JP5861502B2 - 液晶表示装置 - Google Patents
液晶表示装置 Download PDFInfo
- Publication number
- JP5861502B2 JP5861502B2 JP2012049267A JP2012049267A JP5861502B2 JP 5861502 B2 JP5861502 B2 JP 5861502B2 JP 2012049267 A JP2012049267 A JP 2012049267A JP 2012049267 A JP2012049267 A JP 2012049267A JP 5861502 B2 JP5861502 B2 JP 5861502B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- polarizing plate
- liquid crystal
- protective film
- plate protective
- polarizer
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Active
Links
Images
Landscapes
- Liquid Crystal (AREA)
- Polarising Elements (AREA)
Description
式(I):R0=(nx−ny)×d(nm)
(式(I)において、
nxは、偏光板保護フィルムの面内方向において屈折率が最大になる方向xにおける屈折率を表し;
nyは、偏光板保護フィルムの面内方向において前記方向xと直交する方向yにおける屈折率を表し;
d(nm)は、偏光板保護フィルムの厚みを表す)
[2] 前記偏光板は、前記偏光板保護フィルムAの前記偏光子側とは反対側の面に配置された粘着剤層をさらに有し、前記偏光板保護フィルムAの、前記式(I)で定義される測定波長589nmにおける面内方向のレターデーションR0が0〜5nmであり、かつ23℃55RH%下における光弾性係数が−10.0×10−12〜10.0×10−12m2/Nである、[1]に記載の偏光板の製造方法。
[3] 前記偏光板保護フィルムAの、23℃55RH%下における光弾性係数が、−3.0×10−12〜3.0×10−12m2/Nである、[2]に記載の偏光板の製造方法。
[4] 前記偏光板保護フィルムAが、(メタ)アクリル樹脂とセルロースエステルとを含む、[2]または[3]に記載の偏光板の製造方法。
[5] 前記偏光板は、前記偏光子の吸収軸に対して+45°の方向と−45°の方向の両方にそれぞれ50MPaの引張応力が印加されたときの、以下の条件で測定される光漏れ量が0.005以下である、[1]〜[4]のいずれかに記載の偏光板の製造方法。
1)光源と、前記偏光板と、前記偏光板とは異なる他の偏光板と、ディテクターとをこの順に配置する。前記偏光板は、前記偏光板保護フィルムB側の面が、前記光源側となるように配置する。前記偏光板の吸収軸と前記他の偏光板の吸収軸とは直交するように配置する。
2)23℃55RH%下において、前記偏光板に、前記偏光子の吸収軸に対して+45°の方向と−45°の方向の両方にそれぞれ50MPaの引張応力を印加したときの、前記ディテクターから検出される光漏れ量を測定する。
[7] 前記第二の偏光板を、23℃55RH%下に曝したときに前記偏光板保護フィルムA側の面が凸となるように反っており、前記第二の偏光板の反り量は、3〜60mmの範囲である、[6]に記載の液晶表示装置。
[8] 第一の偏光板と、液晶セルと、第二の偏光板と、バックライトとを順に有する液晶表示装置であって、前記第一の偏光板と前記第二の偏光板の両方が、[1]に記載の製造方法で得られた偏光板であって、前記第一の偏光板は、第一の偏光子と、前記第一の偏光子の視認側の面に配置された偏光板保護フィルムAと、前記第一の偏光子の前記液晶セル側の面に配置された偏光板保護フィルムBとを有し、前記第二の偏光板は、第二の偏光子と、前記第二の偏光子の前記液晶セル側の面に配置された偏光板保護フィルムAと、前記第二の偏光子の前記バックライト側の面に配置された偏光板保護フィルムBとを有し、前記第一の偏光板を、23℃55RH%下に曝したときに前記第一の偏光板の偏光板保護フィルムA側の面が凸となるように反っており、かつ前記第二の偏光板を、23℃55RH%下に曝したときに前記第二の偏光板の前記偏光板保護フィルムA側の面が凸となるように反っており、前記第一の偏光板と前記第二の偏光板の反り量は、ぞれぞれ3〜60mmの範囲である、液晶表示装置。
