JP6935827B2 - インクジェット記録装置及びインクジェット記録方法 - Google Patents

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Description

本発明は、CDやDVDなどの剛性の高い被記録媒体に画像を記録するインクジェット
記録装置及びインクジェット記録方法に関する。
従来より、入力信号に基づいてインクを吐出して被記録媒体に画像記録を行う画像記録
装置が知られている。このような画像記録装置は、一般に「インクジェットプリンタ」と
称される。インクジェットプリンタにおける画像記録は、記録ヘッドに複数設けられたノ
ズルからインクが選択的に吐出されることによって実現される。
インクジェットプリンタにおいて画像記録が行われる被記録媒体には、記録用紙などの
他、CDやDVDなどの剛性の高い被記録媒体も提案されている。一般に、CDやDVD
などの剛性の高い被記録媒体に画像記録を行う際、当該被記録媒体は専用のトレイにセッ
トされる。当該トレイはインクジェットプリンタに設けられた挿入口から挿入され、イン
クジェットプリンタ内を搬送されることが多い。また、インクジェットプリンタによって
は、剛性の高い被記録媒体自体が、上記挿入口から挿入され、インクジェットプリンタ内
を搬送される場合もある。当該トレイや被記録媒体は、搬送方向の第1向きに所定量搬送
された後、搬送方向の第1向きとは逆向きの第2向きに搬送され、記録ヘッドの直下にお
いてノズルからのインクの吐出によって、画像が当該被記録媒体に記録される。当該被記
録媒体に画像が記録された当該トレイや、画像が記録された当該被記録媒体は、上記挿入
口から排出される。
剛性の高い被記録媒体に画像記録可能なインクジェットプリンタの一例として、特許文
献1には、搬送従動ローラが搬送駆動ローラからリリースされることによって、トレイ挿
入口から搬送方向の第1向きに挿入されるCDやDVDなどがセットされたトレイの搬送
経路が形成されるインクジェット記録装置が開示されている。また、特許文献2(第4実
施例、図64及び図66)には、トレイ挿入口から搬送方向の第1向きに挿入されるCD
やDVDなどがセットされたトレイの先端が、装置後方の給紙装置よりも第1向きに搬送
されるインクジェット記録装置が開示されている。
特開2005−144931号公報 特開2004−42392号公報
剛性の高い被記録媒体や当該被記録媒体がセットされるトレイは、シート状の被記録媒
体のように大きく曲げることができない。したがって、剛性の高い被記録媒体や当該被記
録媒体がセットされたトレイを、記録ヘッドよりも搬送方向の第1向きの下流側に搬送す
る場合、記録ヘッドよりも搬送方向の第1向きの下流側にトレイが突出する。その為、上
述したように、特許文献1に記載されたインクジェット記録装置においては、記録ヘッド
よりも搬送方向の第1向きの下流側に配置された搬送従動ローラを搬送駆動ローラからリ
リースする。この場合、搬送従動ローラを搬送駆動ローラからリリースするリリース機構
の追加が必要である。しかしながら、この機構の追加によって、装置がコストアップ或い
は大型化してしまう。
また、特許文献2(第4実施例、図64及び図66)に記載されたインクジェット記録
装置においては、突出したトレイの先端が装置筐体へ衝突するおそれがある。当該衝突を
防止するために、装置に開口部を設けたり装置を大きくしたりする必要がある。トレイが
当該開口部からはみ出すと、装置はトレイのはみ出しの分だけ当該装置が設置された室の
壁から離して設置されなければならなくなる。
本発明は、上記問題に鑑みてなされたものであり、その目的は、剛性の高い被記録媒体
又は当該被記録媒体が搭載されたトレイの、ノズルから被記録媒体の搬送方向の第1向き
の下流側への搬送量を小さくすることができ、当該被記録媒体の全領域に対して画像記録
が可能なインクジェット記録装置及びインクジェット記録方法を提供することにある。
(1) 本発明のインクジェット記録装置は、搬送方向の第1向きの先端である第1位置
から画像が記録される後端である第2位置までが第1距離L1である被記録媒体又は被記
録媒体が搭載された第1トレイを搬送する第1搬送部と、上記第1搬送部より搬送方向の
第1向きの下流側に設けられ、搬送方向の第1向きの最下流側の第3位置から最上流側の
第4位置までの第2距離L2に亘って複数のノズルが形成され、上記ノズルからインク滴
を吐出して被記録媒体に画像を記録する記録部と、第3位置から搬送方向の第1向きに、
第1距離L1より小さく、且つ、第2距離L2との合計が第1距離L1よりも大きい第3
距離L3(L3<L1<L2+L3)だけ離れた位置に設けられた部材と、を具備する。
被記録媒体に対する画像記録範囲のうち搬送方向の第1向きの最下流側の画像記録位置と
第2位置との距離の第4距離L4が、第1距離L1から第3距離L3を減じた第5距離L
5未満であるときには、第3位置から搬送方向の第1向きとは逆向きの第2向きに、第5
距離から第4距離を減じた距離の第6距離L6(L6=L5−L4)以上離れたノズルを
使用して被記録媒体に画像を記録するように上記記録部を制御する制御部、を具備する
第3距離L3が第1距離L1より大きければ(L3>L1)、任意のノズルによって被
記録媒体に画像を記録しても、被記録媒体又は第1トレイは部材と接触しない。第1距離
L1が第3距離L3及び第2距離L2の合計より大きければ(L1>L2+L3)、何れ
のノズルによって被記録媒体に画像を記録しても、被記録媒体及び第1トレイが部材と接
触することは防止できない。本発明では、第1距離L1は、第3距離L3より大きく、且
つ第2距離L2及び第3距離L3の合計より小さいため(L3<L1<L2+L3)、特
定のノズルによって被記録媒体に画像を記録することによって、被記録媒体及び第1トレ
イと部材との接触が防止可能である。
被記録媒体の搬送方向の第1向きの後端付近を、搬送方向の第1向きの最下流側付近の
ノズルで画像記録すると、第3位置から被記録媒体又は第1トレイの搬送方向の第1向き
の先端までの距離が大きくなり、被記録媒体又は第1トレイは部材と衝突してしまう。し
かし、本発明では、被記録媒体の搬送方向の第1向きの後端付近(第2位置から搬送方向
の第1向きに第5距離L5以内の位置)を、搬送方向の第1向きの最下流側付近でないノ
ズル(第3位置から搬送方向の第1向きと逆向きの第2向きに第6距離L6以上離れたノ
ズル)で印字するため、被記録媒体又は第1トレイの搬送方向の第1向きの先端が、第3
位置から第3距離L3以上、搬送方向の第1向きの下流側へ離間することがない。
(2) 上記記録部より搬送方向の第1向きの下流側に第2搬送部が設けられている。上
記第2搬送部が、上記部材である。上記第2搬送部は、駆動源より駆動伝達されて回転す
る第1ローラと、当該第1ローラに接するように配置された第2ローラと、を具備する。
第3位置から搬送方向の第1向きに、上記第1ローラ及び上記第2ローラによる挟持位置
までが第3距離L3である。
上述したとおり、本発明では、被記録媒体又は第1トレイの搬送方向の第1向きの先端
が、第3位置から第3距離L3以上、搬送方向の第1向きの下流側へ離間することがない
。したがって、上述の構成においては、被記録媒体及び第1トレイと第2搬送部との衝突
が防止可能である。
(3) 上記制御部は、上記第2搬送部によって搬送方向の第2向きに搬送されるシート
状の被記録媒体に対しては任意のノズルを使用するように上記記録部を制御する。
厚みのある被記録媒体とは異なりシート状の被記録媒体は、第2搬送部と接触しても挟
持されるため、第2搬送部によって搬送方向の第2向きに搬送される。したがって、シー
ト状の被記録媒体に対する画像記録においては、任意のノズルが使用されても問題ない。
任意のノズルが使用されることで、高画質での画像記録が可能である。
(4) 上記部材は、当該装置の筐体のうち、上記被記録媒体又は上記第1トレイを搬送
方向の第1向きに延長した領域と交差する部分である。
上述したとおり、本発明では、被記録媒体及び第1トレイの搬送方向の第1向きの先端
が、第3位置から第3距離L3以上、搬送方向の第1向きの下流側へ離間することがない
。したがって、上述の構成においては、被記録媒体及び第1トレイが、インクジェット記
録装置の筐体と衝突することが防止可能である。また、被記録媒体及び第1トレイが、イ
ンクジェット記録装置の筐体から搬送方向の第1向きの下流側へはみ出すことが防止可能
である。
(5) 上記部材は、当該装置の筐体のうち、搬送方向の第1向きの下流側に最も突出し
た突出部であり、第3距離L3は、第3位置から上記突出部の第1向きの先端までの距離
である。
(6) また、上記突出部は、シート状の被記録媒体を保持可能な第2トレイである。
インクジェット記録装置は、その背面において最も突出している部分が当該装置を設置
した室の壁などに接触しないように設置される。なお、最も突出している部分は、例えば
第2トレイである。また、上述したとおり、本発明では、被記録媒体及び第1トレイの搬
送方向の第1向きの先端が、第3位置から第3距離L3以上、搬送方向の第1向きの下流
側へ離間することがない。上述の構成においては、被記録媒体及び第1トレイが、装置の
背面において最も突出している部分よりも更に突出することがない。したがって、被記録
媒体及び第1トレイが、インクジェット記録装置を設置した室の壁などに衝突することが
防止可能である。
(7) 上記部材は、当該装置に搭載され、当該装置から搬送方向の第1向きの下流側へ
