JP5937497B2 - アルキル変性ビニルアルコール系重合体溶液及びこの製造方法 - Google Patents
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アルキル変性ビニルアルコール系重合体、界面活性剤及び水を含有し、
上記アルキル変性ビニルアルコール系重合体が炭素数5〜29のアルキル基を有する単量体単位を含有し、この単量体単位の含有率が0.05モル%以上5モル%以下であり、かつ上記アルキル変性ビニルアルコール系重合体のけん化度が20モル%以上99.99モル%以下であり、
上記界面活性剤が、下記式(I)で表される化合物であるアルキル変性ビニルアルコール系重合体溶液である。
アルキル変性ビニルアルコール系重合体、界面活性剤及び水を混合する工程を有し、
上記アルキル変性ビニルアルコール系重合体が炭素数5〜29のアルキル基を有する単量体単位を含有し、この単量体単位の含有率が0.05モル%以上5モル%以下であり、かつ上記アルキル変性ビニルアルコール系重合体のけん化度が20モル%以上99.99モル%以下であり、
上記界面活性剤が、下記式(I)で表される化合物であるアルキル変性ビニルアルコール系重合体溶液の製造方法である。
本発明のアルキル変性PVA溶液は、アルキル変性PVA、界面活性剤及び水を含有する。また、当該アルキル変性PVA溶液は、本発明の趣旨を損なわない限り、任意成分を含有していてもよい。以下、これらの成分について詳述する。
本発明のアルキル変性PVA溶液が含有するアルキル変性PVAは、炭素数5〜29のアルキル基を有する単量体単位を含有する。すなわち、上記アルキル変性PVAは、上記炭素数5〜29のアルキル基を有する単量体単位と、ビニルアルコール系単量体単位とを含有する共重合体であり、さらに他の単量体単位を含有していてもよい。このアルキル基の炭素数が5未満の場合、アルキル基同士の疎水性相互作用が十分に発現しないため、当該アルキル変性PVA溶液の粘度が低下する。一方、このアルキル基の炭素数が29を超える場合、上記アルキル変性PVAの水溶性が低下し、当該アルキル変性PVA溶液の透明性が低下する。上記アルキル基の炭素数としては、透明性を高める観点から、5〜24が好ましく、5〜20がより好ましく、7〜20がさらに好ましく、9〜20が特に好ましい。
1−オクテン、1−デセン等のα−オレフィン類に由来する単量体単位;
ペンチルビニルエーテル、オクチルビニルエーテル、ノニルビニルエーテル、ドデシルビニルエーテル、オクタデシルビニルエーテル等のビニルエーテル類に由来する単量体単位;
下記式(IV)で表される単量体単位が好ましく、下記R3が炭素数5〜24のアルキル基である単量体単位がより好ましい。
S(モル%)
={(βのプロトン数/3)/(αのプロトン数+(βのプロトン数/3))}×100
P=([η]×103/8.29)(1/0.62)
上記アルキル変性PVAを製造する方法は特に制限されないが、下記式(III)で表される不飽和単量体とビニルエステル系単量体との共重合を行い、得られるアルキル変性ビニルエステル系重合体(共重合体)をけん化する方法が好ましい。当該アルキル変性PVA溶液が含有するアルキル変性PVAが上記特定の単量体の共重合体をけん化することにより得られるものであることで、上記アルキル変性PVAのけん化度等の調整が容易となり、透明性等をさらに高めることができる。ここで、上記共重合はアルコール系溶媒中又は無溶媒で行うことが好ましい。
エチレン、プロピレン、n−ブテン、イソブチレン等のα−オレフィン類;
メチルビニルエーテル、エチルビニルエーテル、n−プロピルビニルエーテル、i−プロピルビニルエーテル、n−ブチルビニルエーテル、i−ブチルビニルエーテル、t−ブチルビニルエーテル、ノニルビニルエーテル、ドデシルビニルエーテル、オクタデシルビニルエーテル等のビニルエーテル類;
アクリロニトリル、メタクリロニトリル等のニトリル類;
塩化ビニル、フッ化ビニル等のハロゲン化ビニル類;
塩化ビニリデン、フッ化ビニリデン等のハロゲン化ビニリデン類;
