JP5848104B2 - 複合成形体の製造方法 - Google Patents
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Description
しかしながら、金属成形体と樹脂成形体を工業的に有利な方法で、かつ高い接合強度で接合一体化できる技術は実用化されていない。
特許文献2には、特許文献1の発明において、さらに複数回重畳的にレーザースキャニングするレーザー加工方法の発明が開示されている。
さらにクロス方向へのレーザースキャンにより十分な表面粗し処理ができることから、接合強度は高くできることが考えられるが、表面粗さ状態が均一にならず、金属と樹脂との接合部分の強度の方向性が安定しないおそれがあるという問題がある。
実施形態1〜3では、金属長尺コイル表面にレーザー照射して凹凸を形成することが記載されている。そして、段落番号10では、金属長尺コイル表面をストライプ状や梨地状に荒らすこと、段落番号19では、金属長尺コイル表面をストライプ状、点線状、波線状、ローレット状、梨地状に荒らすることが記載されている。
しかし、段落番号21、22の発明の効果に記載されているとおり、レーザー照射をする目的は、金属表面に微細で不規則な凹凸を形成し、それによりアンカー効果を高めるためである。特に処理対象が金属長尺コイルであることから、どのような凹凸を形成した場合でも、必然的に微細で不規則な凹凸になるものと考えられる。
よって、特許文献3の発明は、特許文献1、2の発明のようにクロス方向にレーザー照射して表面に微細な凹凸を形成する発明と同じ技術的思想を開示しているものである。
金属成形体の接合面に対して、ドット状の独立した複数の孔を形成するようにレーザー照射する工程と、
ドット状の独立した複数の孔を形成した金属成形体の接合面を含む部分を金型内に配置して、前記樹脂成形体となる樹脂をインサート成形する工程を有する複合成形体の製造方法であって、
レーザー照射工程において1つの孔を形成するとき、前記孔の開口部径(D)と前記孔の深さ(dep)との比(dep/D)が1.0〜10の範囲になるようにする、複合成形体の製造方法を提供する。
金属成形体の接合面に対して、複数の孔からなる溝が形成されるようにレーザー照射する工程と、
前記溝が形成された金属成形体の接合面を含む部分を金型内に配置して、前記樹脂成形体となる樹脂をインサート成形する工程を有する複合成形体の製造方法であって、
レーザー照射工程において前記溝を形成するとき、前記溝の幅(W)と前記溝の深さ(dep)との比(dep/W)が1.0〜10の範囲になるようにする、複合成形体の製造方法を提供する。
金属成形体の接合面に対して、複数の独立した凸部を形成するようにレーザー照射する工程と、
前記複数の凸部を形成した金属成形体の接合面を含む部分を金型内に配置して、前記樹脂成形体となる樹脂をインサート成形する工程を有する複合成形体の製造方法であって、
レーザース照射工程において独立した凸部を形成するとき、隣接する凸部同士の距離(Dis)と凸部の高さ(h)との比(h/Dis)が1.0〜10の範囲になるようにする、複合成形体の製造方法を提供する。
レーザー照射工程において形成された1つの孔の開口部径(D)と深さ(d)との比(d/D)、
レーザー照射工程において形成された溝の幅(W)と深さ(d)との比(d/W)又は
レーザー照射工程において形成された複数の凸部の隣接する凸部同士の距離(Dis)と凸部の高さ(h)との(h/Dis)、
を所定範囲に調整することによって、レーザー照射(レーザースキャン)範囲を従来よりも狭くした場合であっても(即ち、金属成形体の表面粗し加工の程度を抑制した場合であっても)、金属成形体と樹脂成形体との接合強度を高めることができる。
ドット状の独立した孔を形成するようにレーザー照射する工程を有する製造方法(第1の製造方法)と、
複数の孔からなる溝が形成されるようにレーザー照射する(即ち、レーザースキャンする)工程を有する製造方法(第2の製造方法)と、
複数の独立した凸部が形成されるようにレーザー照射する(即ち、レーザースキャンする)工程を有する製造方法(第3の製造方法)に分けることができる。
<レーザー照射工程>
第1の製造方法におけるレーザー照射工程は、樹脂成形体との接合面となる金属成形体10の表面に対して、ドット状の独立した多数の孔を形成するようにレーザー照射する工程である。
