JP5774394B2 - 流量制御弁 - Google Patents

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Description

本発明は、流体の流量を制御する流量制御弁に関する。
例えば、自動車等の車両における内燃機関(エンジン)のブローバイガス還元装置には、ブローバイガスの流量を制御する流量制御弁としてPCV(Positive Crankcase Ventilation)バルブが用いられる(例えば特許文献1参照)。
PCVバルブの従来例について説明する。図11はPCVバルブを示す断面図である。
図11に示すように、PCVバルブ1は、ケース2とバルブ体3とコイルスプリング4とを備えている。ケース2には、軸方向(図11において左右方向)に延びるガス通路5が設けられている。ガス通路5には上流側(図11において右側)からのブローバイガスが下流側(図11において左側)へ向けて流通する。また、バルブ体3は、ガス通路5内に軸方向に進退可能に設けられている。また、ガス通路5の途中に計量孔6aが形成されている。また、バルブ体3の先端部(前端部)3aの外周面に計量面6bが形成されている。計量孔6a(詳しくは内周面)と計量面6bとにより計量部6が構成されている。
バルブ体3の後端部(図11において右端部)には、径方向外方へフランジ状に突出するガイドフランジ8が形成されている。ガイドフランジ8の外周面は、ガス通路5の通路壁面(詳しくは計量部6よりも上流側の通路壁面)5aに対して摺動接触可能となっている。また、ガイドフランジ8の外周部には、ブローバイガスの通過を許容する切欠き8aが形成されている。また、コイルスプリング4は、円筒型のコイルスプリングであって、バルブ体3のガイドフランジ8と、計量孔6aの上流側端面に形成された段付面6cとの間に介装されている。コイルスプリング4は、バルブ体3を後退方向(図11において右方)へ付勢している。
PCVバルブ1は、バルブ体3の進退によって計量部6の通路断面積を調整することにより、ガス通路5を流れるブローバイガスの流量を制御すなわち計量する。なお、ガス通路5における計量孔6aよりも下流側の通路部内には、クッションスプリング9が設けられている。クッションスプリング9は、コイルスプリングからなり、最前進位置への前進時におけるバルブ体3を弾性的に受け止める。
特開2005−240605号公報
前記PCVバルブ1によると、ガス通路5の通路壁面5aに対するガイドフランジ8の摺動接触によりバルブ体3の後端部が支持されることによって、バルブ体3の後端部の径方向の振れが防止される。また、コイルスプリング4は、その後端部(可動側端部)がガイドフランジ8に係止されていることにより、バルブ体3の後端部を後端部がコイルスプリング4により弾性的に保持されている。しかしながら、バルブ体3の先端部3aは、自由状態におかれている。このため、PCVバルブ1に外力が加わった時に、バルブ体3の先端部3aが径方向に振れやすいという問題があった。このことは、バルブ体3の先端部3aにおける径方向の振れ幅及び振れ速度の増大によるバルブ体3の作動安定性の低下、バルブ体3の先端部3aが計量孔6aの内周面に衝突することによる衝撃力及び打音の発生、計量孔6a及び/又は計量面6bの摩耗による耐久性の低下をきたすことになるためその対策が望まれている。
本発明が解決しようとする課題は、バルブ体の先端部の径方向の振れを防止することのできる流量制御弁を提供することにある。
第1の発明は、流体通路を設けたケースと、流体通路内に軸方向に進退可能に設けた弁体と、弁体を後退方向へ付勢するコイルスプリングとを備え、流体通路の途中に形成された計量孔と、弁体に形成された計量面とにより計量部が構成され、弁体の軸方向の移動によって計量部の通路断面積を調整することにより流体の流量を制御する流量制御弁であって、コイルスプリングを、弁体の先端部と、ケースの流体通路における弁体の先端部よりも下流側に配置されたスプリングシート部との間に介装したものである。この構成によると、弁体の先端部がコイルスプリングにより弾性的に保持されているため、バルブ体の先端部の径方向の振れを防止することができる。ひいては、弁体の先端部における径方向の振れ幅及び振れ速度を低減し、弁体の作動安定性の向上、計量孔に対する計量面の衝突の防止による衝撃力及び打音の低減、計量孔及び/又は計量面の摩耗の防止による耐久性の向上等を図ることができる。
