JP5970840B2 - インクジェット記録装置 - Google Patents

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Description

本発明は、シートに向けてインク滴を吐出することによってシートに画像記録を行うインクジェット記録装置に関する。
インクジェット記録装置では、画像をシートに記録する際、シートの様々な位置を基準とすることができる。例えば、インクジェット記録装置では、シートの左端を基準とする最も一般的な左寄せの他、シートの左右方向の中央を基準とするセンタリングで、シートに画像を記録することができる。
しかし、センタリングによってシートに画像を記録する際に、ユーザによって指定されたシートのサイズと、実際にインクジェット記録装置内を搬送されてインク滴が吐出されるシートのサイズとが異なっている場合、画像はシートの中央に記録されないという問題、つまりセンタリングが適切に実行されないという問題が生じる。
そこで、特許文献1に記載された情報処理装置では、搬送路に沿って搬送向きに搬送されるシートの主走査方向(搬送向きと直交する幅方向)の長さを、光学センサの出力に基づいて算出している。以下に詳述する。光学センサは、キャリッジを往復動させる主走査送り機構に搭載されている。シートは光学センサと対向する位置で停止され、その状態で、キャリッジが移動される。これにより、シートの右端及び左端が、光学センサによって検出される。情報処理装置の制御回路は、検出されたシートの右端及び左端の位置情報に基づいて、シートの主走査方向の長さを算出する。
ところで、公知のインクジェット記録装置の多くにおいて、長方形のシートは、長手方向が搬送方向に沿うように搬送され、短手方向が主走査方向(横方向)で長手方向が副走査方向(縦方向)となるように画像が記録される。このようなインクジェット記録装置(以下、シート縦置き型装置とも称する。)では、センタリングはシートの短手方向を基準として行われる。
そして、シート縦置き型装置では、センタリングが行われる場合、上述したように、キャリッジを移動させることで、シートの短手方向の長さを算出することができる。
特開2005−18356号公報
近年、シート縦置き型装置とは搬送されるシートの縦横が逆となるインクジェット記録装置(以下、シート横置き型装置とも称する。)が一般化しつつある。シート横置き型装置においては、長方形のシートは、短手方向が搬送方向に沿うように搬送され、長手方向が主走査方向(横方向)で短手方向が副走査方向(縦方向)となるように画像が記録される。
しかしながら、シート横置き型装置においても、シート縦置き型装置と同様に、センタリングはシートの短手方向を基準として行われる。よって、シート横置き型装置では、キャリッジを移動させても、シートの短手方向の長さを算出することができない。そこで、シート横置き型装置では、センタリングが行われる場合、シートと光学センサとが対向した状態でシートを搬送させることによって、シートの短手方向の長さを算出する。
また、シート縦置き型装置においても、2ページ分の画像を1枚のシートに画像記録する場合には、センタリングはシートの長手方向を基準として行われる。ここで、シート縦置き型装置では、キャリッジを移動させても、シートの長手方向の長さを算出することができない。そこで、このような場合において、シート縦置き型装置では、センタリングを行うに際して、シートと光学センサとが対向した状態でシートを搬送させることによって、シートの長手方向の長さを算出する。
しかしながら、シートを搬送させてシートの短手または長手方向の長さを算出する場合、シートの搬送向きの後端が光学センサによって検出されたとき、当該シートの搬送向きの先端部分が記録ヘッドを通過してしまっているおそれがある。つまり、搬送されているシートの短手または長手方向の長さが明らかとなった時点で、当該シートに対する画像記録の少なくとも一部が完了してしまっているおそれがあるのである。
以上より、特許文献1に記載された情報処理装置においては、当該情報処理装置がシート横置き型装置である場合や、当該情報処理装置がシート縦型装置であって2ページ分の画像を1枚のシートに画像記録するような場合等には、上述した問題(センタリングが適切に実行されないという問題)を解決できない。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、シートの搬送方向を基準としてセンタリングが実行される装置において、適切にシートのセンタリングが可能な手段を提供することである。
(1) 本発明のインクジェット記録装置は、シートを載置するトレイと、上記トレイに載置されたシートを搬送路に沿って搬送する搬送部と、上記搬送路を搬送されるシートを支持するプラテンと、上記プラテンと対向して設けられており、上記プラテンへ向けてインク滴を吐出することによって上記プラテンに支持されたシートに画像を記録する記録部と、上記搬送路を搬送されるシートの搬送向きの下流端及び上流端を検知するシート端検知部と、上記シート端検知部による検知結果に基づいて、上記搬送路を搬送されるシートの上記搬送向きの第1長さを算出する算出手段と、上記算出手段によって算出された第1長さが記憶される記憶部と、シートに記録される画像データ、及び当該画像データに基づいてシートに記録される画像の上記搬送向きの第2長さを取得する取得手段と、上記取得手段によって取得された画像データ及び第2長さと上記記憶部に記憶されているシートの第1長さとに基づいて、当該第2長さの中央が当該第1長さの中央と一致した画像をシートに形成するように、上記記録部及び上記搬送部を制御する中央合わせ制御手段と、を備える。
本構成では、これから画像が記録されるシートの搬送向きの長さが過去に画像が記録されたシートの第1長さであるとして、シートのセンタリングが実行される。これにより、これから画像が記録されるシートのセンタリングに際して、シート端検知部による当該シートの検知は不要である。つまり、本構成では、シートの搬送向きの長さが算出される前に、当該シートの搬送向きの先端が記録部を通過してしまうことが防止可能である。
(2) 上記トレイは、長方形のシートの長辺を上記搬送向きの下流端及び上流端として搬送可能に載置するものである。
このような構成のインクジェット記録装置では、1ページ分の画像を1枚のシートに画像記録する際、シートの搬送向きに沿った辺、つまりシートの短辺を基準としてセンタリングが実行される。よって、本構成は、(1)の効果を奏するための好適な構成である。
(3) 上記トレイは、上記搬送路へシートを搬送可能な第1位置及び搬送不能な第2位置の間で移動されるものである。本発明のインクジェット記録装置は、上記トレイが上記第1位置に位置するか否かを検知するトレイ検知部と、上記トレイから直近に搬送されたシートに対する画像記録後において、上記トレイ検知部による当該トレイの検知結果が検知状態から非検知状態に変化したことを条件として、上記トレイの位置変化を示す位置変化情報を上記記憶部に記憶する位置変化記憶制御手段と、を更に備える。上記算出手段は、上記位置変化情報が上記記憶部に記憶されている場合に、上記シート端検知部による検知結果に基づいて、上記搬送路を搬送されるシートの上記搬送向きの第1長さを算出する請求項1または2に記載のインクジェット記録装置。
直近のシートに対する画像記録後にトレイが第1位置から第2位置へ移動された場合、トレイには上記シートとは異なるサイズのシートが載置された可能性がある。つまり、これから画像が記録されるシートと、直近に画像が記録されたシートとが異なるサイズである可能性がある。このような場合、中央合わせ制御手段は、センタリングを適切に実行することができない。そこで、本構成では、上記のような場合に、算出手段が第1長さを算出する。これにより、本構成では、トレイに載置されるシートが交換された場合であっても、(1)と同様の効果を再び奏することができるようになる。
(4) 本発明のインクジェット記録装置は、上記トレイに載置されたシートの有無を検知するシート有無検知部と、上記トレイから直近に搬送されたシートに対する画像記録後において、上記シート有無検知部による当該トレイの検知結果がシート無し状態からシート有り状態に変化したことを条件として、上記トレイのシートの有無の変化を示すシート状態変化情報を上記記憶部に記憶する状態変化記憶制御手段と、を更に備える。上記算出手段は、上記シート状態変化情報が上記記憶部に記憶されている場合に、上記シート端検知部による検知結果に基づいて、上記搬送路を搬送されるシートの上記搬送向きの第1長さを算出する。
直近のシートに対する画像記録後にシート有無検知部による検知結果がシート無し状態から有り状態へ変化した場合、つまり直近のシーに対する画像記録後にシートがトレイに新たに載置された場合、トレイには上記シートとは異なるサイズのシートが載置された可能性がある。すなわち、これから画像が記録されるシートと、直近に画像が記録されたシートとが異なるサイズである可能性がある。このような場合、中央合わせ制御手段は、センタリングを適切に実行することができない。そこで、本構成では、上記のような場合に、算出手段が第1長さを算出する。これにより、本構成では、トレイに載置されるシートが交換された場合であっても、(1)と同様の効果を再び奏することができるようになる。
