JP5972923B2 - 自立型ガゼット付き包装用袋とその製造方法 - Google Patents
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Description
<01> 収納容量の大きな自立型ガゼット付き包装用袋について、巧みなガゼット構造を案出することで自立安定性の高いものを提供すること。
<02> 上記自立型ガゼット付き包装用袋について、袋両側部をシングル型のサイドガゼット構造とし、かつ、袋底部をダブル型のボトムガゼット構造とすることで、構成の簡潔化と強化とをはかり、高品質と低コストとを同時に満足させること。
<03> 上記自立型ガゼット付き包装用袋について、イニシャルコストの抑制・ランニングコストの抑制・高歩留まり・安定量産性を期すことのできる製造方法を提供すること。
<11> 袋表部を構成するためのものであってシート状をなすフロント用のベースメンバと、袋裏部を構成するためのものであってシート状をなすリア用のベースメンバと、袋両側部を構成するためのものであって袋内方へ折り込み可能なシングル型のサイドガゼットと、袋両側部を構成するためのものであって袋内方へ折り込み可能なダブル型のボトムガゼットとを具備していること、および、
袋表部に配されたフロント用ベースメンバと袋裏部に配されたリア用ベースメンバと袋両側部に配されたサイドガゼットと袋底部に配されたボトムガゼットとが接着によって袋状となっているものであること、および、
袋両側部のそれぞれには構成材料相互の接着部として上下方向に沿う二つのサイドリブが存するものであるとともに、袋底部にも構成材料相互の接着部として幅方向に沿う三つのボトムリブが存するものであること
を前提とする包装用袋において、
袋底部にある三つのボトムリブがいずれも倒伏自在な非自立構造のものであり、かつ、そのうちで中央のボトムリブを除く前側のボトムリブと後側のボトムリブとが、それぞれフロント用ベースメンバの下端やリア用ベースメンバの下端から外向きに折れ曲がって張り出した袋自立用の支持フラップを兼ねるものであること、および、
両サイドガゼットの下端部側にあって上記ダブル型のボトムガゼット構造の接着部に形成された三つのボトムリブのうち、中央ボトムリブの長手方向両端部側に位置するところの両サイドガゼットと中央ボトムリブとの接着部が凹形に切除されて袋底面部の両側に凹形の重なり回避部が形成されていること、および、
袋載置面に対する袋底面部や二つの支持フラップについては、倒伏自在な非自立構造の中央ボトムリブを含む袋底面部がその中央ボトムリブの倒伏状態において袋載置面に接するものであるとともに、フロント用ベースメンバの下端やリア用ベースメンバの下端からそれぞれ外向きに折れ曲がって張り出した二つの支持フラップがその外向き折れ曲がり状態において袋載置面に接するものであること
を特徴とする自立型ガゼット付き包装用袋。
<12> 一対の咬合自在な雌部材と雄部材とを有するチャックが袋開口部内に装着されているものであり、かつ、そのチャックの雌部材と雄部材とが互いに対面して、袋開口部側におけるフロント用ベースメンバ内面とリア用ベースメンバ内面に咬合自在に設けられている請求項1に記載された自立型ガゼット付き包装用袋。
<13> 上記<11>〜<12>のいずれかに記載された自立型ガゼット付き包装用袋を製造するための方法において、
フロント用ベースメンバとリア用ベースメンバとの間であって当該両ベースメンバの両側部に該当する箇所には、一対のシングル型サイドガゼットを介在させること、および、 フロント用ベースメンバとリア用ベースメンバとの間であって当該両ベースメンバの底部に該当する箇所、しかも、フロント用ベースメンバと両サイドガゼットとの間やリア用ベースメンバと両サイドガゼットとの間には、シングル型のボトムガゼットをそれぞれ介在させること、および、
上記各構成材料相互の互いに対応する箇所を熱接着手段で接着することにより、袋両側部にシングル型のサイドガゼット構造を形成するとともに、袋下部に三つのボトムリブを有するダブル型のボトムガゼット構造を形成すること、および、
両サイドガゼットの下端部側にあって上記ダブル型のボトムガゼット構造の接着部に形成された三つのボトムリブのうち、中央ボトムリブの長手方向両端部側に位置するところの両サイドガゼットと中央ボトムリブとの接着部を凹形に切除することにより、袋底面部の両側に凹形の重なり回避部を形成すること
を特徴とする自立型ガゼット付き包装用袋の製造方法。
