JP5736725B2 - 車両の制駆動力制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は、車両の各輪で発生させる駆動力または制動力を個別に制御する車両の制駆動力制御装置に関する。
近年、電気自動車の一形態として、車輪のホイール内部もしくはその近傍に電動力発生機構(インホイールモータ)を配置し、このインホイールモータにより車輪を直接駆動する、所謂、インホイールモータ方式の車両が開発されている。このインホイールモータ方式の車両においては、各輪(駆動輪)ごとに設けた電動機を個別に回転制御する、すなわち、各電動機を個別に力行制御または回生制御することにより、各駆動輪に付与する駆動トルクまたは制動トルクを個別に制御して、車両の駆動力および制動力を走行状態に応じて適宜制御することができる。
そして、このように各駆動輪に付与する駆動トルクまたは制動トルクを個別に制御できることを利用して、車両の挙動変化を抑制する制御装置が提案されている。例えば、下記特許文献1には、路面の段差等を通過するときに発生するピッチ挙動に伴う車両の上下方向の振動(ピッチレート)を抑制するとともにヨー方向のヨー挙動を安定させるために、各駆動輪に異なる制駆動力を付与して、車両の重心回りに生じるピッチモーメントおよびヨーモーメントの発生を制御する車両の制駆動力制御装置が示されている。また、下記特許文献2には、各駆動輪の制駆動力を独立的に制御して、車両に発生するロール挙動を制御する車両の制御装置が示されている。さらに、下記特許文献3には、各車輪の制駆動力を個別に制御して、車両に発生するバウンシング挙動を制御する車両の制駆動力制御装置が示されている。
特開2007−118898号公報 特開2007−110836号公報 特開2006−109642号公報
上記従来の各制御装置においては、全輪が駆動力および制動力を発生可能な4輪駆動車に適用されて、これら各輪の駆動力や制動力を制御することにより、サスペンション機構によって発生するサスペンション反力を利用して車両、より詳しくは、車体(バネ上)に発生する挙動を制御するものである。すなわち、上記従来の各制御装置においては、4輪駆動車を前提として挙動制御を行うものである。ところで、左右前輪または左右後輪の2輪にのみインホイールモータが設けられている2輪駆動車においては、インホイールモータが設けられていない従動輪は駆動力を発生することができない。したがって、上記従来の各制御装置による挙動制御を2輪駆動車に適用した場合には、従動輪が駆動力を発生しなければならない状況が発生し得る。この場合、従動輪は制動力を発生できるものの駆動力を発生することができないため、挙動制御に必要な力やモーメントの釣り合いが崩れて、例えば、走行している車両の前後加速度が変化したり、予期せぬヨーモーメントが発生する可能性がある。このため、このような好ましくない挙動が発生した場合には、従動輪の存在する2輪駆動車においては、挙動制御を停止または制御による効果を弱める必要がある。
本発明は、上記した問題に対処するためになされたものであり、その目的は、左右前輪または左右後輪に電動力発生機構を備えた車両において、左右従動輪の制動力および左右駆動輪の制駆動力を制御することにより、車両を適切に走行させるとともに車両の挙動を同時に制御する車両の制駆動力制御装置を提供することにある。
上記目的を達成するために、本発明の特徴は、車両の左右前輪または左右後輪に設けられて電磁的な駆動力または電磁的な制動力をそれぞれ発生する電動力発生機構と、前記左右前輪および前記左右後輪に対して機械的な制動力をそれぞれ発生させる制動力発生機構と、前記電動力発生機構による前記電磁的な駆動力または前記電磁的な制動力および前記制動力発生機構による前記機械的な制動力をそれぞれ制御する制御手段とを備えた車両の制駆動力制御装置において、前記制御手段が、走行している車両の走行状態を検出する走行状態検出手段と、走行している車両に発生した挙動を検出する車両挙動検出手段と、走行している車両に入力される外乱を検出する外乱検出手段と、少なくとも前記走行状態検出手段によって検出された前記車両の走行状態および前記車両挙動検出手段によって検出された前記車両の挙動に基づいて、車両を走行させるための目標制駆動力を演算するとともに、前記車両の挙動を制御するための複数の目標運動状態量を演算し、前記目標制駆動力および前記複数の目標運動状態量を実現するように前記左右前輪および前記左右後輪にそれぞれ独立して発生させる前後力を演算する挙動制御前後力演算手段と、前記電動力発生機構が設けられない左右従動輪に前記制動力発生機構による制動力を発生させるために、前記左右従動輪に対して前記挙動制御前後力演算手段によって演算された前記前後力を補正する補正量を演算するとともに、前記外乱検出手段によって検出された前記外乱により発生して前記車両挙動検出手段によって検出された前記車両の挙動とは異なる車両の挙動に応じて前記演算した前記補正量を所定の時間保持する補正量演算手段と、前記補正量演算手段によって演算された前記補正量を用いて、前記左右従動輪が発生する目標前後力を演算するとともに、前記電動力発生機構が設けられた左右駆動輪に対して前記挙動制御前後力演算手段によって演算された前記前後力を補正して前記左右駆動輪が発生する目標前後力を演算する目標前後力演算手段と、前記目標前後力演算手段によって演算された前記左右従動輪が発生する目標前後力を用いて前記制動力発生機構を作動させるとともに、前記目標前後力演算手段によって演算された前記左右駆動輪が発生する目標前後力を用いて前記電動力発生機構および前記制動力発生機構を作動させる作動手段を備えたことにある。
この場合、前記目標前後力演算手段は、例えば、前記左右従動輪が発生する目標前後力を、前記挙動制御前後力演算手段によって演算された前記前後力から前記補正量演算手段によって演算された前記補正量を減算して演算し、前記左右駆動輪が発生する目標前後力を、前記挙動制御前後力演算手段によって演算された前記前後力に前記補正量演算手段によって演算された前記補正量を加算して演算するとよい
また、この場合、前記制御手段は、さらに、前記挙動制御前後力演算手段によって演算された前記左右従動輪のそれぞれに対する前記前後力の大きさを判定する大小判定手段と、前記大小判定手段によって大きいと判定された前後力が前記挙動制御前後力演算手段によって駆動力として演算されているか否かを判定する駆動力判定手段とを備えており、前記補正量演算手段は、前記大小判定手段によって大きいと判定され、かつ、前記駆動力判定手段によって駆動力と判定された前後力を用いて前記補正量を演算するとよい。この場合、前記補正量演算手段は、前記挙動制御前後力演算手段によって駆動力として演算された前記前後力を「0」以下にする前記補正量を演算するとよい。
また、これらの場合、前記補正量演算手段は、前記左右従動輪および前記左右駆動輪がそれぞれ前記目標前後力を発生することによって前記車両挙動検出手段によって検出された車両の挙動が収束したとき、前記補正量の演算を終了するとよい