[9] 前記液晶セルは、画素電極と対向電極とを有する第一の基板と、前記第一の基板と対向する第二の基板と、前記第一の基板と第二の基板との間に配置され、液晶分子を含む液晶層とを有し、前記画素電極と前記対向電極との間に印加される電圧によって、前記液晶分子を前記第一の基板面に略平行な面内で回転させるものである、[6]〜[8]のいずれかに記載の液晶表示装置。
[10] 前記液晶表示装置の表示画面の大きさが、37インチ以上である、[6]〜[9]のいずれかに記載の液晶表示装置。
[11] 前記バックライトは、LEDバックライトである、[6]〜[10]のいずれかに記載の液晶表示装置。
本発明の偏光板の製造方法は、ロールAによって搬送される偏光板保護フィルムAと、ロールBによって搬送される偏光板保護フィルムBとで、偏光子を、ロールAとロールBとの隙間で、接着剤を介して挟みこみ、貼り合わせる工程を含み、必要に応じて接着剤を硬化させる工程などをさらに含んでもよい。それにより、偏光子と、その一方の面に貼り合わされた偏光板保護フィルムAと、他方の面に貼り合わされた偏光板保護フィルムBとを有する偏光板を得る。
偏光板保護フィルム12Aおよび12Bの少なくとも一方は、熱可塑性樹脂を含む。熱可塑性樹脂は、好ましくは(メタ)アクリル樹脂、セルロースエステルまたは環状オレフィン樹脂であり、より好ましくは(メタ)アクリル樹脂、セルロースエステルまたはそれらの混合物であり、さらに好ましくは(メタ)アクリル樹脂とセルロースエステルの混合物である。偏光板保護フィルム12Aまたは12Bに含まれる熱可塑性樹脂は、一種類であっても二種類以上の混合物であってもよい。
(メタ)アクリル樹脂は、(メタ)アクリル酸エステルの単独重合体、または(メタ)アクリル酸エステルと他の共重合モノマーとの共重合体でありうる。(メタ)アクリル酸エステルは、好ましくはメチルメタクリレートである。共重合体におけるメチルメタクリレート由来の構成単位の含有割合は50質量%以上であることが好ましく、70質量%以上であることがより好ましい。
溶媒: メチレンクロライド
カラム: Shodex K806、K805、K803G(昭和電工(株)製を3本接続して使用する)
カラム温度:25℃
試料濃度: 0.1質量%
検出器: RI Model 504(GLサイエンス社製)
ポンプ: L6000(日立製作所(株)製)
流量: 1.0ml/min
校正曲線: 標準ポリスチレンSTK standard ポリスチレン(東ソー(株)製)Mw=2800000〜500迄の13サンプルによる校正曲線を使用する。13サンプルは、ほぼ等間隔に用いることが好ましい。
セルロースエステルは、セルロースを、脂肪族カルボン酸または芳香族カルボン酸とエステル化反応させて得られる化合物である。セルロースエステルに含まれるアシル基は、脂肪族アシル基または芳香族アシル基であり、好ましくは脂肪族アシル基である。脂肪族アシル基は、直鎖であっても分岐していてもよく、さらに置換基を有してもよい。
シクロオレフィン樹脂は、シクロオレフィンの単独重合体またはシクロオレフィンとそれと共重合可能なモノマーとの共重合体、あるいはそれらの水添物でありうる。シクロオレフィンの共重合体における、シクロオレフィン由来の構成単位の含有割合は、好ましくは50モル%以下であり、より好ましくは15〜50モル%である。シクロオレフィンの共重合体に含まれる共重合モノマーは、一種類であっても二種類以上であってもよい。
後述する溶融押出法によるフィルムの製造工程では、高温下で樹脂組成物を溶融混練するため、樹脂組成物に含まれる樹脂などが熱や酸素によって分解されやすい。そのような、樹脂などの熱や酸素による分解を抑制するために、偏光板保護フィルム12Aまたは12Bは、安定化剤として酸化防止剤をさらに含んでいてもよい。
紫外線吸収剤は、波長400nm以下の紫外線を吸収する化合物であり、好ましくは波長370nmでの透過率が10%以下、より好ましくは5%以下、さらに好ましくは2%以下である化合物である。
偏光板保護フィルム12Aまたは12Bは、得られる熱可塑性樹脂フィルムの表面の滑り性を高めるためなどから、微粒子(マット剤)をさらに含有してもよい。
式(I) R0=(nx−ny)×d
式(II) Rth={(nx+ny)/2−nz}×d
(nx:フィルム面内の屈折率が最大となる方向xの屈折率、ny:フィルム面内において、方向xと直交する方向の屈折率、nz:厚み方向におけるフィルムの屈折率、d:フィルムの厚み(nm))
1)フィルムの平均屈折率を屈折計により測定する。
2)王子計測機器社製KOBRA−21ADHにより、フィルム法線方向からの波長589nmの光を入射させたときの面内方向のレターデーションR0を測定する。