の突出が小さい第1姿勢と突出が大きい第2姿勢とに姿勢変化可能な複数の可動部のうち
、第2姿勢のときに当該装置から搬送方向の第1向きの下流側へ最も突出する可動部であ
る。第3距離は、第3位置から、第2姿勢のときの上記可動部における当該装置から搬送
方向の第1向きの下流側へ最も突出した部分までの距離である。
(8) また、上記記録部よりも搬送方向の第1向きの下流側に設けられた第2搬送部を
具備し、上記可動部は、当該装置に回動可能に支持され、第2姿勢のときに上記第2搬送
部を露出させるカバー部材である。
(9) また、上記可動部は、当該装置の筐体に沿って起立する第1姿勢と当該装置から
搬送方向の第1向きの下流側へ傾倒する第2姿勢とに姿勢変化可能な第3トレイである。
(10) また、上記可動部は、当該装置に回動可能に支持され、第1姿勢のときに原稿を
覆い、当該原稿に記録された画像を読み取る画像読取部である。
インクジェット記録装置には、姿勢変化可能な可動部が搭載されていることがある。そ
の場合、インクジェット記録装置は、当該可能部が如何なる姿勢をとったとしても当該装
置を設置した室の壁などに接触しないように設置される。なお、可動部は、例えばカバー
部材、第3トレイ及び画像読取部である。また、上述したとおり、本発明では、被記録媒
体及び第1トレイの搬送方向の第1向きの先端が、第3位置から第3距離L3以上、搬送
方向の第1向きの下流側へ離間することがない。上述の構成においては、被記録媒体及び
第1トレイが、装置の背面から搬送方向の第1向きの下流側へ最も突出する可動部の先端
よりも更に突出することがない。したがって、被記録媒体及び第1トレイが、インクジェ
ット記録装置を設置した室の壁などに衝突することが防止可能である。
(11) 本発明のインクジェット記録装置は、第3位置より搬送方向の第1向きの下流側
に設けられ、被記録媒体を検知する検知部、を更に具備する。上記検知部は、第1位置か
ら搬送方向の第2向きに第3距離L3以内の被記録媒体を検知する。
被記録媒体の搬送方向の第1向きの後端付近が、検知部によって検知されると、第3位
置から被記録媒体及び第1トレイの搬送方向の第1向きの先端までの距離が大きくなる。
その結果、被記録媒体及び第1トレイは部材と衝突してしまう。しかし、本発明では、被
記録媒体の搬送方向の第1向きの先端付近(第1位置から搬送方向の第2向きに第3距離
L3以内)のみが、検知部によって検知される。したがって、被記録媒体が検知部によっ
て検知されるときにおいて、被記録媒体及び第1トレイと部材との衝突が防止可能である
(12) 本発明は、搬送方向の第1向きの先端である第1位置から画像が記録される後端
である第2位置までが第1距離L1の被記録媒体又は被記録媒体が搭載された第1トレイ
を搬送する第1搬送部と、上記第1搬送部より搬送方向の第1向きの下流側に設けられ、
搬送方向の第1向きの最下流側の第3位置から最上流側の第4位置までの第2距離L2に
亘って複数のノズルが形成され、上記ノズルからインク滴を吐出して被記録媒体に画像を
記録する記録部と、第3位置から搬送方向の第1向きに、第1距離より小さく、且つ、第
2距離との合計が第1距離よりも大きい第3距離L3(L1−L2<L3<L1)だけ離
れた位置に設けられた部材と、を具備したインクジェット記録装置に適用されるインクジ
ェット記録方法であって、被記録媒体を検知する検知部による検知結果、または当該装置
の動作指示を行うための操作部に対して実行された指示に基づいて、被記録媒体がシート
状であるか否かを判断する第1ステップと、上記第1ステップによって被記録媒体がシー
ト状でないと判断されたことを条件として、第3位置から搬送方向の第1向きとは逆向き
の第2向きに、第1距離から第3距離を減じた距離である第5距離(L5=L1−L3)
から第4距離を減じた距離の第6距離L6(L6=L5−L4)以上離れたノズルのみを
使用して被記録媒体に画像を記録する第2ステップと、を具備したインクジェット記録方
法として捉えることもできる。
本発明では、被記録媒体の搬送方向の第1向きの後端付近(第2位置から搬送方向の第
1向きに第5距離L5以内の位置)を、搬送方向の第1向きの最下流側付近でないノズル
(第3位置から搬送方向の第1向きと逆向きの第2向きに第6距離L6以上離れたノズル
)で印字するため、被記録媒体及び第1トレイの搬送方向の第1向きの先端が、第3位置
から第3距離L3以上、搬送方向の第1向きの下流側へ離間することがない。つまり、厚
みのある被記録媒体及び第1トレイが、ノズルから被記録媒体の搬送方向の第1向きの下
流側に必要以上に離間されることがない。
また、本発明では、被記録媒体の搬送方向の第1向きの後端付近は特定のノズルによっ
て画像記録され、当該後端付近以外は任意のノズルによって画像記録される。したがって
、当該被記録媒体の全領域に対して画像記録が可能である。
図1は、本発明の実施形態の一例である複合機1の外観斜視図である。 図2は、プリンタ部2の内部構造を模式的に示す縦断面図である。 図3は、プリンタ部2の内部構造を示す部分平面図である。 図4は、画像記録部24の機構を示す斜視図である。 図5は、画像記録部24とメディアトレイ71と搬送ローラ対54の位置関係を模式的に示すプリンタ部2の部分平面図である。 図6は、画像記録部24とメディアトレイ71と搬送ローラ対54の位置関係を模式的に示すプリンタ部2の縦断面図である。 図7は、制御部130の構成を示すブロック図である。 図8は、制御部130によって行われる記録処理の手順の一例を示すフローチャートである。 図9は、記録処理時の各パスにおけるノズル301と被記録媒体の相対位置を模式的に示す平面図であり、(A)には被記録媒体の搬送量が一定の場合が示されており、(B)には被記録媒体の搬送量が2種類の場合が示されている。 図10は、各画像記録位置に対する第4距離L4、第6距離L6、使用可能ノズル301及び1パス目で実際に使用されるノズル301を示す表である。 図11は、画像記録部24とメディアトレイ71と部材の位置関係を模式的に示す複合機1の縦断面図であり、(A)には部材が複合機1の背面を構成する壁面53である場合が示されており、(B)には部材が外側ガイド面29である場合が示されており、(C)には部材が壁面53に固定された手差しトレイ56である場合が示されている。 図12は、画像記録部24とメディアトレイ71と部材の位置関係を模式的に示す複合機1の縦断面図であり、(A)には部材がスキャナ筐体8である場合が示されており、(B)には部材が回動可能な手差しトレイ56である場合が示されている。 図13は、部材がスキャナ部3である場合における画像記録部24とメディアトレイ71と部材の位置関係を模式的に示す複合機1の縦断面図である。
以下、適宜図面を参照して本発明の実施形態について説明する。なお、以下に説明され
る実施形態は本発明の一例にすぎず、本発明の要旨を変更しない範囲で、本発明の実施形
態を適宜変更できることは言うまでもない。
[複合機1] 図1は、本発明の実施形態に係るインクジェット記録装置の一例としての
複合機1の外観を示す斜視図である。本実施形態においては、矢印13で示される方向が
複合機1の幅方向(左右方向)であり、矢印14で示される方向が複合機1の高さ方向(
上下方向)であり、矢印12で示される方向が複合機1の奥行き方向(前後方向)である
複合機1は、下部に配設されたプリンタ部2と、プリンタ部2の上部に配設されたスキ
ャナ部3(本発明の可動部の一例である画像読取部に相当)などを一体的に備えた多機能
装置(MFD:Multi Function Device)である。スキャナ部3は、その上部に、複合機1の
天板としての原稿カバー7を備えている。複合機1は、プリンタ機能、スキャナ機能、コ
ピー機能及びファクシミリ機能などを有する。なお、本発明を実現するうえで、スキャナ
機能やファクシミリ機能などは任意の機能であり、例えば、本発明に係る画像記録装置が
、プリンタ機能のみを有するプリンタとして実施されてもよい。
複合機1の上面の前方側であって、スキャナ部3の正面側の上面には、プリンタ部2や
スキャナ部3を操作するための操作パネル9(本発明の操作部の一例)が設けられている
。操作パネル9は、各種操作ボタンや液晶表示部11から構成されており、複合機1は、
操作パネル9からの入力に基づいて複合機1の動作を統括する制御部130(本発明の制
御部の一例、図7参照)により動作される。
スキャナ部3は、所謂フラットベッドスキャナとして構成されている。スキャナ部3の
上部には、原稿カバー7が開閉自在に設けられている。原稿カバー7の下側には、プラテ
ンガラス6(図13参照)を上面に備え、プラテンガラス6の下部にイメージセンサ(不
図示)を備えたスキャナ筐体8(図12及び図13参照)が設けられている。プラテンガ
ラス6に原稿が載置され、原稿カバー7がプラテンガラス6を覆った状態で、原稿の画像
がイメージセンサによって読み取られる。
[プリンタ部2] 以下、図1から図4が参照されながら、プリンタ部2の構成が詳細に
説明される。図1に示されるように、プリンタ部2は、正面に開口4が形成されたケーシ
ング5(本発明の筐体の一例)を有する。ケーシング5内にプリンタ部2の各構成要素が
配設されている。
開口4を通じて、給紙トレイ20及び排紙トレイ21(図2参照)が複合機1に装着さ
れる。なお、図1では、給紙トレイ20及び排紙トレイ21が省略されている。給紙トレ
イ20には、A4サイズやB5サイズ等の所望のサイズの記録用紙が収容される。図2に