これらによれば、制御手段において、挙動制御前後力演算手段は、走行状態検出手段によって検出された車両の走行状態および車両挙動検出手段によって検出された車両の挙動(例えば、ロール挙動やヨー挙動、あるいは、ピッチ挙動など)に基づいて、車両を適切に走行させるとともに車両の挙動を制御するために左右前輪および左右後輪がそれぞれ発生すべき前後力、すなわち、駆動力または制動力を演算することができる。この場合、挙動制御前後力演算手段は、より具体的に、検出された車両の走行状態および検出された車両の挙動に基づいて、車両を走行させるための目標制駆動力と複数の目標運動状態量(例えば、目標ロールモーメントや目標ヨーモーメント、あるいは、目標ピッチモーメントなど)を演算し、目標制駆動力および複数の目標運動状態量を同時に実現するように配分して、左右前輪および左右後輪がそれぞれ発生すべき前後力(駆動力または制動力)を演算することができる。
また、補正量演算手段は、このように挙動制御前後力演算手段によって演算されたそれぞれの前後力のうち、電動力発生機構が設けられておらず制動力発生機構が設けられて制動力のみ発生可能な左右従動輪に対して演算された前後力が制動力となるように補正量を演算することができる。この場合、補正量演算手段は、より具体的に、大小判定手段によってその大きさが大きいと判定され、かつ、駆動力として演算されていると判定された前後力を用いて補正量を演算することができる。そして、このような補正量の演算に関して、補正量演算手段は、左右従動輪に対して駆動力として演算された前後力が「0」以下となるように、例えば、演算された前後力に対して「1」以上の係数を乗算して補正量を演算することができる。ここで、補正量演算手段は、例えば、車両挙動検出手段によって検出された車両の挙動および外乱検出手段によって検出された外乱に応じて、演算した補正量を所定の時間保持することができる。
また、目標前後力演算手段は、補正量演算手段によって演算された補正量を用いて、左右従動輪が発生する目標前後力(すなわち制動力)を演算し、電動力発生機構および制動力発生機構が設けられて駆動力および制動力が発生可能な左右駆動輪が発生する目標前後力(すなわち駆動力または制動力)を演算することができる。この場合、目標前後力演算手段は、より具体的に、挙動制御前後力演算手段によって左右従動輪に対して演算された前後力から補正量を減算することにより制動力としての目標前後力を演算し、挙動制御前後力演算手段によって左右駆動輪に対して演算された前後力に補正量を加算することにより駆動力または制動力としての目標前後力を演算することができる。
そして、作動手段が、目標前後力演算手段によって演算された左右従動輪が発生すべき目標前後力(制動力)に基づいて制動力発生機構を作動させ、目標前後力演算手段によって演算された左右駆動輪が発生すべき目標前後力(駆動力または制動力)に基づいて電動力発生機構および制動力発生機構を作動させることができる。
さらに、補正量演算手段は、作動手段によって左右従動輪が目標前後力(制動力)を発生するとともに左右駆動輪が目標前後力(駆動力または制動力)を発生することにより、車両挙動検出手段によって検出された車両の挙動が収束したとき、言い換えれば、車両の挙動制御が必要でなくなったとき、補正量の演算を終了することができる。
これにより、走行している車両の挙動が変化して挙動の制御が必要となったときには、駆動力の発生が不能な左右従動輪がそれぞれ制動力である目標前後力を発生し、駆動力を発生する左右駆動輪がそれぞれ左右従動輪に挙動を制御するために配分された駆動力を加味した、具体的には、補正量によって補正された制動力または駆動力である目標前後力を発生することができる。したがって、車両を適切に走行させることができるとともに車両における複数の挙動を同時に制御することができる。これにより、左右従動輪が存在して全輪が駆動力を発生することができない車両であっても、全輪が駆動力を発生することができる車両と同様に、車両の挙動変化を適切に抑制することができる。また、演算した補正量を所定の時間保持することにより、車両を適切に走行させることができるとともに車両における複数の挙動を同時に制御することができ、また、左右従動輪および左右駆動輪の前後力(制動力または駆動力)を利用する他の制御に対する影響を抑制することができる。
本発明の車両の制駆動力制御装置を適用可能な車両の構成を概略的に示す概略図である。 図1の電子制御ユニットにて実行される制駆動力制御プログラムのフローチャートである。 図1の車両において車体の挙動を制御するために各輪に配分される前後力を説明するための図である。 図1の電子制御ユニットが図2の制駆動力制御プログラムを実行して演算した目標前後力を説明するための図である。
以下、本発明の実施形態を、図面を用いて詳細に説明する。図1は、本実施形態に係る車両の制駆動力制御装置が搭載される車両Veの構成を概略的に示している。
車両Veは、左右前輪11,12および左右後輪13,14を備えている。そして、左右前輪11,12は、互いにまたはそれぞれ独立してサスペンション機構15,16を介して車両Veのバネ上としての車体Boに支持されている。また、左右後輪13,14は、互いにまたはそれぞれ独立してサスペンション機構17,18を介して車両Veの車体Boに支持されている。
ここで、サスペンション機構15〜18の構成については、本発明に直接関係しないため、その詳細な説明を省略するが、例えば、ショックアブソーバを内蔵したストラット、コイルスプリングおよびサスペンションアームなどから構成されるストラット型サスペンションや、コイルスプリング、ショックアブソーバおよび上下のサスペンションアームなどから構成されるウィッシュボーン型サスペンションなどの公知のサスペンションを採用することができる。
また、左右後輪13,14のホイール内部には電動機19,20がそれぞれ組み込まれていて、それぞれ左右後輪13,14に動力伝達可能に連結されている。すなわち、電動機19,20は、所謂、インホイールモータ19,20であり、左右後輪13,14とともに車両Veのバネ下に配置されている。そして、各インホイールモータ19,20の回転をそれぞれ独立して制御することにより、左右後輪13,14に発生させる駆動力および制動力をそれぞれ独立して制御することができるようになっている。これにより、車両Veにおいては、左右前輪11,12がそれぞれ従動輪であり、左右後輪13,14がそれぞれ駆動輪となっている。なお、本実施形態においては、車両Veを、左右前輪11,12が従動輪であり、左右後輪13,14が駆動輪である後輪駆動車として実施する。しかしながら、左右前輪11,12に対してインホイールモータ19,20を設けて、車両Veを、左右前輪11,12がそれぞれ駆動輪であり、左右後輪13,14がそれぞれ従動輪である前輪駆動車として実施可能であることはいうまでもない。
これらの各インホイールモータ19,20は、例えば、交流同期モータにより構成されていて、インバータ21を介して、バッテリやキャパシタなどの蓄電装置22の直流電力が交流電力に変換され、その交流電力が各インホイールモータ19,20に供給されることにより各インホイールモータ19,20が駆動(すなわち力行)されて、左右後輪13,14に駆動力(駆動トルク)が付与される。また、各インホイールモータ19,20は、左右後輪13,14の回転エネルギーを利用して回生制御することも可能である。すなわち、各インホイールモータ19,20の回生・発電時には、左右後輪13,14の回転(運動)エネルギーが各インホイールモータ19,20によって電気エネルギーに変換され、その際に生じる電力がインバータ21を介して蓄電装置22に蓄電される。このとき、左右後輪13,14には、回生・発電力に基づく制動力(制動トルク)が付与される。したがって、各インホイールモータ19,20、インバータ21および蓄電装置22は本発明の電動力発生機構を構成する。