酢酸アリル、2,3−ジアセトキシ−1−アリルオキシプロパン、塩化アリル等のアリル化合物類;
ビニルトリメトキシシラン等のビニルシリル化合物類;
酢酸イソプロペニル等が挙げられる。
アセトアルデヒド、プロピオンアルデヒド等のアルデヒド類;
アセトン、メチルエチルケトン等のケトン類;
2−ヒドロキシエタンチオール等のメルカプタン類;
トリクロロエチレン、パークロロエチレン等のハロゲン化炭化水素類;
ホスフィン酸ナトリウム1水和物等のホスフィン酸塩類等が挙げられる。これらのうち、アルデヒド類、ケトン類が好ましい。
ジイソプロピルパーオキシジカーボネート、ジ−2−エチルヘキシルパーオキシジカーボネート、ジエトキシエチルパーオキシジカーボネート等のパーカーボネート化合物;
t−ブチルパーオキシネオデカネート、α−クミルパーオキシネオデカネート、t−ブチルパーオキシデカネート等のパーエステル化合物;
アセチルシクロヘキシルスルホニルパーオキシド、2,4,4−トリメチルペンチル−2−パーオキシフェノキシアセテート等が挙げられる。さらには、上記開始剤に過硫酸カリウム、過硫酸アンモニウム、過酸化水素等を組み合わせて開始剤とすることもできる。
当該アルキル変性PVA溶液が含有する界面活性剤は、下記式(I)で表される化合物である。
メチル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル基、n−ブチル基、i−ブチル基、sec−ブチル基、t−ブチル基、n−ペンチル基、i−ペンチル基、t−ペンチル基、neo−ペンチル基、n−ヘキシル基、n−ヘプチル基、n−オクチル基、2−エチルヘキシル基、n−ノニル基、n−デシル基、n−ウンデシル基、n−ドデシル基、n−トリデシル基、n−テトラデシル基、n−ペンタデシル基、2−ヘキシルオクチル基、n−ヘキサデシル基、2−ヘキシルデシル基、n−ヘプタデシル基、n−オクタデシル基、n−ノナデシル基、n−イコシル基、n−ヘンイコシル基、n−ドコシル基、n−トリコシル基、n−テトラコシル基、n−ペンタコシル基、n−ヘキサコシル基、n−ヘプタコシル基、n−オクタコシル基、n−ノナコシル基、トリアコンチル基等が挙げられる。これらの中で、n−ヘプタデシル基が好ましい。
エテニル基、n−プロペニル基、i−プロペニル基、n−ブテニル基、i−ブテニル基、sec−ブテニル基、t−ブテニル基、n−ペンテニル基、n−ヘキセニル基、n−オクテニル基、n−ノネニル基、n−デセニル基、n−ドデセニル基、n−テトラデセニル基、n−ヘキサデセニル基、n−ヘプタデセニル基、n−オクタデセニル基、n−イコセニル基、n−ドコセニル基、n−テトラコセニル基、n−ヘキサコセニル基、n−ノナコセニル基等が挙げられる。これらの中で、n−ヘプタデセニル基が好ましい。
ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール;
ポリエチレングリコール−ポリプロピレングリコールのジブロック共重合体;
ポリエチレングリコール−ポリプロピレングリコール−ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール−ポリエチレングリコール−ポリプロピレングリコールのトリブロック共重合体などの両末端の水酸基の水素原子を炭素数2〜31のアシル基及び/又は炭素数1〜30の炭化水素基で置換したジエステル体、ジエーテル体又はエステルエーテル体等が挙げられる。これらのうち、当該アルキル変性PVA溶液の透明性及びアルキル変性PVAが低濃度の場合の粘度の高さをより一層高める観点から、ポリエチレングリコールのジエステル体、ポリプロピレングリコールのジエステル体が好ましく、ポリエチレングリコールのジ(n−オクタデカン酸)エステル、ポリプロピレングリコールのジ(n−オクタデカン酸)エステルがより好ましい。
[添加剤]
当該アルキル変性PVA溶液は、アルキル変性PVA、上記特定の界面活性剤及び水以外に、各種可塑剤、消泡剤、紫外線吸収剤、充填材、pH調整剤、耐水化剤等の添加剤を本発明の趣旨を損なわない範囲で含有していてもよい。
