JP6035942B2 - モータ駆動制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は、モータ駆動制御装置、特に、ロータ及びステータを有するモータをロータ位置センサレス制御方式にて駆動するモータ駆動制御装置に関する。
室外ファンや圧縮機等の機器を備えた空気調和装置では、これらの機器の動力源としてモータが多く用いられており、モータは、モータ駆動制御装置によって駆動制御される。
近年では、コスト削減の観点から、モータをロータ位置センサレス制御方式にて駆動するモータ駆動制御装置がよく用いられている。しかしながら、ロータ位置センサレス制御方式では、モータの起動直前である無制御状態においては、ロータの位置の検出が不可能である。
特に、モータが室外ファンの駆動源として用いられる場合、未だモータが駆動していないにもかかわらず室外ファンに風の影響等による外力が加わると、モータも回転してしまう。この状態でモータを起動させると、モータには、無風時のように室外ファンに外力が加わっていない状態でモータが正常に起動する場合に比して大きいモータ電流が流れてしまうか、あるいは回生動作により過電圧が発生するなどの不具合が生じる虞がある。従って、モータの起動安定性が損なわれてしまう。
これに対し、例えば特許文献1(特開2005−137106号公報)に示されるように、インバータからモータへの駆動電圧の出力が停止した時にモータに発生する誘起電圧から、ロータの位相を検出する技術が知られている。特許文献1では、検出されたロータの位相に応じて、モータが起動される。
しかしながら、上記特許文献1では、ロータの位相を正確に検出することが求められるが、ロータの位相を正確に検出するためには、誘起電圧に関する各種制限の他、モータ駆動制御装置を構成する回路の調整等が必要となる。そのため、モータ駆動制御装置の調整が煩雑となる。
更に、上記特許文献1では、ロータの位相を検出する回路が必要となるため、その分コストもかかってしまう。
そこで、本発明の課題は、コストをかけることなく簡単に、モータの起動安定性を確保することにある。
本発明の第1観点に係るモータ駆動制御装置は、ロータ及びステータを有するモータを、ロータ位置センサレス制御方式にて駆動する装置である。モータ駆動制御装置は、回転数導出部と、起動部と、変更部とを備える。回転数導出部は、少なくともモータの起動直前状態時の、モータの回転数を導出する。起動部は、直流励磁方式及び強制駆動方式のうち少なくともいずれかの方式に基づく駆動信号を、モータに出力してモータを起動させる。直流励磁方式は、モータに対し直流通電を行うことで、ロータ位置を所定位置に固定させる方式である。強制駆動方式は、モータに対し所定の電圧と周波数とを印加する強制通電を行うことで、モータを所定回転数まで加速させる方式である。変更部は、直流励磁方式及び強制駆動方式のうち少なくともいずれかの方式に基づく駆動信号を、回転数導出部が導出したモータの回転数に応じて変更する。また、変更部は、起動直前のモータの回転数が所定回転数よりも大きい場合、モータを起動開始させるためにモータに出力する駆動信号の電圧もしくは電流を、モータが無回転の状態で起動開始する場合にモータに出力される所定駆動電圧もしくは所定駆動電流よりも小さくする。
このモータ駆動制御装置では、少なくともモータの起動直前状態時のモータの回転数に応じて、直流励磁方式及び/または強制駆動方式に基づく駆動信号が変更される。即ち、モータを起動するためにモータに出力される、直流励磁方式及び/または強制駆動方式に基づく駆動信号は、モータの回転数に応じて変化する。これにより、少なくともモータ起動直前状態時のモータの回転数に応じた駆動信号によってモータが起動するため、過電流及び過電圧状態の発生を抑えることができ、コストをかけることなく且つ簡単にモータの起動安定性を確保できる。
また、場合によっては、風等の外力の影響を受けてモータが起動直前時に既に回転しており、且つ該モータの回転数が所定回転数以上となってしまっていることがある。しかし、このモータ駆動制御装置は、起動直前時におけるモータの回転数が所定回転数よりも大きい場合には、例えば、モータを起動開始させるためにモータに出力する駆動電圧のデューティや振幅等を、所定駆動電圧のデューティや振幅等よりも小さくする。これにより、モータ駆動制御装置は、起動直前時に既にある程度の回転数で回転してしまっているモータを起動させた際、モータに通電される電流量及び起動部に印加される電圧が過剰となってしまう現象を抑えることができ、モータの起動安定性を確保することができる。
本発明の第2観点に係るモータ駆動制御装置は、第1観点に係るモータ駆動制御装置において、起動部が直流励磁方式に基づく駆動信号をモータに出力してモータを起動させる際、変更部は、モータの回転数に応じて駆動信号の電圧もしくは電流を変更する。
これにより、直流励磁方式が採用されても、モータは確実に起動することができる。
本発明の第3観点に係るモータ駆動制御装置は、第1観点に係るモータ駆動制御装置において、起動部が強制駆動方式に基づく駆動信号をモータに出力してモータを起動させる際、変更部は、モータの回転数に応じて駆動信号の周波数、電圧もしくは電流値を変更する。
これにより、強制駆動方式が採用されても、モータは確実に起動することができる。
本発明の第4観点に係るモータ駆動制御装置は、第1観点から第3観点のいずれかに係るモータ駆動制御装置において、変更部は、モータが起動を開始してから通常回転状態に至るまでの間のモータの回転数に応じて、駆動信号の電圧もしくは電流を連続的に変更する。
これにより、モータが起動を開始してから通常回転状態へと至るまでの間、モータの回転数に応じて刻々と変化する駆動信号がモータに出力されるようになる。従って、過電流及び過電圧の発生がより確実に抑えられる。
本発明の第5観点に係るモータ駆動制御装置は、第1観点から第4観点のいずれかに係るモータ駆動制御装置において、変更部は、モータが起動を開始してからの経過時間に応じて、駆動信号の電圧もしくは電流を連続的に変更する。
これにより、モータが起動を開始してからの経過時間に応じた駆動信号が、モータに出力されるようになる。従って、過電流及び過電圧の発生がより確実に抑えられる。
本発明の第観点に係るモータ駆動制御装置は、第1観点から第観点のいずれかに係るモータ駆動制御装置において、変更部は、モータが起動を開始してから通常回転状態に至るまでの間、その間におけるモータの回転数が大きくなるのに伴い駆動信号の電圧もしくは電流を大きくする。
モータの回転数は、モータが起動を開始してから通常回転状態に至るまでの間、時々刻々と大きくなっていく。そこで、このモータ駆動制御装置は、モータが起動を開始してから通常回転状態に至るまでの間におけるモータの回転数の増加に伴って、例えば、駆動電圧のデューティや振幅等を大きくしていく。これにより、モータに通電される電流量及び起動部に印加される電圧が過剰となってしまう現象やモータの脱調を抑えることができ、モータの起動安定性を確保することができる。
本発明の第観点に係るモータ駆動制御装置は、第4観点または第観点のいずれかに係るモータ駆動制御装置において、変更部は、モータが起動を開始してから通常回転状態に至るまでの間、起動開始後の経過時間に伴い駆動信号の電圧もしくは電流を大きくする。
このモータ駆動制御装置は、モータが起動を開始してから通常回転状態に至るまでの間、起動開始後の経過時間に伴って、例えば、駆動電圧のデューティや振幅等を大きくしていく。これにより、モータに通電される電流量及び起動部に印加される電圧が過剰となってしまう現象やモータの脱調を抑えることができ、モータの起動安定性を確保することができる。
本発明の第1観点に係るモータ駆動制御装置によると、過電流及び過電圧状態の発生を抑えることができ、コストをかけることなく且つ簡単にモータの起動安定性を確保できる。また、モータに通電される電流量及び起動部に印加される電圧が過剰となってしまう現象を抑えることができ、モータの起動安定性を確保することができる。
本発明の第2観点に係るモータ駆動制御装置によると、直流励磁方式が採用されても、モータは確実に起動することができる。
本発明の第3観点に係るモータ駆動制御装置によると、強制駆動方式が採用されても、モータは確実に起動することができる。
本発明の第4観点及び第5観点に係るモータ駆動制御装置によると、過電流及び過電圧の発生がより確実に抑えられる。
本発明の第観点及び第観点に係るモータ駆動制御装置によると、モータに通電される電流量及び起動部に印加される電圧が過剰となってしまう現象やモータの脱調を抑えることができ、モータの起動安定性を確保することができる。