<14> 上記<11>〜<12>のいずれかに記載された自立型ガゼット付き包装用袋を製造するための方法において、
フロント用ベースメンバとリア用ベースメンバとの間であって当該両ベースメンバの両側部に該当する箇所には、一対のシングル型サイドガゼットを介在させること、および、 フロント用ベースメンバとリア用ベースメンバとの間であって当該両ベースメンバの底部に該当する箇所には、ダブル型のボトムガゼットを介在させるとともに、そのダブル型ボトムガゼットの中央折り込み部内に両サイドガゼットの下端部を介在させること、および、
上記各構成材料相互の互いに対応する箇所を熱接着手段で接着することにより、袋両側部にシングル型のサイドガゼット構造を形成するとともに、袋下部に三つのボトムリブを有するダブル型のボトムガゼット構造を形成すること、および、
両サイドガゼットの下端部側にあって上記ダブル型のボトムガゼット構造の接着部に形成された三つのボトムリブのうち、中央ボトムリブの長手方向両端部側に位置するところの両サイドガゼットと中央ボトムリブとの接着部を凹形に切除することにより、袋底面部の両側に凹形の重なり回避部を形成すること
を特徴とする自立型ガゼット付き包装用袋の製造方法。
<21> 第一発明の包装用袋は、袋両側部にシングル型のサイドガゼット構造を具備し、袋底部にダブル型のボトムガゼット構造を具備するものである。しかしながら第二発明の包装用袋における袋底部には左前・右前・左後・右後の各コーナボトムリブがない上、三つの各ボトムリブがいずれも倒伏自在な非自立構造となっている。なかんずく袋のフロント側にあるボトムリブと袋のリア側にあるボトムリブは、外向きに張り出した形状構造で袋自立用の支持フラップを兼ねるものであり、しかも、倒伏自在な非自立構造の中央ボトムリブを含む袋底面部と二つの支持フラップとが袋載置面に対して接するものである。この第二発明の包装用袋でも、サイドガゼット構造を具備する袋両側部やボトムガゼット構造を具備する袋底部が本来のガゼット機能を奏して袋に膨らみを与えるようになるから、扁平包装とは異なるものになる。すなわち第一発明の包装用袋は、各部にガゼットを具備した分だけ包装用袋としてのボリュームが増すこととなり、より多くの量の被包装物を詰めることができるのである。
<22> 既述のとおり、袋底部にダブル型のボトムガゼット構造を具備する包装用袋については、これが前後方向に大きく膨らんだとき、その膨らむ方向に引っ張られたアウターボトムリブ(フロントボトムリブ・リアボトムリブ)とそのような引っ張り力の及ばないインナーボトムリブ(センターボトムリブ)との底部が高低差のある不揃い状態になってしまい、転倒しやすいものになる。これに対し、中央ボトムリブが倒伏自在な非自立構造であって、当該中央ボトムリブを含む袋底面部が袋載置面に接(接地ないし着地)するという第一発明の包装用袋は、安定したスタンディング状態になる。第一発明の包装用袋はこれだけにとどまらず、袋のフロント側や袋のリア側に張り出した二つの支持フラップも袋載置面に接するのである。それは安定なスタンディング状態にある当該包装用袋に対して不測の事態で前傾作用が及ぶときには、袋のフロント側に張り出した一方の支持フラップがその前傾を阻止するように働き、逆に、当該包装用袋に対して不測の事態で後傾作用が及ぶときには、袋のリア側に張り出した他方の支持フラップがその後傾を阻止するように働くのである。これは安定なスタンディング状態を呈する第一発明の包装用袋が、二つの支持フラップを介してさらに前傾や後傾のしがたいものに支持されるのであるから、より高度の自立安定性が確保できるのである。
<23> 第一発明の包装用袋の場合、その袋両側部には上下方向に沿う二つのサイドリブがあり、その袋底部には幅方向に沿う三つのボトムリブがある。このうちで、被包装物による圧縮荷重をより多く受けるのは各ボトムリブであるが、これらのボトムリブはいずれも倒伏状態(フラット状態)で袋載置面と接するのであるから、圧縮荷重の影響がほとんどなく、それが強度問題に発展することもないのである。もちろんここでも、袋の幅方向に沿う倒伏状態の高強度の中央ボトムリブ(数層の部材が接着一体化された高強度のもの)は、袋底面部が袋載置面に接したときに、その袋底面部への当て物(袋の幅方向に沿って袋底面中央部に当たるもの)にもなって該部にフィットするから、このプロテクト効果で袋底部が防護されることになる。ゆえに、強度問題がなくてプロテクト効果などを奏する第一発明の包装用袋は、応分の強度を発揮するものとなる。
