JP2013207057A - 基板処理装置、基板の製造方法、及び、基板処理装置のクリーニング方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】炭化珪素膜を形成する装置に最適なクリーニング方法を提供する。
【解決手段】反応室内に設けられる部材C−BASEに堆積した炭化珪素膜SICを除去するクリーニング方法であって、反応室内の圧力を第1圧力P1とした状態で水素ガスH2を供給する第1工程(c)と、第1工程(c)の後に、反応室内の圧力を第1圧力P1より高い第2圧力P2とした状態で水素ガスH2を供給する第2工程(d)と、を有するクリーニング方法である。
【選択図】図7
【解決手段】反応室内に設けられる部材C−BASEに堆積した炭化珪素膜SICを除去するクリーニング方法であって、反応室内の圧力を第1圧力P1とした状態で水素ガスH2を供給する第1工程(c)と、第1工程(c)の後に、反応室内の圧力を第1圧力P1より高い第2圧力P2とした状態で水素ガスH2を供給する第2工程(d)と、を有するクリーニング方法である。
【選択図】図7
Description
本発明は、基板を処理する基板処理装置、半導体デバイスの製造方法、基板の製造方法、及び、基板処理処理装置のクリーニング方法に関し、特に炭化ケイ素(以下、SiCとする)エピタキシャル膜を基板上に成膜する工程を有する基板処理装置、半導体デバイスの製造方法、基板製造方法、および、基板処理装置のクリーニング方法に関するものである。
SiCは、特にパワーデバイス用素子材料として注目されている。一方で、SiCはシリコン(以下Siとする)に比べて結晶基板やデバイスの作製が難しいことが知られている。
一方で、SiCを用いてデバイスを作製する場合は、SiC基板の上にSiCエピタキシャル膜を形成したウェーハを用いる。このSiC基板上にSiCエピタキシャル膜を形成するSiCエピタキシャル成長装置の一例として特許文献1がある。
特許文献1にも記載されるように、SiC基板の上にSiCエピタキシャル膜を成長させるためには、1600度程度の高温まで加熱する必要がある。従って、高温に熱せられる処理炉内に位置する部品は、耐熱性が高いカーボンで形成されることが多い。
ここで、処理炉内部品は、SiCエピタキシャル成長プロセス時にはウェーハ同様材料ガスに晒される。このため処理炉内の部品表面にもSiC膜が堆積する。このSiC膜がある厚さ以上堆積するとカーボンで形成される部品表面との熱膨張率差から剥がれてしまう。剥がれたSiC膜が、ウェーハ表面に付着するとエピタキシャル成長を阻害し、エピタキシャル膜の品質低下の要因となる。このため、部品に付着したSiC膜が剥がれる前に部品自体を交換もしくは機械的クリーニング処理(SiC膜を削り落とす)を実施する。本作業を実施するためには、装置からの部品を取外し及び再組立を必要とし装置の生産性を下げてしまう問題があった。また、炉内部材の交換コストが増大してしまうという問題があった。
本発明の一態様によれば、反応室内に設けられる部材に堆積した炭化珪素膜を除去するクリーニング方法であって、前記反応室内の圧力を第1圧力とした状態で水素ガスを供給する第1工程と、前記第1工程の後に、前記反応室内の圧力を前記第1圧力より高い第2圧力とした状態で前記水素ガスを供給する第2工程と、を有するクリーニング方法が提供される。
また、本発明の他の一態様によれば、炭化珪素膜が形成される被処理基板が載置される反応室と、上記反応室内に設けられた第1の部材と、前記反応室に設けられ前記被処理基板に前記炭化珪素膜を形成するための成膜ガスを供給する複数のガス供給系と、前記反応室の雰囲気を排気する排気系と、前記複数のガス供給系の少なくとも一つから水素ガスを前記反応室に供給すると共に前記反応室の圧力を第1圧力になるように前記複数のガス供給系、及び、前記排気系を制御し、その後、前記複数のガス供給系の少なくとも一つから水素ガスを供給すると共に前記反応室の圧力を前記第1圧力より高い第2圧力となるように前記複数のガス供給系、及び、前記排気系を制御するコントローラと、を有する基板処理装置が提供される。
改良されたクリーニング方法が提供される。
以下、図面を参照しつつ本発明の実施形態を説明する。以下の実施形態では、基板処理装置の一例であるSiCエピタキシャル成長装置における、高さ方向にSiCウェーハを並べる、所謂バッチ式縦型SiCエピタキシャル成長装置で説明する。なお、バッチ式縦型SiCエピタキシャル成長装置とすることで、一度に処理できるSiCウェーハの数が多くなりスループットが向上する。
<全体構成>
先ず、図1に於いて、本発明の第1の実施形態に於けるSiCエピタキシャル膜を成膜する基板処理装置、および、半導体デバイスの製造工程の一つであるSiCエピタキシャル膜を成膜する基板の製造方法について説明する。
先ず、図1に於いて、本発明の第1の実施形態に於けるSiCエピタキシャル膜を成膜する基板処理装置、および、半導体デバイスの製造工程の一つであるSiCエピタキシャル膜を成膜する基板の製造方法について説明する。
基板処理装置(成膜装置)としての半導体製造装置10は、バッチ式縦型熱処理装置であり、主要部が配置される筐体12を有する。前記半導体製造装置10には、例えばSiC等で構成された基板としてのウェーハ14(図2参照)を収納する基板収容器として、フープ(以下、ポッドと称す)16がウェーハキャリアとして使用される。前記筐体12の正面側には、ポッドステージ18が配置されており、該ポッドステージ18にポッド16が搬送される。ポッド16には、例えば25枚のウェーハ14が収納され、蓋が閉じられた状態で前記ポッドステージ18にセットされる。
