JP5838314B2 - 誘導加熱調理器 - Google Patents

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Description

本発明は、焦げ付き検知機能を備えた誘導加熱調理器に関する。
焦げ付き検知機能を備えた従来の誘導加熱調理器として、例えば特許文献1記載のものが知られている。この誘導加熱調理器は自動の煮込みモードを有し、詳しくは、加熱開始後に沸騰検知動作を行い、沸騰を検知した時の温度及び入力電力並びに沸騰に至るまでの温度の変化パターンにより、調理鍋内部に存在する調理物の粘度及び容量を測定して沸騰後の加熱に必要な煮込み電力を決定すると共に、だし汁がなくなり鍋底の温度が所定値以上に急上昇した場合には、鍋底に調理物が焦げ付いたと検知する。
以下、図12及び図13を参照して、例示的な従来技術に係る誘導加熱調理器について説明する。図12は、例示的な従来技術に係る誘導加熱調理器のブロック図であり、図13は、図12の誘導加熱調理器の動作を示すフローチャートである。
図12において、誘導加熱調理器は、トッププレート102と、誘導加熱コイル103と、サーミスタ104と、インバータ回路108と、焦げ付き検知回路105と、電源スイッチ106と、操作パネル110と、コントローラ107とを備える。トッププレート102は、誘導加熱調理器の上面に設けられた結晶化セラミック製の板であり、トッププレート102の下方に誘導加熱コイル103及びサーミスタ104が設けられる。鍋などの調理容器101を加熱するとき、調理容器101はその底が誘導加熱コイル103に対向するようにトッププレート102上に載置され、誘導加熱コイル103にはインバータ回路108から高周波電流が供給される。サーミスタ104は、トッププレート102の裏面温度を測定することにより調理容器101の温度を検知し、検知結果の温度信号をコントローラ107に送る。温度信号はさらにコントローラ107から焦げ付き検知回路105に送られ、焦げ付き検知回路105は、温度信号に基づいて焦げ付きの有無を検知してその検知結果を示す焦げ付き検知結果信号をコントローラ107に送る。コントローラ107は、温度信号と、焦げ付き検知結果信号と、電源スイッチ106及び操作パネル110からの制御信号とに基づいて、インバータ回路108の動作を制御する。詳しくは、インバータ回路108はスイッチング素子及び共振コンデンサ(図示せず)を含み、コントローラ107は、インバータ回路108のスイッチング素子のオン/オフを制御することにより、調理容器101を加熱するためのインバータ回路108の出力電力を制御する。さらに、コントローラ107は、焦げ付き検知回路105により焦げ付きを検知した場合には、調理容器101の加熱を停止させる。
使用者が操作する操作パネル110には、加熱動作の開始及び終了を指示するための加熱開始/終了キー110a、出力電力等を設定する設定キー110b、誘導加熱調理器の動作モードを選択するためのモード選択キー110cが設けられている。設定キー110bは、例えば、誘導加熱調理器において設定可能な複数の異なる出力電力設定値(インバータ回路108の出力電力に対応する)のいずれかを選択するために、押すごとに出力電力設定値を1段階減少させるダウンキー110bbと、押すごとに出力電力設定値を1段階増加させるアップキー110baとを含む。誘導加熱調理器の動作モードは、例えば、設定キー110bで選択された出力電力設定値に対応するインバータ回路108の出力電力で調理容器101を加熱する「加熱モード」と、予め決められた小さな出力電力で調理容器101を加熱するとともに焦げ付き検知を行う「煮込みモード」とを含む。
上記従来技術に係る誘導加熱調理器の動作を、図13を参照して以下説明する。
図13において、電源スイッチ106がオンされると(ステップS1)、コントローラ107は待機状態となる。待機状態では誘導加熱調理器の加熱動作は停止中であり、このとき、操作パネル110のモード選択キー110cを操作することで誘導加熱調理器の複数の動作モード(例えば上述の加熱モード及び煮込みモード)のうちの1つを選択することが可能な状態となっている。
待機状態において1つの動作モードが選択され(ステップS2)、加熱開始/終了キー110bが押されると(ステップS3)、選択された動作モードで加熱動作が開始される。煮込みモードを選択して加熱動作を開始した場合には(ステップS4でYES)、コントローラ107は、設定キー110bで出力電力設定値を変更することを禁止し、焦げ付き検知回路105を用いて焦げ付き検知を行う(ステップS6)。好ましくは特許文献1に記載されたように、沸騰を検知した後で加熱のための出力電力を自動制御すると共に、調理容器101の温度が異常に上昇したことを検知すると焦げ付きが生じたことを検知する。
煮込みモードでない、例えば加熱モードを選択して加熱動作を開始した場合には(ステップS4でNO)、コントローラ107は、焦げ付き検知を実行せず(ステップS5)、設定キー110bにより出力電力設定値が変更されると、その出力電力設定値に応じてインバータ回路108の出力電力を制御する。
特開平10−149875号公報
しかしながら、前記従来の構成では、焦げ付き検知を実行可能な動作モードが煮込みモードに限られ、さらに、煮込みモードでは、設定キー110bにより出力電力設定値を変更することが禁止される。すなわち、使用者は、設定キー110bで出力電力設定値を変更することができる加熱モードでは、焦げ付き検知を働かせることができず、焦げ付き検知を使用するためには、インバータ回路108の出力電力が自動設定される煮込みモードを選択しなくてはならないという課題を有していた。
本発明は、前記従来の課題を解決するもので、煮込みモード及び加熱モードの区別なく焦げ付き検知を実行可能な誘導加熱調理器、すなわち、調理容器を加熱する出力電力を使用者が任意に選択したとき(加熱モード)であっても必要に応じて焦げ付き検知を実行できるとともに、不必要に焦げ付き検知機能が動作して通常の調理に悪影響を与えることを抑制できる、使い勝手の良い誘導加熱調理器を提供することを目的とする。
