JP5827749B2 - 静電容量式タッチパネルおよびその製造方法、入力デバイス - Google Patents

静電容量式タッチパネルおよびその製造方法、入力デバイス Download PDF

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Description

本発明は、静電容量式タッチパネルに係り、特に、所定の特性を有する封止層を有する静電容量式タッチパネルに関する。
また、本発明は静電容量式タッチパネルの製造方法、および、入力デバイスにも関する。
タッチパネルの方式としては、抵抗膜方式、光センサ方式などが知られているが、特に、近年、容量変化を検出する静電容量式のタッチパネルが普及している。
一方で、タッチパネルは外部環境の影響により動作不良を起こしやすいという問題があり、例えば、抵抗膜方式の場合、以下のような対策が取られている。
特許文献1(特に、図6参照)においては、抵抗膜式タッチパネルの側端部の面にエポキシ樹脂を塗布して側端強化層28を形成し、外部からの水分、薬品の浸入を防止し、透明接着層の軟化を防止することが開示されている。
また、特許文献2(特に、図9)においては、タッチパネル中の上部電極板1や下部電極板3の端部周囲を覆うようにシール材を塗布してシール層21を形成し、水分の侵入を防いで粘着層5の劣化を防ぐことが開示されている。
特開2004−30317号公報 特開2003−157149号公報
近年のタッチパネルの使用環境の拡大に伴い、静電容量式タッチパネルでも水分の影響による動作不良の発生を抑制することが求められると共に、さらに塩水の影響による動作不良の発生を抑制することも求められている。
しかしながら、上記特許文献1および2に記載の方法では、静電容量式タッチパネルにおいて、塩水の影響を十分に抑制することができなかった。
また、静電容量式タッチパネルの歩留りに関しても、より高いレベルが要求されており、従来の技術では必ずしも満足できるものではなかった。
本発明は、上記実情に鑑みて、塩水試験前後においても動作不良の発生が抑制され、歩留りに優れた静電容量式タッチパネルを提供することを目的とする。
本発明者らは、上記課題について鋭意検討した結果、塩水試験後の動作不良が静電容量式タッチパネルの引き出し配線部間の絶縁抵抗の変動により引き起こされることを見出した。特に、塩水試験で使用される塩水中のイオン性物質(Na+やCl-)の影響が大きいことを見出した。該知見に基づき検討を進め、以下の構成により上記目的を達成することができることを見出した。
(1) 絶縁層と、絶縁層の少なくとも一方の主面上に配置された複数の電極部と、絶縁層の複数の電極部が配置された主面上に配置されると共にそれぞれ一端が対応する電極部に接続された複数の引き出し配線部と、引き出し配線部のそれぞれの他端が露出するように、電極部および引き出し配線部上に配置された透明樹脂層と、透明樹脂層上に配置された基板と、を備え、
少なくとも、絶縁層と基板との間から露出している透明樹脂層の周縁部の表面上、および、引き出し配線部の露出面上のそれぞれに封止層が配置され、
封止層の水蒸気透過度が20g/m2/24h/atm(25℃90%RH、25μm)以下であり、封止層の層厚が1.0μm以上である、静電容量式タッチパネル。
(2) 絶縁層と、絶縁層の表面上に配置された複数の第1電極部と、絶縁層の表面上に配置されると共にそれぞれ一端が対応する第1電極部に接続された複数の第1引き出し配線部と、第1引き出し配線部のそれぞれの他端が露出するように、第1電極部および第1引き出し配線部上に配置された第1透明樹脂層と、第1透明樹脂層上に配置された第1保護基板と、
絶縁層の裏面上に配置された複数の第2電極部と、絶縁層の裏面上に配置されると共にそれぞれ一端が対応する第2電極部に接続された複数の第2配線部と、第2引き出し配線部のそれぞれの他端が露出するように、第2電極部および第2引き出し配線部上に配置された第2透明樹脂層と、第2透明樹脂層上に配置された第2保護基板と、を有し、
少なくとも、絶縁層と第1保護基板との間から露出している第1透明樹脂層の周縁部の表面上および絶縁層と第2保護基板との間から露出している第2透明樹脂層の周縁部の表面上と、第1引き出し配線および第2引き出し配線の露出面上とに封止層が配置され、
封止層の水蒸気透過度が20g/m2/24h/atm(25℃90%RH、25μm)以下であり、封止層の層厚が1.0μm以上である、(1)に記載の静電容量式タッチパネル。
(3) 封止層が、フッ素系樹脂を含む、(1)または(2)に記載の静電容量式タッチパネル。
(4) 封止層が、フッ素原子を1質量%以上含む、(1)〜(3)のいずれかに記載の静電容量式タッチパネル。
(5) 封止層が、封止層形成用組成物により形成された層であり、
封止層形成用組成物の表面張力が20mN/m以下であり、
封止層形成用組成物の粘度が100cps以下である、(1)〜(4)のいずれかに記載の静電容量式タッチパネル。
(6) (1)〜(5)のいずれかに記載の静電容量式タッチパネルを備える入力デバイス。
(7) (2)〜(5)のいずれかに記載の静電容量式タッチパネルの製造方法であって、
絶縁層と、絶縁層の表面上に配置された複数の第1電極部と、絶縁層の表面上に配置されると共にそれぞれ一端が対応する第1電極部に接続された複数の第1引き出し配線部と、第1引き出し配線部のそれぞれの他端が露出するように第1電極部および第1引き出し配線部上に配置された第1透明樹脂層と、第1透明樹脂層上に配置された第1保護基板と、第1保護基板の主面上に剥離可能に配置された第1保護フィルムと、絶縁層の裏面上に配置された複数の第2電極部と、絶縁層の裏面上に配置されると共にそれぞれ一端が対応する第2電極部に接続された複数の第2配線部と、第2引き出し配線部のそれぞれの他端が露出するように、第2電極部および第2引き出し配線部上に配置された第2透明樹脂層と、第2透明樹脂層上に配置された第2保護基板と、第2保護基板の主面上に剥離可能に配置された第2保護フィルムとを有する積層体を、封止剤を含む封止層形成用組成物に接触させる工程を備える、静電容量式タッチパネルの製造方法。
(8) 接触が、スプレー処理、浸漬処理、またはディスペンスによって行われる、(7)に記載の静電容量式タッチパネルの製造方法。
(9) 絶縁層と、絶縁層の少なくとも一方の主面上に配置された複数の電極部と、絶縁層の複数の電極部が配置された主面上に配置されると共にそれぞれ一端が対応する電極部に接続された複数の引き出し配線部と、引き出し配線部のそれぞれの他端が露出するように、電極部および引き出し配線部上に配置された透明樹脂層と、透明樹脂層上に配置された基板と、を備え、
JIS Z 2371の塩水噴霧試験24時間後に測定した隣り合う引き出し配線部間の直流抵抗が300kΩ以上である、静電容量式タッチパネル。
(10) 少なくとも、絶縁層と保護基板との間から露出している透明樹脂層の周縁部の表面上、および、引き出し配線部の露出面上に封止層が配置され、封止層の水蒸気透過度が20g/m2/24h/atm(25℃90%RH、25μm)以下であり、封止層の層厚が1.0μm以上である、(9)に記載の静電容量式タッチパネル。
(11) 引き出し配線部が銀を含む、(9)または(10)に記載の静電容量式タッチパネル。
(12) 電極部が、金属酸化物からなる透明電極部である、(9)〜(11)のいずれかに記載の静電容量式タッチパネル。
(13) 電極部が、平均ワイヤ径50nm以下で、平均ワイヤ長5μm以上である金属ナノワイヤからなる透明電極部である、(9)〜(11)のいずれかに記載の静電容量式タッチパネル。
本発明によれば、塩水試験前後においても動作不良の発生が抑制され、歩留りに優れた静電容量式タッチパネルを提供することができる。
(A)は本発明の静電容量式タッチパネルの第1の実施形態の平面図であり、(B)は断面図である。 第1電極部の拡大平面図である。 本発明の静電容量式タッチパネルの第2の実施形態の断面図である。 本発明の静電容量式タッチパネルの第3の実施形態の断面図である。 (A)は本発明の静電容量式タッチパネルの第4の実施形態の断面図であり、(B)は一部平面図である。 (A)は本発明の静電容量式タッチパネルの第5の実施形態の断面図であり、(B)は一部平面図である。 (A)は本発明の静電容量式タッチパネルの第6の実施形態の断面図であり、(B)は一部平面図である。 本発明の静電容量式タッチパネルを含む入力装置の断面図である。 実施例11で使用される銀ナノワイヤの透過型電子顕微鏡写真である。 (A)および(B)は、実施例11で使用される銀ナノワイヤのワイヤ径およびワイヤ長のヒストグラムである。
以下に、本発明の静電容量式タッチパネルの好適態様について図面を参照して説明する。
<第1の実施形態>
図1(A)および(B)に、本発明の静電容量式タッチパネルの第1の実施形態の模式図を示す。図1(A)は、静電容量式タッチパネル100の平面図であり、(B)は断面図である。なお、図1(B)は、静電容量式タッチパネル100の層構成に対する理解を容易にするために模式的に表したものであり、各層の配置を正確に表した図面ではない。
図1(A)および(B)に示すように、静電容量式タッチパネル100は、絶縁層10と、絶縁層10の一方の主面上(表面上)に配置される第1電極部12と、第1引き出し配線部14と、第1透明樹脂層16と、第1保護基板18と、絶縁層10の他方の主面上(裏面上)に配置される第2電極部20と、第2引き出し配線部22と、第2透明樹脂層24と、第2保護基板26と、封止層28と、フレキシブルプリント配線板30とを備える。
以下では、まず、本発明の特徴点の一つでもある封止層28の態様について詳述し、その後各部材の説明を行う。
封止層28は、静電容量式タッチパネル100への塩水の浸入を防止する層である。封止層28を設けることにより、塩水試験後においても第1引き出し配線部14間、および、第2引き出し配線部22間での絶縁抵抗の変動が抑制され、結果として動作不良が抑制される。特に、後述するように封止層28が、少なくとも、絶縁層10と第1保護基板18との間から露出している第1透明樹脂層16の周縁部の表面上および絶縁層10と第2保護基板26との間から露出している第2透明樹脂層24の周縁部の表面上と、第1引き出し配線部14および第2引き出し配線部22の他端の露出面上に配置されることにより、比較的水分を吸収しやすい第1透明樹脂層16および第2透明樹脂層24からの塩水の侵入を抑制すると共に、第1引き出し配線部14と第1透明樹脂層16との境界部および第2引き出し配線部22と第2透明樹脂層24との境界部からの塩水の侵入を抑制することができ、結果として所望の効果が得られる。なお、図1において、上記第1透明樹脂層16の周縁部および上記第2透明樹脂層24の周縁部とは、絶縁層10の一方の主面上に第1電極部12と、第1引き出し配線部14と、第1透明樹脂層16と、第1保護基板18とをこの順で積層し、絶縁層10の他方の主面上に第2電極部20と、第2引き出し配線部22と、第2透明樹脂層24と、第2保護基板26とをこの順で積層し、さらにフレキシブルプリント配線板30を積層した積層体において、外部に露出している第1透明樹脂層16の側面部および第2透明樹脂層24の側面部を意図する。
図1において、封止層28は、絶縁層10、第1引き出し配線部14およびフレキシブルプリント配線板30上に配置される封止層28aと、絶縁層10、第2引き出し配線部22およびフレキシブルプリント配線板30上に配置される封止層28bと、静電容量式タッチパネル100の端面を覆うように配置された封止層28cとから構成される。
封止層28aおよび28bは、図1中の長尺状の静電容量式タッチパネル100のフレキシブルプリント配線板30が配置される側の一辺付近に配置される封止層である。
封止層28aは、第1透明樹脂層16によって覆われていない第1引き出し配線部14の他端側(フレキシブルプリント配線板30がある側)の第1透明樹脂層16の端面(側面)、並びに、第1透明樹脂層16およびフレキシブルプリント配線板30によって覆われていない第1引き出し配線部14の露出面を覆うように、絶縁層10、第1引き出し配線部14、およびフレキシブルプリント配線板30上に配置された層である。
封止層28bは、第2透明樹脂層24によって覆われていない第2引き出し配線部22の他端側(フレキシブルプリント配線板30がある側)の第2透明樹脂層24の端面(側面)、並びに、第2透明樹脂層24およびフレキシブルプリント配線板30によって覆われていない第2引き出し配線部22の露出面を覆うように、絶縁層10、第2引き出し配線部22、およびフレキシブルプリント配線板30上に配置された層である。
なお、図1中、封止層28aおよび28bは、第1保護基板18および第2保護基板26の端面の一部を覆うように配置されているが、該形態に限定されない。例えば、第1保護基板18および第2保護基板26の端面の全体を覆うように配置されていてもよい。
