JP2014179550A - 基板処理装置 - Google Patents

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義則 今井
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Abstract

【課題】処理ガス供給ノズルの内側表面の劣化を抑制し、長期間の安定した使用に耐え得るガス供給ノズルを備えた基板処理装置を提供する。
【解決手段】複数枚の基板14を鉛直方向に積層して保持する基板保持具30と、基板保持具30を搬入して基板14を処理する処理室45と、処理室45内へ処理ガスを供給するガス供給孔を有するガス供給ノズルとを備え、前記ガス供給ノズルは、ノズル内側表面がTaCまたは熱分解カーボンによって形成された保護膜84がコーティングされている。
【選択図】図5

Description

本発明は、炭化珪素ウェハにエピタキシャル炭化珪素膜を成膜する基板処理装置に係り、特に熱処理炉内に設けられた処理ガス供給ノズルの劣化を抑制する技術に関するものである。
炭化珪素(SiC)は、珪素(Si)に比べてエネルギーバンドギャップが大きいことや、絶縁耐圧が高いことから、特にパワーデバイス用素子材料として注目されている。SiCは融点がSiに比べて高いこと、常圧下での液相を持たないこと、不純物拡散係数が小さいことなどから、Siに比べて基板やデバイスの作製が難しいことが知られている。
基板処理装置である例えばSiCエピタキシャル成膜装置は、Siのエピタキシャル成膜温度が900〜1200℃であるのに対し、SiCのそれは1500〜1800℃程度と高いことから、成膜装置の耐熱構造や原料の分解抑制に技術的な工夫が必要である。また、SiとCの2元素の反応で成膜が進むため、膜厚や組成均一性の確保、ドーピングレベルの制御技術にもシリコン系の成膜装置にはない工夫が必要となる(特許文献1)。
上記SiCエピタキシャル成膜装置におけるガス供給部は、通常、1500℃以上の高温に耐え、かつ他の物質による基板の汚染に配慮した材質が用いられる。しかしながら、このような材質を用いたガス供給部も1500℃以上の高温水素中では徐々にエッチングが進行するため、長期間の使用では、ガス供給部の内側表面が劣化し、少しずつ微粒子が発生する。発生した微粒子は、ガスの流れに乗って基板上に運ばれ、結晶欠陥の原因や、原料のC濃度変化の原因となり、成膜条件が変わってしまうという問題があった。また、微粒子が発生したガス供給部は、クリーニングが困難であるため交換するしかなく、生産性の低下を招いていた。
特開2012−175072号公報
本発明の目的は、処理ガス供給部の劣化を抑制し、長期間の安定した使用に耐え得るガス供給部を備えた基板処理装置を提供することにある。
本発明の一態様によれば、複数枚の基板を鉛直方向に積層して保持する基板保持具と、前記基板保持具を搬入して前記基板を処理する処理室と、前記処理室内へ処理ガスを供給するガス供給孔を有するガス供給ノズルと、を備え、前記ガス供給ノズルは、ノズル内側表面がTaCまたは熱分解カーボンによって形成された保護膜でコーティングされた、基板処理装置が提供される。
本発明の他の態様によれば、処理ガス供給ノズルの内側表面の劣化を抑制し、長期間の安定した使用に耐え得るガス供給ノズルを備えた基板処理装置を提供することが可能となる。
本発明の実施形態における縦型処理装置の斜透視図である。 本発明の実施形態における縦型処理装置の縦断面図である。 本発明の実施形態における縦型処理装置の制御部の構成図である。 本発明の実施形態における処理炉およびその周辺構造の概略図である。 本発明の実施形態におけるガス供給ノズルのコート方法の説明図である。 本発明の実施形態における処理炉の横断面図である。
まず、一般的なSiCエピタキシャル装置について以下に記載する。
量産用のSiCエピタキシャル成長装置として市場に供されている装置としては、パンケーキ型やプラネタリ型と称される形態の装置が主流である。プラネタリ型SiCエピタキシャル成長装置においては、SiCウェハがウェハホルダに把持され、吊るすようにしてサセプタに支持されている。材料ガスは、供給ガス経路を通って下方から上昇し、SiCウェハの下面を通過し、反応容器の側面から排気される。SiCウェハは、回転軸の周りを自転しつつ、回転軸の周りを公転しながら、誘導コイルにより加熱処理される。
このように一般的なSiCエピタキシャル成長装置では、高周波等で成膜温度まで加熱したサセプタ上に、数枚〜十数枚程度のSiC基板を平面的に並べ、原料ガスやキャリアガスを供給する方法で成膜している。サセプタに対向する面への原料ガスに起因する堆積物の付着および、原料ガス対流が発生することによるSiCエピタキシャル成長の不安定化を抑制するために、サセプタの基板を保持する面を下方に向くように配置している。
一般的な装置では、炭素原料としてC(プロパン)やC(エチレン)、Si原料としてSiH(モノシラン)、テトラクロロシラン(SiCl、四塩化珪素)などの原料を使う場合もある。
これら一般的なSiCエピタキシャル成膜装置には、以下のような課題がある。例えば反応空間構造では、平面的に配置されたウェハに対し、シリコン成膜材料ガスとカーボン成膜材料が、中心部に設置されたガス供給部から供給され、排気は周辺部から行われるのが一般的であり、ガス供給孔から排気口にかけてガスの濃度分布が大きく変化する。