(5) 上記記憶部は、ユーザにより指定されたシートの上記搬送向きの第3長さが記憶されるものである。上記中央合わせ制御手段は、上記記憶部に記憶された第1長さと第3長さとの差分が予め設定された長さ閾値以上であることを条件として実行される。
本構成において、第3長さは、シートの搬送向きの長さであり、ユーザにより指定されて記憶部に記憶されている。そして、本構成によれば、記憶部に記憶された第3長さに反して、実際に搬送路を搬送されてくるシートの搬送向きの長さが第1長さである場合であっても、中央合わせ制御手段の処理が実行されることで、シートのセンタリングを適切に実行することができる。
(6) 上記中央合わせ制御手段は、上記取得手段によって取得された第2長さが上記記憶部に記憶された第1長さよりも長いことを条件として、シートの上記搬送向きの上流端よりも上流側に記録される画像に対応する画像データに基づいてインク滴を吐出させないように上記記録部を制御する。
本構成では、シートが存在しない領域にインク滴が吐出されること、つまりインク滴がプラテンに吐出されることを防止することができる。これにより、次にプラテン上に搬送されてくるシートが、プラテンに付着したインク滴によって汚れることを防止することができる。また、余分なインク滴の吐出が防止可能である。
(7) 上記中央合わせ制御手段は、上記取得手段によって取得された第2長さが上記記憶部に記憶された第1長さよりも長いことを条件として、シートの上記搬送向きの下流端よりも下流側に記録される画像に対応する画像データに基づいてインク滴を吐出させないように上記記録部を制御する。
本構成では、(6)と同様の効果を奏することができる。
(8) 本発明のインクジェット記録装置は、上記取得手段によって取得された画像データ及び第2長さと上記シート端検知部による検知結果とに基づいて、シートに記録される画像の上記搬送向きの上流端の位置と当該シートの上記搬送向きの上流端の位置との相違が予め設定された位置閾値以下となるように、上記記録部にインク滴を吐出させる上端合わせ制御手段を更に備える。上記上端合わせ制御手段は、上記取得手段によって取得された第2長さが上記記憶部に記憶された第1長さよりも長いことを条件として実行されるものである。上記中央合わせ制御手段は、上記取得手段によって取得された第2長さが上記記憶部に記憶された第1長さ以下であることを条件として実行されるものである。
本構成では、シートが存在しない領域にインク滴が吐出される可能性がある場合、上端合わせ制御手段が実行されることによりインク滴のプラテンへの付着の可能性を低くすることができる。一方、シートが存在しない領域にインク滴が吐出される可能性がない場合、中央合わせ制御手段が実行されることによりシートのセンタリングを適切に実行することができる。
(9) 上記上端合わせ制御手段は、シートの上記搬送向きの下流端よりも下流側に記録される画像に対応する画像データに基づいてインク滴を吐出させないように上記記録部を制御する。
本構成では、(6)及び(7)と同様の効果を奏することができる。
(10) 本発明のインクジェット記録装置は、シートを載置する手差しトレイと、上記手差しトレイに載置されたシートの有無を検知する手差しシート有無検知部と、上記手差しシート有無検知部による上記手差しトレイの検知結果が検知状態であることを条件として、上記算出手段によって算出された第1長さを上記記憶部に記憶しない第1長さ記憶制御手段と、を更に備える。上記搬送部は、上記手差しトレイに載置されたシートを搬送路に沿って搬送させるものである。上記記憶部は、ユーザにより指定されたシートの上記搬送向きの第3長さが記憶されるものである。上記中央合わせ制御手段は、上記手差しシート有無検知部による上記手差しトレイの検知結果が検知状態であることを条件として、上記取得手段によって取得された画像データ及び第2長さと上記記憶部に記憶された第3長さとに基づいて、当該第2長さの中央が当該第3長さの中央と一致した画像をシートに形成するように、上記記録部及び上記搬送部を制御するものである。
通常、インクジェット記録装置において、手差しトレイから給紙される旨が指定された場合、当該手差しトレイにシートが載置される。つまり、シートが手差しトレイから給紙される場合、これから画像が記録されるシートと、直近に画像が記録されたシートとが同じサイズである可能性が低い。よって、第1長さを記憶部に記憶させる必要性が低い。本構成のインクジェット記録装置は第1長さ記憶制御手段を備えているため、上記のように必要性が低い第1長さの記憶部への記憶を不実行とすることができる。
(11) 上記中央合わせ制御手段は、上記取得手段によって取得された第2長さが上記記憶部に記憶されている第1長さよりも短いことを条件として、当該第2長さの中央が当該第1長さの中央と一致するようにシートの上記搬送向きの下流側の余白量を算出し、当該シートの上記搬送向きの下流端から当該余白量だけ上記搬送向きの上流側が画像の先頭となるように、上記記録部に画像を記録させてもよい。
(12) 上記中央合わせ制御手段は、上記取得手段によって取得された第2長さが上記記憶部に記憶されている第1長さよりも長いことを条件として、当該第2長さの中央が当該第1長さの中央と一致するようにシートに画像を記録した場合における当該シートの上記搬送向きの下流端からの画像のはみ出し量を算出し、当該はみ出し量に対応する画像データに基づいてインク滴を吐出させないように上記記録部を制御してもよい。
本発明では、シートの搬送向きを基準としてセンタリングが実行される場合において、適切に当該シートのセンタリングが可能である。
図1は、複合機1の外観構成を示す斜視図である。 図2は、プリンタ部2の主要構成を模式的に示す縦断面図である。 図3は、制御部130の構成を示すブロック図である。 図4は、縁あり印刷の画像記録制御を説明するためのフローチャートである。 図5は、縁なし印刷の画像記録制御を説明するためのフローチャートである。 図6は、記録部24の下方の搬送路23において記録用紙19に画像34が記録された状態を模式的に示す平面図である。 図7は、記録部24の下方の搬送路23において記録用紙19に画像34が記録された状態を模式的に示す平面図である。 図8は、変形例1での画像記録制御を説明するためのフローチャートである。 図9は、変形例2での画像記録制御を説明するためのフローチャートである。 図10(A)は、位置変化情報の記憶について説明するためのフローチャートであり、図10(B)は、シート状態変化情報の記憶について説明するためのフローチャートである。
以下、適宜図面を参照して本発明の実施形態に係る複合機1について説明する。なお、実施形態は本発明の一例にすぎず、本発明の要旨を変更しない範囲で、実施形態を適宜変更できることは言うまでもない。また、以下の説明では、矢印の起点から終点に向かう進みが「向き」と表現され、矢印の起点と終点とを結ぶ線上の往来が「方向」と表現される。また、以下の説明においては、複合機1が使用可能に設置された状態(図1の状態)を基準として上下方向7が定義され、開口6が設けられている側を手前側(正面)として前後方向8が定義され、複合機1を手前側(正面)から見て左右方向9が定義される。
[複合機1の外観]
図1に示されるように、複合機1は、概ね直方体に形成されている。複合機1は、当該複合機1の下部に配置されたプリンタ部2(本発明のインクジェット記録装置の一例)と、上部に配置されたスキャナ部3とを備えている。複合機1は、プリント機能、スキャン機能、コピー機能等を有する。プリント機能以外の機能は任意のものである。
プリンタ部2は、コンピュータ等の外部情報機器から送信された画像データ(本発明の画像データの一例)に基づいて、記録用紙19(本発明のシートの一例、図2参照)に画像を記録する。プリンタ部2に対して挿抜可能な給紙トレイ20(本発明のトレイの一例)及び排紙トレイ21が、プリンタ部2の正面に形成された開口6の内側に上下2段に設けられている。スキャナ部3は、所謂フラットベッドスキャナとして構成されている。なお、スキャナ部3の詳細な説明は省略される。
スキャナ部3の正面側の上面には、プリンタ部2やスキャナ部3を操作するための操作パネル4(本発明の操作部の一例)が設けられている。操作パネル4は、各種操作ボタン10や液晶表示部11から構成されている。
[給紙トレイ20]
図2に示されるように、給紙トレイ20は、プリンタ部2に挿入された状態において、後述する記録部24の下側に配置されている。給紙トレイ20は、上方の後側が開放された箱形に概ね形成されている。給紙トレイ20の上方の前側は、排紙トレイ21によって覆われている。つまり、排紙トレイ21は、給紙トレイ20の一部である。給紙トレイ20には、記録用紙19が載置される。