前記筐体12内の正面であって、前記ポッドステージ18に対向する位置には、ポッド搬送装置20が配置されている。又、該ポッド搬送装置20の近傍にはポッド収納棚22、ポッドオープナ24及び基板枚数検知器26が配置されている。前記ポッド収納棚22は前記ポッドオープナ24の上方に配置され、ポッド16を複数個載置した状態で保持する様に構成されている。前記基板枚数検知器26は、前記ポッドオープナ24に隣接して配置され、前記ポッド搬送装置20は前記ポッドステージ18と前記ポッド収納棚22と前記ポッドオープナ24との間でポッド16を搬送する。前記ポッドオープナ24はポッド16の蓋を開けるものであり、前記基板枚数検知器26は蓋を開けられたポッド16内のウェーハ14の枚数を検知する様になっている。
前記筐体12内には、基板移載機28、基板保持具としてのボート30が配置されている。前記基板移載機28は、アーム(ツイーザ)32を有し、図示しない駆動手段により昇降可能且つ回転可能な構造となっている。前記アーム32は、例えば5枚のウェーハ14を取出すことができ、前記アーム32を動かすことにより、前記ポッドオープナ24の位置に置かれたポッド16及びボート30間にてウェーハ14を搬送する。
前記ボート30は、例えばカーボングラファイトやSiC等の耐熱性材料で構成されており、複数枚のウェーハ14を水平姿勢で、且つ互いに中心を揃えた状態で整列させて縦方向に積上げ、保持する様に構成されている。尚、前記ボート30の下部には、例えば石英やSiC等の耐熱性材料で構成された中空筒状の断熱部材としてボート断熱部34が配置されており、後述する被加熱体48からの熱が処理炉40の下方側に伝わりにくくなる様に構成されている(図2参照)。
前記筐体12内の背面側上部には前記処理炉40が配置されている。該処理炉40内に複数枚のウェーハ14を装填した前記ボート30が搬入され、熱処理が行われる。
<処理炉構成>
次に、図2、図3、図4に於いて、SiCエピタキシャル膜を成膜する前記半導体製造装置10の前記処理炉40について説明する。処理炉40には、第1のガス供給口68を有する第1のガス供給ノズル60、第2のガス供給口72を有する第2のガス供給ノズル70、及び第1のガス排気口90が設けられる。又、不活性ガスを供給する第3のガス供給口360、第2のガス排気口390が図示されている。
次に、図2、図3、図4に於いて、SiCエピタキシャル膜を成膜する前記半導体製造装置10の前記処理炉40について説明する。処理炉40には、第1のガス供給口68を有する第1のガス供給ノズル60、第2のガス供給口72を有する第2のガス供給ノズル70、及び第1のガス排気口90が設けられる。又、不活性ガスを供給する第3のガス供給口360、第2のガス排気口390が図示されている。
処理炉40は、石英又はSiC等の耐熱性材料からなり、上端が閉塞し下端が開口した円筒形状に形成された反応管42を備えている。反応管42の下方には、反応管42と同心円状にマニホールド36が配設されている。該マニホールド36は、例えばステンレス等からなり、上端及び下端が開口した円筒形状に形成されている。該マニホールド36は、反応管42を支持する様に設けられている。尚、マニホールド36と反応管42との間には、シール部材としてのOリング(図示せず)が設けられている。マニホールド36が図示しない保持体に支持されることにより、反応管42は垂直に据付けられた状態になっている。該反応管42とマニホールド36により、反応容器が形成されている。
処理炉40は、上端が閉塞し下端が開口した円筒形状に形成された被誘導体48及び磁場発生部としての誘導コイル50を具備している。被誘導体48の筒中空部には、反応室44が形成れており、SiC等で構成された基板としてのウェーハ14を保持したボート30を収納可能に構成されている。これらの被誘導体48と誘導コイル50にて加熱部が構成される。なお、加熱部については後で詳述する。
また、図2の下枠内に示されるように、ウェーハ14は、円環状の下部ウェーハホルダ15に保持され、上面を円板状の上部ウェーハホルダ15aで覆われた状態でボート30に保持されるとよい。これにより、ウェーハ上部から落下しているパーティクルからウェーハ14を守ることができると共に、成膜面(ウェーハ14の下面)に対して裏面側の成膜を抑制することができる。また、ウェーハホルダ15の分ボート柱から成膜面を離すことができ、ボート柱の影響を小さくすることができる。ボート30は、水平姿勢で、且つ、互いに中心を揃えた状態で縦方向に整列するようにウェーハホルダ15に保持されたウェーハ14を保持するよう構成されている。被誘導体48は、該反応管42の外側に設けられた誘導コイル50により発生される磁場によって加熱される様になっており、被誘導体48が発熱することにより、反応室44内が加熱される様になっている。
被誘導体48の近傍には、反応室44内の温度を検出する温度検出体として図示しない温度センサが設けられている。誘導コイル50及び温度センサは、温度制御部52と電気的に接続されており、温度センサにより検出された温度情報に基づき、誘導コイル50への通電具合が調節されることで、反応室44内の温度が所望の温度分布となる様所定のタイミングにて制御される様構成されている(図5参照)。
尚、好ましくは、反応室44内に於いて前記第1及び第2のガス供給ノズル60,70と第1のガス排気口90との間であって、前記被加熱体48とウェーハ14との間には、被加熱体48とウェーハ14との間の空間を埋める様、鉛直方向に延在し断面が円弧状の構造物300を反応室44内に設けるのがよい。例えば、図3に示す様に、対向する位置にそれぞれ構造物300を設けることで、第1及び第2のガス供給ノズル60,70から供給されるガスが、被誘導体48の内壁に沿ってウェーハ14を迂回するのを防止することができる。構造物300としては、好ましくはカーボングラファイト等で構成すると、耐熱及びパーティクルの発生を抑制することができる。