<24> 第一発明の包装用袋における各構成要素はベースメンバやガゼットであって格別のものでないが、該各構成要素の接着構成においてガゼット構造を巧みに形成したことにより、自立安定性や被包装物の収容量を高めたものである。すなわちこれも、特殊部材の増設や構造の複雑化を排除して自立性と高い収容量とを両立させているものであるから、有用で有益な当該包装用袋の構成の簡潔化をはかることができる。
<25> 第一発明の包装用袋は、自立安定性と高い収容量とを両立させる上で、高価な部品や高価で複雑な加工を要しないものであるから、かかる格別な包装用袋であっても、これを安価に提供することができる。
<26> 自立型ガゼット付き包装用袋については、チャック付きのものが多く実用に供されており、それが広範囲の包装分野で貢献している。したがって、上記の諸効果を有する第一発明の包装用袋において、その袋開口部内にチャックが装着されたものであれば、包装分野でこれまで以上に貢献することができる。
<27> 第二発明の包装用袋製造方法では、フロント用ベースメンバとリア用ベースメンバとの間にガゼット(ガゼットメンバ)など所要部材を介在させて、要所要所を熱接着手段により接着する。この場合において、ベースメンバは周知のとおりのシート状であり、ガゼットメンバもシングル型に折り込んだ周知のものである。したがってこれは、量産するためのライン生産方式において、上下に合流する両ベースメンバのうちの下側ベースメンバの上に、各ガゼットメンバを所定の順序で供給配置したり接着したりするだけでよいのである。このような技術は、現状において安定した完熟域にある。包装用袋の各メンバも特別のものではない。これは不良品発生率の高い高難度生産技術を排したところの製造手段、すなわち、良品率を高めることのできる安定製造手段によって、上記の各効果を有する有用で有益な自立型ガゼット付き包装用袋を製造するというものである。ゆえに、第二発明の包装用袋製造方法によるときは、自立型ガゼット付き包装用袋を高歩留まりで安定量産することができる。
<28> 第二発明の包装用袋製造方法において所定の包装用袋をライン生産するときは、それぞれのメンバを供給手段で供給したり合流させたりし、また、それらの要所を熱接着手段で接着したり所定箇所を切断手段で切断したりすればよいのである。これは格別の高価設備とか広スペース消費型の大型設備とかを要したりせず、既存設備においてラインの一部を変更する程度で実施できるものである。したがって、第二発明の包装用袋製造方法によるときは、イニシャルコストを抑制して自立型ガゼット付き包装用袋を経済的に製造することができる。これは、また、有用で有益な自立型ガゼット付き包装用袋の提供が廉価にできることにつながる。
<29> 第二発明の包装用袋製造方法は、材料供給・要所接着・要所切断など作業種の少ない工程を有効にライン化して所定の包装用袋を製造するものである。これは無駄のない工程、しかもエネルギ消費の少ない工程で包装用袋を製造することになるから、ランニングコストも低廉化できる。したがって、第二発明の包装用袋製造方法によるときは、ランニングコストを抑制して自立型ガゼット付き包装用袋を経済的に製造することができる。これも、また、有用で有益な自立型ガゼット付き包装用袋の提供が廉価にできることにつながる。
12 フロント用ベースメンバ
13 リア用ベースメンバ
14 サイドガゼット
15 サイドガゼット
16 ボトムガゼット(ダブル型)
16F ボトムガゼット(シングル型)
16R ボトムガゼット(シングル型)
16H 切除部
16W 切除部
17F シール材
18 チャック
19a 雌部材
19b 雄部材
20 袋底面部
31 サイドリブ
32 サイドリブ
33 サイドリブ
34 サイドムリブ
35 ボトムリブ(フロントボトムリブ)
36 ボトムリブ(センターボトムリブ・中央ボトムリブ)
37 リアボトムリブ
41 コーナボトムリブ
42 コーナボトムリブ
43 コーナボトムリブ
44 コーナボトムリブ
45 コーナ接着部
51 重なり回避部
Claims (4)
- 袋表部を構成するためのものであってシート状をなすフロント用のベースメンバと、袋裏部を構成するためのものであってシート状をなすリア用のベースメンバと、袋両側部を構成するためのものであって袋内方へ折り込み可能なシングル型のサイドガゼットと、袋両側部を構成するためのものであって袋内方へ折り込み可能なダブル型のボトムガゼットとを具備していること、および、
