリウムのソースガスとを、より効果的に、空間的かつ時間的に分離して、ガス噴出孔229から噴出させることができる。その結果、シャワープレート224の表面や近傍において、それらのガスが混合されて互いの間で熱反応することを抑制することができる。
実施の形態3.
本実施の形態の成膜装置は、試料を配置する成膜室と、成膜室内の試料に向けて複数種類のガスを供給するシャワープレートとを有する。シャワープレートは、成膜室の上部に設けられ、上記ガスは、シャワープレートを通過して成膜室に供給される。また、シャワープレートは、成膜室の内部に向けられる第1の面と、第1の面に対向し且つ成膜室の外部に向けられる第2の面と、第1の面と第2の面の間でこれらに沿って延在する複数のガス流路と、複数のガス流路と第1の面とを連通する複数のガス噴出孔とを有し、複数のガス流路の各一端から供給されたガスが複数のガス噴出孔から成膜室の内部に向けて噴出するよう構成されている。換言すると、シャワープレートは、試料側に向けられる第1の面に沿うように内部で延在して、複数種類の各ガスを供給するガス管に接続される複数のガス流路と、複数の各ガス流路と成膜室内とをその第1の面の側で連通するように穿設された複数のガス噴出孔とを有し、ガス管から複数のガス流路に供給された複数種類の各ガスが、複数のガス噴出孔から試料に向けてそれぞれ供給されるよう構成されている。
また、この成膜装置は、複数のガス流路の少なくとも1つに第1のガスを供給するタイミングと、他のガス流路に第2のガスを供給するタイミングとを制御するガス供給制御機構を有することが好ましい。換言すると、複数の各ガス流路に接続するガス管に、複数種類の各ガスを供給するガス供給制御機構を備えており、ガス供給制御機構は、複数種類の各ガスがガス管に供給されるタイミングをそれぞれ制御して、その複数種類の各ガスが試料に向けて供給されるタイミングを制御するよう構成されていることが好ましい。
また、この成膜装置において、シャワープレートは、試料側の第1の面と対向する第2の面の側に冷却手段を備えることが好ましい。
さらに、シャワープレートは、各ガス流路がその第1の面に沿う所定の方向に延在して内部を貫通するとともに、その各ガス流路に挿入される棒状部材を備えており、棒状部材は、挿入されたガス流路と成膜室内とを連通する複数のガス噴出孔のうちの少なくとも一部を塞ぐとともに、残るガス噴出孔とそのガス流路とを連通させるように形成された貫通孔を有し、シャワープレートは、各ガス流路に供給された各ガスの少なくとも一部が、棒状部材の貫通孔を通って、その貫通孔に連通するガス噴出孔から試料に向けて供給されるよう構成されることが好ましい。
上述したように本発明の第1実施形態の成膜装置100および第2実施形態の成膜装置300は、シャワープレート124およびシャワープレート224を有することができる。シャワープレート124、224は、ガス流路121、221とチャンバ103のP領域とを、基板101側に向けられる第1の面の側で連通するように穿設された複数のガス噴出孔129、229を有する。そして、基板101上にエピタキシャル膜を形成するための原料となる複数種類のガスが、ガス噴出孔129、229から基板101に向けて供給される。このとき、原料となる複数種類の各ガスを噴出させるのに使用するガス噴出孔129、229の選択と、各ガス噴出孔129、229から噴き出るガスの量は、ガス制御部140とガスバルブ135−1〜135−3とからなるガス供給制御機構によって制御することができる。
その場合、成膜装置100、300では、ガス供給制御機構による制御が、ガス流路121−1〜121−6、221−1〜221−7ごとに行われる。したがって、それらガス流路121−1〜121−6、221−1〜221−7それぞれの配設位置に穿設された複数のガス噴出孔129、229ごとにガスの噴出に対する制御がなされることになる。ガス流路121−1〜121−6、221−1〜221−7のうちの1つの配設位置に対応して穿設された複数のガス噴出孔129、229の中で、いくつかを選択して、所定のガスの噴出を停止させたり、供給量を調整したりすることはできない。したがって、シャワープレート124、224において、複数種類の各ガスを噴出するガス噴出孔129、229の分布を、所望とするように細かく制御することは困難であった。