反応管42と被誘導体48との間には、例えば誘電されにくいカーボンフェルト等で構成された断熱材54が設けられ、該断熱材54を設けることにより、被誘導体48の熱が反応管42或は該反応管42の外側へ伝達するのを抑制することができる。
又、誘導コイル50の外側には、反応室44内の熱が外側に伝達するのを抑制する為の、例えば水冷構造である外側断熱壁55が反応室44を囲む様に設けられている。更に、外側断熱壁55の外側には、誘導コイル50により発生された磁場が外側に漏れるのを防止する磁気シール58が設けられている。
図2に示す様に、被誘導体48とウェーハ14との間には、少なくとも1つの第1のガス供給口68が設けられた第1のガス供給ノズル60が設置される。又、被誘導体48とウェーハ14との間の第1のガス供給ノズル60とは異なる箇所には、少なくとも1つの第2のガス供給口72が設けられた第2のガス供給ノズル70が設けられる。また、第1のガス排気口90も同様に被加熱体48とウェーハ14との間に配置される。又、反応管42と断熱材54との間に、第3のガス供給口360及び第2のガス排気口390が配置されている。なお、第1のガス供給ノズル60及び第2のガス供給ノズル70から供給されるガス種については、後述する。
第1のガス供給口68及び第1のガス供給ノズル60は、例えばカーボングラファイトで構成され、反応室44内に設けられる。又、第1のガス供給ノズル60は、マニホールド36を貫通する様に該マニホールド36に取付けられている。該第1のガス供給ノズル60は、第1のガスライン222を介してガス供給ユニット200に接続される。
前記第2のガス供給口72は、例えばカーボングラファイトで構成され、反応室44内に設けられる。また、第2のガス供給ノズル70は、マニホールド36を貫通する様に、該マニホールド36に取付けられている。また、第2のガス供給ノズル70は、第2のガスライン260を介してガス供給ユニット200に接続されている。
又、第1のガス供給ノズル60及び第2のガス供給ノズル70に於いて、基板の配列領域に第1のガス供給口68及び第2のガス供給口72が1つ設けられていてもよく、ウェーハ14の所定枚数毎に設けられていてもよい。
上述の通り、少なくとも反応室44内に設けられるボート30やノズル60、70は、1600度程度の温度にも耐えられるよう耐熱材料であるカーボングラファイトで形成されるのが好ましい。その際には、カーボングラファイトがそのまま露出していると処理ガス等と反応し、パーティクル発生の原因となる可能性があるため、SiC膜にて埔里コートしておくことが望ましい。
<排気系>
図2に示す様に、第1のガス排気口90が、ボート30より下部に設けられ、マニホールド36には、第1のガス排気口90に接続されたガス排気管230が貫通する様に設けられている。該ガス排気管230の下流側には、図示しない圧力検出器としての圧力センサ及び、圧力調整器としてのAPC(Auto Pressure Controller)バルブ214を介して真空ポンプ等の真空排気装置220が接続されている。圧力センサ及びAPCバルブ214には、圧力制御部98が電気的に接続されており、該圧力制御部98は圧力センサにより検出された圧力に基づいてAPCバルブ214の開度を調整し、処理炉40内の圧力が所定の圧力となる様所定のタイミングにて制御する様に構成されている(図5参照)。
図2に示す様に、第1のガス排気口90が、ボート30より下部に設けられ、マニホールド36には、第1のガス排気口90に接続されたガス排気管230が貫通する様に設けられている。該ガス排気管230の下流側には、図示しない圧力検出器としての圧力センサ及び、圧力調整器としてのAPC(Auto Pressure Controller)バルブ214を介して真空ポンプ等の真空排気装置220が接続されている。圧力センサ及びAPCバルブ214には、圧力制御部98が電気的に接続されており、該圧力制御部98は圧力センサにより検出された圧力に基づいてAPCバルブ214の開度を調整し、処理炉40内の圧力が所定の圧力となる様所定のタイミングにて制御する様に構成されている(図5参照)。
上記した様に、第1のガス供給口68及び第2のガス供給口72から供給されたガスはSi又はSiCで構成されたウェーハ14に対し平行に流れ、第1のガス排気口90より排気されるので、ウェーハ14全体が効率的且つ均一にガスに晒される。
また、ボート30の下には、反応室からの輻射熱によりマニホールド36等が加熱されないようにボート断熱部34Aが設けられる。また、本実施形態では、反応室にて加熱された成膜ガスが高温のままマニホールド36等に到達しないように、成膜ガスと熱交換を行い、成膜ガスの温度を下げるための熱交換部が設けられている。具体的には、ボート断熱部34Aを中空筒状とし、その側面に沿って成膜ガスが排気されるようにしている。また、当該ボート断熱部34Aを囲むように、第1熱交換部34B、及び、ガス供給ノズル60(70)の下部に設けられた第2熱交換部が設けられる。これらの第1熱交換部34B及び第2熱交換部34Cは、ボート断熱部34Aと間隙を有するように配置され、また、排気される成膜ガスの流路を反応室内における成膜ガスの流路より狭くしている。これにより、成膜ガスは、狭い流路を介して排気されるので、より熱交換の効率が良くなる。