3)王子計測機器社製KOBRA−21ADHにより、フィルム法線方向に対してθの角度(入射角(θ))から波長589nmの光を入射させたときのレターデーション値R(θ)を測定する。θは0°よりも大きく、好ましくは30°〜50°である。
4)測定されたR0およびR(θ)と、前述の平均屈折率と膜厚とから、王子計測機器社製KOBRA−21ADHにより、nx、nyおよびnzを算出し、Rthを算出する。レターデーションの測定は、23℃55%RH条件下で行うことができる。
1)偏光板保護フィルムを、23℃55%RHの環境下で、24時間保存する。その後、23℃55%RHの環境下で、フィルムの最大延伸方向(延伸倍率が最大となる方向)に引張り荷重を加えた状態で、フィルムの、波長589nmにおける面内レターデーションR0を、KOBURA31PR(王子計測機器社製)により測定する。
2)偏光板保護フィルムに加える引張り荷重を段階的に大きくしながら、各引張り荷重での、フィルムの面内レターデーションR0を測定する。
3)各引張り荷重での面内レターデーションR0をフィルム厚みdで割って、Δn(=nx−ny)を算出する。
4)横軸を、引張り荷重とし;縦軸を、Δn(=nx−ny)とし、引張り荷重−Δn曲線を得る。得られる曲線を直線に近似したときの、直線の傾きを光弾性係数とする。
偏光板保護フィルムを溶液流延法で製造する方法は、1)少なくとも前述のセルロースエステルなどを溶剤に溶解させてドープを調製する工程、2)ドープを無端の金属支持体上に流延する工程、3)流延したドープから溶媒を蒸発させてウェブとする工程、4)ウェブを金属支持体から剥離する工程、5)ウェブを乾燥後、延伸してフィルムを得る工程、を含む。
溶解釜において、熱可塑性樹脂と、必要に応じて添加剤とを溶剤に溶解させてドープを調製する。ドープの調製に用いられる溶剤は、セルロースエステルなどの熱可塑性樹脂を溶解するものであれば、特に制限されない。そのような溶剤の例には、塩化メチレンなどの塩素系有機溶媒;酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸アミル、アセトン、テトラヒドロフラン、1,3−ジオキソラン、1,4−ジオキサン、シクロヘキサノン、ギ酸エチル、2,2,2−トリフルオロエタノール、2,2,3,3−ヘキサフルオロ−1−プロパノール、1,3−ジフルオロ−2−プロパノール、1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロ−2−メチル−2−プロパノール、1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロ−2−プロパノール、2,2,3,3,3−ペンタフルオロ−1−プロパノール、ニトロエタン、乳酸エチル、乳酸、ジアセトンアルコールなどの非塩素系有機溶媒などが含まれ、好ましくは塩化メチレン、酢酸メチル、酢酸エチル、アセトン、乳酸エチルである。
ドープを、送液ポンプ(例えば、加圧型定量ギヤポンプ)を通して加圧ダイに送液し、無端状の金属支持体(例えばステンレスベルト、あるいは回転する金属ドラム等)上に、加圧ダイのスリットから流延させる。
流延したドープ膜を、金属支持体上で、残留溶媒量が一定以下となるまで乾燥させる。乾燥方法の例には、ドープ膜の表面に風を当てる方法、ドープ膜を赤外線ヒータや金属支持体の裏面から加熱する方法などが含まれる。
金属支持体上で溶媒が蒸発したウェブを、剥離位置で剥離する。金属支持体上の剥離位置における温度は、好ましくは10〜40℃であり、さらに好ましくは11〜30℃である。
ウェブの残留溶媒量は、下記式で定義される。
残留溶媒量(%)=(ウェブの加熱処理前質量−ウェブの加熱処理後質量)/(ウェブの加熱処理後質量)×100
なお、残留溶媒量を測定する際の加熱処理とは、115℃で1時間の加熱処理を意味する。
金属支持体から剥離して得られたウェブを乾燥させた後、延伸する。ウェブの乾燥は、ウェブを、上下に配置した多数のロールにより搬送しながら乾燥させてもよいし、ウェブの両端部をクリップで固定して搬送しながら乾燥させてもよい。
流延方向(MD方向)に延伸−幅方向(TD方向)に延伸−流延方向(MD方向)に延伸−流延方向(MD方向)に延伸
幅方向(TD方向)に延伸−幅方向に延伸(TD方向)−流延方向(MD方向)に延伸−流延方向(MD方向)に延伸
偏光板保護フィルムを溶融流延法で製造する方法は、1)溶融ペレットを製造する工程)、2)溶融ペレットを溶融混練した後、押し出す工程、3)溶融樹脂を冷却固化してウェブを得る工程、4)ウェブを延伸する工程、を含む。