第2の発明は、第1の発明において、コイルスプリングとして鼓型のコイルスプリングを用いたものである。この構成によると、鼓型のコイルスプリングにおける軸方向の中間部が細径化されているため、ケースに対するコイルスプリングの接触を低減し、その接触による摩耗及び摩擦抵抗の増大による流量の変化を防止することができる。
第3の発明は、第1の発明において、コイルスプリングとして円錐型のコイルスプリングを用いたものである。この構成によると、円錐型のコイルスプリングの一端側から他端側に向かって細径化されているため、ケースに対するコイルスプリングの接触を低減し、その接触による摩耗及び摩擦抵抗の増大による流量の変化を防止することができる。
第4の発明は、第1〜3のいずれかの発明において、弁体には、計量孔の内周面に対して摺動接触しかつ放射状に突出する複数本のガイドリブが形成されている。この構成によると、計量孔の内周面に対する各ガイドリブの摺動接触により弁体の中央部が支持されることによって、弁体の中央部の径方向の振れを防止することができる。
第5の発明は、第1〜4のいずれかの発明において、弁体には、流体通路における計量部よりも上流側の通路壁面に対して摺動接触するフランジ状のガイドフランジが形成されている。この構成によると、流体通路における上流側の通路壁面に対するガイドフランジの摺動接触により弁体の後端部が支持されることによって、弁体の後端部の径方向の振れを防止することができる。
第6の発明は、第1〜5のいずれかの発明において、内燃機関のブローバイガス還元装置に用いられるPCVバルブである。この構成によると、PCVバルブにおける弁体の先端部の径方向の振動を防止することができる。
実施形態1にかかるPCVバルブを示す断面図である。 PCVバルブを示す正面図である。 ブローバイガス還元装置を示す構成図である。 実施形態2にかかるPCVバルブを示す断面図である。 実施形態3にかかるPCVバルブを示す断面図である。 実施形態4にかかるPCVバルブを示す断面図である。 実施形態5にかかるPCVバルブを示す断面図である。 PCVバルブを示す正面図である。 実施形態6にかかるPCVバルブを示す断面図である。 PCVバルブを示す正面図である。 従来例にかかるPCVバルブを示す断面図である。
以下、本発明を実施するための形態について図面を用いて説明する。
[実施形態1]
実施形態1について説明する。実施形態1では、流量制御弁として、内燃機関のブローバイガス還元装置に用いられるPCVバルブを例示する。説明の都合上、ブローバイガス還元装置の一例を説明した後でPCVバルブについて説明する。なお、図3はブローバイガス還元装置を示す構成図である。
図3に示すように、ブローバイガス還元装置10は、内燃機関であるエンジン12のエンジン本体13の燃焼室からシリンダブロック14のクランクケース15内に洩れたブローバイガスをインテークマニホールド20内に導入することにより、燃焼室で再び燃焼させるシステムである。
前記エンジン本体13は、前記シリンダブロック14と、前記クランクケース15の下面側に締結されたオイルパン16と、シリンダブロック14の上面側に締結されたシリンダヘッド17と、シリンダヘッド17の上面側に締結されたシリンダヘッドカバー18とを備えている。エンジン本体13は、吸気、圧縮、爆発、排気といった行程を経ることにより駆動力を得る。また、エンジン本体13の燃焼室(図示しない。)内での燃焼にともない、エンジン本体13内すなわちクランクケース15内や、そのクランクケース15内に連通するシリンダヘッドカバー18内にはブローバイガスが発生する。また、ブローバイガスが流入するシリンダヘッドカバー18内及びクランクケース15内等は、本明細書でいう「エンジン本体内」に相当する。