第1実施形態に係るモータ駆動制御装置が採用されたシステムの全体の構成と、モータ駆動制御装置の内部構成とを示したブロック図。 ヒートポンプ装置に係る室外機の構成を簡単に示す図。 起動開始直前のファンモータの回転数と起動開始時の駆動電圧の周波数(または駆動電圧の電圧値)との関係を概念的に示すグラフ。 ファンモータが起動開始直後から通常回転状態に至るまでの、駆動電圧の周波数(または駆動電圧の電圧値)の経時的変化を概念的に一例として表すグラフ。 起動前回転数検出回路の構成の一例を簡単に示す図。 センサレス制御回路の構成の一例を簡単に示すブロック図。 第1実施形態に係るモータ駆動制御装置の動作を説明するためのフロー図。 第2実施形態に係るモータ駆動制御装置が採用されたシステムの全体の構成と、モータ駆動制御装置の内部構成とを示したブロック図。 起動開始直前のファンモータの回転数と起動開始時の駆動電圧のデューティとの関係を概念的に示すグラフ。 ファンモータが起動開始直後から直流励磁終了に至るまでの、駆動電圧のデューティの経時的変化を概念的に一例として表すグラフ。 第2実施形態に係るモータ駆動制御装置の動作を説明するためのフロー図。 第2実施形態に係るモータ駆動制御装置の動作を説明するためのフロー図。
以下、本発明に係るモータ駆動制御装置について、図面を参照しつつ詳述する。なお、以下の実施形態は、本発明の具体例であって、本発明の技術的範囲を限定するものではない。
<第1実施形態>
(1)概要
図1は、ブラシレスDCモータ51と、このブラシレスDCモータ51を駆動するための本実施形態に係るモータ駆動制御装置20とを含むモータ駆動制御システム100全体の構成図である。ブラシレスDCモータ51は、ヒートポンプ装置の室外機10(図2参照)に含まれる機器の1つである室外ファン15の駆動源として用いられるファンモータであって、交流電圧の印加によって駆動する交流モータである。モータ駆動制御装置20は、該室外機10内に搭載されている。
(1−1)室外機
ここで、室外機10について、図2を用いて簡単に説明する。ここではヒートポンプ装置として、ヒートポンプ式給湯器の室外機を例として説明を行なう。室外機10は、主として、圧縮機11、水熱交換器12、膨張弁13、蒸発器14及び室外ファン15等の様々な機器を有している。圧縮機11、水熱交換器12、膨張弁13及び蒸発器14は、順次接続されて冷凍サイクルを構成している。圧縮機11は、冷凍サイクル内を循環する冷媒を圧縮する。水熱交換器12には、室外機10と接続された貯湯タンクユニット(図示せず)から送られてくる水が通る熱交換水路16が設けられており、熱交換水路16中を流れる水と冷媒との間で熱交換を行うことができる。膨張弁13は、電気的に制御される電動弁であって、冷凍サイクル内を循環する冷媒を減圧する。蒸発器14は、冷媒サイクル内の冷媒と空気との間で熱交換を行わせ、冷媒を蒸発させるためのものである。室外ファン15は、例えばプロペラファンであって、回転により室外機10外部からの空気を蒸発器14に案内する。
このような室外機10では、圧縮機11を駆動して冷媒を循環させることにより、水熱交換器12を凝縮器として機能させ、熱交換水路16中を通る水を加熱することができる。
(1−2)ブラシレスDCモータ
次に、ブラシレスDCモータ51について説明する。本実施形態に係るブラシレスDCモータ51は、3相モータであり、ステータ52と、ロータ53とを備えている。ステータ52は、スター結線されたU相、V相及びW相の駆動コイルLu,Lv,Lwを含む。各駆動コイルLu,Lv,Lwの一方端は、それぞれインバータ25から延びるU相、V相及びW相の各配線の駆動コイル端子TU,TV,TWに接続されている。各駆動コイルLu,Lv,Lwの他方端は、互いに端子TNとして接続されている。これら3相の駆動コイルLu,Lv,Lwは、ロータ53が回転することによりその回転速度とロータ53の位置に応じた誘起電圧を発生させる。
ロータ53は、N極及びS極からなる複数極の永久磁石を含み、ステータ52に対し回転軸を中心として回転する。ロータ53の回転は、この回転軸と同一軸心上にある出力軸(図示せず)を介して室外ファン15に出力される。
以下では、ブラシレスDCモータ51を、ファンモータ51と記載する。
(2)モータ駆動制御装置の構成
次いで、本実施形態に係るモータ駆動制御装置20の構成について説明する。本実施形態に係るモータ駆動制御装置20は、図1に示すように、整流部21と、平滑コンデンサ22と、電圧検出部23と、電流検出部24と、インバータ(起動部に相当)25と、ゲート駆動回路26と、起動前回転数検出回路(後述するセンサレス制御回路28の回転数推定部28cと共に、回転数導出部に相当)27と、センサレス制御回路28(主として変更部に相当)と、マイクロコンピュータ29とを備える。
モータ駆動制御装置20を構成するこれらの機能部は、例えば1枚のプリント基板上に実装されている。
なお、ゲート駆動回路26、起動前回転数検出回路27及びセンサレス制御回路28は、1つの集積回路パッケージ(具体的には、ICやHIC)内にパッケージングされていてもよい。
(2−1)整流部
整流部21は、4つのダイオードD1a,D1b,D2a,D2bによってブリッジ状に構成されている。具体的には、ダイオードD1aとD1b、D2aとD2bは、それぞれ互いに直列に接続されている。ダイオードD1a,D2aの各カソード端子は、共に平滑コンデンサ22のプラス側端子に接続されており、整流部21の正側出力端子として機能する。ダイオードD1b,D2bの各アノード端子同士は平滑コンデンサ22のマイナス側端子に接続されており、整流部21の負側出力端子として機能する。ダイオードD1a,D1b同士の接続点及びダイオードD2a,D2b同士の接続点は、それぞれ商用電源91に接続されている。即ち、ダイオードD1a,D1b同士の接続点、及びダイオードD2a,D2b同士の接続点は、それぞれ整流部21の入力の役割を担っている。
このような構成を有する整流部21は、商用電源91から出力される交流電圧を整流することで直流電源を生成し、これを平滑コンデンサ22に供給する。
(2−2)平滑コンデンサ
平滑コンデンサ22は、一端が整流部21の正側出力端子に接続され、他端が整流部21の負側出力端子に接続されている。平滑コンデンサ22は、整流部21から供給された直流電源、つまりは整流部21によって整流された電圧を平滑する。以下、説明の便宜上、平滑コンデンサ22による平滑後の電圧を“平滑後電圧Vfl”という。この平滑後電圧Vflは、直流電源に係る電圧よりも更にリップルの低い電圧となっており、平滑コンデンサ22の後段、即ち出力側に接続されたインバータ25に印加される。
なお、コンデンサの種類としては、電解コンデンサやセラミックコンデンサ、タンタルコンデンサ等が挙げられるが、本実施形態においては、平滑コンデンサ22として電解コンデンサが採用される場合を例に採る。
(2−3)電圧検出部
電圧検出部23は、平滑コンデンサ22の出力側に接続されており、平滑コンデンサ22の両端電圧、即ち平滑後電圧Vflの値を検出する。特に、電圧検出部23は、ファンモータ51の起動後に電圧検出動作を行う。
このような電圧検出部23は、図示してはいないが、例えば互いに直列に接続された2つの抵抗が平滑コンデンサ22に並列接続され、平滑後電圧Vflを分圧することで構成される。2つの抵抗同士の接続点の電圧値は、センサレス制御回路28に入力される。
(2−4)電流検出部
電流検出部24は、平滑コンデンサ22及びインバータ25の間であって、かつ平滑コンデンサ22の負側出力端子側に接続されている。電流検出部24は、ファンモータ51の起動後、ファンモータ51に流れるモータ電流Imを検出する。
このような電流検出部24は、図示してはいないが、例えばシャント抵抗及び該抵抗の両端の電圧を増幅させるオペアンプを用いた増幅回路で構成される。電流検出部24によって検出されたモータ電流Imは、センサレス制御回路28に入力される。
(2−5)インバータ
インバータ25は、平滑コンデンサ22の出力側に接続されている。インバータ25は、図1に示すように、複数の絶縁ゲート型バイポーラトランジスタ(以下、単にトランジスタという)Q3a,Q3b,Q4a,Q4b,Q5a,Q5b及び複数の還流用ダイオードD3a,D3b,D4a,D4b,D5a,D5bを含む。トランジスタQ3aとQ3b、Q4aとQ4b、Q5aとQ5bは、それぞれ互いに直列に接続されている。各ダイオードD3a〜D5bは、トランジスタのコレクタ端子とダイオードのカソード端子とが接続されると共にトランジスタのエミッタ端子とダイオードのアノード端子とが接続されることで、各トランジスタQ3a〜Q5bに対して並列接続されている。
インバータ25には、平滑コンデンサ22からの平滑後電圧Vf1が印加される。そして、インバータ25は、ゲート駆動回路26により指示されたタイミングで各トランジスタQ3a〜Q5bがオン及びオフを行うことで、所望のデューティを有する駆動電圧SU1,SV1,SW1を生成する。この駆動電圧SU1,SV1,SW1は、ファンモータ51を駆動させるための交流電圧であって、各トランジスタQ3aとQ3b、Q4aとQ4b、Q5aとQ5bの各接続点NU,NV,NWからファンモータ51に出力される。即ち、インバータ25は、ファンモータ51に電力を供給する。