前記従来の課題を解決するために、本発明の誘導加熱調理器は、
調理容器を載置するトッププレートと、
前記トッププレートの下に設けられ、前記調理容器を加熱する誘導加熱コイルと、
所定の出力電力で前記誘導加熱コイルに高周波電流を供給するインバータ回路と、
前記トッププレートの下に設けられ、前記調理容器の底から放射されて前記トッププレートを透過する赤外線を検知することにより前記調理容器の底の温度を測定する赤外線センサと、
複数の出力電力設定値から選択された1つの出力電力設定値を取得するための選択装置と、
前記インバータ回路の出力電力が前記選択された出力電力設定値に対応する出力電力となるように前記インバータ回路を制御するコントローラとを備えた誘導加熱調理器において、
前記コントローラは、
前記調理容器の加熱を開始した後の所定時点もしくは前記調理容器の加熱を開始してから所定の積算電力量を消費した時点において、前記温度が所定の第1のしきい値未満である場合、前記第1のしきい値よりも高い第2のしきい値を焦げ付きしきい値として使用して焦げ付き検知を開始し、前記温度が前記焦げ付きしきい値以上に増加したとき、前記調理容器の内容物の焦げ付きを検知し、
前記温度が所定の温度低下量以上にわたって低下したとき、もしくは前記温度が所定の時間にわたって上昇しないとき、前記調理容器の内容物に対する調理動作を検知し、
前記焦げ付き検知を開始してから所定の第1の時間期間以内に前記焦げ付き及び前記調理動作のいずれも検知しなかったとき、前記第2のしきい値に代えて前記第2のしきい値より小さい第3のしきい値を焦げ付きしきい値として使用して前記焦げ付き検知を継続することを特徴とする。
本発明の誘導加熱調理器によれば、使用者が選択した出力電力で加熱する加熱モードで調理して、中火あるいは弱火の火力で煮物調理を行っている場合に、調理容器の種類(熱容量が大きいなど)や食材によって調理容器の底面温度が上がりにくい場合であっても、焦げ付いたときには確実に検知し、焦げ付きがひどくならないようにすることができる。本発明の誘導加熱調理器によれば、さらに、煮物でない調理を行っている場合には焦げ付きしきい値を高めに切り替えるか、あるいは出力電力の抑制を行わないようにすることにより、湯沸しや炒め物などに代表される高出力電力の調理時、すなわち、使用者が調理容器の近くにいて、焦げつき検知機能が必要とされないような調理をしている時に、焦げつき検知機能が動作して不必要に加熱が停止したり出力電力が低下したりすることを避け、使用者が違和感なく調理を継続することができ、使い勝手が悪くならないようにすることができる。
本発明の誘導加熱調理器は、使用者が出力電力を選択して加熱調理を行う動作モードである加熱モードで加熱動作をした場合で、低めの火力で煮物調理を行っている場合において調理容器の種類(熱容量が大きいなど)や食材によって鍋底の温度が上がりにくい場合であっても、焦げ付いたときには確実に焦げ付き検知を行うと共に、炒め物調理等のように高温で調理される場合には不必要に焦げ付き検知機能が動作しないようにして、誘導加熱調理器の使い勝手を向上させることができる。
本発明の実施の形態における誘導加熱調理器の全体構成図 図1の赤外線センサ4の略回路図 図1の赤外線センサ4の温度対電圧特性を示す図 図1の誘導加熱調理器によって実行される煮物判定を説明するための図 図1の誘導加熱調理器によって実行される煮物判定の変形例を説明するための図 図1の誘導加熱調理器によって実行される焦げ付き検知を説明するための図 図1の誘導加熱調理器によって実行される焦げ付き検知の第1の変形例を説明するための図 図1の誘導加熱調理器によって実行される焦げ付き検知の第2の変形例を説明するための図 図1の調理容器2の温度が焦げ付き検知温度Temp2に達したときに図1の誘導加熱調理器によって実行される温度制御を説明するための図 図1の調理容器2の温度が焦げ付き検知温度Temp2に達したときに図1の誘導加熱調理器によって実行される温度制御を説明するための図 図1の調理容器2の温度が焦げ付き検知温度Temp2に達したときに図1の誘導加熱調理器によって実行される温度制御を説明するための図 従来技術に係る誘導加熱調理器のブロック図 図12の誘導加熱調理器の動作を示すフローチャート
第1の発明は、
調理容器を載置するトッププレートと、
前記トッププレートの下に設けられ、前記調理容器を加熱する誘導加熱コイルと、
所定の出力電力で前記誘導加熱コイルに高周波電流を供給するインバータ回路と、
前記トッププレートの下に設けられ、前記調理容器の底から放射されて前記トッププレートを透過する赤外線を検知することにより前記調理容器の底の温度を測定する赤外線センサと、
複数の出力電力設定値から選択された1つの出力電力設定値を選択するための選択装置と、
前記インバータ回路の出力電力が前記選択された出力電力設定値に対応する出力電力となるように前記インバータ回路を制御するコントローラとを備えた誘導加熱調理器において、
前記コントローラは、
前記調理容器の加熱を開始した後の所定時点もしくは前記調理容器の加熱を開始してから所定の積算電力量を消費した時点において、前記温度が所定の第1のしきい値未満である場合、前記第1のしきい値よりも高い第2のしきい値を焦げ付きしきい値として使用して焦げ付き検知を開始し、前記温度が前記焦げ付きしきい値以上に増加したとき、前記調理容器の内容物の焦げ付きを検知し、
前記温度が所定の温度低下量以上にわたって低下したとき、もしくは前記温度が所定の時間にわたって上昇しないとき、前記調理容器の内容物に対する調理動作を検知し、