又、図3に示す様に、第3のガス供給口360は反応管42と断熱材54との間に配置され、マニホールド36を貫通する様に取付けられている。更に、第2のガス排気口390が、反応管42と断熱材54との間であり、第3のガス供給口360に対して対向する様に配置され、第2のガス排気口390はガス排気管230に接続されている。第3のガス供給口360は、マニホールド36を貫通する第3のガスライン240に形成され、第3のガスラインは、ガス供給ユニット200に接続される。また、図4に示されるように、第3のガスラインは、バルブ212f、MFC211fを介してガス供給源210fと接続されている。該ガス供給源210fからは不活性ガスとして、例えば希ガスのArガスが供給され、SiCエピタキシャル膜成長に寄与するガスが反応管42と断熱材54との間に進入するのを防ぎ、反応管42の内壁又は断熱材54の外壁に不要な生成物が付着するのを防止することができる。
又、反応管42と断熱材54との間に供給された不活性ガスは、第2のガス排気口390よりガス排気管230の下流側にあるAPCバルブ214を介して真空排気装置220から排気される。
<各ガス供給系に供給されるガスの詳細>
次に、図4を用いて、第1のガス供給系及び第2のガス供給系について説明する。図4に示されるように、該第1のガスライン222は、SiH4ガス、HClガス、不活性ガスに対して流量制御器(流量制御手段)としてのマスフローコントローラ(以下MFCとする)211a,211b,211c、及び、バルブ212a,212b,212cを介して、例えばSiH4ガス供給源210a、HClガス供給源210b、不活性ガス供給源210cに接続されている。
次に、図4を用いて、第1のガス供給系及び第2のガス供給系について説明する。図4に示されるように、該第1のガスライン222は、SiH4ガス、HClガス、不活性ガスに対して流量制御器(流量制御手段)としてのマスフローコントローラ(以下MFCとする)211a,211b,211c、及び、バルブ212a,212b,212cを介して、例えばSiH4ガス供給源210a、HClガス供給源210b、不活性ガス供給源210cに接続されている。
上記構成により、SiH4ガス、HClガス、不活性ガスのそれぞれの供給流量、濃度、分圧、供給タイミングを反応室44内に於いて制御することができる。バルブ212a,212b,212c、MFC211a,211b,211cは、ガス流量制御部78に電気的に接続されており、それぞれ供給するガスの流量が所定流量となる様に、所定のタイミングにて制御される様になっている(図5参照)。尚、SiH4ガス、HClガス、不活性ガスのそれぞれのガス供給源210a,210b、210c、バルブ212a,212b、212c、MFC211a,211b,211c、第1のガスライン222、第1のガス供給ノズル60及び該第1のガス供給ノズル60に少なくとも1つ設けられる第1のガス供給口68により、ガス供給系として第1のガス供給系が構成される。
また、第2のガスライン260は、C(炭素)原子含有ガスとして、例えばC3H8ガスに対して流量制御手段としてのMFC211d及びバルブ212dを介してC3H8ガス供給源210dに接続され、還元ガスとして、例えばH2ガスに対して流量制御手段としてのMFC211e及びバルブ212eを介してH2ガス供給源210eに接続されている。
上記構成により、C3H8ガス、H2ガスの供給流量、濃度、分圧を反応室44内に於いて制御することができる。バルブ212d,212e、MFC211d,211eは、ガス流量制御部78に電気的に接続されており、供給するガス流量が所定の流量となる様、所定のタイミングにて制御される様になっている(図5参照)。尚、C3H8ガス、H2ガスのガス供給源210d,210e、バルブ212d,212e、MFC211d,211e、第2のガスライン260、第2のガス供給ノズル70、第2のガス供給口72により、ガス供給系として第2のガス供給系が構成される。
このように、Si原子含有ガスとC原子含有ガスを異なるガス供給ノズルから供給することにより、ガス供給ノズル内では、SiC膜が堆積しないようにすることができる。また、還元ガスである水素ガスは、ノズル内のSi原子含有ガスの分解を抑制するためC原子含有ガスを供給する第2のガス供給ノズル70を介して供給している。この場合、還元ガスをC原子含有ガスのキャリアガスとして用いることが可能となる。なお、Si原子含有ガスのキャリアとしては、アルゴン(Ar)のような不活性ガス(特に希ガス)を用いることにより、Si膜の堆積を抑制することが可能となる。更に、第1のガス供給ノズル60には、HClのような塩素原子含有ガスを供給している。このようにすると、Si原子含有ガスが熱により分解し、第1のガス供給ノズル内に堆積可能な状態となったとしても、塩素によりエッチングモードとすることが可能となり、第1のガス供給ノズル内へのSi膜の堆積をより抑制することが可能になる。また、塩素原子含有ガスには、堆積した膜をエッチングする効果もあり、第1のガス供給口68の閉塞を抑制することが可能となる。
なお、SiCエピタキシャル膜を形成する際に流すCl(塩素)原子含有ガスとしてHClガスを例示したが、塩素ガスを用いてもよい。
又、上述ではSiCエピタキシャル膜を形成する際に、Si(シリコン)原子含有ガスとCl(塩素)原子含有ガスとを供給したが、Si原子とCl原子を含むガス、例えばテトラクロロシラン(以下SiCl4とする)ガス、トリクロロシラン(以下SiHCl3)ガス、ジクロロシラン(以下SiH2Cl2)ガスを供給してもよい。また、言うまでもないが、これらのSi原子及びCl原子を含むガスは、Si原子含有ガスでも有り、又は、Si原子含有ガス及びCl原子含有ガスの混合ガスともいえる。特に、SiCl4は、熱分解される温度が比較的高いため、ノズル内のSi消費抑制の観点から望ましい。