そこで、本発明の第3実施形態である成膜装置は、シャワープレートにおいて、複数種類の各ガスを噴出させるのに使用するガス噴出孔に対し、より詳細な選択ができるように構成される。そして、シャワープレートにおいて、複数種類の各ガスを噴出させるガス噴出孔の分布を、より細かく制御することができるように構成する。
図7は、本発明の第3実施形態である成膜装置のシャワープレートの概略構成図である。
本発明の第3実施形態である成膜装置は、図7に示すシャワープレート324を有して構成される。そして、シャワープレート324の構成要素であるガス流路321の構造が異なる以外は、上述した成膜装置100等と同様の構造を有する。したがって、共通する構成要素については同一の符号を付し、重複する説明は省略する。
図7に示すように、第3実施形態の成膜装置のシャワープレート324は、所定の厚みを持った板状の形状を有する。シャワープレート324は、ステンレス鋼やアルミニウム合金等の金属材料を用いて構成することができる。そして、シャワープレート324は、後述する図9に示されるように、冷却手段として、内部を冷却水等の冷媒が通る中空の流路342(図7中には図示されない。)を有する。
シャワープレート324の内部には、シャワープレート324の第1の面である、基板101側に向けられる面に沿うように、ガス流路321が7本設けられている。シャワープレート324は、基板101側に向けられてそれと対向するシャワープレート324の第1面が、水平となるように設置されることが好ましい。そして、シャワープレート324内部のガス流路321−1〜321−7は、シャワープレート324が設置された状態で、それぞれが水平に延在するとともに、水平方向にシャワープレート324を貫通するようにトンネル状に形成される。そして、ガス流路321−1〜321−7は、シャワープレート324の内部で、所定の間隔で配列される。
シャワープレート324を水平方向に貫通するガス流路321は、断面が円となる形状を有することが好ましい。そして、シャワープレート324では、ガス流路321に挿入される棒状部材350を備える。
棒状部材350は、後に詳述するように、両端の先端部351を除く本体部352が、断面半円となる形状を有し、ガス流路321−1〜321−7内では、複数種類の各ガスが流れる空間が確保されている。
シャワープレート324は、その端部に3本のガス供給路322を有する。ガス供給路322は、ガス流路321−1〜321−7のそれぞれと交差するように配設される。
ガス供給路322−1〜322−3はそれぞれ、その端部でガス管131−1、131−2、131−3とガス配管接続している。ガス管131−1、131−2、131−3の他方は、例えば、ガスボンベを用いて構成されたガス供給部133−1、133−2、133−3のそれぞれに接続している。
ガス管131−1〜131−3の途中にはそれぞれ、ガスの流量を調整してガスの供給量の調整が可能なガスバルブ135−1、135−2、135−3が接続されている。ガスバルブ135−1〜135−3は、後述するガス制御部140とともに、第3実施形態の成膜装置のガス供給制御機構を構成している。
第3実施形態の成膜装置は、基板101上にSiCエピタキシャル膜を成膜することができる。その場合、第1〜第3の3種類のガスは、炭素のソースガスと分離ガスと珪素のソースガスの3種とすることができる。分離ガスは、上述したように、炭素のソースガスと珪素のソースガスとを分離するためのガスである。
その場合、第1のガスである炭素のソースガスは、ガス供給部133−1からガス管131−1に供給され、ひいてはガス供給路322−1に供給される。同様に、第2のガスである分離ガスは、ガス供給部133−2からガス管131−2に供給され、ひいてはガス供給路322−2に供給される。また、第3のガスである珪素のソースガスは、ガス供給部133−3からガス管131−3に供給され、ひいてはガス供給路322−3に供給される。
第3実施形態の成膜装置のシャワープレート324において、3本のガス供給路322−1〜322−3のそれぞれは、図7に示すように、7本のガス流路321−1〜321−7のそれぞれと交差している。そして、ガス供給路322−1〜322−3は、ガス流路321−1〜321−7との交差部のうちの所定の一部が接続部341を構成し、対応するガス流路321−1〜321−7とガス配管接続している。したがって、ガス流路321−1〜321−7は、接続部341およびガス供給路322−1〜322−3を介して、対応するガス管131−1〜131−3と接続する。