前記焦げ付き検知を開始してから所定の第1の時間期間以内に前記焦げ付き及び前記調理動作のいずれも検知しなかったとき、前記第2のしきい値に代えて前記第2のしきい値より小さい第3のしきい値を焦げ付きしきい値として使用して前記焦げ付き検知を継続することを特徴とする。
本発明によれば、中火あるいは弱火の火力(すなわち出力電力)で煮物調理を行っている場合に、調理容器の種類(熱容量が大きいなど)や食材によって調理容器の底の温度が上がりにくい場合であっても、焦げ付いたときには確実に焦げ付きを検知し、焦げ付きがひどくならないようにすることができるので、誘導加熱調理器の使い勝手を向上させることができる。
本発明によれば、使用者により選択された出力電力設定値の大小に関わらず炒め物と煮物の判別を行うことができるので、煮物調理の場合には低火力でも確実に焦げ付きを検知して焦げ付きの状態が悪化しないようにすることができるとともに、炒め物調理においては不要に焦げ付き検知が働かないので、誘導加熱調理器の使い勝手を向上させることができる。
第2の発明は、特に、前記第1の発明において、前記コントローラは、前記調理容器の加熱を開始してから所定の第2の時間期間が経過した時点において前記温度が前記第1のしきい値未満である場合、前記焦げ付き検知を開始することを特徴とする。
本発明によれば、使用者により選択された出力電力設定値の大小に関わらず炒め物と煮物の判別を行うことができるので、煮物調理の場合には低火力でも確実に焦げ付きを検知して焦げ付きの状態が悪化しないようにすることができるとともに、炒め物調理においては不要に焦げ付き検知が働かないので、誘導加熱調理器の使い勝手を向上させることができる。
第3の発明は、特に、前記第1又は2の発明において、前記コントローラは、前記焦げ付き検知を開始してから前記第1の時間期間以内に前記焦げ付き及び前記調理動作のいずれも検知しなかったとき、前記第2のしきい値に代えて前記第2のしきい値より小さい複数の異なる第3のしきい値のうちの1つを焦げ付きしきい値として使用して前記焦げ付き検知を継続し、前記使用される第3のしきい値は、前記選択された出力電力設定値が増大するにつれて増大することを特徴とする。
本発明によれば、選択された出力電力設定値に応じて、出力電力が低い場合でも確実に焦げ付きを検知することができるとともに、調理動作を検知した際には不要に焦げ付きを検知しないようにすることができる。
第4の発明は、特に、前記第1〜3のうちのいずれか1つの発明において、前記コントローラは、前記第1の時間期間を周期として使用し、前記各第1の時間期間以内に前記焦げ付き及び前記調理動作のいずれも検知しなかったとき、前記焦げ付き検知を反復して継続することを特徴とする。
本発明によれば、調理容器の底面温度が上昇しにくい煮物調理が行われている場合に再度第2のしきい値よりも小さい第3のしきい値に切り替え、前記第3のしきい値以上であると焦げ付きを検知することができるので、焦げ付き検知が必要な場合に確実に焦げ付き検知を行うことができる。
第5の発明は、特に、前記第4の発明において、前記コントローラは、前記各第1の時間期間以内に前記焦げ付き及び前記調理動作のいずれも検知しなかったとき、前記第2のしきい値に代えて前記第2のしきい値より小さい複数の異なる第3のしきい値のうちの1つを焦げ付きしきい値として使用して前記焦げ付き検知を反復して継続し、前記使用される第3のしきい値は、前記焦げ付き検知を反復する毎に減少することを特徴とする。
本発明によれば、火力が低い場合や、温度が上昇しにくい調理容器又は食材を用いる場合であっても、確実に焦げ付きを検知することができる。
第6の発明は、特に、前記第1〜5のうちのいずれか1つの発明において、前記コントローラは、前記第3のしきい値を焦げ付きしきい値として使用している場合、前記調理動作を検知したとき、前記第3のしきい値に代えて前記第2のしきい値もしくは前記第2のしきい値より大きい第4のしきい値を焦げ付きしきい値として使用して前記焦げ付き検知を継続することを特徴とする。
本発明によれば、煮物でない場合には焦げ付きしきい値を高めに切り替えることにより、使用者が調理容器の近くにいて、焦げつき検知機能が必要とされないような調理をしている時に、焦げつき検知機能が動作することを避け、使用者が違和感なく調理を継続することができる。
第7の発明は、特に、前記第1〜6のうちのいずれか1つの発明において、前記コントローラは、前記焦げ付きを検知したとき、前記調理容器の加熱を停止することを特徴とする。
本発明によれば、焦げ付きの状態が悪化しないようにすることができる。
第8の発明は、特に、前記第1〜6のうちのいずれか1つの発明において、前記コントローラは、前記焦げ付きを検知したとき、前記インバータ回路の出力電力を低下させることを特徴とする。
本発明によれば、使用者が容易に加熱を停止したくない場合(焦げ付かせたい調理を行う場合)において、誘導加熱調理器の使い勝手を向上させることができる。
第9の発明は、特に、前記第1〜6のうちのいずれか1つの発明において、前記コントローラは、前記焦げ付きを検知したとき、前記第2のしきい値に代えて前記第2のしきい値よりも高い第5のしきい値を使用して前記焦げ付き検知を継続し、前記温度が前記第5のしきい値以上に増加したとき、前記調理容器の加熱を停止することを特徴とする。
本発明によれば、蒸し焼きのような焦げ付かせたい調理を行う場合に、容易に焦げ付きを検知しないようにすることができる。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、この実施の形態によって本発明が限定されるものではない。
(実施の形態)
図1は、本発明の実施の形態における誘導加熱調理器の全体構成図である。本実施の形態の誘導加熱調理器は、トッププレート1と、誘導加熱コイル3と、赤外線センサ4と、整流回路8と、インバータ回路12と、入力電流検出器7と、操作パネル16と、コントローラ17とを備える。