示されるように、給紙トレイ20が複合機1に装着されることにより、給紙トレイ20に
収容された記録用紙が、当該記録用紙の長手方向が複合機1の奥行き方向12となるよう
にセットされる。また、排紙トレイ21は、給紙トレイ20に支持されて、給紙トレイ2
0の上方に配置される。給紙トレイ20と排紙トレイ21とは、上下二段となって複合機
1に装着される。
また、複合機1は、記録用紙の他に、CD−ROMやDVD−ROMなどの記録メディ
ア(本発明の被記録媒体の一例)の盤面上に画像を記録する機能を有する。この機能につ
いては後述する。
複合機1に装着された給紙トレイ20の奥側には、分離傾斜板22が配設されている。
分離傾斜板22は、給紙トレイ20から繰り出された記録用紙を分離して上方へ案内する
ものである。
分離傾斜板22の上方には、搬送路23が形成されている。搬送路23は、分離傾斜板
22の上側から上方且つ複合機1の前側へ曲がって、複合機1の背面側(後側)から正面
側(前側)へ延出され、さらに、駆動ローラ47(本発明の第1ローラの一例)とピンチ
ローラ48(本発明の第2ローラの一例)で構成される搬送ローラ対54(本発明の第2
搬送部の一例)による挟持位置、画像記録部24(本発明の記録部の一例)の下側、及び
駆動ローラ49と拍車ローラ50で構成される排出ローラ対55(本発明の第1搬送部の
一例)による挟持位置を通過して排紙トレイ21へ通じている。給紙トレイ20から繰り
出された記録用紙は、搬送路23により下方から上方へUターンするように案内されて画
像記録部24に至る。当該記録用紙は、画像記録部24により画像記録が行われた後、排
紙トレイ21に排出される。搬送路23は、画像記録部24などが配設されている箇所以
外は、所定間隔で対向する外側ガイド面29と内側ガイド面28によって形成されている
以下、記録用紙などの被記録媒体が、搬送ローラ対54による挟持位置から画像記録部
24の下側及び排出ローラ対55による挟持位置を通過して排紙トレイ21へ搬送される
向きを搬送方向(第1搬送部の駆動によって被記録媒体が移動する方向)の第2向き16
(本発明の第2向きに相当)として説明を行う。一方、第2向きと逆向きを搬送方向の第
1向き15(本発明の第1向きに相当)として説明を行う。つまり、画像記録部24は排
出ローラ対55より第1向き15の下流側に設けられており、搬送ローラ対54は画像記
録部24よりも第1向き15の下流側に設けられている。尚、本実施形態では搬送方向は
、矢印12で示される方向(前後方向)と平行な方向である。
給紙トレイ20の上側には、給紙ローラ25が設けられている。給紙ローラ25は、給
紙トレイ20に接離可能に上下動する給紙アーム26の端部で軸支されている。給紙ロー
ラ25は、複数のギアが噛合されてなる駆動伝達機構27によって、給紙モータ76(図
7参照)の駆動力が伝達されて回転する。給紙ローラ25は、給紙トレイ20上に積載さ
れた記録用紙を1枚ずつ分離して搬送路23へ供給するものである。詳細には、給紙ロー
ラ25が給紙トレイ20上の記録用紙に圧接して、その状態で、給紙ローラ25が回転す
ることにより、給紙ローラ25のローラ面と記録用紙との間の摩擦力で最上位置の記録用
紙が分離傾斜板22へ送り出される。当該記録用紙は、その前端が分離傾斜板22に当接
して上方へ案内され、搬送路23へ送り込まれる。
[画像記録部24] 画像記録部24は、記録ヘッド30を搭載して主走査方向(図2の
紙面に垂直な方向)へ往復移動するキャリッジ31を備えている。記録ヘッド30は、キ
ャリッジ31の下側に露出されており、インクタンク32(図3参照)からインクチュー
ブ33(図3参照)を通じてシアン(C)・マゼンタ(M)・イエロー(Y)・ブラック
(Bk)の各色インクが供給される。
図5に示されるように、記録ヘッド30の下面には、複数のノズル301(本発明のノ
ズルの一例)が形成されている。各色インクに対応するノズル301は、搬送方向に沿っ
て一列に整列されており、各色インクに対応するノズル301の各列が、キャリッジ31
の往復動方向(左右方向13)に並べられている。各色のノズル301の数や搬送方向の
ピッチは、記録画像の解像度などに応じて適宜設定される。また、カラーインクの種類数
に応じてノズル301の列数が増減され得る。以下、各色のノズル301が形成されてい
る第1向き15の最下流側の位置を第3位置P3(本発明の第3位置に相当)とし、第1
向き15の最上流側の位置を第4位置P4(本発明の第4位置に相当)として説明する。
また、第3位置から第4位置までの距離を第2距離L2(本発明の第2距離に相当)とし
て説明する。
記録ヘッド30は、その下面に設けられたノズル301から、各インクを微小なインク
滴として吐出する。キャリッジ31が主走査方向へ往復動することにより、記録ヘッド3
0が記録用紙に対して走査され、プラテン34上を搬送される記録用紙に画像が記録され
る。
以上より、画像記録部24は、排出ローラ対55より第1向き15の下流側に設けられ
、第1向き15の最下流側の第3位置P3から最上流側の第4位置P4までの第2距離L
2に亘って複数のノズル301が形成され、ノズル301からインク滴を吐出して記録用
紙などの被記録媒体に画像を記録する。
図3及び図4に示されるように、画像記録部24が配置される搬送路23の上側には、
一対のガイドレール35,36が配設されている。ガイドレール35,36は、記録用紙
の搬送向きに隔てて、搬送路23の幅方向(左右方向13)に延設されている。キャリッ
ジ31は、ガイドレール35,36を跨ぐようにして、ガイドレール35,36上を左右
方向13に摺動可能に設けられている。
記録用紙が搬送される向き(第2向き16)の上流側に配設されたガイドレール35は
、左右方向13の長さがキャリッジ31の走査幅より長い平板状のものである。ガイドレ
ール35の上面が、キャリッジ31の第2向き16の上流側の端部を摺動自在に担持して
いる。
第2向き16の下流側に配設されたガイドレール36は、左右方向13の長さがガイド
レール35と略同じ長さの平板状のものである。ガイドレール36の上面が、キャリッジ
31の第2向き16の下流側の端部を摺動自在に担持している。ガイドレール36の第2
向き16の上流側の端部37は、上方へ向かって略直角に曲折されている。キャリッジ3
1には、ガイドレール36の端部37を挟み込むようにして端部37と係合する不図示の
係合部材が設けられている。これにより、キャリッジ31は、ガイドレール35,36上
に摺動自在に担持され、ガイドレール36の端部37を基準として、左右方向13に往復
移動することが可能となる。
ガイドレール36の上面には、ベルト駆動機構38が配設されている。ベルト駆動機構
38は、搬送路23の幅方向13の両端付近にそれぞれ設けられた駆動プーリ39と従動
プーリ40との間に、内側に歯が設けられた無端環状のタイミングベルト41が張架され
てなるものである。駆動プーリ39の軸にはキャリッジ(CR)駆動モータ311(図7
参照)が連結されており、CR駆動モータ311から駆動力が入力される。駆動プーリ3
9の回転により、タイミングベルト41が周運動する。なお、タイミングベルト41は無
端環状のもののほか、有端のベルトの両端部をキャリッジ31に固着するものを用いても
よい。
キャリッジ31は、タイミングベルト41に固着されている。タイミングベルト41の
周運動により、キャリッジ31は、端部37を基準としてガイドレール35,36上を往
復移動する。キャリッジ31には、記録ヘッド30が搭載されている。したがって、記録
ヘッド30は、キャリッジ31とともに搬送路23の幅方向13を主走査方向として往復
移動可能である。ガイドレール36には、端部37に沿ってリニアエンコーダのエンコー
ダストリップ42が配設されている。リニアエンコーダは、フォトインタラプタ(不図示
)によりエンコーダストリップ42を検出する。リニアエンコーダの検出信号に基づいて
、キャリッジ31の往復移動が制御される。
図2から図4に示されるように、搬送路23の下側には、記録ヘッド30と対向してプ
ラテン34が配設されている。プラテン34は、キャリッジ31の往復移動範囲のうち、
記録用紙が通過する中央部分に亘って配設されている。プラテン34の幅は、搬送可能な
記録用紙の最大幅より十分に大きいものであり、記録用紙の両端は常にプラテン34の上
を通過する。
図3に示されるように、記録ヘッド30による画像記録範囲外、すなわちプラテン34
の両側の記録用紙が通過しない範囲には、パージ機構43及び廃インクトレイ44が配設
されている。パージ機構43は、記録ヘッド30のノズル等からインクとともに気泡や異
物を吸引除去するものである。パージ機構43は、記録ヘッド30のノズル面を覆うキャ
ップ45を備える。記録ヘッド30の気泡等の吸引除去を行う際には、記録ヘッド30が
キャップ45上に位置するようにキャリッジ31が移動される。その状態でキャップ45
が上方へ移動して記録ヘッド30の下面のノズル301を密閉するように密着する。そし
て、キャップ45と連結されたポンプ(不図示)により記録ヘッド30のノズル301か
らインクが吸引される。
廃インクトレイ44は、キャリッジ31の画像記録範囲外であってパージ機構43の反
対側に配設されている。廃インクトレイ44は、記録ヘッド30のインクの空吐出を受け
るものである。この空吐出は、フラッシングと呼ばれる。
図3に示されるように、インクタンク32は、プリンタ部2のケーシング5内部の正面
右側に設けられたインクタンク収容部46に収容されている。このインクタンク32は、