袋表部に配されたフロント用ベースメンバと袋裏部に配されたリア用ベースメンバと袋両側部に配されたサイドガゼットと袋底部に配されたボトムガゼットとが接着によって袋状となっているものであること、および、
袋両側部のそれぞれには構成材料相互の接着部として上下方向に沿う二つのサイドリブが存するものであるとともに、袋底部にも構成材料相互の接着部として幅方向に沿う三つのボトムリブが存するものであること
を前提とする包装用袋において、
袋底部にある三つのボトムリブがいずれも倒伏自在な非自立構造のものであり、かつ、そのうちで中央のボトムリブを除く前側のボトムリブと後側のボトムリブとが、それぞれフロント用ベースメンバの下端やリア用ベースメンバの下端から外向きに折れ曲がって張り出した袋自立用の支持フラップを兼ねるものであること、および、
両サイドガゼットの下端部側にあって上記ダブル型のボトムガゼット構造の接着部に形成された三つのボトムリブのうち、中央ボトムリブの長手方向両端部側に位置するところの両サイドガゼットと中央ボトムリブとの接着部が凹形に切除されて袋底面部の両側に凹形の重なり回避部が形成されていること、および、
袋載置面に対する袋底面部や二つの支持フラップについては、倒伏自在な非自立構造の中央ボトムリブを含む袋底面部がその中央ボトムリブの倒伏状態において袋載置面に接するものであるとともに、フロント用ベースメンバの下端やリア用ベースメンバの下端からそれぞれ外向きに折れ曲がって張り出した二つの支持フラップがその外向き折れ曲がり状態において袋載置面に接するものであること
を特徴とする自立型ガゼット付き包装用袋。 - 一対の咬合自在な雌部材と雄部材とを有するチャックが袋開口部内に装着されているものであり、かつ、そのチャックの雌部材と雄部材とが互いに対面して、袋開口部側におけるフロント用ベースメンバ内面とリア用ベースメンバ内面に咬合自在に設けられている請求項1に記載された自立型ガゼット付き包装用袋。
- 請求項1〜2のいずれかに記載された自立型ガゼット付き包装用袋を製造するための方法において、
フロント用ベースメンバとリア用ベースメンバとの間であって当該両ベースメンバの両側部に該当する箇所には、一対のシングル型サイドガゼットを介在させること、および、 フロント用ベースメンバとリア用ベースメンバとの間であって当該両ベースメンバの底部に該当する箇所、しかも、フロント用ベースメンバと両サイドガゼットとの間やリア用ベースメンバと両サイドガゼットとの間には、シングル型のボトムガゼットをそれぞれ介在させること、および、
上記各構成材料相互の互いに対応する箇所を熱接着手段で接着することにより、袋両側部にシングル型のサイドガゼット構造を形成するとともに、袋下部に三つのボトムリブを有するダブル型のボトムガゼット構造を形成すること、および、
両サイドガゼットの下端部側にあって上記ダブル型のボトムガゼット構造の接着部に形成された三つのボトムリブのうち、中央ボトムリブの長手方向両端部側に位置するところの両サイドガゼットと中央ボトムリブとの接着部を凹形に切除することにより、袋底面部の両側に凹形の重なり回避部を形成すること
を特徴とする自立型ガゼット付き包装用袋の製造方法。 - 請求項1〜2のいずれかに記載された自立型ガゼット付き包装用袋を製造するための方法において、
フロント用ベースメンバとリア用ベースメンバとの間であって当該両ベースメンバの両側部に該当する箇所には、一対のシングル型サイドガゼットを介在させること、および、 フロント用ベースメンバとリア用ベースメンバとの間であって当該両ベースメンバの底部に該当する箇所には、ダブル型のボトムガゼットを介在させるとともに、そのダブル型ボトムガゼットの中央折り込み部内に両サイドガゼットの下端部を介在させること、および、
上記各構成材料相互の互いに対応する箇所を熱接着手段で接着することにより、袋両側部にシングル型のサイドガゼット構造を形成するとともに、袋下部に三つのボトムリブを有するダブル型のボトムガゼット構造を形成すること、および、
両サイドガゼットの下端部側にあって上記ダブル型のボトムガゼット構造の接着部に形成された三つのボトムリブのうち、中央ボトムリブの長手方向両端部側に位置するところの両サイドガゼットと中央ボトムリブとの接着部を凹形に切除することにより、袋底面部の両側に凹形の重なり回避部を形成すること
を特徴とする自立型ガゼット付き包装用袋の製造方法。
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