JP5998783B2 - 高電圧インバータ装置とプラズマ発生装置及び画像形成装置 - Google Patents
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Description
また、中間タップが有るプッシュプル、ハーフ、フルブリッジなどの方式は、BHカーブの第一、第三象限を使い、トランスに励磁するエネルギーを最大限に利用し、出力を多く取る方式には向いている。しかし、この発明の対象とするような高電圧、大電流を出力するインバータ装置の場合には、トランスの巻線構成が複雑になり、大型化するばかりか、励磁巻線の増大により、トランスとしての周波数特性が劣化してしまう。
上記トランスを、同一の特性を持つ個別の3個以上のトランスによって構成し、その各トランスはそれぞれ独立した閉磁路を持つ同一形状のコアを有し、その各トランスの全てのコアが、その一部を絶縁材からなるスペーサを介して互いに隣接させてそのスペーサによって放射状に保持され、互いに電気的及び磁気的に分離して配置されている。
そして、上記全てのコアの互いに隣接した部分と上記スペーサとによる略円柱状の部分を束ねるように上記各トランスの上記励磁巻線が一本の共通の巻線として巻回され、上記各トランスの各コアの互いに隣接しない部分に上記出力巻線が個別に巻回されていることを特徴とする。
〔この発明の基礎となる高電圧インバータ装置〕
この発明の実施の形態を説明する前に、この発明の基礎となる高電圧インバータ装置について図26〜図28によって説明する。
図26はこの発明の基礎となる高電圧インバータ装置のトランスを2個使用した例を示す回路図であり、図27は同じくトランスを4個使用した例を示す回路図である。
これらの高電圧インバータ装置は、入力端子1a,1bから供給される直流電圧若しくは直流成分に脈流が重畳されたSELV(安全特別低電圧)以内の電圧を入力電圧Vinとする。その入力電圧Vinをスイッチングしてトランス部100を構成する各トランスT1,T2又はT1〜T4の一次側の励磁巻線Np1,Np2又はNp1〜Np4(単に「Np」とも称す)に断続的に励磁電流を流す。
入力電圧Vinは、商用電源からの交流(日本では50Hz又は60Hzで実効電圧100V)を整流回路で整流し、平滑回路で平滑して得る。
図26に示す例は、トランス部100を2個のトランスT1,T2によって構成し、その各励磁巻線Np1,Np2を並列に接続し、FETによるスイッチング素子Qswのドレイン・ソース間と直列に、入力端子1a,1b間に接続している。そのトランスT1,T2の各出力巻線Ns1,Ns2は直列に接続し、その両端を出力端子2a,2bに繋げている。そのアース側の端子は、負側の入力端子1bにも接続している。出力端子2aに繋がる出力線の途中に、直流成分をカットするためのコンデンサを挿入するようにしてもよい。
なお、スイッチング素子Qswは、ドレインがトランス部100又は200の励磁巻線Npの一端に接続され、ソースは制御回路5内で負側の入力端子1bに接続されている。
この高電圧インバータ装置において、スイッチング素子Qswがオン(ON)の期間に、トランス部100又は200の各トランスの励磁巻線Npに励磁エネルギーを溜め、スイッチング素子Qswがオフ(OFF)の期間に、その各トランスがその溜めたエネルギーを放出して、各出力巻線Nsに半波交流波形の出力電圧Voutを出力する。
その出力電圧Voutは、入力電圧Vinに対して、トランス部100又は200を構成する各トランスの励磁巻線Npと出力巻線Nsの巻数比と、上記共振の鋭さを示すQ値、及びトランスの個数nに応じて増加する。
同一の出力電圧に対してトランス1個あたりの電圧の低減、励磁側(スイッチング素子Qsw側)にかかる電圧の低減、それに伴う熱損失の低減などの効果も得られる。トランスが磁気飽和を起こすこともなくなる。
トランスT1〜T4は、それぞれコアに励磁巻線Npと出力巻線Nsが巻かれているが、その平面形状を簡略化して示している。S1〜S4は、それぞれトランスT1〜T4の励磁巻線Np1〜Np4の巻き始め端、E1〜E4は同じくその巻き終わり端を示している。また、Ss1〜Ss4は、それぞれトランスT1〜T4の出力巻線Ns1〜Ns4の巻き始め端、Es1〜Es4は同じくその巻き終わり端を示している。
