JP5896949B2 - 改善された使用特性を有する重合可能な歯科用コンポジット材、重合可能な歯科用コンポジット材の使用特性の調整方法および前記方法により最適化された歯科用コンポジット材 - Google Patents

改善された使用特性を有する重合可能な歯科用コンポジット材、重合可能な歯科用コンポジット材の使用特性の調整方法および前記方法により最適化された歯科用コンポジット材 Download PDF

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Description

本発明は、重合可能で、流動可能な、通常は未硬化の歯科用コンポジット材の新規の調整方法、改善されたまたは最適化された使用特性を有する歯科用コンポジット材、特に前記方法によって製造された歯科用コンポジット材に関する。
汎用的な多くの歯科用コンポジット材、すなわちG.V.ブラックによる窩洞分類I、II、III、IVおよびVの全ての歯構造の修復のための要求を満たす歯科用コンポジット材は、先行技術により知られている。そのクラスの歯科用コンポジット材からは、基本的に、相当量の無機フィラー、例えば歯科用ガラスまたは無機のナノサイズのアグロメレートを有する無機−有機ハイブリッド材料だけが前記目的に適しているにすぎない。1980年代に導入されたプレポリマー型フィラーを有するマイクロサイズの充填用コンポジット材は、その限られた摩擦への抵抗性(耐摩耗性)と限られた耐破壊性(曲げ強度)のため、側歯領域(分類IおよびII)での使用には適さない。高いフィラー含量は、硬化されるコンポジット材について、良好な機械的特性を達成するとともに、硬化プロセスの過程で生ずる重合縮みを減らすために好ましい。また、これらの特性は、歯科用コンポジット材を必要とするあらゆる治療の長期的成功のために極めて重要である。主要の架橋剤としてTCD−di−HEAを含む、公知の歯科用コンポジット材は、特許文献1に記載されている。
しかしながら、硬化される歯科用コンポジット材の材料特性のみならず、重合前のユーザーによる加工も、医療管理の長期的成功のために極めて重要である。個装からの適用、窩洞への導入、歯構造の適合、そしてコンポジット材層の造形は、未重合の材料の可塑性および粘着性に極めて影響を受ける。特に、望まれる多量の無機フィラーは、その表面相互作用のため該系において好ましくないチキソトロピーをもたらす。酸化物型フィラー粒子(例えばケイ酸塩)の間での極性の相互作用によって引き出されるので、これらの力は、剪断により一時的に崩されることがあり、そして高いずり減粘(shear thinning)が該コンポジット材に特徴的なことである。同じ相互作用により、該コンポジット材の表面に粘着性がもたらされる。軟質のコンポジット材は、特に、それらがより良好な流動特性を有するため好ましくない粘着性を示す傾向がある。
粘弾性流動特性は、通常、レオメーターで測定される。今日の先行技術によれば、前記コンポジット材の稠性は、単にフィラー割合の僅かな調節によって訂正される。これは、粘着性の制御不能な変化と関連している。今日まで、いまだ、コンポジット材の粘着性を測定することは、制御された様式でそれを調整することは言うまでもなく、それさえも慣例的ではない。従って、製品特性は、品質のばらつきがユーザーに分かるほど、大幅に異なっている。
US7,601,767B2
流動性の歯科用コンポジット材は、前記材料を必要とする歯科治療または歯科技工加工物について信頼できかつ効果的な、一定の使用特性および/または取り扱い特性を有することが望まれる。すなわち、その可塑性は硬すぎず(十分な流動特性)、かつ(適用機器での)粘着性は低いことが望まれる。
本発明は、歯科用コンポジット材、特に多量のフィラーを有する歯科用コンポジット材の使用特性を、質感(texturing)および粘着性といったパラメータを関連づけ、それらを最適化することを通じて調整し、向上させ、または最適化するための方法に関する。本発明は、また、歯科用コンポジット材、特に前記方法に従って最適化された歯科用コンポジット材であって、特に質感および粘着性といったパラメータに関する限りは向上した使用特性を有する前記コンポジット材に関する。特に、以下に記載される成分A1およびA2は、該歯科用コンポジット材において、添加剤としてまたはフィラーの一部として使用される。