前記シリンダヘッドカバー18には、新気導入口18a及びブローバイガス取出口18bが設けられている。新気導入口18aに、新気導入通路30の一端(下流端)が連通されている。また、ブローバイガス取出口18bに、ブローバイガス通路36の一端(上流端)が連通されている。なお、新気導入口18a及び/又はブローバイガス取出口18bは、シリンダヘッドカバー18に代えてクランクケース15に設けることもできる。
前記シリンダヘッド17には、インテークマニホールド20の一端(下流端)が連通されている。インテークマニホールド20はサージタンク21を備えている。インテークマニホールド20の他端(上流端)には、スロットルボデー24及び吸気管路23を介してエアクリーナ25が連通されている。スロットルボデー24は、スロットル弁24aを備えている。スロットル弁24aは、例えばアクセルペダル(図示しない)に連繋されており、そのペダルの踏込み量(操作量)に応じて開閉される。また、エアクリーナ25は、空気いわゆる新気を導入するもので、その新気をろ過するフィルタエレメント26を内蔵している。エアクリーナ25、吸気管路23、スロットルボデー24及びインテークマニホールド20により、新気すなわち吸入空気をエンジン本体13の燃焼室に導入するための一連の吸気通路27が形成されている。吸気通路27において、スロットル弁24aよりも上流側の通路部分を上流側の吸気通路部27aといい、スロットル弁24aよりも下流側の通路部分を下流側の吸気通路部27bという。
前記吸気管路23には新気取入口29が形成されている。新気取入口29には、前記新気導入通路30の他端(上流端)が連通されている。新気導入通路30には逆流防止弁32が設けられている。逆流防止弁32は、前記上流側の吸気通路部27aからクランクケース15内への空気いわゆる新気の流れ(図3中、矢印Y1参照)を許容し、かつ、その逆方向への流れすなわち逆流(図3中、矢印Y3参照)を阻止する。また、前記サージタンク21にはブローバイガス導入口34が形成されている。ブローバイガス導入口34には、前記ブローバイガス通路36の他端(下流端)が連通されている。
次に、前記ブローバイガス還元装置10の作動について説明する。エンジン12の軽、中負荷時においては、スロットル弁24aがほぼ全閉に近い状態にある。このため、吸気通路27の下流側の吸気通路部27bに上流側の吸気通路部27aより大きな負圧(真空側に大きくなる負圧)が発生する。したがって、エンジン本体13内のブローバイガスが、ブローバイガス通路36を通じて下流側の吸気通路部27bに導入される(図3中、矢印Y2参照)。このとき、ブローバイガス通路36を流れるブローバイガスの流量がPCVバルブ40(後述する)によって制御される。
また、ブローバイガスがエンジン本体13内からブローバイガス通路36を通じて下流側の吸気通路部27bに導入されるにともない逆流防止弁32が開弁する。これにより、吸気通路27の上流側の吸気通路部27aの新気が、新気導入通路30を通じてエンジン本体13内に導入される(図3中、矢印Y1参照)。そして、エンジン本体13内に導入された新気は、ブローバイガスとともにブローバイガス通路36を通じて下流側の吸気通路部27bに導入される(図3中、矢印Y2参照)。上記のようにして、エンジン本体13内が掃気される。
また、エンジン12の高負荷においては、スロットル弁24aの開度が大きくなる。したがって、吸気通路27の下流側の吸気通路部27bの圧力が大気圧に近づく。したがって、エンジン本体13内のブローバイガスが下流側の吸気通路部27b内に導入されにくくなり、エンジン本体13内の圧力も大気圧に近づく。このため、上流側の吸気通路部27aから新気導入通路30を通ってエンジン本体13内に導入される新気の流量も減少する。また、逆流防止弁32の閉弁によって、エンジン本体13内から新気導入通路30へのブローバイガスの逆流(図3中、矢印Y3参照)が阻止される。