これに伴う膜厚の不均一性を、ウェハおよびサセプタを成膜時に回転させて回避することも一般的に行われているが、ガス供給方向からガス排気口方向(半径方向)に2枚以上並べると前述のガス濃度差の問題により処理ウェハ間に膜厚差が発生するため、一度に処理できる実用的なウェハ枚数が制限されるという問題がある。
また、一度に処理できる基板枚数を増やすにはサセプタの直径を大きくすれば良いが、サセプタの直径を大きくすると装置サイズが大きくなり、コストが増大するという問題がある。この問題は、ウェハ径が大きくなるほど、より深刻となる。
一方で、シリコンの成膜装置で用いられている基板処理装置は、ウェハ1枚相当のフットプリントにて一度に複数例えば25〜100枚のウェハを縦方向に積み上げて一括して処理できることから、多量生産に非常に有利である。そこで、本願発明者等は、縦型成膜装置をSiC成膜に適用することを検討した。
この縦型成膜装置をSiC成膜に適用する場合の問題として、反応空間構成部材の材質がある。Siの成膜装置は、主に1200℃以下で処理されるため、反応空間材料としては主に高純度で安定した石英ガラス等を使用している。しかしながら、SiCエピタキシャル成長は1500℃以上の高温で処理されるため、従来の石英ガラスでは耐熱温度に問題があり、使用できなかった。
また、縦型SiCエピタキシャル成膜装置では、ノズル内でのSiC成膜によるノズル閉塞を抑制するためにSi原料ガスとC原料ガスをそれぞれ別々に供給する方式が採用されているが、Si原料は、ノズル内で水素により分解(還元)されるので、分解を抑制するためにArのような不活性ガスをキャリアガスとしてノズル内に導入する。また、ノズル内で分解してもSiがノズル内に析出しないようにHClなどのエッチングガスを添加する。
C原料にはプロパンやエチレンを使用し、水素ガスをキャリアガスとして炉内に導入する。プロパンやエチレンは、ノズル内で分解してもCのような形で存在し、Si原料のように原料のCが析出して成膜されることはないが、長期間の使用では徐々にエッチングが進行するため、ノズルの内側表面が劣化して少しずつ微粒子が発生し、結晶欠陥の原因や、原料のC濃度変化の原因となることにより、成膜条件が変わってしまったり、ノズルを交換する必要が生じ、生産性が低下するという、縦型SiCエピタキシャル成長装置特有の技術課題が生じたことが判明している。
本発明は、本願発明者らが見出した上記知見に基づくものである。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。
図1は、本発明の実施形態におけるSiCエピタキシャル膜を成膜する基板処理装置としての半導体製造装置10の一例を示している。この半導体製造装置10は、バッチ式縦型処理装置であり、主要部が配置される筐体12を有する。半導体製造装置10では、例えばSiまたはSiC等で構成された基板としてのウェハ14を収納する基板収納器としてフープ(FOUPともいう。以下、ポッドという。)16が、ウェハキャリアとして使用される。この筐体12の正面側には、ポッドステージ18が配置されており、このポッドステージ18にポッド16が半導体製造装置10の外部から搬送される。ポッド16には、例えば25枚のウェハ14が収納され、蓋が閉じられた状態でポッドステージ18にセットされる。
筐体12内の正面側であって、ポッドステージ18に対向する位置にはポッド搬送装置20が配置されている。またこのポッド搬送装置20の近傍には、ポッド収納棚22、ポッドオープナ24および基板枚数検知器26が配置されている。ポッド収納棚22は、ポッドオープナ24の上方に配置され、ポッド16を複数個載置した状態で保持するように構成されている。基板枚数検知器26は、ポッドオープナ24に隣接して配置される。ポッド搬送装置20は、ポッドステージ18とポッド収納棚22とポッドオープナ24との間でポッド16を搬送する。ポッドオープナ24はポッド16の蓋を開けるものであり、基板枚数検知器26は蓋を開けられたポッド16内のウェハ14の枚数を検知する。
筐体12内には基板移載機28、基板保持体としてのボート30が配置されている。基板移載機28は、アーム(ツィーザ)32を有し、図示しない駆動手段により、上下、進退、回転動作が可能な構造になっている。アーム32は例えば5枚のウェハを取り出すことができ、このアーム32を動かすことにより、ポッドオープナ24の位置に置かれたポッド16およびボート30間にてウェハ14を搬送する。
図2に示すように、ボート30は、例えばカーボングラファイトやSiC等の耐熱性材料で構成されており、複数枚のウェハ14を水平姿勢でかつ互いに中心を揃えた状態で整列させて縦方向に所定の間隔で積層した状態で保持するように構成されている。なお、各ウェハ14は、円環状の下部ホルダ15aと円板状の上部ホルダ15bとからなるウェハホルダ15に下面を露出した状態で保持されている。ボート30の下部には、例えばSiC等の耐熱性材料で構成された円筒形状の断熱部材としてのボート断熱部34が配置されており、後述する被加熱体48からの熱が処理炉40の下方側に伝わりにくくなるように構成されている(図2参照)。筐体12内の背面側上部には、処理炉40が配置されている。この処理炉40内に複数枚のウェハ14を装填したボート30が搬入されて熱処理が行われる。