詳細には、シアン(C)・マゼンタ(M)・イエロー(Y)・ブラック(Bk)の各色イ
ンクを貯蔵する4個のインクタンク32C,32M,32Y,32Kを備えてなる。イン
クタンク32からキャリッジ31へは、各色について設けられたインクチューブ33を通
じてインクが供給される。
図2及び図4に示されるように、画像記録部24よりも第2向き16の上流側には、搬
送ローラ対54が設けられている。搬送ローラ対54は、駆動ローラ47と該駆動ローラ
47の下方に駆動ローラ47に接するように設けられたピンチローラ48とが一体にユニ
ット化されたものである。駆動ローラ47が正転駆動されることで、給紙トレイ20から
給紙された記録用紙が駆動ローラ47及びピンチローラ48により狭持されて、第2向き
16の下流側のプラテン34上へ搬送される。
画像記録部24の第2向き16の下流側には、駆動ローラ49と該駆動ローラ49の上
方に設けられた拍車ローラ50とを有する一対の排出ローラ対55が設けられている。記
録済みの記録用紙は、駆動ローラ49及び拍車ローラ50によって狭持され、駆動ローラ
49が正転駆動されることにより排紙トレイ21へ排出する向き(第2向き16)へ搬送
される。また、駆動ローラ49が逆転駆動されることにより、後述するメディアトレイ7
1(本発明の第1トレイの一例)が第1向き15へ搬送される。なお、拍車ローラ50は
、記録済みの記録用紙と圧接するため、記録用紙に記録された画像を劣化させないように
ローラ面が拍車状に凹凸に形成されている。
図4及び図5に示されるように、駆動ローラ47は、駆動ローラ47の軸方向の一端に
連結された搬送モータ59(本発明の駆動源の一例)から駆動力が伝達されて、回転駆動
される。駆動ローラ49は、駆動ローラ47より中間ギア57及びベルト58を介して駆
動伝達されて、回転駆動される。また、駆動ローラ47及び駆動ローラ49は制御基板5
2(図3参照)に実装されたASIC135(図7参照)に組み込まれた駆動回路により
制御されることで、その回転方向が正転又は逆転のいずれかに切り換えられる。かかる回
転方向の切換は、搬送モータ59に対するスイッチング制御により、或いは、各ローラの
回動軸に搬送モータ59の回転力を伝達するギアなどを切り換えることにより行われる。
以上より、搬送ローラ対54は、搬送モータ59より駆動伝達されて回転する駆動ロー
ラ47と、駆動ローラ47に接するように配置された拍車ローラ50とを具備しており、
排出ローラ対55は、搬送モータ59より駆動伝達されて回転する駆動ローラ49と、駆
動ローラ49に接するように配置された拍車ローラ50とを具備している。
また、駆動ローラ47及び駆動ローラ49は、搬送モータ59が駆動制御されることに
よって、所定の改行幅で間欠駆動される。駆動ローラ47及び駆動ローラ49の回転は同
期されている。図4及び図5に示されるように、ロータリーエンコーダ(不図示)が、駆
動ローラ47に設けられたエンコーダディスク51をフォトインタラプタ60で検出し、
該ロータリーエンコーダの検出信号に基づいて、駆動ローラ47及び駆動ローラ49の駆
動が制御される。
図2に示されるように、記録用紙は、駆動ローラ47及び駆動ローラ49によって、所
定の改行幅でプラテン34上を間欠して第2向き16に搬送される。その改行毎に記録ヘ
ッド30が走査されて、記録用紙の先端側から画像記録が行われる。記録ヘッド30によ
り記録用紙の所定領域に画像記録が行われた後に、駆動ローラ49が連続的に回転駆動さ
れる。これにより、駆動ローラ49及び拍車ローラ50により狭持された記録用紙が排紙
トレイ21へ排出される。
[メディアトレイ71] 上述したように、複合機1は、CD−ROMやDVD−ROM
などの記録メディアの盤面上に画像を記録する機能を有する。本実施形態においては、記
録メディアの盤面上に画像が記録される場合、記録メディアはメディアトレイ71に載置
されて、メディアトレイ71が複合機1の開口4から第1向き15に挿入される。なお、
記録メディアがメディアトレイ71に載置されずに、記録メディア自体が複合機1の開口
4から挿入されるように、複合機1が構成されていてもよい。
図5及び図6に示されるように、メディアトレイ71は、樹脂などの剛性の高い物質で
構成されており、上下方向14の厚さが数ミリ(例えば2mm〜3mm)である。また、
メディアトレイ71は、搬送方向(奥行き方向12)及び幅方向13の長さが厚さ(高さ
方向14)よりも長く、搬送方向(奥行き方向12)の長さが幅方向13の長さよりも長
い。つまり、メディアトレイ71は、薄型の直方体である。メディアトレイ71の上面に
は、円形状の凹みであって記録メディアが載置されるメディア載置部78が設けられてい
る。
以下の説明においては、メディアトレイ71の第1向き15の先端を第1位置P1(本
発明の第1位置に相当)とする。尚、メディアトレイ71に記録メディアが第1向き15
にはみ出して載置されている場合は、記録メディアの第1向き15の先端を第1位置P1
とする。また、メディアトレイ71に載置された記録メディアにおいて画像が記録される
画像記録範囲の第1向き15の後端を第2位置P2(本発明の第2位置に相当)とする。
また、第1位置P1と第2位置P2との距離を第1距離L1(本発明の第1距離に相当)
とする。記録メディアの第1向き15の後端に余白を残して画像を記録する場合は、余白
を除いた画像記録範囲の第1向き15の後端が第2位置P2となる。
図2に示されるように、メディア載置部78に記録メディアが載置されたメディアトレ
イ71が、図2の矢印の向き77(第1向き15)に、つまり複合機1の正面側の開口4
から搬送路23の直線部231に向けて挿入されると、図示しないセンサによりメディア
トレイ71の挿入が検出されて、駆動ローラ49が逆転駆動される。これにより、メディ
アトレイ71が、第1向き15に所定位置まで搬送される。
所定位置は、メディアトレイ71の第1向き15の先端が以下で説明する部材(本発明
の部材に相当)に接触しない位置(例えば、当該先端が当該部材と接触する位置から第2
向き16に予め設定された距離の位置)であり、且つメディアトレイ71に載置された記
録メディアの画像記録範囲の第1向き15の後端が記録ヘッド30に形成されたノズル3
01のいずれかと対向する位置である。
部材は、複合機1に配置された種々の構成要素のうち、第3位置P3から第1向き15
に、第1距離L1より小さく、且つ、第2距離L2との合計が第1距離よりも大きい第3
距離L3(本発明の第3距離に相当)だけ離れた位置に設けられている。ここで、第3距
離L3は、メディアトレイ71の搬送方向に沿った距離として定義される。つまり、第1
距離L1、第2距離L2及び第3距離L3の関係は、L3<L1<L2+L3である。本
実施形態においては、当該部材は搬送ローラ対54である。つまり、図5及び図6に示さ
れるように、第3位置P3から駆動ローラ47及びピンチローラ48による挟持位置まで
が第3距離L3である。
メディアトレイ71が所定位置まで搬送されると、駆動ローラ49の駆動が一旦停止さ
れた後、正転駆動に切り換えられる。これにより、メディアトレイ71が第2向き16に
搬送され、メディアトレイ71に載置された記録メディアが第2向き16に搬送されなが
らプラテン34上を通る。プラテン34上に搬送された記録メディアに対して、後述する
ように、記録メディアにおける画像を記録する位置に応じて、記録ヘッド30の所定のノ
ズルからインク滴が吐出される。これにより、記録メディアの盤面上に画像が記録されて
、メディアトレイ71は最終的に排紙トレイ21から排出される。
[メディアセンサ110] 図2に示されるように、複合機1の開口4から挿入され、搬
送路23を第1向き15に搬送される記録メディアを検知するためのメディアセンサ11
0(本発明の検知部の一例)が複合機1に設けられている。メディアセンサ110は、キ
ャリッジ34の下面側における第1向き15の最下流側付近に設けられている。メディア
センサ110は、発光ダイオードなどからなる発光部(不図示)と、光学式センサなどか
らなる受光部(不図示)とを具備する。メディアセンサ110の発光部は下方へ向けて光
を照射し、メディアトレイ71、記録メディア、またはプラテン34で反射した反射光が
受光部で受光される。
以下に、メディアセンサ110による記録メディア(円形のCDやDVD)の位置の検
出について説明する。
メディアセンサ110は、キャリッジ31とともにスライドされる。プラテン34上に
記録メディアが支持されている状態でキャリッジ31がスライドされると、当該スライド
の過程において、メディアセンサ110は、プラテン34の上面、メディアトレイ71の
上面、または記録メディアの上面からの反射光を受光する。
プラテン34及びメディアトレイ71の上面を黒色などの反射率の低い色にしておくこ
とによって、記録メディアからの反射光による受光部の検出値と、プラテン34またはメ
ディアトレイ71からの反射光による受光部の検出値とが異なる値となる。受光部におけ
る検出値は、制御部130に送られる。これにより、制御部130は、記録メディアの両
端の位置についてのデータを得る。
次に、メディアトレイ71が第1向き15に少し搬送された後に、上記と同様の処理が
実行され、制御部130は記録メディアの両端の位置についてのデータを得る。これによ
り、制御部130は、記録メディアの4箇所の端部のデータを得たことになる。円の中心
及び直径は、円周の少なくとも3点が明らかとなれば算出可能である。よって、制御部1