前記ブローバイガス通路36には、ブローバイガスの流量を制御するための流量制御弁としてのPCVバルブ40が設けられている。PCVバルブ40は、ブローバイガスの上流側圧力と下流側圧力との差圧に応じてブローバイガスの流量を制御すなわち計量することによって、差圧の急変にともなうブローバイガスの流量の急変を防止する。
次に、PCVバルブ40について説明する。図1はPCVバルブを示す断面図、図2は同じく正面図である。なお、説明の都合上、図1の左側を前側とし、その右側を後側として説明を行う。
図1に示すように、PCVバルブ40のケース42は、例えば樹脂製で、中空円筒状に形成されている。ケース42内の中空部は、軸方向(図1において左右方向)に延びるガス通路50となっている。また、ケース42の後端部(図1において右端部)は、前記ブローバイガス通路36(図3参照)の上流側の通路部に接続される。また、ケース42の前端部(図1において左端部)は、ブローバイガス通路36の下流側の通路部に接続される。また、ケース42の後端部は、前記シリンダヘッドカバー18のブローバイガス取出口18b(図3参照)に接続される場合もある。したがって、ガス通路50には、流体であるブローバイガスが流れる。なお、ガス通路50は本明細書でいう「流体通路」に相当する。
前記ケース42は、軸方向(前後方向)に二分割された前後一対のケース半体42a,42bを相互に接合することによって構成されている。前側のケース半体42aの後端部には、径方向内方へフランジ状に突出するバルブシート部43が同心状に形成されている。また、後側のケース半体42b内すなわちガス通路50のガス流入側(図1において右側)には、中空円筒状の上流側の通路壁面45が形成されている。上流側の通路壁面45内が上流側の通路部52となっている。また、前側のケース半体42aのバルブシート部43よりも前側すなわちガス流出側(図1において左側)には、中空円筒状の下流側の通路壁面47が形成されている。下流側の通路壁面47内が下流側の通路部54となっている。また、バルブシート部43内の中空孔は、上流側の通路部52と下流側の通路部54とを連通する計量孔53となっている。また、後側のケース半体42bの後端部には、上流側の通路壁面45よりも径方向内方へフランジ状に突出する絞り壁部48が同心状に形成されている。絞り壁部48内の円形の中空孔部は、ガス通路50(詳しくは、上流側の通路部52)の入口51となっている。
前記ケース42内すなわちガス通路50には、前記バルブ体60が軸方向(図1において左右方向)に進退可能すなわち軸方向に移動可能に配置されている。バルブ体60は、例えば樹脂製で、ほぼ円柱状に形成されたバルブ本体部61を主体としている。バルブ本体部61の先端部(前端部)66は、先細り状に形成されており、ガス通路50の上流側の通路部52から計量孔53を介して下流側の通路部54に向けて挿通されている。バルブ本体部61における計量孔53に対応する部分の外周面には、段付きテーパ状の計量面62が同心状に形成されている。また、計量孔53(詳しくは内周面)とバルブ体60の計量面62とにより計量部70が構成されている。したがって、バルブ体60が後退(図1において右方へ移動)するにともなって計量部70の有効開口面積すなわち通路断面積が増大される。また逆に、バルブ体60が前進(図1において左方へ移動)するにともなって計量部70の通路断面積が減少される。なお、バルブ体60は本明細書でいう「弁体」に相当する。
前記バルブ本体部61の後端部(図1において右端部)には、径方向外方へフランジ状に突出するガイドフランジ63が同心状に形成されている。ガイドフランジ63の外周面は、前記後側のケース半体42bの上流側の通路壁面45に対して摺動接触可能となっている。また、ガイドフランジ63の外周部には、ブローバイガスの通過を許容する適数個(図2では3個を示す)の切欠き64が形成されている。また、バルブ体60の最後退位置において、ガイドフランジ63がケース42における後側のケース半体42bの絞り壁部48に当接する。