偏光板保護フィルムを構成する熱可塑性樹脂を含む樹脂組成物は、あらかじめ混練してペレット化しておくことが好ましい。ペレット化は、公知の方法で行うことができ、例えば前述の熱可塑性樹脂と、必要に応じて可塑剤などの添加剤とを含む樹脂組成物を、押出し機にて溶融混錬した後、ダイからストランド状に押し出す。ストランド状に押し出された溶融樹脂を、水冷または空冷した後、カッティングしてペレットを得ることができる。
得られた溶融ペレットと、必要に応じて他の添加剤とを、ホッパーから押出し機に供給する。ペレットの供給は、ペレットの酸化分解を防止するためなどから、真空下、減圧下または不活性ガス雰囲気下で行うことが好ましい。そして、押出し機にて、溶融ペレットと、必要に応じて他の添加剤と(フィルム材料)を溶融混練する。
ダイから押し出された樹脂を、冷却ロールと弾性タッチロールとでニップして、フィルム状の溶融樹脂を所定の厚みにする。そして、フィルム状の溶融樹脂を、複数の冷却ロールで段階的に冷却して固化させる。
得られたウェブを、延伸機にて延伸してフィルムを得る。延伸は、少なくとも一方向に延伸すればよく、ウェブの幅方向(TD方向)とウェブの搬送方向(MD方向)の両方に延伸することが好ましい。
偏光子は、一定方向の偏波面の光のみを通過させる素子である。偏光子の代表的な例は、ポリビニルアルコール系偏光フィルムであり、ポリビニルアルコール系フィルムにヨウ素を染色させたものと、二色性染料を染色させたものと、がある。
偏光子16と偏光板保護フィルム12Aまたは12Bとの貼り合わせに用いられる接着剤は、特に制限されないが、完全鹸化型ポリビニルアルコール水溶液;ウレタン系粘着剤、エポキシ系粘着剤、水性高分子−イソシアネート系粘着剤、熱硬化型アクリル粘着剤などの硬化型粘着剤が含まれる。
前述の製造方法で得られる偏光板20は、偏光子16と、それを挟持する一対の偏光板保護フィルム12Aおよび12Bとを有する。そして、偏光板20は、偏光板保護フィルム12A側の面が凸(偏光板保護フィルム12B側の面が凹)となるように反っていることを特徴とする。
1)30cm×30cmの大きさの偏光板を準備する。この偏光板を、23℃55RH%下で30分間曝す。
2)前述の雰囲気に曝された偏光板を、偏光板の凸側の面が下(基準面)に向くようにステージ面22に配置する(図2参照)。偏光板の4つ角(A1、B1、C1およびD1)の、ステージ面22の対応する位置(A、B、CおよびD)からの高さHをそれぞれ測定し、それらの値の平均値を反り量とする。
1)光源と、本発明の製造方法で得られた偏光板20と、当該偏光板20に対してクロスニコルとなるように配置された他の偏光板と、ディテクターとをこの順に配置する。偏光板20は、偏光板保護フィルム12B側が光源側となるように配置する。偏光板20の吸収軸と、他の偏光板の吸収軸とが直交するように配置する。ディテクターの感度は、偏光板20の吸収軸と他の偏光板の吸収軸とが直交している状態を0、平行である状態を100となるように調整する。
2)23℃55RH%の条件において、本発明の製造方法で得られた偏光板20に、当該偏光子の吸収軸に対して+45°の方向と−45°の方向の両方に50MPaの引張応力を印加したときに、ディテクターから検出される光漏れ量を測定する。
本発明の液晶表示装置は、液晶セルと、それを挟持する一対の偏光板とを有する。そして、一対の偏光板のうち少なくとも一方を、前述の製造方法で得られる偏光板とする。
第一の偏光板50は、液晶セル40の視認側に(粘着剤を介して)配置され、第一の偏光子52と、それを挟持する偏光板保護フィルム54A(F1)および54B(F2)とを有する。一方、第二の偏光板60は、液晶セル40のバックライト70側に(粘着剤を介して)配置され、第二の偏光子62と、それを挟持する偏光板保護フィルム64A(F3)および64B(F4)とを有する。偏光板保護フィルム54A(F1)、54B(F2)、64A(F3)および64B(F4)は、視認側からこの順に配置されている。
1.樹脂の準備
1)(メタ)アクリル樹脂
A1:PMMA(ポリメチルメタクリレート)
A2:MMA(メチルメタクリレート)/ACMO(アクリロイルモルホリン)共重合体(MMA/ACMO=85/15)
A3:MMA/ラクトン環共重合体(MMA/ラクトン環=80/20)
2)セルロースエステル
CE:セルロースアセテートプロピオネート(アセチル基置換度0.20、プロピオニル基置換度2.55、アシル基総置換度2.75、Mw=20万)
3)環状オレフィン樹脂
CO:ノルボルネン樹脂(JSR(株)社製アートンR5000)
(製造例1)
溶液製膜法(キャスト法)による偏光板保護フィルムの作製