図7に示す例では、例えば、ガス供給路322−1とガス流路321−1との交差部に接続部341が構成されている。接続部341が構成されることにより、ガス供給路322−1とガス流路321−1はガス配管接続されることになる。その結果、ガス流路321−1は、接続部341およびガス供給路322−1を介して、ガス管131−1と接続する。そして、ガス管131−1からガス供給路322−1に供給された第1のガスは、接続部341を通ってガス流路321−1に供給されることになる。すなわち、ガス流路321−1は、第1のガスのためのガス流路となる。
図7に示すシャワープレート324では、同様の接続部341が、ガス供給路322−1とガス流路321−5との交差部、ガス供給路322−2とガス流路321−2との交差部、ガス供給路322−2とガス流路321−4との交差部、ガス供給路322−2とガス流路321−6との交差部、ガス供給路322−3とガス流路321−3との交差部およびガス供給路322−3とガス流路321−7との交差部に構成されている。その結果、ガス流路321−5は、接続部341およびガス供給路322−1を介して、ガス管131−1と接続する。ガス流路321−2、ガス流路321−4およびガス流路321−6は、接続部341およびガス供給路322−2を介して、ガス管131−2と接続する。ガス流路321−3およびガス流路321−7は、接続部341およびガス供給路322−3を介して、ガス管131−3と接続する。
したがって、ガス管131−1からガス供給路322−1に供給された第1のガスは、接続部341を通ってガス流路321−1およびガス流路321−5に供給されることになる。ガス流路321−1およびガス流路321−5は、第1のガスのためのガス流路となる。
同様に、ガス管131−2からガス供給路322−2に供給された第2のガスは、接続部341を通ってガス流路321−2、ガス流路321−4およびガス流路321−6に供給されることになる。ガス流路321−2、ガス流路321−4およびガス流路321−6は、第2のガスのためのガス流路となる。また、ガス管131−3からガス供給路322−3に供給された第3のガスは、接続部341を通ってガス流路321−3およびガス流路321−7に供給されることになる。ガス流路321−3およびガス流路321−7は、第3のガスのためのガス流路となる。
こうして、シャワープレート324は、7本のガス流路321−1〜321−7のそれぞれに、第1〜第3の3種類のガスのうちの1種類のみを供給することが可能となる。すなわち、シャワープレート324は、ガス流路321−1〜321−7とガス供給路322−1〜322−3の複数の交差部の中から接続部341を構成するものを適宜選択し、ガス流路321−1〜321−7のそれぞれに複数種類のガスのうちの1種類のガスのみが供給されるように構成されている。
そして、シャワープレート324は、ガス流路321−1〜321−7のそれぞれとチャンバ103のP領域とを、基板101側に向けられる第1の面の側で連通するように穿設された複数のガス噴出孔329を有する。ガス噴出孔329は、ガス流路321−1〜321−7の配設位置に穿設され、シャワープレート324の面内で、互いに所定の間隔をあけて分散配置されるように構成されている。
したがって、ガス管131−1からガス供給路322−1と接続部341を通ってガス流路321−1およびガス流路321−5に供給された第1のガスは、後に詳述する棒状部材350によって制御され、ガス噴出孔329から噴出し、基板101に向けて供給される。同様に、ガス管131−2からガス供給路322−2と接続部341を通ってガス流路321−2、ガス流路321−4およびガス流路321−6に供給された第2のガスは、棒状部材350によって制御され、ガス噴出孔329から噴出し、基板101に向けて供給される。また、ガス管131−3からガス供給路322−3と接続部341を通ってガス流路321−3およびガス流路321−7に供給された第3のガスは、棒状部材350によって制御され、ガス噴出孔329から噴出し、基板101に向けて供給される。こうして、本実施形態のシャワープレート324では、第1〜第3の3種類の各ガスが、基板101に向けてシャワー状に供給される。
