JP5908333B2 - フォークリフト - Google Patents
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Description
そして、それ以上に荷物が機体側に移動すると、荷位置検知レバー及びカムがさらに揺動してプランジャが初期位置に戻ってリミットスイッチがオフとなり、荷位置異常と判断されるようなっている。
また、このフォークリフトでは、積み動作を行う際、移載対象の荷物とフォークリフトの相対的な位置関係から、荷物が移載可能な位置にあるか否かを判定することはできず、荷物の移載を自動で行う場合等において、荷物が移載可能な位置にない場合には、荷物の積み動作の際に荷物にフォークが衝突したり、正常な積み動作を行えずに移載中に荷崩れを起こす可能性があった。
さらに、荷物を下ろす位置に、既に置かれている荷物や障害物を検出する機能はなく、安全に無人運転を行ったり、有人運転の際のヒューマンエラーを防止したりすることが困難であった。
また、積み動作を行う際、移載対象の荷物が移載可能な位置にあるか否かの判定を行うことができるフォークリフトを提供することを第2の目的とする。
さらに、荷物の下ろし位置に障害物があるか否かの判定を行うことができるフォークリフトを提供することを第3の目的とする。
また、移載可能な位置にないと判定されたとき、無人運転のフォークリフトであれば、車体を前進後退の際に操舵し、適切な位置となるように修正することができる。
また、有人運転の場合には、警報を装置によって、注意を喚起しヒューマンエラーを防止することができる。
また、それぞれの場合において、2方向以上の角度でそれぞれの距離及び角度を計測することで、3次元的に荷物の位置を演算することができ、高度な判定を行うことができる。
このフォークリフト1は、フォークリフト1に配設したレーザ光を掃引面内に放射状に照射して当該面内に位置する対象物までの距離及び角度を計測する2次元レーザ距離計2によって、フォークリフト1に搭載された荷物Wの上面F1の幅方向の両側縁P1、P2(荷物Wの上面F1上に、線状に照射されるレーザ光と側縁の交点)までの角度θ1、θ2に対する距離L1、L2を計測することで、上面F1のフォークリフトに対する相対的な位置を演算し、荷物Wの搭載位置のずれを判定する判定手段3を備えるようにしている。
また、2次元レーザ距離計2は、フォークリフト1の車体10の車長方向の中心線Cを基軸(0度線)として、平面視して−A度〜+A度(例えば、A=30(度)とする場合、スキャン角度は60度となる)の範囲に、例えば、ステップ角度0.25度毎にレーザ光を照射し、ステップ角度毎の対象物までの距離を測定するものである。
そして、この2次元レーザ距離計2では、ステップ角度、対象物までの距離、照射するレーザ光の傾斜角度φ1(図1参照)から、対象物の位置を演算して求めることができる。
そして、長さ、角度共に所定範囲内の違いである場合には、許容範囲として走行中は車体10の前進を継続し、搭載直後の走行前においては車体10の走行を開始する。
揺動軸21及び駆動機構23の駆動軸には、それぞれプーリ21a、23aを配設し、タイミングベルト24を介して、駆動機構23の回転を揺動軸21に伝達するようにしている。
駆動機構23は、保持ブレーキ付きモータを使用することができるが、これに限られるものではなく、保持トルクを発生することができるものであれば、ステッピングモータやサーボモータを使用し、保持ブレーキを省略することができる。
また、停止することなく、常時、揺動するように構成することで、荷物Wの上面F1を広い範囲に亘って走査することが可能であり、この場合にも、保持ブレーキを省略することができる。
また、後述する、移載対象の荷物が移載可能な位置にあるか否かを判定する際に照射するレーザ光の照射角度や荷物の下ろし位置に障害物があるか否かを判定する際に照射するレーザ光の照射角度を最適な角度に変更することができる。
また、図1における2次元レーザ距離計2を、フォークリフト1の進行方向を軸として90度回転させるとともに、鉛直方向を揺動軸とした揺動機構によって揺動可能に配設することで、同様の機能を実現することができる。ただし、この場合には荷物の両側縁を検出する分解能が揺動機構の分解能に依存するため、図1に示す向きに配設した場合より同様の機能を実現することは難しいものとなる。
なお、2次元レーザ距離計2を、異なる角度で複数台配設することで、上述した2次元レーザ距離計2を揺動させるための機構を設けた場合と同様の機能を実現することができる。
このフロー図においては、無人運転のフォークリフトで荷物Wの移載を行う場合を示すが、有人運転のフォークリフトにおいても、走行の停止や継続を、警報装置によって運転者に知らせることで応用することができる。