下記成分を加熱しながら十分に溶解して、ドープ液を得た。
〔ドープ液の組成〕
(メタ)アクリル樹脂A1(PMMA):70質量部
セルロースエステルCE:30質量部
メチレンクロライド:300質量部
エタノール:40質量部
ドープに含まれる樹脂の組成を、表1に示されるように変更した以外は製造例1と同様にして偏光板保護フィルム2〜4を得た。
溶融製膜法(メルト法)による偏光板保護フィルムの作製
(メタ)アクリル樹脂A2(MMA/ACMO共重合体)とセルロースエステルCEとを、除湿熱風乾燥機にて90℃で6時間以上乾燥させて、水分率を80ppm以下とした。乾燥させたこれらの樹脂と、下記添加剤とをホッパーで混合し、樹脂組成物とした。
(樹脂組成物の組成)
(メタ)アクリル樹脂A2(MMA/ACMO共重合体):70質量部
セルロースエステルCE:30質量部
GSY−P101(堺化学工業(株)製):0.25質量部
Irganox1010(BASFジャパン(株)製):0.5質量部
SumilizerGS(住友化学(株)製):0.24質量部
R972V(アエロジル社製):0.15質量部
樹脂組成物に含まれる樹脂の組成を表1に示されるように変更した以外は製造例5と同様にして偏光板保護フィルム6を得た。
ノルボルネン樹脂COを、除湿熱風乾燥機にて90℃で6時間以上乾燥させて、水分率を80ppm以下とした。乾燥させたノルボルネン樹脂COを、二軸押し出し機に投入して溶融混練した。得られた溶融樹脂を、ダイスの直前に設けられた目開き100μmの金属メッシュ(フィルタ部)にてろ過した後、240℃で、ダイスの円形の口径からストランド状に押し出した。押し出された溶融樹脂を水冷した後、ストランドカッターで長径5mm、断面直径が2.5mmの円筒形にカットし、ペレットを得た。
自動複屈折計KOBRA−21ADH(王子計測機器(株)製)を用いて、23℃、55%RHの環境下で24時間放置したフィルムの、同環境下、波長589nmにおけるフィルムのレターデーションR0(589)を測定した。
1)得られた偏光板保護フィルムを、23℃55%RHの環境下で、24時間保存した。その後、23℃55%RHの環境下で、フィルムの最大延伸方向(延伸倍率が最大となる方向)に引張り荷重を加えた状態で、フィルムの、波長589nmにおける面内レターデーションR0を、KOBURA31PR(王子計測機器社製)により測定した。
2)偏光板保護フィルムに加える引張り荷重を段階的に大きくしながら、各引張り荷重での、フィルムの面内レターデーションR0を測定した。
3)各引張り荷重での面内レターデーションR0をフィルム厚みdで割って、Δn(=nx−ny)を算出した。
4)横軸を、引張り荷重とし;縦軸を、Δn(=nx−ny)とし、引張り荷重−Δn曲線を得た。得られた曲線を直線に近似したときの、直線の傾きを光弾性係数とした。
(実施例1−1)
偏光子の作製
厚さ120μmの長尺ロールポリビニルアルコールフィルムを沃素1質量部、ホウ酸4質量部を含む水溶液100質量部に浸漬し、50℃で、搬送方向の延伸倍率6倍に延伸して、厚み35μmの偏光子を得た。
以下に示されるように、得られた偏光板保護フィルムAとして偏光板保護フィルム1をアルカリケン化処理した後、水洗、中和および水洗した。
ケン化工程 2M−NaOH 50℃ 90秒
水洗工程 水 30℃ 45秒
中和工程 10質量%HCl 30℃ 45秒
水洗工程 水 30℃ 45秒
その後、得られた偏光板保護フィルム1を80℃で乾燥させた。同様にして、コニカミノルタオプト社製KC6UY(トリアセチルセルロース;偏光板保護フィルムB)もアルカリケン化処理した。
偏光板保護フィルムAまたはロール周速比を、表2に示されるように変更した以外は実施例1−1と同様にして偏光板2〜10を得た。なお、偏光板保護フィルム6および7の偏光子との貼り合わせ面には、アルカリケン化処理に代えて、コロナ放電処理を施した。コロナ放電処理条件は、電子照射量77W/m2/minとした。また、実施例1−4では、コニカミノルタオプト(株)製KC6UYに代えて、コニカミノルタオプト社製KC4UY(トリアセチルセルロース)を用いた。
偏光板保護フィルムAおよびロール周速比を、表2に示されるように変更した以外は実施例1−1と同様にして偏光板11〜12を得た。
得られた偏光板を、30cm×30cmの大きさに切り出して、偏光板試料を得た。得られた偏光板試料を、23℃55%RH下に30分間曝した後、偏光板試料の凸側の面がステージ面(図2参照)に向くように配置した。偏光板試料の4つ角の、ステージ面からの高さをそれぞれ測定し、それらの平均値を反り量とした。