また、各輪11〜14には、それぞれ、ブレーキ機構23,24,25,26が設けられている。各ブレーキ機構23〜26は、例えば、ディスクブレーキやドラムブレーキなどの公知の制動装置である。そして、これらのブレーキ機構23〜26は、例えば、図示を省略するマスタシリンダから圧送される油圧により、各輪11〜14に制動力を生じさせるブレーキキャリパのピストンやブレーキシュー(ともに図示省略)などを各輪11〜14ごとにそれぞれに独立して作動させるブレーキアクチュエータ27に接続されている。したがって、各ブレーキ機構23〜26およびブレーキアクチュエータ27は本発明の制動力発生機構を構成する。
上記インバータ21およびブレーキアクチュエータ27は、各インホイールモータ19,20の回転状態、および、ブレーキ機構23〜26の動作状態などを制御する電子制御ユニット30にそれぞれ接続されている。したがって、電子制御ユニット30は本発明の制御手段を構成する。
電子制御ユニット30は、CPU、ROM、RAMなどからなるマイクロコンピュータを主要構成部品とするものであり、後述する制駆動力制御プログラムを含む各種プログラムを実行するものである。このため、電子制御ユニット30には、車両Veを走行状態を検出する走行状態検出手段としての走行状態検出センサ31、走行している車両Ve(より詳しくはバネ上としての車体Bo)に発生した挙動を検出する車両挙動検出手段としての車両挙動検出センサ32、走行している車両Veに作用する外乱を検出する外乱検出手段としての外乱検出センサ33を含む各種センサからの各信号およびインバータ21からの信号が入力されるようになっている。
ここで、走行状態検出センサ31は、例えば、図示を省略する操舵ハンドルに対する運転者の操作量(操舵角)を検出する操舵角センサや、図示を省略するアクセルペダルに対する運転者による操作量(踏み込み量や、角度、圧力など)を検出するアクセルセンサ、図示を省略するエンジンに設けられてアクセルペダルの操作に応じて作動するスロットルの開度を検出するスロットルセンサ、図示を省略するブレーキペダルに対する運転者による操作量(踏み込み量や、角度、圧力など)を検出するブレーキセンサなどから構成される。また、車両挙動検出センサ32は、例えば、車体Bo(バネ上)の上下方向における上下加速度を検出するバネ上上下加速度センサや、車体Boの左右方向における横加速度を検出する横加速度センサ、車体Bo(車両Ve)の車速を検出する車速センサ、あるいは、車体Bo(車両Ve)に発生したヨーレートを検出するヨーレートセンサ、車体Bo(車両Ve)に発生したロールレートを検出するロールレートセンサなどから構成される。さらに、外乱検出センサ33は、例えば、各サスペンション機構15〜18のストローク量を検出するストロークセンサや、各輪11〜14を含む車両Veのバネ下の上下方向における上下加速度を検出するバネ下上下加速度センサなどから構成される。
このように、電子制御ユニット30に対して各センサ31〜33およびインバータ21が接続されて各信号が入力されることにより、電子制御ユニット30は車両Veの走行状態および車体Boの挙動を把握して制御することができる。
具体的に車両Veの走行状態の制御から説明すると、電子制御ユニット30は、走行状態検出センサ31から入力される信号に基づいて、例えば、運転者がアクセルペダルを操作しているときには、この操作に伴うアクセル操作量に応じた要求駆動力、すなわち、車両Veを走行させるために各インホイールモータ19,20が発生すべき駆動力を演算することができる。また、電子制御ユニット30は、走行状態検出センサ31から入力される信号に基づいて、例えば、運転者がブレーキペダルを操作しているときには、この操作に伴うブレーキ操作量に応じた要求制動力、すなわち、車両Veを減速させるために各インホイールモータ19,20およびブレーキ機構23〜26が協調して発生すべき制動力を演算することができる。そして、電子制御ユニット30は、インバータ21から入力される信号、具体的には、力行制御時に各インホイールモータ19,20に供給される電力量や電流値を表す信号に基づいて、要求駆動力に対応する出力トルク(モータトルク)を各インホイールモータ19,20に発生させ、要求制動力に対応する出力トルク(モータトルク)を各インホイールモータ19,20に発生させる。また、電子制御ユニット30は、ブレーキアクチュエータ27を介してブレーキ機構23〜26を制動動作させて、要求制動力に対応する制動力を各輪11〜14に発生させる。
これにより、電子制御ユニット30は、インバータ21を介して各インホイールモータ19,20の回転をそれぞれ力行制御または回生制御する信号や、ブレーキアクチュエータ27を介して各ブレーキ機構23〜26の動作をそれぞれ制御する信号を出力することができる。したがって、電子制御ユニット30は、少なくとも、走行状態検出センサ31から入力される信号に基づいて車両Veに要求される要求駆動力および要求制動力を求め、その要求駆動力および要求制動力を発生させるように各インホイールモータ19,20の力行・回生状態、および、ブレーキアクチュエータ27すなわちブレーキ機構23〜26の動作をそれぞれ制御する信号を出力することにより、車両Veの走行状態を制御することができる。
一方で、電子制御ユニット30は、車両Veの走行状態(より具体的には、車両Veの前後方向加速度)を変化させることなく、車体Bo(バネ上)の挙動を制御することができる。以下、この車体Boの挙動制御を詳細に説明する。
本実施形態においては、電子制御ユニット30は、車体Boの挙動制御として、例えば、車体Boのロール挙動およびヨー挙動を同時に制御する。具体的に、電子制御ユニット30は、各輪11〜14における駆動力または制動力を制御することにより、車両Veにロールモーメントおよびヨーモーメントを発生させて車体Boのロール挙動およびヨー挙動御を制御する。
ところで、走行している車両Veの左右前輪11,12側と左右後輪13,14側とにおいて、互いに逆向きとなる駆動力または制動力を発生させると、サスペンション機構15〜18の車両上下方向における反力が発生してバネ上である車体Boに車両上下方向の力を作用させることができる。したがって、前進している車両Ve(より詳しくは、車体Bo)において、例えば、左前輪11に制動力または駆動力を発生させるとともに左後輪13に駆動力または制動力を発生させ、右前輪12に駆動力または制動力を発生させるとともに右後輪14に制動力または駆動力を発生させることにより、サスペンション機構15,17から車体Boに対して車両上方に作用する力または車両下方に作用する力が入力され、サスペンション機構16,18から車体Boに対して車両下方に作用する力または車両上方に作用する力が入力されるため、車両Veの重心を通るロール軸回りにロールモーメントを発生させることができる。