本実施形態に係るインバータ25は、ファンモータ51の起動の際、強制駆動方式に基づく駆動電圧SU1,SV1,SW1をファンモータ51に出力して、該モータ51を起動させる。強制駆動方式とは、ファンモータ51に対し強制通電を行うことで、モータを所定回転数まで加速させる方式である。モータが所定回転数まで加速されてロータ53の位置が推定可能となった場合には、駆動方式は、強制駆動方式から位置推定駆動、つまりはロータ位置センサレス制御へと移行する。即ち、強制駆動方式では、ファンモータ51のロータ53の位置に関係なく、所定の電圧値及び周波数を有する駆動電圧SU1,SV1,SW1をファンモータ51に印加して、ファンモータ51を強制的に起動開始させる。従って、強制駆動方式では、後述の第2実施形態にて述べる直流励磁方式とは異なり、ファンモータ51を駆動開始させる前にロータ53の位置を一旦固定させる動作は行われず、ファンモータ51がどのような状態であっても駆動させることのできる駆動電圧SU1,SV1,SW1が、インバータ25からファンモータ51へと出力されることとなる。これにより、ファンモータ51は、強制的に起動する。
そして、本実施形態に係るインバータ25は、少なくとも起動直前のファンモータ51の回転数に応じた周波数または電圧値を有する強制駆動方式における駆動電圧SU1,SV1,SW1により、ファンモータ51を起動開始させる。そして、インバータ25は、ファンモータ51の起動開始後、起動中のファンモータ51の回転状態に応じた周波数または電圧値を有する強制駆動方式における駆動電圧SU1,SV1,SW1を、ファンモータ51に出力する。
即ち、従来の強制駆動方式によるファンモータ51の起動の際、インバータは、ファンモータ51の回転数に関係のない駆動電圧、つまりは一定の周波数または電圧値を有する駆動電圧を出力していた。しかしながら、本実施形態に係るインバータ25は、強制駆動方式にてファンモータ51を起動させるにあたり、ファンモータ51へは、実際の回転状態に応じた周波数または電圧値を有しており且つロータ53がどのような位置にあっても強制的にファンモータ51を起動できるような駆動電圧SU1,SV1,SW1を出力する。即ち、本実施形態に係る起動時の駆動電圧SU1,SV1,SW1は、従来の強制駆動方式によるファンモータ51の起動にあたり、該モータ51に出力されていた駆動電圧の周波数または電圧値が、実際のファンモータ51の回転状態に応じて変化した電圧、と言うことができる。
図3は、起動開始直前のファンモータ51の回転数に対する起動開始時の駆動電圧SU1,SV1,SW1の周波数及び電圧値Vstart1を、概念として示すグラフである。図3では、横軸を起動開始直前のファンモータ51の回転数(即ち、後述する起動前回転数検出回路27により検出された回転数。第1回転数信号FG)、縦軸を起動開始時にファンモータ51に出力される駆動電圧SU1,SV1,SW1の周波数及び電圧値Vstart1として表している。図3の回転数区間A1に示すように、起動開始直前のファンモータ51の回転数が所定回転数pr1よりも小さい場合には、駆動電圧SU1,SV1,SW1の周波数(または電圧値)Vstart1は、所定周波数F1(または所定電圧値V1)に設定される。しかし、図3の回転数区間B1に示すように、起動開始直前のファンモータ51の回転数が所定回転数pr1よりも大きい場合には、駆動電圧SU1,SV1,SW1の周波数(または電圧値)Vstart1は、所定周波数F1(または所定電圧値V1)よりも小さい周波数(または電圧値)に設定される。
ここで、所定周波数F1及び所定電圧値V1は、それぞれ、ファンモータ51が無回転の状態で起動開始する場合に、該モータ51に出力される駆動電圧の周波数及び電圧値である。所定回転数pr1に対する周波数(または電圧値)、及び該回転数pr1以上の回転数に対する周波数(または電圧値)は、ファンモータ51、室外ファン15及び蒸発器14の各特性等に基づいて、机上計算やシミュレーション、実験等によって予め適宜な値に設定される。
即ち、本実施形態においては、未だ駆動していない状態のファンモータ51が、外力や回転停止直後の慣性力等の影響を受けて既にある程度回転している場合には、後述するセンサレス制御回路28にて、ファンモータ51の起動を開始させるために該モータ51に出力される駆動電圧SU1,SV1,SW1の周波数または電圧値Vstart1を小さくする内容の電圧指令値Vpwmが生成される。
なお、後に述べるように、センサレス制御回路28に係る回転数推定部28cは、起動直前あるいは回転数が低回転状態においては、ファンモータ51の回転数を正しく推定することができない。そのため、図6では詳細な構成を図示してはいないが、この場合のセンサレス制御回路28は、起動前回転数検出回路27によって検出された起動直前のファンモータ51の回転数を用いる。
図4は、ファンモータ51の起動開始直後から通常回転状態に至るまでの間に、ファンモータ51に出力される駆動電圧SU1,SV1,SW1の周波数及び電圧値の経時的変化を概念的に表すグラフである。上記のように、回転数が低い状態においては、回転数の推定は正しく行われないため、起動中の回転状態については時間の経過によって推測する。図4では、横軸を時間、縦軸を駆動電圧SU1,SV1,SW1の周波数及び電圧値として表している。図4に示すように、ファンモータ51の起動開始直後から通常回転状態(即ち、位置推定運転可能となった状態)に至るまでの間、インバータ25は、時間の経過に伴って周波数または電圧値が大きくなるような駆動電圧SU1,SV1,SW1をファンモータ51に出力する。
以上のように、本実施形態に係るインバータ25は、ファンモータ51の起動直前から通常回転状態へと至るまでの間、実際のファンモータ51の回転数に応じた周波数・電圧値を有する強制駆動方式における駆動電圧SU1,SV1,SW1を、ファンモータ51に出力する。これにより、起動前から風等の外力や回転停止直後の慣性力の影響によって既に回転してしまっているファンモータ51を、従来の強制駆動方式により起動させる場合に比して、過電流状態や過電圧状態、脱調状態が生じにくくなる。
つまり、風等の外力や回転停止直後の慣性力の影響によってファンモータ51が既に回転してしまっていると、この回転によりファンモータ51に誘起される電圧が上昇した状態となっている。この状態で、ファンモータ51の実際の回転数に関係なく、強制駆動方式にて一定の周波数・電圧を有する駆動電圧をファンモータ51に印加してしまうと、この駆動電圧は本来無回転状態のファンモータ51を起動させることを想定した駆動電圧であるから、既に該モータ51に誘起されている電圧に、一定の周波数・電圧を有する駆動電圧が加えられてしまい、結果として、過電流や過電圧、モータの脱調が引き起こされる。しかし、本実施形態では、強制駆動方式にてファンモータ51が起動するが、その際の駆動電圧SU1,SV1,SW1はファンモータ51の実際の回転数を考慮した周波数・電圧を有するものとなっているため、該モータ51に誘起されている電圧に更に加えられる、該駆動電圧SU1,SV1,SW1に基づくモータ電流及び電圧の各値は、ファンモータ51のその時々の回転数に応じた適切な値となる。従って、過電流や過電圧、モータ脱調は、生じにくくなる。
なお、上記の説明では、周波数と電圧との両方が変更される例を示したが、周波数と電圧のいずれか一方が変更されても良い。
(2−6)ゲート駆動回路
ゲート駆動回路26は、センサレス制御回路28からの電圧指令値Vpwmに基づき、インバータ25の各トランジスタQ3a〜Q5bのオン及びオフの状態を変化させる。具体的には、ゲート駆動回路26は、センサレス制御回路28によって決定されたデューティを有する駆動電圧SU1,SV1,SW1がインバータ25からファンモータ51に出力されるように、各トランジスタQ3a〜Q5bのゲートに印加するゲート制御電圧Gu,Gx,Gv,Gy,Gw,Gzを生成する。生成されたゲート制御電圧Gu,Gx,Gv,Gy,Gw,Gzは、それぞれのトランジスタQ3a〜Q5bのゲート端子に印加される。
ここで、本実施形態に係る電圧指令値Vpwmとは、駆動電圧SU,SV,SWに関するパラメータの1つである駆動電圧SU1,SV1,SW1のデューティを定めるための指令値である。つまり、本実施形態では、ファンモータ51がPWM制御される場合を例に採る。
(2−7)起動前回転数検出回路
起動前回転数検出回路27は、入力がファンモータ51のW相の駆動コイル端子TWと接続されており、出力がセンサレス制御回路28に接続されている。即ち、起動前回転数検出回路27は、インバータ25よりも後段側に位置していると言える。起動前回転数検出回路27は、主に起動前においてファンモータ51が回転している際に、駆動コイルLwに発生するW相の誘起電圧Vwnに基づいて、起動前のファンモータ51の回転数を検出する。