図1及び図2に示すように、前記バルブ本体部61の先端部66の基部側(図1において右側)には、前記計量面62の先端側(前側)に位置する段付部67が形成されている。また、前記下流側の通路壁面47には、放射状に突出するリブ状の複数本(図2では3本を示す)のスプリングガイド56が形成されている。各スプリングガイド56は、下流側の通路壁面47の軸方向に直線状に延びている。また、各スプリングガイド56の内端面は、コイルスプリング72(後述する)の外径より僅かに大きい内径の断面円弧状面で形成されており、コイルスプリング72のガイド面となっている。また、各スプリングガイド56の内端面は、前記計量孔53の内径と同一又は略同一の内径の断面円弧状面で形成されている。また、各スプリングガイド56の前端部の内端面には、突起状のスプリングシート部57が突出されている。
図1に示すように、前記ガス通路50の下流側の通路部54内において、前記ケース42における前側のケース半体42aと前記バルブ体60との間にはコイルスプリング72が介装されている。コイルスプリング72には、円筒型のコイルスプリングが用いられている。また、コイルスプリング72の後端部(詳しくは、可動側端部の座巻部72a)は、バルブ体60の段付部67に係止されている。その座巻部72aは、バルブ体60の段付部67の外径に対応するように小径化されており、該段付部67に嵌着されている。また、コイルスプリング72の前端部(詳しくは、固定側端部の座巻部)は、前記各スプリングガイド56のスプリングシート部57に係止されている。また、コイルスプリング72は、常にバルブ体60を後退方向(図1において右方)すなわち計量部70の通路断面積が増大する方向へ付勢している。また、各スプリングガイド56は、コイルスプリング72の径方向の位置ずれ、撓み変形等を防止する。
次に、前記したPCVバルブ40の作動について説明する。ケース42内のガス通路50の上流側の通路部52よりも下流側の通路部54が低圧(負圧)になると、ブローバイガスが、入口51から上流側の通路部52内に流入した後、計量孔53、下流側の通路部54を通って流出する。このとき、上流側の通路部52の上流側圧力と下流側の通路部54の下流側圧力(コイルスプリング72の付勢力を含む)との差圧に応じて、バルブ体60が進退(軸方向に移動)する。これにより、ガス通路50を流れるブローバイガスの流量が制御すなわち計量される。詳しくは、上流側圧力が下流側圧力より大きくかつ上流側圧力と下流側圧力との差圧が大きいときには、バルブ体60がコイルスプリング72の付勢力に抗して前進されることにより、計量部70の通路断面積が減少されるため、ブローバイガスの流量が少なくなる。また、上流側圧力と下流側圧力との差圧が小さくなると、バルブ体60がコイルスプリング72の付勢力により後退されることにより、計量部70の通路断面積が増大されるため、ブローバイガスの流量が多くなる。このように、計量部70の通路断面積が増減されることにより、ガス通路50を流れるブローバイガスの流量が制御される。
前記したPCVバルブ40によると、バルブ体60の先端部66がコイルスプリング72により弾性的に保持されているため、バルブ体60の先端部66の径方向の振れを防止することができる。ひいては、バルブ体60の先端部66における径方向の振れ幅及び振れ速度を低減し、バルブ体60の作動安定性の向上、計量孔53に対する計量面62の衝突の防止による衝撃力及び打音の低減、計量孔53及び/又は計量面62の摩耗の防止による耐久性の向上等を図ることができる。
また、バルブ体60には、ガス通路50における計量部70よりも上流側の通路壁面45に対して摺動接触するフランジ状のガイドフランジ63が形成されている。したがって、ガス通路50における上流側の通路壁面45に対するガイドフランジ63の摺動接触によりバルブ体60の後端部が支持されることによって、バルブ体60の後端部の径方向の振れを防止することができる。