それらの特別な組成により、本発明の方法に従って調整され、かつ/または最適化された歯科用コンポジット材は、最適なバランスの可塑性および粘着性とともに、非常に良好な材料特性を有する。TCD−di−HEA架橋剤を基礎とするコンポジット材は、傑出した材料特性、特に高い曲げ強度での低い収縮を有することが記載されている(EP1719497A1、EP2193776A2)。ウレタン系架橋剤(TCD−di−HEA−HEA、HEMA−TMDI)は通常水素結合を形成するため、こうしてより高い粘着性および/または硬い稠性/可塑性がもたらされる。かかる系における好ましい軟質の可塑性は、当然、望ましくない高い粘着性をもたらす。
物質の点で本発明の目的を満たすためには、少ない割合の、つまり5質量%以下の、好ましくは0.5〜5質量%の、特に好ましくは1〜4質量%の2種の追加成分A1およびA2を導入することが好ましい。
成分A1:プレポリマー型フィラー
今日の専門技術知識によれば、ずり減粘は、プレポリマー型フィラー(チップ状ポリマー(chipped polymers)またはチップ状ポリマー材料とも呼ぶ)の添加により低下する。しかしながら、この既知の効果はさておき、本発明者は、驚くべきことに、コンポジット材の表面での粘着性はより顕著に低い(例えば以下に記載のように剥離力を測定することにより定量化できる)ことを見出した。比較的低い割合の成分A1を変動させることによって、ずり減粘に大きな変化をもたらすことなく広い範囲にわたって調整できる。驚くべきことに、そのポリマー粒子は明らかにより軟質であるものの、機械的特性は不変のままである。
成分A2:ヒドロキシ官能を含む添加剤
分子量250g/モル未満を有する液状のヒドロキシ官能を含む添加剤、好ましくは以下に示される構造式(I)に相当する添加剤の添加は、また、可塑性の低下(ずり減粘の低下に相当する)の点で驚くべき好ましい効果をもたらした。この効果は、極性のヒドロキシ官能を含む物質が相互作用を高め、ひいてはチキソトロピーを高めることが知られていることから驚くべきことである。理論的考慮を通じて本発明を限定することを求めるものではないが、その確認された効果は、小分子が存在する相互作用をも、恐らくは存在する極性基間に入り込むことを通じて、こうして粒子の表面同士の幾つかの直接的な相互作用を減らすことによって低減しうると説明できる。
本願で挙げられる前記の種類の低分子量の分子は、以下の式
H−Y−Z (I)
[式中、
Yは、−O−、−S−、−CO−、−OSi(OR12−または−OEであり、
Zは、H、OH、SH、NH2、COOHまたはCOOR2であり、
Eは、−Cnmp−であり、
1は、HまたはC1〜C4−アルキルであり、
2は、C1〜C15−アルキルまたは1もしくはそれより多くのO原子によって中断されたC2〜C14−アルキルであり、
nは、2〜5であり、
mは、4〜11であり、
pは、nである]に相当する分子である。
1〜C15−アルキルは、直鎖状または分枝鎖状であってよく、かつ例えばメチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、s−ブチル、t−ブチル、ペンチル、イソペンチル、ヘキシル、ヘプチル、オクチル、ノニル、デシル、ドデシルまたはペンタデシルに相当する。C1〜C12−アルキル、例えばC1〜C8−アルキルまたはC1〜C6−アルキル、特にC1〜C4−アルキルが好ましい。C1〜C12−アルキル、C1〜C8−アルキル、C1〜C6−アルキルは、前記に特定されたのと同じ定義を有してよく、相応の数の炭素原子を含む。
1もしくはそれより多くのO原子によって中断されたC2〜C14−アルキルは、−O−によって、例えば1〜5箇所で、例えば1〜3箇所でまたは1もしくは2箇所で中断される。この結果、例えば−O(CH22OH、−O(CH22OCH3、−O(CH2CH2O)2CH2CH3、−CH2−O−CH3、−CH2CH2−O−CH2CH3、−[CH2CH2O]y−CH3(式中、yは1〜5である)、−(CH2CH2O)5CH2CH3、−CH2−CH(CH3)−O−CH2−CH2CH3または−CH2−CH(CH3)−O−CH2−CH3などの構造単位がもたらされる。
250未満の低い分子量を有する前記の種類の好ましい化合物の例は、水の他に、低分子量アルコール、例えばエタノール、プロパノール、イソプロパノール、n−ブタノール、多価アルコール、例えばグリコール、例えばエチレングリコール、グリセロールまたはポリエチレングリコールであり、また1もしくは複数のメタクリル酸官能を有するシランである。
エタノール、グリセロール、ポリエチレングリコール200および1もしくは複数のメタクリル酸官能を有するシラン、例えばγ−(メタクリルオキシ)プロピルトリメトキシシラン(CAS番号:2530−85−0)などのシラン("MEMO"もしくは"シランA174"としても知られる)ならびに水は特に好ましい。