光源と、前述で得られた偏光板X(偏光板1〜12のいずれか)と、偏光板Xとクロスニコルに配置された他の偏光板Yと、ディテクターとをこの順に配置した。
(実施例2−1)
第一の偏光板N(平坦な偏光板)の作製
実施例1−1の偏光板の作製工程において、偏光板保護フィルムAをKC6UYとし;偏光板保護フィルムBを表1の偏光板保護フィルム1とした。さらに、ロールAによってKC6UYを搬送し、ロールBによって偏光板保護フィルム1を搬送し、ロールAの周速VaとロールBの周速Vbとを同じにした以外は同様にして第一の偏光板Nを得た。得られた第一の偏光板Nは、23℃55%RH下に一定時間曝しても反りは生じなかった。
実施例1−1で作製した偏光板1を、第二の偏光板1とした。
n−ブチルアクリレート(n−BA)75質量部、メチルアクリレート(MA)20質量部、2−ヒドロキシアクリレート(2−HEA)5質量部、酢酸エチル100質量部およびアゾビスイソブチロニトリル(AIBN)0.2質量部を反応容器に入れ、反応容器内の空気を窒素ガスで置換した。その後、これらの成分を撹拌しながら、窒素雰囲気下で反応容器内の温度を60℃に昇温し、4時間反応させた。4時間後、トルエン100質量部、α−メチルスチレンダイマー5質量部およびAIBN2質量部を加えて、90℃に昇温し、さらに4時間反応させた。反応後、酢酸エチルで希釈し、固形分20質量%のアクリルポリマー溶液を得た。ポリマー溶液の固形分100質量部にイソシアネート系架橋剤(商品名:コロネートL、日本ポリウレタン(株)製)1.0質量部を添加し、よく撹拌して粘着剤組成物を得た。
粘着剤付き第二の偏光板1を、表3に示されるように変更した以外は実施例2−1と同様にして液晶表示装置を得た。
粘着剤付き第二の偏光板1を、表3に示されるように変更した以外は実施例2−1と同様にして液晶表示装置を得た。
得られた液晶表示装置を、50℃80%RHのチャンバ内で72時間放置した。その後、チャンバから液晶表示装置を取り出して、常温で液晶表示装置を黒表示させた状態で、表示画面の4頂点付近の輝度と表示画面中央付近の輝度との差(画像ムラ)を目視観察した。Eggムラの評価は、以下の基準に基づいて行った。
◎:画像ムラが全くない
○:非常に細かく注意すると僅かに画像ムラが認められる
△:4頂点のうち1カ所で画像ムラが認められる
×:4頂点のうち2カ所以上で画像ムラが認められる
12A、12B 偏光板保護フィルム
14A、14B ロール
16 偏光子
18A、18B 接着剤塗布手段
20 偏光板
22 ステージ面
30 液晶表示装置
40 液晶セル
50 第一の偏光板
52 第一の偏光子
54A 偏光板保護フィルム(F1)
54B 偏光板保護フィルム(F2)
60 第二の偏光板
62 第二の偏光子
64A 偏光板保護フィルム(F3)
64B 偏光板保護フィルム(F4)
70 バックライト
Claims (4)
- 第一の偏光板と、液晶セルと、第二の偏光板と、バックライトとを順に有する液晶表示装置であって、
前記第一の偏光板は、第一の偏光子と、前記第一の偏光子の視認側の面に配置された偏光板保護フィルムAと、前記第一の偏光子の前記液晶セル側の面に配置された偏光板保護フィルムBとを有し、かつ
前記第二の偏光板は、第二の偏光子と、前記第二の偏光子の前記液晶セル側の面に配置された偏光板保護フィルムAと、前記第二の偏光子の前記バックライト側の面に配置された偏光板保護フィルムBとを有し、かつ
前記第一の偏光板の前記偏光板保護フィルムAおよびBの少なくとも一方、および前記第二の偏光板の前記偏光板保護フィルムAおよびBの少なくとも一方の、下記式(I)で定義される測定波長589nmにおける面内方向のレターデーションR0が0〜5nmであり、かつ23℃55RH%下における光弾性係数が−10.0×10−12〜10.0×10−12m2/Nであり、
式(I):R0=(nx−ny)×d(nm)
(式(I)において、
nxは、偏光板保護フィルムの面内方向において屈折率が最大になる方向xにおける屈折率を表し;
nyは、偏光板保護フィルムの面内方向において前記方向xと直交する方向yにおける屈折率を表し;
d(nm)は、偏光板保護フィルムの厚みを表す)
前記第一の偏光板を、23℃55RH%下に曝したときに前記第一の偏光板の偏光板保護フィルムA側の面が凸となるように反っており、かつ
前記第二の偏光板を、23℃55RH%下に曝したときに前記第二の偏光板の前記偏光板保護フィルムA側の面が凸となるように反っており、
前記第一の偏光板と前記第二の偏光板の反り量は、ぞれぞれ3〜60mmの範囲である、液晶表示装置。 - 前記液晶セルは、画素電極と対向電極とを有する第一の基板と、前記第一の基板と対向する第二の基板と、前記第一の基板と第二の基板との間に配置され、液晶分子を含む液晶層とを有し、