後述するマニホールド91には、図示例では長手方向に複数の第1のガス供給孔68を少なくとも1つ有する縦長の第1のガス供給ノズル60が少なくとも1つ設けられ、図示例では長手方向に複数の第2のガス供給孔72を少なくとも1つ有する縦長の第2のガス供給ノズル70が少なくとも1つ設けられ、反応管42内のガスを外部に排気するガス排気口90とが設けられている。ガス排気口90は、反応管空間内のガス排気に限らず、反応管42と後述する断熱材54との間に供給される不活性ガスを排気する排気口を含むように構成されていてもよい。第1のガス供給孔68は、少なくとも炭素含有ガスと還元ガスとを供給するものである。第2のガス供給孔72は、少なくともシリコン含有ガスと塩素含有ガス、またはシリコン原子および塩素原子含有ガスと塩素含有ガスとを供給するものである。
処理炉40は、円筒形状の反応空間を形成する反応管42を備える。反応管42は、石英またはSiC等の耐熱材料で構成され、上端が閉塞し下端が開口した円筒形状に形成されている。反応管42の内側の筒中空部には、反応空間45が形成されている。反応空間45は、SiまたはSiC等で構成されたウェハ14を、ボート30に、水平姿勢でかつ互いに中心を揃えた状態で整列させて縦方向に所定の間隔で積層して保持した状態で収納可能に構成されている。
反応管42の下方には、この反応管42と同心円状にマニホールド91が配設されている。マニホールド91は、例えばステンレス等で構成され、上端および下端が開口した円筒形状に形成されている。このマニホールド91は反応管42を支持するように設けられている。なお、このマニホールド91と反応管42との間にはシール部材としてOリング(不図示)が設けられている。このマニホールド91が保持体(不図示)に支持されることにより、反応管42は垂直に据えつけられた状態になっている。この反応管42とマニホールド91により反応容器が形成されている。
処理炉40は、加熱される被加熱体48、および磁場発生部としての誘導コイル(または磁気コイルともいう)50を備える。被加熱体48は、反応空間45内に配設されている。この被加熱体48は、反応管42の外側に設けられた誘導コイル50により発生される磁場によって、加熱される構成となっている。誘導コイル50は、反応管42の周囲を巻き回すように設けられる。被加熱体48が発熱することにより、反応空間45内が加熱される。被加熱体48は、誘導コイル50により発生する誘導電流により誘導加熱されやすく、且つ、耐熱性に優れた材料、例えば、カーボングラファイト等の材料で構成され、上端が閉塞し下端が開口した円筒形状に形成されている。
被加熱体48の近傍には、反応空間45内の温度を検出する温度検出体として図示しない温度センサが設けられている。誘導コイル50および温度センサには、温度制御部52が電気的に接続されており、温度センサにより検出された温度情報に基づき誘導コイル50への通電量を調節することにより、反応空間45内が所定のタイミングにて所定の温度分布となるよう制御するように構成されている(図3参照)。
被加熱体48の内部は、第1のガス供給ノズル60および第2のガス供給ノズル70が設けられ、反応ガスが供給される反応空間(処理室)45を形成している。被加熱体48と反応管42の間には、断熱材54が設けられ、この断熱材54を設けることにより、被加熱体48の熱が反応管42あるいは反応管42の外側へ伝達するのを抑制することができる。断熱材54は、例えば誘導されにくいカーボンフェルト等で構成され、上端が閉塞し下端が開口した円筒形状に形成されている。
また、誘導コイル50の外側には、反応空間45内の熱が外側に伝達するのを抑制するための、例えば水冷構造である外側断熱壁92が、反応空間45を囲むように設けられている。外側断熱壁92は、誘導コイル50から発生される誘導電流により誘導加熱されにくい材料、例えば、銅(Cu)等の材料から構成され、上端および下端が開口した円筒形状に形成されている。更に、外側断熱壁92の外側には、誘導コイル50により発生された磁場が外側に漏れるのを防止する磁気シールド58が設けられている。好ましくは、磁気シールド58は、誘導コイルから発生される誘導電流により誘導加熱されにくい材料、例えば、銅(Cu)もしくはアルミニウム(Al)等の材料から構成され、上端が閉塞し下端が開口した円筒形状に形成されている。
図2に示すように、マニホールド91には被加熱体48とボート30との間を通って上方に延びた第1のガス供給ノズル60と、第2のガス供給ノズル70とが設けられている。第1のガス供給ノズル60にはボート30上のウエハ14に対して処理ガスを供給するために少なくとも1つ、図示例では上下の長手方向に所定の間隔で複数の第1のガス供給孔68が設けられている。第2のガス供給ノズル70にはボート30上のウエハ14に対して処理ガスを供給するために少なくとも1つ、図示例では上下の長手方向に所定の間隔で複数の第2のガス供給孔72が設けられている。