また、走行している車両Veの左前後輪11,13側と右前後輪12,14側とにおいて、互いに逆向きとなる駆動力または制動力を発生させると、サスペンション機構15〜18の車両左右方向における反力が発生してバネ上である車体Boに車両左右方向の力を作用させることができる。したがって、前進している車両Ve(より詳しくは、車体Bo)において、例えば、左前後輪11,13に制動力または駆動力を発生させ、右前後輪12,14に駆動力または制動力を発生させることにより、サスペンション機構15〜18から車体Boに対して車両左方向に作用する力または車両右方向に作用する力が入力されるため、車両Veの重心を通るヨー軸回りにヨーモーメントを発生させることができる。
しかしながら、本実施形態における車両Veは、左右前輪11,12に駆動源であるインホイールモータを備えおらず、左右後輪13,14のみにインホイールモータ19,20を備えた後輪駆動車である。すなわち、本実施形態における車両Veは、左右前輪11,12が従動輪であり、左右後輪13,14のみが駆動輪である。この場合、左右前輪11,12のそれぞれにはブレーキ機構23,24が設けられているため、左右前輪11,12に制動力を発生させることは可能であっても、駆動力を発生させることは不能である。逆に左右後輪13,14のそれぞれにはインホイールモータ19,20が設けられるとともにブレーキ機構25,25が設けられているため、左右後輪13,14に制動力および駆動力を発生させることは可能である。そこで、電子制御ユニット30は、図2に示す制駆動力制御プログラムを実行し、従動輪である左右前輪11,12に対してブレーキ機構23,24による制動力のみを付与し、駆動輪である左右後輪13,14に対してインホイールモータ19,20による駆動力およびブレーキ機構25,26による制動力を付与することにより、上述したロールモーメントおよびヨーモーメントを発生させて車体Boの挙動を制御する。以下、制駆動力制御プログラムを詳細に説明する。
電子制御ユニット30は、ステップS10にて、制駆動力制御プログラムの実行を開始し、続くステップS11にて、走行状態検出センサ31、車両挙動検出センサ32および外乱検出センサ33のそれぞれから信号を入力する。そして、電子制御ユニット30は、走行状態検出センサ31から入力した信号に基づいて、例えば、運転者による操舵ハンドルの操舵角や、アクセルペダルの操作に伴うアクセル操作量およびスロットル開度、ブレーキペダルの操作に伴うブレーキ操作量などを取得する。また、電子制御ユニット30は、車両挙動検出センサ32から入力した信号に基づいて、例えば、車体Bo(車両Ve)の車速や、車体Boにおけるロールレートおよびヨーレートなどを取得する。さらに、電子制御ユニット30は、外乱検出センサ33から入力した信号に基づいて、例えば、車両Veが走行している路面の凹凸の大きさや車両Veに対する横風の影響の大きさなどを取得する。このように、各種検出値を取得すると、電子制御ユニット30は、ステップS12に進む。
ステップS12においては、電子制御ユニット30は、前記ステップS11にて入力した各種検出値を用いて、車両Veを適切に走行させるとともに車体Boの挙動を制御するために各輪11〜14が発生すべき前後力、具体的には、駆動力または制動力を演算する。以下、この前後力の演算を具体的に説明する。
電子制御ユニット30は、ステップS12において、まず、入力した前記各種検出値を用いて、車両Veを走行させるための目標制駆動力FXを演算するとともに、車体Boに発生した挙動変化を制御するための目標ロールモーメントMYおよび目標ヨーモーメントMZを演算する。なお、目標制駆動力FX、車両Veのロール軸回りに発生させる目標ロールモーメントMYおよび車両Veのヨー軸回りに発生させる目標ヨーモーメントMZの演算については、公知の演算手法を採用することができるため、その詳細な説明を省略するが、以下に簡単に説明しておく。
各インホイールモータ19,20が発生し車両Veを走行させるための目標制駆動力FXについては、電子制御ユニット30が、例えば、前記入力したアクセル操作量、スロットル開度、ブレーキ操作量および車速などの各検出値を用いて、これらの各検出値と予め定めた所定の関係にある目標制駆動力FXを演算する。目標ロールモーメントMYについては、電子制御ユニット30が、例えば、前記入力した操舵角、車速、ロールレート、路面の凹凸の大きさおよび横風の影響の大きさなどの各検出値を用いて、これらの各検出値と予め定めた所定の関係にある目標ロールモーメントMYを演算する。目標ヨーモーメントMZについては、電子制御ユニット30が、例えば、前記入力した操舵角、車速、ヨーレートおよび横風の影響の大きさなどの各検出値を用いて、これらの各検出値と予め定めた所定の関係にある目標ヨーモーメントMZを演算する。
次に、電子制御ユニット30は、演算した目標制駆動力FX、演算した目標ロールモーメントMYおよび目標ヨーモーメントMZを発生させるために各輪11〜14に配分して発生させる駆動力または制動力である前後力を演算する。すなわち、電子制御ユニット30は、演算した目標制駆動力FX、目標ロールモーメントMYおよび目標ヨーモーメントMZを用いた下記式1〜式3を満たすように、左前輪11における左前輪前後力Ffl、右前輪12における右前輪前後力Ffr、左後輪13における左後輪前後力Frlおよび右後輪14における右後輪前後力Frrを演算する。なお、この場合、電子制御ユニット30は、下記式1〜式3を満たす左前輪前後力Ffl、右前輪前後力Ffr、左後輪前後力Frlおよび右後輪前後力Frrを演算するにあたり、これら各前後力Ffl,Ffr,FrlおよびFrrが駆動力であるか制動力であるかを問わずに演算する。また、以下の説明では、演算される各前後力Ffl,Ffr,FrlおよびFrrの符号について、正の値は駆動力を表し、負の値は制動力を表すものとする。
Figure 0005736725
Figure 0005736725
Figure 0005736725
ただし、前記式2,3中のp,q,r,sは、例えば、車両Veにおける各輪11〜14およびサスペンション機構15〜18の幾何学的な配置などに基づいて決定される車両Ve固有のものである。
このように、前記式1〜式3を満たすように左前輪11における左前輪前後力Ffl、右前輪12における右前輪前後力Ffr、左後輪13における左後輪前後力Frlおよび右後輪14における右後輪前後力Frrを演算すると、電子制御ユニット30はステップS13に進む。
ステップS13においては、電子制御ユニット30は、前記ステップS12にて演算した従動輪である左右前輪11,12の左前輪前後力Fflおよび右前輪前後力Ffrを比較していずれの前後力が大きいかを判定する。具体的に、本実施形態においては、電子制御ユニット30は、左前輪前後力Fflが右前輪前後力Ffrよりも大きいか否かを判定する。すなわち、電子制御ユニット30は、左前輪前後力Fflが右前輪前後力Ffrよりも大きければ、「Yes」と判定してステップS14に進む。
ステップS14においては、電子制御ユニット30は、前記ステップS12にて演算した左前輪11の左前輪前後力Fflが駆動力であるか否かを判定する。すなわち、電子制御ユニット30は、前記ステップS12にて演算した左前輪前後力Fflが正の値であれば、左前輪前後力Fflを駆動力として演算しているため、「Yes」と判定してステップS15に進む。