又、上述ではC(炭素)原子含有ガスとしてC3H8ガスを例示したが、エチレン(以下C2H4とする)ガス、アセチレン(以下C2H2とする)ガスを用いてもよい。
また、還元ガスとしてH2ガスを例示したが、これに限らず他のH(水素)原子含有ガスを用いても良い。更には、キャリアガスとしては、Ar(アルゴン)ガス、He(ヘリウム)ガス、Ne(ネオン)ガス、Kr(クリプトン)ガス、Xe(キセノン)ガス等の希ガスのうち少なくとも1つを用いてもよいし、上記したガスを組合わせた混合ガスを用いてもよい。
<制御部>
次に、図5に於いて、SiCエピタキシャル膜を成膜する半導体製造装置10を構成する各部の制御構成について説明する。
次に、図5に於いて、SiCエピタキシャル膜を成膜する半導体製造装置10を構成する各部の制御構成について説明する。
温度制御部52、ガス流量制御部78、圧力制御部98、駆動制御部108は、操作部及び入出力部を構成し、半導体製造装置10全体を制御する主制御部150に電気的に接続されている。又、温度制御部52、ガス流量制御部78、圧力制御部98、駆動制御部108は、コントローラ152として構成されている。
<SiC膜の形成方法>
次に、上述した半導体製造装置10を用い、半導体デバイスの製造工程の一工程として、SiC等で構成されるウェーハ14等の基板上に、例えばSiC膜を形成する基板の製造方法について説明する。尚、以下の説明に於いて半導体製造装置10を構成する各部の動作は、コントローラ152により制御される。
次に、上述した半導体製造装置10を用い、半導体デバイスの製造工程の一工程として、SiC等で構成されるウェーハ14等の基板上に、例えばSiC膜を形成する基板の製造方法について説明する。尚、以下の説明に於いて半導体製造装置10を構成する各部の動作は、コントローラ152により制御される。
先ず、ポッドステージ18に複数枚のウェーハ14を収納したポッド16がセットされると、ポッド搬送装置20によりポッド16をポッドステージ18からポッド収納棚22へ搬送し、ストックする。次に、ポッド搬送装置20により、ポッド収納棚22にストックされたポッド16をポッドオープナ24に搬送してセットし、該ポッドオープナ24によりポッド16の蓋を開き、基板枚数検知器26によりポッド16に収納されているウェーハ14の枚数を検知する。
次に、基板移載機28により、ポッドオープナ24の位置にあるポッド16からウェーハ14を取出し、ボート30に移載する。
複数枚のウェーハ14がボート30に装填されると、ウェーハ14を保持したボート30は、昇降モータ122による昇降台114及び昇降シャフト124の昇降動作により反応室44内に搬入(ボートローディング)される。この状態では、シールキャップ102はOリング(図示せず)を介してマニホールド36の下端をシールした状態となる。
ボート30搬入後、反応室44内が所定の圧力(真空度)となる様に、真空排気装置220によって真空排気される。この時、反応室44内の圧力は、圧力センサ(図示せず)によって測定され、測定された圧力に基づき第1のガス排気口90及び第2のガス排気口390に連通するAPCバルブ214がフィードバック制御される。又、ウェーハ14及び反応室44内が所定の温度となる様前記被誘導体48が加熱される。この時、反応室44内が所定の温度分布となる様、温度センサ(図示せず)が検出した温度情報に基づき誘導コイル50への通電具合がフィードバック制御される。また、被誘導体の発熱量は、上端側及び下端側が中央部と比較して高くなるように加熱される。これにより、反応室内の均熱が確保される。続いて、回転機構104により、ボート30が回転されることで、ウェーハ14が周方向に回転される。
続いて、SiCエピタキシャル成長反応に寄与するSi(シリコン)原子含有ガス及びCl(塩素)原子含有ガスは、それぞれガス供給源210a,210bから供給され、前記第1のガス供給口68より前記反応室44内に噴出される。又、C(炭素)原子含有ガス及び還元ガスであるH2ガスが、所定の流量となる様に対応する前記MFC211d,211eの開度が調整された後、バルブ212d,212eが開かれ、それぞれのガスが第2のガスライン260に流通し、第2のガス供給ノズル70に流通して第2のガス供給口72より反応室44内に導入される。
第1のガス供給口68及び第2のガス供給口72より供給されたガスは、反応室44内の被誘導体48の内側を通り、第1のガス排気口90からガス排気管230を通って排気される。第1のガス供給口68及び第2のガス供給口72より供給されたガスは、反応室44内を通過する際に、SiC等で構成されるウェーハ14と接触し、ウェーハ14表面上にSiCエピタキシャル膜成長がなされる。
又、ガス供給源210fより、不活性ガスとしての希ガスであるArガスが所定の流量となる様に対応するMFC211fの開度が調整された後、バルブ212fが開かれ、第3のガスライン240に流通し、第3のガス供給口360から反応室44内に供給される。第3のガス供給口360から供給された不活性ガスとしての希ガスであるArガスは、反応室44内の断熱材54と反応管42との間を通過し、第2のガス排気口390から排気される。
次に、予め設定された時間が経過すると、上述したガスの供給が停止され、図示しない不活性ガス供給源より不活性ガスが供給され、反応室44内の被加熱体48の内側の空間が不活性ガスで置換されると共に、反応室44内の圧力が常圧に復帰される。