トッププレート1は、誘導加熱調理器の上面に設けられたセラミック又はガラスなどの電気絶縁物からなる板であり、赤外線を透過する。誘導加熱コイル3は、トッププレート1の下方に設けられる。鍋などの調理容器2を加熱するとき、調理容器2はその底面が誘導加熱コイル3に対向するようにトッププレート1上に載置され、誘導加熱コイル3にはインバータ回路12から高周波電流が供給される。誘導加熱コイル3は、高周波磁界を発生してトッププレート1上の調理容器2に渦電流を発生させることにより、調理容器2を誘導加熱する。誘導加熱コイル3は、同心円状に2分割されて外コイル3aと内コイル3bを形成している。
本実施の形態では、誘導加熱コイル3の外コイル3aと内コイル3bの間に隙間が設けられ、この隙間の下方に、調理容器2の底面温度を検出するための赤外線センサ4が設けられる。調理容器2の底面からは、調理容器2の底面温度に応じて赤外線が放射され、放射された赤外線は、トッププレート1を透過し、次いで外コイル3aと内コイル3bとの間の隙間を通って、赤外線センサ4により受光される。赤外線センサ4は、受光した赤外線量を検出し、検出した赤外線量に応じた電圧を有する赤外線検出信号5をコントローラ17に出力する。赤外線センサ4を設置する位置は、外コイル3aと内コイル3bとの間の隙間に限定されず、調理容器2の底面温度を検出可能である限り任意の位置であってもよい。
図2は、図1の赤外線センサ4の略回路図である。赤外線センサ4は、フォトダイオード21と、オペアンプ22と、抵抗23、24とを有する。抵抗23、24の一端はフォトダイオード21に接続され、他端はオペアンプ22の出力端子及び反転出力端子にそれぞれ接続されている。フォトダイオード21は、InGaAs等で形成された受光素子であり、これは、およそ3ミクロン以下の波長の赤外線が照射されると電流が流れ、照射される赤外線の温度が高くなればなるほど、流れる電流の大きさ及び増加率が大きくなる。フォトダイオード21により発生した電流は、オペアンプ22によって増幅され、調理容器2の温度を示す赤外線検出信号5(電圧値V0で表される)として出力される。赤外線センサ4は、調理容器2から放射される赤外線を受光するので、トッププレート1を介して温度を検出するサーミスタと比較して、熱応答性が良い。
図3は、図1の赤外線センサ4の温度対電圧特性を示す図である。図3において、横軸は調理容器2の底面温度(°C)であり、縦軸は赤外線センサ4が出力する赤外線検出信号5の電圧値(V)を示す。
フォトダイオード21は、照射される赤外線の温度が高くなればなるほど、流れる電流の大きさ及び増加率が大きくなる受光素子であるので、温度を複数の範囲に分割し、温度範囲毎に赤外線検出信号5の増幅率を切り換えてもよい。例えば、図3に示すように、120°C〜200°Cの温度範囲(低温域)において「5a」の特性を有し、200°C〜250°Cの温度範囲(中温域)において「5b」の特性を有し、250〜330°Cの温度範囲(高温域)において「5c」の特性を有するように、温度範囲毎に赤外線検出信号5の増幅率を切り換えてもよい。赤外線検出信号5の増幅率は、コントローラ17の温度計算回路34(後述)において切り換えられてもよく、赤外線センサ4内の回路自体の増幅率を可変にしてもよい。
また、赤外線センサ4は、調理容器2の底面温度が約120°C未満のときには赤外線検出信号5を出力しない。この場合の「赤外線検出信号5を出力しない」とは、赤外線検出信号5を全く出力しない場合だけでなく、実質的に出力しないこと、すなわちコントローラ17が赤外線検出信号5の大きさの変化に基づいて調理容器2の底面の温度変化を実質的に読み取れない程の微弱な信号を出力する場合も含む。赤外線検出信号5の電圧値は、調理容器2の温度が約120°C以上になると、指数関数的に増加する。
なお、赤外線センサ4は、フォトダイオードに限定するものではなく、サーモパイルなど、赤外線により温度変化を検知できるものであればよい。
再び図1を参照して、整流回路8は、商用電源6から供給される交流を直流に変換し、インバータ回路12は、整流回路8から供給された直流から高周波電流を生成し、生成した高周波電流を誘導加熱コイル3に出力する。整流回路8は、ブリッジダイオードで構成される全波整流器9と、全波整流器9の出力端子間に接続されたチョークコイル10及び平滑コンデンサ11で構成されるローパスフィルタとを有する。インバータ回路12は、スイッチング素子14(本実施の形態ではIGBT)と、スイッチング素子14と逆並列に接続されたダイオード15と、誘導加熱コイル3に並列に接続された共振コンデンサ13とを有する。インバータ回路12のスイッチング素子14をオン/オフすることによって、所定の出力電力で高周波電流が発生する。また、商用電源6と整流回路8との間に、商用電源6から整流回路8に流れる入力電流を検出するための、カレントトランス等の入力電流検出器7が設けられている。
操作パネル16は、トッププレート1から見て、誘導加熱調理器の使用者側に設けられる。操作パネル16は、調理に関する指示を入力するための複数の静電容量式のスイッチ16a〜16cを含む。スイッチ16a〜16cは、誘導加熱コイルの個数に対応させて設けられる。なお、スイッチ16a〜16cは、静電容量式に限定するものではなく、タクトスイッチのような押しボタン式でもよい。また、操作パネル16と調理容器2との間に表示パネル(図示せず)が設けられる。
各スイッチ16a〜16cには、それぞれ特定の機能が割り当てられている。スイッチ16aは、加熱動作の開始及び終了を指示するための加熱開始/終了キーであり、スイッチ16bは、出力電力設定値の選択等を行うための設定キーであり、スイッチ16cは、誘導加熱調理器の動作モードを選択するためのモード選択キーである。