トランスT1の出力巻線Ns1の巻き始め端Ss1は出力端子2aに接続され、その巻き終わり端Es1はトランスT2の出力巻線Ns2の巻き始め端Ss2に、その巻き終わり端Es2はトランスT3の出力巻線Ns3の巻き始め端Ss3に、その巻き終わり端Es3はトランスT4の出力巻線Ns4の巻き始め端Ss4に順次接続される。そして、その出力巻線Ns4の巻き終わり端Es4は、入力端子1bと出力端子2bに接続される。
しかし、トランスの数が増加するほど、各トランスの励磁巻線同士および出力巻線同士を接続する経路(出力ループ)が長くなり、全体のループ面積も大きくなる。昇圧率の高い回路であるため、励磁巻線側には大きな電流が流れ、出力巻線側には10KV以上の高電圧がかかる。そのため経路の増加による損失や発熱が発生する。
また、そのループ長から誘導される磁場の影響によって、付近の低電圧で制御している回路にノイズが注入され、誤動作などの不具合を生じる恐れが生じる。さらに、各トランスの励磁巻線あるいは出力巻線を互いに結線する回路パターンが複雑になるという問題も生じる。
すなわち、トランス部を構成する複数の各トランスは、それぞれ独立した閉磁路を持つ同一形状(当然同一体積)のコアを有し、その各トランスの全てのコアをその一部を互いに隣接させて配置する。そして、全てのコアの互いに隣接した部分を束ねるように各トランスの励磁巻線あるいは出力巻線を一本の共通の巻線として巻回し、その各コアの互いに隣接しない部分に出力巻線あるいは励磁巻線を個別に巻回する。
まず、この発明による高電圧インバータ装置の第1の実施形態について説明する。この実施形態はトランス部を2個のトランスで構成し、その励磁巻線を共通にしたものである。
図1はその高電圧インバータ装置のトランス部の構成例を示す模式的な正面図、図2はその高電圧インバータ装置の回路図である。
なお、これらの図及び以後に説明する図3〜図24においても、前述した図26〜図28と対応する部分には同一の符号を付してあり、それらの説明は省略する。
しかし、そのトランス部10は、同一の特性を有する2個の各トランスT1,T2が、それぞれ独立した閉磁路を持つ同一形状(同一体積)のコア11,12を有する。各コア11,12としては、例えばそれぞれU型コアを2個組み合わせて使用する。
スペーサ15は、耐熱性のある樹脂、セラミック、ワニス紙又はワニスクロス等の非磁性の絶縁材からなる。
そして図2に示すように、このトランスT1,T2の共通の励磁巻線Npの巻き始め端Sを入力端子1aに、巻き終わり端Eをスイッチング素子Qswのドレインにそれぞれ接続する。一方、各出力巻線Ns1,Ns2は直列に接続して、出力巻線Ns1の巻き始め端Ss1と、出力巻線Ns2の巻き終わり端Es2を、それぞれ出力端子2a,2bに接続する。
一つのトランスの磁路でのNIlimit(直流重畳特性)が例えば100ATとする。2倍の高出力を得るために単にコアの磁束断面積(実効断面積)を2倍取っても、NIlimitは高々1割乃至2割の増大である。
図3および図4は、トランス部10を構成するトランスT1,T2のコア同士の磁気干渉を防ぐために導電体を設けた構成例である。
このトランス部10は、殆ど図1に示したものと同じであるが、コア11,12の互いに隣接した部分11a,12aの対向する側面間のスペーサ15内に、板状の導電体16を設けている。この導電体16は銅又はアルミニウムのような非磁性で導電性のよい金属板であり、2つのコア11と12の間を磁気的に遮蔽する。
この場合も、一対のコア11,12の互いに隣接した部分11a,12aの対向する側間のスペーサ15内に、板状の導電体16を設けている。さらに、その一対のコア11,12の外周を取り囲むように周回する短絡された導電体17を設けている。この導電体17も銅又はアルミニウムのような非磁性で導電性のよい帯状の金属板である。
複数のコアを一つの励磁巻線内に配置する際、コアの隣接部分から各磁路間への磁気干渉が起こる恐れがある。しかし、これらの例のように、各コア11,12の互いに隣接した部分11a,12aの間に磁束と平行に導電体16を配置することによって、各コア11,12から外へ出る磁束を導電体16が受けるので、他コアへは届かず、コア11,12間の磁気干渉を防ぐことができる。