その後、昇降モータ122によりシールキャップ102が下降され、マニホールド36の下端が開口されると共に、処理済みのウェーハ14がボート30に保持された状態でマニホールド36の下端から反応管42の外部に搬出(ボートアンローディング)され、ボート30に保持されたウェーハ14が冷える迄、ボート30を所定位置にて待機させる。待機させた該ボート30のウェーハ14が所定温度迄冷却されると、基板移載機28により、ボート30からウェーハ14を取出し、ポッドオープナ24にセットされている空のポッド16に搬送して収納する。その後、ポッド搬送装置20によりウェーハ14が収納されたポッド16をポッド収納棚22、又は前記ポッドステージ18に搬送する。この様にして、ウェーハ14上にSiC膜の形成がなされる。また、このSiC膜の形成工程を1回実施する毎に、若しくは、複数回繰り返して実施した後に、後述のクリーニング工程を実施する。
<クリーニング方法>
はじめに、本発明のガスクリーニング方法の原理について説明する。本発明のガスクリーニング方法は、水素(H2)を用いて行う。反応室44内に存在するSiC膜との混合で起きる化学反応については、幾つかの形態があるが代表的には、式(1)で示される。
2SiC + 3H2 → 2SiH2↑ + C2H2↑ (1)
上述のように、SiCとH2が反応することによりSiCが分解され、エッチングすることが可能となる。しかしながら、例えば、低圧の条件では、SiH2は効率よく排気できるためSiのエッチングは促進されるものの、H2濃度が薄いためCのエッチングが遅くなり、ポーラス状のカーボン(以下、「ポーラスカーボン」)が残留することもある。
はじめに、本発明のガスクリーニング方法の原理について説明する。本発明のガスクリーニング方法は、水素(H2)を用いて行う。反応室44内に存在するSiC膜との混合で起きる化学反応については、幾つかの形態があるが代表的には、式(1)で示される。
2SiC + 3H2 → 2SiH2↑ + C2H2↑ (1)
上述のように、SiCとH2が反応することによりSiCが分解され、エッチングすることが可能となる。しかしながら、例えば、低圧の条件では、SiH2は効率よく排気できるためSiのエッチングは促進されるものの、H2濃度が薄いためCのエッチングが遅くなり、ポーラス状のカーボン(以下、「ポーラスカーボン」)が残留することもある。
図6は、H2によるSiCのエッチングレートとSiC表面のポーラスカーボンの残留量を示す。図6で示されるように、所定の温度において、H2の流速が速い場合は、SiCのエッチングレートが大きい。従って、H2の流速が速い条件化でクリーニング工程を行えばよい。しかしながら、H2の流量や圧力(真空ポンプの能力)には、設定可能な範囲があるため、十分な流速を得ることは難しい。
そこで、本発明では、流速が遅い状態であっても、低圧の場合は、SiCのエッチング量がそれなりに大きいこと、及び、高圧の場合には、SiCのエッチング量は非常に小さくなってしまうものの、ポーラスカーボンが残留も非常に小さい点に着目し、はじめに反応室44内を低圧P1の状態にしてクリーニングを行い、その後、反応室44内を高圧P2(>P1)の状態にしてクリーニングする。以下、詳細に説明する。
次に、本発明にかかるクリーニング方法について説明する。図7は、本発明にかかるクリーニング方法の概略を示す図である。なお、これらのガス供給動作は、図5のコントローラ152が制御を行う。反応室44内に位置する第1および第2ガス供給ノズル60、70、第1及び第2のガス供給口62、72、ボート30、及び、被加熱体48等の反応室内に位置する部品は、高温に熱せられるため耐熱性が高いカーボン基材C−BASE(カーボングラファイト基材)が用いられる。また、SiCエピタキシャル膜を形成する際に、カーボンがエッチングされ、パーティクルとなるのを防止するためにSiC膜SICでコーティングされており(図7(a))、SiCエピタキシャル膜を形成するとその上に更にSiC膜SICが堆積される(図7(b))。SiCエピタキシャル膜の成膜処理を繰り返すと表面上にSiC膜は厚くなっていく。表面上のSiC膜SICが(膜剥がれを起こさない)ある厚さ(200〜300μm程度)となった時点でガスクリーニング工程を実施する。
ガスクリーニング工程では、まず、ウェーハ14をセットしていないウェーハホルダ15を複数枚ボートに移載後、ボートアップさせ、反応室44の密閉を行う。なお、ウェーハホルダ15は、ガスクリーニングの対象とせずに、基板処理装置10とは異なる方法でクリーニングをしても良い。次に、アルゴン(Ar)等の不活性ガスにより反応室内を所望の流量・圧力にて減圧パージを行い反応室内の不純物濃度を低減させる。同時に誘導コイル50に電流を流し、被誘導体48を誘導加熱により加熱することにより、反応室44を加熱する。また、加熱された反応室44内の雰囲気を排気口90から排気することで、ガス排気管230を加熱し、反応室44内の部材を所望の温度に維持させる。
次に、反応室44内の温度が安定した後、真空排気装置220やAPCバルブ214を制御し、反応室44内の圧力を比較的低圧P1(例えば、50Pa〜500Pa)とする。その後、MFC211e及びバルブ212eを制御することにより、第2のガスラインを介して、水素ガスH2を反応室44内に供給する(低圧領域のクリーニング工程)。所定時間、水素ガスを供給すると、SiC膜SICの表面はエッチングされると共に、ポーラスカーボンC−PORが残留する(図7(c))。