ステップS15においては、電子制御ユニット30は、従動輪である左前輪11に駆動力として配分した左前輪前後力Fflに相当する前後力を他の車輪すなわち右前輪12および左右後輪13,14に分配し、従動輪である左右前輪11,12に制動力を発生させるための補正量としてのオフセット前後力FOSを演算する。具体的に、電子制御ユニット30は、オフセット前後力FOSを、左前輪前後力Fflに対して「1」以上に設定される係数cを乗算して演算する。そして、電子制御ユニット30は、オフセット前後力FOSをc×Fflとして演算して設定すると、ステップS20に進む。
一方、前記ステップS14における判定処理において、前記ステップS12にて演算した左前輪前後力Fflが負の値であれば、電子制御ユニット30は左前輪前後力Fflを制動力として演算しているため、「No」と判定してステップS16に進む。
ステップS16においては、電子制御ユニット30は、従動輪である左前輪11に制動力として左前輪前後力Fflを配分しており、ブレーキ機構23によって左前輪前後力Fflに相当する制動力が発生可能であるため、オフセット前後力FOSを「0」に設定する。そして、電子制御ユニット30は、オフセット前後力FOSを「0」に設定すると、ステップS20に進む。
また、前記ステップS13における判定処理において、左前輪前後力Fflが右前輪前後力Ffrよりも小さければ、言い換えれば、右前輪前後力Ffrが左前輪前後力Fflよりも大きければ、電子制御ユニット30は「No」と判定してステップS17に進む。
ステップS17においては、電子制御ユニット30は、前記ステップS12にて演算した右前輪12の右前輪前後力Ffrが駆動力であるか否かを判定する。すなわち、電子制御ユニット30は、前記ステップS12にて演算した右前輪前後力Ffrが正の値であれば、右前輪前後力Ffrを駆動力として演算しているため、「Yes」と判定してステップS18に進む。
ステップS18においては、電子制御ユニット30は、従動輪である右前輪12に駆動力として配分した右前輪前後力Ffrに相当する前後力を他の車輪すなわち左前輪11および左右後輪13,14に分配し、従動輪である左右前輪11,12に制動力を発生させるための補正量としてのオフセット前後力FOSを演算する。具体的に、電子制御ユニット30は、オフセット前後力FOSを、右前輪前後力Ffrに対して「1」以上に設定される係数cを乗算して演算する。そして、電子制御ユニット30は、オフセット前後力FOSをc×Ffrとして演算して設定すると、ステップS20に進む。
一方、前記ステップS17における判定処理において、前記ステップS12にて演算した右前輪前後力Ffrが負の値であれば、電子制御ユニット30は右前輪前後力Ffrを制動力として演算しているため、「No」と判定してステップS19に進む。
ステップS19においては、電子制御ユニット30は、従動輪である右前輪12に制動力として右前輪前後力Ffrを配分しており、ブレーキ機構24によって右前輪前後力Ffrに相当する制動力が発生可能であるため、オフセット前後力FOSを「0」に設定する。そして、電子制御ユニット30は、オフセット前後力FOSを「0」に設定すると、ステップS20に進む。
ステップS20においては、電子制御ユニット30は、前記ステップS15、前記ステップS16、前記ステップS18および前記ステップS19のいずれかのステップ処理によって演算して設定したオフセット前後力FOSを用いて、最終的に各輪11〜14に発生させる駆動力または制動力を演算する。すなわち、電子制御ユニット30は、オフセット前後力FOSを用いた下記式4に従い、左前輪11における目標前後力Fdfl、右前輪12における目標前後力Fdfr、左後輪13における目標前後力Fdrlおよび右後輪14における目標前後力Fdrrを演算する。
Figure 0005736725
ここで、前記式4に従って演算される目標前後力Fdfl、目標前後力Fdfr、目標前後力Fdrlおよび目標前後力Fdrrについて、前記ステップS15のステップ処理が実行された後に前記ステップS20におけるステップ処理が実行される場合を例に挙げて説明する。なお、理解を容易とするために、前記ステップS15にて設定される係数cの値を「1」とし、目標前後力Fdfl、目標前後力Fdfr、目標前後力Fdrlおよび目標前後力Fdrrが前記式4を変形した下記式5に従って演算されるものとして説明する。
Figure 0005736725
今、図3に示すように、電子制御ユニット30が、前記ステップS12にて演算した目標制駆動力FX、目標ロールモーメントMYおよび目標ヨーモーメントMZを発生させるために、左前輪前後力Fflを駆動力として演算し、右前輪前後力Ffrを制動力として演算し、左後輪前後力Frlを制動力として演算し、右後輪前後力Frrを駆動力として演算している状態を想定する。なお、図3は、車両Veが左方向に旋回している状況において、車体Boの旋回内輪側(左前後輪11,13側)が浮き上がるロール挙動を抑制するロールモーメントを発生させるとともに左旋回方向へのヨー挙動を補助するヨーモーメントを発生させる場合を概略的に示している。
この場合において、電子制御ユニット30は、前記ステップS14にて左前輪前後力Fflが駆動力として演算していると判定する。しかしながら、左前輪11にはインホイールモータが設けられていないため、左前輪11にて駆動力を発生させることは不能である。そこで、電子制御ユニット30は、前記ステップS15にて、左前輪前後力Fflが制動力となるようにオフセット前後力FOSを設定する。
ところで、前記ステップS15にて演算されて設定されるオフセット前後力FOSは、係数cが「1」に設定されていれば、左前輪前後力Fflと等しくなる。したがって、前記式5に従って演算される目標前後力Fdflは「0」となる。また、前記式5に従って演算される目標前後力Fdfrは、制動力(すなわち負の値)として演算された右前輪前後力Ffrから駆動力(すなわち正の値)として演算された左前輪前後力Fflをさらに減じて演算される。ここで、前記ステップS15は、前記ステップS13の大小判定処理によって左前輪前後力Fflが右前輪前後力Ffrよりも大きいときに実行される。このため、例えば、右前輪前後力Ffrが正の値すなわち駆動力として演算されていても、前記式5に従って演算される目標前後力Fdfrは負の値すなわち制動力となる。
一方、インホイールモータ19が設けられた駆動輪としての左後輪13にて発生される目標前後力Fdrlとインホイールモータ20が設けられた駆動輪としての右後輪14にて発生される目標前後力Fdrrは、前記式5に従って、それぞれ、制動力(すなわち負の値)として演算された左後輪前後力Frlにオフセット前後力FOS(すなわち、正の値である左前輪前後力Ffl)が加算され、駆動力(すなわち正の値)として演算された右後輪前後力Frrにオフセット前後力FOS(すなわち、正の値である左前輪前後力Ffl)が加算されて演算される。
これにより、図4に示すように、従動輪である左前輪11における目標前後力Fdflが「0」に決定されるとともに、従動輪である右前輪12における目標前後力Fdfrはオフセット前後力FOS分だけ制動力として大きく決定される。したがって、この場合には、電子制御ユニット30は、左前輪11に設けられたブレーキ機構15を作動させないとともに、右前輪12に設けられたブレーキ機構16をブレーキアクチュエータ27を介して制動動作させて右前輪12に目標前後力Fdfrと一致する制動力を発生させる。