このような起動前回転数検出回路27の構成の一例を、図5に簡単に示す。図5では、起動前回転数検出回路27が、フィルタ27a、コンパレータ27b及び演算部27cで構成されている場合を示している。フィルタ27aは例えばローパスフィルタであり、回転しているファンモータ51における誘起電圧Vwnが入力され、この誘起電圧Vwnからノイズ成分及び高調波成分を除去する。コンパレータ27bには、フィルタ27a通過後の誘起電圧Vwnと、所定の電圧値を有するリファレンス電圧Vrefとが入力される。コンパレータ27bは、入力されたこれらの電圧の大小に基づき、誘起電圧Vwnに基づくパルス電圧を出力する。演算部27cには、このパルス電圧が入力され、該電圧の周波数を演算してファンモータ51の回転数を演算する。このようにして求められた起動前のファンモータ51の回転数を示す第1回転数信号FG1は、該モータ51の回転数に応じた周期を有するパルス信号、または信号の周波数は固定であるが該モータ51の回転数に応じたデューティを有するパルス信号となっている。当該回転数信号FG1は、センサレス制御回路28に入力される。
上述した起動前回転数検出回路27によると、起動していないファンモータ51が風等の外力や回転停止直後の慣性力の影響により回転しているような、後述するロータ位置センサレス方式ではロータ53の位置の推定ができない場合においても、ファンモータ51の回転数を検出することが可能となる。
なお、本実施形態においては、起動前回転数検出回路27は、起動前のファンモータ51の回転方向が順方向か逆方向かに関わらず、単に回転数を検出する構成となっている。
(2−8)センサレス制御回路
センサレス制御回路28は、電圧検出部23、電流検出部24、ゲート駆動回路26、起動前回転数検出回路27及びマイクロコンピュータ29と接続されている。センサレス制御回路28は、ファンモータ51をロータ位置センサレス方式にて駆動させる回路である。
具体的には、センサレス制御回路28は、ロータ位置センサレス方式にて起動後のファンモータ51のロータ53の位置を推定すると共に、推定したロータ53の位置に基づいてファンモータ51の回転数を推定する。以下、起動後のファンモータ51の回転数を示す信号を、“第2回転数信号FG2”と記載する。第2回転数信号FG2は、マイクロコンピュータ29に入力される。更に、センサレス制御回路28は、マイクロコンピュータ29から回転数指令Vfgを含む運転指令が送られてくると、この運転指令、推定したロータ53の位置、推定した回転数、電圧検出部23の検出結果及び電流検出部24の検出結果に基づいて、ロータ位置センサレス方式により駆動電圧SU1,SV1,SW1のデューティ、電圧指令値Vpwmとして決定していく。
ここで、ロータ位置センサレス方式とは、ファンモータ51の特性を示す各種パラメータ、平滑後電圧Vfl(即ち、電圧検出部23の検出結果)、モータ電流Im(即ち、電流検出部24の検出結果)、及びファンモータ51の制御に関する所定の数式モデル等を用いて、ロータ53の位置の推定、回転数の推定、回転数に対するPI制御、及びモータ電流Imに対するPI制御等を行う方式である。ファンモータ51の特性を示す各種パラメータとしては、使用されるファンモータ51の巻線抵抗、インダクタンス成分、誘起電圧、極数などが挙げられる。
図6は、数式モデルを考慮してロータ位置センサレス制御を行うセンサレス制御回路28の構成の一例を簡単に示している。図6のセンサレス制御回路28は、主として、モータモデル演算部28a、ロータ位置推定部28b、回転数推定部28c(起動前回転数検出回路27と共に回転数導出部に相当)、LPF28d、回転数制御部28e及び電流制御部28fにより構成されている。
モータモデル演算部28aは、ファンモータ51の特性を示す各種パラメータをモータモデルとして用いて、モータ51への電圧指令値Vpwm、推定したロータ53の位置及び推定した回転数から、モータ電流Imの理想値を演算する。ロータ位置推定部28bは、この理想値と電流検出部24によって実際に検出されたモータ電流Imとの間で減算処理された結果を入力として、現時点でのロータ53の位置を推定する。回転数推定部28cは、推定されたロータ53の位置を用いて、現時点でのファンモータ51の回転数を推定する。各推定部28b,28cにおける推定結果は、モータモデル演算部28aにおいて、モータ電流Imの理想値と実際のモータ電流Imとの差分が“0”となるような補正処理、ならびにモータモデルの補正に用いられる。LPF28dは、推定された回転数からノイズ成分及び高調波成分を除去する。LPF28dから出力されたファンモータ51の回転数は、波形成形部28gによって所望の第2回転数信号FG2となり、マイクロコンピュータ29に出力される。第2回転数信号FG2は、第1回転数信号FG1と同様、ファンモータ51の回転数に応じた周期を有するパルス信号、または周波数は固定であるが該モータ51の回転数に応じたデューティを有するパルス信号となっている。
また、LPF28dから出力されたファンモータ51の回転数は、マイクロコンピュータ29から送られてきた運転指令に含まれる回転数指令Vfgとの間で減算処理が行われる。回転数制御部28eは、減算処理の結果が入力されると、回転数に対してPI制御を行う。電流制御部28fは、回転数制御部28eによる制御結果であるq軸電流指令値Vqと、例えばd軸電流指令値Vdが“0”となるような指令“Vd=0”と、電圧検出部23により検出された平滑後電圧Vflとに基づいて電流制御を行い、モータ電流Imがこれらの指令に基づいた電流となるような電圧指令値Vpwmを生成する。このような電流制御部28fの制御により、駆動電圧SU1,SV1,SW1のデューティを含む電圧指令値Vpwmが生成され、ゲート駆動回路26に入力される。また、電圧指令値Vpwmはモータモデル演算部28aに入力され、モータモデルの更なる補正がなされる。
ここで、本実施形態では、ロータ53の永久磁石が作り出す磁束方向をd軸、これよりπ/2進んだ方向をq軸に定めた、dq座標系を用いている。上記「q軸電流指令値Vq」とは、ファンモータ51のトルクに寄与するq軸電流の指令値であり、上記「d軸電流指令値Vd」とは、ファンモータ51のトルクに寄与しないd軸電流(即ち、磁束を作る成分である励磁電流)の指令値である。
このような構成を有するセンサレス制御回路28は、マイクロコンピュータ29及びゲート駆動回路26等によってインバータ25の制御が行われている時には、ロータ53の位置の推定及びファンモータ51の回転数の推定を行い、これらの推定結果に応じた電圧指令値Vpwmを出力すると言うことができる。
そして、このような構成を有するセンサレス制御回路28は、“(2−5)インバータ”にて説明した駆動電圧SU1,SV1,SW1の出力動作が実現されるようにするべく、強制駆動方式に基づく駆動電圧SU1,SV1,SW1の周波数または電圧値を、少なくともファンモータ51の起動直前状態時の起動直前の回転数に応じて変更する動作を行う。具体的には、センサレス制御回路28は、ファンモータ51が起動を介してしてから通常回転状態に至るまでの間、経過時間に応じて、強制駆動方式に基づく駆動電圧SU1,SV1,SW1の周波数または電圧値を連続的に変更する。例えば、センサレス制御回路28は、図4に示すように、ファンモータ51の起動開始直後から通常回転状態(即ち、位置推定運転可能となった状態)に至るまでの間、時間の経過に伴って駆動電圧SU1,SV1,SW1の周波数または電圧値も大きくなるように、電圧指令値Vpwmを連続的に生成する。
(2−9)マイクロコンピュータ
マイクロコンピュータ29は、図1に示すように、主として、センサレス制御回路28と接続されている。また、図示してはいないが、マイクロコンピュータ29は、室外機10の各機器を統括して制御する室外機側制御部とも接続されている。
例えば、マイクロコンピュータ29は、起動開始後のファンモータ51の回転数(つまり、第2回転数信号FG2)の監視を行ったり、回転数指令起動指令及び回転数指令Vfgを含む運転指令をセンサレス制御回路28に出力したりする。
(3)動作
次に、本実施形態のモータ駆動制御装置20の動作について、図7を用いて説明する。図7は、モータ駆動制御装置20が行う動作を示すフロー図である。
ステップS1〜S2:マイクロコンピュータ29が室外ファン15の運転開始指示を室外機10の室外機側制御部から取得した場合(S1のYes)、起動前回転数検出回路27は、起動前の現時点でのファンモータ51の回転数を検出する(S2)。これにより、センサレス制御回路28には、起動前のファンモータ51の回転数を示す第1回転数信号FG1が入力される。
ステップS3:センサレス制御回路28は、ステップS2の回転数と所定回転数pr1とを比較する。