次に、真空排気装置220やAPCバルブ214を制御し、反応室内の圧力を比較的高圧P2(例えば、3000Pa〜10000Pa)とする。圧力が安定するまでの間、MFC211e及びバルブ212eを制御し、水素ガスの供給を止めても良いが、継続することでクリーニング時間の短縮を図れる。この状態において、所定時間経過すると、ポーラスカーボンC−PORの表面がエッチングされる。その一方で、反応室44内を高圧としているため、水素ガスは、ポーラスカーボンの隙間を通り抜けやすくなり、ポーラスカーボンC−PORの下に存在するSiC膜SICにも到達する。その結果、SiC膜SICとポーラスカーボンC−PORの界面もエッチングされ、ポーラスカーボンC−PORとSiC膜SICとが切り離される(図7(d))(高圧状態のクリーニング工程)。切り離されたポーラスカーボンC−PORは、排気口90を介してガス排気管230から排出される。なお、高圧状態でのクリーニングでは、真空排気装置220やAPCバルブ214を制御し、ほぼ排気しない状態(H2ガスを閉じ込めた状態)と排気する状態を繰り返して行ってもよい。しかしながら、排気を続けていたほうが、効率よく切り離されたポーラスカーボンC−PORを排気できると考えられる。
次に、水素ガス又は不活性ガス(例えばアルゴン(Ar))の供給と、排気を繰り返す所謂サイクルパージPRGを行う。これにより、反応室44内に圧力変動が生じ、SiC膜SICと切り離されたポーラスカーボンC−PORを効率よく排気することができる。これにより、カーボングラファイト基材C−BASE上に薄いSiC膜SICをコーティングした状態にすることができる(図7(e))。そして、再度、SiC膜の形成工程を行う。
図8は、図7(c)及び図7(d)の状態における断面SEM写真を示す。図8(a)は、図7(c)の状態に対応し、図8(b)は、図7(d)の状態に対応する。なお、処理条件は、夫々以下の通りである。
1.低圧領域でのクリーニング工程
温度:1800℃、水素流量:10slm、圧力:150Pa
2.高圧領域でのクリーニング工程
温度:1700℃、水素流量:10slm、圧力:5000Pa
図8(a)を見るとわかるように、低圧領域でのクリーニングを行うことで、ポーラスカーボンC−PORがSiC膜SICの表面に残留していることがわかる。また、図8(b)を見るとわかるように、高圧領域でのクリーニングを行うことで、ポーラスカーボンC−PORとSiC膜SICとの界面が切り離されていることがわかる。
1.低圧領域でのクリーニング工程
温度:1800℃、水素流量:10slm、圧力:150Pa
2.高圧領域でのクリーニング工程
温度:1700℃、水素流量:10slm、圧力:5000Pa
図8(a)を見るとわかるように、低圧領域でのクリーニングを行うことで、ポーラスカーボンC−PORがSiC膜SICの表面に残留していることがわかる。また、図8(b)を見るとわかるように、高圧領域でのクリーニングを行うことで、ポーラスカーボンC−PORとSiC膜SICとの界面が切り離されていることがわかる。
また、本発明においては、切り離されたポーラスカーボンがガス排気管230から排気されるがガス排気管230に切り離されたポーラスカーボンが残留してしまう可能性がある。その場合、ガス排気管230に直接酸素ガスを供給し、所定の温度に加熱することにより二酸化炭素として排出することが可能となる。
また、低圧領域のクリーニング工程と高圧領域のクリーニング工程を夫々1回ずつおこなっても十分にクリーニングできない場合が考えられる。その場合は、低圧領域のクリーニング工程及び高圧領域のクリーニング工程を複数回繰り返すことにより、十分にクリーニングすることが可能となる。この場合、サイクルパージの工程もあわせて実施し、切り離されたポーラスカーボンC−PORを反応室内から排気した後に、再度、ポーラスカーボンC−PORを切り離すことになり望ましい。
以上、本実施形態によれば、以下記載する効果のうち少なくなくとも一つ効果を有する。
(1)クリーニング工程において、反応室を第1の圧力とした状態で、水素ガスを供給する第1クリーニング工程と、反応室を第1圧力より高い第2圧力とした状態で、水素ガスを供給する第2クリーニング工程とに分けたことにより、処理温度を高くしたり、H2ガスの流速を上げることが可能なような特別な構造を採用しなくともクリーニング時間を短縮することが可能となる。
(1)クリーニング工程において、反応室を第1の圧力とした状態で、水素ガスを供給する第1クリーニング工程と、反応室を第1圧力より高い第2圧力とした状態で、水素ガスを供給する第2クリーニング工程とに分けたことにより、処理温度を高くしたり、H2ガスの流速を上げることが可能なような特別な構造を採用しなくともクリーニング時間を短縮することが可能となる。
(2)上記(1)において、第2クリーニング工程の後に、ガス供給と排気を繰り返す所謂サイクルパージを行うことにより効率よく、第2クリーニング工程により切り離されたポーラスカーボンを排出することができる。
(3)上記(1)又は(2)において、第1クリーニング工程と第2クリーニング工程とを所定回数繰り返すことにより、クリーニングの対象となるSiC膜が厚かったとしてもクリーニングすることができる。
(4)上記(3)において、繰り返す単位を第1クリーニング工程、第2クリーニング工程、サイクルパージ工程とすることにより、切り離されたポーラスカーボンを確実に排出した後、次の第1及び第2クリーニング工程を行うことができる。
(5)上記(1)乃至(4)のいずれか一つにおいて、ガス排気管に酸素ガスを供給することにより、ガス排気管に切り離されたポーラスカーボンが残留したとしても確実に排出することができる。
以下、本実施形態に含まれる発明の主な態様を以下に付記する。
(付記1)