30は、当該4箇所の端部のデータに基づいて、円形の記録メディアの現在の中心位置を
求めることができる。
メディアセンサ110は、記録メディアを検知する場合、第1位置P1から第2向き1
6に第3距離L3以内の領域を検知する。例えば、メディアセンサ110は、第1向き1
5に搬送されてきた記録メディアの先端又は先端の近傍、或いは、以下で説明するように
メディアトレイ71の位置を求める場合にはメディアトレイ71の先端又は先端の近傍を
検知する。
なお、プラテン34とメディアトレイ71を異なる色とすることによって、プラテン3
4からの反射光による受光部の検出値と、メディアトレイ71からの反射光による受光部
の検出値とが異なる値となる。これにより、制御部130は、メディアトレイ71の位置
についてのデータを得ることが可能である。
[制御部130] 以下、図7が参照されて、制御部130の概略構成が説明される。制
御部130が後述するフローチャートにしたがって記録制御を行うことによって、本発明
が実現される。
制御部130は、複合機1の全体動作を制御するものである。制御部130は、CPU
131、ROM132、RAM133、EEPROM134、ASIC135を主とする
マイクロコンピュータとして構成されている。これらは内部バス137によって接続され
ている。
ROM132には、CPU131が複合機10の各種動作を制御するためのプログラム
などが格納されている。RAM133は、CPU131が上記プログラムを実行する際に
用いるデータや信号等を一時的に記録する記憶領域、或いはデータ処理の作業領域として
使用される。EEPROM134には、電源オフ後も保持すべき設定やフラグ等が格納さ
れる。
ASIC135には、メディアセンサ110、給紙モータ76、CR駆動モータ311
及び搬送モータ59などが接続されている。ASIC135には、モータを制御する駆動
回路がモータ毎に組み込まれている。CPU131から所定のモータに応じた駆動回路に
各モータを回転させるための駆動信号が入力されると、駆動信号に応じた駆動電流が駆動
回路から対応するモータへ出力され、これにより、対応するモータが所定の回転速度で正
転又は逆転する。
メディアセンサ110は、受光部で受けた光の強度に応じたアナログの電気信号(電圧
信号又は電流信号)を出力する。出力された信号は、制御部130に入力されて、制御部
130において、その電気的レベル(電圧値又は電流値)が所定の閾値以上であるかどう
かが判断される。例えば、入力された信号が所定の閾値以上である場合にHIGHレベル
信号(記録メディアからの反射光による信号)と判定され、所定の閾値未満の場合にLO
Wレベル信号(プラテン34またはメディアトレイ71からの反射光による信号)と判定
される。
[記録処理] 上述の如く構成されたプリンタ部2においては、記録メディアに対する画
像記録範囲のうち第1向き15の最下流側の画像記録位置と第2位置P2との距離の第4
距離L4(本発明の第4距離に相当)が、第1距離L1から第3距離L3を減じた第5距
離L5(本発明の第5距離に相当)未満であるときには、第3位置P3から第2向き16
に、第5距離L5から第4距離L4を減じた距離の第6距離L6(本発明の第6距離に相
当)以上離れたノズル301を使用して記録メディアに画像を記録するように記録部24
を制御する記録処理(本発明のインクジェット記録方法の一例)が、制御部130によっ
て行われる。以下、図8のフローチャートに基づいて、記録処理の処理手順について説明
する。
複合機1に画像記録指示が入力されると、当該画像記録指示が記録メディアに対するも
のか記録用紙に対するものであるかが、判断される(S10、本発明の第1ステップの一
例)。例えば、記録メディアが載置されたメディアトレイ71が開口4から第1向き15
に挿入された後に、操作パネル9が操作されることによって、画像記録指示が入力される
と、当該画像記録指示は記録メディアへの画像記録であると判断される。或いは、操作パ
ネル9において、記録用紙ではなく記録メディアへの画像記録であると指定されても、当
該画像記録指示は記録メディアへの画像記録であると判断される。尚、挿入された記録メ
ディアまたはメディアトレイ71がメディアセンサ110によって検出された場合に、当
該画像記録指示は記録メディアへの画像記録であると判断されてもよい。
ステップS10において、画像記録指示が記録メディアに対するものではなく、記録用
紙に対するものであると判断されると(S10:No)、任意のノズルを使用して画像記
録を行う第1画像記録処理が実行される(S20)。ステップS20においては、給紙ロ
ーラ25が回転され、給紙トレイ20上の記録用紙が搬送路23へ向けて給紙され、搬送
ローラ対54を介して記録部24の下側へ搬送される。つまり、記録用紙は第2向き16
に搬送される。そして、記録部24において当該記録用紙に画像が記録される。この際、
当該記録用紙の画像記録位置に関わらず、複数設けられているノズル301のうちの何れ
のノズル301によっても当該記録用紙に画像記録され得る。つまり、制御部130は、
搬送ローラ対54によって第2向き16に搬送されるシート状の被記録媒体の一例である
記録用紙に対しては使用するノズルにとくに制限を設けず、画質や印刷速度のバランスが
最も良いような使用ノズルと搬送量の組み合わせを用いて印刷を行うように記録部24を
制御する。記録用紙に対する画像記録の一例について、以下に図9(A)に基づいて詳述
する。
なお、図9(A)及び後述する図9(B)の説明においては、キャリッジ31がノズル
301からインク滴を吐出しながら画像記録する1回の走査の単位を、パス(P)と称す
る。例えば、図9において、1回目のパスを1Pと記し、2回目のパスを2Pと記す。
また、図9(A)、(B)の各々の右側には記録用紙及び記録メディアが記されている
。画像記録の際、記録用紙及び記録メディアは第2向き16に、つまり図9の紙面の上側
から下側へ搬送される。記録用紙及び記録メディアの右側には1〜40の行番号が付され
ている。説明の便宜上、記録用紙の搬送方向の長さは40行に相当する長さであるとする
。記録用紙の各行にはパス番号が付されている。これは、当該行が当該行に付された番号
のパスに画像記録されることを示している。
また、説明の便宜上、図9においては、一色のみが記録用紙及び記録メディアに記録さ
れるものとし、記録部24に設けられたノズル301は、9個であるとする。各ノズルは
N1〜N9と表記される。第2向き16の最下流側のノズルN1の位置が第4位置P4で
あり、第2向き16の最上流側のノズルN9の位置が第3位置P3である。図9(A)、
(B)の各々の左側には各パスにおける記録用紙に対するノズル301の相対位置が記さ
れている。例えば、図9(A)においては、1パス目に、ノズルN7が記録用紙の1行目
の上側に位置し、ノズルN8が記録用紙の5行目の上側に位置し、ノズルN9が記録用紙
の9行目の上側に位置する。各ノズルのピッチは4行分に相当する長さであるとする。つ
まり、記録用紙及び記録メディアには、記録部24によって画像が記録されることによっ
て、ピッチ単位の1/4の分解能の画像が生成される。
画像記録の開始時、ノズル301の記録用紙に対する位置は、図9(A)における1パ
ス目(1P)の位置である。この状態で、CR駆動モータ311が駆動され、印刷データ
に基づいてノズル301からインク滴が選択的に吐出される。1パス目においては、イン
ク滴は、ノズルN7〜N9から記録用紙の1行目、5行目、9行目に吐出される。
1パス目の画像記録を終えると、CR駆動モータ311が停止され、搬送モータ59が
駆動されて駆動ローラ47が所定量回転される。これにより、記録用紙が、第2向き16
に9行に相当する搬送量だけ搬送されて、その後停止される。駆動ローラ47の回転量が
当該搬送量に到達したか否かは、ロータリーエンコーダのパルス信号に基づいて判断され
る。
記録用紙が停止すると、再びCR駆動モータ311が駆動され、印刷データに基づいて
ノズル301からインク滴が選択的に吐出される。2パス目においては、インク滴は、ノ
ズルN5〜N9から記録用紙の2行目、6行目、10行目、14行目、18行目に吐出さ
れる。3パス目以降も同様である。このように、ノズル301からのインク滴の吐出と駆
動ローラ47による記録用紙の第2向き16への搬送とが交互に行われることにより、記
録用紙の第2向き16の先端から後端へ向かって順次画像が記録される。
ステップS10において、画像記録指示が記録メディアに対するものであると判断され
ると(S10:Yes)、ステップS10で記録メディアが挿入されている場合は、その
ままステップS30へ進み、一部のノズルのみを使用して画像記録を行う第2画像記録処
理が実行される(本発明の第2ステップの一例)。ステップS10で記録メディアが挿入
されていない場合は、記録メディアが載置されたメディアトレイ71が開口4から挿入さ
れて、記録メディアが排紙ローラ対55を介して記録部24の下側に搬送された後、ステ
ップS30へ進む。
ステップS30においては、記録部24において記録メディアに画像が記録される。こ
の際、記録メディア上の画像記録位置によっては、9個設けられているノズル301のう
ちの一部のノズル301によってのみ画像記録される。つまり、制御部130は、搬送ロ
ーラ対54によって第2向き16に搬送されるメディアトレイ71に載置された記録メデ
ィアに対して、画像記録位置によっては一部のノズルを使用するように記録部24を制御