図1中の長尺状の静電容量式タッチパネル100のフレキシブルプリント配線板30が配置される側の一辺以外の三辺においては、封止層28cが静電容量式タッチパネル100の端面(周面)を覆うように配置されている。なお、後述するように、図1において、第1電極部12および第1引き出し配線部14は、第1引き出し配線部14の他端側の一部を除いて第1透明樹脂層16によって覆われており、第2電極部20および第2引き出し配線部22は、第2引き出し配線部22の他端側の一部を除いて第2透明樹脂層24によって覆われている。よって、図1において、静電容量式タッチパネル100の端面とは、第1透明樹脂層16、絶縁層10、および、第2透明樹脂層24のそれぞれの層の端面より形成される端面を意図する。なお、上記三辺において、第1電極部12および第1引き出し配線部14の端面、または、第2電極部20および第2引き出し配線部22の端面が露出している態様においては、それらの端面を含めて、静電容量式タッチパネル100の端面を形成する。
封止層28cは、図1中の長尺状の静電容量式タッチパネル100のフレキシブルプリント配線板30が配置される側の一辺においては、絶縁層10の端面を覆うように配置されている。
図1中、封止層28cは、第1保護基板18および第2保護基板26の端面の一部を覆うように配置されているが、該形態に限定されない。例えば、第1保護基板18および第2保護基板26の端面の全体を覆うように配置されていてもよい。
図1においては、封止層28a、28bおよび28cが配置されているが該形態には限定されない。例えば、絶縁層10と第1透明樹脂層16との間から第1電極部12が露出している、および/または、絶縁層10と第2透明樹脂層24との間から第2電極部20の一部が露出している場合は、さらに、第1電極部12および第2電極部20の露出面上に封止層28を配置することが好ましい。
また、視認性により優れると共に、動作不良の発生がより抑制される点から、第1保護基板18および第2保護基板26のそれぞれの外側の主面18aおよび26a以外の絶縁層10、第1透明樹脂層16、第1保護基板18、第2透明樹脂層24、および第2保護基板26の周縁部(静電容量式タッチパネル100の周縁部)に封止層が配置されていることが好ましい。なお、静電容量式タッチパネル100の全面(露出する面)に封止層が配置されていてもよい。
封止層28の水蒸気透過度は、20g/m2/24h/atm(25℃90%RH、25μm)以下である。なかでも、塩水試験後のタッチパネルの動作不良発生がより抑制される点で、10g/m2/24h/atm以下が好ましく、5g/m2/24h/atm以下がより好ましい。なお、下限は特に制限されないが、通常、使用される材料の性質より、0.1g/m2/24h/atm以上の場合が多い。
一方、封止層28の水蒸気透過度が20g/m2/24h/atm(25℃90%RH、25μm)超の場合、タッチパネルの塩水に対する耐性が低下し、塩水試験後に引き出し配線部間の絶縁抵抗が変動し、動作不良が発生しやすくなる。
なお、水蒸気透過度の測定方法としては、JIS K 7129に準じた、感湿センサー法で行う。また、「25℃90%RH、25μm」とは、水蒸気透過度の測定条件を示し、封止層の層厚が25μmで、25℃で90%RHの環境下での測定結果であることを意図する。また、透過度の単位「g/m2/24h/atm」は、「g/m2・24hr・atm」と同義である。
封止層28の厚みは、1.0μm以上である。なかでも、塩水試験後のタッチパネルの動作不良発生がより抑制される点で、2.0μm以上が好ましく、4.0μm以上がより好ましく、10.0μm以上がさらに好ましい。なお、上限は特に制限されないが、効果が飽和し、経済性が損なわれる点から、50μm以下が好ましい。
一方、封止層28の厚みが1.0μm未満の場合、タッチパネルの塩水に対する耐性が低下し、塩水試験後に引き出し配線部間の絶縁抵抗が変動し、動作不良が発生しやすくなる。
なお、封止層28の厚みは、封止層28の任意の20箇所以上の場所の厚みを測定し、それらを算術平均した平均値である。
封止層28は体積抵抗率が10の11乗Ωcm以上であることが好ましく、10の12乗Ωcm以上であることがより好ましく、10の13乗Ωcm以上であることがさらに好ましい。上記範囲であれば、動作不良の発生がより抑制される。なお、上限は特に制限されないが、使用される有機化合物の特性より、通常、10の18乗Ωcm以下の場合が多い。
封止層28を構成する材料は、封止層28が上述した所定の水蒸気透過度を示す材料であれば特に制限されないが、例えば、シリコーン系樹脂、フッ素系樹脂が挙げられる。
なかでも、塩水試験後のタッチパネルの動作不良発生がより抑制される点で、フッ素系樹脂が好ましく、特に、(A)炭素数1〜12の(パー)フルオロアルキル基および/または(パー)フルオロポリエーテル基を有し、かつ炭素−炭素二重結合を有するモノマーと、(B)フッ素を含有しない、炭素−炭素二重結合を有するモノマーを共重合してなるフッ素系樹脂がより好ましい。なお、ここで(パー)フルオロアルキル基とは、フルオロアルキル基またはパーフルオロアルキル基の意味であり、(パー)フルオロポリエーテル基とは、フルオロポリエーテル基またはパーフルオロポリエーテル基の意味である。
(A)成分としては、(メタ)アクリレート系モノマーおよびビニル系モノマーが好ましく、(メタ)アクリレート系モノマーとしては、トリフルオロエチル(メタ)アクリレート、パーフルオロデシルエチル(メタ)アクリレート、パーフルオロオクチルエチル(メタ)アクリレート、パーフルオロヘキシルエチル(メタ)アクリレート、パーフルオロブチルエチル(メタ)アクリレート、パーフルオロポリエーテル(メタ)アクリレートなどが挙げられ、ビニル系モノマーとしては、トリフルオロメチルビニル、パーフルオロエチルビニル、パーフルオロエチルエーテルビニルなどが挙げられる。なお、ここで(メタ)アクリレートとは、アクリレートまたはメタクリレートを意味する。
また、(A)成分における官能基は、パーフルオロアルキル基またはパーフルオロポリエーテル基が好ましい。これらの基を有することで後に詳述する溶剤に対する溶解性がさらに向上する。
上記(A)成分は、一種を単独で、または二種以上を混合して用いることができ、その含有量は、(A)成分と(B)成分を共重合してなるフッ素系樹脂を基準に、50〜95質量%の範囲であることが好ましい。(A)成分が50質量%未満であると、溶剤への溶解性が低くなり、また95質量%を超えると封止層28がもろくなり、急激な温度変化などにより容易に封止層28に亀裂が入り、防湿性、絶縁性、または、耐酸性を維持することが困難になる場合がある。以上の観点から(A)成分は、60〜85質量%の範囲であることがさらに好ましい。
(B)成分であるフッ素を含有しない、炭素−炭素二重結合を有するモノマーとしては、(メタ)アクリレート系モノマー、スチレン系モノマー、オレフィン系モノマー、またはビニル系モノマーが好ましい。
(メタ)アクリレート系モノマーとしては、メチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、グリシジル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピル(メタ)アクリレートなどが挙げられる。また、スチレン系モノマーとしてはスチレンなどが、オレフィン系モノマーとしては、エチレン、プロピレンなどが、ビニル系モノマーとしては、塩化ビニル、塩化ビニリデンなどが挙げられる。
上記(B)成分は、一種を単独で、または二種以上を混合して用いることができ、その含有量は、(A)成分と(B)成分を共重合してなるフッ素系樹脂を基準に、5〜50質量%の範囲であることが好ましい。(B)成分が5質量%未満であると、封止層28がもろくなり、また50質量%を超えると溶剤への溶解性が低くなる場合がある。以上の観点から(B)成分は、10〜40質量%の範囲であることがさらに好ましい。
上記フッ素系樹脂は、上記(A)成分と(B)成分を共重合してなることが好ましい。重合方法としては特に限定されず、従来公知の方法を用いることができる。また、該フッ素系樹脂は、その重量平均分子量が50,000〜800,000の範囲であることが好ましく、(A)成分と(B)成分はランダム状に共重合していてもよいし、またブロック状に共重合していてもよい。
後述するように、封止層28を形成する際には、上記フッ素系樹脂を含むコーティング剤(封止層形成用組成物)を使用することが好ましい。
該フッ素系樹脂はコーティング剤中に、8〜60質量%の範囲で含有されることが好ましい。8質量%以上であると、高膜厚になるため、高い防湿性が得られ、一方、60質量%以下であると、適切な粘性があるため、塗布性および乾燥性に優れる。以上の観点から、コーティング剤におけるフッ素系樹脂の含有量は、10〜50質量%の範囲がさらに好ましい。
コーティング剤は、上記フッ素系樹脂の他に不燃性フッ素系溶剤を含有することが好ましい。不燃性フッ素系溶剤は、構造中にフッ素を含有することによって引火点を生じない物質をいい、常温で液体であることが好ましく、またコーティング剤を塗布した後の乾燥性の観点から、沸点は55℃以上であることが好ましい。沸点が55℃以上であると乾燥速度が速すぎず、平滑な均一の皮膜を得ることができる。沸点の上限については、特に制限はないが、高い生産性で皮膜が得られるとの観点から180℃以下であることが好ましい。
不燃性フッ素系溶剤としては上記物性を有するものであれば特に限定されず、例えば、ハイドロフルオロエーテル、パーフルオロポリエーテル、パーフルオロアルカン、ハイドロフルオロポリエーテル、ハイドロフルオロカーボン等が挙げられる。これらの不燃性フッ素系溶剤は、一種単独で、または二種以上を混合して使用することができる。
コーティング剤において、不燃性フッ素系溶剤は、コーティング剤中に、20〜92質量%の範囲で含有することが好ましい。20質量%以上であると、非引火性が確保できるため安全性に優れ、一方、92質量%以下であると、相対的に樹脂成分の比率が上がるため高膜厚が得られる。以上の観点から、コーティング剤における不燃性フッ素系溶剤の含有量は、40〜90質量%の範囲がさらに好ましい。
また、上記不燃性フッ素系溶剤に加えて、コーティング剤全体として引火性を有しない範囲内であれば、その他の溶剤を加えることができる。例えば、トリフルオロプロパノール、メタキシレンヘキサフロライドなどの引火性を持つフッ素系溶剤やアルコール、パラフィン系溶剤、エステル系溶剤などの有機溶剤を混合することができる。
封止層28は、封止層全量に対してフッ素原子を1質量%以上含むことが好ましく、3質量%以上含むことがより好ましく、5質量%以上含むことがさらに好ましい。上記範囲であれば、動作不良の発生がより抑制される。なお、上限は特に制限されないが、使用される有機化合物の特性より、通常、76質量%以下の場合が多い。
絶縁層10は、第1電極部12と第2電極部20との間の絶縁性を担保するための層である。図1において、絶縁層10は単層であるが、2層以上の複層であってもよい。
絶縁層10の厚み(絶縁層が2層以上の複層の場合は、それらの合計厚み)は特に制限されないが、5〜350μmであることが好ましく、30〜150μmであることがより好ましい。上記範囲内であれば所望の可視光の透過率が得られ、且つ、取り扱いも容易である。
絶縁層10の全光線透過率は、85〜100%であることが好ましい。
絶縁層10としては、透明絶縁層であることが好ましい。その具体例としては、例えば、絶縁樹脂層、セラミックス層、ガラス層などが挙げられる。なかでも、靭性に優れる理由から、絶縁樹脂層であることが好ましい。
絶縁樹脂層を構成する材料としては、より具体的には、ポリエチレンテレフタレート、ポリエーテルスルホン、ポリアクリル系樹脂、ポリウレタン系樹脂、ポリエステル、ポリカーボネート、ポリスルホン、ポリアミド、ポリアリレート、ポリオレフィン、セルロース系樹脂、ポリ塩化ビニル、シクロオレフィン系樹脂などが挙げられる。なかでも、透明性に優れる理由から、ポリエチレンテレフタレート、シクロオレフィン系樹脂、ポリカーボネート、トリアセチルセルロース樹脂であることが好ましい。
第1電極部12および第2電極部20は、静電容量式タッチパネル100において静電容量の変化を感知するセンシング電極であり、感知部(センサ部)を構成する。つまり、指先をタッチパネルに接触させると、第1電極部12および第2電極部20の間の相互静電容量が変化し、この変化量に基づいて指先の位置をIC回路によって演算する。
第1電極部12は、第1方向(X方向)に延び、第1方向と直交する第2方向(Y方向)に配列された電極であり、所定のパターンを含む。第2電極部20は、第2方向(Y方向)に延び、第1方向(X方向)に配列された電極であり、所定のパターンを含む。図1においては、第1電極部12は5つ、第2電極部20は4つ設けられているが、その数は特に制限されず複数あればよい。