反応室内に設けられる部材に堆積した炭化珪素膜を除去するクリーニング方法であって、前記反応室内の圧力を第1圧力とした状態で水素ガスを供給する第1工程と、前記第1工程の後に、前記反応室内の圧力を前記第1圧力より高い第2圧力とした状態で前記水素ガスを供給する第2工程とを有するクリーニング方法。
(付記1)
反応室内に設けられる部材に堆積した炭化珪素膜を除去するクリーニング方法であって、前記反応室内の圧力を第1圧力とした状態で水素ガスを供給する第1工程と、前記第1工程の後に、前記反応室内の圧力を前記第1圧力より高い第2圧力とした状態で前記水素ガスを供給する第2工程とを有するクリーニング方法。
(付記2)付記1において、前記第2工程は、前記反応室内の雰囲気を排気しながら行われるクリーニング方法。
(付記3)付記1又は2において、前記第2工程の後に、前記水素ガス又は不活性ガスの前記反応室への供給と前記反応室内の雰囲気の排気とを繰り返す第3工程を更に有するクリーニング方法。
(付記4)付記1乃至3のいずれか一つにおいて、前記第1工程と前記第2工程とを複数回繰り返すクリーニング方法。
(付記5)付記3において、前記第1工程、前記第2工程、および、前記第3工程とを一つの単位として複数回繰り返すクリーニング方法。
(付記6)付記1ないし5において、前記反応室内の雰囲気を排気するガス排気管に酸素ガスを供給するクリーニング方法。
(付記7)
炭化珪素膜が形成される被処理基板が載置される反応室と、上記反応室内に設けられた第1の部材と、前記反応室に設けられ前記被処理基板に前記炭化珪素膜を形成するための成膜ガスを供給する複数のガス供給系と、前記反応室の雰囲気を排気する排気系と、前記複数のガス供給系の少なくとも一つから水素ガスを前記反応室に供給すると共に前記反応室の圧力を第1圧力になるように前記複数のガス供給系、及び、前記排気系を制御し、その後、前記複数のガス供給系の少なくとも一つから水素ガスを供給すると共に前記反応室の圧力を前記第1圧力より高い第2圧力となるように前記複数のガス供給系、及び、前記排気系を制御するコントローラとを有する基板処理装置。
炭化珪素膜が形成される被処理基板が載置される反応室と、上記反応室内に設けられた第1の部材と、前記反応室に設けられ前記被処理基板に前記炭化珪素膜を形成するための成膜ガスを供給する複数のガス供給系と、前記反応室の雰囲気を排気する排気系と、前記複数のガス供給系の少なくとも一つから水素ガスを前記反応室に供給すると共に前記反応室の圧力を第1圧力になるように前記複数のガス供給系、及び、前記排気系を制御し、その後、前記複数のガス供給系の少なくとも一つから水素ガスを供給すると共に前記反応室の圧力を前記第1圧力より高い第2圧力となるように前記複数のガス供給系、及び、前記排気系を制御するコントローラとを有する基板処理装置。
10:半導体製造装置、12:筐体、14:ウェーハ、15:ウェーハホルダ、15a:上部ウェーハホルダ、15b:下部ウェーハホルダ、16:ポッド、18:ポッドステージ、20:ポッド搬送装置、22:ポッド収納棚、24:ポッドオープナ、26:基板枚数検知器、28:基板移載機、30:ボート、32:アーム、34A:ボート断熱部、34B:第1熱交換部、34C:第2熱交換部、36:マニホールド、40:処理炉、42:反応管、44:反応室、48:被誘導体、50:誘導コイル、52:温度制御部、54:断熱材、55:外側断熱壁、58:磁気シール、60:第1のガス供給ノズル、68:第1のガス供給口、70:第2のガス供給ノズル、72:第2のガス供給口72、78:ガス流量制御部、90:第1のガス排気口、98:圧力制御部、150:主制御部、152:コントローラ、200:ガス供給ユニット、210:ガス供給源、211:MFC、212:バルブ、214:APCバルブ、222:第1のガスライン、230:ガス排気管、260:第2のガスライン、300:構造物、360:第3のガス供給口、390:第2のガス排気口。
Claims (2)
- 反応室内に設けられる部材に堆積した炭化珪素膜を除去するクリーニング方法であって、
前記反応室内の圧力を第1圧力とした状態で水素ガスを供給する第1工程と、
前記第1工程の後に、前記反応室内の圧力を前記第1圧力より高い第2圧力とした状態で前記水素ガスを供給する第2工程と、を有するクリーニング方法。 - 炭化珪素膜が形成される被処理基板が載置される反応室と、
上記反応室内に設けられた第1の部材と、
前記反応室に設けられ前記被処理基板に前記炭化珪素膜を形成するための成膜ガスを供給する複数のガス供給系と、
前記反応室の雰囲気を排気する排気系と、
前記複数のガス供給系の少なくとも一つから水素ガスを前記反応室に供給すると共に前記反応室の圧力を第1圧力になるように前記複数のガス供給系、及び、前記排気系を制御し、その後、前記複数のガス供給系の少なくとも一つから水素ガスを供給すると共に前記反応室の圧力を前記第1圧力より高い第2圧力となるように前記複数のガス供給系、及び、前記排気系を制御するコントローラと、を有する基板処理装置。
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---|---|---|---|---|
WO2016093431A1 (ko) * | 2014-12-12 | 2016-06-16 | 주식회사 티씨케이 | 서셉터 재생방법 |
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- 2012-03-28 JP JP2012073751A patent/JP2013207057A/ja active Pending
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