給紙トレイ20は、プリンタ部2に挿入されているとき、図2において実線で示される位置である第1位置に位置している。このとき、後述する給紙部30は、給紙トレイ20に載置された記録用紙19を、後述する搬送路23へ給送可能である。
一方、給紙トレイ20が第1位置よりも前側である第2位置に位置しているとき、例えば給紙トレイ20がプリンタ部11から脱抜されているとき、給紙部15は、給紙トレイ20に載置された記録用紙19を、搬送路23へ給送不可能である。以上より、給紙トレイ20は、前後方向8に沿って、第1位置及び第2位置の間を移動される。
本実施形態において、給紙トレイ20に収容される記録用紙19は長方形である。給紙トレイ20には、記録用紙19が短辺を前後方向12の前端及び後端として、つまり複合機1の正面から見て横置き状態で収容されている。換言すると、給紙トレイ20には、記録用紙19が長辺を後述する搬送向き15(図2参照)の下流端及び上流端として搬送可能に保持されている。
[第1センサ110]
図2に示されるように、排紙トレイ21の後側には、第1センサ110が設けられている。第1センサ110は、軸111と、当該軸111を中心に回動可能な検出子112と、発光素子(例えば発光ダイオード)及び当該発光素子から発光された光を受光する受光素子(例えばフォトトランジスタ)を有するフォトインタラプタ等の光学センサ113とにより構成されている。
給紙トレイ20がプリンタ部2から脱抜されているとき、検出子112は自重によって図2の波線で示される位置を維持している。このとき、検出子112は、光学センサ113の発光素子から受光素子に至る光路から外れて、当該光路に光が通る。この状態が、給紙トレイ20の非検知状態である。一方、給紙トレイ20がプリンタ部2に装着されると、第1検出子112は排紙トレイ21の後端から突出された突起114に押されることによって上側へ回動される。このとき、検出子112は、上記光路に進入して、当該光路を通る光を遮断している。この状態が、給紙トレイ20の検知状態である。光学センサ113は、光の遮断の有無に応じた信号を後述する制御部130に出力する。つまり、制御部130は、光学センサ113からの信号に基づいて、給紙トレイ20が第1位置に位置するか否かを検知する。以上より、本発明のトレイ検知部は、第1センサ110及び制御部130より構成されている。
[給紙部30]
図2に示されるように、給紙トレイ20の上側には、給紙部30が設けられている。給紙部30は、給紙ローラ25(本発明の搬送部の一例)、給紙アーム26、駆動伝達機構27、及び軸28を備えている。給紙ローラ25は、軸28を中心として、矢印22の方向に回動する給紙アーム26の前端で、給紙トレイ20に接離可能に軸支されている。給紙ローラ25は、給紙用モータ76(図3参照)の駆動力が、複数のギヤを備える駆動伝達機構27を介して伝達されて回転する。給紙ローラ25は、給紙トレイ20に載置された記録用紙19を搬送向き15に搬送する。ここで、搬送向き15は、図2に波線の矢印で示された向きである。
[搬送路23]
図2に示されるように、給紙トレイ20の後端部から搬送路23が延出されている。搬送路23は、湾曲部と直線部とよりなる。給紙トレイ20に収容された記録用紙19は、給紙ローラ25及び後述する搬送ローラ対89によって搬送路23に沿って湾曲部を下方から上方へUターンするように搬送された後、直線部を搬送されて記録部24に至り、記録部24により画像記録が行われた後、排紙トレイ21に排出される。
[搬送ローラ対89及び排紙ローラ対92]
図2に示されるように、記録部24よりも後側の搬送路23には、搬送ローラ87及びピンチローラ88よりなる搬送ローラ対89(本発明の搬送部の一例)が設けられている。記録部24よりも前側の搬送路23には、排紙ローラ90及び拍車91よりなる排紙ローラ対92(本発明の搬送部の一例)が設けられている。記録用紙19は、搬送ローラ対89によって、図2における破線矢印に沿った搬送向き15に沿って、後述するプラテン42上へ搬送される。プラテン42上へ搬送された記録用紙19は、排紙ローラ対92によって排紙トレイ21へ搬送される。搬送ローラ87及び排紙ローラ90は、搬送モータ59(図3参照)の駆動力が駆動伝達機構(不図示)を介して伝達されて回転される。
[第2センサ120]
搬送路23における搬送ローラ対89よりも搬送向き15の上流側には、第2センサ120が設けられている。第2センサ120は、軸121と、当該軸121を中心に回動可能な検出子122と、発光素子及び当該発光素子から発光された光を受光する受光素子を有する光学センサ123とにより構成されている。
検出子122は、搬送路23に突出している。検出子122の一端に外力が加えられていないとき、検出子122の他端は光学センサ123の発光素子から受光素子に至る光路に進入して、当該光路を通る光を遮断している。このとき、光学センサ123から制御部130にローレベルの信号が出力される。検出子122の一端が記録用紙19の先端に押されて回転すると、検出子122の他端は上記光路から外れて、上記光路に光が通る。このとき、光学センサ123から制御部130にハイレベルの信号が出力される。
制御部130は、光学センサ123からの信号がローレベルからハイレベルに変化したとき、記録用紙19の搬送向き15の下流端が第2センサ120を到達したと判断する。一方、制御部130は、光学センサ123からの信号がハイレベルからローレベルに変化したとき、記録用紙19の搬送向き15の上流端が第2センサ120を到達したと判断する。つまり、制御部130は、光学センサ123からの信号に基づいて、搬送路23を搬送される記録用紙19の搬送向き15の下流端及び上流端を検知する。以上より、本発明のシート端検知部は、第2センサ120及び制御部130より構成されている。
[手差しトレイ31]
図2に示されるように、プリンタ部2の背面には、手差しトレイ31が設けられている。手差しトレイ31は、各種サイズの記録用紙19を載置可能である。記録用紙19は、図2に一点鎖線で示されるように、その先端が搬送ローラ対89における記録用紙19の挟持部分に当接するようにして、手差しトレイ31に載置される。これにより、手差しトレイ31に載置された記録用紙19が搬送路23へ供給可能となる。
記録用紙19が手差しトレイ31に載置されたとき、当該記録用紙19の先端は第2センサ120の検出子122の一端を押す。つまり、手差しトレイ31に記録用紙19が載置されたとき、給紙ローラ25が回転していない状態で光学センサ123から制御部130にハイレベルの信号が出力される。この状態が、手差しトレイ31の検知結果の検知状態である。当該ハイレベルの信号を受け取った制御部130は、手差しトレイ31に記録用紙19が載置されていると判断する。つまり、制御部130は、手差しトレイ31に載置された記録用紙19の有無の検知をする。以上より、本発明の手差しシート有無検知部は、第2センサ120及び制御部130より構成されている。
[記録部24]
図2に示されるように、搬送路23におけるプラテン42と対向する位置には、記録部24が配置されている。プラテン42は、板状の部材であり、搬送路23を搬送方向に沿って搬送される記録用紙19を支持する。記録部24は、インクジェット方式の記録ヘッド39と、記録ヘッド39を搭載するキャリッジ38とを備えている。キャリッジ38は、プリンタ部2のフレームなどによって、左右方向9へ往復動可能に支持されている。
記録ヘッド39は、キャリッジ38の下面に配置されている。また、記録ヘッド39は、インク滴を吐出する複数個のノズル40を備えている。各ノズル40は、シアン、マゼンタ、イエロー、ブラックのいずれかの色に対応している。不図示のインクカートリッジから各色のインクが対応するノズル40に供給される。
キャリッジ38が往復動される間に、複数個のノズル40からプラテン42に向かって、各色インク滴が吐出される。これにより、プラテン42によって支持されている記録用紙19に画像が記録される。なお、以上説明したインク滴の吐出は、後述する制御部130によって制御される。
[ロータリーエンコーダ68]
図2に示されるように、搬送ローラ87の回転量を検出するロータリーエンコーダ68が設けられている。ロータリーエンコーダ68は、搬送ローラ87と同軸に設けられて搬送ローラ87と共に回転するエンコーダディスク51と光学センサ60とからなる。エンコーダディスク51には、光が透過される透過部と光が透過されない非透過部とが円周方向に等ピッチで交互に配置されたパターンが形成されている。搬送ローラ87と共にエンコーダディスク51が回転すると、光学センサ60によってロータリーエンコーダ68の透過部と非透過部とが検出される毎にパルス信号が生成される。光学センサ60によって生成されたパルス信号は、後述する制御部130に出力される。
[制御部130]
以下、図3が参照されて、制御部130の概略構成が説明される。制御部130は、CPU131、ROM132、RAM133(本発明の記憶部の一例)、EEPROM134、ASIC135、及びこれらを相互に接続する内部バス137を備えている。