当該アルキル変性PVA溶液は、本発明の趣旨を損なわない範囲で、当該アルキル変性PVA溶液が含有する上述のアルキル変性PVA以外の公知の各種PVA、澱粉、カルボキシメチルセルロース、メチルセルロース、ヒドロキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース等の他の水溶性高分子を含有していてもよい。これらの他の水溶性高分子の配合量は、当該アルキル変性PVA溶液が含有する上記アルキル変性PVA100質量部に対して、50質量部以下であることが好ましい。
当該アルキル変性PVA溶液は、透明性が高く、アルキル変性PVAの濃度を低くしても高い粘度を有する。従って、当該アルキル変性PVA溶液は、感温性バインダー、ゲル化剤、感温性接着剤、増粘剤等として好適に用いることができる。具体的には、例えば、紙用コーティング剤;内添サイズ剤;繊維加工剤;染料;グラスファイバーのコーティング剤;金属やガラスの表面コート剤;防曇剤等の被覆剤;木材、紙、アルミ箔、プラスチック等の接着剤;不織布バインダー;繊維状バインダー;石膏ボード及び繊維板等の建材用バインダー;各種エマルジョン系接着剤の増粘剤;尿素樹脂系接着剤の添加剤;セメント及びモルタル用添加剤;ホットメルト型接着剤;感圧接着剤等の各種接着剤;エチレン、酢酸ビニル、塩化ビニル等の各種エチレン系不飽和単量体の乳化重合用分散剤;塗料、接着剤等の顔料分散用安定剤;塩化ビニル、塩化ビニリデン、スチレン、(メタ)アクリル酸、酢酸ビニル等の各種エチレン性不飽和単量体の懸濁重合用分散安定剤;繊維、フィルム、シート、パイプ、チューブ、水溶性繊維、暫定皮膜等の成形物;疎水性樹脂への親水性付与剤;土質改良剤;土質安定剤等を構成する成分として用いることができる。
本発明のアルキル変性PVA溶液の製造方法は、
アルキル変性ビニルアルコール系重合体、界面活性剤及び水を混合する工程を有し、
上記アルキル変性ビニルアルコール系重合体が炭素数5〜29のアルキル基を有する単量体単位を含有し、この単量体単位の含有率が0.05モル%以上5モル%以下であり、かつ上記アルキル変性ビニルアルコール系重合体のけん化度が20モル%以上99.99モル%以下であり、
上記界面活性剤が、下記式(I)で表される化合物である製造方法である。
各PVAの変性率(PVAにおけるアルキル基を有する単量体単位の含有率)は、上述のプロトンNMRを用いた方法により求めた。
各PVAの粘度平均重合度は、JIS−K6726:1994年に記載の方法により求めた。
各PVAのけん化度は、JIS−K6726:1994年に記載の方法により求めた。
[製造例1](PVA1の製造)
撹拌機、還流冷却管、窒素導入管、コモノマー滴下口及び開始剤の添加口を備えた3Lの反応器に、酢酸ビニル750g、メタノール250g及びN−オクタデシルメタクリルアミド1.1gを仕込み、窒素バブリングをしながら30分間系内を窒素置換した。また、ディレー溶液としてN−オクタデシルメタクリルアミドをメタノールに溶解して濃度5%としたコモノマー溶液を調製し、窒素ガスのバブリングにより窒素置換した。反応器の昇温を開始し、内温が60℃となったところで、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル(AIBN)0.25gを添加し重合を開始した。ディレー溶液を滴下により添加し、重合溶液中のモノマー組成(酢酸ビニルとN−オクタデシルメタクリルアミドとの比率)が一定となるようにしながら、60℃で3時間重合した後、冷却して重合を停止した。用いたコモノマー(N−オクタデシルメタクリルアミド)の総量(仕込み+添加)は4.8gであった。酢酸ビニルの重合率は40%であった。また重合停止時の固形分濃度は29.9%であった。続いて30℃、減圧下でメタノールを時々添加しながら未反応の酢酸ビニルモノマーの除去を行い、アルキル変性ビニルエステル系重合体(アルキル変性PVAc)のメタノール溶液(濃度35%)を得た。さらに、これにメタノールを加えて調製したアルキル変性PVAcのメタノール溶液771.4g(溶液中のアルキル変性PVAc200.0g)に、27.9gのアルカリ溶液(水酸化ナトリウムの10%メタノール溶液)を添加してけん化を行った。