第1のガス供給ノズル60および第2のガス供給ノズル70は、1500℃以上の高温にも耐えられるようにカーボングラファイトで構成され、マニホールド91を貫通するようにマニホールド91に取り付けられている。第1のガス供給ノズル60は、第1のガス供給系である第1のガス供給管222に接続されている。この第1のガス供給管222は、本例では、MFC211aおよびバルブ212aを介してプロパン(C)ガス源210aに接続され、また、MFC211bおよびバルブ212bを介してアルゴン(Ar)ガス源および水素(H)ガス源210bの何れか一方に切り替え可能に接続されている。反応空間45内に供給されるプロパン(C)ガスおよびアルゴン(Ar)ガスまたは水素(H)ガスの供給流量、濃度、分圧を制御することができる。
第2のガス供給ノズル70は、第2のガス供給系である第2のガス供給管240に接続されている。この第2のガス供給管240は、本例では、流量制御器(流量制御手段)としてのマスフローコントローラ(以下、MFCとする。)211cおよびバルブ212cを介して、テトラクロロシラン(SiCl)ガス源210cに接続されている。また、この第2のガス供給管240は、MFC211dおよびバルブ212dを介して、塩化水素(HCl)ガス源210dに接続されている。さらに、この第2のガス供給管240は、MFC211eおよびバルブ212eを介して、キャリアガスとしてのアルゴン(Ar)ガス源210eに接続されている。
この構成により、反応空間45内に供給されるテトラクロロシラン(SiCl)ガス、塩化水素(HCl)ガス、アルゴン(Ar)ガスのそれぞれの供給流量、濃度、分圧を制御することができる。バルブ212c,212d,212e、MFC211c,211d,211eは、ガス流量制御部78に電気的に接続されており、それぞれ供給するガスの流量が、所定のタイミングにて所定流量となるようコントローラ152によって制御される(図3参照)。
少なくとも炭素含有ガスと還元ガスを供給する第1のガス供給ノズル60は、反応空間45内に設けられている。第2のガス供給ノズル70は、1500℃以上の高温にも耐えられるようにカーボングラファイトで構成され、マニホールド91を貫通するようにマニホールド91に取り付けられている。第1のガス供給ノズル60に設けられる第1のガス供給孔68は、炭素含有ガスとして例えばプロパン(C)ガス、還元ガスとして例えば水素(H)ガスまたはアルゴン(Ar)ガスを、反応空間45内に供給する。
なお、シリコン含有ガスとして、テトラクロロシラン(SiCl)ガスを例示したが、これに限らず、SiH、SiHCl、SiHCl、SiClガス等を用いても良く、またこれらのガスを組み合わせて用いても良い。
また、炭素含有ガスとしてプロパン(C)ガスを例示したが、これに限らず、エチレン(C)ガス、アセチレン(C)ガス等を用いても良く、また、これらのガスを組み合わせて用いても良い。
また、塩素含有ガスとして塩化水素(HCl)ガスを例示したが、これに限らず、塩素(Cl)、三フッ化塩素(ClF)ガス等を用いても良く、また、これらのガスを組み合わせて用いても良い。
さらに、キャリアガスとして水素(H)ガスやアルゴン(Ar)ガスを例示したが、これに限らず、ヘリウム(He)、ネオン(Ne)、クリプトン(Kr)、キセノン(Xe)ガス等の希ガスや不活性ガスを用いても良い。第1のガス供給孔68および第2のガス供給孔72は、それぞれ、ボート30に水平姿勢でかつ互いに中心を揃えた状態で整列させて縦方向に所定の間隔で積み上げて保持された複数枚のウェハ14に対し、ウェハ14の1枚毎にガスを供給するように設けることが好ましい。
これにより、ウェハ14それぞれの膜厚の面内均一性を制御しやすくなる。しかし、これに限らず、第1のガス供給孔68および第2のガス供給孔72は、それぞれ、縦方向に積層されたウェハ14の配列領域(基板の配列領域)に少なくとも1つ設けるようにしてもよい。上述の実施形態では、第1のガス供給ノズル60より炭素含有ガス、還元ガス、および第2のガス供給ノズル70よりシリコン含有ガス、塩素含有ガスを供給したが、これに限らず、ガス種ごとにガス供給ノズルを設けて供給してもよい。
ここで、上述の第1のガス供給系および第2のガス供給系を構成する理由を説明する。SiC等から構成される複数枚のウェハ14を、水平姿勢でかつ互いに中心を揃えた状態で整列させて縦方向に所定の間隔で積層して保持し、シリコン含有ガスと炭素含有ガスと還元ガス等で構成される原料ガスを、縦方向に延在される1本の長尺のガス供給ノズルから供給した場合は、ガス供給ノズル内で原料ガスが消費され、ガス供給ノズルの下流側で原料ガス不足が生じ、また、ガス供給ノズル内で反応し堆積したSiC膜等の堆積物が、ガス供給ノズルを閉塞し、あるいは、原料ガス供給が不安定になることやパーティクルを発生させること等の問題が生じ易くなる。
なお、第1のガス供給孔68または第2のガス供給孔72より、反応空間45内へ、更に不純物を含有するドーパントガスも供給しても良い。しかし、これに限らず、ドーパントガスを供給するために更にガス供給ノズルを設けて、ドーパントガスを反応空間45内へ供給しても良い。
また、図2に示すように、ガス排気口90が、第1のガス供給孔68に接続された第1のガス供給ノズル60および第2のガス供給孔72に接続された第2のガス供給ノズル70の位置に対して対向面に位置するように配置され、マニホールド91には、ガス排気口90に接続されたガス排気管230が貫通するように設けられている。ガス排気管230の下流側には圧力検出器として圧力センサ93および圧力調整器としてのAPC(Auto Pressure Controller、以下APCとする)バルブ214を介して真空ポンプ等の真空排気装置220が接続されている。圧力センサ93およびAPCバルブ214には、圧力制御部98が電気的に接続されており、この圧力制御部98は圧力センサ93により検出された圧力に基づいて、APCバルブ214の開度を調整することにより反応空間45内の圧力が、所定のタイミングにて所定の圧力になるよう制御するように構成されている(図3参照)。