このような磁気的な分離により、各コア11,12の個々の磁路のNIlimit(直流重畳特性)を加算することができ、結果的に高出力化に向く複合トランスを構成できる。
そのため、この例では、磁気抵抗18をコア11,12の共通の励磁巻線Npが巻回される部分の中央部に設けることにより、磁気抵抗によって生じる漏洩磁束が巻線内部でシールドされ、外部にノイズとして漏れにくくなる構成にしている。
次に、この発明による高電圧インバータ装置の第2の実施形態について説明する。この実施形態はトランス部を4個のトランスで構成し、その励磁巻線を共通にしたものである。
図6は、その高電圧インバータ装置のトランス部の構成例を示す模式的な平断面図であり、図7はそのトランス部の外観を示す斜視図である。
そして、その全てのコア21〜24の互いに隣接した部分21a〜24aを束ねるように、各トランスT1〜T4の励磁巻線Npを一本の共通の巻線として巻回し、その各コア21〜24の互いに隣接しない部分21b〜24bに、各トランスT1〜T4の出力巻線Ns1〜Ns4を個別に巻回している。
このトランス部20は、図6及び図7に示したトランス部20と、各トランスT1〜T4のコアの形状が異なっているが、その機能は同様であるから、図6及び図7と対応する部分には同じ符号を付している。
この例では、各コア21〜24の互いに隣接させる部分21a〜24aを、それぞれ円柱をその軸線を通って互いに直交する二つの面で4等分割した形状に形成し、互いに隣接しない部分21b〜24bはそれぞれ円柱状に形成している。
トランス部20は、図6及び図7に示した構成、あるいは図8及び図9に示した構成のものである。
励磁巻線Npは各トランスT1〜T4に共通の一本の巻線であるから、その巻き始め端Sを入力端子1aに接続し、巻き終わり端Eをスイッチング素子Qswのドレインに接続する。
また、独立したn個のトランスの各コアの磁路に対する励磁巻線を共通の一本にすることにより、励磁巻線側の経路を最小限にすることができる。また、それに応じた各コアの配置にしたことより、トランスの数の増加による出力巻線側の経路の長さの増加も少なくなる。総じて接続に要する経路が短くなる。
このように、高出力化のためにトランスの数を増加させても、各トランスの巻線の接続経路のループ長及びループ面積の増大を抑えることができるため、高電圧の経路によるノイズの発生を抑えることができる。そして、数十Wから数十KWまで、具体的には20Wから40KWくらいまで対応可能である。
図11は、各トランスT1〜T4の出力巻線Ns1〜Ns4を全て並列に接続した第2の接続例である。この場合には、出力端子2a,2bから出力する出力電圧Voutは、個々の出力巻線Ns1〜Ns4の各出力電圧と同じになる。しかし、負荷に供給する電流の大きさは4倍になり、負荷電流が同じであれば、各出力巻線Ns1〜Ns4の出力電流は1/4ですむ。トランスの数がn個の場合は、負荷に供給する電流の大きさをn倍、あるいは各出力巻線Ns1〜Ns4の出力電流を1/nにすることができる。
図14は、各トランスT1〜T4の出力巻線Ns1〜Ns4のうち、出力巻線Ns2〜Ns4を直列に接続し、それを出力巻線Ns1と並列に接続した第5の接続例である。
この図13と図14に示す例は、並列接続する出力巻線の端子電圧が不揃いになるので、あまり好ましくない。
この導電体26は銅又はアルミニウムのような非磁性で導電性のよい金属板であり、スペーサ29の厚さの中央部に埋設され、図3に示した例と同様に、各コア21〜24の間を互いに磁気的に遮蔽する。
このように、各コア21〜24を磁気的に分離することによって、各コア21〜24相互間の磁気干渉を防ぎ、個々の磁路の直流重畳特性を加算することができ、結果的に高出力化に向く複合トランスを構成することができる。
このように各コア21〜24に磁気抵抗を設けることにより、コア21〜24のインダクション係数が低下するとともに直流重畳特性が増加し、高出力を得るに際して磁気飽和を起こしにくくなる。しかも、磁気抵抗によって生じる漏洩磁束が巻線内部でシールドされ、外部にノイズとして漏れにくい。