このときの2次元レーザ距離計2の傾斜角度φ1は、荷物Wの上面F1を上方から見下ろす角度(本実施例においては、フォーク11をマストと共に車体10に対して進退する所謂リーチリフトを用い、搭載された荷物Wの位置ずれを判定する際には、荷物Wを載置しているフォーク11を車体10側に移動させているため、傾斜角度φ1は、30〜50度程度の範囲とする。)に設定する。
なお、この検出作業は、走行中に一定間隔で、又は、車体10に大きな振動があった場合(この場合は車体10に振動検出器を配設する)に行うようにしてもよい。
また、範囲内にあると認められない場合には、ステップS4に移り、車体の前進を中断し、ステップS5の移載中断処理を行う。
このフォークリフト1はフォークリフト1に配設したレーザ光を掃引面内に放射状に照射して当該面内に位置する対象物までの距離及び角度を計測する2次元レーザ距離計2によって、フォークリフト1と対向する移載対象の荷物Wの正面F2の幅方向の両側縁P1、P2(荷物Wの正面F2上に、面状に照射されるレーザ光と側縁の交点)までの角度θ1、θ2に対する距離L1、L2を計測することで、正面F2のフォークリフトに対する相対的な位置を演算し、荷物Wがフォークリフト1に移載可能な位置にあるか否かを判定する判定手段3を備えるようにしている。
そして、正面F2のフォークリフト1に対する相対的な位置から、フォークリフト1の車長方向の中心線Cを含む鉛直面と荷物Wの正面F2の中心点までの距離δを演算し、距離δが所定距離α(例えば、α=50mm)の範囲内か否か、フォークリフト1の車長方向の中心線Cを含む鉛直面と荷物Wの正面F2のなす角度Rを演算し、角度Rが所定角度(90±β)度(例えば、β=3度)の範囲にあるか否かを判定することで移載可能か否かを判定するようにしている。
以下、距離δとフォークリフト1の車長方向の中心線Cを含む鉛直面と荷物Wの正面F2のなす角度Rを求める計算方法を説明する。
座標原点Oは、図5(a1)〜図5(a2)に示すように、2次元レーザ距離計2の直下の床上とし、x軸方向は、フォークリフト1の車長方向で、フォーク11の側(図例左側)を正と、y軸方向は、フォークリフト1の車体の幅方向であり、x軸の正の方向を向いた際の左側(図例下側)を正と、z軸方向は、鉛直方向であり、上方向を正とする。
2次元レーザ距離計2の取付位置を、床面から高さHとすると、2次元レーザ距離計2は、座標(0,0,H)で表される。
また、P1、P2については、
P1=(P1x,P1y,P1z)
=(L1cosθ1cosφ2,L1cosθ1cosφ2,H−L1cosθ1
sinφ2)
P2=(P2x,P2y,P2z)
=(L2cosθ2cosφ2,−L2cosθ2cosφ2,H−L2cosθ
2sinφ2)
として表される。
よって、フォークリフト1の車長方向の中心線Cを含む鉛直面と荷物Wの正面F2の中心点までの距離δは、
δ=(P1y+P2y)/2
として表される。
また、フォークリフト1の車長方向の中心線Cを含む鉛直面と荷物Wの正面F2のなす角度Rは、
R=cos−1((P2x−P1x)/((P2x−P1x)2+(P2y−P1y)2)1/2)
として表される。
このフロー図においては、第1実施例と同様に、無人運転のフォークリフトで荷物Wが移載可能な位置にあるか否かを判定する場合を示すが、有人運転のフォークリフトにおいても、ヒューマンエラー防止の観点から、警報装置によって運転者に知らせることで応用することができる。
このときの2次元レーザ距離計2の傾斜角度φ2は、荷物Wのフォークリフト1と対向する正面F2を上方から見下ろす角度(本実施例においては、フォーク11をマストと共に車体10に対して進退する所謂リーチリフトを用い、移載対象の荷物Wが移載可能位置にあるか否かを判定する際には、フォーク11を車体10から離間する方向に移動させているため、傾斜角度φ2は、20〜40度程度の範囲とする。)に設定する。
荷物Wの位置が、図5(a1)〜図5(a2)に示す位置の場合、δ≒0、R≒90度であり、移載可能な位置と判定される。
また、荷物Wの位置が、図5(b1)〜図5(b2)に示す位置の場合、R≒90度であるものの、距離δが、所定のαの範囲を超えており、移載可能な位置ではないと判定される。
さらに、荷物Wの位置が、図5(c1)〜図5(c2)に示す位置の場合、δ<αであるものの、角度Rが、所定の所定角度(90±β)度の範囲を逸脱しており、移載可能な位置ではないと判定される。
また、このとき、車体10が前進した分だけ荷物Wとの距離P0xが縮まることを確認する。
荷物Wとの距離P0xは、車長方向の中心線C上における2次元レーザ距離計2の測定点をP0、その際の距離をL0とすると、
P0=(P0x,P0y,P0z)=(L0cosφ2,0,L0sinφ2)
として表される。