図1中、第1電極部12および第2電極部20は、導電性細線により構成される。図2に、第1電極部12の拡大平面図を示す。図2に示すように、第1電極部12は、導電性細線36により構成され、交差する導電性細線36による複数の格子38を含んでいる。なお、第2電極部20も、第1電極部12と同様に、交差する導電性細線36による複数の格子38を含んでいる。
なお、図1においては、第1電極部12および第2電極部20は、共に長尺状の電極であるが、その形状は該態様に限定されず、ダイヤ形状が直列につながったいわゆるダイヤモンドパターンでもよい。
導電性細線36の材料としては、例えば、金(Au)、銀(Ag)、銅(Cu)、アルミニウム(Al)などの金属や合金、ITO、酸化スズ、酸化亜鉛、酸化カドミウム、酸化ガリウム、酸化チタンなどの金属酸化物、などが挙げられる。なかでも、導電性細線36の導電性が優れる理由から、銀であることが好ましい。
導電性細線36の中には、導電性細線36と絶縁層10との密着性の観点から、バインダーが含まれていることが好ましい。
バインダーとしては、導電性細線36と絶縁層10との密着性がより優れる理由から、水溶性高分子であることが好ましい。バインダーの種類としては、例えば、ゼラチン、カラギナン、ポリビニルアルコール(PVA)、ポリビニルピロリドン(PVP)、澱粉等の多糖類、セルロース及びその誘導体、ポリエチレンオキサイド、ポリサッカライド、ポリビニルアミン、キトサン、ポリリジン、ポリアクリル酸、ポリアルギン酸、ポリヒアルロン酸、カルボキシセルロース、アラビアゴム、アルギン酸ナトリウムなどが挙げられる。なかでも、導電性細線36と絶縁層10との密着性がより優れる理由から、ゼラチンが好ましい。
なお、ゼラチンとしては石灰処理ゼラチンの他、酸処理ゼラチンを用いてもよく、ゼラチンの加水分解物、ゼラチン酵素分解物、その他アミノ基、カルボキシル基を修飾したゼラチン(フタル化ゼラチン、アセチル化ゼラチン)を使用することができる。
導電性細線36中における金属とバインダーとの体積比(金属の体積/バインダーの体積)は、1.0以上が好ましく、1.5以上が更に好ましい。金属とバインダーの体積比を1.0以上とすることで、導電性細線36の導電性をより高めることができる。上限は特に制限されないが、生産性の観点から、4.0以下が好ましく、2.5以下がより好ましい。
なお、金属とバインダーの体積比は、導電性細線36中に含まれる金属およびバインダーの密度より計算することができる。例えば、金属が銀の場合、銀の密度を10.5g/cm3として、バインダーがゼラチンの場合、ゼラチンの密度を1.34g/cm3として計算して求めるものとする。
導電性細線36の線幅は特に制限されないが、低抵抗の電極を比較的容易に形成できる観点から、30μm以下が好ましく、15μm以下がより好ましく、10μm以下がさらに好ましく、9μm以下が特に好ましく、7μm以下が最も好ましく、0.5μm以上が好ましく、1.0μm以上がより好ましい。
導電性細線36の厚みは特に制限されないが、導電性と視認性との観点から、0.00001mm〜0.2mmから選択可能であるが、30μm以下が好ましく、20μm以下がより好ましく、0.01〜9μmがさらに好ましく、0.05〜5μmが最も好ましい。
格子38は、導電性配線36で囲まれる開口領域を含んでいる。格子38の一辺の長さWは、800μm以下が好ましく、600μm以下がより好ましく、400μm以上であることが好ましい。
第1電極部12および第2電極部20では、可視光透過率の点から開口率は85%以上であることが好ましく、90%以上であることがより好ましく、95%以上であることが最も好ましい。開口率とは、所定領域において第1電極部12または第2電極部20中の導電性細線36を除いた透過性部分が全体に占める割合に相当する。
格子38は、略ひし形の形状を有している。但し、その他、多角形状(例えば、三角形、四角形、六角形)としてもよい。また、一辺の形状を直線状の他、湾曲形状でもよいし、円弧状にしてもよい。円弧状とする場合は、例えば、対向する2辺については、外方に凸の円弧状とし、他の対向する2辺については、内方に凸の円弧状としてもよい。また、各辺の形状を、外方に凸の円弧と内方に凸の円弧が連続した波線形状としてもよい。もちろん、各辺の形状を、サイン曲線にしてもよい。
なお、図2においては、導電性細線36はメッシュパターンとして形成されているが、この態様には限定されず、ストライプパターンであってもよい。
なお、図1においては、第1電極部12および第2電極部20は導電性細線36で構成されていたが、この態様には限定されず、例えば、ITO、ZnOなどの金属酸化物薄膜(透明金属酸化物薄膜)、銀ナノワイヤや銅ナノワイヤなどの金属ナノワイヤでネットワークを構成した透明導電膜で形成されていてもよい。また、金属酸化物粒子、銀ペーストや銅ペーストなどの金属ペーストで製造されてもよい。なかでも導電性と透明性に優れる点で、銀ナノワイヤが好ましい。
また、電極部のパターニングは、電極部の材料に応じて選択でき、フォトリソグラフィー法やレジストマスクスクリーン印刷−エッチング法、インクジェット法、印刷法などを用いてもよい。
第1引き出し配線部14は、第1電極部12と後述するフレキシブルプリント配線板30とを接続するための配線である。第1引き出し配線部14は、第1電極部12の周縁部に配置され、その一端が対応する第1電極部12に接続され、他端がフレキシブルプリント配線板30中の図示しない端子と電気的に接続している。つまり、第1引き出し配線部14の他端は、後述する第1透明樹脂層16の外側にまで延在しており、その延在部上に上述した封止層28が配置されている。
第2引き出し配線部22は、第2電極部20と後述するフレキシブルプリント配線板30とを接続するための配線である。第2引き出し配線部22は、第2電極部20の周縁部に配置され、その一端が第2電極部20に接続され、他端がフレキシブルプリント配線板30中の図示しない端子と電気的に接続している。つまり、第2引き出し配線部22の他端は、後述する第2透明樹脂層24の外側にまで延在しており、その延在部上に上述した封止層28が配置されている。
なお、図1に示すように、第1引き出し配線部14および第2引き出し配線部22のそれぞれの他端は集合して、フレキシブルプリント配線板30と接続する他端部を構成する。また、図1においては、第1引き出し配線部14は5本、第2引き出し配線部22は4本記載されているが、その数は特に制限されず、通常、電極部の数に応じて複数配置される。
第1引き出し配線部14および第2引き出し配線部22を構成する配線の材料としては、例えば、金(Au)、銀(Ag)、銅(Cu)、などの金属や、酸化スズ、酸化亜鉛、酸化カドミウム、酸化ガリウム、酸化チタンなどの金属酸化物、などが挙げられる。なかでも、導電性が優れる理由から、銀であることが好ましい。また、銀ペーストや銅ペーストなどの金属ペーストや、アルミニウム(Al)やモリブデン(Mo)などの金属や合金薄膜で構成されていてもよい。金属ペーストの場合は、スクリーン印刷やインクジェット印刷法で、金属や合金薄膜の場合は、スパッタ膜をフォトリソグラフィー法などのパターニング方法が好適に用いられる。
上述した導電性細線36、並びに、第1引き出し配線部14および第2引き出し配線部22を構成する配線の材料としては、表面抵抗値がITOなどの金属酸化物よりも低く、且つ、透明な導電性層を形成しやすいという観点から、金属ナノワイヤを用いてもよい。金属ナノワイヤとしては、アスペクト比(平均ワイヤ長/平均ワイヤ径)が30以上で、平均ワイヤ径が1nm以上150nm以下で、平均ワイヤ径が1μm以上100μm以下の金属微粒子が好ましい。金属ナノワイヤの平均ワイヤ径は、100nm以下が好ましく、30nm以下がより好ましく、25nm以下が更に好ましい。金属ナノワイヤの平均ワイヤ径は、1μm以上40μm以下が好ましく、3μm以上35μm以下がより好ましく、5μm以上30μm以下が更に好ましい。
金属ナノワイヤを構成する金属は、特に制限はなく、1種の金属だけからなるものでもよく、2種以上の金属を組み合わせて用いてもよく、合金を用いることも可能である。具体的には、銅、銀、金、白金、パラジウム、ニッケル、錫、コバルト、ロジウム、イリジウム、鉄、ルテニウム、オスミウム、マンガン、モリブデン、タングステン、ニオブ、タンタル、チタン、ビスマス、アンチモン、鉛、またはこれらの合金などが挙げられる。銀を質量比で50%以上含有する銀ナノワイヤが好ましい。
金属ナノワイヤは、いかなる方法で作製してもよい。金属ナノワイヤの製造方法は、例えば、Adv.Mater.vol.14, 2002, 833-837、特開2010−084173号公報、米国公開特許2011−0174190公報に詳細に記載されている。なお、上記金属ナノワイヤに関係する文献としては、例えば、特開2010−86714号公報、特開2010−87105号公報、特開2010−250109号公報、特開2010−250110号公報、特開2010−251611号公報、特開2011−54419号公報、特開2011−60686号公報、特開2011−65765号公報、特開2011−70792号公報、特開2011−86482号公報、特開2011−96813号公報が挙げられる。本発明においては、適宜これらの文献に開示された内容を組み合わせて使用することができる。
第1透明樹脂層16および第2透明樹脂層24は、それぞれ第1電極部12上および第2電極部20上に配置され、第1電極部12と第1保護基板18との間、および、第2電極部20と第2保護基板26との間の密着性を担保するための層(特に、粘着性透明樹脂層)である。図1において、第1透明樹脂層16は、第1引き出し配線部14のフレキシブルプリント配線板30と接続する他端が露出するように、第1引き出し配線部14および第1電極部12を覆っている。また、第2透明樹脂層24は、第2引き出し配線部22のフレキシブルプリント配線板30と接続する他端が露出するように、第2引き出し配線部22および第2電極部20を覆っている。図1に示すように、第1透明樹脂層16および第2透明樹脂層24の大きさは、第1引き出し配線部14の他端および第2引き出し配線部22の他端が露出するように、通常、絶縁層10よりも小さい。
第1透明樹脂層16および第2透明樹脂層24の厚みは特に制限されないが、5〜350μmであることが好ましく、30〜150μmであることがより好ましい。上記範囲内であれば所望の可視光の透過率が得られ、且つ、取り扱いも容易である。
第1透明樹脂層16および第2透明樹脂層24の全光線透過率は、85〜100%であることが好ましい。
第1透明樹脂層16および第2透明樹脂層24を構成する材料としては、公知の粘着剤を使用することが好ましく、例えば、ゴム系粘着性絶縁材料、アクリル系粘着性絶縁材料、シリコーン系粘着性絶縁材料などが挙げられる。なかでも、透明性に優れる観点から、アクリル系粘着性絶縁材料であることが好ましい。
上記粘着性絶縁材料の好適態様であるアクリル系粘着性絶縁材料は、アルキル(メタ)アクリレート由来の繰り返し単位を有するアクリル系ポリマーを主成分としたものである。なお、(メタ)アクリレートは、アクリレートおよび/またはメタクリレートをいう。アクリル系粘着性絶縁材料のなかでも、粘着性がより優れる点から、アルキル基の炭素数が1〜12程度であるアルキル(メタ)アクリレート由来の繰り返し単位を有するアクリル系ポリマーであることが好ましく、上記炭素数のアルキルメタクリレート由来の繰り返し単位および上記炭素数のアルキルアクリレート由来の繰り返し単位を有するアクリル系ポリマーがより好ましい。
上記アクリル系ポリマー中の繰り返し単位のなかには、(メタ)アクリル酸由来の繰り返し単位が含まれていてもよい。
第1保護基板18および第2保護基板26は、それぞれ第1透明樹脂層16および第2透明樹脂層24上に配置される基板であり、外部環境から第1電極部12や第2電極部20を保護する基板であり、通常、一方の保護基板の主面はタッチ面を構成する。
第1保護基板18および第2保護基板26として、透明基板であることが好ましくプラスチックフィルム、プラスチック板、ガラス板等が用いられる。層の厚みはそれぞれの用途に応じて適宜選択することが望ましい。
上記プラスチックフィルムおよびプラスチック板の原料としては、例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)等のポリエステル類;ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)、ポリスチレン、EVA等のポリオレフィン類;ビニル系樹脂;その他、ポリカーボネート(PC)、ポリアミド、ポリイミド、アクリル樹脂、トリアセチルセルロース(TAC)、シクロオレフィン系樹脂(COP)等を用いることができる。
また、第1保護基板18および第2保護基板26として、液晶ディスプレイや偏光板、円偏光板などを用いてもよい。