次に、この発明による高電圧インバータ装置の第3の実施形態について、図16〜図20によって説明する。
この第3の実施形態は、図1〜図5によって説明した第1の実施形態におけるトランス部10をトランス部30に変更しただけである。そのトランス部30を構成する2個のトランスT1,T2は、トランス部10を構成するトランスT1,T2と同じコア11,12を使用している。
この第3の実施形態におけるトランスT1,T2が、第1の実施形態におけるトランスT1,T2と相違するのは、各コア11,12の互いに隣接した部分11a,12aを束ねるように、各トランスT1,T2の出力巻線Nsを一本の共通の巻線として巻回し、その各コア11,12の互いに隣接しない部分11b,12bに、それぞれ励磁巻線Np1,Np2を個別に巻回している点だけである。
この第3の実施形態では、トランス部30を構成するトランスT1,T2の励磁巻線Np1とNp2を並列に接続して、各巻き始め端S1,S2を入力端子1aに、各巻き終わり端E1,E2をスイッチング素子Qswのドレインに、それぞれ接続している。
そして、トランスT1,T2に共通の出力巻線Nsの巻き始め端Ssを出力端子2aに、巻き終わり端Esを出力端子2bに、それぞれ接続している。
あるいは、各トランスT1,T2の励磁巻線Np1とNp2を直列に接続して、入力端子1aとスイッチング素子Qswのドレインとの間に接続するようにしてもよい。
各励磁巻線を並列接続した場合:Vout=Vin×(NS/NP)×n
各励磁巻線を直列接続した場合:Vout=(Vin/n)×(NS/NP)×n
=Vin×(NS/NP)
複数のトランスの出力巻線を共通の一本にしたことと、それに適した図16に示したようなコア配置にしたことによるその他の効果は、前述した第1の実施形態と同様である。
図20に示すトランス部30は、図5によって説明したトランス部10と同様に、各トランスT1,T2のコア11,12の互いに隣接する部分11a,12aにおける磁路方向の中央部に、それぞれ磁気抵抗18を設けたものである。
次に、この発明による高電圧インバータ装置の第4の実施形態について、図21〜図24によって説明する。
この第4の実施形態は、図6〜図15によって説明した第2の実施形態におけるトランス部20をトランス部40に変更しただけである。そのトランス部40を構成する4個のトランスT1〜T4は、トランス部20を構成するトランスT1〜T4と同じコア21〜24を使用している。
この第4の実施形態におけるトランスT1〜T4が、第2の実施形態におけるトランスT1〜T4と相違するのは、各コア21〜24の互いに隣接した部分21a〜24aを束ねるように、各トランスT1〜T4の出力巻線Nsを一本の共通の巻線として巻回し、その各コア21〜24の互いに隣接しない部分21b〜24bに、それぞれ励磁巻線Np1〜Np4を個別に巻回している点だけである。
図23に示す第1の接続例では、トランス部40を構成するトランスT1〜T4の励磁巻線Np1〜Np4を全て並列に接続して、それを入力端子1aとスイッチング素子Qswのドレインとの間に接続している。
そして、トランスT1〜T4に共通の出力巻線Nsの巻き始め端Ssを出力端子2aに、巻き終わり端Esを出力端子2bに、それぞれ接続している。
この実施形態において、トランス部40を構成するトランスT1〜T4の励磁巻線Np1〜Np4を、図23に示すように全て並列に接続した場合と、図24に示すように全て直列に接続した場合の、出力電圧Vout及び出力電流については、第3の実施形態において説明した式で、n=4の場合に相当する。
また、第3の実施形態における図18〜図20に示した変更例と同様に、トランスT1〜T4の各コア間や周囲に導電体を設けたり、コア内の磁路に磁気抵抗を設けたりすることもできる。それらによる効果も同様である。
以上の実施形態では、高電圧インバータ装置のトランス部を構成するトランスが2個の場合と4個の場合の実施形態について説明した。しかし、これらに限るものではなく、トランス部を構成するトランスの数を、3個あるいは5個以上にしてもよいことは勿論である。
次に、この発明によるプラズマ発生装置と、そのプラズマ発生装置を備えた画像形成装置の実施形態について、図25によって説明する。