このレーザー照射工程では、図1に示すように独立した多数の孔11(11a、11b、11c等)を形成する。
ドット状の独立した多数の孔11(11a、11b、11c……)同士のピッチP1、P2……は、樹脂成形体との接合強度を高めるため、30〜300μmであることが好ましく、50〜150μmであることが好ましい。ピッチP1、P2の距離は、隣接する孔11aと孔11b、孔11bと孔11c同士の中心点間の距離である。
ピッチP1、P2の距離は同一に設定することが好ましいが、部分的に異ならせることができる。例えば、正方形の面にレーザースキャンするときは、各辺に沿ってドット状の孔を直線状に形成するときは等間隔のピッチとし、角部に沿ってレーザー照射するときは、ピッチを狭くすることができる。
1つの孔11は、孔の開口部径(D)と孔の深さ(dep)との比(dep/D)が1.0〜10の範囲のものであり、好ましくは1.2〜8.0、より好ましくは1.5〜5.0の範囲のものである。
(dep/D)を前記範囲に調整することで、レーザー照射範囲を従来よりも狭くした場合であっても、金属成形体と樹脂成形体との接合強度を高めることができるようになる。
またレーザー照射位置をずらしながら照射することで、孔11の開口部径(D)を広げることもできる。
図1(a)の孔11の場合には、レーザーのビーム径を同一にして照射する。
図1(b)の孔11の場合には、レーザーのビーム径を少しずつ小さくして照射する。
図1(c)の孔11の場合には、レーザーのビームの照射角度を変更して照射することにより、得ることができる。
図1(d)の孔11の場合には、最初は同一径のビームで照射した後、小さな径のビームで照射する。
例えば、断面が円形の丸棒の端面(金属成形体の接合面)にレーザー照射するとき、直径の異なる複数の同心円を形成するようにレーザー照射したり、渦巻きを形成するようにレーザー照射したり、多数の水玉模様状にレーザー照射したりすることができる。
その他、金属成形体の接合面の形状(三角形、四角形、六角形、楕円形、不定形等)に応じて、上記した円形のものと同様にしてレーザー照射することができる。
第1の製造方法におけるインサート成形工程は、多数のドット状の独立した孔を形成した金属成形体の接合面を含む部分を金型内に配置して、前記樹脂成形体となる樹脂をインサート成形する工程である。
公知の繊維状充填材としては、炭素繊維、無機繊維、金属繊維、有機繊維等を挙げることができる。
炭素繊維は周知のものであり、PAN系、ピッチ系、レーヨン系等のものを用いることができるが、PAN系、ピッチ系のものが好ましい。
無機繊維としては、ガラス繊維、玄武岩繊維、シリカ繊維、シリカ・アルミナ繊維、ジルコニア繊維、窒化ホウ素繊維、窒化ケイ素繊維等を挙げることができるが、ガラス繊維が好ましい。
金属繊維としては、ステンレス、アルミニウム、銅等からなる繊維を挙げることができるが、ステンレス繊維が好ましい。
有機繊維としては、ポリアミド繊維(全芳香族ポリアミド繊維、ジアミンとジカルボン酸のいずれか一方が芳香族化合物である半芳香族ポリアミド繊維、脂肪族ポリアミド繊)、ポリビニルアルコール繊維、アクリル繊維、ポリオレフィン繊維、ポリオキシメチレン繊維、ポリテトラフルオロエチレン繊維、ポリエステル繊維(全芳香族ポリエステル繊維を含む)、ポリイミド繊維、液晶ポリエステル繊維、ポリフェニレンスルフィド繊維、セルロース繊維、再生セルロース繊維を用いることができるが、これらの中でも全芳香族ポリアミド繊維(アラミド繊維)やセルロース繊維、再生セルロース繊維がより好ましい。
このようなマーキングパターン5の孔の開口部径(D)より小さな繊維径の繊維状充填材を使用したときには、金属成形体のマーキングパターン5の孔内部に繊維状充填材の一部が入り込んだ状態の複合成形体が得られ、金属成形体と樹脂成形体の接合強度が高められるので好ましい。
熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂、熱可塑性エラストマー100質量部に対する繊維状充填材の配合量は5〜250質量部が好ましい。
第2の製造方法におけるレーザー照射工程は、樹脂成形体との接合面となる金属成形体10の表面に対して、複数の孔からなる溝が形成されるようにレーザー照射(レーザースキャン)する工程である。