前記画素電極と前記対向電極との間に印加される電圧によって、前記液晶分子を前記第一の基板面に略平行な面内で回転させるものである、請求項1に記載の液晶表示装置。 - 前記液晶表示装置の表示画面の大きさが、37インチ以上である、請求項1または2に記載の液晶表示装置。
- 前記バックライトは、LEDバックライトである、請求項1〜3のいずれか一項に記載の液晶表示装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2012049267A JP5861502B2 (ja) | 2012-03-06 | 2012-03-06 | 液晶表示装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2012049267A JP5861502B2 (ja) | 2012-03-06 | 2012-03-06 | 液晶表示装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2013186180A JP2013186180A (ja) | 2013-09-19 |
JP5861502B2 true JP5861502B2 (ja) | 2016-02-16 |
Family
ID=49387682
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2012049267A Active JP5861502B2 (ja) | 2012-03-06 | 2012-03-06 | 液晶表示装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP5861502B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN108121030A (zh) * | 2017-12-13 | 2018-06-05 | 昆山之奇美材料科技有限公司 | 一种调节偏光片翘曲的方法 |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP5976969B1 (ja) * | 2015-06-19 | 2016-08-24 | 住友化学株式会社 | プロテクトフィルム付偏光板の製造方法 |
JPWO2017006938A1 (ja) * | 2015-07-06 | 2017-12-14 | 富士フイルム株式会社 | 偏光板及び液晶表示装置 |
Family Cites Families (8)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009103818A (ja) * | 2007-10-22 | 2009-05-14 | Citizen Holdings Co Ltd | 液晶表示装置 |
CN101925640B (zh) * | 2008-01-30 | 2013-06-12 | 柯尼卡美能达精密光学株式会社 | 含有丙烯酸类树脂的膜、使用该含有丙烯酸类树脂的膜的偏振片及液晶显示装置 |
JP5070331B2 (ja) * | 2008-03-07 | 2012-11-14 | シャープ株式会社 | 照明装置およびこれを備えた表示装置 |
JP5407527B2 (ja) * | 2009-04-28 | 2014-02-05 | 住友化学株式会社 | 光学表示パネルの製造方法 |
WO2011055603A1 (ja) * | 2009-11-09 | 2011-05-12 | コニカミノルタオプト株式会社 | 光学フィルム、偏光板および液晶表示装置 |
JP5446933B2 (ja) * | 2010-01-28 | 2014-03-19 | 住友化学株式会社 | 偏光板の製造方法 |
JP5451516B2 (ja) * | 2010-05-07 | 2014-03-26 | 株式会社ジャパンディスプレイ | 液晶パネルおよび液晶表示装置 |
JP2012037682A (ja) * | 2010-08-06 | 2012-02-23 | Sumitomo Chemical Co Ltd | ロール状偏光板及びその製造方法並びに偏光板チップ及びこれを備えた液晶表示装置 |
-
2012
- 2012-03-06 JP JP2012049267A patent/JP5861502B2/ja active Active