図25は、そのプラズマ発生装置とそれを備えた画像形成装置の一実施形態を示す要部のみの構成図である。
この放電電極52とカウンタ電極53は誘電体54を挟んで対向し、シート材の搬送路の上側と下側にそれぞれ回転自在に支持されている。
したがって、高電圧インバータ装置51から出力される脈流の十数KVの高電圧が、大気中で放電電極52の金属体52aとカウンタ電極53との間に印加される。それによって、放電電極52からカウンタ電極53に向けて大気圧プラズマ放電が発生し、誘電体54の表面に沿うようにプラズマが形成される。この放電は、沿面放電又は無声放電、あるいは誘電体バリア放電とも称される。
このシート材Sは、コピーや印刷等に用いられる普通紙やコート紙の他、OHPシートを含む樹脂フィルム、カード、ハガキ等の厚紙や封筒等であり、このプラズマ発生装置50の放電電極52と誘電体54との間を通してプラズマに触れさせることによって、その表面が改質処理される。その改質処理は、シート材の表面の撥水性を親水化する(濡れ性を高める)処理である。
その際、放電電極52と誘電体54を一体とするカウンタ電極53がシート材Sの移動に連れ回りするので、プラズマが均一に発生し、改質がシート材Sの表面全体に均一に行われる。
その画像形成部60には、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、及びブラック(K)の4色のライン型インクジェットヘッド61y,61m,61c,61kを有するヘッドユニット61が設けられている。
なお、図25では、各インクジェットヘッドにおけるインクの乾燥を防止するための部材等は図示を省略している。
ヘッドユニット61の下側には、無端広幅ベルト62が、駆動ローラ63と従動ローラ64とテンションローラ65に巻きつけられて所定の張力を与えられて、矢印B方向に周回移動(回動)されるように設けられている。テンションローラ65は圧縮バネ66によって押圧され、無端広幅ベルト62に張力を与えている。
その無端広幅ベルト62に、シート材Sをエアー吸引力によって密着させるか、静電吸着によって密着させる手段も設けられるが、それらは当業者に周知の技術であるから、ここでは説明を省略する。
その際に、シート材Sの表面がプラズマ放電によって発生したプラズマに接触して改質され、親水性が高められる。
その改質されたシート材Sが、プラズマ発生装置50から出ると、駆動ローラ63に支持された無端広幅ベルト62とピンチローラ67とに挟まれ、無端広幅ベルト62の表面に密着して、ヘッドユニット61と対向する画像形成位置を一定の速度で搬送される。
10,20,30,40,100,200:トランス部
11,12,21〜24:コア
11a,12a,21a〜24a:コアの互いに隣接させる(した)部分
11b,12b,21b〜24b:コアの互いに隣接しない部分
11c,12c:コアの中足部
15,25,29:スペーサ 16,17,26:導電体 18:磁気抵抗
T1〜T4:トランス Np,Np1〜Np4:励磁巻線
Ns,Ns1〜Ns4:出力巻線 Qsw:スイッチング素子
Vin:入力電圧 Vout:出力電圧
52a:金属体 52b:絶縁体(誘電体) 53:カウンタ電極
54:誘電体 60:画像形成部 61:ヘッドユニット
61y,61m,61c,61k:ライン型インクジェットヘッド
62:無端広幅ベルト 63:駆動ローラ 64:従動ローラ
65:テンションローラ 66:圧縮バネ 67:ピンチローラ
71:搬送ローラ対 72,73:ガイド板
Claims (12)
- 直流電圧若しくは直流成分に脈流が重畳された電圧を入力電圧とし、該入力電圧をスイッチングしてトランスの一次側の励磁巻線に励磁電流を流し、該トランスの二次側の出力巻線から前記入力電圧より高い電圧を出力する高電圧インバータ装置において、
前記トランスを、同一の特性を持つ個別の3個以上のトランスによって構成し、
その各トランスはそれぞれ独立した閉磁路を持つ同一形状のコアを有し、
該各トランスの全てのコアが、その一部を絶縁材からなるスペーサを介して互いに隣接させて該スペーサによって放射状に保持され、互いに電気的及び磁気的に分離して配置されており、
該全てのコアの互いに隣接した部分と前記スペーサとによる略円柱状の部分を束ねるように前記各トランスの前記励磁巻線が一本の共通の巻線として巻回され、