車体10が前進したにもかかわらず、荷物Wとの距離P0xが縮まらない場合とは、フォーク11の先端が、荷物Wを載置するパレットの差込口に入らず、荷物Wを進行方向に押していたり、対となるフォーク11のうち一方のフォーク11のみが差込口に入り他方が入っていない場合、他方が荷物Wを押し、荷物Wが回転したりする不具合がある異常状態だからである。
ただし、車体10と荷物Wとの距離が非常に短くなると、2次元レーザ距離計2のレーザが当たる面は、荷物Wの正面F2から上面F1へと移る。その際には、車体10と荷物Wとの距離が縮まっているかどうかの認識ができなくなるため、この判断は行わない。
この判定で、移載位置に到達していないと判定されたときは、再び、荷物Wが移載可能位置にあるか否かを判定する。
そして、ステップS6でフォーク11の上昇を完了(停止)し、ステップS7で移載の完了処理を行う。
このフォークリフト1は、フォークリフト1に配設したレーザ光を掃引面内に放射状に照射して当該面内に位置する対象物までの距離及び角度を計測する2次元レーザ距離計2のレーザ光を照射することによって、フォークリフト1に搭載されている荷物Wの下ろし位置Zまでの距離を測定することで、下ろし位置Zに障害物があるか否かを判定する判定手段3を備えるようにしている。
図7の二点破線で示すように、下ろし位置Zやその手前に先入れの荷物や障害物があると、床面までの距離のはずが、短い距離で計測され、障害物があると判定される。
なお、このフロー図においては、下ろし位置Zに障害物がなく下ろし作業を完了した後に、下ろした荷物の姿勢が正しい姿勢か否か(次にこの荷物を移載する際に、移載可能な位置となっているか否か)を実施例2と同様の手順で判定するようにしている。
また、このフロー図においては、第1実施例及び第2実施例と同様に、無人運転のフォークリフトで荷物Wが移載可能な位置にあるか否かを判定する場合を示すが、有人運転のフォークリフトにおいても、ヒューマンエラー防止の観点から、警報装置によって運転者に知らせることで応用することができる。
このときの2次元レーザ距離計2の傾斜角度φ3は、荷物Wの下ろし位置Zを上方から見下ろす角度(本実施例においては、フォーク11をマストと共に車体10に対して進退する所謂リーチリフトを用い、搭載されている荷物Wの下ろし位置Zに障害物があるか否かを判定する際には、荷物Wを載置しているフォーク11を車体10側に移動させているため、レーザ光が床面に照射されるように傾斜角度φ3は、10〜25度程度の範囲とする。)に設定する。
特に、この場合においては、車体10が後退した分だけ荷物Wとの距離が広がるか否かが重要で、パレットの差込口にフォーク11が引っかかり、荷物Wを載置したパレットが引きずられる場合には、異常と判断され、ステップS10に移り、車体10の後退を中止し、ステップS11で移載の中断処理を行う。
特に、実施例1〜実施例3の全ての判定手段を備えるようにすることで、完全に無人での荷物の積み下ろし作業を行うことができる。
2 2次元レーザ距離計
3 判定手段
4 無線通信手段
5 走行手段
6 制御手段
W 荷物
F1 上面
F2 正面
P1 側縁(面状に照射されるレーザ光と側縁の交点)
P2 側縁(面状に照射されるレーザ光と側縁の交点)
L1 距離
L2 距離
θ1 角度
θ2 角度
Claims (2)
- フォークリフトに配設したレーザ光を掃引面内に放射状に照射して当該面内に位置する対象物までの距離及び角度を計測する2次元レーザ距離計を、車体の幅方向の中心で、かつ、フォークに載置されている荷物を上方から見下ろすことができる上方位置に、フォークリフトの車長方向の中心線を含む鉛直面に直交する揺動軸を介して揺動可能に配設して、所定の傾斜角度で俯瞰して対象物を計測するようにしたフォークリフトであって、フォークリフトに搭載された荷物の上面の幅方向の両側縁までの距離及び角度を計測することで、前記上面のフォークリフトに対する相対的な位置を演算し、前記荷物の搭載位置のずれを判定する判定手段と、フォークリフトと対向する移載対象の荷物の正面の幅方向の両側縁までの距離及び角度を計測することで、前記正面のフォークリフトに対する相対的な位置を演算し、前記荷物がフォークリフトに移載可能な位置にあるか否かを判定する判定手段と、フォークリフトに搭載されている荷物の下ろし位置までの距離を測定することで、前記下ろし位置に障害物があるか否かを判定する判定手段とを備えたことを特徴とするフォークリフト。
- 運転管理システムと無線通信によってデータの送受信を行う無線通信手段と、送信される運行データに基づいて、フォークリフトを無人で走行させる走行手段及び荷物の積み下ろしを無人で行う制御手段とを備えたことを特徴とする請求項1記載のフォークリフト。
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