ステップS4:ステップS3において、ステップS2の回転数(即ち、起動前のファンモータ51の回転数)が所定回転数pr1よりも小さい場合には(S3のNo)、図3の回転数区間A1に示すように、センサレス制御回路28は、ファンモータ51を起動開始させるための駆動電圧SU1,SV1,SW1の周波数(または電圧値)Vstart1を所定周波数F1(または所定電圧値V1)に設定する。
ステップS5:ステップS3において、ステップS2の回転数(即ち、起動前のファンモータ51の回転数)が所定回転数pr1よりも大きい場合には(S3のYes)、図3の回転数区間B1に示すように、センサレス制御回路28は、ファンモータ51を起動開始させるための駆動電圧SU1,SV1,SW1の周波数(または電圧値)Vstart1を、所定周波数F1(または所定電圧値V1)よりも小さい周波数(または電圧値)に設定する。
ステップS6:ステップS4,S5にて設定された周波数または電圧値Vstart1を表す電圧指令値Vpwmがゲート駆動回路26へと入力され、インバータ25からファンモータ51へは、ステップS4,S5にて設定された周波数または電圧値を有する駆動電圧SU1,SV1,SW1が出力される。この駆動電圧SU1,SV1,SW1は、強制駆動方式によりファンモータ51を起動させるための電圧であって、これによりファンモータ51は起動を開始する。
ステップS7:図4に示すように、センサレス制御回路28は、時間の経過に応じて駆動電圧SU1,SV1,SW1の周波数または電圧値を変更していく。これにより、インバータ25からは、連続的に変化する周波数または電圧値を有する駆動電圧SU1,SV1,SW1が、ファンモータ51へと出力される。
ステップS8〜S9:やがて、センサレス制御回路28がファンモータ51の回転数、つまりはロータ53の位置を推定できるようになると(S8のYes)、モータ駆動制御装置20は、ファンモータ51が通常回転状態に至ったと判断する(S9)。通常回転状態に至っている場合において、ファンモータ51は、ロータ位置センサレス方式にて駆動制御される。ステップS8において、センサレス制御回路28がファンモータ51の回転数を推定できない場合には(S8のNo)、モータ駆動制御装置20は、ステップS7以降の動作を繰り返す。
ステップS10〜S11:マイクロコンピュータ29が室外ファン15の駆動停止指示を取得するまでは(S10のNo)、モータ駆動制御装置20は、ファンモータ51に対してロータ位置センサレス駆動を継続して行う。マイクロコンピュータ29が室外ファン15の駆動停止指示を取得した場合(S10のYes)、インバータ25による駆動電圧SU1,SV1,SW1のファンモータ51への出力が停止され、ファンモータ51は駆動を停止する(S11)。
(4)特徴
(4−1)
本実施形態に係るモータ駆動制御装置20では、少なくともファンモータ51の起動直前状態時、強制駆動方式に基づく駆動電圧SU1,SV1,SW1が変更される。即ち、ファンモータ51を起動するためにファンモータ51に出力される強制駆動方式に基づく駆動電圧SU1,SV1,SW1は、ファンモータ51の回転状態に応じて変化する。これにより、少なくともモータ起動直前状態時のファンモータ51の回転状態に応じた駆動電圧SU1,SV1,SW1によってファンモータ51が起動するため、過電流及び過電圧状態の発生を抑えることができ、コストをかけることなく且つ簡単にファンモータ51の起動安定性を確保できる。
(4−2)
特に、本実施形態では、強制駆動方式に基づく駆動電圧SU1,SV1,SW1をファンモータ51に出力してファンモータ51を起動させる際、センサレス制御回路28は、ファンモータ51の起動直前の回転数に応じて駆動電圧SU1,SV1,SW1の周波数または電圧値を変更する。これにより、強制駆動方式が採用されても、ファンモータ51は確実に起動することができる。
(4−3)
また、本実施形態によると、例えば図4に示すように、ファンモータ51が起動を開始してから通常回転状態へと至るまでの間、時間の経過に応じて、言い換えればファンモータ51の回転状態に応じて、刻々と周波数または電圧値が変化する駆動電圧SU1,SV1,SW1がファンモータ51に出力されるようになる。従って、過電流及び過電圧の発生がより確実に抑えられる。
(4−4)
また、本実施形態によると、例えば図5に示すように、起動直前時におけるファンモータ51の回転数が所定回転数pr1以上である場合には、ファンモータ51を起動開始させるためにファンモータ51に出力する駆動電圧SU1,SV1,SW1の周波数(または電圧値)Vstart1は、所定周波数F1(または所定電圧値V1)よりも小さく設定される。これにより、モータ駆動制御装置20は、起動直前時に既に所定回転数pr1以上回転してしまっているファンモータ51を起動させた際、ファンモータ51に流れるモータ電流Imや平滑コンデンサ22の電圧が過剰となってしまう現象を抑えることができ、ファンモータ51の起動安定性を確保することができる。
(4−5)
本実施形態によると、ファンモータ51が起動を開始してから通常回転状態に至るまでの間におけるファンモータ51の回転数の増加に伴って、駆動電圧SU1,SV1,SW1の周波数または電圧値は大きく設定されていく。これにより、ファンモータ51に流れるモータ電流Imや平滑コンデンサ22の電圧が過剰となってしまう現象やファンモータ51の脱調を抑えることができ、ファンモータ51の起動安定性を確保することができる。
(4−6)
特に、本実施形態では、ファンモータ51が起動を開始してから通常回転状態に至るまでの間、起動開始後の経過時間に伴って、駆動電圧の周波数または電圧値が大きく設定されていく。これにより、ファンモータ51に流れるモータ電流Imや平滑コンデンサ22の電圧が過剰となってしまう現象やファンモータ51の脱調を抑えることができ、ファンモータ51の起動安定性を確保することができる。
<第2実施形態>
上記実施形態では、いわゆる強制駆動方式にて、ファンモータ51が起動する場合について説明した。ここでは、起動を更に確実にするため、起動開始時に直流励磁方式を用いてファンモータ51が起動する場合について説明する。
(1)構成
図8は、本実施形態に係るモータ駆動制御装置120を含むモータ駆動制御システム200全体の構成図である。図8に示すモータ駆動制御装置120は、上記第1実施形態に係るモータ駆動制御装置20と制御内容の一部が異なるものの、その構成は上記第1実施形態に係るモータ駆動制御装置20と同様である。
即ち、モータ駆動制御装置120は、整流部121と、平滑コンデンサ122と、電圧検出部123と、電流検出部124と、インバータ(起動部に相当)125と、ゲート駆動回路126と、起動前回転数検出回路(センサレス制御回路128の回転数推定部28cと共に回転数導出部に相当)127と、センサレス制御回路128(主として変更部に相当)と、マイクロコンピュータ129とを備える。
整流部121、平滑コンデンサ122、電圧検出部123、電流検出部124、ゲート駆動回路126、起動前回転数検出回路127、及びマイクロコンピュータ129については、図1においてそれぞれ同じ名称を付した整流部21、平滑コンデンサ22、電圧検出部23、電流検出部24、ゲート駆動回路26、起動前回転数検出回路27、及びマイクロコンピュータ29と同様である。そのため、以下では、これらの各機能部の説明は省略し、インバータ125及びセンサレス制御回路128がそれぞれ上記第1実施形態に係るインバータ25及びセンサレス制御回路28とは異なる部分についてのみを説明する。
(1−1)インバータ
本実施形態に係るインバータ125は、ファンモータ51の起動の際、直流励磁方式に基づく駆動電圧SU2,SV2,SW2をファンモータ51に出力して該モータ51を固定した後、強制駆動を行なって該モータ51を起動させる。ここで、直流励磁方式とは、起動直前のファンモータ51に対して所定の通電パターンで直流通電を行うことで、該モータ51におけるロータ53の位置を所定位置に一旦固定させ、ロータ53が固定した状態からファンモータ51の駆動を開始させる方式である。これにより、インバータ125からは、ロータ53を直流励磁させてロータ53の位置を所定位置に移動させ固定させるための駆動電圧SU2,SV2,SW2が、ファンモータ51に出力される。次いで、インバータ125からは、ロータ53を強制的に駆動するための駆動電圧SU2,SV2,SW2がファンモータ51に出力される。この強制駆動により、ファンモータ51はようやく起動することができる。
ここで、上記「所定位置」は、例えば電気角にて“210度”等のように、予め所定の通電パターンにより固定される任意の位置に適宜決定されている。
特に、本実施形態に係るインバータ125は、起動直前のファンモータ51の回転数に応じたデューティもしくは変調率を有する直流励磁方式における駆動電圧SU2,SV2,SW2により、ファンモータ51を起動開始させる。そして、ファンモータ51の起動開始後、強制通電に移行するまでの間、インバータ125は、起動中のファンモータ51の回転数に応じたデューティ(もしくは変調率、電圧値。以下同様)を有する直流励磁方式における駆動電圧SU2,SV2,SW2を、ファンモータ51に出力する。