このように、第1のガス供給孔68から少なくともシリコン含有ガスと塩素含有ガスとを供給し、第2のガス供給孔72から少なくとも炭素含有ガスと還元ガスとを供給し、供給されたガスはシリコンまたは炭化珪素で構成されたウェハ14の表面に対し平行に流れ、ガス排気口90に向かって流れるため、ウェハ14全体が効率的にかつ均一にガスに晒される。
なお、図2において、260は排気管内部に生成される副生成物を除去するためにクリーニングガス例えば三フッ化塩素(ClF)を供給する第3のガス供給孔である。このク第3のガス供給管260は、MFC211fおよびバルブ212fを介して、クリーニングガスとしての三フッ化塩素(ClF)のガス源210fに接続されている。
次に、処理炉40周辺の構成について説明する。図4は、処理炉40およびその周辺構造の概略図を示す。処理炉40の下方には、この処理炉40の下端開口を機密に閉塞するための炉口蓋体としてシールキャップ102が設けられている。シールキャップ102は、例えばステンレス等の金属で構成され、円盤状に形成されている。シールキャップ102の上面には、処理炉40の下端と当接するシール材としてのOリングが設けられている。シールキャップ102には回転機構218が設けられている。
回転機構218の回転軸106は、シールキャップ102を貫通してボート30に接続されており、このボート30を回転させることで、ウェハ14を回転させるように構成されている。シールキャップ102は、処理炉40の外側に向けられた昇降機構として後述する昇降モータ122によって、垂直方向に昇降されるように構成されており、これにより、ボート30を処理炉40に対し搬入搬出することが可能となっている。回転機構218および昇降モータ122には、駆動制御部108が電気的に接続されており、所定のタイミングにて所定の動作をするよう制御するよう構成されている(図3参照)。
予備室としてのロードロック室110の外面に、下基板112が設けられている。下基板112には、昇降台114と嵌合するガイドシャフト116およびこの昇降台114と螺合するボール螺子118が設けられている。下基板112に立設したガイドシャフト116およびボール螺子118の上端に、上基板120が設けられている。ボール螺子118は、上基板120に設けられた昇降モータ122により回転される。ボール螺子118が回転することにより、昇降台114が昇降するように構成されている。
昇降台114には、中空の昇降シャフト124が垂設され、昇降台114と昇降シャフト124の連結部は気密となっている。昇降シャフト124は、昇降台114と共に昇降するようになっている。昇降シャフト124は、ロードロック室110の天板126を遊貫する。昇降シャフト124が貫通する天板126の貫通穴は、この昇降シャフト124に対して接触することがないよう十分な余裕がある。
ロードロック室110と昇降台114との間には、昇降シャフト124の周囲を覆うように伸縮性を有する中空伸縮体としてベローズ128が、ロードロック室110を気密に保つために設けられている。ベローズ128は、昇降台114の昇降量に対応できる十分な伸縮量を有し、このベローズ128の内径は、昇降シャフト124の外形に比べ十分に大きく、ベローズ128の伸縮により接触することがないように構成されている。
昇降シャフト124の下端には、昇降基板130が水平に固着されている。昇降基板130の下面には、Oリング等のシール部材を介して駆動部カバー132が気密に取り付けられる。昇降基板130と駆動部カバー132とで、駆動部収納ケース134が構成されている。この構成により、駆動部収納ケース134内部は、ロードロック室110内の雰囲気と隔離される。また、駆動部収納ケース134の内部には、ボート30の回転機構218が設けられ、この回転機構218の周辺は、冷却機構136により冷却される。
電力ケーブル138は、昇降シャフト124の上端からこの昇降シャフト124の中空部を通り、回転機構218に導かれて接続されている。また、冷却機構136およびシールキャップ102には、冷却水流路140が形成されている。冷却水配管142は、昇降シャフト124の上端からこの昇降シャフト124の中空部を通り、冷却水通路140に導かれて接続されている。
昇降モータ122が駆動されボール螺子118が回転することで、昇降台114および昇降シャフト124を介して、駆動部収納ケース134を昇降させる。駆動部収納ケース134が上昇することにより、昇降基板130に気密に設けられているシールキャップ102が、処理炉40の開口部である炉口145を閉塞し、ウェハ処理が可能な状態となる。駆動部収納ケース134が下降することにより、シールキャップ102と共にボート30が降下され、ウェハ14を外部に搬出できる状態となる。