する。記録メディアに対する画像記録の一例について、以下に図9(B)に基づいて詳述
する。
なお、図9(B)の説明においては、第1距離L1、第2距離L2、第3距離L3が記
録メディアの行数で表されるものとし、第1距離L1が85、第2距離L2が40、第3
距離L3が55であるとする。
メディアトレイ71は、開口4から挿入されて、記録部24の下側に向けて第1向き1
5に搬送される過程において、メディアセンサ110によって検知される。メディアトレ
イ71に載置された記録メディアに対する現在の画像記録位置は、例えば、メディアセン
サ110によってメディアトレイ71の先端(第1位置P1)が検知されてからメディア
トレイ71が停止されるまでの時間、及び排出ローラ対55によるメディアトレイ71の
搬送速度に基づいて算出される。つまり、メディアセンサ110による検知結果に基づい
て、メディアトレイ71に載置された記録メディアに対する最初の画像記録位置が算出さ
れる。
具体的には、ノズル301の記録メディアに対する位置は、図9(B)における1パス
目(1P)の位置であることが認識される。また、当該1パス目(1P)において、記録
メディアに対する画像記録範囲が、記録メディアの1行目から33行目までであることが
認識される。そして、最初の画像記録位置が、記録メディアの1、5、9、13、17、
21、25、29、33行目であることが算出される。算出されたこれらの画像記録位置
の各々が、記録メディアに対する画像記録範囲のうち第1向き15の最下流側の画像記録
位置に相当する。
次に、CR駆動モータ311が駆動され、印刷データに基づいてノズル301からイン
ク滴が選択的に吐出される。この際、第3位置P3から第2向き16に、第6距離L6以
上離れたノズル301のみを使用して記録メディアに画像が記録される。第6距離L6は
、第5距離L5(30)から第4距離L4を減じた距離である。つまり、第6距離L6は
、最初の画像記録位置が1行目である場合には30で、最初の画像記録位置が4行目であ
る場合には26である。その他の画像記録位置についての第6距離は図10に示される。
以上より、本例での1パス目においては、図10に示されるように、最初の画像記録位
置が1行目である場合、使用可能なノズル301は、第3位置(40行目)から第2向き
16に第6距離(30)以上離れたノズル301であるN1、N2、N3のいずれかであ
る。本例においては、画像記録位置が1行目である場合、ノズルN1が使用される。その
他の画像記録位置への画像記録に使用可能なノズル301、及び実際に使用されるノズル
301は、図10に示されるとおりである。
以上説明した使用可能なノズル301によって、各画像記録位置に対して、インク滴が
選択的に吐出される。具体的には、図9(B)に示されるように、1パス目においては、
インク滴は、ノズルN1から記録メディアの1行目、ノズルN2から記録メディアの5行
目、ノズルN3から記録メディアの9行目、ノズルN4から記録メディアの13行目、ノ
ズルN5から記録メディアの17行目、ノズルN6から記録メディアの21行目、ノズル
N7から記録メディアの25行目、ノズルN8から記録メディアの29行目、ノズルN9
から記録メディアの33行目に吐出される。
1パス目の画像記録が完了すると、CR駆動モータ311が停止され、搬送モータ59
が駆動されて駆動ローラ47が所定量回転される。これにより、記録メディアが、第2向
き16に1行に相当する搬送量だけ搬送されて、その後停止される。駆動ローラ47の回
転量が当該搬送量に到達したか否かは、ロータリーエンコーダのパルス信号に基づいて判
断される。
記録メディアが停止すると、再びCR駆動モータ311が駆動され、印刷データに基づ
いてノズル301からインク滴が選択的に吐出される。図9(B)に示されるように、2
パス目においては、インク滴は、ノズルN1から記録メディアの2行目、ノズルN2から
記録メディアの6行目、ノズルN3から記録メディアの10行目、ノズルN4から記録メ
ディアの14行目、ノズルN5から記録メディアの18行目、ノズルN6から記録メディ
アの22行目、ノズルN7から記録メディアの26行目、ノズルN8から記録メディアの
30行目、ノズルN9から記録メディアの34行目に吐出される。3パス目及び4パス目
においても同様の処理が実行される。しかし、4パス目から5パス目への移行時では、記
録メディアが、第2向き16に33行に相当する搬送量だけ搬送される。つまり、図9(
B)においては、記録メディアの搬送は、3回の1行に相当する搬送と1回の33行に相
当する搬送とが交互に繰り返される。このように、ノズル301からのインク滴の吐出と
駆動ローラ47による記録メディアの第2向き16への搬送とが交互に行われることによ
り、記録メディアの先端から後端へ向かって順次画像が記録される。
[実施形態の効果] 第3距離L3が第1距離L1より大きければ(L3>L1)、任意
のノズル301によって記録メディアに画像を記録しても、メディアトレイ71は搬送ロ
ーラ対54と接触しない。第1距離L1が第3距離L3及び第2距離L2の合計より大き
ければ(L1>L2+L3)、何れのノズル301によって記録メディアに画像を記録し
ても、メディアトレイ71が搬送ローラ対54と接触することは防止できない。本発明で
は、第1距離L1は、第3距離L3より大きく、且つ第2距離L2及び第3距離L3の合
計より小さいため(L3<L1<L2+L3)、特定のノズル301によって記録メディ
アに画像を記録することによって、メディアトレイ71と搬送ローラ対54との接触が防
止可能である。
記録メディアの第1向き15の後端付近を、第1向き15の最下流側付近のノズル30
1で画像記録すると、第3位置P3からメディアトレイ71の第1向き15の先端までの
距離が大きくなり、メディアトレイ71は搬送ローラ対54と衝突してしまう。
例えば、上述した図8のフローチャートにおいて、ステップS50〜S70での画像記
録が図9(B)ではなく図9(A)に基づいて行われると、メディアトレイ71は搬送ロ
ーラ対54と衝突してしまう。以下に詳述する。図9(A)では、1パス目(1P)にお
いて、第2位置P2(1行目の位置)と第3位置P3(ノズルN9の位置)の距離は9行
分である。ここで、図8のフローチャートでは、第1距離が85である。したがって、メ
ディアトレイ71が第3位置から第1向き15に突出する長さは、第1距離(85)から
上述の9行分を減じた値、つまり76である。ここで、図8のフローチャートでは、第3
距離が55である。上述のメディアトレイ71が突出する長さ(76)が第3距離(55
)より大きいため、メディアトレイ71は搬送ローラ対54と衝突してしまう。
しかし、本実施形態では、記録メディアの第1向き15の後端付近(第2位置P2から
第1向き15に第5距離L5以内の位置)を、第1向き15の最下流側付近でないノズル
301(第3位置P3から第2向き16に第6距離L6以上離れたノズル)で印字するた
め、メディアトレイ71の第1向き15の先端が、第3位置P3から第3距離L3以上、
第1向き15の下流側へ離間することがない。
例えば、上述した図8のフローチャートにおいて説明したとおりに、ステップS50〜
S70での画像記録が図9(B)に基づいて行われると、メディアトレイ71は搬送ロー
ラ対54と衝突しない。以下に詳述する。図9(B)では、1パス目(1P)において、
第2位置P2(1行目の位置)と第3位置P3(ノズルN9の位置)の距離は33行分で
ある。ここで、図8のフローチャートでは、第1距離が85である。したがって、メディ
アトレイ71が第3位置から第1向き15に突出する長さは、第1距離(85)から上述
の33行分を減じた値、つまり52である。ここで、図8のフローチャートでは、第3距
離が55である。上述のメディアトレイ71が突出する長さ(52)が第3距離(55)
より小さいため、メディアトレイ71は搬送ローラ対54と衝突しないのである。
また、本実施形態では、記録メディアの第1向き15の後端付近は特定のノズル301
によって画像記録され、当該後端付近以外は任意のノズル301によって画像記録される
。したがって、記録メディアの全領域に対して画像記録が可能である。
また、本実施形態では、厚みのある記録メディアとは異なり記録用紙は、搬送ローラ対
54や排出ローラ対55と接触しても挟持されるため、搬送ローラ対54や排出ローラ対
55によって第2向き16に搬送される。したがって、記録用紙に対する画像記録におい
ては、任意のノズル301が使用されても問題ない。任意のノズル301が使用されるこ
とで、高画質での画像記録が可能である。
また、記録メディアの第1向き15の後端付近が、メディアセンサ110によって検知
されると、第3位置P3からメディアトレイ71の第1向き15の先端までの距離が大き
くなる。その結果、メディアトレイ71は搬送ローラ対54と衝突してしまう。しかし、
本実施形態では、記録メディアの第1向き15の先端付近(第1位置P1から第2向き1
6に第3距離L3以内)のみが、メディアセンサ110によって検知される。したがって
、記録メディアがメディアセンサ110によって検知されるときにおいて、メディアトレ
イ71と搬送ローラ対54との衝突が防止可能である。
[実施例の変形例1] 上述の実施形態においては、部材が搬送ローラ対54である場合
について説明したが、部材が複合機1の筐体であってもよい。例えば、図11(A)に示
されるように、部材が複合機1のケーシング5のうち、記録メディア又はメディアトレイ