設定キー16bは、例えば、誘導加熱調理器において設定可能な複数の異なる出力電力設定値(インバータ回路12の出力電力に対応する)のいずれかを選択するために、押すごとに出力電力設定値を1段階増加させるアップキー16baと、押すごとに出力電力設定値を1段階減少させるダウンキー16bbとを含む。使用者は、アップキー16ba及びダウンキー16bbを操作することで、複数の異なる段階を含む出力電力設定値(例えば、「100W、500W、700W、1000W、1450W、2000W、3000W」を含む7段階、又は、「100W、500W、700W、1000W、2000W、3000W」を含む6段階)のうちの1つを選択し、選択された出力電力設定値をコントローラ17に通知する。
誘導加熱調理器の動作モードは、例えば、設定キー16bで選択された出力電力設定値に対応するインバータ回路12の出力電力で調理容器2を加熱する「加熱モード」を含む。従来技術に係る誘導加熱調理器では、焦げ付き検知を行うためには動作モードとして煮込みモードを選択しなければならなかったが、本実施の形態の誘導加熱調理器では、加熱モードでも焦げ付き検知を行うことができ、焦げ付き検知を行うために使用者が特定の動作モードを予め選択しておく必要はない。従って、以下の説明では、誘導加熱調理器は加熱モードで動作する(すなわち、モード選択キー16cにより加熱モードが選択されている)と仮定する。また、モード選択キー16cにより、調理容器2の内容物の焦げ付きを検知したときの動作が選択される(後述)。
コントローラ17は、使用者により操作パネル16から入力される誘導加熱調理器の設定情報(出力電力設定値など)と、赤外線センサ4が検出した調理容器2の底面温度とに基づいて、インバータ回路12の出力電力を制御する。具体的には、コントローラ17は、インバータ回路の出力電力を制御するように、インバータ回路12のスイッチング素子14のオン/オフを制御する(インバータ制御)。
コントローラ17は、操作パネル16からの入力に基づいて、インバータ回路12の出力電力を例えば以下のように制御する。誘導加熱調理器の加熱動作が停止中である待機状態では、加熱時の動作モード(例えば加熱モード)を選択することが可能な状態となっている。加熱モードが選択されて待機状態となっているときに加熱開始/終了キー16aが押されると、加熱動作が開始され、コントローラ17は、インバータ回路12の出力電力を自動的に例えば「1000W」に設定する。誘導加熱調理器が加熱モードで動作しているとき、設定キー16bを操作することによりインバータ回路12の出力電力を変更することができる。設定キー16bによりインバータ回路12の出力電力設定値が変更されると、変更された出力電力設定値がコントローラ17に送られる。コントローラ17は、インバータ回路12の入力電流を入力電流検出器7によりモニタし、選択された出力電力設定値に対応する出力電力になるようにインバータ回路12の出力電力を制御する。これにより、必要な大きさの高周波電流が誘導加熱コイル3に供給される。
コントローラ17は、インバータ制御回路31、タイマ32、メモリ33、温度計算回路34、電流測定回路35、及び、焦げ付き検知回路36を備える。インバータ制御回路31は、インバータ回路12のスイッチング素子14のオン/オフを制御する。タイマ32は、焦げ付き検知回路36の焦げ付き検知で使用する時間情報を生成して供給する。メモリ33は、動作中に必要とされるさまざまなデータ(温度のしきい値、動作中の一時データ、など)を格納する。温度計算回路34は、赤外線検出信号5の電圧を温度に換算し、焦げ付き検知回路36に温度を通知する。温度計算回路34を省略し、温度に代えて、赤外線検出信号5の電圧を直接、焦げ付き検知回路36に通知してもよい。電流測定回路35は、入力電流検出器7により検出された電流を測定する。焦げ付き検知回路36は、積算電力計41、調理動作検知回路42、及び、判定回路43を備える。積算電力計41は、電流測定回路35により測定された電流から、調理容器2の加熱により消費された積算電力量を測定する。調理動作検知回路42は、誘導加熱調理器の使用者が調理容器2の内容物に対して調理動作(後述)を行っているか否かを検知する。判定回路43は、調理容器2の内容物の焦げ付きを検知する。
焦げ付き検知回路36は、調理容器2の温度を温度計算回路34から取得し、現在行っている調理が煮物調理であるか否かを判定する。詳しくは、焦げ付き検知回路36は、調理容器2の加熱を開始した後の所定時点において、温度が第1のしきい値(例えば130°C)未満である場合、煮物調理であると判定し、第1のしきい値よりも高い第2のしきい値の温度(例えば約159°C)を焦げ付きしきい値として使用して焦げ付き検知(後述)を開始する。
図4は、図1の誘導加熱調理器によって実行される煮物判定を説明するための図である。焦げ付き検知回路36は、タイマ32から時間データを取得し、調理容器2の加熱を開始してから所定の時間期間(例えば1分)が経過した時点Time1において調理容器2の底面温度が第1のしきい値Temp1未満である場合、煮物調理であると判定し、焦げ付き検知を開始する。
好ましくは、焦げ付き検知回路36は、煮物判定を行うために、タイマ32から取得される時間データに代えて、積算電力計41によって測定される積算電力量を用いてもよい。図5は、図1の誘導加熱調理器によって実行される煮物判定の変形例を説明するための図である。焦げ付き検知回路36は、調理容器2の加熱を開始してから所定の積算電力量(任意に設定してよい)を消費した時点Time1において調理容器2の底面温度が第1のしきい値Temp1未満である場合、煮物調理であると判定し、焦げ付き検知を開始する。なお、積算電力量は、調理容器2の材質(例えば、アルミ、磁性ステンレス、非磁性ステンレス、など)毎に、異なる値を設定してもよい。調理容器2の材質は、例えば入力電流と共振電圧との関係に基づいて、公知の方法により判別することができる。