ここで、けん化溶液におけるアルキル変性PVAc濃度は25%、アルキル変性PVAc中の酢酸ビニル単位に対する水酸化ナトリウムのモル比は0.03であった。アルカリ溶液を添加後約1分でゲル状物が生成したので、これを粉砕器にて粉砕し、40℃で1時間放置してけん化を進行させた後、酢酸メチル500gを加えて残存するアルカリを中和した。フェノールフタレイン指示薬を用いて中和が終了したことを確認した後、濾別して白色固体を得、これにメタノール2,000gを加えて室温で3時間放置洗浄した。上記の洗浄操作を3回繰り返した後、遠心脱液して得られた白色固体を乾燥機中65℃で2日間放置してアルキル変性PVA(PVA1)を得た。
酢酸ビニル及びメタノールの仕込み量、重合時に使用するアルキル基を有する不飽和単量体の種類や添加量等の重合条件、酢酸ビニルの重合率、けん化時におけるアルキル変性PVAcの濃度、酢酸ビニル単位に対する水酸化ナトリウムのモル比等のけん化条件を表1に示すように変更したこと以外は、製造例1と同様の方法により各種のアルキル変性PVA(PVA2〜18)を製造した。
撹拌機、還流冷却管、窒素導入管及び開始剤の添加口を備えた3Lの反応器に、酢酸ビニル750g、メタノール250g、及びオクタデシルビニルエーテル57.3gを仕込み、窒素バブリングをしながら30分間系内を窒素置換した。反応器の昇温を開始し、内温が60℃となったところで、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル(AIBN)1.0gを添加し重合を開始した。60℃で2時間重合した後、冷却して重合を停止した。酢酸ビニルの重合率は40%であった。重合停止時の固形分濃度は30.4%であった。続いて30℃、減圧下でメタノールを時々添加しながら未反応の酢酸ビニルモノマーの除去を行い、アルキル変性ビニルエステル系重合体(アルキル変性PVAc)のメタノール溶液(濃度35%)を得た。さらに、これにメタノールを加えて調製したアルキル変性PVAcのメタノール溶液792.9g(溶液中のアルキル変性PVAc200.0g)に、7.0gのアルカリ溶液(水酸化ナトリウムの10%メタノール溶液)を添加してけん化を行った。ここで、けん化溶液のアルキル変性PVAc濃度は25%、アルキル変性PVAc中の酢酸ビニル単位に対する水酸化ナトリウムのモル比は0.0075であった。アルカリ溶液を添加後約12分でゲル状物が生成したので、これを粉砕器にて粉砕し、40℃で1時間放置してけん化を進行させた後、酢酸メチル500gを加えて残存するアルカリを中和した。フェノールフタレイン指示薬を用いて中和が終了したことを確認した後、濾別して白色固体を得、これにメタノール2,000gを加えて室温で3時間放置洗浄した。上記の洗浄操作を3回繰り返した後、遠心脱液して得られた白色固体を乾燥機中65℃で2日間放置してアルキル変性PVA(PVA19)を得た。
撹拌機、還流冷却管、窒素導入管及び開始剤の添加口を備えた3Lの反応器に、酢酸ビニル900g及びメタノール100gを仕込み、窒素バブリングをしながら30分間系内を窒素置換した。反応器の昇温を開始し、内温が60℃となったところで、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル(AIBN)0.25gを添加し重合を開始し、60℃で3時間重合した後、冷却して重合を停止した。酢酸ビニルの重合率は35%であった。重合停止時の固形分濃度は31.0%であった。続いて30℃、減圧下でメタノールを時々添加しながら未反応の酢酸ビニルモノマーの除去を行い、ポリ酢酸ビニル(PVAc)のメタノール溶液(濃度30%)を得た。さらに、これにメタノールを加えて調製したPVAcのメタノール溶液971.1g(溶液中のPVAc200.0g)に、27.9gのアルカリ溶液(水酸化ナトリウムの10%メタノール溶液)を添加してけん化を行った。ここで、けん化溶液のPVAc濃度は20%、PVAc中の酢酸ビニル単位に対する水酸化ナトリウムのモル比は0.03であった。アルカリ溶液を添加後約1分でゲル状物が生成したので、これを粉砕器にて粉砕し、40℃で1時間放置してけん化を進行させた後、酢酸メチル500gを加えて残存するアルカリを中和した。フェノールフタレイン指示薬を用いて中和が終了したことを確認した後、濾別して白色固体を得、これにメタノール2,000gを加えて室温で3時間放置洗浄した。上記の洗浄操作を3回繰り返した後、遠心脱液して得られた白色固体を乾燥機中65℃で2日間放置して無変性PVA(PVA20)を得た。