このとき、シャワープレート324は、第1のガスが供給されるガス流路321−1、321−5と第3のガスが供給されるガス流路321−3、321−7との間に、第2のガス(分離ガス)が供給されるガス流路321−2、321−4、321−6が配置される構造となっている。上述したように、第1のガスは炭素のソースガスであり、第3のガスは珪素のソースガスであって、互いの間で反応を起こしやすい。したがって、シャワープレート324は、互いに反応しやすい2種類の各ガスの流路を空間的分離して配置し、さらにそれらの間に反応性に乏しい第2のガス(分離ガス)の流路を配置している。
その結果、シャワープレート324のガス噴出孔329から噴出される第1のガスと第3のガスは空間的な分離がなされるとともに、第2のガスの噴出による分離効果によってその空間的な分離はより効果的なものとなる。
そして、第3実施形態の成膜装置では、上述した成膜装置100と同様に、ガス制御部140と、ガスバルブ135−1〜135−3とからなるガス供給制御機構を有する。
したがって、第3実施形態の成膜装置は、このガス供給制御機構を用い、ガス配管131−1〜131−3と接続するガス流路321−1〜321−7のそれぞれに対し、上記第1〜第3の3種類のガスを供給するタイミングと期間を制御することができる。そして、成膜装置100と同様に、上記第1〜第3の3種類のガスのそれぞれが、ガス噴出孔329から基板101に向けて供給されるタイミングを制御することができる。
すなわち、シャワープレート324のガス噴出孔329からは、第1〜第3の3種類のガスのうちの1種類のみが、所定の期間、所定のガス噴出孔329のみから噴出されるようにすることができる。そして、その後は順次、他の種類のガスをそれぞれ、対応する所定のガス噴出孔329のみから所定の期間、噴出されるようにすることができる。その結果、シャワープレート324の表面や近傍において、それらのガスが混合されて互いの間で反応することを抑制することができる。
第3実施形態の成膜装置のシャワープレート324では、上述したように、ガス流路321に挿入される棒状部材350を備えるが、以下でその構造と機能について詳しく説明する。
図8は、本実施形態のシャワープレートのガス流路に挿入される棒状部材の構造を説明する図であり、図8(a)は棒状部材の平面図であり、図8(b)は棒状部材の側面図であり、図8(c)は棒状部材の断面図である。
図8に示す棒状部材350は、ガス流路321に対応する長さを有する。棒状部材350は、両端のそれぞれに所定の長さを有する先端部351を有する。先端部351はそれぞれ、断面円形の形状を有する。そして、棒状部材350は、その両端の先端部351以外の本体部352が、断面が半円となる形状を備えている。尚、棒状部材350の長さについては、ガス流路321と等しい長さとすることが可能であるが、挿入された状態でその先端部351の一部がガス流路321から突出するように、ガス流路321より若干長く形成することも可能である。
棒状部材350は、断面円形の先端部351の断面の半径および断面半円である本体部352の断面の半径が、ガス流路321の断面の半径と実質的に等しくなるように形成されている。したがって、棒状部材350がガス流路321に挿入されると、棒状部材350の両方の先端部351が、ガス流路321の両端を塞ぐようになる。したがって、ガス流路321に棒状部材350が挿入され、適正な位置に設置された場合、ガス流路321に供給された複数種類の各ガスが、ガス流路321の両端から流出することはない。
このとき、棒状部材350の本体部352は、断面が半円の形状である。したがって、ガス流路321の内部では、ガス流路321と棒状部材350の本体部352との間に空間が形成され、複数種類の各ガスの流路が確保されている。
図9は、本発明の第3実施形態である成膜装置のシャワープレートの模式的な断面図である。
図8および図9に示すように、棒状部材350は、冷媒の流路342を備えたシャワープレート324のガス流路321に挿入された状態で、その本体部352が、ガス流路321とチャンバ103のP領域とを連通するガス噴出孔329を塞ぐように機能する。その一方で、本体部352は、それを上下方向に貫通する貫通孔353を形成して有している。
本体部352の貫通孔353は、棒状部材350がガス流路321に挿入された状態で、ガス流路321内に導入された複数種類の各ガスの流路となる。