本発明による方法は、また、現存の配合物の特性の調整のために使用することもでき、または新規の配合物の開発において使用することもできる。便宜上、多量のフィラーを有する公知の歯科用コンポジット材から出発する。この関連において、本発明による方法は、使用特性の調整および/または向上もしくは最適化を目的としている。該方法の考えられる一実施態様における実際の手順は、より詳細には以下のとおり記載される:
まず、該充填材系は、主要の架橋剤としてTCD−di−HEA
を含む、公知の歯科用コンポジット材、例えばVENUS Diamond(登録商標)(Heraeus Kulzer)に基づき改質された。前記材料の高いフィラー充填密度と優れた機械的特性とに好ましい前記材料の広い粒度分布を、1〜2μmの平均付近の狭い粒度分布を生ずるように変えた。より低い充填密度および低減されたフィラー表面積は、より良好な流動性を可能にすべきである(より低いずり減粘)。前記コンポジット材の結果として起こるより高い収縮は、より一層大きいサイズのプレポリマー型フィラー(約30μmの平均粒度)の添加によって改善された。驚くべきことに、低い割合のプレポリマー型フィラーは、機械的特性に不利な効果をもたらさないが、その粘着性を非常に顕著に低下させる。
一般に、小さい極性分子、例えば式Iによりまとめられる化合物、例えば水、分子量250未満のポリエチレングリコール(PEG)およびグリセロールなどの化合物は、コンポジット材のレオロジー特性に効果を発揮することが知られている。未重合のコンポジット材に対する事実上の影響および/または該コンポジット材において意図されるそれらの使用は、体系的に調査もされていなければ、いまだ使用もされていない。
専門知識に基づくと、該系における極性が高まると、一般に、チキソトロピーの増加がもたらされるはずである。特に、通常市販される歯科用ガラスのケイ酸塩表面は、その化学の観点で知られており、それは、水の添加により追加のヒドロキシル基を形成し、それは、専門知識によればチキソトロピーをもたらす。この効果は、歯科用コンポジット材において、特に乾いたガラス材料が少量の水を吸収したときにも認められる。使用される歯科用ガラス粒子は使用のためにシラン化されているが、幾つかのチキソトロピー効果は明らかに依然として認められる。初期の吸水(ガラス粒子の表面への吸着)の後には、驚くべきことに前記の効果の逆が起こり、これにより、ずり減粘の顕著な低下が引き起こされる。この関連において、予想される別個の相の形成は、試験された事例においては、約3〜4%の吸水まで起こらない。水分は、コンポジット材の重合に悪影響を及ぼさない。
多量のフィラーを有する歯科用コンポジット材は、通常、60〜90質量%のフィラーを含有する。
本発明の範囲において好ましい歯科用コンポジット材は、以下の成分:
65〜75質量%の、ガラスフィラー、好ましくはBaAl−ケイ酸塩ガラス、
1〜5%の、チップ状ポリマー、
0.1〜5質量%の、式H−Y−Zで示される添加剤、
15〜25質量%の、モノマー混合物、好ましくは複数のウレタン(メタ)アクリレート、
15〜20質量%の、架橋剤、好ましくはTCD−di−HEAおよびHEMA−TMDIの群からの架橋剤
を含有する。
前記コンポジット材は、好ましくは、本発明による方法に従って製造または最適化されるか、または前記コンポジット材は、既存の配合物の改善を通して得られる。
コンポジット材の使用特性は、チキソトロピーと、ずり減粘と、粘着性との複雑な相互作用である。前記の特性は、補修的治療のために重要な成功要因でもあり、それは、本発明による方法を使用して適宜調整することもできる。
前記の効果の確実な評価をするために、実際の測定によるコンポジット材の特性(流動特性/ずり減粘、および粘着性)の検出のために試験方法を開発した。
質感は、例えば流動性の測定を通じて測定される。測定に先立って、標準的な剪断試験が行われ、こうして加工の間と個装からの押出の後のコンポジット材の状況がシミュレートされる。その際に、該コンポジット材の稠性は、例えば定義された針(プローブ)により定義された侵入速度で侵入させて、抵抗力(重さ(weight force)に相当する)を利用することによって測定される(稠性は、静止状態で予備剪断なしに測定できるが、これは、実際の加工にほとんど関連がない)。この結果は、実施例の表およびグラフに列記される数値IG(重さ(weight force)に相当する)である。