[実施例1]
攪拌機付きの300mLのセパラブルフラスコに、水98.5g及び界面活性剤としてのポリエチレングリコールのn−オクタデカン酸ジエステル(下記表2の界面活性剤A)0.15gを加え、溶解させた。次に、1.5gのPVA1を室温で加え、90℃まで昇温し、1.5時間攪拌して、溶解させた。その後、室温まで冷却し、PVA1を1.5質量%の濃度で含有するPVA溶液を得た。
用いたPVA及び界面活性剤の種類、並びに界面活性剤とPVAとの質量比を表3に示すとおりに変更したこと以外は実施例1と同様にして、各PVAを1.5質量%の濃度で含有するPVA溶液を調製した。使用した界面活性剤の種類を表2に示す。なお、表2中の界面活性剤A〜Eは、式(I)で表される界面活性剤である。
当該アルキル変性PVA溶液について、下記方法により溶解性評価及び溶液評価を行った。評価結果を表3に示す。なお、表3中の「(*1)」は、界面活性剤を添加しなかったことを示す。また、表3中の「(*2)」は、PVAが完全には溶解せず、評価不能であったことを示す。
(粘度増加度)
上記実施例で調製したアルキル変性PVA溶液の粘度(a)(mPa・s)をBH型粘度計を用い、ロータ回転数2rpm、20℃の条件下で測定した。また、界面活性剤を含有しない同濃度のアルキル変性PVA溶液の粘度(b)を同様の条件で測定した。これらの測定値から粘度比(a/b)を算出し、粘度増加度とした。
上記実施例で得られたPVA溶液の20℃における透明度を目視で評価した。なお、下記評価がA又はBの場合、実用性に優れると言える。
A:透明である
B:青白い
C:白濁
Claims (8)
- アルキル変性ビニルアルコール系重合体、界面活性剤及び水を含有し、
上記アルキル変性ビニルアルコール系重合体が炭素数5〜29のアルキル基を有する単量体単位を含有し、この単量体単位の含有率が0.05モル%以上5モル%以下であり、かつ上記アルキル変性ビニルアルコール系重合体のけん化度が20モル%以上99.99モル%以下であり、
上記界面活性剤が、下記式(I)で表される化合物であるアルキル変性ビニルアルコール系重合体溶液。
- 上記X 1 が、水素原子、炭素数1〜29のアルキル基又は炭素数2〜29のアルケニル基であり、X 2 が、炭素数1〜29のアルキル基又は炭素数2〜29のアルケニル基である請求項1に記載のアルキル変性ビニルアルコール系重合体溶液。
- 上記アルキル変性ビニルアルコール系重合体の粘度平均重合度が、100以上5,000以下である請求項1から請求項4のいずれか1項に記載のアルキル変性ビニルアルコール系重合体溶液。
- 上記界面活性剤の上記アルキル変性ビニルアルコール系重合体に対する質量比が、0.1/99.9以上40/60以下である請求項1から請求項5のいずれか1項に記載のアルキル変性ビニルアルコール系重合体溶液。
- 上記アルキル変性ビニルアルコール系重合体の濃度が、0.5質量%以上50質量%以下である請求項1から請求項6のいずれか1項に記載のアルキル変性ビニルアルコール系重合体溶液。
- アルキル変性ビニルアルコール系重合体、界面活性剤及び水を混合する工程を有し、
上記アルキル変性ビニルアルコール系重合体が炭素数5〜29のアルキル基を有する単量体単位を含有し、この単量体単位の含有率が0.05モル%以上5モル%以下であり、かつ上記アルキル変性ビニルアルコール系重合体のけん化度が20モル%以上99.99モル%以下であり、
上記界面活性剤が、下記式(I)で表される化合物であるアルキル変性ビニルアルコール系重合体溶液の製造方法。
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