ガス流路321に挿入された棒状部材350は、本体部352の貫通孔353とシャワープレート324のガス噴出孔329とが連通するようにし、ガス流路321内に供給されたガスを通してガス噴出孔329から噴出されるようにする。
こうして、シャワープレート324では、棒状部材350がガス流路321に挿入され、ガス流路321とチャンバ103内とを連通する複数のガス噴出孔329のうちの少なくとも一部を塞ぐように機能する。それとともに、棒状部材350は、残るガス噴出孔329とそのガス流路321とを貫通孔353を介して連通させるようにし、ガス流路329に供給された複数種類の各ガスの少なくとも一部を、貫通孔353に連通するガス噴出孔329から基板101に向けて供給できるようにしている。
ここで、第3実施形態である成膜装置では、この棒状部材350の本体部352の貫通孔353を所望の配置構造で形成することができる。例えば、シャワープレート324のガス噴出孔329の形成ピッチの2倍の形成ピッチで、本体部352に貫通孔353を形成することができる。
そのような貫通孔353の配置構造を備えた棒状部材350は、ガス流路321に挿入された場合、ガス流路321の配設位置に穿設されたガス噴出孔329のうち、半数のガス噴出孔329を塞ぐことになる。すなわち、本体部352の貫通孔353に対応する位置にあるガス噴出孔329は、本体部352によって塞がれることがない。貫通孔353に対応する位置にないガス噴出孔329のみが、棒状部材350の本体部352によって塞がれることになる。その結果、ガス流路321の配設位置に穿設され、複数種類の各ガスを噴出するガス噴出孔329は、実際に配設された複数の中で、1個おきに半数が塞がれ、その他のものが選択されてガス噴出に使用されることになる。
このように、貫通孔353の所望の配置構造を有する棒状部材350の制御により、既に穿設されている複数のガス噴出孔329の中で実際に使用するものを選択することができる。すなわち、各ガス流路321−1〜321−7に対応するよう、各ガス流路321−1〜321−7の配設位置に複数が穿設されたガス噴出孔329のうち、一部を棒状部材350で塞ぐことができる。そうすることにより、複数のうちから使用するガス噴出孔329の選択を行い、基板101に向けて所定のガスを噴出させるようにすることができる。
また、棒状部材350の本体部352の貫通孔353を、中心部近傍のみに選択的に設け、本体部352の両端に近い部分には設けないようにすることもできる。その場合、ガス流路321の配設位置に穿設された複数のガス噴出孔329のうち、中心部分と離れた端の部分にあるものが選択されて、棒状部材350の本体部352によって塞がれる。そして、各ガスを噴出できるガス噴出孔329としては、中心部分の近傍にあるものが選択され、中心部分に集中するようになる。その結果、第3実施形態の成膜装置では、所定のガスをシャワープレート324から基板101の中心部分に集中するように供給することができる。
そして、その逆に、棒状部材350の本体部352に形成する貫通孔353を、中心部分の近傍には設けず、本体部352の両端に近い部分に選択的に設けるようにすることもできる。その場合、ガス流路321の配設位置に穿設された複数のガス噴出孔329のうちの中心部分に近い部分にあるものが選択され、棒状部材350の本体部352によって塞がれる。ガスを噴出できるガス噴出孔329としては、中心部分を除いた端に近い部分にあるものが選択されることになる。その結果、第3実施形態の成膜装置では、所定のガスをシャワープレート324から基板101の周縁部分に向けて供給することができる。
尚、ガス噴出孔329を塞ぐ閉塞部材としては、棒状部材350に限定されるものではない。図12、図13に示すように、ふた354又はねじ355等の閉塞手段により、ガス噴出孔329を選択的に塞ぐことが可能である。
以上のように、本発明の第3実施形態である成膜装置は、シャワープレート324の表面や近傍において、使用する複数種類のガスが混合されて、互いの間で熱反応することを抑制することができる。そしてさらに、シャワープレート324において、ガス流路321に挿入される棒状部材350の貫通孔353の配置構造を制御することにより、複数種類の各ガスを噴出させるガス噴出孔329の選択ができるように構成されている。その結果、シャワープレート324において、複数種類の各ガスを噴出させるガス噴出孔329の分布を、所望とするように、より細かく制御することができる。
実施の形態4.