ROM132には、CPU131が後述する画像記録制御を含む各種動作を制御するためのプログラムなどが格納されている。EEPROM134には、電源オフ後も保持すべき設定やフラグ等が格納される。RAM133は、CPU131が上記プログラムを実行する際に用いるデータや信号等を一時的に記録する記憶領域として使用される。なお、RAM133には、後述する第1長さ1Lが記憶される。
ASIC135には、給紙モータ76及び搬送モータ59などの複合機1に搭載された各モータを制御する駆動回路が組み込まれている。CPU131から所定のモータに応じた駆動回路に各モータを回転させるための駆動信号が入力されると、駆動信号に応じた駆動電流が駆動回路から対応するモータへ出力される。これにより、対応するモータが所定の回転速度で正転又は逆転する。
また、ASIC135には、ロータリーエンコーダ68、第1センサ110、及び第2センサ120の光学センサ60、113、123が接続されている。CPU131は、光学センサ60からのパルス信号に基づいて搬送ローラ87の回転量を算出する。また、CPU131は、光学センサ113からの信号に基づいて、給紙トレイ20が第1位置に位置するか否かを検知し、光学センサ123からの信号に基づいて、搬送路23を搬送される記録用紙19の搬送向き15の下流端及び上流端を検知する。
また、ASIC135には、操作パネル4が接続されている。CPU131は、操作パネル4からの入力信号に基づいて、上記各種動作を制御する。
[画像記録制御]
制御部130は、以下で説明するように、図4、図5、及び図10(A)に示されるフローチャートにしたがって、画像記録制御を実行する。これにより、本発明が実現される。
まず、図10(A)のフローチャートにおける処理について説明する。本実施形態において、制御部130は、以下で説明する画像記録制御と並行して、図10(A)に示される処理を実行する。ここで、図10(A)においては、前回の記録用紙19への画像記録後に給紙トレイ20が複合機1から脱抜されたか否か(詳細には、給紙トレイ20が脱抜されて、その後再び装着されたか、つまり脱着されたか否か、)が判断される。
以下に詳述する。制御部130は、複合機1の電源がONになったときから常時或いは一定時間(例えば10μs)毎に、第1センサ110の光学センサ113から入力された信号に基づいて、給紙トレイ20が第1位置に位置するか否かを検知する(S610)。ここで、制御部130は、第1センサ110による給紙トレイ20の検知結果が検知状態から非検知状態に変化した場合、給紙トレイ20が脱抜されたと判断する。
制御部130は、給紙トレイ20が第1位置に位置していないと判断すると、つまり給紙トレイ20が脱抜されたと判断すると(S610:Yes)、その後も継続して、第1センサ110の光学センサ113から入力された信号に基づいて、給紙トレイ20が第1位置に位置するか否かを検知する(S620)。ここで、制御部130は、上記検知結果が非検知状態から検知状態に変化した場合、給紙トレイ20が装着されたと判断する。
制御部130は、給紙トレイ20が第1位置に位置していると判断すると、つまり脱抜された給紙トレイ20が再び複合機1に装着されたと判断すると(S620:Yes)、位置変化情報をRAM133に記憶する(S630)。ここで、位置変化情報は、前回の記録用紙19への画像記録後に給紙トレイ20が脱抜及び装着(脱着)されたことを示す情報であり、例えば、給紙トレイ20が脱着されていた場合、位置変化情報として「1」がRAM133に記憶される所謂フラグである。ステップS610〜S630の処理は、本発明の位置変化記憶制御手段の一例である。なお、本実施形態では、位置変化情報は、後述するステップS100の後且つステップS110の前にリセットされる。ただし、手差し給紙の場合(後述するステップS20:Yes)、位置変化情報はリセットされない。
以下、図4及び図5のフローチャートにおける処理について説明する。制御部130は、外部情報機器から複合機1に送信された記録用紙19に記録される画像データ、第2長さ2L、及び第3長さ3Lを受信、つまり取得して、RAM133に記憶する(S10)。ここで、第2長さ2Lは、図6に示されるように、記録部24が上記画像データに基づいて記録用紙19にインク滴を吐出することによって当該記録用紙19に記録される画像34の搬送向き15の長さである。また、第3長さ3Lは、上記画像データが記録される記録用紙19のサイズを示す情報の一部である。詳細には、上記サイズは、記録用紙19の短辺の長さと長辺の長さとで構成されており、第3長さ3Lは、当該短辺の長さ、つまり搬送向き15の長さである。ステップS10の処理は、本発明の取得手段の一例である。
なお、制御部130は、画像データ、第2長さ2L、及び第3長さ3Lを、外部情報機器以外から取得してもよい。例えば、複合機1に小型メモリカード用のスロットが設けられており、制御部130は、スロットに挿入された小型メモリカードと接続されて、小型メモリカードに記憶された画像データ、第2長さ2L、及び第3長さ3Lを取得してもよい。また、第3長さ3Lは、ユーザの操作パネル4の操作による指定に基づいて取得してもよい。
次に、制御部130は、光学センサ123からの入力信号に基づいて、手差しトレイ31に記録用紙19が載置されているか否かを判断する(S20)。手差しトレイ31に記録用紙19が載置されている場合、つまり第2センサ120による手差しトレイ31の検知結果が検知状態である場合(S20:Yes)、制御部130は、ステップS10で取得された第3長さ3Lを、手差しトレイ31に載置された記録用紙19の搬送向き15の長さに設定する(S30)。
一方、手差しトレイ31に記録用紙19が載置されていない場合(S20:No)、制御部130は、位置変化情報がRAM133に記憶されているか否かを判断する(S40)。
位置変化情報がRAM133に記憶されていない場合(S40:No)、制御部130は、RAM133に記憶された第1長さ1Lを、給紙トレイ20に載置された記録用紙19の搬送向き15の長さに設定する(S50)。ここで、第1長さ1Lは、後述するように、光学センサ123からの入力信号に基づいてステップS100で算出されRAM133に記憶されるものである。ステップS50では、過去(本実施形態では直近)の記録用紙19への画像記録の処理の過程におけるステップS100でRAM133に記憶された第1長さ1Lが、給紙トレイ20に載置された記録用紙19の搬送向き15の長さに設定される。
一方、位置変化情報がRAM133に記憶されている場合(S40:Yes)、制御部130は、ステップS10で取得された第3長さ3Lを、給紙トレイ20に載置された記録用紙19の搬送向き15の長さに設定する(S60)。
なお、手差しトレイ31に記録用紙19が載置されている場合(S20:Yes)、後述するステップS100は実行されないため、第1長さ1LはRAM133に記憶されない。つまり、後述するステップS90、S100において、第2センサ120による手差しトレイ31の検知結果が検知状態である場合、制御部130は、第1長さ1LをRAM133に記憶しない。以上より、ステップS20、S80、S90、S100の処理は、本発明の第1長さ記憶制御手段の一例である。
以上のように、記録用紙19の搬送向き15の長さが設定されると、制御部130は、給紙ローラ25及び搬送ローラ87を回転させる。これにより、給紙トレイ20に載置された記録用紙19、或いは手差しトレイ31に載置された記録用紙19が搬送向き15に搬送される(S70)。次に、制御部130は、光学センサ123からの入力信号に基づいて、手差しトレイ31に記録用紙19が載置されているか否かを判断する(S80)。手差しトレイ31に記録用紙19が載置されていない場合(S80:No)、制御部130は、以下で説明するステップS90、S100を実行してからステップS110を実行し、手差しトレイ31に記録用紙19が載置されている場合(S80:Yes)、制御部130は、ステップS90、S100を実行せずにステップS110を実行する。
制御部130は、位置変化情報がRAM133に記憶されている場合(S90:Yes)、第1長さ1Lを算出してRAM133に記憶する(S100)。ここで、制御部130は、第2センサ120によって記録用紙19の先端が検知されてから後端が検知されるまでの搬送ローラ87の回転量に基づいて、つまり第2センサ120による検知結果に基づいて第1長さ1Lを算出する。なお、上記回転量は、光学センサ60によって生成されて制御部130へ出力されるパルス信号に基づいて算出される。ステップS100の処理は、本発明の算出手段の一例である。
なお、ステップS80、ステップS100、及び後述する記録用紙19への画像記録(ステップS240など)は、必ずしもフローチャートの順序に従って実行されるわけではなく、これらのステップが並行して実行されてもよい。例えば、記録用紙19の搬送向き15の後端が第2センサ120によって検知されているときに(S100)、記録用紙19の搬送向き15の先端付近は、記録部24によって画像を記録されていてもよい(S240)。
