JP6008079B2 - 電力変換装置 - Google Patents

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Description

本発明は、並列接続されたチョッパ回路から構成される電力変換装置に関する。
図13に示すように、直流電力の変換に一般的に多く用いられる電力変換装置1は、直流電源2から入力した電圧Vinを電圧Voutまで昇圧して負荷3に出力する。この場合、複数のチョッパ回路を並列接続した上で、各相をインターリーブで駆動することにより、入出力の電流に含まれるリップルを大きく減らすことができる利点がある。これは、インターリーブ駆動により、各相の入出力リップルの基本波成分を互いに打ち消すことができるためである。このような特徴から、並列接続されたインターリーブ駆動のチョッパ回路は、電源電圧の平滑性能が必要となる用途に多用されている。
インターリーブ駆動を利用することで、リップルの低減以外にも利点を得ることができる。その一例として、ターンオフ時にスナバコンデンサに蓄積されたエネルギーを回生可能なターンオフスナバ回路を簡便に実現できることが挙げられる。その具体的な構成は、例えば特許文献1に記載されている。
ターンオフスナバ回路は、スイッチング素子のターンオフ時にその両端の電位差の変化を抑制する回路である。電位差の急激な変化を抑制することにより、スイッチング素子の端子間に瞬間的に発生する過大な電圧(電圧サージ)が抑えられる。これにより、電圧サージによるスイッチング素子への電圧ストレスを防止でき、電力変換装置の信頼性を向上させることができる。
しかしながら、一般のターンオフスナバ回路は、スイッチング素子がオンしたときに、スナバ回路に蓄積されていたエネルギーを消費するため、損失が生じ効率悪化につながり易いという問題がある。そこで、電力変換装置の信頼性と効率を両立させるため、スナバ回路に蓄積されたエネルギーを低損失で電源または出力に移すことのできる回生可能なターンオフスナバ回路が求められている。なお、以下の説明では、スナバ回路に蓄積されたエネルギーを電源側に移すことは勿論、出力側に移すことも回生と称す。
図14は、特許文献1に記載された電力変換装置の構成図である。この電力変換装置4は、図13に示した電力変換装置1に対して2つのダイオードDx1、Dx2と1つのコンデンサCxを追加することにより実現できる。図15は、MOSトランジスタQ1、Q2のゲート信号S1、S2、ダイオードD1、D2のアノード電圧VD1、VD2、コンデンサCxに流れる電流icxの波形を示している。
この電力変換装置4では、2つのチョッパ回路を構成するMOSトランジスタQ1、Q2は交互に等しい期間だけオンする。すなわち、MOSトランジスタQ1、Q2のうち一方のMOSトランジスタがオフする時に、他方のMOSトランジスタがオンする関係となる。従って、MOSトランジスタQ1またはQ2がオフする時に、コンデンサCxの両端が当該オフするMOSトランジスタのドレイン・ソース間と電気的に接続された状態となり、当該MOSトランジスタの両端の電位差の急激な立ち上がりを抑制することができる。このとき、コンデンサCxには電荷が充電される。
コンデンサCxに蓄えられたエネルギーは、当該MOSトランジスタのオフ期間中に、リアクトルL1またはL2とコンデンサCxとの共振によって直流電源2に回生される。このため、次に当該MOSトランジスタがオンしても、コンデンサCxが短絡することによるエネルギー損失が発生しない。すなわち、回生可能なターンオフスナバ回路として機能する。
特開平7−264844号公報
しかしながら、特許文献1に記載された電力変換装置には次の2点の問題がある。
(1)並列接続されたチョッパ回路の対称性から、MOSトランジスタQ1、Q2のデューティ比が50%でなくてはならず、昇圧比は2に固定される。
(2)リアクトルL1、L2の電流が0以下に低下する期間が必要であるため、チョッパ回路は電流境界モードで駆動することが必要である。しかし、電流境界モードは、出力電力が大きくなるにつれてリアクトルL1、L2のリップル電流が増大する特徴があるため、入力電流のリップルが増大し易く並列接続の利点を損なう恐れがある。
これら2点の問題のため、特許文献1記載の電力変換装置を適用できる用途は非常に限定されたものとなる。
本発明は上記事情に鑑みてなされたもので、その目的は、並列接続された複数のチョッパ回路が広範な昇圧比および電流連続モードで動作してもスナバエネルギーを回生することができるターンオフスナバ回路を備えた電力変換装置を提供することにある。
請求項1に記載した電力変換装置は、半導体スイッチが中間ノードを挟んで直列に接続され、その中間ノードに磁気部品の巻線が接続されて構成される複数のチョッパ回路が、高電位側電源線と低電位側電源線との間に並列に接続された双方向チョッパ装置である。この構成は、昇圧型、降圧型(ダイオード整流方式、同期整流方式)、極性反転型、昇降圧型などの種々のチョッパ装置に適用できる。この構成において、各チョッパ回路の半導体スイッチを好ましくは180°の位相差で、或いは少なくとも0°に近い位相差を除いてオン・オフさせれば、並列接続された各チョッパ回路の入出力リップルの基本波成分が打ち消しあうので、入出力の電流リップルを低減することができる。
これら複数のチョッパ回路のうちの1つを第1チョッパ回路、他の1つを第2チョッパ回路として組み合わせたときの1組以上について、それぞれ第1ターンオフスナバ回路および第2ターンオフスナバ回路の何れか一方または両方を備えている。これら第1ターンオフスナバ回路と第2ターンオフスナバ回路は、それぞれ第1要素、第2要素、第3要素を備えている。
第1ターンオフスナバ回路の第1要素は、第1チョッパ回路の中間ノードと当該第1ターンオフスナバ回路の内部ノードとの間に設けられ、第1チョッパ回路の中間ノードから当該内部ノードに向かう一方向にのみ電流を流すことができる。第2要素は、当該第1ターンオフスナバ回路の内部ノードと第2チョッパ回路の中間ノードとの間に設けられ、電荷を蓄積可能である。第3要素は、当該第1ターンオフスナバ回路の内部ノードと高電位側電源線との間に設けられ、当該内部ノードから高電位側電源線に向かう一方向にのみ電流を流すことができる。
本電力変換装置は、第1チョッパ回路の低電位側の半導体スイッチがターンオフする時に第2チョッパ回路の低電位側の半導体スイッチがオンしている動作モードで動作する。これにより、第1ターンオフスナバ回路は、第1、第2チョッパ回路の低電位側の半導体スイッチがターンオフする時に生じるサージ電圧を抑制するとともに、第2要素に蓄積されたスナバエネルギーを電源側または出力側に回生することができる。
すなわち、第1チョッパ回路の低電位側の半導体スイッチがターンオフすると、その中間ノードに接続された磁気部品の巻線に流れていた電流は、当該中間ノードから第1ターンオフスナバ回路の第1要素、第2要素を介して第2チョッパ回路の低電位側の半導体スイッチに流れる。これに伴う第2要素の充電により、第1チョッパ回路の低電位側の半導体スイッチの急激な電圧上昇が抑えられる。
一方、第2チョッパ回路の低電位側の半導体スイッチがターンオフすると、その中間ノードに接続された磁気部品の巻線に流れていた電流は、当該中間ノードから第1ターンオフスナバ回路の第2要素、第3要素を介して高電位側電源線に流れる。このときの第2要素の放電により、第2チョッパ回路の低電位側の半導体スイッチの急激な電圧上昇が抑えられるとともに、第1ターンオフスナバ回路に蓄積されたエネルギーを無損失または低損失で回生することができる。