フレキシブルプリント配線板30は、基板上に複数の配線および端子が設けられた板であり、第1引き出し配線部14のそれぞれの他端および第2引き出し配線部22のそれぞれの他端に接続され、静電容量式タッチパネル100と外部の装置(例えば、液晶表示装置)とを接続する役割を果たす。フレキシブルプリント配線板30は、図1に示すように、第1引き出し配線部14、絶縁層10および第2引き出し配線部22を挟持するように配置される。
静電容量式タッチパネル100をJIS Z 2371の塩水噴霧試験に曝し、24時間後に測定した隣り合う第1引き出し配線部14間および第2引き出し配線部22間の直流抵抗は300kΩ以上である。なかでも、500kΩ以上が好ましく、1MΩ以上がより好ましい。上記範囲内であれば、静電容量式タッチパネルの歩留まりが向上する。
なお、図1においては、絶縁層の両面に電極部が配置される静電容量式タッチパネルに封止層を設ける態様を示したが、後述するようにこれには限定されない。例えば、絶縁層と絶縁層表面に配置された電極部とを有する電極部付き絶縁層を2枚用意し、電極部同士が向き合うように、または、一方の電極部付き絶縁層の絶縁層と他方の電極部付き絶縁層の電極部とが向き合うように、透明樹脂層を介して貼り合せて得られる静電容量式タッチパネルで封止層を有する態様も挙げられる。また、さらには、絶縁層の一方の主面上に第1電極部および第2電極部を設けて得られる静電容量式タッチパネルで封止層を有する態様も挙げられる。
静電容量式タッチパネル100の製造方法は特に制限されず、公知の方法を採用することができる。
絶縁層10上に第1電極部12および第1引き出し配線部14、並びに、第2電極部20および第2引き出し配線部22を形成する方法としては、例えば、絶縁層10の両主面上に形成された金属箔上のフォトレジスト膜を露光、現像処理してレジストパターンを形成し、レジストパターンから露出する金属箔をエッチングする方法が挙げられる。
または、絶縁層10の両主面上に金属微粒子または金属ナノワイヤを含むペーストを印刷し、ペーストに金属めっきを行う方法が挙げられる。
また、絶縁層10上にスクリーン印刷版またはグラビア印刷版によって印刷形成する方法、または、インクジェットにより形成する方法も挙げられる。
さらに、上記方法以外にハロゲン化銀を使用した方法が挙げられる。より具体的には、絶縁層10の両面にそれぞれ、ハロゲン化銀とバインダーとを含有するハロゲン化銀乳剤層(以後、単に感光性層とも称する)を形成する工程(1)、感光性層を露光した後、現像処理することにより第1電極部12および第1引き出し配線部14、並びに、第2電極部20および第2引き出し配線部22を形成する工程(2)を有する方法が挙げられる。
以下に、各工程に関して説明する。
[工程(1):感光性層形成工程]
工程(1)は、絶縁層10の両面に、ハロゲン化銀とバインダーとを含有する感光性層を形成する工程である。
感光性層を形成する方法は特に制限されないが、生産性の点から、ハロゲン化銀およびバインダーを含有する感光性層形成用組成物を絶縁層10に接触させ、絶縁層10の両面上に感光性層を形成する方法が好ましい。
以下に、上記方法で使用される感光性層形成用組成物の態様について詳述した後、工程の手順について詳述する。
感光性層形成用組成物には、ハロゲン化銀およびバインダーが含有される。
ハロゲン化銀に含有されるハロゲン元素は、塩素、臭素、ヨウ素およびフッ素のいずれであってもよく、これらを組み合わせでもよい。ハロゲン化銀としては、例えば、塩化銀、臭化銀、ヨウ化銀を主体としたハロゲン化銀が好ましく用いられ、更に臭化銀や塩化銀を主体としたハロゲン化銀が好ましく用いられる。
使用されるバインダーの種類は、上述の通りである。また、バインダーはラテックスの形態で感光性層形成用組成物中に含まれていてもよい。
感光性層形成用組成物中に含まれるハロゲン化銀およびバインダーの体積比は特に制限されず、上述した導電性細線36中における金属とバインダーとの好適な体積比の範囲となるように適宜調整される。
感光性層形成用組成物には、必要に応じて、溶媒が含有される。
使用される溶媒としては、例えば、水、有機溶媒(例えば、メタノール等のアルコール類、アセトン等のケトン類、ホルムアミド等のアミド類、ジメチルスルホキシド等のスルホキシド類、酢酸エチル等のエステル類、エーテル類等)、イオン性液体、またはこれらの混合溶媒を挙げることができる。
使用される溶媒の含有量は特に制限されないが、ハロゲン化銀およびバインダーの合計質量に対して、30〜90質量%の範囲が好ましく、50〜80質量%の範囲がより好ましい。
(工程の手順)
感光性層形成用組成物と絶縁層10とを接触させる方法は特に制限されず、公知の方法を採用できる。例えば、感光性層形成用組成物を絶縁層10に塗布する方法や、感光性層形成用組成物中に絶縁層10を浸漬する方法などが挙げられる。
形成された感光性層中におけるバインダーの含有量は特に制限されないが、0.3〜5.0g/m2が好ましく、0.5〜2.0g/m2がより好ましい。
また、感光性層中におけるハロゲン化銀の含有量は特に制限されないが、導電性細線36の導電特性がより優れる点で、銀換算で1.0〜20.0g/m2が好ましく、5.0〜15.0g/m2がより好ましい。
なお、必要に応じて、感光性層上にバインダーからなる保護層をさらに設けてもよい。保護層を設けることにより、擦り傷防止や力学特性の改良がなされる。
[工程(2):露光現像工程]
工程(2)は、上記工程(1)で得られた感光性層をパターン露光した後、現像処理することにより第1電極部12および第1引き出し配線部14、並びに、第2電極部20および第2引き出し配線部22を形成する工程である。
まず、以下では、パターン露光処理について詳述し、その後現像処理について詳述する。
(パターン露光)
感光性層に対してパターン状の露光を施すことにより、露光領域における感光性層中のハロゲン化銀が潜像を形成する。この潜像が形成された領域は、後述する現像処理によって導電性細線を形成する。一方、露光がなされなかった未露光領域では、後述する定着処理の際にハロゲン化銀が溶解して感光性層から流出し、透明な膜が得られる。
露光の際に使用される光源は特に制限されず、可視光線、紫外線などの光、または、X線などの放射線などが挙げられる。
パターン露光を行う方法は特に制限されず、例えば、フォトマスクを利用した面露光で行ってもよいし、レーザービームによる走査露光で行ってもよい。なお、パターンの形状は特に制限されず、形成したい導電性細線のパターンに合わせて適宜調整される。
(現像処理)
現像処理の方法は特に制限されず、公知の方法を採用できる。例えば、銀塩写真フィルム、印画紙、印刷製版用フィルム、フォトマスク用エマルジョンマスク等に用いられる通常の現像処理の技術を用いることができる。
現像処理の際に使用される現像液の種類は特に制限されないが、例えば、PQ現像液、MQ現像液、MAA現像液等を用いることもできる。市販品では、例えば、富士フイルム社処方のCN−16、CR−56、CP45X、FD−3、パピトール、KODAK社処方のC−41、E−6、RA−4、D−19、D−72等の現像液、又はそのキットに含まれる現像液を用いることができる。また、リス現像液を用いることもできる。
現像処理は、未露光部分の銀塩を除去して安定化させる目的で行われる定着処理を含むことができる。定着処理は、銀塩写真フィルムや印画紙、印刷製版用フィルム、フォトマスク用エマルジョンマスク等に用いられる定着処理の技術を用いることができる。
定着工程における定着温度は、約20℃〜約50℃が好ましく、25〜45℃がより好ましい。また、定着時間は5秒〜1分が好ましく、7秒〜50秒がより好ましい。
現像処理後の露光部(導電性細線)に含まれる金属銀の質量は、露光前の露光部に含まれていた銀の質量に対して50質量%以上の含有率であることが好ましく、80質量%以上であることが更に好ましい。露光部に含まれる銀の質量が露光前の露光部に含まれていた銀の質量に対して50質量%以上であれば、高い導電性を得ることができるため好ましい。
上記工程以外に必要に応じて、以下の下塗層形成工程、アンチハレーション層形成工程、または加熱処理を実施してもよい。
(下塗層形成工程)
絶縁層とハロゲン化銀乳剤層との密着性に優れる理由から、上記工程(1)の前に、絶縁層の両面に上記バインダーを含む下塗層を形成する工程を実施することが好ましい。
使用されるバインダーは上述の通りである。下塗層の厚みは特に制限されないが、密着性と相互静電容量の変化率がより抑えられる点で、0.01〜0.5μmが好ましく、0.01〜0.1μmがより好ましい。
(アンチハレーション層形成工程)
導電性細線の細線化の観点で、上記工程(1)の前に、絶縁層の両面にアンチハレーション層を形成する工程を実施することが好ましい。
アンチハレーション層に用いる材料については、特開2009−188360号の段落0029から0032の記載を参照することができる
相互静電容量の変化率がより抑えられ、また、電極部間の耐マイグレーション性に優れる理由から、アンチハレーション層には架橋剤が含有されることが好ましい。架橋剤としては、有機硬膜剤、無機硬膜剤いずれも用いることができるが、硬膜制御の観点で有機硬膜剤が好ましく、具体例としては、例えば、アルデヒド類、ケトン類、カルボン酸誘導体、スルホン酸エステル、トリアジン類、活性オレフィン類、イソシアネート、カルボジイミドが挙げられる。
(工程(3):加熱工程)
工程(3)は、上記現像処理の後に加熱処理を実施する工程である。本工程を実施することにより、バインダー間で融着が起こり、導電性細線の硬度がより上昇する。特に、感光性層形成用組成物中にバインダーとしてポリマー粒子を分散している場合(バインダーがラテックス中のポリマー粒子の場合)、本工程を実施することにより、ポリマー粒子間で融着が起こり、所望の硬さを示す導電性細線が形成される。
加熱処理の条件は使用されるバインダーによって適宜好適な条件が選択されるが、40℃以上であることがポリマー粒子の造膜温度の観点から好ましく、50℃以上がより好ましく、60℃以上が更に好ましい。また、絶縁層のカール等を抑制する観点から、150℃以下が好ましく、100℃以下がより好ましい。
加熱時間は特に限定されないが、絶縁層のカール等を抑制する観点、および、生産性の観点から、1〜5分間であることが好ましく、1〜3分間であることがより好ましい。
なお、この加熱処理は、通常、露光、現像処理の後に行われる乾燥工程と兼ねることができるため、ポリマー粒子の造膜のために新たな工程を増加させる必要がなく、生産性、コスト等の観点で優れる。
なお、上記工程を実施することにより、導電性細線間にはバインダーを含む光透過性部が形成される。光透過性部における透過率は、380〜780nmの波長領域における透過率の最小値で示される透過率が90%以上、好ましくは95%以上、さらに好ましくは97%以上であり、さらにより好ましくは98%以上であり、最も好ましくは99%以上である。
光透過性部には上記バインダー以外の材料が含まれていてもよく、例えば、銀難溶剤などが挙げられる。
光透過性部に銀難溶剤が含まれることにより、導電性細線間における金属のイオンマイグレーションをより抑制することができる。銀難溶剤としては、pKspが9以上であることが好ましく、10〜20であることがより好ましい。銀難溶剤としては特に限定されないが、例えば、TTHA(トリエチレンテトラミン六酢酸)などが挙げられる。
なお、銀の溶解度積Kspはこれらの化合物の銀イオンとの相互作用の強さの目安になる。Kspの測定方法は「坂口喜堅・菊池真一,日本写真学会誌,13,126,(1951)」と「A.Pailliofet and J.Pouradier,Bull.Soc.chim.France,1982,I−445(1982)」を参照して測定することができる。
第1透明樹脂層16および第2透明樹脂層24を形成する方法は特に制限されず、公知の透明樹脂フィルムを張り合わせる方法や、透明樹脂層を形成する透明樹脂層形成用組成物を塗布して層を形成する方法などが挙げられる。
なお、第1透明樹脂層16および第2透明樹脂層24を形成する際には、第1引き出し配線部14の第1電極部12と接合している一端とは反対側の他端、および、第2引き出し配線部22の第2電極部20と接合している一端とは反対側の他端が、それぞれ露出するように各層が形成される。
第1保護基板18および第2保護基板26を形成する方法は特に制限されず、第1透明樹脂層16および第2透明樹脂層24上にそれぞれ保護基板を張り合わせる方法が挙げられる。
その後、フレキシブルプリント配線板30の図示しない端子と、露出している第1引き出し配線部14および第2引き出し配線部22の他端とを接続させ、フレキシブルプリント配線板30を配置して、積層体を得る。
封止層28の形成方法は特に制限されないが、例えば、封止層28を形成する封止層形成用組成物(例えば、上述したフッ素系樹脂を含むコーティング剤)を所定の位置の塗布する方法が挙げられる。より具体的には、該組成物中に上記積層体を浸漬する方法や、上記積層体の所定の位置に組成物をスプレーコーティングする方法などが挙げられる。