このレーザースキャン工程では、図3(a)、(b)に示すように多数の孔21〜28等が互いに重複するように形成することで、図4(a)に示すように全体として溝30を形成する工程である。図3(a)と図3(b)は、孔同士の間隔(ピッチ)が異なる例であり、図3(b)の方のピッチが大きくなっている。ここでピッチは図1に示すP1、P2と同じで、隣接する孔同士の中心間の距離である。
溝30は、溝の幅(W)と溝の深さ(dep)との比(dep/W)が1.0〜10の範囲のものであり、好ましくは1.2〜8.0、より好ましくは1.5〜5.0の範囲のものである。
(W/dep)を前記範囲に調整することで、レーザー照射範囲を従来よりも狭くした場合であっても、金属成形体と樹脂成形体との接合強度を高めることができるようになる。
隣接する溝同士の距離(隣接する溝の幅中間点同士の距離)は30〜300μmが好ましく、40〜150μmがより好ましい。
例えば、断面が円形の丸棒の端面(金属成形体の接合面)にレーザー照射するとき、直径の異なる複数の同心円を形成するようにレーザー照射したり、渦巻きを形成するようにレーザー照射したり、多数の水玉模様状にレーザー照射したりすることができる。
その他、金属成形体の接合面の形状(三角形、四角形、六角形、楕円形、不定形等)に応じて、上記した円形のものと同様にしてレーザー照射することができる。
樹脂成形体の成形材料として繊維状充填剤を使用したときは、繊維径が3〜60μmの範囲のものを使用することができる。これらの中でも、例えば金属成形体1の接合面1aに対して形成されるマーキングパターン5の溝の幅(W)より小さな繊維径のものを使用することが好ましい。
このようなマーキングパターン5の溝の幅(W)より小さな繊維径の繊維状充填材を使用したときには、金属成形体のマーキングパターン5の溝内部に繊維状充填材の一部が入り込んだ状態の複合成形体が得られ、金属成形体と樹脂成形体の接合強度が高められるので好ましい。
第3の製造方法におけるレーザー照射工程は、金属成形体の接合面に対して、複数の独立した凸部を形成するようにレーザー照射(レーザースキャン)する工程である。
このレーザースキャン工程では、樹脂成形体との接合面となる金属成形体10の表面に対して、図5に示すような複数の独立した凸部41が形成されるようにレーザー照射する。
このような複数の独立した凸部41を形成するためには、凸部41を形成しない金属成形体10の表面に対してレーザースキャンして凹部(溝)を含む金属除去面42を形成する。
このような所定高さの凸部41(及び金属除去面42)を形成するには、金属成形体10の接合面に対して、複数回レーザースキャンする方法を適用することができる。
スキャン回数を増加させると凸部高さ(h)が相対的に高くなり、スキャン回数を減少させると凸部高さ(h)が相対的に低くなる。
隣接する凸部41同士の距離(Dis)は40〜250μmが好ましく、80〜200μmが好ましい。
隣接する凸部41同士の距離(Dis)は同一に設定することが好ましいが、部分的に異ならせることができる。例えば、正方形の面にレーザースキャンするときは、各辺に沿ってドット状の孔を直線状に形成するときは等間隔のピッチとし、角部に沿ってレーザー照射するときは、ピッチを狭くすることができる。
隣接する凸部41同士の間隔(W)は、30〜200μmが好ましく、50〜150μmがより好ましい。
凸部41の幅は、例えば図5に示すように凸部41の平面形状が正方形であるときは、幅(1辺の長さ)は30〜200μmが好ましく、50〜150μmがより好ましい。
凸部41の高さ(h)は、金属成形体10の強度を維持するため、金属成形体10の厚さの50%以内になるように調整することが好ましい。
複数の独立した凸部41は、隣接する凸部41同士の距離(Dis)と凸部41の高さ(h)との比(h/Dis)が1.0〜10の範囲の範囲のものであり、好ましくは1.2〜8、より好ましくは1.5〜5の範囲のものである。
(h/Dis)を前記範囲に調整することで、レーザー照射範囲を従来よりも狭くした場合であっても、金属成形体と樹脂成形体との接合強度を高めることができるようになる。
例えば、断面が円形の丸棒の端面(金属成形体の接合面)にレーザー照射するとき、凸部全体として直径の異なる複数の同心円を形成するようにレーザー照射したり、凸部全体として渦巻きを形成するようにレーザー照射したり、凸部全体として多数の水玉模様状にレーザー照射したりすることができる。