第2ターンオフスナバ回路の第1要素は、第1チョッパ回路の中間ノードと当該第2ターンオフスナバ回路の内部ノードとの間に設けられ、当該内部ノードから第1チョッパ回路の中間ノードに向かう一方向にのみ電流を流すことができる。第2要素は、当該第2ターンオフスナバ回路の内部ノードと第2チョッパ回路の中間ノードとの間に設けられ、電荷を蓄積可能である。第3要素は、当該第2ターンオフスナバ回路の内部ノードと低電位側電源線との間に設けられ、低電位側電源線から当該内部ノードに向かう一方向にのみ電流を流すことができる。
本電力変換装置は、第1チョッパ回路の高電位側の半導体スイッチがターンオフする時に第2チョッパ回路の高電位側の半導体スイッチがオンしている動作モードで動作する。これにより、第2ターンオフスナバ回路は、第1、第2チョッパ回路の高電位側の半導体スイッチがターンオフする時に生じるサージ電圧を抑制するとともに、第2要素に蓄積されたスナバエネルギーを電源側または出力側に回生することができる。
すなわち、第1チョッパ回路の高電位側の半導体スイッチがターンオフすると、第2チョッパ回路の高電位側の半導体スイッチから第2ターンオフスナバ回路の第2要素、第1要素を介して第1チョッパ回路の中間ノードに接続された磁気部品の巻線に電流が流れる。これに伴う第2要素の充電により、第1チョッパ回路の高電位側の半導体スイッチの急激な電圧上昇が抑えられる。
一方、第2チョッパ回路の高電位側の半導体スイッチがターンオフすると、低電位側電源線から第2ターンオフスナバ回路の第3要素、第2要素を介して第2チョッパ回路の中間ノードに接続された磁気部品の巻線に電流が流れる。このときの第2要素の放電により、第2チョッパ回路の高電位側の半導体スイッチの急激な電圧上昇が抑えられるとともに、第2ターンオフスナバ回路に蓄積されたエネルギーを無損失または低損失で回生することができる。
第1、第2ターンオフスナバ回路は、並列接続された第1、第2チョッパ回路が昇圧比2以外の昇圧比または降圧比2以外の降圧比でスイッチング動作してもスナバエネルギーを回生可能である。また、第1、第2チョッパ回路が電流境界モードのみならず電流連続モードで動作した場合でも、スナバエネルギーを回生可能である。
請求項2に記載した手段によれば、第1、第2チョッパ回路のそれぞれについて、第1要素は、ダイオードまたは逆阻止性を有するスイッチから構成されている。第2要素には半導体スイッチのスイッチングに応じて双方向の電流が流れるので、第2要素は、コンデンサまたはコンデンサと逆導通性を有するスイッチとの直列接続回路から構成されている。第3要素は、ダイオードまたは逆阻止性を有するスイッチから構成されている。
スイッチを設ける理由は次のようなものである。すなわち、スイッチがない場合には第1ターンオフスナバ回路の第2要素に電荷が蓄積されているときに第2チョッパ回路の高電位側の半導体スイッチがオンすると、当該半導体スイッチを介して第2要素が短絡されて損失が生じる。また、同様に、第2ターンオフスナバ回路の第2要素に電荷が蓄積されているときに第2チョッパ回路の低電位側の半導体スイッチがオンすると、当該半導体スイッチを介して第2要素が短絡され損失が生じる。従って、このような場合が起こる際には上記ターンオフスナバ回路内のスイッチをオフすることにより、第2要素への充電または放電が阻止されるので、スナバエネルギーの損失の発生を防止できる。
請求項3に記載した手段によれば、逆阻止性を有するスイッチは、ダイオードと逆導通性を有する半導体スイッチの直列接続回路から構成されている。逆導通性を有するスイッチは、逆導通性を有する半導体スイッチから構成されている。
請求項4に記載した手段によれば、第2要素がコンデンサと逆導通性を有するスイッチとの直列接続回路から構成されている場合、その逆導通性を有するスイッチは、オフの状態において第2要素と第3要素とからなる電流経路において何れの向きにも電流が流れないように設けられている。
請求項5に記載した手段によれば、第1ターンオフスナバ回路および第2ターンオフスナバ回路は、それぞれ第1要素、第2要素および第3要素を合わせた中に1つのスイッチ回路を備えている。1つのスイッチ回路を備えていれば、第2要素への充電および放電のうち少なくとも一方が阻止されるので、スナバエネルギーの損失の発生を防止できる。また、回路構成およびスイッチ回路の制御を簡単化できる。
請求項6に記載した手段によれば、第1ターンオフスナバ回路の第2要素が、コンデンサと逆導通性を有するスイッチとの直列接続回路から構成される場合、その逆導通性を有するスイッチの一端は第2チョッパ回路の中間ノードに接続されている。これにより、第2チョッパ回路の高電位側の半導体スイッチと逆導通性を有するスイッチは共通の駆動電源を用いることができ、駆動回路の構成を簡単化できる。
第2ターンオフスナバ回路の第1要素が逆阻止性の半導体スイッチもしくはダイオードと逆導通性を有する半導体スイッチの直列接続回路から構成される場合、その半導体スイッチの一端は第1チョッパ回路の中間ノードに接続されている。これにより、第1チョッパ回路の高電位側の半導体スイッチと逆導通性を有する半導体スイッチは共通の駆動電源を用いることができ、駆動回路の構成を簡単化できる。
請求項7に記載した手段によれば、第1ターンオフスナバ回路のスイッチ回路は、第1チョッパ回路および第2チョッパ回路の各半導体スイッチがそれぞれターンオフするときに磁気部品の巻線から各中間ノードに電流が流れ込む場合を除きオフに制御される。第2ターンオフスナバ回路のスイッチ回路は、第1チョッパ回路および第2チョッパ回路の各半導体スイッチがそれぞれターンオフするときに各中間ノードから磁気部品の巻線に電流が流れ出す場合を除きオフに制御される。この制御により、スナバエネルギーの損失の発生を防止でき、第1、第2ターンオフスナバ回路に蓄積されたエネルギーを無損失または低損失で回生することができる。
請求項8に記載した電力変換装置は、ダイオードと半導体スイッチが逆向きの通電方向となるように中間ノードを挟んで直列に接続され、その中間ノードに磁気部品の巻線が接続されて構成される複数のチョッパ回路が、高電位側電源線と低電位側電源線との間に高電位側にダイオードが配されるように並列に接続された単方向チョッパ装置である。これら複数のチョッパ回路のうちの1つを第1チョッパ回路、他の1つを第2チョッパ回路として組み合わせたときの1組以上について、それぞれ請求項1記載のものと同様の構成を持つ第1ターンオフスナバ回路を備えている。
本電力変換装置は、第1チョッパ回路の半導体スイッチがターンオフする時に第2チョッパ回路の半導体スイッチがオンしている動作モードで動作する。これにより、第1ターンオフスナバ回路は、第1、第2チョッパ回路の低電位側の半導体スイッチがターンオフする時に生じるサージ電圧を抑制するとともに、第2要素に蓄積されたスナバエネルギーを無損失または低損失で回生することができる。
請求項に記載した電力変換装置は、ダイオードと半導体スイッチが逆向きの通電方向となるように中間ノードを挟んで直列に接続され、その中間ノードに磁気部品の巻線が接続されて構成される複数のチョッパ回路が、高電位側電源線と低電位側電源線との間に低電位側にダイオードが配されるように並列に接続された単方向チョッパ装置である。これら複数のチョッパ回路のうちの1つを第1チョッパ回路、他の1つを第2チョッパ回路として組み合わせたときの1組以上について、それぞれ請求項1記載のものと同様の構成を持つ第2ターンオフスナバ回路を備えている。