図3は、SiCエピタキシャル膜を成膜する半導体製造装置10を構成する各部の制御構成を示す。温度制御部52、ガス流量制御部78、圧力制御部98、駆動制御部108は、半導体製造装置10全体を制御する主制御部150に電気的に接続されている。主制御部150は、図示しない操作部および入出力部を備える。これら、温度制御部52、ガス流量制御部78、圧力制御部98、駆動制御部108は、コントローラ152として構成されている。
次に、上述したように構成された半導体製造装置10を用いて、半導体デバイスの製造工程の一工程として、SiC等で構成されるウェハ14などの基板に、例えばSiC膜を形成する方法について説明する。なお、以下の説明において、半導体製造装置10を構成する各部の動作は、コントローラ152により制御される。
まず、ポッドステージ18に複数枚のウェハ14を収容したポッド16がセットされると、ポッド搬送装置20により、ポッド16をポッドステージ18からポッド収納棚22へ搬送し、このポッド収納棚22にストックする。次に、ポッド搬送装置20により、ポッド収納棚22にストックされたポッド16をポッドオープナ24に搬送してセットし、このポッドオープナ24によりポッド16の蓋を開き、基板枚数検知器26によりポッド16に収容されているウェハ14の枚数を検知する。
次に、基板移載機28により、ポッドオープナ24の位置にあるポッド16からウェハ14を取り出し、ボート30に移載する。複数枚のウェハ14がボート30に装填されると、複数枚のウェハ14を保持したボート30は、昇降モータ122による昇降台114および昇降シャフト124の昇降動作により反応空間45内に搬入(ボートローディング)される。この状態で、シールキャップ102はOリングを介してマニホールド91の下端をシールした状態となる。
反応空間45内が所定の圧力(真空度)となるように、真空排気装置220によって真空排気される。この際、反応空間45内の圧力は、圧力センサ93で測定され、この測定された圧力に基づきガス排気口90に連通するAPCバルブ214がフィードバック制御される。また、ウェハ14および反応空間45内が所定の温度となるように、被加熱体48により加熱される。このとき、反応空間45内が所定の温度分布となるように、温度センサが検出した温度情報に基づき、誘導コイル50への通電量がフィードバック制御される。続いて、回転機構218により、ボート30が回転されることでウェハ14が周方向に回転される。
続いて、SiCエピタキシャル成長反応に寄与するシリコン含有ガスおよび塩素含有ガスは、それぞれ、ガス源210a、210b、210cから供給され、第1のガス供給孔68より反応空間45内に噴出され、また炭素含有ガスおよび還元ガスである水素(H)ガスは、ガス源210e、210dから供給され、第2のガス供給孔72より反応空間45内に噴出されて、SiCエピタキシャル成長反応をする。
このとき、シリコン含有ガスおよび塩素含有ガスは、所定の流量となるように、対応するMFC211a、211bの開度が調整された後、バルブ212a、212bが開かれ、それぞれのガスが第1のガス供給管222を流通した後、第1のガス供給ノズル60内を流通して、第1のガス供給孔68から反応空間45内に供給される。また、炭素含有ガスおよび還元ガスである水素(H)ガスは、所定の流量となるように、対応するMFC211c、211d、211eの開度が調整された後、バルブ212c、212d、1212eが開かれ、それぞれのガスが第2のガス供給管240内を流通した後、第2のガス供給ノズル70内を流通して、第2のガス供給孔72より反応空間45内に導入される。
第1のガス供給孔68および第2のガス供給孔72より供給されたガスは、反応空間45内の被加熱体48の内側である反応空間45を通り、ガス排気口90からガス排気管230を通り排気される。第1のガス供給孔68および第2のガス供給孔72より供給されたガスは、反応空間45内を通過する際に、SiC等で構成されるウェハ14と接触し、ウェハ14の表面上にSiCエピタキシャル膜成長がなされる。
またガス供給源210eより、不活性ガスとしての希ガスであるアルゴン(Ar)ガスが、所定の流量となるように、対応するMFC211eの開度が調整された後、バルブ212eが開かれ、第2のガス供給管240内を流通した後、第3のガス供給孔260から反応空間45内に供給される。第3のガス供給孔260から供給されたアルゴン(Ar)ガスは、反応空間45内の断熱材54と反応管42との間を通過し、ガス排気口90から排気される。
予め設定された時間が経過すると、上述のガスの供給が停止され、SiCエピタキシャル膜成長は停止される。また、図示しない不活性ガス供給源から反応空間45内に不活性ガスが供給され、反応空間45内が不活性ガスで置換されると共に、反応空間45内の圧力が常圧に復帰される。
その後、昇降モータ122によりシールキャップ102が下降されて、マニホールド91の下端が開口されると共に、処理済のウェハ14がボート30に保持された状態でマニホールド91の下端から反応管42の外部に搬出(ボートアンローディング)され、ボート30に支持された全てのウェハ14が冷えるまで、ボート30を所定位置で待機させる。次に、待機させたボート30のウェハ14が所定温度まで冷却されると、基板移載機28により、ボート30からウェハ14を取り出し、ポッドオープナ24にセットされている空のポッド16に搬送して収容する。その後、ポッド搬送装置20により、ウェハ14が収容されたポッド16をポッド収納棚22、またはポッドステージ18に搬送する。このようにして半導体製造装置10の一連の作用が完了する。