一方、駆動輪である左後輪13における目標前後力Fdrlはオフセット前後力FOS(すなわち、左前輪前後力Ffl)分だけ制動力として小さく決定されるとともに、駆動輪である右後輪14における目標前後力Fdrrはオフセット前後力FOS(すなわち、左前輪前後力Ffl)分だけ駆動力として大きく決定される。したがって、電子制御ユニット30は、左後輪13に設けられたブレーキ機構23をブレーキアクチュエータ27を介して制動制御したり、または、インホイールモータ19をインバータ21を介して回生制御することによって左後輪13に目標前後力Fdrlと一致する制動力を発生させ、右後輪14に設けられたインホイールモータ20をインバータ21を介して力行制御して右後輪14に目標前後力Fdrrと一致する駆動力を発生させる。
したがって、オフセット前後力FOSを決定する係数cが「1」以上に設定された場合においては、電子制御ユニット30がブレーキアクチュエータ27を介してブレーキ機構23,24を制動制御することにより、従動輪である左右前輪11,12にてそれぞれ制動力としての目標前後力Fdflと目標前後力Fdfrとを発生させることができる。また、電子制御ユニット30がブレーキアクチュエータ27を介してブレーキ機構25,26を制動制御するまたはインバータ21を介してインホイールモータ19,20を回生制御または力行制御することにより、駆動輪である左右後輪13,14にてそれぞれ制動力または駆動力としての目標前後力Fdrlと目標前後力Fdrrとを発生させることができる。
ここで、上述したように、各輪11〜14にてそれぞれ目標前後力Fdfl、目標前後力Fdfr、目標前後力Fdrlおよび目標前後力Fdrrを発生させた場合であっても、下記式6〜8に示すように、目標制駆動力FX、目標ロールモーメントMYおよび目標ヨーモーメントMZを発生させることができる。
Figure 0005736725
Figure 0005736725
Figure 0005736725
なお、上記例においては、前記ステップS15のステップ処理の実行後に前記ステップS20のステップ処理を実行する、すなわち、左前輪11の左前輪前後力Fflが右前輪12の右前輪前後力Ffrよりも大きく、かつ、左前輪11の左前輪前後力Fflが駆動力として演算される場合における目標前後力Fdfl、目標前後力Fdfr、目標前後力Fdrlおよび目標前後力Fdrrの演算を説明した。しかしながら、前記ステップS18のステップ処理の実行後に前記ステップS20のステップ処理を実行する、すなわち、右前輪12の右前輪前後力Ffrが左前輪11の左前輪前後力Fflよりも大きく、かつ、右前輪12の右前輪前後力Ffrが駆動力として演算される場合であっても、上記説明と同様に、目標前後力Fdfl、目標前後力Fdfr、目標前後力Fdrlおよび目標前後力Fdrrが演算される。この場合であっても、オフセット前後力FOSを決定する係数cが「1」以上に設定された場合においては、電子制御ユニット30がブレーキアクチュエータ27を介してブレーキ機構23,24を制動制御することにより、従動輪である左右前輪11,12にてそれぞれ制動力としての目標前後力Fdflと目標前後力Fdfrとを発生させることができる。また、電子制御ユニット30がブレーキアクチュエータ27を介してブレーキ機構25,26を制動制御するまたはインバータ21を介してインホイールモータ19,20を回生制御または力行制御することにより、駆動輪である左右後輪13,14にてそれぞれ制動力または駆動力としての目標前後力Fdrlと目標前後力Fdrrとを発生させることができる。
また、前記ステップS16のステップ処理または前記ステップS19のステップ処理の実行後に前記ステップS20のステップ処理を実行する、すなわち、前記ステップS14における判定処理により左前輪11の左前輪前後力Fflが制動力として演算されている、または、前記ステップS17の判定処理により右前輪12の右前輪前後力Ffrが制動力として演算されている場合には、前記ステップS13における大小判定処理により、従動輪である左右前輪11,12がともに制動力を発生する状況であるため、オフセット前後力FOSが「0」に設定される。言い換えれば、この場合においては、前記ステップS20のステップ処理によって演算される目標前後力Fdfl、目標前後力Fdfr、目標前後力Fdrlおよび目標前後力Fdrrは前記ステップS12のステップ処理によって演算される左前輪前後力Ffl、右前輪前後力Ffr、左後輪前後力Frlおよび右後輪前後力Frrとが同一となる。したがって、この場合であっても、電子制御ユニット30がブレーキアクチュエータ27を介してブレーキ機構23,24を制動制御することにより、従動輪である左右前輪11,12にてそれぞれ制動力としての目標前後力Fdflと目標前後力Fdfrとを発生させることができる。また、電子制御ユニット30がブレーキアクチュエータ27を介してブレーキ機構25,26を制動制御するまたはインバータ21を介してインホイールモータ19,20を回生制御または力行制御することにより、駆動輪である左右後輪13,14にてそれぞれ制動力または駆動力としての目標前後力Fdrlと目標前後力Fdrrとを発生させることができる。
そして、電子制御ユニット30は、前記ステップS20にて目標前後力Fdfl、目標前後力Fdfr、目標前後力Fdrlおよび目標前後力Fdrrを演算すると、ステップS21に進む。
ステップS21においては、電子制御ユニット30は、車体Boに発生した挙動変化が収束したか否か、言い換えれば、各輪11〜14に対する制駆動力配分が必要なくなったか否かを判定する。すなわち、電子制御ユニット30は、車両挙動検出センサ32から入力した信号に基づいて、例えば、車体Bo(車両Ve)の車速や、車体Boにおけるロールレートおよびヨーレートなどを取得し、この取得した各検出値に基づいて車体Boに発生した挙動変化が収束していれば、「Yes」と判定してステップS22に進む。
ステップS22においては、電子制御ユニット30は、オフセット前後力FOSを「0」に設定してオフセット前後力FOSの演算を終了し、ステップS23に進んで制駆動力制御プログラムの実行を一旦終了する。そして、所定の短い時間の経過後、ふたたび、ステップS10にて制駆動力制御プログラムの実行を開始する。
一方、前記ステップS21にて、前記取得した各検出値に基づいて車体Boに発生した挙動変化が収束していなれば、電子制御ユニット30は「No」と判定し、ふたたび、前記ステップS11以降の各ステップ処理を実行する。
以上の説明からも理解できるように、上記実施形態によれば、電子制御ユニット30は、走行状態検出センサ31、車両挙動検出センサ32および外乱検出センサ33から入力した各種検出値に基づいて目標制駆動力FX、目標ロールモーメントMY目標ヨーモーメントMZを演算し、挙動変化を制御するための前後力(制動力または駆動力)である左前輪前後力Ffl、右前輪前後力Ffr、左後輪前後力Frlおよび右後輪前後力Frrを演算することができる。そして、電子制御ユニット30は、従動輪である左前輪11の左前輪前後力Fflおよび従動輪である右前輪12の右前輪前後力Ffrのうちの少なくとも一方を駆動力として演算したときには、この駆動力が「0」または制動力となるようにオフセット前後力FOSを設定し、このオフセット前後力FOSを用いて制動力である目標前後力Fdflおよび目標前後力Fdfrを演算し、制動力または駆動力である目標前後力Fdrlおよび目標前後力Fdrrを演算することができる。