今回の記録用紙19への画像記録が余白のある印刷である場合、つまり縁なし印刷でない場合(S110:No)、図4のフローチャートのステップS200〜S250に従って画像記録が実行される。一方、今回の記録用紙19への画像記録が余白のない印刷である場合、つまり縁なし印刷である場合(S110:Yes)、図5のフローチャートに従って画像記録が実行される。なお、画像記録が縁なし印刷であるか否かの情報は、例えば、ステップS10において外部情報機器から送信される情報に含まれる。或いは、画像記録が縁なし印刷であるかは、ユーザによる操作パネル4の操作によって指定される。
以下、縁あり印刷の処理が、図4のフローチャートに基づいて説明される。最初に、制御部130は、ステップS10において取得した第2長さ2LがステップS30、S50、S60において設定された長さ(以下、当該長さを設定長さSLとも記す。)以上であるか否か判断する(S200)。第2長さ2Lが設定長さSL以上の場合(S200:Yes)、制御部130は、画像記録される記録用紙19のサイズが異常であるとして、画像記録処理を停止する(S210)。具体的には、当該異常である旨を液晶表示部11に表示させるとともに、記録用紙19を排紙トレイ21に強制排出させる。
一方、制御部130は、第2長さ2Lが設定長さSLよりも短い場合(S200:No)、センタリングが指示されているか否か判断する(S220)。ここで、センタリングとは、記録用紙19の搬送向き15の中央と、当該記録用紙19に記録される画像の搬送向き15の中央とが一致するように、当該記録用紙19に画像を記録することである。なお、センタリングと後述される先端寄せ及び後端寄せとの指示は、例えば、ステップS10において外部情報機器から送信される情報に含まれる。或いは、センタリングの指示は、ユーザによる操作パネル4の操作によって行われる。
センタリングが指示されている場合(S220:Yes)、制御部130は、(設定長さSL−第2長さ2L)/2によって余白Mを算出する(S230)。そして、制御部130は、記録用紙19の搬送向き15の下流端から余白Mだけ搬送向き15の上流側を先頭として、記録用紙19に画像34を記録する(S240)。
以下に詳述する。制御部130は、記録用紙19を画像記録開始位置まで搬送させる。ここで、画像記録開始位置とは、記録用紙19の搬送向き15の下流端から余白Mだけ搬送向き15の上流側が、記録部24の記録ヘッド39のノズル40と対向する位置である。次に、制御部130は、画像記録開始位置の記録用紙19に対してインク滴を吐出する。以後、記録用紙19の所定改行分の搬送とインク滴の吐出とが交互に繰り返される。これにより、図6(A)に示すように、記録用紙19に画像34が記録される。
一方、センタリングが指示されていない場合(S220:No)、本実施形態では、制御部130は、先端寄せが指示されていると判断する。ここで、先端寄せとは、記録用紙19の搬送向き15の下流端から予め設定された余白M(図6(B)参照)だけ上流側の位置と、当該記録用紙19に記録される画像の先頭とが、予め設定された位置閾値以下となるように、当該記録用紙19に画像を記録することである。上記判断がされた場合、制御部130は、記録用紙19の搬送向き15の下流端から余白Mだけ上流側の位置を先頭として、記録用紙19に画像34を記録する(S250)。以下に詳述する。制御部130は、記録用紙19を画像記録開始位置まで搬送させる。次に、制御部130は、画像記録開始位置の記録用紙19に対してインク滴を吐出する。以後、記録用紙19の所定改行分の搬送とインク滴の吐出とが交互に繰り返される。これにより、図6(B)に示すように、記録用紙19に画像34が記録される。
次に、縁なし印刷の処理が、図5のフローチャートに基づいて説明される。なお、図5に基づく説明において、図4のステップS200〜S250に基づく説明と重複する部分については、その詳細な説明が省略される。最初に、制御部130は、ステップS200と同様の処理を実行する(S400)。
第2長さ2Lが設定長さSL以下の場合(S400:No)、制御部130は、センタリング、先端寄せ、及び後端寄せのいずれが指示されているか判断する(S410、S430)。ここで、後端寄せとは、記録用紙19の搬送向き15の下流端と、当該記録用紙19に記録される画像の最後とが、上記位置閾値以下となるように、当該記録用紙19に画像を記録することである。
センタリングが指示されている場合(S410:Yes)、制御部130は、記録用紙19の搬送向き15の下流端から、(設定長さSL−第2長さ2L)/2によって算出された余白Mだけ上流側を先頭として、記録用紙19に画像34を記録する(S420)。以下に詳述する。制御部130は、記録用紙19を画像記録開始位置まで搬送させる。次に、制御部130は、画像記録開始位置の記録用紙19に対してインク滴を吐出する。以後、記録用紙19の所定改行分の搬送とインク滴の吐出とが交互に繰り返される。これにより、図6(C)に示すように、記録用紙19に画像34がセンタリングで記録される。ここで、ステップS400〜S420は、縁なし印刷の処理であるが、図6(C)では第2長さ2Lが設定長さSLよりも短いため、縁なしとはなっていない。なお、ステップS420における画像記録の結果が縁なしとなるのは、第2長さ2Lと設定長さSLとが等しい場合である。
先端寄せが指示されている場合(S410:No、S430:No)、制御部130は、記録用紙19の搬送向き15の下流端を先頭として、記録用紙19に画像34を記録する(S450)。以下に詳述する。制御部130は、記録用紙19を画像記録開始位置まで搬送させる。ここで、縁なし印刷の場合の先端寄せでは、搬送向きの下流端に余白Mがない。よって、ステップS450において、画像記録開始位置とは、記録用紙19の搬送向き15の下流端が、記録部24の記録ヘッド39のノズル40と対向する位置である。次に、制御部130は、画像記録開始位置の記録用紙19に対してインク滴を吐出する。以後、記録用紙19の所定改行分の搬送とインク滴の吐出とが交互に繰り返される。これにより、図6(D)に示すように、記録用紙19に画像34が記録される。なお、図6(D)において、画像記録された記録用紙19の搬送向き15の上流側には、(設定長さSL−第2長さ2L)の余白Mができている。
後端寄せが指示されている場合(S410:No、S430:Yes)、制御部130は、記録用紙19の搬送向き15の下流端から(設定長さSL−第2長さ2L)で算出される余白Mだけ上流側の位置を先頭として、記録用紙19に画像34を記録する(S440)。以下に詳述する。制御部130は、記録用紙19を余白Mが存在する場合の画像記録開始位置まで搬送させる。次に、制御部130は、画像記録開始位置の記録用紙19に対してインク滴を吐出する。以後、記録用紙19の所定改行分の搬送とインク滴の吐出とが交互に繰り返される。これにより、図7(A)に示すように、記録用紙19に画像34が記録される。なお、図7(A)において、記録用紙19に記録された画像34の搬送向き15の上流端は、当該記録用紙19の搬送向き15の上流端と一致している。
一方、第2長さ2Lが設定長さSLよりも長い場合も(S400:Yes)、制御部130は、センタリング、先端寄せ、及び後端寄せのいずれが指示されているか判断する(S460、S490)。
センタリングが指示されている場合(S460:Yes)、制御部130は、記録部24を制御して、所定の画像データを記録用紙19に記録させないようにする。換言すると、制御部130は、当該所定の画像データ以外の画像データを、記録用紙19に記録させる(S470、S480)。ここで、当該所定の画像データは、先頭から搬送向き15の(第2長さ2L−設定長さSL)/2だけ上流側に記録される画像34A(図7(B)参照)に対応する画像データ、及び最後から搬送向き15の(第2長さ2L−設定長さSL)/2だけ下流側に記録される画像34B(図7(B)参照)に対応する画像データである。ここで、画像34A、34Bの搬送向き15の長さは、本発明のはみ出し量の一例である。以上より、制御部130は、記録用紙19に画像を記録する際、画像34Aに対応する画像データを読み飛ばし、読み飛ばした当該画像データに続く画像データ(画像34に対応する画像データ)に基づいて記録用紙19にインク滴を吐出する。また、制御部130は、画像34に対応する画像データに続く画像34Bに対応する画像データも読み飛ばす。これにより、図7(B)に示すように、記録用紙19に画像34が記録される。
後端寄せが指示されている場合(S460:No、S490:Yes)、制御部130は、記録部24を制御して、所定の画像データを記録用紙19に記録させないようにする。換言すると、制御部130は、当該所定の画像データ以外の画像データを、記録用紙19に記録させる(S500)。ここで、当該所定の画像データは、先頭から搬送向き15の(第2長さ2L−設定長さSL)だけ上流側に記録される画像34C(図7(C)参照)に対応する画像データである。ここで、画像34Cの搬送向き15の長さは、本発明のはみ出し量の一例である。以上より、制御部130は、記録用紙19に画像を記録する際、画像34Cに対応する画像データを読み飛ばし、読み飛ばした当該画像データに続く画像データ(画像34に対応する画像データ)に基づいて記録用紙19にインク滴を吐出する。これにより、図7(C)に示すように、記録用紙19に画像34が記録される。