本電力変換装置は、第1チョッパ回路の半導体スイッチがターンオフする時に第2チョッパ回路の半導体スイッチがオンしている動作モードで動作する。これにより、第2ターンオフスナバ回路は、第1、第2チョッパ回路の高電位側の半導体スイッチがターンオフする時に生じるサージ電圧を抑制するとともに、第2要素に蓄積されたスナバエネルギーを無損失または低損失で回生することができる。
これら請求項8、記載の第1、第2ターンオフスナバ回路は、並列接続された第1、第2チョッパ回路が昇圧比2以外の昇圧比または降圧比2以外の降圧比でスイッチング動作してもスナバエネルギーを回生可能である。また、第1、第2チョッパ回路が電流境界モードのみならず電流連続モードや電流不連続モードで動作した場合でも、スナバエネルギーを回生可能である。
請求項10に記載した手段によれば、第1チョッパ回路と第2チョッパ回路のうち少なくとも一方のチョッパ回路は、ダイオードに替えて半導体スイッチを備えている。
請求項11に記載した手段によれば、第1要素および第3要素はダイオードから構成され、第2要素はコンデンサから構成されている。
本発明の第1の実施形態を示す単方向昇圧コンバータの構成図 昇圧比が2以上の場合の動作波形図 昇圧比が2未満の場合の動作波形図 ターンオフ時の電流経路を示す図 本発明の第2の実施形態を示す単方向降圧コンバータの構成図 降圧比が2以下の場合の動作波形図 本発明の第3の実施形態を示す図1相当図 ゲート信号の波形図 本発明の第4の実施形態を示す双方向コンバータの構成図 要素3にスイッチ回路を含む図9相当図 要素2にスイッチ回路を含む図9相当図 本発明の第5の実施形態を示す図9相当図 従来技術を示す単方向昇圧コンバータの基本構成図 ターンオフスナバ回路を備えた単方向昇圧コンバータの構成図 動作波形図
以下、図面を参照しながら実施形態を説明する。各実施形態において実質的に同一部分には同一符号を付して説明を省略する。また、ダイオードの順方向電圧およびIGBTのオンしている際のコレクタ・エミッタ間電圧は小さいので近似的にゼロとして説明する。
(第1の実施形態)
以下、本発明の第1の実施形態について図1ないし図4を参照しながら説明する。
図1に示す単方向の昇圧コンバータ11は、直流電源2から入力した電圧Vinをより高い電圧Voutまで昇圧し、高電位側電源線12と低電位側電源線13を介して負荷3に対し出力する電力変換装置である。低電位側電源線13はグランド線である。入力電源線14と低電位側電源線13との間には入力コンデンサCiが接続されており、高電位側電源線12と低電位側電源線13との間には出力コンデンサCoが接続されている。
高電位側電源線12と低電位側電源線13との間には、同一構成を有する2つのチョッパ回路15、16が並列に接続されている。第1チョッパ回路15は、ダイオードD1、IGBTQ1およびリアクトルL1から構成されている。ダイオードD1とIGBTQ1は、中間ノードn1を挟んで高電位側電源線12と低電位側電源線13との間に直列に接続されている。リアクトルL1は、中間ノードn1と入力電源線14との間に接続されている。
第2チョッパ回路16は、ダイオードD2、IGBTQ2およびリアクトルL2から構成されている。ダイオードD2とIGBTQ2は、中間ノードn2を挟んで高電位側電源線12と低電位側電源線13との間に直列に接続されている。リアクトルL2は、中間ノードn2と入力電源線14との間に接続されている。ここで、IGBTQ1、Q2は半導体スイッチに相当し、それぞれ同一パッケージ内に逆並列ダイオードDp1、Dp2が設けられている。リアクトルL1、L2は磁気部品に相当する。
この昇圧コンバータ11は、IGBTQ1、Q2がターンオフする時のサージ電圧を抑えるため、第1要素であるダイオードDa1、第2要素であるコンデンサCaおよび第3要素であるダイオードDa2からなる第1ターンオフスナバ回路17を備えている。ダイオードDa1は、第1チョッパ回路15の中間ノードn1とターンオフスナバ回路17の内部ノードn3との間に接続されており、中間ノードn1から内部ノードn3に向かう一方向にのみ電流を流す。コンデンサCaは、内部ノードn3と第2チョッパ回路16の中間ノードn2との間に接続されている。ダイオードDa2は、内部ノードn3と高電位側電源線12との間に接続されており、内部ノードn3から高電位側電源線12に向かう一方向にのみ電流を流す。
次に、図2ないし図4を参照しながら本実施形態の作用を説明する。昇圧コンバータ11は、出力電圧Voutが目標電圧に等しくなるようにPWM制御を行い、IGBTQ1、Q2のゲート信号S1、S2のデューティ比を制御する。昇圧比Vout/Vinとデューティ比Dとの関係は(1)式のようになる。すなわち、昇圧比が大きくなるに従ってデューティ比は大きくなり、昇圧比が2のときにデューティ比は50%となる。
D=(Vout−Vin)/Vout=1−1/(Vout/Vin) …(1)
ゲート信号S1、S2のデューティ比は等しく制御されるが、リアクトルL1に流れる電流IL1とリアクトルL2に流れる電流IL2との電流バランスをとる必要がある。そこで、実際の制御では、リアクトルL1に流れる平均電流IL1(mean)とリアクトルL2に流れる平均電流IL2(mean)とが等しくなるように、ゲート信号S1、S2のデューティ比を調整している。
昇圧コンバータ11は、IGBTQ1、Q2のオフ期間が極力重ならないように相補的にオン・オフ動作させる。これにより、並列接続されたチョッパ回路15、16の入出力リップルの基本波成分が打ち消しあい、入出力の電流リップルが低減する。
さらに、ターンオフスナバ回路17を機能させるためには、ゲート信号S1がHレベルからLレベルに変化(IGBTQ1がターンオフ)する時にゲート信号S2がHレベル(IGBTQ2がオン)の状態となるように、ゲート信号S1、S2を制御する必要がある。昇圧比(Vout/Vin)が2以上であるときはデューティ比が50%以上になるので、ゲート信号S1、S2を180°の位相差に設定することにより本条件を満たすことができる。
一方、昇圧比が2未満であるときには、デューティ比が50%未満になるので、上記条件を満たすにはゲート信号S1、S2の位相差を180°より小さく設定する必要がある。この場合、デューティ比が小さくなるほど位相差は180°に対し小さくなる。そして、昇圧比が著しく1に接近すると、位相差が0°に近づき電流リップルの低減効果を十分に得ることができなくなる。従って、昇圧比が1に近い場合すなわちデューティ比が0に近い場合には、むしろゲート信号S1、S2の位相差を十分に確保し、結果としてターンオフスナバ回路17を機能させない制御も選択し得る。
ターンオフスナバ回路17が機能しないと、IGBTQ1、Q2に電圧サージが発生することが懸念される。しかし、昇圧比が1に近い場合には出力電圧Voutそのものが低いので、これに電圧サージが重畳してもIGBTQ1、Q2への電圧ストレスは大きくならない。従って、昇圧比が1に近い場合に位相差の確保を優先してターンオフスナバ回路17を機能させなくても、ターンオフスナバ回路17の利点を損ねることにはならない。