その他、金属成形体の接合面の形状(三角形、四角形、六角形、楕円形、不定形等)に応じて、上記した円形のものと同様にしてレーザー照射することができる。
樹脂成形体の成形材料として繊維状充填剤を使用したときは、繊維径が3〜60μmの範囲のものを使用することができる。これらの中でも、例えば金属成形体10の接合面に対して形成される凸部同士の間隔(W)より小さな繊維径のものを使用することが好ましい。
このようなマーキングパターン5の凸部同士の間隔(W)より小さな繊維径の繊維状充填材を使用したときには、金属成形体のマーキングパターン5の凸部同士間に繊維状充填材の一部が入り込んだ状態の複合成形体が得られ、金属成形体と樹脂成形体の接合強度が高められるので好ましい。
(1)孔径(D)、溝幅(W)及び凸部同士の距離(Dis)
レーザー照射して加工した金属接合面の上から、CCD(キーエンス社製のデジタル顕微鏡VHX,レンズVH-Z450)を用いて、レンズ倍率450倍で凹凸の上面に焦点が合う状態で像を撮影した。
孔径(D)については、画像上で焦点が合っている部分のDの寸法を15点測定し、その平均値を求めた。
溝幅(W)については、同様にWの寸法を15点測定し、その平均値を求めた。
凸部同士の距離(Dis)についても同様にDisの間隔を15点測定し、その平均値を求めた。測定に使用した顕微鏡写真の一例を図10に示す。
複合成形体をダイヤモンドワイヤソー(メイワフォーシス(株)製のDWS3242)で切断した。
切断は、ダイヤモンドワイヤソーの刃(円形の刃)を18°ずつ回転させて切断することで、合計で10個の試験片に切断した。
それぞれの試験片の切断面をエポキシ樹脂で包埋した後に、断面を研磨機(ムサシノ電子製のMA-200D)で研磨した。
その後、研磨した断面を走査型電子顕微鏡((株)日立ハイテクノロジーズ社製のS-3400N)で50倍の倍率で観察して断面画像を得た。
それぞれの断面画像について、2mm以上の視野で凸部の底面(凹部)の2点以上を通る線1を引き、凸部の頂点を2点以上通りかつ線1に対して平行になるように線2を引いた。
線1と線2間の間隔を測定し、その中で最も間隔が大きいものを孔の深さ(Dep)、溝の深さ(Dep)及び凸部の高さ(h)とした。測定に使用した顕微鏡写真の一例(実施例4)を図11に示す。
金属板(SUS304)又はアルミニウム板(AL A5052)とポリアミド66からなる複合成形体を製造した。
樹脂:GF60%強化PA66樹脂(プラストロンPA66−GF60−01(L9):ダイセルポリマー(株)製)
樹脂温度:320℃
金型温度:100℃
射出成形機:FUNAC ROBOSHOT S−2000i−100B
<引張試験条件>
試験機:テンシロンUCT−1T
引張速度:5mm/min
チャック間距離:50mm
引張方向:図7〜図9に示す白矢印方向。試験は、n数5で行い、それらの平均値を求めた。
実施例1の方法に準じて、表2に示すレーザー照射条件でレーザースキャンした。
その後、実施例1と同様にしてインサート成形して図9で示す複合成形体30(引張試験用のスペーサ40付き)を成形し、さらに実施例1と同様に引張試験を行った。結果を表2に示す。
実施例3と比較例1、2の引張強度の対比から、dep/W比を制御することによって金属成形体と樹脂成形体の接合強度が高められることが確認された。この事実は、スキャン範囲が同じ場合であれば、本発明の製造方法(レーザースキャン工程)を実施することで接合強度が高められることを示している。
図7に示す金属板(AL(A5052))(幅15mm,長さ60mm,厚み1mm)の示すレーザー照射エリア(接合面)15(40mm2〔4mm×10mm〕)に対して、YVO4レーザー(バナジウムレーザー)を使用して、金属板10の接合面15に対して90度の角度で(真上から)レーザースキャンした。レーザースキャン条件は、表3に示すとおりである。多数の凸部からなるマーキングパターンは図5である。凸部は、低面が1辺が70μmの正方形である四角柱とし、Wが70μmとなるように条件設定した。その他の詳細条件設定は、表3に示す。レーザー加工設定条件と実際に形成された凸部の寸法形状は若干異なっており、その寸法については、CCDデジタル顕微鏡(図10;実施例4)や走査型電子顕微鏡観察(図11;実施例4)により測定した。