粘着性(初期粘着性)は、コンポジット材の表面からの剥離に必要とされる力の測定によって測定される。この関連で、金属製の試験スタンプを、製造された材料上に配置し、そして付着力を測定する定義された様式で剥離する。この結果は、実施例の表およびグラフに列記される数値IK(重さ(weight force)に相当する)である。この値は、グラフ中のIG値にわたってプロットする。
更に、本発明による方法の開発は、実験的な品質評価も含んでいた:相応するコンポジット材料を、実際の状況下での試験に供し、それらの使用特性を、ユーザー(歯科技工士および歯科医)によって良好、中程度、または悪いとして評価した。特に良好に適合されたおよび/または許容できると評価された混合物は、実施例の表において、それぞれ!および*によって示される。適性に乏しいまたは完全に不適であると評価された混合物は、それぞれ・およびφによって示される。
従って、好ましい使用特性を有することが示された組成物は、2〜5のIG/IK比を有し、特に好ましいものは、2〜3の比を有することが判明した。この実験的基礎は、添加剤の種類の最適化を可能にし、かつそれらによって説明される組成物の定量的割合ならびにガラスフィラーとチップ状ポリマーの最適な定量比を決定することを可能にする(例7を参照)。
これは、それらの使用特性が、IK値とIG値の測定後に予想できることを暗に意味している。このように当業者は、試行錯誤を必要とすることなく、それらの使用特性に特に影響を及ぼすための方策を備えている。実際の条件下での試験の範囲は、従って、本発明による方法の用途によって大きく狭められることがある。
本願で使用される用語"流動性の歯科用コンポジット材"は、好ましくは、必ずしも非粘性の歯科材料である必要はないが、変形可能な材料を意味すると解される。特に、好適な材料の"流動性"の度合いが一般に測定され、そこでは、硬さ/稠性および粘着性についての測定方法を適用できる。
初期粘着性
この測定法は、定義された力でサンプル上に押し付けられた測定スタンプを剥離するのに必要となる、グラムで示される粘着性(付着力)を測定する。
硬度
この測定法は、測定スタンプの予め決められた侵入深さでの、グラムで示される抵抗力を測定する。
図1は、ガラスフィラーと一定割合のプレポリマー型フィラーを添加するが、添加剤を含まない場合の稠性および粘着性のプロフィールを示している。 図2は、例4の条件下での添加剤としての水の効果を示している。 図3は、一定のガラスフィラーの割合での、様々なプレポリマー型フィラー割合および水の割合の効果を示している。 図4は、最適な条件を、IG/IK値をプロットすることにより例5および例6からどのようにして測定できるかを示している。 図5は、ガラスフィラーと一定割合のプレポリマー型フィラーを添加し、添加剤を添加しない場合と、3種の異なる量のMEMO添加剤を添加する場合の稠性および粘着性のプロフィールを示している。 図6は、IG/IK値をプロットすることによる例8の分析を示している。
本発明を、以下の実施例をもってより詳細に説明する。全ての部およびパーセンテージの仕様は、特に記載がない限り質量に対するものである。
多数の様々なコンポジット材を製造した。これらの材料の1つ(チップ状ポリマーを含まない)は、以下の成分:1%のTEGDMA、6%のHEMA−TMDI、15%のTCD−di−HEA、6%のSiO2、72%の歯科用ガラスからなる。表中に組成の点で明記されていない成分は、この情報から明らかである。
表から明らかな様々なコンポジット材を、本発明に従い、粘着性と流動特性について試験した。流動特性は、硬度によって測定した。手順は以下の通りである:
サンプル:試験されるべきペースト混合物のサンプルは、遠心ミキサを使用して直前に(freshly)均質化する
周囲条件:定義された気候条件を有する測定室
例A:高度に粘性のペーストの初期粘着性の試験
この測定法は、定義された力でサンプル上に押し付けられた測定スタンプを剥離するのに必要となる、グラムで示される粘着性(付着力)を測定する。
装置:定義された試験スタンプを備えた力−距離を測定するユニット
測定スタンプは、定義された条件下で、遠心ミキサにより直前に均質化されたサンプル上に置き、それを剥離するのに必要な力を測定する。ここで示される結果は、ポンドまたはグラム[g]で示される付着力の平均である。
例B:高度に粘性のペーストの硬度の試験
この測定法は、測定スタンプの予め決められた侵入深さでの、グラムで示される抵抗力(opposing force)を測定する。
装置:定義された試験スタンプを備えた力−距離を測定するユニット
ここで示される結果は、ポンドまたはグラム[g]で示される力の平均である。
例1、例2および例3:実際の試験からの評価の検討