再び図1を参照して、調理動作検知回路42は、調理容器2の温度を温度計算回路から取得し、使用者が調理容器2の内容物に対して調理動作を行っている(すなわち、温度的な負荷をかけている)か否かを検知する。調理動作は、例えば、調理容器2への食材の投入や調理容器2の内容物をかき混ぜることなどを含み、調理動作検知回路42は、調理容器2の底面温度が任意時点の温度から所定の短い時間(例えば数秒)内に所定の温度低下量(例えば3°C)以上にわたって低下したとき、調理動作があったことを検知する。調理動作に使用する温度低下量は、誤検知が生じない程度の大きさであれば任意の量を使用可能であり、例えば2°C〜5°Cのいずれかの温度低下量を使用可能である。また、調理動作検知回路42は、調理容器2を加熱しても調理容器2の底面温度が所定の時間にわたって上昇しないときにも、調理動作があったことを検知する。
判定回路43は、調理容器2の温度を温度計算回路から取得し、タイマ32から時間データを取得し、積算電力計41から積算電力量を取得し、調理動作検知回路42から調理動作の検出結果を取得し、調理容器2の内容物の焦げ付きを検知する。判定回路43は、調理容器2の加熱を開始した後の所定時点において、温度が第1のしきい値未満である場合、第1のしきい値よりも高い第2のしきい値を焦げ付きしきい値として使用して焦げ付き検知を開始し、温度が焦げ付きしきい値以上に増加したとき、調理容器2の内容物の焦げ付きを検知し、焦げ付き検知を開始してから第1の時間期間以内に焦げ付き及び調理動作のいずれも検知しなかったとき、第2のしきい値に代えて第2のしきい値より小さい第3のしきい値の温度を焦げ付きしきい値として使用して焦げ付き検知を継続する。判定回路43は、焦げ付きを検知した場合には、調理容器2の加熱を停止させる(後述)。
判定回路43は、第1の時間期間を周期として使用し、周期的な各第1の時間期間以内に焦げ付き及び調理動作のいずれも検知しなかったとき、焦げ付き検知を反復して継続する。また、判定回路43は、周期的な各第1の時間期間以内に焦げ付き及び調理動作のいずれも検知しなかったとき、第2のしきい値に代えて第2のしきい値よりも小さい複数の異なる第3のしきい値のうちの1つを焦げ付きしきい値として使用して焦げ付き検知を反復して継続し、使用される第3のしきい値は、焦げ付き検知を反復する毎に減少する。
1つ又は複数の第3のしきい値は、例えば第1のしきい値(例えば約130°C)と第2のしきい値(例えば約159°C)の間の温度であり、それに代わって、第1のしきい値以下の温度であってもよい。第1のしきい値以下の温度である場合には、好ましくは、水が沸騰する温度以上に設定される。
図6は、図1の誘導加熱調理器によって実行される焦げ付き検知を説明するための図である。図4及び図5を参照して説明したように、時刻Time1において焦げ付き検知が開始されたとき、判定回路43は、第2のしきい値Temp2を焦げ付きしきい値の初期値として使用している。判定回路43は、焦げ付き検知を開始した時刻Time1から時刻Time2までの時間期間(例えば600秒)以内に調理容器2の底面温度が第2のしきい値Temp2以上に増加したとき、調理容器2の内容物の焦げ付きを検知する。一方、時刻Time1から時刻Time2までの時間期間以内に、焦げ付きを検知せず、かつ、調理動作検知回路42により調理動作を検知しなかったとき、判定回路43は、第2のしきい値Temp2に代えて第2のしきい値Temp2より小さい第3のしきい値Temp3aを焦げ付きしきい値として使用して焦げ付き検知を継続する。
判定回路43は、時刻Time1から時刻Time2までの時間期間を周期として使用し、周期的な各時間期間以内に焦げ付き及び調理動作のいずれも検知しなかったとき、焦げ付き検知を反復して継続する。本実施の形態において、例えば、時刻Time1〜時刻Time2、時刻Time2〜時刻Time3、時刻Time3〜時刻Time4、時刻Time4〜時刻Time5はそれぞれ、同じ時間期間(例えば600秒)である。
判定回路43は、第2のしきい値Temp2より小さい複数の異なる第3のしきい値Temp3a、Temp3b、Temp3cを用いてもよい。判定回路43は、周期的な各時間期間以内に焦げ付き及び調理動作のいずれも検知しなかったとき、第2のしきい値Temp2に代えて複数の異なる第3のしきい値Temp3a、Temp3b、Temp3cのうちの1つを焦げ付きしきい値として使用して焦げ付き検知を反復して継続する。使用される第3のしきい値は、焦げ付き検知を反復する毎に減少する。図6に示す例では、時刻Time2〜時刻Time3の時間期間では、焦げ付きしきい値Temp3aが使用され、焦げ付き及び調理動作のいずれも検知されず、次の時間期間において焦げ付き検知を反復して継続する。次いで、時刻Time3〜時刻Time4の時間期間では、焦げ付きしきい値Temp3b(Temp3b<Temp3a)が使用され、焦げ付き及び調理動作のいずれも検知されず、次の時間期間において焦げ付き検知を反復して継続する。時刻Time4〜時刻Time5の時間期間では、焦げ付きしきい値Temp3c(Temp3c<Temp3b)が使用され、調理容器2の底面温度が焦げ付きしきい値Temp3cに到達しているので、調理容器2の内容物の焦げ付きが検知される。
また、複数の第3のしきい値Temp3a、Temp3b、Temp3cのうちで実際に焦げ付きしきい値として使用される第3のしきい値は、使用者が設定キー16bを用いて選択した出力電力設定値に応じて、出力電力設定値が増大するにつれて増大する(すなわち、出力電力設定値が減少するにつれて減少する)ように設定されてもよい。例えば、出力電力設定値「100W、500W、700W」等が選択されている場合には、出力電力設定値「1000W、2000W、3000W」等が選択されている場合よりも小さな第3のしきい値が使用される。
また、焦げ付き検知を反復する毎に常に第3のしきい値を減少させなくてもよく、予め決められた回数だけ第3のしきい値を減少させた後は、焦げ付き検知を反復しても同じ第3のしきい値を使用し続けてもよい。