以上の考察を踏まえ、昇圧比2以上(位相差180°)の場合と、昇圧比が2未満(位相差180°未満)の場合について、それぞれターンオフスナバ回路17の動作を説明する。図2は昇圧比が2以上の場合の動作波形、図3は昇圧比が2未満の場合の動作波形である。Vn1、Vn2、Vn3はそれぞれノードn1、n2、n3の電圧であり、VcaはVn3−Vn2で表されるコンデンサCaの電圧である。
図2において、ゲート信号S1、S2は180°の位相差を有している。ゲート信号S1、S2がHレベルの期間(時刻t1〜t2)では、IGBTQ1、Q2がオンしており、直流電源2からリアクトルL1とIGBTQ1を介した経路並びにリアクトルL2とIGBTQ2を介した経路でリアクトル電流IL1、IL2が増加する。このとき、コンデンサCaの電荷はゼロである。
時刻t2でゲート信号S1がLレベルになると、IGBTQ1がターンオフする。このとき、図4(a)に示すように、リアクトルL1から中間ノードn1、ダイオードDa1、内部ノードn3、コンデンサCa、中間ノードn2、IGBTQ2の経路で電流が流れコンデンサCaが充電される(期間TA)。これによりIGBTQ1のコレクタ・エミッタ間の電圧Vn1の急激な立ち上がりが抑制される。やがてコンデンサCaの電圧Vcaが出力電圧Voutにまで充電されると、電圧Vn1も出力電圧Voutに等しくなり、リアクトルL1から中間ノードn1、ダイオードD1、高電位側電源線12を介して負荷3に電流が流れる。
時刻t3でゲート信号S1がHレベルになると、IGBTQ1がターンオンする。このとき電圧Vn1は0Vまで低下するが、ダイオードDa1が逆バイアスとなるのでコンデンサCaの電荷は保持される。
時刻t4でゲート信号S2がLレベルになると、IGBTQ2がターンオフする。このとき、図4(b)に示すように、リアクトルL2から中間ノードn2、コンデンサCa、内部ノードn3、ダイオードDa2、高電位側電源線12の経路で電流が流れコンデンサCaが放電される(期間TB)。これによりIGBTQ2のコレクタ・エミッタ間の電圧Vn2の急激な立ち上がりが抑制される。やがてコンデンサCaの電圧Vcaが0Vにまで放電されると、電圧Vn2は出力電圧Voutに等しくなり、リアクトルL2から中間ノードn2、ダイオードD2、高電位側電源線12を介して負荷3に電流が流れる。
図3に示すゲート信号S1、S2は、180°よりも小さい位相差を有している。時刻t5からt6の期間および期間TCの動作は、図2に示す時刻t1からt2の期間および期間TAの動作と同じである。時刻t7でゲート信号S2がLレベルになると、IGBTQ2がターンオフする。図4(c)に示す期間TDにおける第1チョッパ回路15の電流経路は、図4(b)に示す期間TBにおける電流経路と異なるが、期間TBと同様にリアクトルL2から中間ノードn2、コンデンサCa、内部ノードn3、ダイオードDa2、高電位側電源線12の経路で電流が流れコンデンサCaが放電される。これによりIGBTQ2のコレクタ・エミッタ間の電圧Vn2の急激な立ち上がりが抑制され、やがてコンデンサCaの電圧Vcaが0Vにまで放電される。
以上説明したように、本実施形態の昇圧コンバータ11は、並列接続された2相のチョッパ回路15、16を相補的にオン・オフ動作させるので、入出力の電流リップルを低減できる。昇圧コンバータ11は、これら2つのチョッパ回路15、16に共通するターンオフスナバ回路17を備えている。このターンオフスナバ回路17は、チョッパ回路15、16の1周期の間に、第1チョッパ回路15のターンオフでコンデンサCaの充電を行い、第2チョッパ回路16のターンオフでコンデンサCaの放電を行う。
これにより、IGBTQ1、Q2のターンオフ時の急激な電圧変化を抑制でき、昇圧コンバータ11の信頼性を高め、EMIを低減することができる。コンデンサCaへの充放電はダイオードやIGBT等での損失を除き無損失で行われ、コンデンサCaに蓄えられたスナバエネルギーは負荷3に回生される。従って、回生可能なターンオフスナバ回路17を実現でき、昇圧コンバータ11の効率を高めることができる。
ターンオフスナバ回路17は、図14に示した従来構成とは異なり、昇圧比2の駆動条件に限定されず、昇圧比1の近傍を除いて広範な昇圧比において動作することができる。また、図2、図3に示した波形図からも分かるように、リアクトルL1、L2の電流が連続する電流連続モードにおいても動作することができる。さらに、図4(b)、(c)から分かるように、第1チョッパ回路15のリアクトル電流は、ターンオフスナバ回路17の動作に無関係である。従って、期間TB、期間TDにおいて、第1チョッパ回路15のリアクトル電流がゼロである場合にもターンオフスナバ回路17は動作する。すなわち、ターンオフスナバ回路17は、電流不連続モードにおいても正常に動作する。
(第2の実施形態)
次に、第2の実施形態について図5および図6を参照しながら説明する。図5に示す単方向の降圧コンバータ21は、例えば直流モータからなる負荷3が発電した電圧Voutを入力して電圧Vinまで降圧し、例えばバッテリからなる直流電源2を充電する電力変換装置である。
高電位側電源線12と低電位側電源線13との間には、同一構成を有する2つのチョッパ回路22、23が並列に接続されている。第1チョッパ回路22は、IGBTQ3、ダイオードD3およびリアクトルL1から構成されている。IGBTQ3とダイオードD3は、中間ノードn1を挟んで高電位側電源線12と低電位側電源線13との間に直列に接続されている。リアクトルL1は、中間ノードn1と入力電源線14との間に接続されている。
第2チョッパ回路23は、IGBTQ4、ダイオードD4およびリアクトルL2から構成されている。IGBTQ4とダイオードD4は、中間ノードn2を挟んで高電位側電源線12と低電位側電源線13との間に直列に接続されている。リアクトルL2は、中間ノードn2と入力電源線14との間に接続されている。ここで、IGBTQ3、Q4は半導体スイッチに相当し、それぞれ同一パッケージ内に逆並列ダイオードDp3、Dp4が設けられている。
この降圧コンバータ21は、IGBTQ3、Q4がターンオフする時のサージ電圧を抑えるため、第1要素であるダイオードDb1、第2要素であるコンデンサCbおよび第3要素であるダイオードDb2からなる第2ターンオフスナバ回路24を備えている。ダイオードDb1は、第1チョッパ回路22の中間ノードn1と第2ターンオフスナバ回路24の内部ノードn4との間に接続されており、内部ノードn4から中間ノードn1に向かう一方向にのみ電流を流す。コンデンサCbは、内部ノードn4と第2チョッパ回路23の中間ノードn2との間に接続されている。ダイオードDb2は、内部ノードn4と低電位側電源線13との間に接続されており、低電位側電源線13から内部ノードn4に向かう一方向にのみ電流を流す。
次に、図6を参照しながら本実施形態の作用を説明する。なお、第1の実施形態と同じ作用およびゲート信号S3、S4の位相差が180°よりも小さい場合の作用の説明は省略する。降圧コンバータ21は、電圧Vinが目標電圧に等しくなるようにPWM制御を行い、IGBTQ3、Q4のゲート信号S3、S4のデューティ比を制御する。降圧比Vout/Vinとデューティ比Dとの関係は(2)式のようになる。すなわち、降圧比が大きくなるに従ってデューティ比は小さくなり、降圧比が2のときにデューティ比は50%となる。
D=1/(Vout/Vin) …(2)
降圧コンバータ21は、IGBTQ3、Q4のオン期間が極力重ならないように相補的にオン・オフ動作させる。これにより、並列接続されたチョッパ回路22、23の入出力リップルの基本波成分が打ち消しあい、入出力の電流リップルが低減する。