71を搬送方向の第1向き15に延長した領域と交差する部分であってもよい。例えば、
当該部分は、複合機1の背面を構成する壁面53である。この場合、第3距離L3は、第
3位置P3から壁面53までの距離である。
上述したとおり、本発明では、メディアトレイ71の第1向き15の先端が、第3位置
P3から第3距離L3以上、第1向き15の下流側へ離間することがない。したがって、
上述の構成においては、図11(A)に示されるように、メディアトレイ71が、複合機
1の壁面53と衝突することが防止可能である。また、メディアトレイ71が、複合機1
の壁面53から第1向き15の下流側へはみ出して、複合機1の外部へ突出することが防
止可能である。
[実施例の変形例2] 複合機1の背面から第1向き15の下流側へ突き出た突出部(本
発明の突出部に相当)が複合機1に設けられている場合、第3距離L3は、第3位置P3
から複合機1のケーシング5において最も複合機1から第1向き15の下流側へ突き出た
突出部の先端までの距離であってもよい。例えば、図11(B)に示されるように、外側
ガイド面29が複合機1のケーシング5の背面の壁面53の一部を構成しており、外側ガ
イド面29が壁面53より後方に位置する場合、外側ガイド面29が当該突出部となる。
この場合、部材が外側ガイド面29であってもよく、第3距離L3は、第3位置P3から
外側ガイド面29のうちの後方へ最も突出した部分までの距離である。
なお、図11(B)においては、メディアトレイ71の第1向き15の先端が、外側ガ
イド面29のうちの後方へ最も突出した部分の近傍に達することが可能である。この場合
、メディアトレイ71の第1向き15の先端の近傍部分は、複合機1の背面の壁面53よ
りも後方に達してしまう。そのため、図11(B)においては、メディアトレイ71を貫
通させるための開口562が穿たれている。
[実施例の変形例3] 変形例2で説明した突出部は、記録用紙を保持可能な手差しトレ
イ56(本発明の第2トレイの一例)であってもよい。例えば、図11(C)に示される
ように、手差しトレイ56は、壁面53から後方へ斜め上方へ傾倒している。手差しトレ
イ56の先端(前方側の端部)から記録用紙をUターン搬送させるために搬送路23が湾
曲している部分との合流点232までの間に第2の搬送路233が形成されている。記録
用紙は、複合機1のユーザによって、手差しトレイ56に担持されつつ、複合機1の背面
の壁面53に穿たれた開口561から前方に存在する合流点232に向けて挿入される。
記録用紙は、第2の搬送路233を介して、搬送ローラ対54などにより記録部24の下
側へ搬送される。以上のような構成の場合、第3距離L3は、第3位置P3から手差しト
レイ56のうちの後方へ最も突出した部分までの距離である。
なお、図11(C)においては、メディアトレイ71の第1向き15の先端が、手差し
トレイ56のうちの後方へ最も突出した部分の近傍に達することが可能である。この場合
、メディアトレイ71の第1向き15の先端の近傍部分は、複合機1の背面の壁面53よ
りも後方に達してしまう。そのため、図11(C)においては、壁面53に上記開口56
1とは異なる開口であって、メディアトレイ71を貫通させるための開口562が穿たれ
ている。
複合機1は、その背面において最も突出している部分が当該複合機1を設置した室の壁
などに接触しないように設置される。なお、最も突出している部分は、例えば変形例2で
述べた外側ガイド面29や変形例3で述べた手差しトレイ56である。外側ガイド面29
と手差しトレイ56の双方が複合機1に設けられている場合は、最も突出している部分は
、図11(B)、(C)の場合、手差しトレイ56である。また、上述したとおり、本実
施形態では、メディアトレイ71の第1向き15の先端が、第3位置P3から第3距離L
3以上、第1向き15の下流側へ離間することがない。そのため、メディアトレイ71が
、複合機1の背面において最も突出している部分よりも更に突出することがない。したが
って、メディアトレイ71が、複合機1を設置した室の壁などに衝突することが防止可能
である。
[実施例の変形例4] 部材は、複合機1に搭載され、複合機1から第1向き15の下流
側、つまり後方側への突出が小さい第1姿勢(本発明の第1姿勢の相当)と突出が大きい
第2姿勢(本発明の第2姿勢の相当)とに姿勢変化可能な複数の可動部(本発明の可動部
に相当)のうち、第2姿勢のときに複合機1から第1向き15の下流側へ最も突出する可
動部であってもよい。この場合、第3距離L3は、第3位置P3から、第2姿勢のときの
可動部における複合機1から第1向き15の下流側へ最も突出した部分までの距離である
例えば、可動部は、スキャナ部3のスキャナ筐体8(本発明のカバー部材の一例)であ
ってもよい。図12(A)に示されるように、スキャナ筐体8は、ケーシング5の上面に
対して開閉可能なように複合機1の後方側で蝶番81などの支持機構によって回動可能に
支持されている。これにより、スキャナ筐体8は、ケーシング5の上面を覆う閉姿勢(本
発明の第1姿勢の一例、図1に示される姿勢)とケーシング5の上面から上方へ開いた開
姿勢(本発明の第2姿勢の一例、図12(A)に示される姿勢)との間で回動可能となる
。変形例4においては、ケーシング5の上面は開放されている。そのため、スキャナ筐体
8が図12(A)に示されるように上方へ開けられてケーシング5の上面が露出されると
、ユーザは、ケーシング5の上面から搬送ローラ対54などの内部へアクセスすることが
可能となる。そして、ユーザは、プリンタ部2内の構成要素のメンテナンスやジャム処理
などを行うことが可能となる。なお、変形例4においても、変形例3と同様、壁面53に
メディアトレイ71を貫通させるための開口562が穿たれている。以上のような構成の
場合、第3距離L3は、第3位置P3からスキャナ筐体8のうちの後方へ最も突出した部
分までの距離である。
[実施例の変形例5] 変形例4で説明した可動部の別の例として、可動部は、変形例3
の手差しトレイ56が回動可能に配置されたもの(本発明の第3トレイの一例)であって
もよい。例えば、図12(B)に示されるように、複合機1の背面の壁面53に対して開
閉可能なように複合機1の後方側且つ手差しトレイ56の下端部で蝶番563などの支持
機構によって回動可能に支持されている。これにより、手差しトレイ56は、実線で示さ
れる第2姿勢(本発明の第2姿勢の一例)と、破線で示される第1姿勢(本発明の第1姿
勢の一例)とに姿勢変化される。手差しトレイ56は、第1姿勢をとっているとき、壁面
53に沿って起立する。また、手差しトレイ56は、第2姿勢をとっているとき、壁面5
3から更に後方側へ斜め上方に傾倒している。手差しトレイ56には、第2姿勢において
、各種サイズの記録用紙を載置可能である。変形例5においても、変形例3と同様に、第
2の搬送路233及び開口561(図12(B)では不図示)が形成されており、手差し
トレイ56が第2姿勢をとっているときに、複合機1のユーザによって、記録用紙が挿入
される。また、変形例3と同様に、メディアトレイ71を貫通させるための開口562が
穿たれている。以上のような構成の場合、第3距離L3は、第3位置P3から第2姿勢を
とっている手差しトレイ56のうちの後方へ最も突出した部分までの距離である。
[実施例の変形例6] 変形例4で説明した可動部の別の例として、可動部は、スキャナ
部3であってもよい。図13に示されるように、原稿カバー7は、スキャナ筐体8の上面
に設けられたプラテンガラス6に対して開閉するように複合機1の後背部で蝶番82など
の支持機構によって回動可能に支持されている。これにより、原稿カバー7は、プラテン
ガラス6及びプラテンガラス6に載置された原稿を覆う閉姿勢(本発明の第1姿勢の一例
、図1に示される姿勢)と、スキャナ筐体8から上方へ開いた開姿勢(本発明の第2姿勢
、図13に示される姿勢)との間で姿勢変化可能となる。以上より、スキャナ部3は、複
合機1に回動可能に支持され、閉姿勢のときにプラテンガラスに載置された原稿を覆い、
当該原稿に記録された画像を読み取る。変形例6においても、変形例3と同様、壁面53
にメディアトレイ71を貫通させるための開口が穿たれていてもよい。以上のような構成
の場合、第3距離L3は、第3位置P3から第2姿勢をとっているスキャナ部3のうちの
後方へ最も突出した部分までの距離である。尚、原稿カバー7は、複数枚の原稿を連続し
て読み取るためのADF部と一体でもよい。
複合機1には、姿勢変化可能な可動部が搭載されていることがある。その場合、複合機
1は、当該可能部が如何なる姿勢をとったとしても複合機1を設置した室の壁などに接触
しないように設置される。なお、可動部は、例えば、変形例4で記したスキャナ筐体8、
変形例5で記した回動可能な第3トレイ56、及び変形例6で記したスキャナ部3である
。複合機1には、これらの可動部が複数搭載されることもある。また、上述したとおり、
本発明では、メディアトレイ71の第1向き15の先端が、第3位置P3から第3距離L
3以上、第1向き15の下流側へ離間することがない。そのため、変形例4から変形例6
で説明した構成においては、メディアトレイ71が、複合機1の背面から第1向き15の
下流側へ最も突出する可動部の先端よりも更に突出することがない。したがって、メディ
アトレイ71が、複合機1を設置した室の壁などに衝突することが防止可能である。
1・・・複合機2・・・プリンタ部3・・・スキャナ部5・・・ケーシング24・・・画