前記のようにして得られるIG値とIK値および実際の試験におけるユーザー評価の結果(記号!、*、・、φは、それぞれ、最適、許容可能、適性に乏しい、不適を意味する)を、VENUS Diamond(登録商標)歯科用コンポジット材(Heraeus Kulzer GmbH; Business Unit Dentistry - Heraeus Dental)の様々な配合物を使用して、例1の表1において一例としてまとめる。
計算されたIG/IK値は、記号−(適性に乏しい)、*(許容可能)、!(許容(released)または最適とみなすべき)で示されている。
例2の個々の表は、種々のガラスおよびチップ状ポリマーであるプレポリマー型フィラー分を有し、含水量を高めた組成物を示しており、それによって水は定義された量で添加剤として添加された。使用特性の評価の結果を、改めて記号!、*、・およびφで示している。
例1と同様に、例3は、添加物であるPEGおよびMEMOの影響を示している。
改めて測定された粘着性と質感値との間の関連性は、歯科用コンポジット材の最適化について科学的なアプローチを例証している。それらを、図面のグラフにまとめる。
図1(例4)は、ガラスフィラーと一定割合のプレポリマー型フィラーを添加するが、添加剤を含まない場合の稠性および粘着性のプロフィールを示している。
図2(例5)は、例4の条件下での添加剤としての水の効果を示している。
図3(例6)は、一定のガラスフィラーの割合での、様々なプレポリマー型フィラー割合および水の割合の効果を示している。
図4(例7)は、最適な条件を、IG/IK値をプロットすることにより例5および例6からどのようにして測定できるかを示している。
図5(例8)は、ガラスフィラーと一定割合のプレポリマー型フィラーを添加し、添加剤を有しない場合と、3種の異なる量のMEMO添加剤を有する場合の稠性および粘着性のプロフィールを示している。
図6(例9)は、IG/IK値をプロットすることによる例8の分析を示している。
略語:
i)F%は、%で示されるフィラーの割合(全てのフィラー:歯科用ガラスおよびプレポリマーの質量割合)である
ii)SDは、標準偏差である
iii)GRMは、基礎材料(色をもたらす顔料着色を伴わないコンポジット材)である
vi)Splitterは、プレポリマー型フィラーである
vii)HEMAは、2−ヒドロキシエチルメタクリレートである
viii)TMDIは、2,2,4(2,4,4)−トリメチル−1,6−ヘキサンジイソシアネートである
ix)HEMA/TMDIは、viiとviiiからの付加反応生成物である
x)TEGDMAは、トリエチレングリコールジメタクリレートである
xi)TCD−di−HEAは、(ビス(アクリロイルオキシメチル)トリシクロ[5.2.1.02,6]デカン)である。
[本発明の態様]
1. 1もしくは複数のフィラーを含有する流動性の歯科材料の使用特性を調整または向上または最適化するための方法であって、前記材料に
i)少なくとも1種のプレポリマー型フィラーA1を添加し、
ii)成分A1の割合を変化させ、
iii)分子量250g/モル未満を有する少なくとも1種のヒドロキシ官能を有する添加剤A2を添加し、
iv)粘着性を表すIK値の測定と質感もしくは可塑性もしくは稠性を表すIG値の測定を、互いに関連づけ、そして
v)1もしくは複数のガラスフィラーとチップ状ポリマーの最適な比率を決定する、前記方法。
2. 添加剤A2は、以下の式
H−Y−Z (I)
[式中、
Yは、−O−、−S−、−CO−、−OSi(OR12−または−OEであり、
Zは、H、OH、SH、NH2、COOHまたはCOOR2であり、
Eは、−Cnmp−であり、
1は、HまたはC1〜C4−アルキルであり、
2は、C1〜C15−アルキルまたは1もしくはそれより多くのO原子によって中断されたC2〜C14−アルキルであり、
nは、2〜5であり、
mは、4〜11であり、
pは、nである]により表される、1に記載の方法。
3. 更に、プレポリマー型フィラーと他の1もしくは複数のフィラーの定量比を変化させる、1または2に記載の方法。
4. ・ 質感/可塑性/稠性を表すIG値を、定義された狭窄の通過の際に必要な力からか、または測定スタンプの予め決められた侵入深さでの抵抗力から測定し、および/または ・ 粘着性を表すIK値を、定義された力でサンプル上に押し付けられた測定スタンプを、コンポジット材の表面から剥離するのに必要とされる剥離力から測定する、1から3までのいずれかに記載の方法。
5. 質感/可塑性/稠性を表すIG値を粘着性の値のIK値で割った比率を、品質の評価のための測定パラメータとして使用する、1から4までのいずれかに記載の方法。