さらに、ターンオフスナバ回路24を機能させるためには、ゲート信号S3がHレベルからLレベルに変化(IGBTQ3がターンオフ)する時にゲート信号S4がHレベル(IGBTQ4がオン)の状態となるように、ゲート信号S3、S4を制御する必要がある。降圧比(Vout/Vin)が2以下であるときはデューティ比が50%以上なので、ゲート信号S3、S4を180°の位相差にすればよい。降圧比が2を超えるときには、デューティ比が50%未満なので、ゲート信号S3、S4の位相差を180°より小さくすればよい。
図6は、降圧比が2以下(ゲート信号S3、S4の位相差180°)の場合の動作波形である。ゲート信号S3、S4がHレベルの期間(時刻t9〜t10)では、IGBTQ3、Q4がオンしており、高電位側電源線12からIGBTQ3とリアクトルL1を介した経路並びにIGBTQ4とリアクトルL2を介した経路でリアクトル電流IL1、IL2が負の向きに増加する。このとき、コンデンサCbの電荷はゼロである。
時刻t10でゲート信号S3がLレベルになると、IGBTQ3がターンオフする。このとき、高電位側電源線12、IGBTQ4、中間ノードn2、コンデンサCb、内部ノードn4、ダイオードDb1、中間ノードn1、リアクトルL1の経路で電流が流れコンデンサCbが充電される(期間TE)。これによりIGBTQ3のコレクタ・エミッタ間の電圧(Vout−Vn1)の急激な立ち上がりが抑制される。やがてコンデンサCbの電圧Vcbが電圧Voutにまで充電されると、電圧Vn1が0Vに等しくなり、低電位側電源線13からダイオードD3、中間ノードn1、リアクトルL1を介して電流が流れる。
時刻t11でゲート信号S3がHレベルになると、IGBTQ3がターンオンする。このとき電圧Vn1はVoutまで上昇するが、ダイオードDb1が逆バイアスとなるのでコンデンサCbの電荷は保持される。
時刻t12でゲート信号S4がLレベルになると、IGBTQ4がターンオフする。このとき、低電位側電源線13からダイオードDb2、内部ノードn4、コンデンサCb、中間ノードn2、リアクトルL2の経路で電流が流れコンデンサCbが放電される(期間TF)。これによりIGBTQ4のコレクタ・エミッタ間の電圧(Vout−Vn2)の急激な立ち上がりが抑制される。やがてコンデンサCbの電圧Vcbが0Vにまで放電されると、電圧Vn2は0Vに等しくなり、低電位側電源線13からダイオードD4、中間ノードn2、リアクトルL2を介して電流が流れる。
以上説明した降圧コンバータ21によれば、電流リップルを低減できる。そして、ターンオフスナバ回路24を設けたので、IGBTQ3、Q4のターンオフ時の急激な電圧変化を抑制でき、コンデンサCbに蓄えられたスナバエネルギーを直流電源2に回生することができる。ターンオフスナバ回路24は、極めて大きい降圧比の近傍を除いて広範な降圧比において動作することができる。また、電流連続モードおよび電流不連続モードの何れにおいても正常に動作する。その他、第1の実施形態と同様の効果が得られる。
(第3の実施形態)
次に、第3の実施形態について図7および図8を参照しながら説明する。図7に示す単方向の昇圧コンバータ31は、図1に示した2相の昇圧コンバータ11を3相に変更したものである。チョッパ回路32は、中間ノードn11に接続されたダイオードD11、IGBTQ11およびリアクトルL1から構成されている。チョッパ回路33は、中間ノードn12に接続されたダイオードD12、IGBTQ12およびリアクトルL2から構成されている。チョッパ回路34は、中間ノードn13に接続されたダイオードD13、IGBTQ13およびリアクトルL3から構成されている。ここで、IGBTQ11、Q12、Q13は半導体スイッチに相当し、それぞれ同一パッケージ内に逆並列ダイオードDp11、Dp12、Dp13が設けられている。
これらチョッパ回路32〜34のうちチョッパ回路32を第1チョッパ回路とし、チョッパ回路33を第2チョッパ回路として、チョッパ回路32、33に対し第1の実施形態で説明した第1ターンオフスナバ回路17と同じ構成の第1ターンオフスナバ回路171が設けられている。同様に、チョッパ回路33を第1チョッパ回路とし、チョッパ回路34を第2チョッパ回路として、チョッパ回路33、34に対し第1ターンオフスナバ回路172が設けられている。
図8は、各相を120°の位相差で動作させたときのゲート信号S11、S12、S13の波形である。ターンオフスナバ回路171を機能させるためには、ゲート信号S11がHレベルからLレベルに変化する時にゲート信号S12がHレベルの状態となるように制御する。ターンオフスナバ回路172を機能させるためには、ゲート信号S12がHレベルからLレベルに変化する時にゲート信号S13がHレベルの状態となるように制御する。
これにより、IGBTQ11のターンオフ時には、ターンオフスナバ回路171のコンデンサCaの充電が行われる。IGBTQ12のターンオフ時には、ターンオフスナバ回路171のコンデンサCaの放電とターンオフスナバ回路172のコンデンサCaの充電が行われる。IGBTQ13のターンオフ時には、ターンオフスナバ回路172のコンデンサCaの放電が行われる。
これらのコンデンサCaへの充放電により、IGBTQ11、12、13急激な電圧変化を抑制できる。充放電はダイオードやIGBT等での損失を除き無損失で行われ、コンデンサCaに蓄えられたスナバエネルギーは負荷3に回生される。従って、回生可能なターンオフスナバ回路171、172を実現でき、昇圧コンバータ31の効率を高めることができる。また、本実施形態の昇圧コンバータ31は、並列接続された3相のチョッパ回路32、33、34を相補的にオン・オフ動作させるので、入出力の電流リップルを一層低減できる。その他、本実施形態によっても第1の実施形態と同様の作用および効果が得られる。
(第4の実施形態)
次に、第4の実施形態について図9ないし図11を参照しながら説明する。図9に示す双方向のコンバータ41は、例えば車両のハイブリッドシステムに用いられている。高電位側電源線12と低電位側電源線13との間には、同一構成を有する2つのチョッパ回路42、43が並列に接続されている。
第1チョッパ回路42は、IGBTQ3、Q1およびリアクトルL1から構成されている。IGBTQ3、Q1は、中間ノードn1を挟んで高電位側電源線12と低電位側電源線13との間に直列に接続されている。第2チョッパ回路43は、IGBTQ4、Q2およびリアクトルL2から構成されている。IGBTQ4、Q2は、中間ノードn2を挟んで高電位側電源線12と低電位側電源線13との間に直列に接続されている。
このコンバータ41は、IGBTQ1、Q2をスイッチングすることにより直流電源2(バッテリ)の電圧Vinを昇圧して負荷3(直流モータ)に出力する力行動作と、IGBTQ3、Q4をスイッチングすることにより負荷3の発電電圧VOUTを降圧して直流電源2に充電電流を流す回生動作とを選択的に実行可能である。
力行動作時に直流モータに流れる電流は大きいので、第1ターンオフスナバ回路17を備えることにより、IGBTQ1、Q2の電圧サージを抑制する。一方、回生動作時のバッテリの充電電流は比較的小さいので、第2ターンオフスナバ回路24(図5参照)を備えなくてもIGBTQ3、Q4の電圧サージは小さくなる。このように、第1ターンオフスナバ回路17を備えたコンバータ41は、力行動作と回生動作とで流れる電流の大きさが異なる場合にも適用することができる。