例えば、第1保護基板18および第2保護基板26のそれぞれの主面18aおよび26a以外の全面に封止層を配置する場合は、上記で得られた積層体の第1保護基板18および第2保護基板26のそれぞれの主面18aおよび26a上に剥離可能な保護フィルムを配置して、得られた積層体を封止層形成用組成物と接触させ(好ましくは、封止層形成用組成物中に浸漬)、その後保護フィルムを剥がすことにより、所望の静電容量式タッチパネルを製造することができる。
なお、上述したコーティング剤は、乾燥性が高いために、常温で放置することにより容易に乾燥することができ、皮膜を得ることができるが、必要に応じて加熱して乾燥してもよい。
なお、封止層形成用組成物の表面張力は、20mN/m以下が好ましく、15mN/m以下がより好ましい。また、封止層形成用組成物の粘度は、100cps以下が好ましく、50cps以下がより好ましい。上記範囲であれば、動作不良の発生がより抑制される。
<第2の実施形態>
図3に、本発明の静電容量式タッチパネルの第2の実施形態の断面図を示す。なお、図3は、静電容量式タッチパネル200の層構成に対する理解を容易にするために模式的に表したものであり、各層の配置を正確に表した図面ではない。
図3に示すように、静電容量式タッチパネル200は、第1絶縁層40と、第1絶縁層40の一方の主面上に配置される第1電極部12および第1引き出し配線部14と、第1透明樹脂層16と、第2電極部20および第2引き出し配線部22と、第2絶縁層42と、第2透明樹脂層24と、保護基板44と、封止層28と、フレキシブルプリント配線板30とを備える。
図3に示す静電容量式タッチパネル200は、各層の順番が異なる点を除いて、図1に示す静電容量式タッチパネル200と同様の層を有するものであるので、同一の構成要素には同一の参照符号を付し、その説明を省略する。なお、第1絶縁層40および第2絶縁層42は、図1に示す絶縁層10と同様の層であり、その定義は上述の通りである。また、保護基板44は、図1に示す第1保護基板18および第2保護基板26と同様の層であり、その定義は上述の通りである。
また、図3中の第1電極部12と第2電極部20とは、図1に示すようにそれぞれ複数使用されており、両者は図1に示すように互いに直交するように配置されている。
さらに、第1透明樹脂層16は、第1引き出し配線部14および第2引き出し配線部22のそれぞれの他端が露出するように、第1電極部12および第1引き出し配線部14上、並びに、第2電極部20および第2引き出し配線部22上に配置される。
図3に示す、静電容量式タッチパネル200は、絶縁層と絶縁層表面に配置された電極部および引き出し配線部とを有する電極部付き絶縁層を2枚用意し、電極部同士が向き合うように、透明樹脂層を介して貼り合せて得られる静電容量式タッチパネルに該当する。図3に示すように、封止層28は、第1絶縁層40と第2絶縁層42との間から露出している第1透明樹脂層16の周縁部を含む静電容量式タッチパネル200の周縁部の表面上、第1引き出し配線部14の第1透明樹脂層16およびフレキシブルプリント配線板30で覆われていない露出面上、および、第2引き出し配線部22の第1透明樹脂層16およびフレキシブルプリント配線板30で覆われていない露出面上にそれぞれに配置されている。
<第3の実施形態>
図4に、本発明の静電容量式タッチパネルの第3の実施形態の断面図を示す。なお、図4は、静電容量式タッチパネル300の層構成に対する理解を容易にするために模式的に表したものであり、各層の配置を正確に表した図面ではない。
図4に示すように、静電容量式タッチパネル300は、第1絶縁層40と、第1絶縁層40の一方の主面上に配置される第1電極部12および第1引き出し配線部14と、第1透明樹脂層16と、第2絶縁層42と、第2電極部20および第2引き出し配線部22と、第2透明樹脂層24と、保護基板44と、封止層28と、フレキシブルプリント配線板30とを備える。
図4に示す静電容量式タッチパネル300は、各層の順番が異なる点を除いて、図3に示す静電容量式タッチパネル300と同様の層を有するものであるので、同一の構成要素には同一の参照符号を付し、その説明を省略する。
なお、図4中の第1電極部12と第2電極部20とは、図1に示すようにそれぞれ複数使用されており、両者は図1に示すように互いに直交するように配置されている。
さらに、第1透明樹脂層16は、第1引き出し配線部14の他端が露出するように、第1電極部12および第1引き出し配線部14上に配置される。また、第2透明樹脂層24は、第2引き出し配線部22の他端が露出するように、第2電極部20および第2引き出し配線部22上に配置される。
図4に示す、静電容量式タッチパネル300は、絶縁層と絶縁層表面に配置された電極部および引き出し配線部とを有する電極部付き絶縁層を2枚用意し、一方の電極部付き絶縁層の絶縁層と他方の電極部付き絶縁層の電極部とが向き合うように、透明樹脂層を介して貼り合せて得られる静電容量式タッチパネルに該当する。
図4に示すように、封止層28は、第1絶縁層40と第2絶縁層42との間から露出している第1透明樹脂層16の周縁部の表面上および第2絶縁層42と保護基板44との間から露出している第2透明樹脂層24の周縁部の表面上を含む静電容量式タッチパネル300の周縁部の表面上、第1引き出し配線部14の第1透明樹脂層16およびフレキシブルプリント配線板30で覆われていない露出面上、および、第2引き出し配線部22の第2透明樹脂層24およびフレキシブルプリント配線板30で覆われていない露出面上にそれぞれに配置されている。
<第4の実施形態>
図5(A)および(B)に、本発明の静電容量式タッチパネルの第4の実施形態の模式図を示す。図5(A)は、静電容量式タッチパネル400の断面図であり、(B)は一部平面図である。なお、図5は、静電容量式タッチパネル400の層構成に対する理解を容易にするために模式的に表したものであり、各層の配置を正確に表した図面ではない。
静電容量式タッチパネル400は、第1絶縁層40の表面に、複数のジャンパー46と、第2絶縁層42と、第1電極部12と、図示しない第1引き出し配線部と、第2電極部20と、図示しない第2引き出し配線部と、透明樹脂層48と、保護基板44と、図示しない封止層28と、図示しないフレキシブルプリント配線板とを備える。
なお、透明樹脂層48は、上述した第1透明樹脂層16および第2透明樹脂層24と同様の層であり、その定義は上述の通りである。
ジャンパー46は、導電性材料から形成され、第1絶縁層40の表面にX軸方向およびY軸方向に行列状に配列されている。ジャンパー46の各々は、X軸方向に整列する第2電極部20をX軸方向に接続するためのものである。ジャンパー46は、例えば、メタル(MAM、APCその他)やITO(Indium Tin Oxide:酸化インジウムすず)、PEDOT(ポリエチレンジオキシチオフェン)等の導電性高分子で形成することができる。ここで、MAMは、Mo(モリブデン)/Al(アルミニウム)/Moの略称で3層構造の導電材料である。また、APCは銀/パラジウム/銅の合金である。
第2絶縁層42は、ジャンパー46および第1絶縁層40の表面全体を覆うように積層することにより形成される。第1電極部12とジャンパー46とが重なり合う部分の第2絶縁層42には、ジャンパー46の表面にまで達するスルーホール50が設けられる。
図5(B)に示すように、静電容量式タッチパネル400は、同一レイヤー内に、X軸方向およびこれと直交するY軸方向に間欠的に配列される第2電極部20と、X軸方向およびY軸方向に配列されると共に各々が第2電極部20の行間および列間に配置される第1電極部12とを備える。X軸方向に整列する第2電極部20の各々は、第2絶縁層42上においてはX軸方向およびY軸方向のいずれにも相互に接続されていないが、スルーホール50を介して第1絶縁層40上のジャンパー46に電気的に接続された状態となる。一方、第1電極部12の各々は、X軸方向およびY軸方向に配列されると共に各々が第1電極部12の行間および列間に配置され、第2絶縁層42上において、接続部52を介してY軸方向に相互に連結されている。
第1電極部12および第2電極部20には、図示しない第1引き出し配線部および第2引き出し配線部の一端がそれぞれ接続している。
透明樹脂層48は、図示しない第1引き出し配線部および第2引き出し配線部の他端が露出するように、第1電極部12および第2電極部20上、並びに、図示しない第1引き出し配線部および第2引き出し配線部上に配置される。
保護基板44は、透明樹脂層48上に配置される。
なお、第1引き出し配線部および第2引き出し配線部の他端には、図示しないフレキシブルプリント配線板が接続している。
図示しない封止層は、第1絶縁層40と保護基板44との間から露出している透明樹脂層48の周縁部の表面上、および、図示しない第1引き出し配線部および第2引き出し配線部の透明樹脂層48およびフレキシブルプリント配線板で覆われていない露出面上にそれぞれに配置されている。
<第5の実施形態>
図6(A)および(B)に、本発明の静電容量式タッチパネルの第5の実施形態の模式図を示す。図6(A)は、静電容量式タッチパネル500の断面図であり、(B)は一部平面図である。なお、図6は、静電容量式タッチパネル500の層構成に対する理解を容易にするために模式的に表したものであり、各層の配置を正確に表した図面ではない。
静電容量式タッチパネル500は、第1絶縁層40の表面に、第1電極部12と、図示しない第1引き出し配線部と、第2電極部20と、図示しない第2引き出し配線部と、第2絶縁層42と、ジャンパー46と、透明樹脂層48と、保護基板44と、図示しない封止層と、図示しないフレキシブルプリント配線板とを備える。
図6(B)に示すように、第1電極部12は、Y軸方向に繋がるように第1絶縁層40上にパターン形成されており、第2電極部20は、第1電極部12と交差する部分を覆うように第2絶縁層42が配置され、この第2絶縁層42の上を跨ぐようにして設けられるジャンパー46を介して、X軸方向に電気的に接続されている。
第1電極部12および第2電極部20には、図示しない第1引き出し配線部および第2引き出し配線部の一端がそれぞれ接続している。
透明樹脂層48は、図示しない第1引き出し配線部および第2引き出し配線部の他端が露出するように、第1電極部12および第2電極部20上、並びに、図示しない第1引き出し配線部および第2引き出し配線部上に配置される。
保護基板44が、透明樹脂層48上に配置される。
なお、第1引き出し配線部および第2引き出し配線部の他端には、図示しないフレキシブルプリント配線板が接続している。
図示しない封止層は、第1絶縁層40と保護基板44との間から露出している透明樹脂層48の周縁部の表面上、および、図示しない第1引き出し配線部および第2引き出し配線部の透明樹脂層48およびフレキシブルプリント配線板で覆われていない露出面上にそれぞれに配置されている。
<第6の実施形態>
図7(A)および(B)に、本発明の静電容量式タッチパネルの第6の実施形態の模式図を示す。図7(A)は、静電容量式タッチパネル600の断面図であり、(B)は一部平面図である。なお、図7は、静電容量式タッチパネル600の層構成に対する理解を容易にするために模式的に表したものであり、各層の配置を正確に表した図面ではない。
静電容量式タッチパネル600は、絶縁層10の表面に、複数の電極部54および複数の引き出し配線部56と、透明樹脂層48と、保護基板44と、図示しない封止層と、図示しないフレキシブルプリント配線板とを備える。
なお、電極部54は、上述した第1電極部16および第2電極部20と同様の部材であり、その定義は上述の通りである。また、引き出し配線部56は、上述した第1引き出し配線部14および第2引き出し配線部22と同様の部材であり、その定義は上述の通りである。
図7(B)に示すように、電極部54は略二等辺三角形状の形状を有し、複数の電極部54が互い違いに位置するように絶縁層10上に配置される。
複数の引き出し配線部56は、それぞれ一端が対応する電極部54に接続されている。
透明樹脂層48は、引き出し配線部56の他端が露出するように、電極部54および引き出し配線部56上に配置される。
保護基板44は、透明樹脂層48上に配置される。
なお、引き出し配線部56の他端には、図示しないフレキシブルプリント配線板が接続している。
図示しない封止層は、絶縁層10と保護基板44との間から露出している透明樹脂層48の周縁部の表面上、および、引き出し配線部56の透明樹脂層48およびフレキシブルプリント配線板で覆われていない露出面上にそれぞれに配置されている。
上述した本発明の静電容量式タッチパネルは種々の用途に適用でき、例えば、入力装置などに適用できる。
本発明の静電容量式タッチパネルを含む入力装置の構成は特に制限されないが、例えば、図8に示す態様が挙げられる。図8(A)に示す態様はいわゆるアウトセル型の態様に該当し、バックライト110と、第1偏光板120と、液晶ディスプレイ(LCD)130と、第2偏光板140と、本発明の静電容量式タッチパネル150と、保護基板160とをこの順で含む入力装置170aが挙げられる。なお、第2偏光板140と静電容量式タッチパネル150との間は、図示しないスペーサーが配置されている。
また、入力装置の態様としては図8(A)の態様に限定されず、例えば、図8(B)に示す、バックライト110と、第1偏光板120と、液晶ディスプレイ(LCD)130と、第2偏光板140と、粘着層180と、本発明の静電容量式タッチパネル150と、保護基板160とをこの順で含む入力装置170bが挙げられる。
さらに、入力装置の別態様としては、図8(C)に示す、バックライト110と、第1偏光板120と、液晶ディスプレイ(LCD)130と、本発明の静電容量式タッチパネル150と、第2偏光板140と、保護基板160とをこの順で含む入力装置170cが挙げられる。
本発明に静電容量式タッチパネルは、上述の実施の形態に限らず、本発明の要旨を逸脱することなく、種々の構成を採り得ることはもちろんである。また、特開2011−113149号公報、特開2011−129501号公報、特開2011−129112号公報、特開2011−134311号公報、特開2011−175628号公報などに開示の技術と適宜組み合わせて使用することができる。
以下、実施例により、本発明について更に詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
<実施例A>
<実施例1>
(ハロゲン化銀乳剤の調製)
38℃、pH4.5に保たれた下記1液に、下記の2液および3液の各々90%に相当する量を攪拌しながら同時に20分間にわたって加え、0.16μmの核粒子を形成した。続いて下記4液および5液を8分間にわたって加え、更に、下記の2液および3液の残りの10%の量を2分間にわたって加え、0.21μmまで成長させた。更に、ヨウ化カリウム0.15gを加え、5分間熟成し粒子形成を終了した。
1液:
水 750ml
ゼラチン 9g
塩化ナトリウム 3g
1,3−ジメチルイミダゾリジン−2−チオン 20mg
ベンゼンチオスルホン酸ナトリウム 10mg
クエン酸 0.7g
2液:
水 300ml
硝酸銀 150g
3液:
水 300ml
塩化ナトリウム 38g
臭化カリウム 32g
ヘキサクロロイリジウム(III)酸カリウム
(0.005%KCl 20%水溶液) 8ml
ヘキサクロロロジウム酸アンモニウム
(0.001%NaCl 20%水溶液) 10ml
4液:
水 100ml
硝酸銀 50g
5液:
水 100ml
塩化ナトリウム 13g
臭化カリウム 11g
黄血塩 5mg
その後、常法に従い、フロキュレーション法によって水洗した。具体的には、温度を35℃に下げ、硫酸を用いてハロゲン化銀が沈降するまでpHを下げた(pH3.6±0.2の範囲であった)。次に、上澄み液を約3リットル除去した(第一水洗)。更に3リットルの蒸留水を加えてから、ハロゲン化銀が沈降するまで硫酸を加えた。再度、上澄み液を3リットル除去した(第二水洗)。第二水洗と同じ操作を更に1回繰り返して(第三水洗)、水洗・脱塩工程を終了した。水洗・脱塩後の乳剤をpH6.4、pAg7.5に調整し、ゼラチン3.9g、ベンゼンチオスルホン酸ナトリウム10mg、ベンゼンチオスルフィン酸ナトリウム3mg、チオ硫酸ナトリウム15mgと塩化金酸10mgを加え55℃にて最適感度を得るように化学増感を施し、安定剤として1,3,3a,7−テトラアザインデン100mg、防腐剤としてプロキセル(商品名、ICI Co.,Ltd.製)100mgを加えた。最終的に得られた乳剤は、沃化銀を0.08モル%含み、塩臭化銀の比率を塩化銀70モル%、臭化銀30モル%とする、平均粒子径0.22μm、変動係数9%のヨウ塩臭化銀立方体粒子乳剤であった。
(感光性層形成用組成物の調製)
上記乳剤に1,3,3a,7−テトラアザインデン1.2×10-4モル/モルAg、ハイドロキノン1.2×10-2モル/モルAg、クエン酸3.0×10-4モル/モルAg、2,4−ジクロロ−6−ヒドロキシ−1,3,5−トリアジンナトリウム塩0.90g/モルAgを添加し、クエン酸を用いて塗布液pHを5.6に調整して、感光性層形成用組成物を得た。
(感光性層形成工程)
厚み100μmのポリエチレンテレフタレート(PET)フィルムにコロナ放電処理を施した後、上記PETフィルムの両面に、下塗層として厚み0.1μmのゼラチン層、さらに下塗層上に光学濃度が約1.0で現像液のアルカリにより脱色する染料を含むアンチハレーション層を設けた。上記アンチハレーション層の上に、上記感光性層形成用組成物を塗布し、さらに厚み0.15μmのゼラチン層を設け、両面に感光性層が形成されたPETフィルムを得た。得られたフィルムをフィルムAとする。形成された感光性層は、銀量6.0g/m2、ゼラチン量1.0g/m2であった。
(露光現像工程)
上記フィルムAの両面に、図1に示すようなタッチパネルセンサーパターン(第1電極部および第2電極部)および引き出し配線部(第1引き出し配線部および第2引き出し配線部)を配したフォトマスクを介し、高圧水銀ランプを光源とした平行光を用いて露光を行った。露光後、下記の現像液で現像し、更に定着液(商品名:CN16X用N3X−R、富士フィルム社製)を用いて現像処理を行った。さらに、純水でリンスし、乾燥することで、両面にAg細線からなる電極パターンとゼラチン層とが形成されたPETフィルムを得た。ゼラチン層はAg細線間に形成されていた。得られたフィルムをフィルムBとする。なお、引き出し配線部のL/S(ライン/スペース)は100μm/100μmであった。
(現像液の組成)
現像液1リットル(L)中に、以下の化合物が含まれる。
ハイドロキノン 0.037mol/L
N−メチルアミノフェノール 0.016mol/L
メタホウ酸ナトリウム 0.140mol/L
水酸化ナトリウム 0.360mol/L
臭化ナトリウム 0.031mol/L
メタ重亜硫酸カリウム 0.187mol/L
上記で得られたフィルムBの一方の面上(ボトム面)に3M社製OCA(#8146−4:100マイクロメートル厚)、きもと社製ハードコートフイルム(G1SBF:50マイクロメートル厚)をこの順に積層した。さらに、フィルムBの他方の面上(トップ面)に3M社製OCA(#8146−4:100マイクロメートル厚)を貼り合わせたものを作製した。なお、FPC圧着部に相当する第1引き出し配線部および第2引き出し配線部のそれぞれの他端上に位置するOCAおよびハードコートフイルムの部分は、事前にくりぬきFPCが圧着できるようにした。
上記積層体を略センサーサイズの0.7mm厚のソーダライムガラスと同じ大きさに外形を整え、FPCをソニーケミカルズ社製ACF(CP906AM−25AC)で圧着接合したのちに、トップ側に上記ソーダライムガラスを貼り付け、タッチパネルを作製した。
上記方法で作製したタッチパネルを、FG−3030C−20(フロロテクノロジー社製、フッ素系表面処理剤)中に10秒間浸漬させた後、50mm/秒の条件で引き上げ、室温で30分乾燥させ、FG−3030C−20より形成される封止層を全面コートさせたタッチパネルを得た。FG−3030C−20の表面張力は19mN/m、粘度は25cpsであった。なお、形成された封止層の厚みは10μmであった。その後、この得られたタッチパネルを用いて、JIS Z 2731に準拠して中性条件で塩水噴霧試験を行った。さらに、引き続き、60℃/90%の高温高湿中に晒して96時間吸湿させた後、絶縁抵抗を測定した。表1に結果を記載した。なお、塩水噴霧試験前後の隣り合う引き出し配線部間の絶縁抵抗値はテスタープローブを用いて測定し、全配線部間の平均値を算出した。
なお、封止層の厚みは、光干渉式膜厚計(K−MAC社、ST−2000DLXn)を用いて、任意の20箇所以上の場所の厚みを測定し、それらを算術平均した平均値である。
上記96時間の吸湿後のタッチパネルの動作確認を実施し、以下の基準に従って評価した。結果は表1に示す。なお、以下でラインとは、第1電極部および第2電極部を意図する。
「A」:全てのラインで動作が確認された。
「B」:一部のラインで動作不良が確認された。
「C」:全てのラインで動作不良が確認された。
(歩留り評価)
上記手順に従って作製したタッチパネル50ピースを、塩水試験噴霧した後96時間吸湿させた後、更に60℃/90%環境下で240時間放置した後のタッチパネルの動作確認を実施し、全てのラインで動作が確認される「A」ランクのタッチパネルの割合(%)[(「A」ランクのタッチパネルの数/50)×100]を評価した。結果は表1に示す。なお、ラインとは、第1電極部および第2電極部を意図する。
<実施例2>
上記方法で作製したタッチパネルをFG−3030C−20(フロロテクノロジー社製、フッ素系表面処理剤)中に10秒間浸漬させた後の引き上げ速度を、50mm/秒から30mm/秒の条件に変更した以外は、実施例1と同様の手順に従ってタッチパネルを製造し、各種評価を行った。結果を表1にまとめて示す。
<実施例3>
上記方法で作製したタッチパネルをFG−3030C−20(フロロテクノロジー社製、フッ素系表面処理剤)中に10秒間浸漬させた後の引き上げ速度を、50mm/秒から20mm/秒の条件に変更した以外は、実施例1と同様の手順に従ってタッチパネルを製造し、各種評価を行った。結果を表1にまとめて示す。
<実施例4>
上記方法で作製したタッチパネルをFG−3030C−20(フロロテクノロジー社製、フッ素系表面処理剤)中に10秒間浸漬させた後の引き上げ速度を、50mm/秒から10mm/秒の条件に変更した以外は、実施例1と同様の手順に従ってタッチパネルを製造し、各種評価を行った。結果を表1にまとめて示す。
<実施例5>
実施例1と同様に作製したタッチパネルのハードコートフイルムおよびガラス面上に、タッチパネルサイズより1mm小さなサイズに切った保護フィルム(PAC3-70、サンエー化研)を貼った状態で、FG−3030C−20(フロロテクノロジー社製、フッ素系表面処理剤)中に10秒間浸漬させた後、50mm/秒の条件で引き上げ、室温で30分乾燥させ、保護フィルムを剥がして、FG−3030C−20より形成される封止層をタッチパネル側面端部にコートさせたタッチパネルを得た。なお、タッチパネル端部に形成された封止層の厚みは10μmであった。
実施例5で得られたタッチパネルは、保護フィルムで保護したハードコートフイルムおよびガラス面上以外の部分(主に、側端部)に封止層が配置されている。
<比較例1>
実施例1で実施したFG−3030C−20中への浸漬を実施せず、封止層を作製しなかった以外は、実施例1と同様の手順に従ってタッチパネルを製造し、各種評価を行った。結果を表1にまとめて示す。
<比較例2>
封止層の厚みを10μmから0.5μmとなるようにした以外は、実施例1と同様の手順に従ってタッチパネルを製造し、各種評価を行った。結果を表1にまとめて示す。
<比較例3>
FG−3030C−20の代わりにアクリル樹脂(UV硬化型接着剤NOA76、NORLAND社製)を使用して、UV硬化を行い、全面コートした以外は、実施例1と同様の手順に従ってタッチパネルを製造し、各種評価を行った。結果を表1にまとめて示す。
<比較例4>
FG−3030C−20の代わりにエポキシ樹脂(アラルダイトスタンダード、チバガイギー社製)を使用して、UV硬化を行い、全面コートした以外は、実施例1と同様の手順に従ってタッチパネルを製造し、各種評価を行った。結果を表1にまとめて示す。
<比較例5>
FG−3030C−20の代わりにシリコーン系樹脂(HIPEC−R6101/東レダウコーニング)を使用して、UV硬化を行い、全面コートした以外は、実施例1と同様の手順に従ってタッチパネルを製造し、各種評価を行った。結果を表1にまとめて示す。
実施例1〜5および比較例2〜5で製造した封止層の水蒸気透過度を、上述した方法に従って測定した。結果は表1にまとめて示す。
上記表1中、「>10MΩ」とは10MΩ以上であることを意味する。
上記表1に示すように、本発明の静電容量式タッチパネルを使用した実施例1〜5においては、塩水試験後においても絶縁抵抗が300MΩ以上あり、塩水試験後の動作不良が起きていなかった。なかでも、封止層の厚みが2μm以上(より好ましくは4μm以上)の場合、歩留りが向上し、より優れた効果が得られることが確認された。
一方、封止層を設けていない比較例1においては、塩水試験後において絶縁抵抗が大きく低下し、塩水試験後の動作不良が起こっていた。
また、封止層の厚みが0.5μmである比較例2、所定の水蒸気透過度を示さない封止層を使用した比較例3〜5においても、塩水試験後において絶縁抵抗が大きく低下し、塩水試験後の動作不良が起こっていた。
<実施例B>
(銀ナノワイヤ分散物の調製)
銀ナノワイヤは、CAMBRIOS社の米国出願特許に記載されている合成方法((公開番号 US2008/0210052、EXAMPLE 8)に沿って作製した。以下に詳細条件を示す。
硝酸銀1.9gを1,2−プロピレングリコール115.79gに溶解し、反応液Aを調整した。ポリビニルピロリドン(Aldrich社製 分子量55000)1.99gを1,2−プロピレングリコール100gに溶解し、反応液Bを調整した。テトラブチルアンモニウムクロリド(Aldrich社製)0.288gを1,2−プロピレングリコール199.71gに溶解し、反応液Cを調整した。300mLのガラス製三つ口フラスコに反応液Bを42.68g、反応液Cを10g投入し、25℃の環境下でテフロン製攪拌羽を用いて160rpmの攪拌速度で混合液を攪拌した。攪拌を続けた状態で、反応液Aを52.65g投入し、投入後に攪拌速度を320rpmに設定して15分攪拌を行った。15分後にフラスコをオイルバスに浸漬し、フラスコ内の液温が80℃になるようにオイルバスを昇温して温度調整を行った。昇温開始20時間後に、フラスコ内の反応液を取り出した。取り出した反応液45gを遠心分離用の遠沈管にいれ、純水を270g投入し、3000rpmで15分遠心分離を行った。遠心分離後に上澄みを除去し、沈降物に少量の純水を入れ、銀ナノワイヤ分散物9.6gを回収した。
得られた銀ナノワイヤの形状を、透過型電子顕微鏡で観察した。銀ナノワイヤの透過型電子顕微鏡像を図9に示す。ワイヤ径およびワイヤ長さを測定した結果、平均ワイヤ径は32.14nm(計測本数 161本、変動係数 14.6%)、平均ワイヤ長は7.92μm(計測本数 237本、変動係数29.3%)であった。計測したワイヤ径およびワイヤ長のヒストグラムを図10に示す。
(導電層形成用組成物の調製)
導電層の形成は、CAMBRIOS社の米国出願特許に記載されている塗布液処方(公開番号US2008/0259262、EXAMPLE 2)に沿って調製した。以下に詳細条件を示す。
以下重量%になるように、導電層形成用塗布液を調製した。
銀ナノワイヤ: 0.2重量%
HPMC(ヒドロキシプロピルメチルセルロース): 0.4重量%
Triton-X100: 0.025重量%
水: 49.375重量%
イソプロパノール: 50.0重量%
(導電層形成)
調製した塗布液を、厚み125μmのポリエチレンテレフタレートフィルム表面上に、材質がsusのシム(シム厚み50μm)を装着したスリットダイコートを使用して塗布し、100℃で1分間乾燥し、「導電層A」を形成した。導電層Aの表面抵抗値をロレスター四端子法で測定した結果、50Ω/□であった。
(保護層形成用組成物の調製)
下記化合物を混合・攪拌して、保護層塗布液を調製した。
綜研化学(株)製フォレットGS-1000(直鎖アクリル系樹脂、固形分濃度30質量%):500g
ダイキン工業(株)製オブツールDAC(固形分濃度20質量%):0.75g
酢酸エチル:1501.25g
<保護層形成>
調製した保護層塗布液を上記導電層Aの上に、材質がsusのシム(シム厚み50μm)を装着したスリットダイコートを使用して塗布し、120℃で2分間乾燥し、800nmの保護層を設け、導電積層体を形成した。
導電層のパターニングは、ITO導電膜の一般的なパターニング方法を参考に実施した。以下に詳細条件を示す。
(第1電極パターン(第1電極部)の形成)
上記方法で得られた導電積層体表面に、エッチングマスク材をネガ型フォトレジスト方式で形成し、銀を溶解するエッチング液に浸漬することで導電層の導電部と非導電部を形成した。
〔ネガレジスト処方〕
(合成例1)バインダー(A−1)の合成
共重合体を構成するモノマー成分として、MAA(メタクリル酸;7.79g)、BzMA(ベンジルメタクリレート;37.21g)を使用し、ラジカル重合開始剤としてAIBN(2,2’−アゾビス(イソブチロニトリル);0.5g)を使用し、これらを溶剤PGMEA(プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート;55.00g)中において重合反応させることにより下記式で表されるバインダー(A−1)のPGMEA溶液(固形分濃度:45質量%)を得た。なお、重合温度は、温度60℃乃至100℃に調整した。
分子量はゲルパーミエーションクロマトグラフィ法(GPC)を用いて測定した結果、ポリスチレン換算による重量平均分子量(Mw)は30,000、分子量分布(Mw/Mn)は2.21であった。
−感光性組成物(1)の調製−
バインダー(A−1)3.80質量部(固形分40.0質量%、PGMEA溶液)、感光性化合物としてのKAYARAD DPHA(日本化薬株式会社製)1.59質量部、光重合開始剤としてのIRGACURE379(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ株式会社製)0.159質量部、架橋剤としてのEHPE−3150(ダイセル化学株式会社製)0.150質量部、メガファックF781F(DIC株式会社製)0.002質量部、およびPGMEA19.3質量部を加え、攪拌し、感光性組成物(1)を調製した。
−レジストパターニング(エッチングマスク材付与)工程−
上記で得られた導電積層体上に、感光性組成物(1)を乾燥膜厚5μmとなるようバー塗布し、150℃のオーブンで5分間乾燥した。この基板に露光ガラスマスク上から、高圧水銀灯i線(365nm)を400mJ/cm2(照度50mW/cm2)露光を行った。
露光後の基板を、1%水酸化ナトリウム水溶液(35℃)でシャワー現像60秒間を行った。シャワー圧は0.08MPa、ストライプパターンが出現するまでの時間は30秒であった。純水のシャワーでリンスした後、50℃で1分間乾燥し、レジストパターン付導電積層体を作製した。
なお、露光ガラスマスクは、静電容量式タッチパネルのセンサー電極が形成可能なマスクを用いた。
−エッチング工程−
レジストパターン付導電積層体を、エッチング液(硝酸)に浸漬した。35℃に調整したエッチング液に2分間浸漬させてエッチング処理を行い、純水のシャワーでリンスした後、エアーナイフでサンプル表面の水を吹き飛ばし、60℃で5分間乾燥し、レジストパターン付パターン状導電積層体を作製した。
−レジスト剥離工程−
エッチング後のレジストパターン付パターン状導電積層体を、35℃に保温した2.38%テトラメチルアンモニウムヒドロキシド水溶液でシャワー現像75秒間を行った。シャワー圧は3.0MPaであった。純水のシャワーでリンスした後、エアーナイフでサンプル表面の水を吹き飛ばし、60℃で5分間乾燥し、第1電極パターン部材を作製した。作製した第1電極パターン部材の電極部の端子間抵抗値をテスターで測定した結果、所望の抵抗値を示し、隣接電極部間の絶縁抵抗値は10MΩ以上であった。
(第2電極パターン(第2電極部)の形成)
次に、第1電極パターンの形成方法と向きが90度異なる以外は同様な方法で第2電極パターン部材を作製した。得られた第2電極パターン部材の電極部の端子間抵抗値をテスターで測定した結果、所望の抵抗値を示し、隣接電極部間の絶縁抵抗値は10MΩ以上であった。
(周辺配線形成)
上記パターニングにより形成された、第1電極パターン部材中の第1電極パターンおよび第2電極パターン部材中の第2電極パターンに接続された引き出し配線(周辺配線)は、以下の様に作製した。すなわち、銀ペースト(ドータイトFA−401CA、藤倉化成製)をスクリーン印刷機で印刷した後、130℃、30分アニール処理することにより硬化し、引き出し配線(周辺配線)を形成した。なお、引き出し配線のL/S(ライン/スペース)は100μm/100μmであり、隣接する引き出し配線間の絶縁抵抗値は10MΩ以上であった。
なお、スクリーン印刷版は静電容量式タッチパネル用周辺配線が形成可能な印刷版を用いた。
(タッチパネル作製方法)
上記方法で作製した第1電極パターン部材と第2電極パターン部材との電極部面同士を向かい合わせにして、3M社製OCA(#8146−4:100マイクロメートル厚)を間に配置して、第1電極パターン部材および第2電極パターン部材を貼り合せて、積層体を得た。尚、ここに使用するOCAは、第1電極パターン部材および第2電極パターン部材の引き出し配線の他端が露出するように、FPC圧着部に相当する部分を事前にくりぬきFPCが圧着できるようにした。上記積層体に、略センサーサイズの0.7mm厚のソーダライムガラスと同じ大きさに外形を整えFPCをソニーケミカルズ社製ACF(CP906AM−25AC)で圧着接合した。その後、積層体中の第1電極パターン部材のポリエチレンテレフタレートフィルム上に、3M社製OCA(#8146−4:100マイクロメートル厚)、きもと社製ハードコートフイルム(G1SBF:50マイクロメートル厚)を順に積層し、積層体中の第2電極パターン部材のポリエチレンテレフタレートフィルム上に、3M社製OCA(#8146−4:100マイクロメートル厚)、ソーダライムガラスを貼り付けた。
(実施例11)
上記方法で作製したタッチパネルを、FG−3030C−20(フロロテクノロジー社製、フッ素系表面処理剤)中に10秒間浸漬させた後、50mm/秒の条件で引き上げ、室温で30分乾燥させ、FG−3030C−20を全面コートさせたタッチパネルを得た。その後、得られたタッチパネルを用いて、JIS Z 2731に準拠して中性条件で塩水噴霧試験を行った。さらに、引き続き、60℃/90%の高温高湿中に晒して96時間吸湿させた後、絶縁抵抗を測定した。表2に結果を示す。なお、塩水噴霧試験前後の隣り合う引き出し配線部間の絶縁抵抗値はテスタープローブを用いて測定し、全配線部間の平均値を算出した。
上記96時間の吸湿後のタッチパネルの動作確認を実施し、以下の基準に従って評価した。結果は表1に示す。なお、以下でラインとは、第1電極部および第2電極部を意図する。
「A」:全てのラインで動作が確認された。
「B」:一部のラインで動作不良が確認された。
「C」:全てのラインで動作不良が確認された。
(実施例12)
上記方法で作製したタッチパネルをFG−3030C−20(フロロテクノロジー社製、フッ素系表面処理剤)中に10秒間浸漬させた後の引き上げ速度を、50mm/秒から30mm/秒の条件に変更した以外は、実施例11と同様の手順に従ってタッチパネルを製造し、各種評価を行った。結果を表2にまとめて示す。
(実施例13)
上記方法で作製したタッチパネルを、FG−3030C−20(フロロテクノロジー社製、フッ素系表面処理剤)中に10秒間浸漬させた後の引き上げ速度を、50mm/秒から20mm/秒の条件に変更した以外は、実施例11と同様の手順に従ってタッチパネルを製造し、各種評価を行った。結果を表2にまとめて示す。
(実施例14)
上記方法で作製したタッチパネルを、FG−3030C−20(フロロテクノロジー社製、フッ素系表面処理剤)中に10秒間浸漬させた後の引き上げ速度を、50mm/秒から10mm/秒の条件に変更した以外は、実施例11と同様の手順に従ってタッチパネルを製造し、各種評価を行った。結果を表2にまとめて示す。
(比較例11)
実施例11で実施したFG−3030C−20中への浸漬を実施せず、封止層を作製しなかった以外は、実施例11と同様の手順に従ってタッチパネルを製造し、各種評価を行った。結果を表2にまとめて示す。
(比較例12)
上記方法で作製したタッチパネルの端面をマスキングした状態で、FG−3030C−20(フロロテクノロジー社製、フッ素系表面処理剤)中に10秒間浸漬させた後、2cm/Sの条件で引き上げ、室温で30分乾燥させ、FG−3030C−20をACF/FPC部のみにコートさせた構造物を得た。その後、実施例11と同様の評価を行った。表2に結果を記載した。
なお、上記構造物では、引き出し配線部の露出面上にのみ透明樹脂層が配置されており、透明樹脂層(OCA)の一部の露出側面部上に封止層(FG−3030C−20)が配置されていない。
(比較例13)
上記方法で作製したタッチパネルをFG−3030C−20(フロロテクノロジー社製、フッ素系表面処理剤)中に10秒間浸漬させた後の引き上げ速度を、50mm/秒から5mm/秒の条件に変更した以外は、実施例11と同様の手順に従ってタッチパネルを製造し、各種評価を行った。結果を表2にまとめて示す。
上記表2中、「>10MΩ」とは10MΩ以上であることを意味する。
上記表2に示すように、本発明の静電容量式タッチパネルを使用した実施例11〜14においては、塩水試験後においても絶縁抵抗が300MΩ以上あり、塩水試験後の動作不良が起きていなかった。なかでも、封止層の厚みが2μm以上(より好ましくは4μm以上)の場合、歩留りが向上し、より優れた効果が得られることが確認された。
一方、封止層を設けていない比較例11においては、塩水試験後において絶縁抵抗が大きく低下し、塩水試験後の動作不良が起こっていた。
また、透明樹脂層の露出部分上に封止層が設けられていない比較例12、および、封止層の厚みが0.5μmである比較例13においては、塩水試験後において絶縁抵抗が大きく低下し、塩水試験後の動作不良が起こっていた。
<実施例C>
(第1電極パターン(第1電極部)の形成)
ITO透明導電材料表面(ALDRICH社製、639281-1EA、100Ω/□)に、エッチングマスク材をネガ型フォトレジスト方式で形成し、ITOを溶解するエッチング液に浸漬することで導電層の導電部と非導電部を形成した。