本実施の形態は、成膜室内に配置された試料に向けてシャワープレートから複数種類のガスを供給して、その試料の上に所定の膜を形成する成膜方法であって、シャワープレートは、試料側に向けられる第1の面に沿うようにその内部で延在する複数のガス流路と、複数の各ガス流路が成膜室内とその第1の面の側で連通するように穿設された複数のガス噴出孔とを有し、複数種類の各ガスを供給するガス管を、複数の各ガス流路に接続し、各ガス管から複数のガス流路に複数種類の各ガスを供給して、各ガスのそれぞれをガス噴出孔から試料に向けて供給することを特徴とする成膜方法に関する。
ここでは、基板上にSiCエピタキシャル膜を成膜する方法を例として説明する。本実施の形態の成膜方法は、図1に示した第1実施形態の成膜装置100の別の例であって、図4に示したシャワープレート224を有する本発明の実施形態の成膜装置を用いて行うことができる。したがって、図1、図4および図5等の図面を適宜参照しながら説明する。
本実施の形態の成膜方法は、気相成長をさせて基板101上にエピタキシャル膜を成膜する。そして、その成膜処理に際し、シャワープレート224の表面や近傍において、使用する複数種類のガスが混合されて互いの間で熱反応することを抑制することができる。尚、基板101の直径は、例えば、200mmまたは300mmとすることができる。
基板101の、成膜装置のチャンバ103内への搬入は、図示しない搬送用ロボットを用いて行う。
成膜装置100の回転部104の内部には、回転軸104bの内部を貫通する昇降ピン(図示されない)が設けられている。搬送用ロボットからの基板101の受け取りは、この昇降ピンが用いられる。
昇降ピンを初期位置から上昇させ、サセプタ102上方の所定の位置で、搬送用ロボットから昇降ピンが基板101を受け取った後、基板101を支持した状態で昇降ピンを下降させる。
そして、昇降ピンを所定の初期位置に戻すことにより、基板101は、回転部104の円筒部104a上のサセプタ102の上に載置される。
次に、チャンバ103内を常圧の状態または適当な減圧の状態にする。次いで、ガス制御部140の制御によってガスバルブ135−2を制御し、ガス供給部133−2から第2のガスである分離ガスとして水素ガスをガス管131−2に供給する。そして、ガス供給路222−2および接続部241を通って、ガス流路221−2、221−4、221−6に水素ガスを供給し、ガス噴出孔229から噴出させて、P領域に供給する。そして、水素ガスを流しながら、回転部104に付随させて、基板101を50rpm程度で回転させる。
次に、ヒータ120によって基板101を1500℃〜1700℃に加熱する。例えば、成膜温度である1650℃まで徐々に加熱する。同時に、シャワープレート224の流路242に冷却水を供給し、シャワープレート224の冷却を開始する。
基板101の温度が1650℃に達した後は、徐々にサセプタ102上の基板101の回転数を上げていくようにする。そして、ガス制御部140の制御によって、ガスバルブ135−1〜135−3を制御し、ガス供給部133−1〜133−3からガス管131−1〜131−3のそれぞれに供給するようにして、第1〜第3の3種類の各ガスをチャンバ103内のP領域に供給する。
そして、基板101の温度を1650℃に維持し、円筒部104a上のサセプタ102を900rpm以上の高速で回転させながら、基板101上での気相成長を促進し、高い成膜速度で効率良くエピタキシャル膜を成膜させる。
基板101状にSiCエピタキシャル膜を形成するための第1〜第3の3種類のガスは、炭素のソースガスと分離ガスと珪素のソースガスの3種である。そして、第1のガスである炭素のソースガスとしては、プロパンガスと水素ガスとの混合ガスを用いる。第2のガスである分離ガスとしては、水素(H)ガスを用いる。第3のガスである珪素のソースガスとしては、シランガスと水素ガスの混合ガスを用いる。
ガス制御部140の制御によって、第1のガスであるプロパンガスと水素ガスとの混合ガスは、ガス供給部133−1からガス管131−1に供給され、ひいてはガス供給路222−1に供給される。同様に、第2のガスである水素ガスは、ガス供給部133−2からガス管131−2に供給され、ひいてはガス供給路222−2に供給される。また、第3のガスであるシランガスと水素ガスの混合ガスは、ガス供給部133−3からガス管131−3に供給され、ひいてはガス供給路222−3に供給される。
次いで、ガス供給路222−1に供給されたプロパンガスと水素ガスとの混合ガスは、接続部241を通ってガス流路221−1およびガス流路221−5に供給されることになる。
同様に、ガス供給路222−2に供給された水素ガスは、接続部241を通ってガス流路221−2、ガス流路221−4およびガス流路221−6に供給されることになる。また、ガス供給路222−3に供給されたシランガスと水素ガスの混合ガスは、接続部241を通ってガス流路221−3およびガス流路221−7に供給されることになる。