これにより、駆動力の発生が不能な従動輪である左右前輪11,12が制動力である目標前後力Fdfl、目標前後力Fdfrを発生し、駆動力を発生する駆動輪である左右後輪13,14が左右前輪11,12に配分された駆動力を加味した制動力または駆動力である目標前後力Fdrlおよび目標前後力Fdrrを発生することにより、車両Veを適切に走行させることができるとともに、車体Boにおけるロール挙動およびヨー挙動を同時に制御することができる。したがって、左右前輪11,12および左右後輪13,14の全てが駆動力を発生することができない車両Veであっても、全輪が駆動力を発生することができる車両と同様に、車体Boの挙動変化を適切に抑制することができる。
<上記実施形態の変形例>
上記実施形態においては、車両Veにおける前後方向加速度を変化させることなく車両Ve(車体Bo)のロール挙動およびヨー挙動を制御するための目標制駆動力FX、目標ロールモーメントMYおよび目標ヨーモーメントMZを発生させるように、左前輪前後力Ffl、右前輪前後力Ffr、左後輪前後力Frlおよび右後輪前後力Frrを演算し、左前輪前後力Fflまたは右前輪前後力Ffrが駆動力として演算されているときには、大きい方の前後力を用いてオフセット前後力FOSを演算して設定するようにした。そして、従動輪である左右前輪11,12には、左前輪前後力Fflおよび右前輪前後力Ffrからオフセット前後力FOSを減じることによってそれぞれ制動力としての目標前後力Fdflと目標前後力Fdfrとを発生させ、駆動輪である左右後輪13,14には、左後輪前後力Frlおよび右後輪前後力Frrにオフセット前後力FOSを加えることによってそれぞれ制動力または駆動力としての目標前後力Fdrlと目標前後力Fdrrとを発生させるように実施した。
ところで、走行中の車両Veにおいては、運転者による各種操作や路面からの入力によって車体Boにピッチ挙動(バウンシング挙動)が発生する場合がある。この場合、従来から知られているように、例えば、左右前輪11,12側と左右後輪13,14側との間で互いに逆方向であり、かつ、その絶対値が同一となる前後力差を生じさせることにより、車両Veの前後方向加速度を変化させることなく車体Boにピッチモーメントを発生させてピッチ挙動(バウンシング挙動)を制御することができる。
しかしながら、上記実施形態で説明したロール挙動およびヨー挙動の制御と、上記ピッチ挙動(バウンシング挙動)の制御とは、ともに、左右前輪11,12と左右後輪13,14とがそれぞれ発生する前後力を制御するするものである。このため、電子制御ユニット30が、単に、これら2つの制御を独立的に実行すると、適切に車体Boの挙動を制御できない場合がある。
したがって、電子制御ユニット30は、ロール挙動およびヨー挙動の制御とピッチ挙動(バウンシング挙動)の制御とを実行する際には、以下に説明するように、両制御を実行する。すなわち、この変形例においては、電子制御ユニット30は、ロール挙動およびヨー挙動の制御するために上記実施形態における制駆動力制御プログラムを実行しているときに、例えば、走行状態検出センサ31から入力した信号に基づいてアクセルペダルの操作に伴うアクセル操作量やブレーキペダルの操作に伴うブレーキ操作量などが予め設定された所定値を超えたり、外乱検出センサ33から入力した信号に基づいて車両Veが走行している路面の凹凸の大きさなどが予め設定された所定値を超えたりすると、前記ステップS15または前記ステップS18にて演算して設定したオフセット前後力FOSを予め設定された一定時間だけ保持する。そして、電子制御ユニット30は、一定時間だけ保持するオフセット前後力FOSを用いて前記ステップS20にて目標前後力Fdfl、目標前後力Fdfr、目標前後力Fdrlおよび目標前後力Fdrrを演算する。
ここで、オフセット前後力FOSを予め設定された一定時間だけ保持することにより、例えば、左右前輪11,12にて制動力を発生させておく時間が過剰に長くなることを防止することができて、ブレーキ機構15,16における熱の発生を抑制することができる。また、予め設定された一定時間については、例えば、車両Veが走行する路面の凹凸状態などに応じて、適宜変更(短縮したり、延長したり)することが可能である。
これにより、電子制御ユニット30は、ブレーキアクチュエータ27を介してブレーキ機構23,24を制動制御することにより、従動輪である左右前輪11,12にてそれぞれ制動力としての目標前後力Fdflと目標前後力Fdfrとを発生させる。また、電子制御ユニット30は、ブレーキアクチュエータ27を介してブレーキ機構25,26を制動制御するまたはインバータ21を介してインホイールモータ19,20を回生制御または力行制御することにより、駆動輪である左右後輪13,14にてそれぞれ制動力または駆動力としての目標前後力Fdrlと目標前後力Fdrrとを発生させる。
一方で、電子制御ユニット30は、制駆動力制御プログラムの実行によりオフセット前後力FOSを予め設定された一定時間保持した状態で、上述したピッチ挙動(バウンシング挙動)の制御を開始する。すなわち、電子制御ユニット30は、車両挙動検出センサ32から入力した信号に基づいて、例えば、車体Boにおける上下加速度を取得し、この取得した上下加速度に基づいて車体Boに発生したピッチ挙動を検出する。そして、電子制御ユニット30は、検出されたピッチ挙動の状態に応じて、例えば、ブレーキアクチュエータ27を介して各輪11〜14に設けられたブレーキ機構15〜18の制動動作を開始させ、また、インバータ21を介して左右後輪13,14に設けられたインホイールモータ19,20の力行または回生動作を開始させて、左右前輪11,12側と左右後輪13,14側との間に互いに逆向きであり、かつ、その絶対値が同一となる前後力差を発生させる。
このとき、車体Boにおけるヨー挙動およびロール挙動の変化(収束)に伴って時々刻々と変化するオフセット前後力FOSが上述したように予め設定された一定時間だけ保持されているため、目標前後力Fdfl、目標前後力Fdfr、目標前後力Fdrlおよび目標前後力Fdrrの増減を抑制することができる。これにより、ピッチ挙動を制御するために左右前輪11,12側と左右後輪13,14側との間における前後力差を容易に発生させることができる。したがって、電子制御ユニット30は、車体Boにおけるロール挙動およびヨー挙動に加えて、車体Boにおけるピッチ挙動をも同時に制御することができる。
そして、この変形例においては、電子制御ユニット30は、制駆動力制御プログラムにおけるステップS21にて、車体Boにおけるロール挙動変化およびヨー挙動変化に加えて、車体Boにおけるピッチ挙動変化も収束していると判定すると、ステップS22にてオフセット前後力FOSを「0」に設定する。
以上の説明からも理解できるように、この変形例によれば、オフセット前後力FOSを一定時間だけ保持することにより、左右前輪11,12および左右後輪13,14の制動力または駆動力を利用する他の制御に対する影響を良好に抑制することができる。その他の効果については、上記実施形態による効果と同様の効果が得られる。