6. 1もしくは複数のフィラーを含有する流動性の歯科用コンポジット材の最適化された使用特性を決定するための方法であって、
A)粘着性を表す測定値IKを測定する工程、
B)質感もしくは可塑性もしくは稠性を表す測定値IGを測定する工程、
C)比率IG/IKを計算する工程
を含み、前記比率が2と5の間であることを特徴とする前記方法。
7. 以下の式
H−Y−Z (I)
[式中、
Yは、−O−、−S−、−CO−、−OSi(OR12−または−OEであり、
Zは、H、OH、SH、NH2、COOHまたはCOOR2であり、
Eは、−Cnmp−であり、
1は、HまたはC1〜C4−アルキルであり、
2は、C1〜C15−アルキルまたは1もしくはそれより多くのO原子によって中断されたC2〜C14−アルキルであり、
nは、2〜5であり、
mは、4〜11であり、
pは、nである]により表される化合物を、使用特性の最適化のために使用する、6に記載の方法。
8. 1から3までのいずれかに記載の方法により処理された、1もしくは複数のフィラーを含有する流動性の歯科材料であって、前記のフィラーが、少なくとも1種のガラスフィラーと、無機粒子と一緒に予備重合されたポリマーの粉砕物を基礎とするチップ状ポリマーまたはプレポリマー型フィラーの群からの少なくとも1種のフィラーA1とを含む前記歯科材料。
9. 無機粒子が二酸化ケイ素からなる、8に記載の歯科材料。
10. 1または複数の添加剤として、以下の式
H−Y−Z (I)
[式中、
Yは、−O−、−S−、−CO−、−OSi(OR12−または−OEであり、
Zは、H、OH、SH、NH2、COOHまたはCOOR2であり、
Eは、−Cnmp−であり、
1は、HまたはC1〜C4−アルキルであり、
2は、C1〜C15−アルキルまたは1もしくはそれより多くのO原子によって中断されたC2〜C14−アルキルであり、
nは、2〜5であり、
mは、4〜11であり、
pは、nである]により表される少なくとも1種の化合物を、全組成に対して、0.1〜5質量%で含有する、8または9に記載の方法。
11. 5に記載の方法により得られるIG/IK値が2〜5であることを特徴とする、10に記載の歯科材料。
12. IG/IK値が、2〜3の範囲にある、11に記載の歯科材料。
13. 1から3までのいずれかに記載の方法により処理された歯科用コンポジット材組成物であって、
65〜75質量%の、ガラスフィラー、好ましくはBaAl−ケイ酸塩ガラス(放射線不透過性歯科用ガラス)、
任意に、1〜5%の、チップ状ポリマー、
0.1〜5質量%の、式H−Y−Zで示される添加剤、
15〜25質量%の、モノマー混合物、好ましくは複数のウレタン(メタ)アクリレート、
15〜20質量%の、架橋剤、好ましくはTCD−di−HEAおよびHEMA−TMDIの群からの架橋剤
を含有する前記組成物。
14. 以下の式
H−Y−Z (I)
[式中、
Yは、−O−、−S−、−CO−、−OSi(OR12−または−OEであり、
Zは、H、OH、SH、NH2、COOHまたはCOOR2であり、
Eは、−Cnmp−であり、
1は、HまたはC1〜C4−アルキルであり、
2は、C1〜C15−アルキルまたは1もしくはそれより多くのO原子によって中断されたC2〜C14−アルキルであり、
nは、2〜5であり、
mは、4〜11であり、
pは、nである]により表される少なくとも1種の化合物の、1もしくは複数のフィラーを含有する流動性の歯科用コンポジット材の使用特性を向上させるための添加剤としての使用。
15. 前記化合物を、全組成に対して0.1〜5質量%の量で使用する、14に記載の使用。

Claims (15)

  1. 1もしくは複数のフィラーを含有する流動性の歯科材料の使用特性を調整または向上または最適化するための方法であって、前記材料に
    i)少なくとも1種のプレポリマー型フィラーA1を添加し、
    ii)成分A1の割合を変化させ、
    iii)分子量250g/モル未満を有する少なくとも1種のヒドロキシ官能を有する添加剤A2を添加し、
    iv)粘着性を表すIK値[力、g]の測定と質感もしくは可塑性もしくは稠性を表すIG値[力、g]の測定を、互いに関連づけ、その際、
    ・ 質感/可塑性/稠性を表すIG値を、定義された狭窄の通過の際に必要な力からか、または測定スタンプの予め決められた侵入深さでの抵抗力から測定し、および/または
    ・ 粘着性を表すIK値を、定義された力でサンプル上に押し付けられた測定スタンプを、コンポジット材の表面から剥離するのに必要とされる剥離力から測定し、そして