こうして、シャワープレート224では、7本のガス流路221−1〜221−7のそれぞれに、第1〜第3の3種類のガスのうちの1種類のみが供給される。
シャワープレート224は、ガス流路221−1〜221−7のそれぞれとチャンバ103のP領域とを、基板101側に向けられる第1の面の側で連通するように穿設された複数のガス噴出孔229を有する。
したがって、ガス流路221−1およびガス流路221−5に供給されたプロパンガスと水素ガスとの混合ガスは、ガス流路221−1およびガス流路221−5の配設位置に穿設されたガス噴出孔229から噴出し、基板101に向けて供給される。同様に、ガス流路221−2、ガス流路221−4およびガス流路221−6に供給された水素ガスは、ガス流路221−2、ガス流路221−4およびガス流路221−6の配設位置に穿設されたガス噴出孔229から噴出し、基板101に向けて供給される。また、ガス流路221−3およびガス流路221−7に供給されたシランガスと水素ガスの混合ガスは、ガス流路221−3およびガス流路221−7の配設位置に穿設されたガス噴出孔229から噴出し、基板101に向けて供給される。こうして、本実施形態の成膜方法では、エピタキシャル膜形成のための原料となるガスを基板上に供給する段階で、炭素のソースガスと分離ガスと珪素のソースガスの3種類の各ガスが、それぞれ分離された状態で、シャワープレート224から基板101に向けてシャワー状に供給されることになる。
このとき、本実施の形態の成膜方法では、ガス供給制御機構を用い、ガス管131−1〜131−3と接続するガス流路221−1〜221−7のそれぞれに対し、上記第1〜第3の3種類のガスを供給するタイミングと期間を制御することができる。その結果、上記第1〜第3の3種類のガスのそれぞれが、ガス噴出孔229から基板101に向けて供給されるタイミングを制御することができる。
したがって、本実施の形態の成膜方法では、基板上にエピタキシャル膜を形成する段階で、炭素のソースガスと分離ガスと珪素のソースガスをシャワープレート224から基板101に向けて時間的に分離して供給することができ、さらにその供給の順番を制御する。
本実施の形態の成膜方法では、上記エピタキシャル膜の形成の段階で、1番目に炭素のソースガスであるプロパンガスと水素ガスとの混合ガスを供給し、2番目に分離ガスである水素ガスを供給し、3番目に珪素のソースガスであるシランガスと水素ガスの混合ガスを供給する。そして、膜形成が終了するまで、この順番のガス供給を繰り返す。こうしたガスの供給方法に従うことにより、シャワープレート224の表面や近傍において、使用する複数種類のガスが混合されて互いの間で熱反応することを抑制することができる。
基板101上でのエピタキシャル膜の成膜を終了し、エピタキシャル膜の成膜された基板101が所定の温度まで降温した後、基板101はチャンバ103の外に搬出される。その場合、まず昇降ピンを上昇させる。そして、基板101を下方側から支持した後、昇降ピンをさらに上昇させて、サセプタ102から持ち上げて引き離すようにする。
そして、昇降ピンは搬送用ロボットに基板101を受け渡す。基板101を受け渡された搬送用ロボットは、その基板101をチャンバ103の外に搬出する。
また、本実施の形態の成膜方法では、別の成膜方法として、MOCVD法を利用し、基板上にGaNエピタキシャル膜を成膜することができる。その場合の成膜方法は、図6に示した第2実施形態の成膜装置300であって、図4示したシャワープレート224を有する成膜装置を用いて行うことができる。そして、基板上にSiCエピタキシャル膜を形成するのと同様に行うことができる。
その場合、基板101上にGaNエピタキシャル膜を形成するための原料となる複数種類のガスとして、第1〜第3の3種類のガスを使用することができる。この3種類のガスは、第1のガスが窒素(N)のソースガスであり、例えば、アンモニア(NH)である。第2のガスが分離ガスであり、例えば、水素ガスである。第3のガスがガリウム(Ga)のソースガスであり、例えば、トリメチルガリウム(TMG)ガスである。
そして、基板101を、GaNエピタキシャル膜の成膜に好適な温度に加熱した後、基板101上で気相成長を行う段階で、上記3種類のガスをシャワープレート224から基板101に向けて分離して供給することができる。
そしてさらに、気相成長を行う段階で、基板101に向けて供給される窒素のソースガスと分離ガスとガリウムのソースガスの供給を時分割で行い、それら供給の順番を制御することができる。
本実施の形態の成膜方法では、上記エピタキシャル膜の形成の段階で、1番目に窒素のソースガスであるアンモニアを供給し、2番目に分離ガスである水素ガスを供給し、3番目にガリウムソースガスであるトリメチルガリウムを供給する。そして、膜形成が終了するまで、この順番のガス供給を繰り返す。こうしたガスの供給方法に従うことにより、シャワープレート224の表面や近傍において、使用する複数種類のガスが混合されて互いの間で熱反応することを抑制することができる。