先端寄せが指示されている場合(S460:No、S490:No)、制御部130は、記録部24を制御して、所定の画像データを記録用紙19に記録させないようにする。換言すると、制御部130は、当該所定の画像データ以外の画像データを、記録用紙19に記録させる(S510、S520)。ここで、当該所定の画像データは、最後から搬送向き15の(第2長さ2L−設定長さSL)だけ下流側に記録される画像34D(図7(D)参照)に対応する画像データである。ここで、画像34Dの搬送向き15の長さは、本発明のはみ出し量の一例である。以上より、制御部130は、記録用紙19に画像を記録する際、画像データのうち、最初から画像34Dに対応する画像データの直前までの画像データに基づいて記録用紙19にインク滴を吐出する。また、制御部130は、画像34Dに対応する画像データを読み飛ばす。これにより、図7(D)に示すように、記録用紙19に画像34が記録される。
なお、図7(B)、(C)、(D)において、ステップS470、S480、S500、S510、S520において記録用紙19に記録された画像34の搬送向き15の上流端及び下流端は、当該記録用紙19の搬送向き15の上流端及び下流端とそれぞれ一致している。
以上より、センタリングが指示されている場合の制御部130による処理であるステップS230、S240、S420、S470、S480の処理は、本発明の中央合わせ制御手段の一例である。詳細には、第1長さ1Lが設定長さSLに設定された場合(S50)、制御部130は、上記の各ステップにおいて、ステップS10において取得された画像データ及び第2長さ2LとRAM133に記憶されている第1長さ1Lとに基づいて、第2長さ2Lの搬送向き15の中央が第1長さ1Lの搬送向き15の中央と一致した画像を記録用紙19に形成するように、記録部24、給紙ローラ25、搬送ローラ対89、及び排紙ローラ対92を制御する。また、手差しトレイ31の検知結果が検知状態である場合(S20:Yes)、制御部130は、上記の各ステップにおいて、ステップS10において取得された画像データ及び第2長さ2LとステップS30で設定長さSLに設定された第3長さ3Lとに基づいて、第2長さ2Lの搬送向き15の中央が第3長さ3Lの搬送向き15の中央と一致した画像を記録用紙19に形成するように、記録部24、給紙ローラ25、搬送ローラ対89、及び排紙ローラ対92を制御する。
また、後端寄せが指示されている場合の制御部130による処理であるステップS440、S500の処理は、本発明の上端合わせ制御手段の一例である。詳細には、上記の各ステップにおいて、ステップS10において取得された画像データ及び第2長さ2Lと第2センサ120による検知結果(光学センサ123からの出力信号)とに基づいて、記録用紙19に記録される画像34の搬送向き15の上流端の位置と記録用紙19の搬送向き15の上流端の位置との相違が位置閾値以下となるように、記録部24にインク滴を吐出させる。
[縁なし印刷において使用されるノズル40の数について]
本実施形態においては、ノズル40から記録用紙19へのインク滴の吐出と、記録用紙19の所定改行分の搬送とが交互に行われることで、記録用紙19への画像記録が行われる。また、縁なし印刷では、記録用紙19の縁の部分、つまり記録用紙19の搬送向き15の下流端部分と上流端部分へ画像記録される際、記録部24の記録ヘッド39に設けられた複数個のノズル40の使用数が制限される。
詳細には、記録用紙19の搬送向き15の下流端部分に画像記録される際、使用されるノズル40の数は、記録用紙19が所定改行分搬送される度に、段階的に増加される。一方、記録用紙19の搬送向き15の上流端部分に画像記録される際、使用されるノズル40の数は、記録用紙19が所定改行分搬送される度に、段階的に減少される。なお、使用されるノズル40は、ステップS10において取得される画像データとリンクされた状態で、外部情報機器から複合機1に送信され、当該画像データと共に制御部130によって取得される。例えば、1行目の画像に対応する画像データと、当該画像を記録する際に複数のノズル40のうちのどのノズル40が使用されるかという情報とが、お互いにリンクされている。
上記のように使用ノズル数が段階的に増加または減少されることにより、記録用紙19の縁と画像34の端との一致の精度を良くすることができる。本実施形態では、図6(D)における搬送向き15の下流端(先端)部、図7(A)における搬送向き15の上流端(後端)部、図7(C)における搬送向き15の上流端(後端)部、及び図7(D)における搬送向き15の下流端(先端)部において、記録用紙19の縁と画像34の端との一致の精度を良くすることができる。
一方、使用ノズル数が段階的には増加または減少されない場合がある。本実施形態では、図7(B)における搬送向き15の上流端(後端)部と下流端(前端)部、図7(C)における搬送向き15の下流端(前端)部、及び図7(D)における搬送向き15の上流端(後端)部が、この場合に該当する。この場合、記録用紙19の縁に記録される画像は、本来は縁ではない位置に記録される画像である。そのため、当該縁に記録される画像に対応する画像データとリンクされているノズル数は、縁に画像記録されるために制限されていない。このため、リンクされているノズル数のノズル40からインク滴が吐出された場合、記録用紙19の外側にインク滴が吐出され、その結果、プラテン42が汚れてしまう。そこで、上記の場合において、制御部130は、記録用紙19の縁に画像を記録するに際して、当該縁を境界にして使用ノズル数を一気にゼロから増加或いは複数からゼロとする。そして、この場合、記録用紙19の縁と画像34の端との一致の精度は、使用ノズル数が段階的に増加または減少される場合程には良くならない。
縁なし印刷の場合、記録ヘッド39の使用ノズルの増減について、以上のような2種類のパターンが存在する。よって、仮に、縁なし印刷において、記録用紙19の搬送向き15の下流端において、インク滴が記録用紙19の外側に吐出されることが許容され、記録用紙19の搬送向き15の上流側において許容されない場合、当該上流側の縁を精度良く画像記録すればよい。具体的には、制御部130は、図7(D)のような先端寄せではなく、図7(C)のような後端寄せで、画像記録を実行させればよい。
[実施形態の効果]
本実施形態では、これから画像が記録される記録用紙19の搬送向き15の長さが過去に画像が記録された記録用紙19の第1長さ1Lであるとして、記録用紙19のセンタリングが実行される。これにより、これから画像が記録される記録用紙19のセンタリングに際して、第2センサ120による当該記録用紙19の検知は不要である。つまり、本実施形態では、記録用紙19の搬送向き15の長さが算出される前に、当該記録用紙19の搬送向き15の先端が記録部24を通過してしまうことが防止可能である。そのため、本実施形態では、記録用紙19の搬送向き15を基準としてセンタリングが実行される場合において、適切に当該記録用紙19のセンタリングが可能である。
また、本実施形態のプリンタ部2では、1ページ分の画像を1枚の記録用紙19に画像記録する際、記録用紙19の搬送向き15に沿った辺、つまり記録用紙19の短辺を基準としてセンタリングが実行される。よって、本実施形態は、上述した効果を奏するための好適な構成である。
また、直近の記録用紙19に対する画像記録後に給紙トレイ20が第1位置から第2位置へ移動された場合、給紙トレイ20には上記記録用紙19とは異なるサイズの記録用紙19が載置された可能性がある。つまり、これから画像が記録される記録用紙19と、直近に画像が記録された記録用紙19とが異なるサイズである可能性がある。このような場合、制御部130は、センタリングを適切に実行することができない。そこで、本実施形態では、上記のような場合に、ステップS100において第1長さ1Lが算出される。これにより、本構成では、給紙トレイ20に載置される記録用紙19が交換された場合であっても、上述した効果と同様の効果を再び奏することができるようになる。
また、本実施形態では、図6及び図7において説明したように、記録用紙19が存在しない領域にインク滴が吐出されること、つまりインク滴がプラテン42に吐出されることを防止することができる。これにより、次にプラテン42上に搬送されてくる記録用紙19が、プラテン42に付着したインク滴によって汚れることを防止することができる。また、余分なインク滴の吐出が防止可能である。