即ち、従来の直流励磁方式によるファンモータ51の起動の際、インバータは、ファンモータ51の回転数に関係のない駆動電圧、つまりは一定のデューティを有する駆動電圧を出力していた。しかしながら、本実施形態では、直流励磁方式にてファンモータ51を起動させるにあたり、ファンモータ51へは、実際の回転数に応じたデューティを有する駆動電圧SU2,SV2,SW2が出力される。
なお、上記「起動中」とは、ファンモータ51が起動を開始してから通常回転状態へと至るまでの間を言う。
本実施形態に係るセンサレス制御回路128は、ファンモータ51を起動開始させるために該モータ51に出力される、直流励磁方式に基づく駆動電圧SU2,SV2,SW2のデューティVstart2(図9参照)を、起動直前のファンモータ51の回転数に応じて変更する。即ち、ファンモータ51の起動開始時における駆動電圧SU2,SV2,SW2のデューティVstart2は、実際にファンモータ51起動する前の該モータ51の実際の回転数によって定義される。なお、起動直前のファンモータ51の回転数としては、起動前回転数検出回路127による検出結果が用いられる。
図9は、起動直前のファンモータ51の回転数に対する起動開始時の駆動電圧SU2,SV2,SW2のデューティVstart2を、概念として示すグラフである。図9では、横軸を起動開始直前のファンモータ51の回転数(即ち、起動前回転数検出回路127により検出された回転数。第1回転数信号FG)、縦軸を起動開始時にファンモータ51に出力される駆動電圧SU2,SV2,SW2のデューティVstart2として表している。図9の回転数区間A2に示すように、起動開始直前のファンモータ51の回転数が所定回転数pr2よりも小さい場合には、駆動電圧SU2,SV2,SW2のデューティVstart2は、所定デューティD2に設定される。しかし、図9の回転数区間B2に示すように、起動開始直前のファンモータ51の回転数が所定回転数pr2よりも大きい場合には、モータの回転に起因して流れる分の電流を抑制するため、駆動電圧SU2,SV2,SW2のデューティVstart2は、所定デューティD2よりも小さいデューティに設定される。
ここで、所定デューティD2とは、ファンモータ51が無回転の状態で起動開始する場合に、該モータ51に出力される駆動電圧のデューティである。所定回転数pr2のディーティ、及びpr2以上の回転数に対するデューティは、ファンモータ51、室外ファン15及び蒸発器14の各特性等に基づいて、机上計算やシミュレーション、実験等によって予め適宜な値に設定される。
即ち、本実施形態においては、未だ駆動していない状態のファンモータ51が、外力や回転停止直後の慣性力等の影響を受けて既にある程度回転している場合には、センサレス制御回路128は、ファンモータ51の起動を開始させるために該モータ51に出力される駆動電圧SU2,SV2,SW2のデューティVstart2を小さくする内容の電圧指令値Vcを生成する。
図10は、ファンモータ51の起動開始直後から直流励磁終了までの間に、ファンモータ51に出力される駆動電圧SU2,SV2,SW2のデューティの経時的変化を概念的に表すグラフである。図10では、横軸を時間、縦軸を駆動電圧SU2,SV2,SW2のデューティとして表している。図10に示すように、インバータ125は、ファンモータ51の起動開始直後から直流励磁終了までの間、時間の経過に伴ってデューティが連続的に大きくなるような駆動電圧SU2,SV2,SW2を、ファンモータ51に出力する。この時、回転しているファンモータ51に対し直流励磁による固定力が加えられていくわけであるから、ファンモータ51の回転数は、起動開始直後から時間の経過と共に減少していく。そのため、上記動作は、インバータ125が、回転数の変化に伴ってデューティを連続的に変化させていると言うことができる。
直流励磁終了後は、ファンモータ51に対して強制通電が行われ、ファンモータ51の回転数は所定の回転数まで上昇する。そしてその後、ファンモータ51に対する制御方式は、ロータ位置センサレス制御へと移行される。なお、直流励磁終了後に行われる強制通電からロータ位置センサレス制御では、第1実施形態にて説明した強制駆動方式での起動方法が採用される。従って、ここでは、直流励磁終了後に行われる制御(つまり、強制駆動方式)については、説明を省略する。
以上のように、本実施形態に係るインバータ125は、ファンモータ51の起動直前から通常回転状態へと至るまでの間、実際のファンモータ51の回転数に応じたデューティを有する直流励磁方式における駆動電圧SU2,SV2,SW2を、ファンモータ51に出力する。これにより、起動前から風等の外力や回転停止直後の慣性力の影響によって既に回転してしまっているファンモータ51を、一定の駆動電圧によって起動させる従来の直流励磁方式による起動動作に比して、過電流状態及び過電圧状態、モータの脱調状態が生じにくくなる。そのため、ファンモータ51は安定して起動することができる。
つまり、風等の外力や回転停止直後の慣性力の影響によってファンモータ51が既に回転してしまっていると、この回転によりファンモータ51に誘起される電圧が上昇している状態となっている。この状態で、ファンモータ51の実際の回転数に関係なく、直流励磁方式にて一定のデューティを有する駆動電圧をファンモータ51に印加してしまうと、この駆動電圧は本来無回転状態のファンモータ51を固定することを想定したデューティを有する電圧であるから、既に該モータ51に誘起されている電圧に、一定のデューティを有する駆動電圧に基づくモータ電流及び電圧が加えられてしまう。すると、結果として、過電流や過電圧が引き起こされる。しかし、本実施形態では、直流励磁方式にてファンモータ51が起動するが、その際の駆動電圧SU2,SV2,SW2はファンモータ51の実際の回転数を考慮したデューティを有するものとなっている。そのため、該駆動電圧SU2,SV2,SW2に基づくモータ電流及び電圧の各値は、ファンモータ51のその時々の回転数に応じた適切な値となり、過電流や過電圧は生じにくくなる。
なお、直流励磁がどの程度の期間行われるかについては、ファンモータ51、室外ファン15及び蒸発器14の各特性等に基づいて、机上計算やシミュレーション、実験等によって予め適宜な値に設定される。
(1−2)センサレス制御回路
センサレス制御回路128は、上記第1実施形態に係るセンサレス制御回路28と同様の構成をしており(図6参照)、ファンモータ51をロータ位置センサレス方式にて駆動させる回路である。センサレス制御回路128は、ファンモータ51が起動を開始してから通常回転状態となるまでの間、及びファンモータ51が通常回転している間は、ロータ53の位置の推定及びファンモータ51の回転数の推定を行い、これらの推定結果に応じた電圧指令値Vcを出力する。
特に、センサレス制御回路128は、図10に示すように、ファンモータ51の起動開始直後から直流励磁終了までの間、時間の経過に伴って駆動電圧SU2,SV2,SW2のデューティが大きくなるように、電圧指令値Vcを連続的に生成する。また、回転しているファンモータ51に対し直流励磁による固定力が加えられることにより、ファンモータ51の回転数は、起動開始直後から時間の経過と共に減少していく。そのため、センサレス制御回路128は、回転数の変化に伴って電圧指令値Vcを連続的に生成しているとも言うことができる。
(2)動作
次に、本実施形態のモータ駆動制御装置120の動作について、図11〜12を用いて説明する。図11〜12は、モータ駆動制御装置120が行う動作を示すフロー図である。
ステップS21〜S22:マイクロコンピュータ129が室外ファン15の運転開始指示を室外機10の室外機側制御部から取得した場合(S21のYes)、起動前回転数検出回路127は、起動前の現時点でのファンモータ51の回転数を検出する(S22)。これにより、センサレス制御回路128には、起動前のファンモータ51の回転数を示す第1回転数信号FG1が入力される。
ステップS23:センサレス制御回路128は、ステップS22の回転数と所定回転数pr2とを比較する。
ステップS24:ステップS23において、ステップS22の回転数(即ち、起動前のファンモータ51の回転数。第1回転数信号FG1)が所定回転数pr2よりも小さい場合には(S23のNo)、図9の回転数区間A2に示すように、センサレス制御回路128は、ファンモータ51を起動開始させるための駆動電圧SU2,SV2,SW2のデューティVstart2を、所定デューティD2に設定する。
ステップS25:ステップS23において、ステップS22の回転数(即ち、起動前のファンモータ51の回転数。第1回転数信号FG1)が所定回転数pr2よりも大きい場合には(S23のYes)、図9の回転数区間B2に示すように、センサレス制御回路128は、ファンモータ51を起動開始させるための駆動電圧SU2,SV2,SW2のデューティVstart2を、所定デューティD2よりも小さい値に設定する。