ただし、判定回路43は、第3のしきい値Temp3a、Temp3b、Temp3cのいずれかを焦げ付きしきい値として使用している場合、調理動作を検知したとき、第2のしきい値Temp2を焦げ付きしきい値として使用して焦げ付き検知を継続する。図7は、図1の誘導加熱調理器によって実行される焦げ付き検知の第1の変形例を説明するための図である。時刻Time7において調理動作を検知したとき、第3のしきい値Temp3bに代えて、第2のしきい値Temp2を焦げ付きしきい値として使用して焦げ付き検知を継続する。
また、判定回路43は、第3のしきい値Temp3a、Temp3b、Temp3cのいずれかを焦げ付きしきい値として使用している場合、調理動作を検知したとき、第3のしきい値に代えて、第2のしきい値Temp2よりも大きな第4のしきい値Temp4を焦げ付きしきい値として使用して焦げ付き検知を継続してもよい。調理動作を検知した場合には、使用者が調理容器2の近くにいると考えられるので、第2のしきい値よりも大きな焦げ付きしきい値を用いても不要な焦げ付き検知を避けることができる。ただし、第4のしきい値Temp4は、一般的な炒め物調理を行う場合に焦げ付きが生じる温度よりは低い温度に設定される。図8は、図1の誘導加熱調理器によって実行される焦げ付き検知の第2の変形例を説明するための図である。時刻Time7において調理動作を検知したとき、第3のしきい値Temp3bに代えて、第4のしきい値Temp4を焦げ付きしきい値として使用して焦げ付き検知を継続する。
以下、図9〜図11を参照して、焦げ付きを検知した場合について説明する。図9〜図11は、図1の調理容器2の温度が焦げ付き検知温度Temp2に達したときに図1の誘導加熱調理器によって実行される温度制御を説明するための図である。
図9に示すように、判定回路43は、焦げ付きしきい値(例えば第2のしきい値Temp2)に到達したことにより焦げ付きを検知し、そのまま調理容器2の加熱を停止してもよい。
また、図10に示すように、判定回路43は、焦げ付きしきい値(例えば第2のしきい値Temp2)に到達したことにより焦げ付きを検知しても、調理容器2の加熱を停止せず、インバータ回路12の出力電力を抑制して加熱を継続してもよい。
また、図11に示すように、判定回路43は、焦げ付きしきい値(例えば第2のしきい値Temp2)に到達したことにより焦げ付きを検知しても、調理容器2の加熱を即時には停止せず、焦げ付きしきい値よりも大きい第5のしきい値Temp5(例えば約250°C)を設定し、調理容器2の温度が第5のしきい値Temp5に到達したときに調理容器2の加熱を停止してもよい。
また、判定回路43は、焦げ付きしきい値(例えば第2のしきい値Temp2)に到達したことにより焦げ付きを検知しても、調理容器2の加熱を停止せず、焦げ付き検知情報を表示パネル又はアラーム等(図示せず)により使用者に通知して加熱を継続してもよい。
焦げ付きを検知した場合の動作(図9〜図11)を選択するために、誘導加熱調理器の使用者はモード選択キー16cを用いて設定することができる。
以上説明したように、本実施の形態によれば、焦げ付き検知を開始した場合には、タイマ32により計時された時間と赤外線センサ4により検知された温度とに基づいて焦げ付きしきい値の温度を低温側に切り替えるので、調理容器2の底面温度が上昇しにくい低火力での調理(煮物調理)を行っている場合でも確実に焦げ付きを検知することができ、低い温度での焦げ付きの発生を防ぐことができる。
また、調理動作を検知した場合には焦げ付きしきい値を高温側に切り替えるので、炒め物調理を行っている場合や途中で水分を投入して蒸し焼きにする場合など、容易に焦げ付き検知動作が行われない。
また、タイマ32による計時において、計時時間が所定時間を経過したときに赤外線センサ4により検知された温度が焦げ付きしきい値に到達しない場合は、時間を初期化して再度計時を行うとともに、焦げ付きしきい値を段階的に低温側に切り替えるので、低火力での調理を行っている場合でも、調理容器2の特性(熱容量が大きいなど)によって底面温度が上昇しにくい場合でも、確実に焦げ付きを検知することができる。
また、誘導加熱調理器の使用者により小さい出力電力が選択されているときほど焦げ付きしきい値を小さくするので、低火力での調理を行っている場合でも、調理容器の特性(熱容量が大きいなど)によって鍋底温度が上昇しにくい場合でも、確実に焦げ付き検知をすることができる。
また、煮物判定を、積算電力量と、赤外線センサにより検知された温度とに基づいて判断する場合には、出力電力が変動した場合においても、煮物調理と炒め物調理とを高精度で判別することができる。
また、焦げ付き検知を行っている場合、焦げ付きしきい値に達したときに加熱を停止することで、焦げ付きの進行を防止することができる。
また、焦げ付き検知を行っている場合、焦げ付きしきい値に達したときに加熱を停止せず、加熱を抑制したり、焦げ付き検知情報(例えば表示、報知)を使用者に通知して加熱を継続したりすることで、使用者の判断に基づいて加熱停止を行うことができる。
また、焦げ付き検知を行っている場合、焦げ付きしきい値に達したときに加熱をすぐに停止せず、焦げ付きしきい値より大きい値の第5のしきい値(例えば約250°C)を検知してから加熱を停止してもよい。この場合、蒸し焼き調理によって、水分を蒸発させた後、そのまま焼きもの調理を行う場合、もしくは焦げ付かせたい調理を行う際には、焦げ付きを検知して容易に加熱を停止することがないので、誘導加熱調理器の使い勝手を向上することができる。
また、本実施の形態によれば、調理容器2の底面温度を赤外線センサ4で検知しているため、サーミスタなどの感温素子を使用する場合に比べて鍋底温度が応答性よく検出できるので、焦げ付きを精度良く検出することができる。
コントローラ17の構成要素31〜36は、図1では独立した複数の回路として示したが、本発明はこれに限定されず、1つの汎用プロセッサにより構成してもよい。