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN108121030A (zh) * | 2017-12-13 | 2018-06-05 | 昆山之奇美材料科技有限公司 | 一种调节偏光片翘曲的方法 |
CN108121030B (zh) * | 2017-12-13 | 2021-07-27 | 恒美光电股份有限公司 | 一种调节偏光片翘曲的方法 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2013186180A (ja) | 2013-09-19 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
KR101437703B1 (ko) | 편광판 보호 필름, 편광판, 액정 표시 장치 | |
KR101497752B1 (ko) | 아크릴 수지 함유 필름, 그것을 사용한 편광판 및 액정 표시 장치 | |
KR101677777B1 (ko) | 편광판의 제조 방법, 그 제조 방법으로 제조한 편광판 및 그 편광판을 사용한 액정 표시 장치 | |
WO2014175040A1 (ja) | 偏光板、その製造方法及び液晶表示装置 | |
WO2013080847A1 (ja) | アクリル樹脂含有フィルムの製造方法 | |
JP5838835B2 (ja) | 液晶表示装置 | |
JP2017097111A (ja) | 異形打抜きに優れた光学フィルム、偏光板及び液晶表示装置 | |
KR20150115890A (ko) | 광학 필름, 및 이를 포함하는 편광판 및 va형 액정 표시 장치 | |
JP5251857B2 (ja) | 光学フィルム | |
KR101709419B1 (ko) | 광학 필름 및 광학 필름의 제조 방법, 편광판 및 액정 표시 장치 | |
TW201702653A (zh) | 偏光板及偏光板之製造方法 | |
JP5861502B2 (ja) | 液晶表示装置 | |
JP5888040B2 (ja) | 偏光板保護フィルムおよびその製造方法、並びにそれを用いた偏光板および表示装置 | |
JP2013119200A (ja) | 熱可塑性樹脂フィルムの製造方法 | |
JP5948870B2 (ja) | 液晶表示装置 | |
JP6264373B2 (ja) | 光学フィルムの製造方法 | |
WO2013035289A1 (ja) | 光学フィルムの製造方法 | |
JP2009126899A (ja) | セルロースエステルフィルム及び光学フィルム | |
KR101530797B1 (ko) | 수직 배향형 액정 표시 장치와 그의 제조 방법 | |
JP2013119201A (ja) | 熱可塑性樹脂フィルムの製造方法 | |
JP2013235150A (ja) | 液晶表示装置 | |
JP2011248094A (ja) | 光学フィルム | |
JP5783181B2 (ja) | 光学フィルムの製造方法 | |
JP6720706B2 (ja) | 偏光板保護フィルム、偏光板及び液晶表示装置 | |
JP2013120278A (ja) | 偏光板保護フィルムの製造方法 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20140807 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20150415 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20150512 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20150710 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20150818 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20151019 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20151124 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20151207 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 5861502 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |