JP5783859B2 - 基板処理装置及び基板処理装置の温度制御方法 - Google Patents

基板処理装置及び基板処理装置の温度制御方法 Download PDF

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Description

本発明は、拡散やCVD処理を行い、所望の熱処理を行う基板処理装置及び基板処理装置の温度制御方法に関する。
縦型熱拡散装置や縦型減圧CVD装置は、例えば処理基板に薄膜を形成するために熱処理炉内に基板を収容し、所定の加熱手段で熱処理炉内を加熱する。そして、多くの場合、熱処理炉に設置した温度センサにより熱処理炉内の温度を検知し、その結果に従い温度を制御するようになっている。
例えば、特許文献1は、急速冷却にともなう外乱が生じても常に安定したフィードバック制御により温度を制御する半導体製造装置について開示している。この半導体製造装置では、昇温工程及び目標温度の維持時は、熱処理炉内を加熱するヒータ近傍に設置された熱電対(ヒータ熱電対)と、熱処理炉内部の均熱管と反応管との間に設置された熱電対(カスケード熱電対)とを用いてカスケード制御ループによる温度制御を行い、ヒータの温度を下降時は、カスケード熱電対のみを用いた直接制御ループに切り替えて温度制御を行う。
特開2004−119804号公報
例えば、放射温度計を用いて熱処理炉内の温度を検知する場合、放射温度計は波長により対象物の温度を測定するので、測定可能温度範囲が限られてしまう。そこで、広範囲の温度測定を実現するには、低温用放射温度計、高温用放射温度計といったように複数種の放射温度計が必要となる。しかし、複数種の放射温度計を温度帯によって切り替えて制御する場合、切り替え時の温度測定値及び切り替えがなされる温度付近の温度測定値が不安定になるという問題がある。
また、例えば、放射温度計の故障検知は、放射温度計から得られる測定可能範囲内にあるかどうかで検知するが、放射率等の放射温度計設定パラメータにのみ瑕疵があった場合、放射温度計自体には故障がないために測定値が測定可能範囲内から外れることがないことから、その瑕疵を検知できないという問題がある。
本発明の目的は、温度センサを用いて熱処理を制御する際の不具合を抑制する基板処理装置及び基板処理装置の温度制御方法を提供することにある。
上記目的を達成するために、本発明にかかる基板処理装置は、基板を収容する処理室を加熱する加熱手段と、第1の放射温度計を用いて前記加熱手段によって加熱された温度を検出する第1の温度検出手段と、第1の放射温度計によって測定される温度の範囲の上限よりも高い温度を測定される温度の範囲の上限とし、かつ、第1の放射温度計によって測定される温度の範囲の下限よりも高い温度を測定される温度の範囲の下限とする第2の放射温度計を用いて、前記加熱手段によって加熱された温度を検出する第2の温度検出手段と、前記第1の温度検出手段により検出された温度に基づき前記加熱手段を制御する第1の制御手段と、前記第2の温度検出手段により検出された温度に基づき前記加熱手段を制御する第2の制御手段と、前記第1の温度検出手段により検出された温度が第一の閾値を超えた場合には第2の温度検出手段に切り替え、前記第2の温度検出手段により検出された温度が前記第一の閾値より低い第二の閾値を下回った場合には第1の温度検出手段に切り替え、前記第1の温度検出手段又は前記第2の温度検出手段により検出された温度と予め定められた閾値とに基づいて、前記第1の制御手段による前記加熱手段の制御と前記第2の制御手段による前記加熱手段の制御とを切り替える制御切り替え手段と、を有する。
また、本発明にかかる基板処理装置の温度制御方法は、基板を収容する処理室を加熱手段により加熱し、第1の放射温度計を用いて前記加熱手段によって加熱された温度を第1の温度検出手段により検出し、第1の放射温度計によって測定される温度の範囲の上限よりも高い温度を測定される温度の範囲の上限とし、かつ、第1の放射温度計によって測定される温度の範囲の下限よりも高い温度を測定される温度の範囲の下限とする第2の放射温度計を用いて、前記加熱手段によって加熱された温度を第2の温度検出手段により検出し、前記第1の温度検出手段により検出された温度が第一の閾値を超えた場合には第2の温度検出手段に切り替える第1の制御と、前記第2の温度検出手段により検出された温度が前記第一の閾値より低い第二の闘値を下回った場合には第1の温度検出手段に切り替える第2の制御と、を前記第1の温度検出手段又は前記第2の温度検出手段により検出された温度と予め定められた闘値とに基づいて切り替える。
本発明によれば、温度センサを用いて熱処理を制御する際の不具合を抑制する基板処理装置及び基板処理装置の温度制御方法を提供することができる。
本発明の実施形態に係る半導体製造装置300の一例を示す斜視図である。 (a)は、本発明の実施形態に係る処理炉328の一例を示す側面断面図であり、(b)は、ボート320に支持されたウエハ304の側面断面図である。 本発明の実施形態に係る処理炉328内の要部断面図である。 本発明の実施形態に係る半導体製造装置300のガス供給ユニット380の一例を示す模式図である。 本発明の実施形態に係る処理炉328及び周辺構造の概略断面図である。 本発明の実施形態に係る半導体製造装置300の制御構成の一例を示すブロック図である。 温度制御部362による温度制御の切り替え処理を示す図である。 高温用放射温度計による制御と低温放射温度計による制御との切り替えを示す図である。 本発明の実施形態に係る放射温度計の故障検知の一例を示す図である。
本発明の実施形態に係るSiC(炭化ケイ素)エピタキシャル膜を成膜する基板処理装置、および、半導体デバイスの製造方法の一つであるSiCエピタキシャル膜を成膜する基板の製造方法ついて図面に基づいて説明する。
図1は、本発明の実施形態に係るSiCエピタキシャル膜を成膜する半導体製造装置300の一例を示す斜視図である。
基板処理装置(成膜装置)としての半導体製造装置300は、バッチ式縦型熱処理装置であり、主要部が配置される筐体302を有する。半導体製造装置300には、例えばSiC等で構成された基板としてのウエハ304(後述する図2参照)を収納する基板収容器として、フープ(以下、ポッドと称す)306がウエハキャリアとして使用される。筐体302の正面側には、ポッドステージ308が配置されており、ポッドステージ308にポッド306が搬送される。ポッド306には、例えば25枚のウエハ304が収納され、蓋が閉じられた状態でポッドステージ308にセットされる。
筐体302内の正面側であって、ポッドステージ308に対向する位置には、ポッド搬送装置310が配置されている。また、ポッド搬送装置310の近傍にはポッド収納棚312、ポッドオープナ314及び基板枚数検知器316が配置されている。ポッド収納棚312は、ポッドオープナ314の上方に配置され、ポッド306を複数個載置した状態で保持するように構成されている。基板枚数検知器316は、ポッドオープナ314に隣接して配置され、ポッド搬送装置310は、ポッドステージ308とポッド収納棚312とポッドオープナ314との間でポッド306を搬送する。ポッドオープナ314は、ポッド306の蓋を開けるものであり、基板枚数検知器316は蓋を開けられたポッド306内のウエハ304の枚数を検知するようになっている。
筐体302内には、基板移載機318、基板保持具としてのボート320が配置されている。基板移載機318は、アーム(ツイーザ)322を有し、図示しない駆動手段により昇降可能且つ回転可能な構造となっている。アーム322は、例えば5枚のウエハ304を取出すことができ、アーム322を動かすことにより、ポッドオープナ314の位置に置かれたポッド306及びボート320間にてウエハ304を搬送する。
ボート320は、例えばカーボングラファイトやSiC等の耐熱性材料で構成されており、複数枚のウエハ304を水平姿勢で、且つ互いに中心を揃えた状態で整列させて縦方向に積上げ、保持するように構成されている。なお、ボート320の下部には、例えば石英やSiC等の耐熱性材料で構成された円盤形状の断熱部材としてボート断熱部324が配置されており、後述する被加熱体(被誘導体)326からの熱が処理炉328の下方側に伝わりにくくなるように構成されている(後述する図2参照)。
筐体302内の背面側上部には、処理炉328が配置されている。処理炉328内に複数枚のウエハ304を装填したボート320が搬入され、熱処理が行われる。
次に、SiCエピタキシャル膜を成膜する半導体製造装置300の処理炉328について説明する。
図2(a)は、本発明の実施形態に係る処理炉328の一例を示す側面断面図であり、図2(b)は、ボート320に支持されたウエハ304の側面断面図である。また、図3は、処理炉328内の要部断面図である。また、図4は、図2に接続されるガス供給ユニット380の一例を示す模式図である。
処理炉328は、石英又はSiC等の耐熱性材料からなり、上端が閉塞し下端が開口した円筒形状に形成された反応管344を備えている。反応管344の下方には、反応管344と同心円状にマニホールド346が配設されている。マニホールド346は、例えばステンレス等からなり、上端及び下端が開口した円筒形状に形成されている。マニホールド346は、反応管344を支持するように設けられている。なお、マニホールド346と反応管344との間には、シール部材としてのOリング(図示せず)が設けられている。マニホールド346が図示しない保持体に支持されることにより、反応管344は垂直に据付けられた状態になっている。反応管344とマニホールド346により、反応容器が形成されている。
処理炉328は、上端が閉塞し下端が開口した円筒形状に形成された被加熱体(被誘導体)326及び磁場発生部としての誘導コイル348を具備している。反応管344の内側には、反応室350が形成れており、SiC等で構成された基板としてのウエハ304を保持したボート320を収納可能に構成されている。被加熱体326は、反応管344の外側に設けられた誘導コイル348により発生される磁場によって加熱されるようになっており、被加熱体326が発熱することにより、反応室350内が加熱されるようになっている。
また、図2(b)に示されるように、ウエハ304は、円環状の下部ウエハホルダ352bに保持され、上面を円板状の上部ウエハホルダ352aで覆われた状態でボート320に保持されるとよい。これにより、ウエハ上部から落下しているパーティクルからウエハ304を守ることができると共に、成膜面(ウエハ304の下面)に対して裏面側の成膜を抑制することができる。また、ウエハホルダ352の分、ボート柱から成膜面を離すことができ、ボート柱の影響を小さくすることができる。ボート320は、水平姿勢で、且つ、互いに中心を揃えた状態で縦方向に整列するようにウエハホルダ352に保持されたウエハ304を保持するよう構成されている。
また、被加熱体326の近傍には、後述する反応室350内の温度を検出する温度検出体として温度センサが設けられている。誘導コイル348及び温度センサは、温度制御部362と電気的に接続されており(後述する図6参照)、温度センサにより検出された温度情報に基づき、誘導コイル348への通電具合が調整されることで、反応室350内の温度が所望の温度分布となるよう制御される。温度センサとして、例えば、被加熱体326の近傍に縦方向に3つのゾーンに分割して放射温度計354、356、358、360が配置されている。
反応管344と被加熱体326との間には、例えば誘電されにくいカーボンフェルト等で構成された断熱材372が設けられ、断熱材372を設けることにより、被加熱体326の熱が反応管344或は反応管344の外側へ伝達するのを抑制することができる。
又、誘導コイル348の外側には、反応室350内の熱が外側に伝達するのを抑制する為の、例えば水冷構造である外側断熱壁374が反応室350を囲むように設けられている。更に、外側断熱壁374の外側には、誘導コイル348により発生された磁場が外側に漏れるのを防止する磁気シール376が設けられている。
図2に示すように、被加熱体326とウエハ304との間には、少なくともSi(シリコン)原子含有ガスと、Cl(塩素)原子含有ガスとをウエハ304に供給するために少なくとも1つの第1のガス供給口330が形成された第1のガス供給ノズル332が設置される。又、被加熱体326とウエハ304との間の第1のガス供給ノズル332とは異なる箇所には、少なくともC(炭素)原子含有ガスと還元ガスとをウエハ304に供給するために、少なくとも1つの第2のガス供給口334が形成された第2のガス供給ノズル336が設けられる。
また、第1のガス供給ノズル332及び第2のガス供給ノズル336は、夫々1本ずつでも構わないが、図3に示されるように、第2のガス供給ノズル336は3本設けられ、第2のガス供給ノズル336に挟まれるように第1のガス供給ノズル332が設けられるように構成すると良い。このように交互に配置することにより、Si原子含有ガスとC原子含有ガスの混合を促進することができる。また、第1のガス供給ノズル及び第2のガス供給ノズルを奇数本とすることにより、中央の第2ガス供給ノズル336を中心に成膜ガス供給を左右対称とすることができ、ウエハ304内の均一性を高めることができる。
第1のガス供給ノズル332は、例えばカーボングラファイトで構成され、反応室350内に設けられる。又、第1のガス供給ノズル332は、マニホールド346を貫通するようにマニホールド346に取付けられている。ここで、SiCエピタキシャル膜を形成する際に、第1のガス供給口330は、少なくともSi(シリコン)原子含有ガスとして、例えばモノシラン(以下SiH4とする)ガスと、Cl(塩素)原子含有ガスとして、例えば塩化水素(以下HClとする)ガスと、キャリアガスとして不活性ガス(例えばAr(アルゴン))とを第1のガス供給ノズル332を介して、反応室350内に供給するようになっている。
第1のガス供給ノズル332は、第1のガスライン378を介してガス供給ユニット380に接続される。図4に示されるように、第1のガスライン378は、SiH4ガス、HClガス、不活性ガスに対してそれぞれバルブ384c,384d,384f、流量制御器(流量制御手段)としてのマスフローコントローラ(以下MFCとする)382c,382d,382fを介して、例えばSiH4ガス供給源386c、HClガス供給源386d、不活性ガス供給源386fに接続されている。
上記構成により、SiH4ガス、HClガス、不活性ガスのそれぞれの供給流量、濃度、分圧、供給タイミングを反応室350内に於いて制御することができる。バルブ384c,384d,384f、MFC382c,382d,382fは、ガス流量制御部388に電気的に接続されており、それぞれ供給するガスの流量が所定流量となるように、所定のタイミングにて制御されるようになっている(後述する図6参照)。尚、SiH4ガス、HClガス、不活性ガスのそれぞれのガス供給源386c,386d、386f、バルブ384c,384d、384f、MFC382c,382d,382f、第1のガスライン378、第1のガス供給ノズル332及び第1のガス供給ノズル332に少なくとも1つ設けられる第1のガス供給口330により、ガス供給系として第1のガス供給系が構成される。
第2のガス供給ノズル336は、例えばカーボングラファイトで構成され、反応室350内に設けられる。また、第2のガス供給ノズル336は、マニホールド346を貫通するように、マニホールド346に取付けられている。ここで、SiCエピタキシャル膜を形成する際に、第2のガス供給口334は、少なくともC(炭素)原子含有ガスとして、例えばプロパン(以下C38とする)ガスと、還元ガスとして、例えば水素(H原子単体、若しくはH2分子。以下H2とする)ガスとを第2のガス供給ノズル336を介して反応室350内に供給するようになっている。
第2のガス供給ノズル336は、第2のガスライン390を介してガス供給ユニット380に接続されている。また、図4に示されるように第2のガスライン390は、例えばガス配管213a,213bに分岐され、ガス配管213a,213bはそれぞれ、C(炭素)原子含有ガスとして、例えばC38ガスに対してバルブ384a及び流量制御手段としてのMFC382aを介してC38ガス供給源386aに接続され、還元ガスとして、例えばH2ガスに対してバルブ384b及び流量制御手段としてのMFC382bを介してH2ガス供給源386bに接続されている。
上記構成により、例えばC38ガス、H2ガスの供給流量、濃度、分圧を反応室350内に於いて制御することができる。バルブ384a,384b、MFC382a,382bはガス流量制御部388に電気的に接続されており、供給するガス流量が所定の流量となるよう、所定のタイミングにて制御されるようになっている(図6参照)。尚、C38ガス、H2ガスのガス供給源386a,386b、バルブ384a,384b、MFC382a,382b、第2のガスライン390、第2のガス供給ノズル336、第2のガス供給口334により、ガス供給系として第2のガス供給系が構成される。
又、第1のガス供給ノズル332及び第2のガス供給ノズル336に於いて、ウエハ304の配列領域に第1のガス供給口330及び第2のガス供給口334がそれぞれ1つ設けられていてもよく、ウエハ304の所定枚数毎に設けられていてもよい。
又、図2及び図3に示すように、第3のガス供給口340が、反応管344と断熱材372との間に配置され、マニホールド346を貫通するように取付けられている。第3のガス供給口340はマニホールド346を貫通する第3のガスライン400に形成され、バルブ384e、MFC382eを介してガス供給源386eに接続されている。ガス供給源386eからは不活性ガスとして、例えば希ガスのArガスが供給され、SiCエピタキシャル膜成長に寄与するガス、例えばSi(シリコン)原子含有ガス又はC(炭素)原子含有ガス又はCl(塩素)原子含有ガス又はそれらの混合ガスが、反応管344と断熱材372との間に進入するのを防ぎ、反応管344の内壁又は断熱材372の外壁に不要な生成物が付着するのを防止することができる。
図2(a)に示すように、第1のガス排気口338は、被加熱体326とウエハ304との間に配置される。また、反応管344と断熱材372との間に、第2のガス排気口342が配置されている。
また、第1のガス排気口338は、ボート320より下部に設けられ、マニホールド346には、第1のガス排気口338に接続されたガス排気管392が貫通するよう設けられている。ガス排気管392の下流側には、図示しない圧力検出器としての圧力センサ及び、圧力調整器としてのAPC(Auto Pressure Controller)バルブ394を介して真空ポンプ等の真空排気装置396が接続されている。圧力センサ及びAPCバルブ394には、圧力制御部398が電気的に接続されており、圧力制御部398は圧力センサにより検出された圧力に基づいてAPCバルブ394の開度を調整し、処理炉328内の圧力が所定の圧力となるよう所定のタイミングにて制御するように構成されている(後述する図6参照)。
上記したように、第1のガス供給口330から少なくともSi(シリコン)原子含有ガスとCl(塩素)原子含有ガスとを供給し、第2のガス供給口334から少なくともC(炭素)原子含有ガスと還元ガスとを供給し、供給されたガスはSi又はSiCで構成されたウエハ304に対し平行に流れ、第1のガス排気口338より排気されるので、ウエハ304全体が効率的且つ均一にガスに晒される。
又、反応管344と断熱材372との間には、第2のガス排気口342が第3のガス供給口340に対して対向するように配置され、第2のガス排気口342はガス排気管392に接続されている。
又、反応管344と断熱材372との間に供給された不活性ガスは、第2のガス排気口342よりガス排気管392の下流側にあるAPCバルブ394を介して真空排気装置396から排気される。
また、好ましくは、反応室350内において第1及び第2のガス供給ノズル332,336と第1のガス排気口338との間であって、被加熱体326とウエハ304との間には、被加熱体326とウエハ304との間の空間を埋めるよう、鉛直方向に延在し断面が円弧状の構造物370を反応室350内に設けるのがよい。例えば、図3に示すように、対向する位置にそれぞれ構造物370を設けることで、第1及び第2のガス供給ノズル332,336から供給されるガスが、被加熱体326の内壁に沿ってウエハ304を迂回するのを防止することができる。構造物370としては、好ましくは断熱材若しくはカーボンフェルト等で構成すると、耐熱及びパーティクルの発生を抑制することができる。
次に、処理炉328及びその周辺の構成について説明する。
図5は、本発明の実施形態に係る処理炉328及び周辺構造の概略断面図である。処理炉328の下方には、処理炉328の下端開口を気密に閉塞する為の炉口蓋体としてシールキャップ402が設けられている。シールキャップ402は、例えばステンレス等の金属製であり、円盤状に形成されている。シールキャップ402の上面には、処理炉328の下端と当接するシール材としてのOリング(図示せず)が設けられている。シールキャップ402には回転機構404が設けられ、回転機構404の回転軸406はシールキャップ402を貫通してボート320に接続されており、ボート320を回転させることでウエハ304を回転させるように構成されている。
又、シールキャップ402は処理炉328の外側に設けられた昇降機構として、後述する昇降モータ408によって垂直方向に昇降されるように構成されており、これによりボート320を処理炉328に対して搬入搬出することが可能となっている。回転機構404及び昇降モータ408には、駆動制御部410が電気的に接続されており、所定の動作をするよう所定のタイミングにて制御するよう構成されている(後述する図6参照)。
予備室としてのロードロック室412の外面に下基板414が設けられている。下基板414には、昇降台416と摺動自在に嵌合するガイドシャフト418及び昇降台416と螺合するボール螺子420が設けられている。又、下基板414に立設したガイドシャフト418及びボール螺子420の上端には上基板422が設けられている。ボール螺子420は、上基板422に設けられた昇降モータ408によって回転され、ボール螺子420が回転されることで昇降台416が昇降するようになっている。
昇降台416には中空の昇降シャフト424が垂設され、昇降台416と昇降シャフト424の連結部は気密となっており、昇降シャフト424は昇降台416と共に昇降するようになっている。昇降シャフト424はロードロック室412の天板426を遊貫し、昇降シャフト424が貫通する天板426の貫通孔は、昇降シャフト424が天板426と接触することがないよう充分な隙間が形成されている。
又、ロードロック室412と昇降台416との間には、昇降シャフト424の周囲を覆うように伸縮性を有する中空伸縮体としてベローズ428が設けられ、ベローズ428によりロードロック室412が気密に保たれるようになっている。尚、ベローズ428は昇降台416の昇降量に対応できる充分な伸縮量を有し、ベローズ428の内径は昇降シャフト424の外径に比べて充分に大きく、伸縮の際にベローズ428と昇降シャフト424が接触することがないように構成されている。
昇降シャフト424の下端には、昇降基板430が水平に固着され、昇降基板430の下面にはOリング等のシール部材を介して駆動部カバー432が気密に取付けられる。昇降基板430と駆動部カバー432とで駆動部収納ケース434が構成され、この構成により駆動部収納ケース434内部はロードロック室412内の雰囲気と隔離される。
又、駆動部収納ケース434の内部にはボート320の回転機構404が設けられ、回転機構404の周辺は冷却機構436によって冷却されるようになっている。
電力ケーブル438は、昇降シャフト424の上端から中空部を通り、回転機構404に導かれて接続されている。又、冷却機構436及びシールキャップ402には冷却水流路440が形成されている。更に、冷却水配管442が昇降シャフト424の上端から中空部を通り冷却水流路440に導かれて接続されている。
昇降モータ408が駆動され、ボール螺子420が回転することで、昇降台416及び昇降シャフト424を介して駆動部収納ケース434を昇降させる。
駆動部収納ケース434が上昇することにより、昇降基板430に気密に設けられているシールキャップ402が処理炉328の開口部である炉口444を閉塞し、ウエハ処理が可能な状態となる。又、駆動部収納ケース434が下降することにより、シールキャップ402と共にボート320が降下され、ウエハ304を外部に搬出できる状態となる。
次に、SiCエピタキシャル膜を成膜する半導体製造装置300を構成する各部の制御構成について説明する。
図6に於いて、温度制御部362、ガス流量制御部388、圧力制御部398、駆動制御部410は、操作部及び入出力部を構成し、半導体製造装置300全体を制御する主制御部446に電気的に接続されている。又、温度制御部362、ガス流量制御部388、圧力制御部398、駆動制御部410は、コントローラ448として構成されている。
次に、上述した第1のガス供給系及び第2のガス供給系を構成する理由について説明する。
SiCエピタキシャル膜を成膜する半導体製造装置では、少なくともSi(シリコン)原子含有ガスと、C(炭素)原子含有ガスとで構成される原料ガスを反応室350に供給し、SiCエピタキシャル膜を成膜する必要がある。また、本実施形態のように、複数枚のウエハ304が水平姿勢で多段に整列させて保持される場合に於いて、ウエハ間の均一性を向上させるため、成膜ガスを夫々のウエハ近傍のガス供給口から供給できるように、反応室350内にガス供給ノズルを設けている。従って、ガス供給ノズル内も反応室と同じ条件となっている。この時、Si原子含有ガスとC原子含有ガスを同じガス供給ノズルにて供給すると、原料ガス同士が反応することで原料ガスが消費され、反応室350の下流側で原料ガスが不足するだけでなく、ガス供給ノズル内で反応し堆積したSiC膜等の堆積物がガス供給ノズルを閉塞し、原料ガスの供給が不安定になると共に、パーティクルを発生させる等の問題を生じてしまう。
そこで、本実施形態では、第1のガス供給ノズル332を介してSi原子含有ガスを供給し、第2のガス供給ノズル336を介してC原子含有ガスを供給している。このように、Si原子含有ガスとC原子含有ガスを異なるガス供給ノズルから供給することにより、ガス供給ノズル内では、SiC膜が堆積しないようにすることができる。なお、Si原子含有ガス及びC原子含有ガスの濃度や流速を調整したい場合は、夫々適切なキャリアガスを供給すればよい。
更に、Si原子含有ガスを、より効率的に使用するため水素ガスのような還元ガスを用いる場合がある。この場合、還元ガスは、C原子含有ガスを供給する第2のガス供給ノズル336を介して供給することが望ましい。このように還元ガスをC原子含有ガスと共に供給し、反応室350内でSi原子含有ガスと混合することにより、還元ガスが少ない状態となるためSi原子含有ガスの分解を成膜時と比較して抑制することができ、第1のガス供給ノズル内におけるSi膜の堆積を抑制することが可能となる。この場合、還元ガスをC原子含有ガスのキャリアガスとして用いることが可能となる。なお、Si原子含有ガスのキャリアとしては、アルゴン(Ar)のような不活性ガス(特に希ガス)を用いることにより、Si膜の堆積を抑制することが可能となる。
更に、第1のガス供給ノズル332には、HClのような塩素原子含有ガスを供給することが望ましい。このようにすると、Si原子含有ガスが熱により分解し、第1のガス供給ノズル内に堆積可能な状態となったとしても、塩素によりエッチングモードとすることが可能となり、第1のガス供給ノズル内へのSi膜の堆積をより抑制することが可能になる。
尚、図2から図4に示す例では、第1のガス供給ノズル332にSiH4ガス及びHClガスを供給し、第2のガス供給ノズル336にC38ガス及びH2ガスを供給する構成で説明したが、上述した通り、図2から4に示す例は、最も良いと考えられる組合せであり、それに限られることはない。
又、図2から図4に示す例では、SiCエピタキシャル膜を形成する際に流すCl(塩素)原子含有ガスとしてHClガスを例示したが、塩素ガスを用いてもよい。
又、上述ではSiCエピタキシャル膜を形成する際に、Si(シリコン)原子含有ガスとCl(塩素)原子含有ガスとを供給したが、Si原子とCl原子を含むガス、例えばテトラクロロシラン(以下SiCl4とする)ガス、トリクロロシラン(以下SiHCl3)ガス、ジクロロシラン(以下SiH2Cl2)ガスを供給してもよい。また、言うまでもないが、これらのSi原子及びCl原子を含むガスは、Si原子含有ガスでも有り、又は、Si原子含有ガス及びCl原子含有ガスの混合ガスともいえる。特に、SiCl4は、熱分解される温度が比較的高いため、ノズル内のSi消費抑制の観点から望ましい。
又、上述ではC(炭素)原子含有ガスとしてC38ガスを例示したが、エチレン(以下C24とする)ガス、アセチレン(以下C22とする)ガスを用いてもよい。
また、還元ガスとしてH2ガスを例示したが、これに限らず他のH(水素)原子含有ガスを用いても良い。更には、キャリアガスとしては、Ar(アルゴン)ガス、He(ヘリウム)ガス、Ne(ネオン)ガス、Kr(クリプトン)ガス、Xe(キセノン)ガス等の希ガスのうち少なくとも1つを用いてもよいし、上記したガスを組合わせた混合ガスを用いてもよい。
上述では、第1のガス供給ノズル332を介してSi原子含有ガスを供給し、第2のガス供給ノズル336を介してC原子含有ガスを供給することでガス供給ノズル内のSiC膜の堆積を抑制するようにしている(以下、Si原子含有ガスとC原子含有ガスを分離して供給する方式を、「セパレート方式」と呼ぶ。)。しかしながら、この方法は、ガス供給ノズル内でのSiC膜の堆積を抑制できるものの、Si原子含有ガスとC原子含有ガスの混合がガス供給口330,334からウエハ304に到達するまでの間に充分に行う必要がある。
従って、ウエハ内の均一化の観点から見れば、Si原子含有ガスとC原子含有ガスを予め混合して、ガス供給ノズル332に供給するほうが望ましい(以下、Si原子含有ガスとC原子含有ガスを同一のガス供給ノズルから供給する方式を「プレミックス方式」と呼ぶ。)。しかしながら、Si原子含有ガス及びC原子含有ガスを同一のガス供給ノズルから供給するとガス供給ノズル内にSiC膜が堆積してしまう恐れがある。一方で、Si原子含有ガスは、エッチングガスである塩素と還元ガスである水素との比(Cl/H)を大きくすると塩素によるエッチング効果の方が大きくなり、Si原子含有ガスの反応を抑えることが可能である。従って、一方のガス供給ノズルにSi原子含有ガス、C原子含有ガス、及び、塩素含有ガスを供給し、還元反応に用いられる還元ガス(例えば、水素ガス)を他方のガス供給ノズルから供給することで、ガス供給ノズル内のCl/Hが大きくなり、SiC膜の堆積を抑制することが可能である。
次に、上述した半導体製造装置300を用い、半導体デバイスの製造工程の一工程として、SiC等で構成されるウエハ304等の基板上に、例えばSiC膜を形成する基板の製造方法について説明する。
尚、以下の説明に於いて半導体製造装置300を構成する各部の動作は、コントローラ448により制御される。
先ず、ポッドステージ308に複数枚のウエハ304を収納したポッド306がセットされると、ポッド搬送装置310によりポッド306をポッドステージ308からポッド収納棚312へ搬送し、ストックする。次に、ポッド搬送装置310により、ポッド収納棚312にストックされたポッド306をポッドオープナ314に搬送してセットし、ポッドオープナ314によりポッド306の蓋を開き、基板枚数検知器316によりポッド306に収納されているウエハ304の枚数を検知する。
次に、基板移載機318により、ポッドオープナ314の位置にあるポッド306からウエハ304を取出し、ボート320に移載する。
複数枚のウエハ304がボート320に装填されると、ウエハ304を保持したボート320は、昇降モータ408による昇降台416及び昇降シャフト424の昇降動作により反応室350内に搬入(ボートローディング)される。この状態では、シールキャップ402はOリング(図示せず)を介してマニホールド346の下端をシールした状態となる。
ボート320搬入後、反応室350内が所定の圧力(真空度)となるように、真空排気装置396によって真空排気される。この時、反応室350内の圧力は、圧力センサ(図示せず)によって測定され、測定された圧力に基づき第1のガス排気口338及び第2のガス排気口342に連通するAPCバルブ394がフィードバック制御される。又、ウエハ304及び反応室350内が所定の温度となるよう被加熱体326が加熱される。この時、反応室350内が所定の温度分布となるよう、後述する切り替え方式により選択された高温用放射温度計356又は低温用放射温度計358が検出した温度情報に基づき誘導コイル348への通電具合がフィードバック制御される。続いて、回転機構404により、ボート320が回転されることで、ウエハ304が周方向に回転される。
続いて、SiCエピタキシャル成長反応に寄与するSi(シリコン)原子含有ガス及びCl(塩素)原子含有ガスは、それぞれガス供給源386c,386dから供給され、第1のガス供給口330より反応室350内に噴出される。又、C(炭素)原子含有ガス及び還元ガスであるH2ガスが、所定の流量となるように対応するMFC382a,382bの開度が調整された後、バルブ384a,384bが開かれ、それぞれのガスが第2のガスライン390に流通し、第2のガス供給ノズル336に流通して第2のガス供給口334より反応室350内に導入される。
第1のガス供給口330及び第2のガス供給口334より供給されたガスは、反応室350内の被加熱体326の内側を通り、第1のガス排気口338からガス排気管392を通って排気される。第1のガス供給口330及び第2のガス供給口334より供給されたガスは、反応室350内を通過する際に、SiC等で構成されるウエハ304と接触し、ウエハ304表面上にSiCエピタキシャル膜成長がなされる。
又、ガス供給源386eより、不活性ガスとしての希ガスであるArガスが所定の流量となるように対応するMFC382eの開度が調整された後、バルブ384eが開かれ、第3のガスライン400に流通し、第3のガス供給口340から反応室350内に供給される。第3のガス供給口340から供給された不活性ガスとしての希ガスであるArガスは、反応室350内の断熱材372と反応管344との間を通過し、第2のガス排気口342から排気される。
次に、予め設定された時間が経過すると、上述したガスの供給が停止され、図示しない不活性ガス供給源より不活性ガスが供給され、反応室350内の被加熱体326の内側の空間が不活性ガスで置換されると共に、反応室350内の圧力が常圧に復帰される。
その後、昇降モータ408によりシールキャップ402が下降され、マニホールド346の下端が開口されると共に、処理済みのウエハ304がボート320に保持された状態でマニホールド346の下端から反応管344の外部に搬出(ボートアンローディング)され、ボート320に保持されたウエハ304が冷える迄、ボート320を所定位置にて待機させる。待機させたボート320のウエハ304が所定温度迄冷却されると、基板移載機318により、ボート320からウエハ304を取出し、ポッドオープナ314にセットされている空のポッド306に搬送して収納する。その後、ポッド搬送装置310によりウエハ304が収納されたポッド306をポッド収納棚312、又はポッドステージ308に搬送する。このようにして、半導体製造装置300の一連の作動が完了する。
次に、本発明の実施形態に係る温度センサについて詳述する。
温度センサとして、例えば被加熱体326の近傍に縦方向に3つのゾーンに分割して放射温度計354、356、358、360が配置されている。
放射温度計354は、縦方向の3つのゾーンのうち上部のゾーンに配置されており、放射温度計356、358は、縦方向の3つのゾーンのうち中部のゾーンに配置されており、放射温度計360は、縦方向の3つのゾーンのうち下部のゾーンに配置されている。
上部のゾーンに配置された放射温度計354及び下部のゾーンに配置された放射温度計360は、モニター用であり、目的に応じて低温用放射温度計又は高温用放射温度計のいずれかが配置されている。中部のゾーンに配置された放射温度計356及び358のうち、放射温度計356は高温用放射温度計であり、放射温度計358は低温用放射温度計である。放射温度計356及び358は、同じ場所の温度を測定する目的で配置されており、高温用放射温度計である放射温度計356と低温用放射温度計である放射温度計358とを切り替えて温度制御を行なう。
誘導コイル348及び放射温度計354、356、358、360は、それぞれ図6に示されているように温度制御部362と電気的に接続されている。温度制御部362は、放射温度計356又は放射温度計358により検出された温度情報に基づき、誘導コイル348への通電具合が調節されることで、反応室350内の温度が所望の温度分布となるよう所定のタイミングにて制御されるよう構成されている。例えば、高周波電源で駆動される円柱型の誘導過熱ヒータである誘導コイル348に対し、温度制御部362は、放射温度計356又は放射温度計358により検出された温度情報と設定温度とを比較して適切な熱量を出力させるべく高周波電源を駆動する。
また、温度制御部362は、放射温度計356により検出された温度情報に基づく制御と、放射温度計358により検出された温度情報に基づく制御とを後述する切り替え方式により切り替えて制御を行なう。
さらに、誘導コイル348の近傍に、縦方向に3つのゾーンに分割して熱電対364、366、368が配置されている。熱電対364は、縦方向の3つのゾーンのうち上部のゾーンに配置されており、熱電対366は、縦方向の3つのゾーンのうち中部のゾーンに配置されており、熱電対368は、縦方向の3つのゾーンのうち下部のゾーンに配置されている。熱電対364、366、368は、過温保護のために用いられ、それぞれ温度制御部362に電気的に接続されている。
次に、本発明の実施形態に係る温度制御における放射温度計の切り替えについて説明する。
本発明の実施形態に係る温度制御では、例えば、低温用放射温度計である放射温度計358(以下、低温用放射温度計358)による測定値(検出温度)に基づく温度制御から高温用放射温度計である放射温度計356(以下、高温用放射温度計356)による測定値(検出温度)に基づく温度制御へ切り替える判断の基準として閾値Pを設定し、高温用放射温度計356による測定値(検出温度)から低温用放射温度計358による測定値(検出温度)に基づく温度制御へ切り替える判断の基準として閾値Pとは異なる閾値Mを設定する。
また、低温用放射温度計358による測定値(検出温度)に基づく温度制御から高温用放射温度計356による測定値(検出温度)に基づく温度制御へ切り替える際に故障の判断基準となる閾値KPM、閾値KPPを設定し、高温用放射温度計356による測定値(検出温度)から低温用放射温度計358による測定値(検出温度)に基づく温度制御へ切り替える際に故障の判断基準となる閾値KMM、閾値KMPを設定する。
具体的には、高温用放射温度計356の測定値が閾値Mを下回る場合、低温用放射温度計358による測定値に基づく温度制御に切り替える。
また、低温用放射温度計358の測定値が閾値Pを上回った場合、高温用放射温度計356による測定値に基づく温度制御に切り替える。
温度制御部362は、低温用放射温度計358による温度制御から高温用放射温度計356による温度制御へと切り替える判断基準となる閾値Pと、高温用放射温度計356による温度制御から低温用放射温度計358による温度制御へ切り替える閾値Mとに基づいて、制御を切り替える。ここで、閾値Pは、閾値Mよりも大きい(すなわち、P>Mの関係にある)。
また、高温用放射温度計356の計測可能な温度範囲の上限値をMax_Highとし、高温用放射温度計356の計測可能な温度範囲の下限値をMin_Highとし、低温用放射温度計358の計測可能な温度範囲の上限値をMax_Lowとし、低温用放射温度計358の計測可能な
温度範囲の下限値をMin_Lowとすると、閾値P及び閾値Mは、以下の式を満たす。
Max_High > Max_Low > P > M > Min_High > Min_Low
そして、高温用放射温度計356による制御から低温用放射温度計358による制御に切り替える場合、高温用放射温度計356が閾値Mを下回った時点で低温用放射温度計358の測定値が閾値KMMから閾値KMPの許容範囲外であれば、高温用放射温度計356と低温用放射温度計358のいずれかが故障していると判断して、温度制御を中止する。ここで、閾値M、KMM、KMPは、以下の式を満たす。
Max_Low ≧ KMP > M > KMM ≧ Min_Low
但し、等号(=)は許容範囲の上限閾値または下限閾値を設定しない場合に適用する。
また、低温用放射温度計358による制御から高温用放射温度計356による制御に切り替える場合、低温用放射温度計358が閾値Pを上回った時点で高温用放射温度計356の測定値が閾値KPMから閾値KPPの許容範囲外であれば、高温用放射温度計356と低温用放射温度計358のいずれかが故障していると判断して、温度制御を中止する。ここで、閾値P、KPM、KPPは、以下の式を満たす。
Max_High ≧ KPP > P > KPM ≧ Min_High
但し、等号(=)は許容範囲の上限閾値または下限閾値を設定しない場合に適用する。
図7は、温度制御部362による温度制御の切り替え処理を示す図である。また、図8は、高温用放射温度計356による制御と低温放射温度計358による制御との切り替えを示す図である。図8において、横軸は、高温用放射温度計356による温度制御を行なうか低温用放射温度計358による温度制御を行なうかを示しており、縦軸は、放射温度計により測定される測定温度を示している。なお、太線で示された測定温度は、低温用放射温度計358により測定された測定温度を示し、破線で示された測定温度は、高温用放射温度計356により測定された測定温度を示す。
図7及び図8に示されるように、温度制御部362は、現在の温度制御に用いている放射温度計の測定温度と閾値との比較により制御の切り替えがなされる。温度制御部362は、低温用放射温度計358による制御から高温用放射温度計356に制御対象を切り替える場合、低温用放射温度計358の測定値が閾値P以上となり、高温用放射温度計358の測定値が閾値KPPより高い場合や、閾値KPMより低い場合には低温用放射温度計又は高温用放射温度計の故障を検知する。
同様に、低温用放射温度計358の測定値が閾値P以上となり、高温用放射温度計358の測定値が閾値KPMから閾値KPPであれば、高温用放射温度計356による制御へと切り替える。
また、低温用放射温度計358の測定値が閾値P未満であれば、低温用放射温度計358の使用を継続する。このとき、温度制御部362は、高温用放射温度計の測定値は切り替え判断において考慮しない。
図9は、本発明の実施形態に係る放射温度計の故障検知の一例を示す図である。
図9に示されているように、高温用放射温度計356による温度制御から低温用放射温度計358による温度制御へと切り替える場合、高温用放射温度計356の測定値が闘値Mを下回った時点で低温用放射温度計358の測定値が闘値KMMから闘置KMPの範囲内にない場合には、低温用放射温度計又は高温用放射温度計の故障を検知する。
すなわち、温度制御部362は、高温用放射温度計356による温度制御から低温用放射温度計358による温度制御へと切り替える場合、高温用放射温度計356の測定値が閾値M未満となり、低温用放射温度計358の測定値が閾値KMPより高い場合や、閾値KMMより低い場合には低温用放射温度計又は高温用放射温度計の故障を検知する。
同様に、高温用放射温度計356の測定値が閾値M未満となり、低温用放射温度計358の測定値が閾値KMMから閾値KMPであれば、低温用放射温度計358による制御へと切り替える。
また、高温用放射温度計356の測定値が閾値M以上であれば、高温用放射温度計356の使用を継続する。このとき、温度制御部362は、低温用放射温度計の測定値は切り替え判断において考慮しない。
上述の温度制御部362による制御の切り替えでは、複数種の放射温度計の切り替え時及び切り替え温度付近で危惧される温度測定値の不安定を改善でき、温度制御性を向上させることができる。
また、放射温度計の切り替え時に他方の放射温度計の測定の範囲をチェックすることにより、放射温度計の故障やパラメータ設定ミス等を検知することができ、安全な温度制御を実現できる。
以上の温度制御は、中部のゾーンに配置された放射温度計356及び358を用いて行なう例を示したが、上部又は下部のゾーンにおいて高温用放射温度計及び低温用放射温度計を設置して、同様に制御の切り替えを行なってもよい。
また、SiCエピタキシャル膜を成膜する半導体製造装置に限らず、縦型の基板処理装置全般に適用することができる。
[本発明の好ましい態様]
以下に、本発明の好ましい態様について付記する。
(付記1)
基板を収容する処理室を加熱する加熱手段と、
第1の放射温度計を用いて前記加熱手段によって加熱された温度を検出する第1の温度検出手段と、
第1の放射温度計によって測定される温度の範囲の上限よりも高い温度を測定される温度の範囲の上限とし、かつ、第1の放射温度計によって測定される温度の範囲の下限よりも高い温度を測定される温度の範囲の下限とする第2の放射温度計を用いて、前記加熱手段によって加熱された温度を検出する第2の温度検出手段と、
前記第1の温度検出手段により検出された温度に基づき前記加熱手段を制御する第1の制御手段と、
前記第2の温度検出手段により検出された温度に基づき前記加熱手段を制御する第2の制御手段と、
前記第1の温度検出手段により検出された温度が第一の閾値を超えた場合には第2の温度検出手段に切り替え、前記第2の温度検出手段により検出された温度が前記第一の閾値より低い第二の閾値を下回った場合には第1の温度検出手段に切り替え、前記第1の温度検出手段又は前記第2の温度検出手段により検出された温度と予め定められた閾値とに基づいて、前記第1の制御手段による前記加熱手段の制御と前記第2の制御手段による前記加熱手段の制御とを切り替える制御切り替え手段と、
を有する基板処理装置。
(付記2)
基板を収容する処理室を加熱手段により加熱し、
第1の放射温度計を用いて前記加熱手段によって加熱された温度を第1の温度検出手段により検出し、
第1の放射温度計によって測定される温度の範囲の上限よりも高い温度を測定される温度の範囲の上限とし、かつ、第1の放射温度計によって測定される温度の範囲の下限よりも高い温度を測定される温度の範囲の下限とする第2の放射温度計を用いて、前記加熱手段によって加熱された温度を第2の温度検出手段により検出し、
前記第1の温度検出手段により検出された温度が第一の閾値を超えた場合には第2の温度検出手段に切り替える第1の制御と、前記第2の温度検出手段により検出された温度が前記第一の閾値より低い第二の闘値を下回った場合には第1の温度検出手段に切り替える第2の制御と、を前記第1の温度検出手段又は前記第2の温度検出手段により検出された温度と予め定められた闘値とに基づいて切り替える、
基板処理装置の温度制御方法。
(付記3)
それぞれ測定温度帯が異なる複数の温度センサを有する熱処理装置において、温度帯に応じて温度センサを切り替える温度測定方法。
(付記4)
それぞれ測定温度帯が異なる複数の温度センサを有する熱処理装置において、温度帯に応じて温度センサを切り替える際に、他方の温度センサが許容範囲内であるかどうかに応じて判断する温度センサの故障検知方法。
(付記5)
付記3及び付記4の方法をプログラマ化し計算機上に実装した温度制御装置及び熱処理装置。
300 半導体製造装置
304 ウエハ(基板)
326 被加熱体(被誘導体)
328 処理炉
362 温度制御部
380 ガス供給ユニット
354、356、358,360 放射温度計
364、366、368 熱電対
448 コントローラ

Claims (2)

  1. 基板を収容する処理室を加熱する加熱手段と、
    第1の放射温度計を用いて前記加熱手段によって加熱された温度を検出する第1の温度検出手段と、
    第1の放射温度計によって測定される温度の範囲の上限よりも高い温度を測定される温度の範囲の上限とし、かつ、第1の放射温度計によって測定される温度の範囲の下限よりも高い温度を測定される温度の範囲の下限とする第2の放射温度計を用いて、前記加熱手段によって加熱された温度を検出する第2の温度検出手段と、
    前記第1の温度検出手段により検出された温度に基づき前記加熱手段を制御する第1の制御手段と、
    前記第2の温度検出手段により検出された温度に基づき前記加熱手段を制御する第2の制御手段と、
    前記第1の温度検出手段により検出された温度が第一の閾値を超えた場合には第2の温度検出手段に切り替え、前記第2の温度検出手段により検出された温度が前記第一の閾値より低い第二の閾値を下回った場合には第1の温度検出手段に切り替え、前記第1の温度検出手段又は前記第2の温度検出手段により検出された温度と予め定められた閾値とに基づいて、前記第1の制御手段による前記加熱手段の制御と前記第2の制御手段による前記加熱手段の制御とを切り替える制御切り替え手段と、
    を有する基板処理装置。
  2. 基板を収容する処理室を加熱手段により加熱し、
    第1の放射温度計を用いて前記加熱手段によって加熱された温度を第1の温度検出手段により検出し、
    第1の放射温度計によって測定される温度の範囲の上限よりも高い温度を測定される温度の範囲の上限とし、かつ、第1の放射温度計によって測定される温度の範囲の下限よりも高い温度を測定される温度の範囲の下限とする第2の放射温度計を用いて、前記加熱手段によって加熱された温度を第2の温度検出手段により検出し、
    前記第1の温度検出手段により検出された温度が第一の閾値を超えた場合には第2の温度検出手段に切り替える第1の制御と、前記第2の温度検出手段により検出された温度が前記第一の閾値より低い第二の闘値を下回った場合には第1の温度検出手段に切り替える第2の制御と、を前記第1の温度検出手段又は前記第2の温度検出手段により検出された温度と予め定められた闘値とに基づいて切り替える、
    基板処理装置の温度制御方法。
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