また、内燃機関のブローバイガス還元装置10(図3参照)に用いられるPCVバルブ40である。したがって、PCVバルブ40におけるバルブ体60の先端部66の径方向の振動を防止することができる。
[実施形態2]
実施形態2について説明する。本実施形態以降の実施形態は、前記実施形態1を変更したものであるから、その変更部分について説明し、重複する説明を省略する。図4はPCVバルブを示す断面図である。
図4に示すように、本実施形態は、前記実施形態1(図1参照)におけるバルブ体60のバルブ本体部61には、計量孔53の内周面に対して摺動接触しかつ放射状に突出する複数本(例えば3本)のガイドリブ68が形成されている。各ガイドリブ68は、バルブ体60の軸方向に延びている。したがって、計量孔53の内周面に対する各ガイドリブ68の摺動接触によりバルブ体60の中央部が支持されることによって、バルブ体60の中央部の径方向の振れを防止することができる。
[実施形態3]
実施形態3について説明する。本実施形態は、前記実施形態1を変更したものである。図5はPCVバルブを示す断面図である。
図5に示すように、本実施形態は、前記実施形態1(図1参照)におけるコイルスプリング72に代えて、鼓型のコイルスプリング74を用いたものである。したがって、鼓型のコイルスプリング74における軸方向の中間部が細径化されているため、ケース42の各スプリングガイド56の内端面(ガイド面)に対するコイルスプリング74の接触を低減し、その接触による摩耗及び摩擦抵抗の増大による流量の変化を防止することができる。なお、コイルスプリング74の後端部の座巻部74aは、バルブ体60の段付部67の外径に対応するように小径化されており、該段付部67に嵌着されている。
[実施形態4]
実施形態4について説明する。本実施形態は、前記実施形態1を変更したものである。図6はPCVバルブを示す断面図である。
図6に示すように、本実施形態は、前記実施形態1(図1参照)におけるコイルスプリング72に代えて、円錐型のコイルスプリング76を用いたものである。したがって、円錐型のコイルスプリング76の一端側(前端側)から他端側(後端側)に向かって細径化されているため、ケース42の各スプリングガイド56の内端面(ガイド面)に対するコイルスプリング76の接触を低減し、その接触による摩耗及び摩擦抵抗の増大による流量の変化を防止することができる。なお、コイルスプリング76の後端部の座巻部76aは、バルブ体60の段付部67の外径に対応しており、該段付部67に嵌着されている。
[実施形態5]
実施形態5について説明する。本実施形態は、前記実施形態1を変更したものである。図7はPCVバルブを示す断面図、図8は同じく正面図である。
図7及び図8に示すように、本実施形態は、前記実施形態1(図1及び図2参照)におけるリブ状の複数本のスプリングガイド56を、円筒状のスプリングガイドに変更したものである。すなわち、ケース42の下流側の通路壁面47が、コイルスプリング72の外径より僅かに大きい内径で形成されている。その下流側の通路壁面47を有する周壁部分が、スプリングガイド80に設定されている。このため、下流側の通路壁面47がコイルスプリング72のガイド面を兼用する。また、スプリングガイド80の前端部には、径方向内方へフランジ状に突出するスプリングシート部81が同心状に形成されている。スプリングシート部81内の中空孔が、ガス通路50(詳しくは下流側の通路部54)の出口となっている。また、本実施形態におけるコイルスプリング72は、実施形態3における鼓型のコイルスプリング74(図5参照)、あるいは、実施形態4における円錐型のコイルスプリング76(図6参照)に代えることができる。
[実施形態6]
実施形態6について説明する。本実施形態は、前記実施形態5を変更したものである。図9はPCVバルブを示す断面図、図10は同じく正面図である。