ところで、第1ターンオフスナバ回路17は、第1チョッパ回路42のIGBTQ1、第2チョッパ回路43のIGBTQ2がターンオフするときにそれぞれ中間ノードn1、n2にリアクトル電流IL1、IL2が流れ込む条件の下で正常に動作する。中間ノードn1からリアクトルL1または中間ノードn2からリアクトルL2に電流が流れる場合には作用を奏しない。
例えば、ノードn2からリアクトルL2の向きに電流が流れているときにIGBTQ4がオフ、IGBTQ3がオンすると、ダイオードDa1を介してコンデンサCaが電圧Voutまで充電される。その後IGBTQ4がオンすると、コンデンサCaから内部ノードn3、ダイオードDa2、高電位側電源線12、IGBTQ4、中間ノードn2を介した短絡経路が形成されて電荷が放電するので、スナバエネルギーの損失が発生する。このスナバエネルギーの損失は、第2の実施形態で説明した第2ターンオフスナバ回路24でも同様にして発生する。
一般に、第1ターンオフスナバ回路17および第2ターンオフスナバ回路24について、当該ターンオフスナバ回路が接続された2つのチョッパ回路のうち、コンデンサCaまたはCbが接続されたチョッパ回路が、ターンオフスナバ回路が正常に動作する向きとは逆の向きにリアクトル電流を流すように動作している場合、そのチョッパ回路のターンオンに伴いコンデンサCa、Cbの電荷の短絡が発生して効率が悪化する。
このスナバエネルギーの損失を許容できない場合には、短絡経路上に短絡電流を阻止するスイッチ回路、またはターンオフスナバ回路が動作できない動作条件のときにターンオフスナバ回路への電荷の蓄積を阻止するスイッチ回路を配置すればよい。この追加するスイッチ回路は、IGBTQ1〜Q4のような主スイッチよりも小型のスイッチで済むので、ターンオフスナバ回路の大型化には繋がりにくい。
なぜなら、追加するスイッチ回路は、ターンオフスナバ回路が動作できないリアクトル電流の条件のときにオフしておけばよく、IGBTQ1〜Q4のような主スイッチと異なり頻繁には開閉しないので、スイッチ損は無視できる。また、追加するスイッチ回路への通電は主スイッチのターンオフ期間の時だけであるため、導通損も主スイッチより十分に小さい。このため、このようなスイッチ回路には大きな損失が発生しにくく、例えば小型の半導体素子により実現できる。
スイッチ回路は、図9に示すブランチA〜Fの何れか1箇所に設ければよい。ブランチA、B、C、Dに設けるスイッチ回路については、ダイオードDa1、Da2と直列に逆導通性スイッチを設けてもよく、ダイオードDa1、Da2とスイッチの機能を合わせて逆阻止性スイッチとしてもよい。ブランチAまたはBに設けるスイッチ回路は、そのスイッチ回路をオフしたときにダイオードDa1の順方向電流を阻止し、オンしたときに順方向電流を通過させるようにする。ブランチCまたはDに設けるスイッチ回路は、そのスイッチ回路をオフしたときにダイオードDa2の順方向電流を阻止し、オンしたときに順方向電流を通過させるようにする。
第1ターンオフスナバ回路17が動作するときブランチE、Fには双方向の電流が流れるので、ブランチE、Fに設けるスイッチ回路には逆導通性が求められる。ブランチE、Fに設ける逆導通性スイッチについては、当該スイッチ回路をオフしたときに阻止する電流の向きはどちらでも構わない。なぜなら、コンデンサCaに流れる短絡電流を阻止するか、コンデンサCaへの電荷の蓄積を阻止するかの何れかになり、何れにしてもスナバエネルギーの損失が発生しないからである。
ただし、ブランチE、Fにスイッチ回路を設ける場合には、スイッチ回路をオフにした状態においてコンデンサCa(第2要素)とダイオードDa2(第3要素)とからなる電流経路において何れの向きにも電流が流れないようにスイッチ回路を設けることが望ましい。このようにすると、コンデンサCaに電荷が蓄積されていたとしてもIGBTQ4のオンによりコンデンサCaが短絡することがない。例えば、コンデンサCaの電荷が蓄積された状態で、リアクトルL2の電流の向きが変わる場合には、その瞬間においてコンデンサCaの電荷が蓄積された状態でIGBTQ4のオンが発生するが、上述のようにすることでこのような瞬間にもコンデンサCaの短絡が発生せず、スナバエネルギーの損失には至らないからである。
図10および図11は、スイッチ回路を含む構成例を示している。図10に示すコンバータ44が有する第1ターンオフスナバ回路45のブランチDには、ダイオードDa2と直列に逆導通性スイッチであるIGBTQ5が接続されている。ダイオードDa2とIGBTQ5との直列接続回路が要素3に相当する。
図11に示すコンバータ46が有する第1ターンオフスナバ回路47のブランチFには、コンデンサCaと直列に逆導通性スイッチであるIGBTQ6が接続されている。コンデンサCaとIGBTQ6との直列接続回路が要素2に相当する。この場合、IGBTQ6がオフした状態において、コンデンサCaとダイオードDa2とからなる電流経路においてノードn2から高電位側電線12に電流が流れうるため、上述のようにリアクトルL2の電流の向きが変わる瞬間にコンデンサCaの短絡が生じうる。しかし、このような事象は十分に頻度が少なく、これによる損失増加は無視できる。
一方で、コンバータ44ではIGBTQ5のエミッタは他の半導体スイッチのエミッタと共通に接続されていないため、これを駆動させるために別途駆動用電源が必要になるが、コンバータ46ではIGBTQ6はIGBTQ4と駆動用電源を共有できるのでターンオフスナバ回路のコストを抑制することができる。
本実施形態のコンバータ41、44、46は双方向性であるので、直流電源2と負荷3との間で力行動作と回生動作とを行うことができる。コンバータ44は、第1ターンオフスナバ回路45のコンデンサCaの放電経路にIGBTQ5を備えているので、IGBTQ3もしくはIGBTQ4がスイッチングする回生期間におけるスナバエネルギーの損失の発生を防止することができる。コンバータ46は、第1ターンオフスナバ回路45のコンデンサCaへの充電経路にIGBTQ6を備えているので、IGBTQ3もしくはIGBTQ4がスイッチングする回生期間におけるスナバエネルギーの損失の発生を防止することができる。その他、第1の実施形態と同様の効果が得られる。
(第5の実施形態)
次に、第5の実施形態について図12を参照しながら説明する。図12に示す双方向のコンバータ51は、2つのチョッパ回路42、43、第1ターンオフスナバ回路47および第2ターンオフスナバ回路52を備えている。第1ターンオフスナバ回路47は、第4の実施形態で説明したものである(図11参照)。第2ターンオフスナバ回路52は、そのブランチAにダイオードDb1と直列に逆導通性スイッチであるIGBTQ7を備えている。ダイオードDb1とIGBTQ7との直列接続回路は要素1に相当する。
IGBTQ6は、少なくとも高電位側のIGBTQ3、Q4がスイッチングする期間でオフする。IGBTQ7は、少なくとも低電位側のIGBTQ1、Q2がスイッチングする期間でオフする。すなわち、チョッパ回路42、43の各ターンオフ時に、ともにリアクトルL1、L2からノードn1、n2に電流が流れる場合には、IGBTQ6をオン、IGBTQ7をオフする。一方、チョッパ回路42、43の各ターンオフ時に、ともにノードn1、n2からリアクトルL1、L2に電流が流れる場合には、IGBTQ6をオフ、IGBTQ7をオンする。