また、通常、本実施形態のような複合機1において、手差しトレイ31から給紙される旨が指定された場合、当該手差しトレイ31に記録用紙19が載置される。つまり、記録用紙19が手差しトレイ31から給紙される場合、これから画像が記録される記録用紙19と、直近に画像が記録された記録用紙19とが同じサイズである可能性が低い。よって、第1長さ1LをRAM133に記憶させる必要性が低い。本実施形態の複合機1では手差し給紙の場合(S20:Yes)にステップS100が実行されないため、上記のように必要性が低い第1長さ1LのRAM133への記憶を不実行とすることができる。
[変形例1]
プリンタ部2は、給紙トレイ20に載置された記録用紙19の有無を検知する光学センサ(不図示)を更に備えていてもよい。例えば、光学センサは、給紙トレイ20の底板に配置された受光素子と、当該受光素子の上方に当該受光素子と対向して配置された発光素子とにより構成されている。給紙トレイ20に記録用紙19が載置されている場合、発光素子から受光素子への光路は、当該記録用紙19によって遮られる。一方、給紙トレイ20に記録用紙19が載置されていない場合、当該光路に光が通る。光学センサは、光の遮断の有無に応じた信号を制御部130に出力する。制御部130は、光学センサからの信号に基づいて、給紙トレイ20に記録用紙19が載置されているか否かを検知する。以上より、本発明のシート有無検知部は、上記光学センサ及び制御部130より構成されている。
変形例1の場合、画像記録制御は、図4及び図10(A)とは異なる処理が実行される。具体的には、図8に示されるように、波線で示されたステップS610〜S630が、図4とは異なる処理である。また、図10(A)の代わりに図10(B)のフローチャートに従った処理が実行される。
まず、図10(B)のフローチャートにおける処理について説明する。本実施形態において、制御部130は、以下で説明する画像記録制御(図8のフローチャートに従った処理)と並行して、図10(B)に示される処理を実行する。ここで、図10(B)においては、前回の記録用紙19への画像記録において給紙トレイ20に載置された記録用紙19がゼロとなり、その後、給紙トレイ20に再び記録用紙19が載置されたか否かが判断される。
以下に詳述する。制御部130は、複合機1の電源がONになったときから常時或いは一定時間(例えば10μs)毎に、上記光学センサから入力された信号に基づいて、給紙トレイ20に記録用紙19が載置されているか否かを検知する(S810)。
給紙トレイ20に記録用紙19が載置されている状態から載置されていない状態となった場合、制御部130は、給紙トレイ20に載置された記録用紙19がゼロになったと判断する(S810:Yes)。制御部130は、その後も継続して、上記光学センサから入力された信号に基づいて、給紙トレイ20に記録用紙19が載置されているか否かを検知する(S820)。
給紙トレイ20に記録用紙19が載置されていない状態から載置されている状態となった場合、制御部130は、給紙トレイ20に記録用紙19が再び載置されたと判断する(S820:Yes)。
制御部130は、給紙トレイ20に記録用紙19が再び載置されたと判断すると(S820:Yes)、シート状態変化情報をRAM133に記憶する(S830)。ここで、シート状態変化情報は、前回の記録用紙19への画像記録後に給紙トレイ20に載置された記録用紙19がゼロとなり、その後、給紙トレイ20に再び記録用紙19が載置されたことを示す情報であり、例えば、給紙トレイ20に再び記録用紙19が載置された場合、シート状態変化情報として「1」がRAM133に記憶される所謂フラグである。ステップS810〜S830の処理は、本発明の状態変化記憶制御手段の一例である。なお、変形例1では、シート状態変化情報は、後述するステップS630の後且つステップS110の前にリセットされる。ただし、手差し給紙の場合(ステップS20:Yes)、シート状態変化情報はリセットされない。
以下、図8のフローチャートにおける処理について図4とは異なる処理について説明する。ステップS610では、制御部130は、上記のステップS830が実行されてシート状態変化情報がRAM133に記憶されているか否か判断する。制御部130は、シート状態変化情報がRAM133に記憶されている場合に(S610:Yes)ステップS60を実行し、シート状態変化情報がRAM133に記憶されていない場合に(S610:No)、ステップS50を実行する。
また、変形例1では、上述の実施形態におけるステップS90、S100の代わりにステップS620、S630が実行される。つまり、変形例1において、制御部130は、シート状態変化情報がRAM133に記憶されている場合に(S620:Yes)、第1長さ1Lを算出してRAM133に記憶する(S630)。ステップS630の処理は、本発明の算出手段の一例である。
なお、変形例1では、制御部130は、光学センサからの信号に基づいて、給紙トレイ20に記録用紙19が載置されているか否かを検知したが、当該検知は、その他の方法で行われてもよい。例えば、制御部130は、給紙ローラ25を回転させてから予め設定された設定時間を経過しても、第2センサ120が記録用紙19を検知しない場合に、給紙トレイ20に記録用紙19が載置されていないと判断してもよい。この場合、本発明のシート有無検知部は、第2センサ120の光学センサ123及び制御部130より構成されている。
変形例1では、直近の記録用紙19に対する画像記録後に本発明のシート有無検知部の一例である光学センサによる検知結果が記録用紙19の無し状態から有り状態へ変化した場合、つまり直近の記録用紙19に対する画像記録後に記録用紙19が給紙トレイ20に新たに載置された場合、給紙トレイ20には上記記録用紙19とは異なるサイズの記録用紙19が載置された可能性がある。すなわち、これから画像が記録される記録用紙19と、直近に画像が記録された記録用紙19とが異なるサイズである可能性がある。このような場合、制御部130は、センタリングを適切に実行することができない。そこで、変形例1では、上記のような場合に、ステップS630において第1長さ1Lが算出される。これにより、本実施形態では、給紙トレイ20に載置される記録用紙19が交換された場合であっても、上述した効果と同様の効果を再び奏することができるようになる。
[変形例2]
図9に示されるように、ステップS20とステップS40との間において、制御部130は、ステップS10で取得した第3長さ3LとRAM133に記憶された第1長さ1Lとの差分が予め設定された長さ閾値以上であるか否かの判断を行ってもよい(S700)。そして、当該差分が長さ閾値よりも小さい場合(S700:No)、制御部130は、第3長さ3Lを、給紙トレイ20に載置された記録用紙19の搬送向き15の長さに設定してもよい(S30)。つまり、ステップS230、S240、S420、S470、S480において、制御部130は、画像データ及び第2長さ2Lと第1長さ1Lとに基づいてでなく、画像データ及び第2長さ2Lと第3長さ3Lとに基づいて、センタリングでの記録用紙19への画像記録を実行する。すなわち、当該差分が長さ閾値よりも小さい場合(S700:No)、本発明の中央合わせ制御手段の処理は実行されない。換言すると、当該差分が長さ閾値以上であることを条件として、本発明の中央合わせ制御手段の処理は実行され得る。
変形例2において、第3長さ3Lは、記録用紙19の搬送向き15の長さであり、ユーザにより指定されてRAM133に記憶されている。例えば、第3長さ3Lは、ユーザの操作パネル4の操作によって設定されてもよく、或いは、外部情報機器から画像データなどと共に複合機1に送信されてもよい。そして、変形例2によれば、RAM133に記憶された第3長さ3Lに反して、実際に搬送路23を搬送されてくる記録用紙19の搬送向き15の長さが第1長さ1Lである場合であっても、本発明の中央合わせ制御手段の処理が実行されることで、記録用紙19のセンタリングを適切に実行することができる。
[変形例3]
上述の実施形態では、センタリング、先端寄せ、及び後端寄せのいずれによって記録用紙19に画像を記録するのかの情報は、外部情報機器から送信される情報に含まれていた。或いは、当該情報は、ユーザによる操作パネル4の操作によって制御部130に送られていた。しかし、センタリング、先端寄せ、及び後端寄せのいずれによって記録用紙19に画像を記録するのかは、他の要因によって決定されてもよい。
例えば、ステップS10において取得された第2長さ2LがRAM133に記憶された第1長さ1Lよりも長い場合に、後端寄せによって記録用紙19に画像が記録され、つまり本発明の上端合わせ制御手段が実行され、第2長さ2Lが第1長さ1L以下である場合に、センタリングによって記録用紙19に画像が記録され、つまり本発明の中央合わせ制御手段が実行されてもよい。
変形例3において記した例では、記録用紙19が存在しない領域にインク滴が吐出される可能性がある場合、後端寄せが実行されることにより記録用紙19の搬送向き15の上流端におけるインク滴のプラテン42への付着の防止精度を高めることができる。一方、記録用紙19が存在しない領域にインク滴が吐出される可能性がない場合、センタリングが実行されることにより記録用紙19のセンタリングを適切に実行することができる。