図9及び図10に示すように、本実施形態は、前記実施形態5(図7及び図8参照)におけるスプリングシート部81を、ケース42の前側のケース半体42aと別体で形成したスプリングシート部材83に変更したものである。すなわち、スプリングシート部材83は、円環状に形成されており、ケース42の下流側の通路壁面47の前端部内に圧入、接着、溶着等の取付手段を介して取付けられている。なお、スプリングシート部材83が本明細書でいう「スプリングシート部」に相当する。また、本実施形態におけるコイルスプリング72は、実施形態3における鼓型のコイルスプリング74(図5参照)、あるいは、実施形態4における円錐型のコイルスプリング76(図6参照)に代えることができる。
本発明は上記した実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲における変更が可能である。例えば、本発明は、PCVバルブ40に限らず、ブローバイガス以外の流体の流量を制御する流量制御弁としても適用することもできる。また、前記実施形態では、計量孔53を有するバルブシート部43をケース42(前記実施形態では前側のケース半体42a)に形成したが、ケース42と別体で形成されかつ計量孔を有するバルブシート部材をケース42に組付けてもよい。例えば、バルブシート部材を、両ケース半体42a,42bの相互間に挟着したり、前側のケース半体42a内に圧入、接着、溶着等の取付手段を介して取付けたりすることができる。
10…ブローバイガス還元装置
12…エンジン(内燃機関)
40…PCVバルブ(流量制御弁)
42…ケース
50…ガス通路(流体通路)
53…計量孔
57…スプリングシート部
60…バルブ体(弁体)
62…計量面
63…ガイドフランジ
66…先端部
68…ガイドリブ
70…計量部
72…コイルスプリング(円筒型のコイルスプリング)
74…コイルスプリング(鼓型のコイルスプリング)
76…コイルスプリング(円錐型のコイルスプリング)
81…スプリングシート部
83…スプリングシート部材(スプリングシート部)

Claims (7)

  1. 流体通路を設けたケースと、
    前記流体通路内に軸方向に進退可能に設けた弁体と、
    前記弁体を後退方向へ付勢するコイルスプリングと
    を備え、
    前記流体通路の途中に形成された計量孔と、前記弁体に形成された計量面とにより計量部が構成され、
    前記弁体の軸方向の移動によって前記計量部の通路断面積を調整することにより流体の流量を制御する流量制御弁であって、
    前記コイルスプリングを、前記弁体の先端部と、前記ケースの流体通路における前記弁体の先端部よりも下流側に配置されたスプリングシート部との間に介装し
    前記コイルスプリングの弁体側の端部が前記弁体の先端部に嵌着されている
    ことを特徴とする流量制御弁。
  2. 請求項1に記載の流量制御弁であって、
    前記弁体の先端部には段付部が形成され、
    前記コイルスプリングの弁体側の端部の座巻部が小径化されて段付部に嵌着されている
    ことを特徴とする流量制御弁。
  3. 請求項1又は2に記載の流量制御弁であって、
    前記コイルスプリングとして鼓型のコイルスプリングを用いたことを特徴とする流量制御弁。
  4. 請求項1又は2に記載の流量制御弁であって、
    前記コイルスプリングとして円錐型のコイルスプリングを用いたことを特徴とする流量制御弁。
  5. 請求項1〜のいずれか1つに記載の流量制御弁であって、
    前記弁体には、前記計量孔の内周面に対して摺動接触しかつ放射状に突出する複数本のガイドリブが形成されていることを特徴とする流量制御弁。
  6. 請求項1〜のいずれか1つに記載の流量制御弁であって、
    前記弁体には、前記流体通路における計量部よりも上流側の通路壁面に対して摺動接触するフランジ状のガイドフランジが形成されていることを特徴とする流量制御弁。
  7. 請求項1〜のいずれか1つに記載の流量制御弁であって、
    内燃機関のブローバイガス還元装置に用いられるPCVバルブであることを特徴とする流量制御弁。
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