以上説明したように、本発明にかかる誘導加熱調理器によれば、使用者が選択した出力電力で加熱するように動作しているときであっても調理容器2の内容物の焦げ付きを検知することができるとともに、炒め物調理のような調理においては、焦げ付き検知が不必要に動作しないようにし、加熱を停止することなく継続して調理を行うことが出来るので、組み込み式、テーブルの上で使用する卓上型、又は置き台の上で使用する据え置き型等で、家庭用又は業務用の、出力電力を設定可能な誘導加熱調理器に有効である。
1 トッププレート
2 調理容器
3 誘導加熱コイル
3a 外コイル
3b 内コイル
4 赤外線センサ
5 赤外線検出信号
6 商用電源
7 入力電流検出器
8 整流回路
9 全波整流器
10 チョークコイル
11 平滑コンデンサ
12 インバータ回路
13 共振コンデンサ
14 スイッチング素子
15 ダイオード
16 操作パネル
16a 加熱開始/終了キー
16b 設定キー
16ba アップキー
16bb ダウンキー
16c モード選択キー
17 コントローラ
21 フォトダイオード
22 オペアンプ
23,24 抵抗
31 インバータ制御回路
32 タイマ
33 メモリ
34 温度計算回路
35 電流測定回路
36 焦げ付き検知回路
41 積算電力計
42 調理動作検知回路
43 判定回路

Claims (9)

  1. 調理容器を載置するトッププレートと、
    前記トッププレートの下に設けられ、前記調理容器を加熱する誘導加熱コイルと、
    所定の出力電力で前記誘導加熱コイルに高周波電流を供給するインバータ回路と、
    前記トッププレートの下に設けられ、前記調理容器の底から放射されて前記トッププレートを透過する赤外線を検知することにより前記調理容器の底の温度を測定する赤外線センサと、
    複数の出力電力設定値から選択された1つの出力電力設定値を取得するための選択装置と、
    前記インバータ回路の出力電力が前記選択された出力電力設定値に対応する出力電力となるように前記インバータ回路を制御するコントローラとを備えた誘導加熱調理器において、
    前記コントローラは、
    前記調理容器の加熱を開始した後の所定時点もしくは前記調理容器の加熱を開始してから所定の積算電力量を消費した時点において、前記温度が所定の第1のしきい値未満である場合、前記第1のしきい値よりも高い第2のしきい値を焦げ付きしきい値として使用して焦げ付き検知を開始し、前記温度が前記焦げ付きしきい値以上に増加したとき、前記調理容器の内容物の焦げ付きを検知し、
    前記温度が所定の温度低下量以上にわたって低下したとき、もしくは前記温度が所定の時間にわたって上昇しないとき、前記調理容器の内容物に対する調理動作を検知し、
    前記焦げ付き検知を開始してから所定の第1の時間期間以内に前記焦げ付き及び前記調理動作のいずれも検知しなかったとき、前記第2のしきい値に代えて前記第2のしきい値より小さい第3のしきい値を焦げ付きしきい値として使用して前記焦げ付き検知を継続することを特徴とする誘導加熱調理器。
  2. 前記コントローラは、前記調理容器の加熱を開始してから所定の第2の時間期間が経過した時点において前記温度が前記第1のしきい値未満である場合、前記焦げ付き検知を開始することを特徴とする請求項1に記載の誘導加熱調理器。
  3. 前記コントローラは、前記焦げ付き検知を開始してから前記第1の時間期間以内に前記焦げ付き及び前記調理動作のいずれも検知しなかったとき、前記第2のしきい値に代えて前記第2のしきい値より小さい複数の異なる第3のしきい値のうちの1つを焦げ付きしきい値として使用して前記焦げ付き検知を継続し、前記使用される第3のしきい値は、前記選択された出力電力設定値が増大するにつれて増大することを特徴とする請求項1又は2に記載の誘導加熱調理器。
  4. 前記コントローラは、前記第1の時間期間を周期として使用し、前記各第1の時間期間以内に前記焦げ付き及び前記調理動作のいずれも検知しなかったとき、前記焦げ付き検知を反復して継続することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1つに記載の誘導加熱調理器。
  5. 前記コントローラは、前記各第1の時間期間以内に前記焦げ付き及び前記調理動作のいずれも検知しなかったとき、前記第2のしきい値に代えて前記第2のしきい値より小さい複数の異なる第3のしきい値のうちの1つを焦げ付きしきい値として使用して前記焦げ付き検知を反復して継続し、前記使用される第3のしきい値は、前記焦げ付き検知を反復する毎に減少することを特徴とする請求項4に記載の誘導加熱調理器。
  6. 前記コントローラは、前記第3のしきい値を焦げ付きしきい値として使用している場合、前記調理動作を検知したとき、前記第3のしきい値に代えて前記第2のしきい値もしくは前記第2のしきい値より大きい第4のしきい値を焦げ付きしきい値として使用して前記焦げ付き検知を継続することを特徴とする請求項1〜5のいずれか1つに記載の誘導加熱調理器。
  7. 前記コントローラは、前記焦げ付きを検知したとき、前記調理容器の加熱を停止することを特徴とする請求項1〜6のいずれか1つに記載の誘導加熱調理器。
  8. 前記コントローラは、前記焦げ付きを検知したとき、前記インバータ回路の出力電力を低下させることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1つに記載の誘導加熱調理器。
  9. 前記コントローラは、前記焦げ付きを検知したとき、前記第2のしきい値に代えて前記第2のしきい値よりも高い第5のしきい値を使用して前記焦げ付き検知を継続し、前記温度が前記第5のしきい値以上に増加したとき、前記調理容器の加熱を停止することを特徴とする請求項1〜6のいずれか1つに記載の誘導加熱調理器。
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