−レジストパターニング(エッチングマスク材付与)工程−
ITO透明導電材料表面上に、上述した実施例Bで調製した感光性組成物(1)を乾燥膜厚5μmとなるようバー塗布し、150℃のオーブンで5分間乾燥した。この基板に露光ガラスマスク上から、高圧水銀灯i線(365nm)を400mJ/cm2(照度50mW/cm2)露光を行った。
露光後の基板を、1%水酸化ナトリウム水溶液(35℃)でシャワー現像60秒間を行った。シャワー圧は0.08MPa、ストライプパターンが出現するまでの時間は30秒であった。純水のシャワーでリンスした後、50℃で1分間乾燥し、レジストパターン付導電性部材を作製した。
なお、露光ガラスマスクは、静電容量式タッチパネルのセンサー電極が形成可能なマスクを用いた。
−エッチング工程−
レジストパターン付導電性部材を、ITO用エッチング液に浸漬した。35℃に調整したエッチング液に2分間浸漬させてエッチング処理を行い、純水のシャワーでリンスした後、エアーナイフでサンプル表面の水を吹き飛ばし、60℃で5分間乾燥し、レジストパターン付パターン状導電性部材を作製した。
−レジスト剥離工程−
エッチング後のレジストパターン付パターン状導電性部材を、35℃に保温した2.38%テトラメチルアンモニウムヒドロキシド水溶液でシャワー現像75秒間を行った。シャワー圧は3.0MPaであった。純水のシャワーでリンスした後、エアーナイフでサンプル表面の水を吹き飛ばし、60℃で5分間乾燥し、第1電極パターン部材を作製した。作製した第1電極パターン部材の電極部の端子間抵抗値をテスターで測定した結果、所望の抵抗値を示し、隣接電極部間の絶縁抵抗値は10MΩ以上であった。
(第2電極パターン(第2電極部)の形成)
次に、第1電極パターンの形成方法と向きが90度異なる以外は同様な方法で第2電極パターン部材を作製した。得られた第2電極パターン部材の電極部の端子間抵抗値をテスターで測定した結果、所望の抵抗値を示し、隣接電極部間の絶縁抵抗値は10MΩ以上であった。
(周辺配線形成)
上記パターニングにより形成された、第1電極パターン部材中の第1電極パターンおよび第2電極パターン部材中の第2電極パターンに接続された引き出し配線(周辺配線)は、以下の様に作製した。すなわち、銀ペースト(ドータイトFA-401CA、藤倉化成製)をスクリーン印刷機で印刷した後、130℃、30分アニール処理することにより硬化し、周辺配線を形成した。なお、引き出し配線のL/S(ライン/スペース)は100μm/100μmであり、隣接する引き出し配線間の絶縁抵抗値は10MΩ以上であった。
なお、スクリーン印刷版は静電容量式タッチパネル用周辺配線が形成可能な印刷版を用いた。
(タッチパネル作製方法)
上記方法で作製した第1電極パターン部材と第2電極パターン部材との電極面を向かい合わせにして、3M社製OCA(#8146−4:100マイクロメートル厚)を間に配置して、第1電極パターン部材および第2電極パターン部材を貼り合せて、積層体を得た。尚、ここに使用するOCAは、第1電極パターン部材および第2電極パターン部材の引き出し配線の他端が露出するように、FPC圧着部に相当する部分を事前にくりぬきFPCが圧着できるようにした。上記積層物に、略センサーサイズの0.7mm厚のソーダライムガラスと同じ大きさに外形を整えFPCをソニーケミカルズ社製ACF(CP906AM−25AC)で圧着接合した。その後、積層体中の第1電極パターン部材側の表面上に、3M社製OCA(#8146−4:100マイクロメートル厚)、きもと社製ハードコートフイルム(G1SBF:50マイクロメートル厚)を順に積層し、積層体中の第2電極パターン部材側の表面上に、3M社製OCA(#8146−4:100マイクロメートル厚)、ソーダライムガラスを貼り付けた。
<封止方法>
(実施例21)
上記方法で作製したタッチパネルを、FG−3030C−20(フロロテクノロジー社製、フッ素系表面処理剤)中に10秒間浸漬させた後、50mm/秒の条件で引き上げ、室温で30分乾燥させ、FG−3030C−20を全面コートさせたタッチパネルを得た。その後、得られたタッチパネルを用いて、JIS Z 2731に準拠して中性条件で塩水噴霧試験を行った。さらに、引き続き、60℃/90%の高温高湿中に晒して96時間吸湿させた後、絶縁抵抗を測定した。表3に結果を示す。なお、塩水噴霧試験前後の隣り合う引き出し配線部間の絶縁抵抗値はテスタープローブを用いて測定し、全配線部間の平均値を算出した。
上記96時間の吸湿後のタッチパネルの動作確認を実施し、以下の基準に従って評価した。結果は表1に示す。なお、以下でラインとは、第1電極部および第2電極部を意図する。
「A」:全てのラインで動作が確認された。
「B」:一部のラインで動作不良が確認された。
「C」:全てのラインで動作不良が確認された。
(実施例22)
上記方法で作製したタッチパネルを、FG−3030C−20(フロロテクノロジー社製、フッ素系表面処理剤)中に10秒間浸漬させた後の引き上げ速度を、50mm/秒から30mm/秒の条件に変更した以外は、実施例21と同様の手順に従ってタッチパネルを製造し、各種評価を行った。結果を表3にまとめて示す。
(比較例21)
実施例21で実施したFG−3030C−20中への浸漬を実施せず、封止層を作製しなかった以外は、実施例21と同様の手順に従ってタッチパネルを製造し、各種評価を行った。結果を表3にまとめて示す。
(比較例22)
上記方法で作製したタッチパネルをFG−3030C−20(フロロテクノロジー社製、フッ素系表面処理剤)中に10秒間浸漬させた後の引き上げ速度を、50mm/秒から5mm/秒の条件に変更した以外は、実施例11と同様の手順に従ってタッチパネルを製造し、各種評価を行った。結果を表3にまとめて示す。
上記表3中、「>10MΩ」とは10MΩ以上であることを意味する。
上記表3に示すように、本発明の静電容量式タッチパネルを使用した実施例21〜22においては、塩水試験後においても絶縁抵抗が300MΩ以上あり、塩水試験後の動作不良が起きていなかった。
一方、封止層を設けていない比較例21においては、塩水試験後において絶縁抵抗が大きく低下し、塩水試験後の動作不良が起こっていた。
また、封止層の厚みが0.5μmである比較例22においては、塩水試験後において絶縁抵抗が大きく低下し、塩水試験後の動作不良が起こっていた。
10 絶縁層
12 第1電極部
14 第1引き出し配線部
16 第1透明樹脂層
18 第1保護基板
20 第2電極部
22 第2引き出し配線部
24 第2透明樹脂層
26 第2保護基板
28 封止層
30 フレキシブルプリント配線板
36 導電性細線
38 格子
40 第1絶縁層
42 第2絶縁層
44 保護基板
46 ジャンパー
48 透明樹脂層
50 スルーホール
52 接続部
54 電極部
56 引き出し配線部
100,150,200,300,400,500,600 静電容量式タッチパネル
110 バックライト
120,140 偏光板
130 LCD
160 保護基板
170a,170b,170c 入力装置
180 透明樹脂層

Claims (12)

  1. 絶縁層と、
    前記絶縁層の少なくとも一方の主面上に配置された複数の電極部と、
    前記絶縁層の前記複数の電極部が配置された主面上に配置されると共にそれぞれ一端が対応する前記電極部に接続された複数の引き出し配線部と、
    前記引き出し配線部のそれぞれの他端が露出するように、前記電極部および前記引き出し配線部上に配置された透明樹脂層と、
    前記透明樹脂層上に配置された基板と、
    を備え、
    少なくとも、前記絶縁層と前記基板との間から露出している前記透明樹脂層の周縁部の表面上、および、前記引き出し配線部の露出面上に封止層が配置され、
    前記封止層の水蒸気透過度が20g/m2/24h/atm(25℃90%RH、25μm)以下であり、前記封止層の層厚が1.0μm以上である、静電容量式タッチパネル。
  2. 絶縁層と、
    前記絶縁層の表面上に配置された複数の第1電極部と、
    前記絶縁層の表面上に配置されると共にそれぞれ一端が対応する前記第1電極部に接続された複数の第1引き出し配線部と、
    前記第1引き出し配線部のそれぞれの他端が露出するように、前記第1電極部および前記第1引き出し配線部上に配置された第1透明樹脂層と、
    前記第1透明樹脂層上に配置された第1保護基板と、
    前記絶縁層の裏面上に配置された複数の第2電極部と、
    前記絶縁層の裏面上に配置されると共にそれぞれ一端が対応する前記第2電極部に接続された複数の第2引き出し配線部と、
    前記第2引き出し配線部のそれぞれの他端が露出するように、前記第2電極部および前記第2引き出し配線部上に配置された第2透明樹脂層と、
    前記第2透明樹脂層上に配置された第2保護基板と、
    を有し、
    少なくとも、前記絶縁層と前記第1保護基板との間から露出している前記第1透明樹脂層の周縁部の表面上および前記絶縁層と前記第2保護基板との間から露出している前記第2透明樹脂層の周縁部の表面上と、前記第1引き出し配線および前記第2引き出し配線の露出面上とに封止層が配置され、
    前記封止層の水蒸気透過度が20g/m2/24h/atm(25℃90%RH、25μm)以下であり、前記封止層の層厚が1.0μm以上である、請求項1に記載の静電容量式タッチパネル。
  3. 前記封止層が、フッ素系樹脂を含む、請求項1または2に記載の静電容量式タッチパネル。
  4. 前記封止層が、フッ素原子を1質量%以上含む、請求項1〜3のいずれか1項に記載の静電容量式タッチパネル。
  5. 前記封止層が、封止層形成用組成物により形成された層であり、
    前記封止層形成用組成物の表面張力が20mN/m以下であり、
    前記封止層形成用組成物の粘度が100cps以下である、請求項1〜4のいずれか1項に記載の静電容量式タッチパネル。
  6. 請求項1〜5のいずれか1項に記載の静電容量式タッチパネルを備える入力デバイス。
  7. 請求項2〜5のいずれか1項に記載の静電容量式タッチパネルの製造方法であって、
    絶縁層と、前記絶縁層の表面上に配置された複数の第1電極部と、前記絶縁層の表面上に配置されると共にそれぞれ一端が対応する前記第1電極部に接続された複数の第1引き出し配線部と、前記第1引き出し配線部のそれぞれの他端が露出するように前記第1電極部および前記第1引き出し配線部上に配置された第1透明樹脂層と、前記第1透明樹脂層上に配置された第1保護基板と、前記第1保護基板の主面上に剥離可能に配置された第1保護フィルムと、前記絶縁層の裏面上に配置された複数の第2電極部と、前記絶縁層の裏面上に配置されると共にそれぞれ一端が対応する前記第2電極部に接続された複数の第2引き出し配線部と、前記第2引き出し配線部のそれぞれの他端が露出するように、前記第2電極部および前記第2引き出し配線部上に配置された第2透明樹脂層と、前記第2透明樹脂層上に配置された第2保護基板と、前記第2保護基板の主面上に剥離可能に配置された第2保護フィルムとを有する積層体を、封止剤を含む封止層形成用組成物に接触させる工程を備える、静電容量式タッチパネルの製造方法。
  8. 前記接触が、スプレー処理、浸漬処理、またはディスペンスによって行われる、請求項7に記載の静電容量式タッチパネルの製造方法。
  9. 絶縁層と、
    前記絶縁層の少なくとも一方の主面上に配置された複数の電極部と、
    前記絶縁層の前記複数の電極部が配置された主面上に配置されると共にそれぞれ一端が対応する前記電極部に接続された複数の引き出し配線部と、
    前記引き出し配線部のそれぞれの他端が露出するように、前記電極部および前記引き出し配線部上に配置された透明樹脂層と、
    前記透明樹脂層上に配置された基板と、
    を備え、
    少なくとも、前記絶縁層と前記基板との間から露出している前記透明樹脂層の周縁部の表面上、および、前記引き出し配線部の露出面上に封止層が配置され、
    前記封止層の水蒸気透過度が20g/m 2 /24h/atm(25℃90%RH、25μm)以下であり、前記封止層の層厚が1.0μm以上であり、
    JIS Z 2371の塩水噴霧試験24時間後に測定した隣り合う前記引き出し配線部間の直流抵抗が300kΩ以上である、静電容量式タッチパネル。
  10. 前記引き出し配線部が銀を含む、請求項9に記載の静電容量式タッチパネル。
  11. 前記電極部が、金属酸化物からなる透明電極部である、請求項9または10に電容量式タッチパネル。
  12. 前記電極部が、平均ワイヤ径50nm以下で、平均ワイヤ長5μm以上である金属ナノワイヤからなる透明電極部である、請求項9または10に記載の静電容量式タッチパネル。
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