    v)1もしくは複数のガラスフィラーとチップ状ポリマーの最適な比率を決定し、その際、質感/可塑性/稠性を表すIG値を粘着性の値のIK値で割った比率を、品質の評価のための測定パラメータとして使用する、前記方法。
  2. 添加剤A2は、以下の式
    H−Y−Z (I)
    [式中、
    Yは、−O−、−S−、−CO−、−OSi(OR12−または−OEであり、
    Zは、H、OH、SH、NH2、COOHまたはCOOR2であり、
    Eは、−Cnmp−であり、
    1は、HまたはC1〜C4−アルキルであり、
    2は、C1〜C15−アルキルまたは1もしくはそれより多くのO原子によって中断されたC2〜C14−アルキルであり、
    nは、2〜5であり、
    mは、4〜11であり、
    pは、nである]により表される、請求項1に記載の方法。
  3. 更に、プレポリマー型フィラーと他の1もしくは複数のフィラーの定量比を変化させる、請求項1または2に記載の方法。
  4. 前記添加剤A2は、水、分子量250未満のポリエチレングリコール(PEG)またはグリセロールである、請求項1に記載の方法。
  5. 前記歯科材料は、以下の成分:
    65〜75質量%の、ガラスフィラー、
    1〜5質量%の、チップ状ポリマー、
    0.1〜5質量%の、式H−Y−Z (I)
    [式中、
    Yは、−O−、−S−、−CO−、−OSi(OR12−または−OEであり、
    Zは、H、OH、SH、NH2、COOHまたはCOOR2であり、
    Eは、−Cnmp−であり、
    1は、HまたはC1〜C4−アルキルであり、
    2は、C1〜C15−アルキルまたは1もしくはそれより多くのO原子によって中断されたC2〜C14−アルキルであり、
    nは、2〜5であり、
    mは、4〜11であり、
    pは、nである]で示される化合物、分子量250未満のポリエチレングリコール(PEG)、もしくはグリセロール、またはこれらの混合物(添加剤A2)、
    15〜25質量%の、モノマー混合物、
    15〜20質量%の、架橋剤
    を含有するコンポジット材である、請求項1から4までのいずれか1項に記載の方法。
  6. 1もしくは複数のフィラーを含有する流動性の歯科用コンポジット材の最適化された使用特性を決定するための方法であって、
    A)粘着性を表す測定値IK[力、g]を測定する工程、その際、粘着性を表すIK値を、定義された力でサンプル上に押し付けられた測定スタンプを、コンポジット材の表面から剥離するのに必要とされる剥離力から測定し、
    B)質感もしくは可塑性もしくは稠性を表す測定値IG[力、g]を測定する工程、その際、質感/可塑性/稠性を表すIG値を、定義された狭窄の通過の際に必要な力からか、または測定スタンプの予め決められた侵入深さでの抵抗力から測定し、
    C)比率IG/IKを計算する工程
    を含み、前記比率IG/IKを品質の評価のための測定パラメータとして使用することを特徴とする前記方法。
  7. 前記比率IG/IKが、1.3〜5.6の範囲内である、請求項1から6までのいずれか1項に記載の方法。
  8. 以下の式
    H−Y−Z (I)
    [式中、
    Yは、−O−、−S−、−CO−、−OSi(OR12−または−OEであり、
    Zは、H、OH、SH、NH2、COOHまたはCOOR2であり、
    Eは、−Cnmp−であり、
    1は、HまたはC1〜C4−アルキルであり、
    2は、C1〜C15−アルキルまたは1もしくはそれより多くのO原子によって中断されたC2〜C14−アルキルであり、
    nは、2〜5であり、
    mは、4〜11であり、
    pは、nである]により表される化合物、分子量250未満のポリエチレングリコール(PEG)、もしくはグリセロール、またはこれらの混合物(添加剤A2)を、使用特性の最適化のために使用する、請求項6または7に記載の方法。
  9. もしくは複数のフィラーを含有する流動性の歯科材料であって、前記のフィラーが、少なくとも1種のガラスフィラーと、無機粒子と一緒に予備重合されたポリマーの粉砕物を基礎とするチップ状ポリマーまたはプレポリマー型フィラーの群からの少なくとも1種のフィラーA1とを含み、かつ前記歯科材料が、1または複数の添加剤として、以下の式
    H−Y−Z (I)
    [式中、
    Yは、−O−、−S−、−CO−、−OSi(OR12−または−OEであり、