以上により、ガス供給ノズル内での堆積膜の成長を抑制し、反応空間45内ではガス供給ノズルより供給されるシリコン含有ガスと炭素含有ガスと塩素含有ガスと還元ガスである水素(H)ガスが反応することで、SiC等から構成される複数枚のウェハ14が、水平姿勢でかつ互いに中心を揃えた状態で整列されて縦方向に所定の間隔で積み上げて保持される状態において、均一に炭化珪素エピタキシャル成長を行うことができる。
図6に示すように、第1のガス供給ノズル60と第2のガス供給ノズル70を、反応空間45内の被加熱体48の内周に沿って複数本設け、第1のガス供給孔68および第2のガス供給孔72をそれぞれウェハ14の中心に向けてガスを噴出可能にすると共に、第2のガス供給ノズル70を両端に配置してもよい。上記構成に加え、第1のガス供給ノズル60および第2のガス供給ノズル70を交互に設けてもよい。これにより、第1のガス供給孔68より供給される成膜ガスと、第2のガス供給孔72より供給される還元ガスとが混合される箇所が増え、ウェハ14に達する前に成膜ガスと還元ガスを効率よく混合させることができるので、供給ガスの偏りを抑制し、より一層膜厚面内均一性が向上する。
以上のような基板処理装置または基板処理方法に使用する本発明の実施の形態にかかるガス供給ノズルについて、以下の実施例の通り詳細に述べる。
実施例1では、第1ガス供給ノズル60および第2ガス供給ノズル70は、図5の(a),(b)に示すように両端が開口した筒状部材80と、筒状部材80に嵌合され、筒状部材80の一端を閉塞する蓋体部材82と、により構成されている。なお、第1ガス供給孔68や第2ガス供給孔72は図示されていない。そして、1つの方法としては、筒状部材80の一端(上端)に蓋体部材82を取付けた状態で筒状部材80の内側表面を熱分解カーボンまたはタンタルカーバイド(TaC)によって形成された保護膜84によって均一にコーティングする。
この場合、筒状部材80の一端(上端)が閉塞されていると、筒状部材80の内側表面にコートむらが発生する場合があるので、このコートむらを防止するため、図5(a)に示すように筒状部材80の一端から蓋体部材82を取外した状態で、筒状部材80の内側表面にその他端(下端)から一端(上端)まで保護膜84をコーティングすると共にその一端(上端)の端面も保護膜85でコーティングされることが好ましい。次に、蓋体部材82の内側表面(筒状部材80の内側表面に嵌る領域)にも保護膜86をコーティングする。さらに、筒状部材80の一端(上端)に蓋体部材82を嵌合させて取付け、図5(b)に示すように筒状部材80の外面の他端(下端)から一端(上端)まで均一に保護膜88をコーティング88すると共に蓋体部材82の外面も均一に保護膜89でコーティングすることが好ましい。
このように第1ガス供給ノズル60および第2ガス供給ノズル70の内側表面を熱分解カーボンまたはTaCコーティングしたことにより、水素エッチングに対して強くなり、ガス供給ノズルの内側表面の劣化を抑制することができ、カーボン微粒子の発生を抑制することができる。さらに、本構造を用いることにより、成膜時よりも高温で炉内を水素エッチングすることも可能となり、その際にもガス供給ノズルの内側表面の劣化を防ぐことができる。但し、TaCコーティングは塩素系ガスに弱いため、塩素系ガスの混入を避ける必要がある。かかる構造のガス供給ノズルを採用することにより、カーボン微粒子の発生を未然に抑制することができるため、同じガス供給ノズルを交換せずに長期間使用することが可能となり、生産性の向上が図れる。
SiCエピタキシャル膜の成膜処理においては、第1のガス供給系である第1のガス供給管222に接続された第1のガス供給ノズル60からカーボン原料としてプロパン(C)を水素キャリアで供給し、第2のガス供給系である第2のガス供給管240からシリコン原料としてSiC1をアルゴンキャリアで供給している。これらの原料ガスに加え、第1のガス供給系では第1のガス供給管222のノズル孔近傍の閉塞を抑制し、かつ第2のガス供給系である第2のガス供給管240のノズル内のSi析出を抑制するため、HClのようなCl系ガスを同時に供給している。このようなガス供給系で成膜を続けていくと、第1のガス供給ノズル60の内側表面は水素によるエッチングを受けて徐々に劣化し、カーボンの微粒子が発生してくる。
そこで、カーボンの微粒子が発生を抑制するために、実施例2では、第1のガス供給系である第1のガス供給管222から供給されるキャリアガスを水素からアルゴン(Ar)ガスに変更する。プロパン(C)をアルゴンキャリアで供給することで、ノズル内部では、プロパン(C)の熱分解によるカーボンの析出、すなわちCVDによるカーボン被膜形成が行われる。通常、熱分解カーボン被膜は、緻密で強固な膜になることが知られており、水素エッチングにより劣化した第1のガス供給管222の内側表面が強固なカーボン膜で覆われる。これにより、カーボンの微粒子の発生を抑制することが可能になる。このとき、熱分解カーボンは1600℃付近で膜の密度が低くなる場合があるため、好ましくは、その処理温度帯を避けた1600℃以下の温度帯で熱分解カーボンを生成するとよく、さらに好ましくは1200℃〜1400℃の温度帯で熱分解カーボンを生成するとよい。このようなコーティングを定期的に実施することで、カーボン微粒子の発生を未然に抑えることができるため、同じノズルを交換せずに長期間運用することが可能となり、生産性の向上が図れる。