[変形例4]
上述の実施形態に係る複合機1では、給紙トレイ20に収容される記録用紙19は長方形であり、記録用紙19は給紙トレイ20に複合機1の正面から見て横置き状態で収容されていた。しかし、複合機1は、記録用紙19を給紙トレイ20に複合機1の正面から見て縦置き状態で収容するように構成されていてもよい。
このように複合機1が構成されている場合であっても、例えば、1枚の記録用紙91に2ページ分の画像が記録される場合には、本発明が適用可能である。つまり、1枚の記録用紙91に2ページ分の画像が記録される場合、センタリング、先端寄せ、及び後端寄せが搬送向き15を基準として実行されるため、本発明が適用可能である。
1・・・複合機
2・・・プリンタ部
15・・・搬送向き
19・・・記録用紙
20・・・給紙トレイ
24・・・記録部
42・・・プラテン
120・・・第2センサ
130・・・制御部
133・・・RAM

Claims (11)

  1. シートを載置し、搬送路へシートを搬送可能な第1位置及び搬送不能な第2位置の間で移動されるトレイと、
    上記トレイに載置されたシートを上記搬送路に沿って搬送する搬送部と、
    上記搬送路を搬送されるシートを支持するプラテンと、
    上記プラテンと対向して設けられており、上記プラテンへ向けてインク滴を吐出することによって上記プラテンに支持されたシートに画像を記録する記録部と、
    上記搬送路を搬送されるシートの搬送向きの下流端及び上流端を検知するシート端検知部と、
    上記シート端検知部による検知結果に基づいて、上記搬送路を搬送されるシートの上記搬送向きの第1長さを算出する算出手段と、
    上記算出手段によって算出された第1長さが記憶される記憶部と、
    シートに記録される画像データ、及び当該画像データに基づいてシートに記録される画像の上記搬送向きの第2長さを取得する取得手段と、
    上記取得手段によって取得された画像データ及び第2長さと上記記憶部に記憶されているシートの第1長さとに基づいて、当該第2長さの中央が当該第1長さの中央と一致した画像をシートに形成するように、上記記録部及び上記搬送部を制御する中央合わせ制御手段と、
    上記トレイが上記第1位置に位置するか否かを検知するトレイ検知部と、
    上記トレイから直近に搬送されたシートに対する画像記録後において、上記トレイ検知部による当該トレイの検知結果が検知状態から非検知状態に変化したことを条件として、上記トレイの位置変化を示す位置変化情報を上記記憶部に記憶する位置変化記憶制御手段と、を備え
    上記算出手段は、上記位置変化情報が上記記憶部に記憶されている場合に、上記シート端検知部による検知結果に基づいて、上記搬送路を搬送されるシートの上記搬送向きの第1長さを算出するインクジェット記録装置。
  2. シートを載置するトレイと、
    上記トレイに載置されたシートを搬送路に沿って搬送する搬送部と、
    上記搬送路を搬送されるシートを支持するプラテンと、
    上記プラテンと対向して設けられており、上記プラテンへ向けてインク滴を吐出することによって上記プラテンに支持されたシートに画像を記録する記録部と、
    上記搬送路を搬送されるシートの搬送向きの下流端及び上流端を検知するシート端検知部と、
    上記シート端検知部による検知結果に基づいて、上記搬送路を搬送されるシートの上記搬送向きの第1長さを算出する算出手段と、
    上記算出手段によって算出された第1長さが記憶される記憶部と、
    シートに記録される画像データ、及び当該画像データに基づいてシートに記録される画像の上記搬送向きの第2長さを取得する取得手段と、
    上記取得手段によって取得された画像データ及び第2長さと上記記憶部に記憶されているシートの第1長さとに基づいて、当該第2長さの中央が当該第1長さの中央と一致した画像をシートに形成するように、上記記録部及び上記搬送部を制御する中央合わせ制御手段と、
    上記トレイに載置されたシートの有無を検知するシート有無検知部と、
    上記トレイから直近に搬送されたシートに対する画像記録後において、上記シート有無検知部による当該トレイの検知結果がシート無し状態からシート有り状態に変化したことを条件として、上記トレイのシートの有無の変化を示すシート状態変化情報を上記記憶部に記憶する状態変化記憶制御手段と、を備え
    上記算出手段は、上記シート状態変化情報が上記記憶部に記憶されている場合に、上記シート端検知部による検知結果に基づいて、上記搬送路を搬送されるシートの上記搬送向きの第1長さを算出するインクジェット記録装置。
  3. 上記トレイは、長方形のシートの長辺を上記搬送向きの下流端及び上流端として搬送可能に載置するものである請求項1または2に記載のインクジェット記録装置。
  4. 上記記憶部は、ユーザにより指定されたシートの上記搬送向きの第3長さが記憶されるものであり、
    上記中央合わせ制御手段は、上記記憶部に記憶された第1長さと第3長さとの差分が予め設定された長さ閾値以上であることを条件として実行される請求項1からのいずれかに記載のインクジェット記録装置。
  5. 上記中央合わせ制御手段は、上記取得手段によって取得された第2長さが上記記憶部に記憶された第1長さよりも長いことを条件として、シートの上記搬送向きの上流端よりも上流側に記録される画像に対応する画像データに基づいてインク滴を吐出させないように上記記録部を制御する請求項1からのいずれかに記載のインクジェット記録装置。
  6. 上記中央合わせ制御手段は、上記取得手段によって取得された第2長さが上記記憶部に記憶された第1長さよりも長いことを条件として、シートの上記搬送向きの下流端よりも下流側に記録される画像に対応する画像データに基づいてインク滴を吐出させないように上記記録部を制御する請求項に記載のインクジェット記録装置。
  7. 上記取得手段によって取得された画像データ及び第2長さと上記シート端検知部による検知結果とに基づいて、シートに記録される画像の上記搬送向きの上流端の位置と当該シートの上記搬送向きの上流端の位置との相違が予め設定された位置閾値以下となるように、上記記録部にインク滴を吐出させる上端合わせ制御手段を更に備え、
    上記上端合わせ制御手段は、上記取得手段によって取得された第2長さが上記記憶部に記憶された第1長さよりも長いことを条件として実行されるものであり、
    上記中央合わせ制御手段は、上記取得手段によって取得された第2長さが上記記憶部に記憶された第1長さ以下であることを条件として実行されるものである請求項またはに記載のインクジェット記録装置。
  8. 上記上端合わせ制御手段は、シートの上記搬送向きの下流端よりも下流側に記録される画像に対応する画像データに基づいてインク滴を吐出させないように上記記録部を制御する請求項に記載のインクジェット記録装置。
  9. シートを載置する手差しトレイと、
    上記手差しトレイに載置されたシートの有無を検知する手差しシート有無検知部と、
    上記手差しシート有無検知部による上記手差しトレイの検知結果が検知状態であることを条件として、上記算出手段によって算出された第1長さを上記記憶部に記憶しない第1長さ記憶制御手段と、を更に備え、
    上記搬送部は、上記手差しトレイに載置されたシートを搬送路に沿って搬送させるものであり、
    上記記憶部は、ユーザにより指定されたシートの上記搬送向きの第3長さが記憶されるものであり、
    上記中央合わせ制御手段は、上記手差しシート有無検知部による上記手差しトレイの検知結果が検知状態であることを条件として、上記取得手段によって取得された画像データ及び第2長さと上記記憶部に記憶された第3長さとに基づいて、当該第2長さの中央が当該第3長さの中央と一致した画像をシートに形成するように、上記記録部及び上記搬送部を制御するものである請求項1からのいずれかに記載のインクジェット記録装置。
  10. 上記中央合わせ制御手段は、上記取得手段によって取得された第2長さが上記記憶部に記憶されている第1長さよりも短いことを条件として、当該第2長さの中央が当該第1長さの中央と一致するようにシートの上記搬送向きの下流側の余白量を算出し、当該シートの上記搬送向きの下流端から当該余白量だけ上記搬送向きの上流側が画像の先頭となるように、上記記録部に画像を記録させる請求項1からのいずれかに記載のインクジェット記録装置。
  11. 上記中央合わせ制御手段は、上記取得手段によって取得された第2長さが上記記憶部に記憶されている第1長さよりも長いことを条件として、当該第2長さの中央が当該第1長さの中央と一致するようにシートに画像を記録した場合における当該シートの上記搬送向きの下流端からの画像のはみ出し量を算出し、当該はみ出し量に対応する画像データに基づいてインク滴を吐出させないように上記記録部を制御する請求項1から10のいずれかに記載のインクジェット記録装置。
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