ステップS26:ステップS24,S25にて設定されたデューティを表す電圧指令値Vcがゲート駆動回路126へと入力され、インバータ125からファンモータ51へは、ステップS24,S25にて設定されたデューティを有する駆動電圧SU2,SV2,SW2が出力される。この駆動電圧SU2,SV2,SW2は、直流励磁方式によりファンモータ51を固定させるための電圧であって、これによりファンモータ51は起動を開始する。
ステップS27:図10に示すように、センサレス制御回路128は、時間の経過に伴って駆動電圧SU2,SV2,SW2のデューティが大きくなるように、電圧指令値Vcを連続的に生成していく。即ち、センサレス制御回路128は、回転数の変化に伴って電圧指令値Vcを連続的に生成していく。これにより、インバータ125からファンモータ51へは、デューティが徐々に大きくなる駆動電圧SU2,SV2,SW2が出力される。
ステップS28〜29:直流励磁期間が終了すると(S28のYes)、起動方式は、直流励磁方式から強制駆動方式へと移行する(S29)。所定の周波数または電圧値を表す電圧指令値Vcがゲート駆動回路126へと入力され、インバータ125からファンモータ51へは、当該周波数または電圧値を有する駆動電圧SU2,SV2,SW2が出力される。つまり、この駆動電圧SU2,SV2,SW2は、強制駆動方式によりファンモータ51を起動させるための電圧であって、これによりファンモータ51は起動を開始する。なお、ステップS28において、直流励磁期間が終了するまでは(S28のNo)、ステップS27以降の動作が繰り返される。
ステップS30:第1実施形態に係る図4に示すように、センサレス制御回路128は、時間の経過に応じて、強制駆動方式に基づく駆動電圧SU2,SV2,SW2の周波数または電圧値を変更していく。これにより、インバータ125からは、連続的に変化する周波数または電圧値を有する駆動電圧SU2,SV2,SW2が、ファンモータ51へと出力される。
ステップS31〜S32:やがて、センサレス制御回路128がファンモータ51の回転数、つまりはロータ53の位置を推定できるようになると(S31のYes)、モータ駆動制御装置120は、ファンモータ51が通常回転状態に至ったと判断する(S32)。通常回転状態に至っている場合において、ファンモータ51は、ロータ位置センサレス方式にて駆動制御される。ステップS31において、センサレス制御回路128がファンモータ51の回転数を推定できない場合には(S31のNo)、モータ駆動制御装置120は、ステップS30以降の動作を繰り返す。
ステップS33〜S34:マイクロコンピュータ129が室外ファン15の駆動停止指示を取得するまでは(S33のNo)、モータ駆動制御装置120は、ファンモータ51に対してロータ位置センサレス駆動を継続して行う。マイクロコンピュータ129が室外ファン15の駆動停止指示を取得した場合(S33のYes)、インバータ125による駆動電圧SU2,SV2,SW2のファンモータ51への出力が停止され、ファンモータ51は駆動を停止する(S34)。
(3)特徴
(3−1)
本実施形態に係るモータ駆動制御装置120では、ファンモータ51が起動直前状態から直流励磁終了までのファンモータ51の回転状態に応じて、直流励磁方式に基づく駆動電圧SU2,SV2,SW2が変更される。そして、直流励磁終了後から通常回転状態に至るまでの間、ファンモータ51の回転状態に応じて、強制駆動方式に基づく駆動電圧SU2,SV2,SW2が変更される。即ち、ファンモータ51を起動するためにファンモータ51に出力される駆動電圧SU2,SV2,SW2は、一定ではなく、ファンモータ51の回転数に応じて変化する。これにより、ファンモータ51の回転数に応じた駆動電圧SU2,SV2,SW2によってファンモータ51が起動するため、過電流及び過電圧状態の発生を抑えることができ、コストをかけることなく且つ簡単にファンモータ51の起動安定性を確保できる。
(3−2)
特に、本実施形態では、直流励磁方式に基づく駆動電圧SU2,SV2,SW2をファンモータ51に出力してファンモータ51を起動させる際、センサレス制御回路128は、ファンモータ51の起動直前の回転数に応じて駆動電圧SU2,SV2,SW2のデューティを変更する。これにより、直流励磁方式が採用されても、ファンモータ51は確実に起動することができる。
(3−3)
また、本実施形態によると、例えば図10に示すように、ファンモータ51が起動を開始してから直流励磁終了までの間、時間の経過に応じて、言い換えればファンモータ51の回転数に応じて刻々と変化するデューティを有する駆動電圧SU2,SV2,SW2が、ファンモータ51に出力される。従って、過電流及び過電圧の発生がより確実に抑えられる。
(3−4)
場合によっては、風等の外力や回転停止直後の慣性力の影響を受けてファンモータ51が起動直前時に既に回転しており、且つ該モータ51の回転数が所定回転数pr2以上となってしまっていることがある。しかし、本実施形態に係るモータ駆動制御装置120は、例えば図9に示すように、起動直前時におけるファンモータ51の回転数が所定回転数pr2以上である場合には、ファンモータ51を起動開始させるためにファンモータ51に出力する駆動電圧SU2,SV2,SW2のデューティVstart2を、所定駆動電圧における所定デューティD2よりも小さくする。これにより、モータ駆動制御装置120は、起動直前時に既に所定回転数pr2以上回転してしまっているファンモータ51を起動させた際、ファンモータ51に流れるモータ電流Im及び平滑コンデンサ22の電圧が過剰となってしまう現象を抑えることができ、ファンモータ51の起動安定性を確保することができる。
(3−5)
本実施形態に係るモータ駆動制御装置120は、ファンモータ51が起動を開始してから通常回転状態までの間におけるファンモータ51の回転数の低下に伴って、駆動電圧SU2,SV2,SW2のデューティを大きくしていく。これにより、ファンモータ51に流れるモータ電流Imや平滑コンデンサ22の電圧が過剰となってしまう現象や、ファンモータ51の脱調を抑えることができ、ファンモータ51の起動安定性を確保することができる。
(3−6)
特に、本実施形態では、ファンモータ51が起動を開始してから通常回転状態に至るまでの間、起動開始後の経過時間に伴って、駆動電圧の周波数または電圧値が大きく設定されていく。これにより、ファンモータ51に流れるモータ電流Im及び平滑コンデンサ22の電圧が過剰となってしまう現象やファンモータ51の脱調を抑えることができ、ファンモータ51の起動安定性を確保することができる。
<変形例>
以上、本発明の実施形態及びその変形例について図面に基づいて説明したが、具体的な構成は、これらの実施形態及びその変形例に限られるものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲で変更可能である。
(1)変形例A
上記第1及び第2実施形態では、起動直前時のファンモータ51の回転数を把握する手法として、W相の誘起電圧Vwnに基づき起動時のファンモータ51の回転数を検出する手法が採用された場合について説明した。
しかし、起動直前時のファンモータ51の回転数を把握する手法は、上記第1及び第2実施形態に係る手法に限定されず、起動時のファンモータ51の回転数を導出できる手法であればどのような手法が採用されてもよい。
起動時のファンモータ51の回転数を導出するその他の手法としては、例えば以下のようなものが挙げられる。
(手法1)ファンモータ51の制御に関する所定の数式モデルを用いて、ファンモータ51の回転数が把握される手法。
(手法2)電圧検出部23,123によって検出される平滑後電圧Vflに基づいて、ファンモータ51の回転数が把握される手法。
(手法3)電流検出部24,124によって検出されるモータ電流Imに基づいて、ファンモータ51の回転数が把握される手法。
上記手法2については、平滑後電圧Vflは、特に商用電源91からの電源供給を遮断した場合(図示せず)には、ファンモータ51の回転数を直接的に表す値となり、従って起動前のファンモータ51の回転数が大きい程平滑後電圧Vflは大きくなる傾向にある。そのため、平滑後電圧Vf1に基づきファンモータ51の回転数の把握が可能となる。
同様に、上記手法3についても、起動前のファンモータ51の回転数が大きい程モータ電流Imは大きくなる傾向にある。そのため、モータ電流Imに基づき、ファンモータ51の回転数の把握が可能となる。
また、誘起電圧に基づき回転数を把握する手法が採用される場合には、W相のみならず、U相やV相に発生する誘起電圧をも更に用いて、ファンモータ51の回転数が検出されてもよい。これにより、より正確な回転数の把握が可能となる。
(2)変形例B