    Zは、H、OH、SH、NH2、COOHまたはCOOR2であり、
    Eは、−Cnmp−であり、
    1は、HまたはC1〜C4−アルキルであり、
    2は、C1〜C15−アルキルまたは1もしくはそれより多くのO原子によって中断されたC2〜C14−アルキルであり、
    nは、2〜5であり、
    mは、4〜11であり、
    pは、nである]により表される化合物、分子量250未満のポリエチレングリコール(PEG)、およびグリセロールのうちの少なくとも1種の化合物(添加剤A2)を、全組成に対して、0.1〜5質量%で含有し、かつ
    粘着性を表すIK値[力、g]と質感もしくは可塑性もしくは稠性を表すIG値[力、g]について、品質の評価のための測定パラメータとして使用されIG/IK値が、1.3〜5.6の範囲にあり、
    ここで、
    ・ 質感/可塑性/稠性を表すIG値は、定義された狭窄の通過の際に必要な力からか、または測定スタンプの予め決められた侵入深さでの抵抗力から測定され、および
    ・ 粘着性を表すIK値は、定義された力でサンプル上に押し付けられた測定スタンプを、コンポジット材の表面から剥離するのに必要とされる剥離力から測定される、
    前記歯科材料。
  10. 無機粒子が二酸化ケイ素からなる、請求項9に記載の歯科材料。
  11. 前記IG/IK値が2〜5の範囲である、請求項10に記載の歯科材料。
  12. 前記IG/IK値が2〜3の範囲である、請求項11に記載の歯科材料。
  13. 科用コンポジット材組成物であって、
    65〜75質量%の、ガラスフィラー、
    0.1〜5質量%の、式H−Y−Z (I)
    [式中、
    Yは、−O−、−S−、−CO−、−OSi(OR12−または−OEであり、
    Zは、H、OH、SH、NH2、COOHまたはCOOR2であり、
    Eは、−Cnmp−であり、
    1は、HまたはC1〜C4−アルキルであり、
    2は、C1〜C15−アルキルまたは1もしくはそれより多くのO原子によって中断されたC2〜C14−アルキルであり、
    nは、2〜5であり、
    mは、4〜11であり、
    pは、nである]で示される化合物、分子量250未満のポリエチレングリコール(PEG)、もしくはグリセロール、またはこれらの混合物(添加剤A2)、
    15〜25質量%の、モノマー混合物、
    15〜20質量%の、架橋剤
    を含有し、かつ
    粘着性を表すIK値[力、g]と質感もしくは可塑性もしくは稠性を表すIG値[力、g]について、品質の評価のための測定パラメータとして使用されIG/IK値が、1.3〜5.6の範囲にあり、
    ここで、
    ・ 質感/可塑性/稠性を表すIG値は、定義された狭窄の通過の際に必要な力からか、または測定スタンプの予め決められた侵入深さでの抵抗力から測定され、および
    ・ 粘着性を表すIK値は、定義された力でサンプル上に押し付けられた測定スタンプを、コンポジット材の表面から剥離するのに必要とされる剥離力から測定される、
    前記組成物。
  14. 更に、1〜5質量%のチップ状ポリマーを含有する、請求項13に記載の組成物。
  15. 以下の式
    H−Y−Z (I)
    [式中、
    Yは、−O−、−S−、−CO−、−OSi(OR12−または−OEであり、
    Zは、H、OH、SH、NH2、COOHまたはCOOR2であり、
    Eは、−Cnmp−であり、
    1は、HまたはC1〜C4−アルキルであり、
    2は、C1〜C15−アルキルまたは1もしくはそれより多くのO原子によって中断されたC2〜C14−アルキルであり、
    nは、2〜5であり、
    mは、4〜11であり、
    pは、nである]により表される化合物、分子量250未満のポリエチレングリコール(PEG)、およびグリセロールのうちの少なくとも1種の化合物(添加剤A2)の、1もしくは複数のフィラーを含有する流動性の歯科用コンポジット材の使用特性を向上させるための添加剤としての使用であって、前記化合物が、全組成に対して0.1〜5質量%の量で使用され、かつ前記歯科用コンポジット材は、請求項1から8までのいずれか1項に記載の方法により処理され、かつ請求項1に記載の方法により得られるIG/IK値が品質の評価のための測定パラメータとして使用され、そのIG/IK値が、1.3〜5.6の範囲にある前記使用。
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