その後、実施例1と同様にしてインサート成形して図9で示す複合成形体30(引張試験用のスペーサ40付き)を成形し、さらに実施例1と同様に引張試験を行った。結果を表3に示す。
11 孔
21−28 孔
30 溝
41 凸部
Claims (12)
- 金属成形体の接合面に対して、90度の角度で真上からドット状の独立した複数の孔を形成するようにレーザー照射する工程と、
ドット状の独立した複数の孔を形成した金属成形体の接合面を含む部分を金型内に配置して、前記樹脂成形体となる樹脂をインサート成形する工程を有する複合成形体の製造方法であって、
レーザー照射工程において1つの孔を形成するとき、前記孔の開口部径(D)が30〜200μmであり、前記孔の開口部径(D)と前記孔の深さ(dep)との比(dep/D)が1.0〜10の範囲になるようにし、
レーザー照射工程において複数の孔を形成するとき、隣接する孔同士の中心点間の距離が30〜300μmになるようにする、複合成形体の製造方法。 - 前記比(dep/D)が1.2〜8.0の範囲になるようにする、請求項1記載の複合成形体の製造方法。
- 孔の開口部径(D)が30〜200μmで、孔の深さ(dep)が金属成形体の厚さの50%以内である、請求項1又は2記載の複合成形体の製造方法。
- レーザー照射する工程が、金属成形体の接合面に対してドット状の独立した複数の孔を形成するようにレーザー照射して、前記複数の孔から形成される直線、曲線及びそれらからなる所望形状にマーキングする工程である、請求項1〜3のいずれか1項記載の複合成形体の製造方法。
- 金属成形体の接合面に対して、90度の角度で真上から複数の孔からなる複数本の溝が形成されるようにレーザー照射する工程と、
前記溝が形成された金属成形体の接合面を含む部分を金型内に配置して、前記樹脂成形体となる樹脂をインサート成形する工程を有する複合成形体の製造方法であって、
レーザー照射工程において前記溝を形成するとき、前記溝の幅(W)が30〜200μmであり、前記溝の幅(W)と前記溝の深さ(dep)との比(dep/W)が1.0〜10の範囲になるようにし、
レーザー照射工程において前記溝を複数本形成するとき、隣接する溝の幅方向中間点同士の距離が30〜300μmになるようにする、複合成形体の製造方法。 - 前記比(dep/W)が1.2〜8.0の範囲になるようにする、請求項5記載の複合成形体の製造方法。
- 溝の幅(W)が30〜200μmで、溝の深さ(dep)が金属成形体の厚さの50%以内である、請求項5又は6記載の複合成形体の製造方法。
- レーザー照射する工程が、金属成形体の接合面に対して溝を形成するようにレーザースキャンして、前記溝からなる直線、曲線及びそれらからなる所望形状にマーキングする工程である、請求項5〜7のいずれか1項記載の複合成形体の製造方法。
- 金属成形体の接合面に対して、90度の角度で真上から複数の独立した凸部を形成するようにレーザー照射する工程と、
前記複数の独立した凸部を形成した金属成形体の接合面を含む部分を金型内に配置して、前記樹脂成形体となる樹脂をインサート成形する工程を有する複合成形体の製造方法であって、
レーザー照射工程において凸部を形成するとき、隣接する凸部同士の距離(Dis)と凸部の高さ(h)との比(h/Dis)が1.0〜10の範囲になるようにし、
レーザー照射工程において複数の独立した凸部を形成するとき、前記隣接する凸部同士の距離(Dis)が40〜250μmになるようにする、複合成形体の製造方法。 - 前記比(h/Dis)が1.2〜8.0の範囲になるようにする、請求項9記載の複合成形体の製造方法。
- 前記隣接する凸部同士の距離(Dis)が40〜250μmで、凸部の高さ(h)が金属成形体の厚さの50%以内である、請求項9又は10記載の複合成形体の製造方法。
- レーザー照射する工程が、金属成形体の接合面に対して複数の独立した凸部を形成するようにレーザー照射して、前記複数の独立した凸部から形成される直線、曲線及びそれらからなる所望形状にマーキングする工程である、請求項9〜11のいずれか1項記載の複合成形体の製造方法。
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