チョッパ回路42、43の各ターンオフ時におけるリアクトル電流IL1、IL2の向きが互いに逆向きである場合には、IGBTQ6、Q7をともにオフする。このような状態は通常出力電力が小さく、リアクトル電流IL1、IL2も小さいので、第1ターンオフスナバ回路47および第2ターンオフスナバ回路52を動作させなくても、これらターンオフスナバ回路47、52の利点を損ねることにはならない。
本実施形態によれば、リアクトル電流IL1、IL2の向き(力行動作、回生動作)にかかわらず、上述した各実施形態と同様の効果を得ることができる。また、IGBTQ6のエミッタは第2チョッパ回路43の中間ノードn2に接続されているので、IGBTQ4とQ6は共通の駆動電源で動作できる。同様に、IGBTQ7のエミッタは第1チョッパ回路42の中間ノードn1に接続されているので、IGBTQ3とQ7は共通の駆動電源で動作できる。その結果、IGBTの駆動回路の構成を簡単化できる。
(その他の実施形態)
以上、本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明は上述した実施形態に限定されるものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲内で種々の変形、拡張を行うことができる。
第3の実施形態で説明した3相の昇圧コンバータ32において、チョッパ回路34を第1チョッパ回路とし、チョッパ回路32を第2チョッパ回路として、チョッパ回路34、32に対し第1ターンオフスナバ回路173(図示せず)を付加してもよい。この構成によれば、IGBTQ11、Q12、Q13のターンオフ時に、それぞれ1つのコンデンサCaの充電と他の1つのコンデンサCaの放電が行われ、IGBTQ11、Q12、Q13について相等しいサージ抑制効果を得ることができる。その結果、IGBTQ11、Q12、Q13の熱設計を同等にでき、設計が容易になるなどの効果が得られる。この場合、第1ターンオフスナバ回路171、172、173の各コンデンサCaの静電容量を等しくすると一層効果的である。
また、3相以上のコンバータに本発明を適用する場合、広いデューティ比においてもインターリーブ駆動を実現するため、ターンオフスナバ回路の向きは一方向、すなわち1つのチョッパ回路を複数のターンオフスナバ回路の第2チョッパ回路としないことが好ましい。ターンオフスナバ回路が機能するには、第1要素が接続されているチョッパ回路の半導体スイッチがターンオフする時に、第2要素が接続されているチョッパ回路の半導体スイッチがオンしている必要がある。従って、インターリーブ駆動では、第2要素が接続されているチョッパ回路は第1要素が接続されているチョッパ回路よりも位相が遅れる必要がある。この関係を考慮すると、多相のコンバータでは、ターンオフスナバ回路が接続される2つのチョッパ回路において、位相が進んでいる方のチョッパ回路に第1要素を接続することが好ましい。
3相の昇圧コンバータ32を4相以上の構成としてもよい。その他の各実施形態についても、同様にして3相以上の構成としてもよい。
第4の実施形態では双方向コンバータの第1ターンオフスナバ回路45、47にそれぞれIGBTQ5、Q6を設けたが、双方向コンバータに第2ターンオフスナバ回路を備えているときには、同様にしてブランチA〜Fの何れか1箇所にスイッチ回路を設ければよい。ブランチEまたはFにコンデンサCbと直列にIGBTを設ける場合、当該IGBTがオフの状態においてコンデンサCbとダイオードDb2とからなる電流経路において何れの向きにも電流が流れないように当該IGBTを配置すると、第2チョッパ回路のリアクトル電流が切り替わる瞬間にコンデンサCbの短絡が発生する可能性が回避できるので、効率の観点でより好ましい。ただし、電流の切り替わり頻度が著しく低い場合など、この問題を許容しうる場合にはそれに限らない。
ブランチA〜Fの2箇所以上にスイッチ回路を設けてもよい。スイッチ回路は、バイポーラトランジスタ、FET、サイリスタなどの半導体スイッチであってもよい。また、スイッチ回路は、機械式リレーであってもよい。なぜなら、スイッチ回路の動作条件はリアクトル電流の極性によって決定されるものであり、主スイッチであるIGBTQ1〜Q4と異なり、切り替え頻度が非常に少なく接点の磨耗が問題になりにくいからである。また、リレーは逆導通性であるため、ブランチA〜Fの何れに対しても用いることができる。
1組のチョッパ回路の一方が中間ノードを挟んでダイオードと半導体スイッチが直列に接続された構成を備え、他方が中間ノードを挟んで半導体スイッチと半導体スイッチが直列に接続された構成を備えている場合、すなわち、一方向の電流においては両方のチョッパ回路を駆動させ、逆方向の電流には1つのチョッパ回路のみを駆動する場合には、一方向の電流にしかターンオフスナバ回路を機能させることができない。従って、第1ターンオフスナバ回路と第2ターンオフスナバ回路の何れか一方を備えればよい。
また、以上説明した実施形態では、IGBTによって構成されたチョッパ回路に対する本発明の適用例を説明したが、その他バイポーラトランジスタ、FET、サイリスタなどの半導体スイッチによって構成されたチョッパ回路に対して適用してもかまわない。チョッパ回路やターンオフスナバ回路のダイオードは、例えばMOSFETなどの半導体素子の寄生ダイオードであってもよい。
また、第1ないし第3の実施形態などで、チョッパ回路の整流ダイオードの代わりにMOSFETなどの半導体素子による同期整流を用いても、本発明は同様に機能する。この場合、第1および第2チョッパ回路は高電位側も低電位側も両方とも半導体スイッチとして構成されることになるが、何れのチョッパ回路のリアクトル電流も常に一方向となるような使い方をするならば、本発明によるターンオフスナバ回路にスイッチ回路を設けなくても、ターンオフスナバ回路に損失が発生することはない。
また、以上説明した各実施形態は、昇圧型チョッパ装置に限らず、降圧型(同期整流方式)、極性反転型、昇降圧型などの種々のチョッパ装置にも適用でき、またインバータ装置において各相を多相の降圧チョッパによって構成し、それぞれのチョッパに本発明のターンオフスナバ回路を適用してもよい。
図面中、11、31、41、44、46、51は昇圧コンバータ(電力変換装置)、12は高電位側電源線、13は低電位側電源線、15、22、32、33、42は第1チョッパ回路、16、23、33、34、43は第2チョッパ回路、17、171、172、45、47は第1ターンオフスナバ回路、21は降圧コンバータ(電力変換装置)、24、52は第2ターンオフスナバ回路、D1、D2、D3、D4、D11、D12、D13はダイオード、Q1、Q2、Q3、Q4、Q11、Q12、Q13はIGBT(半導体スイッチ)、Q5、Q6、Q7はIGBT(スイッチ回路、逆導通性を有する半導体スイッチ)、n1、n2、n11、n12、n13は中間ノード、n3、n4は内部ノード、L1、L2、L3はリアクトル(磁気部品)、Da1、Db1はダイオード(第1要素)、Ca、Cbはコンデンサ(第2要素)、Da2、Db2はダイオード(第3要素)である。

Claims (11)

  1. 半導体スイッチが中間ノードを挟んで直列に接続され、その中間ノードに磁気部品の巻線が接続されて構成される複数のチョッパ回路が、高電位側電源線と低電位側電源線との間に並列に接続された電力変換装置であって、
    前記複数のチョッパ回路のうちの1つを第1チョッパ回路、他の1つを第2チョッパ回路として組み合わせたときの1組以上について、それぞれ第1ターンオフスナバ回路および第2ターンオフスナバ回路の何れか一方または両方を備え、