上記第1及び第2実施形態に係る図4,10では、時間の経過に応じて駆動電圧SU1〜SW1,SU2〜SW2のデューティ、周波数及び電圧値が直線的に大きくなる場合を表している。しかし、駆動電圧SU1〜SW1,SU2〜SW2のデューティ、周波数及び電圧値は、直線的ではなく、時間の経過に応じて曲線的に増加してもよい。
同様に、上記第1及び第2実施形態に係る図3,9では、起動開始直前のファンモータ51の回転数が所定回転数pr1,pr2よりも大きい場合には、駆動電圧SU1〜SW1,SU2〜SW2のデューティ、周波数及び電圧値Vstart1、Vstart2が、直線的に小さく変更される場合を表している(図3の回転数区間B1、図9の回転数区間B2参照)。しかし、駆動電圧SU1〜SW1,SU2〜SW2のデューティ、周波数及び電圧値Vstart1、Vstart2は、起動開始直前のファンモータ51の回転数に応じて曲線的に変更されてもよい。
(3)変形例C
上記第1及び第2実施形態では、本発明に係るモータ駆動制御装置20,120が、室外ファン15の駆動源であるファンモータ51を駆動制御するための装置として用いられる場合について説明した。
しかし、本発明に係るモータ駆動制御装置の用途は、室外ファン15の駆動源のみならず、室内ファン(図示せず)の駆動源であるファンモータ(図示せず)を駆動制御するための装置として用いられても良い。室内ファンの場合には、ユーザのリモコン操作により、室内ファンの駆動停止が指示された直後に再度室内ファンの起動指示がなされる場合があり、この場合におけるモータの起動安定性が本発明によって増すからである。
(4)変形例D
上記第1及び第2実施形態では、ロータ53の位置を検出する位置検出センサ(例えば、ホール素子)が搭載されていないブラシレスDCモータを、ファンモータ51として利用する場合について説明した。
しかし、本発明に係るモータ駆動制御装置の駆動対象となるモータは、位置検出センサを搭載したものであってもよい。位置検出センサの数が1個あるいは2個のように少ない場合には、起動時にモータに対し直流励磁や強制通電を行なう場合がある。この場合のモータ駆動制御装置は、上記第1及び第2実施形態にて示した起動前回転数検出回路27,127として位置検出センサを用いることで、起動中のモータの回転数を位置検出センサにより容易に検出することができる。そのため、該位置検出センサの検出回転数に応じて、出力電圧やデューティを変更すればよい。
また同様に、モータが起動してからロータ位置センサレス運転が行われるまでのモータの回転数を検出回路により取得できる場合や、起動が開始されてからの時間の経過によってモータの回転数を推定する場合には、モータ駆動制御装置は、その回転数に応じて駆動電圧の電圧値やデューティ等を変更させることができる。
例えば、第2実施形態で示した直流励磁方式の図9は、起動直前のモータの回転数に対するデューティを示しているが、この図と同様に起動中(具体的には、直流励磁中)の回転数に対するデューティ値を求めて制御を行なうことで、より確実に起動中の過電圧・過電流を防止することができる。
(5)変形例E
上記第1及び第2実施形態では、駆動電圧SU1〜SW1,SU2〜SW2の電圧値やデューティ等を駆動信号として調整している場合について説明した。しかし、電圧値やデューティ値を調整するのではなく、モータ電流を駆動信号として調整してもよい。直流励磁方式においてはモータの固定力を調整し、強制駆動方式においてはモータの駆動力(駆動トルク)を調整しているのであるから、モータ電流を調整しても、同様の効果を得ることができる。
(6)変形例F
上記第2実施形態では、モータの起動直前から通常回転状態へと至るまでの間、モータ起動開始時には直流励磁方式が採用され、次いで第1実施形態にて説明した強制駆動方式が採用されると説明した。しかし、途中で強制駆動方式が採用されずに、直流励磁方式のみでモータが起動されてもよい。
以上のように、本発明によれば、モータの回転数に応じた駆動信号によってモータが起動するため、コストをかけることなく且つ簡単にモータの起動安定性を確保できる。そのため、本発明に係るモータ駆動制御装置は、起動前から風等の外力や回転停止直後の慣性力等の影響を受けて回転する可能性のあるモータを、ロータ位置センサレス方式にて起動させる装置として、適用することができる。特に、本発明に係るモータ駆動制御装置は、外力等によって起動前から回転しているモータであって、且つ負荷となるトルクがモータ回転数の2乗に比例している、所謂二乗低減トルク特性を有するモータの駆動制御用の装置として、適用することができる。
10 室外機
14 蒸発器
15 室外ファン
20,120 モータ駆動制御装置
21,121 整流部
22,122 平滑コンデンサ
23,123 電圧検出部
24,124 電流検出部
25,125 インバータ
26,126 ゲート駆動回路
27,127 起動前回転数検出回路
27a フィルタ
27b コンパレータ
27c 演算部
28,128 センサレス制御回路
28a モータモデル電算部
28b ロータ位置推定部
28c 回転数推定部
28d LPF
28e 回転数制御部
28f 電流制御部
28g 波形成形部
29,129 マイクロコンピュータ
51 ファンモータ
100,200 モータ駆動制御システム
Vfg 回転数指令
Vpwm,Vc 電圧指令値
FG1 第1回転数信号
FG2 第2回転数信号
Im モータ電流
Vfl 平滑後電圧
Vstart1 起動開始時の駆動電圧の周波数及び電圧値
Vstart2 起動開始時の駆動電圧のデューティ
pr1,pr2 所定回転数
D1 所定デューティ
F1 所定周波数
V1 所定電圧値
特開2005−137106号公報

Claims (7)

  1. ロータ(53)及びステータ(52)を有するモータ(51)をロータ位置センサレス制御方式にて駆動するモータ駆動制御装置(20,120)であって、
    少なくとも前記モータの起動直前状態時の、前記モータの回転数を導出する回転数導出部(27,28c,127)と、
    前記モータに対し直流通電を行うことで前記ロータ位置を所定位置に固定させる直流励磁方式、及び前記モータに対し所定の電圧と周波数とを印加する強制通電を行うことで前記モータを所定回転数まで加速させる強制駆動方式、のうち少なくともいずれかの方式に基づく駆動信号を、前記モータに出力して前記モータを起動させる起動部(25,125)と、
    前記直流励磁方式及び前記強制駆動方式のうち少なくともいずれかの方式に基づく前記駆動信号を、前記回転数導出部が導出した前記モータの回転数に応じて変更する変更部(28,128)と、
    を備え
    前記変更部(28,128)は、起動直前の前記モータの回転数が所定回転数よりも大きい場合、前記モータを起動開始させるために前記モータに出力する前記駆動信号の電圧もしくは電流を、前記モータが無回転の状態で起動開始する場合に前記モータに出力される所定駆動電圧もしくは所定駆動電流よりも小さくする、
    モータ駆動制御装置(20,120)。
  2. 前記起動部(25,125)が前記直流励磁方式に基づく前記駆動信号を前記モータに出力して前記モータを起動させる際、
    前記変更部(28、128)は、前記モータの回転数に応じて前記駆動信号の電圧もしくは電流を変更する、
    請求項1に記載のモータ駆動制御装置(20,120)。
  3. 前記起動部(25,125)が前記強制駆動方式に基づく前記駆動信号を前記モータに出力して前記モータを起動させる際、
    前記変更部(28,128)は、前記モータの回転数に応じて前記駆動信号の周波数、電圧、もしくは電流の値を変更する、
    請求項1に記載のモータ駆動制御装置(20,120)。
  4. 前記変更部(28,128)は、前記モータが起動を開始してから通常回転状態に至るまでの間の前記モータの回転数に応じて、前記駆動信号の電圧、もしくは電流を連続的に変更する、
    請求項1から3のいずれか1項に記載のモータ駆動制御装置(20,120)。
  5. 前記変更部(28,128)は、前記モータが起動を開始してからの経過時間に応じて、前記駆動信号の電圧もしくは電流を連続的に変更する、
    請求項1から4のいずれか1項に記載のモータ駆動制御装置(20,120)。
  6. 前記変更部(28,128)は、前記モータが起動を開始してから通常回転状態に至るまでの間、その間における前記モータの回転数が大きくなるのに伴い前記駆動信号の電圧もしくは電流を大きくする、
    請求項1からのいずれか1項に記載のモータ駆動制御装置(20,120)。
  7. 前記変更部(28,128)は、前記モータが起動を開始してから通常回転状態に至るまでの間、起動開始後の経過時間に伴い前記駆動信号の電圧もしくは電流を大きくする、
    請求項4またはに記載のモータ駆動制御装置(20,120)。
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