前記各トランスの各コアの互いに隣接しない部分に前記出力巻線が個別に巻回されていることを特徴とする高電圧インバータ装置。 - 請求項1に記載の高電圧インバータ装置において、前記3個以上の各トランスの前記各コアが隣接する部分には、該各コアの互いに隣接する面の間に前記スペーサ内に埋設した導電体を介在させたことを特徴とする高電圧インバータ装置。
- 前記3個以上の各トランスの前記出力巻線を互いに直列に接続したことを特徴とする請求項1又は2に記載の高電圧インバータ装置。
- 前記3個以上の各トランスの前記各コアの互いに隣接し前記励磁巻線が巻回される部分に、それぞれ磁気抵抗を設けたことを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載の高電圧インバータ装置。
- 直流電圧若しくは直流成分に脈流が重畳された電圧を入力電圧とし、該入力電圧をスイッチングしてトランスの一次側の励磁巻線に励磁電流を流し、該トランスの二次側の出力巻線から前記入力電圧より高い電圧を出力する高電圧インバータ装置において、
前記トランスを、同一の特性を持つ個別の3個以上のトランスによって構成し、
その各トランスはそれぞれ独立した閉磁路を持つ同一形状のコアを有し、
該各トランスの全てのコアが、その一部を絶縁材からなるスペーサを介して互いに隣接させて該スペーサによって放射状に保持され、互いに電気的及び磁気的に分離して配置されており、
該全てのコアの互いに隣接した部分と前記スペーサとによる略円柱状の部分を束ねるように前記各トランスの前記出力巻線が一本の共通の巻線として巻回され、
前記各トランスの各コアの互いに隣接しない部分に前記励磁巻線が個別に巻回されていることを特徴とする高電圧インバータ装置。 - 請求項5に記載の高電圧インバータ装置において、前記3個以上の各トランスの前記各コアが隣接する部分には、該各コアの互いに隣接する面の間に前記スペーサ内に埋設した導電体を介在させたことを特徴とする高電圧インバータ装置。
- 前記3個以上の各トランスの前記励磁巻線を互いに直列に接続したことを特徴とする請求項5又は6に記載の高電圧インバータ装置。
- 前記3個以上の各トランスの前記各コアの互いに隣接し前記出力巻線が巻回される部分に、それぞれ磁気抵抗を設けたことを特徴とする請求項5から7のいずれか一項に記載の高電圧インバータ装置。
- 請求項1から8のいずれか一項に記載の高電圧インバータ装置において、
前記3個以上の各トランスの前記各コアがそれぞれ二つ以上の閉磁路を持ち、
該各コアの外周を取り囲むように前記閉磁路の一部に沿って周回する短絡された導電体を設け、
前記各コアと前記導電体との間にも絶縁材のスぺーサを介在させ、
前記各コアの前記導電体によって短絡された経路以外の磁路部分に、前記励磁巻線及び出力巻線を巻回したことを特徴とする高電圧インバータ装置。 - 請求項1から9のいずれか一項に記載の高電圧インバータ装置と、放電電極と、該放電電極と対向するカウンタ電極と、前記放電電極と前記カウンタ電極との間に介在する誘電体とを備え、前記高電圧インバータ装置の出力電圧を前記放電電極と前記カウンタ電極との間に印加して、大気圧中でプラズマを発生させることを特徴とするプラズマ発生装置。
- 請求項10に記載のプラズマ発生装置と、シート材に画像を形成する画像形成部とを備え、
前記画像形成部で画像を形成する前のシート材又は画像を形成した後のシート材を、前記プラズマ発生装置の前記放電電極と前記カウンタ電極との間を通して搬送し、前記プラズマによって該シート材の表面を改質することを特徴とする画像形成装置。 - 前記画像形成部がインクジェットヘッドを有し、該インクジェットヘッドが吐出するインク滴によってシート材に画像を形成するインクジェット方式の画像形成部であり、該画像形成部で画像を形成する前のシート材を、前記プラズマ発生装置の前記放電電極と前記カウンタ電極との間を通して搬送し、前記プラズマによって該シート材の表面を改質して親水化することを特徴とする請求項11に記載の画像形成装置。
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