    前記第1ターンオフスナバ回路は、
    前記第1チョッパ回路の中間ノードと当該第1ターンオフスナバ回路の内部ノードとの間に設けられ、前記第1チョッパ回路の中間ノードから当該内部ノードに向かう一方向にのみ電流を流し得る第1要素と、
    当該第1ターンオフスナバ回路の内部ノードと前記第2チョッパ回路の中間ノードとの間に設けられ、電荷を蓄積可能な第2要素と、
    当該第1ターンオフスナバ回路の内部ノードと前記高電位側電源線との間に設けられ、当該内部ノードから前記高電位側電源線に向かう一方向にのみ電流を流し得る第3要素とを備え、
    前記第2ターンオフスナバ回路は、
    前記第1チョッパ回路の中間ノードと当該第2ターンオフスナバ回路の内部ノードとの間に設けられ、当該内部ノードから前記第1チョッパ回路の中間ノードに向かう一方向にのみ電流を流し得る第1要素と、
    当該第2ターンオフスナバ回路の内部ノードと前記第2チョッパ回路の中間ノードとの間に設けられ、電荷を蓄積可能な第2要素と、
    当該第2ターンオフスナバ回路の内部ノードと前記低電位側電源線との間に設けられ、前記低電位側電源線から当該内部ノードに向かう一方向にのみ電流を流し得る第3要素とを備え、
    前記第1チョッパ回路の低電位側の半導体スイッチがターンオフする時に前記第2チョッパ回路の低電位側の半導体スイッチがオンしている動作モードもしくは、前記第1チョッパ回路の高電位側の半導体スイッチがターンオフする時に前記第2チョッパ回路の高電位側の半導体スイッチがオンしている動作モードが存在することを特徴とする電力変換装置。
  2. 前記第1要素は、ダイオードまたは逆阻止性を有するスイッチから構成され、
    前記第2要素は、コンデンサまたはコンデンサと逆導通性を有するスイッチとの直列接続回路から構成され、
    前記第3要素は、ダイオードまたは逆阻止性を有するスイッチから構成されていることを特徴とする請求項1記載の電力変換装置。
  3. 前記逆阻止性を有するスイッチは、ダイオードと逆導通性を有する半導体スイッチの直列接続回路から構成され、
    前記逆導通性を有するスイッチは、逆導通性を有する半導体スイッチから構成されていることを特徴とする請求項2記載の電力変換装置。
  4. 前記第2要素がコンデンサと逆導通性を有するスイッチとの直列接続回路から構成されている場合、その逆導通性を有するスイッチは、オフの状態において前記第2要素と前記第3要素とからなる電流経路において何れの向きにも電流が流れないように設けられていることを特徴とする請求項2または3記載の電力変換装置。
  5. 前記第1ターンオフスナバ回路および前記第2ターンオフスナバ回路の何れか一方を備える場合にはその備えたターンオフスナバ回路であり両方備える場合には少なくとも一方のターンオフスナバ回路は、前記第1要素、第2要素および第3要素を合わせた中に1つのスイッチ回路を備えていることを特徴とする請求項1ないし4の何れかに記載の電力変換装置。
  6. 前記第1ターンオフスナバ回路の前記第2要素は、コンデンサと逆導通性を有するスイッチとの直列接続回路から構成され、その逆導通性を有するスイッチの一端は前記第2チョッパ回路の中間ノードに接続されており、
    前記第2ターンオフスナバ回路の前記第1要素は、逆阻止性を有する半導体スイッチもしくはダイオードと逆導通性を有する半導体スイッチの直列接続回路から構成され、その半導体スイッチの一端は前記第1チョッパ回路の中間ノードに接続されていることを特徴とする請求項5記載の電力変換装置。
  7. 前記第1ターンオフスナバ回路のスイッチ回路は、前記第1チョッパ回路および前記第2チョッパ回路の各半導体スイッチがそれぞれターンオフするときに前記磁気部品の巻線から各中間ノードに電流が流れ込む場合を除きオフに制御され、
    前記第2ターンオフスナバ回路のスイッチ回路は、前記第1チョッパ回路および前記第2チョッパ回路の各半導体スイッチがそれぞれターンオフするときに各中間ノードから前記磁気部品の巻線に電流が流れ出す場合を除きオフに制御されることを特徴とする請求項5または6記載の電力変換装置。
  8. ダイオードと半導体スイッチが逆向きの通電方向となるように中間ノードを挟んで直列に接続され、その中間ノードに磁気部品の巻線が接続されて構成される複数のチョッパ回路が、高電位側電源線と低電位側電源線との間に高電位側にダイオードが配されるように並列に接続された電力変換装置であって、
    前記複数のチョッパ回路のうちの1つを第1チョッパ回路、他の1つを第2チョッパ回路として組み合わせたときの1組以上について、それぞれ第1ターンオフスナバ回路を備え、
    前記第1ターンオフスナバ回路は、
    前記第1チョッパ回路の中間ノードと当該第1ターンオフスナバ回路の内部ノードとの間に設けられ、前記第1チョッパ回路の中間ノードから当該内部ノードに向かう一方向にのみ電流を流し得る第1要素と、
    当該第1ターンオフスナバ回路の内部ノードと前記第2チョッパ回路の中間ノードとの間に設けられ、電荷を蓄積可能な第2要素と、
    当該第1ターンオフスナバ回路の内部ノードと前記高電位側電源線との間に設けられ、当該内部ノードから前記高電位側電源線に向かう一方向にのみ電流を流し得る第3要素とを備え、
    前記第1チョッパ回路の半導体スイッチがターンオフする時に前記第2チョッパ回路の半導体スイッチがオンしている動作モードが存在することを特徴とする電力変換装置。
  9. 半導体スイッチとダイオードが逆向きの通電方向となるように中間ノードを挟んで直列に接続され、その中間ノードに磁気部品の巻線が接続されて構成される複数のチョッパ回路が、高電位側電源線と低電位側電源線との間に低電位側にダイオードが配されるように並列に接続された電力変換装置であって、
    前記複数のチョッパ回路のうちの1つを第1チョッパ回路、他の1つを第2チョッパ回路として組み合わせたときの1組以上について、それぞれ第2ターンオフスナバ回路を備え、
    前記第2ターンオフスナバ回路は、
    前記第1チョッパ回路の中間ノードと当該第2ターンオフスナバ回路の内部ノードとの間に設けられ、当該内部ノードから前記第1チョッパ回路の中間ノードに向かう一方向にのみ電流を流し得る第1要素と、
    当該第2ターンオフスナバ回路の内部ノードと前記第2チョッパ回路の中間ノードとの間に設けられ、電荷を蓄積可能な第2要素と、
    当該第2ターンオフスナバ回路の内部ノードと前記低電位側電源線との間に設けられ、前記低電位側電源線から当該内部ノードに向かう一方向にのみ電流を流し得る第3要素とを備え、
    前記第1チョッパ回路の半導体スイッチがターンオフする時に前記第2チョッパ回路の半導体スイッチがオンしている動作モードが存在することを特徴とする電力変換装置。
  10. 前記第1チョッパ回路と前記第2チョッパ回路のうち少なくとも一方のチョッパ回路は、ダイオードに替えて半導体スイッチを備えていることを特徴とする請求項8または9に記載の電力変換装置。
  11. 前記第1要素および前記第3要素はダイオードから構成され、
    前記第2要素はコンデンサから構成されていることを特徴とする請求項2、8およびの何れかに記載の電力変換装置。
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