また、第1のガス供給ノズル60より、少なくとも炭素含有ガスと還元ガスとを供給し、第2のガス供給ノズル70より、少なくともシリコン含有ガスと塩素含有ガスとを供給することで、ガス供給ノズル内での供給ガスの消費を抑制し、ガス供給ノズル内の閉塞を抑制し、それに伴うパーティクル発生を防ぐことができる。好ましくは、第1のガス供給ノズル60より、シリコン含有ガスと塩素含有ガスとキャリアガスとして希ガスの例えばアルゴン(Ar)ガスとを供給し、第2のガス供給ノズル70より、炭素含有ガスと還元ガスとしての例えば水素(H)ガスとを供給すると良い。
以上は、本発明の好ましい一実施形態を述べたに過ぎず、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能である。さらに、本発明は、半導体ウェハだけでなく、液晶表示素子を形成するためのガラス基板用処理装置にも適用することができる。
以上、本発明を実施形態に沿って説明してきたが、ここで本発明の主たる態様を付記する。
[付記1]
複数枚の基板を鉛直方向に積層して保持する基板保持具と、
前記基板保持具を搬入して前記基板を処理する処理室と、
前記処理室内へ処理ガスを供給するガス供給孔を有するガス供給ノズルとを備え、
前記ガス供給ノズルは、両端が開口した筒状部材と、前記筒状部材に嵌合されて前記筒状部材の一端を閉塞する蓋体部材と、
を有する、基板処理装置。
[付記2]
付記1に記載の基板処理装置において、前記ガス供給ノズルは、前記筒状部材の内側表面と前記蓋体部材に所定の保護膜でコーティングされると共に、前記筒状部材と前記蓋体部材が嵌合した後に所定の保護膜で再度コーティングされた、基板処理装置。
[付記3]
付記1または付記2に記載の基板処理装置において、前記ガス供給ノズルは、炭素含有ガスを供給する、基板処理装置。
[付記4]
付記2または付記3に記載の基板処理装置において、前記保護膜は、TaCまたは熱分解カーボンによって形成される、基板処理装置。
[付記5]
付記4に記載の基板処理装置において、前記保護膜形成時には、前記ガス供給ノズルより供給するキャリアガスをHガスからArガスに切り替える、基板処理装置。
[付記6]
複数枚の基板を保持した基板所持具を処理室内へ搬入する工程と、
前記処理室内へ処理ガスを供給するガス供給孔を有し、両端が開口した筒状部材と、前記筒状部材に嵌合されて前記筒状部材の一端を閉塞する蓋体部材とで構成されたガス供給ノズルによって前記処理ガスを供給する工程と、
を備えた、基板処理方法。
[付記7]
複数枚の基板を保持した基板保持具を処理室内へ搬入する工程と、
前記処理室内へ処理ガスを供給するガス供給孔を有し、両端が開口した筒状部材と、前記筒状部材の一端に嵌合されて筒状部材の一端を閉塞する蓋体部材とで構成されたガス供給ノズルによって前記処理ガスを供給する工程と、
を備えた、半導体装置の製造方法。
[付記8]
複数枚の基板を保持した基板保持具を処理室内へ搬入する工程と、
前記処理室内へ処理ガスを供給するガス供給孔を有し、両端が開口した筒状部材と、前記筒状部材と嵌合されて前記筒状部材の一端を閉塞するように構成された蓋体部材とで構成されたガス供給ノズルによって前記処理ガスを供給する工程と、
を備えた、基板製造方法。
[付記9]
複数枚の基板を鉛直方向に積層して保持する基板保持具と、
前記基板保持具を搬入して前記基板を処理する処理室と、
前記処理室内へ処理ガスを供給するガス供給孔を有するガス供給ノズルと、を備え、
前記ガス供給ノズルは、ノズル内側表面がTaCまたは熱分解カーボンによって形成された保護膜でコーティングされた、基板処理装置。
[付記10]
複数枚の基板を保持した基板所持具を処理室内へ搬入する工程と、
前記処理室内へ処理ガスを供給するガス供給孔を有し、ノズル内側表面がTaCまたは熱分解カーボンによって形成された保護膜でコーティングされたガス供給ノズルによって前記処理ガスを供給する工程と、
を備えた、基板処理方法。
[付記11]
複数枚の基板を保持した基板所持具を処理室内へ搬入する工程と、
前記処理室内へ処理ガスを供給するガス供給孔を有し、ノズル内側表面がTaCまたは熱分解カーボンによって形成された保護膜でコーティングされたガス供給ノズルによって前記処理ガスを供給する工程と、
を備えた、半導体装置の製造方法。
10 半導体製造装置(基板処理装置)
14 基板(ウエハ)
30 基板保持具(ボート)
45 処理室
60,70 ガス供給ノズル
68,72 ガス供給孔
80 筒状部材
82 蓋体部材
84 保護膜

Claims (1)

  1. 複数枚の基板を鉛直方向に積層して保持する基板保持具と、
    前記基板保持具を搬入して前記基板を処理する処理室と、
    前記処理室内へ処理ガスを供給するガス供給孔を有するガス供給ノズルと、を備え、
    前記ガス供給ノズルは、ノズル内側表面がTaCまたは熱分解カーボンによって形成された保護膜でコーティングされた、基板処理装置。
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