以上で説明した本実施の形態の成膜では、エピタキシャル膜の形成に使用され、反応性が高く、互いに反応しやすい複数のガスを、分離してシャワープレートに導入し、それらを混合することなく、分離したまま、基板に向けてシャワー状に供給することができる。
さらに、エピタキシャル膜の形成に使用される複数の各ガスを、空間的かつ時間的に分離して、基板に向けて供給することが可能である。その結果、使用するシャワープレートを冷却することと併せて、シャワープレートの表面や近傍において、使用する複数種類のガスが混合されて互いの間で熱反応することを抑制することができる。
尚、本発明は上記各実施の形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内で種々変形して実施することができる。
例えば、上記各実施の形態では、成膜装置の一例としてエピタキシャル膜の成膜装置を挙げたが、本発明はこれに限られるものではない。成膜室内に原料ガスを供給し、成膜室内に載置される半導体基板を加熱して半導体基板の表面に膜を形成する成膜装置であれば、CVD装置等の他の成膜装置であってもよい。
100、300、1100 成膜装置
101 基板
102、1102 サセプタ
103、1103 チャンバ
104、1104 回転部
104a、1104a 円筒部
104b、1104b 回転軸
108、1108 シャフト
109、1109 配線
120、1120 ヒータ
121、121−1、121−2、121−3、121−4、121−5、121−6、221、221−1、221−2、221−3、221−4、221−5、221−6、221−7、321、321−1、321−2、321−3、321−4、321−5、321−6、321−7 ガス流路
122、122−1、122−2、122−3、222、222−1、222−2、222−3、322、322−1、322−2、322−3 ガス供給路
124、224、324、1124 シャワープレート
125、1125 ガス排気部
126、1126 調整バルブ
127、1127 真空ポンプ
128、1128 排気機構
129、229、329、1129 ガス噴出孔
131、131−1、131−2、131−3 ガス管
133、133−1、133−2、133−3、1123 ガス供給部
135、135−1、135−2、135−3 ガスバルブ
140 ガス制御部
141、241、341 接続部
142、142’、142’−1、142’−2、142’−3、142’−4、142’−5、242、342 流路
350 棒状部材
351 先端部
352 本体部
353 貫通孔
354 ふた
355 ねじ
1101 ウェハ

Claims (7)

  1. 成膜室と、 前記成膜室の上部に設けられて、前記成膜室に供給されるガスが通過するシャワープレートとを有する成膜装置であって、 前記シャワープレートは、前記成膜室の内部に向けられる第1の面と、 前記第1の面に対向し且つ前記成膜室の外部に向けられる第2の面と、 前記第1の面と前記第2の面の間でこれらに沿って延在する複数のガス流路と、 前記複数のガス流路と前記第1の面とを連通する複数のガス噴出孔とを有し、
    前記複数のガス流路の各一端から供給された前記ガスは、前記複数のガス噴出孔から前記成膜室の内部に向けて噴出するよう構成され
    前記シャワープレートは、前記ガス流路と前記成膜室内とを連通する前記複数のガス噴出孔のうちの少なくとも一部を塞ぐ閉塞部材を有することを特徴とする成膜装置。
  2. 前記複数のガス流路の少なくとも1つに第1のガスを供給するタイミングと、他のガス流路に第2のガスを供給するタイミングとを制御するガス供給制御機構を有することを特徴とする請求項1に記載の成膜装置。
  3. 前記シャワープレートは、冷却手段を備えることを特徴とする請求項1または2に記載の成膜装置。
  4. 前記冷却手段は、前記第2の面に設けられることを特徴とする請求項3に記載の成膜装置。
  5. 前記冷却手段は、前記第1の面側に設けられることを特徴とする請求項3に記載の成膜装置。
  6. 前記閉塞部材は、前記各ガス流路が前記第1の面に沿う所定の方向に延在して内部を貫通するとともに、当該各ガス流路に挿入され、前記ガス流路と前記成膜室内とを連通する複数の前記ガス噴出孔のうちの少なくとも一部を塞ぐとともに、残る前記ガス噴出孔と当該ガス流路とを連通させるように形成された貫通孔を有する棒状部材を備えることを特徴とする請求項1に記載の成膜装置。
  7. 前記閉塞部材は、ふた又はねじであることを特徴とする請求項1に記載の成膜装置。
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