像記録部47・・・駆動ローラ48・・・ピンチローラ54・・・搬送ローラ対55・・
・排出ローラ対56・・・手差しトレイ71・・・メディアトレイ110・・・メディア
センサ130・・・制御部

Claims (16)

  1. 被記録媒体を保持するメディアトレイを第1搬送方向と上記第1搬送方向と反対側の第2搬送方向とに搬送する第1ローラ対と、
    上記第1搬送方向において最も下流側に位置する第1ノズルと、上記第1搬送方向において最も上流側に位置する第2ノズルとを含む複数のノズルが上記第1搬送方向に並んで形成され、上記第1ローラ対に対して上記第1搬送方向の下流側に位置するヘッドと、
    上記ヘッドを搭載し、上記第1搬送方向と直交する走査方向に移動するキャリッジと、
    制御部と、を備え、
    上記制御部は、
    上記複数のノズルから上記メディアトレイに保持される被記録媒体に向けてインクを吐出させる前に、上記メディアトレイに保持される被記録媒体の上記第1搬送方向における最上流側の端が、上記第1搬送方向において上記第1ノズルと上記第2ノズルの間に位置するように、上記第1ローラ対により上記メディアトレイを所定位置に位置付けさせ、その後、
    上記メディアトレイを上記第2搬送方向に所定量搬送させる搬送動作と、上記キャリッジを上記走査方向に移動させつつ上記複数のノズルの少なくとも一部から上記メディアトレイに保持される被記録媒体に向けてインクを吐出させる吐出動作と、を繰り返し行わせ、
    上記メディアトレイに保持される被記録媒体のうちの、上記メディアトレイが上記所定位置に位置するときに上記第1搬送方向において上記第1ノズルよりも上流側に位置する上流領域へは、上記搬送動作および上記吐出動作をそれぞれ複数回行わせつつ、上記複数回の上記吐出動作において上記複数のノズルのうちの一部のノズルから上記上流領域に向けてインクを吐出させる、インクジェット記録装置。
  2. 上記第2ノズルは、上記一部のノズルには含まれない、請求項1に記載のインクジェット記録装置。
  3. 上記メディアトレイは、上記被記録媒体を保持する円形状の凹部を有し、
    上記メディアトレイが上記所定位置に位置付けられたときに、上記凹部の中央が上記第1搬送方向において上記第1ノズルよりも下流側に位置する、請求項1又は2に記載のインクジェット記録装置。
  4. 上記メディアトレイに保持される被記録媒体に向けて上記ヘッドからインクが吐出される間、上記メディアトレイは、上記被記録媒体を回転させずに保持する、請求項1〜3の何れかに記載のインクジェット記録装置。
  5. 上記第1搬送方向において上記ヘッドよりも下流側に設けられた第2ローラ対を更に備え、
    上記第1搬送方向における上記第1ノズルと上記第2ローラ対のニップ点との距離は、上記第1搬送方向における上記第2ノズルと上記第1ローラ対のニップ点との距離よりも小さい、請求項1〜4の何れかに記載のインクジェット記録装置。
  6. 上記第1ローラ対は、駆動ローラと拍車ローラとを含み、
    上記駆動ローラと上記拍車ローラは、上記メディアトレイを搬送するときに、上記メディアトレイを挟む、請求項1〜5の何れかに記載のインクジェット記録装置。
  7. 上記走査方向に延在し、上記キャリッジを案内するガイドレールを更に備え、
    上記走査方向における上記ガイドレールの長さは、上記第1ローラ対に搬送される際の上記メディアトレイの上記走査方向の長さよりも長い、請求項1〜6の何れかに記載のインクジェット記録装置。
  8. 上記制御部は、
    上記メディアトレイを、上記所定位置から、上記メディアトレイに保持される被記録媒体の上記最上流側の端が上記第2ノズルを通過するまで、上記第2搬送方向の搬送させる間、上記メディアトレイに保持される被記録媒体に向けてインクを吐出させる上記ノズルの数を増やす、請求項1〜7の何れかに記載のインクジェット記録装置。
  9. 上記メディアトレイを、上記所定位置から、上記メディアトレイに保持される被記録媒体の上記最上流側の端が上記第2ノズルを通過するまで、上記第2搬送方向に搬送させる間、上記複数のノズルのうち上記メディアトレイに保持される被記録媒体に対向する上記ノズルの数が増える、請求項8に記載のインクジェット記録装置。
  10. 上記複数のノズルは、上記第1搬送方向において互いに隣接する複数のノズルからなり、上記第2ノズルを含むノズル群を有し、
    上記一部のノズルは、上記第1搬送方向において上記ノズル群よりも下流側に位置するノズルからなる、請求項1〜9の何れかに記載のインクジェット記録装置。
  11. 上記制御部は、
    上記メディアトレイが上記所定位置に位置するときに上記第1搬送方向において上記第1ノズルよりも下流側に位置する上記メディアトレイに保持される被記録媒体の下流領域に向けて、上記一部のノズルに制限せずに上記複数のノズルから選択的にインクを吐出させる、請求項1〜10の何れかに記載のインクジェット記録装置。
  12. 上記第1搬送方向において上記ヘッドよりも下流側に設けられた第2ローラ対を更に備え、
    上記制御部は、
    上記被記録媒体とは別のシートを上記第2ローラ対に搬送させ、印刷データに基づいて、上記第2ローラ対により搬送されるシートに向けて、上記一部のノズルに制限せずに上記複数のノズルから選択的にインクを吐出させる、請求項1〜11の何れかに記載のインクジェット記録装置。
  13. 上記第1ローラ対、上記ヘッド及び上記キャリッジが内部に配置される筐体を更に備え、
    上記筐体は、排紙口を有し、
    上記第1搬送方向における上記排紙口と上記第1ローラ対のニップ点との距離は、上記第1搬送方向における上記排紙口と上記ヘッドとの距離よりも小さい、請求項1〜12の何れかに記載のインクジェット記録装置。
  14. 上記第1ローラ対、上記ヘッド及び上記キャリッジが内部に配置される筐体と、
    排紙トレイと、を更に備え、
    上記筐体は、上記メディアトレイと上記排紙トレイが挿入される開口を有する、請求項1〜12の何れかに記載のインクジェット記録装置。
  15. 被記録媒体を保持するメディアトレイを第1搬送方向と上記第1搬送方向と反対側の第2搬送方向に搬送させる第1ローラ対と、
    上記第1搬送方向において最も下流側に位置する第1ノズルと、上記第1搬送方向において最も上流側に位置する第2ノズルとを含む複数のノズルが上記第1搬送方向に並んで形成され、上記第1ローラ対に対して上記第1搬送方向の下流側に位置するヘッドと、
    上記ヘッドを搭載し、上記第1搬送方向と直交する走査方向に移動するキャリッジと、
    を備えたインクジェット記録装置により被記録媒体に画像を記録する記録方法であって、
    上記複数のノズルから上記メディアトレイに保持される被記録媒体に向けてインクを吐出する前に、上記メディアトレイに保持される上記被記録媒体の上記第1搬送方向における最上流側の端が、上記第1搬送方向において上記第1ノズルと上記第2ノズルの間に位置するように、上記第1ローラ対により上記メディアトレイを所定位置に位置付け、その後、
    上記メディアトレイを上記第2搬送方向に所定量搬送させる搬送動作と、上記キャリッジを上記走査方向に移動させつつ上記複数のノズルの少なくとも一部から上記メディアトレイに保持される被記録媒体に向けてインクを吐出させる吐出動作と、を繰り返し行わせ、
    上記メディアトレイに保持される被記録媒体のうちの、上記メディアトレイが上記所定位置に位置するときに上記第1搬送方向において上記第1ノズルよりも上流側に位置する上流領域へは、上記搬送動作および上記吐出動作をそれぞれ複数回行わせつつ、上記複数回の上記吐出動作において上記複数のノズルのうちの一部のノズルから上記上流領域に向けてインクを吐出する、記録方法。
  16. 被記録媒体を載置する載置部を有するメディアトレイを第1搬送方向と上記第1搬送方向と反対側の第2搬送方向とに搬送する第1ローラ対と、
    上記第1搬送方向において最も下流側に位置する第1ノズルと、上記第1搬送方向において最も上流側に位置する第2ノズルとを含む複数のノズルが上記第1搬送方向に並んで形成され、上記第1ローラ対に対して上記第1搬送方向の下流側に位置するヘッドと、
    上記ヘッドを搭載し、上記第1搬送方向と直交する走査方向に移動するキャリッジと、
    制御部と、を備え、
    上記制御部は、
    上記複数のノズルから上記メディアトレイの上記載置部に向けてインクを吐出させる前に、上記メディアトレイの上記載置部の上記第1搬送方向における最上流側の端が、上記第1搬送方向において上記第1ノズルと上記第2ノズルの間に位置するように、上記第1ローラ対により上記メディアトレイを所定位置に位置付けさせ、その後、
    上記メディアトレイを上記第2搬送方向に所定量搬送させる搬送動作と、上記キャリッジを上記走査方向に移動させつつ上記複数のノズルの少なくとも一部から上記メディアトレイの上記載置部に向けてインクを吐出させる吐出動作と、を繰り返し行わせ、
    上記メディアトレイの上記載置部のうちの、上記メディアトレイが上記所定位置に位置するときに上記第1搬送方向において上記第1ノズルよりも上流側に位置する上流領域へは、上記搬送動作および上記吐出動作をそれぞれ複数回行わせつつ、上記複数回の上記吐出動作において上記複数のノズルのうちの一部のノズルから上記上流領域に向けてインクを吐出させる、インクジェット記録装置。
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