本発明の実施にあたっては、上記実施形態および変形例に限定されるものではなく、本発明の目的を逸脱しない限りにおいて種々の変更が可能である。
例えば、上記実施形態においては、制駆動力制御プログラムにおける前記ステップS13にて、前記ステップS12にて演算した従動輪である左右前輪11,12の左前輪前後力Fflおよび右前輪前後力Ffrを比較していずれの前後力が大きいかを判定するように実施した。しかしながら、前記ステップS13を省略して実施することも可能である。この場合、前記ステップS12にて演算された左前輪前後力Fflおよび右前輪前後力Ffrについて、例えば、まず、前記ステップS14の判定処理により左前輪前後力Fflが駆動力として演算されているか否かを判定して前記ステップS15のステップ処理または前記ステップS16の処理を実行し、続いて、前記ステップS17の判定処理により右前輪前後力Ffrが駆動力として演算されているか否かを判定して前記ステップS18のステップ処理または前記ステップS19の処理を実行することができる。
そして、この場合には、前記ステップS20のステップ処理において、例えば、前記ステップS15のステップ処理において設定された左前輪11側のオフセット前後力FOSを左前輪前後力Fflから減算して制動力としての目標前後力Fdflを演算するとともに左前輪11側のオフセット前後力FOSを左後輪前後力Frlに加算して制動力または駆動力としての目標前後力Fdrl演算し、前記ステップS18のステップ処理において設定された右前輪12側のオフセット前後力FOSを右前輪前後力Ffrから減算して制動力としての目標前後力Fdfrを演算するとともに右前輪12側のオフセット前後力FOSを右後輪前後力Frrに加算して制動力または駆動力としての目標前後力Fdrrを演算することが可能である。
あるいは、前記ステップS20のステップ処理において、例えば、前記ステップS15のステップ処理において設定された左前輪11側のオフセット前後力FOSと前記ステップS18のステップ処理において設定された右前輪12側のオフセット前後力FOSとの大きさを比較し、大きい方のオフセット前後力FOSを左前輪前後力Fflおよび右前輪前後力Ffrから減算して制動力としての目標前後力Fdflおよび目標前後力Fdfrを演算し、大きい方のオフセット前後力FOSを左後輪前後力Frlおよび右後輪前後力Frrに加算して制動力または駆動力としての目標前後力Fdrlおよび目標前後力Fdrrを演算することが可能である。これによっても、上記実施形態および変形例と同等の効果が期待できる。
11,12…前輪、13,14…後輪、15,16,17,18…サスペンション機構、19,20…電動機(インホイールモータ)、21…インバータ、22…蓄電装置、23,24,25,26…ブレーキ機構、27…ブレーキアクチュエータ、30…電子制御ユニット、31…走行状態検出センサ、32…車両挙動検出センサ、33…外乱検出センサVe…車両、Bo…車体

Claims (5)

  1. 車両の左右前輪または左右後輪に設けられて電磁的な駆動力または電磁的な制動力をそれぞれ発生する電動力発生機構と、前記左右前輪および前記左右後輪に対して機械的な制動力をそれぞれ発生させる制動力発生機構と、前記電動力発生機構による前記電磁的な駆動力または前記電磁的な制動力および前記制動力発生機構による前記機械的な制動力をそれぞれ制御する制御手段とを備えた車両の制駆動力制御装置において、
    前記制御手段が、
    走行している車両の走行状態を検出する走行状態検出手段と、
    走行している車両に発生した挙動を検出する車両挙動検出手段と、
    走行している車両に入力される外乱を検出する外乱検出手段と、
    少なくとも前記走行状態検出手段によって検出された前記車両の走行状態および前記車両挙動検出手段によって検出された前記車両の挙動に基づいて、車両を走行させるための目標制駆動力を演算するとともに、前記車両の挙動を制御するための複数の目標運動状態量を演算し、前記目標制駆動力および前記複数の目標運動状態量を実現するように前記左右前輪および前記左右後輪にそれぞれ独立して発生させる前後力を演算する挙動制御前後力演算手段と、
    前記電動力発生機構が設けられない左右従動輪に前記制動力発生機構による制動力を発生させるために、前記左右従動輪に対して前記挙動制御前後力演算手段によって演算された前記前後力を補正する補正量を演算するとともに、前記外乱検出手段によって検出された前記外乱により発生して前記車両挙動検出手段によって検出された前記車両の挙動とは異なる車両の挙動に応じて前記演算した前記補正量を所定の時間保持する補正量演算手段と、
    前記補正量演算手段によって演算された前記補正量を用いて、前記左右従動輪が発生する目標前後力を演算するとともに、前記電動力発生機構が設けられた左右駆動輪に対して前記挙動制御前後力演算手段によって演算された前記前後力を補正して前記左右駆動輪が発生する目標前後力を演算する目標前後力演算手段と、
    前記目標前後力演算手段によって演算された前記左右従動輪が発生する目標前後力を用いて前記制動力発生機構を作動させるとともに、前記目標前後力演算手段によって演算された前記左右駆動輪が発生する目標前後力を用いて前記電動力発生機構および前記制動力発生機構を作動させる作動手段を備えたことを特徴とする車両の制駆動力制御装置。
  2. 請求項1に記載した車両の制駆動力制御装置において、前記制御手段は、さらに、
    前記挙動制御前後力演算手段によって演算された前記左右従動輪のそれぞれに対する前記前後力の大きさを判定する大小判定手段と、
    前記大小判定手段によって大きいと判定された前後力が前記挙動制御前後力演算手段によって駆動力として演算されているか否かを判定する駆動力判定手段とを備えており、
    前記補正量演算手段は、
    前記大小判定手段によって大きいと判定され、かつ、前記駆動力判定手段によって駆動力と判定された前後力を用いて前記補正量を演算することを特徴とする車両の制駆動力制御装置。
  3. 請求項2に記載した車両の制駆動力制御装置において、
    前記補正量演算手段は、
    前記挙動制御前後力演算手段によって駆動力として演算された前記前後力を「0」以下にする前記補正量を演算することを特徴とする車両の制駆動力制御装置。
  4. 請求項1ないし請求項3のうちのいずれか一つに記載した車両の制駆動力制御装置において、
    前記補正量演算手段は、
    前記左右従動輪および前記左右駆動輪がそれぞれ前記目標前後力を発生することによって前記車両挙動検出手段によって検出された車両の挙動が収束したとき、前記補正量の演算を終了することを特徴とする車両の制駆動力制御装置。
  5. 請求項1に記載した車両の制駆動力制御装置において、
    前記目標前後力演算手段は、
    前記左右従動輪が発生する目標前後力を、前記挙動制御前後力演算手段によって演算された前記前後力から前記補正量演算手段によって演算された前記補正量を減算して演算し、
    前記左右駆動輪が発生する目標前後力を、前記挙動制御前後力演算手段によって演算された前記前後力に前記補正量演算手段によって演算された前記補正量を加算して演算することを特徴とする車両の制駆動力制御装置。
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